JP4256490B2 - N−アルキルカルバゾールの製造方法 - Google Patents

N−アルキルカルバゾールの製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、触媒の存在下にカルバゾールをアルキルハライドと反応させることによってN-アルキルカルバゾールを製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
N-アルキルカルバゾール、特にN-エチルカルバゾールは、価値ある染料および顔料を製造するための重要な中間体である(例えばUllmann's Enzyklopaedie der Technischen Chemie, 3rd edition, volume 5, page 80および4th edition, volume 9, page 120; W. Herbst and K. Hunger, "Industrielle Pigmente", VCH Weinheim, pp. 521-527, 1987参照)。
【0003】
カルバゾールへのN-アルキル基の導入は、例えばアルキルハライド、ジアルキルスルフェートおよびアルキルアレーンスルホネートを使用したカルバゾールまたはカルバゾライド(carbazolide) のアルキル化により行われる(例えばHouben-Weyl, Methoden der Organischen Chemie, Volume E 6a (1994), pp.975-976参照)。
【0004】
使用することのできるその他のアルキル化剤は、ジエチルN-(o-トリル)ホスホラミデート(phosphoramidate) (J. Heterocycl. Chem. 18, 315(1981))、ジアルコキシカルベニウムテトラフルオロボレート(Liebigs Ann. Chem. 1987, 509)、ジエチルカーボネート(ドイツ特許出願公開第A 4324707 号明細書)およびシュウ酸ジエチル(Tetrahedron 46, 6113(1990))である。
【0005】
ジアルキルスルフェートまたはアルキルアレーンスルホネートの使用は、これらの化合物の毒性および発ガン性のために、生態学的および職業衛生的な理由から費用のかかる手段を取る必要があるという欠点を有している。
ジエチルN-(o- トリル) ホスホラミデートまたはジアルコキシカルベニウムテトラフルオロボレートを使用する場合には、得られる収率は、N-エチルカルバゾールの理論的な収率のわずか30%または67%である。副生成物の生成および処理は、著しい経済的および環境的な欠点につながる。
【0006】
塩基触媒の存在下にアルキル化剤としてジエチルカーボネートを使用した場合には、N-エチルカルバゾールの理論的な収率の90%を超える収率を達成するためには、170 〜240 ℃の非常に高い温度および24時間までの長い反応時間が必要とされる。従って、この方法は、非経済的な高いエネルギー消費および望ましくない空間/時間収率を伴う。
【0007】
N-エチルカルバゾールは、カルバゾールと水酸化カリウムを反応させ、そして中間体であるカルバゾライドカリウムをエチルクロライドでエチル化することによって工業的に製造される(例えばBIOS Final Report 968, p.197参照)。この方法においても、長い反応時間および高い反応温度が経済的な欠点となる。これらの欠点を改善するために、カルバゾールまたはアルカリ金属カルバゾライドのアルキル化反応に一連の触媒が使用されてきた。しかしながら、ベンゼンおよび50%濃度の水酸化ナトリウム水溶液の二相混合物中での相間移動触媒としてのベンジルトリエチルアンモニウムクロライドの存在下におけるエチルブロマイドを用いたカルバゾールのエチル化ではN-エチルカルバゾールの理論的な収率のわずか86.2%しか得られない(Bull. Chem. Soc. Jpn. 54, 1897(1981))。
【0008】
ベンゼン/水酸化カリウム二相混合物中でのカルバゾールとエチルブロマイドとの反応に相間移動触媒としてポリエチレングリコールジアルキルエーテルを使用した場合には、理論値の92%の収率でN-エチルカルバゾールを得るためにこれらの触媒は当モル量で使用しなければならない。(Bull. Chem. Soc. Jpn. 56, 280(1983) )。
【0009】
これらの場合には、アルキル化剤として特に反応性エチルブロマイドまたは当モル量の相間移動触媒を使用する必要があり、これによりこれらの方法も経済的および生態学的に不利となる。
ヨーロッパ特許出願公開第A 557993号明細書には、例えば1,2-ジクロロベンゼンおよび48%濃度の水酸化ナトリウム水溶液からなる二相系において触媒としてトリアルキルアミンを使用してカルバゾールをエチルクロライドと反応させることからなるN-アルキルカルバゾールの製造方法が開示されている。9時間の反応時間および100 ℃の反応温度で、N-エチルカルバゾールの理論的な収率の90%をはるかに超える収率が得られる。しかしながら、この方法の工業的な欠点は、水性硫酸を用いた追加的な洗浄工程によって、アルキル化において最初に得られる有機生成物相から使用した触媒を取り除かなければならない点にある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
驚くべきことに、特定の触媒を使用することによって上記の欠点、特にヨーロッパ特許出願公開第A 557993号明細書に記載された方法の欠点を克服できることが見出された。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、下記一般式(I)
【0012】
【化3】
Figure 0004256490
(式中、
R1は、(C1-C6)-アルキルであり、そして
Y は、水素、(C1-C6)-アルキル、(C1-C6)-アルコキシ、ニトロまたはハロゲンである)
で表されるN-アルキルカルバゾールを製造する方法において、
下記一般式(II)
【0013】
【化4】
Figure 0004256490
で表されるカルバゾールと下記一般式(III)
R1-X (III)
(式中、X はハロゲン原子である)で表されるアルキルハライドとを、不活性溶媒中で無機塩基および下記一般式(IV)
R2R3N-(CH2) n -NR4R5 (IV)
(式中、n は、2〜8の整数であり、
R2、R3およびR4は、互いに無関係に、水素または(C1-C4)-アルキルであり、そして
R5は、水素、(C1-C4)-アルキル、アミノ-(C1-C4)- アルキルまたはN,N-ジ(C1-C4)-アルキルアミノ-(C1-C4)- アルキルである)で表される触媒の存在下に反応させることからなる上記方法を提供する。
【0014】
アルキル基は、直鎖状であるか、または分岐鎖状であることができる。R1としての(C1-C3)-アルキルは、例えばメチル、エチル、プロピル、n-ブチル、i-ブチル、第二ブチル、第三ブチル、ペンチルまたはヘキシルである。Y としてのアルコキシ中のアルキル基およびR2、R3、R4またはR5としての(C1-C4)-アルキル、アミノ-(C1-C4)- アルキルまたはN,N-ジ(C1-C4)-アルキルアミノ-(C1-C4)- アルキルも同様である。
【0015】
Y またはX としてのハロゲン原子は、例えばフッ素、塩素、臭素またはヨウ素であることができる。
式(I) の化合物のうち、R1が(C1-C4)-アルキル、特に好ましくはメチルまたはエチルでありそしてY が水素である化合物が好ましい。
式(III) のアルキルハライドは、好ましくはアルキルヨージド、ブロマイドまたはクロライドである。特に好ましいのは、アルキルクロライドである。例えば、メチルクロライド、メチルブロマイド、メチルヨージド、エチルクロライド、エチルブロマイド、n-プロピルクロライド、n-プロピルブロマイド、イソブチルクロライド、イソブチルブロマイド、n-ペンチルクロライドまたはn-ヘキシルクロライドを使用することができる。特に好ましいのはエチルクロライドである。式(III) のアルキルハライドは、式(I) のカルバゾール1モルに対して、好ましくは1.0 〜1.8 モル、特に好ましくは1.1 〜1.5 モルの量で使用される。
【0016】
本発明の方法では、使用される無機塩基は、特にアルカリ金属アルコキシドおよびヒドロキシド、オキシド、カーボネートおよびアルカリ金属およびアルカリ土類金属の第三ホスフェートまたはそれらの混合物であることができる。例としては、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウム第三ブトキシド、リチウムヒドロキシド、ナトリウムヒドロキシド、カリウムヒドロキシド、ナトリウムカーボネート、カリウムカーボネート、三ナトリウムホスフェート、カルシウムオキシド、カルシウムヒドロキシドおよびバリウムヒドロキシドが挙げられる。
【0017】
好ましい無機塩基は、リチウムヒドロキシド、ナトリウムヒドロキシドおよびカリウムヒドロキシド、特に好ましくはナトリウムヒドロキシドおよびカリウムヒドロキシドである。アルカリ金属ヒドロキシドは、特に好ましくは濃縮された特に40〜60%濃度水溶液の形態で使用される。
無機塩基は、式Iのカルバゾール1モルに対して0.9 〜3.0 当量、特に好ましくは1.1 〜2.0 当量の量で使用される。
【0018】
本発明による方法に使用することのできる不活性溶媒は、有機化学に通常使用され、当業者に公知の不活性溶媒である。例としては、特にトルエン、o-キシレン、m-キシレン、p-キシレン、メシチレン、2-クロロトルエン、3-クロロトルエン、4-クロロトルエン、モノクロロベンゼン、1,2-ジクロロベンゼン、1,3-ジクロロベンゼン、1,4-ジクロロベンゼン、N-エチルカルバゾールおよびそれらの混合物が挙げられる。
【0019】
好ましい溶媒は、トルエン、キシレン、モノクロロベンゼンおよび1,2-ジクロロベンゼンであり、特に1,2-ジクロロベンゼンである。
この不活性溶媒は、式IIのカルバゾールの単位重量部当たり好ましくは0.5 〜10重量部、特に好ましくは1〜5重量部の量で使用される。
式IVの触媒において、n は好ましくは2〜6の整数、特に好ましくは3であり、R2、R3、R4およびR5は好ましくは水素、メチルまたはエチル、特にメチルである。
【0020】
例えばエチレンジアミン、2-エチルアミノエチルアミン、2-ジエチルアミノエチルアミン、3-ジメチルアミノプロピルアミン、3-ジエチルアミノプロピルアミン、N,N,N',N'-テトラメチルプロパン-1,3- ジアミン、N,N-ジエチル-N',N'- ジメチルプロパン-1,3- ジアミン、N,N,N',N'-テトラメチルブタン-1,4- ジアミン、1-ジエチルアミノ-4- アミノペンタン、N,N,N',N'-テトラメチルヘキサン-1,6- ジアミン、N,N-ジメチルジプロピレントリアミン、ビス(3-ジメチルアミノプロピル)アミン、N,N,N',N'',N''- ペンタメチルジエチレントリアミンおよびN,N,N',N'',N''- ペンタメチルジプロピレントリアミンを使用することが可能である。N,N,N',N'-テトラメチルプロパン-1,3- ジアミンおよびN,N-ジエチル-N',N'- ジメチルプロパン-1,3- ジアミンが好ましく、N,N,N',N'-テトラメチルプロパン-1,3- ジアミンが特に好ましい。
【0021】
式IVの触媒は、使用されるカルバゾール1モル当たり好ましくは0.001 〜0.05モル、特に好ましくは0.005 〜0.02モルの量で使用される。
最も最近の従来技術と比較すると、同等の変換を達成するために著しく少ない量しか必要ない。これによって生態学的および経済的利点が得られる。さらに驚くべきことに、相分離の後に触媒が水性相に存在し、多くとも痕跡量しか有機生成物相には存在しないので、式IVの触媒を使用することによって、水性硫酸を用いた生成物相の後処理を省略することができる。この簡略化された後処理によって、従来技術と比較して本発明の方法により経済的な利点が得られる。
【0022】
本発明による方法は、好ましくは70〜160 ℃、特に好ましくは80〜130 ℃の温度で行われる。
本発明による方法は、例えばオートクレーブに式IIのカルバゾール、不活性溶媒、水性アルカリ金属水酸化物および式IVの触媒を導入し、そして100 ℃の反応温度および高くとも5バールの圧力で撹拌しながらエチルクロライドを計量添加することによって行うことができる。次いで、生成するN-エチルカルバゾールを基準とするカルバゾール含有量が所望の限界を下回るまで、例えば1%未満または0.1 %未満になるまで、反応混合物をさらに2〜10時間100 ℃で撹拌する。
【0023】
反応が終了した後に、沈殿する無機塩を水で溶解する。相分離の後で得られる有機相は、N-エチルカルバゾールの理論的な収率の95%を超える高収率および高純度のために、さらに精製操作をすることなく直接引き続いての反応、例えばニトロ化に使用することができる。
【0024】
【実施例】
以下の実施例は、本発明を説明するものであり、限定するものではない。記載されている含有量は、重量%である。
実施例1
3リットル容量の加熱可能なハステロイ製オートクレーブに、502gのカルバゾール(3.0 モル)、680gのo-ジクロロベンゼン、480gの50%濃度水酸化ナトリウム溶液(6.0 モル)および4.4gのN,N,N',N'-テトラメチルプロパン-1,3- ジアミン(0.034 モル)を導入する。このオートクレーブを、窒素で不活性にして閉じ、100 ℃の内部温度まで加熱する。閉じることのできるキャピラリーを介して反応用オートクレーブと接続されている貯蔵用オートクレーブ内で、273gのエチルクロライド(4.2 モル)を75〜80℃の内部温度に加熱し、それによって圧力を高くとも5バールとする(記載される全ての圧力はゲージ圧である)。圧力差を用いて、反応用オートクレーブの内部圧力が4バールを超えないような速度で、このエチルクロライドを反応用オートクレーブに100 ℃の内部温度でニードルバルブを介して計量添加する。全体の添加時間は2時間である。添加後、撹拌を100 ℃でさらに4時間続け、次いでこの混合物を撹拌しながら約40℃に冷却し、そして反応混合物をオートクレーブからアスピレーターに移す。400gのo-ジクロロベンゼン、次いで1000g の水を使用して、反応混合物の残部をオートクレーブからアスピレーターにすすぎ出す。塩化ナトリウムが完全に水性相中に溶解するまでアスピレーターの内容物を激しく撹拌し、そして内容物を分液漏斗に移す。水性相を取り除いた後に、1670g のo-ジクロロベンゼン中のN-エチルカルバゾールの溶液が得られる。ガスクロマトグラフィーによる分析の結果、この溶液は、34.8%のN-エチルカルバゾール、0.1 %未満のカルバゾール、および0.01%未満のN,N,N',N'-テトラメチルプロパン-1,3- ジアミンを含有する。この結果得られる転化は完全であり、収率は理論値の99.3%である。
比較例1
実施例1に記載された装置に502gのカルバゾール(3.0 モル)、680gのo-ジクロロベンゼン、480gの50%濃度水酸化ナトリウム溶液(6.0 モル)および3.4gのトリエチルアミン(0.034 モル)を導入する。実施例1と同様の手段を用いて、273gのエチルクロライド(4.2 モル)を計量添加する。全体の添加時間は6時間である。添加後、混合物を100 ℃でさらに4時間撹拌し、次いで撹拌しながら約40℃に冷却し、そして反応混合物をオートクレーブからアスピレーターに移す。400gのo-ジクロロベンゼン、次いで1000g の水を使用して、反応混合物の残部をオートクレーブからアスピレーターにすすぎ出す。塩化ナトリウムが完全に水性相中に溶解するまでアスピレーターの内容物を激しく撹拌し、そして混合物を濾過する。フィルターケーキを100gのo-ジクロロベンゼンで洗浄し、吸引乾燥する。濾液を分液漏斗に移す。水性相を取り除いた後に、1736g のo-ジクロロベンゼン中のN-エチルカルバゾールの溶液が得られる。ガスクロマトグラフィーによる分析の結果、この溶液は、31.1%のN-エチルカルバゾール、0.6 %のカルバゾール、および0.08%のトリエチルアミンを含有する。乾燥した後のフィルターケーキの重量は28g であり、薄層クロマトグラフィーの結果純粋なカルバゾールである。従ってカルバゾールの転化は92.3%でしかない。
実施例2
502gのカルバゾール(3.0 モル)、680gのo-ジクロロベンゼン、480gの50%濃度水酸化ナトリウム溶液(6.0 モル)および20.6g のN,N,N',N'-テトラメチルヘキサン-1,6- ジアミン(0.12モル)を実施例1に記載した装置に導入し、273gのエチルクロライド(4.2 モル)を2時間かけて計量添加する。この混合物をさらに100 ℃で3時間撹拌し、次いで撹拌しながら約40℃に冷却し、そして反応混合物をオートクレーブからアスピレーターに移す。400gのo-ジクロロベンゼン、次いで1000g の水を使用して、反応混合物の残部をオートクレーブからアスピレーターにすすぎ出す。塩化ナトリウムが完全に水性相中に溶解するまでアスピレーターの内容物を激しく撹拌し、そして混合物を分液漏斗に移す。水性相を取り除いた後に、1680g のo-ジクロロベンゼン中のN-エチルカルバゾールの溶液が得られる。ガスクロマトグラフィーによる分析の結果、この溶液は、34.7%のN-エチルカルバゾールおよび0.1 %未満のカルバゾールを含有する。従って転化は完全であり、収率は理論値の99.6%である。
実施例3
N-エチルカルバゾールを実施例2と同様に製造するが、13.9g (0.12モル)のN,N,N',N'-テトラメチルエタン-1,2- ジアミンを、20.6g (0.12モル)のN,N,N',N'-テトラメチルヘキサン-1,6- ジアミンの代わりに使用する。これにより、1675g のo-ジクロロベンゼン中のN-エチルカルバゾールの溶液が得られる。ガスクロマトグラフィーによる分析の結果、この溶液は、34.5%のN-エチルカルバゾールおよび0.1 %未満のカルバゾールを含有する。従って転化は完全であり、収率は理論値の98.8%である。
【0025】
以下の表は、式Iのその他のN-アルキルカルバゾールの例を示しており、これは3列に記載された式III のアルキル化剤および4列に記載された式IVの触媒を使用して、本発明の方法によって高収率で製造することができる。
【0026】
【表1】
Figure 0004256490

Claims (10)

  1. 下記一般式(I)
    Figure 0004256490
    (式中、
    Rは、(C-C)-アルキルであり、そして
    Y は、水素、(C-C)-アルキル、(C-C)-アルコキシ、ニトロまたはハロゲンである)
    で表されるN-アルキルカルバゾールを製造する方法において、
    下記一般式(II)
    Figure 0004256490
    で表されるカルバゾールと下記一般式(III)
    R-X (III)
    (式中、Xはハロゲン原子である)で表されるアルキルハライドとを、不活性溶媒中で無機塩基および下記一般式(IV)
    RRN-(CH)-NRR (IV)
    (式中、nは、2〜8の整数であり、
    R、RおよびRは、互いに無関係に、水素または(C-C)-アルキルであり、そしてR は、水素または (C -C )- アルキルである)で表される触媒の存在下に反応させることからなる上記方法。
  2. 式(I)で表される化合物において、Rがメチルまたはエチルであり、Yが水素である請求項1に記載の方法。
  3. 使用される式IIIのアルキルハライドが、メチルクロライド、メチルブロマイド、メチルヨージド、エチルクロライド、エチルブロマイド、n-プロピルクロライド、n-プロピルブロマイド、イソブチルクロライド、イソブチルブロマイド、n-ペンチルクロライドまたはn-ヘキシルクロライドである請求項1または2に記載の方法。
  4. 式IIIのアルキルハライドが、式IIのカルバゾール1モルに対して1.0 1.8 モルの量で使用される請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
  5. 使用される無機塩基が、アルカリ金属アルコキシドおよびヒドロキシド、オキシド、カーボネートおよびアルカリ金属およびアルカリ土類金属の第三ホスフェートまたはそれらの混合物である請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
  6. 無機塩基が、式IIのカルバゾール1モルに対して0.9 3.0 当量の量で使用される請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
  7. 使用される不活性溶媒が、トルエン、o-キシレン、m-キシレン、p-キシレン、メシチレン、2-クロロトルエン、3-クロロトルエン、4-クロロトルエン、モノクロロベンゼン、1,2-ジクロロベンゼン、1,3-ジクロロベンゼン、1,4-ジクロロベンゼン、N-エチルカルバゾールまたはそれらの混合物である請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
  8. 式IVの触媒において、n が2〜6の整数であり、そしてR R R および R が水素、メチルまたはエチルである請求項1〜7のいずれかに記載の方法。
  9. 使用される式IVの触媒が、エチレンジアミン、 2- エチルアミノエチル アミン、 2- ジエチルアミノエチルアミン、 3- ジメチルアミノプロピルアミン、 3- ジエチルアミノプロピルアミン、 N,N,N',N'- テトラメチルプロパン -1,3- ジアミン、 N,N- ジエチル -N',N'- ジメチルプロパン -1,3- ジアミン、 N,N,N',N'- テトラメチルブタン -1,4- ジアミン、 1- ジエチルアミノ -4- アミノペンタン、または N,N,N',N'- テトラメチルヘキサン -1,6- ジアミンである請求項1〜8のいずれかに記載の方法。
  10. 式IVの触媒が、使用されるカルバゾール1モル当たり0.001 0.05 モルの量で使用される請求項1〜9のいずれかに記載の方法。
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