JP4258990B2 - 2極回路しゃ断器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、外部からの信号によって各極の接触子を開極させる引外し用電磁石を装備した2極回路しゃ断器に関する。
【0002】
【従来の技術】
低圧回路の過負荷保護に用いる回路しゃ断器として、過負荷引外し装置のほかに、電圧引外し装置として外部から与えた信号でトリップ動作させるように引外し用電磁石を内蔵した回路しゃ断器が実開昭64−19244号公報で公知である。
【0003】
また、2極回路しゃ断器として、2台の1極回路しゃ断器を左右に組合せた上で、各極の開閉操作ハンドルを相互連結した構成のもの知られており、さらに各極ごとに備えた過負荷引外し装置の間を伝動軸で相互連結し、一方の極の過負荷引外し装置が先行動作した際に、その動作を前記伝動軸を介して他方の極に伝えて2極をトリップ動作させるようにした構成のものが特開平10−64402号公報で公知である。
【0004】
このような2極回路しゃ断器に対し、外部信号で各極をトリップ動作させる電圧引外し装置を付設する場合に、従来の構成では、2極のうちの一方の極の引外し機構に実開昭64−19244号公報と同様な引外し用電磁石のアーマチュアを連繋し、各極の間は特開平10−64402号公報と同様に伝動軸を介して引外し動作信号を伝えるようにして構成している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、2極回路しゃ断器に組合せた電圧引外し装置として、前記のように各極の引外し機構の間を伝動軸で連結した上で、引外し用電磁石を一方極の引外し機構に連繋させた従来構成では動作面で次記のような問題点がある。
すなわち、前記構成では、外部信号を引外し用電磁石に与えて2極をトリップ動作させる際に、最初に引外し用電磁石に連繋した一方の極の接触子を開極させ、そのトリップ動作を伝動軸を介して他方の極に伝えてその接触子を開極させるようにしており、このために各極の間で接触子の開離動作に時間的なずれが生じる。この結果、外部信号の入力から2極の接触子が開極するまでのしゃ断器時間が長くなる。
【0006】
本発明は上記の点に鑑みなされたものであり、その目的は引外し用電磁石の駆動力を同時に各極の引外し機構に伝えるようにして、外部信号の入力から2極の接触子が開極するまでのしゃ断時間の短縮化が図れるように改良した2極回路しゃ断器を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の構成によれば、絶縁ケースに、2極分の主回路接触子,開閉機構,過電流引外し装置,過電流引外し装置と開閉機構とを連繋する引外しレバー,および操作ハンドルと、外部信号により前記開閉機構を介して各極の接触子を開極させる引外し用電磁石を内装した2極回路しゃ断器において、
前記絶縁ケースに左右および中央の3室を画成した上で、各極の構成部品を左右の室に振り分け、中央の室には引外し用電磁石を配置するとともに、左右および中央室の間にまたがってその両端を各極の引外しレバーに連結したクロスバーを配置し、該クロスバーの中央に前記引外し用電磁石を連繋して2極を同時に引外し動作させるように構成する(請求項1)。
【0008】
この構成によれば、引外し用電磁石の動作がクロスバーを介して同時に各極の引外し機構に伝達されるので、各極の接触子は時間差なしに同時に開極するようになり、これにより外部信号の入力から2極の接触子が開極するまでのしゃ断時間を従来構成と比べて大幅に短縮できる。
また、本発明によれば、前記構成の具体的な態様として、クロスバーの中央に引外し用電磁石のアーマチュアに連繋させた枠形になる揺動式のトリップガイドを懸架し、かつ該トリップガイドの回動支点を絶縁ケースの左右室と中央室の間の仕切隔壁に軸支して両持ち支持するようにしている(請求項2)。
【0009】
この構成により、クロスバーはその中央部がトリップガイドを介して絶縁ケースの中間隔壁に2点支持されるので、クロスバーがふらついたりすることなくしゃ断器の引外し動作が安定する。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図1〜図4に示す実施例に基づいて説明する。
各図において、1は絶縁ケースであり、該ケース1は左右二分割構造になる中間ケース1aと、該中間ケース1aを挟んで左右両側に組合せたカバー1b,1cとからなり、中間ケース1aとカバー1bおよび中間ケース1aとカバー1cとの間にそれぞれ画成された左右の室には、図2〜図4で示すような回路しゃ断器を構成する1極分の部品が左右に振り分けて組付けられ、中間ケース1aで画成された中央の室には後記のように引外し用電磁石が配置されている。
【0011】
すなわち、図2〜図4において、2は電源側端子、3は負荷側端子、4は固定接触子、5は可動接触子、6は可動接触子5に連繋した開閉機構、7は開閉操作ハンドル、8は電磁石コイル8aとアーマチュア8bの組立体からなる過電流引外し装置、9は前記アーマチュア8aと開閉機構6との間を連繋する引外しレバー、9aはその回動支軸、10はクロスバーであり、該クロスバー10は詳細を後記するように軸の両端が各極の引外しレバー9に連結されている。
【0012】
なお、かかる構成になるしゃ断器の開閉動作は周知であり、ここではその説明を省略するが、図2はしゃ断器OFFの状態、図3は操作ハンドル7を右側に倒したしゃ断器ONの状態、図4は過電流引外し装置8の動作で可動接触子5が開極したトリップ状態を表している。 また、図1(a),(b) に戻り、二分割構造になる中間ケース1aの左右隔壁の間に画成された絶縁ケース1の中央室には引外し用電磁石11が収設されている。この引外し用電磁石11はE字形のヨーク11aと、ボビン11bに巻装したコイル11cと、アーマチュア11dと、アーマチュア11dの背面に取付けたホルダ11eからなり、該ホルダ11eの一端が支軸11e-1を介して前記ボビン11bに揺動自在に支持されている。さらに、ホルダ11eの背面と中間ケース1aとの間には復帰ばね(引っ張りばね)13を張架してアーマチュア11dをヨーク11aの磁極面から引き離す方向に付勢しており、かつボビン11bから突き出したストッパ片11fでホルダ11eの揺動範囲を規制するようにしている。なお、11gはコイル11cから外部に引き出したリード線である。
【0013】
また、中間ケース1aには前記ホルダ11eの先端部を取り囲むようにして枠形になる揺動式のトリップガイド12を備えている。このトリップガイド12は、図3で述べたクロスバー10の案内支持部材となるものであり、図1(a) で示すようにクロスバー10の中間位置に懸架した上で、左右一対の支軸12aを介してトリップガイドの揺動支点が中間ケース1aの隔壁に両持ち支持されている。なお、支軸12aは図3で述べた引外しレバー9の回動支軸9aと一直線上に並ぶ位置に定めている。そして、この支持状態で前記した引外し用電磁石11のホルダ11eの先端がクロスバー10に対峙している。
【0014】
また、絶縁ケース1から突き出した各極の操作ハンドル7は、連結棒7aを介して相互連結されており、このハンドル操作で2極を同時に開閉するようにしている。
次に前記構成の動作について説明する。常時は引外し用電磁石11が非励磁であり、この状態ではアーマチュア11dが復帰ばね13のばね付勢を受けて図示のように後退してクロスバー10から離間している。ここで、リード線11gを通じて外部から引外し信号を入力してコイル11cに通電すると、ヨーク11aとアーマチュア11dとの間に磁気吸引力が発生し、アーマチュア11dはホルダ11eとともに支軸11e-1を支点として反時計方向に回動し、この過程でホルダ11eの先端がクロスバー10を押す。一方、クロスバー10は、前述のように軸の両端が絶縁ケース1の左右室に組み込んだ各極の引外しレバー9に連結されている。したがって、引外し用電磁石11の吸引動作に連動してクロスバー10を押し込み駆動すると、2極回路しゃ断器の各極はON状態から同時にトリップ動作してその可動接触子5(図4参照)が開極する。
【0015】
また、引外し用電磁石10の電源は、2極回路しゃ断器の負荷側回路からとるようにしているので、前記のトリップ動作と同時に電磁石11の励磁が絶たれる。これにより、アーマチュア11dは復帰ばね13のばね力でヨーク11aから離脱してホルダ11eが時計方向に回動して図1の図示状態に自動復帰する。
なお、発明者等が行った検証試験の結果によれば、従来方式のように電磁石の動作で1方の極を引外し、その極の引外し動作を伝動軸を介して他方の極に伝えて引外すようにしたものと比べて、外部信号の入力から2極の接触子が開極するまでのしゃ断時間を約30%短縮できることが確認されている。
【0016】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、絶縁ケースに、2極分の主回路接触子,開閉機構,過電流引外し装置,過電流引外し装置と開閉機構とを連繋する引外しレバー,および操作ハンドルと、外部信号により各極の接触子を開極させる引外し用電磁石を内装した2極回路しゃ断器において、
前記絶縁ケースに左右および中央の3室を画成した上で、各極の構成部品を左右の室に振り分け、中央の室には引外し用電磁石を配置するとともに、左右および中央室の間にまたがってその両端を各極の引外しレバーに連結したクロスバーを配置し、該クロスバーの中央に引外し用電磁石を連繋して2極を同時に引外し動作させるように構成したことにより、従来方式のように電磁石の動作で1方の極を引外し、その極の引外し動作を伝動軸を介して他方の極に伝えて引外すようにしたものと比べて、外部信号の入力から2極の接触子が開極するまでのしゃ断時間を短縮でき、2極回路しゃ断器としての性能向上化が図れる。
【0017】
また、前記構成において、クロスバーの中央に引外し用電磁石のアーマチュアに連繋させた枠形になる揺動式のトリップガイドを懸架し、かつ該トリップガイドの回動支点を絶縁ケースの左右室と中央室の間の仕切壁に軸支して両持ち支持したことにより、引外し動作時にクロスバーがふらついたりすることなくなり、これにより安定しり動作を確保できて信頼性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による2極回路しゃ断器の要部構成図であり、(a) は絶縁ケースの一部を切欠した正面図、(b) は(a) 図における矢視X−Xに沿った内部機構を表す側面図
【図2】図1の2極回路しゃ断器における各極のON状態を表す図
【図3】図1の2極回路しゃ断器における各極のOFF状態を表す図
【図4】図1の2極回路しゃ断器における各極のトリップ状態を表す図
【符号の説明】
1 絶縁ケース
4 固定接触子
5 可動接触子
6 開閉機構
7 操作ハンドル
8 過電流引外し装置
9 引外しレバー
10 クロスバー
11 引外し用電磁石
11a ヨーク
11d アーマチュア
11e ホルダ
12 トリップガイド
12a 支軸
Claims (2)
- 絶縁ケースに、2極分の主回路接触子,開閉機構,過電流引外し装置,過電流引外し装置と開閉機構とを連繋する引外しレバー,および操作ハンドルと、外部信号により各極の接触子を開極させる引外し用電磁石を内装した2極回路しゃ断器において、
前記絶縁ケースに左右および中央の3室を画成した上で、各極の構成部品を左右の室に振り分け、中央の室には引外し用電磁石を配置するとともに、左右および中央室の間にまたがってその両端を各極の引外しレバーに連結したクロスバーを配置し、該クロスバーの中央に前記引外し用電磁石を連繋して2極を同時に引外し動作させるように構成したことを特徴とする2極回路しゃ断器。 - 請求項1記載の2極回路しゃ断器において、クロスバーの中央に引外し用電磁石のアーマチュアに連繋させた枠形になる揺動式のトリップガイドを懸架し、かつ該トリップガイドの回動支点を絶縁ケースの左右室と中央室の間の仕切壁に軸支して両持ち支持したことを特徴とする2極回路しゃ断器。
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