JP4255600B2 - ワイヤ工具の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばシリコンインゴット、水晶、石英、などの硬脆材料や金属材料を切断加工するための、樹脂を主な材料としたワイヤ工具に関し、特に切断加工の高精度化・高効率化を行うことができるワイヤ工具およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、シリコンインゴット、水晶、石英、などの硬脆材料や金属材料の切断工具としてワイヤ工具が用いられているが、特に近年のシリコンウェーハの大口径化にともない、シリコンウェーハのインゴットからの切断手段として注目されている。
【0003】
シリコンインゴットの切断加工には、従来は内周刃による切断方式が適用されてきた。そして近年、半導体デバイスの生産コストの低減、適正化を図るために、シリコンウェーハは大口径化の一途をたどっているが、そうしたウェーハの大口径化に対しては、内周刃の大径化で対応してきた。しかしながら、特に8インチ以上のシリコンインゴットに対しては、スループットの向上に限界がある、切断ロス(Kerf-loss)が大きい、切断ジグへの内周刃のセッティングが困難である、などの理由により、切断方法は内周刃切断方式からマルチワイヤ切断方式(「電子材料」Vol.35、No.7、1996年7月号、第29頁に記載)に置き換わりつつある。
【0004】
ところで、従来行われてきたワイヤによるシリコンインゴットの切断加工は、図5に示すように、ピアノ線などのワイヤ1の新線リール2から巻き取りローラ5までの所定経路中に、ダンサローラ3および複数のメインローラ4などを設けて、インゴット6に近接する所定のピッチのワイヤ列を形成するもので、スラリーノズル7から高粘度の研磨剤スラリーを供給するとともに、インゴット6をそのワイヤ列に押し付けることにより、インゴット6の切断を行う、という遊離砥粒加工であった。しかしながら、遊離砥粒加工法ゆえに、多量の産業廃棄物(廃液)を生じる、ランニングコストが高い、切断後のウェーハ洗浄が難しい、加工能率の向上が望めない、さらには切断精度が悪い、などの欠点があった。
【0005】
これらの問題を解決するものとして、ワイヤに砥粒を固着させたワイヤ工具、すなわち固定砥粒ワイヤ工具があり、すでに電着ワイヤ工具(特開昭63−22275号公報、特公平4−4105号公報、特開平7−227767号公報、特開平9−150314号公報などに記載)やピアノ線自体に砥粒を機械的に埋め込む製造法によるもの(商品名:ワイヤモンド、住友電気報昭和63年3月第132号、p.118−122に記載)が開発されている。これらの工具においては、砥粒を固着する結合材として金属が用いられている。
【0006】
ところが、金属を結合材として用いたワイヤ工具では、結合剤層が硬いため、ワイヤ工具の破断ねじり強度や曲げ強度が低く、加工時に断線しやすい、また電着ワイヤ工具においては、電着に長時間要するために製造コストが高い、さらにマルチワイヤ切断方式に必要なワイヤ工具自体の長尺化が困難である、などの品質上かつ経済上の問題があった。また、ワイヤの製造コストが高く、長尺化が困難であるという問題を回避するために、短尺ワイヤ工具の両端を接合したエンドレスタイプのワイヤ工具も試作されているが、接合部の破断ねじり強度や曲げ強度が極めて低いという問題がある。
【0007】
そこで、これらの問題を解決するために、最近、樹脂を結合材に用いたワイヤ工具が開発されるに至っている。こうしたワイヤに砥粒を固着する結合材に樹脂を用いたワイヤ工具およびその製造方法としては、大阪ダイヤモンド工業が開発した固定砥粒ダイヤモンドワイヤソー(1997年度砥粒加工学会学術講演会講演論文集、p.369−370)、特開平8−126953号公報、特開平9−155631号公報、特開平10−138114号公報、特開平10−151560号公報、特開平10−315049号公報、特開平10−328932号公報、特開平10−337612号公報に記載のものが知られている。これらのワイヤ工具では、樹脂の種類については特に限定していないが、発表内容、実施例、などからわかるように、実際には研削砥石において従来使用されてきたフェノール樹脂などの熱硬化性樹脂が用いられている。また、砥粒保持強度を高めるために、セラミックを結合材に用いたワイヤ工具が、特開平11−48035号公報に記載されている。
【0008】
しかしながら、このように改善されたワイヤ工具においても、熱硬化性樹脂を結合材に用いることから、溶媒を除去するための乾燥工程と硬化させるための焼成工程を必要とし、また焼成に要する時間も全てのワイヤ工具箇所において数分ずつ要してしまう。また、セラミックを結合材に用いると、焼成温度がさらに高くなるのみならず、焼成に要する時間も数十分以上も要してしまう。したがって、ワイヤ工具の高速な製造、例えば毎分数百メートル〜数キロメートルの速度での製造は難しく、マルチ切断方式に必要な10キロメートル以上の長尺なワイヤ工具を安価に製造することは極めて困難である。さらに、熱硬化性樹脂を結合材としたワイヤ工具は、金属を結合材として用いたワイヤ工具に比較して、結合材の耐摩耗性、機械的強度、耐熱性が低く、切断能率が劣るという問題がある。
【0009】
そこで、製造スピード向上という観点から、銅線の被覆などに用いられる電子線硬化性樹脂を熱硬化性樹脂に替えて結合材とし、さらに結合材の耐摩耗性、機械的強度、耐熱性を向上させるために電子線硬化性樹脂に金属粒子や金属ファイバなどを添加する技術が提案されている(特願平11−202224号)。さらに、ワイヤと結合材との密着強度を上げて工具の耐摩耗性を向上させるために、結合材を多層化する技術が提案されている(特願平11−203222号)。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、結合材中に金属粒子などの硬質粒子や、金属ファイバあるいは無機ファイバなどの硬質ファイバを添加した場合、結合材の硬度が高まって工具の耐摩耗性は向上するものの、可撓性や柔軟性に欠け、また、結合材樹脂との付着性が悪いため、添加物そのものが結合材から脱落する現象が生じる。その結果、砥粒を保持するための保持強度が低下し、工具の耐摩耗性が低下してしまう。また、結合材を多層化すると、ワイヤと結合材の密着強度は改善されるものの、工具の製造時間が延びてコスト高になるという問題がある。
【0011】
本発明は、このような問題に着目してなされたもので、高寿命で切断加工の高精度化・高能率化が可能であり、かつ長尺で安価なワイヤ工具およびその製造方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
発明は、ワイヤ工具の半径方向に形成された単層からなる結合材で砥粒を固定したワイヤ工具であって、前記結合材は、ワイヤ表面に電子線硬化性接着剤を主成分として形成された電子線硬化性接着剤層からなることを特徴とする。
【0013】
発明は、ワイヤ工具の半径方向に形成された単層からなる結合材で砥粒をワイヤに固定したワイヤ工具であって、前記ワイヤは、電子線を照射して洗浄するワイヤ洗浄処理が施され、前記ワイヤ洗浄処理が施された後、前記ワイヤ上に化学的プライマ処理が施されており、前記結合材は、前記ワイヤの表面に電子線硬化性接着剤を主成分とし、砥粒および/または添加物を含む混合接着剤液を塗布することによって形成された電子線硬化性接着剤層からなることを特徴とする。
【0014】
電子線硬化性接着剤は、電子線が照射されると、1秒以下という短時間で重合硬化する。結合材として電子線硬化性接着剤を用いた場合は、光硬化性接着剤を用いた場合に比べ、10倍以上の速度(毎分1キロメートル以上の速度)でワイヤ工具を製造することが可能であり、安価で長尺なワイヤ工具を製造できる。また、電子線はエネルギーが高いので、硬化特性が結合材中への粉末添加の影響を受け難い。さらに、結合材に用いる樹脂コストについても、電子線は光に比べてエネルギーが高いので、硬化反応を生じさせるための重合開始剤や増感剤は不要であり、電子線照射装置の設備コストは高くなるものの、ワイヤ工具製造コストは大幅に低減できる。そして、硬化に必要なエネルギーも紫外線硬化性接着剤を用いる場合の1/3乃至1/4に抑制できる。また、電子線照射装置は紫外線照射装置に比べ、一般的に設備床面積が狭くて済むという長所がある。
【0015】
ここで、電子線硬化性接着剤(カルボキシル基など、金属との密着性を高める官能基を導入した電子線硬化性樹脂)は、他の電子線硬化性樹脂に比べ、ワイヤの素材である金属などとの密着性に優れ、工具の耐摩耗性を向上させることができる。一方、電子線硬化性接着剤は、通常、他の電子線硬化性樹脂に比べて柔軟であり、場合によっては粘着性を有するため、そのままでは十分な砥粒層硬度を得ることができない。
【0016】
しかしながら、発明者らが鋭意研究を重ねた結果、電子線硬化性接着剤への添加物の種類や量を適正化すること、あるいは、電子線硬化時の雰囲気を適正化することにより、電子線硬化性接着剤の粘着性を低下させることができ、電子線硬化性接着剤層(単層)からなる結合材で砥粒を固定しても、十分な砥粒層硬度を得られることが判明した。
【0017】
発明は、前記結合材は、電子線硬化性接着剤中に、平均粒径が0.1〜15μmの金属粒子および/または平均粒径が0.1〜15μmの無機粉末および/または平均粒径が0.1〜15μmの有機樹脂粉末を5〜90wt%添加して形成された層からなることを特徴とする。
【0018】
発明は、前記結合材は、電子線硬化性接着剤中に、短径が0.1〜15μm、長径が1〜200μmの金属ファイバおよび/または無機ファイバおよび/または有機樹脂ファイバを5〜90wt%添加して形成された層からなることを特徴とする。
【0019】
ワイヤ工具において、電子線硬化性接着剤単体で結合材を構成した場合、十分な砥粒層硬度などを得ることができず、切断加工時に砥粒が脱落したり、砥粒層の摩耗が激しくなることが考えられるが、金属粒子などの添加物を結合材中に添加することにより、工具の機械的強度や耐熱性を高め、結果として工具の耐摩耗性を向上させることができる。
【0020】
ここで、金属粒子などの硬質粒子や硬質ファイバといった添加物は、硬質であるが故に、結合材層の硬度は高くなり、工具の耐摩耗性は向上するものの、可撓性や柔軟性がなく、また、結合材樹脂との付着性が悪いため、添加物そのものが結合材より脱落する現象が生じる。その結果、砥粒を保持するための保持強度が低下し、工具の耐摩耗性が低下してしまう。
【0021】
そこで、柔軟性があり、また結合材樹脂との付着性に優れる、有機樹脂粉末や有機樹脂ファイバ(樹脂繊維)を適量添加することにより、砥粒保持強度を高められることが判明した。なお、添加物として有機樹脂粉末(および/または有機樹脂ファイバ)のみを用いてもよいが、金属粒子などの硬質粒子と有機樹脂粉末などとを適宜配合し、電子線硬化性接着剤液に混入させることにより、切断工具として十分な工具硬度や可撓性などを得ることができる。
【0022】
本発明は、ワイヤ上に電子線硬化性樹脂を主成分とし、単層からなる結合材で砥粒をワイヤに固定したワイヤ工具の製造方法であって、前記ワイヤをその軸線方向に走行させながら、前記ワイヤに電子線を照射して洗浄するワイヤ洗浄処理を施すワイヤ洗浄工程と、前記ワイヤ洗浄処理を施した後、前記ワイヤ上に化学的プライマ処理を施す化学的プライマ処理工程と、前記化学的プライマ処理を施した後、前記ワイヤ上に電子線硬化性樹脂を主成分とし、砥粒および/または添加物を含む混合接着剤液を塗布する接着剤塗布工程と、窒素ガス流により、ワイヤがその径方向に振動しないように、ワイヤ走行方向に沿って前記窒素ガスを噴射供給することで大気中よりも酸素濃度を減少させた雰囲気中で、前記ワイヤ上に塗布された前記混合接着剤液を電子線硬化する電子線硬化工程と、を有することを特徴とする。
【0023】
発明は、前記接着剤塗布工程では、ワイヤ上に、平均粒径が0.1〜15μmの金属粒子および/または平均粒径が0.1〜15μmの無機粉末および/または平均粒径が0.1〜15μmの有機樹脂粉末を5〜90wt%含有する電子線硬化性接着剤と砥粒との混合接着剤液を塗布することを特徴とする。
【0024】
発明は、前記接着剤塗布工程では、ワイヤ上に、短径が0.1〜15μm、長径が1〜200μmの金属ファイバおよび/または無機ファイバおよび/または有機樹脂ファイバを5〜90wt%含有する電子線硬化性接着剤と砥粒との混合接着剤液を塗布することを特徴とする。
【0025】
発明は、前記混合接着剤液の塗布前に、ワイヤに電子線を照射して洗浄するワイヤ洗浄処理を施すことを特徴とする。
【0026】
結合材硬化のエネルギー源に用いている電子線は、金属などの表面の洗浄作用を有するので、結合材として用いる混合接着剤液をワイヤ上に塗布する前に、ワイヤに電子線などを照射して洗浄処理する。この電子線照射により、ワイヤ表面が脱脂され、ワイヤと結合材層との十分に高い密着強度が得られる。また、電子線照射によって毎分1000m以上の洗浄処理速度を実現でき、ワイヤ工具の製造速度が大幅に向上する。さらに、従来の洗浄方法よりも低い製造コストを実現できる。
【0027】
発明は、前記ワイヤ洗浄処理を施した後、接着剤塗布工程に先立ち、ワイヤ上に化学的プライマ処理を施すことを特徴とする。
【0028】
発明は、前記混合接着剤液の塗布前に、ワイヤ上に化学的プライマ処理を施すことを特徴とする。
【0029】
ワイヤ表面に化学的プライマ処理を施すことで、結合材被膜(電子線硬化性接着剤層)とワイヤ面との密着力を高めることができ、結合材被膜の剥離による工具寿命の低下を抑えることができる。
【0030】
発明は、前記接着剤塗布工程で、塗布後のワイヤを所定の径にするか、あるいはワイヤ上の膜厚を所定の値にした後、電子線を照射して硬化する電子線硬化工程を有することを特徴とする。
【0031】
発明は、前記電子線硬化工程を大気中よりも酸素濃度を減少させた雰囲気中で行うことを特徴とする。
【0032】
前記電子線硬化工程における酸素濃度を通常の大気中よりも減少させることで、樹脂の重合硬化反応を十分に安定かつ確実に実現できる。例えば、電子線硬化工程における酸素濃度を通常の大気中より10%減少させた場合においても、切断加工に適した結合材層が得られる。
【0033】
発明は、前記電子線硬化工程を窒素雰囲気中で行うことを特徴とする。
【0034】
前記電子線硬化工程を酸素の全くない窒素雰囲気中において行うと、結合材層が完全硬化し、切断加工に供するに十分適した切断特性や耐摩耗性を有するワイヤ工具が得られる。
【0035】
発明は、前記電子線硬化後の結合材を加熱して熟成する加熱熟成工程を有することを特徴とする。
【0036】
ワイヤ工具の耐摩耗性、耐熱性の向上に有効な金属粉末を添加した場合、電子線照射のみでは、添加した粒子部、ファイバ部での電子線の吸収、反射などや添加物の金属イオンの作用により、金属添加物周囲において硬化不良が生じやすい。また、電子線照射時間の短縮によっても、未硬化部が残存し易い。そこで、前記加熱熟成工程を設けることにより、金属添加物周囲で生じた硬化不良による結合材硬度の低下を改善し、さらに電子線照射時間を短縮させることが可能である。こうして、結合材層を完全に硬化し、工具コストを低減しながら、切断特性や耐摩耗性に優れたワイヤ工具を得ることができる。
【0037】
発明は、前記加熱熟成工程では、結合材の電子線硬化後に巻き取られたワイヤ工具をバッチ処理することを特徴とする。
【0038】
前記加熱熟成工程は、ほぼ硬化したワイヤ工具に対して行うため、リールに巻き取った工具を加熱炉などでバッチ処理することができる。バッチ処理によれば、工具1個あたりの製造時間は殆ど変化しないので、工具製造速度を低減することなく、切断加工を行うに十分な結合材硬度を有するワイヤ工具を、確実かつ安定に製造することができる。
【0039】
発明は、接着剤塗布および電子線硬化後のワイヤの外径寸法を計測する計測工程と、計測された外径寸法を基にして、前記ワイヤの外径寸法が所定の値になるように前記接着剤塗布工程および/または電子線硬化工程を調節する調節工程と、を有することを特徴とする。
【0040】
前記計測工程および調節工程を設けることで、線径のばらつきを最小限に抑えることが可能となり、切断ロスや切断品の反りが小さく、安定した切断面品位を有するシリコンウェーハの高精度切断が可能なワイヤ工具を製造することができる。
【0041】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用い、本発明の一実施形態を説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、電子線硬化性樹脂に種々の金属粒子や無機粉末、有機樹脂粉末、金属ファイバ、無機ファイバ、あるいは有機樹脂ファイバ(樹脂繊維)を含む結合材を用いて砥粒をワイヤに固着するワイヤ工具とその製造方法の広範囲な応用をも含むものである。
【0042】
[第1の実施形態]
図1に、本発明の第1の実施形態に係るワイヤ工具の製造装置の概略構成を示し、図2には製造されたワイヤ工具の横断面を示す。
【0043】
図1において、送り出しロール10に巻かれたワイヤ11は、複数の送りローラ12、13、14およびダンサローラ15により搬送され、巻き取りロール20に引張られて巻き取られる構成になっている。ワイヤ11の素材は特に限定されるものではなく、ピアノ線、黄銅被覆ピアノ線、ステンレス鋼線といった金属線やガラス繊維といった無機化合物による線、ナイロンといった有機化合物による線、またはそれらの撚線などがあげられる。
【0044】
このワイヤ11を巻き取る際、張力変動による断線などを防止するために、張力制御機構としてダンサローラ15を設けているが、他にはシーソー方式やキャプスタン方式による張力制御法が挙げられる。図1に示す構成においては、制御系16によって送り出しロール10の送り出しの速度と巻き取りロール20の巻き取り速度が制御されるとともに、ダンサローラ15の位置が制御され、ワイヤ11の張力が所定値に制御される。
【0045】
また、送り出しロール10から引き出され、ローラ12を通過したワイヤ11は、図示しない溶剤蒸気脱脂槽で脱脂処理された後、金属との密着性に優れる電子線硬化性樹脂(接着剤)22aなどからなる、混合接着剤液22を収容したロート状の接着剤塗布槽21に導かれ、接着剤塗布槽21を通過することによって塗布処理が施される。このとき、ワイヤ11上に混合接着剤液22が層状に付着して未硬化の混合被膜が形成される。
【0046】
ここで、接着剤塗布槽21に収容された混合接着剤液22は、カルボキシル基、ヒドロキシル基、アミノ基などの金属との密着性を高める官能基を導入した電子線硬化性接着剤22aに、所定の添加物22bを添加、混合し、さらに所定の砥粒22cを混合した流動性混合物である。具体的には、混合接着剤液22は、液状樹脂すなわち電子線硬化性接着剤22aに、必要に応じて、平均粒径が0.1〜15μmの金属粒子および/または平均粒径が0.1〜15μmの無機粉末および/または平均粒径が0.1〜15μmの有機樹脂粉末を5〜90wt%、あるいは短径が0.1〜15μm、長径が1〜200μmの金属ファイバおよび/または無機ファイバおよび/または有機樹脂ファイバを5〜90wt%、添加物22bとして添加、混合した添加物混合液状樹脂を作製し、その添加物混合液状樹脂と所定粒径の砥粒22cとを均一に混和した混合溶液となっている。砥粒22cは、特に限定されるものではなく、ダイヤモンド、CBN(立方晶窒化ホウ素)、アルミナ、炭化珪素、などの硬質砥粒などでもよい。但し、その中でも加工能力に優れるダイヤモンド砥粒が通常望ましい。
【0047】
一方、接着剤塗布槽21の出口には、線径ジグ23が移動可能に設けられており、ワイヤ11に付着している余分な混合接着剤液22をこの線径ジグ23により掻き落として、未硬化の混合被膜を所定の厚みに整え、あるいは、その混合被膜が形成されたワイヤ外径を所定の直径に整えるように構成されている。
【0048】
線径ジグ23を通過したワイヤ11は、次いで、電子線照射装置24によって電子線を照射される。なお、電子線照射部32cは、例えば容量300keVで電子線を加速照射する。ここで、電子線照射装置24のガス噴射機構32aから電子線照射部32cに対し、ガスを噴射・供給する。この際、ガス流により、ワイヤ11がその半径方向に振動しないように、ワイヤ走行方向に沿って(図中、上方から下方へ)、噴射・供給する。ガスの供給量(流量)は、電子線照射部32c近傍における酸素濃度が大気中の酸素濃度よりも少なくとも10%程度減少させる程度であることが望ましい。また、噴射ガスは、大気環境中に放出可能な窒素ガス、アルゴンガスであることが望ましい。なお、噴射されたガスは電子線照射装置24の排気機構32bによって大部分が回収され、循環利用される。なお、電子線照射装置24に限らず、製造装置内の全体に窒素ガスなどを供給するように構成してもよい。この電子線硬化工程により、電子線硬化性接着剤を主成分とする樹脂系結合材層、すなわち前記未硬化の混合被膜が切断加工に十分な硬度に硬化した電子線硬化性接着剤層(単層)が形成される。
【0049】
線径測定器17は、電子線照射装置24より下流側でワイヤ工具11Tの外径寸法を測定するもので、その測定情報を制御系16にフィードバックすることができる。この線径測定器17は、例えばワイヤ搬送方向の所定位置で、ワイヤ工具11Tを取り囲んで等角度間隔に離間する3個の非接触の変位センサを有しており、ワイヤ11の線径測定のみならず、ワイヤ本体に対する混合被膜の芯ずれ(周方向三位置での混合被膜の膜厚のばらつき)をも検出可能に構成されている。制御系16は、その測定情報を基にワイヤ11と線径ジグ23との芯ずれを検出し、常にワイヤ11が線径ジグ23の中心を走行し、混合被膜がワイヤ11の長さ方向においても周方向においても一定の厚さとなるように、ワイヤ11と線径ジグ23の相対位置の制御を行う。その位置制御は、線径ジグ23を変位させることにより、あるいは、図示しないワイヤ位置調整用のローラを変位させることにより、可能である。
【0050】
こうして、単層からなる結合材で砥粒を固定したワイヤ工具が順次できあがる。
【0051】
ワイヤ11Tは、ローラ14、15を通過して巻き取りロール20に巻き取られた後、さらに図3に示す加熱炉40に複数個まとめて搬入・載置され、所定温度で所定時間、加熱処理される。
【0052】
この加熱炉40は、前述の製造・巻取り後のワイヤ工具11Tを、図示しない入口から複数個搬入・収容し、所定温度で所定時間、加熱処理するバッチ式の炉であって、炉体41の上部面に設けられた1対(あるいは複数対)のバーナ42a、42bと、加熱炉40の下部面に設けられた排気口43a、43bと、炉体41の下部に設けられ、被加熱物(ワイヤ工具11T)を複数載置するための載置台44と、を備え、バーナ42a、42bに供給された燃料と燃焼用空気とを混合して、炉内に噴射し燃焼させるように構成されている。なお、本実施形態に限らず、ワイヤ工具11の構成や個数に応じ、重油炉、ガス炉、電気炉などを適宜選択して使用することができる。
【0053】
前述の加熱炉40を用いた加熱熟成工程において、製造後のワイヤ工具を所定温度で所定時間、加熱熟成することにより、金属粉末などの添加に起因する未硬化部が完全に硬化され、切断加工に適した硬度を有する結合材層を形成することができる。なお、本実施形態に限らず、複数個のワイヤ工具を保管可能な保管庫を設け、工具結合材の電子線硬化後の自然硬化熟成処理を行なうようにしてもよい。
【0054】
また、本実施形態に限らず、前述の脱脂処理後のワイヤ表面を、電子線硬化性接着剤液の塗布処理前に化学的プライマ処理しておいてもよい。あるいは、前述の脱脂処理を行わず、電子線硬化性接着剤液の塗布処理前にワイヤ表面を化学的プライマ処理してもよい。化学的プライマ処理を施すことによって、ワイヤ表面での混合被膜の硬化を促進し、ワイヤ11と混合被膜との密着性を高めることができる。化学的プライマ処理としては、カップリング剤(例えば、シランカップリング剤)の表面塗布があげられる。
【0055】
さらに、本実施形態に限らず、ワイヤ上に電子線硬化性接着剤および砥粒の混合接着剤液を塗布し、その混合接着剤液を電子線硬化することによって、単層からなる電子線硬化性結合材を形成してもよい。
【0056】
[第2の実施形態]
図4に、本発明の第2の実施形態に係るワイヤ工具の製造装置の構成を示す。なお、第1の実施形態と同様の構成には同一符号を付与して説明を省略する。
【0057】
本実施形態では、前述の電子線硬化性接着剤液の塗布処理に先立ち、ワイヤ11とその上に形成される混合被膜(電子線硬化性接着剤)との密着性を向上させるために、前述の脱脂処理に替えて電子線照射処理(ワイヤ洗浄処理)が施される。ワイヤ洗浄工程においては、例えば容量300keVの電子線照射部26で電子線をワイヤ11の表面に所定時間、照射する。
【0058】
このようなワイヤ洗浄処理の後、ワイヤ11は、金属との密着性に優れる電子線硬化性接着剤液22を収容した接着剤塗布槽21に導かれ、前述のように塗布処理が施され、さらに電子線硬化処理、加熱処理が施され、単層からなる結合材で砥粒22cを固定したワイヤ工具が得られる。
【0059】
本実施形態では、結合材を電子線硬化性接着剤層(有機樹脂粉末や有機樹脂ファイバを含む添加物が添加された単層)で構成し、また、電子線硬化性接着剤液の塗布前にワイヤ11の表面を電子線照射することによって、結合材を多層化して工具の耐摩耗性を向上させる方法に比べ、製造時間を短縮すると共に製造コストを低減しながら、所望の砥粒保持強度や耐摩耗性を実現することができる。
【0060】
なお、本実施形態に限らず、電子線照射によるワイヤ洗浄処理と、他の溶剤による洗浄処理(例えば、溶剤蒸気処理など)とを組み合わせて行ってもよい。
【0061】
【実施例】
本実施例では、ワイヤ11として直径0.2mmのピアノ線を用い、結合材層は電子線硬化性接着剤を主成分する。
【0062】
アクリレート系電子線硬化性接着剤中に、短径2μm、長径5μmのポリアミドファイバを30wt%添加し、ホモジナイザにて約10分間混和する。次に、集中度20(5vol%)に該当する30/40μmのダイヤモンド砥粒を微量のエチルアルコールで湿潤し、その液状樹脂に入れ、ホモジナイザにて約10分間混ぜ合わせる。続いて、接着剤塗布槽21にポリアミドファイバを添加した液状樹脂とダイヤモンド砥粒との混合溶液を入れる。そして、ワイヤ11を接着剤塗布槽21内に導き、さらに、整形する開口直径が約0.27mmの線径ジグを通過させ、容量300keVの電子線照射装置(電子線照射部32c)により、電子線を照射して電子線硬化させ、結合材層を形成する。これにより、電子線硬化性接着剤を主成分とする結合材で砥粒を固定した、直径0.25〜0.26mmのワイヤ工具を得た。
【0063】
このワイヤ工具を用いて、3インチのシリコンインゴットの切断加工(ワイヤ線速度は300m/min)を行った。その結果、結合材層の摩耗は殆ど観察されず、また平均切断能率も45mm2/min程度以上と良好であり、局所的な結合材層の剥離も認められなかった。また、結合材樹脂塗布工程は1回のみであるため、従来のように結合材樹脂塗布工程を複数回繰り返す製造方法に比べて、工具製造コストが3/4程度に低減された。
【0064】
なお、本実施例では、電子線硬化処理を大気中で行っているが、前述のように電子線照射部の酸素濃度を大気中よりも低減することで、より確実に結合材層を硬化することが期待される。
【0065】
また、本実施例に限らず、ワイヤ11を接着剤塗布槽21内に導入する前に、前述の化学的プライマ処理を施してもよい。
【0066】
また、前記電子線硬化性接着剤の成分、および電子線硬化性接着剤への添加物は、本実施例に限らず、他のものを用いてもよい。
【0067】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ワイヤ上に電子線硬化性接着剤を主成分とする結合材で砥粒を固定したワイヤ工具を製造する場合、結合材を電子線硬化性接着剤層(単層)のみ、あるいはプライマ処理後に形成された電子線硬化性接着剤層のみ、で構成し、また、柔軟性に優れ、電子線硬化性接着剤との付着性が良好な有機樹脂粉末や有機樹脂ファイバを添加物として用いることによって、結合材の多層化による製造時間の延長やコスト高を招くことなく、高寿命で切断加工の高精度化・高能率化が可能であり、かつ長尺で安価なワイヤ工具を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るワイヤ工具の製造装置の概略構成を示す図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係るワイヤ工具の横断面図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係るバッチ式加熱炉の概略構成を示す図である。
【図4】本発明の第2の実施形態に係るワイヤ工具の製造装置の概略構成を示す図である。
【図5】従来のシリコンインゴットの切断加工に用いられる遊離砥粒を用いたマルチワイヤ切断加工装置の概略構成を示す斜視図である。
【符号の説明】
10 送り出しローラ
11 ワイヤ
11T ワイヤ工具
12〜14 送りローラ
15 ダンサローラ
16 制御系
17 線径測定器
20 巻き取りロール
21 接着剤塗布槽
22 混合接着剤液(混合溶液)
22a 電子線硬化性樹脂(接着剤)
22b 添加物
22c 砥粒
23 線径ジグ
24 電子線照射装置
25 オゾン供給部
26、32c 電子線照射部
32a ガス噴射機構
40 加熱炉
44 載置台

Claims (1)

  1. ワイヤ上に電子線硬化性樹脂を主成分とし、単層からなる結合材で砥粒をワイヤに固定したワイヤ工具の製造方法であって、
    前記ワイヤをその軸線方向に走行させながら、前記ワイヤに電子線を照射して洗浄するワイヤ洗浄処理を施すワイヤ洗浄工程と、
    前記ワイヤ洗浄処理を施した後、前記ワイヤ上に化学的プライマ処理を施す化学的プライマ処理工程と、
    前記化学的プライマ処理を施した後、前記ワイヤ上に電子線硬化性樹脂を主成分とし、砥粒および/または添加物を含む混合接着剤液を塗布する接着剤塗布工程と、
    窒素ガス流により、ワイヤがその径方向に振動しないように、ワイヤ走行方向に沿って前記窒素ガスを噴射供給することで大気中よりも酸素濃度を減少させた雰囲気中で、前記ワイヤ上に塗布された前記混合接着剤液を電子線硬化する電子線硬化工程と、
    を有することを特徴とするワイヤ工具の製造方法。
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