JP4243835B2 - インクジェット式記録装置 - Google Patents

インクジェット式記録装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4243835B2
JP4243835B2 JP2003003925A JP2003003925A JP4243835B2 JP 4243835 B2 JP4243835 B2 JP 4243835B2 JP 2003003925 A JP2003003925 A JP 2003003925A JP 2003003925 A JP2003003925 A JP 2003003925A JP 4243835 B2 JP4243835 B2 JP 4243835B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
flow path
gear
rack member
negative pressure
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003003925A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2004216608A (ja
Inventor
浩二郎 飯塚
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2003003925A priority Critical patent/JP4243835B2/ja
Publication of JP2004216608A publication Critical patent/JP2004216608A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4243835B2 publication Critical patent/JP4243835B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、インク滴を記録用紙に向かって吐出することで、記録用紙上に画像を印刷するインクジェット式記録装置に関し、特に個別のインクカートリッジの単位で記録ヘッドの印字機能を効果的にメンテナンスすることができるインクジェット式記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えばシリアルスキャン方式のインクジェット式記録装置は、キャリッジに搭載されて主走査方向に往復移動する記録ヘッドと、前記主走査方向に直交する副走査方向に記録用紙を搬送させる紙送り手段が具備され、印刷データに基づいて記録ヘッドよりインク滴を吐出させることにより、記録用紙に対して印刷が行われる。
【0003】
前記した記録ヘッドは、圧力発生室で加圧したインクをノズルからインク滴として記録用紙に吐出させて印刷を行う関係上、例えばノズル開口からの溶媒の蒸発に起因するインク粘度の上昇や、インクの固化により、また塵埃の付着、さらには気泡の混入などにより、印刷不良を起こすという問題を抱えている。このために、ノズル開口に目詰まりが生じた場合、またはインクカートリッジを交換した場合などには、インク滴の吐出不良を解消するためのメンテナンス動作が実行される。
【0004】
前記メンテナンス動作を実行するために、記録ヘッドのノズル形成面を封止することができるキャッピング手段が具備され、このキャッピング手段により記録ヘッドのノズル形成面を封止した状態で、吸引ポンプからの負圧によりノズル開口からインクを吸引排出させることが行われる。これにより、ノズル開口におけるインクの固化による目詰まりや、インク流路内への気泡の混入によるインク滴の吐出不良を解消するようになされ、このようなメンテナンス機能は、クリーニング操作とも呼ばれている。
【0005】
このクリーニング操作を実行する場合においては、例えばインクカートリッジから記録ヘッドのノズル開口に至るインク流路内に、なるべく速いインクの流れを発生させることが効果的であり、これにより増粘したインクと共に、流路内に存在する気泡も効果的に排出させることができる。しかしながら、クリーニング操作時においてインクの流速を増大させるには、大きな負圧を得るために吸引ポンプの能力を増大させる必要がある。
【0006】
これにはポンプの大型化と共に、ポンプを駆動するモータも大型のものを使用せざるを得ず、必然的にコストの上昇および装置全体の大型化は免れない。さらに、記録ヘッドから大量のインクを排出させるために、インクカートリッジの寿命も短くなり、ユーザに対してランニングコストの負担も強いる結果を招来させる。
【0007】
そこで、インクカートリッジと記録ヘッドとの間のインク流路内に開閉可能なインク流路弁を配置し、クリーニング操作にあたっては、前記インク流路弁を閉弁状態としてキャッピング手段内に負圧を印加し、キャッピング手段内の負圧が十分に蓄積した時点で前記インク流路弁を開弁させることで、記録ヘッド内のインクの流速を瞬間的に高めるように構成した記録装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0008】
【特許文献1】
特開平4−1055号公報(第3頁右上欄〜第4頁左下欄、第1図)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
前記した特許文献1の構成によると、大きな負圧を得るための格別な吸引ポンプを備えることなく、記録ヘッドのノズル近傍において固化または増粘したインクを比較的容易に排出させることが期待できる。そして、ノズルからの吸引作用が瞬間的になされるので、結果として比較的少ないインクの排出量でクリーニング効果を得ることも可能となる。
【0010】
ところで、前記特許文献1に開示されたインクジェット式記録装置においては、前記した負圧の蓄積を伴うクリーニング操作の実行により、すべてのインクカートリッジからのインクを、同時に吸引排出させる動作が行われる。しかしながら、すべてのインクカートリッジからのインクを同時に吸引排出させる動作を実行した場合においては、クリーニング効果に偏りが発生したり、インクを浪費するなどの問題点が発生する。
【0011】
すなわち、色材濃度が高いブラックインクにおいては、他のインクに比較するとクリーニング動作の実行によるインク滴の吐出能力の回復性が低いことが知られている。換言すれば、カラーインクを吐出するノズル開口におけるインク滴の吐出能力に支障がないにもかかわらず、一様にクリーニング動作を施すことは、特にカラーインクを多量にキャッピング手段内に排出させる結果となり、インクの浪費につながることになる。
【0012】
この発明は、前記した従来のものの問題点に着目してなされたものであり、インク流路の閉弁および開弁動作の信頼性を向上させると共に、インク流路に負圧を蓄積した状態で、特定のインク流路を開放できる機能を備えることで、記録ヘッドにおける印字機能を効果的にメンテナンスすることができるインクジェット式記録装置を提供することを目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
前記した目的を達成するために成されたこの発明にかかるインクジェット式記録装置は、キャリッジに搭載され、複数のインクカートリッジからのインクの供給を受けて、ノズル開口よりインク滴を吐出する1つのインクジェット式記録ヘッドと、前記記録ヘッドのノズル形成面を封止して負圧発生手段からの負圧によりノズル開口よりインクを吸引排出させることができる1つのキャッピング手段を備えたインクジェット式記録装置であって、キャリッジに搭載され、複数のインクカートリッジからのインクの供給を受けて、ノズル開口よりインク滴を吐出する1つのインクジェット式記録ヘッドと、前記記録ヘッドのノズル形成面を封止して負圧発生手段からの負圧によりノズル開口よりインクを吸引排出させることができる1つのキャッピング手段を備えたインクジェット式記録装置であって、前記インクカートリッジから前記記録ヘッドに至るインク流路に対応して、それぞれ開閉弁駆動機構が具備され、前記開閉弁駆動機構は、レバー部材を回動することにより、前記キャリッジに配置されて前記インク流路の一部を構成するインク導出針に対して昇降動作する昇降部材と、前記昇降部材内にそれぞれ配置され、当該昇降部材が前記レバー部材により押し下げられたとき前記インク導出針に押し上げられて閉弁し、前記レバー部材による押し下げが解かれたときにバネ部材によって開弁される流路開閉弁と、吸引排出の対象となる前記インク流路に配置された前記流路開閉弁を開閉するために、前記レバー部材を回動させるように往復移動する第1ラック部材と、吸引排出の対象でない前記インク流路に配置された前記流路開閉弁を開閉するために、前記レバー部材を回動させるように往復移動する第2ラック部材と、が備えられ、
前記第1ラック部材及び第2ラック部材を移動し、すべてのインク流路における流路開閉弁を閉弁し、前記記録ヘッドを前記キャッピング手段により封止して前記負圧発生手段から負圧を供給し、前記第1ラック部材のみを移動して吸引排出の対象となる前記インク流路の流路開閉弁を開弁し、前記負圧発生手段からの負圧の供給を停止し、その後、前記第2ラック部材を移動して吸引排出の対象でない前記インク流路の流路開閉弁を開弁することを特徴とする。
【0017】
この場合、好ましい実施の形態においては、前記第1ラック部材に噛み合い状態に配置された第1の歯車と、前記第2ラック部材に噛み合い状態に配置された第2の歯車とが、それぞれ前記キャリッジに搭載され、前記第1の歯車もしくは第2の歯車が受ける回転駆動力により、前記第1ラック部材もしくは第2ラック部材を移動させるように構成される。
さらに前記第1と第2の歯車に選択的に回転駆動力を与える駆動歯車が配置され、前記駆動歯車が、太陽歯車と遊星歯車からなる遊星歯車機構により構成され、前記太陽歯車に噛み合う遊星歯車が前記第1の歯車もしくは第2の歯車に選択的に噛み合うことで、前記第1の歯車もしくは第2の歯車に回転駆動力を伝達するように構成される。
【0018】
前記した構成のインクジェット式記録装置によると、インク流路に配置された流路開閉弁を各インク流路に対応して個別に開閉制御することができる。この場合、第1と第2のラック部材とレバー部材とを含む開閉弁駆動機構の動作により、すべての流路開閉弁を閉弁させた状態で、特定の流路開閉弁のみを開弁操作することができる。
【0019】
したがって、特定の流路開閉弁のみを開弁操作する際に、記録ヘッドのノズル形成面を封止したキャッピング手段内を、負圧の状態にしておくことで、流路開閉弁の開弁動作時にインクの速い流れを作ることができる(以下、これをチョーククリーニングとも言う)。それ故、インクの浪費を抑えつつ、特定のインク流路に対応させて効率的なクリーニング動作を与えることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、この発明にかかるインクジェット式記録装置について、図に示す実施の形態に基づいて説明する。図1はこの発明が適用され得る記録装置本体の基本構成を斜視図によって示したものである。図1において符号1はキャリッジであり、このキャリッジ1はキャリッジモータ2により駆動されるタイミングベルト3を介し、ガイド部材4に案内されて紙送り部材5の長手方向に沿った主走査方向に往復移動されるように構成されている。
【0021】
前記紙送り部材5には、紙送りローラ6が配置されており、この紙送りローラ6と図示せぬ従動ローラとによって挟まれた記録用紙7が、紙送りローラ6の回転駆動によって前記した主走査方向に直交する副走査方向に搬送されるように構成されている。この場合、前記紙送り部材5の上面には、多数の突起部5aが長手方向に沿って間欠的に形成されており、記録用紙7はこの突起部5aの上面に沿って搬送されることにより、後述する記録ヘッドとの間で所定のギャップが形成されるようになされる。
【0022】
一方、前記キャリッジ1における記録用紙7に対向する下側面には、破線で示すようにインクジェット式記録ヘッド8が搭載されている。また、その上部には前記記録ヘッド8にインクを供給するブラックインクカートリッジ9B、およびシアン、マゼンタ、イエローの各インクをそれぞれ封入した各カラーインクカートリッジ9C,9M,9Yがそれぞれ主走査方向に隣接するようにして着脱可能に装着されている。
【0023】
図中符号11は、非印字領域(ホームポジション)に配置されたキャッピング手段であって、このキャッピング手段11は前記記録ヘッド8が直上に移動した時に、上方に移動して記録ヘッドのノズル形成面(この実施の形態においては、記録ヘッド8の下側面)を封止することができるように構成されている。そしてキャッピング手段11の下方には、キャッピング手段11の内部空間に負圧を与えるための負圧発生手段としての吸引ポンプ12が配置されている。
【0024】
前記キャッピング手段11は、記録装置の休止期間中において、記録ヘッド8のノズル形成面を封止してノズル開口からのインク溶媒の蒸発を抑制させる蓋体として機能すると共に、前記吸引ポンプ12からの負圧を記録ヘッド8に作用させて、記録ヘッドからインクを吸引排出させることで、インク滴の吐出機能をメンテナンスするクリーニング操作も実行されるように構成されている。
【0025】
そして、図1に示すようにキャッピング手段11に隣接した印刷領域側には、ゴムなどの弾性素材を短冊状に形成したワイピング部材13が配置されていて、キャリッジ1がキャッピング手段11側に往復移動する際に、必要に応じて記録ヘッドの移動経路に水平方向に進退し、記録ヘッド8のノズル形成面を払拭して清掃するワイピング動作がなされるように構成されている。
【0026】
図2は、前記したキャリッジ1上に装填されたインクカートリッジから記録ヘッドに至るインク供給路に配置された特に流路開閉弁とその開閉動作機構について、これらを断面図によって例示したものである。図2において符号9はすでに説明したインクカートリッジの1つを示しており、このインクカートリッジ9は昇降部材21に搭載された状態で装着されている。
【0027】
また、昇降部材21は、キャリッジ1の外郭を構成する外郭部材22内に収容されており、前記昇降部材21が外郭部材22内を昇降移動することにより、インク供給路に配置された流路開閉弁23が開閉できるように構成されている。さらに、前記外郭部材22の一部に形成された支点22cを介して、回動可能にレバー部材24が配置されている。このレバー部材24の一端側には、往復移動できる第1と第2のラック部材25a,25bの上端部がそれぞれ当接できるように構成されている。
【0028】
そして、レバー部材24の他端側が昇降部材21に形成された窓孔21aの下端部に当接する作用により、昇降部材21を降下せしめ、前記流路開閉弁23を閉弁させることができるように構成されている。
【0029】
前記した一方の第1ラック部材25aは、外郭部材22の下底部に垂直方向に形成されたガイド部材22aに沿って、上下方向に移動されるように構成されている。また、前記した他方の第2ラック部材25bも、外郭部材22の下底部に垂直方向に形成されたガイド部材22bに沿って、上下方向に移動されるように構成されている。
【0030】
さらに、外郭部材22の下底部に同じく垂直方向に形成された柱状体22dには、第1歯車26aが回転可能に取付けられており、前記第1ラック部材25aは、この歯車26aに噛み合った状態で移動されるように、換言すれば、第1歯車26aが受ける回転動力により、第1ラック部材25aは上下動されるように構成されている。
【0031】
同様に、外郭部材22の下底部に同じく垂直方向に形成された柱状体22eには、第2歯車26bが回転可能に取付けられており、前記第2ラック部材25bは、この第2歯車26bに噛み合った状態で移動されるように、換言すれば、第2歯車26bが受ける回転動力により、第2ラック部材25bは上下動されるように構成されている。
【0032】
符号27および28は、前記した歯車26aまたは26bに選択的に噛み合うことで動力を伝達する駆動歯車であり、これは遊星歯車機構を構成している。すなわち、符号27は太陽歯車、符号28は遊星歯車である。そして、前記太陽歯車27に対して、後述する駆動モータを備えたアクチュエータからの回転駆動力が供給され、遊星歯車28を介して、キャリッジ1側に配置された前記第1歯車26aまたは第2歯車26bに対して、回転駆動力を伝達できるように構成されている。
【0033】
なお、前記太陽歯車27と遊星歯車28からなる遊星歯車機構は、例えばホームポジションに直近した位置(以下、これをCRポジションと標記する場合もある)には、図3〜図6に示すように、太陽歯車27a、遊星歯車28aで示す第1セットの遊星歯車機構が配置されている。また、前記キャリッジ1がホームポジション(以下、これをHomeポジションと標記する場合もある)に位置する箇所には、図7および図8に示すように、太陽歯車27b、遊星歯車28bで示す第2セットの遊星歯車機構が配置されている。
【0034】
図3〜図8は、図2に示すインク供給路に配置された特に流路開閉弁とその開閉弁駆動機構を拡大して示したものであり、前記したチョーククリーニング動作を行う場合の動作を順に説明するものである。なお、図3〜図8においては、すでに説明した図2に示す各部に相当する部分を同一符号で示している。
【0035】
図3〜図8において、インクカートリッジ9のインク導出口には、例えばゴム素材により円筒状に形成された接合部材30が嵌め込まれており、前記昇降部材21上には昇降部材21に対して、中空状のインク導出針31が上向きに取付けられている。そして、インクカートリッジ9が昇降部材21上に装着された状態で、前記接合部材30の内周面が前記インク導出針31の外周面に接合し、インクカートリッジ9よりインクが導出できるようになされている。
【0036】
前記中空状のインク導出針31から昇降部材21内に形成された中空部32に向かってインク流路が形成されており、昇降部材21内に形成された中空部32の上端部側には、例えばゴム素材により構成された円筒状のパッキング部材33が嵌め込まれている。そして、前記パッキング部材33の下方には、円盤状の弁部材34が前記中空部32内を上下方向に移動できるように配置されており、この弁部材34が前記パッキング部材33の下端部に当接することにより、インク流路が閉弁されるように構成されている。すなわち、円筒状のパッキング部材33と円盤状の弁部材34とにより流路開閉弁23が形成されている。
【0037】
なお、前記弁部材34はコイル状のバネ部材35によって中空部32内の下方に向かって付勢されるように構成されており、これにより、前記弁部材34はバネ部材35によって開弁されるように構成されている。さらに、前記昇降部材21内に形成された中空部32における下端部付近には、例えばゴム素材により形成された円筒状の接合部材36が嵌め込まれている。また、キャリッジ1を構成する前記外郭部材22の内底部には中空状のインク導出針37が上向きに取付けられている。
【0038】
そして、昇降部材21に配置された前記接合部材36の内周面が、外郭部材22の内底部に配置された前記インク導出針37の外周面に接合し、流路開閉弁23を介したインクが、インク導出針37に向かって導出されるように構成されている。なお、図3〜図8には示されていないが、前記インク導出針37より、図1に示した記録ヘッド8に向かうインク供給路が形成されている。そして、前記した構成は各インクカートリッジに対応したユニットごとにそれぞれ同様に構成されている。
【0039】
図3に示す状態はCRポジションにおいて、第1セットの遊星歯車機構の駆動により、第1ラック部材25aが上昇する往動動作がなされている状態を示している。すなわち、第1セットの遊星歯車機構を構成する太陽歯車27aは、図3に矢印で示すように左回転され、これに基づいて遊星歯車28aは、キャリッジ1側に配置された第1歯車26aに噛み合い、結果として第1ラック部材25aを上昇させるように動作する。
【0040】
そして、前記した動作により図4に示すように、第1ラック部材25aがなおも上昇し、その上端部がレバー部材24に当接して、支点22cを介してレバー部材24を図中右方向に回動させる。これにより、レバー部材24の他端部は、前記昇降部材21に形成された窓孔21aの下端部に当接して昇降部材21を押し下げる。したがって、キャリッジ1の外郭部材22に配置されたインク導出針37が、昇降部材21に形成された中空部32内に相対的に入り込み、インク導出針37の先端部が円盤状の弁部材34を押し上げるために、流路開閉弁23は閉弁状態になされる。
【0041】
ここで、第1セットを構成する遊星歯車機構は、太陽歯車27aと遊星歯車28aとの組が、搭載されるインクカートリッジに対応したユニット(この実施の形態においては、図1に示すように4ユニット)ごとにCRポジションに配置されていてもよく、または、太陽歯車27aと遊星歯車28aとの1組がCRポジションに配置されて、キャリッジ1のホームポジション側への間欠的な移動に伴って、それぞれの第1ラック部材25aの移動動作(往動動作)を選択的に行うように構成されていてもよい。
【0042】
斯くして、前記した動作により第1ラック部材25aおよびレバー部材24を介して、各ユニットの流路開閉弁23は選択的に閉弁状態にされ、前記したチョーククリーニングの実行対象となるユニットが選定される。ここでは、前記した動作を第1閉弁動作と呼ぶことにする。したがって、例えばブラックインクに対応したチョーククリーニングを行おうとする場合には、前記第1閉弁動作においては、ブラックインクに対応したユニットの流路開閉弁23が閉弁操作され、他のシアン、マゼンタ、イエローの各インクに対応したユニットの流路開閉弁23は開弁状態になされたままとなる。
【0043】
次に、CRポジションに配置された第1セットを構成する遊星歯車機構の太陽歯車27aは、図5に矢印で示すように右回転がなされる。これに基づいて遊星歯車28aは、キャリッジ1側に配置された第2歯車26bに噛み合い、結果として第2ラック部材25bを上昇させるように動作する。
【0044】
そして、前記した動作により図6に示すように、第2ラック部材25bがなおも上昇し、その上端部がレバー部材24に当接して、支点22cを介してレバー部材24を図中右方向に回動させる。これにより、レバー部材24の他端部は、前記昇降部材21に形成された窓孔21aの下端部に当接して昇降部材21を押し下げる。したがって、キャリッジ1の外郭部材22に配置されたインク導出針37が、昇降部材21に形成された中空部32内に相対的に入り込み、インク導出針37の先端部が円盤状の弁部材34を押し上げるために、流路開閉弁23は閉弁状態になされる。
【0045】
前記した閉弁動作は、チョーククリーニングの実行対象外となるものに対して実行される。ここでは、前記した動作を第2閉弁動作と呼ぶことにする。したがって、前記したようにブラックインクに対応したチョーククリーニングを行おうとする場合には、この第2閉弁動作においては、シアン、マゼンタ、イエローに対応したユニットにおける流路開閉弁23が閉弁操作され、この第2閉弁動作においては、ブラックインクに対応したユニットの流路開閉弁23の閉弁動作は行われない。
【0046】
以上のように、第1閉弁動作および第2閉弁動作を経ることにより、いずれにしてもレバー部材24を介して各ユニットの流路開閉弁23は、それぞれ閉弁状態になされる。ただし、チョーククリーニングの実行対象となるユニットは、第1ラック部材の往動動作(上昇)によって流路開閉弁23が閉弁状態になされ、チョーククリーニングの実行対象外となる流路開閉弁23は、第2ラック部材の往動動作(上昇)によって流路開閉弁23が閉弁状態になされる。
【0047】
続いて、キヤリッジ1は前記したHomeポジションに移動し、Homeポジションに配置された第2セットを構成する遊星歯車機構による駆動動作を受ける。このHomeポジションに配置された第2セットを構成する遊星歯車機構は、図7および図8に示すように太陽歯車27bと遊星歯車28bにより構成されている。
【0048】
ここで、第2セットを構成する遊星歯車機構は、太陽歯車27bと遊星歯車28bとの組が、各インクカートリッジに対応したユニットごとにそれぞれ(この実施の形態においては、図1に示すように4ユニット)配置されていてもよく、または、太陽歯車27bと軸方向に長い遊星歯車28bとの1組がHomeポジションに配置されて、遊星歯車28bによって、各ユニットごとに配置された4つの第1歯車26aまたは第2歯車26bに対して同時に噛み合うように構成されていてもよい。
【0049】
なお、以下においては、太陽歯車27bと遊星歯車28bとの組が、各ユニットに対応してそれぞれ配置されている場合を例にして説明する。この構成においては、前記した第1閉弁動作によりチョーククリーニングの実行対象となるものの第1ラック部材25aが下降(復動動作)するように制御される。すなわち、図7に示すように、チョーククリーニングの実行対象となる太陽歯車27bが、まず矢印に示すように右回転され、これにより遊星歯車28bはキャリッジ1側に配置された第1歯車26aに噛み合い、結果としてチョーククリーニングの実行対象となるユニットにおける第1ラック部材25aが下降(復動)するように動作する。これにより、流路開閉弁23が開弁される。
【0050】
この時、前記した第2閉弁動作により流路開閉弁23が閉弁されたチョーククリーニングの実行対象外となるユニットにおいては、第2ラック部材25bが図6に示すように上昇状態になされたままであり、これにより、流路開閉弁23は閉弁状態が保持される。したがって、前記した動作によりチョーククリーニングの実行対象となるユニットの流路開閉弁23のみが開弁される。
【0051】
ところで、図7に示すようにキャリッジ1がHomeポジションに移動した場合においては、図1に示すキャッピング手段11が記録ヘッド8のノズル形成面を封止する。そして、後述するように吸引ポンプ12が駆動されて、キャッピング手段11内にはすでに負圧が蓄積されている。そこで、前記したようにチョーククリーニングの実行対象となるユニットの流路開閉弁23のみが開弁されることで、当該ユニットにおけるインク流路にインクの速い流れを発生させることができる。これにより、インク流路内に滞留している気泡等を効果的に排出させることが可能となる。
【0052】
前記したチョーククリーニングの実行後においては、太陽歯車27bは図8に矢印で示すように左回転され、これに基づいて遊星歯車28bは、キャリッジ1側に配置された第2歯車26bに噛み合い、結果として第2ラック部材25bを下降(復動)させるように動作する。これは、前記した第2閉弁動作により上昇(往動)させた第2ラック部材25bのみを動作させることになる。この動作により、すべてのユニットの流路開閉弁23が開弁状態になされ、記録装置は印刷が可能な状態に復帰する。
【0053】
図9は、図3〜図8に基づいて説明した流路開閉弁23を備えた記録装置を利用して、各インクカートリッジから供給されるインク流路に対応して選択的にチョーククリーニング動作を実行する制御回路の一例を示したブロック図である。なお、図9においてはすでに説明した各部に相当する部分を同一符号で示している。図9に示すように負圧発生手段としての吸引ポンプ(チューブポンプ)12を構成するチューブ12aの一端は、前記したキャッピング手段11に接続されており、その他端は廃液タンク15に接続されている。これによりクリーニング動作によって、キャッピング手段11の内部空間に排出されたインク廃液は、チューブポンプ12を介して廃液タンク15に廃棄することができる。
【0054】
図9に示す符号40はホストコンピュータであり、このホストコンピュータ40にはプリンタドライバ41が搭載されている。そして、プリンタドライバ41のユーティリティ上で、入力装置42およびディスプレイ43を利用して、周知の用紙サイズ、モノクロ/カラー印刷の選択、記録モードの選択、フォント等のデータおよび印刷指令等が入力されるように構成されている。さらに、この実施の形態においては、入力装置42およびディスプレイ43を利用して、各インクカートリッジに対応したチョーククリーニング動作が選択できるようになされている。
【0055】
前記入力装置42における印刷指令の入力により、プリンタドライバ41からは、記録装置に搭載された印刷制御手段44に対して印刷データが送出されるように構成されている。この印刷制御手段44は、前記したホストコンピュータ40から転送される印刷データに基づいてビットマップデータを生成し、このビットマップデータに基づいてヘッド駆動手段45により駆動信号を発生させて、記録ヘッド8からインクを吐出させる機能を備えている。前記ヘッド駆動手段45は、印刷データに基づく駆動信号の他に、フラッシング制御手段46からのフラッシング指令信号を受けてフラッシング操作のための駆動信号を記録ヘッド8に出力するようにも構成されている。
【0056】
符号47はクリーニング制御手段であり、このクリーニング制御手段47からの指令によりポンプ駆動手段48が動作して、吸引ポンプ12を駆動制御するように構成されている。また、クリーニング制御手段47には、印刷制御手段44、クリーニングシーケンス制御手段49、およびクリーニング指令検知手段50よりクリーニング指令信号が供給されるように構成されている。
【0057】
なお、クリーニング指令検知手段50には操作スイッチ51が接続されており、このスイッチ51をユーザが例えばプッシュ操作することにより、前記検知手段50を介してクリーニング制御手段47が起動し、マニュアルによるクリーニング操作が実行されるように構成されている。また、前記したホストコンピュータ40における入力装置42の操作によっても、印刷制御手段44を介してクリーニング制御手段47が起動し、マニュアルによるクリーニング操作が実行されるように構成されている。
【0058】
一方、前記クリーニングシーケンス制御手段49は、ホストコンピュータ40およびクリーニング指令検知手段50より指令信号を受けて、キャリッジ駆動手段53およびアクチェータ駆動手段52に対して制御信号を送出することができるように構成されている。そして、キャリッジ駆動手段53はクリーニングシーケンス制御手段49からの指令を受けてキャリッジモータ2を駆動し、記録ヘッド8をキャッピング手段9の直上に移動させて、キャッピング手段9によって記録ヘッドのノズル形成面が封止されるように制御する。
【0059】
また、アクチェータ駆動手段52は、アクチェータとしての例えば駆動モータを制御して、前記した遊星歯車機構における太陽歯車27(27a,27b)に対して駆動力を与えるように動作する。一方、クリーニング制御手段47は、ポンプ駆動手段48を制御することで、吸引ポンプ12を駆動し、吸引ポンプ12の駆動に基づく負圧をキャッピング手段11に与えるようになされる。
【0060】
図10は以上説明した記録装置の構成によってなされる記録ヘッドのクリーニング動作の好ましい一例を示したフローチャートであり、以下、図9に示すブロック図と共に、クリーニング動作のシーケンスを説明する。例えば、記録装置に配置された操作スイッチ51の操作により、またはホストコンピュータ40における入力装置42の操作によるクリーニング動作の指令を受けた場合には、これをクリーニングシーケンス制御手段49が受けて、クリーニングシーケンス制御手段49より各制御信号が出力されることによりクリーニング動作がスタートする。
【0061】
そして、クリーニングシーケンス制御手段49よりキャリッジ駆動手段53に指令信号が送出されることによりキャリッジモータ2が駆動される。これにより、キャリッジ1はその移動経路に進入したワイピング部材13上を通過することにより、ステップS11に示すように記録ヘッド8のノズル形成面は、ワイピング部材11によりワイピングされる。続いて、ステップS12に示すようにキャリッジ1は、CRポジションに移動し、ここで図3〜図6に基づいて説明したチョーククリーニングの実行対象および実行対象外となるユニットの選定動作(ステップS13)がなされる。
【0062】
これに続いてキャリッジ1は、ステップS14に示すようにHomeポジションに移動され、これに伴ってステップS15に示すように、記録ヘッド8のノズル形成面がキャッピング手段11によってキャッピングされる。続いて、ステップS16に示すように吸引ポンプ12の駆動が開始される。これは図9に示すシーケンス制御手段49よりクリーニング制御手段47に制御信号が送出され、クリーニング制御手段47よりポンプ駆動手段48に指令信号が送出されることによってなされる。これにより、吸引ポンプ12が駆動され、キャッピング手段11の内部空間に負圧が印加され、その負圧は蓄積されて増大する。
【0063】
この状態で、ステップS17に示すように吸引ポンプ12の駆動開始後の所定時間(1)の経過を待ち、キャッピング手段11に与えられる負圧が最大またはその近辺に蓄積された状態において、ステップS18に示すようにチョーククリーニングの実行対象となる流路開閉弁23の開弁動作が実行される。これは図9に示すシーケンス制御手段49よりアクチュエータ駆動手段52に指令信号が送出されることで、図7に基づいて説明したようにチョーククリーニングの実行対象となる流路開閉弁23の開弁動作がなされる。
【0064】
そして、チョーククリーニングの実行対象となる流路開閉弁23が開弁された後、ステップS19に示すように所定時間(2)の経過が待たれる。このステップS19において所定時間(2)が経過したと判定されるとステップS20に示すように吸引ポンプ12の駆動が停止される。この場合、シーケンス制御手段49は前記した所定時間(2)の管理をなすと共に、クリーニング制御手段47に制御信号を送出することによって、吸引ポンプ12の駆動動作を停止させるように作用する。
【0065】
前記ステップS16乃至ステップS20に示した制御シーケンスによってなされるキャッピング手段11に印加される負圧の変化状態が図11に示されている。すなわち、図11に示すように吸引ポンプ12の駆動が開始されると、キャッピング手段11の内部空間における負圧は比較的急峻に上昇する。そして所定時間(1)が経過して負圧が最大またはその近辺となった状態において、チョーククリーニングの実行対象となる流路開閉弁23が開弁される。
【0066】
これにより、前記負圧は急激に開放されて大気圧に近づく。しかしながら吸引ポンプ12は継続して駆動されているので、負圧は大気圧までは上昇せず、所定の負圧の状態に推移する。そして、流路開閉弁23の開弁から所定時間(2)が経過した時に、吸引ポンプ12の駆動が停止され、前記負圧は大気圧まで上昇する。
【0067】
図11に示した負圧特性で理解できるように、前記した所定時間(1)の経過時点において特定な流路開閉弁23が開弁されることにより、インクカートリッジから記録ヘッド8のノズル開口に至るインク流路に、インクの速い流れが発生する。このインクの速い流れによってインク流路内に滞留している気泡を効果的に動かすことができる。そして、前記所定時間(2)の期間においても吸引ポンプ12の駆動が継続され、インクの吸引が引き続いてなされるため、前記気泡をインクの流れにしたがって排出させることができる。
【0068】
図10に戻り、ステップS21においては、図8に基づいて説明したように、すべてのユニットの流路開閉弁23が開弁状態になされる。そして、ステップS22に示すようにキャッピング手段11による記録ヘッド8のキャッピングが解除される。つづいて、ステップS23に示すように吸引ポンプ12が一時的に駆動し停止される。これにより、キャッピング手段11内に排出されたインク廃液は、吸引ポンプ12を介して廃液タンク15に廃棄される。
【0069】
これに続くステップS24においては、ワイピング動作が実行され、記録ヘッドのノズル形成面に付着しているインクがワイピング部材13によって払拭される。そして、ステップS25に示すように、記録ヘッド8はキャッピング手段11によって封止され、印刷データの到来を待つ待機状態とされる。
【0070】
以上説明したチョーククリーニング動作は、記録装置に配置された操作スイッチ51の操作により、またはホストコンピュータ40における入力装置42の操作によって実行されるマニュアルによるクリーニング動作について説明しているが、例えばインクカートリッジが交換された時に、交換したインクカートリッジに対応して前記したチョーククリーニング動作が自動的に実行されるようにプログラミングされていることは効果的である。
【0071】
このように、インクカートリッジを交換した場合には、インク供給針内および記録ヘッドのインク流路内に多くの気泡が侵入し易い。このような観点からカートリッジの交換動作時において気泡を確実に排出させることはきわめて重要であり、これにより安定した印字動作を保証することに寄与できる。
【0072】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、この発明にかかるインクジェット式記録装置によると、インクカートリッジから記録ヘッドに至るインク流路中に配置された流路開閉弁が、往復移動できる第1および第2のラック部材およびこのラック部材の移動により回動されるレバー部材を介して開閉動作されるように構成したので、インク流路の閉弁および開弁動作の信頼性を向上させることができると共に、特定なインクカートリッジからのインクを吸引排出させることができ、効率的なクリーニング動作を実行することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明にかかるインクジェット式記録装置の基本構成を示した斜視図である。
【図2】インクカートリッジから記録ヘッドに至るインク供給路の構成を示した断面図である。
【図3】図2に示した構成において第1ラック部材を上昇動作させる初期状態を示した拡大断面図である。
【図4】同じく第1ラック部材が上昇しきった状態を示した拡大断面図である。
【図5】同じく第2ラック部材を上昇動作させる初期状態を示した拡大断面図である。
【図6】同じく第2ラック部材が上昇しきった状態を示した拡大断面図である。
【図7】同じく第1ラック部材が下降する状態を示した拡大断面図である。
【図8】同じく第2ラック部材が下降する状態を示した拡大断面図である。
【図9】クリーニング制御を実行するための制御回路の例を示したブロック図である。
【図10】図9に示す制御回路によってなされるクリーニングシーケンスの例を示したフローチャートである。
【図11】図10に示すクリーニングシーケンスにおいて成される負圧の印加状態を示す特性図である。
【符号の説明】
1 キャリッジ
5 紙送り部材
7 記録用紙
8 記録ヘッド
9,9B〜9Y インクカートリッジ
11 キャッピング手段
12 負圧発生手段(吸引ポンプ)
13 ワイピング部材
21 昇降部材
22 外郭部材
23 流路開閉弁
24 レバー部材
25a 第1ラック部材
25b 第2ラック部材
26a 第1歯車
26b 第2歯車
27,27a,27b 太陽歯車(駆動歯車)
28,28a,28b 遊星歯車

Claims (3)

  1. キャリッジに搭載され、複数のインクカートリッジからのインクの供給を受けて、ノズル開口よりインク滴を吐出する1つのインクジェット式記録ヘッドと、前記記録ヘッドのノズル形成面を封止して負圧発生手段からの負圧によりノズル開口よりインクを吸引排出させることができる1つのキャッピング手段を備えたインクジェット式記録装置であって、
    前記インクカートリッジから前記記録ヘッドに至るインク流路に対応して、それぞれ開閉弁駆動機構が具備され、
    前記開閉弁駆動機構は、レバー部材を回動することにより、前記キャリッジに配置されて前記インク流路の一部を構成するインク導出針に対して昇降動作する昇降部材と、
    前記昇降部材内にそれぞれ配置され、当該昇降部材が前記レバー部材により押し下げられたとき前記インク導出針に押し上げられて閉弁し、前記レバー部材による前記押し下げが解かれたときにバネ部材によって開弁される流路開閉弁と、
    吸引排出の対象となる前記インク流路に配置された前記流路開閉弁を開閉するために、前記レバー部材を回動させるように往復移動する第1ラック部材と、
    吸引排出の対象でない前記インク流路に配置された前記流路開閉弁を開閉するために、前記レバー部材を回動させるように往復移動する第2ラック部材と、
    が備えられ、
    前記第1ラック部材及び第2ラック部材を移動し、すべてのインク流路における流路開閉弁を閉弁し、
    前記記録ヘッドを前記キャッピング手段により封止して前記負圧発生手段から負圧を供給し、
    前記第1ラック部材のみを移動して吸引排出の対象となる前記インク流路の流路開閉弁を開弁し、
    前記負圧発生手段からの負圧の供給を停止し、
    その後、前記第2ラック部材を移動して吸引排出の対象でない前記インク流路の流路開閉弁を開弁することを特徴とするインクジェット式記録装置。
  2. 前記第1ラック部材に噛み合い状態に配置された第1の歯車と、前記第2ラック部材に噛み合い状態に配置された第2の歯車とが、それぞれ前記キャリッジに搭載され、前記第1の歯車もしくは第2の歯車が受ける回転駆動力により、前記第1ラック部材もしくは第2ラック部材を移動させるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット式記録装置。
  3. 前記第1と第2の歯車に選択的に回転駆動力を与える駆動歯車が配置され、前記駆動歯車が、太陽歯車と遊星歯車からなる遊星歯車機構により構成され、前記太陽歯車に噛み合う遊星歯車が前記第1の歯車もしくは第2の歯車に選択的に噛み合うことで、前記第1の歯車もしくは第2の歯車に回転駆動力を伝達するように構成されていることを特徴とする請求項2に記載のインクジェット式記録装置。
JP2003003925A 2003-01-10 2003-01-10 インクジェット式記録装置 Expired - Fee Related JP4243835B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003003925A JP4243835B2 (ja) 2003-01-10 2003-01-10 インクジェット式記録装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003003925A JP4243835B2 (ja) 2003-01-10 2003-01-10 インクジェット式記録装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004216608A JP2004216608A (ja) 2004-08-05
JP4243835B2 true JP4243835B2 (ja) 2009-03-25

Family

ID=32895048

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003003925A Expired - Fee Related JP4243835B2 (ja) 2003-01-10 2003-01-10 インクジェット式記録装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4243835B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007130994A (ja) 2005-10-12 2007-05-31 Seiko Epson Corp 弁開閉装置、液体供給装置及び液体噴射装置
JP2007175998A (ja) 2005-12-28 2007-07-12 Brother Ind Ltd インクカートリッジ、インクジェットプリンタ、及び、インク供給装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2004216608A (ja) 2004-08-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6364449B1 (en) Ink jet recording apparatus and cleaning control method for the same
US6916080B2 (en) Cleaning device for cleaning printhead of ink-jet printer
JP4009936B2 (ja) インクジェット式記録装置
JP4168687B2 (ja) 液体噴射装置及び液体噴射ヘッドのクリーニング方法
JP2003341077A (ja) 液体噴射ヘッドの液体吸引装置及び液体噴射装置
JP4243835B2 (ja) インクジェット式記録装置
JP4243834B2 (ja) インクジェット式記録装置
JP2001026112A (ja) インクジェット式記録装置
JP2004090453A (ja) 液体噴射装置及び液体噴射装置におけるクリーニング方法
JP4687274B2 (ja) 液体噴射装置および液体払拭装置
JP3978956B2 (ja) インクジェット式記録装置
JP2007223266A (ja) 液体噴射装置およびそのクリーニング方法
JP3958893B2 (ja) インクジェット式記録装置および同装置における記録ヘッドのクリーニング制御方法
JP4448861B2 (ja) インクジェット式記録装置および同装置における記録ヘッドのクリーニング制御方法
JP4725084B2 (ja) 液体噴射装置
JP4841386B2 (ja) 液体吐出装置および液体吐出装置の清掃方法
JP2001071536A (ja) インクジェット式記録装置
JPH03234664A (ja) インクジェット記録装置
JP2004299292A (ja) 液体噴射装置
JPH01281947A (ja) 吸引回復装置
JP2004306419A (ja) 液体噴射装置
JP2001138545A (ja) インクジェット式記録装置および同装置における記録ヘッドのクリーニング制御方法
JP2003300336A (ja) インク流路弁およびこれを用いたインクジェット式記録装置
JPH10166603A (ja) インクジェット記録装置
JP2002154213A (ja) インクジェット式記録装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20051219

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080922

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20080926

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A521 Written amendment

Effective date: 20081117

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20081210

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Effective date: 20081223

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 3

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120116

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120116

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130116

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees