JP4245556B2 - キャスト塗工紙及びその製造方法 - Google Patents
キャスト塗工紙及びその製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4245556B2 JP4245556B2 JP2004349424A JP2004349424A JP4245556B2 JP 4245556 B2 JP4245556 B2 JP 4245556B2 JP 2004349424 A JP2004349424 A JP 2004349424A JP 2004349424 A JP2004349424 A JP 2004349424A JP 4245556 B2 JP4245556 B2 JP 4245556B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- pigment
- parts
- particle size
- coated paper
- manufactured
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Paper (AREA)
Description
また、プラスチックピグメントは、球状(密実)、中空球状等のものが使用できるが、光の散乱の少ない球状(密実)のものが最も効果的にパール光沢感が発現できる。プラスチックピグメントの平均粒径は30 nm以上300nm未満のものが好ましい。また、プラスチックピグメントを使用することにより、湿潤時および乾燥後の塗工層密度を低下させる効果がある。良好な操業性と品質を確保するために低塗工量にて湿潤時および乾燥後の塗工層厚さをできるだけ厚くするため、使用するプラスチックピグメントの密度は、1.5 g/cm3未満が好ましく、1.1g/cm3未満がさらに好ましい。
工用助剤も添加することができる。
上記のように調製されたキャスト塗工液を原紙に塗工するための方法としては、上記のように調製された塗工液は、エアナイフコータ、ロールコータ、バーコータ、ロッドコータ、ブレードコータ等で原紙に塗工される。良好な塗工面を得るためには、ロールコータまたはエアーナイフコータを用いて塗工するのが好ましい。塗工量については特に限定されるものではないが、原紙の片面あたり1〜30g/m2が好ましい。また、本発明においては、パール顔料を含んでいるため、塗工量が1 g/m2以上10 g/m2未満の低塗工量においても、意匠性の高いパール光沢感を得ることができ、更に塗工時の乾燥負荷が軽減されるため、塗工速度をあげることができ、操業性にも優れる。より好ましくは塗工量が3 g/m2以上10 g/m2未満である。
いては蟻酸塩を使用することが特に好ましい。
<評価方法>
(1)粒度分布および平均粒径の測定:合成パール顔料についてはレーザー回折/散乱法
(マルバーン(株)製、機器名:マスターサイザーS)を用いて、粒子の体積粒度分布を測定し、粒径が5μm以上の粒度分布の割合を測定した。また、300nm以下のプラスチックピグメントについては、動的光散乱法(大塚電子製、機器名:DL−700)を用いて数平均での値をを平均粒径とした。
(2)白紙光沢度:23℃、相対湿度50%の雰囲気で24時間放置して、JIS P 8142およびJIS Z 8741に基づいて75°、60°、および20°光沢度を測定した。
(3)印刷光沢度:RI印刷機を用いて、TKハイユニティMZ、紅(東洋インキ製造製)を0.3 mlロールに展開して印刷し、23℃、相対湿度50%の雰囲気で24時間放置してインキを乾燥させ、印刷物の表面をJIS P 8142およびJIS Z 8741に基づいて75°、60°、および20°光沢度を測定した。印刷光沢度から白紙光沢度を引いた値を△GLとした。
(4)平滑度:JAPAN TAPPI No.5「空気マイクロメーター型試験機による紙および板紙の平滑度・透気度試験方法」に基づいて測定した。
(5)パール光沢感評価:目視による官能評価により行った。
4:パール光沢感がある。
3:ややパール光沢感がある。
1:パール光沢感はない。
(6)インキセット性:RI印刷試験機を用いて、印刷インキ(枚葉プロセスインキ TK ハイユニティ 紅 MZ、東洋インキ製造製)を0.3 mlロールに展開して印刷し、10秒後に白紙と印刷面を重ねて、再度RI印刷試験機にてニップし、白紙に転写したインキの濃度を目視評価し、速度を判定した。なお、評価は以下の通りであり、評価1および2は、実用上注意を要する。
4:速い。
3:中程度である。
1:非常に遅い。
(7)印刷表面強度:RI印刷試験機を用いて、印刷インキ(特殊インキ SMX タッ クグレード墨 18XF、東洋インキ製造製)を0.6 mlロールに展開して印刷 し、印刷面のピッキングの程度を目視評価し、判定した。なお、評価は以下の通りで あり、評価1および2は、実用上問題がある。
4:強い。
3:中程度である。
1:非常に弱い。
坪量245.3 g/m2 のコート紙に、酸化チタンの被覆率が38%で、粒度分布の80%が5〜25 μmの範囲である合成パール顔料(「イリオジン120」、メルク・ジャパン(株)製)50部、平均粒径200nm、顔料密度1.0 g/cm3のプラスチックピグメント(L8999、旭化成ケミカルズ(株)製)50部、スチレン・ブタジエン系ラテックス(SN-335R、日本エイアンドエル(株)製)34部、ミルクカゼイン5.5部、離型剤3.6部の塗工液を作製し、メイヤーバーを用いて塗工した直後、蟻酸カルシウムを含む凝固液に浸漬し、表面温度95 ℃の鏡面ドラムにニップ圧 40 kg/cmにて圧着・乾燥してキャスト塗工紙を得た。
実施例1において、酸化チタンの被覆率が38%で、粒度分布の80%が5〜25 μmの範囲である合成パール顔料(「イリオジン120」、メルク・ジャパン(株)製)50部、平均粒径200nm、顔料密度1.0 g/cm3のプラスチックピグメント(L8999、旭化成ケミカルズ(株)製)50部の代わりに、合成パール顔料(「イリオジン120」、メルク・ジャパン(株)製)40部、プラスチックピグメント(L8999、旭化成ケミカルズ(株)製)60部に置き換えた以外は実施例1と同様の方法でキャスト塗工紙を得た。
実施例1において、酸化チタンの被覆率が38%で、粒度分布の80%が5〜25 μmの範囲である合成パール顔料(「イリオジン120」、メルク・ジャパン(株)製)50部の代わりに、酸化チタンの被覆率が29%で、粒度分布の80%が10〜60μmの範囲である合成パール顔料(「イリオジン100」、メルク・ジャパン(株)製)50部を用いた以外は、実施例1と同様の方法でキャスト塗工紙を得た。
実施例1において、酸化チタンの被覆率が38%で、粒度分布の80%が5〜25 μmの範囲である合成パール顔料(「イリオジン120」、メルク・ジャパン(株)製)50部、平均粒径200nm、顔料密度1.0 g/cm3のプラスチックピグメント(L8999、旭化成ケミカルズ(株)製)50部、スチレン・ブタジエン系ラテックス(SN-335R、日本エイアンドエル(株)製)34部の代わりに、合成パール顔料(「イリオジン120」、メルク・ジャパン(株)製)40部、プラスチックピグメント(L8999、旭化成ケミカルズ(株)製)20部、平均粒径150nmの軽質炭酸カルシウム(「Brillant 15」、白石工業(株)製)40部に、またスチレン・ブタジエン系ラテックス(SN-335R、日本エイアンドエル(株)製)29部に置き換えた以外は実施例1と同様の方法でキャスト塗工紙を得た。
実施例1において、酸化チタンの被覆率が38%で、粒度分布の80%が5〜25 μmの範囲である合成パール顔料(「イリオジン120」、メルク・ジャパン(株)製)50部、平均粒径200nm、顔料密度1.0 g/cm3のプラスチックピグメント(L8999、旭化成ケミカルズ(株)製)50部の代わりに、合成パール顔料(「イリオジン120」、メルク・ジャパン(株)製)50部、平均粒径150nmの軽質炭酸カルシウム(「Brilliant 15」、白石工業(株)製)50部に置き換えた以外は実施例1と同様の方法でキャスト塗工紙を得た。
実施例1において、酸化チタンの被覆率が38%で、粒度分布の80%が5〜25 μmの範囲である合成パール顔料(「イリオジン120」、メルク・ジャパン(株)製)50部、平均粒径200nm、顔料密度1.0 g/cm3のプラスチックピグメント(L8999、旭化成ケミカルズ(株)製)50部の代わりに、プラスチックピグメント(L8999、旭化成ケミカルズ(株)製)50部、平均粒径150nmの軽質炭酸カルシウム(「Brilliant 15」、白石工業(株)製)50部に置き換えた以外は実施例1と同様の方法でキャスト塗工紙を得た。
実施例1において、酸化チタンの被覆率が38%で、粒度分布の80%が5〜25 μmの範囲である合成パール顔料(「イリオジン120」、メルク・ジャパン(株)製)50部、平均粒径200nm、顔料密度1.0 g/cm3のプラスチックピグメント(L8999、旭化成ケミカルズ(株)製)50部、スチレン・ブタジエン系ラテックス(SN-335R、日本エイアンドエル(株)製)34部の代わりに、合成パール顔料(「イリオジン120」、メルク・ジャパン(株)製)15部、微粒硫酸バリウム(BF20−P、堺化学(株)製)85部、スチレン・ブタジエン系ラテックス(SN−335R、日本エイアンドエル(株)製)20部に置き換えた以外は実施例1と同様の方法でキャスト塗工紙を得た。
実施例1において、酸化チタンの被覆率が38%で、粒度分布の80%が5〜25 μmの範囲である合成パール顔料(「イリオジン120」、メルク・ジャパン(株)製)50部、平均粒径200nm、顔料密度1.0 g/cm3のプラスチックピグメント(L8999、旭化成ケミカルズ(株)製)50部、スチレン・ブタジエン系ラテックス(SN-335R、日本エイアンドエル(株)製)34部、ミルクカゼイン5.5部、離型剤3.6部の代わりに、合成パール顔料(「イリオジン120」、メルク・ジャパン(株)製)60部、平均粒径500nm、顔料密度0.5 g/cm3のプラスチックピグメント(MH5055、日本ゼオン(株)製)40部、スチレン・ブタジエン系ラテックス(SN-335R、日本エイアンドエル(株)製)50部、ミルクカゼイン8.2部、離型剤5.3部に置き換えた以外は実施例1と同様の方法でキャスト塗工紙を得た。
実施例1において、酸化チタンの被覆率が38%で、粒度分布の80%が5〜25 μmの範囲である合成パール顔料(「イリオジン120」、メルク・ジャパン(株)製)50部、平均粒径200nm、顔料密度1.0 g/cm3のプラスチックピグメント(L8999、旭化成ケミカルズ(株)製)50部、スチレン・ブタジエン系ラテックス(SN-335R、日本エイアンドエル(株)製)34部の代わりに、合成パール顔料(「イリオジン120」、メルク・ジャパン(株)製)20部、平均粒径150nmの軽質炭酸カルシウム(「Brillant 15」、白石工業(株)製)80部、スチレン・ブタジエン系ラテックス(SN-335R、日本エイアンドエル(株)製)20部に置き換えた以外は実施例1と同様の方法でキャスト塗工紙を得た。
表1に結果を示した。
Claims (5)
- 原紙の少なくとも一方の面に、顔料及び接着剤を主成分とする塗工層を設け、湿潤状態にある該塗工層を加熱された鏡面仕上げ面に圧接、乾燥して仕上げるキャスト塗工紙において、該塗工層は、体積基準で粒度分布の80%以上が5μm以上のパール顔料を含有し、かつ平均粒径300 nm未満のプラスチックピグメントを含有することを特徴とするキャスト塗工紙。
- 前記プラスチックピグメントを顔料100重量部当たり20重量部以上含有することを特徴とする請求項1に記載のキャスト塗工紙。
- 前記パール顔料が顔料100重量部当たり20重量部以上含有することを特徴とする請求項1または2に記載のキャスト塗工紙。
- 前記塗工層中の平均粒径300 nm未満のプラスチックピグメントの密度が1.5 g/cm3未満であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のキャスト塗工紙。
- 原紙の少なくとも一方の面に、顔料及び接着剤を主成分とする塗工層を設けてなるキャスト塗工紙の製造方法において、湿潤状態にある該塗工層を加熱された鏡面仕上げ面に圧接、乾燥して仕上げることからなり、ここで、該塗工層は、体積基準で粒度分布の80%以上が5μm以上のパール顔料を含有し、かつ平均粒径300 nm未満のプラスチックピグメントを含有することを特徴とするキャスト塗工紙の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004349424A JP4245556B2 (ja) | 2004-12-02 | 2004-12-02 | キャスト塗工紙及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004349424A JP4245556B2 (ja) | 2004-12-02 | 2004-12-02 | キャスト塗工紙及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006161172A JP2006161172A (ja) | 2006-06-22 |
JP4245556B2 true JP4245556B2 (ja) | 2009-03-25 |
Family
ID=36663511
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004349424A Expired - Fee Related JP4245556B2 (ja) | 2004-12-02 | 2004-12-02 | キャスト塗工紙及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4245556B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6485055B2 (ja) * | 2015-01-15 | 2019-03-20 | 大日本印刷株式会社 | 高輝度インキ組成物、高輝度原紙、及び熱硬化性樹脂化粧板 |
-
2004
- 2004-12-02 JP JP2004349424A patent/JP4245556B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2006161172A (ja) | 2006-06-22 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP1743976A1 (en) | Coated paper for offset printing | |
FI114325B (fi) | Painatuskantaja | |
JP5251364B2 (ja) | 塗工白板紙 | |
JP2012062580A (ja) | 塗工白板紙 | |
JP2007254914A (ja) | 塗工白板紙 | |
JP4952526B2 (ja) | 塗工ライナー及びそれを用いた段ボール | |
JP5254831B2 (ja) | キャストコート紙の製造方法及びこの製造方法で製造されたキャストコート紙 | |
JP4245556B2 (ja) | キャスト塗工紙及びその製造方法 | |
WO2019188003A1 (ja) | 工程紙基材用キャスト塗工紙 | |
JP3555258B2 (ja) | 非塗工紙風合いを有する艶消し塗工紙 | |
JP3794133B2 (ja) | 塗工前の原紙の風合いを維持した塗工印刷用紙 | |
JP4474843B2 (ja) | 艶消し塗工紙 | |
JP2007046218A (ja) | 印刷用塗被紙およびその製造方法 | |
JP2005146457A (ja) | 艶消し軽塗工量印刷用塗工紙 | |
JP2012062600A (ja) | 工程紙基材用キャスト塗被紙 | |
JP6093593B2 (ja) | 工程紙基材用キャスト塗被紙 | |
JP2003268695A (ja) | オフセット印刷用塗工紙およびその製造方法 | |
JP2013148700A (ja) | 湿式電子写真印刷用紙 | |
JP2012067427A (ja) | 塗工紙 | |
JP2516067B2 (ja) | ライナ―塗工用組成物及び塗工ライナ― | |
JPH11247097A (ja) | 印刷用両面塗被紙 | |
JPH0967794A (ja) | 印刷用塗被紙 | |
JPH07216787A (ja) | 紙の表面加工適性改善方法 | |
JPH08127996A (ja) | 印刷用艶消し塗被紙 | |
JP4566598B2 (ja) | キャスト塗工紙及びその製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20060713 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20081202 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20081208 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20090106 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120116 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130116 Year of fee payment: 4 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |