JPH08231497A - 2−クロロ−6−ニトロフエニルアルキルスルフイド類の製造方法および新規な2−クロロ−6−ニトロフエニルアルキルスルフイド類 - Google Patents

2−クロロ−6−ニトロフエニルアルキルスルフイド類の製造方法および新規な2−クロロ−6−ニトロフエニルアルキルスルフイド類

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JPH08231497A
JPH08231497A JP7314680A JP31468095A JPH08231497A JP H08231497 A JPH08231497 A JP H08231497A JP 7314680 A JP7314680 A JP 7314680A JP 31468095 A JP31468095 A JP 31468095A JP H08231497 A JPH08231497 A JP H08231497A
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Helmut Dr Fiege
ヘルムート・フイーゲ
Ferdinand Hagedorn
フエルデイナンド・ハゲドルン
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Bayer AG
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C319/00Preparation of thiols, sulfides, hydropolysulfides or polysulfides
    • C07C319/14Preparation of thiols, sulfides, hydropolysulfides or polysulfides of sulfides
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C2601/00Systems containing only non-condensed rings
    • C07C2601/12Systems containing only non-condensed rings with a six-membered ring
    • C07C2601/14The ring being saturated

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 2−クロロ−6−ニトロフェニルアルキルス
ルフィド類の製造方法および新規な2−クロロ−6−ニ
トロフェニルアルキルスルフィド類。 【解決手段】 式 【化1】 [式中、これの置換基は説明の中で定義する通りであ
る]で表される2−クロロ−6−ニトロフェニルアルキ
ルスルフィド類は、式 【化2】 で表される2,3−ジクロロ−ニトロベンゼン類と式 HS−R1 (III) で表されるメルカプタン類とを、メルカプタン1モル当
たり1−1.2当量の塩基の存在下および相移動触媒の
存在下、水系または水系−有機媒体中0−100℃の温
度で反応させることによって製造することができる。こ
の方法で得ることができる2−クロロ−6−ニトロフェ
ニルアルキルスルフィド類の大部分は新規である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、塩基の存在下およびまた相移動
触媒の存在下で相当する2,3−ジクロロ−ニトロベン
ゼン類をメルカプタン類と反応させることによって2−
クロロ−6−ニトロフェニルアルキルスルフィド類を製
造する方法に関する。本発明は更に新規な2−クロロ−
6−ニトロフェニルアルキルスルフィド類に関する。こ
の種類のスルフィド類は例えば植物保護用活性物質の製
造および染料の中間体として用いられる(Phosph
orus and Sulfur 7(1979)、1
43−148;特開昭57/58662号(198
2))。
【0002】水酸化ナトリウム溶液または炭酸カリウム
の存在下で活性化された塩素原子を有するクロロニトロ
ベンゼン類のアルコール溶液または懸濁液の中にメタン
チオールを導入するとこれが相当するアリールメチルス
ルフィド類に変化することは公知である(Houben
−Weyl、E11巻(1985)、175頁)。しか
しながら、上記方法で達成される収率は理論値の52−
78%のみである。塩基の存在下で2,3−ジクロロ−
ニトロベンゼンをベンジルメルカプタンと反応させるこ
とによって2−クロロ−6−ニトロフェニルベンジルス
ルフィドを生じさせる時の収率は56%のみである(B
ull.1951、621−626)。
【0003】技術的にも適切な上記化合物へのルートを
見付け出すことが求められている。ここでは、該メルカ
プト化合物の還元作用で所望反応以外の反応、例えばニ
トロ基の還元が引き起こされる可能性を排除するのは不
可能であった。従って、相当するアニリンが生成するこ
とが予測され得た。また、求核置換反応を起こし得るそ
のベンゼン環の他の置換基の所で該メルカプチドによる
求核置換反応が起こることも予測する必要があった
(J.Org.Chem.43、2048−2055
(1978))。このような二次反応が起こる結果とし
て、分離が困難であり得る副生成物が生じる可能性があ
り、そして如何なる場合でも、上に示した文献の場合に
考えられるように、収率の低下が起こり得る。
【0004】本発明は、式
【0005】
【化3】
【0006】[式中、R1は、線状もしくは分枝C1−C
18−アルキル、C3−C8−シクロアルキルまたはC7
10−アラルキルであり、そしてR2は、水素、線状も
しくは分枝C1−C4−アルキル、線状もしくは分枝C1
−C4−アルコキシまたはベンジルである]で表される
2−クロロ−6−ニトロフェニルアルキルスルフィド類
の製造方法に関係しており、これは、式
【0007】
【化4】
【0008】で表される2,3−ジクロロ−ニトロベン
ゼン類と0.9−2モル、好適には1−1.5モルの式 HS−R1 (III) [式中、R1およびR2は、上で定義した通りである]で
表されるメルカプタンとを、メルカプタン1モル当たり
1−1.2当量、好適には1−1.1当量の塩基の存在
下およびまた相移動触媒の存在下、水系または水系−有
機媒体中0−100℃、好適には20−80℃の温度で
反応させることを特徴とする。
【0009】本発明は更に、R2が水素であるときR1
メチル、エチルまたはベンジルでないことを条件として
式(I)で定義される如き新規な2−クロロ−6−ニト
ロフェニルアルキルスルフィド類に関する。
【0010】線状もしくは分枝C1−C4−アルキルおよ
びまたC1−C18−アルキルは例えばメチル、エチル、
プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t−ブ
チル、異性体アミル類、異性体ヘキシル類、オクチル
類、デシル類、ドデシル類、ヘプタデシル類およびオク
タデシル類などである。
【0011】C3−C8−シクロアルキルは例えばシクロ
プロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキ
シル、シクロヘプチル、シクロオクチル、メチル−シク
ロプロピル、ジメチル−シクロプロピル、メチル−シク
ロペンチル、ジメチル−シクロペンチル、メチル−シク
ロヘキシルまたはジメチル−シクロヘキシルなど、好適
にはシクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル
またはそれらのモノメチルもしくはジメチル誘導体であ
る。
【0012】C7−C10−アラルキルは例えばベンジ
ル、α−もしくはβ−フェニルエチル、フェニルプロピ
ルまたはフェニルブチルなど、好適にはベンジルまたは
フェニル−エチル、特に好適にはベンジルである。
【0013】線状もしくは分枝C1−C4−アルコキシは
例えばメトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキ
シ、ブトキシまたはイソブトキシなどである。
【0014】好適には、式 HS−R11 (IV) [式中、R11は、線状もしくは分枝C1−C12−アルキ
ル、未置換、メチル置換もしくはジメチル置換シクロプ
ロピル、シクロペンチルもしくはシクロヘキシル、また
はC7−C8−アラルキルである]で表されるメルカプタ
ンを用いてこの反応を実施する。
【0015】特に好適には、式 HS−R21 (V) [式中、R21は、線状もしくは分枝C1−C4−アルキ
ル、シクロプロピル、シクロヘキシルまたはベンジルで
ある]で表されるメルカプタンを用いてこの反応を実施
する。
【0016】更に好適には、式
【0017】
【化5】
【0018】[式中、R12は、水素、メチルまたはメト
キシである]で表される2,3−ジクロロ−ニトロベン
ゼンを用いてこの反応を実施する。
【0019】更に特に好適には、2,3−ジクロロ−ニ
トロベンゼンを用いてこの反応を実施する。
【0020】最後に述べた化合物を用いる場合、下記の
方程式:
【0021】
【化6】
【0022】で本発明に従う方法を表すことができる。
【0023】本発明に従う方法では、各場合とも1モル
のジクロロニトロベンゼン(II)を0.9から2モ
ル、好適には1から1.5モルのメルカプタン(II
I)と反応させる。
【0024】本発明に従う方法で重要なアルキルメルカ
プタン類はメチルメルカプタン、エチルメルカプタン、
イソプロピルメルカプタン、t−ブチルメルカプタン、
シクロヘキシルメルカプタンおよびベンジルメルカプタ
ンである。メルカプタン類は商業的に入手可能な物質で
ある。
【0025】使用すべきジクロロ−ニトロベンゼン類も
同様に工業的に入手可能な物質である。このように、例
えば2,3−ジクロロ−ニトロベンゼンはo−ジクロロ
ベンゼンのニトロ化で入手可能である。
【0026】メルカプタン1モル当たり1−1.2当
量、好適には1−1.1当量の塩基の存在下で本発明に
従う方法を実施する。挙げることができる適切な塩基は
アルカリ金属およびアルカリ土類金属の水酸化物および
炭酸塩である。この種類の難溶か或はほとんど不溶な化
合物、例えばアルカリ土類金属の炭酸塩などは懸濁形態
で使用可能であり、これらは容易に反応に参与し得る。
他の可能な塩基は、アルキルもしくはベンジル基を含ん
でいてC原子数が全体で3−15である第三アミン類で
ある。好適な塩基の例は水酸化ナトリウム溶液、水酸化
カリウム溶液、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、トリエ
チルアミンまたはN,N−ジメチル−ベンジルアミンな
どである。
【0027】適切な相移動触媒の例は式(I)および
(II):
【0028】
【化7】
【0029】[式中、R1からR4は、同一もしくは異な
り各々、任意にヒドロキシル基、C6−C10−アリール
基、C7−C11−アラルキル基またはC5−C7−シクロ
アルキル基で置換されていてもよいC1−C16−アルキ
ル基であるか、或はまた基R1からR4の2つが一緒にな
って5から7個のC原子を有する環を形成していてもよ
く、そしてXは、ハロゲン、重硫酸塩基またはヒドロキ
シル基である]で表される第四級アンモニウムおよびホ
スホニウム塩である。
【0030】好適には、R1からR4は、同一もしくは異
なり各々、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピ
ル、n−ブチル、i−ブチル、t−ブチルまたはベンジ
ルである。Xは好適には塩素または臭素である。
【0031】特に好適な相移動触媒はテトラ−n−ブチ
ル−アンモニウムブロマイドおよびベンジルトリエチル
アンモニウムクロライドであり、これらが特に容易に入
手可能である。
【0032】例えば、2,3−ジクロロ−ニトロベンゼ
ンを基準にして0.001から0.2モル当量の量でこ
の相移動触媒を用いることができ、この量は好適には
0.01から0.1モル当量である。
【0033】0−100℃、好適には20−80℃の温
度範囲で本発明に従う方法を実施する。この反応系にか
ける圧力は重要でなく、好適にはこの方法を常圧で実施
する。低沸点の反応体を液状状態の集合体に保持する目
的でのみ作業圧力を中程度に高くする必要があり、この
場合に適切な圧力範囲は1−8バール、好適には1−5
バールである。
【0034】本発明に従う方法はいろいろな変法で実施
可能である。このように、相移動触媒を同時に存在させ
ながら該ジクロロ−ニトロベンゼンを溶融物としてアル
キル−メルカプチド(上述した塩基の1つを用いて生じ
させた)水溶液の中に導入した後、この反応を選択した
温度範囲で実施することができる。
【0035】好適には、相移動触媒存在下の水中懸濁液
としてアルキルメルカプチド水溶液を該ジクロロ−ニト
ロベンゼン溶融物に加える。
【0036】この方法の他の態様は、ジクロロ−ニトロ
ベンゼンを有機溶媒に溶解させそして上に示した様式で
この溶液を相移動触媒存在下で該アルキルメルカプチド
に導入するか、或は逆に、相移動触媒存在下のジクロロ
−ニトロベンゼン溶液に該アルキルメルカプチドを水溶
液の形態で添加することにある。
【0037】ジクロロ−ニトロベンゼンに適切な溶媒は
1−C6−アルカノール、C3−C6−ケトン、C6−C
12(環状)脂肪族もしくは芳香族炭化水素、C1−C
8(環状)脂肪族もしくは芳香族ハロゲノ炭化水素また
は3−8個のC原子を有する開鎖もしくは環状パーアル
キルカルボキサミド類である。好適で技術的に重要な溶
媒はメタノール、エタノール、i−プロパノール、アセ
トン、塩化メチレン、クロロベンゼン、トルエン、キシ
レン、ジメチルホルムアミドまたはN−メチルピロリド
ンである。
【0038】別の変法は、該ジクロロ−ニトロベンゼン
の溶融物またはこれが上記溶媒の1つの中に入っている
溶液を相移動触媒存在下で該アルキルメルカプチドの中
に導入する変法である。このような可能性の中で、該ジ
クロロ−ニトロベンゼンの溶融物を用いた処理が特に好
適である、と言うのは、この場合、再利用する必要のあ
る有機溶媒を用いないでこの方法を水のみで実施するこ
とができ、これによって、業務上の衛生に関連した安全
予防策を取る必要がなくなると言った利点が得られるか
らである。
【0039】メルカプタン類は空気および他の酸化剤で
酸化され易いことから、このメルカプタンを最初に不活
性ガス下で塩基と反応させるのが好都合であり、特にこ
のメルカプタン類が気体状または低沸点である場合、該
塩基の溶液または懸濁液の表面下に該メルカプト化合物
を導入する。
【0040】この反応では、本発明に従って製造したク
ロロ−ニトロフェニルアルキルスルフィド類は水に不溶
な物質として得られる。上記化合物は、これの融点より
高い温度で、その塩水溶液から溶融物として分離可能で
あり、そしてその塩を熱水と一緒に撹拌することで抽出
を行うことができる。熱水と一緒に撹拌して塩(例えば
塩化ナトリウム)を除去することによる抽出を行った
後、この粗スルフィドを、例えば加熱したアルコール/
水混合物の中に導入した後、冷却することによって結晶
化させることができる。この再結晶過程後の当該生成物
の純度は多くの場合既に99%以上である。このように
純度が高いことに加えて所望生成物に関する選択率が高
いことは驚くべきことである、と言うのは、メルカプチ
ドを比較的多量に存在させるとニトロ置換基および隣接
する塩素原子の交換が生じて2番目のスルフィド基を生
じると予測されていたからである。我々自身の実験で、
そのような過程が起こることを原則的には予測すべきで
あることを示すことができた。
【0041】ここではまた、本発明に従う方法の好適な
変法では、反応の開始時に(II)を(III)に添加
する場合(II)に対して(III)が大過剰量で存在
することも考慮に入れるべきである。更に、4−クロロ
ニトロベンゼンのニトロ基がメチルチオールで還元され
て4,4’−ジクロロ−アゾキシベンゼンが生じそして
最終的に4−クロロ−アニリンが生じることもJ.So
c.Chem.Ind.1927、435Tで知られて
いる。
【0042】本発明に従って製造可能なクロロフェニル
アルキルスルフィド類は、染料の製造、特に活性物質、
例えば植物保護分野における活性物質を製造するための
価値有る中間体である。挙げることができる例は2−ク
ロロ−6−ニトロフェニルメチルスルフィド、2−クロ
ロ−6−ニトロフェニルエチルスルフィド、2−クロロ
−6−ニトロフェニルイソプロピルスルフィド、2−ク
ロロ−6−ニトロフェニルベンジルスルフィドおよび2
−クロロ−6−ニトロフェニルシクロヘキシルスルフィ
ドである。
【0043】
【実施例】実施例1 21.4g(0.525モル)の水酸化ナトリウムと1
50mLの水から調製した溶液に、撹拌しながら−3か
ら0℃で30分かけ、浸漬した管を通して98%純度の
イソプロピルメルカプタンを40.8g(0.525モ
ル)滴下した。テトラブチルアンモニウムブロマイドを
2.5g加えた後、このメルカプチド溶液を65℃に加
熱し、そしてこの温度で45分かけて、溶融させた9
9.4%純度の2,3−ジクロロ−ニトロベンゼンを9
7.0g(0.5モル)滴下した。次に、この混合物を
65℃で4時間撹拌した。その上澄み液である塩水溶液
を少量の塩酸水で中和して生成物相から分離した。次
に、この生成物相を熱水と一緒に撹拌し、この相を分離
した後、この液状生成物(115.5g、97.6%純
度=理論収率の97.4%)を熱イソプロパノール/水
溶液に溶解させ、この溶液を冷却すると、この溶液から
生成物がベージュ色の結晶として分離して来た。純度:
99.4%(GC)、融点65−66℃。
【0044】実施例2 22.5g(0.5625モル)の水酸化ナトリウムと
150mLの水から調製したナトリウム水溶液の中にイ
ソプロピルメルカプタンが42.7g(0.55モル)
入っている溶液を、150mLのメタノールの中に2,
3−ジクロロ−ニトロベンゼンが97.0g(0.5モ
ル)入っている溶液に、60℃で60分かけて導入し
た。次に、この混合物を60℃で4時間撹拌した。中和
後、溶媒を蒸留除去し、生成物をその塩水溶液から分離
し、熱水で洗浄した後、この粗生成物を吸引濾過で単離
した。乾燥後、118.6gの粗収量で生成物が得られ
た。GC分析による純度は96.3%であった。収率:
理論値の98.6%。イソプロパノール/水から再結晶
化させることにより99.4%純度の物質が得られた。
【0045】実施例3 21.4g(0.535モル)の水酸化ナトリウムと1
50mLの水から調製したナトリウム水溶液の中にイソ
プロピルメルカプタンが40.8g(0.52モル)入
っている溶液を、150mLのトルエンの中に2,3−
ジクロロ−ニトロベンゼンが97.0g(0.5モル)
およびテトラブチルアンモニウムブロマイドが2.5g
入っている溶液に、60℃で55分かけて滴下した。次
に、この混合物を60℃で2時間撹拌した。次に、溶媒
を水蒸気蒸留し、生成物をその塩水溶液から分離し、熱
水で洗浄し、その水から分離した後、乾燥させること
で、97.1%純度(GC)の生成物を単離した。収
量:118g=理論値の97%。
【0046】実施例4 21.4g(0.525モル)の水酸化ナトリウムと1
50mLの水から調製した水酸化ナトリウム溶液に、撹
拌しながら−3℃で30分かけ、浸漬した管を通して9
8%純度のイソプロピルメルカプタンを40.8g
(0.525モル)滴下した。その結果として得られる
ナトリウムイソプロピルメルカプチド溶液を滴下漏斗の
中に入れ、そして100mLの水の中に2,3−ジクロ
ロ−ニトロベンゼン溶融物を97.0g(0.5モル)
およびテトラブチルアンモニウムブロマイドを2.5g
入れて60から65℃に加熱にした懸濁液に、撹拌しな
がら55分かけて滴下した。次に、この混合物を60℃
で3時間撹拌した。室温に冷却した後、結晶性生成物を
吸引濾別し、水で洗浄した後、乾燥させることにより、
純度が98.2%(GC)の結晶性粗物質が117.3
g得られ、これの収率は理論値の99.4%に相当す
る。イソプロパノール/水から再結晶化させることで、
融点が66℃の99.5%純度(GC)生成物を単離し
た。
【0047】実施例5 撹拌している250mLのフラスコの中で10.7g
(0.263モル)の水酸化ナトリウムを75mLの水
に溶解させた。この溶液に撹拌しながら10℃で、3
2.9g=39.1mL(0.263モル)のベンジル
メルカプタン(99%純度)を滴下した。その結果とし
て得られる溶液を、50mLの水の中に2,3−ジクロ
ロ−ニトロベンゼン(99.4%純度)が48.5g
(0.25モル)およびテトラ−n−ブチルアンモニウ
ムブロマイドが1.3g入っている懸濁液に、撹拌しな
がら60℃で40分かけて滴下した後、この混合物を4
時間撹拌した。冷却後、結晶性生成物を吸引濾別し、水
で洗浄した後、乾燥させた。粗収量72.7g(理論
値:69.9g、純粋)、融点66−68℃。
【0048】GC分析:2−クロロ−6−ニトロフェニ
ルチオベンジルエーテルが93.9%および2,3−ビ
ス−(ベンジルメルカプト)−クロロベンゼンが4.6
%。
【0049】実施例6 撹拌している250mLのフラスコの中で75mLの水
の中に10.7g(0.263モル)の水酸化ナトリウ
ムが入っている溶液を10℃に冷却した後、撹拌しなが
ら滴下漏斗を用いてシクロヘキシルメルカプタン(97
%純度)を31.5g(0.263モル)滴下した。そ
の結果として得られるエマルジョン(未溶解のまま少量
残存している)を、50mLの水の中に2,3−ジクロ
ロ−ニトロベンゼン(99.4%純度)が48.5g
(0.25モル)およびテトラ−n−ブチルアンモニウ
ムブロマイドが1.3g入っている懸濁液に、激しく撹
拌しながら60℃で40分かけて滴下した。次に、この
混合物を60℃で4時間撹拌し、冷却し、吸引濾過した
後、結晶性生成物を水で洗浄して乾燥させた。収量6
8.8g、粗(理論値:67.9g、純粋)、GC分析
による純度97.8%。融点74−76℃。
【0050】比較実施例(NO2の置換) 175mLの水に98%純度の水酸化ナトリウムを2
0.4g(0.5モル)溶解させた後、ベンジルメルカ
プタン(99%純度)を62.6g(0.5モル)滴下
することによって、ナトリウムベンジルメルカプチド溶
液を調製した。この溶液を、50mLの水の中に2,3
−ジクロロ−ニトロベンゼン(99.4%純度)が4
8.5g(0.25モル)およびテトラブチルアンモニ
ウムブロマイドが1.3g入っている懸濁液に、激しく
撹拌しながら60℃で1時間かけて滴下した。反応混合
物のサンプルを4時間毎にGCで分析することによっ
て、この反応の進行を観察した。
【0051】60℃で4時間後:2−クロロ−6−ニト
ロフェニルチオベンジルエーテル(一置換生成物)が3
7.4%および2,3−ビス−(ベンジルメルカプト)
−クロロベンゼン(二置換生成物)が51.4%。
【0052】70℃で更に4時間後:一置換生成物が2
1.1%および二置換生成物が65.3%。
【0053】80℃で更に4時間後:一置換生成物が1
2.7%および二置換生成物が72.0%。
【0054】この反応混合物を冷却し、250mLのト
ルエンで抽出した後、濃縮を行った。残渣:92g。メ
タノールから再結晶化させることによって92.7%純
度の物質が得られた(一置換生成物が2%)。更にメタ
ノールから再結晶化させることによって融点が86−8
8℃で純度が97.6%の生成物が得られた。
【0055】本発明の特徴および態様は以下のとうりで
ある。
【0056】1. 式
【0057】
【化8】
【0058】[式中、R1は、線状もしくは分枝C1−C
18−アルキル、C3−C8−シクロアルキルまたはC7
10−アラルキルであり、そしてR2は、水素、線状も
しくは分枝C1−C4−アルキル、線状もしくは分枝C1
−C4−アルコキシまたはベンジルである]で表される
2−クロロ−6−ニトロフェニルアルキルスルフィド類
の製造方法であって、式
【0059】
【化9】
【0060】で表される2,3−ジクロロ−ニトロベン
ゼン類と0.9−2モル、好適には1−1.5モルの式 HS−R1 [式中、R1およびR2は、上で定義した通りである]で
表されるメルカプタンとを、メルカプタン1モル当たり
1−1.2当量、好適には1−1.1当量の塩基の存在
下および相移動触媒の存在下、水系または水系−有機媒
体中0−100℃、好適には20−80℃の温度で反応
させることを特徴とする方法。
【0061】2. 式 HS−R11 [式中、R11は、線状もしくは分枝C1−C12−アルキ
ル、未置換、メチル置換もしくはジメチル置換シクロプ
ロピル、シクロペンチルもしくはシクロヘキシル、また
はC7−C8−アラルキルである]で表されるメルカプタ
ンを用いることを特徴とする、好適には式 HS−R21 [式中、R21は、線状もしくは分枝C1−C4−アルキ
ル、シクロプロピル、シクロヘキシルまたはベンジルで
ある]で表されるメルカプタンを用いることを特徴とす
る第1項記載の方法。
【0062】3. 式
【0063】
【化10】
【0064】[式中、R12は、水素、メチルまたはメト
キシである]で表される2,3−ジクロロ−ニトロベン
ゼンを用いることを特徴とする、好適には2,3−ジク
ロロ−ニトロベンゼンを用いることを特徴とする第1項
記載の方法。
【0065】4. アルキルメルカプチドと相移動触媒
の水溶液に該ジクロロ−ニトロベンゼンの溶融物を導入
することを特徴とする第1項記載の方法。
【0066】5. 相移動触媒下の水中懸濁液としてア
ルキルメルカプチド水溶液を溶融ジクロロ−ニトロベン
ゼンに添加することを特徴とする第1項記載の方法。
【0067】6. 該ジクロロ−ニトロベンゼン類をC
1−C6−アルカノール、C3−C6−ケトン、C6−C12
(環状)脂肪族もしくは芳香族炭化水素、C1−C8(環
状)脂肪族もしくは芳香族ハロゲノ炭化水素または3か
ら8個のC原子を有する開鎖もしくは環状パーアルキル
カルボキサミド中の溶液として用いることを特徴とする
第1項記載の方法。
【0068】7. 使用する溶媒がメタノール、エタノ
ール、i−プロパノール、アセトン、塩化メチレン、ク
ロロベンゼン、トルエン、キシレン、ジメチルホルムア
ミドまたはN−メチルピロリドンであることを特徴とす
る第6項記載の方法。
【0069】8. 使用する相移動触媒がテトラブチル
アンモニウムブロマイドまたはベンジルトリメチルアン
モニウムクロライドであることを特徴とする第1項記載
の方法。
【0070】9. 式
【0071】
【化11】
【0072】[式中、R1は、線状もしくは分枝C1−C
18−アルキル、C3−C8−シクロアルキルまたはC7
10−アラルキルであり、そしてR2は、水素、線状も
しくは分枝C1−C4−アルキル、線状もしくは分枝C1
−C4−アルコキシまたはベンジルであり、ここで、R2
が水素であるときR1はメチル、エチルまたはベンジル
でない]で表される2−クロロ−6−ニトロフェニルア
ルキルスルフィド類。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式 【化1】 [式中、R1は、線状もしくは分枝C1−C18−アルキ
    ル、C3−C8−シクロアルキルまたはC7−C10−アラ
    ルキルであり、そしてR2は、水素、線状もしくは分枝
    1−C4−アルキル、線状もしくは分枝C1−C4−アル
    コキシまたはベンジルである]で表される2−クロロ−
    6−ニトロフェニルアルキルスルフィド類の製造方法で
    あって、式 【化2】 で表される2,3−ジクロロ−ニトロベンゼン類と0.
    9−2モル、好適には1−1.5モルの式 HS−R1 [式中、R1およびR2は、上で定義した通りである]で
    表されるメルカプタンとを、メルカプタン1モル当たり
    1−1.2当量、好適には1−1.1当量の塩基の存在
    下および相移動触媒の存在下、水系または水系−有機媒
    体中0−100℃、好適には20−80℃の温度で反応
    させることを特徴とする方法。
JP7314680A 1994-11-14 1995-11-08 2−クロロ−6−ニトロフエニルアルキルスルフイド類の製造方法および新規な2−クロロ−6−ニトロフエニルアルキルスルフイド類 Pending JPH08231497A (ja)

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