JP4252318B2 - ガス開閉器用ケース - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、配電系統において、電柱等に装着して用いられるガス開閉器の開閉器と操作機構とを収容するケースに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電柱等に取りつけて使用されるガス開閉器は、接点部で生じるアークを消孤するためにSF6 ガス等の消孤性を有する絶縁ガス中に配置される開閉器と、該開閉器を操作する操作機構とにより構成される。この種の開閉器において、開閉器と操作機構とを共に絶縁ガスを封入した容器内に収容することも考えられるが、このように構成した場合には、絶縁ガスの量が多くなるため不経済である。
【0003】
そこで、この種の開閉器では、ガス開閉器のケースを、開閉器を収容するガス容器の部分と、操作機構を収容する機構容器の部分とに分けて、ガス容器内にのみ絶縁ガスを収容している。
【0004】
図10は従来のガス開閉器のケース1を示したもので、同図に示したケース1は、底板1aと、底板1aの相対する2辺から立ち上がった対の側板1b,1cと、側板1b,1cの上端部間に跨って配置された天板1eとを溶接することにより構成されたケース本体と、該ケース本体の内側に形成された空間を仕切るように配置されて側板1b、1cと底板1aと天板1eとに溶接された仕切板1dと、ケース本体の軸線方向の一端及び他端側にそれぞれ形成された開口部1f及び1gをそれぞれ閉じる端板1h及び1iとを備えている。
【0005】
このケースにおいては、仕切板1dと側板1b及び1cと端板1hとにより囲まれた部分によりガス容器1Aが構成され、仕切板1dと側板1b及び1cと端板1iとにより囲まれた部分により機構容器1Bが構成されている。側板1b及び1cのガス容器1Aを構成する部分には、ガス容器1A内に収容された3相の開閉器の可動接点側及び固定接点側にそれぞれ接続される端子導体を貫通させて外部に導出するブッシングを取り付けるための取付孔1j及び1kが形成されている。この種のケースは例えば特許文献1に示されている。
【0006】
【特許文献1】
特許第2983051号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ガス開閉器用ケースを図10に示すように構成する場合には、底板1aと側板1b及び1cと天板1eとを溶接してケース本体を形成した後、このケース本体の内側で仕切り板1dを底板1aと側板1b及び1cと天板1eとに溶接してケース本体内をガス容器1Aとして用いる部分と機構容器1Bとして用いる部分とに仕切り、次いで、開口部1fからガス容器1A内に開閉器の構成部品を組み込み、更に開口部1gから機構容器1B内に操作機構の構成部品を組み込んだ後、端板1h及び1iをそれぞれ開口部1f及び1gの周縁部に溶接してケースを閉じるようにしていた。
【0008】
しかしながら、このようにケースの側面の開口部から開閉器及び操作機構の構成部品を組み込むようにした場合には、ケースの奥の部分に部品を組み込む際の作業性が悪いという問題があった。
【0009】
また図10に示すように構成した場合には、仕切板1dと側板1b,1cとの溶接をケース本体内の狭いスペースで行うため、側板1b,1c及び仕切板1dと底板1aとの溶接部がそれぞれ隅肉溶接となり、これらの溶接部にはピンホール等の溶接欠陥が生じ易いため、ガス容器のシールの信頼性を高くすることが難しいという問題があった。
【0010】
本発明の目的は、ガス容器及び機構容器の上端を開口させた状態で開閉器の構成部品及び操作機構の構成部品を組み込むことができるようにして、部品を組み込む際の作業性を向上させることができるようにしたガス開閉器用ケースを提供することにある。
【0011】
本発明の他の目的は、ガス容器を構成するすべての板部材の溶接部をヘリ溶接による溶接部として、ガス容器のシールの信頼性を向上させることができるようにしたガス開閉器用ケースを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、開閉器の接点部品を絶縁ガスと共に収容するガス容器と、開閉器の操作機構を収容するためにガス容器に隣接させて設けられた機構容器とを備えたガス開閉器用ケースを対象とする。
【0013】
本発明においては、上記ガス容器が、軸線方向の一端側及び他端側で互い反対方向に開口した第1及び第2の開口部とこれら第1及び第2の開口部の開口方向に対して直角な方向に開口した第3の開口部とを有して周壁部の両端の端縁部が第3の開口部で相対している半割筒状のガス容器胴部と、ガス容器胴部の周壁部の両端の端縁部から外側に折れ曲がって互いに反対方向に張り出した第1及び第2の張出部とを有するガス容器主部と、ガス容器胴部の周壁部の内側に嵌合し得る形状を有する第1の端板部と該第1の端板部の周縁部から該第1の端板部の板面と直角な方向に突出した第1の側板部とにより袋状の形状に形成されて、第1の側板部の突出方向の先端(第1の側板部の開口側端部)をガス容器胴部の第1の開口部と同じ側に向けてガス容器胴部の周壁部の内側に嵌合された状態で第1の側板部の前記先端が第1の開口部の周縁部にヘリ溶接された第1の端部材と、ガス容器胴部の周壁部の内側に嵌合し得る形状を有する第2の端板部と該第2の端板部の周縁部から該第2の端板部の板面と直角な方向に突出した第2の側板部とにより袋状の形状に形成されて、第2の側板部の突出方向の先端(第2の側板部の開口側端部)をガス容器胴部の第2の開口部と同じ側に向けてガス容器胴部の周壁部の内側に嵌合された状態で第2の側板部の前記先端が第2の開口部の周縁部にヘリ溶接された第2の端部材と、ガス容器主部と第1及び第2の端部材とにより構成されたガス容器本体の開口部を閉じるように形成されて周縁部がガス容器本体の開口部の周縁部にヘリ溶接されたガス容器用蓋部材とを備えている。
【0014】
また機構容器は、ガス容器胴部の周壁部の外面に沿うように形成されて一部がガス容器胴部に重ね合わされた機構容器胴部と、機構容器胴部のガス容器と反対側の端部を閉じるように設けられてガス容器の第2の端部材の端板部に対向配置された端板部とを有して、機構容器胴部のガス容器側の端部がガス容器胴部の外面に溶接された機構容器本体と、該機構容器本体の開口部を閉じるように設けられて機構容器本体とガス容器用蓋部材とに溶接された機構容器用蓋部材とを備えている。
【0015】
なおヘリ溶接(共付け溶接とも呼ばれる)は、重ね合わせた2枚の板の端部(母材)どうしを共に溶融させて溶融した金属を一体化する溶接方法で、溶接部で2枚の板が溶け合って一体化するため、ピンホールなどの欠陥が生じ難い溶接部を得ることができる。
【0016】
上記のように構成すると、ガス容器を構成する板部材をすべてピンホールが生じ難いヘリ溶接により接合することができ、またガス容器のすべての溶接箇所の溶接作業を容器の外側から行なうことができるため、ガス容器本体内の狭いスペースで仕切板の溶接を行なう必要があった従来のガス開閉器用ケースに比べてピンホール等の溶接欠陥が生じる確率を少なくすることができる。従ってガス容器のシールの信頼性を高めることができ、ガス漏れのおそれがないガス容器を得ることができる。
【0017】
また上記のように構成すると、容器本体と第1及び第2の端部材とを溶接して上端が開口した箱体を形成し、更にこの箱体に機構容器主部を溶接して上端が開口した機器収容空間を形成して、箱体の上端の開口部及び機器収容空間の上端の開口部からそれぞれの内部に開閉器の構成部品及び操作機構の構成部品を組み込んだ後、ガス容器用蓋部材を箱体にヘリ溶接し、次いで機構容器主部とガス容器用蓋部材とに機構容器用蓋部材を溶接してケースを閉じるといった手順でケースを組み立てることができる。
【0018】
従って、ガス容器用蓋部材及び機構容器用蓋部材を取りつける前の段階で、箱体の上端に形成された広い開口部及び機器収容空間の上端に形成された広い開口部を通して、ガス容器内及び機構容器内にそれぞれ開閉器の構成部品及び操作機構の構成部品を組み込むことができるため、開閉器及び操作機構を組み込む際の作業を容易にすることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
【0020】
本発明においては、開閉器の構成部品及び操作機構の構成部品をそれぞれガス容器内及び機構容器内に組み込む際に、部品の組み込み作業を、ガス容器及び機構容器のそれぞれの上端に形成した開口部を通して行うことができるようにする。そのため、開閉器の構成部品及び操作機構の構成部品をそれぞれガス容器内及び機構容器内に組み込んだ後に、ガス容器用の蓋部材及び機構容器用の蓋部材を取りつけることができるようにする。
【0021】
また本発明では、ガス容器のすべての溶接箇所の溶接を容器の外側からヘリ溶接により行なうことができるようにして、ガス容器のシールの信頼性の向上を図る。
【0022】
ガス容器及び機構容器の上端を開口させた状態で両容器内に部品を組み込んだ後、両容器の開口部を閉じるようにするために、例えば、図11(A)に示したように、底板1aと、側板1b及び1cと、仕切板1dと、端板1h及び1iとを溶接して、仕切板1dにより相互間が仕切られ、上端が開口したガス容器1A及び機構容器1Bを形成した後、ガス容器1A内及び機構容器1B内にそれぞれ部品を組み込み、次いで、図11(B)に示したようにガス容器1Aの上端の開口部にガス容器用の天板1e1を溶接した後、図11(C)に示したように機構容器1Bの上端の開口部に機構容器用の天板1e2を溶接することが考えられる。この場合、図12(A)及び(B)に示すように、端板1h及び仕切板1dの周縁部に板状の側板部1h1及び1d1を形成して、これらの板を袋状にしておくことにより、ガス容器の端板1hの側板部1h1と底板1aとの溶接部Wa、端板1hの側板部1h1と側板1b,1cとの溶接部Wb、天板1e1と端板1hの側板部1h1との溶接部Wc及び天板1e1と仕切板1dの側板部1d1との溶接部Wdをヘリ溶接とすることができるが、仕切板1dの側板部1d1と側板1b及び1cとの溶接部We及び仕切板1dの側板部1d1と底板1aとの溶接部Wfは隅肉溶接になる。またこの溶接部Wfの溶接は、容器内の狭いスペースで行なわなければならない。このような構造では、隅肉溶接となる溶接部We及びWfの部分にピンホールが生じ易いため、ガス容器のシールの信頼性が低下するという問題が生じる。
【0023】
そこで、本発明においては、ガス容器を構成するすべての板部材の溶接部を、重ね合わされた板の端部どうしのヘリ溶接として、その溶接作業をすべて容器の外側から行なうことができるように、ケースの構造を工夫した。
【0024】
図1(A)ないし(C)は、本発明に係わるガス開閉器用ケース10の基本的な構造を示したもので、図1(A)はケースの正面図、同図(B)はケースを正面から見て縦断面した正面縦断面図、同図(C)は同図(B)のC−C線断面図である。またこのガス開閉器用ケースで用いるガス容器の構成要素と構造とを説明するための斜視図を図2(A)ないし(C)及び図3(A)ないし(C)に示した。
【0025】
図1(A)ないし(C)に示されたように、本発明に係わるガス開閉器用ケース10は、開閉器の構成部品が絶縁ガスと共に収容されるガス容器11と、開閉器の操作機構が収容される機構容器12とから構成される。
【0026】
ガス容器11は、図2(A)に示すように構成されたガス容器主部13と、図2(B)及び(C)にそれぞれ示された第1及び第2の端部材14及び15とにより図3(B)に示すように構成されたガス容器本体16と、このガス容器本体16の開口部を閉じるガス容器用蓋部材17(図3A参照)とにより、図3(C)のように組み立てられる。
【0027】
図2(A)に示したように、ガス容器主部13は、矩形状の底板部13a1と、底板部13a1の幅方向の両端から直角に起立した1対の側板部13a2及び13a3とからなる断面U字形の周壁部を有して、軸線方向の一端側及び他端側で互い反対方向に開口した第1及び第2の開口部a1 及びa2 と、これら第1及び第2の開口部の開口方向に対して直角な方向に開口した第3の開口部a3 とが設けられた半割筒状のガス容器胴部13aと、このガス容器胴部13aの周壁部の両端(側板部13a2,13a3の底板部13a1と反対側の端部)の端縁部b1 及びb2 から外側に直角に折れ曲がって互いに反対方向に張り出した第1及び第2の張出部13b1及び13b2とからなっている。
【0028】
本発明に係わるガス開閉器用ケースは、通常、ガス容器胴部13aの第3の開口部a3 を上方に向けた状態で配置される。本発明において、ケースの取り付け姿勢は何ら限定されないが、以下の説明では、ガス容器胴部13aの第3の開口部a3 を上方に向けた状態をケースの基本取り付け姿勢として各部の位置関係を説明する。
【0029】
第1の端部材14は、図2(B)に示したように、半割筒状のガス容器胴部13aの周壁部の内側に嵌合し得る形状を有する矩形状の第1の端板部14aと、該第1の端板部の周縁部から該第1の端板部の板面と直角な方向に突出した第1の側板部14bとにより袋状の形状に形成されている。第1の端部材14は、図3(B)に示したように、第1の側板部14bの突出方向の先端(第1の側板部14bの開口側端部)をガス容器胴部13aの第1の開口部a1 と同じ側に向けてガス容器胴部13aの周壁部の内側に嵌合された状態で配置されて、第1の側板部14bの先端がガス容器胴部の第1の開口部a1 の周縁部にヘリ溶接されている。
【0030】
また第2の端部材15は、図2(C)に示したように、ガス容器胴部13aの周壁部の内側に嵌合し得る形状を有する第2の端板部15aと該第2の端板部15aの周縁部から該第2の端板部の板面と直角な方向に突出した第2の側板部15bとにより袋状の形状に形成されている。第2の端部材15は、図3(B)に示したように、その第2の側板部15bの突出方向の先端(第2の側板部15bの開口側端部)をガス容器胴部13aの第2の開口部a2 と同じ側に向けてガス容器胴部13aの周壁部の内側に嵌合された状態で、第2の側板部15bの先端がガス容器胴部の第2の開口部a2の周縁部にヘリ溶接されている。
【0031】
本実施形態では、上記のように第1及び第2の端部材14及び15をガス容器胴部13aに取り付けた状態で、第1及び第2の端部材14及び15の上端寄りの部分がガス容器胴部13aの上端の開口部(第3の開口部)より突出するように第1及び第2の端部材14及び15の高さ寸法が設定されている(図3B参照)。
【0032】
ガス容器主部13と、第1及び第2の端部材14及び15とによりガス容器本体16が構成され、このガス容器本体内に開閉器の構成部品が収容された後、該ガス容器本体の上端の開口部が、図3(A)に示したガス容器用蓋部材17により閉じられる。
【0033】
ガス容器用蓋部材17は、ガス容器本体16の第1の端部材14と第2の端部材15との間に跨って配置されて、ガス容器胴部13aの第3の開口部a3 の全体をカバーし得るように寸法が設定された矩形状の天板部17a1と、この天板部17a1の幅方向の両端から同じ側に該天板部と直角な方向に折れ曲がった第1及び第2の側板部17a2及び17a3とを有する半割筒状の蓋体胴部17aと、この蓋体胴部の側板部17a2及び17a3の天板部17a1と反対側の端部から外側に直角に折れ曲がって互いに反対方向に張り出した第1及び第2の板状の張出部17b1及び17b2とを一体に有する部材からなっている。
【0034】
ガス容器用蓋部材17は、図3(C)に示したように、ガス容器本体16の上端の開口部から突出した第1及び第2の端部材14及び15の開口側端部に嵌合させた状態で配置されて、その第1及び第2の張出部17b1及び17b2がガス容器主部13の第1及び第2の張出部13b1及び13b2に重合配置される。
【0035】
そして、蓋部材17の天板部17a1及び側板部17a2及び17a3と第1及び第2の端部材14及び15の側板部14b及び15bとの重ね合わせ部がヘリ溶接されるとともに、第1及び第2の張出部17b1及び17b2とガス容器主部の張出部13b1及び13b2との重ね合わせ部がヘリ溶接されて、蓋部材17がガス容器本体16に接合される。
【0036】
図1(A)及び(B)において、W1はガス容器胴部13aと第1の端板部14との溶接部を示し、W2はガス容器胴部13aと第2の端板部15との溶接部を示している。またW3は蓋部材17とガス容器本体16との溶接部を示している。
【0037】
上記のように、本発明によれば、ガス容器11のすべての溶接部を重合された板の端部どうしのヘリ溶接とすることができ、すべての溶接部の溶接作業を容器の外部から行なうことができるため、ガス容器の溶接部にピンホール等の溶接欠陥が生じるおそれをなくして、ガス容器のシールの信頼性を高めることができる。
【0038】
次に機構容器12は、図1に示したように、機構容器本体18と、この機構容器本体の上端の開口部を閉じる機構容器用蓋部材19とからなっていて、その一部をガス容器11の端部に重ね合わせた状態でガス容器11に溶接される。
【0039】
更に詳細に説明すると、機構容器本体18は、底板部18a11 と側板部18a12 及び18a13 とを備えた半割筒状の機構容器胴部18a1と、この機構容器胴部18a1のガス容器11と反対側の端部を閉じるように設けられてガス容器11の第2の端部材15の端板部15aに対向配置された端板部18a2とを備えた機構容器主部18aと、機構容器主部18aの上端の開口部から外側に張り出すように設けられた張出部18bとを備えた部材からなっている。
【0040】
機構容器本体18は、機構容器胴部18a1の一部をガス容器胴部13aに外側から嵌合させた状態で配置して該機構容器胴部18a1の端縁部をガス容器胴部13aの周壁部の外面に隅肉溶接(図1Aの溶接部W4)することによりガス容器11に取り付けられている。このように機構容器本体18をガス容器11に取り付けることにより、機構容器本体18とガス容器の端部材15との間に機器収容空間18eが形成される。
【0041】
機構容器用蓋部材19は、ガス容器用蓋部材17の天板部17a1に一部が重ね合わせた状態で配置される天板部19a11 と、この天板部の幅方向の両端から下方に直角に折れ曲がった1対の側板部19a12 及び19a13 とからなる半割筒状の胴部19a1と、この胴部のガス容器11と反対側の端部を閉じる端板部19a2とを一体に備えた蓋部材主部19aと、この蓋部材主部19aの下端の開口部から外側に張り出した張出部19bとからなっている。
【0042】
図1(A)に示したように、機構容器用蓋部材19の胴部19a1の側板部19a12 及び19a13 には、ガス容器主部13の張出部13b1及び13b2と、ガス容器用蓋部材17の張出部17b1及び17b2の機構ケース側の端部とを受け入れるための切り欠き部19cが形成されている。
【0043】
機構容器用蓋部材19は、機構容器本体18とガス容器の第2の端部材15との間に形成された機器収容空間18e内に開閉器の操作機構を組み込んだ後、その天板部19a1の一部と側板部19a12 及び19a13 の一部とをそれぞれガス容器用蓋部材17の天板部17a1の端部外面と側板部17a2及び17a3の端部外面とに重ね合わせた状態で、機器収容空間18eの上端の開口部を閉じるように配置される。そして、蓋部材19の張出部19bが機構容器本体18の張出部18bに隅肉溶接(図1B及びCの溶接部W5参照)されるとともに、胴部19a1のガス容器側の開口部の端縁部がガス容器11の外面に隅肉溶接(図1A及びBの溶接部W6参照)されて、蓋部材19が機構容器本体18とガス容器11とに接続される。
【0044】
上記のように構成すると、ガス容器胴部13aと第1の端部材14との溶接部W1、ガス容器胴部13aと第2の端部材15との溶接部W2、及びガス容器用蓋部材17とガス容器本体16との溶接部W3をすべてピンホールが生じ難いヘリ溶接とすることができるため、SF6 ガス等の絶縁ガスが高い圧力で封入されるガス容器11のシールの信頼性を向上させることができる。
【0045】
なお図1に示した例において、機構容器用蓋部材19と機構容器本体18との溶接部W5と、機構容器12とガス容器11との溶接部W4及びW6は隅肉溶接による溶接部となるが、機構容器12内は大気圧であるため、溶接部W4ないしW6を隅肉溶接による溶接部としても何ら差し支えがない。
【0046】
図1には、ケースの各部の形状を単純化するとともに、各部の板厚を誇張してその基本的な構造を示したが、本発明に係わるガス開閉器用ケースの更に具体的な構成例を図4ないし図8に示した。これらの図において、図1ないし図3の各部と同等の部分にはそれぞれ図1ないし図3で用いた符号と同一の符号を付してある。
【0047】
図4ないし図8に示した例において、ガス容器11及び機構容器12の基本的な構造は、図1ないし図3に示した例とほぼ同様である。
【0048】
この例では、ガス容器用蓋部材17の天板部17a1に装柱用金具20が取りつけられ、ガス容器本体13の底板部13a1に脚部21が取りつけられている。
【0049】
更に、ガス容器本体13の第1の側板部13a2及び第2の側板部13a3にガス容器内の開閉器につながる端子導体を貫通させるブッシングを取りつけるための開口部13f及び13gが形成され、機構容器12内に配置される操作機構の操作出力をガス容器内の開閉器に伝達するための操作軸を気密保持構造の軸受を介して支持する軸支持部22がガス容器の第2の端部材15の端板部15aを貫通させた状態で設けられている。
【0050】
また開閉器の「入」、「切」状態を確認する指針軸を気密保持構造で支持する軸支持部23と、ガス容器10Aの内圧が上昇したときにガス容器内の圧力を開放させる放圧装置の取り付け部(開口部)24と、ガス容器の圧力テストを行う際に用いられる気密栓25とがガス容器の第1の端部材14の端板部14aに設けられている。
【0051】
機構容器本体18の端板部18a2には、開閉器を手動操作する際に、手動操作ハンドルの軸部を支持するハンドル軸支持筒体26が取りつけられている。
【0052】
その他の部分は、図1に示した例とほぼ同様な構造を有するように構成されており、ガス容器本体13と第1の端部材14との溶接部W1、ガス容器本体13と第2の端板部15との溶接部W2、ガス容器用蓋部材17とガス容器本体13との溶接部W3はすべてヘリ溶接となっている。
【0053】
上記ガス開閉器用ケースの各部は、ステンレス鋼のような耐食性を有する金属材料により形成するのが好ましい。
【0054】
上記の実施形態では、ガス容器胴部13aの底板部13a1と側板部13a2及び13a3との間の角部が角張った形状を呈するように、ガス容器胴部の断面形状が設定されているが、ガス容器胴部13aの断面形状は、上記の例に限定されない。例えば、図9(A)に示すように、ガス容器胴部13aの底板部13a1と側板部13a2及び13a3との間の角部の形状を、アールが付けられた形状としてもよい。
【0055】
また図9(B)に示すように、ガス容器胴部13aの底板部13a1と側板部13a2及び13a3との間にテーパを付けたコーナー部13a4及び13a5を設けて、ガス容器胴部の断面形状を船底形としてもよい。
【0056】
更に図9(C)に示したように、ガス容器胴部13aの底板部13a1の断面形状を円弧状に湾曲した形状としてもよい。
【0057】
なお機構容器本体19は、その一部をガス容器本体16の端部に嵌合させ得るように、ガス容器本体の断面形状に応じて適宜の断面形状を持つように形成する。
【0058】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、ガス容器を構成する部材のすべての溶接部の溶接を、容器の外部からヘリ溶接により行なうことができる構造にしたので、ガス容器の溶接部でピンホールが生じるのを防いで、ガス容器の気密性を高めることができ、ガス容器の信頼性を向上させることができる。
【0059】
また本発明によれば、ガス容器及び機構容器の上端を開口させた状態でガス容器内及び機構容器内への部品の組み込みを行った後、ガス容器用蓋部材及び機構容器用蓋部材を取り付けることができる構造にしたので、開閉器及び操作機構の構成部品の組み込みが容易なケースを提供することができ、ガス開閉器の組み立ての作業性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (A)は本発明に係わるガス開閉器用ケースの一実施形態の基本的な構成を、各部の板厚を誇張して示した正面縦断面図、(B)は(A)の右側面図、(C)は(B)のC−C線断面図である。
【図2】 (A)は本発明で用いるガス容器主部の構成例を示した斜視図、(B)は本発明で用いるガス容器の第1の端部材の構成例を示した斜視図、(C)は本発明で用いるガス容器の第2の端部材の構成例を示した斜視図である。
【図3】 (A)は本発明で用いるガス容器の蓋部材の構成例を示した斜視図、(B)はガス容器本体の構成例を示した斜視図、(C)は(B)のガス容器本体に(A)の蓋部材を取り付けてガス容器を組み立てた状態を示した斜視図である。
【図4】 本発明のより具体的な実施形態を示した上面図である。
【図5】 図4のA−A線断面図である。
【図6】 図4の実施形態の右側面図である。
【図7】 同実施形態の左側面図である。
【図8】 同実施形態の要部の斜視図である。
【図9】 (A)ないし(C)は本発明で用いるガス容器主部の断面形状の種々の変形例を示した断面図である。
【図10】 従来のガス開閉器用ケースの構造を概略的に示した分解斜視図である。
【図11】 上端の開口部から部品の組み込みを行うことができるケースの構造の一例を、ケースへの蓋板の取り付け順序とともに説明するための斜視図である。
【図12】 (A)は図11に示したケースの機構容器部分の蓋板を外した状態での正面縦断面図、(B)は図11に示したケースの機構容器部分の蓋板を取り付けた状態での正面縦断面図である。
【符号の説明】
10…ガス開閉器用ケース、11…ガス容器、12…機構容器、13…ガス容器主部、13a…ガス容器胴部、13b1,13b2…張出部、14…第1の端部材、14a…端板部、14b…側板部、15…第2の側板部、15a…端板部、15b…側板部、16…ガス容器本体、17…ガス容器用蓋部材、17b1,17b2…張出部、18…機構容器本体、18b…張出部、19…機構容器用蓋部材、19b…張出部。

Claims (1)

  1. 開閉器の接点部品を絶縁ガスと共に収容するガス容器と、前記開閉器の操作機構を収容するために前記ガス容器に隣接させて設けられた機構容器とを備えたガス開閉器用ケースにおいて、
    前記ガス容器は、
    軸線方向の一端側及び他端側で互い反対方向に開口した第1及び第2の開口部と前記第1及び第2の開口部の開口方向に対して直角な方向に開口した第3の開口部とを有して周壁部の両端の端縁部が前記第3の開口部で相対している半割筒状のガス容器胴部と、前記ガス容器胴部の周壁部の両端の端縁部から外側に折れ曲がって互いに反対方向に張り出した第1及び第2の張出部とを有するガス容器主部と、
    前記ガス容器胴部の周壁部の内側に嵌合し得る形状を有する第1の端板部と該第1の端板部の周縁部から該第1の端板部の板面と直角な方向に突出した第1の側板部とにより袋状の形状に形成されて、前記第1の側板部の突出方向の先端を前記ガス容器胴部の第1の開口部と同じ側に向けて前記ガス容器胴部の周壁部の内側に嵌合された状態で前記第1の側板部の前記先端が前記第1の開口部の周縁部にヘリ溶接された第1の端部材と、
    前記ガス容器胴部の周壁部の内側に嵌合し得る形状を有する第2の端板部と該第2の端板部の周縁部から該第2の端板部の板面と直角な方向に突出した第2の側板部とにより袋状の形状に形成されて、前記第2の側板部の突出方向の先端を前記ガス容器胴部の第2の開口部と同じ側に向けて前記ガス容器胴部の周壁部の内側に嵌合された状態で前記第2の側板部の前記先端が前記第2の開口部の周縁部にヘリ溶接された第2の端部材と、
    前記ガス容器主部と前記第1及び第2の端部材とにより構成されたガス容器本体の開口部を閉じるように形成されて周縁部が前記ガス容器本体の開口部の周縁部にヘリ溶接されたガス容器用蓋部材とを備えてなり、
    前記機構容器は、
    前記ガス容器胴部の周壁部の外面に沿うように形成されて一部が前記ガス容器胴部に重ね合わされた機構容器胴部と、前記機構容器胴部の前記ガス容器と反対側の端部を閉じるように設けられて前記ガス容器の第2の端部材の端板部に対向配置された端板部とを有して、前記機構容器胴部のガス容器側の端部が前記ガス容器胴部の外面に溶接された機構容器本体と、
    前記機構容器本体の開口部を閉じるように設けられて前記機構容器本体とガス容器用蓋部材とに溶接された機構容器用蓋部材とを備えていること、
    を特徴とするガス開閉器用ケース。
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