JP3855878B2 - 電話端末、通話システムおよび端末制御プログラム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電話回線網経由で伝送される音声信号に基づく音声を送受話器から入出力することにより音声通話を実現する電話端末に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、インターネット網を介してデータ通信を行うことのできるインターネット端末が広く普及している。このようなインターネット端末の中には、インターネット網から音声信号を入出力すると共に、これらの音声信号に基づく音声をインターネット端末に接続された送受話装置(例えば、ヘッドセット:ヘッドホンまたはイヤホンとマイクが一体化された装置)から入出力することにより音声通話を実現する機能(以降、インターネット通話機能とする)を有するものがある。
【0003】
このようなインターネット端末において、インターネット網から入出力する音声信号に基づく音声は、インターネット端末の備えるスピーカおよびマイクから入出力させることもできるが、スピーカおよびマイクの設置位置によっては、スピーカから出力される音声が聞き取り難くなったり、マイクから入力される音声の音量が小さくなったりして、良好に音声通話が行えないことがある。そのため、インターネット通話機能により音声通話を行う際には、インターネット端末に接続された送受話装置を使用することが一般的になっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このような送受話装置は、インターネット通話機能により音声通話を行うために使用される専用の装置であるため、インターネット通話機能により音声通話を行う以外の用途で使用することができなかった。
【0005】
そこで、インターネット通話機能を利用するための装置として、他の用途で利用される装置を流用することができれば、インターネット通話機能により音声通話を行うために専用の装置を用意する必要が無くなるため好適である。
ここで、インターネット通話機能のために利用する装置としては、例えば、電話回線網経由で伝送される音声信号に基づく音声を送受話器から入出力することにより音声通話を実現することができる周知の電話端末などが考えられる。このような電話端末であれば、インターネット通話機能を利用しないときには、通常の電話端末として使用することができる。
【0006】
しかし、従来、周知の電話端末を利用してインターネット通話機能による音声通話を行うといったことは行われておらず、このようなことを行うための技術が要望されていた。
本発明は、周知の電話端末を利用してインターネット通話機能による音声通話を行うことのできる電話端末および通話システムを提供すること、また、これらにおいて利用可能な端末制御プログラムを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
上記問題を解決するため請求項1に記載の電話端末は、
電話回線網経由で伝送される音声信号に基づく音声を送受話器から入出力することにより音声通話を実現する電話端末であって、
インターネット網から音声信号を入出力可能なインターネット通話機能を有するインターネット端末と接続された状態で、該インターネット端末との間で音声信号を入出力可能な音声入出力経路と、
利用者の操作を受けて、送受話器から入力される音声に基づく音声信号の出力先、および、送受話器から音声として出力する音声信号の入力元を、前記音声入出力経路に切り替える切替手段とを備えている、ことを特徴とする。
【0008】
このように構成された電話端末によれば、切替手段によって、送受話器から入力される音声に基づく音声信号の出力先、および、送受話器から音声として出力する音声信号の入力元を、外部からの音声信号の入力および外部への音声信号の出力が可能な音声入出力経路に切り替えることができる。
【0009】
このように、音声信号の入力元および出力先が音声入出力経路に切り替えられた状態においては、外部から音声入出力経路を介して入力される音声信号に基づく音声が送受話器から出力され、また、送受話器から入力される音声に基づく音声信号が音声入出力経路を介して外部に出力される。
【0010】
そのため、インターネット網から入出力する音声信号に基づく音声通話を実現する機能(以降、インターネット通話機能とする)を有するインターネット端末に、本電話端末を音声入出力経路経由で音声信号を入出力可能に接続することによって、本電話端末の送受話器で間接的にインターネット通話機能による音声通話を行うことができる。
【0011】
なお、本電話端末においては、上述した切替手段によって、音声信号の出力先および入力元が電話回線網から音声入出力経路に切り替えられるように構成されているが、本電話端末がインターネット通話機能を有するインターネット端末に接続された状態では、インターネット通話機能が利用されていないときに音声入出力経路への切り替えが行われることは望ましいことではない。例えば、電話回線網を介した通常の音声通話が行われている最中に音声入出力経路への切り替えが行われてしまうと、電話回線網を介して伝送される音声信号に基づく音声が送受話器から入出力されなくなり、電話回線を介した通常の音声通話を妨げてしまう。
【0012】
このようなことから、インターネット通話機能が利用されていないときには、音声入出力経路への切り替えが行われないように構成することが望ましい。このことを実現するために、請求項1に記載の構成では、前記音声入出力経路から入力される音声信号の信号レベルに基づき、前記インターネット端末から音声信号が入力されたことを検出する音声検出手段を備えている。そして、前記切替手段は、前記音声検出手段により音声信号の入力が検出されている期間中において利用者の操作が行われた場合に、音声信号の出力先および入力元の前記音声入出力経路への切り替えを行う、ように構成されている。
【0013】
【0014】
このように構成された電話端末によれば、切替手段は、音声検出手段により音声信号の入力が検出されている期間中でなければ、音声信号の出力先および入力元を音声入出力経路へ切り替えない。
本電話端末が、インターネット通話機能を有するインターネット端末に接続されている状態では、インターネット端末側でインターネット通話機能が利用されている間、インターネット端末から音声信号が音声入出力経路経由で継続的に入力されることになる。そのため、インターネット端末側でインターネット通話機能が利用されているときには、音声検出手段により音声信号の入力が検出され続けることになる。
【0015】
よって、音声検出手段により音声信号の入力が検出されている期間中のみ、切替手段が音声信号の出力先および入力元の音声入出力経路への切り替えを行うように構成することで、インターネット通話機能が利用されていないときには音声入出力経路への切り替えが行われなくすることができる。
【0016】
さらに、音声検出手段でインターネット端末からの音声信号の入力を検出するといった電話端末側の構成だけで、インターネット端末側でインターネット通話機能が利用されているかどうかを判定できるため、インターネット端末に特別な機能・構成を追加する必要がない。
【0017】
なお、上述の切替手段は、音声信号の出力先および入力元を音声入出力経路に切り替えた後、再度、利用者の操作を受けたときに、音声信号の出力先および入力元を電話回線網へ切り替え直すように構成すればよい。また、音声信号の出力先および入力元を音声入出力経路に切り替えた後、音声検出手段により音声信号の入力が検出されなくなったときに、音声信号の出力先および入力元を電話回線網に切り替え直すように構成してもよい。
【0018】
また、この切替手段が音声信号の出力先および入力元を音声入出力経路に切り替える際の契機となる「利用者の操作」について、その具体的な操作内容は特に限定されないが、例えば、音声入出力経路への切り替えを行うための専用の操作部(例えば、スイッチなど)を設け、この操作部が操作される、といった操作内容を考えることができる。
【0019】
また、「利用者の操作」の具体的な操作内容としては、音声入出力経路への切り替えを行うための特定の操作手順を設定しておき、この操作手順に従った操作が行われる、といった操作内容を考えることもできる。ここで、操作手順としては、例えば、特定の操作ボタンを長押し(一定時間押し続ける)したり、複数の操作ボタンを特定の順番で操作したり、といったことである。
【0020】
また、「利用者の操作」の具体的な操作内容としては、音声入出力経路への切り替えを行うための特定の操作条件を設定しておき、この操作条件を満足する操作が行われる、といった操作内容を考えることもできる。ここで、操作条件としては、例えば、本電話端末がインターネット通話機能を有するインターネット端末に接続されている状態でインターネット通話機能による音声通話が行われている期間中、つまり、音声検出手段により音声信号の入力が検出されている期間中に音声通話を開始するための操作を行う、といったことである。このような操作条件を満足する操作内容を「利用者の操作」とするためのより具体的な構成としては、請求項2に記載のように、
前記切替手段は、前記音声検出手段により音声信号の入力が検出されている期間中において、利用者により音声通話を開始する操作が行われたら、音声信号の出力先および入力元を前記音声入出力経路に切り替え、その後、音声通話を終了する操作が行われたら、音声信号の出力先および入力元を電話回線網に切り替え直す、ように構成すればよい。
【0021】
このように構成された電話端末によれば、音声検出手段により音声信号の入力が検出されている期間中において、利用者により音声通話を開始する操作が行われた場合、切替手段によって音声信号の出力先および入力元が音声入出力経路に切り替えられる。そのため、音声検出手段により音声信号の入力が検出されている、つまり、インターネット端末側でインターネット通話機能が利用されている期間中であれば、音声通話を開始するための操作を行うといった、電話回線網を介して通常の音声通話を開始する場合と同様の操作を行うだけで、特別な操作を行うことなくインターネット通話機能による音声通話を開始することができる。
【0022】
さらに、利用者により音声通話を終了する操作が行われた場合、切替手段によって音声信号の出力先および入力元が電話回線網に切り替え直される。そのため、音声通話を終了するための操作を行うといった、電話回線網を介した通常の音声通話を終了する場合と同様の操作を行うだけで、特別な操作を行うことなくインターネット通話機能による音声通話を終了することができる。
【0023】
また、請求項3に記載の電話端末は、
前記音声検出手段により音声信号の入力が検出されてから、音声信号の出力先および入力元が前記音声入出力経路に切り替えられるまでの間、音声信号が入力され始めた旨を報知する第1報知手段を備えている、ことを特徴とする。
【0024】
このように構成された電話端末によれば、インターネット通話機能を有するインターネット端末に接続された状態で、音声検出手段により音声信号の入力が検出され始めてから、音声信号の入力先および入力元が音声入出力経路に切り替えられるまでの間、音声信号が入力され始めた旨を第1報知手段が報知する。このことは、インターネット通話機能を有するインターネット端末に接続された状態で、インターネット端末側でインターネット通話機能の利用が開始されてから、本電話端末を利用してインターネット通話機能による音声通話が開始されるまでの間、音声信号が入力され始めた旨を第1報知手段により報知することができることになる。
【0025】
なお、上述の第1報知手段により音声信号が入力され始めた旨を報知するための構成としては、例えば、音声信号が入力され始めた旨のメッセージを表示装置に表示させる、といった構成を考えることができる。
また、第1報知手段により音声信号が入力され始めた旨を報知するための別の構成としては、請求項4に記載のように、
電話回線網からの着信を受けて呼出音を出力する呼出音出力手段を備えており、
前記第1報知手段は、前記呼出音出力手段に呼出音を出力させることによって、音声信号が入力され始めた旨を報知する、といった構成を考えることもできる。
【0026】
このように構成された電話端末によれば、呼出音出力手段により呼出音を出力するといった、電話回線網からの着信を受けた場合と同様の方法によって、音声信号が入力され始めた旨を報知することができる。
ところで、上述のインターネット端末は、インターネット通話機能によって、インターネット網経由で伝送される音声信号を電話端末から入力または電話端末に出力することはできるが、通常、電話端末側で音声通話が終了されたこと、および、電話端末を利用したインターネット通話機能による音声通話が終了したことに伴ってインターネット通話機能の利用を終了させるといったことはできない。そのため、電話端末を利用したインターネット通話機能による音声通話を終了させた際に、利用者は、インターネット端末側でインターネット通話機能の利用を終了させるための操作を行う必要がある。
【0027】
しかし、利用者は、このようなインターネット端末側での操作を忘れてしまう恐れがある。特に、請求項2以降に記載の電話端末では、電話回線網を介した通常の音声通話を開始・終了させる操作と同様の操作でインターネット通話機能による音声通話を開始・終了することができてしまうため、インターネット通話機能による音声通話を行っていたにも拘わらず、電話回線網を介した通常の音声通話を行っていたと錯覚しやすく、このように錯覚してしまった利用者は、インターネット端末側でインターネット通話機能の利用を終了させるための操作を忘れやすい。
【0028】
こうして、インターネット端末側でインターネット通話機能の利用を終了させるための操作が忘れられてしまうと、インターネット通話機能の利用が無用に継続されてしまう。特に、通信料金が従量課金制となっている環境(例えば、ダイヤルアップ接続によるインターネット)でインターネット通話機能を利用している利用者にとっては、インターネット通話機能の利用と共に、インターネットへの接続が継続してしまうことにより、通信料金が無用に増大してしまうため好ましくない。
【0029】
そこで、インターネット端末側でインターネット通話機能の利用を終了させるための操作が忘れてしまうことを防止するためには、例えば、請求項5に記載のように、
前記切替手段により音声信号の出力先および入力元が電話回線網に切り替え直された以降、前記音声検出手段により音声信号の入力が検出されている場合に、音声信号が入力され続けている旨を報知する第2報知手段を備えている、とよい。
【0030】
このように構成された電話端末によれば、インターネット通話機能を有するインターネット端末に接続された状態で、切替手段により音声信号の出力先および入力元が電話回線網に切り替え直された以降に、音声検出手段により音声信号の入力が検出されている場合、第2報知手段によって、音声信号が入力され続けている旨を報知することができる。このことは、本電話端末を利用したインターネット通話機能による音声通話が終了された以降に、インターネット端末側でインターネット通話機能の利用が継続されていることを、第2報知手段によって報知していることになる。これによって、インターネット端末側でインターネット通話機能の利用を終了させる操作を忘れてしまうと行ったことを防止できる。
【0031】
なお、上述の第2報知手段により音声信号が入力され続けている旨を報知するためには、例えば、音声信号が入力され続けている旨のメッセージを表示装置に表示させたり、音声信号が入力され続けている旨のメッセージをスピーカから出力させるように構成すればよい。
【0032】
ところで、通信料金が一定料金となっている環境(例えば、xDSL技術を利用したインターネット;xDSL−x Digital Subscriber Line:電話線を使って高速なデータ通信をする技術の総称)でインターネット通話機能を利用する利用者は、通信料金を気にすることなくインターネット端末のインターネット通話機能による音声通話を長時間にわたって楽しむことができる。しかし、電話端末本体に有線接続された送受話器やインターネット端末に有線接続された送受話装置(例えば、ヘッドセット)を利用してインターネット通話機能による音声通話を行う場合、音声通話中に電話端末やインターネット端末から移動可能な距離が、電話端末−送受話器間またはインターネット端末−送受話装置間の有線(ケーブル)の長さ範囲に制限されてしまう。そのため、音声通話を長時間にわたって楽しむ場合にも、電話端末本体およびインターネット端末から離れた場所へ自由に移動するなどして、くつろぎながら音声通話を楽しむことはできない。
【0033】
そこで、請求項6に記載のように、
送受話器として機能する無線通話用の子機端末を備えている、とよい。
このように構成された電話端末によれば、子機端末によって、電話端末本体およびインターネット端末から離れた場所へ自由に移動しながら音声通話を行うことができる。
【0034】
特に、電話端末本体に有線接続された送受話器でインターネット通話機能による音声通話を行う場合、利用者は、インターネット端末側でインターネット通話機能による音声通話を開始させる操作を行った後、電話端末による音声通話が可能な位置(電話端末の設置場所)まで移動しなければならないが、子機端末の操作で切替手段による音声信号の出力先および入力元の音声入出力経路への切り替えが行えるように構成しておけば、利用者は、子機端末を携えたままインターネット端末を操作することによって、電話端末により音声通話が可能な位置まで移動する必要がなくなる。
【0035】
また、請求項7に記載の電話端末は、
前記子機端末による無線通話中に該無線通話が中断される中断条件が成立したことを検出する中断検出手段と、
該中断検出手段により中断条件の成立が検出された際に、無線通話が中断される旨を通知するための音声信号を、この時点において前記切替手段により切り替えられている音声の出力先へ出力する中断通知手段とを備えている、ことを特徴とする。
【0036】
このように構成された電話端末によれば、子機端末による無線通話中に中断条件の成立が中断検出手段により検出された際、中断通知手段によって、無線通話が中断される(または、された)旨を通知するための音声信号を、切替手段により切り替えられた音声の出力先(電話回線網または音声入出力経路)へ出力することができる。これによって、子機端末による無線通話が中断される(または、された)旨を音声通話中の相手側に対して通知することができる。
【0037】
なお、上述の中断検出手段が検出する中断条件としては、例えば、子機端末を駆動する電池の残り容量が少なくなったことが挙げれられる。このように、中断検出手段が、子機端末を駆動する電池の残り容量が少なくなったことを検出するための構成としては、請求項8に記載のように、
前記子機端末は、該子機端末を駆動する電池の残り容量を無線通信により前記中断検出手段に通知するように構成されており、
前記中断検出手段は、前記子機端末から通知された残り容量が所定のしきい値以下となったことを前記中断条件が成立したこととして検出する、ように構成するとよい。
【0038】
このように構成された電話端末によれば、中断検出手段は、子機端末から通知される電池の残り容量に基づいて、子機端末の備える電池の残り容量が所定のしきい値以下となった、つまり、残り容量が少なくなって無線通信ができなくなる(なった)ことを検出することができる。
【0039】
なお、この中断検出手段が中断条件の成立を検出する際のしきい値は、子機端末が無線通話を行うために最低限必要な容量付近の値とすればよい。
また、上述の中断検出手段が検出する別の中断条件としては、子機端末が無線通話を行うために送信する電波の受信レベルが低くなったことが挙げられる。このように、中断検出手段が、子機端末が無線通信を行うために送信する電波の受信レベルが低くなったことを検出するための構成としては、請求項9に記載のように、
前記中断検出手段は、前記子機端末が無線通話を行うために送信する電波の受信レベルを検出可能であって、該受信レベルが所定のしきい値以下となったことを前記中断条件が成立したこととして検出する、ように構成するとよい。
【0040】
このように構成された電話端末によれば、例えば、子機端末を持った利用者が無線通信の通信圏外まで移動したことなどにより、無線通話を行うために送信する電波の受信レベルが所定のしきい値以下となった、つまり、受信レベルが低くなって無線通信ができなくなる(なった)ことを検出することができる。
【0041】
なお、この中断検出手段が中断条件の成立を検出する際のしきい値は、無線通話を良好に行うために最低限必要な受信レベル付近を示す値とすればよいし、受信レベル「0」、つまり、全く無線通話を行うことができなくなる値としてもよい。
【0042】
また、請求項10に記載の通話システムは、
インターネット網から音声信号を入出力可能なインターネット通話機能を有するインターネット端末が、音声信号を伝送可能な音声伝送経路を介して接続された端末装置から音声信号に基づく音声を出力させることにより音声通話を実現するように構成された通話システムであって、
前記端末装置として、請求項1から請求項9のいずれかに記載の電話端末が利用されている、ことを特徴とする。
【0043】
このように構成された通話システムによれば、インターネット端末と電話端末とが音声信号を入出力可能に接続されていることになるため、電話端末の送受話器で間接的にインターネット通話機能による音声通話を行うことができる。
また、請求項11に記載の端末制御プログラムは、電話回線網経由で伝送される音声信号に基づく音声を送受話器から入出力することにより音声通話を実現する電話端末であって、インターネット網から音声信号を入出力可能なインターネット通話機能を有するインターネット端末と接続された状態で、該インターネット端末との間で音声信号を入出力可能な音声入出力経路が備えられた電話端末を制御するための各手順を、コンピュータシステムに実行させるための端末制御プログラムである。
このプログラムには、送受話器から入力される音声に基づく音声信号の出力先、および、送受話器から音声として出力する音声信号の入力元を、前記電話回線網から前記音声入出力経路に切り替える切替手順と、
前記音声入出力経路から入力される音声信号の信号レベルに基づき、前記インターネット端末から音声信号が入力されたことを検出する音声検出手順と、が含まれており、
前記切替手順においては、前記音声検出手順で音声信号の入力が検出されている期間中に利用者の操作が行われた場合に、音声信号の出力先および入力元の前記音声入出力経路への切り替えを行う、ことを特徴とする。
【0044】
このようなプログラムによって制御されるコンピュータシステムは、請求項1に記載の電話端末の一部を構成することができるため、このコンピュータシステムを一部構成とした電話端末は、請求項1に記載の電話端末と同様の作用・効果を得ることができる。
【0045】
【0046】
【0047】
また、上述の端末制御プログラムを、切替手順では、音声検出手順において音声信号の入力が検出されている期間中において、利用者により音声通話を開始する操作が行われたら、音声信号の出力先および入力元を音声入出力経路に切り替え、その後、音声通話を終了する操作が行われたら、音声信号の出力先および入力元を電話回線網に切り替え直すプログラムとしてもよい。
【0048】
このようなプログラムによって制御されるコンピュータシステムは、請求項2に記載の電話端末の一部を構成することができるため、このコンピュータシステムを一部構成とした電話端末は、請求項3に記載の電話端末と同様の作用・効果を得ることができる。
【0049】
また、上述の端末制御プログラムを、音声検出手順において音声信号の入力が検出されてから、音声信号の出力先および入力元が前記音声入出力経路に切り替えられるまでの間、音声信号が入力され始めた旨を報知する第1報知手順が、含まれたプログラムとしてもよい。
【0050】
このようなプログラムによって制御されるコンピュータシステムは、請求項3に記載の電話端末の一部を構成することができるため、このコンピュータシステムを一部構成とした電話端末は、請求項3に記載の電話端末と同様の作用・効果を得ることができる。
【0051】
また、上述の端末制御プログラムを、第1報知手順において、電話回線網からの着信を受けて呼出音を出力する呼出音出力手段に、呼出音を出力させることによって、音声信号が入力始めた旨を報知するプログラムとしてもよい。
このようなプログラムによって制御されるコンピュータシステムは、請求項4に記載の電話端末の一部を構成することができるため、このコンピュータシステムを一部構成とした電話端末は、請求項4に記載の電話端末と同様の作用・効果を得ることができる。
【0052】
また、上述の端末制御プログラムを、切替手順において音声信号の出力先および入力元が電話回線網に切り替え直された以降、音声検出手順において音声信号の入力が検出されている場合に、音声信号が入力され続けている旨を報知する第2報知手順が、含まれたプログラムとしてもよい。
【0053】
このようなプログラムによって制御されるコンピュータシステムは、請求項5に記載の電話端末の一部を構成することができるため、このコンピュータシステムを一部構成とした電話端末は、請求項5に記載の電話端末と同様の作用・効果を得ることができる。
【0054】
また、上述の端末制御プログラムを、送受話器として機能する無線通話用の子機端末による無線通話中に、この無線通話が中断される中断条件が成立したことを検出する中断検出手順と、中断検出手順において中断条件の成立が検出された際に、無線通話が中断された旨を通知するための音声信号を、この時点において切替手順において切り替えられている音声の出力先へ出力する中断通知手順とが、含まれたプログラムとしてもよい。
【0055】
このようなプログラムによって制御されるコンピュータシステムは、請求項7に記載の電話端末の一部を構成することができるため、このコンピュータシステムを一部構成とした電話端末は、請求項7に記載の電話端末と同様の作用・効果を得ることができる。
【0056】
また、上述の端末制御プログラムを、中断通知手順では、子機端末から子機端末自身を駆動する電池の残り容量が無線通信により通知された際に、この通知された残り容量が所定のしきい値以下となったことを中断条件が成立したこととして検出するプログラムとしてもよい。
【0057】
このようなプログラムによって制御されるコンピュータシステムは、請求項8に記載の電話端末の一部を構成することができるため、このコンピュータシステムを一部構成とした電話端末は、請求項8に記載の電話端末と同様の作用・効果を得ることができる。
【0058】
また、上述の端末制御プログラムを、中断検出手順では、子機端末が無線通話を行うために送信する電波の受信レベルが、所定のしきい値以下となったことを中断条件が成立したこととして検出するようにしてもよい。
このようなプログラムによって制御されるコンピュータシステムは、請求項9に記載の電話端末の一部を構成することができるため、このコンピュータシステムを一部構成とした電話端末は、請求項9に記載の電話端末と同様の作用・効果を得ることができる。
【0059】
なお、上述した端末制御プログラムは、例えば、FD、CD−ROMなどの記録媒体、インターネットなどの通信回線網を介して、電話端末自身、コンピュータシステム、これらを利用する利用者に提供されるものである。
また、上述した端末制御プログラムを実行するコンピュータシステムとしては、例えば、電話端末に内蔵されたコンピュータシステム、電話端末に無線または有線の通信路を介してデータ通信可能に接続されたコンピュータシステムなどを利用することができる。
【0060】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の形態について例を挙げて説明する。
通話システム1は、図1に示すように、電話回線網100経由で伝送される音声信号に基づく音声通話を行う機能を有する複合機10と、インターネット網200経由でデータ通信可能なパーソナルコンピュータ(以降、PCとする)20とが、音声信号を伝送可能なオーディオケーブル300を介して接続されてなるものである。
【0061】
複合機10は、複合機10全体の動作を制御する制御部11、各種音声信号に基づく音声を再生・記録する録再部12、ユーザインターフェース部(以降、ユーザI/Fとする)13、複合機10本体から取り外した状態で使用する送受話器であるハンドセット14、音声入出力部15、無線通信用の無線通信部16、電話回線網100経由で伝送される音声信号を入出力するNCU(network control unit)17、オーディオケーブル300経由で伝送される音声信号を入出力する音声信号インターフェース部(以降、音声I/Fとする)18、複合機10内部における音声信号の伝送経路を切り替える経路切替部19、複合機10本体(無線通信部16)との間で無線通信を行う無線通話用の子機端末30などを備えている。
【0062】
これらのうち、録再部12は、あらかじめ記録された各種音声信号を再生するメッセージ録再部12aと、留守録によるメッセージを音声信号として記録するメッセージ録音部12bとからなり、メッセージ録再部12aには、着信を受けた際に利用される呼出音、音声通話を保留する際に利用される保留音、留守録機能によりメッセージの録音を開始する旨の留守録メッセージ、後述する経路切替処理(図2)において利用される「入力継続メッセージ」、後述する中断通知処理(図3)において利用される「中断通知メッセージ」などの音声信号が記録されている。
【0063】
また、ユーザI/F13は、数字キーを含む複数の操作キー13aおよび各種情報を表示する表示パネル13bからなる。
また、音声入出力部15は、スピーカ15a、マイク15bおよびこれらを駆動する駆動回路15cで構成され、スピーカ15aから各種音声信号に基づく音声を出力する以外に、スピーカ15aおよびマイク15bを送受話器として、いわゆるハンズフリー通話を行うために使用することもできる。
【0064】
また、無線通信部16は、子機端末30との間で音声信号を含めた各種信号を無線通信により送受信する。また、この無線通信部16は、子機端末30との無線通信を行う際、子機端末30が無線通信を行うために送信する電波の受信レベルをチェックするように構成されている。
【0065】
また、音声I/F18には、オーディオケーブル300経由で入力される音声信号の信号レベルを検出するレベル検出部18aが備えられている。
また、経路切替部19は、複合機10外部との音声信号の入出力に使用する伝送経路を、NCU17または音声I/F18のいずれかに切り替える。なお、この伝送経路は、初期状態においてNCU17に切り替えられている。また、この経路切替部19は、送受話器として機能する各構成により通話を開始するための操作(以降、通話開始操作とする)が行われた場合に、外部から入力される音声信号の伝送先および外部へ出力する音声信号の伝送元を、通話開始操作が行われた構成に切り替える。具体的には、ハンドセット14が複合機10本体から取り外された場合はハンドセット14に切り替えられ、ユーザI/F13の操作キー13aによりハンズフリー通話を開始するための操作が行われた場合は音声入出力部15に切り替えられ、子機端末30により通話を開始するための操作(後述の操作キー33による)が行われた場合には無線通信部16に切り替えられる。また、電話回線網100からの着信を受けた以降、所定時間内に通話開始操作が行われない場合、経路切替部19は、音声信号の伝送先および伝送元を録再部12に切り替える。なお、こうして伝送先および伝送元が録再部12に切り替えられた後、録再部12は、制御部11からの指令を受けてメッセージ録再部12aに記録されている留守録メッセージを再生し、これによって、留守録メッセージの音声信号が電話回線網100経由で着信元へ向けて出力される。そして、この音声信号が出力された後、着信元から電話回線網100を介して入力される音声信号がメッセージ録音部12bにより記録される。
【0066】
また、子機端末30は、子機端末30全体の動作を制御する制御部31、スピーカとマイクおよびこれらを駆動する駆動回路からなる送受話部32、数字キーを含む複数の操作キー33、各種情報を表示する表示パネル34、あらかじめ記録された各種音声信号に基づく音声を再生する再生部35、再生部35により再生された音声を出力するスピーカおよびスピーカを駆動する駆動回路からなるスピーカ部36、複合機10本体(の無線通信部16)との間で音声信号を含めた各種信号を無線通信により送受信する無線通信部37、子機端末30全体に電源を供給する電池38、電池38の残り容量を検出する容量検出部39などを備えている。この子機端末30の備える再生部35は、着信を受けた際に利用される呼出音、音声通話を保留する際に利用される保留音などの音声信号が記録されている。
【0067】
また、この子機端末30は、無線通話が行われている期間中において、容量検出部39により検出した電池38の残り容量を通知するための通知信号を、一定の時間(本実施形態においては、5秒)間隔で複合機10本体に送信するように構成されている。この通知信号は、後述する中断通知処理(図3)において利用される。
【0068】
PC20は、PC20全体の動作を制御する制御部21、各種情報を記憶する記憶部22、PC20をインターネット網200に接続するための通信部23、オーディオケーブル300を介して音声信号を入出力する音声信号インターフェース部(以降、音声I/Fとする)24、キーボードおよびマウスなどからなる操作部25、ディスプレイ26などを備えている。
【0069】
また、このPC20には、インターネット網200経由で伝送される音声信号に基づく音声通話を実現する機能(以降、インターネット通話機能とする)を有している。このインターネット通話機能は、記憶部22に組み込まれたアプリケーションソフト(以降、通話用ソフトとする)で示される手順に従って以下に示す通話開始処理、送受話処理および通話終了処理を実行することにより実現される機能である。
【0070】
まず、通話開始処理は、インターネット網200を介してデータ通信可能な他のPCのうち、同じ通話用ソフトが組み込まれたPCとのコネクションを確立(論理的な通信路の接続)することによって、このPCとのデータ通信を開始するための処理である。この通話開始処理は、通話用ソフトが起動した状態で操作部25により相手側のPCを指定する操作が行われた際に実行される。
【0071】
また、送受話処理は、音声信号に基づいてパケット単位のデータを生成し、このデータを通信部23およびインターネット網200経由で、コネクション確立中のPCへ送信すると共に、インターネット網200および通信部23経由でコネクション確立中のPCから送信されてきたパケット単位のデータに基づいて音声信号を生成する処理である。本実施形態においては、オーディオケーブル300および音声I/F24経由で複合機10から入力される音声信号に基づきパケット単位のデータが生成され、また、パケット単位のデータに基づいて生成された音声信号は音声I/F24およびオーディオケーブル300経由で複合機10に出力される。この送受話処理は、通話開始処理が実行された後、通話終了処理が実行されるまで繰り返し実行される処理であり、これによって、PC20(に接続された複合機10)とインターネット網200を介して接続されたPCとの間で音声通話が実現される。
【0072】
そして、通話終了処理は、コネクション確立中のPCとのコネクションを解放(論理的な通信路の切断)することによって、インターネット通話機能を利用した音声通話を終了する処理である。この通話終了処理は、操作部25により通話用ソフトを終了させるための操作が行われた際に実行される。なお、通話用ソフトは、上述の操作が行われた際に、この通話用ソフトの組み込まれたPCからコネクション確立中のPCへ、コネクションの解放を通知するための解放信号を送信させるように構成されており、PC20は、この解放信号を受信した場合にも通話終了処理を実行する。
【0073】
なお、詳細な説明は省略するが、このPC20の通信部23からインターネット網200までに至る通信経路のうち一部の区間(利用者側から電話局側までの区間)には、複合機10のNCU17から電話回線網100に至る区間を接続する電話回線が併用されている。この区間においては、ADSL(asymmetric digitalsubscriber line)技術によって、電話回線網100を介して伝送される音声信号と、インターネット網200を介して伝送されるデータとが重畳された状態で伝送される。
【0074】
[複合機10の制御部11による経路切替処理]
以下に、複合機10の制御部11が実行する経路切替処理を図2に基づいて説明する。なお、この通話経路切替処理は、複合機10が起動(電源ON)している間に繰り返し実行される処理である。
【0075】
まず、制御部11は、音声I/F18から音声信号が入力されるまで待機する(s110:NO)。この処理においては、レベル検出部18aにより検出される信号レベル、つまり、オーディオケーブル300を介してPC20から入力される音声信号の信号レベルが、所定のしきい値以上となるまで待機することになる。なお、このように音声信号が入力されることは、PC20側で通話用ソフトに従った送受話処理が実行されている状態であって、インターネット通話機能が利用されている状態を示している。
【0076】
このs110の処理で、音声I/F18から音声信号が入力されたら(s110:YES)、制御部11は、音声入出力部15による呼出音の出力を開始させる(s120)。この処理においては、まず、呼出音を再生させるための制御信号が録再部12に出力され、この制御信号を入力した録再部12のメッセージ録再部12aが呼出音の再生を開始する。そして、録再部12から音声入出力部15に至る音声信号の伝送経路を設定するための制御信号が経路切替部19に出力され、この制御信号を入力した経路切替部19が伝送経路を設定することによって、呼出音の音声入出力部15(のスピーカ15a)からの出力が開始される。なお、この処理では、呼出音を再生させるための制御信号が子機端末30にも送信され、この制御信号を受信した子機端末30では、再生部35による呼出音の再生が開始される。
【0077】
次に、制御部11は、通話開始操作が行われたかどうかをチェックする(s130)。この処理においては、ハンドセット14を複合機10本体から取り外す操作、ユーザI/F13の操作キー13aによるハンズフリー通話を開始するための操作、子機端末30の操作キー33による通話を開始するための操作のうちのいずれかの通話開始操作が行われたかどうかがチェックされる。
【0078】
このs130の処理で、通話開始操作が行われていなければ(s130:NO)、制御部11は、音声I/F18から音声信号が入力されているかどうかをチェックして(s140)、音声信号が入力されていなければ(s140:NO)、s120の処理で開始された呼出音の出力を停止させる(s150)。この処理においては、呼出音の再生を停止させるための制御信号が録再部12に出力され、この制御信号を入力した録再部12のメッセージ録再部12aが呼出音の再生を停止する。また、呼出音の再生を停止させるための制御信号は子機端末30にも送信され、この制御信号を受信した子機端末30では、再生部35による呼出音の再生が停止される。
【0079】
一方、s140の処理で、音声I/F18から音声信号が入力されていれば(s140:YES)、s130の処理へ戻る。
また、s130の処理で通話開始操作が行われたら(s130:YES)、制御部11は、s120の処理で開始された呼出音の出力を停止させる(s160)。この処理は、s150の処理と同様の処理である。
【0080】
次に、制御部11は、複合機10外部との音声信号の入出力に利用する伝送経路をNCU17から音声I/F18に切り替える(s170)。この処理においては、外部との音声信号の入出力に利用する伝送経路を切り替えるための制御信号が経路切替部19に出力される。この制御信号を入力した経路切替部19は、伝送経路を初期状態であるNCU17から音声I/F18に切り替える。また、この処理では、外部から入力される音声信号の伝送先および外部へ出力する音声信号の伝送元が、経路切替部19によって、s130の処理で通話開始操作を行った構成(ハンドセット14、音声入出力部15、無線通信部16(子機端末30)のいずれか)に切り替えられる。こうして、複合機10内部における音声信号の伝送経路が設定されることによって、複合機10で間接的にインターネット通話機能による音声通話を行うことができる状態になる。
【0081】
次に、制御部11は、通話終了操作が行われるまで待機する(s180:NO)。この処理においては、ハンドセット14が複合機10本体に戻される操作、ユーザI/F13の操作キー13aによるハンズフリー通話を終了するための操作、子機端末30の操作キー33による通話を終了するための操作のうちのいずれかの通話終了操作(音声通話を終了するための操作)が行われたかどうかがチェックされる。
【0082】
このs180の処理で、通話終了操作が行われたら(s180:YES)、制御部11は、複合機10外部との音声信号の入出力に利用する伝送経路を音声I/F18からNCU17に切り替え直す(s190)。この処理においては、外部との音声信号の入出力に利用する伝送経路を切り替えるための制御信号が経路切替部19に出力される。この制御信号を入力した経路切替部19は、伝送経路を音声I/F18からNCU17からに切り替え直す。こうして、複合機10内部における音声信号の伝送経路が設定し直されることによって、複合機10で間接的にインターネット通話機能による音声通話を行うことができない、つまり、複合機10側での音声通話を終了した状態になる。
【0083】
次に、制御部11は、音声I/F18から音声信号が入力され続けているかどうかをチェックする(s200)。この処理においては、レベル検出部18aにより検出される信号レベル、つまり、オーディオケーブル300を介してPC20から入力される音声信号の信号レベルが、所定のしきい値以上となったままかどうかがチェックされる。なお、このような音声信号が入力され続けていることは、PC20側で通話用ソフトに従った送受話処理が実行されている状態であって、PC20側でのインターネット通話機能の利用が継続している状態を示している。
【0084】
このs200の処理で、音声I/F18から音声信号が入力され続けている場合(s200:YES)、制御部11は、音声信号が入力され続けている旨の報知を開始する(s210)。この処理においては、まず、「入力継続メッセージ」を繰り返し再生させるための制御信号が録再部12に出力され、この制御信号を入力した録再部12のメッセージ録再部12aが「入力継続メッセージ」を繰り返し再生する。そして、録再部12から音声入出力部15に至る音声信号の伝送経路を設定するための制御信号が経路切替部19に出力され、この制御信号を入力した経路切替部19が伝送経路を設定することによって、「入力継続メッセージ」が音声入出力部15(のスピーカ15a)から繰り返し出力される。なお、「入力継続メッセージ」は、複合機10を利用したインターネット通話機能による音声通話が行えない状態になったにも拘わらず、音声I/F18から音声信号が入力され続けている旨、つまり、PC20側でのインターネット通話機能の利用が継続している旨を報知するためのメッセージである。このように、入力継続メッセージを出力することによって、PC20側でインターネット通話機能の利用を終了(通話用ソフトを終了)させることを利用者に促すことができる。
【0085】
次に、制御部11は、音声I/F18から音声信号が入力されなくなるまで待機する(s220:NO)。この処理においては、レベル検出部18aにより検出される信号レベル、つまり、オーディオケーブル300を介してPC20から入力される音声信号の信号レベルが、所定のしきい値より低くなるまで待機する。このように、音声信号の信号レベルがしきい値より低くなる状態は、PC20側でインターネット通話機能の利用が終了した状態を示している。
【0086】
そして、s220の処理で、音声I/F18から音声信号が入力されなくなったら(s220:YES)、制御部11は、s210の処理で開始された報知を終了させる(s230)。この処理においては、「入力継続メッセージ」の再生を停止させるための制御信号が録再部12に出力され、この制御信号を入力した録再部12(のメッセージ録再部12a)が「入力継続メッセージ」の再生を停止する。
【0087】
こうして、s230の処理を終えた後、s150の処理を終えた後、または、s200の処理で音声I/F18から音声信号が入力され続けていない場合(s200:NO)、s110の処理に戻る。
[複合機10の制御部11による中断通知処理]
以下に、複合機10の備える制御部11が実行する中断通知処理を図3に基づいて説明する。この中断通知処理は、子機端末30により無線通話が行われている期間中に繰り返し実行される。
【0088】
まず、制御部11は、無線通話を中断させる中断条件が成立するまで待機する(s310)。この処理においては、子機端末30から通知信号により一定時間間隔で通知される電池38の残り容量が無線通信を行うために最低限必要な容量を下回った場合、または、子機端末30が無線通話を良好に行うために最低限必要な電波の受信レベルを下回った場合(例えば、圏外となった場合)を、無線通話を中断させる中断条件が成立したこととして検出するまで待機する。
【0089】
このs310の処理で中断条件が成立した場合(s310:YES)、制御部11は、無線通話が中断される旨を通話相手側に通知する(s320)。この処理においては、まず、「中断通知メッセージ」を再生させるための制御信号が録再部12に出力され、この制御信号を入力した録再部12のメッセージ録再部12aが「中断通知メッセージ」の再生を開始する。そして、外部へ出力する音声信号の伝送元を録再部12に切り替えさせるための制御信号が経路切替部19に出力され、この制御信号を入力した経路切替部19が伝送元を録再部12に切り替えることによって、「中断通知メッセージ」がNCU17または音声I/F18を介して通話相手側に向けて出力される。この「中断通知メッセージ」は、無線通話が中断される旨を報知するためのメッセージであって、このメッセージを通話相手側に出力することによって、無線通話が中断される旨を通話相手側に通知することができる。
【0090】
そして、制御部11は、音声通話を終了させる(s330)。この処理においては、電話回線網100を介した音声通話が行われていた場合には、子機端末30の操作キー33により通話終了操作を行った状態になる。また、複合機10を利用してインターネット通話機能による音声通話が行われていた場合には、複合機10外部との音声信号の入出力に利用する伝送経路が音声I/F18からNCU17に切り替え直される。これは、図2におけるs190の処理と同様の処理である。
【0091】
こうして、s330の処理を終えた後、s310の処理に戻る。
[本発明との対応関係]
以上説明した実施形態において、複合機10は本発明における電話端末、PC20は本発明におけるインターネット端末である。
【0092】
また、複合機10の備える音声I/F18は本発明における音声入出力経路、経路切替部19は本発明における切替手段、音声I/F18のレベル検出部18aは本発明における音声検出手段、録再部12(のメッセージ録再部12a)および音声入出力部15(のスピーカ15a)は本発明における呼出音出力手段である。
【0093】
また、子機端末30の備える送受話部32および再生部35は本発明における呼出音出力手段である。
また、図2におけるs120の処理は本発明における第1報知手段、s210の処理は本発明における第2報知手段として機能している。
【0094】
また、複合機10の無線通信部16および図3におけるs310の処理は本発明における中断検出手段、子機端末30の無線通信部37およびs320の処理は本発明における中断通知手段として機能している。
[効果]
このように構成された通話システム1によれば、図2におけるs170の処理において、複合機10外部との音声信号の入出力に使用する伝送経路を、NCU17から音声I/F18に切り替えることができる。
【0095】
このように、複合機10外部との音声信号の入出力に使用する伝送経路が音声I/F18に切り替えられた状態においては、外部から音声I/F18を介して入力される音声信号に基づく音声が、送受話器として機能する構成(ハンドセット14、音声入出力部15、子機端末30:以降、送受話器類とする)から出力され、また、送受話器類から音声として入力される音声信号が音声I/F18を介して外部に出力される。
【0096】
そのため、複合機10を、インターネット通話機能を有するPC20に、オーディオケーブル300を介して音声信号を入出力可能に接続された本通話システム1によれば、複合機10で間接的にインターネット通話機能による音声通話を行うことができる。
【0097】
また、図2におけるs170の処理で音声信号の伝送経路が音声I/F18に切り替えられることは、s110の処理で音声信号が音声I/F18から入力されて以降、音声信号が入力されている期間中でなければ行われない。PC20側でインターネット通話機能が利用されている間、複合機10には、PC20からオーディオケーブル300および音声I/F18経由で音声信号が継続的に入力される。そのため、PC20側でインターネット通話機能が利用されているときには、音声I/F18のレベル検出部18aにより音声信号の入力が検出され続けることになる。よって、音声信号が音声I/F18から入力されている期間中のみ、音声信号の伝送経路が音声I/F18に切り替えられるように構成されていることによって、インターネット通話機能が利用されていないときには音声信号の伝送経路が音声I/F18に切り替えられないことになる。
【0098】
ここで、インターネット通話機能が利用されていないときに音声信号の伝送経路が音声I/F18に切り替えられてしまうことは望ましいことではない。例えば、電話回線網100を介した通常の音声通話が行われている最中に音声I/F18への切り替えが行われてしまうと、電話回線網100を介して伝送される音声信号に基づく音声が送受話器類から出力されなくなり、電話回線を介した音声通話が妨げられてしまう。そのため、s170の処理で音声信号の伝送経路が音声I/F18に切り替えられることが、s110の処理で音声信号が音声I/F18から音声信号が入力されている期間中でなければ行われないように構成された本通話システム1(複合機10)であれば、インターネット通話機能が利用されていないときに音声信号の伝送経路を音声I/F18に切り替えないため好適である。
【0099】
また、音声I/F18の備えるレベル検出部18aで音声信号の入力を検出するといった複合機10側の構成だけで、PC20側でインターネット通話機能が利用されているかどうかを判定できるため、PC20に特別な機能・構成を追加する必要がない。
【0100】
また、図2におけるs110の処理で音声信号が音声I/F18から入力されている期間中において、s130の処理で通話開始操作が行われた場合に、音声信号の伝送経路が音声I/F18に切り替えられる。そのため、PC20側でインターネット通話機能が利用されている期間中であれば、通話開始操作を行うといった、電話回線網を介して音声通話を開始する場合と同様の操作を行うだけで、特別な操作を行うことなくインターネット通話機能による音声通話を開始することができる。
【0101】
また、s110の処理で音声信号が音声I/F18から入力されて以降、s180の処理で通話終了操作が行われた場合に、音声信号の伝送経路が電話回線網100に切り替え直される。これによって、複合機10でのインターネット通話機能による音声通話が終了した状態になる。そのため、通話終了操作を行うといった、電話回線網を介した音声通話を終了する場合と同様の操作を行うだけで、特別な操作を行うことなくインターネット通話機能による音声通話を終了することができる。
【0102】
また、図2におけるs110の処理で音声I/F18から音声信号の入力が開始、つまり、PC20側でインターネット通話機能の利用が開始されてから、s130の処理で通話開始操作が行われるまで間、または、音声信号が入力されなくなるまでの間、s120の処理で音声信号が入力され始めた旨を呼出音の出力により報知することができる。また、呼出音を出力させるといった、電話回線網からの着信を受けた場合と同様の方法によって、音声信号が入力され始めた旨を報知することができる。
【0103】
また、図2におけるs190の処理で音声信号の伝送経路がNCU17に切り替え直されて以降、s200の処理で音声信号が入力され続けている場合に、s210の処理で音声信号が入力され続けている旨を報知することができる。これは、複合機10を利用したインターネット通話機能による音声通話が終了された以降、PC20側でインターネット通話機能の利用が継続されている場合に、音声信号が入力され続けている旨を報知していることになる。
【0104】
上述のPC20は、インターネット通話機能によって、インターネット網200経由で伝送される音声信号を複合機10から入力または複合機10に出力することはできるが、通常、複合機10側で音声通話が終了されたこと、および、音声通話が終了されたことに伴ってインターネット通話機能の利用を終了させるといったことはできない。そのため、複合機10を利用したインターネット通話機能による音声通話を終了させた際、利用者は、PC20側でインターネット通話機能の利用を終了させるための操作を行う必要がある。しかし、利用者は、このようなPC20側での操作を忘れてしまう恐れがある。本実施形態においては、電話回線網100を介した通常の音声通話を開始・終了させる操作と同様の操作(オンフック・通話開始操作)でインターネット通話機能による音声通話を開始・終了することができてしまうため、インターネット通話機能による音声通話を行っていたにも拘わらず、電話回線網100を介した通常の音声通話を行っていたと錯覚しやすく、このように錯覚してしまった利用者は、PC20側でインターネット通話機能による音声通話を終了させるための操作を忘れやすい。
【0105】
こうして、PC20側でインターネット通話機能による音声通話を終了させるための操作が忘れられてしまうと、インターネット通話機能の利用が無用に継続されてしまう。特に、通信料金が従量課金制となっている環境(例えば、ダイヤルアップ接続によるインターネット)でインターネット通話機能を利用している利用者にとっては、インターネット通話機能の利用(つまり、インターネットへの接続)が継続してしまうことにより、通信料金が無用に増大してしまうため好ましくない。
【0106】
このようなことから、s210の処理で音声信号が入力され続けている旨を報知することは、PC20側でインターネット通話機能の利用を終了させるための操作を忘れてしまうことを防止するために好適である。
また、無線通話用の子機端末30によって、複合機10本体およびPC20から離れた場所へ自由に移動しながら音声通話を行うことができる。特に、複合機10の備えるハンドセット14または音声入出力部15でインターネット通話による音声通話を行う場合、利用者は、PC20側でインターネット通話機能による音声通話を開始させる操作を行った後、複合機10による音声通話を開始可能な位置(複合機10の設置場所)まで移動しなければならないが、子機端末30を携えたままPC20を操作することによって、複合機10により音声通話が可能な位置まで移動する必要がなくなる。
【0107】
なお、本実施形態においては、PC20がインターネット網200に接続するためにADSL技術を利用した通信料金が一定料金の環境であり、利用者にとっては、通信料金を気にすることなく音声通話を長時間にわたって楽しむことができる。しかし、複合機10本体の備えるハンドセット14または音声入出力部15でインターネット通話機能による音声通話を行う場合、複合機10やPC20からの移動可能な距離が、複合機10本体−ハンドセット14間のケーブルの長さ、または、音声入出力部15の近辺に制限されてしまう。そのため、無線通信用の子機端末30を備えていることは、複合機10およびPC20から離れた場所へ自由に移動して、くつろぎながら音声通話を行うためには好適である。
【0108】
また、図3におけるs310の処理で、子機端末30による無線通話中に中断条件の成立が中断検出手段により検出された際、s320の処理で「中断通知メッセージ」の音声信号を外部(電話回線網100またはオーディオケーブル300)へ出力することができる。これによって、子機端末30による無線通話が中断される旨を通話中の相手側に対して通知することができる。特に、図3におけるs310の処理では、子機端末30から通知信号により通知される電池38の残り容量が無線通信を行うために最低限必要な容量を下回った場合、または、子機端末30が無線通話を良好に行うために最低限必要な電波の受信レベルを下回った場合を、無線通話を中断させる中断条件が成立したこととして検出することができる。
【0109】
[変形例]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記の具体的な実施形態に限定されず、このほかにも様々な形態で実施することができる。
例えば、上記実施形態においては、複合機10に本発明の電話端末としての構成を適用したものを例示した。しかし、本発明の電話端末としての構成を適用する装置は、電話端末としての機能を有していれば複合機10以外の装置であってもよい。
【0110】
また、上記実施形態においては、図2の経路切替処理および図3の中断通知処理が、複合機10の制御部11からなるコンピュータシステムにより実行されるように構成されたものを例示した。しかし、これらのうちいずれか一方または両方の処理が、複合機10に有線・無線の信号伝送路で接続された別のコンピュータシステムにより実行されるように構成してもよい。
【0111】
また、上記実施形態においては、図2におけるs140の処理で、音声I/F18から音声信号が入力されているかどうかがチェックされるように構成されたものを例示した。しかし、このs140の処理では、s120の処理で呼出音の出力が開始されてから所定の時間が経過したかどうかをチェックし、経過していなければs130の処理へ戻り、経過していればs150の処理へ移行するように構成してもよい。
【0112】
また、上記実施形態においては、図2におけるs180の処理で、通話終了操作が行われた後に、s190の処理で音声信号の伝送経路を設定し直すように構成されたものを例示した。しかし、このs180の処理の前に、音声I/F18から音声信号が入力されているかどうかをチェックする処理を行って、音声信号が入力されていればs180の処理に移行し、音声信号が入力されなくなったらs180の処理を行うことなくs190の処理に移行するように構成してもよい。
【0113】
また、上記実施形態においては、図2におけるs110の処理で音声I/F18から音声信号が入力されて、かつ、s130の処理で通話開始操作が行われること、および、s180の処理で通話終了操作が行われる、といった操作条件が満たされることが、音声信号の伝送経路を設定する(し直す)際の契機になっているものを例示した。しかし、操作条件としては、上記以外のものを採用してもよい。
【0114】
また、音声経路の伝送経路を設定する(し直す)際の契機として、特定の操作手順に従った操作が行われることを契機としてもよい。具体的な例としては、例えば、特定の操作ボタンを長押し(一定時間押し続ける)したり、複数の操作ボタンを特定の順番で操作したり、といった操作手順が考えられる。
【0115】
また、音声信号の伝送経路を設定する(し直す)際の契機として、音声経路の伝送経路を設定する(し直す)ための専用の操作スイッチを複合機10のユーザI/F13に設け、この操作スイッチが操作されることを契機としてもよい。
また、上記実施形態においては、図2におけるs120の処理で、呼出音を出力させることによって、音声信号が入力されている旨を報知するように構成されたものを例示した。しかし、音声信号が入力されている旨を報知するための構成として、例えば、音声信号が入力されている旨のメッセージをユーザI/F13の表示パネル13b、または、子機端末30の表示パネル34に表示させるように構成してもよい。
【0116】
また、上記実施形態においては、図2におけるs210の処理で、複合機10の音声入出力部15および子機端末30の送受話部32から「入力継続メッセージ」を出力させることによって、音声信号が入力され続けている旨を報知するように構成されたものを例示した。しかし、音声信号が入力され続けている旨を報知するために、例えば、「入力継続メッセージ」の内容をユーザI/F13の表示パネル13bおよび子機端末30の表示パネル34のいずれか一方または両方に表示させるように構成してもよい。
【0117】
また、本実施形態においては、図3におけるs310の処理で、通知信号により通知される電池38の残り容量が最低限必要な容量を下回った場合、または、無線通話を良好に行うために最低限必要な電波の受信レベルを下回った場合を、中断条件が成立したこととしているものを例示した。しかし、上述の2つの条件のうちいずれか一方のみを中断条件としてもよい。また、上述の2つ以外の条件を中断条件としてもよい。
【0118】
また、本実施形態においては、図3におけるs310の処理で、無線通話を良好に行うために最低限必要な電波の受信レベルを下回った場合を、中断条件の一つとしているものを例示した。しかし、中断条件を、無線通話を行う際の電波の受信レベルが「0」となった場合としてもよい。
【0119】
また、本実施形態においては、図3におけるs330の処理で、音声通話を終了させるように構成されたものを例示した。しかし、図4に示すように、s320の処理では繰り返し通知が行われるようにすると共に、s330の処理を行わないようにして、s310の処理で中断条件が成立しないときには、通知を停止させる処理(s340)を行うように構成してもよい。なお、このs340の処理は、s320の処理による通知が開始されていないときには何も行われないものとする。このように構成すれば、子機端末30を利用して無線通話を行っている利用者が、子機端末30の電池38を交換または充電したり、電波の受信レベルが高くなる位置まで移動したり、他の送受話器類(ハンドセット14または音声入出力部15)を使用することによって、音声通話を継続することができる。
【0120】
また、本実施形態においては、図3におけるs320の処理で報知を行った後、s330の処理で音声通話を終了させるように構成されたものを例示した。しかし、s330の処理を行わないようにして、通話相手側で音声通話を終了する操作が行われるまでs320の処理が行われるように構成してもよい。このように構成した場合も同様に、電池38の交換・充電、受信レベルが高くなる位置への移動、他の送受話器類の使用によって、音声通話を継続することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態における通話システムの制御系統を示すブロック図
【図2】経路切替処理の処理手順を示すフローチャート
【図3】中断通知処理の処理手順を示すフローチャート
【図4】別の実施形態における中断通知処理の処理手順を示すフローチャート
【符号の説明】
1・・・通話システム、10・・・複合機、11・・・制御部、12・・・録再部、12a・・・メッセージ再生部、12b・・・メッセージ録音部、13・・・ユーザインターフェース部、13a・・・操作キー、13b・・・表示パネル、14・・・ハンドセット、15・・・音声入出力部、15a・・・スピーカ、15b・・・マイク、15c・・・駆動回路、16・・・無線通信部、17・・・NCU、18・・・音声信号インターフェース部、18a・・・レベル検出部、19・・・経路切替部、20・・・パーソナルコンピュータ、21・・・制御部、22・・・記憶部、23・・・通信部、24・・・音声信号インターフェース部、25・・・操作部、26・・・ディスプレイ、30・・・子機端末、31・・・制御部、32・・・音声入出力部、33・・・操作キー、34・・・表示パネル、35・・・再生部、36・・・スピーカ部、37・・・無線通信部、38・・・電池、39・・・容量検出部、300・・・オーディオケーブル。
Claims (11)
- 電話回線網経由で伝送される音声信号に基づく音声を送受話器から入出力することにより音声通話を実現する電話端末であって、
インターネット網から音声信号を入出力可能なインターネット通話機能を有するインターネット端末と接続された状態で、該インターネット端末との間で音声信号を入出力可能な音声入出力経路と、
利用者の操作を受けて、送受話器から入力される音声に基づく音声信号の出力先、および、送受話器から音声として出力する音声信号の入力元を、前記電話回線網から前記音声入出力経路に切り替える切替手段と、
前記音声入出力経路から入力される音声信号の信号レベルに基づき、前記インターネット端末から音声信号が入力されたことを検出する音声検出手段と、を備えており、
前記切替手段は、前記音声検出手段により音声信号の入力が検出されている期間中において利用者の操作が行われた場合に、音声信号の出力先および入力元の前記音声入出力経路への切り替えを行う
ことを特徴とする電話端末。 - 前記切替手段は、前記音声検出手段により音声信号の入力が検出されている期間中において、利用者により音声通話を開始する操作が行われたら、音声信号の出力先および入力元を前記音声入出力経路に切り替え、その後、音声通話を終了する操作が行われたら、音声信号の出力先および入力元を電話回線網に切り替え直す
ことを特徴とする請求項1に記載の電話端末。 - 前記音声検出手段により音声信号の入力が検出されてから、音声信号の出力先および入力元が前記音声入出力経路に切り替えられるまでの間、音声信号が入力され始めた旨を報知する第1報知手段を備えている
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電話端末。 - 電話回線網からの着信を受けて呼出音を出力する呼出音出力手段を備えており、
前記第1報知手段は、前記呼出音出力手段に呼出音を出力させることによって、音声信号が入力され始めた旨を報知する
ことを特徴とする請求項3に記載の電話端末。 - 前記切替手段により音声信号の出力先および入力元が電話回線網に切り替え直された以降、前記音声検出手段により音声信号の入力が検出されている場合に、音声信号が入力され続けている旨を報知する第2報知手段を備えている
ことを特徴とする請求項2から請求項4のいずれかに記載の電話端末。 - 送受話器として機能する無線通話用の子機端末を備えている
ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の電話端末。 - 前記子機端末による無線通話中に該無線通話が中断される中断条件が成立したことを検出する中断検出手段と、
該中断検出手段により中断条件の成立が検出された際に、無線通話が中断される旨を通知するための音声信号を、この時点において前記切替手段により切り替えられている音声の出力先へ出力する中断通知手段とを備えている
ことを特徴とする請求項6に記載の電話端末。 - 前記子機端末は、該子機端末を駆動する電池の残り容量を無線通信により前記中断検出手段に通知するように構成されており、
前記中断検出手段は、前記子機端末から通知された残り容量が所定のしきい値以下となったことを前記中断条件が成立したこととして検出する
ことを特徴とする請求項7に記載の電話端末。 - 前記中断検出手段は、前記子機端末が無線通話を行うために送信する電波の受信レベルを検出可能であって、該受信レベルが所定のしきい値以下となったことを前記中断条件が成立したこととして検出する
ことを特徴とする請求項7に記載の電話端末。 - インターネット網から音声信号を入出力可能なインターネット通話機能を有するインターネット端末が、音声信号を伝送可能な音声伝送経路を介して接続された端末装置から音声信号に基づく音声を出力させることにより音声通話を実現するように構成された通話システムであって、
前記端末装置として、請求項1から請求項9のいずれかに記載の電話端末が利用されている
ことを特徴とする通話システム。 - 電話回線網経由で伝送される音声信号に基づく音声を送受話器から入出力することにより音声通話を実現する電話端末であって、インターネット網から音声信号を入出力可能なインターネット通話機能を有するインターネット端末と接続された状態で、該インターネット端末との間で音声信号を入出力可能な音声入出力経路が備えられた電話端末を制御するための各手順を、コンピュータシステムに実行させるための端末制御プログラムであって、
利用者の操作を受けて、送受話器から入力される音声に基づく音声信号の出力先、および、送受話器から音声として出力する音声信号の入力元を、前記電話回線網から前記音声入出力経路に切り替える切替手順と、
前記音声入出力経路から入力される音声信号の信号レベルに基づき、前記インターネット端末から音声信号が入力されたことを検出する音声検出手順と、が含まれており、
前記切替手順においては、前記音声検出手順で音声信号の入力が検出されている期間中に利用者の操作が行われた場合に、音声信号の出力先および入力元の前記音声入出力経路への切り替えを行う
ことを特徴とする端末制御プログラム。
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