JP4241306B2 - 衝突防止制御システム - Google Patents
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Description
一方、特許文献2では、通信線を単線とせず、軌道に対して通信線を右側と左側の2本設け、それぞれの搬送台車が受信用の通信線と送信用の通信線とを使い分けることができるように構成している。しかし、このような構成の場合、合流領域が複数の軌道により形成されていたり、軌道の追加工事が施されたりすると、通信線の敷設が煩雑となるという問題がある。
これにより、単線のループ状に敷設された通信手段を実現すると共に、通信手段上で自己の流入ルートと異なる流入ルートを示す識別信号を検知する受信手段と、通信手段に自己の流入ルートを示す識別信号を発信する送信手段を実現することができる。
尚、本実施形態においては、半導体製品製造施設において、半導体基板や液晶表示装置用ガラス基板、フォトマスク用ガラス基板、光ディスク用基板等の処理対象物を搬送する無人搬送システムに適用した場合について説明する。
そして、搬送台車1a、1bには、それぞれ、マーク読取り器4a、4bが搭載され、軌道A、B上の誘導線制御有効マーク12a、12b、送信点マーク14a、14b、停止点マーク13a、13b、軌道C上の誘導線制御無効マーク15を読み取るように構成される。更に、搬送台車1a、1bには、それぞれ、制御部8a、8b(制御手段)が設けられ、後述する衝突防止制御システム11の処理(図5参照)に基づいて、右側誘導信号送受信器2a、2b又は左側誘導信号送受信器3a、3bで信号を発信又は受信・分析して運行を制御したり、マーク読取り器4a、4bで読み取ったマークにより運行を制御したりする他、後述するFOUPの移載作業についての制御も行う。
図6に示すように、通信線7はループに形成され、このループの中間にコンデンサ21が直結される。一般に、通信線7は長さが長くなる程、インダクタンスが増加しインピーダンスが増えて、誘導電流が流れにくくなり、送信器(図1に示す搬送台車1a、1bの右側誘導信号送受信器2a、2b又は左側誘導信号送受信器3a、3bのいずれか一方)で送信した信号に対して、受信器(図1に示す搬送台車1a、1bの右側誘導信号送受信器2a、2b又は左側誘導信号送受信器3a、3bのいずれかもう一方)で受信できる信号レベルも低くなる。従って、インダクタンスの増加の補償には、通信線7にコンデンサ21の直結することが有効である。
通信線7のインダクタンスLを補償するコンデンサ21の容量Cは、送信器の信号周波数をfとすると、一般的に、次式で表せる。
C=1/(2πf)2/L ・・・ (式1)
以下、図7に基づいて、コンデンサ21の容量Cをパラメータとして、実際に通信線7の受信信号レベルの実測値を測定した結果について説明する。尚、コンデンサ21の容量Cの設定値と通信線7の回路条件は、以下のように設定した。
容量Cの設定値:0、0.15、0.225、0.3、0.45μF
回路条件 L(インダクタンス):13.78μH
R(電気抵抗):1.54Ω
Z(インピーダンス):8.97Ω
送信器の信号周波数:94kHz
図7に示すように、受信信号レベルは、コンデンサ21の容量Cが0.225μF近傍で最大値となることが確認される。即ち、この受信信号レベル最大の得られた条件でインピーダンスZは最小になったと言え、この値近傍の容量値のコンデンサ21を設置することが好ましい。
図9に示すように、制御部8には、マーク読取部80と、識別信号受信部81と、識別信号送信部82と、識別信号分析部83と、識別信号形成部84と、走行部85a及び停止部85bとからなる走行制御部・停止部85と、が含まれる。尚、図9において、制御部8は図1における制御部8a及び8bに相当し、マーク読取り器4は図1におけるマーク読取り器4a及び4bに相当し、右側誘導信号送受信器2は図1における右側誘導信号送受信器2a及び2bに相当し、左側誘導信号送受信器3は図1における左側誘導信号送受信器3a及び3bに相当する。
マーク読取り部80は、マーク読取り器4で読み取ったマークを識別信号受信部81、識別信号送信部82、識別信号形成部84、走行制御部・停止部85に出力する。
識別信号受信部81は、マーク読取り部80で読み取った誘導線制御有効マークに基づいて、通信線7上の識別信号を右側誘導信号送受信器2又は左側誘導信号送受信器3で受信し、受信した識別信号を識別信号分析部83に出力する。
識別信号送信部82は、識別信号形成部84で形成した識別信号を右側誘導信号送受信器2又は左側誘導信号送受信器3で発信し、また、マーク読取り部80で読み取った誘導線制御無効マークに基づいて発信を停止する。
識別信号分析部83は、識別信号受信部81で受信した識別信号を分析し、識別信号形成部84、走行制御部・停止部85、台車側通信部(後述する1次側電源)50を介して運行制御装置33(図3参照)に出力する。尚、識別信号分析部83において、他の合流域の識別信号の有無及び自車の合流域の識別信号の有無の分析は、受信した識別信号が自車の合流域の識別信号と一致するか否かで判断する。
識別信号形成部84は、マーク読取り部80で読み取った送信点マークと識別信号分析部83での他の合流域の識別信号無しとの分析結果に基づいて、自己の合流域を意味する識別信号を形成し、識別信号送信部82に出力する。
走行制御部・停止部85は、運行制御装置33(図3参照)から台車側通信部50を介して入力された指令に基づいて走行機構60に対する制御を行う。その他に、識別信号分析部83での他の合流域の識別信号無しとの分析結果、或いは、自車の合流域の識別信号有りとの分析結果に基づいて、走行部85aで搬送台車1の走行を引き続き行う。また、マーク読取り部80で読み取った停止点マークと識別信号分析部83での他の合流域の識別信号有りとの分析結果、或いは、自車の合流域の識別信号無しとの分析結果に基づいて、停止部85bで搬送台車の走行を停止する。尚、走行機構60は、後述するリニアモータなどから構成され、搬送台車1を走行させるための機構である。
尚、制御部8は、その他に、OHT台車位置調製機構41、懸架装置42、キャリア把持機構43に対する制御も行う。
図8に示すように、右側送受信トランス18と左側送受信トランス19は同一物であり、それぞれ、E形フェライトコア25にコイル26が挿入されている。また、E形フェライトコア25の連続平面部には導電性の金属で形成された取付けブラケット24がネジ止めされ、これらブラケット24には導線22がネジ止めされている。右側送受信トランス18と左側送受信トランス19の導線22とフェライトコア25とは電気的に導通短絡されている。そして、それぞれの導線22の他端はコンデンサ23の両極に接続されている。
以下、表1に基づいて、右側送受信トランス18と左側送受信トランス19との間のコンデンサ23の有無で、空中を伝播する干渉ノイズの低減率を測定した結果について説明する。尚、空中を伝播して通信線7に誘起され受信器に検出される電圧を干渉ノイズ電圧として検出する方法で測定を行ったが、通信線7と、右側送受信トランス18、左側送受信トランス19の状態により測定結果が変化するため、測定は以下の条件で行った。
E型コアサイズ:60mm(W)×15mm(D)×40mm(H)
コイルターン数:104
トランス間距離:190mm(中心間)
コンデンサ容量:100PF
発信電圧波高値:330V(Sin波、最大波高値−最小波高値)
発信周波数:94kHz
また、通信線の状態として次の4条件を設定した。
条件1: 軌道の両側に通信線あり
条件2: 送信側通信線あり、受信側軌道切れ目
条件3: 送信側のみ通信線あり
条件4: 軌道の両側ともに通信線なし
具体的には、搬送台車1は目的地に到達後、FOUPの移載作業を行う。例えば、FOUPフランジ56をフィンガー45で把持し走行して来た搬送台車1が目的地で搭載しているFOUP55をFOUP入出ポート58に降ろす場合、搬送台車1はまず移載位置に到着停止し、位置調整機構41で正確に位置合わせを行い、次いで、最上部まで巻き上げられた懸垂ベルト43を逐次巻き降ろし、FOUPを半導体製造装置57のFOUP入出ポート58まで下ろす。FOUP底面がポート面に接触すると、ポート台に取り付けられた図示していないリミットスイッチが作動する。ポート台のリミットスイッチでFOUPの着地を検知した後、把持機構44はフィンガー45を開放しFOUPをFOUP入出ポート台58上に載置する。FOUP積み下ろし作業終了後、搬送台車1は懸垂ベルト43を巻上げ、把持機構44が最上部に到達した時点で、次の指令に従って次ぎの目的地に向かう。
図4は、図3における合流領域の詳細説明図である。尚、図4において、図1と同一部位には同一記号を用い、その説明を省略する。また、図4における搬送台車1cの右側誘導信号送受信器2c、左側誘導信号送受信器3c、マーク読み取り器4c、制御部8cは、搬送台車1bの右側誘導信号送受信器2b、左側誘導信号送受信器3b、マーク読み取り器4b、制御部8bと同様であり、その説明を省略する。
図5は、本実施形態に係る衝突防止制御システムの処理について説明したフローチャートである。尚、図5で説明する衝突防止制御システムの処理は、搬送台車1a、1b、1cのそれぞれに搭載されている制御部8a、8b、8cにより行われるものである。
本実施形態では他の合流域である合流域Paに搬送台車はなく、搬送台車1bが検出できる信号波形の分析結果は、他の合流域である合流域Paの搬送台車が送信する信号波形はない、即ち、他の合流域である合流域Paから合流領域10へ進入した先入車が存在しないということを意味するものである(ステップS5:NO)ので、左側誘導信号送信器3bで自車の合流域である合流域Pbを意味する信号を送信側通信線5bに乗せて送信を開始する(ステップS8)。尚、合流域Pbを意味する信号には交流波形信号(合流域毎に周波数と電圧のいずれか一方または双方が異なる信号)、パルス周波数波形信号(合流域毎に周波数が異なる信号)、複数ビットからなるデジタル通信信号(合流域毎に異なる複数ビットからなるデジタル通信方式の信号)、又は、これら2つ以上を任意に組み合わせた信号の中から必要に応じて選定する。
この時、搬送台車1bは、ステップS2において既に自車に搭載している右側誘導信号送受信器2bを作動させているので、受信側通信線6bに乗せられている信号波形を検出できる。つまり、自車が搭載する左側誘導信号送信器3bで発信する信号を自車に搭載する右側誘導信号送受信器2bで受信することができる。従って、搬送台車1bは、自車に搭載する右側誘導信号送受信器2bで、受信側通信線6bに乗っている信号波形を検出・分析し(ステップS9)、自車が搭載する左側誘導信号送信器3bで発信する信号を自車に搭載する右側誘導信号送受信器2bで受信できたかどうかが判断される(ステップS10)。ここでは、受信した信号波形が自己の合流域Pbの信号波形と一致するものであるかどうかで判断する。
搬送台車1bは、右側誘導信号送受信器2bの受信信号の分析結果、自車の発信する信号が検出できなかった場合(ステップS10:NO)、通信線7は断線などの異常ありと判断し、走行を即時停止すると共に、運行管理部34を介して全ての搬送台車に対して停止するように指令を出し(ステップS11)、処理を終了する。これにより、通信線7の断線により無制御状態に陥ることに起因する衝突事故は回避できる。一方、搬送台車1bは、右側誘導信号送受信器2bの受信信号の分析結果、自車の発信する信号が検出できた場合(ステップS10:YES)、通信線7が断線していないと判断し、合流域Pbの通過が完了するまで走行を継続させる(ステップS12)。そして、搬送台車1bは合流域Pbの終端部の軌道Cにおいて、マーク読取り器4bで誘導線制御無効マーク15読み取る(ステップS13)。即ち、誘導線制御無効マーク15は合流領域10を通過し終えたことを意味するマークであるので、搬送台車1bは左側誘導信号送受信器3bによる送信側通信線5bへの送信を停止させて(ステップS14)、処理を終了し、合流領域10を右方向に直進する。
本実施形態では他の合流域である合流域Pbの搬送台車は搬送台車1bがあり、搬送台車1aが検出できる信号波形の分析結果は、他の合流域の搬送台車が送信する信号波形はある、即ち、他の合流域から合流領域10へ進入した先入車が存在することを意味するものであるから(ステップS5:YES)、搬送台車1aは停止点マーク13aで停止する(ステップS6)。そして、搬送台車1aは停止状態で左側誘導信号送受信器3aを作動させ続け、受信側通信線6aに乗せられている信号波形の検出・分析を継続させる(ステップS7)。尚、本実施の形態では、この停止期間中、搬送台車1bは合流域Pbの終端部に向かい走行を続けるが、搬送台車1bが合流域Pbを通過し終えない内に、搬送台車1cが合流域Pbに侵入を開始する。この時、搬送台車1aは停止点マーク13aに停止したままである。
本実施形態では他の合流域である合流域Paに搬送台車はなく、搬送台車1cが検出できる信号波形の分析結果は、他の合流域である合流域Paの搬送台車が送信する信号波形はない、即ち、他の合流域である合流域Paから合流領域10へ進入した先入車が存在しないということを意味するものである(ステップS5:NO)ので、左側誘導信号送信器3cで自車の合流域である合流域Pbを意味する信号を送信側通信線5bに乗せて送信を開始する(ステップS8)。尚、搬送台車1bがまだ合流域Pbに存在し自己の合流域Pbを示す信号波形を発信していたとしても、搬送台車1cで受信した信号波形が自己の合流域Pbの信号波形と一致するため、他の合流域の搬送台車が送信する信号波形がないものと判断して、搬送台車1cは合流域Pbに進入することが可能となる。
この時、搬送台車1cは、ステップS2において既に自車に搭載している誘導信号受信器2cを作動させているので、通信線6bに乗せられている信号波形を検出できる。つまり、自車が搭載する左側誘導信号送信器3cで発信する信号を自車に搭載する右側誘導信号送受信器2cで受信することができる。従って、搬送台車1cは、自車に搭載する右側誘導信号送受信器2cで、受信側通信線6bに乗っている信号波形を検出・分析し(ステップS9)、自車が搭載する左側誘導信号送信器3cで発信する信号を自車に搭載する右側誘導信号送受信器2cで受信できたかどうかが判断される(ステップS10)。ここでは、受信した信号波形が自己の合流域Pbの信号波形と一致するものであるかどうかで判断する。
搬送台車1cは、右側誘導信号送受信器2cの受信信号の分析結果、自車の発信する信号が検出できなかった場合(ステップS10:NO)、通信線7は断線などの異常ありと判断し、走行を即時停止すると共に、運行管理部34を介して全ての搬送台車に対して停止するように指令を出し(ステップS11)、処理を終了する。これにより、通信線7の断線により無制御状態に陥ることに起因する衝突事故は回避できる。一方、搬送台車1cは、右側誘導信号送受信器2cの受信信号の分析結果、自車の発信する信号が検出できた場合(ステップS10:YES)、通信線7が断線していないと判断し、合流域Pbの通過が完了するまで走行を継続させる(ステップS12)。尚、搬送台車1bがまだ合流域Pbに存在し自己の合流域Pbを示す信号波形を発信していると、当該信号波形が搬送台車1cで受信した信号波形が自己の合流域Pbの信号波形と一致するため、搬送台車1bが搭載する左側誘導信号送信器3bで発信する信号を自車が搭載する左側誘導信号送信器3cで発信する信号として、自車に搭載する右側誘導信号送受信器2cで受信できたと判断する場合も考えられるが、かかる場合も、通信線7は断線などの異常はないと考えられるので問題はない。そして、搬送台車1cは合流域Pbの終端部の軌道Cにおいて、マーク読取り器4cで誘導線制御無効マーク15読み取る(ステップS13)。即ち、誘導線制御無効マーク15は合流領域10を通過し終えたことを意味するマークであるので、搬送台車1cは左側誘導信号送受信器3cによる送信側通信線5bへの送信を停止させて(ステップS14)、処理を終了し、合流領域10を右方向に直進する。
この時、搬送台車1aは、ステップS2において既に自車に搭載している左側誘導信号送受信器3aを作動させているので、受信側通信線6aに乗せられている信号波形を検出できる。つまり、自車が搭載する右側誘導信号送信器2aで発信する信号を自車に搭載する左側誘導信号送受信器3aで受信することができる。従って、搬送台車1aは、自車に搭載する左側誘導信号送受信器3aで、受信側通信線6aに乗っている信号波形を検出・分析し(ステップS9)、自車が搭載する右側誘導信号送信器2aで発信する信号を自車に搭載する左側誘導信号送受信器3aで受信できたかどうかが判断される(ステップS10)。ここでは、受信した信号波形が自己の合流域Paの信号波形と一致するものであるかどうかで判断する。
搬送台車1aは、左側誘導信号送受信器3aの受信信号の分析結果、自車の発信する信号が検出できなかった場合(ステップS10:NO)、通信線7は断線などの異常ありと判断し、走行を即時停止すると共に、運行管理部34を介して全ての搬送台車に対して停止するように指令を出し(ステップS11)、処理を終了する。これにより、通信線7の断線により無制御状態に陥ることに起因する衝突事故は回避できる。一方、搬送台車1aは、左側誘導信号送受信器3aの受信信号の分析結果、自車の発信する信号が検出できた場合(ステップS10:YES)、通信線7が断線していないと判断し、合流域Paの通過が完了するまで走行を継続させる(ステップS12)。そして、搬送台車1aは合流域Paの終端部の軌道Cにおいて、マーク読取り器4aで誘導線制御無効マーク15読み取る(ステップS13)。即ち、誘導線制御無効マーク15は合流領域10を通過し終えたことを意味するマークであるので、搬送台車1aは右側誘導信号送受信器2aによる送信側通信線5aへの送信を停止させて(ステップS14)、処理を終了し、合流領域10を右方向にさらに直進する。
2、2a、2b、2c 右側誘導信号送受信器(送信器又は受信器)
3、3a、3b、3c 左側誘導信号送受信器(送信器又は受信器)
5a、5b 送信側通信線
6a、6b 受信側通信線
7 通信線
8、8a、8b、8c 制御部
10 合流領域
11 衝突防止制御システム
18 右側送受信トランス
19 左側送受信トランス
21 コンデンサ
23 コンデンサ
40 軌道
Claims (5)
- 搬送台車が走行する軌道内の複数の流入ルートが合流する合流点を含む所定の合流領域に、単線のループ状に敷設された通信手段と、
前記搬送台車に設置され、前記合流領域内において前記通信手段に対して流入ルートを示す固有の識別信号を送信する送信手段と、
前記搬送台車に設置され、前記合流領域内において前記通信手段から前記識別信号を受信する受信手段と、
前記搬送台車に設置され、前記受信手段で受信した前記識別信号を分析して走行を制御する制御手段と、
前記軌道を走行する全ての搬送台車への搬送指令や位置の管理等の搬送システムの運行管理や運行制御を行う運行制御装置と、
前記搬送台車に設置され、前記運行制御装置との間で通信を行う台車側通信手段と、
を備える衝突防止制御システムであって、
前記制御手段は、自己の流入ルートと異なる流入ルートを示す前記識別信号を前記受信手段で検知している間は走行を停止するとともに、自己が送信した前記識別信号を自己の前記受信手段で検知しなかった場合は前記通信手段に異常があると判断し、自己の走行を停止し、前記軌道を走行する全ての搬送台車の走行を停止するように前記台車側通信手段を介して前記運行制御装置に対して指令を出すことを特徴とする衝突防止制御システム。 - 前記識別信号として、流入ルート毎に異なる、交流波形信号、パルス周波数波形信号、複数ビットからなるデジタル通信信号のいずれか一つまたはこれら2つ以上の組み合わせを用いることを特徴とする請求項1に記載の衝突防止制御システム。
- 前記通信手段は、前記合流領域内の各流入ルートの始めから終わりまで敷設されて信号を送信するための送信側通信線と、当該合流領域内の各流入ルートの始めから短めに敷設されて信号を受信するための受信側通信線とから構成されて、当該送信側通信線と当該受信側通信線とで前記通信手段として単線のループ状に敷設され、
前記送信手段は、前記合流領域内において前記送信側通信線と電磁結合されて前記送信側通信線に対して流入ルートを示す固有の識別信号を送信し、前記受信手段は、前記合流領域内において前記受信側通信線と電磁結合されて前記受信側通信線から前記識別信号を受信すると共に、前記送信手段と前記受信手段との機能を備えて進行する流入ルートに合わせて前記送信手段と前記受信手段との機能を切り替える送受信器として構成されることを特徴とする請求項1または2に記載の衝突防止制御システム。 - 前記通信手段に、当該通信手段のインダクタンスをほぼ補償する程度の容量を有するコンデンサを直列に接続することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の衝突防止制御システム。
- 前記送信手段及び前記受信手段は、共にE型フェライトコアにコイルが挿入されて構成されて、当該各E型フェライトコアの連続平面部にネジ止めされた導電性金属で形成されるブラケットにネジ止めされる導線と当該各E型フェライトコアとは電気的に導通短絡されると共に、当該各導線の他端はコンデンサの両端に接続されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の衝突防止制御システム。
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