JP4254302B2 - 親子電話装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電話回線網を介して相手側電話装置との間で通信を行う親機と、親機と無線通信を行う子機とからなる親子電話装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
親機が外線通話を保留中に、親機での保留を知らない子機の利用者が、子機から親機に対して通話要求をすることで意図せずに親機の保留を解除してしまうことを防止するために、親機が外線通話を保留中に、子機側でオフフック操作などの通話を開始するための操作を行うと、子機から警告を行うとともに子機からの通話を一旦不許可にし、その後、所定の条件を満たせば子機からの外線通話を許可する構成の親子電話装置がある(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−331324号公報 (第3−4頁、第2図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
親機側の利用者が、親機の保留中に子機からの通話要求があることを知っていれば、現在保留中の通話の用件を早く終わらせようという気になり、子機側で通話ができるように親機側の利用者が配慮するような状況もあるが、上記の構成の親子電話装置では子機に警告を行うのみで、親機側では保留中に子機が通話要求をしたことがわからないため、親機側の利用者が上記の配慮をすることがなく、子機側で通話できない状態が長くなるという問題があった。
【0005】
本発明は、上記問題を解決するためになされたもので、親機保留のために子機側で通話できない状態を短くするようにして使い勝手の良い親子電話装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
上記問題を解決するため請求項1に記載の親子電話装置は、電話回線網を介して相手側電話装置との間で音声信号の送受信を行う第1通信手段と、子機と無線通信を行う第2通信手段とを備えた親機と、前記親機と無線通信を行う子機とを備え、前記親機は、前記親機が前記相手側電話装置との間での通話を保留中のときに、前記子機からの通話要求を前記第2通信手段を介して受信すると、前記親機が保留されている旨を表す第1報知信号を前記第2通信手段を介して前記子機へ送信するとともに、前記子機の通話を保留とし、その後に前記子機から保留解除要求を前記第2通信手段を介して受信すると、前記子機の保留を解除して前記子機と前記相手側電話装置との間での通話を許可するように構成され、前記子機は、前記親機から前記第1報知信号を受信すると、前記親機が保留されている旨を周囲に報知するように構成された親子電話装置であって、さらに前記親機は、前記親機が前記相手側電話装置との間での通話を保留中に、前記子機からの通話要求を前記第2通信手段を介して受信すると、前記子機からの通話要求がある旨を周囲に報知する第1報知手段と、前記親機に設けられた親機送受話器のオフフック状態を検出する検出手段を備え、前記子機から前記保留解除要求を前記第2通信手段を介して受信したときに、前記検出手段において前記オフフック状態を検出すると、前記子機の保留解除を禁止すること、を特徴とする。
【0007】
このように構成された親子電話装置によれば、親機が相手側電話装置との間での通話を保留中に、子機からの通話要求を親機が受信すると、親機が備える第1報知手段が子機からの通話要求がある旨を周囲に報知する。
このため、親機側の利用者は、親機の通話を保留している際に子機からの通話要求がある旨を知り、子機側で通話ができるように現在保留中の用件をできるだけ早く終わらせるという配慮をすることが可能になり、子機側で通話できない状況を短くすることができる。
【0008】
【0009】
また、親機が子機からの保留解除要求を受信した際に、親機送受話器がオフフック状態であれば、子機の保留は解除されない。
このため、親機送受話器がオフフック状態であるという、親機側で通話する可能性が高い状態において、相手側電話装置との間での通話を子機に取られてしまうということを防ぐことができる。
【0010】
また、請求項1に記載の親子電話装置においては、更に請求項2に記載のように、前記親機は、前記子機から前記保留解除要求を前記第2通信手段を介して受信したときに、前記検出手段において前記オフフック状態を検出すると、前記子機の保留解除を禁止する旨を表す第2報知信号を前記第2通信手段を介して前記子機へ送信し、前記子機は、前記親機から前記第2報知信号を受信すると、前記子機の保留解除を禁止する旨を周囲に報知する、ようにしてもよい。
【0011】
このように構成された親子電話装置によれば、親機が子機からの保留解除要求を受信した際に、親機送受話器がオフフック状態であれば、子機は保留解除を禁止する旨を周囲に報知する。
このため、子機側の利用者は、子機の保留を解除できない状態にあることを知ることができる。
【0012】
また、請求項1に記載の親子電話装置においては、更に請求項3に記載のように、前記親機は、操作者の操作によって、前記子機との間で通話を行うための第1内線通話開始指令を入力するための第1内線通話開始指令入力手段を備え、前記子機の通話を保留とした後に前記子機から内線通話要求を前記第2通信手段を介して受信すると、前記子機から内線通話要求がある旨を周囲に報知し、その後に前記第1内線通話開始指令入力手段から前記第1内線通話開始指令が入力されると、前記相手側電話装置との間での通話を保留のまま、前記子機と前記親機との間での通話を許可し、さらに前記子機は、前記親機との間で通話を行うための第2内線通話開始指令を入力するための第2内線通話開始指令入力手段を備え、前記第2内線通話開始指令入力手段から前記第2内線通話開始指令が入力されると、前記内線通話要求を前記第2通信手段を介して前記親機へ送信する、ようにしてもよい。
【0013】
このように構成された親子電話装置によれば、親機が子機の通話を保留した後に、子機からの内線通話要求を親機が受信すると、子機から内線通話要求がある旨を周囲に報知し、その後に第1内線通話開始指令入力手段から第1内線通話開始指令が入力されると、親機は相手側電話装置との間での通話を保留のまま、子機と親機との間での通話を許可する。
【0014】
このため、親機が子機の通話を保留した後に、子機からの内線要求に応じて、子機と親機との間で内線通話できるので、子機の利用者は、子機側から通話を行いたい旨を内線通話で親機側の利用者に伝えることが可能になる。即ち、親機側の利用者は、子機側で通話ができるように現在保留中の用件をできるだけ早く終わらせるという配慮をすることが可能になり、子機側で通話できない状況を短くすることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)
次に本発明の実施の形態1について、図面をもとに説明する。
コードレス親子電話機1は、図1に示すように、電話回線網100に接続された親機10と、無線回線で親機10と通信を行う子機50から構成されている。
【0016】
親機10は、親機10全体の動作を制御する制御部11,ユーザインターフェース部(以降、ユーザI/Fとする)12,親機10本体から取り外した状態で使用する送受話器であるハンドセット13,音声入出力部14,再生部15、無線通信用の無線通信部16,電話回線網100経由で伝送される音声信号を入出力するNCU(network control unit)17,親機10内部における音声信号の伝送経路を切り換える経路切換部18などを備えている。
【0017】
これらのうち、ユーザI/F12は、利用者により操作可能な複数の操作キー12aおよび各種情報を表示する表示パネル12bからなる。
また、音声入出力部14は、スピーカ14a、マイク14bおよびこれらを駆動する駆動回路14cで構成され、スピーカ14aから音声信号に基づく音声を出力する以外に、スピーカ14aおよびマイク14bを送受話器として、いわゆるハンズフリー通話を行うために使用することもできる。
【0018】
また、再生部15は、着信を受けた際に利用される呼出音、音声通話を保留する際に利用される保留音などの音声信号を記憶し、制御部11からの指令を受けて、記憶されている音声信号を再生する。再生された音声はスピーカ14aから出力される。
【0019】
また、無線通信部16は、子機50との間で音声信号を含めた各種信号を無線通信により送受信する。
また、経路切換部18は、通話を開始するための操作が行われた場合に、親機10外部との音声信号の入出力に利用する伝送経路をハンドセット13,音声入出力部14,無線通信部16のいずれかに切り換える。具体的には、ハンドセット13が親機10本体から取り外された場合は、伝送経路をハンドセット13に切り換え、ユーザI/F12の操作キー12aによりハンズフリー通話を開始するための操作が行われた場合は、伝送経路を音声入出力部14に切り換え、子機50により通話を開始するための操作(後述の操作キー53aによる)が行われた場合には、伝送経路を無線通信部16に切り換える。
【0020】
また、子機50は、子機50全体の動作を制御する制御部51、スピーカとマイクおよびこれらを駆動する駆動回路からなる送受話部52、数字キーを含む複数の操作キー53aと各種情報を表示する表示パネル53bからなるユーザI/F53、あらかじめ記憶された各種音声信号に基づく音声を再生する再生部54、再生部54により再生された音声を出力するスピーカおよびスピーカを駆動する駆動回路からなるスピーカ部55、親機10(の無線通信部16)との間で音声信号を含めた各種信号を無線通信により送受信する無線通信部56などを備えている。この子機50の備える再生部54は、着信を受けた際に利用される呼出音、音声通話を保留する際に利用される保留音などの音声信号が記憶されている。
【0021】
このように構成されたコードレス親子電話機1において、親機10側での外線通話中に操作キー12aにより外線通話を保留するための操作が行われると、親機10側で保留状態となる。その後に、子機50側で発呼操作が行われると、親機10の保留状態に加えて子機50も保留状態になる親子保留状態になり、表示パネル12bと表示パネル53bに親子保留状態である旨が表示される。
【0022】
この後に、子機50側で操作キー53aにより親子保留状態を解除するための操作が行われると親子保留状態が解除されて、さらに子機50が外線に接続されることで外線通話が可能になる。
次に、コードレス親子電話機1の親機10により実行される発呼信号受信処理について説明する。
【0023】
図2は、発呼信号受信処理を表すフローチャートである。この発呼信号受信処理は親機10の制御部11によって、親機10が外線通話中状態,外線保留中状態,待機中状態のときに繰り返し実行される。
外線通話中状態とは、親機10と相手側電話装置との間での通話が可能な状態、外線保留中状態とは親機10と相手側電話装置との間での通話を保留している状態、待機中状態とは着信を待っている状態である。
【0024】
この発呼信号受信処理において、制御部11は、まずS01にて、子機50から発呼信号を受信したか否か判断する。ここで、発呼信号を受信したと判断すると(S01:YES)、S02に処理を移す。一方、発呼信号を受信していないと判断すると(S01:NO)、S01の処理を繰り返す。
【0025】
S02では、親機10の現在の状態を判定し、外線通話中である場合には(S02:外線通話中)、S03に移行し、切断応答信号を子機50へ送信して当該発呼信号受信処理を終了する。即ち、外線通話中状態を継続する。
また、外線保留中である場合には(S02:外線保留中)、S04に移行し、保留応答信号を子機50へ送信して、さらにS05において親子保留状態である旨を表示パネル12bに表示する。その後にS06において、親機10を親子保留状態へ遷移させる処理を行い、当該発呼信号受信処理を終了する。
【0026】
また、待機中である場合には(S02:待機中)、S07に移行し、外線接続応答信号を子機50へ送信して、さらにS08において子機50が外線に接続されている旨を表示パネル12bに表示する。その後にS09において、子機50を外線に接続するための子機外線接続状態へ親機10を遷移させる処理を行い、当該発呼信号受信処理を終了する。
【0027】
次に、コードレス親子電話機1の子機50により実行される待機中処理について説明する。
図3は、待機中処理を表すフローチャートである。この待機中処理は子機50の制御部51によって、子機50が待機中状態のときに繰り返し実行される。
【0028】
この待機中処理においては、制御部51はまずS11にて、操作キー53aにより発呼の操作が行われたか否かを判断する。ここで、発呼操作が行われていないと判断すると(S11:NO)、S11の処理を繰り返す。一方、発呼操作が行われたと判断すると(S11:YES)、S12に移行し、親機10へ発呼信号を送信する。その後、S13に処理を移す。
【0029】
S13では、親機10から応答信号を受信したか否かを判断する。ここで、応答信号を受信したと判断すると(S13:YES)、S14に処理を移す。一方、応答信号を受信してないと判断すると(S13:NO)、S13の処理を繰り返す。
【0030】
S14では、受信した応答信号が切断応答信号であるか否かを判断する。ここで、切断応答信号であると判断すると(S14:YES)、S15に移行し、子機50は待機中である旨を表示パネル53bに表示する。その後にS11に移行し、上述の処理を繰り返す。
【0031】
一方、切断応答信号でないと判断すると(S14:NO)、S16に移行し、受信した応答信号が保留応答信号であるか否かを判断する。ここで、保留応答信号であると判断すると(S16:YES)、S17に移行し、親子保留状態である旨を表示パネル53bに表示する。その後S18において、子機50を親子保留状態へ遷移させる処理を行い、当該待機中処理を終了する。
【0032】
また、S16において保留応答信号でない、つまり受信した応答信号は外線接続応答信号であると判断すると(S16:NO)、S19において子機50が外線に接続されている旨を表示パネル53bに表示する。その後S20において、子機50を外線に接続するための子機外線接続状態へ子機50を遷移させる処理を行い、当該待機中処理を終了する。
【0033】
次に、コードレス親子電話機1の親機10により実行される親機親子保留中処理について説明する。
図4(a)は、親機10により実行される親機親子保留中処理を表すフローチャートである。この親機親子保留中処理は親機10の制御部11によって、親機10が親子保留状態のときに繰り返し実行される。
【0034】
この親機親子保留中処理において、制御部11は、まずS31にて、子機50から保留解除信号を受信したか否か判断する。ここで、保留解除信号を受信していないと判断すると(S31:NO)、S32に処理を移す。
S32では、操作キー12aにより外線通話の保留状態を解除するための操作が行われたか否か判断する。ここで、保留解除操作が行われていないと判断すると(S32:NO)、S31に処理を移し、上述の処理を繰り返す。
【0035】
一方、保留解除操作が行われたと判断すると(S32:YES)、S33に処理を移し、切断応答信号を子機50へ送信する。その後、親機10側で外線通話を行うための外線通話状態へ親機10を遷移させる処理を行い、当該親機親子保留中処理を終了する。
【0036】
S31の処理に戻り、保留解除信号を受信したと判断すると(S31:YES)、S35に処理を移す。
S35では、ハンドセット13がオンフック状態であるか否か判断する。ここで、ハンドセット13がオンフック状態でないと判断すると(S35:NO)、S38に処理を移し、保留解除拒否応答信号を子機50へ送信する。その後、S32に移行し、上述の処理を繰り返す。
【0037】
一方、オンフック状態であると判断すると(S35:YES)、S36に処理を移し、外線接続応答信号を子機50へ送信し、その後にS37において、子機50を外線に接続するための子機外線接続状態へ親機10を遷移させる処理を行い、当該親機親子保留中処理を終了する。
【0038】
次に、コードレス親子電話機1の子機50により実行される子機親子保留中処理について説明する。
図4(b)は、子機50により実行される子機親子保留中処理を表すフローチャートである。この子機親子保留中処理は子機50の制御部51によって、子機50が親子保留状態のときに繰り返し実行される。
【0039】
この子機親子保留中処理において、制御部51は、まずS41にて、操作キー53aにより親子保留状態を解除するための操作が行われたか否か判断する。ここで、保留解除操作が行われたと判断すると(S41:YES)、S42に処理を移し、保留解除信号を親機10へ送信する。
【0040】
その後、S43において、親機10からの応答を受信したか否かを判断する。ここで、応答信号を受信していないと判断すると(S43:NO)、S43の処理を繰り返す。一方、応答信号を受信したと判断すると(S43:YES)、S44に移行する。
【0041】
S44では、受信した応答信号が外線接続応答信号であるか否か判断する。ここで、外線接続応答信号であると判断すると(S44:YES)、S45に処理を移し、子機50を外線に接続するための子機外線接続状態へ子機50を遷移させる処理を行い、当該子機親子保留中処理を終了する。
【0042】
一方、S44において、外線接続応答信号でないと判断すると(S44:YES)、受信した応答信号は保留解除拒否応答信号であるので、S46において、親機10のハンドセット13がオフフック状態である旨を表示パネル53bに表示するとともに、保留解除拒否の旨を表す音声を再生部54により再生し、スピーカ部55から出力する。その後に、S41に移行し上述の処理を繰り返す。
【0043】
S41の処理に戻り、保留解除操作が行われていないと判断すると(S41:NO)、S47に処理を移し、送受話部52をオンフックするなどの通話終了の操作をしたか否かを判断する。ここで、通話終了操作をしたと判断すると(S47:YES)、S49に移行する。
【0044】
一方、通話終了操作をしていないと判断すると(S47:NO)、S48において、切断応答信号を受信したか否かを判断する。ここで、切断応答信号を受信していないと判断すると(S48:NO)、S41に移行し、上述した処理を繰り返す。また、切断応答信号を受信したと判断すると(S48:YES)、S49に移行する。
【0045】
S49では、子機50を待機状態へ遷移させる処理を行い、当該子機親子保留中処理を終了する。
[本発明との対応関係]
以上説明した実施形態1において、NCU17は本発明における第1通信手段、無線通信部16は本発明における第2通信手段である。
【0046】
また、発呼信号は本発明における通話要求、保留応答信号は本発明における第1報知信号、保留解除信号は本発明における保留解除要求、保留解除拒否応答信号は本発明における第2報知信号である。
また、図3におけるS17の処理は本発明における第1報知手段、図4におけるS35の処理は本発明における検出手段として機能している。
【0047】
[効果]
このように構成されたコードレス親子電話機1によれば、親機10が相手側電話装置との間での通話を保留中に、子機50からの発呼信号を親機が受信すると、図3におけるS17の処理により子機からの通話要求がある旨を周囲に報知する。
【0048】
このため、親機10側の利用者は、親機10の通話を保留している際に子機50からの通話要求がある旨を知り、子機50側で通話ができるように現在保留中の用件をできるだけ早く終わらせるという配慮をすることが可能になり、子機50側で通話できない状況を短くすることができる。
【0049】
また、親機10が子機50からの保留解除信号を受信した際に、ハンドセット13がオフフック状態であれば、子機50の保留は解除されない。
このため、ハンドセット13がオフフック状態であるという、親機10側で通話する可能性が高い状態において、相手側電話装置との間での通話を子機50に取られてしまうということを防ぐことができる。
【0050】
また、親機10が子機50からの保留解除信号を受信した際に、ハンドセット13がオフフック状態であれば、子機50は保留解除を禁止する旨を周囲に報知する。
このため、子機50側の利用者は、子機50の保留を解除できない状態にあることを知ることができる。
【0051】
(実施の形態2)
以下、本発明の実施の形態2について図面をもとに説明する。
本発明の実施の形態2によるコードレス親子電話機1の構成は、図1と同様である。
【0052】
実施の形態2のコードレス親子電話機1においては、親機10側での外線通話中に操作キー12aにより外線通話を保留するための操作が行われると、親機10側で保留状態となる。その後に、子機50側で発呼操作が行われると、親機10の保留状態に加えて子機50も保留状態になる親子保留状態になり、子機50側の表示パネル53bに親子保留状態である旨が表示される。
【0053】
この後に、子機50側で親子保留状態を解除するための操作が行われると親子保留状態が解除されて、さらに子機50が外線に接続されることで外線通話が可能になる。
一方、親子保留状態中に、子機50側で親機10との間で内線通話するための操作が行われると、親機10側で呼出音が出力され、親機10側で内線通話するための操作が行われると、外線通話を保留したまま、親機10と子機50との間で内線通話が可能になる。
【0054】
尚、親機10で実行される発呼信号受信処理は図2と同様であり、子機50で実行される待機中処理は図3と同様である。
実施の形態2によるコードレス親子電話機1が実施の形態1と異なる点は、親機10で実行される親機親子保留中処理(図4(a)参照)と、子機50で実行される子機親子保留中処理(図4(b)参照)である。
【0055】
このため実施の形態2のコードレス親子電話機1による発呼信号受信処理と待機中処理の説明は省略し、以下に、実施の形態2において、親機親子保留中処理と子機親子保留中処理について説明する。
まず、図5を用いて、コードレス親子電話機1の親機10により実行される親機親子保留中処理について説明する。
【0056】
図5は、親機10により実行される親機親子保留中処理を表すフローチャートである。この親機親子保留中処理は親機10の制御部11によって、親機10が親子保留中状態のときに繰り返し実行される。
この親機親子保留中処理において、制御部11は、まずS61にて、子機50から保留解除信号を受信したか否か判断する。ここで、保留解除信号を受信したと判断すると(S61:YES)、S62に移行し、外線接続応答信号を子機50へ送信し、その後にS63において、子機50を外線に接続するための子機外線接続状態へ親機10を遷移させる処理を行い、当該親機親子保留中処理を終了する。
【0057】
一方、S61において、保留解除信号を受信していないと判断すると(S61:NO)、S64に移行し、操作キー12aにより外線通話の保留状態を解除するための操作が行われたか否か判断する。ここで、保留解除操作が行われたと判断すると(S64:YES)、S65に処理を移し、切断応答信号を子機50へ送信する。その後、親機10側で外線通話を行うための外線通話状態へ親機10を遷移させる処理を行い、当該親機親子保留中処理を終了する。
【0058】
また、S64において、保留解除操作が行われていないと判断すると(S64:NO)、S67に処理を移し、子機50から内線通話要求信号を受信したか否か判断する。ここで内線通話要求信号を受信していないと判断すると(S67:NO)、S61に移行し、上述の処理を繰り返す。
【0059】
一方、S67において、内線通話要求信号を受信したと判断すると(S67:YES)、S68に移行し、再生部15による呼出音の再生を行い、呼出音がスピーカ14aから出力される。
その後、S69において、操作キー12aにより子機との内線通話を開始するための操作が行われたか否か判断する。ここで、内線通話開始操作が行われていないと判断すると、S69の処理を繰り返す。一方、内線通話開始操作が行われたと判断すると(S69:YES)、S70に移行する。
【0060】
S70では、内線通話応答信号を子機50へ送信する。その後、親機10側で内線通話を行うための内線通話状態へ親機10を遷移させる処理を行い、当該親機親子保留中処理を終了する。
次に、コードレス親子電話機1の子機50により実行される子機親子保留中処理について説明する。
【0061】
図6は、子機50により実行される子機親子保留中処理を表すフローチャートである。この子機親子保留中処理は子機50の制御部51によって、子機50が親子保留中状態のときに繰り返し実行される。
この子機親子保留中処理において、制御部51は、まずS81にて、操作キー53aにより親子保留状態を解除するための操作が行われたか否か判断する。ここで、保留解除操作が行われたと判断すると(S81:YES)、S82に処理を移し、保留解除信号を親機10へ送信する。
【0062】
その後、S83において、親機10からの外線接続応答信号を受信したか否かを判断する。ここで、外線接続応答信号を受信していないと判断すると(S83:NO)、S83の処理を繰り返す。一方、外線接続応答信号を受信したと判断すると(S83:YES)、S84に移行し、子機50を外線に接続するための子機外線接続状態へ子機50を遷移させる処理を行い、当該子機親子保留中処理を終了する。
【0063】
S81の処理に戻り、保留解除操作が行われていないと判断すると(S81:NO)、S85に処理を移し、操作キー53aにより親機との内線通話を開始するための操作が行われたか否かを判断する。ここで、内線通話開始操作が行われたと判断すると(S85:YES)、S86に処理を移し、内線通話要求信号を親機10へ送信する。
【0064】
その後、S87において、親機10から内線通話応答信号を受信したか否かを判断する。ここで、内線通話応答信号を受信していないと判断すると(S87:NO)、S87の処理を繰り返す。一方、内線通話応答信号を受信したと判断すると(S87:YES)、S88に移行し、子機50側で内線通話を行うための内線通話状態へ子機50を遷移させる処理を行い、当該子機親子保留中処理を終了する。
【0065】
一方、内線通話開始操作が行われていないと判断すると(S85:NO)、S89に処理を移し、送受話部52をオンフックするなどの通話終了の操作が行われたか否かを判断する。ここで、通話終了操作が行われたと判断すると(S89:YES)、S91に移行する。
【0066】
また、S89において、通話終了操作が行われていないと判断すると(S89:NO)、S90において、切断応答信号を受信したか否かを判断する。ここで、切断応答信号を受信していないと判断すると(S90:NO)、S81に移行し、上述した処理を繰り返す。また、切断応答信号を受信したと判断すると(S90:YES)、S91に移行する。
【0067】
S91では、子機50を待機状態へ遷移させる処理を行い、当該子機親子保留中処理を終了する。
[本発明との対応関係]
以上説明した実施形態2において、操作キー12aは本発明における第1内線通話開始指令入力手段、操作キー53aは本発明における第2内線通話開始指令入力手段、内線通話要求信号は本発明における内線通話要求である。
【0068】
[効果]
このように構成されたコードレス親子電話機1によれば、親機10が子機50の通話を保留した後に、子機50からの内線通話要求信号を親機10が受信すると、親機10は子機50から内線通話要求がある旨を周囲に報知し、その後に操作キー12aにより子機50との内線通話を開始するための操作が行われると、相手側電話装置との間での通話を保留のまま、子機50と親機10との間での通話が可能になる。
【0069】
このため、親機10が子機50の通話を保留した後に、子機10からの内線要求に応じて、子機50と親機10との間で内線通話できるので、子機50の利用者は、子機50側から通話を行いたい旨を内線通話で親機10側の利用者に伝えることが可能になる。即ち、親機10側の利用者は、子機50側で通話ができるように現在保留中の用件をできるだけ早く終わらせるという配慮をすることが可能になり、子機50側で通話できない状況を短くすることができる。
【0070】
[変形例]
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明の実施の形態は上記実施の形態に何ら限定されることなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態をとり得ることはいうまでもない。
【0071】
例えば、上記実施形態においては、コードレス親子電話機1に本発明の親子電話装置としての構成を適用したものを例示した。しかし、本発明の親子電話装置としての構成を適用する装置は、親機と子機で無線通信を行う機能を有していれば、コードレス親子電話機1以外の装置、例えば親機と子機を有するファクシミリ装置や複合機であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態におけるコードレス親子電話機の構成を表すブロック図。
【図2】実施の形態1における発呼信号受信処理手順を示すフローチャート。
【図3】実施の形態1における待機中処理手順を示すフローチャート。
【図4】実施の形態1における親機・子機親子保留中処理手順を示すフローチャート。
【図5】実施の形態2における親機親子保留中処理手順を示すフローチャート。
【図6】実施の形態2における子機親子保留中処理手順を示すフローチャート。
【符号の説明】
1…コードレス親子電話機、10…親機、11…制御部、12…ユーザI/F、12a…操作キー、12b…表示パネル、13…ハンドセット、14…音声入出力部、14a…スピーカ、14b…マイク、14c…駆動回路、15…再生部、16…無線通信部、17…NCU、18…経路切換部、50…子機、51…制御部、52…送受話部、53…ユーザI/F、53a…操作キー、53b…表示パネル、54…再生部、55…スピーカ部、100…公衆電話回線網。
Claims (3)
- 電話回線網を介して相手側電話装置との間で音声信号の送受信を行う第1通信手段と、子機と無線通信を行う第2通信手段とを備えた親機と、前記親機と無線通信を行う子機とを備え、
前記親機は、前記親機が前記相手側電話装置との間での通話を保留中のときに、前記子機からの通話要求を前記第2通信手段を介して受信すると、前記親機が保留されている旨を表す第1報知信号を前記第2通信手段を介して前記子機へ送信するとともに、前記子機の通話を保留とし、その後に前記子機から保留解除要求を前記第2通信手段を介して受信すると、前記子機の保留を解除して前記子機と前記相手側電話装置との間での通話を許可するように構成され、
前記子機は、前記親機から前記第1報知信号を受信すると、前記親機が保留されている旨を周囲に報知するように構成された親子電話装置であって、
さらに前記親機は、
前記親機が前記相手側電話装置との間での通話を保留中に、前記子機からの通話要求を前記第2通信手段を介して受信すると、前記子機からの通話要求がある旨を周囲に報知する第1報知手段と、前記親機に設けられた親機送受話器のオフフック状態を検出する検出手段を備え、前記子機から前記保留解除要求を前記第2通信手段を介して受信したときに、前記検出手段において前記オフフック状態を検出すると、前記子機の保留解除を禁止すること、
を特徴とする親子電話装置。 - 前記親機は、前記子機から前記保留解除要求を前記第2通信手段を介して受信したときに、前記検出手段において前記オフフック状態を検出すると、前記子機の保留解除を禁止する旨を表す第2報知信号を前記第2通信手段を介して前記子機へ送信し、
前記子機は、前記親機から前記第2報知信号を受信すると、前記子機の保留解除を禁止する旨を周囲に報知する、ことを特徴とする請求項1に記載の親子電話装置。 - 前記親機は、操作者の操作によって、前記子機との間で通話を行うための第1内線通話開始指令を入力するための第1内線通話開始指令入力手段を備え、前記子機の通話を保留とした後に前記子機から内線通話要求を前記第2通信手段を介して受信すると、前記子機から内線通話要求がある旨を周囲に報知し、その後に前記第1内線通話開始指令入力手段から前記第1内線通話開始指令が入力されると、前記相手側電話装置との間での通話を保留のまま、前記子機と前記親機との間での通話を許可し、
さらに前記子機は、前記親機との間で通話を行うための第2内線通話開始指令を入力するための第2内線通話開始指令入力手段を備え、前記第2内線通話開始指令入力手段から前記第2内線通話開始指令が入力されると、前記内線通話要求を前記第2通信手段を介して前記親機へ送信する、
ことを特徴とする請求項1に記載の親子電話装置。
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