JP4247972B2 - 触媒担持セラミック多孔質体及びその製造方法 - Google Patents

触媒担持セラミック多孔質体及びその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、触媒機能を有するミクロ細孔に富む触媒担持セラミック多孔質体及びその製造技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
ミクロ細孔に富む多孔質セラミック材は、特定化学物質の分離、回収、精製のような種々の化学処理プロセスにおいて、またそれら化学処理用の触媒担体として広く使用され得る。例えば、特許文献1〜5には、粒状多孔質セラミック材およびその製造方法が記載されている。従来、ミクロ細孔に富むセラミック材は、ポリカルボシラン、ポリシラン、ポリカルボシロキサン、ポリシラザン等の前駆体ポリマー(polymeric precursors)を高温で熱分解することによって製造されている(上記の各特許文献が参考になる。)。
【0003】
かかるミクロ細孔に富むセラミック材のなかでも特に膜タイプのものは、所定の反応系から特定のガス種を選択的に分離したり回収したりする用途に利用される。例えば、燃料電池等におけるメタン、メタノール等の原料ガスを改質することによって水素を生成する改質器(リフォーマー)に備えられる水素分離膜として、改質ガスから水素を選択的に透過し得る(即ち、水素を透過させ易く窒素のような他のガス種は相対的に透過させ難いことをいう。以下同じ。)サイズのミクロ細孔を有するセラミック膜が用いられる。
上記水素分離膜のように、混合ガス中から特定のガス種(水素等)を選択的に分離する目的に使用するセラミック膜には、所望するサイズのミクロ細孔が豊富に存在する一方で、当該サイズのミクロ細孔よりも大きいサイズの孔や隙、すなわち目的とするガスの選択的分離を阻害する虞のあるメソ細孔や欠陥(ピンホール等)は実質的に存在しないか或いはその存在割合(容積)が実用上無視し得る程度に低いことが望ましい。この種のガス分離膜として、例えば、特許文献6には、所謂クヌッセン的分離が可能な寸法(細孔径:10nm未満)のミクロ細孔を有するセラミック膜が記載されている。
【0004】
ところで、セラミック膜に触媒機能を有する金属粒子を担持させることによって当該セラミック膜を触媒として使用することができる。例えば、メタン、メタノール等の原料ガスを改質して水素を生成する触媒機能を有する金属(ニッケル等)を担持したミクロ細孔を有するセラミック膜は、燃料電池システムにおいて原料ガスの膜型改質器兼水素分離膜材として使用し得る。
特許文献7には、触媒として機能する金属を含む多孔質セラミック材の製造方法が記載されている。しかしながら、特許文献7に開示されている多孔質セラミック材はいずれも粒状タイプのものであり、ミクロ細孔に富むセラミック膜の製造に関する具体的な記載はない。
【0005】
【特許文献1】
米国特許第5563212号明細書
【特許文献2】
米国特許第5643987号明細書
【特許文献3】
米国特許第5696217号明細書
【特許文献4】
米国特許第5872070号明細書
【特許文献5】
米国特許第5902759号明細書
【特許文献6】
特開2001−247385号公報
【特許文献7】
米国特許第5852088号明細書
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、高い触媒機能を有する金属微粒子を担持するとともにガス分離等の用途に好適なミクロ細孔に富む膜タイプの触媒担持セラミック多孔質体を好適に製造し得る方法を提供することを目的とする。また、そのような方法によって製造された多孔質セラミック材を提供することを他の目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】
本発明によって提供される一つの方法は、ミクロ細孔に富む膜タイプの触媒担持セラミック多孔質体から成るガス分離膜材を製造する方法であり、(a)ポリシラザンと、白金族金属及びニッケルのうちから選択されるいずれかの金属を含む有機金属化合物であって該ポリシラザン全質量の2〜7質量%に相当する質量の前記金属を含むこととなる量の有機金属化合物とを有機溶媒に溶解して成る混合溶液を用意する工程と、(b)該混合溶液を、ガス吸着法に基づく細孔径分布のピーク値及び/又は平均孔径が0.01μm〜1μmである多孔質セラミック支持体に付与する工程と、(c)該多孔質セラミック支持体を非酸化的雰囲気中において0.5〜10℃/分(好ましくは0.5〜3℃/分)の昇温速度でほぼ200〜400℃の間で設定される中間温度まで加熱し、その中間温度域にて1〜6時間保持した後に0.3〜10℃/分(好ましくは0.3〜3℃/分)の昇温速度で600〜950℃(典型的には600〜800℃)の間で設定される最高温度まで加熱し、その最高温度域にて0.5〜3時間保持することにより、前記支持体の表面部に平均粒子径5〜100nmの前記金属微粒子が分散したミクロ細孔に富む多孔質非酸化物セラミック層から成るガス分離膜を生成する工程と、(d)前記多孔質非酸化物セラミック層から成るガス分離膜を有する支持体を冷却する工程とを包含する。
【0008】
なお、本明細書において「ミクロ細孔」とは、孔径が概ね10nm以下のガス透過可能なサイズの孔をいう。また、「メソ細孔」とは、孔径がミクロ細孔よりも大きく50nm程度までの細孔をいう。それ以上の孔径の細孔を「マクロ細孔」という場合もあるが厳密な境界ではなく、本発明を説明するうえでメソ細孔とマクロ細孔を明確に区分することに意味はない。
また、本明細書において「非酸化物セラミックの前駆体ポリマー」とは、熱分解によって、基本骨格中に酸素を実質的に含まないセラミックが形成される種々のケイ素含有ポリマー及びオリゴマーをいう。
【0009】
ここで開示される製造方法では、前駆体ポリマー(ポリシラザン)を加熱(熱分解)する諸条件即ち、昇温速度、中間温度域、最高加熱(熱分解)温度域を適切化することによって、ミクロ細孔に富み、広範囲に亘ってメソ細孔や欠陥が実質的に認められないセラミック多孔質膜をセラミック支持体の表面部に形成することができる。さらにこの方法で形成されたセラミック多孔質膜には、触媒機能を有する前記金属微粒子(SEM観察における一次粒子径が1μm以下、典型的には平均粒子径が5〜100nmである。)が略均一に分散して存在し得る。ナノオーダーの微粒子状金属(触媒)が全体に亘ってほぼ均一に分散して存在する結果、本発明により提供される多孔質セラミック材では、当該ナノオーダーの金属微粒子に起因する高い触媒活性を奏することができる。
従って、本発明の製造方法によると、高い触媒機能を有するガス分離膜材を提供することができる。
【0010】
好ましくは、前記(d)工程即ち前記最高加熱温度域からの冷却は、10℃/分以下(好ましくは3℃/分以下、例えば0.5〜3℃/分)の冷却速度で行われる。このことにより、広範囲に欠陥の認められないミクロ細孔構造を有する触媒担持セラミック多孔質体をより安定的に製造することができる。
【0011】
また、好ましくは、前記(c)工程(熱分解工程)は、アンモニア及び/又は水素を含む非酸化的雰囲気中において行われる。このような雰囲気中で材料を加熱すると、メソ細孔の発生抑止効果が高い。
【0012】
【0013】
記前駆体ポリマーとして、ポリシラザン(即ちSi−N結合を主体に構成された化合物)を使用する。このような組成の前駆体ポリマーはSi−N結合主体の繰返し構造(即ちシラザン骨格)を有している。このため、該ポリマーを用いることにより、高温条件下及び/又は水蒸気雰囲気中でも構造安定性(耐熱衝撃性)に優れたミクロ細孔に富むSi及びN主体の非酸化物セラミック層(膜)を形成することができる。
【0014】
また、本発明の製造方法では、前記有機金属化合物に含まれる金属がニッケル(Ni)及び/又は少なくとも1種の白金族金属であることを特徴とする。Niやロジウム(Rh)等の白金族金属は、ガス改質反応において特に触媒機能に優れる。また、耐熱性が高く、微粒子形状でセラミック膜に担持させる金属として好ましい。
【0015】
本発明は、上述した本発明の製造方法のいずれかにより製造された、ミクロ細孔に富む触媒担持セラミック多孔質体を提供する。この触媒担持セラミック多孔質体は膜型改質器及びガス分離膜材として好適に用いることができる
発明によって提供される好ましい触媒担持セラミック多孔質体は、ガス改質用途及び/又はガス分離用途に好適に使用され得るものであり、典型的には150℃における水素/窒素分離係数が少なくとも10であり、その温度での水素透過率が少なくとも1×10-7モル/m2・s・Paであることを特徴とする。
ここで「水素/窒素分離係数」とは、同条件下における水素透過率と窒素透過率との比率、即ち同条件下での水素ガス透過量の窒素ガス透過量に対する比(モル比)をいう。ここで「水素透過率(モル/m2・s・Pa)」及び「窒素透過率(モル/m2・s・Pa)」は、それぞれ、差圧(多孔質セラミック膜を挟んでガス供給側圧力とガス透過側圧力との差)が1Paであるときの単位時間(1秒)及び単位膜表面積(1m2)当りの水素ガス透過量(モル)および窒素ガス透過量(モル)で表される。
このようなガス分離特性を有する触媒担持セラミック多孔質体は、原料ガスの改質器及び水素分離材として好適である。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施形態を説明する。なお、本明細書において特に言及している内容以外の技術的事項であって本発明の実施に必要な事項は、従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書及び図面によって開示されている技術内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。
【0017】
使用されるケイ素及び窒素を主体とする非酸化物セラミックの前駆体ポリマーとしては、加熱(熱分解)後にSi及びNを主体とするセラミック膜、典型的には当該セラミック膜の基本骨格(主鎖)がSi−N結合の繰返しによって構成され、かかるSi−N結合に対してSi−C結合、Si−O結合、Si−H結合等が適宜付加されたセラミック膜を容易に形成し得る前駆体ポリマーが好ましい。特に好ましくは、熱分解によって生成するセラミック中に存在するSi原子数に対するSi−N結合を形成しているSi原子数の割合が10%以上であり、好ましくは20%以上となるように、使用する前駆体ポリマーの種類や存在比を調節する。かかるSi−N結合の形成割合が10%よりも低すぎると、耐熱性又は高温条件下における化学的安定性が低下するため、好ましくない。特に高温且つ水蒸気雰囲気下での使用に適さなくなる虞がある。なお、使用する前駆体ポリマーは1種のみでもよく、或いは2種類以上の前駆体ポリマーを適宜組み合わせて用いてもよい。
【0018】
好適なケイ素系セラミック前駆体ポリマーの具体例として、種々のポリシラザン、ポリカルボシラザン、ポリカルボシラン、ポリシラン、ポリ有機シロキサン、ポリシラスチレン等が挙げられる。
特に好ましい前駆体の一例は、一般式:
[R SiNH][RSiHNH][RSiN]
で示されるポリシラザンである。ここで式中のx、y及びzはx=y+z=0.5を満たす実数である。また、R、R及びRはそれぞれが独立して炭素数1〜3の低級アルキルである。好ましくは、R、R及びRがいずれもメチルである。
【0019】
なお、特に限定するものではないが、多孔質非酸化物セラミック層を形成するのに好適なポリシラザンは、一例を挙げれば以下のように調製することができる。すなわち、ジハロシラン(RSiHX)或いは当該ジハロシランと他のジハロシラン(RSiX)との混合物をアンモニアと反応させることによってシラザンオリゴマーを得る。次いで、塩基性触媒の存在下で当該シラザンオリゴマーの脱水素反応を起こさせる。これにより、ケイ素原子に隣接する窒素原子の脱水素が行われ、結果、シラザンオリゴマーが相互に脱水素架橋して成るポリシラザンを生成することができる。なお、この生成プロセスに使用されるジハロシランの好ましいものは、上記R、R、Rが、それぞれ、水素、炭素数が1〜6の低級アルキル基、置換アリル基、非置換アリル基、炭素数が6〜10の非置換アリール基、トリアルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基のいずれかである。或いは、Rは水素であり、RおよびRが上記列挙した官能基のいずれかである。このときR、RおよびRは全て同じ基でもよく、相互に異なる基でもよい。なお、上記ジハロシランの式中のXはハロゲン基である。
また、市販されているポリシラザン(例えばチッソ(株)から購入できる)を好適に使用することができる。ポリシラザンの熱分解によって、Si−N結合主体の繰返し構造を基本骨格とする耐熱性の高い多孔質非酸化物セラミック層(膜)を容易に形成することができる。
【0020】
なお、使用するポリシラザン等の前駆体ポリマーの分子量に特に制限はないが、粘性制御等の観点から、質量平均分子量で200〜100,000程度のものが好ましい。質量平均分子量が略1,000〜20,000の前駆体が特に好ましい。
【0021】
次に、本発明の実施にあたって使用するVIII族金属を含む有機金属化合物(以下「VIII族金属化合物」と略称する。)について説明する。ここでVIII族金属化合物とは、周期表のVIII族に属するいずれかの金属元素を構成要素とする有機金属化合物であり、有機官能基とVIII族金属とを含有する化合物(例えば錯体、キレート)を包含する。VIII族金属のカルボニル化合物やカルボン酸塩等が好適である。
VIII族金属元素としては、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)及び白金(Pt)があり、このうちニッケル及び白金族元素(Ni、Pt、Ir、Os、Pd、Rh、Ru)のうちのいずれかが好ましく、ガス改質反応における触媒機能に優れるNi及びRhが特に好ましい。例えば、ニッケル(II)2−エチルヘキサノエート[Ni(C8H15O2)]、アセチルアセトネートジカルボニルロジウム[Rh(C5H7O2)(CO)2]等がVIII族金属化合物の好適な具体例として挙げられる。
【0022】
VIII族金属化合物と前駆体ポリマーの混合比は特に限定されないが、好ましくは、熱分解処理後に生成される多孔質非酸化物セラミック層(即ち有機成分が除かれた後の無機生成物)におけるVIII属金属の含有率が0.2〜15質量%(好ましくは1〜15質量%、より好ましくは1〜10質量%)となるように、VIII族金属化合物と前駆体ポリマーとの混合比が決定され得る。例えば所定量のポリシラザンに対して、当該ポリシラザン全質量の2〜7質量%に相当する質量のVIII属金属(例えばNi)を含むこととなる量のVIII族金属化合物を混合するとよい。なお、所定量の前駆体ポリマー(例えばポリシラザン)に対するVIII族金属化合物の添加量(混合比)が、使用するVIII族金属化合物の組成(即ち金属部分と有機部分との構成比)に応じて適宜異なることは、当業者には容易に理解される。
このような混合比を採用すると、電子顕微鏡(SEM)観察による一次粒子径1μm以下(好ましくは100nm以下、典型的には平均粒子径5〜100nm)の金属微粒子が均一に分散する多孔質セラミック膜を安定的に作製することができる。
【0023】
本発明の実施に使用する有機溶媒は、ケイ素及び窒素を主体とする非酸化物セラミックの前駆体ポリマーと、VIII族金属化合物とがいずれも溶解し得る有機溶媒が好ましい。具体的には、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族系溶媒、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジブチルエーテル等のエーテル系溶媒が適当である。このうち、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族系溶媒、特にトルエンが両者を良好に溶解するために好ましい。前駆体ポリマー及びVIII族金属化合物の両者を同じ有機溶媒に溶解させることが相溶性に優れるために好ましいが、互いに均一に混合し得る限り、予め前駆体ポリマーとVIII族金属化合物をそれぞれ異なる溶媒に溶解しておき、それらを混合してもよい。
【0024】
有機溶媒中の前駆体ポリマーの濃度は特に限定されないが、膜タイプの触媒担持セラミック多孔質体を形成するには、有機溶媒中の前駆体ポリマーの濃度は0.5質量%〜40質量%程度が適当であり、1質量%〜25質量%程度が好ましい。有機溶媒中の前駆体ポリマーの濃度が0.1質量%未満或いは40質量%を超えると、多孔質セラミック支持体表面に均一なセラミック層を形成し難い。
【0025】
使用する有機溶媒中に前駆体ポリマー及びVIII族金属化合物を溶解して混合する手段としては、従来知られたいずれの手段を採用してもよい。例えば、同じ有機溶媒中に前駆体ポリマー及びVIII族金属化合物を同時に溶解させて混合してもよいし、互いに別々の容器にて予め有機溶媒中に溶解させておいた前駆体ポリマー及びVIII族金属化合物を混合してもよい。或いは、所定の容器内の有機溶媒にいずれか一方を先に溶解させ、その後に他方を溶解及び混合してもよい。
なお、溶解及び混合手段としては、従来公知のいずれの手段を用いてもよく、例えば、種々のミキサー(例えば超音波ミキサー)を使用することができる。なお、必要に応じて、他の添加剤を溶解・混合してもよい。
【0026】
次に、多孔質セラミック支持体について説明する。ここで多孔質セラミック支持体とは、本発明の実施によって得られる触媒担持セラミック多孔質体の支持体に相当する材料であり、その材質の好適例としてはα−アルミナ、γ−アルミナ、窒化ケイ素、炭化ケイ素、シリカ、ジルコニア、チタニア、カルシア、各種のゼオライト、等が挙げられる。あるいは、これらセラミックに種々の金属成分(Pd、Ni、Ti、Al、W、Nb、Ta、Co、Ru等)又はそれらの合金若しくは酸化物成分を適宜含有したものであってもよい。
このうち、機械的強度の保持、低熱膨張性等の観点から、アルミナ、窒化ケイ素及び炭化ケイ素が好ましい。支持体と膜とが共にSi及びNを主体に構成されるという構造上の共通性から窒化ケイ素が特に好ましい。
【0027】
使用する多孔質セラミック支持体の形状は特に限定されず、用途に応じて管形状、膜(薄板)形状、モノリス形状、ハニカム形状、多角形平板形状その他の立体形状であり得る。例えば、管形状の支持体は、ガス分離モジュール(特に水素分離モジュール)として改質器等のリアクターに適用し易く好適である。なお、所望する形状の支持体は、従来行われている周知の成形技法(押出し成形、鋳込み成形、テープ成形、CIP成形等)やセラミック焼成技法を実施することによって製造することができる。かかる成形法自体は何ら本発明を特徴付けるものではなく、詳細な説明は省略する。
【0028】
また、多孔質セラミック支持体が有する細孔の孔径は、支持体表面に膜形成が不可能なほど大きくなければ特に限定されないが、作製した触媒担持セラミック多孔質体を水素等のガス分離用途(改質反応を伴う場合と伴わない場合があり得る。)に用いる場合、その支持体の表面部に形成されるセラミック層(膜)の平均孔径よりも大きな平均孔径を有するものが適当である。例えば0.01μm〜10μm程度、特に0.01μm〜1μm程度の細孔径分布(ガス吸着法に基づく開気孔の細孔径分布をいう。以下同じ。)のピーク値及び/又は平均孔径を有するものが好ましい。また、機械的強度とガス透過性能とを高い次元で両立させるという観点から、支持体の孔隙率は30〜60%が適当であり、好ましくは35〜50%である。
また、多孔質セラミック支持体の厚みは、所定の機械的強度を保持しつつ表面部のセラミック層を支持し得る限り、限定されない。例えば、セラミック層(膜)の厚みが0.1〜5μmである場合には、100μm〜10mm程度の厚みが好適である。なお、触媒担持セラミック多孔質体の機械的強度は形状によって変化するし、当該機械的強度に対する要求も用途に応じて異なるため特に限定するものではないが、600〜800℃における3点曲げ強度(JIS R1601に準じる)が30MPa以上(より好ましくは60MPa以上、さらに好ましくは90MPa以上)である機械的強度を具備するように、支持体の平均孔径や孔隙率を設定するのが好ましい。
【0029】
使用する多孔質セラミック支持体としては、その全体が所定の材質(例えばアルミナ)から形成されたもの(典型的には対称構造体)であってもよいし、かかる構造体(本体)の表面に中間セラミック層が形成された二層構造(典型的には非対称構造体)のもの又はそのような中間セラミック層が二層以上形成された多層構造のものであってもよい。特に支持体本体の平均孔径が比較的大きな場合(例えば1μm以上)には、それよりも平均孔径の小さい中間セラミック層を形成することが、ガス分離等に適する平均孔径の小さい最表面部の多孔質非酸化物セラミック層を形成するうえで好ましい。
中間セラミック層は、支持体本体と同じ組成のもの、或いは、前駆体ポリマーの熱分解産物たる多孔質非酸化物セラミックと同じ組成のものが好ましい。
【0030】
作製した触媒担持セラミック多孔質体をガス分離用途に用いる場合、かかる中間セラミック層の細孔径分布のピーク値及び/又は平均孔径は0.01〜1μm程度(典型的には0.05〜0.5μm)が好ましい。また、気孔率は20〜60%程度が適当であり、好ましくは30〜40%程度である。また、中間セラミック層の厚みは特に制限はないが、製造した触媒担持セラミック多孔質体をガス分離材として使用する場合には、0.5〜200μm程度(典型的には10〜100μm)の厚みが好ましい。
このような中間セラミック層が予め形成された二層又は多層構造の多孔質セラミック基材を採用し、その表面に多孔質非酸化物セラミック層を形成・積層することによって、触媒担持セラミック多孔質体の細孔径を支持体中心から表面部にかけて傾斜的に小さくしていくことができる。かかる中間セラミック層は、従来と同様のプロセス(典型的には、セラミック材またはその前駆体材料を支持体に塗布し焼成する。)によって形成することができる。
【0031】
上述した多孔質セラミック支持体の表面部(多孔質セラミック体の外面及び表層部にある孔内面を包含する。)にポリシラザン等の前駆体ポリマーとVIII族金属化合物の混合溶液を付与する方法としては、従来の薄膜形成プロセスにおいて用いられる各種の方法を採用することができる。例えば、ディップコーティング法、スピンコーティング法、スクリーン印刷法、スプレー法が挙げられる。
特にディップコーティング法は、前駆体ポリマーとVIII族金属を含む溶液の多孔質セラミック支持体内部への浸透を抑制でき、キャピラリー圧力、焼成収縮等によるミクロ細孔構造の破壊を抑制するのに寄与し得る。このため、特にディップコーティング法は、実質的に欠陥の無いセラミック層(膜構造)を支持体表面部に直接的に形成するのに好適な手法である。
具体的には、前記混合溶液中にアルミナ、窒化ケイ素等の多孔質支持体をディップ(浸漬)する。ディップ時間は、数秒〜1分程度でよい。5〜30秒程度が好ましい。このことによってVIII族金属化合物及び前駆体ポリマーを支持体の表面部に均等に付与することができる。
【0032】
次に、支持体表面部にVIII族金属が分散したミクロ細孔に富む多孔質非酸化物セラミック層(典型的にはSi及びN主体のセラミック膜)を形成する処理(熱分解処理)について説明する。
かかる熱分解処理は、好ましくは、適当な加熱炉内に上記前駆体ポリマー−VIII族金属化合物混合溶液が塗付された支持体(被処理材料)を収容して行われる。例えば、被処理材料をアンモニア及び/又は水素を含有する雰囲気中或いは空気又は窒素雰囲気中で乾燥した後、適当な加熱炉内に収容する。而して、所定の焼成スケジュールに従って支持体ごと前駆体ポリマー及びVIII属金属化合物を加熱する。このことにより、前駆体ポリマーが熱分解され、VIII族金属が生成・分散された当該前駆体由来の焼成体即ちミクロ細孔に富むセラミック層(膜)を形成することができる。
【0033】
本発明の実施にあたっては、かかる熱分解処理の期間(典型的には加熱を開始したときから前駆体ポリマーの熱分解後に生成したセラミックの冷却が完了するまでの期間)中、或いは、少なくとも最高加熱(熱分解)温度まで加熱して冷却を開始するまでの間、不活性ガス及び/又は反応性(還元性)ガスを含む非酸化的雰囲気中に被処理材料を配置する。不活性ガスとしては、例えば窒素(N2)、ネオン(Ne)、ヘリウム(He)、アルゴン(Ar)が挙げられる。また、反応性ガスとしては、例えばアンモニア(NH3)、水素(H2)が挙げられる。このうち、特にメソ細孔の発生抑止効果が高いため、アンモニアガス又は水素ガス雰囲気中であることが好ましい。アンモニアガス又は水素ガスと上記いずれかの不活性ガス(典型的には窒素ガス)との混合ガスを採用してもよい。この場合、アンモニア又は水素の濃度は少なくとも30mol%であり、典型的には50mol%以上(50〜100mol%)である。70mol%以上が好ましく、90mol%以上(90〜100mol%)が特に好ましい。
このような雰囲気中で前駆体ポリマー及びVIII族金属化合物を加熱し熱分解することによって、VIII族金属(Ni、Rh等)が均一に分散された十分な表面積(実質的に欠陥の無い領域)とミクロ細孔に富むセラミック層(膜)を支持体表面部に形成することができる。
【0034】
また、焼成スケジュールは、微粒子状のVIII族金属が均一に分散され、ミクロ細孔に富むセラミック層(膜)が最終的に形成されるために、その条件(例えば中間温度及び最高加熱温度やその継続時間)が以下のように選択されることが好ましい。即ち、最高加熱温度は500〜1000℃、好ましくは600〜800℃、特に好ましくは650〜750℃の間に設定する。このとき、ほぼ200〜400℃、好ましくは200〜300℃、特に好ましくは230〜270℃の間に中間温度を設定する。加熱開始温度(典型的には常温域)から中間温度まで3℃/分以下、好ましくは0.5〜3℃/分、特に好ましくは1〜2℃/分の昇温速度で加熱する。その中間温度域(典型的には設定中間温度±25℃)で1〜6時間、好ましくは3〜4時間保持する。その後、最高加熱温度まで3℃/分以下、好ましくは0.3〜3℃/分、特に好ましくは0.5〜2℃/分の昇温速度で加熱し、その最高温度域(典型的には設定最高温度±25℃)で0.5〜3時間、好ましくは1〜2時間保持することが必要である。昇温速度が3℃/分より高すぎると、欠陥の発生頻度が高まったりメソ細孔の形成が促される虞があり好ましくない。
このような条件で熱分解処理を行うことにより、全体に均質でミクロ細孔に富むセラミック層(膜)を多孔質セラミック支持体の表面部に安定的に形成することができる。
【0035】
特に、200〜300℃の中間温度域で2〜6時間保持することにより、特に効率的にVIII族金属が均一に分散し且つミクロ細孔に富むセラミック層(膜)を安定的に形成することができる。なお、本明細書において開示した中間温度域での保持回数はそれぞれ1回で充分な効果が得られるが、保持回数を1回に限定しなくてもよい。例えば、最高加熱温度を800℃に設定した場合、室温から250℃まで0.5〜1℃/分程度の平均昇温速度で被加熱材料を加熱し、その温度で約3時間保持する。次いで、400℃まで0.5〜1℃/分程度の平均昇温速度で当該前駆体を加熱し、その温度で約2時間保持した後に最高温度まで同様又はやや遅い昇温速度で加熱してもよい。
【0036】
昇温速度は、加熱過程において変化させてもよい。高温になるほど昇温速度を遅くすることが好ましい。例えば、常温から500〜600℃までは1〜2℃/分(好ましくは1℃/分)程度の昇温速度とし、500〜600℃を越えてからはそれまでの昇温速度の30〜70%(好ましくは40〜60%)の昇温速度が好ましい。例えば500〜600℃まで1℃/分程度の昇温速度で加熱した場合は、それ以降の高温域では0.3〜0.7℃/分(好ましくは0.4〜0.6℃/分)程度の昇温速度で加熱するとよい。このような昇温スケジュールによると、熱分解(即ちセラミック膜生成)の過程における欠陥の発生をより高率に回避することができる。
【0037】
而して、最高加熱温度に達した後は、その最高温度域(典型的には最高温度±25℃)で被処理材料を0.5〜3時間(好ましくは1〜2時間)保持する。これにより、熱分解の結果生じた生成物の緩やかな拡散を促しつつ、生成したVIII族金属微粒子の均一な分散を実現することができる。かかる範囲に最高加熱温度があると、耐熱性が高く、且つ、VIII族金属微粒子が均一に分散しミクロ細孔に富む(即ち細孔容積が大きい)触媒担持セラミック多孔質体を形成することが容易である。このような触媒担持セラミック多孔質体は、当該最高加熱温度付近(例えば650〜750℃)で使用するガス分離材、濾過材又は触媒担体として好適である。
【0038】
最高加熱温度域で所定の時間保持後、室温まで被処理材料(セラミック層(膜)が生成された支持体)を冷却する。実質的にメソ細孔の認められないミクロ細孔に富むセラミック層(膜)を得る場合、徐々に冷却するとよい。概ね3℃/分以下、例えば0.3〜2.0℃/分程度の冷却速度が適当であり、0.5〜1℃/分(多少の誤差は許容される)の平均冷却速度が好ましい。なお、ここで室温とは、特に100℃以下、典型的には5〜35℃程度を意味する。この冷却速度によれば、広範囲に欠陥の認められないミクロ細孔構造を有する触媒担持セラミック多孔質体を安定的に製造することができる。
なお、上述した熱分解処理を実施して得られる多孔質非酸化物セラミック層の表面部に、ディップコーティング法等によって前駆体ポリマー−VIII族金属化合物混合溶液を再度付与し、その後に同様の熱分解処理を繰り返すことにより、ガス改質及び分離特性に特に優れるガス分離材を製造することもできる。
【0039】
本発明の製造方法により得られた触媒担持セラミック多孔質体は、150℃における水素/窒素分離係数を少なくとも10、好ましくは50以上とし、その温度での水素透過率を少なくとも1×10-7モル/m2・s・Pa、好ましくは2×10-7モル/m2・s・Pa以上とすることができる。また、500℃における水素透過率を少なくとも1×10-6モル/m2・s・Pa、好ましくは2×10-6モル/m2・s・Pa以上とすることができる。
かかる性状の触媒担持セラミック多孔質体によると、高温腐食環境条件下においても比較的高い水素透過速度及び水素分離能(水素選択性)を保持しつつ、担持された金属の触媒機能により効率よく原料ガスの改質(水素生成)及び分離処理を行うことができる。また、本発明により提供される好ましい触媒担持セラミック多孔質体は、熱水安定性に優れる。従って、高温(例えば500℃)且つ水蒸気雰囲気中においても、上記水素透過率を維持し得る。
【0040】
本発明によって提供される触媒担持セラミック多孔質体は、典型的には、セラミック膜のガス吸着法(BET法等)に基づく細孔径分布のピーク値及び/又は平均孔径は1nm以下である。好ましくは、上記触媒担持非酸化物セラミック膜の表面に分布する細孔(開気孔をいう。以下同じ。)の半数以上(特に好ましくは90%以上)が孔径0.5nm以下のミクロ細孔である。さらに好ましくは、表面セラミック膜における細孔径分布のピーク値又は平均孔径が0.2nm〜1nm(BET法等のガス吸着法による)である。
細孔径分布のピーク値及び/又は平均孔径が1nm以下(例えば0.2〜0.5nm)のセラミック膜は、水素のような比較的小さいサイズ(動的分子直径:約0.29nm)の無極性分子を混合ガスから選択的に分離するのに特に効果的である。このような性状の微細孔に富む触媒担持セラミック多孔質体は、改質ガスその他の混合ガスから水素を生成及び分離するのに使用する膜型改質器及び水素分離膜材として好適に使用し得る。
【0041】
また、本発明の実施により得られる多孔質非酸化物セラミック層(膜)の表面積は100m2/g以上(好ましくは150m2/g以上、典型的には150〜350m2/g)であり得、さらにはミクロ細孔の容積(以下、単に「細孔容積」という。)が0.05cm3/g以上(好ましくは0.07cm3/g以上、典型的には0.07〜0.2cm3/g)であり得る。また、表面セラミック層(膜)の厚さは100μm以下が適当である。かかる膜厚が0.01〜50μmのものが好ましく、0.05〜50μmのものが特に好ましい。また、本発明によると、100〜500nm程度の膜厚であるにも拘わらず、優れたガス改質及び選択的透過性(例えば水素の選択的透過性)を示す膜型改質器及び水素分離膜材が提供され得る。
【0042】
本発明の触媒担持セラミック多孔質体は、用いる支持体の形状によって、種々の形態をとり得る。すなわち、セラミック支持体の形状を適宜変更することによって種々の形態の容器や装置にガス改質及び分離モジュールとして組み込むことができる。特に、膜型改質及び水素分離モジュールとして燃料電池システムに組み込むことができる。このとき、セラミック支持体の形状を管形状とすることで管形状膜型改質器或いは水素分離モジュールが形成され得る(即ち管の内壁面及び/又は外壁面にセラミック膜が形成される。)。
また、窒化ケイ素等から成る多孔質セラミック支持体の形状をプレート形状に成形すれば、当該プレート形状のモジュールが形成されるわけである。本発明によると、特に高温型燃料電池システム用膜状改質器を提供することができる。
【0043】
【実施例】
以下に説明する実施例によって、本発明を更に詳細に説明するが、本発明をかかる実施例に示すものに限定することを意図したものではない。
【0044】
<実施例1:触媒担持セラミック多孔質体の製造(1)>
3000質量部のアルミナ粉末(50%粒子径:約3μm)に100質量部の有機バインダーを添加して混合した。この混合物に60質量部のワックスエマルジョンと60質量部のポリエーテル系合成油(潤滑剤)と420質量部のイオン交換水を添加して混練し、押出し成形用坏土を得た。次いで、その坏土を押出成形機により押出し成形した後、マイクロ波で乾燥し、空気雰囲気で焼成することにより、管形状(外径:10mm、内径:7mm、長さ:50mm)の多孔質セラミック体(支持体)を得た。
次いで得られた多孔質アルミナ支持体の表面を緻密化した。すなわち、1200質量部の高純度α−アルミナ粒子(平均粒子径:約0.2μm)に825質量部の蒸留水を加え、ボールミルで混合した。その混合物に、140質量部の有機バインダーに660質量部の蒸留水を加えて加熱スターラーで攪拌・混合した溶液と、72質量部の可塑剤とを添加した後、ボールミルで混合して製膜用スラリーを得た。次に、その製膜用スラリーを真空脱泡(泡抜き)した。その後、かかるスラリー中に、予め外表面研磨した上記多孔質支持体を30秒間浸漬した。これにより、外表面に緻密層を形成した支持体を、次いで、室温大気中で乾燥し、空気雰囲気で焼成(1100℃)した。この一連の処理によって、α−アルミナ層が外表面に形成された管状アルミナ支持体を得た。この支持体の平均細孔径は約60nmであった。
【0045】
一方、市販のポリシラザン含有スラリー(ポリシラザン60質量%、トルエン40質量%)に対して、含有ポリシラザンの7質量%に相当する量のニッケルが加えられるように計算した量のニッケル(II)2−エチルヘキサノエートを添加し、超音波攪拌処理を約1時間行った。これにより、ポリシラザンの7質量%に相当する量のニッケルを含むコーティング用混合溶液(以下「7%Ni−コーティング液」という。)を得た。
【0046】
上記アルミナ支持体と7%Ni−コーティング液とを用いて触媒担持表面セラミック層の形成を行った。すなわち、上記アルミナ支持体を7%Ni−コーティング液に20秒間浸漬(ディップ)した。なお、このディップ処理の際には管形状アルミナ支持体の外周面にのみコーティング液が付着するように、当該支持体の両端開放部を合成樹脂フィルムでラップしておいた。
ディップコーティング後、一定の速度でアルミナ支持体をコーティング液から引き上げ、60℃で4時間乾燥した。
【0047】
次に、図1に示す触媒担持セラミック多孔質体製造装置100を用いて熱分解処理を行った。
この装置100は、円筒形状の焼成用加熱炉(マッフル炉)101を備えており、その炉内には反応性ガス(ここではアンモニアガス)が連続的に所定の流量(流速)で供給される(図中の矢印参照)。すなわち、加熱炉101のガス導入側には、ガスタンク(ここではアンモニアタンク)104が接続されている。このガスタンク104には電磁バルブ103と流量計108が接続されている。これら電磁バルブ103と流量計108は、制御部105と電気的に接続されている。一方、加熱炉101のガス排出側には、ポンプ110が接続されている。この構成によって本製造装置100では、制御部105を作動させ、流量計108からの入力データに基づいてガスタンク104からのガス流量を調整し(即ち電磁バルブ103の開閉制御を行う)、所定の流量(流速)を維持しつつアンモニアガスを加熱炉101内に導入することができる。また、制御部105は加熱炉101に装備される加熱器101a(典型的にはガス燃焼装置)とも電気的に接続されており、制御部105からの操作信号によって加熱器101aをオンオフ制御して炉101内の温度を適宜調節することができる。
【0048】
具体的には、上記乾燥後のNi−ポリシラザンコーティング支持体120を加熱炉101内に収容した。ポンプ110を作動させて炉101内に概ね100〜150ml/分(ここでは150ml/分)のアンモニアガス(純度99%)を供給しつつ、アンモニアガス雰囲気中で以下の焼成スケジュールに従って炉内の被処理体(支持体)120を加熱し、支持体表面部にコーティングされたポリシラザン及び有機金属化合物を熱分解した。なお、圧力条件は大気圧とした。
【0049】
すなわち、(1).室温から250℃まで1℃/分程度の平均昇温速度で加熱し、(2).250℃で3時間保持し、(3).250℃から650℃まで1℃/分程度の平均昇温速度で加熱し、(4).650℃(最高温度)で1時間保持し、そして(5).650℃から室温まで約1℃/分の平均冷却速度で冷却した。
この焼成プロセスにより、Ni微粒子(平均一次粒子径:10nm)が担持されたミクロ細孔に富むポリシラザン起源のセラミック層がアルミナ支持体表面部に形成された触媒担持セラミック多孔質体(実施例1)を製造した。
【0050】
<実施例2:触媒担持セラミック多孔質体の製造(2)>
上記市販のポリシラザン含有スラリーに対して、含有ポリシラザンの2質量%に相当する量のニッケルが加えられるように計算した量のニッケル(II)2−エチルヘキサノエートを添加し、超音波攪拌処理を約1時間行った。これにより、ポリシラザンの2質量%に相当する量のニッケルを含むコーティング用混合溶液(以下「2%Ni−コーティング液」という。)を得た。
この2%Ni−コーティング液と上記アルミナ支持体を使用し、最高加熱温度を725℃に設定した以外は実施例1と同様のプロセスによって、Ni微粒子(平均一次粒子径:10nm)が担持されたミクロ細孔に富むポリシラザン起源のセラミック層がアルミナ支持体表面部に形成された触媒担持セラミック多孔質体(実施例2)を製造した。
【0051】
<実施例3:触媒担持セラミック多孔質体の製造(3)>
上記市販のポリシラザン含有スラリーに対して、含有ポリシラザンの2質量%に相当する量のロジウムが加えられるように計算した量のアセチルアセトネートジカルボニルロジウムを添加し、超音波攪拌処理を約1時間行った。これにより、ポリシラザンの2質量%に相当する量のニッケルを含むコーティング用混合溶液(以下「2%Rh−コーティング液」という。)を得た。
この2%Rh−コーティング液と上記アルミナ支持体を使用し、最高加熱温度を725℃に設定した以外は実施例1と同様のプロセスによって、Rh微粒子(平均一次粒子径:10nm)が担持されたミクロ細孔に富むポリシラザン起源のセラミック層がアルミナ支持体表面部に形成された触媒担持セラミック多孔質体(実施例3)を製造した。
【0052】
<試験例1:表面積、細孔容積及び細孔径の測定>
実施例1〜3で得られた各触媒担持セラミック多孔質体の表面積、細孔容積及び細孔径を次のようにして測定した。
すなわち、各触媒担持セラミック多孔質体100gを気密容器内に移し、いわゆるガス吸着法(ここではアルゴンを用いた。)を実施した。具体的には、極低温(概ね70〜100°K)でセラミック材の表面に単分子吸着したアルゴン分子のモル数を求め、その値に基づいて触媒担持セラミック多孔質体の表面積(BET比表面積)および細孔容積を算出した。また、ケルビンの式(毛細管凝縮理論)を用いて細孔径分布を求め、そのピーク値を算出した。結果を表1に示す。
【0053】
【表1】
Figure 0004247972
【0054】
表1から明らかなように、各実施例で得られた触媒担持セラミック多孔質体は、その細孔径ピーク値が0.5nmにあり、表面積が広い。また、最高加熱温度が650〜725℃という高温であるにも関わらず、細孔容積が0.07cm3/g以上であった。このことは、これら触媒担持セラミック多孔質体がミクロ細孔に富み、600〜800℃(具体的には650〜725℃)という高温条件下で効率のよいガス分離その他の高性能濾過を実現し得るセラミック材料であることを示すものである。
なお、表1の実施例2及び3から明らかなように、同様な製造条件下ではロジウムに比べてニッケルの方が表面積及び細孔容積が高い。従って、担持するVIII族金属としては特にニッケルが好適である。
【0055】
<試験例2:ガス分離特性の評価(1)>
次に、実施例1〜3で得られた触媒担持セラミック多孔質体10(以下「ガス分離モジュール10」という。)を用いて改質装置1を構築し、当該ガス分離モジュール(膜型改質器)10のガス分離特性、即ち水素透過率及び窒素透過率並びに水素/窒素分離係数を評価した。
先ず、図2に示すような改質装置1を作製した。この図に示すように、本試験例に係る改質装置1は、大まかにいって、筒状のステンレス製チャンバー2と、触媒(Ni又はRh)が担持された多孔質非酸化物セラミック層(多孔質セラミック膜)12を備えた多孔質支持体14を本体とするガス分離モジュール(膜型改質器)10とから構成されている。
チャンバー2には、別途、ガス供給管3と、ガス排出管4とが設けられている。また、チャンバー2の周囲には図示しないヒーターおよび断熱材が設けられており、チャンバー2内部の温度を室温〜1200℃の範囲でコントロールすることができる。
チャンバー2の内部には、ガス分離モジュール(膜型改質器)10が配置されている。なお、本ガス分離モジュール(膜型改質器)10によれば、セラミック膜12に触媒が担持されているため、その周囲の空間部20に改質用触媒18を充填する必要はないが、改質効率(水素生成効率)を向上させるために種々の触媒18を付加的に用いることもできる。本評価試験では、付加的な触媒18をチャンバー2内に充填せずに行った。
【0056】
図示されるように、ガス分離モジュール10の一端は金属製キャップ5によってシールされており、当該端部から中空部16へのガスの流入を防止している。また、ガス分離モジュール10の他端側には、ジョイント管30が取り付けられている。図示するように、ジョイント管30の開口先端部(透過ガス排出口6)はチャンバー2の外部に露出した状態とした。さらに、ガス分離モジュール10の外周面における触媒担持表面セラミック層(即ちガス分離膜)12の端の部分(即ちジョイント管取付部分の近傍)には、高温シール材を挿入してメカニカルシールした。
ジョイント管30の透過ガス排出口6と接続するガス排出側流路には図示しないガスクロマトグラフが装備されており、そこを流れるガス濃度を測定し、その測定データをコンピュータシステムによって自動バッチ処理で解析することができる。
チャンバー2のガス供給管3は外部ガス又は水蒸気等の供給源に接続しており、当該ガス供給管3を介してチャンバー内の空間部20に水素、窒素等の測定用ガスや水蒸気を供給することができる。なお、空間部20のガスはガス排出管4から外部に排出される。
【0057】
而して、かかる系において、ガス分離モジュール10の水素透過率ならびに水素/窒素分離係数を次のようにして評価した。
すなわち、図示しない水素供給源および窒素供給源から所定の流量で水素及び窒素をチャンバー2内に供給した。このとき、ガス分離膜12の内外の差圧が約2×10Pa(約0.2atm)となるようにした。なお、かかる評価試験はチャンバー2内の温度を150℃に上げて行った。このように温度を上げて試験することで、改質装置1のガス分離モジュール10について高温時における水素分離特性を評価することができる。
【0058】
具体的には、適宜ヒーターを作動させてチャンバー2内の温度制御(室温〜150℃)を行いつつ、上記差圧を生じさせた状態で水素及び窒素をそれぞれチャンバー2内に供給した。而して、セッケン膜流量計(図示せず)によって透過側(即ち透過ガス排出口6と接続するガス排出側流路)の流速を測定した。
水素および窒素それぞれのガス透過率は次の式「Q=A/((Pr−Pp)・S・t)」から算出した。ここでQはガス透過率(permeation:モル/m2・s・Pa)、Aは透過量(mol)、Prは供給側即ちチャンバー2内の空間部20の圧力(Pa)、Ppは透過側即ちガス分離モジュール10の中空部16の圧力(Pa)、Sは断面積(m)、tは時間(秒:s)を表す。また、水素/窒素分離係数(H2/N2 selectivity)は、水素透過率と窒素透過率との比率すなわち式「α=QH2/QN2」から算出できる。ここでαは水素/窒素分離係数(透過率比)、QH2は水素透過率、QN2は窒素透過率を表す。
【0059】
実施例2及び3について、150℃で測定した水素透過率および水素/窒素分離係数を表2に示す。
この表から明らかなように、各実施例に係るガス分離材(ガス分離モジュール)は、いずれも1×10-7モル/m2・s・Paを上回る水素透過率を示すとともに、10以上の水素/窒素分離係数を示した。特に実施例2のガス分離材は50以上(ここでは58)という極めて高い水素/窒素分離係数を示した。これらの結果は、本発明に係る触媒担持セラミック多孔質体が150℃以上(例えば400℃以上、さらには600℃以上)の高温条件下でも高い水素ガス分離特性を有することを示すものである。
【0060】
【表2】
Figure 0004247972
【0061】
次に実施例1について、チャンバー2内の温度が300K(ほぼ室温)での水素透過率および水素/窒素分離係数を測定した。結果を表3に示す。
この表から明らかなように、実施例1のガス分離材(ガス分離モジュール)は、1×10- モル/m2・s・Paを上回る水素透過率を示すとともに、常温域にも拘わらず3.5という高い水素/窒素分離係数を示した。
【0062】
【表3】
Figure 0004247972
【0063】
<試験例3:ガス分離特性の評価(3)>
本試験例では、500℃における熱水安定性を評価した。すなわち、チャンバー2内の温度を500℃に上げるとともに0.5MPaの合計圧力(0.25MPaのH2O部分圧)とした以外は試験例2と同様の条件で実施例2のガス分離材について水素透過率を測定した。その結果、かかる500℃の熱水条件下での水素透過率は2×10- モル/m2・s・Paであった。また、実施例2のガス分離材は、この熱水条件下に1時間暴露後にも同じ水素透過率を保持していた。この結果から明らかなように、本発明の触媒担持セラミック多孔質体は耐熱水性に優れており、熱水条件下でも高い水素透過特性を維持し得る。
【0064】
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組み合わせによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組み合わせに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の製造方法を実施する為の製造装置の一例を模式的に示すブロック図である。
【図2】 一実施例に係るガス分離膜(モジュール)を備えた改質装置の構造を模式的に示す説明図である。
【符号の説明】
1 改質装置
10 ガス分離モジュール(管形状触媒担持セラミック多孔質体)
12 ガス分離膜(触媒担持多孔質セラミック層)
14 多孔質支持体
100 製造装置
101 加熱炉
104 ガスタンク
105 制御部
120 被処理体(支持体)

Claims (4)

  1. 触媒担持セラミック多孔質体から成るガス分離膜材を製造する方法であって、
    (a)ポリシラザンと、白金族金属及びニッケルのうちから選択されるいずれかの金属を含む有機金属化合物であって該ポリシラザン全質量の2〜7質量%に相当する質量の前記金属を含むこととなる量の有機金属化合物とを有機溶媒に溶解して成る混合溶液を用意する工程と、
    (b)該混合溶液を、ガス吸着法に基づく細孔径分布のピーク値及び/又は平均孔径が0.01μm〜1μmである多孔質セラミック支持体に付与する工程と、
    (c)該多孔質セラミック支持体を非酸化的雰囲気中において0.5〜10℃/分の昇温速度でほぼ200〜400℃の間で設定される中間温度まで加熱し、その中間温度域にて1〜6時間保持した後に0.3〜10℃/分の昇温速度で600〜950℃の間で設定される最高温度まで加熱し、その最高温度域にて0.5〜3時間保持することにより、前記支持体の表面部に平均粒子径5〜100nmの前記金属微粒子が分散したミクロ細孔に富む多孔質非酸化物セラミック層から成るガス分離膜を生成する工程と、
    (d)前記多孔質非酸化物セラミック層から成るガス分離膜を有する支持体を冷却する工程と、
    を包含する、ガス分離膜材の製造方法。
  2. 前記(d)工程は、10℃/分以下の冷却速度で行われる、請求項1に記載の方法。
  3. 前記(c)工程は、アンモニア及び/又は水素を含む非酸化的雰囲気中において行われる、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記金属がニッケルまたはロジウムである、請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
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