JP4249419B2 - 2相ステンレス鋼 - Google Patents

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Description

【0001】
〔発明の分野〕
本発明は、Cr、MoおよびNの含有の高い2相ステンレス鋼に関する。フェライト量が30〜70%の範囲にある。この材料は、特に、原油や天然ガスを抽出するための生成管に適しているが、高強度と高耐食性とが必要な用途にも用いることができる。
【0002】
〔発明の背景〕
以下に行なう本発明の背景についての説明において、特定の組織(構造)および方法について言及するが、言及した組織(構造)および方法が先行技術としての法的地位を持つことを容認するものではない。本出願人は、言及した主題事項が本発明の先行技術を構成しない旨の主張をする権利を留保するものである。
【0003】
2相ステンレス鋼はオーステナイト・フェライト組織を特徴としており、これら2相の化学組成が異なる。近年の2相ステンレス鋼は主な合金元素としてCr、Mo、NiおよびNを含む。スエーデン特許8504131-7に開示されている2相ステンレス鋼は、市販標記がSAF 2507(UNSS32750)であり、主な合金元素としてCr、MoおよびNを含み、耐孔食性が優れている。この耐食性の指標として、PRE数(PRE=Pitting Resistance Equivalent(耐孔食性当量)=%Cr+3.3%Mo+16%N)がよく用いられる。このようにして上記合金はこの特性について最適化されており、種々の酸および塩基に対して良好な耐食性を持つが、上記合金は特に塩化物環境に対する耐食性を具備するように開発されている。CuおよびWも合金添加元素とし用いられている。市販標記がDP3Wの鋼種はSAF2507と類似した組成を持っているが、Moの一部を置換する形で2.0%Wが添加されている。市販標記がZeron100の鋼種もSAF 2507と類似しているが、合金元素として約0.7%Cuおよび約0.7%Wが添加されている。以上で説明した鋼種はいずれも、計算方法によらずPRE数が40より大きい。
【0004】
塩化物に対する耐食性が優れた2相合金のもう1つのタイプとして、スエーデン特許9302139-2に記載されている鋼種がある。この合金の特徴として、Mn0.3〜4%、Cr28〜35%、Ni3〜10%、Mo1〜3%、Cu1.0%以下、およびW2.0%以下であり、PRE数が40を越える高い値である。評価の確定している超2相鋼であるSAF 2507等との最大の相違点は、この鋼のCrおよびNの含有量が高いことである。この鋼種は、耐粒界腐食性およびカルバミン酸アンモニウム中での耐食性が重要な環境下の用途に適しているが、塩化物環境中でも非常に高い耐食性を持つ。
【0005】
石油抽出およびガス抽出の用途においては、生成管例えば石油を生成源から石油掘削装置まで搬送する管として2相鋼が用いられている。油井は二酸化炭素(CO)を含んでおり、ときには硫化水素(HS)をも含んでいる。COを含み、これより多量のHSは含まない油井をスイート油井と呼ぶ。これに対して、サワー油井は種々の量でHSを含む。
【0006】
生成管はネジ付き仕上状態で供される。複数の管を結合して所要長さにする。油井はかなり深い所にあるので、生成管の長さは大きくなる。この用途に用いる材料に対する要求特性は下記のとおりである。
【0007】
★ 引張降伏点 110ksi(760MPa)以上。
【0008】
★ COまたはHSに対する耐食性。NACE MR−0175標準等により材料を評価して合格する必要がある。
【0009】
★ −46℃までの低温で衝撃靭性が良好(50J以上)。
【0010】
★ シームレス管として製造可能な材質であると同時に、ネジ部および結合継手が作製可能であること。
【0011】
上記の用途では現在、油井の腐食性レベルに応じて、低合金炭素鋼、オーステナイトステンレス鋼、2相ステンレス鋼、ニッケル基合金が用いられている。材料毎に使用限界が調べられている。スイート油井の場合は、通常は炭素鋼や低合金ステンレス鋼(例えば13Crマルテンサイト鋼)を用いることができる。サワー油井の場合は、HSの分圧が0.01psiを超えており、通常はステンレス鋼を用いる必要がある。
【0012】
特に2相鋼は、ニッケル含有量が少ないため、ステンレス鋼やニッケル基合金の低廉な代替品として用いられている。2相鋼は、高合金鋼と低合金炭素鋼および13Crマルテンサイト鋼との間のギャップを埋めるものである。22Crタイプおよび25Crタイプの2相鋼の典型的な用途範囲は、油井内のHS分圧が0.2〜5psiの範囲内の場合である。
【0013】
強度レベルとして110ksi以上が必要なため、22Cr鋼あるいは25Cr鋼は強度を所要レベルに高めるために冷間圧延状態で供給されているが、そのためHS中での耐応力腐食性に限界がある。タイプ22Crの材料は焼鈍状態での降伏点が75psiであり、タイプ25Crではこの値が80ksiである。更に、生産の観点からは、強度が圧下率と圧下方法(すなわち引抜きまたは圧延)とに依存しているため、上記材料から生成管を製造することが困難である。また、冷間圧延は製造コストを上昇させる。冷間圧延によって衝撃靭性がかなり低下してしまうため、更に用途が制限される。
【0014】
これらの問題を解消するために、熱間押出し後に焼鈍した状態で供給され、強度が110ksi以上である合金が必要である。同時に、良好な加工性を備えていて、シームレス管への押出しが問題なくできること。2相合金の強度はCr、MoおよびNの含有量を増やせば高まる。現在、29%までのCrと0.4%Nを含み降伏点が95ksiの2相鋼があるが、Mo含有量はシグマ相等の析出を防止するために低く抑えなくてはならない。Mo含有量が多い場合は、組織の安定性を確保するために、Cr含有量を25%程度少なくする必要がある。このように、組織安定化の観点からCrとMoとの組合せには上限があると考えられる。N含有量の上限は、25%Cr合金については0.3%、29%Cr合金については0.4%である。
【0015】
〔発明の概要〕
系統的な開発研究の驚くべき結果として、Cr、MoおよびNを同時に高レベルに高めることによって、これら元素による相乗的な作用効果が得られることが分かった。その一部として、CrおよびMoがNの固溶度を高めるので、シグマ相等の金属間化合物相の析出量を増加させることなくCrおよびMoの含有量を増加させることができる。CrおよびMoがNの固溶度を高めることはこれまでにも知られてはいたが、本発明において得られた値は、従来上限と考えられていた値よりも大きい。Cr、MoおよびNの含有量を高めたことにより、強度が非常に高まると同時に、シームレス管への押出しに適した良好な加工性が得られる。押出し後に焼鈍した状態で降伏強度が110ksiより大きく、耐食性も良好である。高強度と良好な衝撃靭性とを兼備するには、Cr、MoおよびNを正確に組み合わせる必要がある。
【0016】
本発明の合金は、機械的性質が優れていることに加えて、塩化物環境中での耐孔食性および耐隙間腐食性が高く、硫化水素による応力腐食割れに対する抵抗力が高い。更に、本発明の合金は溶接性が良好であり、シームレス管またはシーム溶接管を種々のコイル形状に配管するような、溶接を必要とする用途に適している。油田でプラットフォームを制御するために用いる供給管(アンビリカルチューブ:umbilical tube)等の油圧管に適している。
【0017】
本発明の一観点によれば、フェライト・オーステナイト組織を有し、熱間押出し後に焼鈍した状態において、良好な溶接性と、高強度と、良好な耐食性とを発揮する2相ステンレス鋼において、質量%にて、
C :0.02%以下
Si:0〜2.0%
Mn:0〜3.0%
Cr:29〜35%
Ni:5〜9%
Mo:3〜5%
N :0.45〜0.55%、および
Feおよび不純物
から成り、フェライト量が30〜70vol%であり、熱間押出し後に焼鈍した状態での引張降伏点が760MPaより大であることを特徴とする2相ステンレス鋼が提供される。
【0018】
別の観点によれば、上記2相ステンレス鋼で作られた押出しシームレス管であって、引張降伏点が760MPaより大である管が提供される。
【0019】
別の観点によれば、上記2相ステンレス鋼で作られた供給管(アンビリカルチューブ:umbilical tube)が提供される。
【0020】
別の観点によれば、上記2相ステンレス鋼で作られた耐海水腐食性を有する物品が提供される。
【0021】
更に別の観点によれば、高強度かつ高耐食性を有する物品であって、上記2相ステンレス鋼で作られており、シームレス管、溶接ワイヤ、シームレス溶接管、ストリップ、ワイヤ、ロッド、シート、フランジ、または継手の形態である物品が提供される。
【0022】
別の観点によれば、上記2相ステンレス鋼で作られた複数本のシームレス管およびシーム溶接管を突合せ溶接した状態で巻き取ったコイル。
【0023】
〔発明の詳細〕
本発明の1つの観点によれば、質量%にて、
C :0.02%以下
Si:0〜2.0%
Mn:0〜3.0%
Cr:29〜35%
Ni:5〜9%
Mo:3〜5%
N :0.45〜0.55%、および
Feおよび不純物
から成り、フェライト量が30〜70vol%であり、熱間押出し後に焼鈍した状態での引張降伏点が760MPaより大であることを特徴とする2相ステンレス鋼が提供される。
【0024】
以下に、本発明鋼の原理および利点、予期し得ない効果を奏するための本発明鋼の各成分範囲の選定理由について説明する。
【0025】
炭素は、本発明においては不純物元素であり、フェライトおよびオーステナイト中への固溶度が小さい。固溶度が小さいため、クロム炭化物が析出する危険があるので、炭素含有量は0.05%以下、望ましくは0.03%以下、最も望ましくは0.02%以下に制限する。
【0026】
シリコンは製鋼で脱酸剤として用いられると共に、製鋼および溶接での浮上分離性を高める。周知のとおり、高Siにすると金属間化合物相の析出が促進される。驚くべきことに、Si量が増加すると、シグマ相の析出が促進される。そのため、ある程度の量のSiは許容してもよい。しかし、Si含有量の上限は2.0%とすべきである。
【0027】
マンガンは、Nの固溶度を高めるために添加する。しかし、実用鋼においてNの固溶度に及ぼすMnの影響は小さい。その代替として、より影響の大きい元素がある。また、Mnが多量の硫黄と共存するとマンガン硫化物が生成し、孔食の起点となる。したがって、Mn含有量は0〜3%の範囲内、望ましくは0.5%〜1.5%の範囲内に限定する。
【0028】
クロムは、種々のタイプの腐食に対する抵抗力を向上させるのに非常に有用な元素である。また、クロムは強度向上にも寄与する。高クロムになるとNの固溶度も非常に高くなる。したがって、強度および耐食性を高めるには、クロム含有量はできるだけ多いことが望ましい。高強度および高耐食性を得るには、クロム含有量は25%以上、望ましくは29%以上とする。しかし、クロム含有量が増大すると、金属間化合物の析出する危険性が高くなる。したがって、クロム含有量は35%以下に制限する。
【0029】
ニッケルはオーステナイト安定化元素として用いられ、所望のフェライト量となるのに適したレベルで添加する。フェライト量を30〜70%の範囲にするには、ニッケル含有量を4〜10%、望ましくは5〜9%とする。
【0030】
モリブデンは、活性な元素であり、塩化物雰囲気中および還元性酸中での耐食性を向上させる。過剰なモリブデンと高クロムとが組み合わさると、金属間化合物が析出する危険性が高まる。Moは強度確保に必要であり、本発明においてMo含有量は2〜6%の範囲内、望ましくは3〜5%の範囲内とする。
【0031】
Nは非常に活性な元素であり、耐食性、組織安定性、強度の確保に寄与する。更に、高Nにすると、溶接後のオーステナイト再生が促進され、溶接継手の特性が向上する。Nによる改善効果を得るには、N添加量を0.3%以上とする。高Nになると、特にクロム含有量も高い場合、クロム窒化物の析出する危険性が高まる。更に、高Nの場合には、溶鋼や溶接プールのN固溶度を超えてしまうため、ポロシティー(気泡)の発生する危険性が高まる。したがって、N含有量は0.60%以下、望ましくは0.45〜0.55%とする。
【0032】
フェライト含有量は、良好な機械的性質および耐食性を確保し、良好な溶接性を得るために重要である。耐食性および溶接性の観点から、フェライト含有量は30〜70%とすることが望ましい。フェライト量が多いと、低温衝撃靭性および耐水素脆化性が劣化する。したがって、フェライト量は30〜70%、望ましくは35〜55%とする。
【0033】
実施例1
以下のサンプルにおいて、多数の実験溶解ヒートの組成は種々の合金元素による特性への影響を示す。
【0034】
各ヒートにおいて170kgのインゴットに鋳造し、熱間鍛造により丸棒にした。丸棒を熱間押出ししてロッドとし、それから試験片を採取した。材料の観点から、このプロセスは大規模生産、例えば押出し法によるシームレス管の製造を代表すると考えることができる。表1に実験溶解ヒートの化学組成を示す。
【0035】
Figure 0004249419
組織安定性を調べるために、各サンプルを800〜1200℃の範囲内の50℃刻みの温度で焼鈍した。一番低い温度域では、金属間化合物相が生成した。光学顕微鏡を用いて、金属間化合物相が実質的に認められない最低温度を調べた。次に、この温度で3分間焼鈍した後、−140℃/minの一定速度で室温まで急冷した。この材料のシグマ相の量を、光学顕微鏡を用いたポイント計数によって算出した。結果を表2に示す。
【0036】
Figure 0004249419
表2から分かるように、下記3条件のうちの2つまたは3つを満たす材料は、冷却中にシグマ相が生成する傾向が大きい。3条件は下記のとおり。
【0037】
★ 高クロム
★ 高Mo
★ 低N
全ヒートについて、強度と衝撃靭性と測定した。静的引張試験片を押出しロッドから作製した。各ロッドは表2による各温度で溶体化熱処理を施した。試験結果を表3および表4に示す。
Figure 0004249419
Figure 0004249419
ラプチャー試験結果によれば、Cr、Mo、Nの含有量がラプチャー強度に大きな影響を及ぼす。
Figure 0004249419
試験結果から、溶解ヒートは下記の2グループに分類できる。すなわち、180Jより高い衝撃靭性を持つグループと、60J程度あるいはそれ以下の低い衝撃靭性を持つグループである。また、衝撃靭性はオーステナイト相の化学組成、特に窒素およびクロムの含有量と非常に強い相関性があることが分かる。更に調べた結果、オーステナイトのN含有量が高いと脆性破壊が生ずることが分かった。
【0038】
孔食特性は、3%NaCl中および人口海水中での電気化学的試験(ヒート当たり試験数6)と、ASTM G48C(ヒート当たり試験数2)とによって試験した。全試験結果を表5に示す。
【0039】
Figure 0004249419
ヒートNo.605125、631934、631945は、G48試験および電気化学的試験のどちらでも、極めて高いCPTを示した。これらのヒートはいずれもPRE数が比較的高い(>45)。PREとCPTとに相関性があることが明らかであるが、各ヒートの組成についてのPRE数だけではCPTを説明できない。
実施例2
以下のサンプルにおいて、多数の実験溶解ヒートの組成は種々の合金元素による特性への影響を示す。
【0040】
9ヒートを溶製し、各ヒートについて170kgのインゴットに鋳造し、熱間鍛造により丸棒にした。丸棒を熱間押出ししてロッドとし、それから試験片を採取した。これら9ヒートの組成は実施例1の各組成に基づいている。表6にこれら実験溶解ヒートの化学組成を示す。
【0041】
Figure 0004249419
表6中で最初の6ヒートは実施例1のヒートNo.631945の変形であり、次の2ヒートは実施例1のヒートNo.631928の変形、最後のヒートは実施例1のヒートNo.631931の変形である。
【0042】
フェライト相中とオーステナイト相中との合金元素の分布をマイクロプローブ分析により調べた。結果を表7に示す。
【0043】
Figure 0004249419
本実施例の各ヒートについて組織安定性を調べるために、各試験片を1025℃、1050℃、1075℃、1100℃、1125℃で20分焼鈍した後、水中に急冷した。光学顕微鏡を用いて、金属間化合物相が実質的に認められなくなった温度を求めた。組織安定性を調べるための試験片を真空炉内で各温度において3分間焼鈍した後、−140℃/minの速度で室温まで急冷した。この材料のシグマ相の量を、光学顕微鏡を用いたポイント計数によって求めた。結果を表8に示す。
Figure 0004249419
表8から分かるように、化学組成を最適化することにより、析出シグマ相は消滅または完全に解消した。表8の各値は実施例1(表2)の各値より明瞭に低い。すなわち、これらのヒートの方が、より適正化した組成である。
【0044】
表6に示した全ヒートについて強度および衝撃靭性を求めた。静的引張試験片を押出しロッドから作製した。各ロッドは表8による各温度で溶体化熱処理を施した。試験結果を表9および表10に示す。
【0045】
Figure 0004249419
実施例1および実施例2の引張試験結果(表2および表9)から、Cr、Mo、Nの含有量が引張強度に強い影響を及ぼすことが分かる。これら合金元素の含有量による引張強度に対する影響は、図1に示すように、(0.93%Cr)+%Mo+(4.5%N)として相関関係がある。760MPaより大きい引張強度を得るには、(0.93%Cr)+%Mo+(4.5%N)≧35が成立しなくてはならない。
Figure 0004249419
実施例1および2の衝撃靭性試験結果(表4および表10)から、衝撃靭性がオーステナイト相中のN含有量とCr含有量に強く依存することが分かる。この関係は図2aおよび図2bに明瞭に示されている。延性・靭性遷移が起きるのは、Cr含有量が31%を超えた点、N含有量が0.9%を超え、より厳格には0.8%を超えた点である。
【0046】
孔食特性を調べるために、ASTM G48Cにより臨界孔食温度(CPT:Critical Pitting Corrosion Temperature)を求めた(ヒート当たり試験数2)。結果を表11に示す。更に、表11には、フェライト相およびオーステナイト相についてのPRE数を示してあるが、各含有量はマイクロプローブ分析により求めた。ここで、PRE数は、PRE=%Cr+3.3%Mo+16%Nで定義される。
Figure 0004249419
これまで、中程度の合金量の2相鋼では、オーステナイトおよびフェライトについてのPRE数の最小値とCPT値との間に直線関係があることが知られていた。したがって、最少合金量の相によって耐孔食性が制限される。この試験の結果、上記の関係がかなり高合金の場合にも存在することが分かった。すなわち、図3に示すように、CPT実測値と、本実施例では弱い方の相であるフェライトのPRE数計算値との間に関係がある。
【0047】
全ヒートについて、TIG再溶解による試験を行った。溶接性とミクロ組織を調べた。結果を表12に示す。
Figure 0004249419
上記の試験の結果、溶接性はN含有量に強く依存することが分かった。このタイプの鋼についてN含有量の上限を求めることができる。ヒートNo.605165とヒートNo.605166とを比較すると、N含有量は0.5%以下であることが望ましいことが分かる。
【0048】
本発明の望ましい実施形態の最適組成
高強度と高衝撃靭性を備え、同時に組織安定性、溶接性、耐食性を兼備させるには、合金成分を下記のようにすべきである。
【0049】
● マイクロプローブ等により測定したオーステナイト中の窒素含有量が0.9%以下、望ましくは0.8%以下であること。
【0050】
● マイクロプローブ等により測定したオーステナイト中のクロム含有量が31.0%以下、望ましくは30.5%以下であること。
【0051】
● 総窒素含有量が0.50%以下であること。
【0052】
● クロム、モリブデン、窒素の添加量が、35≦0.93Cr+Mo+4.5Nの関係を満たすようにすること。
【0053】
● フェライト中のPRE数は45.7〜50.9であることが望ましい。オーステナイト中のPRE数は51.5〜55.2であることが望ましい。
【0054】
● フェライト量は35〜55vol%であること。
【0055】
実施例3
以下のサンプルにより、シグマ相の安定性に対するSi増量の影響を示す。
【0056】
試験ヒートと実操業ヒート(実操業ヒートNo.451260はSi量が多い(表13を参照)とを比較して熱力学計算すると、金属間化合物相、特にシグマ相の析出に対する敏感性が低下していることが分かった。すなわち、表14に示したように、実操業ヒートNo.451260のTmaxσが試験ヒートNo.605161のTmaxσより低温である。Tmaxσは、熱力学的平衡状態においてシグマ相の析出が開始する温度であり、組織安定性の尺度となる。
【0057】
Figure 0004249419
実操業ヒートNo.451260について表13の組成について更に熱力学的検討を行なった結果、Si量が増加すると鋼の組織安定性が高まることが分かった。この計算のために、Si含有量を0〜2.5%の範囲で変化させ、シグマ相の固溶温度すなわちTmaxσを算出した。
【0058】
図4に示したように、Si含有量が0〜1.7%の範囲で増加するとシグマ相の安定性が消失することが分かる。実施例1および2と同様の方法で熱処理試験を行った。研削、研磨、エッチングによりミクロ組織を現出させ、実施例1および2で説明したようにシグマ相の量を測定した。
【0059】
シグマ相の量を測定した結果、急冷速度が−120℃/minから低下するとシグマ相の量が急速に増加するのに対し、急冷速度が−160℃/minから上昇するとシグマ相の量に対する影響は小さくなる(表15を参照)。試験ヒートNo.605161の結果を比較すると、同じ条件の固溶および急冷を行なった場合に、シグマ相の量は非常に多い(表15を参照)。すなわち、実操業ヒートは試験ヒートに比べて組織安定性が非常に高い。熱力学計算によれば、この事実は実操業ヒートの方がSi量が多いことと関係がある。
【0060】
Figure 0004249419
したがって、組織安定性を高め、溶接性を向上させるためには、Siを添加することが有利である。ただし、その量は2.0%以下とすべきである。
【0061】
以上、本発明を実施例によって説明したが、これを改変できることは当業者にとって明瞭である。したがって、本発明は請求の範囲によってのみ制限されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、降伏強度と合金成分量との関係を直線化して示すグラフである。
【図2a】 図2aは、−46℃での衝撃靭性とオーステナイト相のN含有量との関係を示すグラフである。
【図2b】 図2bは、−46℃での衝撃靭性とオーステナイト相のCr含有量との関係を示すグラフである。
【図3】 図3は、CTP温度実測値とフェライト相のPRE数との関係を示すグラフである。
【図4】 図4は、シグマ相の溶解温度TmaxσとSi含有量との関係を示すグラフである。

Claims (14)

  1. フェライト・オーステナイト組織を有し、熱間押出し後に焼鈍した状態において、良好な溶接性と、高強度と、良好な耐食性とを発揮する2相ステンレス鋼において、質量%にて、
    C :0.02%以下
    Si:0〜2.0%
    Mn:0〜3.0%
    Cr:29〜35%
    Ni:5〜9%
    Mo:3〜5%
    N :0.45〜0.55%、および
    Feおよび不純物
    から成り、フェライト量が30〜70vol%であり、熱間押出し後に焼鈍した状態での引張降伏点が760MPaより大であることを特徴とする2相ステンレス鋼。
  2. フェライト量が35〜55vol%である請求項1記載の2相ステンレス鋼。
  3. Mn含有量が0.5〜1.5%である請求項1記載の2相ステンレス鋼。
  4. 合金元素の含有量の相互関係が、(0.93%Cr)+%Mo+(4.5%N)≧35、となる関係である請求項1記載の2相ステンレス鋼。
  5. 合金元素の含有量の相互関係が、%Cr+3.3%Mo+16%Nで定義されるPRE数がフェライト相中では45.7〜50.9となりオーステナイト相中では51.5〜55.2となるような、関係である請求項1記載の2相ステンレス鋼。
  6. オーステナイト相中のN含有量が0.9%以下である請求項4記載の2相ステンレス鋼。
  7. オーステナイト相中のN含有量が0.8%以下である請求項6記載の2相ステンレス鋼。
  8. オーステナイト相中のCr含有量が30.5%以下である請求項4記載の2相ステンレス鋼。
  9. N総量が0.50%以下である請求項4記載の2相ステンレス鋼。
  10. 請求項1記載の2相ステンレス鋼で作られた押出しシームレス管であって、引張降伏点が760MPaより大である押出しシームレス管。
  11. 請求項1記載の2相ステンレス鋼で作られたアンビリカルチューブ。
  12. 請求項1記載の2相ステンレス鋼で作られた耐海水腐食性を有する物品。
  13. 高強度かつ高耐食性を有する物品であって、請求項1記載の2相ステンレス鋼で作られており、シームレス管、溶接ワイヤ、シームレス溶接管、ストリップ、ワイヤ、ロッド、シート、フランジ、または継手の形態である物品。
  14. 請求項1記載の2相ステンレス鋼で作られた複数本のシームレス管およびシーム溶接管を突合せ溶接した状態で巻き取ったコイル。
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