以下、本発明のディスク装置の好適実施形態について、添付図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明に係るディスク装置1Aの実施形態の全体構成を示す斜視図であり、図2は、このディスク装置1Aの分解斜視図である。
図1及び図2に示すように、本発明のディスク装置1Aは、CD−ROM、音楽用CD、DVD等のディスク100の再生や記録を行なうための装置であって、主に、ローディングシャーシ120と、ディスク100を載置するディスク載置部162を有し、前記ローディングシャーシ120に対し、前後方向に移動し、後述するディスク着脱位置とディスク再生位置との間を移動するディスク搬送用のディスクトレイ160と、前記ローディングシャーシ120の後方下部に配設されたメイン回路基板(以下、「回路基板」とする。)200と、ディスク100を載置するターンテーブル280やディスク100の再生や記録を行なうための光ピックアップ250などが設けられたフィードシャーシ220と、前記フィードシャーシ220を上昇位置と下降位置との間で回動させるための回動フレーム340と、前記ローディングシャーシに設けられた前記ディスクトレイ160及び前記回動フレーム340を作動させるローディング・カム機構460と、これらを収納するケーシング360とによって構成されている。
図3は、ケーシング360のアウターカバー362を取り除いたディスク装置1Aの平面図であり、同図には、ディスクトレイ160がディスク着脱位置にあり、フィードシャーシ220が下降位置にある状態が示されている。
図4は、図3に示されたディスク装置1Aの右側からの側面図であり、図4(a)には、前記図3と同様に、ディスクトレイ160がディスク着脱位置にあり、フィードシャーシ220が下降位置にある状態が示されており、図4(b)には、ディスクトレイ160が再生位置にあり、フィードシャーシ220が上昇位置にある状態が示されている。
以下、各構成部品の具体的構成をそれぞれ詳細に説明する。
ケーシング360は、図2に示すように、ディスク装置1Aの底面を覆うボトムカバー380と、該ボトムカバー380の上部に設けられ、ディスク装置1Aの上面、左右の側面及び後面を覆うアウターカバー362と、ディスク装置1Aの前面を覆うフロントベゼル390とによって構成されている。
ボトムカバー380は、略長方形の金属板材によって形成されており、図4及び図5(a)に示すように、前側(図5(a)の上側)の左右の縁部に、後述するローディングシャーシ120の係合突起144(図13参照)と係合する係合孔384を有する折り曲げ片382が左右各々2箇所ずつ設けられている。また、ボトムカバー380の後側の左右の縁部には、図8(a)及び(b)に示すように、後述するフィードシャーシ220の後部を支持するためのフィードシャーシ支持部材400R・Lを設けるための取付け部386が形成されている。また、図5(a)に示すように、このボトムカバー380の後方に設けられる回路基板200の対角上の2箇所に相当する位置には、回路基板200をボトムカバー380に固定するための回路基板固定部388が半球状に突出するように設けられており、この回路基板固定部388によって回路基板200がボトムカバー380上に所定の間隔をおいて固定されるようになっている。また、この回路基板固定部388には、回路基板200のアース端子(図示せず)が接続されており、このアース端子によって回路基板200上に発生する電源ノイズが低減されるようになっている。また、図示されていないが、回路基板200の裏面に設けられているIC等の発熱部品が位置する箇所には、放熱シートが設けられており、この放熱シートを介して発熱部品からの熱がケーシング360へと伝達し、放熱が行われるようになっている。
アウターカバー362は、前記ボトムカバー380と同様に金属板材によって形成されており、図6に示すように、天板部364、右側板部366、左側板部368、後板部370の4面によって構成されている。
また、アウターカバー362の天板部364の裏面(内面)には、ディスククランパ376が回転可能に設けられている。ディスククランパ376は、後述するターンテーブル280(図18(a)参照)に設けられた永久磁石284に吸着され、ターンテーブル280との間でディスク100を挟持するようになっており、ターンテーブル280の回転軸242と同一の回転軸で回転するようになっている。
また、ディスククランパ376の後方には、図6(a)及び図7に示されているように、天板部364に略コの字状の切り込みを入れ、その切り込みの内側部分をディスク載置部162側に折り曲げることによって形成されたディスクストッパ372が設けられている。このディスクストッパ372は、前記天板部364の面に垂直に立設されており、ディスクトレイ160が再生位置に到達した際に、図7(b)に示すように、後述するディスクトレイ160の開口164の上方であって、ディスク100の外周部からやや離間した位置に位置するようになっている。なお、ディスクストッパ372は、図7(a)及び(b)に示すように、ディスクトレイ160の移動の妨げとならない位置に設けられている。
ところで、ディスク装置が搭載されたデスクトップPC等の機器を、ディスク100の回転軸の方向が鉛直方向となる「横置き」ではなく、ディスク100の回転軸の方向が水平方向となる「縦置き」で設置して使用する際に、ディスク100が回転したままの状態で、ディスククランパ376から離脱した場合、回転した状態のディスク100がディスクトレイ160のディスク載置部162から外れ、ケーシング360内を転がり、図7(d)に示すようにケーシング360の奥に移動してしまい、ディスクトレイ160をイジェクトした際に、ディスク100がケーシング360内に取り残されてしまうことがある。
前記ディスクストッパ372は、このようなディスク100のケーシング360の奥への移動を防止する。すなわち、ディスク100がディスクトレイ160のディスク載置部162から離脱した場合には、図7(c)に示されているように、ディスク100の外周部が該ディスクストッパ372に当接するようになっており、ディスク100がディスクストッパ372を越えて奥に移動しないようになっている。それにより、ディスク100がディスク載置部162から離脱した場合であっても、ディスク100がディスク装置1Aの内部に取り残されることを防止することができるようになっている。
本発明では、このディスクストッパ372をディスクトレイ160ではなくアウターカバー362に設けることにより、ディスクトレイ160の形状を複雑化することなくディスク100のディスクトレイ160から離脱したディスク100がケーシング360内に取り残されることを確実に防止することが可能となっている。なお、本発明ではディスクストッパ372をアウターカバー362と一体に設けているが、本実施形態に限らず、ディスクストッパ372は、アウターカバー362に対して別部材で構成することも可能である。また、このディスクストッパ372は必ずしも本実施形態のようにアウターカバー362に設ける必要はない。
また、アウターカバー362の天板部364のフロントベゼル390側の端面には、後述するディスクトレイ160が図3及び図4(a)に示すディスク着脱位置に位置する際に、ディスクトレイ160に設けられたディスクトレイ排出位置規制突起172(図15参照)に当接し、ディスクトレイ160の排出位置を規制するための突起部378が設けられている。
また、アウターカバー362の後板部370の内側の面(内壁面)には、図6(b)や図17に示すように、後述するディスクトレイ160の係合部192と係合し、ディスクトレイ160の後端をケーシング360に対して支持及び位置決めする一対の被係合部374が設けられている。なお、この被係合部374は、本実施形態のようにアウターカバー362と一体に設けるほか、別の部材をアウターカバー362に取り付けることによって形成することも可能である。
前記フロントベゼル390は、樹脂によって成形されており、図2に示すように、ディスクトレイ160を取り出すためのイジェクトボタン392や、後述するエマージェンシー排出機構を使用する際に治具を挿入するための挿入孔394等が設けられている。また、このフロントベゼル390の開口396からディスクトレイ160が出し入れされるようになっており、この開口396はディスクトレイ160の前面に設けられるディスクトレイカバー398によって閉じられるようになっている。
前記ボトムカバー380の後方の左右両側には、図5(a)及び図8に示すように、前記フィードシャーシ220の両側を支持する一対のフィードシャーシ支持部材400R・Lがそれぞれ設けられている。これらのフィードシャーシ支持部材400R・Lは、それぞれ、硬質樹脂等によって形成されている。また、前記フィードシャーシ支持部材400R・Lの各上面には、図8に示すように、フィードシャーシ220を後述する弾性部材540を介して取り付けるための突部402が垂直に立設されている。
フィードシャーシ支持部材400Rには、図5及び図8(a)に示すように、回路基板200を取り付ける際に回路基板200に設けられた案内凹部202R(図9参照)と係合し、該回路基板200を案内するための案内突条404Rが設けられている。
フィードシャーシ支持部材400Lには、図5及び図8(b)に示すように、回路基板200に設けられた案内凹部202L(図9参照)と係合し、回路基板200を案内するための案内突条404Lと、回路基板200の左側の端部を差し込むことにより、回路基板200を固定及び支持するための係合凹部406が設けられている。
また、フィードシャーシ支持部材400R・Lには、図5(a)及び図8に示すように、前述したボトムカバー380に形成された取付け部386と係合し、各フィードシャーシ支持部材400R・Lをボトムカバー380に取り付けるための係合突起408が設けられている。
回路基板200は、図9に示すような略四角形の両面基板であり、コンピュータ本体と接続するためのインターフェイスコネクタや、マイクロプロセッサ、メモリ、モータドライバ等の各種ICや、抵抗、コンデンサ、スイッチ等の各種電子部品が実装されている(図示せず)。そして、これらを介して後述するスピンドルモータ240、ローディングモータ462、スレッドモータ300や光ピックアップ250等の制御を行なうようになっている。
前記モータドライバ等の発熱性のICは、放熱を配慮して、回路基板200裏面に設けられており、ボトムカバー380に接着された放熱シート(図示せず)を介してケーシング360へと放熱するようになっている。
また、この回路基板200は、ボトムカバー380の後半部分に完全に収納されるようになっており、フロントベゼル390とは離れた位置にあることから、フロントベゼル390に設けられるイジェクトボタン392等の操作スイッチを回路基板200に電気的に接続するため、回路基板200とは機構的に独立した操作スイッチ用基板420が図2に示すように回路基板200にFFC(フレキシブル・フラット・ケーブル)430によって電気的に接続されている。
この操作スイッチ用基板420には、図10に示すように、後述するディスクトレイ160の開閉を判断するためのディスクトレイ開閉スイッチ422(ディスクトレイ開スイッチ424、ディスクトレイ閉スイッチ426)や、ディスクトレイ160をイジェクトするためのイジェクトスイッチ428等が設けられている。
さらに、この回路基板200の左右の縁部には、図9に示すように、前述したフィードシャーシ支持部材400R・Lに設けられている案内突条404R・Lと係合する案内凹部202R・Lと、後述するFFC挟持部材440の回路基板200からの離脱を防止する離脱防止孔208と、回路基板200にボトムカバー380の回路基板固定部388にネジ結合するための孔部210が設けられている。
また、この回路基板200には、図2に示すように、光ピックアップ250と回路基板200とを接続し、各種信号を送受信するためのFFC204が設けられている。このFFC204は、図11(a)に示すように、回路基板200の上面のローディングシャーシ120側において、外側に向かって延出するように半田付けされており、図11(a)及び(b)に示すように、一度回路基板200の端部にて折り返した後に、光ピックアップ250に接続されている。
ここで、折り返した後のFFC204が光ピックアップ250の移動の障害となることを防止するため、FFC204の折り返した部分を回路基板200に固定する樹脂製のFFC挟持部材440が設けられている。
このFFC挟持部材440は、図11及び図12に示すように、回路基板200の上面、下面にそれぞれ当接する上部片442、下部片444と、前記上部片442及び下部片444を連結するための連結部446とで構成されている。なお、これらは樹脂によって一体に成形されている。
このFFC挟持部材440の上部片442には、FFC204の折り返した部分が上部片442に押圧され、過度に折り曲げられることによる導線の切断等の不具合を防止するため、FFC204の幅とほぼ同一の幅を有する透孔448(図11(b)参照)が設けてあり、このFFC204の折り返した部分をこの透孔448内に位置せしめることによって、折り返した部分が上部片442によって無理に押圧されないようになっている。また、前記下部片444は、図12(a)に示すように前記透孔448とほぼ同一の形状に成形されている。
また、この上部片442の下面には、回路基板200に設けられた離脱防止孔208に係合し、回路基板200からFFC挟持部材440が離脱することを防止する一対の離脱防止突起450が設けられている。これらの離脱防止突起450により、FFC挟持部材440は、回路基板200に対して位置決めされ、FFC挟持部材440に外力が加わった際にもFFC挟持部材440が回路基板200から離脱しないようになっている。
なお、このFFC挟持部材440は、金属等によって成形することも可能であり、その際には回路のショートを防止するため、表面に絶縁被覆を施すことが好ましい。また、離脱防止突起450は、下部片444に設けることも可能であり、その際にも上部片442に設けた場合と同様の効果を享受することが可能である。
前記ボトムカバー380に取り付けられているローディングシャーシ120は、硬質樹脂等で一体成形されたブロックであり、図2及び図13(a)に示されているように、回動フレーム340を収納するための回動フレーム収納スペース124や、ローディング・カム機構460を収納するための収納部134が設けられた底部122と、この底部122の左右の縁部に沿って立設された壁部142とから構成されている。また、このローディングシャーシ120は、ボトムカバー380の前半部分のスペースに完全に収納されるような形状及びサイズに設計されている。
また、このローディングシャーシ120の前方及び後方には、前記底部122の左右に設けられているような壁部が形成されておらず、開放された状態になっている。そして、ローディングシャーシ120がケーシング360内に組み込まれた際に、このローディングシャーシ120の前方の開放部分がケーシング360に取り付けられたフロントベゼル390の開口396と整合し、前記開口396を介してディスクトレイ160が出し入れされるようになっている。
また、ローディングシャーシ120の底部122の上面には、図13(a)に示されているように、後述するディスクトレイ160の左右両側に延出された段部166R・L(図15参照)の上面を支持するための上面支持部材136と、ディスクトレイ160の底面に設けられたガイド溝174R・L(図16参照)と係合するガイド突起138と、前記ディスクトレイ開閉スイッチ422のためのスイッチ孔140とが設けられている。そして、この上面支持部材136及びガイド突起138により、ディスクトレイ160のローディングシャーシ120に対する上下方向への移動が規制されるとともに、前後方向の案内が行われるようになっている。
また、図13に示すように、ローディングシャーシ120の底部122の左右の側面には、前述したボトムカバー380に設けられた係合孔384(図4及び図5(a)参照)と係合する係合突起144が各々2箇所ずつ設けられている。この計4箇所の係合突起144が前記ボトムカバー380の係合孔384に係合することにより、ローディングシャーシ120がボトムカバー380に固定される。
前記ローディングシャーシ120の底部122の後方(回路基板200側)には、図13(a)に示すように、回動フレーム収納スペース124をなす凹部が設けられている。この回動フレーム収納スペース124の内壁面126には、図13(a)に示すように、ボトムカバー380の底面に垂直に延びる上下案内溝132が設けられている。また、ローディングシャーシ120の底部122の前方(フロントベゼル390側)には、前述したローディング・カム機構460の収納部134が設けられている。この収納部134には、図22に示すように、後述するローディング・カム機構460のカムホイール484等が設けられ、また、上下案内溝132には、後述する回動フレーム340の第2ガイドピン348(図14参照)が係合するようになっている。
また、図13(a)に示すように、この回動フレーム収納スペース124の左右側面126には、後述する回動フレーム340の左右の軸358R・Lを支持するための軸受け部130R・Lが設けられている。
図2に示すように、前記ローディングシャーシ120の後方の回動フレーム収納スペース124には、後に詳述するフィードシャーシ220を回動させるための回動フレーム340が設けられている。
回動フレーム340は、図14に示すように、前記ローディングシャーシ120と同様に樹脂によって成形されており、前記ローディングシャーシ120の回動フレーム収納スペース124の軸受け部130R・L(図13(a)参照)に回動可能に支持されている。そして、この回動フレーム340の回動によって、後述するフィードシャーシ220の前方張り出し部224(図18(a)参照)が、ターンテーブル280上にディスク100が支持される上昇位置(図4(b)参照)と、該上昇位置より下方の下降位置(図4(a)参照)との間で変位するようになっている。
より詳しく説明すると、回動フレーム340は、図14に示すような略コの字型の部材であり、ローディングシャーシ120の底部122の回動フレーム収納スペース124の左右側面に沿うように設けられた一対のアーム342R・Lと、該アーム342R・Lの前端部同士を連結する連結部344と、前記アーム342R・Lの間に連結部344に沿って形成された板状のフィードシャーシ支持部352とを備えている。
そして、前記連結部344の前方には、図14に示すように、第1、第2ガイドピン346、348及び突出片356が設けられており、該アーム342R・Lの左右の側面には、一対の押圧部材350R・L及び軸358R・Lが突設されている。さらに、前記フィードシャーシ支持部352には、一対の突部354R・Lが垂直に突設されている。
前記第1ガイドピン346は、ローディングシャーシ120に設けられた後述するローディング・カム機構460のカムホイール484のカム部486に設けられたカム溝500と係合する突起である。そして、この第1ガイドピン346がカムホイール484に案内されることによって、回動フレーム340の前方が軸358R・Lを中心に上昇位置と下降位置との間で上下方向に回動するとともに、フィードシャーシ220も上下方向に回動するようになっている。
前記第2ガイドピン348は、ローディングシャーシ120の回動フレーム収納スペース124の内壁面126に設けられた上下案内溝132(図13(a)参照)に係合し、回動フレーム340が回動する際の回動フレーム340の左右方向の変位を規制する。
また、前記突出片356は、前記回動フレーム340が前記上昇位置に位置する際に、前記ローディング・カム機構460に用いられるカムホイール484のロック片512と係合し、回動フレーム340を上昇位置にて固定する(図14及び図22参照)。
前記押圧部材350R・Lは、前記回動フレーム340が上昇位置に位置する際に、前記ディスクトレイ160の底面の一部を上側に向かって押圧することにより、ディスクトレイ160の前方を支持するための部材である。なお、この押圧部材350がディスクトレイ160を押圧する際には、この押圧部材350が弾性変形した状態でディスクトレイ160の底面に当接するようになっており、この押圧部材350の復元力によってディスクトレイ160が上方に向かって押圧支持されるようになっている。
前記軸358R・Lは、前述したように、前記回動フレーム340の前方が上昇位置と下降位置との間で上下方向に回動する際の回動軸となる突起であり、図14(a)及び(c)に示すように、前記アーム342R・Lの左右の側面の後方部において該側面に垂直に突設されている。そして、この軸358R・Lは、前述したように、前記ローディングシャーシ120の底部122の側面126に設けられた軸受け部130R・Lに支持され、この軸受け部130R・Lを中心に回動するようになっている。
前記フィードシャーシ支持部352に設けられている突部354R・Lは、前記フィードシャーシ支持部材400R・Lに設けられた突部402と同一形状の突起であり、前記フィードシャーシ220を弾性部材(インシュレータ)540(図21参照)を介して支持するための部材である。
ディスクトレイ160は、図1、図15及び図16に示すように、浅い凹状のディスク載置部162を有しており、ディスク100は、このディスクトレイ160のディスク載置部162に載置され、所定位置に位置規制された状態でケーシング360内のディスク再生位置まで搬送される。
また、このディスク載置部162のほぼ中央から後方に向かって開口164が形成されており、この開口164を通じて後述するターンテーブル280が上昇するとともに、光ピックアップ250による再生や記録が行われるようになっている。また、前述したように、ディスクトレイ160の長手方向の左右の側部には段部166R・Lが前後方向に形成されており、この段部166R・Lが前記ローディングシャーシ120の上面支持部材136R・Lと係合し、ディスクトレイ160を摺動時に前後方向に案内するようになっている。
また、ディスク載置部162の周囲の4箇所には、このディスク装置1Aを縦置きした際に、ディスク載置部162からのディスク100の離脱を防止するため、図15(a)に示すように、ディスク保持片168が設けられている。各ディスク保持片168は、ゴム等の軟質素材で略小判型に成形された部材であり、その一方の端部となる支持端170がディスクトレイ160に対して回動可能に取り付けられている。そして、この支持端170を中心にディスク保持片168を回動させることにより、ディスク保持片168の先端部をディスク載置部162側に突出させたり、後退させたりすることが可能となっている。そして、これらのディスク保持片168の先端部をディスク載置部162側に突出させることにより、載置されたディスク100がディスク載置部162から離脱することを防止できるようになっている。
また、ディスクトレイ160のディスク載置部162の後方には、図15(a)ないし(c)に示すように、ディスクトレイ排出位置規制突起172が設けられている。このディスクトレイ排出位置規制突起172は、ディスクトレイ160がディスク排出位置に到達した際に、アウターカバー362のフロントベゼル390側に突設された突起部378に当接し(図6参照)、ディスクトレイ160のディスクトレイ排出位置規制突起172より後側の部分がケーシング360の外側に排出されないようになっている。
図16(a)及び(b)に示すように、ディスクトレイ160の底面の左右両側には、ローディングシャーシ120の底部122の左右に突設されたガイド突起138とそれぞれ係合するガイド溝174R・Lが前後方向に形成されており、さらにガイド溝174Lに沿ってディスクトレイ160の前後方向に延びる直線状のラックギア196が形成されている。
また、図16(a)及び(b)に示すように、ディスクトレイ160の底面の前記開口164の前方には、後述するローディング・カム機構460のカムホイール484の規制ピン508と係合する規制溝176が設けられている。この規制溝176は、前記ラックギア312と平行に伸びる第1規制溝178と、この第1規制溝178に対してほぼ45度の角度で傾斜する第2規制溝180と、この第2規制溝180に接続され、カムホイール484の規制ピン508の回動の動きに沿って円弧状に伸びる第3規制溝182とから構成されている。また、前記第1規制溝の開放端部184は、後述するカムホイール484の規制ピン508を確実に第1規制溝178へと案内するためにV字状に広がっている。
また、ディスクトレイ160の底面の後方には、図15(c)及び図16(b)に示すように、第1リブ186が、前方には、第2リブ188が設けられている。そして、第1リブ186によって後述するスイッチアーム520を介してディスクトレイ開スイッチ424の操作がなされ、第2リブ188によって後述するカムホイール484のフック516のロックの解除が行われるようになっている。この機構については、後述するローディング・カム機構460の説明時に詳述する。
また、ディスクトレイ160の後端には、図15及び図16に示すように、一対の後部支持部190がこのディスクトレイ160と一体に設けられている。この後部支持部190は、このディスク装置1Aでは、ディスクトレイ160の支持案内を主にこのディスクトレイ160の前方下部に設けられたローディングシャーシ120で行なっており、ディスクトレイ160が図4(b)に示す再生位置に位置する際には、ローディングシャーシ120がディスクトレイ160の前方部分のみを支持するようになっており、ディスクトレイ160の後部の支持が不十分となることから、ディスクトレイ160の後部をアウターカバー360の後板部370を利用して支持かつ位置決めするために設けられている。
この後部支持部190は、前記アウターカバー362に設けられた前記一対の被係合部374と係合し、ディスクトレイ160の後端をアウターカバー362に固定する係合部192と、この係合部192と被係合部374とが当接する際の衝撃を吸収するとともに、該係合部192と被係合部374とを確実に当接させるため、ディスクトレイ160に対して前後方向に撓む板バネ状の弾性部194とからなっている。なお、この弾性部194は、必ずしも本実施形態のように板バネ状に形成する必要はなく、必要に応じてコイルバネ等の他の種類のバネを使用して形成することも可能である。
前記係合部192の後端は、図17に示されているように、上下方向に並ぶ凹凸が設けられており、この凹凸がディスクトレイ160の収納時に図17(b)に示すように、前記被係合部374の凹凸と係合し、ディスクトレイ160の後端をアウターカバー362に対して支持かつ位置決めするようになっている。なお、上記ディスクトレイ160の後部支持部190とアウターカバー360の被係合部374とで、本発明の「支持手段」をなしている。
前記ローディングシャーシ120の後方には、図2に示すように、ディスク100の回転時にディスク100を支持し、その回転中心となるターンテーブル280やディスク100の再生や記録を行うための光ピックアップ250などを備えたフィードシャーシ220が設けられている。
より詳しく説明すると、フィードシャーシ220は、図18及び図19に示すように、金属板材よって形成されたベースプレート222と、ターンテーブル回転用のスピンドルモータ240と、該スピンドルモータ240の回転軸242に固定されたターンテーブル280と、光ピックアップ250と、該光ピックアップ250をディスク100の半径方向に移動するスライド送り機構としての光ピックアップ移動機構274とを備えている。
前記ベースプレート222は、図18及び図19に示されているように、金属板材を打ち抜き加工等によって前方張り出し部224、右側張り出し部226、左側張り出し部228、後方張り出し部230の4つの突出部を有する略十字型に形成されたものであり、その略中心部に光ピックアップ250及び光ピックアップ移動機構274を設けるための開口232が設けられている。
また、図18に示すように、ベースプレート222の前方張り出し部224の2箇所、右側張り出し部226及び左側張り出し部228の各々1箇所の計4箇所に、ベースプレート222の振動を吸収する弾性部材540を設けるための切り欠き234が設けられている。
また、このディスク装置1Aでは、図3に示すように、ベースプレート222の左右方向の最大幅を、ボトムカバー370の左右方向の最大幅とほぼ等しくしており、前記右側張り出し部226及び左側張り出し部228が前記ローディングシャーシ120の後方に位置するようになっている。そして、そのような構造を用いることによりフィードシャーシ220の重量が増加し、ディスク100の回転により発生するフィードシャーシ220の振動を抑制することが可能となっている。
また、このフィードシャーシ220は、前述した4箇所の切り欠き234に取り付けられた後述する弾性部材540によって前記回動フレーム340に設けられた突部354(図14(a)参照)及び前記フィードシャーシ支持部材400R・Lに設けられた突部402(図8参照)に固定されており、フィードシャーシ支持部材400R・Lに設けられた弾性部材540の弾性変形により、弾性部材540を中心に回動フレーム340の回動に伴い、下降位置(図4(a)参照)と上昇位置(図4(b)参照)との間で回動するようになっている。
また、フィードシャーシ220の後方張り出し部230には、図17及び図18に示すように、ディスクトレイ160が着脱位置から再生位置に移動する時にディスクトレイ160の底面に当接し(図17(a)参照)、ディスクトレイ160の後端を上方へ案内するための案内バネ236と、フィードシャーシ220の前後の重心の位置を調節するためのウエイト(鉄板)238が設けられている。
なお、前記案内バネ236は、ディスクトレイ160が再生位置にある状態では、図17(b)に示すように、フィードシャーシ220の回動によりディスクトレイ160と離間した位置に位置するようになっており、フィードシャーシ220に発生した振動が、この案内バネ236によってディスクトレイ160へと伝達することがないようになっている。
前記スピンドルモータ240は、図18(b)及び図19(a)に示すように、ベースプレート222の前方張り出し部224の裏側にネジによって結合されており、スピンドルモータ240の回転軸242は、フィードシャーシ220及びケーシング360の左右の中心とほぼ一致するように設けられている。
また、このスピンドルモータ240からは、図19(a)に示すように、その制御用信号を入出力するためのFFC246が延出し、回路基板200に設けられたFFCコネクタに接続されている。
前記ターンテーブル280は、円盤状の部材であって、その中心部には、図18(a)及び(b)に示すように、リング状突部よりなるセンターハブ282が突出形成されている。このセンターハブ282は、ディスク100の中心孔102に嵌合するものであり、嵌合の際の位置ズレを吸収するために、先端部から基端部にかけてテーパーが形成されている。また、このセンターハブ282の内側であって前記スピンドルモータ240の回転軸242の周囲には、前記ディスククランパ376を吸着するためのリング状の永久磁石284(図18(a)参照)が設けられている。
また、ターンテーブル280の上面側(ディスク100を挟持する側)のセンターハブ282の周囲の部分には、図18(a)及び(b)に示すように、リング状のパッド286が接着されている。このパッド286は、各種ゴム、軟質樹脂、多孔質材料(発泡体)のような、弾性を有し、摩擦係数の比較的大きな材料で構成することが好ましく、それにより、ディスククランパ376との間でディスク100を挟持して回転させる際にディスク100の滑りを防止する機能を有する。
前記フィードシャーシ220には、さらに、ディスク100からデータを読み出しあるいはディスク100にデータを書き込むための光ピックアップ250をディスク100の半径方向に移動させるスライド送り機構として構成された光ピックアップ移動機構274が設けられている。
この光ピックアップ移動機構274は、図18(b)及び図19(b)に示されているように、ベースプレート222の裏面に設けられた正転/逆転可能なDCモータからなるスレッドモータ300と、ベースプレート222の上面に垂直に突出したスレッドモータ300の回転軸302に固定されたギアA304と、このギアA304と噛合するギアB306と、このギアB306の下面に同軸上に一体に形成されたギアBより小径のギアC308(図18(b)参照)と、このギアC308と噛合するラックギア312及びガイドロッド314に対するガイドロッド軸受け部266を備えたスライダ310と、このスライダ310を摺動可能に支持するガイドロッド314と、光ピックアップ250のガイドロッド314の反対側の突出部を摺動可能に支持するためのガイドレール316とで構成されている。そして、このスライダ310に、光ピックアップ250が設けられており、その結果光ピックアップ250はスライダ310の移動に伴ってディスク100の半径方向に移動可能となっている。また、前記ガイドロッド軸受け部266によってスライダ310はガイドロッド314に摺動可能に支持されている。
これらのギアA304、ギアB306、ギアC308、ラックギア312は、それぞれ樹脂等によって形成されており、ラックギア312及びガイドロッド314は、それぞれ、その長手方向がディスク装置1Aの前後方向となるように平行に配置されている。
これらのギアA304、ギアB306、ギアC308、ラックギア312の組合せにより、光ピックアップ移動機構(スライド送り機構)274における減速ギア機構を構成し、スレッドモータ300の回転を減速した上で光ピックアップ250の直線運動に変換している。それにより、光ピックアップ250は、スレッドモータ300を正逆いずれかに回転させることにより、ガイドロッド314に沿ってディスク100の半径方向に移動可能に構成されている。
より詳しく説明すると、スレッドモータ300及びギアA304が軸方向上側から見て時計回りに回転すると、ギアC308が軸方向上側から見て反時計回りに回転し、ラックギア312と一体となったスライダ310が前方(ターンテーブル280の方向)に送られる。その結果、光ピックアップ250は、ディスク100の外周側から内周側に向かって移動する。一方、スレッドモータ300が逆向きに回転すると、光ピックアップ250は、ディスク100の内周側から外周側に向かって移動する。
スレッドモータ300は、図18(b)及び図19(a)に示すように、ベースプレート222の右側張り出し部226の裏面に設けられており、上面からネジ318で結合されている。なお、この結合の際には、スレッドモータ300のケースに設けられたネジ穴(図示せず)が用いられている。このように結合することにより、スレッドモータ300をネジ318以外の部品を用いることなくベースプレート222に取り付けることができるため、取付け作業が容易になっている。
また、このスレッドモータ300が取り付けられた右側張り出し部226と対向する位置にある左側張り出し部228には、フィードシャーシ220の左右の重心の位置を調節するため、図19(a)に示すように、ウエイト(鉄板)320がスレッドモータ300の重量に合わせて設けられている。
なお、前記ウエイトは、前記右側張り出し部226と同様に、前記後方張り出し部230にも設けられており、この後方張り出し部230に設けられたウエイト238によってフィードシャーシ220の前後方向の重心の位置が調整されている。
そして、これらのウエイト238、320を設けることにより、フィードシャーシ220の重心の位置を調節することや、フィードシャーシ220の重量を増加させることが可能となる。そして、前述したように、この重量の増加により、スピンドルモータ240及びディスク100が回転することによって発生するフィードシャーシ220の振動が抑制されるようになっている。なお、このディスク装置1Aでは、スレッドモータ300の回転軸302を垂直方向にしたり、ウエイト238、320等を用いることにより、スレッドモータ300に使用するモータを後述するローディングモータ462と共通化している。
以上の光ピックアップ移動機構により、ガイドロッド314に沿って光ピックアップ250がディスク100の半径方向に移動する。
光ピックアップ250は、図19(b)に示すように、前記ガイドロッド314に摺動可能に連結されたピックアップベース252と、前記ピックアップベース252に対して揺動自在に支持されたアクチュエータベース254と、該アクチュエータベース254に一体に設けられたダンパーベース256と、該ダンパーベース256にサスペンションバネ258を介して移動可能に支持されたレンズホルダ260と、該レンズホルダ260に設けられた対物レンズ262とから構成されている。
ピックアップベース252は、好ましくは硬質樹脂等で成形されており、図19(b)に示すように、光ピックアップ250を支持するための光ピックアップ載置部264と、前記ラックギア312が設けられたスライダ310と一体に結合されたガイドロッド軸受け部266と、前記ガイドレール316に摺動可能に係合するガイドレール係合部268とを備えている。
前記ガイドロッド軸受け部266は、前記光ピックアップ移動機構のラックギア312が設けられたスライダ310に固定されており、このスライダ310と同様にガイドロッド314と平行な方向にのみ移動可能となっている。
前記ガイドレール係合部268は、図20に示すように、ベースプレート222に設けられたガイドレール316の上面及び下面に当接する縦断面略コの字型の係合突起部270を備えている。そして、この係合突起部270がガイドレール316に係合することにより、係合突起部270のガイドレール316に対する上下方向の移動が規制されるようになっており、光ピックアップ250の水平姿勢が保たれるようになっている。
前記光ピックアップ載置部264は、光ピックアップ250を載置するため、略箱型となっており、その両端は前記ガイドロッド軸受け部266及びガイドレール係合部268に一体に連結されている。以上のような構成により、ピックアップベース252は、ガイドロッド314及びガイドレール316に案内され、前記フィードシャーシ220の前後方向にのみ移動するようになっている。
なお、このような構造を用いることにより、光ピックアップ250を案内するガイドロッドは、ガイドロッド314の1本だけで済むので、部品コストを削減でき、また組み立ても容易に行えるようになっている。
アクチュエータベース254(図19(b)参照)は、ピックアップベース252とともに、ディスク100の半径方向に沿って移動することが可能となっており、レンズホルダ260は、サスペンションバネ258を介してトラッキング方向及びフォーカッシング方向に揺動することが可能となっている。また、レンズホルダ260には、フォーカッシングサーボ用コイル及びトラッキングサーボ用コイルとが設けられており、これらのコイルによって対物レンズ262のフォーカッシング制御及びトラッキング制御が行われるようになっている。
また、この光ピックアップ250には、図面には示されていないが、前述した従来の構造と同様に、レーザービームを発するレーザダイオード(LD)と、前記レーザダイオードからのビームをミラーに向けて反射させるビームスプーリッタと、該ビームスプーリッタからのビームを対物レンズ262の方へ向けて反射させるミラーと、ディスク100から反射されたビームを前記対物レンズ262、ミラー及びビームスプーリッタを介して受光し、該ビームの光強度の変化に基づいて電気信号を生成するフォトダイオードとを備えている。
また、この光ピックアップ250には、図19(b)に示すように、ディスク100から読み出された信号の他にフォーカスサーボやトラッキングサーボなどの各種制御信号の入出力を行うためのFFCコネクタ272が設けられている。このFFCコネクタ272には、前記回路基板200に接続されたFFC204の先端に設けられたFFC差込部206(図11(b)参照)が差し込まれ、上記各種信号が回路基板200より光ピックアップ250へと供給されるようになっている。なお、FFC204は、前述したFFC挟持部材440によって回路基板200に押圧、固定されているとともに、前記押圧部分と光ピックアップ250との間に所定の間隙が設けられていることから、この光ピックアップ250の移動に伴う位置の変化に関係なく、FFC204が理想的な湾曲形状を維持するようになっているため、この光ピックアップ250の移動が妨げられないようになっている。
また、上述した光ピックアップ移動機構274のスレッドモータ300は、スピンドルモータ240及び後述するローディングモータ462と合わせて、回路基板200に設けられた制御手段(CPU)により制御される。
この場合、このスレッドモータ300は、始動時に小さな電圧で駆動できるように、コイルに所定間隔で正または負のパルス電圧を加えて、回転軸302を微小に振動させておくように制御することが望ましい。このようにすれば、モータの始動時に大きな電圧を加える必要がなく、特に光ピックアップ250による読み出しまたは書き込み時において微少送りが必要とされる場合に効果的である。本実施形態のディスク装置1Aの光ピックアップ移動機構274に用いられるような小型モータの場合には、約40Hzのパルス電圧を加えることが好ましい。
弾性部材540は、ゴムなどの弾性材料から形成されており、図21に示すように、軸方向の中心孔542を有するほぼ円筒状の形状を有している。また、その外周には、円周方向に凹溝544が形成されている。この弾性部材540は、前記凹溝544を用いて前記フィードシャーシ220の切り欠き234に取り付けられるようになっており、前記中心孔542を前記回動フレーム340の突部354及び前記フィードシャーシ支持部材400R・Lの突部402に挿通させることによって、フィードシャーシ220を前記回動フレーム340やフィードシャーシ支持部材400R・Lに取り付けるようになっている。なお、弾性部材540は、前記突部354、402に挿通した状態で、マウントネジ235(図3及び図17参照)により固定される。
なお、フィードシャーシ220が回動する際には、前記フィードシャーシ支持部材400R・Lの突部402に設けられた弾性部材540同士を結ぶ線がほぼフィードシャーシ220の回動軸となるようになっている。
そして、これら4つの弾性部材540によってフィードシャーシ220は、その前方2箇所及び後方2箇所が支持されるようになっているため、後述するスピンドルモータ240の回転により発生する振動がローディングシャーシ120やケーシング360に伝達しないようになっているとともに、ディスク装置1Aの外部からの振動がフィードシャーシ220に伝達しないようになっている。
前記ローディングシャーシ120の前方には、前記回動フレーム340を介して、フィードシャーシ220を下降位置と上昇位置との間で変位させるとともに(図4参照)、ディスクトレイ160を再生位置と着脱位置との間で移動させるためのローディング・カム機構460が設けられている。
前記ローディング・カム機構460は、図13(b)、図22及び図23に示すように、ローディングシャーシ120の底面に設けられた正転/逆転可能な直流(DC)モータからなるローディングモータ462と、該ローディングモータ462の回転軸464に取り付けられた第1プーリ466と、ベルト474を介して該第1プーリ466と連動する大径のプーリを有する第2プーリ468と、前記第2プーリ468の回転をディスクトレイ160及びカムホイール484に伝達するドライブギア476と、前記ドライブギア476と噛合し、前記回動フレームを回動させるカムホイール484と、該カムホイール484のフック516に係合し、カムホイール484の動きを規制するスイッチアーム520とを備えている。
本実施形態では、これらの第1、第2プーリ466、468及びドライブギア476の組み合わせによりローディング・カム機構460におけるローディングモータ462の減速機構を構成している。また、本実施形態では減速機構の一部にプーリを用いることにより、異物等のギアへの噛合や、ディスク100の詰まり等の原因によるローディングモータ462への過負荷が防止されるようになっている。
前記第1プーリ466は、樹脂によって成形された小径のプーリであり、前記ローディングモータ462の回転軸464に固定されている。
前記第2プーリ468は、図24(a)に示すように、樹脂によって成形され、前記第1プーリ466とベルト474を介して接続される大径のプーリ部470と、このプーリ部470の同軸上に設けられたギア部472とによって構成されている。
そして、第2プーリ468のプーリ部470は、図22及び図23に示すように、ベルト474を介して前記第1プーリ466と連動するようになっており、この第1プーリ466の回転方向と同一の回転方向に回転するようになっている。また、このプーリ部470下側に設けられた前記ギア部472は、前記ドライブギア476の大ギア478と噛合し、ローディングモータ462の回転をドライブギア476へと伝達するようになっている。
なお、第2プーリ468は、図22に示すように、後述するカムホイール484と同一の回転軸、すなわちカムホイール回転軸488を中心に回動するようになっている。このような構造を用いることにより、第2プーリ468及びカムホイール484の回転軸を共通化することができ、ローディングシャーシ120を容易に成形することが可能となっている。
前記ドライブギア476は、図24(b)に示すように、第2プーリ468のギア部472と噛合する大ギア478と、該大ギア478の同軸上かつ下部に設けられ、前記カムホイール484のギア部492と噛合する小ギア482と、該大ギア478の同軸上かつ上部に設けられ、ディスクトレイ160のラックギア312と噛合する中ギア480とで構成されている。また、これらのギアは前記第2プーリ468と同様に樹脂によって一体に成形されている。
カムホイール484は、カムホイール回転軸488(図22参照)を中心に図22(a)及び図23(a)に示す第1位置と、図22(b)及び図23(b)に示す第2位置との間で移動可能に設置されている。そして、前記第1位置では、前記回動フレーム340を上昇位置に位置せしめ、前記第2位置では回動フレーム340を下降位置に位置せしめるように動作する。
また、カムホイール484は、図23及び図25に示されているように、前記カムホイール回転軸488を中心に略90度の円弧状のカム外周面490を有するカム部486と、前記カム部486の上端から約90度にわたって円弧状に形成されており、後述するドライブギア476と噛合するギア部492と、前記回動フレーム340の突出片356やスイッチアーム520と係合するロックアーム部510とを有している。なお、これらの部材は、前記プーリ及びギアと同様に、樹脂によって一体に成形されている。
より詳しく説明すると、前記カム部486のカム外周面490には、図23に示すように、前記回動フレーム340に設けられた第1ガイドピン346と係合するカム溝500が形成されている。カム溝500は、図23に示すように、水平方向に延びる上溝502及び下溝504と、上溝502と下溝504とを接続する傾斜溝506とで構成されている。そして、前記回動フレーム340に設けられた第1ガイドピン346は、カムホイール484が第1位置と第2位置との間で回動すると、このカム溝500に沿って上下方向に移動するようになっている。すなわち、カムホイール484が第1位置に位置する場合、第1ガイドピン346は上溝502と係合しており(図23(a)参照)、回動フレーム340は上昇位置にある。カムホイール484が第1位置から第2位置に向かって移動すると、第1ガイドピン346は、傾斜溝506に沿って下降し、それに伴い回動フレーム340も上昇位置から下降位置へ向けて降下する。そして、カムホイール484が第2位置に到達すると、第1ガイドピン346は下溝504に係合し(図23(b)参照)、回動フレーム340は下降位置に変位する。
また、前記カム外周面490は、図23(b)及び図25(b)に示すように、下側が拡径となるようなテーパーで傾斜しており、前記回動フレーム340が前記下降位置に到達した際に、前記回動フレーム340の連結部344の第1ガイドピン346が設けられた円弧状の面がカム外周面490に接触しないようになっている。
また、このローディング・カム機構460には、ディスクトレイ160が再生位置にある状態で、停電などによりローディングモータ462が作動しなくなった場合に、治具を使用することによって手動にてディスクトレイを排出するためのエマージェンシー排出機構が設けられている。
具体的には、図23(b)及び図25(b)に示すように、カム部486の後述するギア部492側の端面に押圧溝518が設けられており、この押圧溝518をフロントベゼル390に設けられた挿入孔394から挿入された治具によって押圧することにより、カムホイール484を図22中の時計方向に回転させることができ、それによってフィードシャーシ220を上昇位置から下降位置へと変位させ、ディスクトレイ160の先端をケーシング360の内部から外側に排出させることができるようになっている。また、この押圧溝518を溝状の形状にすることにより、治具によって押圧する際、治具の先端が押圧部分から離脱することが防止されるようになっている。
また、カム部486の上側には、図23に示すように、前記ディスクトレイ160に設けられた規制溝176に係合し、カムホイール484の回動を規制するための規制ピン508が設けられている。
前記ギア部492は、図25(a)に示すように、カムホイール回転軸488を中心に略90度にわたり円弧状の歯が形成されており、カムホイール回転軸488から半径方向またはそれと平行な方向に延びる端面494を有している。また、この端面494には、下側に傾斜面498を有するスイッチ突起496が設けられている。このスイッチ突起496は、このカムホイール484が回動し、図22(a)に示した第1位置に到達した際に、その下側に設けられた傾斜面498(図25(b)参照)によって、ローディングシャーシ120の底部から突出したディスクトレイ閉スイッチ426(図10(a)参照)を押圧するようになっている。
前記ロックアーム部510は、図22、図23及び図25に示すように、前記カム部486から略接線方向に延出しており、ロック片512と、フック516とを有している。ロック片512は、前述したように、前記回動フレーム340が上昇位置に到達した際に、カムホイール484の回動によって前記回動フレーム340の前方に設けられた突出片356の下側に位置するようになっており(図14(c)及び図23(a)参照)、該突出片356と当接することにより回動フレーム340を上昇位置にて保持するための部材である。このロック片512は、回動フレーム340の突出部356を上方向に案内する傾斜面514を有している。また、前記フック516は、図22(b)に示すように、ディスクトレイ160が完全に着脱位置に到達した際に、後述するスイッチアーム520に設けられたフック534と係合することにより、カムホイール484の回動を規制し、図22(b)に示した第2位置でロックする。
前記スイッチアーム520は、樹脂によって成形されており、図26に示すように、カムホイール484を前記第2の位置でロックするため、前記カムホイール484のフック516と係合するフック534を有する第1アーム522と、後述するディスクトレイ開スイッチ424を押圧するための第2アーム524と、前記第1アーム522及び第2アーム524を結合する基部526と、該基部526から下方へと延出し、該スイッチアーム520をローディングシャーシ120へと取り付けるための2本の脚部528とを有している。
前記第1アーム522は、図26に示すように、前記カムホイール484のフック516と係合するフック534をその先端に有している。また、該フック534の上方には、前記ディスクトレイ160がディスク再生位置に位置する際に、前記ディスクトレイ160の裏面の第1リブ186によって押圧される傾斜面536が設けられており、該傾斜面536が前記第1リブ186によって押圧されることにより、第1アーム522のフック534によるカムホイール484のロックが解除されるようになっている。また、前記第1アーム522の前部は、前記ローディングシャーシ120の内壁面に当接しており(図22参照)、後方にのみ弾性変形可能となっている。
前記第2アーム524は、図26(b)及び(c)に示すように、ローディングシャーシ120に設けられたディスクトレイ開スイッチ424を押圧するためのスイッチ押圧ロッド530をその先端に有している。また、該スイッチ押圧ロッド530の上面には、傾斜面532が設けられている。この傾斜面532によって、ディスクトレイ160が着脱位置に位置した際に、前記ディスクトレイ160の底面に設けられた第1リブ186が、前記スイッチ押圧ロッド530の上方へ位置するようになっており、それによってスイッチ押圧ロッド530が下方へ押圧され、ディスクトレイ開スイッチ424の押圧がなされるようになっている。
なお、前記第1アーム522の後方及び第2アーム524の下方には、各アームの過度な弾性変形を防止するため、金属製の板ばね等を設けることが好ましい。
次に、ディスク装置1Aの動作について説明する。
ディスク装置1Aの非使用時には、空のディスクトレイ160は、ディスク再生位置にあり(図4(b)参照)、ケーシング360内に収納されている。このとき、ディスクトレイ160は、前記ローディングシャーシ120によって図4(b)に示すように、その前方部分のみが支持されるようになっている。この状態では、フィードシャーシ220は上昇位置にあり、またカムホイール484は図22(a)及び図23(a)に示す第1位置にあり、回動フレームに設けられた第1ガイドピン346はカムホイール484のカム溝500の上溝502に位置している。また、カムホイール484のロック片512は、上昇位置にある回動フレーム340の突出片356の下側に位置しており、カムホイール484の規制ピン508は、ディスクトレイ160の第3規制溝182(図16(a)参照)に位置している。一方、ローディング・カム機構460のドライブギア476は、ディスクトレイ160の底面に設けられたラックギア196と離間した状態で位置しており、該ラックギア196と噛合していない。
この状態でイジェクト操作を行なうと、ローディングモータ462が図22(a)中時計方向に回転し、減速機構を介してカムホイール484も同様に時計方向に回転する。また、このとき、ドライブギア476は、反時計方向に回転する。そして、このカムホイール484の時計方向への回転に伴い、回動フレーム340が下降し、ディスクトレイ160が前方へと移動する。
より詳しくは、カムホイール484の時計方向への回転によって回動フレーム340の突出片356の下側からロック片512が外れ、回動フレーム340が下降可能な状態になる。そして、第1ガイドピン346は、上溝502、傾斜溝504、下溝504の順に案内され、図23(b)に示すように、下溝504へと移動する。それによって回動フレーム340及びフィードシャーシ220が下降位置へと移動する。
また、カムホイール484のカム部486に設けられた規制ピン508は、カムホイール484の時計方向の回転によって、ディスクトレイ160の底面(図16(a)参照)に設けられた第3規制溝182から第2規制溝180へと移動し、この第2規制溝180の中を移動する。この規制ピン508の第2規制溝180中の移動により、ディスクトレイ160は前方へ押し出される。このディスクトレイ160の前方への移動により、ディスクトレイ160底面のラックギア312が、ローディング・カム機構460のドライブギア476の中ギア480と噛合し、ディスクトレイ160は、再生位置から着脱位置へと移動する。そして、ディスクトレイ160が着脱位置に到達すると、ディスクトレイ160の底面に設けられた第1リブ186によってスイッチアーム520のスイッチ押圧ロッド530上部が押圧され、ディスクトレイ開スイッチ424が押圧されてOFFとなる。これにより、ローディングモータ462の駆動が停止する。
また、その際、カムホイール484は、図22(b)に示すように、フック534によって第2位置で固定される。なお、カムホイール484が第2位置に到達した際には、ドライブギア476の小ギア482とカムホイール484のギア部492とが離間し、噛合しない状態となる。
一方、フロントベゼル390の開口396から引き出されたディスクトレイ160のディスク載置部162にディスク100を載置し、ローディング操作を行なうと、ローディングモータ462が前記と逆方向(図22(b)中反時計方向)に回転し、減速機構を介してドライブギア476が図8(b)中時計方向に回転する。これに伴い、ディスクトレイ160が後方(ディスク装置1Aの奥側)へと移動し、前記ディスク再生位置まで移動する。これにより、ディスクトレイ160に位置決めされた状態で載置されたディスク100も、ケーシング360内のディスク再生位置へ搬送される。
ディスクトレイ160のローディング中、すなわち後方への移動中は、ドライブギア476の中ギア480はディスクトレイ160底面のラックギア196と係合しており、このドライブギア476の中ギア480によってディスクトレイ160が後方へと搬送される。
ディスクトレイ160がディスク再生位置に接近すると、ディスクトレイ160の底面に形成された第2リブ188がスイッチアーム520のフック534に設けられた傾斜面536(図26参照)を後方へ押圧する。この動作により、フック534によるカムホイール484のロックが解除され、カムホイール484は回動可能な状態になる。そして、カムホイール484の規制ピン508がディスクトレイ160の裏面に設けられた第1規制溝178(図16(a)参照)に到達すると、この規制ピン508は、第1規制溝178、第2規制溝180の順に案内され、カムホイール484は、反時計方向に回転する。この回転により、カムホイール484のギア部492は、ドライブギア476の小ギア482と噛合するようになる。
カムホイール484のギア部492がドライブギア476の小ギア482と噛合すると、カムホイール484はドライブギア476に連動し、第2位置から第1位置に向かって回転する。そして、この回転に伴い、第1ガイドピン346がカム溝500に沿って移動し、前記回動フレーム340及びフィードシャーシ220は、カム溝500に案内されて上昇位置に達し、カムホイール484のロック片512が回動フレーム340の突出片356の下部に移動する。この時、カムホイール484のピン44は、第3規制溝182中を移動する。これにより回動フレーム340は、上昇位置にてロックされる。
また、カムホイール484が第1位置に到達すると、カムホイール484のギア部492の端面494に設けられたスイッチ突起496がディスクトレイ閉スイッチ426を押圧するようになっており、このディスクトレイ閉スイッチ426の操作によってローディングモータ462の駆動が停止するようになっている。なお、カムホイール484の規制ピン508が第2規制溝180に到達すると、ドライブギア476の中ギア480は、ディスクトレイ160のラックギア196から離脱し、ラックギア196に噛合しなくなり、ディスクトレイ160は停止する。
また、ディスクトレイ160がディスク再生位置に接近すると、図17(a)に示すように、フィードシャーシ220の後方に設けられた案内バネ236によりディスクトレイ160の後端が上方に案内され、ディスクトレイ160がディスク再生位置に到達すると、ディスクトレイ160の後端に設けられた係合部192がアウターカバー362の被係合部374に当接し、図17(b)に示すように、ディスクトレイ160の後端の上下方向の支持及び位置決めがなされる。
そして、ディスク再生位置に到達したディスク100の中心孔102に、前記カムホイール484によって上昇位置に到達したフィードシャーシ220のターンテーブル280のセンターハブ282が係合する。そして、アウターカバー362に設けられたディスククランパ376がターンテーブル280の永久磁石284に吸着され、それらの間にディスク100が挟持される。
この状態で再生スイッチなどが操作されると、スピンドルモータ240の回転とともにターンテーブル280も回転する。その回転に伴って、ディスク100も回転し、ディスク100の再生またはディスク100への書き込みが行われる。また、ディスク100の再生が終了あるいは中止してディスク100を取り出す場合には、所定のスイッチなどを操作してディスク100のイジェクト(アンローディング)が行われる。このイジェクトの動作の際には以上の動作が逆の順序で行われる。
最後に、本発明のディスク装置1Aの組立て方法について詳述する。
1:ボトムカバー380に、フィードシャーシ支持部材400R・Lを取り付ける。この際、フィードシャーシ支持部材400R・Lとボトムカバー380とは、両者に設けられた係合突起408や取付け部386の嵌合により結合され、相互にほぼ移動不能な状態となる。
2:ボトムカバー380に回路基板200を載置する。より詳しくは、まずフィードシャーシ支持部材400Rの案内突条404Rに回路基板200の案内凹部202Rを係合させる。次に、その係合部を回転軸としてこの回路基板200を回転させ、フィードシャーシ支持部材400R・L上に載置する。この際、フィードシャーシ支持部材400Lの案内突条404Lに回路基板の案内凹部202Lを係合させ、案内させることにより、回路基板200をフィードシャーシ支持部材400R・L上に容易に載置することができるようになっている。さらに、回路基板200をフィードシャーシ支持部材400L側へスライドさせることにより回路基板200の左側の端部をフィードシャーシ支持部材400Lの係合凹部406に係合させ(図5(c)参照)、回路基板200の端部が、フィードシャーシ支持部材400Lに設けられた係合凹部406によって位置決めされた後に、回路基板200を回路基板200に設けられた2箇所の回路基板固定部388にネジによって固定する。
3:回路基板200にFFC430によって接続された操作スイッチ用基板420をローディングシャーシ120の底面に取り付け、ローディングシャーシ120をボトムカバー380に固定する。その際、ローディングシャーシ120の左右の壁面に設けられた係合突起144と、ボトムカバー380に設けられた係合孔384とを係合させることによって、ローディングシャーシ120は、ボトムカバー380に相互にほぼ移動不能な状態で固定される。
4:スピンドルモータ240に取り付けられたFFC246を回路基板200に設けられたFFCコネクタへ、回路基板200に設けられたFFC204をフィードシャーシ220に設けられた光ピックアップ250のFFCコネクタ272へと取り付ける。
5:ローディングシャーシ120に取り付けられた回動フレーム340に設けられた突部354及びフィードシャーシ支持部材400R・Lに設けられた突部402に、フィードシャーシ220をベースプレート222の切り欠き234に予め取り付けられた弾性部材540を介して取付け、これらの弾性部材540をマウントネジ235によってフィードシャーシ支持部材400R・L及び回動フレーム340に取り付ける。
6:ローディングシャーシ120にディスクトレイ160を取り付ける。この際、ディスクトレイ160の段部166と、ローディングシャーシ120の上面支持部材136とを係合させるとともに、ローディングシャーシ120のガイド突起138をディスクトレイ160のガイド溝174の上に位置させ、ディスクトレイ160を後方にスライドさせる。
7:アウターカバー362をボトムカバー380に取り付けた後に、このケーシング360を上下反転させ、ボトムカバー380側からネジによって前記操作スイッチ用基板420及びアウターカバー362をボトムカバー380に取り付ける。
8:フロントベゼル390をケーシング360の前面に取付け、ディスクトレイカバー398をディスクトレイ160に取り付ける。
以上のように組立てることにより、ディスク装置1Aの内部構造をなすフィードシャーシ支持部材400R・L、回路基板200、操作スイッチ用基板420、ローディングシャーシ120、フィードシャーシ220及びディスクトレイ160がすべてボトムカバー380に対して固定され、ケーシング360を上下反転した際にそれぞれの部品がボトムカバー380から外れないようになっているとともに、フィードシャーシ220を除くすべての部品がボトムカバー380に対して係合やネジ結合によって固定できるようになっている。そして、このような構造を用いることにより、ボトムカバー380に対する部品の取付け作業が容易になっている。
また、ケーシング360を一度上下反転させ、ネジ止めする一工程により、回路基板200、ローディングシャーシ120等の部品とアウターカバー362のすべてをボトムカバー380に固定することができ、ケーシング360を何度も上下反転させることなくすべての部品の組み付けをすることが可能となっているため、組立作業が容易になっている。
以上、本発明のディスク装置1Aの構造を説明したが、本発明は前述した実施形態に限定されるものではなく、種々の改良や改変が可能である。また、本発明は、CD−ROMドライブ、DVDドライブなどの光ディスク装置以外の他のディスク装置に応用できることは言うまでもない。