JP4240840B2 - ディスクドライブ装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ディスクや光磁気ディスク、磁気ディスク等のディスク状記録媒体を回転駆動すると共に、このディスク状記録媒体の情報記録面に沿ってピックアップ装置を移動させて情報信号の記録(書込み)及び/又は再生(読取り)を行うディスクドライブ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、一般に、CD(コンパクトディスク)やCD−ROM(リードオンリメモリ)等の光ディスク、MD(ミニディスク)等の光磁気ディスク、或いはFD(フロッピィディスク)等の磁気ディスクその他のディスク状記録媒体を用いて情報信号の記録及び/又は再生を行う装置として、ディスクドライブ装置が提供されている。このようなディスクドライブ装置としては、例えば、図28〜図33に示すような構成のものがある。
【0003】
このディスクドライブ装置は、スピンドルモータの回転軸に取り付けられたターンテーブル上に光学ディスクを水平に装着して回転駆動すると共に、光学ピックアップによってレーザ光を光学ディスクの情報記録面に照射するようにしている。そして、光学ピックアップを光学ディスクの中心から半径方向外側に向かって移動させ、この光学ピックアップにより情報記録面に情報信号を書き込んだり、予め情報記録面に記録されている情報信号を読み出すことにより、情報の記録及び/又は再生を行うようにしている。
【0004】
このディスクドライブ装置1は、図28及び図29に示すように、ベースユニットシャーシ2とスピンドルモータ3とターンテーブル4と光学ピックアップ装置5と送りネジ軸6と送りモータ7等を備えて構成されている。
スピンドルモータ3はベースユニットシャーシ2の下面側に取り付けられており、このスピンドルモータ3の回転軸3aがベースユニットシャーシ2の上面側に突出し、これにターンテーブル4が固定されている。このターンテーブル4にはディスク状記録媒体である光学ディスク8が装着される。
【0005】
また、ベースユニットシャーシ2にはガイド軸9が取り付けられ、さらにこのガイド軸9と平行にサブガイド軸10が設けられており、このガイド軸9及びサブガイド軸10に光学ピックアップ装置5のスライド部材11が光学ディスク8の半径方向に移動可能に支持されている。
光学ピックアップ装置5はガイド軸9及びサブガイド軸10に支持されるスライド部材11上に光学ピックアップ12を搭載して構成されるもので、この光学ピックアップ12の光学ヘッド部13の対物レンズ13aから光学ディスク8の情報記録面に記録又は再生を行なうためのレーザ光が照射される。
【0006】
送りネジ軸6は送りモータ7によって回転駆動されるもので、ガイド軸9に隣接してこのガイド軸9と平行にベースユニットシャーシ2に取り付けられている。そしてこの送りネジ軸6のネジ部には光学ピックアップ装置のスライド部材11に取り付けられたナット部材14が噛み合わされており、送りモータ7によって送りネジ軸6が回転されるとナット部材14が送りネジ軸6の軸方向に移動し、これと一体に光学ピックアップ装置5がガイド軸9及びサブガイド軸10に沿って光学ディスク8の半径方向に移動されるようになっている。
【0007】
このように構成される従来のディスクドライブ装置において、光学ピックアップ装置5の支持構造について注目すると、図29及び図31に示すように光学ピックアップ装置5のスライド部材11は一端側に設けられた軸受部15においてガイド軸9に移動可能に支持されていると共に、他端側に設けられた軸受部16においてサブガイド軸10に移動可能に支持されている。
【0008】
この場合、図31に示すように一端側の軸受部15にはスリーブ15aが嵌合されていて、このスリーブ15aにガイド軸9が摺動自在に挿通されている。一方、他端側の軸受部16には、サブガイド軸10を上下から挟むような凹溝16aが形成されており、この凹溝16aがサブガイド軸10に係合する状態で摺接されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
このような構造を有する従来のディスクドライブ装置では、次のような課題がある。
即ち従来は、光学ピックアップ装置5のスライド部材11がベースユニットシャーシ21のサブガイド軸10に支持されている部分において、図32及び図33に示す如くスライド部材11の軸受部16の凹溝16aとサブガイド軸10との間には上下方向に隙間があり、このためディスクドライブ装置に振動や衝撃が加わったときにはこの隙間分だけ光学ピックアップがガタついて光学ディスクへのレーザ光の照射が不安定になり、情報信号の記録又は再生の性能を著しく低下させる問題があった。
【0010】
本発明は、このような従来の課題に鑑みてなされたものであり、振動や衝撃が加わったときでもピックアップがガタつくことのないディスクドライブ装置を提供し、従来の課題を解決することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上述したような課題を解決し、上記目的を達成するために、本出願の請求項1に記載のディスクドライブ装置は、ディスク状記録媒体に対し記録又は再生を行なうピックアップが搭載されたスライド部材と、
上記スライド部材に挿通され、上記スライド部材を上記ディスク状記録媒体の径方向に移動するようにガイドするガイド軸と、
上記スライド部材が摺接し、上記ガイド軸と共に上記スライド部材を上記ディスク状記録媒体の径方向に移動するようにガイドするサブガイド軸と、
上記ガイド軸と平行に設けられモータによって回転駆動される送りネジ軸と、上記スライド部材から上記送りネジ軸に押し当てられるように噛み合うナット部材とを有する、上記スライド部材を上記ガイド軸及び上記サブガイド軸に沿って移動させる送り機構と、
上記ナット部材の上記送りネジ軸からの押し戻しによって、上記スライド部材を上記ガイド軸を支点として回転して上記サブガイド軸に押し当てられる部分と対向する側から上記サブガイド軸に圧接させる弾性押圧部材と、を備えたものある。
【0012】
また本出願の請求項2に記載のディスクドライブ装置では、
上記送り機構は、
ガイド軸と平行に設けられ、モータによって回転駆動される送りネジ軸と、
スライド部材から送りネジ軸に押し当てられるように噛み合うナット部材と、
によって構成されるディスクドライブ装置において、
ナット部材の送りネジ軸からの押し戻しによってスライド部材がガイド軸を支点として回転してサブガイド軸に押し当てられる部分と対向する側からサブガイド軸に圧接するように弾性押圧部材を配置した構造としたものである。
【0013】
さらに本出願の請求項3に記載のディスクドライブ装置は、
弾性押圧部材として板バネを用いるようにしたものである。
【0014】
さらに本出願の請求項4に記載のディスクドライブ装置は、
弾性押圧部材である板バネのサブガイド軸に対する圧接部が円弧状に屈曲形成されている形状としたものである。
【0015】
さらに本出願の請求項5に記載のディスクドライブ装置では、
弾性押圧部材である板バネはネジによる締め付けでスライド部材に固定されるようにしたものである。
【0016】
さらに本出願の請求項6に記載のディスクドライブ装置は、
スライド部材がサブガイド軸に押し付けられる部分において、板バネの一部をスライド部材とサブガイド軸との間に介在させるようにしたものである。
【0017】
上述のように構成される本出願の請求項1に記載のディスクドライブ装置では、弾性押圧部材によってスライド部材がサブガイド軸に押し付けられていることにより、ピックアップは振動や衝撃が加わってもガタつくことなく安定して移動動作されるので、情報信号の記録又は再生の性能が低下することはない。
【0018】
また本出願の請求項2に記載のディスクドライブ装置では、振動や衝撃が加わったときにナット部材の送りネジ軸からの押し戻しによってスライド部材がガイド軸を支点として回転してサブガイド軸に押し当てられる状態となっても、このスライド部材がサブガイド軸に押し当てられる部分と対向する側からサブガイド軸に圧接するように弾性押圧部材が配置されていることにより、弾性押圧部材は押し戻される状態となることなく常に安定してスライド部材をサブガイド軸に押し付けるように作用するので、ピックアップのガタつきが一段と確実に防止される。
【0019】
さらに本出願の請求項3に記載のディスクドライブ装置では、弾性押圧部材として板バネを用いることにより、低コストで実施が可能となる。
【0020】
さらに本出願の請求項4に記載のディスクドライブ装置では、弾性押圧部材である板バネのサブガイド軸に対する圧接部を円弧状に屈曲形成したことにより、ピックアップの移動動作時に板バネはサブガイド軸に対しスムーズに摺動されるので、より安定したピックアップの移動動作が行なわれる。
【0021】
さらに本出願の請求項5に記載のディスクドライブ装置では、弾性押圧部材である板バネはネジによる締め付けでスライド部材に固定されるものとしたため、板バネを簡単に取り付けることができるので、低コストでの実施に一段と有利となる。
【0022】
さらに本出願の請求項6に記載のディスクドライブ装置では、スライド部材がサブガイド軸に押し付けられる部分において、板バネの一部をスライド部材とサブガイド軸との間に介在させた構造としたことにより、スライド部材の摩耗を効果的に抑えることができるので、ピックアップに傾きが生じることはなく、一段と安定した記録又は再生が可能となる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。
図1〜図10は、本発明のディスクドライブ装置の第1の実施例を示すものである。即ち、図1はディスクドライブ装置の第1の実施例を上面側から見た斜視図、図2は同じく平面図、図3は底面図、図4は図3からベースユニットサブシャーシを取り除いた要部を示す説明図、図5は図2のX−X線断面図、図6は要部を切り欠いて示す背面図、図7は左側面図、図8は図2のY−Y線断面図、図9は図6の要部の拡大図、図10は図8の要部の拡大図である。
【0024】
本発明の実施例として示すディスクドライブ装置20は、ディスク状記録媒体として、オーディオ情報等の音楽信号やビデオ情報等の映像信号及び音楽信号等の情報信号が予め記録された再生専用型の光ディスク、或いはオーディオ情報やビデオ情報等の情報信号が1度だけ記録可能(追記型)若しくは何度でも繰り返して記録可能(書換え型)とされた記録可能型の光ディスクを用いることができる。しかしながら、ディスク状記録媒体としては、これに限定されるものではなく、薄い円盤の表面に磁性薄膜層を形成して特定位置の磁化状態により情報を記憶するようにした磁気ディスク、同様に形成した磁性薄膜層に光ヘッドと磁気ヘッドを使用して情報を書き込み又は読み出すようにした光磁気ディスクその他の記憶媒体を適用することができることは勿論である。
【0025】
このディスクドライブ装置20は、図1〜図4に示すように、ベースユニットシャーシ21とベースユニットサブシャーシ22とスピンドルモータ23とターンテーブル24と光学ピックアップ装置25と送りネジ軸26と送りモータ27等を備えて構成されている。
ベースユニットシャーシ21は例えばABS等のエンジニアリングプラスチックにより成形されるもので、平板状の平面部21aと、この平面部21aの周囲を囲うように外周縁に沿って下面側に突出させて設けた正面壁部21b、背面壁部21c及び左右の側面壁部21d,21eとを有し、全体として底の浅い蓋体のような形状に形成されている。
【0026】
ベースユニットシャーシ21の下面側には図3に示す如くモータベース板31が取り付けネジ32によって固定されており、このモータベース板31上にスピンドルモータ23が構成されている。そして図1及び図2に示すようにこのスピンドルモータの回転軸23aがベースユニットシャーシ21の上面側に突出し、この回転軸23aにターンテーブル24が固定されている。このターンテーブル24にはディスク状記録媒体である光学ディスク33が装着される。
【0027】
このターンテーブル24は、光学ディスク33のセンタ孔に嵌合される嵌合部24aと、この嵌合部24aの下端に連続されると共に光学ディスク33が載置される載置部24bと、この載置部24bに載置された光学ディスク33のセンタ孔を係止して抜け出しを防止する複数個のロック爪24c等を有している。ターンテーブル24の嵌合部24aの直径は、光学ディスク33のセンタ孔の内径よりも若干小径とされていて、センタ孔に対して出し入れ可能とされている。
【0028】
ターンテーブル24の嵌合部24aのロック爪24cは本例では3個設けられており、この3個のロック爪24cが周方向に等角度間隔に配置されている。各ロック爪24cは、コイルバネ等の弾性体(その他、板バネ、ゴム状弾性体等を適用することができる)によって常時半径方向外側に付勢されている。即ち、3個のロック爪24cの先端部は、光学ディスク33のセンタ孔の周縁部を係止できるように嵌合部24aの外周面からそれぞれ外側へ適宜量だけ突出されており、これらのロック爪24cによって光学ディスク33がチャッキングされる。一方、3個のロック爪24cを、それぞれ弾性体の付勢力に抗して嵌合部24a内に押し込むことにより、ロック爪24cによる光学ディスク33のチャッキングを解除することができる。
【0029】
このような光学ディスク33のチャッキング及びその解除動作を容易にするため、各ロック爪24cの先端部の上面及び下面には、それぞれ適当な大きさの傾斜部が設けられている。このターンテーブル24によれば、3個のロック爪24cの働きによって光学ディスク33がチャッキングされ、その状態で一体的に回転駆動される。その一方、例えば、光学ディスク33を斜めに傾けて引き起こし、その力でロック爪24cを後退させてセンタ孔から脱出させることにより、チャッキング状態を解除して光学ディスク33を簡単に取り外すことができる。
【0030】
このターンテーブル24の載置部24bには、摩擦抵抗の大きなゴム状弾性体やプラスチック等で形成されたディスク支持面24dが設けられている。このディスク支持面24dは、3個のロック爪24cの働きによる押圧力を受けてセンタ孔の周縁部を弾性的に支持すると共に滑りを防止し、光学ディスク33をターンテーブル24と一体的に回転させる働きをなす。
【0031】
またベースユニットシャーシ21には図3及び図4に示すようにガイド軸34が取り付けられ、さらにこのガイド軸34と平行にサブガイド軸36が設けられており、このガイド軸34及びサブガイド軸36に光学ピックアップ装置25が光学ディスク33の半径方向に移動可能に支持されている。
【0032】
ガイド軸34は周面が平滑とされた丸棒状の部材であり、その両端部がベースユニットシャーシ21に設けられた凹状の軸受部35a,35bに係合した状態で支持されている。尚このガイド軸34の材質としては例えばステンレス鋼が好適に用いられる。
一方サブガイド軸36はベースユニットシャーシ21と一体に形成された丸棒状の軸部であり、即ちこのサブガイド軸36は連結部37を介してベースユニットシャーシ21の背面壁部21cの内面側に連続して形成されている。
【0033】
光学ピックアップ装置25は、ガイド軸34及びサブガイド軸36に支持されて移動されるスライド部材38上に光学ピックアップ39を搭載して構成されるもので、この光学ピックアップ39の光学ヘッド部40がベースユニットシャーシ21の平面部21aに形成された開口部41から上面側に表出し、この光学ヘッド部40の対物レンズ40aから光学ディスク33の情報記録面に記録又は再生を行なうためのレーザ光が照射される。
【0034】
スライド部材38は例えばアルミニウム合金によりブロック状に形成されてなるもので、一端側に設けられた軸受部42においてガイド軸34に移動可能に支持されていると共に、他端側に設けられた軸受部43においてサブガイド軸36に移動可能に支持されている。
【0035】
この場合、図8に示すように一端側の軸受部42にはスリーブ42aが嵌合されていて、このスリーブ42aにガイド軸34が摺動自在に挿通されている。
一方、他端側の軸受部43には、ベースユニットシャーシ21の背面壁部21cに向かって開口し、サブガイド軸36を上下から挟むような凹溝43aが形成されており、この凹溝43aがサブガイド軸36に係合する状態で摺接されている。
【0036】
この軸受部43付近においてスライド部材38には、弾性押圧部材としての板バネ44が取り付けネジ45によって装着されている。この板バネ44はサブガイド軸36に圧接し、スライド部材38をサブガイド軸36に押し付ける働きを有するもので、これによってスライド部材38の軸受部43とサブガイド軸36との間の隙間によるガタつきを防止して光学ピックアップ装置25を安定して移動動作させるようにしている。
【0037】
この板バネ44についてさらに詳しく説明すると、図9及び図10に示すように、この板バネ44はスライド部材38に固定される基部44aと、この基部44aから延びてサブガイド軸36に摺接される押圧片部44bと、を一体に有して形成されている。
基部44aは図9及び図10に示す如くスライド部材38を取り囲むような環帯状に形成されており、この環帯状の基部44aの端部44a1 と44a2 に取り付けネジ45を通してこれを締め付けることにより板バネ44をスライド部材38に固定するようにしている。
【0038】
そしてこの基部44aの下側から一体に押圧片部44bが屈曲状に延びてその先端部44b1 がサブガイド軸36の下側に圧接するように摺接されており、この押圧片部44bの弾性押圧力によってスライド部材38は、軸受部43の凹溝43aの上面側がサブガイド軸36に押し付けられる状態となってガタつきが防止される構造となっている。
【0039】
尚、この板バネ44のサブガイド軸36に対する圧接部、即ち押圧片部44bの先端部44b1 は、図9に示すように円弧状に屈曲させて形成してあり、このため光学ピックアップ装置25の移動動作時に板バネ44はサブガイド軸36に対してスムーズに摺動されるようになっている。
【0040】
続いて、光学ピックアップ装置25をガイド軸34及びサブガイド軸36に沿って移動させるピックアップ送り機構について説明する。
このピックアップ送り機構は、図4に示すようにガイド軸34に隣接してこのガイド軸34と平行にベースユニットシャーシ21に取り付けられる送りネジ軸26と、この送りネジ軸26を回転駆動する送りモータ27とを主要部品として構成されている。
【0041】
送りネジ軸26は、その両端の軸部26a,26bにおいてベースユニットシャーシ21に設けられた軸受部47a,47bに回転自在に支持されている。この場合、送りネジ軸26の一端側の軸部26aは軸受部47aを通して回転自在に支持され、他端側の軸部26bはベースユニットシャーシ21の壁に突き当てられる状態で軸受部47bに回転自在に支持されている。尚この送りネジ軸26の材質としては例えばステンレス鋼が好適に用いられる。
【0042】
またこの送りネジ軸26の一端側には、後述する出力ギアと噛み合う駆動ギア49が固定されている。この駆動ギア49に対応してベースユニットシャーシ21の正面壁部21bには、この駆動ギヤ49との干渉を避けるための開口50が形成されている。
【0043】
そして送りネジ軸26のネジ部には、光学ピックアップ装置25のスライド部材38に取り付けられたナット部材51が噛み合わされている。このナット部材51は固定ネジ52によってスライド部材38に取り付けられた板バネ材によりなる支持体53から延びる弾性片53aの先端部に固定されているもので、弾性片53aの弾性によって送りネジ軸26に押し当てられるように噛み合わされている。
【0044】
送りネジ軸26を回転駆動する送りモータ27は、図5に示すように送りネジ軸26の上方に配置されてベースユニットシャーシ21に取り付けられている。この送りモータ27の回転軸27aには出力ギア54が固定され、この出力ギア54に送りネジ軸26の駆動ギア49が噛み合わされており、これによって送りモータ27の回転軸27aの回転が出力ギア54と駆動ギア49を介して送りネジ軸26に伝達されて送りネジ軸26が回転駆動される構造となっている。
【0045】
そしてこのように送りモータ27によって送りネジ軸26が回転されると、ナット部材51が送りネジ軸26の軸方向に移動し、これと一体に光学ピックアップ装置25がガイド軸34及びサブガイド軸36に沿って光学ディスク33の半径方向に移動される。
【0046】
また、送りモータ27の回転軸27aには回転板55が固定されている。この回転板55には放射状に多数のスリットが周方向に等角度間隔で形成されており、この回転板55に対応してベースユニットシャーシ21には回転検出センサ56が取り付けられている。
【0047】
この回転検出センサ56は、回転板55の一部が挿入される切り欠き溝を有し、この回転検出センサ56の切り欠き溝の両側には発光素子と受光素子が対向して内蔵されている。そして発光素子から発射された光を回転板55のスリットを介して受光素子により受光し、スリット間の遮光部で遮光される回数を測定することにより、送りモータ27の回転軸27aの回転角度及び回転数を検出するものである。
【0048】
このように構成されるピックアップ送り機構は、ベースユニットシャーシ21に取り付けられるベースユニットサブシャーシ22によって覆われている。このベースユニットサブシャーシ22はベースユニットシャーシ21の一部としてベースユニットシャーシ21の本体に固定ネジ57によって取り付けられるもので、ピックアップ送り機構を覆う下面部22aと、この下面部22aの正面側及び側面側に連続して形成された正面壁部22b及び側面壁部22cとを有し、これをベースユニットシャーシ21に取り付けることによってピックアップ送り機構部に埃等が侵入することを防ぐようにしている。尚このベースユニットサブシャーシ22は、ベースユニットシャーシ21と同じ材料で成形されている。
【0049】
またこのベースユニットサブシャーシ22は、ベースユニットシャーシ21に取り付けられるガイド軸34及び送りネジ軸26を押さえる働きをも有し、即ち組み立て時に図4に示すようにガイド軸34及び送りネジ軸26を夫々ベースユニットシャーシ21の軸受部35a,35b及び47a,47bに支持させた状態で、ベースユニットサブシャーシ22をベースユニットシャーシ21に取り付けることにより、ガイド軸34及び送りネジ軸26は夫々軸受部35a,35b及び47a,47bから脱落しないようにベースユニットサブシャーシ22で押さえられる構造となっている。さらにこのベースユニットサブシャーシ22の下面部22aには、送りネジ軸26の駆動ギヤ49との干渉を避けるための開口58が形成されている。
【0050】
そしてこのベースユニットサブシャーシ22には、図3及び図5に示すように、送りネジ軸26の一方側の軸部26aの先端を押圧して送りネジ軸26を軸方向に固定するための押圧片部60が一体に設けられている。
この押圧片部60はベースユニットサブシャーシ22の側面壁部22cの一部を利用して形成される弾性可撓片であり、ベースユニットサブシャーシ22をベースユニットシャーシ21に取り付けた状態ではこの押圧片部60が送りネジ軸26の一方側の軸部26aの先端で押されて外側に撓み、その弾性押し戻し力によって送りネジ軸26の一方側の軸部26aの先端が軸方向に押圧され、このため送りネジ軸26は他方側の軸部26bがベースユニットシャーシ21の壁部に押し当てられる状態となる。
【0051】
これによって送りネジ軸26の軸方向の固定が行なわれる構造となっており、即ち送りネジ軸26は軸方向にガタつくことなくしっかりと取り付けられるので、光学ピックアップ装置25の正確な送り動作が可能となる。
【0052】
以上の如き構成を有する本例のディスクドライブ装置20では、次のようにして光学ディスク33の記録または再生動作が行なわれる。
先ず、ターンテーブル24に光学ディスク33を装着する。この作業は、次のようにして行なうことができる。例えば光学ディスク33の外周縁の複数箇所を把持し、そのセンタ孔をターンテーブル24の嵌合部24aに合わせる。そして、光学ディスク33を軽く押圧して3個のロック爪24cを後退させ、センタ孔を通過させる。これにより、センタ孔を通過した3個のロック爪24cがセンタ孔の縁の3箇所に乗り上げることにより光学ディスク33のチャッキングが行なわれる。
【0053】
次にスピンドルモータ23を駆動することにより、ターンテーブル24と一体に光学ディスク33を回転させる。これと同時にピックアップ送り機構の送りモータ27が駆動し、送りネジ軸26が回転される。このように送りネジ軸26が回転されると、ナット部材51が送りネジ軸26の軸方向に移動し、これと一体に光学ピックアップ装置25がガイド軸34及びサブガイド軸36に沿って光学ディスク33の半径方向に移動される。
【0054】
この場合、光学ピックアップ装置25は初期状態では光学ディスク33の半径方向の最も内側に位置し、そこから半径方向の外側に向かって移動される如く動作する。このとき、光学ピックアップ39の光学ヘッド部40の対物レンズ40aから光学ディスク33の情報記録面にレーザ光が照射される。
その結果、再生時には、情報記録面に照射されたレーザ光によって予め記録されている情報信号が読み出され、その情報信号に基づいて再生動作が行なわれる。また、記録時には、情報記録面に照射されたレーザ光によって情報信号が書き込まれ、記録動作が行なわれる。
【0055】
そしてこの情報信号の記録又は再生動作において特に本例のディスクドライブ装置20では、弾性押圧部材としての板バネ44によって光学ピックアップ装置25のスライド部材38が常にサブガイド軸36に押し付けられていることにより、光学ピックアップ装置25は振動や衝撃が加わってもサブガイド軸36に対しガタつくことなく安定して移動動作され、光学ディスクに対するレーザ光の照射が安定して保たれるので、情報信号の記録又は再生の性能が低下することはない。
【0056】
図11〜図16は、本発明によるディスクドライブ装置の第2の実施例を示すものである。
即ち、図11はディスクドライブ装置の第2の実施例の平面図、図12は底面図、図13は要部を切り欠いて示す背面図、図14は図11のY−Y線断面図、図15は図13の要部の拡大図、図16は図14の要部の拡大図である。
この第2の実施例において、上述した図1〜図10の第1の実施例と対応する部分には同一符号を付し、その説明は省略する。
【0057】
この第2の実施例のディスクドライブ装置20は、上述した第1の実施例と基本構成は同じであるも、光学ピックアップ装置25のスライド部材38がベースユニットシャーシ21のサブガイド軸36に支持されている部分において、光学ピックアップ装置25のガタつきを防止するために設けられる弾性押圧部材としての板バネ44の配置を、第1の実施例とは反対にしたものである。
【0058】
即ちこの第2の実施例において板バネ44は、図15及び図16に示すように、光学ピックアップ装置のスライド部材38に固定される基部44aの上側から一体に押圧片部44bが屈曲状に延びてその先端部44b1 がサブガイド軸36の上側に圧接するように摺接されており、この押圧片部44bの弾性押圧力によってスライド部材38は、軸受部43の凹溝43aの下面側がサブガイド軸36に押し付けられる状態となってガタつきが防止されるようになっている。
尚、この板バネ44を取り付けネジ45による締め付けでスライド部材38に固定する構造、及びこの板バネ44の押圧片部44bの先端部44b1 が円弧状に屈曲形成されてサブガイド軸36に接触する構造は、上述した第1の実施例と同様である。
【0059】
この第2の実施例のディスクドライブ装置においては、構造的に光学ピックアップ25のガタつきを一段と確実に防止することができる。
その理由を以下に説明する。即ち、今回実施例で示したディスクドライブ装置20では、図14で明らかなように、ガイド軸34を挟んでサブガイド軸36と反対側に送りネジ軸26が配置され、この送りネジ軸26に光学ピックアップ装置25のスライド部材38側からナット部材51が弾性片53aの弾性によって押し当てられるように噛み合わされている。
【0060】
この構成においては、送りネジ軸26へのナット部材51の噛み合わせ位置がガイド軸34よりも下方に設定されているため、横方向即ちトラッキング方向に振動や衝撃が加わったときには、ナット部材51の送りネジ軸26からの押し戻しによってスライド部材38はガイド軸34を支点として回転して軸受部43の凹溝43aの下面側がサブガイド軸36に押し当てられる状態となる。このとき本例のディスクドライブ装置では、このスライド部材38がサブガイド軸36に押し当てられる部分(軸受部43の凹溝43aの下面側)と対向する側、つまり上側からサブガイド軸36に圧接するように板バネ44が配置されていることにより、板バネ44は押し戻される状態となることなく常に安定してスライド部材38をサブガイド軸36に押し付けるように作用するので、光学ピックアップ装置25のガタつきが一段と確実に防止されることになる。
【0061】
さらに以上の第1及び第2の実施例で示したディスクドライブ装置20は、上述したような効果に加えて次のような効果をも有している。
即ちこのディスクドライブ装置20では、光学ピックアップ装置25のガタつきを防止するための弾性押圧部材として板バネ44が用いられており、この板バネは安価な部品であるため、低コストで実施が可能である。
【0062】
またこのディスクドライブ装置20では、弾性押圧部材である板バネ44のサブガイド軸36に対する接触部即ち押圧片部44bの先端部44b1 が円弧状に屈曲形成されているので、光学ピックアップ装置25の移動動作時に板バネ44はサブガイド軸36に対しスムーズに摺動され、より安定した光学ピックアップ装置25の移動動作が行なわれる。
【0063】
さらにこのディスクドライブ装置20においては、弾性押圧部材である板バネ44を取り付けネジ45による締め付けでスライド部材38に固定するようにしているので、板バネ44の取り付けを簡単に行なうことができ、低コストでの実施に一段と有利なものとなる。
【0064】
ところで、以上の第1及び第2の実施例に示したディスクドライブ装置20においては、光学ピックアップ装置25のガタつきを防止するために板バネ44の力によってスライド部材38が常にサブガイド軸36に押し付けられており、この部分に負荷が加わった状態で光学ピックアップ装置25の移動動作が行なわれるので、これが長期にわたって繰り返されるとスライド部材38側に摩耗が生じる問題がある。
【0065】
即ち、この構成においてスライド部材38はマグネシウム合金を材料とするダイカスト製品によりなり、これに対しサブガイド軸36が形成されるベースユニットシャーシ21の材料にはPPE(ポリフェニレンエーテル)によりなるエンジニアリングプラスチックが用いられ、これには強度向上のためガラス繊維を含有させてある。この場合、スライド部材38の材料がサブガイド軸36より柔らかいので、光学ピックアップ装置25の移動動作が繰り返されると、スライド部材38とサブガイド軸36との間の摩擦によってスライド部材38側に摩耗が生じることになる。
【0066】
このようにスライド部材38が摩耗すると、光学ディスクに対し光学ピックアップ装置25が傾いていってしまうので、光学ディスクに対するレーザー光の照射角度(スキュー)が狂い、情報信号の記録又は再生の性能が低下するおそれがある。
【0067】
そこでこの問題を解消するための構成を第3の実施例として図17〜図22に示す。
即ち、図17はディスクドライブ装置の第3の実施例の底面図、図18は要部を切り欠いて示す背面図、図19は要部の縦断面図、図20は図18の要部の拡大図、図21は図19の要部の拡大図、図22はこの第3の実施例で用いられる板バネの斜視図である。
この第3の実施例において、上述した図1〜図10の第1の実施例及び図11〜図16の第2の実施例と対応する部分には同一符号を付し、その説明は省略する。
【0068】
この第3の実施例のディスクドライブ装置20は、上述した第2の実施例と基本構成は同じであるも、光学ピックアップ装置25のガタつきを防止するためにスライド部材38が板バネ44の力によってサブガイド軸36に押し付けられている部分において、スライド部材38の摩耗を抑えるための手段を備えたことを特徴とするものである。
【0069】
この摩耗を抑える手段として特に本例では、板バネ44の一部を利用した構成が採られている。即ち本例で用いられる板バネ44は図22に示す如く基部44aの下方から押圧片部44bと対向するように一体に延びる延長部44cを有し、この延長部44cがスライド部材に巻き付けられるように折り曲げられてその先端部44c1 が図20及び図21に示すようにスライド部材38とサブガイド軸36との間に介在される構造となっている。
【0070】
このように構成される本例のディスクドライブ装置20では、スライド部材38はそれ自体がサブガイド軸36に接触することなく、板バネ44を介してサブガイド軸36に押し付けられる状態となるので、光学ピックアップ装置25の移動動作が長期にわたって繰り返されてもスライド部材38には摩耗が生じることはない。
【0071】
ここで板バネ44の材料としてはステンレスが好適に用いられ、このステンレスはサブガイド軸36側のプラスチックに含まれるガラス繊維に対する滑性が良好であり、またそれ自体が充分な硬さを有するものであるため、板バネ44に摩耗が生じることは殆どない。
【0072】
従って本例のディスクドライブ装置では、これを長期にわたって使用しても光学ピックアップ装置25に傾きが生じることはなく、光学ディスクに対するレーザー光の照射角度が狂うことはないので、一段と安定した情報信号の記録又は再生が行なわれ、より信頼性の高いディスクドライブ装置を実現できるものである。
【0073】
そして特に本例の場合、スライド部材38の摩耗を抑える手段として板バネ44の一部を利用した構成であるため、部品点数は第1及び第2の実施例と変わりがなく、従ってコストを殆どかけることなくスライド部材38の摩耗を確実に防止できるという特徴がある。
【0074】
上述したような構成及び作用、効果を有するディスクドライブ装置20は、例えば、図23〜図27に示すような電子機器に装着して使用することができる。図23及び図24と図25は、電子機器の一具体例を示すデジタルビデオディスクカメラである。このデジタルビデオディスクカメラ80は、情報記録媒体として記録可能な光学ディスクを使用し、デジタルスチルカメラの機能とビデオテープレコーダの機能とを合わせ持つ構成としたものである。
【0075】
このデジタルビデオディスクカメラ80は、図25に示すような構成を有している。図25において、81はフォーカスリング、82はレンズカバー、83はレンズ組立体、84は鏡筒カバー、85は取付リング、86は前カメラフレーム、87は電子ビューファインダ、88はファインダホルダ、89はファインダリング、90はファインダケース、91はバッテリーホルダ、92はバッテリー電源、93a〜93cはそれぞれ配線基板、94はベースフレーム、95は後カメラフレーム、96は液晶表示装置、97はディスク装着蓋である。
【0076】
レンズ組立体83は、複数枚の組み合わせレンズが収納されたレンズホルダ83aと、このレンズホルダ83aの対物レンズと反対側に配置された固体撮像素子(CCD)83b等を有している。このレンズ組立体83の対物レンズ側がレンズカバー82によって覆われていて、その対物レンズの先端部にフォーカスリング81が取り付けられている。レンズ組立体83の固体撮像素子83b側の下部には鏡筒カバー84が取り付けられている。この鏡筒カバー84は、取付リング85によって前カメラフレーム86の筒体部86aに取り付けられている。そして、固体撮像素子83bの上方には電子ビューファインダ87が配設されている。
【0077】
電子ビューファインダ87は、ファインダホルダ88に取り付けられており、その後方にはファインダリング89が配置されている。このファインダリング89を含む電子ビューファインダ87の上下は、上下方向に二分割とされた上部カバー89a及び下部カバー89bによって覆われている。そして、電子ビューファインダ87を含むファインダ全体は、ファインダケース90により覆われている。これにより、余分な光が電子ビューファインダ87内に入射されるのを防止している。
【0078】
また、固体撮像素子83bの後方には3枚の配線基板93a〜93cが前後方向へ重ね合わせるように配置されている。前側2枚の配線基板93a,93bはカメラ用の電子回路が設けられたものであり、後側1枚の配線基板93cはドライブ用の電子回路が設けられたものである。この後配線基板93cの後方に、ベースフレーム94に取り付けられてディスクドライブ装置20が配設されている。
【0079】
このベースフレーム94に対するディスクドライブ装置20の取付手段は、図26及び図27に示すような構造によって行われている。即ち、ベースフレーム94は、ディスクドライブ装置20よりも平面形状が大きな板金製の板体からなる。このベースフレーム94の周縁部には、カメラフレームに取り付けるための複数個の脚片94aが設けられている。更に、ベースフレーム94の3箇所には、ディスクドライブ装置20を支持するための支持片94bが設けられている。3個の支持片94bは、ディスクドライブ装置20を三方から支持するように略均等に配置されていて、各支持片94bにはゴム状弾性体によって形成されたインシュレータ94cが取り付けられている。
【0080】
このような支持片94bを介してディスクドライブ装置20を支持するため、ベースユニットシャーシ21の3箇所には側方へ突出する支持アーム21fが設けられている。各支持アーム21fにはインシュレータ94cがそれぞれ装着され、その装着状態において支持片94bに係合することにより、ディスクドライブ装置20がベースフレーム94に弾性的に支持されている。
【0081】
このベースフレーム94に支持されたディスクドライブ装置20は、後カメラフレーム95の内側に取り付けられている。後カメラフレーム95は前カメラフレーム86と前後方向に重なり合う形状とされており、両カメラフレーム86,95を重ね合わせて組み立てることによってカメラ本体が構成されている。カメラ本体は、レンズ組立体83等が収納される上述した筒体部86aと、この筒体部86aの一側に連続して形成された把持部86bとを備えている。
【0082】
図24に示すように、把持部86bの上部には、電源スイッチ98aとシャッタボタン98bとが設けられている。また、筒体部86aの把持部86bと反対側の側面には、フォーカススイッチ等が取り付けられたスイッチカバー98cが取り付けられている。後カメラフレーム95の背面には大きな開口部95aが設けられており、この開口部95aからディスクドライブ装置20のターンテーブル24側の面が大きく露出される。この開口部95aは、ヒンジによって後カメラフレーム95に連結されたディスク装着蓋97により開閉可能とされている。このディスク装着蓋97には表示窓97aが設けられており、その表示窓97aには液晶表示装置96が装着されている。このディスク装着蓋97のロック及びロック解除は、後カメラフレーム95の側面に設けられた開閉スイッチ95bによって行うことができる。
【0083】
また、カメラ本体の把持部86bの内部には、バッテリーホルダ91が収納されている。このバッテリーホルダ91の前面にはバッテリーカバーが着脱可能に取り付けられており、バッテリーホルダ91に対してバッテリー電源92が着脱自在とされている。バッテリーホルダ91には端子ホルダ91aが着脱自在に取り付けられており、端子ホルダ91aの着脱を経てバッテリー電源92がバッテリーホルダ91に着脱される。
【0084】
このような構成を有するデジタルビデオディスクカメラ80は、例えば、次のようにして使用することができる。この場合、情報記録媒体である光学ディスクの取り付け・取り外し操作は、必要によりディスク装着蓋97を開けて手動操作によって行う。即ち、ディスク装着蓋97を開いて後カメラフレーム95の開口部95aを開口させ、これにより露出されたディスクドライブ装置20のターンテーブル24に光学ディスクを取り付け、又は予め装着されている光学ディスクを取り外す。
【0085】
このとき、ディスクドライブ装置20に光学ディスクを取り付けた後、ディスク装着蓋97を閉じることにより撮影が可能となり、この撮影による映像情報や音声情報の記録を実行することができる。即ち、電源スイッチ98aを入れた後、シャッタボタン98bを押すことにより、その撮影モードに応じて、一般のビデオカメラと同様に連続した映像を移したり、普通のカメラと同様に1枚毎の撮影を行うことができる。
【0086】
尚、この実施例においては、ディスクドライブ装置20をデジタルビデオディスクカメラ80に適用した例について説明したが、次のような電子装置にも使用することができる。例えば、CDプレーヤー、DVDプレーヤー、CD−ROMドライブ装置、DVDドライブ装置、CD−Rドライブ装置、CD−RWドライブ装置、その他各種のディスクドライブ装置として適用することができるものである。即ち、記録再生兼用のディスク記録再生装置に適用できることは勿論のこと、記録又は再生の一方のみが可能なディスク記録装置又はディスク再生装置に適用することができるものである。
【0087】
また、上記実施例においては、情報記録媒体として光ディスクを用いた例について説明したが、光磁気ディスク、フロッピーディスク等の磁気ディスク、その他各種のディスク状記録媒体に適用することができることは勿論である。このように、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変更できるものである。
【0088】
【発明の効果】
以上に説明したように、本出願の請求項1に記載のディスクドライブ装置によれば、弾性押圧部材によってスライド部材をサブガイド軸に押し付ける構造としたため、ピックアップは振動や衝撃が加わってもガタつくことなく安定して移動動作されるので、情報信号の記録又は再生の性能が低下することはなく、振動や衝撃に強いディスクドライブ装置を提供することができるという効果が得られる。
【0089】
また本出願の請求項2に記載のディスクドライブ装置によれば、振動や衝撃が加わったときにナット部材の送りネジ軸からの押し戻しによってスライド部材がガイド軸を支点として回転してサブガイド軸に押し当てられる状態となっても、このスライド部材がサブガイド軸に押し当てられる部分と対向する側からサブガイド軸に圧接するように弾性押圧部材が配置されていることにより、弾性押圧部材は押し戻される状態となることなく常に安定してスライド部材をサブガイド軸に押し付けるように作用するので、ピックアップのガタつきを一段と確実に防止できるという効果が得られる。
【0090】
さらに本出願の請求項3に記載のディスクドライブ装置によれば、弾性押圧部材として板バネを用いることで、低コストで実施できるという効果を得ることができる。
【0091】
さらに本出願の請求項4に記載のディスクドライブ装置によれば、弾性押圧部材である板バネのサブガイド軸に対する接触部を円弧状に屈曲形成したため、ピックアップの移動動作時に板バネはサブガイド軸に対しスムーズに摺動されるので、より安定したピックアップの移動動作が行なわれるという効果を得ることができる。
【0092】
さらに本出願の請求項5に記載のディスクドライブ装置によれば、弾性押圧部材である板バネをネジによる締め付けでスライド部材に固定するようにしたため、板バネの取り付けを簡単に行なうことができるので、低コストでの実施に一段と有利となるという効果が得られる。
【0093】
さらに本出願の請求項6に記載のディスクドライブ装置によれば、スライド部材がサブガイド軸に押し付けられる部分において、板バネの一部をスライド部材とサブガイド軸との間に介在させた構造としたため、スライド部材の摩耗を効果的に抑えることができるので、ピックアップに傾きが生じることはなく、一段と安定した記録又は再生が可能となり、より信頼性の高いディスクドライブ装置を実現できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のディスクドライブ装置の第1の実施例を示す斜視図である。
【図2】図1に示すディスクドライブ装置の平面図である。
【図3】図1に示すディスクドライブ装置の底面図である。
【図4】図3に示すディスクドライブ装置の底面図からベースユニットサブシャーシを取り除いた要部を示す説明図である。
【図5】図2に示すディスクドライブ装置のX−X線断面図である。
【図6】図1に示すディスクドライブ装置の要部を切り欠いて示す背面図である。
【図7】図1に示すディスクドライブ装置の左側面図である。
【図8】図2に示すディスクドライブ装置のY−Y線断面図である。
【図9】図6に示すディスクドライブ装置の要部の拡大図である。
【図10】図8に示すディスクドライブ装置の要部の拡大図である。
【図11】本発明のディスクドライブ装置の第2の実施例を示す平面図である。
【図12】図11に示すディスクドライブ装置の底面図である。
【図13】図11に示すディスクドライブ装置の要部を切り欠いて示す背面図である。
【図14】図11に示すディスクドライブ装置のY−Y線断面図である。
【図15】図13に示すディスクドライブ装置の要部の拡大図である。
【図16】図14に示すディスクドライブ装置の要部の拡大図である。
【図17】本発明のディスクドライブ装置の第3の実施例を示す底面図である。
【図18】図17に示すディスクドライブ装置の要部を切り欠いて示す背面図である。
【図19】図17に示すディスクドライブ装置の要部の縦断面図である。
【図20】図18に示すディスクドライブ装置の要部の拡大図である。
【図21】図19に示すディスクドライブ装置の要部の拡大図である。
【図22】第3の実施例で用いられる板バネを示す斜視図である。
【図23】本発明のディスクドライブ装置が用いられたデジタルビデオディスクカメラの実施例を示す側面図である。
【図24】本発明のディスクドライブ装置が用いられたデジタルビデオディスクカメラの実施例を示す平面図である。
【図25】本発明のディスクドライブ装置が用いられたデジタルビデオディスクカメラの実施例を示す分解斜視図である。
【図26】本発明のディスクドライブ装置をベースフレームに取り付けた状態を示す平面図である。
【図27】本発明のディスクドライブ装置をベースフレームに取り付けた状態を示す正面図である。
【図28】従来のディスクドライブ装置を示す平面図である。
【図29】図28に示す従来のディスクドライブ装置の底面図である。
【図30】図28に示す従来のディスクドライブ装置の要部を切り欠いて示す背面図である。
【図31】図28に示す従来のディスクドライブ装置のY−Y線断面図である。
【図32】図30に示す従来のディスクドライブ装置の要部の拡大図である。
【図33】図31に示す従来のディスクドライブ装置の要部の拡大図である。
【符号の説明】
20‥‥ディスクドライブ装置、21‥‥ベースユニットシャーシ、25‥‥光学ピックアップ装置、26‥‥送りネジ軸、27‥‥送りモータ、33‥‥光学ディスク(ディスク状記録媒体)、34‥‥ガイド軸、36‥‥サブガイド軸、38‥‥スライド部材、39‥‥光学ピックアップ、42‥‥軸受部、43‥‥軸受部、43a‥‥凹溝、44‥‥板バネ(弾性押圧部材)、44b‥‥押圧片部、44b1 ‥‥先端部、44c‥‥延長部、44c1 ‥‥先端部、45‥‥取り付けネジ、51‥‥ナット部材、

Claims (5)

  1. ディスク状記録媒体に対し記録又は再生を行なうピックアップが搭載されたスライド部材と、
    上記スライド部材に挿通され、上記スライド部材を上記ディスク状記録媒体の径方向に移動するようにガイドするガイド軸と、
    上記スライド部材が摺接し、上記ガイド軸と共に上記スライド部材を上記ディスク状記録媒体の径方向に移動するようにガイドするサブガイド軸と、
    上記ガイド軸と平行に設けられモータによって回転駆動される送りネジ軸と、上記スライド部材から上記送りネジ軸に押し当てられるように噛み合うナット部材とを有する、上記スライド部材を上記ガイド軸及び上記サブガイド軸に沿って移動させる送り機構と、
    上記ナット部材の上記送りネジ軸からの押し戻しによって、上記スライド部材を上記ガイド軸を支点として回転して上記サブガイド軸に押し当てられる部分と対向する側から上記サブガイド軸に圧接させる弾性押圧部材と、を備えたこと
    を特徴とするディスクドライブ装置。
  2. 上記弾性押圧部材は板バネであることを特徴とする請求項1に記載のディスクドライブ装置。
  3. 上記板バネの上記サブガイド軸に対する圧接部が円弧状に屈曲形成されていることを特徴とする請求項に記載のディスクドライブ装置。
  4. 上記板バネはネジによる締め付けで上記スライド部材に固定されることを特徴とする請求項に記載のディスクドライブ装置。
  5. 上記スライド部材が上記サブガイド軸に押し付けられる部分において、上記板バネの一部を上記スライド部材と上記サブガイド軸との間に介在させたことを特徴とする請求項に記載のディスクドライブ装置。
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