JPH1098827A - 回路遮断器 - Google Patents

回路遮断器

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JPH1098827A
JPH1098827A JP26944696A JP26944696A JPH1098827A JP H1098827 A JPH1098827 A JP H1098827A JP 26944696 A JP26944696 A JP 26944696A JP 26944696 A JP26944696 A JP 26944696A JP H1098827 A JPH1098827 A JP H1098827A
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JP26944696A
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English (en)
Inventor
Katsunori Kuboyama
勝典 久保山
Naoji Uchida
直司 内田
Tatsunori Takahashi
龍典 高橋
Hiroaki Tosaka
浩明 登坂
Kentaro Toyama
健太郎 外山
Takumi Fujihira
巧 藤平
Koji Nomura
浩二 野村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】配線用遮断器と電磁接触器との間の配線を不要
にする。 【解決手段】各相通電路の断路接点5と開閉接点6とを
同一の絶縁容器9内に直列に設け、短絡電流発生時には
過電流引外し装置4の瞬時引外し部4aからの指令によ
り断路接点5と開閉接点6の両方を開き、過負荷電流発
生時には時延引外し部4bからの指令により開閉接点6
のみを開く。配線用遮断器の断路機能と電磁接触器の開
閉機能とが同一容器内に収容されているため、それらの
間の配線作業が不要であり、また瞬時引外し時には両方
の接点5,6を開くので大きな短絡電流の遮断が可能と
なる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、低圧配電路にお
いて電動機制御や配線保護に用いる回路遮断器に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、電動機回路などの保護は一般に図
7に示すように、配線用遮断器100と電磁開閉器20
0の組合せで行われ、配線用遮断器100の負荷側端子
と電磁開閉器200の電源側端子とは各相別(図は3
相)に導線で接続される。図8は図7の内部系統図であ
る。図8において、配線用遮断器100は各相通電路に
過電流を遮断する接点(以下、断路接点という)101
と過電流引外し装置102とを持ち、断路接点101は
開閉機構103により、手動操作で開閉されるととも
に、過電流発生時には過電流引外し装置102からの開
閉指令で開極される。
【0003】開閉機構103はリセット状態(ラッチが
鎖錠された状態)で操作ハンドル103aが開閉操作さ
れることにより、図示しないトグルリンクに対する開閉
スプリングの作用を反転して、3相一体に連結された断
路接点101を開閉する。また、過電流引外し装置10
2の開指令によりラッチが解錠されると、開閉スプリン
グに蓄積した勢力を放出して断路接点101を開極す
る。過電流引外し装置102は時延引外し部102aと
瞬時引外し部102bとからなり、時延引外し部102
aは過負荷電流を検出し、その電流値に応じた時間の経
過後に引外し指令を開閉機構103に与える。これに対
して、瞬時引外し部102bは短絡電流などの大電流を
検出し、瞬時に開閉機構103に引外し指令を与える。
【0004】また、図8において、電磁開閉器200は
通電路に負荷電流を開閉する接点(以下、開閉接点とい
う)201を持ち、開閉接点201は操作電磁石202
の遠隔制御により開閉される。また、過負荷電流発生時
にはサーマルリレー203により操作電磁石202の操
作回路を開き、開閉接点201を開く。
【0005】図7及び図8の従来技術は配線用遮断器1
00と電磁開閉器200とを導線で接続しているため、
両者の間に配線空間を必要とする上、配線作業が煩雑で
あるという問題がある。そこで、図9(正面図)及び図
10(内部系統図)に示すように、配線用遮断器100
の負荷側端子と電磁接触器(電磁開閉器からサーマルリ
レーを除いたもの)200’の電源側端子とを直接ねじ
接続し、配線作業を省くようにしたものが提案されてい
る。図9及び図10の従来技術は配線作業は不要となる
ものの、端子同士のねじ締め作業は依然として必要であ
り、また同一の配線用遮断器200の下に複数の電磁接
触器200’を分岐接続しようとする場合には導線を用
いざるを得ないという問題がある。
【0006】一方、図11(正面図)及び図12(内部
系統図)に示したような回路遮断器300が提案されて
いる。この回路遮断器300は、各相通電路に2つの接
点301及び302と過電流引外し装置303とを持
ち、これらは同一の絶縁容器内に収容されている。接点
301は一種の断路器の作用をするもので、開閉機構3
04の操作ハンドル304aの手動操作のみによって開
閉される。接点302は開閉接点と断路接点を兼ねるも
ので、操作電磁石305の遠隔制御により開閉され、ま
た過電流時には、過電流引外し装置303の時延引外し
部303a及び瞬時引外し部303bからの引外し指令
がいずれも開閉機構306に与えられて開極される。
【0007】図11及び図12の従来技術は断路機能
(過電流を遮断する機能)と開閉機能(負荷電流を開閉
する機能)との間の配線やねじ締めの作業は必要ない
が、1つの断路機能の下に複数系統の開閉機能を並列接
続したい場合にも断路機能が重複し、無駄が生じるとい
う問題がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、上記従来
技術に鑑みてなされたもので、以下の課題を解決しよう
とするものである。 (1) 断路機能と開閉機能との間の配線作業やねじ締め作
業を不要とし、かつ設置空間を縮小する。 (2) 遮断性能を向上し、より大きな短絡電流の配電回路
への適用を可能とする。 (3) 1つの断路機能に複数系統の開閉機能を容易に接続
できるようにする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記(1) 及び(2) の課題
を解決するために、請求項1に係るこの発明の回路遮断
器は、互いに直列接続された断路接点及び開閉接点を有
する各相通電路と、リセット操作により勢力を蓄積し、
この勢力の放出により前記断路接点を開く開閉機構と、
遠隔制御により前記開閉接点を開閉する操作電磁石と、
前記通電路の過負荷電流を検出する時延引外し部及び短
絡電流を検出する瞬時引外し部を有する過電流引外し装
置とを同一絶縁容器内に備え、前記過電流引外し装置の
前記瞬時引外し部は前記開閉機構及び前記操作電磁石の
両方に開指令を与え、また前記時延引外し部は前記操作
電磁石に開指令を与えるものとする。
【0010】上記発明によれば、断路機能と開閉機能と
が同一絶縁容器内に収容され、その間の接続作業が不要
であるとともに両機能がコンパクトに一体化され、設置
空間が縮小される。また、短絡時には断路接点と開閉接
点の両方が同時に開くため、アーク電圧が直列に発生
し、限流効果が増して大きな短絡電流の遮断が可能にな
る。
【0011】また上記(3) の課題を解決するために、請
求項2に係るこの発明の回路遮断器は、請求項1記載の
回路遮断器において、絶縁容器に外部接続用の中間端子
を各相別に配設し、この中間端子を各相通電路の断路接
点と開閉接点との間にそれぞれ接続するものとする。上
記中間端子は断路接点と開閉接点とを分離することがで
きるので、この中間端子に分岐系統の電磁接触器を接続
することで、同一の断路機能に複数の開閉機能を容易に
接続することができる。
【0012】同一の絶縁容器内に各相別に2つの接点を
直列に持つ回路遮断器において、2つの接点を共通の開
閉機構で同時に開閉するようにすれば、開閉機構を個別
独立させる場合に比べて開閉機構部分の必要スペースが
縮小する。また、その際、開閉機構を開閉動作力を発生
させる駆動部と、この駆動部の動作力を接点に伝えて開
閉動作させる伝動部とに分離して構成するとともに、こ
の伝動部を2つの接点別に分割構成し、かつ駆動部をこ
れら2つの伝動部に対して、そのいずれか一方又は両方
と選択的に連結可能とすることにより、遮断電流によっ
ては一方のみの接点を開閉して、他方の接点寿命の温存
を図るという使用形態を選択することが可能となる。
【0013】そこで、請求項3に係るこの発明の回路遮
断器は、互いに直列接続された2つの接点を有する各相
通電路と、前記2つの開閉接点に共通に設けられた開閉
機構と、前記通電路の過電流を検出して前記開閉機構に
開指令を与える過電流引外し装置とを同一絶縁容器内に
備え、前記開閉機構は前記2つの開閉接点をそれぞれ開
閉する2つの伝動部と、これらの伝動部に動作力を与え
る1つの駆動部とからなるとともに、この駆動部は前記
2つの伝動部のいずれか一方又は両方と選択的に連結可
能であるものとする。
【0014】
【発明の実施の形態】図1はこの発明の実施の形態を示
す3相回路遮断器1の内部系統図である。図1におい
て、電源側端子2から負荷側端子3に至る各相通電路に
は、過電流引外し装置4を挟んで、断路接点5と開閉接
点6とが直列に設けられ、これらは開閉機構7や操作電
磁石8とともに同一の絶縁容器9内に一体に収容されて
いる。断路接点5は開閉機構7のリセット状態で、操作
ハンドル7aの手動操作により開閉される。また、開閉
接点7は操作電磁石8の遠隔制御により開閉される。
【0015】短絡電流発生時には、過電流引外し装置4
の瞬時引外し部4aから開閉機構7に引外し指令が与え
られる。これにより、開閉機構7はラッチが解錠され、
開閉スプリングに蓄積した勢力を放出して断路接点5及
び開閉接点6を同時に開極させる。ここで、後述するよ
うに開閉機構7は、操作電磁石8による開閉接点6の開
閉動作を妨げない構造で開閉接点6にも連結されてお
り、瞬時引外し指令による開閉機構7の開極動作は断路
接点5と開閉接点6の双方に及ぶようになっている。一
方、過負荷電流発生時には過電流引外し装置4の時延引
外し部4bからの指令で操作電磁石7の操作回路が開か
れることにより開極される。
【0016】また、図1において、絶縁容器9には外部
接続用の中間端子10が各相別に配設され、これら中間
端子10は各相通電路の過電流引外し装置4と開閉接点
6との間、つまり断路接点5と開閉接点6との間にそれ
ぞれ接続されている。この中間端子10は差込み接続式
に構成され、回路遮断器1の裏面(取付面)に配置され
ている。
【0017】図2は回路遮断器1の中間端子10に別途
の電磁接触器11を接続した状態の内部系統図、図3は
その外観斜視図である。図2において、電磁接触器11
は電源側端子12と負荷側端子13との間に、操作電磁
石14の遠隔制御により開閉される開閉接点15を有
し、電源側端子12は中間端子10と同様の差込み接続
式に構成され、電磁接触器11の取付面に配置されてい
る。ここで、電磁接触器11は直接にではなく、接続台
16を介して接続されている。接続台16は平板なモー
ルドベース内に各相別に導体17が埋設され、その上面
の複数箇所に中間端子10及び電源側端子12に整合す
る接続端子17a及び17bが配設された構成となって
いる。そこで、回路遮断器1及び電磁接触器11は、図
3に示すように接続台16上に並べられ、端子同士の差
込み接続により導体17を介して接続される。なお、接
続台16上には、警報機能や計測機能などを有する負荷
ユニット11’も同時に接続される。
【0018】図4は回路遮断器1の構成を示す縦断面図
である。図4において、回路遮断器はケース18とカバ
ー19とからなる絶縁容器9内に一体構成され、ケース
18の底板18aは着脱式になっている。また、カバー
18は過電流引外し装置4のカバー19aと操作電磁石
8のカバー19bとに二分されている。各相通電路には
断路接点5と開閉接点6とが直列に設けられ、断路接点
5は固定接点を備えた固定接触子20と可動接点を備え
た可動接触子21とからなり、また開閉接点6は固定接
点を備えた固定接触子22と可動接点を備えた可動接触
子23とからなっている。固定接触子20及び22には
それぞれ電源側端子2及び負荷側端子3が一体形成さ
れ、いずれもケース18に嵌め込みにより固定されてい
る。
【0019】可動接触子21及び23は、絶縁物からな
る略扇形断面のホルダ24及び25にそれぞれピン26
及び27を介して回動可能に支持され、図示しない接触
スプリングによりそれぞれ固定接触子20及び22に向
かって、つまり可動接触子21は図4の時計方向に、ま
た可動接触子23は反時計方向に付勢されている。ホル
ダ24及び25は相互に対称に形成され、扇形断面の開
閉軸28及び29によりそれぞれ相間で一体結合されて
いる。開閉軸28及び29の扇形の要部分に相当する箇
所には、一方に円筒突起が、他方にこれと嵌合する円筒
凹部がそれぞれ一体形成されている。そこで、ホルダ2
4と25とは上記円筒突起と円筒凹部とが図示の通り互
いに突き合わされ、開閉軸28及び29の外周面を介し
てケース18の図示しない半円形の軸受溝に回動中心を
同心として回動自在に支持されている(なお、ホルダの
詳細については、特願平8−83173号の明細書を参
照されたい)。
【0020】ホルダ24及び25に支持された可動接触
子21及び23は、ケース18に固定された接続板30
及び31にそれぞれ摺動接触により電気的に接続されて
いる。接続板30及び31は弾性的な二股状に形成され
ており、可動接触子21及び23の支持端部を左右から
挟み付けるとともに、ホルダ24と25との間に挿入さ
れた図示しない圧縮ばねにより可動接触子21及び23
に摺動可能に圧接されている。また、可動接触子21及
び23との接触部にはホルダ24及び25の回動に伴う
ピン26及び27の移動軌跡を逃げるように円弧状の長
穴があけられている。ケース18の底部には、外部に臨
むように中間端子10が配設されている。中間端子10
は弾性のある導体板からクリップ状に形成され、外部接
続端子と差込み接続により接続される。中間端子10は
導体31aにより接続板31と接続されている。
【0021】断路接点5の可動接触子21は開閉機構7
の手動操作により開閉駆動され、開閉接点6の可動接触
子23は操作電磁石8の遠隔制御により開閉駆動され
る。まず、開閉機構7の構成、動作について説明すると
以下の通りである。開閉機構7はケース18に固定され
たフレーム32に搭載され、図の右端でピン33により
フレーム32に回動可能に支持されたへ字形のラッチ3
4、ピン35でフレーム32に回動可能に支持され、ラ
ッチ34を図の左端で係止するL字形のラッチ受け3
6、フレーム32に回動可能に支持され、ラッチ受け3
6の先端を爪37aで係止するトリップクロスバー3
7、ピン38で互いに連結された第1リンク39aと第
2リンク39bとからなり、第1リンク39aはピン4
0でラッチ34に連結され、第2リンク39bはピン4
1でホルダ24に連結されたトグルリンク39、ピン4
2によりフレーム32に回動可能に支持され、頭部に操
作ハンドル7aが装着されたハンドルレバー43、一端
がハンドルレバー43の先端のピン44に掛けられ、他
端がトグルリンク39のピンに掛けられた引張ばねから
なる開閉スプリング44などからなっている。
【0022】図4のON状態において、開閉スプリング
44は勢力を蓄積した状態、つまり引張状態にあり、ハ
ンドルレバー43はピン42を支点に反時計方向に回転
力を受けて図示ON位置に保持されている。一方、トグ
ルリンク39の第1リンク39aはピン40を支点に時
計方向に回動しようとして、第2リンク39bを介して
ホルダ24に時計方向の回転力を与え、可動接触子21
を固定接触子20に押圧している。一方、第1リンク3
9aを介して開閉スプリング44の力を受けるラッチ3
4はピン33を支点に反時計方向に回動しようとする
が、先端がラッチ受け36に係止されて回動を阻止され
ている。また、ラッチ34の先端により背面の図示しな
い係止斜面を押されたラッチ受け36はピン35を支点
に時計方向に回動しようとするが、先端がトリップクロ
スバー37の爪37aに係止されて回動を阻止されてい
る。
【0023】図4の状態から操作ハンドル7aを右に倒
し、ハンドルレバー43をピン42を支点に時計方向に
回動させると、開閉スプリング44の中心線が第1リン
ク39aの中心線を通過する点を死点として、開閉スプ
リング44の第1リンク39aに対する作用が反転す
る。そのため、第1リンク39aはピン40を支点に反
時計方向に回動し、同時に第2リンク39bを介してホ
ルダ24を反時計方向に回動させる。これにより、可動
接触子21は固定接触子22から開離する(OFF操
作)。
【0024】次に、操作電磁石8は単安定型有極操作電
磁石からなり、上下一対のヨーク45の間にアーマチュ
ア46が図示しない軸受に回動自在に支持され、アーマ
チュア46の回動軸を囲んで電磁コイル47が配置さ
れ、またヨーク45の外側には永久磁石が密接配置され
ている。アーマチュア46の図の左端には開閉機構7側
に開口するU形溝を有するフック48が固定され、U形
溝には操作リンク49の上端に固定されたピン50が嵌
合し、操作リンク49の下端はピン27によりホルダ2
5に連結されている。そして、操作リンク49の上端の
ばね掛け片とケース18に固定されたばね掛け片との間
には、引張ばねからなる復帰スプリング51が掛け渡さ
れている。更に、操作リンク49の上端の一部は開閉機
構7側に向かって膨出し、この部分に固定されたピン5
2にトリップリンク53の一端が長穴を介して掛けら
れ、トリップリンク53の他端はピン40により第1リ
ンク39aと一緒にラッチ34に連結されている。
【0025】電磁コイル47には全波整流回路を含む操
作回路が接続され、図4の状態において、この操作回路
にはコイル端子54を介して外部より操作電圧が印加さ
れていて、アーマチュア46は電磁コイル47と永久磁
石の両方の磁束により、復帰スプリング51に抗して図
示の通りヨーク45に吸着され、操作リンク49を介し
て反時計方向に回転力を与えられたホルダ25は可動接
触子23を固定接触子22に押圧している(なお、単安
定形有極操作電磁石の詳細については、特開平7−28
4262号及び特願平7−348750号の明細書を参
照されたい)。この状態から操作電圧を断つと、復帰ス
プリング51の張力が永久磁石単独の吸引力を上回り、
アーマチュア46は復帰スプリング51により反時計方
向に駆動される。これにより、ホルダ25は操作リンク
49を介して時計方向に回転力を与えられ、可動接触子
23は固定接触子22から開離する(OFF操作)。
【0026】過電流引外し装置4は、電磁引外し機構か
らなる瞬時引外し部4aと、熱動引外し機構からなる時
延引外し部4b(図1)とからなり、瞬時引外し部4a
は引外しコイル55の内側にプランジャ56を備え、時
延引外し部4bはバイメタル57の外側にヒータ導体5
8が巻かれた構成となっている。引外しコイル55の一
端は破線で示すように図示しない導体を介して接続板3
0に接続され、また他端はヒータ導体58の一端に接続
されている。そして、ヒータ導体58の他端は、図示し
ない導体を介して接続板31に接続されている。
【0027】さて、図4において、電流は矢印で示すよ
うに、電源側端子2から、固定接触子20、可動接触子
21、接続板30、引外しコイル55、ヒータ導体5
8、接続板31、可動接触子21、固定接触子22を経
て負荷側端子3に流れる。その過程で過負荷状態が発生
すると、ヒータ導体58を流れる電流のジュール熱によ
り加熱されたバイメタル57の湾曲により、図示しない
スイッチが切り換えられ、電磁コイル47の操作回路が
開かれて、アーマチュア46は吸引を解かれ、開閉接点
6が開極される。その際、操作リンク49はトリップリ
ンク53をピン40を支点として回動させながら、ピン
50がトリップリンク53の長穴内を自由に移動するた
め、トリップリンク53により動作を妨げられることは
ない。
【0028】一方、上記通電路を短絡電流のような大電
流が流れると、瞬時引外し部4bは瞬時にプランジャ5
6を図4の左方向に吸引し、図示しないリンク機構を介
してトリップクロスバー37のアームを叩き、トリップ
クロスバー37を時計方向に回動させる。これにより、
爪37aによるラッチ受け36の係止が外れ、ラッチ受
け36が時計方向に回動し、更にはラッチ受け36によ
るラッチ34の係止が外れ、ラッチ34は開閉スプリン
グ44の張力で反時計方向に回動する。同時にトグルリ
ンク39は下方に移動し、それに伴いホルダ24が反時
計方向に回動して断路接点5が開極する。また、上記し
たラッチ34の回動の際に操作リンク49はトリップリ
ンク53を介して反時計方向に引き寄せられ、ピン50
がフック48のU形溝から抜け出す。そのため、操作リ
ンク49は復帰スプリング51の張力で下方に移動し、
ホルダ25が時計方向に回動して開閉接点6も開極する
(トリップ動作)。なお、ハンドルレバー43はトグル
リンク39の下降に伴ってピン42を支点に時計方向に
回動し、操作ハンドル7aがON位置とOFF位置の中
間位置に移動してトリップ表示する。
【0029】上記トリップ動作をした開閉機構7をリセ
ットするには、まず操作ハンドル7aをトリップ位置か
らOFF位置に移動させる。これにより、トグルリンク
39が持ち上げられ、同時にラッチ34が時計方向に回
動させられて先端が再びラッチ受け36に係合する。ま
た、その際、操作リンク49はトリップリンク53によ
りピン52を介して押し上げられ、開閉接点6を閉極す
るとともに、ピン50は永久磁石の磁束により吸着状態
のアーマチュア46のフック48内に進入する。その
後、操作ハンドル7aをON位置に移動させれば、ラッ
チ受け36は爪37aに係止され、またラッチ34はラ
ッチ受け36に係止されながら開閉スプリング44が引
き伸ばされて勢力が蓄積され、再び図4のON状態とな
る。なお、図示しないが、ラッチ受け36及びトリップ
クロスバー37には、常時反時計方向に付勢する復帰ス
プリングがそれぞれ設けられており、上記リセットに共
働する。
【0030】図4において、断路接点5及び開閉接点6
にはそれぞれU字状の磁性板からなる消弧グリッド59
及び60が積層配置されているが、これらの消弧グリッ
ド59,60は両接点5,6間に一体に渡る左右一対の
絶縁物の側壁61に左右両端がかしめ加工により結合さ
れて支持され、消弧グリッド59,60間の空間は連通
している。これにより、左右の側板61の内側に形成さ
れる消弧室は断路接点5と開閉接点6との間で消弧空間
が相互に共有され、それぞれに独立した消弧室が設けら
れる構成に比して各接点5,6の消弧空間が実質的に拡
大し、それだけ消弧性能が向上している。また、消弧室
内には消弧グリッド59,60間に跨がるように、図示
形状に屈曲された帯材からなる転流板62が設けられて
いる。転流板62は大電流遮断時に可動・固定接点間に
発生したアークの可動接点側の足を転流させるためのも
ので、それ以後は電流は転流板62をバイパスして流
れ、大電流が回路遮断器の本来の通電路を流れることに
よる例えば過電流引外し装置4の損傷が防止される。
【0031】上述実施の形態によれば、回路遮断器1は
断路接点5と開閉接点6とを同一絶縁容器内に持つた
め、その間の接続作業及び配線空間が不要である。ま
た、短絡時には断路接点5と開閉接点6の両方が同時に
開くため、大きな短絡電流の遮断が可能である。更に、
断路接点5と開閉接点6との間にそれぞれ接続された外
部接続用の中間端子10を有するため、中間端子10に
電磁接触器11を接続することで、同一の断路接点5に
複数の開閉接点6,15(図2)を容易に接続すること
ができる。その際、中間端子10や電磁接触器11の電
源側端子12を差込み接続式とするとともに、これらの
端子10,12に整合する接続端子17a,17bを有
する接続台16を用いて回路遮断器1と電磁接触器11
とを差込み接続することにより接続作業が簡単になると
もに、回路遮断器1と電磁接触器11とを近接配置でき
るので設置スペースが縮小する。
【0032】図5及び図6は、開閉機構を2つの接点に
共通に設けるとともに、この開閉機構を伝動部と駆動部
とに分離して構成した実施の形態を示すものである。図
5及び図6において、絶縁容器80内に収容された各相
通電路には2つの接点81及び82が直列に設けられ、
接点81は電源側端子を兼ねた固定接触子81aと絶縁
物のホルダ83に保持された可動接触子81bとからな
り、また接点82は負荷側端子を兼ねた固定接触子82
aと絶縁物のホルダ84に保持された可動接触子82b
とからなっている。可動接触子81bと可動接触子82
bとはそれらとそれぞれ摺動接触する接続導体85及び
86と、その間に挿入された過電流引外し装置87の図
示しない引外しコイルとにより互いに接続されている。
【0033】ここで、開閉機構88は2つの伝動部89
及び90とこれらに共通の1つの駆動部91とからなっ
ており、伝動部89及び90はリンク92及び93を介
してホルダ83及び84に連結されている。駆動部91
は接点81,82の開閉動作力を発生する部分で、リセ
ット状態において操作ハンドルの開閉操作により、また
過電流引外し装置87からの指令によりラッチが解錠さ
れると、開閉スプリングに蓄積した勢力の放出により、
2つの出力端91a及び91bに開閉駆動力を出力す
る。これに対して、伝動部89及び90は駆動部91か
らの開閉駆動力を受けてホルダ83及び84を開閉動作
させる部分で、出力端91a及び91bに対応して入力
端89a及び90aをそれぞれ有している。
【0034】出力端91a,91bと入力端89a,9
0aとは相互に結合・分離自在に構成されており、駆動
部91は入・出力端91a,91b,89a,90aを
介して、図5に示すように伝動部89,90のいずれか
一方と連結されるか、図6に示すように両方に跨がって
連結される。これにより、図5においては接点81,8
2の一方のみ(図5では接点82)が、図6では両方が
同時に開閉される。このような構成によれば、小電流領
域の使用では一方の接点のみを開閉して他方の接点の接
点寿命の温存を図り、大電流領域の使用では両方の接点
を同時に開閉して電流遮断の確実性を図るという自在な
使用形態が可能となる。
【0035】上記実施の形態において、駆動部は手動操
作の例を示したが、駆動力としてモータや操作電磁石を
用いることも可能である。また、伝動部と駆動部との間
の結合・分離操作を手動で行う例を示したが、電流遮断
を両方の接点で行うか一方の接点のみで賄うかを例えば
過電流の大きさにより選択して前記結合・分離を自動操
作することも可能である。更に、駆動部を両伝動部間で
移動させる例を示したが、駆動部は図6に示すように常
に両伝動部に跨がる位置に置き、入・出力端の結合のみ
を選択的に行ったり、駆動部を一定位置に固定し、伝動
部あるいはその入力端を移動させて開閉接点を選択する
ことも可能である。
【0036】
【発明の効果】以上の通り、この発明は以下の効果を有
するものである。 (1) 断路機能と開閉機能とを同一絶縁容器内に収容した
ので両機能がコンパクトに一体化され、その間の接続作
業が不要となるとともに設置空間が縮小される。 (2) 短絡発生時には断路接点と開閉接点の両方が同時に
開くため、アーク電圧が直列に発生し、限流効果が増し
て大きな短絡電流の遮断が可能になる。 (3) 各相通電路の断路接点と開閉接点との間に接続した
外部接続用の中間端子を設けたので、この中間端子に分
岐系統の電磁接触器を接続することで、同一の断路機能
に複数の開閉機能を容易に接続することができる。 (4) 同一の絶縁容器内に各相別に2つの接点を直列に持
つ回路遮断器において、2つの接点を共通の開閉機構で
同時に開閉することにより、開閉機構を個別独立させる
場合に比べて開閉機構部分の必要スペースが縮小でき
る。 (5) その際、開閉機構を開閉動作力を発生させる駆動部
と、この駆動部の動作力を接点に伝えて開閉動作させる
伝動部とに分離して構成するとともに、この伝動部を2
つの接点別に分割構成し、かつ駆動部をこれら2つの伝
動部に対して、そのいずれか一方又は両方と選択的に連
結可能とすることにより、遮断電流によっては一方のみ
の接点を開閉して、他方の接点寿命の温存を図るという
使用形態を選択することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態を示す回路遮断器の内部
系統図である。
【図2】図1の回路遮断器の中間端子に電磁接触器を接
続した状態を示す内部系統図である。
【図3】図2の接続状態の外観を示す分解斜視図であ
る。
【図4】図1の回路遮断器の構成を示す縦断面図であ
る。
【図5】この発明の異なる実施の形態を示す回路遮断器
の一方の接点のみを開閉する使用状態の概略内部側面図
である。
【図6】図5の回路遮断器の両方の接点を開閉する使用
状態の概略内部側面図である。
【図7】従来例を示す回路遮断器と電磁接触器の接続状
態の正面図である。
【図8】図7の内部系統図である。
【図9】異なる従来例を示す回路遮断器の正面図であ
る。
【図10】図9の内部系統図である。
【図11】更に異なる従来例を示す回路遮断器の正面図で
ある。
【図12】図11の内部系統図である。
【符号の説明】
1 回路遮断器 2 電源側端子 3 負荷側端子 4 過電流引外し装置 4a 瞬時引外し部 4b 時延引外し部 5 断路接点 6 開閉接点 7 開閉機構 8 操作電磁石 9 絶縁容器 10 中間端子 80 絶縁容器 81 接点 82 接点 87 過電流引外し装置 88 開閉機構 89 伝動部 90 伝動部 91 駆動部
フロントページの続き (72)発明者 登坂 浩明 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 (72)発明者 外山 健太郎 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 (72)発明者 藤平 巧 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 (72)発明者 野村 浩二 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】互いに直列接続された断路接点及び開閉接
    点を有する各相通電路と、リセット操作により勢力を蓄
    積し、この勢力の放出により前記断路接点を開く開閉機
    構と、遠隔制御により前記開閉接点を開閉する操作電磁
    石と、前記通電路の過負荷電流を検出する時延引外し部
    及び短絡電流を検出する瞬時引外し部を有する過電流引
    外し装置とを同一絶縁容器内に備え、前記過電流引外し
    装置の前記瞬時引外し部は前記開閉機構及び前記操作電
    磁石の両方に開指令を与え、また前記時延引外し部は前
    記操作電磁石に開指令を与えることを特徴とする回路遮
    断器。
  2. 【請求項2】絶縁容器に外部接続用の中間端子を各相別
    に配設し、この中間端子を各相通電路の断路接点と開閉
    接点との間にそれぞれ接続したことを特徴とする請求項
    1記載の回路遮断器。
  3. 【請求項3】互いに直列接続された2つの接点を有する
    各相通電路と、前記2つの接点に共通に設けられた開閉
    機構と、前記通電路の過電流を検出して前記開閉機構に
    開指令を与える過電流引外し装置とを同一絶縁容器内に
    備え、前記開閉機構は前記2つの接点をそれぞれ開閉動
    作させる2つの伝動部と、これらの伝動部に動作力を与
    える1つの駆動部とからなるとともに、この駆動部は前
    記2つの伝動部のいずれか一方又は両方と選択的に連結
    可能であることを特徴とする回路遮断器。
JP26944696A 1996-09-19 1996-09-19 回路遮断器 Pending JPH1098827A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017093122A (ja) * 2015-11-09 2017-05-25 龍門技術服務有限公司 サーキットブレーカーの引き外しシステム
CN109524896A (zh) * 2018-10-16 2019-03-26 中车大连电力牵引研发中心有限公司 高压电器箱和列车
CN109524883A (zh) * 2018-03-16 2019-03-26 陕西飞机工业(集团)有限公司 一种飞机四通道交流配电装置

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