JP4150574B2 - ディスク記録再生装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はディスク状の記録媒体に記録再生するディスク記録再生装置に関し、特に携帯用のディスク記録再生装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ディスク状の記録媒体を光ピックアップにより読み取り再生する携帯用のディスク記録再生装置としては、携帯用MDプレーヤーが一般に普及している。携帯用MDプレーヤーは、カートリッジ内に直径64mmのディスク状の記録媒体を内蔵したミニディスク(MD)を用いて、このMDに記録された音楽を再生するものである。このような携帯用のディスク記録再生装置においては、手軽に持ち運べてどこででも記録再生できることが特徴であり、そのため小型軽量薄型化はもちろん、持ち運ぶことにより生じる装置外部からの振動や装置落下による衝撃が装置に加えられても確実に記録又は再生可能に構成することが重要である。
【0003】
携帯用MDプレーヤーでは、機器本体に収納する電源電池として、実質的に長板形状、すなわちガム型の充電電池(65mm×17mm×6mm)が使用されている。この充電電池は、携帯用MDプレーヤーにおいては重量物であり、且つ大きな空間を機器内で占有するものである。したがって、携帯用MDプレーヤーでは充電電池によりその形状及び重量が大きく制約されている。従来の携帯用MDプレーヤーにおいては、できるだけ外観形状を小さくする目的で、充電電池を収納するための電池用シャーシをできるだけ薄く形成するために、高剛性で薄肉の金属材料、例えば0.3mmの厚みのステンレス材を用いたものがある。そして、電池以外の主要な構成部品を保持するためのメインシャーシは、その軽量化を図るために軽比重金属材料として0.8mmの厚みのアルミニウム材で形成されていたものがあった。このような携帯用MDプレーヤーにおいては、メインシャーシや電池用シャーシが装置の外観をなすキャビネットに複数のネジにより固着されていた(例えば特許文献1参照)。
【0004】
図8は従来の携帯用MDプレーヤーの内部構成を示す側面図である。図8に示すように、携帯用MDプレーヤーのディスク状の記録媒体(以下ディスクと称す)18と、このディスク18を内蔵するカートリッジ19が装置内部に装着されている。
図8に示した従来の携帯用MDプレーヤーは、電池用シャーシ23aと、電池以外の主要な構成部品を保持するメインシャーシ23bが固着されてシャーシ23が構成されている。電池用シャーシ23aには長板形状の充電電池が収納されるよう構成されている。メインシャーシ23bには、カートリッジ19内のディスク18を回転させるディスク回転モータ、ディスク18にアクセスする光学ユニットを移動させる移動機構などが組付けられている。
【0005】
上記のように構成された携帯用MDプレーヤーにおけるシャーシ23は、シャーシ自体が金属製であるため重量物であり、かつ電池用シャーシ23aには充電電池が装着され、メインシャーシ23bにはディスク回転モータ、移動機構が組み付けられているため、非常に重い部品となっている。このシャーシ23は、装置本体の外観をなす外装上キャビネット21と外装下キャビネット22により構成された外装キャビネット内に配設されている。
図8の側面図に示すように、電池用シャーシ23aとメインシャーシ23bが一体的に形成された金属製のシャーシ23は、外装下キャビネット22の前後(図8における外装下キャビネット22の左右両側)に対して複数の止めビス26,26により固着されている。
【0006】
装置本体の蓋をなす外装上キャビネット21の内部にはカートリッジ19を保持するホルダー(図示無し)が配設されている。外装上キャビネット21は、装置本体の後部両側面に構成された支軸を中心に前面側を、ホルダーと共に持ち上げるように回動自在に構成されている。外装上キャビネット21を開けた状態において、ホルダーに収納されたカートリッジ19は着脱自在となる。ホルダー内にカートリッジ19が保持された状態において、蓋である外装上キャビネット21が閉じられることにより、カートリッジ19がシャーシ23に設けた複数のカートリッジと係合して、カートリッジ19内のディスク18がディスク回転モータのターンテーブル上に載置するよう構成されている。
【0007】
以上のように構成された従来の携帯用MDプレーヤーは、メインシャーシ23bがアルミニウム合金等の軽比重材料で形成されており、電池用シャーシ23aが薄肉のステンレス材料で形成されている。
前述のように構成された従来の携帯用ディスク記録再生装置である携帯用MDプレーヤーにおいては、メインシャーシ23bが軽比重金属材料であるアルミニウム合金で形成され、電池用シャーシ23aが高剛性材料であるステンレス材料で形成されていた。このように構成することにより、従来の携帯用MDプレーヤーはメインシャーシ23bの軽量化と、電池用シャーシ23aの薄形化を図り、装置全体としての薄型軽量化を図っていた。
【0008】
【特許文献1】
特開2001−319465号公報(第3−4頁、第1図)
【特許文献2】
特許第2830094号公報(第3頁、第1図)
【特許文献3】
特開平10−326481号公報(第3頁、第1図)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
前述のように構成された従来の携帯用MDプレーヤーにおいては、シャーシ23が金属製であるためシャーシ自体が重く、かつシャーシ23には充電電池、ディスク回転モータ、移動機構等を保持するよう構成されているため、シャーシ全体として非常に重い部品となっていた。このシャーシ23が、機器本体の外観をなす外装キャビネットに対してその前後において複数のビスにより締め付けられ固着されていた。
上記のように構成された従来の携帯用MDプレーヤーにおいて、装置外部から振動や衝撃が加えられた場合、その振動や衝撃の力がそのままビスを介してシャーシ23に伝わってしまい、シャーシ23に実装されている機器や部品等に影響を与え、場合によっては装置の駆動性能を劣化させるという問題があった。
【0010】
上記のような装置外部からの振動や衝撃を緩和する対策としては、一般的に弾性材を用いることが考えられる。例えば、装置外部からの振動や衝撃が加わったときにシャーシが接触する外装キャビネットの内壁面に弾性材を張り付けた構成の装置がある(例えば特許文献2及び特許文献3参照)。
しかし、このように外装キャビネットの内壁面に弾性材を張り付けるためには、その弾性材のための空間を確保する必要があり、装置全体としての外観形状が大きくなるという問題があった。したがって、このような弾性材を用いることは、携帯用のディスク記録再生装置における目標である小型軽量薄型化に大きな制限を加えるものであった。
【0011】
本発明は、上記従来のディスク記録再生装置における問題を解決するものであり、装置外部から振動や衝撃が加わった場合においてもその振動や衝撃が直接的に内部機構に伝達されることを防止し、精度の高い記録再生を常時行うことが可能な小型軽量薄型のディスク記録再生装置を提供することを目的する。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るディスク記録再生装置は、ディスク状の記録媒体を回転駆動するディスク回転モータと、
前記記録媒体にデータを記録再生する光学ユニットと、
前記光学ユニットを前記記録媒体に対して移動させる移動機構と、
前記ディスク回転モータ、前記光学ユニット及び前記移動機構を保持するメインシャーシと、
電池を保持し、前記メインシャーシに固着されて前記メインシャーシと共に実質的に平面状に形成され、弾性を有する金属で形成されたサブシャーシと、
前記サブシャーシの一部が固着され、前記メインシャーシと遊動可能に係合したキャビネットと、を具備する。このように構成された本発明によれば、装置外部から振動や衝撃が加わった場合においてもその振動や衝撃が直接的に内部機構に伝達されることが防止され、小型軽量薄型のディスク記録再生装置を提供している。
【0013】
また、本発明に係るディスク記録再生装置においては、メインシャーシとサブシャーシが実質的に四角の平面状に形成され、前記四角の第1の辺に相当するサブシャーシの1辺がキャビネットに固着され、前記四角の第1の辺に対向する第2の辺に相当するメインシャーシの1辺がキャビネットと遊動可能に係合するよう構成してもよい。
また、本発明に係るディスク記録再生装置においては、装置外観を形成するキャビネットが複数で構成され、その1つのキャビネットにサブシャーシが固着され、メインシャーシが遊動可能に係合するよう構成してもよい。
【0014】
また、本発明に係るディスク記録再生装置においては、サブシャーシがキャビネットにネジ止めされ、メインシャーシに形成された孔が前記キャビネットに形成された突起と隙間を有して係合するよう構成してもよい。
また、本発明に係るディスク記録再生装置においては、メインシャーシを樹脂で形成してもよい。
また、本発明に係るディスク記録再生装置においては、メインシャーシを軽金属で形成してもよい。
また、本発明に係るディスク記録再生装置においては、メインシャーシをアルミニウム材で形成してもよい。
さらに、本発明に係るディスク記録再生装置においては、サブシャーシをステンレス材で形成してもよい。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るディスク記録再生装置の好適な実施例を添付の図面を参照して説明する。
【0016】
《実施例1》
図1は本発明に係る実施例1のディスク記録再生装置における内部構成を示す平面図である。図2は実施例1のディスク記録再生装置の外観を示す側面図である。図3は実施例1のディスク記録再生装置における内部機構の構成を示す図であり、(a)は背面図、(b)は平面図、(c)は正面図、(d)は右側面図である。図4は図1に示したディスク記録再生装置の内部機構を除いた中間キャビネットを示す平面図である。図5は実施例1のディスク記録再生装置の側面断面図である。実施例1のディスク記録再生装置においては、その一例として携帯用MDプレーヤーを用いて説明するが、本発明のディスク記録再生装置はディスク状の記録媒体に記録再生できる装置に適用可能である。
【0017】
実施例1のディスク記録再生装置においては、主要な部品が取付けられる樹脂製のメインシャーシ1と充電電池10を保持する金属製の電池用シャーシであるサブシャーシ2が一体的に固着されている。樹脂製のメインシャーシ1には、カートリッジ内の記録媒体であるディスクを載置してディスク回転モータにより回転するターンテーブル3、ディスクにアクセスする光学ユニットとしての光ピックアップ5を移動させる移動機構などが載置されて組付けられている。移動機構は、送りモータ4と、この送りモータ4の回転を伝導する伝導機構と、この伝導機構からの回転により駆動される送りシャフト6等を有している。このように構成された移動機構により、送りモータ4を回転駆動させることにより、送りシャフト6が回転する。この送りシャフト6には光ピックアップ5が螺合しているため、送りシャフト6の回転により光ピックアップ5は、カートリッジ内の記録媒体であるディスクの半径方向における所望の位置に移動する。
【0018】
実施例1のディスク記録再生装置においては、機器本体内に収納される電源電池10として、実質的に長板形状、すなわちガム型の充電電池(65mm×17mm×6mm)10が使用されている。この充電電池10は、重量物であり、且つ大きな空間を装置内部の空間を占有するものであるため、充電電池10を収納するサブシャーシ2はできるだけ薄く形成されている。具体的には、高剛性で薄肉の金属材料、例えば0.3mmの厚みのステンレス材を用いてサブシャーシ2は形成されている。これにより、実施例1のディスク記録再生装置の外観形状が充電電池10で規定される形状と殆ど同じ形状となる。
【0019】
充電電池10を収納する電池用シャーシであるサブシャーシ2の長手方向の側面が、メインシャーシ1の一側面部分(図1におけるメインシャーシ1の下側の側面部分)に接して固着され一体的に形成されている。実施例1のディスク記録再生装置における主要な部品が取付けられた樹脂製のメインシャーシ1には、充電電池10を保持する金属製のサブシャーシ2が一体的に固着され、その主面が実質的に四角の平面状を有するよう形成されている。メインシャーシ1とサブシャーシ2が固着された状態において、その幅が記録媒体であるディスクを有するカートリッジの幅と実質的に同じである。
【0020】
上記のように構成されたメインシャーシ1とサブシャーシ2は、図2に側面図を示す装置本体の外観をなす本体キャビネット13、中間キャビネット12及び蓋となる上側キャビネット14で構成された外装ケース内に収納されている。機器本体の蓋をなす上側キャビネット14の内部にはカートリッジを保持するホルダー(図示無し)が配設されている。上側キャビネット14は、装置本体の後部両側面に構成された支軸を中心に前面側を、ホルダーと共に持ち上げるように回動自在に構成されている。開閉釦8の操作により蓋である上側キャビネット14を開けることにより、ホルダーに対してカートリッジが着脱自在となる。ホルダー内にカートリッジが保持された状態において、上側キャビネット14が閉じられることにより、カートリッジがメインシャーシ1に設けた複数のカートリッジ受けと、サブシャーシ2に設けたカートリッジ受けと係合して、カートリッジ内のディスクがディスク回転モータのターンテーブル3上に確実に且つ正確に載置されるよう構成されている。
【0021】
実施例1のディスク記録再生装置は、メインシャーシ1が樹脂材により形成されており、このメインシャーシ1にディスクの回転駆動機構、光ユニットの移動機構等の駆動部と、この駆動部のための電気回路基板等が設けられている。サブシャーシ2は高剛性材料で薄い弾性力を有するステンレス材料で形成されており、重量物である充電電池10が保持されている。
このように実施例1のディスク記録再生装置においては、メインシャーシ1を樹脂材による軽量化と、サブシャーシ2の薄い高剛性材料を用いることによる薄形化を図っている。
【0022】
実施例1において、サブシャーシ2におけるメインシャーシ1に対向する金属縁部分は樹脂製のメインシャーシ1に埋設されている。
メインシャーシ1が樹脂成形されるときサブシャーシ2が金型内に配置されて、サブシャーシ2のメインシャーシ1に対向する部分が樹脂により覆われるため、サブシャーシ2はメインシャーシ1に確実に固着され、メインシャーシ1とサブシャーシ2を固着したシャーシの主面は実質的に四角い平板な形状を有するよう形成される。
実施例1においては、メインシャーシ1を樹脂により形成しているため、メインシャーシ1に部品を取り付けるための取付部分も同時に高精度に形成することができる。このため、実施例1の構成によれば、少ない製造工程で信頼性の高いディスク記録再生装置を確実に得ることができる。
【0023】
図3はメインシャーシ1とサブシャーシ2が固着されて一体的に形成されたシャーシ30を示している。図3において、(a)が背面図であり、(b)が平面図であり、(c)が正面図であり、(d)が右側面図である。
図3の(c)に示すように、サブシャーシ2の正面側の両側近傍にはネジ孔2a,2aが形成されている。シャーシ30においてネジ孔2a,2aが形成されたフレームと反対のフレーム、すなわち図3の(a)に示すメインシャーシ1の背面側フレームには複数の係合孔9が形成されている。これらの係合孔9は後述する中間キャビネットに形成された突起と係合可能に構成されている。
【0024】
図4は実施例1のディスク記録再生装置における中間キャビネット12を示す平面図である。図4に示すように、中間キャビネット12の背面側内壁面(図4における上側に示すフレームの内面)には複数の係合突起12aが形成されている。これらの係合突起12aは中間キャビネット12の正面側(図4における下側)に向いて突出しており、各種形状、例えば四角形、丸形等の形状を有している。また、中間キャビネット12の背面側外壁面には、係合突起12aに対応する位置に外方へ突出するように位置決め突起12c(図7参照)が形成されている。
中間キャビネット12の正面側内壁面(図4における下側に示すフレームの内面)には、その両側に止めビス7,7が挿入される2つのビス孔12b,12bが形成されている。
このように構成された中間キャビネット12の内側には、図3に示したメインシャーシ1とサブシャーシ2が固着されて一体的に形成されたシャーシ30が配設される。
【0025】
図5はシャーシ30が機器の外装の一部をなす中間キャビネット12に固着されて、本体キャビネット13と上側キャビネット14の内部に配設された状態を示す断面図であり、この断面図においてはディスク回転モータとターンテーブル3以外の内部機構を省略している。
図5に示すように、シャーシ30の正面側フレーム(図5における左側フレーム)において、中間キャビネット12のビス孔12bを貫通した止めビス7がサブシャーシ2のネジ孔2aに螺合して中間キャビネット12とサブシャーシ2は固着されている。
【0026】
図6は止めビス7とサブシャーシ2のネジ孔2aとの螺合状態を示す部分拡大断面図である。図6に示すように、本体キャビネット13と中間キャビネット12とを貫通した止めビス7がサブシャーシ2に形成されたネジ孔2aに螺合することにより、サブシャーシ2は装置の外装をなす本体キャビネット13及び中間キャビネット12に確実に固着される。
【0027】
一方、シャーシ30の背面側フレーム(図5における右側フレーム)において、中間キャビネット12の内壁面に形成された複数の係合突起12aがメインシャーシ1に形成された係合孔9に隙間を有して係合している。
図7は、メインシャーシ1、中間キャビネット12及び本体キャビネット13の係合状態を示す部分拡大断面図である。図7に示すように、中間キャビネット12の係合突起12aがメインシャーシ1の係合孔9に隙間を有して係合している。また、中間キャビネット12の外壁面に形成された位置決め突起12cは、係合突起12aの反対側に形成されており、本体キャビネット13の位置決め孔13aに嵌合して固着されている。したがって、メインシャーシ1は、中間キャビネット12に対してはある程度遊動するよう係合しており、本体キャビネット13に対しては確実に固着されている。
【0028】
上記のように構成された実施例1のディスク記録再生装置において、発明者らが落下実験を行ったところ従来の構成の装置に比べて格段の性能を有することが確認された。
図8に示したような従来の構成の装置において、1.2mの高さから落下させる落下実験を行った結果、光ピックアップのレンズの傾き角度が0.8°以上変化し、ディスクに書き込まれた情報を読み取ることができず、装置の使用が不可能になった。一方、本発明の実施例1のディスク記録再生装置に対して同様の落下実験を行ったところ、ディスクに書き込まれた情報は確実に読み取ることができ、装置の使用に問題はなかった。さらに、発明者らは、実施例1のディスク記録再生装置に対して1.5mの高さから落下実験を行ったところ、光ピックアップのレンズの傾き角度が0.6°程度までの変化におさまり、ディスクに書き込まれた情報を読み取ることができた。
実施例1のディスク記録再生装置においては、弾性を有する金属製のサブシャーシ2が装置外装であるキャビネットに固着されており、サブシャーシ2の背面側に固着されているメインシャーシ1がキャビネットには固着されておらず、ある程度遊動可能に構成されている。したがって、実施例1のディスク記録再生装置において外部から振動や衝撃が加わった場合、弾性力を有するサブシャーシ2においてある程度の振動が吸収されるため、実施例1のディスク記録再生装置は落下実験結果が飛躍的に向上している。
【0029】
なお、上記実施例1においては、金属製のサブシャーシ2と樹脂製のメインシャーシ1とを固着して形成したシャーシ30の場合について説明したが、金属製、例えば軽金属であるアルミニウム材料で形成されたメインシャーシ1を弾性を有する金属製のサブシャーシ2に固着してシャーシ30を形成してもよい。このように構成した場合でも実施例1と同様の落下性能を有することを発明者は確認している。
【0030】
なお、上記実施例1においてはサブシャーシとキャビネットとの固着方法をネジ止めにより構成した例で説明したが本発明はこのような固着方法に限定されるものではなく、本発明にはサブシャーシとキャビネットとを固着できる方法、例えばプレス方法、溶着方法等の一般的な固着方法が用いられる。
また、サブシャーシとキャビネットとの固着数とメインシャーシとキャビネットとの係合数は実施例1の構成に限定されるものではなく、その目的を達する数であれば本発明に含まれる。
【0031】
【発明の効果】
以上、実施の形態について詳細に説明したところから明らかなように、本発明は次の効果を有する。
本発明によれば、装置外部から振動や衝撃が加わった場合においても、その振動や衝撃が直接的に内部機構に伝達されることが防止されており、精度の高い記録再生を常時行うことが可能な信頼性の高いディスク記録再生装置を提供することができる。
【0032】
本発明によれば、薄い金属製のサブシャーシと軽い金属又は樹脂によりメインシャーシを形成して互いに固着することにより小型軽量薄型のディスク記録再生装置を提供することができる。
本発明によれば、メインシャーシを樹脂により構成することにより、少ない製造工程で信頼性の高いディスク記録再生装置を確実に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施例1のディスク記録再生装置における内部構成を示す平面図である。
【図2】実施例1のディスク記録再生装置の外観を示す側面図である。
【図3】実施例1のディスク記録再生装置における内部機構の構成を示す図であり、(a)は背面図、(b)は平面図、(c)は正面図、(d)は右側面図である。
【図4】図1に示したディスク記録再生装置の内部機構を除いたキャビネットを示す平面図である。
【図5】実施例1のディスク記録再生装置の内部機構の一部を省略し、キャビネットとシャーシとの関係を示す側面断面図である。
【図6】実施例1における止めビス7とサブシャーシ2のネジ孔2aとの螺合状態を示す部分拡大断面図である。
【図7】実施例1におけるメインシャーシ1、中間キャビネット12及び本体キャビネット13の係合状態を示す部分拡大断面図である。
【図8】従来の携帯用MDプレーヤーの内部構成を示す側面図である。
【符号の説明】
1 メインシャーシ
2 サブシャーシ
3 ターンテーブル
4 送りモータ
5 光ピックアップ
6 送りシャフト
7 止めビス
8 開閉釦
9 係合孔
10 充電電池
12 中間キャビネット
13 本体キャビネット
14 上側キャビネット

Claims (8)

  1. ディスク状の記録媒体を回転駆動するディスク回転モータと、
    前記記録媒体にデータを記録再生する光学ユニットと、
    前記光学ユニットを前記記録媒体に対して移動させる移動機構と、
    前記ディスク回転モータ、前記光学ユニット及び前記移動機構を保持するメインシャーシと、
    電池を保持し、前記メインシャーシに固着されて前記メインシャーシと共に実質的に平面状に形成され、弾性を有する金属で形成されたサブシャーシと、
    前記サブシャーシの一部が固着され、前記メインシャーシと遊動可能に係合したキャビネットと、
    を具備するディスク記録再生装置。
  2. メインシャーシとサブシャーシが実質的に四角の平面状に形成され、前記四角の第1の辺に相当するサブシャーシの1辺がキャビネットに固着され、前記四角の第1の辺に対向する第2の辺に相当するメインシャーシの1辺がキャビネットと遊動可能に係合するよう構成された請求項1に記載のディスク記録再生装置。
  3. 装置外観を形成するキャビネットが複数で構成され、その1つのキャビネットにサブシャーシが固着され、メインシャーシが遊動可能に係合するよう構成された請求項1又は2に記載のディスク記録再生装置。
  4. サブシャーシがキャビネットにネジ止めされ、メインシャーシに形成された孔が前記キャビネットに形成された突起と隙間を有して係合するよう構成された請求項1,2又は3のいずれかに記載のディスク記録再生装置。
  5. メインシャーシが樹脂で形成された請求項1,2,3又は4のいずれかに記載のディスク記録再生装置。
  6. メインシャーシが軽金属で形成された請求項1,2,3又は4のいずれかに記載のディスク記録再生装置。
  7. メインシャーシがアルミニウム材で形成された請求項1,2,3又は4のいずれかに記載のディスク記録再生装置。
  8. サブシャーシがステンレス材で形成された請求項1,2,3又は4のいずれかに記載のディスク記録再生装置。
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