JP4252331B2 - リチウムイオン電池用正極活物質の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、低コストで、優れた電池特性を実現することができるリチウムイオン電池用正極活物質の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、携帯電子機器やハイブリット自動車に用いるための二次電池の開発が進められている。代表的な二次電池としては、鉛蓄電池、アルカリ蓄電池、リチウムイオン電池等が知られている。これらの二次電池のなかでも、リチウムイオン電池は高出力、高エネルギー密度を有するという特徴がある。
リチウムイオン電池は、リチウムイオンを可逆的に脱挿入可能な活物質を有する正極と、負極と、非水電解質により構成されている。この正極に用いらる正極活物質としては、LiCoO2、LiNiO2、LiMn2O4等のリチウムと遷移金属との複合酸化物が用いられる。
【0003】
ところで、これらの複合酸化物は、CoやNiのように資源量が少なく貴重で高価な金属を使用していたり、LiMn2O4のように使用中にMnが溶出するために寿命が短い等の欠点がある。
このような欠点を補うために、安価な金属である鉄を用いたLiFePO4のようなリチウム金属リン酸塩化合物の正極活物質が提案されている(特許文献1、特許文献2参照)。この化合物は、結晶構造としてオリビン構造を有することを特徴としている。
【0004】
このようなオリビン構造を有するリチウム金属リン酸塩化合物のリチウムイオン電池用正極活物質の製造方法としては、従来の複合酸化物の正極物質の製造方法と同様、固相反応法が用いられる。
例えば、LiFePO4の場合には、炭酸リチウム、硝酸リチウム、水酸化リチウム等のリチウム塩と、シュウ酸鉄(II)、硫酸鉄(II)、酢酸鉄(II)等の2価の鉄の塩と、リン酸二水素アンモニウム等のリン酸塩を所定のモル比で混合した後に、200〜400℃程度の温度で仮焼を行って種々の塩を熱分解し、その後、400〜800℃にて焼成することにより合成される。
【0005】
しかしながら、この合成反応における駆動力が固体内の熱拡散による物質移動に起因しているために、物質の移動速度が非常に遅く、合成の是非は、各物質がいかに均一に混合されているかにかかっている。したがって、仮焼後の熱分解物をよく粉砕・混合する必要がある。また、この粉砕・混合が終了した時点である程度均一に混合されていても、焼成時における物質移動速度が非常に遅いために、通常は24時間以上の非常に長時間の焼成が必要となる。さらに、目的物質の単一相を得るためには、粉砕と焼成を数回繰り返すこともある。
【0006】
ところで、上記のようなオリビン構造を有するリチウム金属リン酸塩化合物に対して、粉砕と焼成を繰り返すことで各物質の均一性を向上させたとしても、この化合物を正極活物質に用いたリチウムイオン電池の場合においては、十分満足することのできる容量が得られていない。
その原因としては、オリビン構造を有するリチウム金属リン酸塩化合物のリチウムイオンの挿入脱離速度が遅いこと等が挙げられている。そこで、この欠点を解消するために、リチウムイオンの挿入脱離に関与する部分であるオリビン構造を有するリチウム金属リン酸塩化合物の比表面積を大きくすることで、単位重量あたりのリチウムイオンの挿入脱離反応量を多くしてリチウムイオン電池としての充放電容量を大きくしようとする提案がなされ、そのために、固相反応における温度条件等を調整する方法等が提案されている(特許文献3参照)。
【0007】
【特許文献1】
特開平9−171827号公報
【特許文献2】
特開平9−134725号公報
【特許文献3】
特開2002−15735号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、オリビン構造を有するリチウム金属リン酸塩化合物の比表面積を大きくするには、粒子径を小さくするのが最も一般的であり、そのためには、固相反応法における合成の際の反応温度を低くするか、あるいは、反応時間を短縮する必要がある。しかしながら、上述のように通常の固相反応法でオリビン構造を有するリチウム金属リン酸塩化合物を単一相で得るためには、十分に粉砕した熱分解生成物を長時間焼成する必要がある。特に、オリビン構造を有するリチウム金属リン酸塩化合物の合成には、原料としてリチウムとリチウム以外の金属とリン酸の3種類もの化学種があることから、単一相を得るためには高温焼成が必要となる。
【0009】
また、従来の固相反応を用いた場合、低温でオリビン構造を有するリチウム金属リン酸塩化合物の単一相を得ることは難しいという問題点があった。
難しい理由として、仮焼による熱分解生成物の不均一性が挙げられる。通常、仮焼による熱分解は、リチウム、金属およびリン酸の3つの化学種の塩を混合して坩堝等の耐熱容器に入れ、電気炉等で数百度に加熱して行われるが、3つの化学種の塩の熱分解温度がそれぞれ異なることから、昇温過程で先に熱分解した化学種から高活性になり、その化学種同士の凝集が進行するために、化学種毎に分離してしまう虞がある。
さらに従来の複合酸化物とは異なり、オリビン構造を有するリチウム金属リン酸塩化合物が特有に含有しているリン酸は、加熱により縮合してポリリン酸を形成してしまうために、熱分解生成物の不均一化を促進するという問題点があった。
【0010】
一方、LiCoO2のような複合酸化物の正極活物質は、単にリチウムとコバルト等の2種類の金属を大気中で酸素と反応させれば良いので、オリビン構造を有するリチウム金属リン酸塩化合物に比べて単一相が得易い。このように、オリビン構造を有するリチウム金属リン酸塩化合物は、低温焼成にて単一層を得ることが難しく、また、粒子径を小さくして大きな比表面積を得ることも困難であった。
【0011】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、リチウムイオン電池の正極活物質として用いたときに充放電特性に優れた電池が得られ、しかも、単一相であり、粒径が制御され、比表面積の大きなオリビン構造を有するリチウム金属リン酸塩化合物からなるリチウムイオン電池用正極活物質の製造方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、鋭意検討した結果、単一相、粒径の制御が可能、比表面積が大きい等の諸条件を満足するオリビン構造を有するリチウム金属リン酸塩化合物を得るには、リチウムとリチウム以外の金属とリンとを含有する溶液または懸濁液を噴霧熱分解し、得られた熱分解生成物を焼成すればよいことを見出した。
【0013】
すなわち、本発明のリチウムイオン電池用正極活物質の製造方法は、オリビン構造を有する単一相のリチウム金属リン酸塩化合物からなるリチウムイオン電池用正極活物質の製造方法であって、リチウムとリチウム以外の金属とリンとを含有する溶液または懸濁液を、不活性雰囲気中にて噴霧熱分解し、得られた熱分解生成物を300〜600℃の温度にて焼成することを特徴とする。
【0014】
前記リチウム金属リン酸塩化合物は、ポリリン酸塩を含まないことが好ましい。
前記オリビン構造を有するリチウム金属リン酸塩化合物は、一般式:LixAyPO4(但し、AはCr、Mn、Fe、Co、Ni、Cuから選択された少なくとも1種であり、0<x<2、0<y≦1)で表されることが好ましい。
前記溶液または懸濁液に、電子導電性物質および/または電子導電性物質の前駆体を添加することが好ましい。
前記電子導電性物質は、炭素単体が好ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明のリチウムイオン電池用正極活物質の製造方法の一実施形態について説明する。
なお、この実施形態は、発明の趣旨をより良く理解させるために具体的に説明するものであり、特に指定のない限り、本発明を限定するものではない。
【0016】
本実施形態のリチウムイオン電池用正極活物質の製造方法は、オリビン構造を有するリチウム金属リン酸塩化合物からなるリチウムイオン電池用正極活物質の製造方法で、リチウムと、リチウム以外の金属と、リンとを含有する溶液、または、これらを含有する懸濁液を、噴霧熱分解し、得られた熱分解生成物を焼成する方法である。
【0017】
上記溶液または懸濁液を調整する際の原料物質であるリチウム源、リチウム以外の金属源およびリン源としては、特に制限はされないが、噴霧前に反応や凝集を生じることなく、均一な液相の原料となり、しかも安定した噴霧状態が得られることが必要である。
ここで、リチウム源としてはリチウム塩が好ましく、リチウム以外の金属源としては、リチウム以外の金属の塩が好ましく、リン源としては、リン酸またはリン酸塩が好ましい。
【0018】
リチウム塩としては、例えば、LiCl、LiNO3、LiOH、Li2CO3、LiCH3COO等を用いることができる。
また、リチウム以外の金属としては、特に制限はされないが、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cuから選択された1種または2種以上が好ましい。
このリチウム以外の金属の塩としては、例えば、MnCl2、Mn(CH3COO)2、FeCl2、FeBr2、Fe(CH3COO)2、Co(NO3)2、Co(CH3COO)2、NiCl2等を用いることができる。
また、リン酸またはリン酸塩としては、H3PO4、NH4H2PO4、(NH4)2HPO4等を用いることができる。
【0019】
これらの原料物質を溶媒中に溶解または分散させて、均一な溶液または懸濁液とし、この溶液または懸濁液を噴霧熱分解する。
噴霧熱分解とは、超音波等により霧状化した溶液あるいは懸濁液を、キャリヤガスにより高温に保たれた反応炉内に導入することにより、霧状の粒子を急激に脱水すると同時に熱分解する方法である。
この溶媒としては、例えば、水、アルコール類、ケトン類等を用いることができるが、使い易さ、安全性の点から水が好ましい。
この溶液あるいは懸濁液中の原料成分の濃度は、噴霧することができればよく、特に限定されるものではないが、良好な噴霧状態を得るためには1〜30重量%が好ましい。
【0020】
噴霧の際の液滴の粒径は、1〜50μmとすることが好ましく、さらに好ましくは4〜10μmである。
キャリヤガスとしては、原料の金属の酸化を防止することから、不活性ガスである窒素ガスやアルゴンガスが好ましい。
反応炉内の雰囲気としては、上記と同様に原料の金属の酸化を防止することから、不活性ガスである窒素ガスやアルゴンガスが好ましい。
【0021】
原料物質の熱分解時の温度となる反応炉内の温度は400〜900℃が好ましく、さらに好ましくは500〜800℃である。
その理由は、反応炉内の温度が400℃より低いと、原料物質の熱分解が不十分な上に、水分を完全に除去することができず、また、900℃より高いと、リチウムが蒸発してしまい、得られた熱分解生成物の化学量論的組成を維持することができなくなってしまうからである。
【0022】
このようにして、熱分解により得られた熱分解生成物は、キャリヤガスにより反応炉の外へ送り出されて回収される。
このようにして回収された熱分解生成物を、例えば、電気炉等で焼成する。ここで、一旦生成された熱分解生成物を焼成する理由は、オリビン構造のような複雑な結晶構造を形成するには、噴霧熱分解時の加熱時間では極めて短く、反応条件によっては結晶欠陥や結晶の乱れなどを含んでいる場合があるからである。
熱分解生成物に結晶欠陥や結晶の乱れ等が含まれている場合、電池特性に悪影響を及ぼす虞がある。
【0023】
この焼成温度は、噴霧熱分解時の温度よりも低い温度であることが好ましく、特に好ましくは、噴霧熱分解時の温度よりも100〜300℃低い温度である。
ここで、噴霧熱分解時の温度より低い温度で焼成するのが良い理由は、噴霧熱分解によって得られた熱分解生成物は非常に活性が高い状態であるから、従来の固相合成法で用いるような高い温度範囲で焼成すると、即座に粒子の成長が起こり、比表面積が小さくなり、正極活物質としての反応面積が小さくなるからであり、さらに、リン酸基も高活性状態であるから容易に縮合してポリリン酸塩を形成し、オリビン構造を有するリチウム金属リン酸塩化合物の合成を阻害するからである。
【0024】
以上の点を考慮すると、熱分解生成物の焼成温度は、300〜600℃が好ましく、さらに好ましくは400〜500℃である。
焼成温度が300℃より低いと、結晶欠陥や結晶の乱れを除去するために十分な物質移動が生じないからであり、また、600℃より高いと、粒子の成長とリン酸基の縮合が生じるからである。
また、焼成時間としては、30分〜12時間が好ましい。
【0025】
このように、リチウムと、リチウム以外の金属と、リンとを含有する溶液、または、これらを含有する懸濁液を、噴霧熱分解し、得られた熱分解生成物を焼成することにより、単一相であり、粒径が制御され、比表面積の大きなオリビン構造を有するリチウム金属リン酸塩化合物を得ることができる。
このオリビン構造を有するリチウム金属リン酸塩化合物としては、一般式:LixAyPO4(但し、AはCr、Mn、Fe、Co、Ni、Cuから選択された少なくとも1種であり、0<x<2、0<y≦1)で表されるものが好ましく、本実施形態の製造方法により、この組成のオリビン構造を有するリチウム金属リン酸塩化合物を容易かつ低コストで得ることができる。
【0026】
本実施形態の製造方法では、噴霧熱分解時に原料物質が加熱されている時間が、従来の固相反応における仮焼に比べて極めて短時間であるから、熱分解温度の違いによる凝集やリン酸の縮合によるポリリン酸が生成する前に熱分解を完了することができる。さらに、原料物質は、窒素ガスやアルゴンガス等の不活性ガスからなるキャリヤガス中に液滴として浮遊した状態で熱分解されるので、溶液または懸濁液内で各化学種が均一に混合されている状態を維持したままで熱分解生成物を得ることができる。さらに、これらの熱分解生成物は、噴霧熱分解時に極めて短時間、加熱されるだけであるから、熱分解により生成した活性な化学種は凝集体を生じず、活性を維持したままとなる。
【0027】
このようにして得られた熱分解生成物を噴霧熱分解時の温度よりも低い温度で焼成することで、単一相のオリビン構造を有するリチウム金属リン酸塩化合物を合成することができる。したがって、粒子の成長が抑えられ、粒径が小さく、比表面積の大きなオリビン構造を有するリチウム金属リン酸塩化合物を得ることができる。このようにして得られたオリビン構造を有するリチウム金属リン酸塩化合物の平均粒径は0.1〜0.8μm、条件によっては0.1〜0.5μmであり、また、比表面積は、6.0〜10.0m2/g、条件によっては8.0〜10.0m2/gである。
【0028】
このようにして得られたオリビン構造を有するリチウム金属リン酸塩化合物をリチウムイオン電池の正極活物質として用いた場合、反応面積が大きくなるので、大きな放電容量を得ることができる。
したがって、初期放電容量が100mAh/g以上の非常に特性の優れたリチウムイオン電池を得ることができる。
また、このようにして得られたオリビン構造を有するリチウム金属リン酸塩化合物は、組成的に均一で凝集体等も生成されておらず、優れた単一相となる。しかも、従来の固相反応法では不可欠であった熱分解生成物の粉砕工程が不要となるので、製造工程を簡略化することができる。
【0029】
本実施形態の製造方法では、リチウムイオンの挿入脱離速度を促進するために電子導電性物質または電子導電性物質の前駆体を、上記溶液または懸濁液に添加することも可能である。
電子導電性物質としては、電子導電性を有すればよく、例えば、炭素、金、銀、パラジウム等の種々の導電性物質を用いることができるが、好ましいのは炭素である。電子導電性物質として炭素単体を用いる場合、例えば、カーボンブラック、アセチレンブラック、グラファイト等を用いることができるが、特に、カーボンブラック、アセチレンブラックのいずれかが好ましい。
【0030】
また、電子導電性物質の前駆体としては、熱分解反応後に電子導電性を有する物質となればよく、例えば、炭素化合物、有機金属化合物等の種々の導電性物質の前駆体を用いることができるが、電子導電性物質の前駆体として炭素化合物を用いる場合、有機化合物を用いることができる。この有機化合物としては、加熱時に揮発しないものであればよく、特に限定されないが、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレンイミン、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸(塩)、ポリビニルブチラール、ポリビニルピロリドン、または、これらの共重合体が好適に用いられる。
【0031】
また、例えば、糖アルコール、糖エステル、セルロース等の糖類、あるいはポリグリセリン、ポリグリセリンエステル、ソルビタンエステル、ポリオキシエチレンソルビタン、各種水溶性有機界面活性剤等を用いることができる。また、リン酸エステル、リン酸エステル塩等を用いれば、炭素成分と同時にリン成分として用いることができる。
【0032】
この場合、各原料成分が溶媒中に均一に分散、混合され、良好な噴霧状態が得られるのであれば、各成分が溶媒に溶解しなくても良いが、電子導電性物質以外の原料成分については、溶媒に溶解するものである方が、より好ましい。
また、上記の電子導電性物質または電子導電性物質の前駆体も溶媒に溶解するものであれば、溶媒に溶解することにより各成分が分子レベルで均一に混合されるので、組成のズレやバラツキのない粒子状物質が得られ、好ましい。
【0033】
上記の溶液または懸濁液の噴霧熱分解時においては、溶液中または懸濁液中に均一に分散されていた上記の電子導電性物質または電子導電性物質の前駆体も、液滴中に均一に分散して存在する。したがって、熱分解生成物が生成する際に、その熱分解生成物中に均一に存在した状態で取り込まれ、オリビン構造を有するリチウム金属リン酸塩化合物間に電子導電性物質が介在した熱分解生成物が得られる。また、オリビン構造を有するリチウム金属リン酸塩化合物同士が電子導電性物質を介して接合されると共に、個々のオリビン構造を有するリチウム金属リン酸塩化合物が電子導電性物質により被覆され、熱分解生成物の外部も電子導電性物質により被覆される。
【0034】
また、熱分解生成物中に取り込まれる電子導電性物質または電子導電性物質の前駆体は、互いに引き合い、また、電子導電性物質の前駆体は加熱時に電子導電性物質に変化するので、電子導電性物質が熱分解生成物中に網目状の構造を形成して存在する。
電子導電性物質として炭素成分を用いる場合に、その前駆体として有機化合物を用いた場合には、溶媒に可溶な有機化合物を使用すると、他の成分のみでなく炭素成分も溶液中にて分子レベルで均一に分散、混合される。したがって、熱分解生成物が生成する際に、この熱分解生成物中に、より均一に炭素粒子が存在することとなり、より良好な網目状の構造が形成される。
これにより、有機化合物としては、溶媒に可溶なものが好ましく、特に、溶媒が水の場合には、水溶性の有機化合物が好ましい。
【0035】
本実施形態の製造方法により得られたオリビンの構造を有するリチウム金属リン酸塩化合物は、炭素等の電子導電性物質を添加することにより、オリビン構造を有するリチウム金属リン酸塩化合物への電子の供給や放出がし易くなるので、リチウムイオンの挿入脱離に伴う電荷補正を速やかに行うことができる。これにより、高い放電容量、安定した充放電サイクル性能、高い充填性、高出力等を実現することができる。
【0036】
【実施例】
以下、実施例及び比較例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
【0037】
A.リチウムイオン電池用正極活物質の作製
(実施例1)
LiCl、FeCl2及びH3PO4を、これらのモル比が1:1:1かつ濃度が0.1mol/kgとなるように、それぞれを秤量し、これらを純水に溶解して水溶液とした。次いで、この水溶液を超音波霧化器により窒素ガス中に噴霧して霧状とし、この窒素ガスをキャリアガスとして霧状物質を600℃に保持された熱処理炉内に導入し、熱分解を行った。
その後、この熱分解物を回収し、窒素雰囲気中、400℃にて12時間焼成し、正極活物質粉末を得た。
【0038】
次いで、X線回折装置を用いて、この粉末の粉末X線回折図形(チャート)を得、この粉末の同定をハナワルト法(Hanawait method)により行い、この粉末の相を調べた。得られた粉末はオリビン構造からなる単一相であった。
また、BET法により測定した比表面積は8.1m2/g、平均粒径は0.3μmであった。
【0039】
(実施例2)
LiNO3、Co(NO3)2及びH3PO4を、これらのモル比が1:1:1かつ濃度が0.1mol/kgとなるように、それぞれを秤量し、これらを純水に溶解して水溶液とした。次いで、この水溶液を超音波霧化器により窒素ガス中に噴霧して霧状とし、この窒素ガスをキャリアガスとして霧状物質を550℃に保持された熱処理炉内に導入し、熱分解を行った。
その後、この熱分解物を回収し、窒素雰囲気中、400℃にて12時間焼成し、正極活物質粉末を得た。
【0040】
次いで、実施例1と同様にして相を調べたところ、オリビン構造からなる単一相であった。
また、BET法により測定した比表面積は8.7m2/g、平均粒径は0.1μmであった。
【0041】
(実施例3)
LiNO3、Co(NO3)2及びH3PO4を、これらのモル比が1:1:1かつ濃度が0.1mol/kgとなるように、それぞれを秤量し、これらを純水に溶解して水溶液とした。次いで、この水溶液を超音波霧化器により窒素ガス中に噴霧して霧状とし、この窒素ガスをキャリアガスとして霧状物質を600℃に保持された熱処理炉内に導入し、熱分解を行った。
その後、この熱分解物を回収し、窒素雰囲気中、500℃にて1時間焼成し、正極活物質粉末を得た。
【0042】
次いで、実施例1と同様にして相を調べたところ、オリビン構造からなる単一相であった。
また、BET法により測定した比表面積は8.0m2/g、平均粒径は0.3μmであった。
【0043】
(実施例4)
LiOH、FeCl2及びH3PO4を、これらのモル比が1:1:1かつ濃度が0.1mol/kgとなるように、それぞれを秤量し、これらを純水に溶解して水溶液とした。次いで、この水溶液1kgにアセチレンブラック1.2gを分散させてサスペンション(懸濁液)とした。その後、このサスペンションを超音波霧化器により窒素ガス中に噴霧して霧状とし、この窒素ガスをキャリアガスとして霧状物質を800℃に保持された熱処理炉内に導入し、熱分解を行った。
その後、この熱分解物を回収し、窒素雰囲気中、600℃にて30分間焼成し、正極活物質粉末を得た。
【0044】
次いで、実施例1と同様にして相を調べたところ、オリビン構造からなる単一相であった。
また、BET法により測定した比表面積は6.9m2/g、平均粒径は0.5μmであった。
【0045】
(実施例5)
LiOH、FeCl2及びH3PO4を、これらのモル比が1:1:1かつ濃度が0.1mol/kgとなるように、それぞれを秤量し、これらを純水に溶解して水溶液とした。次いで、この水溶液1kgにショ糖2.9gを溶解させた。その後、この溶液を超音波霧化器により窒素ガス中に噴霧して霧状とし、この窒素ガスをキャリアガスとして霧状物質を800℃に保持された熱処理炉内に導入し、熱分解を行った。
その後、この熱分解物を回収し、窒素雰囲気中、600℃にて30分間焼成し、正極活物質粉末を得た。
【0046】
次いで、実施例1と同様にして相を調べたところ、オリビン構造からなる単一相であった。
また、BET法により測定した比表面積は7.1m2/g、平均粒径は0.4μmであった。
【0047】
(比較例1)
Li2CO3、Fe(CH3COO)2及びNH4H2PO4を、これらのモル比が1:1:1となるように、それぞれを秤量し、これらとアセトンを窒素封入型のボールミルにチャージし、このボールミルを所定の回転速度にて12時間運転し、湿式混合を行った。得られた混合物を、濾過、乾燥、粉砕して、所定の粒度の粉末とし、この粉末を窒素雰囲気中、300℃にて3時間、仮焼成を行った。
得られた仮焼粉を粉砕した後、再度、窒素雰囲気中、400℃にて24時間、焼成し、正極活物質粉末を得た。
【0048】
次いで、実施例1と同様にして相を調べたところ、オリビン構造からなる単一相は得られず、未知相を含んでいた。
また、BET法により測定した比表面積は8.5m2/g、平均粒径は0.3μmであった。
【0049】
(比較例2)
Li2CO3、Co(CH3COO)2及びNH4H2PO4を、これらのモル比が1:1:1となるように、それぞれを秤量し、これらとアセトンを窒素封入型のボールミルにチャージし、このボールミルを所定の回転速度にて12時間運転し、湿式混合を行った。得られた混合物を、濾過、乾燥、粉砕して、所定の粒度の粉末とし、この粉末を窒素雰囲気中、300℃にて3時間、仮焼成を行った。
得られた仮焼粉を粉砕した後、窒素雰囲気中、400℃にて24時間、焼成し、正極活物質粉末を得た。
【0050】
次いで、実施例1と同様にして相を調べたところ、オリビン構造からなる単一相は得られず、未知相を含んでいた。
また、BET法により測定した比表面積は8.7m2/g、平均粒径は0.2μmであった。
【0051】
(比較例3)
Li2CO3、Co(CH3COO)2及びNH4H2PO4を、これらのモル比が1:1:1となるように、それぞれを秤量し、これらとアセトンを窒素封入型のボールミルにチャージし、このボールミルを所定の回転速度にて12時間運転し、湿式混合を行った。得られた混合物を、濾過、乾燥、粉砕して、所定の粒度の粉末とし、この粉末を窒素雰囲気中、300℃にて3時間、仮焼成を行った。
得られた仮焼粉を粉砕した後、窒素雰囲気中、800℃にて24時間、焼成し、正極活物質粉末を得た。
【0052】
次いで、実施例1と同様にして相を調べたところ、オリビン構造からなる単一相は得られず、未知相を含んでいた。
また、BET法により測定した比表面積は1.8m2/g、平均粒径は4.0μmであった。
【0053】
(比較例4)
LiCl、FeCl2及びH3PO4を、これらのモル比が1:1:1となるように、それぞれを秤量し、これらとアセトンを窒素封入型のボールミルにチャージし、このボールミルを所定の回転速度にて12時間運転し、湿式混合を行った。得られた混合物を、濾過、乾燥、粉砕して、所定の粒度の粉末とし、この粉末を窒素雰囲気中、300℃にて3時間、仮焼成を行った。
得られた仮焼粉を粉砕した後、窒素雰囲気中、800℃にて24時間、焼成し、正極活物質粉末を得た。
【0054】
次いで、実施例1と同様にして相を調べたところ、オリビン構造からなる単一相は得られず、未知相を含んでいた。
また、BET法により測定した比表面積は1.8m2/g、平均粒径は4.0μmであった。
【0055】
(比較例5)
LiCl、FeCl2及びH3PO4を、これらのモル比が1:1:1かつ濃度が0.1mol/kgとなるように、それぞれを秤量し、これらを純水に溶解して水溶液とした。次いで、この水溶液を超音波霧化器により窒素ガス中に噴霧して霧状とし、この窒素ガスをキャリアガスとして霧状物質を600℃に保持された熱処理炉内に導入し、熱分解を行った。
その後、この熱分解物を回収し、正極活物質粉末を得た。
【0056】
次いで、X線回折装置を用いて、この粉末の粉末X線回折図形(チャート)を得、この粉末の同定をハナワルト法(Hanawait method)により行い、この粉末の相を調べた。得られた粉末はオリビン構造とともに若干の未知相の痕跡が認められた。
また、BET法により測定した比表面積は8.1m2/g、平均粒径は0.3μmであった。
【0057】
B.リチウムイオン二次電池の作製
上記の実施例1〜5及び比較例1〜5で得られた各々の正極活物質粉末70mg、導電助剤としてアセチレンブラック18mg、バインダーとしてポリテトラフルオロエチレン(PTFE)12mgをそれぞれ秤量し、乳鉢等を用いてこれらを混合、混練、圧延し、各々の正極活物質に対応する電極材料結合フィルムをそれぞれ得た。
【0058】
これらのフィルムをアルミニウムメッシュ集電体上に圧着後、面積が2cm2の円板状に打ち抜き、実施例1〜5および比較例1〜5の正極とした。
得られた正極を真空乾燥器を用いて真空乾燥した後、乾燥したAr雰囲気下にてHS標準セル(宝泉株式会社製)を用いて実施例1〜5および比較例1〜5の電池を作製した。
ここでは、負極には金属リチウムを、セパレーターには多孔質ポリプロピレン膜を、電解質溶液には1molのLiPF6溶液を、それぞれ用いた。なお、LiPF6溶液に用いられる溶媒としては、炭酸エチレン:炭酸ジエチルが1:1のものを用いた。
【0059】
なお、上記の実施例1〜5では、正極活物質自体の挙動をデータに反映させるために負極活物質に金属リチウムを用いたが、炭素材料、リチウム合金、Li4Ti5O12等の負極活物質を用いてもかまわない。また、電解質溶液とセパレータの代わりに固体電解質を用いてもよい。
【0060】
C.電池充放電試験
実施例1〜5および比較例1〜5それぞれの電池に対して、電池充放電試験を行った。この電池充放電試験の試験条件は、実施例1、4、5及び比較例1、4、5のカットオフ電圧を3〜4V、それ以外のカットオフ電圧を4〜5V、電流密度を0.5mA/cm2の定電流とし、室温(25℃)にて行った。
実施例1〜5および比較例1〜5それぞれの初期放電特性を図1に示す。
この図では、実施例1〜5をE1〜E5で、比較例1〜5をR1〜R5で、それぞれ表している。
【0061】
この図によれば、実施例1〜5は、原料塩の噴霧熱分解生成物を焼成することで合成したオリビン構造を有するリチウム金属リン酸塩化合物を正極活物質として用いたことで、放電容量が100mAh/g以上、ものによっては140mAh/g以上にもなっており、大きな放電容量が得られていることが分かった。また、これらのリチウム金属リン酸塩化合物は、全てオリビン構造からなる単一相のものであることが確認されており、比表面積についても、比較例1〜4に比べて大きいことが確認された。
【0062】
一方、比較例1、2は、原料塩を通常の電気炉内で仮焼することにより熱分解したものであるから、実施例1、2と同じ焼成温度にて焼成したにもかかわらず、未知相を含んだものとなり、オリビン構造からなる単一相が得られていないことが確認された。また、放電容量も40mAh/g以下と、実施例1、2に比べて非常に小さく、電池特性に劣るものであった。
また、比較例3、4は、原料塩を通常の電気炉内で仮焼により熱分解したものを、高温で焼成したものであるから、オリビン構造からなる単一相は得られているが、比表面積が非常に小さく、したがって、放電容量も80mAh/g以下と小さく、電池特性に劣るものであった。
【0063】
また、比較例5は、原料塩を噴霧熱分解したものであるが、焼成工程を省いているために、単に噴霧熱分解しただけでは、完全なオリビン構造を形成することができない。それ故、比表面積は大きいものの、結晶内部に欠陥や不整合等を含んだものとなり、結晶内におけるリチウムイオンの移動を阻害することとなる。
したがって、放電容量が80mAh/g以下と小さく、電池特性に劣るものであった。
【0064】
【発明の効果】
以上説明したように、リチウムイオン電池用正極活物質の製造方法によれば、リチウムとリチウム以外の金属とリンとを含有する溶液または懸濁液を、不活性雰囲気中にて噴霧熱分解し、得られた熱分解生成物を300〜600℃の温度にて焼成するので、単一相であり、粒径が制御され、しかも比表面積の大きなオリビン構造を有するリチウム金属リン酸塩化合物を作製することができる。
したがって、このオリビン構造を有するリチウム金属リン酸塩化合物をリチウムイオン電池の正極活物質に適用すれば、リチウムイオンの挿入脱離に伴う電荷補正を速やかに行うことができ、その結果、高い放電容量、安定した充放電サイクル性能、高い充填性、高出力等に優れた電池を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1〜5および比較例1〜5それぞれのリチウムイオン二次電池における初期放電特性を示す図である。
Claims (5)
- オリビン構造を有する単一相のリチウム金属リン酸塩化合物からなるリチウムイオン電池用正極活物質の製造方法であって、
リチウムとリチウム以外の金属とリンとを含有する溶液または懸濁液を、不活性雰囲気中にて噴霧熱分解し、得られた熱分解生成物を300〜600℃の温度にて焼成することを特徴とするリチウムイオン電池用正極活物質の製造方法。 - 前記リチウム金属リン酸塩化合物は、ポリリン酸塩を含まないことを特徴とする請求項1記載のリチウムイオン電池用正極活物質の製造方法。
- 前記オリビン構造を有するリチウム金属リン酸塩化合物は、
一般式:LixAyPO4(但し、AはCr、Mn、Fe、Co、Ni、Cuから選択された少なくとも1種であり、0<x<2、0<y≦1)で表されることを特徴とする請求項1または2記載のリチウムイオン電池用正極活物質の製造方法。 - 前記溶液または懸濁液に、電子導電性物質および/または電子導電性物質の前駆体を添加することを特徴とする請求項1、2または3記載のリチウムイオン電池用正極活物質の製造方法。
- 前記電子導電性物質は、炭素単体であることを特徴とする請求項4記載のリチウムイオン電池用正極活物質の製造方法。
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