JP4253914B2 - ガス溶解洗浄水の評価装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガス溶解洗浄水の評価装置に関する。さらに詳しくは、本発明は、電子材料などのウェット洗浄工程で用いられる、特定のガスを溶解させた機能性洗浄水の水質を、洗浄効果と直接関連する特性について簡便かつ正確に評価し、管理するすることができるガス溶解洗浄水の評価装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子産業の工場でシリコンウェーハなどの基板の洗浄に用いられる洗浄液は、従来の%オーダーの薬剤を含む薬液から、溶解している成分の極めて少ない超純水に近い機能性洗浄水への転換が進んでいる。これは、環境保全性、省資源性に優れ、低コスト化にも大きく寄与する機能性洗浄水が、十分実用に値する性能を有することが確認され、広く認識されるようになったことによる。
水素ガス、酸素ガス、希ガス、オゾンなどのガスを溶解したガス溶解洗浄水は、目的とする特定のガスを安定して溶解していることが求められる。このために、ガス溶解洗浄水の水質管理に用いられる計測器は、それぞれの溶存ガス濃度を計測するモニター、ガス溶解に伴う水質の変化を計測する酸化還元電位(ORP)モニターや、pH計などであった。
しかし、これらの計測器は、洗浄効果を直接的に計測するものではなかった。また、希ガスを溶解した洗浄水については、適当な溶存ガス濃度モニターが存在せず、希ガスの溶解に伴う酸化還元電位やpHの変化もないために、希ガス溶解洗浄水の評価と管理は困難であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、電子材料などのウェット洗浄工程で用いられる、特定のガスを溶解させた機能性洗浄水の水質を、洗浄効果と直接関連する特性について簡便かつ正確に評価し、管理することができるガス溶解洗浄水の評価装置を提供することを目的としてなされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、水素ガス、酸素ガス、希ガスなどを溶解した洗浄水が有する微粒子除去に対する洗浄効果は、溶存ガスに由来する微細な気泡の発生と成長に伴って起こる微粒子の電子材料表面からの脱離によって得られるものであり、ガス溶解洗浄水に超音波を照射して気泡を発生させ、発生した気泡を微粒子モニターを用いて計測することにより、洗浄力と直接関連する気泡の発生状況に基づいてガス溶解洗浄水を評価することが可能となることを見いだし、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、ガスを溶解した洗浄水を送給する主配管からモニタリング配管を分岐し、モニタリング配管に、超音波照射部と微粒子モニターを順次配置してなることを特徴とするガス溶解洗浄水の評価装置を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明のガス溶解洗浄水の評価装置は、ガスを溶解した洗浄水を送給する主配管からモニタリング配管を分岐し、モニタリング配管に、超音波照射部と微粒子モニターを順次配置してなるものである。本発明装置によれば、水素ガス、酸素ガス、希ガスなどを溶解し、電子材料表面に付着した微粒子の除去に用いられるガス溶解洗浄水の性能を、洗浄力と直接関連する気泡の発生状況に基づいて評価することができる。
図1は、本発明のガス溶解洗浄水の評価装置の使用の一態様の工程系統図である。超純水が、気相側が真空ポンプ1により減圧に保たれた脱気膜装置2へ導かれ、溶存全気体を対象とする膜脱気が行われる。脱気により気体溶解キャパシティーに空きを生じた超純水は、気体溶解膜モジュール3に導かれ、気体溶解膜モジュールにおいて、ガス源4から送られるガスを気体溶解膜を通して溶解し、所定のガス溶解洗浄水となる。ガス溶解洗浄水は、送給用主配管5を経由してユースポイント6に送られ、ユースポイントで使用されなかった余剰のガス溶解洗浄水は、返送用主配管7を通じて返送され、適当な処理をして再使用される。本態様においては、モニタリング配管8は、気体溶解膜モジュールとユースポイントの中間に設けられ、モニタリング配管に超音波照射部9と微粒子モニター10が順次配置されている。
【0006】
本発明装置において、モニタリング配管の分岐位置に特に制限はなく、例えば、気体溶解膜モジュールなどからなるガス溶解部の下流側近辺の送給用主配管、ユースポイント直近の送給用主配管、ユースポイント下流側の余剰のガス溶解洗浄水の返送用主配管などにおいて、モニタリング配管を分岐することができる。ガス溶解洗浄水は、密閉系の主配管を経由して送給、返送され、オゾンを溶解した洗浄水を除けば、水素ガス、酸素ガス、希ガスなどを溶解したガス溶解洗浄水は変質することがないので、モニタリング配管の分岐位置に関係なく、一定した評価結果を得ることができる。しかし、ガス溶解洗浄水の流量を安定して確保するためには、モニタリング配管の分岐をガス溶解部とユースポイントの間に設けることが好ましい。
本発明装置においては、モニタリング配管に超音波照射部と微粒子モニターを順次配置する。超音波照射部の構造に特に制限はなく、例えば、モニタリング配管の一部を超音波洗浄槽に浸漬し、純水などの媒体を通して超音波を伝達する構造や、超音波振動子を直接通水経路に取り付けて、配管に超音波を照射する構造などを挙げることができる。いずれの場合も、超音波照射を受ける部分の配管はテフロンチューブなどの軟質材料ではなく、超音波の伝達効率のよい石英、ガラス、金属などの硬質材料で構成されることが好ましい。本発明装置において、ガス溶解洗浄水に照射する超音波の周波数に特に制限はないが、メガソニックなどの高周波数の超音波であることが好ましい。
【0007】
本発明装置において、超音波照射を受けたガス溶解洗浄水は、溶存ガスが微細な気泡となり、いわゆるマイクロバブルが発生し成長する。ガス溶解洗浄水による洗浄においては、マイクロバブルの発生と成長によって、電子材料の表面から付着微粒子の脱離が促進されるので、溶解しているガスの種類が同じであればマイクロバブルの発生量の多いガス溶解洗浄水ほど、微粒子除去において洗浄効果が大きい。したがって、超音波照射部において、定量的に再現性よくガス溶解洗浄水に超音波を照射し、発生するマイクロバブルを、好ましくは連続的に、精度よく計測することにより、ガス溶解洗浄水の性能を評価し、水質を管理することができる。
本発明装置においては、超音波照射部においてマイクロバブルを発生させたガス溶解洗浄水を、微粒子モニターのセルに通じて、ガス溶解洗浄水中に発生したマイクロバブルを計測する。使用する微粒子モニターに特に制限はなく、例えば、JIS K 0554 7.2に規定されている光散乱方式微粒子自動計測器などを挙げることができる。超純水中の微粒子数を計測するために、微粒子モニターが常用されているが、微粒子モニターは水中のマイクロバブルも微粒子として計測する。微粒子数の計測に際しては、超純水中に存在する微細な気泡が微粒子数の計測に対して誤差を生ずるが、ガス溶解洗浄水に超音波を照射して発生させるマイクロバブルの数は、超純水中の微粒子数に比して圧倒的に多いので、微粒子の存在がマイクロバブルの計測の障害となるおそれはない。
【0008】
本発明装置において、超音波照射を受けたガス溶解洗浄水は、その下流側で微粒子モニターのセルに一定流量で通水される。超音波照射部と微粒子モニターは一定の間隔を保つことが好ましく、その間隔は5〜100cmであることが好ましい。超音波照射部と微粒子モニターの間隔が5cm未満であると、超音波振動が微粒子モニターのセルに及び、破損や故障の原因となるおそれがある。超音波照射部と微粒子モニターの間隔が100cmを超えると、超音波照射により発生したマイクロバブルの合一が進んで、計測に適当な大きさを超えるおそれがある。
本発明装置においては、発生したマイクロバブルの大きさと個数を連続的に計測し、粒径分布曲線として把握することが好ましい。発生したマイクロバブルの大きさと個数を粒径分布曲線として把握することにより、ガス溶解洗浄水の水質に、溶存ガス濃度の変動などが生じた場合、直ちに異常を検知することができる。
本発明装置においては、微粒子モニターの出力と、ガス溶解洗浄水製造装置のガス供給量制御装置を連動させることにより、ガス溶解洗浄水の水質を制御することが可能となる。図1に示す態様においては、微粒子モニター10の出力を、制御器11において変換し、信号をガス流量制御バルブ12に送ってバルブの開度を調節することにより、常に一定の溶存ガス濃度を有するガス溶解洗浄水を製造することができる。
【0009】
水素ガス、酸素ガス、希ガスなどを超純水に溶解したガス溶解洗浄水は、超音波を照射しつつ電子材料の洗浄に用いられ、その際に発生する微細な気泡すなわちマイクロバブルが、電子材料表面の微粒子の除去に効果を発揮する。本発明装置は、ガス溶解洗浄水に超音波を照射し、微粒子モニターを用いて発生したマイクロバブルを計測するので、本発明装置を用いて得られる評価結果は、実際の洗浄効果と極めてよく一致する。また、不活性な希ガスを溶解した洗浄水には、溶存ガス濃度測定用モニターがなく、また、希ガスを溶解しても酸化還元電位やpHは変化しないので、希ガス溶解水には適当な評価方法がなかったが、本発明装置を用いることによりマイクロバブルの発生状況を直接計測して、希ガスを溶解したガス溶解洗浄水の評価も可能となる。
【0010】
【発明の効果】
本発明装置は、超純水の水質管理に用いられている微粒子モニターを応用することにより、微粒子除去効果に直結するマイクロバブルの発生状況によって、ガス溶解洗浄水の水質を連続的にモニタリングすることができる。本発明装置は、酸化還元電位やpHへの影響がない不活性な希ガスを溶解したガス溶解洗浄水の評価にも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明のガス溶解洗浄水の評価装置の使用の一態様の工程系統図である。
【符号の説明】
1 真空ポンプ
2 脱気膜装置
3 気体溶解膜モジュール
4 ガス源
5 送給用主配管
6 ユースポイント
7 返送用主配管
8 モニタリング配管
9 超音波照射部
10 微粒子モニター
11 制御器
12 ガス流量制御バルブ
Claims (1)
- ガスを溶解した洗浄水を送給する主配管からモニタリング配管を分岐し、モニタリング配管に、超音波照射部と微粒子モニターを順次配置してなることを特徴とするガス溶解洗浄水の評価装置。
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