JP4242533B2 - バーコード読取装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、バーコード等を画像として読み取るバーコード読取装置に係り、特に固定焦点レンズを用いてバーコード像を結像する撮影系の合焦位置を指示する機能を有するバーコード読取装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、任意の情報を示すシンボルマーク例えば、バーコードに赤色レーザ光を走査するように照射して、光学的にその情報を読み取る読取装置が知られている。しかし、この用にレーザ光を走査して、バーコードを読み取る装置では、ある程度の範囲の方向からしか読み取りができない。このため、CCD等の撮像素子を用いて、バーコードを画像として読み取り、その画像内における基準レベル(白色部分)に対する信号レベル(バー:黒色部分)を検出して記載される情報を読み取る、読み取れる方向が広いバーコード読取装置がある。
【0003】
このようなバーコード読取装置として、例えば、特開平5−217013号公報には、フラッシュ照明光学系と自動焦点調整機構を有する光学系と2次元イメージセンサを搭載するバーコード読取装置が提案されている。
【0004】
このバーコード読取装置は、バーコードに対してスポッタービームで標的スポットを投光して、読み取り方向付けを行い、バーコードと読取装置間の距離を測定する。その測距結果に基づき、バーコードに見合った読み取り範囲設定と光学系の自動焦点調整を行い、その読み取り範囲内にフラッシュを発光して、バーコードをイメージ画像として撮像する。そのイメージ画像からバーコードの持つ情報を抽出している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前述した公報に記載されるバーコード読取装置を含む従来のバーコード読み取り装置は、通常バーコードを読み取る際に、その読み取り範囲を認識するために、一般的にエイミングパターンと称している枠を表示し、バーコードを挟む(若しくは、囲む)ようにしている。その一例として、図4(a)に示すような内枠と外枠とに別れているエイミングパターンがある。勿論、このパターンに限定されるものではない。
【0006】
しかし、このようなパターンの枠内にバーコードが入っている場合でも、バーコードの読み取りが出来ない状況が発生する。この読み取りが出来ない主たる原因の1つとして、撮影レンズが固定焦点レンズの場合には、バーコードの像が撮像素子の受光面上に適正に結像していない所謂、ピンボケが生じていることが考えられる。この他にも、図4(b)に示すように枠内にバーコードが入っていたとしても、そのバーコードの幅がバーコード読取装置に画像として取り込んだときに判別に必要とする画素数を満たしていない場合、バーコード情報の検出不能状態となることが考えられる。
【0007】
このようなピンボケに対して、前述した公報に記載されるバーコード読取装置では、自動焦点調整機構を搭載してバーコードと間の測距結果に基づいて、バーコード像が撮像素子の受光面に結像するように調整した後、そのバーコードを読み取っている。
【0008】
しかし、この自動焦点調整を行うためには、測距機構に加えて、倍率を可変するため複数の撮影レンズの組み合わせが必要となり、その倍率を変えたり、ピント合わせを行うために撮影レンズを前後に駆動させるズーム駆動機構も必要となる。このズーム駆動機構を搭載すると、読取装置が大型化し、本体重量が増すこととなる。さらに、製造コストが大幅にかかることとなる。
【0009】
従来の安価な手持ち式のバーコード読取装置では、製造コストを低く抑えるためズーム駆動機構は搭載せず、固定焦点レンズを撮影レンズに用いて腕の曲げ延ばしにより、バーコード像が撮像素子の受光面に結像するように調整している。従来の手持ち式のバーコード読取装置には、読み取りが正しく完了した場合には、表示や音声による告知システムを搭載している。尚、読み取りエラーも告知する場合がある。しかし、読み取る際に作業者はバーコード読取装置を前後左右に移動させてみるが、その加減が分からないため、なかなか読みとれず、作業効率が悪い状態であった。
【0010】
そこで本発明は、固定焦点レンズを用いた安価なバーコード読取装置に好適し、バーコードに合焦させるための移動方向指示を操作者に与え、適正な合焦位置に素早く移動させてバーコードを読み取り可能にするバーコード読取装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために、バーコードを含む画像を撮像する撮像部と、この撮像部から出力された画像信号を処理する信号処理回路と、この信号処理回路からの信号に基づいて、前記バーコードが有する情報を出力するCPUと、前記撮像部から出力された画像信号に基づいて、フォーカス情報を検出するフォーカス情報検出部と、エイミングのための照準パターンを形成する照準パターン照射部と、からなるバーコード読取装置において、前記照準パターン照射部は、前記フォーカス情報検出部からの出力信号に応じて、前記撮像部により撮像した画像のフォーカス状態を、前記照準パターンを利用して表示するバーコード読取装置を提供する。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。
【0017】
図1には、本発明による第1の参考例にかかるバーコード読取装置の概念的な構成を示し説明する。
【0018】
このバーコード読取装置は、後述するエイミングのための照準パターン1を形成する照準パターン発生部2と、バーコード3に対して照準パターン発生部2から照準パターン1を照射させるための光源となる照準パターン照射用LD4とを備える。
【0019】
さらに、固定焦点レンズを含み、バーコード3を画像として取り込むために結像する光学系5と、多少暗くとも読み取りを可能にするためにバーコード3を照明する照明用LED6と、受光素子が2次元的に配置されて光学系5により結像されたバーコード像を受光して画像データ(振幅成分、周波数成分)を生成するイメージセンサ7と、イメージセンサ7から出力された画像データからバーコードデータ及びフォーカスデータを検出する信号処理回路8と、後述するように、バーコードの合焦位置までの移動を作業者に指示するための告知部9と、装置全体の制御を行い、バーコードデータに基づく情報処理及び、フォーカスデータに基づき、合焦位置までの移動方向等を告知部9に指示する中央処理部(CPU)10とを備えている。このCPU10には、読み取り動作を開始するためのトリガスイッチ11が設けられている。
【0020】
前記照準パターン発生部2は、回折格子を用いたパターン発生素子(DOE)、可視発光素子(LD)等を備えている。
前記信号処理回路8は、イメージセンサ7からの画像データからバーコードデータを検出するバーコード情報検出部8aと、画像データからバーコード合焦位置への方向と距離からなるフォーカスデータを検出するフォーカス情報検出部8bとを備えている。また、前記告知部9は、スピーカを有しており、異なる音色のブザー音(ビーブ音)や音声ガイドを発生する発音部9aと、装置外装に配置されたインジケータ等の表示用LEDを含む表示部位からなる表示部9bとからなる。
【0021】
図2には、本参考例のバーコード読取装置の外観構成例を示す。
【0022】
このバーコード読取装置は、前述した図1に示す構成部位が手持ち可能な形状のケース12に収納されている。勿論このケース12の形状は一例であって、限定されるものではない。
【0023】
この構成では、内部に発音部9aの一部となるスピーカ14が設けられ、通常はインジケータとして兼用して利用されているが前記表示部9bの一部となるLED15がケース12後方の上面に配置されている。また、前述した照準パターン発生部2、照準パターン照射用LD4、光学系5、照明用LED6及びイメージセンサ7が一体的なユニット12として構成されている。その後方には、図示しない基板に実装されたCPU10が配置されている。
【0024】
このユニット12の前面は透明なガラス板でカバーされた窓18となっている。また、信号処理回路8は、ユニット12内に設けてもよいし、CPU10と同様に図示しない基板上に実装されてもよい。
【0025】
このケース13のグリップ部16には、トリガスイッチ11を操作するためのトリガボタン17が設けられている。
【0026】
図3に示すフローチャートを参照して、このように構成されたバーコード読取装置による主たる読み取り動作について説明する。
【0027】
まず、グリップ部16を握り、バーコード3へ窓18を向けて、トリガボタン17を指で引く。これによりトリガスイッチ11がオンして、バーコード読み取り動作が開始される(ステップS1)。
【0028】
このトリガスイッチ11のオンに伴い、CPU10の制御により照準パターン照射用LD4が発光し、照準パターン発生部2からバーコード3に向かって照準パターン1が照射される(ステップS2)。
【0029】
図4(a)には、バーコード3へ照射した照準パターン1の一例として、内枠19と外枠20からなるパターンの一例を示す。この照準パターン1の照射は、フラッシュ光のような瞬間的な光ではバーコードに照準できないため、通常は点灯状態となっている。本参考例では、この照準パターン1の外枠20以内であって、内枠19と外枠20との間にバーコード3の長手方向の両端が入るようにすることが望ましいものとしている。
【0030】
この照準パターン1が点灯した後、照明用LED6を点灯させる(ステップS3)。この照明用LED6による照明光が投光される範囲は、照準パターン1が含まれるスポット的な範囲でよい。この照明光が投光されると共に、バーコード像が光学系5により取り込まれてイメージセンサ7の受光面上に結像され、バーコード像の撮像が開始される(ステップS4)。
【0031】
次にイメージセンサ7からバーコード3の画像データを信号処理回路8へ取り込み(ステップS5)、照明用LED6を消灯する(ステップS6)。そして、信号処理回路8のフォーカス情報検出部8bは、画像データからフォーカスデータを検出してCPU10に出力する(ステップS7)。このフォーカスデータの検出は、イメージセンサ7の受光面に結像されるバーコード像(信号)の信号レベルを検出する。
【0032】
次にCPU10は、このフォーカスデータに基づき、バーコード3からの合焦位置を算出して、バーコード3に読取装置本体(窓18)を近づける方向に移動させるべきか、遠ざかる方向に移動させるべきかを判断する(ステップS8)。
【0033】
この判断において、現在のバーコード読取装置の位置では、合焦していない場合には(NO)、後述するような告知部9による警告を行う(ステップS9)。この警告の後、前記ステップS1に戻り、警告で指示された方向に読取装置本体を合焦位置に移動させて、再度同じ読み取り動作を繰り返して行う(ステップS10)。
【0034】
一方、前記ステップS8の判定において、得られたフォーカス情報により画像データが合焦していると判定された場合には(YES)、信号処理回路8のバーコード情報検出部8bによりバーコードデータを検出してCPU10でデコード処理を行う(ステップS11)。
【0035】
次に、このデコード処理において、正しいバーコード情報が得られたか否かを判定する(ステップS12)。つまり、適正なフォーカス位置でピントのあったバーコード像を読み取ったにもかかわらず、バーコード3の一部が破損していたり、汚れ等があった場合には、バーコード情報自体が誤情報となる。
【0036】
この判定で、正しいバーコード情報であったならば、一連の動作を終了する。しかし、正しいバーコード情報でなかったならば(NO)、その旨の告知を行った後(ステップS13)、すでに設定された回数の読み取り動作を行ったかを判定する(ステップS14)。
【0037】
いままでの読み取り回数がその設定回数に満たなければ(NO)、上記ステップS1に戻り、再度読み取りを行う。しかし、設定された回数の読み取りを行っても正しいバーコード情報が得られなかった場合(YES)、バーコード3自体に問題があるものとして、その旨の告知を行い(ステップS15)、一連のバーコード読み取り動作を終了する。
【0038】
次に図5には、バーコード読取装置のイメージセンサ7が出力した画像データの信号レベル(ビデオ信号の振幅)を示す。
【0039】
図5(a)は、適正とされる画像データの信号レベルを示し、図5(b)には、不適正とされる画像データの信号レベルを示している。
【0040】
第1段目の信号レベルは、基準信号レベルAとなるものであり、バー(黒色)でない白色部分を100%とする。
【0041】
本参考例では、次の2段目以降、バー信号(黒色)Bとバー間信号(白色)Wが連続して入力するものとすると、バー信号Bとバー間信号Wとの差分(振幅)が基準信号レベルの30%(RRD:30%)以上を適正な信号レベルとし、図5(b)に示すように、これに満たない差分(30%未満)であれば、不適正な信号レベルとする。
【0042】
本参考例では、読み取るバーコード3のフォーカスが合わなかった場合の合焦位置までの移動方向と距離の告知、合焦位置で読み取ったバーコード3から正しいバーコード情報が得られなかった際の告知及び、合焦位置で読み取りを任意回数行っても正しいバーコード情報が得られなかった際の告知は、告知部9を用いて行う。
【0043】
具体的な警告としては、発音部9aによブザーの音色や音声ガイドによるものであったり、表示部9bのLED15の点滅発光により行う。
例えば、バーコード3に読取装置本体を近づける指示と遠ざける指示との違いを、発音部9aにおいては、ブザー音の音色や高低を換えたり、「ピッピッ」と「ピピッピピッ」のように発振状態を換えたり、若しくは音声ガイダンスにより区別させる。また、発光部9bにおいては、発光間隔や発光色を変えることにより、区別させることができる。
【0044】
次に、第1の実施形態のバーコード読取装置について説明する。
【0045】
前述した第1の参考例では、告知部を設けて、スピーカによるブザー音や音声ガイド、表示用LEDによる表示により告知していたが、本実施形態では、エイミングのための照準パターン1を利用するものである。
【0046】
本実施形態の構成は、図1に示した構成からスピーカを除いた構成であり、ここでの構成における説明は省略する。
【0047】
前述したように、バーコード3にエイミングするため照準パターン1を照射した場合には、図4(a)に示すような内枠と外枠の照準パターンを投影する。
【0048】
その際に、バーコード読取装置がバーコードに近づきすぎの場合には、内枠を点滅させ、反対にバーコードから遠のきすぎの場合には、外枠を点滅させる。これらの点滅においては、合焦位置から距離が離れるに従って、点滅間隔が遅くなり、距離が近づくに従って点滅間隔が短くなるように設定し、前述した適切とされる合焦位置の範囲内であれば、点灯状態にする。これにより操作者は、バーコード読取装置をバーコード3に近づけるか、遠ざけるかを判断できる。また、点滅間隔を見て、どの程度近づければよいかが判断できる。
【0049】
本実施形態によれば、第1の参考例よりも部品点数が減るため、さらに低コスト化を実現し且つ、同等の効果を得ることができる。
【0050】
次に、第2の参考例にかかるバーコード読取装置について説明する。本参考例は、前述した第1の参考例では、一度トリガボタンを引くと、その時のバーコード3との距離における測距と併せて、バーコードの読み取りを行ってしまっている。
【0051】
従って、合焦位置でなくてもバーコードを処理可能に読み取ることとなる。そこで本参考例では、バーコード読み取りとは独立して、連続的に測距を行うことにより、バーコード読み取り前に合焦位置を操作者に指示して合焦位置まで移動させて、適正なフォーカスによるバーコード像をイメージセンサに結像した後、バーコードの読み取り動作を行う。
【0052】
図6(a)は、第2の参考例にかかるバーコード読取装置の概念的な構成を示し、同図(b)は、バーコード読取装置の正面側から見た構成例を示す図である。尚、本参考例の構成部位において、前述した第1の参考例の構成部位と同等の部位には同じ参照符号を付して、その説明を省略する。
【0053】
このバーコード読取装置は、測距とエイミングを兼用するスポット状の可視光ビームをバーコード3に対して照準する光源となる可視光LED21と、バーコード3に対して照射された可視光LED21の反射光を取り込む測距用受光素子22と、測距用受光素子22から測距データを生成する測距データ処理部23とを備える。さらに前述したと同等な、光学系5と、照明用LED6と、イメージセンサ7と、イメージセンサ7が出力した画像データからバーコードデータを検出するバーコード情報検出部8aを備える信号処理回路24と、発音部9a及び表示部9bを備える告知部9と、中央処理部(CPU)10と、トリガスイッチ11とを備えている。
【0054】
また、光学系5と、照明用LED6と、イメージセンサ7と、可視光LED21と、測距用受光素子22とはユニット25に収納され、一体的に構成されている。
【0055】
尚、前述した図1及び図6における照明用LED6は、図6(b)に示すように正面から見ると、複数のLED素子が配置された構成をしている。また、その照明用LED6近傍に可視光LED21や測距用受光素子22が配置されている。
【0056】
図7に示すフローチャートを参照して、第2の参考例におけるバーコード読取装置による読み取り動作について説明する。尚、エイミングにおけるバーコードへの照射パターンの照射位置等は、前述した第1の参考例と同等である。
【0057】
まず、操作者はグリップ部16を握り、バーコード3へ窓18を向けて、トリガボタン17を指で引く。これによりトリガスイッチ11がオンして、バーコード読み取り動作が開始される(ステップS21)。
【0058】
このトリガスイッチ11のオンに伴い、バーコード3とバーコード読取装置間の距離が測定される(ステップS22)。即ち、CPU10の制御により可視光LED21が発光し、バーコード3に向かって、スポット状の可視光ビームが照射される。この時、可視光ビームの反射光が測距用受光素子22に入射し、測距用受光素子22からの測距信号から測距データ処理部23により、公知な三角測距法等を用いて、バーコード3との距離(距離データ)を算出して、CPU10に距離データとして転送する(ステップS23)。
【0059】
次に、得られた距離データに基づき、適正なフォーカスとなる合焦位置の範囲内にバーコード読取装置があるか否かを判定する(ステップS24)。
【0060】
ここで、本参考例におけるバーコード像の適正なフォーカスを得るために合焦位置を指示するためのフォーカス情報検出部8bの具体的な構成例を図8に示し説明する。
【0061】
図6に示したフォーカス情報検出部8bは、2つのコンパレータ31,32を並設し、それぞれの出力を「遠:測距位置が遠すぎる」、「近:測距位置が近すぎる」のそれぞれの告知用出力を行う構成である。
【0062】
本参考例で用いるイメージセンサ7は、被写体となるバーコード3が遠くなるほどその出力値が低くなる特性を持つものとして、適正なバーコード情報を得られる一番遠い位置のセンサ出力値を第1の基準電圧V1とし、その反対に、適正なバーコードを得られる一番近い位置のセンサ出力を第2の基準電圧V2とし、実際にバーコードを測定した時にイメージセンサ7から得られる出力をセンサ出力電圧V3とする。
【0063】
このような各電圧の設定について、例えば、図9に示すバーコード等の反射物までの距離とイメージセンサ出力との特性条件を用いて説明する。
【0064】
このイメージセンサ7の出力値に基づく一番適切なフォーカス特性が得られる反射物までの位置からMTFが10%落ちになる範囲までを合焦位置として設定している。
【0065】
この場合に、最遠側においては、約9.5cmの位置で下限のイメージセンサ7の出力値が1.35Vとなり、これを第1の基準電圧V1とする。また、最近側においては、約6.5cmの位置で上限のイメージセンサ7の出力値が1.90Vとなり、これを第2の基準電圧V2とする。
【0066】
従って、バーコード読取装置は、バーコード3から約6.5〜約9.5cmの間にあれば、適正なバーコード像のフォーカスが得られることとなり、読み取りの際に合焦位置が良好である場合には、良好である旨の告知を行う。勿論、合焦位置が良好である場合には、何らの告知が無くてもよい。
【0067】
また、バーコード読取装置が約9.5cmの位置より遠ざかっていた場合には、センサ出力が第1の基準電圧V1を下回り、コンパレータ21がLレベル出力を行い、遠すぎる旨の告知を行い、一方、バーコード読取装置が約6.5cmの位置より近づいていた場合には、センサ出力が第2の基準電圧V2を上回り、コンパレータ22がLレベル出力を行い、近すぎる旨の告知を行う。
【0068】
以上説明したように、本参考例のバーコード読取装置は、バーコードとの距離を測定し、合焦位置へ移動する方向等を告知するブザー音や表示機能を有する告知部を設けたことにより、固定焦点レンズを採用した簡単な構成であるにも係わらず、読み取るための合焦位置が装置側から音若しくは表示により指示されるため、操作しやすい効果がある。さらに、自動焦点調整装置を備えていないため、機械的動作を行う駆動部が無く、故障可能個所が少なくなり、また構成部品の点数が少なくて済み、軽量化に加えて製造コストの低減化が実現される。
【0069】
図7に示したルーチンに戻り説明を継続する。
【0070】
前記ステップS24の判定において、バーコード読取装置が合焦位置にあれば(YES)、照明用LED6を点灯させて、バーコード3の読み取り動作に移行する(ステップS25)。またその時に、適正なフォーカスを得られる合焦位置にあることをブザー音やその他で操作者に告知してもよい。
【0071】
一方、前記ステップS24の判定において、バーコード読取装置が合焦位置よりもバーコード3に近すぎたり、遠すぎた場合には(NO)、その旨の告知を行う(ステップS26)。告知方法としては、第1の参考例におけるステップS9と同等でよい。この警告の後、前記ステップS21に戻り、警告で指示された方向に読取装置本体を合焦位置に移動させて、再度、距離測定動作を繰り返して行う(ステップS27)。
【0072】
また、前記ステップ25において、照明用LED6によりバーコード3が含まれる範囲にスポット的な照明光を投光する。そして、バーコード像を光学系5により取り込みイメージセンサ7の受光面上に結像させて、バーコード像の取り込みを開始する(ステップS28)。
【0073】
次に、イメージセンサ7からバーコード3の画像データを信号処理回路24へ取り込み(ステップS29)、その後、照明用LED6を消灯する(ステップS30)。
【0074】
そして、信号処理回路24のバーコード情報検出部8bは、画像データからバーコードデータを検出して、CPU10に転送して(ステップS31)、CPU10においてデコード処理を行う(ステップS32)。
【0075】
次に、このデコード処理において、正しいバーコード情報が得られたか否かを判定する(ステップS33)。この判定は、適正なフォーカス位置でピントのあったバーコード像を読み取ったにもかかわらず、バーコード3の破損等の原因でバーコード情報自体が誤情報であったか否かを確認するためである。
【0076】
この判定で、正しいバーコード情報であったならば(YES)、一連の動作を終了する。しかし、正しいバーコード情報でなかったならば(NO)、その旨の告知を行った後(ステップS34)、すでに設定された回数の読み取り動作を行ったかを判定する(ステップS35)。
【0077】
いままでの読み取り回数がその設定回数に満たなければ(NO)、上記ステップS31に戻り、再度読み取りを行う。しかし、設定された回数の読み取りを行っても正しいバーコード情報が得られなかった場合(YES)、バーコード3自体に問題があるものとして、その旨の告知を行い(ステップS36)、一連のバーコード読み取り動作を終了する。
【0078】
以上説明したように、本参考例によれば、第1の参考例の効果に加えて、さらにバーコードとの距離測定を合焦位置に入るまで継続的に行い操作者に指示し、その合焦位置に導いた後、バーコードの読み取りを行うため、読み取り時間がより短縮できる。
【0079】
次に第3の参考例について説明する。
【0080】
図10は、本参考例の読み取り動作を説明するためのタイミングチャートを示し、図11は、動作モードにおける発光素子と受光素子の動作状態を示し説明する。
【0081】
本参考例は、図6に示した第2の参考例と同じ構成であり、測距とエイミングを兼用するスポット状の可視光ビームをバーコード3に対して照準する光源となる可視光LED21と、バーコード3に対して照射された可視光LED21の反射光を取り込む測距用の受光素子22とを備えており、第2の参考例とは、読み取り動作が異なっている。本実参考例は、この測距に用いる受光素子22を測光のための受光素子としても利用することである。
【0082】
本参考例で搭載したバーコード像を受光して画像データ(振幅成分、周波数成分)を生成するイメージセンサを取り込むためのCCD等からなるイメージセンサの場合、図10に示すように、撮像動作に影響を与えないブランキング期間が存在する。
【0083】
このブランキング期間を利用して、この期間内の前半にエイミング動作と測距処理を行い、その後半に測光処理を行わせ、期間終了の後、撮像動作に移行する。つまり、図11に示すように、エイミング動作と測距処理を行う際に、可視光LED21と受光素子22を共にオンして、可視光LED21を発光させて、エイミングしてバーコードに照射し、受光素子22によりその反射光を取り込み、測距処理を行う。そして、エイミング動作と測距処理の終了の後に、可視光LED21の発光を停止させ、受光素子22はそのままバーコード3を含む光像を取り込ませて測光処理を行う。その測光処理の後、受光素子22をオフして光像の取り込みを停止させ、得られた露出条件に基づき、イメージセンサでバーコード3を含む光像を撮像する。
【0084】
以上のことから本参考例では、撮像動作に影響のないブランキング期間を利用して、エイミング動作と測距処理を行う期間に測光処理を行うことにより、引き続く行われる撮像に対して、適正な蓄積時間を設定することができる。
【0085】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明によれば、固定焦点レンズを用いた安価なバーコード読取装置に好適し、バーコードに合焦させるための移動方向指示を操作者に与え、適正な合焦位置に素早く移動させてバーコードを読み取り可能にするバーコード読取装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による第1の参考例にかかるバーコード読取装置の概念的な構成を示す図である。
【図2】第1の参考例のバーコード読取装置の外観構成例を示す図である。
【図3】第1の参考例のバーコード読取装置の読み取り動作について説明するためのフローチャートである。
【図4】照準パターンとバーコードとの関係を示す図である。
【図5】イメージセンサが出力した画像データの信号レベルの一例を示す図である。
【図6】第2の参考例にかかるバーコード読取装置の構成例を示す図である。
【図7】第2の参考例のバーコード読取装置における読み取り動作について説明するためのフローチャートである。
【図8】バーコード読取装置におけるフォーカス情報検出部の具体的な構成例を示す図である。
【図9】バーコード等の反射物までの距離とイメージセンサ出力との関係を示す図である。
【図10】第3の参考例のバーコード読取装置における読み取り動作について説明するためのタイミングチャートである。
【図11】第3の参考例のバーコード読取装置の読み取り動作モードにおける発光素子と受光素子の動作状態を示す図である。
【符号の説明】
1…照準パターン
2…照準パターン発生部
3…バーコード
4…照準パターン照射用LD
5…光学系
6…照明用LED
7…イメージセンサ
8…信号処理回路
8a…バーコード情報検出部
8b…フォーカス情報検出部
9…告知部
9a…発音部
9b…表示部
10…中央処理部(CPU)
11…トリガスイッチ
12…ユニット
Claims (4)
- バーコードを含む画像を撮像する撮像部と、
この撮像部から出力された画像信号を処理する信号処理回路と、
この信号処理回路からの信号に基づいて、前記バーコードが有する情報を出力するCPUと、
前記撮像部から出力された画像信号に基づいて、フォーカス情報を検出するフォーカス情報検出部と、
エイミングのための照準パターンを形成する照準パターン照射部と、からなるバーコード読取装置において、
前記照準パターン照射部は、前記フォーカス情報検出部からの出力信号に応じて、前記撮像部により撮像した画像のフォーカス状態を、前記照準パターンを利用して表示することを特徴とするバーコード読取装置。 - 前記照準パターン照射部は、内枠と外枠とで構成される照準パターンを投影し、バーコード読取装置がバーコードに近づきすぎの場合には前記内枠を点滅させ、バーコードから遠のきすぎの場合には前記外枠を点滅させることを特徴とする請求項1記載のバーコード読取装置。
- 前記照準パターン照射部は、合焦位置から距離が離れるにつれて点滅間隔を遅く、距離が近づくにつれて点滅間隔を短くすることを特徴とする請求項2記載のバーコード読取装置。
- 前記照準パターン照射部は、合焦位置の範囲内にある場合には照準パターンを点灯状態にすることを特徴とする請求項3記載のバーコード読取装置。
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