JP4238536B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、図柄表示器に所定の図柄を変動表示した後確定表示し、該確定表示した図柄が予め定められた所定の図柄である場合に、遊技者にとって価値ある特別遊技を発生させる遊技機に関する。
【0002】
【従来技術】
従来より、遊技機は、その趣向性の向上のために様々な工夫がなされている。中でも遊技領域上に設けられた図柄表示器で、遊技者に遊技価値を与えるか否かの抽選をする遊技価値付与表示は、その表示方法の工夫如何で、遊技機の人気、不人気が決まるので特に様々な工夫が施されている。代表的な遊技価値付与表示を有する遊技機としては、例えば通称フィーバー型パチンコ遊技機があり、このタイプの遊技は、特別図柄表示器に特別図柄(以下、単に図柄ともいう)を表示する3つの図柄表示部が設定され、始動入賞口の入賞に基づいて各図柄表示部に特別図柄としての絵柄、キャラクタ、数字、記号、文字等が回転する様子等を示す擬似的な画像(以下、変動表示ともいう)を表示し、所定時間経過後に変動表示を停止させ、停止した特別図柄の図柄合わせを行うものである。
【0003】
前記、変動表示の結果、各図柄表示部の停止図柄が予め定められた通常図柄の組合せ(以下、通常大当図柄ともいう)であると、遊技状態を遊技者に価値のある特別遊技(以下、通常大当り遊技ともいう)へ移行させ、各図柄表示部の停止図柄が予め定められた特定図柄の組合せ(以下、特定大当図柄ともいう)であると、遊技状態を遊技者に極めて価値のある特別遊技(以下、特定大当り遊技ともいう)へ移行されるようになっている。
【0004】
しかして始動入賞口へ入賞したとき、特別図柄表示器にてすでに変動表示がなされている場合には、その入賞を最大4個まで記憶し、特別図柄表示器の所定箇所に設けられたLEDやランプ等を点灯制御して、遊技者に当該変動表示が終了した後、あと何回変動表示するのかその旨を報知するのが一般的である。
【0005】
また、一般的な遊技機では、特定大当りになった場合には、次回の大当りを獲得するまで、あるいは次々回の大当りを獲得するまで特定大当り遊技を継続するようになっている。
ところで、近年登場したフィーバー型パチンコ遊技機の中には、特定大当りになった場合に、特定大当り遊技を始動入賞口への入賞に基づいて変動表示が予め定められた回数、例えば30回変動表示が実行されると、次回の大当りを獲得しなくても強制的に終了してしまうという技術を採用しているものがある。
【0006】
このような遊技機は、特定大当り遊技が継続されている間に大当りを獲得する確率を極めて高くすることで、大当りする間隔を短縮、つまり所謂連チャンする確率を高くして遊技性を高めるという効果を狙ったものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このタイプの遊技機は、次のような問題点がある。即ち、変動表示回数が所定回数になったら特定大当り遊技を強制的に終了してしまうと、特定大当り遊技が継続している間に大当りを獲得する確率、つまり大当り確率を高くできるメリットはあるものの、反面、次回の大当りを獲得することなく特定大当り遊技が終了してしまうという問題点がある。
【0008】
さらに変動表示回数が所定回数になる前に大当りを獲得した場合には、連チャンはするものの特定大当り遊技が所定回数分享受できないという問題点もある。また、前記したように、始動入賞口への入賞記憶回数が最大4個という制限は、遊技者にとって不利益であり、また遊技性においても興趣に欠けるという問題点がある。
【0009】
一例として、フィーバー型パチンコ遊技機について説明してきたが、このような問題点は、フィーバー型パチンコ遊技機に限らず、その他の類似した遊技機においても同様である。とくに現状の遊技機は、大当りするまでにかかる投資が多い割に出玉感が少ないものが一般的であり、遊技者は、安定的に大当りを獲得しないと勝てないという意識があり、前記したようなタイプの遊技機は敬遠しがちであるものの、その反面遊技者には、大当りの間隔をなるべく短くしたいという要望もある。
【0010】
そこで、本発明は前記問題点の少なくとも一つを解決するために為されたもので、その目的とするところは、所定の遊技条件が成立した場合に特定な遊技状態を創出し、遊技者に期待感を持たせると共に、遊技の趣向を向上させることのできる遊技機を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
このような問題を解決するために、本発明の遊技機は、請求項1に記載したように、遊技領域の所定の位置に設けられた作動ゲートと、該作動ゲートへの遊技球の通過を検出する作動検出手段と、該作動検出手段の遊技球の検出に対応する検出値を記憶可能な第1作動検出記憶手段と、該作動検出手段の遊技球の検出に対応する検出値を記憶可能な第2作動検出記憶手段と、該第1作動検出記憶手段または/及び該第2作動検出記憶手段の検出値に基づいて普通図柄を変動表示し、該変動表示している普通図柄を所定時間後に停止させて確定表示する普通図柄表示制御手段と、該普通図柄表示制御手段が確定表示した普通図柄が所定の当り図柄である場合には、遊技者にとって有利な普通遊技を発生させる普通遊技発生手段と、遊技領域の所定の位置に設けられた始動入賞口と、該始動入賞口への遊技球の入賞を検出する始動検出手段と、該始動検出手段の遊技球の検出に対応する検出値を記憶可能な第1始動検出記憶手段と、該第1始動検出記憶手段の検出値に基づいて特別図柄を変動表示し、該変動表示している特別図柄を所定時間後に停止させて確定表示する特別図柄表示制御手段と、該特別図柄表示制御手段が確定表示した特別図柄が所定の大当り図柄である場合には、遊技者にとって有利な特別遊技を発生させる特別遊技発生手段と、を備えた遊技機であって、前記特別図柄表示制御手段による表示状態が所定の表示態様になった場合には、前記第1作動検出記憶手段を停止して前記第2作動検出記憶手段を実行する第2作動検出記憶実行手段と、該第2作動検出記憶実行手段が実行されると、所定の第1遊技条件が成立するまで前記普通図柄表示制御手段の変動表示を禁止する普通図柄変動表示禁止手段と、を備えたことを特徴とする遊技機。
【0012】
請求項1の発明は、遊技領域の所定の位置に設けられた作動ゲートへの遊技球の通過を作動検出手段により検出し、第1作動検出記憶手段と第2作動検出記憶手段が、その作動検出手段の遊技球の検出に対応する検出値、例えば作動検出手段が遊技球を検出したタイミングに基づいて作成する乱数等を用いて、その検出値を記憶する。そして普通図柄表示制御手段が、図柄表示器等に第1作動検出記憶手段または/及び第2作動検出記憶手段の検出値に基づいて普通図柄を変動表示し所定時間後に停止させて確定表示させ、その確定表示した普通図柄が所定の当り図柄、例えば予め定められた数字図柄(7)等である場合には、普通遊技発生手段が遊技者にとって有利な普通遊技を発生させる。また、遊技領域の所定の位置には始動入賞口が設けられ、その始動入賞口への遊技球の入賞を始動検出手段により検出し、第1始動検出記憶手段が、その始動検出手段の遊技球の検出に対応する検出値、例えば始動検出手段が遊技球を検出したタイミングに基づいて作成する乱数等を用いて、その検出値を記憶する。そして特別図柄表示制御手段が、図柄表示器等に第1始動検出記憶手段の検出値に基づいて特別図柄を変動表示し所定時間後に停止させて確定表示させ、その確定表示した特別図柄が所定の大当り図柄、例えば予め定められたぞろ目の数字図柄(777)等である場合には、特別遊技発生手段が遊技者にとって有利な特別遊技を発生させる。
【0013】
そしてこのような遊技機において、特別図柄表示制御手段による表示状態が所定の表示態様になった場合には、第2作動検出記憶実行手段が第1作動検出記憶手段を停止して第2作動検出記憶手段を実行する。即ち、本発明の遊技機では、特別図柄表示制御手段による表示状態が所定の表示態様、例えば特別図柄表示制御手段が所定の大当り図柄や所定の演出画像を表示した場合には、第2作動検出記憶実行手段により第2作動検出記憶手段のみが実行され、従って第2作動検出記憶手段だけが、作動検出手段の遊技球の検出に対応する検出値を記憶することとなる。しかも、本発明の遊技機では、第2作動検出記憶実行手段が実行され、第2作動検出記憶手段が作動検出手段の遊技球の検出に対応する検出値を所定の第1遊技条件が成立するまでは、普通図柄変動表示禁止手段により普通図柄表示制御手段の変動表示を禁止する。
【0014】
このように請求項1の発明では、特別図柄表示制御手段による表示状態が所定の表示態様になった場合には、第2作動検出記憶実行手段により第2作動検出記憶手段だけが、作動検出手段の遊技球の検出に対応する検出値を記憶すると共に、第2作動検出記憶実行手段が実行されると普通図柄変動表示禁止手段により所定の第1遊技条件が成立するまでは、普通図柄表示制御手段の変動表示を禁止するので、第2作動検出記憶実行手段により第2作動検出記憶手段のみが実行されて、当該第2作動検出記憶手段により記憶された検出値は、所定の第1遊技条件が成立するまで消化(減少)されることがない。
【0015】
従って遊技者は、普通図柄表示制御手段と特別図柄表示制御手段という複数の図柄表示制御手段において、特別図柄表示制御手段の表示状態により普通図柄表示制御手段に係わる第2作動検出記憶実行手段が実行されるので、普通図柄表示制御手段と特別図柄表示制御手段が密接に関連し、普通図柄表示制御手段と特別図柄表示制御手段とが表示する表示態様に高い関心を持ち、遊技性が向上し、遊技者の遊技意欲が増大する。そして、第2作動検出記憶実行手段が実行され第2作動検出記憶手段が、作動検出手段の遊技球の検出に対応する検出値の記憶を開始すると、遊技者は、所定の第1遊技条件が成立するまで、作動検出手段が遊技球を検出することとなる作動ゲートへの遊技球の通過を狙って、遊技者自身の技量を思う存分発揮して迅速且つ遊技に集中して作動検出手段に遊技球を検出させようとするので、遊技の興趣性が高められる。しかも、第2作動検出記憶手段により記憶された検出値の数は、所定の第1遊技条件が成立するまで消化(減少)されることがないので、遊技者は、安心して遊技を楽しむことができる。さらに、遊技場にとっては、遊技者は少なくとも所定の第1遊技条件が成立するまでは、遊技を継続する蓋然性が高くなり、その結果、遊技機の稼働が上がり安定経営につながる等、遊技者及び遊技場双方にとって顕著な効果を奏する。
【0016】
また、請求項2に記載した遊技機は、請求項1に記載の遊技機において、前記第2作動検出記憶実行手段が実行され、前記第2作動検出記憶手段が記憶した前記作動検出手段の遊技球の検出に対応する検出値に基づいて前記普通図柄表示制御手段が普通図柄を変動表示し、該変動表示している普通図柄を所定時間後に停止させて確定表示する場合には、前記普通図柄表示制御手段の前記所定の当り図柄を確定表示する確率を上昇する普通図柄確率上昇手段を備えたことを特徴とする。
【0017】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、普通図柄確率上昇手段を備えており、この普通図柄確率上昇手段が、第2作動検出記憶実行手段が実行され、第2作動検出記憶手段が記憶した作動検出手段の遊技球の検出に対応する検出値に基づいて普通図柄表示制御手段が普通図柄を変動表示し、該変動表示している普通図柄を所定時間後に停止させて確定表示する場合には、普通図柄表示制御手段の所定の当り図柄を確定表示する確率を上昇する。
【0018】
ここで、この普通図柄確率上昇手段による普通遊技を発生させることとなる所定の当り図柄を確定表示する確率を上昇させるとは、普通図柄表示制御手段が、図柄表示器等に第2作動検出記憶手段の検出値に基づいて普通図柄を変動表示し所定時間後に停止させて確定表示させるときに、例えば、通常第2作動検出記憶手段の検出値の値が0〜29の乱数で構成され、7のときに所定の当り図柄、例えば予め定められた数字図柄(7)を確定表示(確率1/30)するのを、0〜28のときに予め定められた数字図柄(7)を確定表示(確率29/30)すること等である。この場合では、所定の当り図柄を確定表示する確率は1/30から29/30の29倍に上昇したことになる。
【0019】
なお、第2作動検出記憶実行手段が実行されると、普通図柄変動表示禁止手段により所定の第1遊技条件が成立するまで普通図柄表示制御手段の変動表示を禁止するようになっているので、当然ながら、この普通図柄変動表示禁止手段による普通図柄表示制御手段の変動表示の禁止が解除されている場合に、第2作動検出記憶手段が記憶した作動検出手段の遊技球の検出に対応する検出値に基づいて普通図柄表示制御手段が普通図柄を変動表示し、その変動表示している普通図柄を所定時間後に停止させて確定表示することとなり、この場合において、普通図柄確率上昇手段により遊技者にとって有利な遊技を発生させることとなる所定の当り図柄を確定表示する確率を上昇させることとなる。ただし、第2作動検出記憶手段が記憶した作動検出手段の遊技球の検出に対応する検出値が遊技者にとって有利な遊技を発生させるか否かの判定は、いつ行っても良く、例えば作動検出手段が遊技球を検出したとき、つまり普通図柄変動表示禁止手段による普通図柄表示制御手段の変動表示が禁止されているときや、または、第2作動検出記憶手段が記憶した作動検出手段の遊技球の検出に対応する検出値に基づいて普通図柄表示制御手段が普通図柄を変動表示した後、その変動表示している普通図柄を所定時間後に停止させて確定表示するまでの間等に行っても良い。
【0020】
このように請求項2の発明では、請求項1の発明に加え、普通図柄確率上昇手段が、第2作動検出記憶実行手段が実行され、第2作動検出記憶手段が記憶した作動検出手段の遊技球の検出に対応する検出値に基づいて普通図柄表示制御手段が普通図柄を変動表示し、該変動表示している普通図柄を所定時間後に停止させて確定表示する場合には、普通図柄表示制御手段の所定の当り図柄を確定表示する確率を上昇させる、即ち第2作動検出記憶実行手段が実行されると、普通図柄確率上昇手段により、第2作動検出記憶手段が記憶した検出値は、普通図柄表示制御手段にて確定表示される遊技者にとって有利な普通遊技を発生させることとなる所定の当り図柄に対応している確率が上昇する。
【0021】
従って遊技者は、第2作動検出記憶手段により記憶された検出値が、普通図柄表示制御手段にて図柄表示器等に確定表示される遊技者にとって有利な普通遊技を発生させることとなる所定の当り図柄に対応している確率が通常よりも高くなるので、大いなる期待をもって遊技を行うことができ、遊技の興趣性が高められる。さらに、遊技場にとっては、遊技者は、今回、第2作動検出記憶手段により記憶された検出値に基づく遊技者にとって有利な普通遊技の発生がなく期待外れに終わっても、次回に期待して引き続き遊技を続行する蓋然性が高くなり、その結果、遊技機の稼働が上がり安定経営につながる等、遊技者及び遊技場双方にとって顕著な効果を奏する。
【0022】
また、請求項3に記載した遊技機は、請求項1または請求項2に記載の遊技機において、前記第2作動検出記憶実行手段が実行され、前記第2作動検出記憶手段が記憶した前記作動検出手段の遊技球の検出に対応する検出値に基づいて前記普通図柄表示制御手段が普通図柄を変動表示し、該変動表示している普通図柄を所定時間後に停止させて確定表示する場合には、前記普通図柄を変動表示している前記所定時間を短縮する普通図柄変動表示時間短縮手段を備えたことを特徴とする。
【0023】
請求項3の発明は、請求項1または請求項2の発明において、普通図柄変動表示時間短縮手段を備えており、この普通図柄変動表示時間短縮手段が、第2作動検出記憶実行手段が実行され、第2作動検出記憶手段が記憶した作動検出手段の遊技球の検出に対応する検出値に基づいて普通図柄表示制御手段が普通図柄を変動表示し、該変動表示している普通図柄を所定時間後に停止させて確定表示する場合には、普通図柄を変動表示している所定時間を短縮する。
【0024】
ここで、この普通図柄変動表示時間短縮手段による普通図柄表示制御手段が実行する普通図柄を変動表示した後に停止させて確定表示させるのに要する所定時間を短縮するとは、普通図柄表示制御手段が、図柄表示器等に第2作動検出記憶手段の検出値に基づいて普通図柄を変動表示し所定時間後に停止させて確定表示させるときに、例えば、通常、遊技球が作動ゲートを通過したことに基づいて普通図柄表示制御手段が普通図柄を変動表示している所定時間が30秒であるのを、普通図柄変動表示時間短縮手段がその所定時間を3秒に短縮する。
【0025】
また、普通図柄の変動表示とは、例えば、7セグメントLED表示器等では、各セグメントを一つずつ順次点灯制御して回転する様子を表示したり、液晶表示器やドットマトリクス表示器等の表示器では、普通図柄としての絵柄、キャラクタ、数字、記号、文字等が上下、左右、前後等に回転する(スクロール)様子を示す擬似的な画像を表示することをいう。即ち、普通図柄が次ぎから次へと変化して動いていく様子を擬似的な画像にて表示することで、その態様は様々なものが考えられる。
【0026】
なお、第2作動検出記憶実行手段が実行されると、普通図柄変動表示禁止手段により所定の第1遊技条件が成立するまで普通図柄表示制御手段の変動表示を禁止するようになっているので、当然ながら、この普通図柄変動表示禁止手段による普通図柄表示制御手段の変動表示の禁止が解除されている場合に、第2作動検出記憶手段が記憶した作動検出手段の遊技球の検出に対応する検出値に基づいて普通図柄表示制御手段が普通図柄を変動表示し、その変動表示している普通図柄を所定時間後に停止させて確定表示することとなり、この場合において、普通図柄変動表示時間短縮手段により普通図柄表示制御手段が実行する普通図柄を変動表示した後に停止させて確定表示させるのに要する所定時間を短縮することとなる。
【0027】
このように請求項3の発明では、請求項1または請求項2の発明に加え、普通図柄変動表示時間短縮手段が、第2作動検出記憶実行手段が実行され、第2作動検出記憶手段が記憶した作動検出手段の遊技球の検出に対応する検出値に基づいて普通図柄表示制御手段が普通図柄を変動表示し、該変動表示している普通図柄を所定時間後に停止させて確定表示する場合には、普通図柄表示制御手段が実行する普通図柄を変動表示した後に停止させて確定表示させるのに要する所定時間を短縮するので、従って遊技者は、普通図柄表示制御手段にて図柄表示器等に確定表示される時間が短縮され、延いては遊技者にとって有利な普通遊技を発生させるまでの時間が短縮されることになるので、短時間でも期待できる遊技を行うことができ、遊技の興趣性が高められる。
【0028】
また、請求項4に記載した遊技機は、請求項1乃至請求項3の何れかに記載の遊技機において、前記始動入賞口は、遊技者にとって有利となる第1状態と、遊技者にとって不利となる第2状態とに変換可能な状態変換手段を備え、前記普通遊技発生手段を、前記普通図柄表示制御手段が確定表示した普通図柄が所定の当り図柄である場合には、該状態変換手段を制御して前記始動入賞口を所定時間前記第1状態に制御する始動入賞口制御手段としたことを特徴とする。
【0029】
請求項4の発明は、請求項1乃至請求項3の何れかの発明において、始動入賞口は状態変換手段を備えており、この状態変換手段が、始動入賞口を遊技者にとって有利となる第1状態と、遊技者にとって不利となる第2状態とに変換可能にし、さらに普通遊技発生手段を始動入賞口制御手段とし、この始動入賞口制御手段が、普通図柄表示制御手段が確定表示した普通図柄が所定の当り図柄である場合には、状態変換手段を制御して始動入賞口を所定時間遊技者にとって有利となる第1状態に制御する。
【0030】
ここで状態変換手段としては、例えば入賞口を拡大することが可能な電動役物としての電動チューリップがあり、この電動チューリップは、左右略対称状に形成された2枚の羽根をソレノイドの制御により、略逆八の字状に開いて入賞口を拡大するようになっている。従って電動チューリップの羽根が開いているときが、遊技者にとって有利となる第1状態となり、電動チューリップの羽根が閉じているときが、遊技者にとって不利となる第2状態となる。そして始動入賞口制御手段が、所定の遊技状態になった場合には、ソレノイドを制御して電動チューリップの羽根を所定時間開放して、始動入賞口を遊技者にとって有利となる第1状態にする。
【0031】
このように請求項4の発明では、請求項1乃至請求項3の何れかの発明に加え、始動入賞口は、遊技者にとって有利となる第1状態と、遊技者にとって不利となる第2状態とに変換可能な状態変換手段を備えており、さらに普通遊技発生手段を始動入賞口制御手段とし、この始動入賞口制御手段が、普通図柄表示制御手段が確定表示した普通図柄が所定の当り図柄である場合には、状態変換手段を制御して始動入賞口を所定時間遊技者にとって有利となる第1状態に制御するので、普通図柄表示制御手段が所定の当り図柄を確定表示した場合には、遊技者は、その所定時間の間に容易に始動入賞口に遊技球を入賞させることが可能となり、多くの賞球を獲得することができると共に、さらに例えば、特別遊技発生手段が発生させる遊技者にとって有利となる特別遊技を、普通遊技発生手段が発生させる遊技者にとって有利となる普通遊技よりもさらに有利となるように構成した場合には、特別図柄表示制御手段による特別図柄の変動表示回数が多くなることにより特別図柄表示制御手段に所定の大当り図柄を確定表示させる機会を高め、その結果、遊技者にとって大きな利益に係わる特別遊技の獲得までの期間がスピーディーとなり、遊技性が向上し、遊技者の興趣が増大する。
【0032】
また、請求項5に記載した遊技機は、請求項4に記載の遊技機において、前記第2作動検出記憶実行手段が実行され、前記第2作動検出記憶手段が記憶した前記作動検出手段の遊技球の検出に対応する検出値に基づいて前記普通図柄表示制御手段が普通図柄を変動表示し、該変動表示している普通図柄を所定時間後に停止させて前記所定の当り図柄を確定表示した場合には、前記始動入賞口制御手段の前記始動入賞口を第1状態に制御している前記所定時間を延長する始動入賞口延長制御手段を備えたことを特徴とする。
【0033】
請求項5の発明は、請求項4の発明において、始動入賞口延長制御手段を備えており、この始動入賞口延長制御手段が、第2作動検出記憶実行手段が実行され、第2作動検出記憶手段が記憶した作動検出手段の遊技球の検出に対応する検出値に基づいて普通図柄表示制御手段が普通図柄を変動表示し、該変動表示している普通図柄を所定時間後に停止させて所定の当り図柄を確定表示した場合には、始動入賞口制御手段の始動入賞口を第1状態に制御している所定時間を延長する。
【0034】
ここで、この始動入賞口延長制御手段による始動入賞口を第1状態に制御している所定時間を延長するとは、普通図柄表示制御手段が、図柄表示器等に第2作動検出記憶手段の検出値に基づいて普通図柄を変動表示し所定時間後に停止させて、始動入賞口延長制御手段により始動入賞口を第1状態に制御して遊技者にとって有利な普通遊技を所定時間発生することとなる所定の当り図柄を確定表示させたときに、例えば、始動入賞口を前記したように電動チューリップとし、始動入賞口延長制御手段による始動入賞口を所定時間第1状態にする制御を、遊技領域の所定の位置に設けられた電動チューリップの羽根を所定時間開放する制御とした場合には、第2作動検出記憶実行手段が実行されていないときには、遊技者にとって有利となる遊技、即ち電動チューリップの羽根を開放している所定時間を0.2秒とし、一方、第2作動検出記憶実行手段が実行されているときには、遊技者にとって有利となる遊技、即ち電動チューリップの羽根を開放している所定時間を2秒に延長する。
【0035】
なお、第2作動検出記憶実行手段が実行されると、普通図柄変動表示禁止手段により所定の第1遊技条件が成立するまで普通図柄表示制御手段の変動表示を禁止するようになっているので、当然ながら、この普通図柄変動表示禁止手段による普通図柄表示制御手段の変動表示の禁止が解除されている場合に、第2作動検出記憶手段が記憶した作動検出手段の遊技球の検出に対応する検出値に基づいて普通図柄表示制御手段が普通図柄を変動表示し、その変動表示している普通図柄を所定時間後に停止させて所定の当り図柄を確定表示することとなり、この場合において、始動入賞口延長制御手段による始動入賞口を第1状態に制御して遊技者にとって有利な普通遊技に要する所定時間を延長することとなる。
【0036】
このように請求項5の発明では、請求項4の発明に加え、始動入賞口延長制御手段が、第2作動検出記憶実行手段が実行され、第2作動検出記憶手段が記憶した作動検出手段の遊技球の検出に対応する検出値に基づいて普通図柄表示制御手段が普通図柄を変動表示し、該変動表示している普通図柄を所定時間後に停止させて所定の当り図柄を確定表示した場合には、始動入賞口制御手段の始動入賞口を第1状態に制御している所定時間を延長するので、従って遊技者は、その延長された所定時間の間に極めて容易に始動入賞口に多くの遊技球を入賞させることが可能となり、即ち、遊技者はより長く遊技者にとって有利な遊技を実行することができ、その結果さらに多くの遊技球を獲得できる等、遊技の趣向性が高められて遊技性が向上し、遊技者の興趣が増大するという顕著な効果を奏する。
【0037】
また、請求項6に記載した遊技機は、請求項1乃至請求項5の何れかに記載の遊技機において、前記第2作動検出記憶実行手段の実行により、前記第2作動検出記憶手段が前記作動検出手段の遊技球の検出に対応する検出値を前記所定の第1遊技条件が成立するまで記憶した場合には、前記普通図柄変動表示禁止手段による前記普通図柄表示制御手段の変動表示の禁止を解除して該記憶された前記第2作動検出記憶手段の検出値を全て消化する作動検出記憶消化手段を備えたことを特徴とする。
【0038】
請求項6の発明は、請求項1乃至請求項5の何れかの発明において、作動検出記憶消化手段が、第2作動検出記憶実行手段の実行により、第2作動検出記憶手段が作動検出手段の遊技球の検出に対応する検出値を所定の第1遊技条件が成立するまで記憶した場合には、普通図柄変動表示禁止手段による普通図柄表示制御手段の変動表示の禁止を解除して該記憶された第2作動検出記憶手段の検出値を全て消化する。
【0039】
換言すれば、所定の第1遊技条件が成立するまでに第2作動検出記憶手段が記憶した検出値は、作動検出記憶消化手段により、禁止されていた普通図柄表示制御手段による普通図柄の変動表示が解除されて、即ち普通図柄の変動表示が開始されて、一気呵成的に全て消化されることになる。例えば、請求項2に係わり、遊技者にとって有利な普通遊技を発生させることとなる所定の当り図柄を確定表示する確率が普通図柄確率上昇手段により上昇されている場合には、第2作動検出記憶手段が記憶した検出値の中には、遊技者にとって有利な普通遊技を発生させることとなる検出値が複数あることも十分考えられ、このような場合には、遊技者は遊技者にとって有利な普通遊技を複数回獲得することが可能となる。また例えば、請求項3に係わり、普通図柄を変動表示している所定時間が普通図柄変動表示時間短縮手段により短縮されている場合には、第2作動検出記憶手段が記憶した検出値が多くあっても、いたずらに遊技時間を長引かせることなく、スピーディーにその検出値の記憶を消化していくことができ、遊技球の減少も抑えることにつながる。
【0040】
このように請求項6の発明では、請求項1乃至請求項5の何れかの発明に加え、作動検出記憶消化手段が、第2作動検出記憶実行手段の実行により、第2作動検出記憶手段が作動検出手段の遊技球の検出に対応する検出値を所定の第1遊技条件が成立するまで記憶した場合には、普通図柄変動表示禁止手段による普通図柄表示制御手段の変動表示の禁止を解除して該記憶された第2作動検出記憶手段の検出値を全て消化するので、遊技者は、一度獲得した権利を喪失することなく、さらに遊技者にとって有利な普通遊技を一気に複数回獲得できるかもしれないという大いなる期待感をもって遊技に臨むことができ、遊技者の遊技意欲が極めて増大する。また遊技場にとっても、いたずらに遊技時間を長引かせることなく、且つ遊技者の獲得した遊技球の減少も適正に抑え、価値ある優れた遊技性を遊技者に提供でき、顧客満足度を高めることができ、その結果、遊技機の稼働が上がり安定経営につながる等、遊技者及び遊技場双方にとって極めて顕著な効果を奏する。
【0041】
ここで、所定の第1遊技条件は任意であり、様々な遊技条件が考えられるが、例えば請求項7のようにすると良い。即ち、請求項7に記載した遊技機は、請求項1乃至請求項6の何れかに記載の遊技機において、前記所定の第1遊技条件の成立とは、前記第2作動検出記憶実行手段が実行されてから前記第2作動検出記憶手段が前記作動検出手段の遊技球の検出に対応する検出値を所定回数または所定時間まで記憶したとき、としたことを特徴とする。
【0042】
請求項7の発明は、請求項1乃至請求項6の何れかの発明において、第2作動検出記憶実行手段が実行されてから第2作動検出記憶手段が作動検出手段の遊技球の検出に対応する検出値を所定回数または所定時間まで記憶したときを、所定の第1遊技条件の成立としている。
【0043】
例えば、この所定回数、即ち第2作動検出記憶手段が記憶する作動検出手段の遊技球の検出に対応する検出値の数を50に設定することで、遊技者に寸分違わず50の特典(遊技価値)を付与することが可能となる。
また例えば、この所定時間を、予め試射試験等により、単位時間当たりの作動検出手段が検出する遊技球の数、即ち第2作動検出記憶手段が記憶する作動検出手段の遊技球の検出に対応する検出値の数を、平均的に把握しておき、その把握した検出値の数に基づいて設定することができる。例えば1分当りの当該検出値の数が10と把握されたのであれば、遊技者に50の特典(遊技価値)を与えたいときは、即ち、普通図柄変動表示禁止手段により普通図柄表示制御手段の変動表示が禁止され、この所定時間の間に第2作動検出記憶手段が記憶する当該検出値の数を50にしたいときは、当該所定時間を5分と設定すれば良い。
【0044】
このように請求項7の発明では、請求項1乃至請求項6の何れかの発明に加え、第2作動検出記憶実行手段が実行されてから第2作動検出記憶手段が作動検出手段の遊技球の検出に対応する検出値を所定回数または所定時間まで記憶したときを、所定の第1遊技条件の成立としたので、所定回数まで記憶したときを所定の第1遊技条件の成立とした場合には、遊技者に所望の遊技価値を寸分違わず確実に付与することができるので、その結果遊技者は、遊技の展望や予想の精度を極めて高くすることができ、遊技者の遊技意欲が増大し、また、所定時間まで記憶したときを所定の第1遊技条件の成立とした場合には、遊技者に所望の遊技価値を付与することができると共に、遊技者自身の技術を介入、即ち作動検出手段に遊技球を検出させることで、所定時間の間に第2作動検出記憶手段が記憶する当該検出値の数が決定されるので、遊技者は、遊技に集中することができ遊技の趣向性が高められると共に、遊技者の遊技意欲が増大する。
【0045】
また、請求項8に記載した遊技機は、請求項1乃至請求項7の何れかに記載の遊技機において、前記始動検出手段の遊技球の検出に対応する検出値を記憶可能な第2始動検出記憶手段を備え、前記特別図柄表示制御手段を、前記第1始動検出記憶手段または/及び該第2始動検出記憶手段の検出値に基づいて特別図柄を変動表示し、該変動表示している特別図柄を所定時間後に停止させて確定表示するとし、該特別図柄表示制御手段による表示状態が前記所定の表示態様になった場合には、前記第1始動検出記憶手段を停止して前記第2始動検出記憶手段を実行する第2始動検出記憶実行手段と、該第2始動検出記憶実行手段が実行されると、所定の第2遊技条件が成立するまで前記特別図柄表示制御手段の変動表示を禁止する特別図柄変動表示禁止手段と、を備えたことを特徴とする。
【0046】
請求項8の発明は、請求項1乃至請求項7の何れかの発明において、第1始動検出記憶手段と同様な始動検出手段の遊技球の検出に対応する検出値を記憶可能な第2始動検出記憶手段を備えており、特別図柄表示制御手段は、この第1始動検出記憶手段または/及び該第2始動検出記憶手段の検出値に基づいて特別図柄を変動表示し所定時間後に停止させて確定表示する。そして、特別図柄表示制御手段による表示状態が所定の表示態様になった場合には、第2始動検出記憶実行手段が、第1始動検出記憶手段を停止して第2始動検出記憶手段を実行し、さらにこの第2始動検出記憶実行手段が実行されると、特別図柄変動表示禁止手段が、所定の第2遊技条件が成立するまで特別図柄表示制御手段の変動表示を禁止する。
【0047】
これは、即ち、始動検出手段は作動検出手段に相当し、第1始動検出記憶手段は第1作動検出記憶手段に相当し、第2始動検出記憶手段は第2始動検出記憶手段に相当し、普通図柄表示制御手段は特別図柄表示制御手段に相当し、特別遊技発生手段が普通遊技発生手段に相当し、第2始動検出記憶実行手段は第2作動検出記憶実行手段に相当し、特別図柄変動表示禁止手段は普通図柄変動表示禁止手段に相当しており、特別図柄表示制御手段による表示状態が所定の表示態様になった場合には、第2始動検出記憶実行手段が、第1始動検出記憶手段を停止して第2始動検出記憶手段を実行するとと共に、第2作動検出記憶実行手段が、第1作動検出記憶手段を停止して第2作動検出記憶手段を実行し、さらにこの第2始動検出記憶実行手段及び第2作動検出記憶実行手段が実行されると、特別図柄変動表示禁止手段が、所定の第2遊技条件が成立するまで特別図柄表示制御手段の変動表示を禁止するとと共に、普通図柄変動表示禁止手段が、所定の第1遊技条件が成立するまで普通図柄表示制御手段の変動表示を禁止する。
【0048】
このように請求項8の発明では、請求項1乃至請求項7の何れかの発明に加え、始動検出手段の遊技球の検出に対応する検出値を記憶可能な第2始動検出記憶手段を備え、特別図柄表示制御手段は、第1始動検出記憶手段または/及び該第2始動検出記憶手段の検出値に基づいて特別図柄を変動表示し、該変動表示している特別図柄を所定時間後に停止させて確定表示するとし、特別図柄表示制御手段による表示状態が所定の表示態様になった場合には、第2始動検出記憶実行手段が、第1始動検出記憶手段を停止して第2始動検出記憶手段を実行し、該第2始動検出記憶実行手段が実行されると特別図柄変動表示禁止手段が、所定の第2遊技条件が成立するまで特別図柄表示制御手段の変動表示を禁止するので、特別図柄表示制御手段による表示状態が所定の表示態様になると、第2作動検出記憶実行手段により第2作動検出記憶手段が実行されている間は、当該第2作動検出記憶手段により記憶された検出値は、所定の第1遊技条件が成立するまで消化(減少)されることがなく、さらに第2始動検出記憶実行手段により第2始動検出記憶手段が実行されている間は、当該第2始動検出記憶手段により記憶された検出値は、所定の第2遊技条件が成立するまで消化(減少)されることがない。
【0049】
従って遊技者は、普通図柄表示制御手段と特別図柄表示制御手段という複数の図柄表示制御手段において、特別図柄表示制御手段の表示状態により普通図柄表示制御手段に係わる第2作動検出記憶実行手段の実行と特別図柄表示制御手段に係わる第2始動検出記憶実行手段の実行という、遊技者の利益に極めて影響のある遊技が一度に展開されることになり、特別図柄表示制御手段が表示する表示態様に極めて高い関心を持ち、遊技性が著しく向上し、遊技者の遊技意欲がより増大する。さらに遊技者は、前記した所定の第1遊技条件の成立と同様に、所定の第2遊技条件が成立するまで、即ち、始動入賞口への遊技球の入賞や作動ゲートへの遊技球の通過等を狙って、遊技者は自分の技量を思う存分発揮して迅速且つ遊技に集中して始動検出手段に遊技球を検出させようとするので、遊技の趣向性が高められる。しかも、第2始動検出記憶手段と第2作動検出記憶手段により記憶された各々の検出値は、所定の第2遊技条件または所定の第1遊技条件が成立するまで消化(減少)されることがないので、遊技者は、極めて安心して遊技を楽しむことができる。さらに、遊技場にとっては、遊技者は少なくとも所定の第2遊技条件及び所定の第1遊技条件が成立するまでは、遊技を継続する蓋然性が高くなり、その結果、遊技機の稼働が著しく向上し安定経営につながる等、遊技者及び遊技場双方にとって極めて顕著な効果を奏する。つまり遊技者は、普通図柄と特別図柄という2種類の図柄について、同様な遊技内容を存分に楽しむことが可能となり、遊技性が極めて向上し、遊技者の遊技意欲が極めて増大する。さらに請求項4に係わり、普通図柄表示制御手段が確定表示した普通図柄が所定の当り図柄である場合に、始動入賞口制御手段により始動入賞口を遊技者にとって有利となる第1状態に変換制御するので、これによっても特別図柄と普通図柄を関連づけられるので、遊技の趣向性が極めて増大するという顕著な効果を奏する。
【0050】
また、請求項9に記載した遊技機は、請求項8に記載の遊技機において、前記第2始動検出記憶実行手段が実行され、前記第2始動検出記憶手段が記憶した前記始動検出手段の遊技球の検出に対応する検出値に基づいて前記特別図柄表示制御手段が特別図柄を変動表示し、該変動表示している特別図柄を所定時間後に停止させて確定表示する場合には、前記特別図柄表示制御手段の前記所定の大当り図柄を確定表示する確率を上昇する特別図柄確率上昇手段を備えたことを特徴とする。
【0051】
請求項9の発明は、請求項8の発明において、特別図柄確率上昇手段を備えており、この特別図柄確率上昇手段が、第2始動検出記憶実行手段が実行され、第2始動検出記憶手段が記憶した始動検出手段の遊技球の検出に対応する検出値に基づいて特別図柄表示制御手段が特別図柄を変動表示し、該変動表示している特別図柄を所定時間後に停止させて確定表示する場合には、特別図柄表示制御手段の所定の大当り図柄を確定表示する確率を上昇する。
【0052】
ここで、この特別図柄確率上昇手段による特別遊技を発生させることとなる所定の大当り図柄を確定表示する確率を上昇させるとは、特別図柄表示制御手段が、図柄表示器等に第2始動検出記憶手段の検出値に基づいて特別図柄を変動表示し所定時間後に停止させて確定表示させるときに、例えば、通常第2始動検出記憶手段の検出値の値が0〜299の乱数で構成され、7のときに所定の大当り図柄、例えば予め定められたぞろ目の数字図柄(777)を確定表示(確率1/300)するのを、0〜9のときに予め定められたぞろ目の数字図柄(777)を確定表示(確率1/30)すること等である。この場合では、所定の大当り図柄を確定表示する確率は1/300から1/30の10倍に上昇したことになる。
【0053】
なお、第2始動検出記憶実行手段が実行されると、特別図柄変動表示禁止手段により所定の第2遊技条件が成立するまで特別図柄表示制御手段の変動表示を禁止するようになっているので、当然ながら、この特別図柄変動表示禁止手段による特別図柄表示制御手段の変動表示の禁止が解除されている場合に、第2始動検出記憶手段が記憶した始動検出手段の遊技球の検出に対応する検出値に基づいて特別図柄表示制御手段が特別図柄を変動表示し、その変動表示している特別図柄を所定時間後に停止させて確定表示することとなり、この場合において、特別図柄確率上昇手段により特別遊技を発生させることとなる所定の大当り図柄を確定表示する確率を上昇させることとなる。ただし、第2始動検出記憶手段が記憶した始動検出手段の遊技球の検出に対応する検出値が特別遊技を発生させるか否かの判定は、いつ行っても良く、例えば始動検出手段が遊技球を検出したとき、つまり特別図柄変動表示禁止手段による特別図柄表示制御手段の変動表示が禁止されているときや、または、第2始動検出記憶手段が記憶した始動検出手段の遊技球の検出に対応する検出値に基づいて特別図柄表示制御手段が特別図柄を変動表示した後、その変動表示している特別図柄を所定時間後に停止させて確定表示するまでの間等に行っても良い。
【0054】
このように請求項9の発明では、請求項8の発明に加え、特別図柄確率上昇手段が、第2始動検出記憶実行手段が実行され、第2始動検出記憶手段が記憶した始動検出手段の遊技球の検出に対応する検出値に基づいて特別図柄表示制御手段が特別図柄を変動表示し、該変動表示している特別図柄を所定時間後に停止させて確定表示する場合には、特別図柄表示制御手段の所定の大当り図柄を確定表示する確率を上昇させる、即ち第2始動検出記憶実行手段が実行されると、特別図柄確率上昇手段により、第2始動検出記憶手段が記憶した検出値が、特別図柄表示制御手段にて確定表示される特別遊技を発生させることとなる所定の大当り図柄に対応している確率が上昇する。
【0055】
従って遊技者は、第2始動検出記憶手段により記憶された検出値が、特別図柄表示制御手段にて図柄表示器等に確定表示される特別遊技を発生させることとなる所定の大当り図柄に対応している確率が通常よりも高くなるので、大いなる期待をもって遊技を行うことができ、遊技の興趣性が高められる。さらに、遊技場にとっては、遊技者は、今回、第2始動検出記憶手段により記憶された検出値に基づく特別遊技の発生がなく期待外れに終わっても、次回に期待して引き続き遊技を続行する蓋然性が高くなり、その結果、遊技機の稼働が上がり安定経営につながる等、遊技者及び遊技場双方にとって顕著な効果を奏する。
【0056】
また、請求項10に記載した遊技機は、請求項8または請求項9に記載の遊技機において、前記第2始動検出記憶実行手段が実行され、前記第2始動検出記憶手段が記憶した前記始動検出手段の遊技球の検出に対応する検出値に基づいて前記特別図柄表示制御手段が特別図柄を変動表示し、該変動表示している特別図柄を所定時間後に停止させて確定表示する場合には、前記特別図柄を変動表示している前記所定時間を短縮する特別図柄変動表示時間短縮手段を備えたことを特徴とする。
【0057】
請求項10の発明は、請求項8または請求項9の発明において、特別図柄変動表示時間短縮手段を備えており、この特別図柄変動表示時間短縮手段が、第2始動検出記憶実行手段が実行され、第2始動検出記憶手段が記憶した始動検出手段の遊技球の検出に対応する検出値に基づいて特別図柄表示制御手段が特別図柄を変動表示し、該変動表示している特別図柄を所定時間後に停止させて確定表示する場合には、特別図柄を変動表示している所定時間を短縮する。
【0058】
ここで、この特別図柄変動表示時間短縮手段による特別図柄表示制御手段が実行する特別図柄を変動表示した後に停止させて確定表示させるのに要する所定時間を短縮するとは、特別図柄表示制御手段が、図柄表示器等に第2始動検出記憶手段の検出値に基づいて特別図柄を変動表示し所定時間後に停止させて確定表示させるときに、例えば、通常、遊技球が始動入賞口へ入賞したことに基づいて特別図柄表示制御手段が特別図柄を変動表示している所定時間が8秒であるのを、特別図柄変動表示時間短縮手段がその所定時間を3秒に短縮する。
【0059】
また、特別図柄の変動表示は、前述した請求項3の発明にておい説明した普通図柄の変動表示と同様であるので、ここでの説明は省略する。
なお、第2始動検出記憶実行手段が実行されると、特別図柄変動表示禁止手段により所定の第2遊技条件が成立するまで特別図柄表示制御手段の変動表示を禁止するようになっているので、当然ながら、この特別図柄変動表示禁止手段による特別図柄表示制御手段の変動表示の禁止が解除されている場合に、第2始動検出記憶手段が記憶した始動検出手段の遊技球の検出に対応する検出値に基づいて特別図柄表示制御手段が特別図柄を変動表示し、その変動表示している特別図柄を所定時間後に停止させて確定表示することとなり、この場合において、特別図柄変動表示時間短縮手段により特別図柄表示制御手段が実行する特別図柄を変動表示した後に停止させて確定表示させるのに要する所定時間を短縮することとなる。
【0060】
このように請求項10の発明では、請求項8または請求項9の発明に加え、特別図柄変動表示時間短縮手段が、第2始動検出記憶実行手段が実行され、第2始動検出記憶手段が記憶した始動検出手段の遊技球の検出に対応する検出値に基づいて特別図柄表示制御手段が特別図柄を変動表示し、該変動表示している特別図柄を所定時間後に停止させて確定表示する場合には、特別図柄表示制御手段が実行する特別図柄を変動表示した後に停止させて確定表示させるのに要する所定時間を短縮するので、従って遊技者は、特別図柄表示制御手段にて図柄表示器等に特別図柄が確定表示される時間が短縮され、延いては特別遊技を発生させるまでの時間が短縮されることになるので、短時間でも期待できる遊技を行うことができ、遊技の興趣性が高められる。
【0061】
また、請求項11に記載した遊技機は、請求項1乃至請求項10の何れかに記載の遊技機において、前記第2作動検出記憶実行手段または/及び前記第2始動検出記憶実行手段が実行されることとなる前記特別図柄表示制御手段が表示する前記所定の表示態様とは、所定の演出画像が表示されたとき、としたことを特徴とする。
【0062】
請求項11の発明は、請求項1乃至請求項10の何れかの発明において、特別図柄表示制御手段が所定の演出画像を表示したときを、第2作動検出記憶実行手段または/及び第2始動検出記憶実行手段が実行されることとなる特別図柄表示制御手段の所定の表示態様としている。
【0063】
例えば、特別遊技発生手段により発生した特別遊技の遊技中または終了するとき、若しくは終了したときのように所定の遊技条件が成立したときに、特別図柄表示制御手段により図柄表示器等に演出画像として、例えばキャラクタ等を駆使してバトルや競技をストーリー的に展開し、そのストーリーの結果を複数種類用意しておき、それら複数種類のストーリー結果のうち、所定のストーリー結果態様になった場合を所定の演出画像としても良い。なお、この演出画像は、例えば遊技者の特別遊技の遊技結果等に基づいて該複数種類の演出画像(複数種類のストーリー結果)の中から一つを抽出して決定するようにすれば良い。
【0064】
このように請求項11の発明では、請求項1乃至請求項10の何れかの発明に加え、特別図柄表示制御手段が所定の演出画像を表示したときを、第2作動検出記憶実行手段または/及び第2始動検出記憶実行手段が実行されることとなる特別図柄表示制御手段の所定の表示態様としたので、遊技者は、第2作動検出記憶実行手段または/及び第2始動検出記憶実行手段が実行されることとなる所定の演出画像、即ち、遊技者自身に有利となる遊技の成立に係わる特別図柄表示制御手段が表示するこの所定の演出画像を注視し、この演出画像に登場するキャラクタ等に興味や愛着が沸き、より遊技を楽しむことができ、その結果、遊技性が向上する。
【0065】
また、請求項12に記載した遊技機は、請求項1乃至請求項10の何れかに記載の遊技機において、前記第2作動検出記憶実行手段または/及び前記第2始動検出記憶実行手段が実行されることとなる前記特別図柄表示制御手段が表示する前記所定の表示態様とは、前記特別遊技発生手段により遊技者にとって有利な特別遊技を発生させることとなる前記所定の大当り図柄が確定表示されたとき、としたことを特徴とする。
【0066】
請求項12の発明は、請求項1乃至請求項10の何れかの発明において、特別図柄表示制御手段が特別遊技発生手段により遊技者にとって有利な特別遊技を発生させることとなる所定の大当り図柄を確定表示したときを、第2作動検出記憶実行手段または/及び第2始動検出記憶実行手段が実行されることとなる特別図柄表示制御手段の所定の表示態様としている。
【0067】
つまり、請求項12の発明は、前記した請求項11の発明における特別図柄表示制御手段の所定の表示態様を、所定の演出画像を表示したときとしたのを所定の大当り図柄を確定表示したときとしている。
これは例えば、図柄表示器等に3つの図柄表示部を設け、該図柄表示部にて3つの特別図柄、即ち、3桁の特別図柄を所定時間変動表示した後に確定表示するようにしておく。例えば、特別図柄は1〜9の数字で構成し、所定の大当り図柄の組合せとして111、222、333、444、555、666、777、888、999というぞろ目数字を設定しておく。そして所定の大当り図柄が確定表示された場合には、特別遊技発生手段により特別遊技、例えば大入賞口を所定時間開放することを所定回数繰り返す遊技、を実行し、さらに、第2作動検出記憶実行手段または/及び第2始動検出記憶実行手段が実行されて、第2作動検出記憶手段または/及び第2始動検出記憶手段が、作動検出手段または/及び始動検出手段の遊技球の検出に対応する検出値を記憶すると共に、その作動検出手段または/及び始動検出手段の遊技球の検出に対応する検出値を所定の第1遊技条件または/及び所定の第2遊技条件が成立するまでは、普通図柄変動表示禁止手段または/及び特別図柄変動表示禁止手段により普通図柄表示制御手段または/及び特別図柄表示制御手段の変動表示を禁止する。
【0068】
このように請求項12の発明では、請求項1乃至請求項10の何れかの発明に加え、特別図柄表示制御手段が特別遊技発生手段により遊技者にとって有利な特別遊技を発生させることとなる所定の大当り図柄を確定表示したときを、第2作動検出記憶実行手段または/及び第2始動検出記憶実行手段が実行されることとなる特別図柄表示制御手段の所定の表示態様としたので、遊技者は、遊技者自身に有利となる遊技の成立、即ち所定の大当り図柄を獲得するべく、始動入賞口に遊技球を入賞させようと遊技に集中するので、遊技性が向上する。また、この所定の大当り図柄は、遊技者自身の技量により獲得することができるので、遊技者の興趣が増大し、さらに、この所定の大当り図柄は、特別図柄表示制御手段により確定表示して遊技者に報知されるので、遊技者は特別図柄に強い関心をもち遊技意欲が向上すると共に、図柄を確定表示するという明快な手法により、遊技者が遊技状態を容易に把握することができるという極めて顕著な効果を奏する。
【0069】
また、請求項13に記載した遊技機は、請求項1乃至請求項10の何れかに記載の遊技機において、前記特別遊技発生手段により遊技者にとって有利な特別遊技を発生させることとなる前記所定の大当り図柄は、所定の通常大当図柄と所定の特定大当図柄とからなり、前記第2作動検出記憶実行手段または/及び前記第2始動検出記憶実行手段が実行されることとなる前記特別図柄表示制御手段が表示する前記所定の表示態様とは、該所定の特定大当図柄が確定表示されたとき、としたことを特徴とする。
【0070】
請求項13の発明は、請求項1乃至請求項10の何れかの発明において、所定の大当り図柄を、所定の通常大当図柄と所定の特定大当図柄とから構成し、この所定の通常大当図柄または所定の特定大当図柄が特別図柄表示制御手段により確定表示されたときに特別遊技発生手段により遊技者にとって有利な特別遊技を発生させることとし、さらに特別図柄表示制御手段が所定の特定大当り図柄を確定表示したときを、第2作動検出記憶実行手段または/及び第2始動検出記憶実行手段が実行されることとなる特別図柄表示制御手段の所定の表示態様としている。
【0071】
つまり、請求項13の発明は、前記した請求項12の発明における特別図柄表示制御手段の所定の表示態様を、所定の大当り図柄を確定表示したときとしたのを、所定の大当り図柄のうちの所定の特定大当り図柄を確定表示したときとしている。
【0072】
これは例えば、図柄表示器等に3つの図柄表示部を設け、該図柄表示部にて3つの特別図柄、即ち、3桁の特別図柄を所定時間変動表示した後に確定表示するようにし、特別図柄は、予め定められた通常図柄と特定図柄とを含んで構成しておく。例えば、特別図柄は1〜9の数字で構成し、そのうち通常図柄として2、4、6、8という偶数の数字を、特定図柄として1、3、5、7、9という奇数の数字を各々設定しておき、さらに、所定の通常図柄の組合せとなる通常大当図柄として222、444、666、888という偶数のぞろ目数字を、所定の特定図柄の組合せとなる特定大当図柄として111、333、555、777、999という奇数のぞろ目数字を各々設定しておく。そして通常大当図柄及び特定大当図柄が確定表示された場合には、特別遊技発生手段により特別遊技、例えば大入賞口を所定時間開放することを所定回数繰り返す遊技、を実行し、さらに、特定大当図柄が確定表示された場合については、第2作動検出記憶実行手段または/及び第2始動検出記憶実行手段が実行されて、第2作動検出記憶手段または/及び第2始動検出記憶手段が、作動検出手段または/及び始動検出手段の遊技球の検出に対応する検出値を記憶すると共に、その作動検出手段または/及び始動検出手段の遊技球の検出に対応する検出値を所定の第1遊技条件または/及び所定の第2遊技条件が成立するまでは、普通図柄変動表示禁止手段または/及び特別図柄変動表示禁止手段により普通図柄表示制御手段または/及び特別図柄表示制御手段の変動表示を禁止する。
【0073】
つまり、特定大当図柄が確定表示された場合には、通常大当図柄が確定表示された場合よりもさらに遊技者にとって有利となる遊技へ移行することになる。例えば、前述したように、第2作動検出記憶実行手段が実行されている場合にのみ実行される始動入賞口延長制御手段、普通図柄確率上昇手段、普通図柄変動表示時間短縮手段と、第2始動検出記憶実行手段が実行されている場合にのみ実行される特別図柄確率上昇手段、特別図柄変動表示時間短縮手段により、様々な遊技価値が、通常大当図柄が確定表示された場合に比べ付加されることになり、即ち特定大当図柄が確定表示された場合には、遊技者にとって極めて有利となる遊技状態へ移行することになる。
【0074】
このように請求項13の発明では、請求項1乃至請求項10の何れかの発明に加え、所定の大当り図柄を、所定の通常大当図柄と所定の特定大当図柄とから構成し、この所定の通常大当図柄または所定の特定大当図柄が特別図柄表示制御手段により確定表示されたときに特別遊技発生手段により遊技者にとって有利な特別遊技を発生させることとし、さらに特別図柄表示制御手段が所定の特定大当り図柄を確定表示したときを、第2作動検出記憶実行手段または/及び第2始動検出記憶実行手段が実行されることとなる特別図柄表示制御手段の所定の表示態様としたので、遊技者は、遊技者自身に有利となる遊技の成立、即ち特定大当図柄を獲得するべく、始動入賞口に遊技球を入賞させようと遊技に集中するので、遊技性が向上する。また、この所定の特定大当り図柄(特定大当図柄)は、遊技者自身の技量により獲得することができるので、遊技者の興趣が増大し、さらに、この所定の特定大当り図柄(特定大当図柄)は、特別図柄表示制御手段により確定表示して遊技者に報知されるので、遊技者は特別図柄に強い関心をもち遊技意欲が向上すると共に、図柄を確定表示するという明快な手法により、遊技者が遊技状態を容易に把握することができるという極めて顕著な効果を奏する。
【0075】
また、請求項14に記載した遊技機は、請求項13記載の遊技機において、前記特別図柄表示制御手段は、前記所定の特定大当図柄を構成することとなる所定の特別図柄を少なくとも2以上連続して変動表示させる特別図柄連続変動表示手段を備えたことを特徴とする。
【0076】
請求項14の発明は、請求項13の発明において、特別図柄表示制御手段は特別図柄連続変動表示手段を備えており、この特別図柄連続変動表示手段が、所定の特定大当図柄を構成することとなる所定の特別図柄を少なくとも2以上連続して変動表示させる。
【0077】
これは、図柄表示器等に3つの図柄表示部を設け、該図柄表示部にて3つの特別図柄、即ち、3桁の特別図柄を所定時間、順次スクロール等の変動表示をした後に確定表示するようにし、特別図柄は、予め定められた通常図柄と特定図柄とを含んで構成しておく。例えば、特別図柄は1〜9の数字で、且つその順列で配列して構成し、そのうち通常図柄として1、2、3、4,5という数字を、特定図柄として6、7、8、9という数字を各々設定しておき(この場合は、特別図柄が4つ連続して変動表示される)、さらに、所定の通常図柄の組合せとなる通常大当図柄として111、222、333、444、555というぞろ目数字を、所定の特定図柄の組合せとなる特定大当図柄として666、777、888、999というぞろ目数字を各々設定しておく。従って特定図柄としての6、7、8、9は、特別図柄表示制御手段が特別図柄を変動表示する場合に、連続して変動表示されるようになり、即ち特別図柄連続変動表示手段により、6〜9という特定大当図柄に係わる特定図柄群を形成して、特別図柄表示制御手段が特別図柄を変動表示する場合に、一旦6〜9という特定図柄群に突入すれば、図柄表示器等に特定図柄が長い時間変動表示されることになる。
【0078】
このように請求項14の発明では、請求項13の発明に加え、特別図柄表示制御手段は特別図柄連続変動表示手段を備えており、この特別図柄連続変動表示手段が、所定の特定大当図柄を構成することとなる所定の特別図柄を少なくとも2以上連続して変動表示させるので、遊技者は、特別図柄表示制御手段の変動表示において、所定の特定大当図柄を構成することとなる所定の特別図柄が長い時間変動表示されるので、遊技者の期待する遊技価値の高い所定の特定大当図柄に係わる所定の特別図柄(特定図柄)が確定表示されることに高い期待感をもって図柄表示器等を注視することができ、遊技の興趣性が高められ、遊技者の遊技意欲が向上する。
【0079】
また、請求項15に記載した遊技機は、請求項8乃至請求項14の何れかに記載の遊技機において、前記第2始動検出記憶実行手段の実行により、前記第2始動検出記憶手段が前記始動検出手段の遊技球の検出に対応する検出値を前記所定の第2遊技条件が成立するまで記憶した場合には、前記特別図柄変動表示禁止手段による前記特別図柄表示制御手段の変動表示の禁止を解除して該記憶された前記第2始動検出記憶手段の検出値を全て消化する始動検出記憶消化手段を備えたことを特徴とする。
【0080】
請求項15の発明は、請求項8乃至請求項14の何れかの発明において、始動検出記憶消化手段が、第2始動検出記憶実行手段の実行により、前記第2始動検出記憶手段が前記始動検出手段の遊技球の検出に対応する検出値を前記所定の第2遊技条件が成立するまで記憶した場合には、前記特別図柄変動表示禁止手段による前記特別図柄表示制御手段の変動表示の禁止を解除して該記憶された前記第2始動検出記憶手段の検出値を全て消化する。
【0081】
換言すれば、所定の第2遊技条件が成立するまでに第2始動検出記憶手段が記憶した検出値は、始動検出記憶消化手段により、禁止されていた特別図柄表示制御手段による特別図柄の変動表示が解除されて、即ち特別図柄の変動表示が開始されて、一気呵成的に全て消化されることになる。例えば、請求項9に係わり、遊技者にとって有利な特別遊技を発生させることとなる所定の大当り図柄を確定表示する確率が特別図柄確率上昇手段により上昇されている場合には、第2始動検出記憶手段が記憶した検出値の中には、遊技者にとって有利な特別遊技を発生させることとなる検出値が複数あることも十分考えられ、このような場合には、遊技者は遊技者にとって有利な特別遊技を複数回獲得することが可能となる。また例えば、請求項10に係わり、特別図柄を変動表示している所定時間が特別図柄変動表示時間短縮手段により短縮されている場合には、第2始動検出記憶手段が記憶した検出値が多くあっても、いたずらに遊技時間を長引かせることなく、スピーディーにその検出値の記憶を消化していくことができ、遊技球の減少も抑えることにつながる。
【0082】
このように請求項15の発明では、請求項8乃至請求項14の何れかの発明に加え、始動検出記憶消化手段が、第2始動検出記憶実行手段の実行により、前記第2始動検出記憶手段が前記始動検出手段の遊技球の検出に対応する検出値を前記所定の第2遊技条件が成立するまで記憶した場合には、前記特別図柄変動表示禁止手段による前記特別図柄表示制御手段の変動表示の禁止を解除して該記憶された前記第2始動検出記憶手段の検出値を全て消化するので、遊技者は、一度獲得した権利を喪失することなく、さらに遊技者にとって有利な特別遊技を一気に複数回獲得できるかもしれないという大いなる期待感をもって遊技に臨むことができ、遊技者の遊技意欲が極めて増大する。また遊技場にとっても、いたずらに遊技時間を長引かせることなく、且つ遊技者の獲得した遊技球の減少も適正に抑え、価値ある優れた遊技性を遊技者に提供でき、顧客満足度を高めることができ、その結果、遊技機の稼働が上がり安定経営につながる等、遊技者及び遊技場双方にとって極めて顕著な効果を奏する。
【0083】
また、請求項16に記載した遊技機は、請求項15に記載の遊技機において、前記始動検出記憶消化手段は、記憶された前記第2始動検出記憶手段の検出値を全て消化する前に前記特別遊技発生手段により特別遊技が発生する場合には、該特別遊技の終了後に残存している前記第2始動検出記憶手段の検出値を繰り越す第2始動検出記憶繰越手段を備えたことを特徴とする。
【0084】
請求項16の発明は、請求項15の発明において、始動検出記憶消化手段は第2始動検出記憶繰越手段を備えており、この第2始動検出記憶繰越手段が、記憶された第2始動検出記憶手段の検出値を全て消化する前に特別遊技発生手段により特別遊技が発生する場合には、該特別遊技の終了後に残存している第2始動検出記憶手段の検出値を繰り越す。
【0085】
例えば、第2始動検出記憶実行手段が実行され、第2始動検出記憶手段が所定の第2遊技条件の成立までに記憶した始動検出手段の遊技球の検出に対応する検出値の回数が50であった場合に、特別図柄表示制御手段により特別図柄の変動表示が30回行われ、そのとき確定表示された特別図柄が所定の大当り図柄となり特別遊技発生手段により特別遊技が発生した場合には、即ち第2始動検出記憶手段の記憶した検出値がまだ20残っている段階で特別遊技が発生した場合には、第2始動検出記憶繰越手段が、当該特別遊技が終了した後に、その残存している20の第2始動検出記憶手段の検出値を繰り越す。そして当該特別遊技が終了したら、繰り越された20の第2始動検出記憶手段の検出値に基づいて始動検出記憶消化手段が引き続き実行されて、第2始動検出記憶手段の検出値を全て消化する。
【0086】
このように請求項16の発明では、請求項15の発明に加え、始動検出記憶消化手段は第2始動検出記憶繰越手段を備えており、この第2始動検出記憶繰越手段が、記憶された第2始動検出記憶手段の検出値を全て消化する前に特別遊技発生手段により特別遊技が発生する場合には、該特別遊技の終了後に残存している第2始動検出記憶手段の検出値を繰り越すので、遊技者は、所定の第2遊技条件の成立までに記憶された第2始動検出記憶手段の検出値を全て消化する前に特別遊技が発生しても、一度獲得した権利を喪失することなく、当該特別遊技が終了した後に再び継続して遊技を続行でき、遊技の興趣が高められ遊技意欲が向上する。また、このように記憶した第2始動検出記憶手段の検出値を全て消化する前に特別遊技が発生した場合には、即座に特別遊技を実行して残存する当該第2始動検出記憶手段が記憶した検出値を繰り越すようにしたので、遊技者は、特別遊技中の間にリラックスし、特別遊技が終了すると再び集中して遊技に臨むことになり、その結果、適度な緊張感の持続により遊技を楽しむことができ、遊技者の遊技意欲が増すことになる。
【0087】
また、請求項17に記載した遊技機は、請求項15に記載の遊技機において、前記始動検出記憶消化手段は、記憶された前記第2始動検出記憶手段の検出値を全て消化する前に前記特別遊技発生手段により特別遊技が発生する場合には、当該特別遊技を、記憶された前記第2始動検出記憶手段の検出値が全て消化された後に実行する特別遊技繰越手段を備えたことを特徴とする。
【0088】
請求項17の発明は、請求項15の発明において、始動検出記憶消化手段は特別遊技繰越手段を備えており、この特別遊技繰越手段が、記憶された第2始動検出記憶手段の検出値を全て消化する前に特別遊技発生手段により特別遊技が発生する場合には、当該特別遊技を、記憶された第2始動検出記憶手段の検出値が全て消化された後に実行する。
【0089】
例えば、第2始動検出記憶実行手段が実行され、第2始動検出記憶手段が所定の第2遊技条件の成立までに記憶した始動検出手段の遊技球の検出に対応する検出値の回数が50であった場合に、特別図柄表示制御手段により特別図柄の変動表示が30回行われ、そのとき確定表示された特別図柄が特別遊技発生手段により特別遊技を発生させることとなる所定の大当り図柄となった場合には、即ち第2始動検出記憶手段の記憶した検出値がまだ20残っている段階で特別遊技を発生させることとなる所定の大当り図柄が図柄表示器等に確定表示された場合には、特別遊技繰越手段により、記憶された第2始動検出記憶手段の検出値の50を全て消化してから、即ち特別図柄表示制御手段による特別図柄の変動表示を50回実行した後に、当該特別遊技を繰り越して実行する。なお、第2始動検出記憶実行手段が実行中に、特別遊技を発生させることとなる所定の大当り図柄が複数回確定表示された場合には、第2始動検出記憶手段の検出値を全て消化後、最後にまとめて複数回特別遊技を連続して実行することとなる。
【0090】
このように請求項17の発明では、請求項15の発明に加え、始動検出記憶消化手段は特別遊技繰越手段を備えており、この特別遊技繰越手段が、記憶された第2始動検出記憶手段の検出値を全て消化する前に特別遊技発生手段により特別遊技が発生する場合には、当該特別遊技を、記憶された第2始動検出記憶手段の検出値が全て消化された後に実行するので、遊技者は、所定の第2遊技条件の成立までに記憶した第2始動検出記憶手段の検出値を全て消化する前に、特別遊技が発生することとなる所定の大当り図柄が特別図柄表示制御手段により確定表示されても、一度獲得した権利を喪失することなく、即ち獲得した第2始動検出記憶手段の検出値は全て消化できるので、遊技の興趣が高められ遊技性が向上すると共に、特別遊技を、一気に複数回獲得できるかもしれないという極めて大きな期待感をもって遊技に臨むことができる。さらに特別遊技を複数回獲得した場合には、第2始動検出記憶手段の検出値を消化後、最後にまとめて複数回特別遊技を連続して実行するようにしたので、このようにすると第2始動検出記憶手段の検出値を先に全て消化することになり、遊技者は緊張感を長く持続させることになるものの、その間は極めて集中して遊技に臨むことになるり、その結果、遊技者の遊技意欲が増すことになる。
【0091】
ここで、所定の第2遊技条件は任意であり、様々な遊技条件が考えられるが、例えば請求項18のようにすると良い。即ち、請求項18に記載した遊技機は、請求項8乃至請求項17の何れかに記載の遊技機において、前記所定の第2遊技条件の成立とは、前記作動検出記憶消化手段により前記第2作動検出記憶手段が記憶した前記作動検出手段の遊技球の検出に対応する検出値を全て消化したとき、としたことを特徴とする。
【0092】
請求項18の発明は、請求項8乃至請求項17の何れかの発明において、作動検出記憶消化手段により第2作動検出記憶手段が記憶した作動検出手段の遊技球の検出に対応する検出値を全て消化したときを、所定の第2遊技条件の成立としている。
【0093】
これは、特別図柄表示制御手段による表示状態が所定の表示態様になった場合に(請求項11においては、所定の表示態様は、所定の演出画像が表示されたとき、請求項12においては、所定の表示態様は、所定の大当り図柄が確定表示されたとき、請求項13においては、所定の表示態様は、所定の特定大当図柄が確定表示されたとき)第2始動検出記憶実行手段が実行され、第1始動検出記憶手段を停止して第2始動検出記憶手段が実行されている場合において、作動検出記憶消化手段により普通図柄変動表示禁止手段による普通図柄表示制御手段の変動表示の禁止が解除され、第2作動検出記憶手段が記憶した作動検出手段の遊技球の検出に対応する検出値を全て消化したときに、所定の第2遊技条件が成立したとして特別図柄変動表示禁止手段による特別図柄表示制御手段の変動表示の禁止が解除される。
【0094】
このように請求項18の発明では、請求項8乃至請求項17の何れかの発明に加え、作動検出記憶消化手段により第2作動検出記憶手段が記憶した作動検出手段の遊技球の検出に対応する検出値を全て消化したときを、所定の第2遊技条件の成立としたので、即ち、普通図柄変動表示禁止手段により禁止されていた普通図柄表示制御手段による普通図柄の変動表示が解除されて普通図柄の変動表示が開始され、第2作動検出記憶手段が記憶している多数の検出値が全て消化される過程で、遊技者は、第2作動検出記憶手段が記憶している多数の検出値が全て消化されるまでに、いかに多くの遊技球を始動入賞口へ入賞させて始動検出手段の遊技球の検出に対応する検出値、即ち第2始動検出記憶手段の検出値を多く獲得するかということに腐心することとなり、つまり、所定の第2遊技条件が成立するまで、始動検出手段が遊技球を検出することとなる始動入賞口への遊技球の入賞を狙って、遊技者自身の技量を思う存分発揮して迅速且つ遊技に集中して始動検出手段に遊技球を検出させようとするので、遊技の興趣性が高められる。しかも、第2作動検出記憶手段が記憶している多数の検出値が全て消化される過程では、普通図柄表示制御手段が始動入賞口を遊技者にとって有利な第1状態に変換制御することとなる所定の当り図柄を確定表示する蓋然性が極めて高いので、遊技者は、遊技意欲が極めて増大する。さらに、所定の第2遊技条件が成立すると、特別図柄の変動表示が開始されて、一気呵成的に第2始動検出記憶手段が記憶した多数の検出値が消化されていく過程で、特別図柄表示制御手段が遊技者にとって有利な特別遊技を発生させることとなる所定の大当り図柄を確定表示する蓋然性が高くなり、延いては遊技者にとって有利な特別遊技の早期獲得につながり、遊技の趣向性が向上し、遊技者は大いなる期待をもって遊技に臨むことが可能となる。
【0095】
ここで、第2始動検出記憶実行手段は、特別図柄表示制御手段による表示状態が所定の表示態様になった場合に実行するようにしているが、この第2始動検出記憶実行手段の実行は、請求項19のようにしても良い。即ち、請求項19に記載した遊技機は、請求項8乃至請求項18の何れかに記載の遊技機において、前記第2始動検出記憶実行手段を、前記所定の第1遊技条件が成立したときに、前記第1始動検出記憶手段を停止して前記第2始動検出記憶手段を実行する第2条件始動検出記憶実行手段としたことを特徴とする。
【0096】
請求項19の発明は、請求項8乃至請求項18の何れかの発明において、第2始動検出記憶実行手段を第2条件始動検出記憶実行手段とし、この第2条件始動検出記憶実行手段が、所定の第1遊技条件が成立したときに、第1始動検出記憶手段を停止して第2始動検出記憶手段を実行する。
【0097】
これは、第2始動検出記憶実行手段は、第2作動検出記憶実行手段と同様に特別図柄表示制御手段による表示状態が所定の表示態様になった場合に実行されるようなっているのを、所定の第1遊技条件が成立して(請求項7においては、所定の第1遊技条件の成立は、第2作動検出記憶手段が作動検出手段の遊技球の検出に対応する検出値を所定回数または所定時間まで記憶したとき)普通図柄変動表示禁止手段による普通図柄表示制御手段の変動表示の禁止が解除されたときに実行するようにする。即ち、普通図柄変動表示禁止手段による普通図柄表示制御手段の変動表示の禁止が解除された場合には、第1始動検出記憶手段を停止して第2条件始動検出記憶手段を実行すると共に、特別図柄変動表示禁止手段により、所定の第2遊技条件が成立する(請求項18においては、所定の第2遊技条件の成立は、第2作動検出記憶手段が記憶した作動検出手段の遊技球の検出に対応する検出値を全て消化したとき)まで、第2条件始動検出記憶手段が記憶した始動検出手段の遊技球の検出に対応する検出値に係わる特別図柄表示制御手段の変動表示を禁止する。
【0098】
このように請求項19の発明では、請求項8乃至請求項18の何れかの発明に加え、第2始動検出記憶実行手段を第2条件始動検出記憶実行手段とし、この第2条件始動検出記憶実行手段が、所定の第1遊技条件が成立したときに、第1始動検出記憶手段を停止して第2始動検出記憶手段を実行するようにしたので、即ち、第2作動検出記憶手段が記憶している多数の作動検出手段の遊技球の検出に対応する検出値は、所定の第1遊技条件が成立して普通図柄変動表示禁止手段により禁止されていた普通図柄表示制御手段による普通図柄の変動表示が解除されて、即ち普通図柄の変動表示が開始されて、一気呵成的に消化し始め、そしてこれと同時に第2条件始動検出記憶実行手段が実行され、第2始動検出記憶手段は、特別図柄変動表示禁止手段により所定の第2遊技条件が成立するまで、即ち特別図柄表示制御手段の変動表示の禁止が解除されるまで、始動検出手段の遊技球の検出に対応する検出値を多数記憶することとなる。従って遊技者は、普通図柄の変動表示が開始されて、一気呵成的に第2作動検出記憶手段が記憶している多数の検出値が消化されていく過程で、普通図柄表示制御手段が始動入賞口を遊技者にとって有利な第1状態に変換制御することとなる所定の当り図柄を確定表示する蓋然性が極めて高くなり、その結果、始動入賞口へ遊技球を多く入賞させて多量の賞球を獲得することができると共に、延いては遊技者にとって有利な特別遊技の早期獲得につながり、遊技の趣向性が向上し、遊技者は大いなる期待をもって遊技に臨むことが可能となる。
【0099】
また、請求項20に記載した遊技機は、請求項8乃至請求項19の何れかに記載の遊技機において、前記始動入賞口を、遊技領域の所定の位置に各々設けられた第1始動入賞口と第2始動入賞口とし、前記状態変換手段を、該第1始動入賞口と該第2始動入賞口とが遊技者にとって有利となる第1状態と、遊技者にとって不利となる第2状態とに各々変換可能な第1状態変換手段と第2状態変換手段とし、前記始動入賞口制御手段を、前記普通図柄表示制御手段が確定表示した普通図柄が所定の当り図柄である場合には、該第1状態変換手段と該第2状態変換手段とを制御して前記第1始動入賞口と前記第2始動入賞口とを各々所定時間前記第1状態に制御する第1始動入賞口制御手段と第2始動入賞口制御手段とし、前記第2始動検出記憶実行手段が実行されている場合には、前記第1始動入賞口制御手段または前記第2始動入賞口制御手段の何れか一方を選択的に作動する始動入賞口選択制御手段を備えたことを特徴とする。
【0100】
請求項20の発明は、請求項8乃至請求項19の何れかの発明において、遊技領域の所定の位置に第1始動入賞口と第2始動入賞口という複数の始動入賞口を各々設け、第1始動入賞口と第2始動入賞口とは、第1状態変換手段と第2状態変換手段とを各々備えており、これらの状態変換手段は、これらの始動入賞口を遊技者にとって有利となる第1状態と、遊技者にとって不利となる第2状態とに変換可能になっている。そして普通図柄表示制御手段が確定表示した普通図柄が所定の当り図柄である場合には、第1始動入賞口制御手段が第1状態変換手段を、第2始動入賞口制御手段が第2状態変換手段を制御して、第1始動入賞口と第2始動入賞口とを所定時間遊技者にとって有利となる第1状態に制御する。そして、本発明においては、始動入賞口選択制御手段が、第2始動検出記憶実行手段が実行されている場合には、第1始動入賞口制御手段または第2始動入賞口制御手段の何れか一方を選択的に作動する。
【0101】
例えば、第1状態変換手段と第2状態変換手段とを、各々前記したような入賞口を拡大することが可能な電動役物としての電動チューリップとすると、本発明では、普通図柄表示制御手段が所定の当り図柄を確定表示したときに、第1始動入賞口または第2始動入賞口の何れか一方が、所定時間遊技者にとって有利となる第1状態に制御される。即ち、何れか一方の電動役物としての電動チューリップが、略逆八の字状に開放されて入賞口を拡大するようになる。ここで、この第1始動入賞口(電動チューリップ)または第2始動入賞口(電動チューリップ)の何れの始動入賞口を開放するかの決定方法は、特に限定されるものではないが、例えば遊技機の制御を司る中央制御装置や図柄表示器の制御を司る制御装置等で所定の条件(抽出した乱数値等)に基づいて決定するようにしておけば良い。
【0102】
このように請求項20の発明では、請求項8乃至請求項19の何れかの発明に加え、遊技領域の所定の位置に設けた第1始動入賞口及び第2始動入賞口と、これらの始動入賞口を遊技者にとって有利となる第1状態と、遊技者にとって不利となる第2状態とに変換可能に制御する第1状態変換手段及び第2状態変換手段と、普通図柄表示制御手段が確定表示した普通図柄が所定の当り図柄である場合には、これらの状態変換手段を制御してこれらの始動入賞口を所定時間遊技者にとって有利となる第1状態に制御する第1始動入賞口制御手段及び第2始動入賞口制御手段と、を備えており、始動入賞口選択制御手段が、第2始動検出記憶実行手段が実行されている場合には、第1始動入賞口制御手段または第2始動入賞口制御手段の何れか一方を選択的に作動するので、第2始動検出記憶実行手段が実行され、第2始動検出記憶手段が、始動検出手段の遊技球の検出に対応する検出値を所定の第2遊技条件が成立するまで記憶しているときに、普通図柄表示制御手段が所定の当り図柄を確定表示して第1始動入賞口制御手段または第2始動入賞口制御手段が、第1状態変換手段または第2状態変換手段を制御して第1始動入賞口または第2始動入賞口を所定時間遊技者にとって有利となる第1状態に制御した場合には、遊技者は、その間容易に第1始動入賞口または第2始動入賞口に遊技球を入賞させることが可能になると共に、普通図柄表示制御手段が所定の当り図柄を確定表示したときに何れの始動入賞口が遊技者にとって有利となる第1状態に制御されるかを自分自身で予測して遊技をする必要性もあり、つまり、遊技者にとっては、普通図柄表示制御手段が所定の当り図柄を確定表示したときに第1始動入賞口または第2始動入賞口の何れが遊技者にとって有利となる第1状態に制御されるかがわからないので、従って、遊技者は、遊技者自身の技術を介入させて、第2始動検出記憶手段が、始動検出手段の遊技球の検出に対応する検出値を所定の第2遊技条件が成立するまで記憶するときに、第1始動入賞口(電動チューリップ)または第2始動入賞口(電動チューリップ)へ遊技球を入賞させて保留球数を決定することができるので、換言すれば、遊技者は、第1始動入賞口(電動チューリップ)または第2始動入賞口(電動チューリップ)へ遊技球を入賞させて保留球数を決定しなければならないので、その結果、遊技性が向上すると共に遊技者の遊技意欲が増大し、一方、遊技場にとっては遊技者の技術が反映される遊技を提供することができ、顧客満足度を高めることができ、延いては遊技場の安定経営につながる。
【0103】
また、請求項21に記載した遊技機は、請求項20に記載の遊技機において、前記遊技領域に各々設けられる前記第1始動入賞口と前記第2始動入賞口の前記所定の位置は、前記遊技領域に発射された遊技球が別ルートを通って当該第1始動入賞口または当該第2始動入賞口に入賞する位置としたことを特徴とする。
【0104】
請求項21の発明は、請求項20の発明において、第1始動入賞口が設けられる遊技領域の所定の位置と、第2始動入賞口が設けられる遊技領域の所定の位置とは、互いに遊技領域に発射された遊技球が別ルートを通らないと当該第1始動入賞口または当該第2始動入賞口に入賞し難い位置に設けられるようにした。
【0105】
ここで、この別ルートとは、遊技領域に発射される遊技球は、一般的に遊技領域の中央に設けられる図柄表示器等の大型の装置のため、大別すると遊技領域の右側を落下するものと、遊技領域の左側を落下するものの二つに区別でき、これら二つに区別された遊技球が落下する遊技領域の経路のことをいう。
【0106】
このように請求項21の発明では、請求項20の発明に加え、第1始動入賞口が設けられる遊技領域の所定の位置と、第2始動入賞口が設けられる遊技領域の所定の位置とは、互いに遊技領域に発射された遊技球が別ルートを通らないと当該第1始動入賞口または当該第2始動入賞口に入賞し難い位置に設けられるようにしたので、従って、遊技者は、特別遊技発生手段により遊技者にとって有利な特別遊技が発生して、第2始動検出記憶実行手段が実行されている場合には、即ち、第2始動検出記憶手段が、始動検出手段の遊技球の検出に対応する検出値を記憶しているときには、ただ漫然と遊技球を打ち続けていては、始動入賞口選択制御手段によりランダムに所定時間遊技者にとって有利となる第1状態に制御される第1始動入賞口または第2始動入賞口へ遊技球を入賞させることが困難となり、遊技者は、遊技者自身の技量を駆使して遊技球を、第1状態に制御されている第1始動入賞口または第2始動入賞口へ入賞させるべく遊技状況に応じて別ルートに打ち分けなければならず、その結果、遊技者は、遊技者自身の技術をより介入させて、第2始動検出記憶手段が、始動検出手段の遊技球の検出に対応する検出値を所定の第2遊技条件が成立するまで記憶するときに、第1始動入賞口(電動チューリップ)または第2始動入賞口(電動チューリップ)へ遊技球を入賞させて保留球数を決定することができるので、換言すれば、遊技者は、第1始動入賞口(電動チューリップ)または第2始動入賞口(電動チューリップ)へ遊技球を入賞させて保留球数を決定しなければならないので、その結果、遊技性が著しく向上すると共に遊技者の遊技意欲が極めて増大し、一方、遊技場にとっては遊技者の技術が反映される遊技を提供することができ、顧客満足度を著しく高めることができ、延いては遊技場の安定経営につながる。
【0107】
また、請求項22に記載した遊技機は、請求項20または請求項21に記載の遊技機において、前記遊技領域に遊技球を発射する遊技球発射手段を備え、該遊技球発射手段は、押圧操作することにより前記遊技領域への遊技球の発射強度を調節する発射強度押圧調節手段を備えたことを特徴とする。
【0108】
請求項22の発明は、請求項20または請求項21の発明において、遊技領域に遊技球を発射する遊技球発射手段を備え、遊技球発射手段は発射強度押圧調節手段を備えており、この発射強度押圧調節手段が、押圧操作することにより遊技領域への遊技球の発射強度を調節する。
【0109】
従って、遊技者は、第2始動検出記憶実行手段が実行されている場合に、即ち、第2始動検出記憶手段が、始動検出手段の遊技球の検出に対応する検出値を記憶しているときに、第1始動入賞口または第2始動入賞口が始動入賞口選択制御手段によりランダムに所定時間遊技者にとって有利となる第1状態に制御されたときでも、発射強度押圧調節手段により押圧操作するだけで遊技球発射手段の発射強度を調節して、第1始動入賞口または第2始動入賞口へ容易に遊技球を入賞させることができるようになる。即ち、保留球数が増加することになる。
【0110】
このように請求項22の発明では、請求項20または請求項21の発明に加え、遊技領域に遊技球を発射する遊技球発射手段を備え、遊技球発射手段は発射強度押圧調節手段を備えており、この発射強度押圧調節手段が、押圧操作することにより遊技領域への遊技球の発射強度を調節するので、例えば、従来の打球操作ハンドルを回動操作して遊技球の発射強度を調節する場合に比べ、遊技者の操作動作が少なくなり、遊技者は、押圧操作というわずかな動作だけで遊技球の発射強度を調節することが可能となり、遊技者の操作性が向上すると共に、遊技者の操作による疲労を軽減することができる。さらに、第1始動入賞口または第2始動入賞口が始動入賞口選択制御手段によりランダムに所定時間遊技者にとって有利となる第1状態に制御されたときでも、この操作性の向上により遊技者は、素早く対応して的確に遊技球を第1始動入賞口または第2始動入賞口へ入賞させることができ、その結果、遊技者の遊技意欲が増大し、遊技性が極めて向上する。
【0111】
また、請求項23に記載した遊技機は、請求項22に記載の遊技機において、前記遊技球発射手段は、遊技機の前面下部に設けられ回動操作することにより前記遊技領域への遊技球の発射強度を調節する発射強度回動調節手段を備え、前記発射強度押圧調節手段は、該発射強度回動調節手段と一体的に設けられていることを特徴とする。
【0112】
請求項23の発明は、請求項22の発明において、遊技球発射手段は、さらに遊技機の前面下部に設けられ回動操作することにより遊技領域への遊技球の発射強度を調節する発射強度回動調節手段を備えており、この発射強度回動調節手段と発射強度押圧調節手段とは、一体的に設けられている。
【0113】
つまり、遊技球発射手段は、さらに遊技機の前面下部に設けられた発射強度回動調節手段を備えており、これは例えば、従来の打球操作ハンドルのように回動操作することにより遊技領域への遊技球の発射強度を調節するようになっており、この発射強度回動調節手段に発射強度押圧調節手段が一体的に設けられている。即ち、発射強度回動調節手段と発射強度押圧調節手段との何れによっても、遊技球発射手段による遊技領域への遊技球の発射に係わる発射強度を調節することができるようになっている。
【0114】
このように請求項23の発明では、請求項22の発明に加え、遊技球発射手段は、さらに遊技機の前面下部に設けられ回動操作することにより遊技領域への遊技球の発射強度を調節する発射強度回動調節手段を備えており、この発射強度回動調節手段と発射強度押圧調節手段とは、一体的に設けられているので、遊技者は、遊技の展開や進行状況に合わせて発射強度回動調節手段または発射強度押圧調節手段の何れかを容易に選択して、遊技者の所望する発射強度にて遊技球を遊技領域へ発射させることが可能となる。例えば、通常の遊技においては発射強度回動調節手段を選択して遊技を行い、第1始動入賞口または第2始動入賞口が始動入賞口選択制御手段により第1状態に制御されたときには、発射強度押圧調節手段を選択して遊技を行うようにすれば良い。しかも、発射強度押圧調節手段は発射強度回動調節手段に一体的に設けられているので、遊技者は、わずかな操作変更、例えば発射強度回動調節手段と発射強度押圧調節手段とを選択する操作を右手のみにて行うようにすることで、迅速に発射強度回動調節手段から発射強度押圧調節手段へ、または発射強度押圧調節手段から発射強度回動調節手段へ切り替えることができる。その結果遊技の操作性及び遊技性が極めて向上し、遊技者の遊技意欲が増大する。
【0115】
また、請求項24に記載した遊技機は、請求項22に記載の遊技機において、前記遊技球発射手段は、遊技機の前面下部に設けられ回動操作することにより前記遊技領域への遊技球の発射強度を調節する発射強度回動調節手段を備え、前記発射強度押圧調節手段は、遊技機の前面下部に設けられ貯留した遊技球を前記遊技球発射手段へ供給する遊技球供給皿、または該遊技球供給皿の下部に設けられ、該遊技球供給皿から溢れる余剰球を貯留する余剰球受皿に前記発射強度回動調節手段とは別体的に設けられていることを特徴とする。
【0116】
請求項24の発明は、請求項22の発明において、遊技球発射手段は、さらに遊技機の前面下部に設けられ回動操作することにより遊技領域への遊技球の発射強度を調節する発射強度回動調節手段を備えており、この発射強度回動調節手段とは別体的に、発射強度押圧調節手段が、遊技機の前面下部に設けられ貯留した遊技球を遊技球発射手段へ供給する遊技球供給皿、または該遊技球供給皿の下部に設けられ、該遊技球供給皿から溢れる余剰球を貯留する余剰球受皿に設けられている。
【0117】
つまり、遊技球発射手段は、前記した請求項23の発明と同様に、遊技機の前面下部に設けられ回動操作することにより遊技領域への遊技球の発射強度を調節する発射強度回動調節手段を備えており、従って、発射強度回動調節手段と発射強度押圧調節手段との何れによっても、遊技球発射手段による遊技領域への遊技球の発射に係わる発射強度を調節することができるようになっており、さらに発射強度押圧調節手段は、この発射強度回動調節手段とは別体的に遊技機の前面下部に設けられ貯留した遊技球を遊技球発射手段へ供給する遊技球供給皿、または該遊技球供給皿の下部に設けられ、該遊技球供給皿から溢れる余剰球を貯留する余剰球受皿に設けられている。
【0118】
このように請求項24の発明では、請求項22の発明に加え、遊技球発射手段は、さらに遊技機の前面下部に設けられ回動操作することにより遊技領域への遊技球の発射強度を調節する発射強度回動調節手段を備えており、この発射強度回動調節手段とは別体的に、発射強度押圧調節手段が、遊技機の前面下部に設けられ貯留した遊技球を遊技球発射手段へ供給する遊技球供給皿、または該遊技球供給皿の下部に設けられ、該遊技球供給皿から溢れる余剰球を貯留する余剰球受皿に設けられているので、遊技者は、遊技の展開や進行状況に合わせて発射強度回動調節手段または発射強度押圧調節手段の何れかを容易に選択して、遊技者の所望する発射強度にて遊技球を遊技領域へ発射させることが可能となる。例えば、通常の遊技においては発射強度回動調節手段を選択して遊技を行い、第1始動入賞口または第2始動入賞口が始動入賞口選択制御手段により第1状態に制御されたときには、発射強度押圧調節手段を選択して遊技を行うようにすれば良い。しかも、発射強度押圧調節手段は発射強度回動調節手段とは別体的に遊技機の前面下部に設けられ貯留した遊技球を遊技球発射手段へ供給する遊技球供給皿、または該遊技球供給皿の下部に設けられ、該遊技球供給皿から溢れる余剰球を貯留する余剰球受皿に設けられているので、遊技者は、わずかな操作変更、例えば発射強度回動調節手段を選択する操作を右手のみにて行うようにし、発射強度押圧調節手段を選択する操作を左手のみにて行うようにすることで、迅速に発射強度回動調節手段から発射強度押圧調節手段へ、または発射強度押圧調節手段から発射強度回動調節手段へ切り替えることができる。その結果遊技の操作性及び遊技性が極めて向上し、遊技者の遊技意欲が増大する。
【0119】
また、請求項25に記載した遊技機は、請求項23または請求項24に記載の遊技機において、前記発射強度押圧調節手段の押圧操作は、前記発射強度回動調節手段の回動操作よりも優先される発射強度押圧調節優先手段を備え、該発射強度押圧調節優先手段により前記遊技球発射手段は前記発射強度押圧調節手段の押圧操作に基づく発射強度にて前記遊技領域に遊技球を発射するようにしたことを特徴とする。
【0120】
請求項25の発明は、請求項23または請求項24の発明において、発射強度押圧調節優先手段を備えており、この発射強度押圧調節優先手段が、発射強度押圧調節手段の押圧操作を発射強度回動調節手段の回動操作よりも優先させて遊技球発射手段に発射強度押圧調節手段の押圧操作に基づく発射強度にて遊技領域に遊技球を発射させる。
【0121】
つまり、遊技球発射手段は、発射強度回動調節手段と発射強度押圧調節手段とを備えており、従って、発射強度回動調節手段と発射強度押圧調節手段との何れによっても、遊技球発射手段による遊技領域への遊技球の発射に係わる発射強度を調節することができるようになっており、さらに本発明では、発射強度押圧調節優先手段により、発射強度回動調節手段の回動操作と発射強度押圧調節手段の押圧操作とが同時に操作された場合には、発射強度押圧調節手段の押圧操作を発射強度回動調節手段の回動操作よりも優先され、遊技球発射手段は発射強度押圧調節手段の押圧操作に基づく発射強度にて遊技領域に遊技球を発射するようになっている。
【0122】
このように請求項25の発明では、請求項23または請求項24の発明に加え、発射強度押圧調節優先手段を備えており、この発射強度押圧調節優先手段が、発射強度押圧調節手段の押圧操作を発射強度回動調節手段の回動操作よりも優先させて遊技球発射手段に発射強度押圧調節手段の押圧操作に基づく発射強度にて遊技領域に遊技球を発射させるので、遊技者は、請求項23に係わり発射強度回動調節手段と発射強度押圧調節手段とが一体的に設けられている場合には、例えば通常の遊技においては発射強度回動調節手段を選択して遊技を行い、第1始動入賞口または第2始動入賞口が始動入賞口選択制御手段により第1状態に制御されたときには、右手のみにて発射強度回動調節手段を回動操作しながら容易に発射強度押圧調節手段を押圧操作して遊技を行うことができ、その結果、発射強度回動調節手段の発射強度を保持することができるので、発射強度回動調節手段の発射強度を再び前の状態、即ち通常の遊技における最適な発射強度の状態に戻すための調節をする必要がなくなり、遊技者の操作ミスを減少させて操作性を向上させると共に、遊技者の操作による疲労を極めて軽減することができる。また、請求項24に係わり発射強度回動調節手段と発射強度押圧調節手段とが別体的に設けられている場合には、遊技者は、例えば通常の遊技においては右手のみにて発射強度回動調節手段を選択して回動操作する遊技を行い、第1始動入賞口または第2始動入賞口が始動入賞口選択制御手段により第1状態に制御されたときには、右手で発射強度回動調節手段を回動操作したまま容易に左手にて発射強度押圧調節手段を押圧操作して遊技を行うことができ、その結果、前記と同様に発射強度回動調節手段の発射強度を保持することができるので、発射強度回動調節手段の発射強度を再び前の状態、即ち通常の遊技における最適な発射強度の状態に戻すための調節をする必要がなくなり、遊技者の操作ミスを減少させて操作性を向上させると共に、遊技者の操作による疲労を極めて軽減することができる。
【0123】
また、請求項26に記載した遊技機は、請求項22乃至請求項25の何れかに記載の遊技機において、前記別ルートを、前記第1始動入賞口に遊技球が入賞することとなる第1ルートと前記第2始動入賞口に遊技球が入賞することとなる第2ルートととし、前記発射強度押圧調節手段は、前記遊技球発射手段により前記遊技領域に発射された遊技球が、予め該第1ルートを通過するように発射強度が設定された第1発射強度押圧調節手段と予め該第2ルートを通過するように発射強度が設定された第2発射強度押圧調節手段と、を備えたことを特徴とする。
【0124】
請求項26の発明は、請求項22乃至請求項25の何れかの発明において、別ルートを第1ルートと第2ルートととし、第1ルートは、第1始動入賞口に遊技球が入賞することとなるルートととし、第2ルートは、第2始動入賞口に遊技球が入賞することとなるルートととし、発射強度押圧調節手段は第1発射強度押圧調節手段と第2発射強度押圧調節手段とを備え、第1発射強度押圧調節手段が、遊技球発射手段により遊技領域に発射された遊技球が予め第1ルートを通過するように発射強度が設定され、第2発射強度押圧調節手段が、遊技球発射手段により遊技領域に発射された遊技球が予め第2ルートを通過するように発射強度が設定されている。
【0125】
このように請求項26の発明では、請求項22乃至請求項25の何れかの発明に加え、別ルートを、第1始動入賞口に遊技球が入賞することとなる第1ルートと第2始動入賞口に遊技球が入賞することとなる第2ルートととし、発射強度押圧調節手段は第1発射強度押圧調節手段と第2発射強度押圧調節手段とを備え、第1発射強度押圧調節手段が、遊技球発射手段により遊技領域に発射された遊技球が予め第1ルートを通過するように発射強度が設定され、第2発射強度押圧調節手段が、遊技球発射手段により遊技領域に発射された遊技球が予め第2ルートを通過するように発射強度が設定されているので、従って遊技者は、第1始動入賞口へ遊技球を入賞させるべく第1ルートを狙うときには、第1発射強度押圧調節手段を押圧操作すれば良く、また、第2始動入賞口へ遊技球を入賞させるべく第2ルートを狙うときには、第2発射強度押圧調節手段を押圧操作すれば良い。このような構成にすると、上述した発射強度押圧調節手段のような押す強さ加減によって発射強度を調節する場合に比べ、さらに遊技者の操作動作が少なくなり、遊技者は、第1発射強度押圧調節手段または第2発射強度押圧調節手段を押圧操作するだけで、極めて容易に第1ルートと第2ルートとに打ち分けることが可能となり、第1始動入賞口または第2始動入賞口が始動入賞口選択制御手段によりランダムに所定時間遊技者にとって有利となる第1状態に制御されたときでも、即座に対応して的確に遊技球を第1始動入賞口または第2始動入賞口へ入賞させることができ、その結果、遊技者の遊技意欲が極めて増大し、遊技の遊技性と操作性とが極めて向上する。
【0126】
ここで、第1発射強度押圧調節手段と第2発射強度押圧調節手段とは、どのように設けても良く、例えば第1発射強度押圧調節手段と第2発射強度押圧調節手段とを一体的に形成し、発射強度回動調節手段に一体的に設けても良いが、次のようにすると良い。即ち、請求項27に記載した遊技機は、請求項26に記載の遊技機において、前記第1発射強度押圧調節手段と前記第2発射強度押圧調節手段とは、互いに近接した位置に別体的に設けられていることを特徴とする。
【0127】
請求項27の発明は、請求項26の発明において、第1発射強度押圧調節手段と第2発射強度押圧調節手段とは、別体的に設けられており、さらに第1発射強度押圧調節手段と第2発射強度押圧調節手段とは、互いに近接した位置に設けられている。
【0128】
このように請求項27の発明では、請求項26の発明に加え、第1発射強度押圧調節手段と第2発射強度押圧調節手段とは、互いに近接した位置に別体的に設けられているので、このような構成にすると、遊技者は、第1発射強度押圧調節手段または第2発射強度押圧調節手段を選択して押圧操作するだけで、極めて容易に第1ルートと第2ルートとに打ち分けることが可能となり、第1始動入賞口または第2始動入賞口が始動入賞口選択制御手段によりランダムに所定時間遊技者にとって有利となる第1状態に制御されたときでも、第1発射強度押圧調節手段または第2発射強度押圧調節手段の何れかを選択するだけで、即座に対応して的確に遊技球を第1始動入賞口または第2始動入賞口へ入賞させることができ、その結果、遊技者の操作ミスが著しく低減されて顧客満足度を高め、遊技者の遊技意欲が極めて増大すると共に、遊技の遊技性と操作性とが極めて向上する。
【0129】
また請求項28に記載した遊技機は、請求項1乃至請求項27の何れかに記載の遊技機において、前記普通図柄表示制御手段または前記特別図柄表示制御手段は、複数桁の普通図柄または特別図柄で所定の変動態様にて変動表示するとし、少なくとも前記普通遊技発生手段により遊技者にとって有利な普通遊技を発生させることとなる前記所定の当り図柄が確定表示されるとき、または前記特別遊技発生手段により遊技者にとって有利な特別遊技を発生させることとなる前記所定の大当り図柄が確定表示されるときは、該所定の変動態様を変更して変動表示する変動態様変更手段を備えたことを特徴とする。
【0130】
請求項28の発明は、請求項1乃至請求項27の何れかの発明において、普通図柄表示制御手段が複数桁の普通図柄を所定の変動態様にて変動表示し、または特別図柄表示制御手段が複数桁の特別図柄を所定の変動態様にて変動表示し、変動態様変更手段が、少なくとも普通遊技発生手段により遊技者にとって有利な普通遊技を発生させることとなる所定の当り図柄が確定表示されるときは、該所定の変動態様を変更して変動表示する、または少なくとも特別遊技発生手段により遊技者にとって有利な特別遊技を発生させることとなる所定の大当り図柄が確定表示されるときは、該所定の変動態様を変更して変動表示する。
【0131】
例えば、特別図柄表示制御手段が、液晶表示装置にて構成され、上下方向にスクロールすることにより横方向に並ぶ3桁の特別図柄を変動表示する場合には、通常、各桁の特別図柄が変動表示を停止するときに時間差(例えば1秒)をおいて順次停止する変動態様であるのを、特別遊技発生手段により遊技者にとって有利な特別遊技を発生させることとなる所定の大当り図柄が確定表示されるときは、各桁の特別図柄が変動表示を停止するときに、変動態様変更手段が、各桁の特別図柄を同時に停止させる変動態様に変更する。また、例えば、普通図柄表示制御手段が、2桁の7セグメントLEDにて構成され、各セグメントを一つずつ順次点灯制御して回転することにより横方向に並ぶ2桁の普通図柄を変動表示する場合には、通常、各桁の普通図柄が変動表示を開始するときに同時に開始する変動態様であるのを、普通遊技発生手段により遊技者にとって有利な普通遊技を発生させることとなる所定の当り図柄が確定表示されるときは、各桁の普通図柄が変動表示を開始するときに、変動態様変更手段が、各桁の普通図柄を時間差(例えば1秒)をおいて順次開始させる変動態様に変更する。
【0132】
このように請求項28の発明では、請求項1乃至請求項27の何れかの発明に加え、普通図柄表示制御手段が複数桁の普通図柄を所定の変動態様にて変動表示し、または特別図柄表示制御手段が複数桁の特別図柄を所定の変動態様にて変動表示し、変動態様変更手段が、少なくとも普通遊技発生手段により遊技者にとって有利な普通遊技を発生させることとなる所定の当り図柄が確定表示されるときは、該所定の変動態様を変更して変動表示する、または少なくとも特別遊技発生手段により遊技者にとって有利な特別遊技を発生させることとなる所定の大当り図柄が確定表示されるときは、該所定の変動態様を変更して変動表示するので、このようにすると、変動態様変更手段により普通図柄表示制御手段または特別図柄表示制御手段が表示する変更された変動表示の変動態様により、遊技者は、今回の変動表示がどのような結果になるか、即ち、普通遊技発生手段により遊技者にとって有利な普通遊技を発生させることとなる所定の当り図柄が確定表示されるか、または、特別遊技発生手段により遊技者にとって有利な特別遊技を発生させることとなる所定の大当り図柄が確定表示されるかが想定でき、遊技の興趣が高まり遊技性が向上し、遊技者の遊技意欲が増大する。なお、普通図柄表示制御手段または特別図柄表示制御手段が所謂リーチ図柄を確定表示するときにも、上記したように所定の変動態様を変更して変動表示するようにしても良い。また、変更する変動表示の変動態様は、上記したものに限らず種々の変動態様が考えられる。
【0133】
また請求項29に記載した遊技機は、請求項1乃至請求項28の何れかに記載の遊技機において、前記第1作動検出記憶手段または前記第1始動検出記憶手段を、前記作動検出手段の遊技球の検出に対応する検出値を所定回数記憶可能な第1作動回数検出記憶手段または前記始動検出手段の遊技球の検出に対応する検出値を所定回数記憶可能な第1始動回数検出記憶手段とし、前記普通図柄表示制御手段または前記特別図柄表示制御手段は、前記普通図柄または前記特別図柄を変動表示している前記所定時間を、該第1作動回数検出記憶手段または該第1始動回数検出記憶手段が記憶している前記検出値の回数に基づいて変更する図柄変動表示時間変更手段を備えたことを特徴とする。
【0134】
請求項29の発明は、請求項1乃至請求項28の何れかの発明において、第1作動検出記憶手段を作動検出手段の遊技球の検出に対応する検出値を所定回数記憶可能な第1作動回数検出記憶手段とし、第1始動検出記憶手段を始動検出手段の遊技球の検出に対応する検出値を所定回数記憶可能な第1始動回数検出記憶手段とし、図柄変動表示時間変更手段が、普通図柄表示制御手段の普通図柄を変動表示している所定時間を該第1作動回数検出記憶手段が記憶している検出値の回数に基づいて変更する、または特別図柄表示制御手段の特別図柄を変動表示している所定時間を該第1始動回数検出記憶手段が記憶している検出値の回数に基づいて変更する。
【0135】
例えば、第1始動回数検出記憶手段の始動検出手段の遊技球の検出に対応する検出値を記憶可能な所定回数を5回とした場合には、特別図柄表示制御手段が特別図柄を変動表示する所定時間を2段階に設定し、第1始動回数検出記憶手段の当該記憶可能な所定回数が1〜3回のときには、そのとき特別図柄表示制御手段が特別図柄を変動表示する所定時間を8秒とし、第1始動回数検出記憶手段の当該記憶可能な所定回数が4、5回のときには、そのとき特別図柄表示制御手段が特別図柄を変動表示する所定時間を図柄変動表示時間変更手段により4秒とする。あるいは、特別図柄表示制御手段が特別図柄を変動表示する所定時間を第1始動回数検出記憶手段の当該記憶可能な所定回数と同じにし、この特別図柄表示制御手段が特別図柄を変動表示する所定時間を、図柄変動表示時間変更手段により、第1始動回数検出記憶手段の当該記憶可能な所定回数が多くなるにつれて段階的に短くしていくようにしても良い。また、普通図柄表示制御手段が普通図柄を変動表示する所定時間についても、この特別図柄表示制御手段が特別図柄を変動表示する所定時間に準じて行うようにすれば良い。
【0136】
このように請求項29の発明では、請求項1乃至請求項28の何れかの発明に加え、第1作動検出記憶手段を作動検出手段の遊技球の検出に対応する検出値を所定回数記憶可能な第1作動回数検出記憶手段とし、第1始動検出記憶手段を始動検出手段の遊技球の検出に対応する検出値を所定回数記憶可能な第1始動回数検出記憶手段とし、図柄変動表示時間変更手段が、普通図柄表示制御手段の普通図柄を変動表示している所定時間を該第1作動回数検出記憶手段が記憶している検出値の回数に基づいて変更する、または特別図柄表示制御手段の特別図柄を変動表示している所定時間を該第1始動回数検出記憶手段が記憶している検出値の回数に基づいて変更するので、第2作動検出記憶実行手段または第2始動検出記憶実行手段が実行されていない通常の遊技状態において、第1作動回数検出記憶手段または第1始動回数検出記憶手段に記憶された作動検出手段または始動検出手段の遊技球の検出に対応する検出値が、その記憶されている検出値の回数に基づいて速やかに消化されていき、即ち、その記憶されている検出値の回数が多くなると特別図柄表示制御手段の特別図柄または普通図柄表示制御手段の普通図柄を変動表示している所定時間を図柄変動表示時間変更手段により短くするので、従って遊技者は、第1作動回数検出記憶手段または第1始動回数検出記憶手段が記憶した検出値が所謂オーバーフローすることを極力減少させることができ、延いては遊技者にとって有利な普通遊技または特別遊技を早期に獲得することにつながり、その結果、遊技性が向上し、顧客満足度を高め遊技者の遊技意欲が増大する。
【0137】
なお、以上説明した本発明の遊技機は、パチンコ遊技機、スロットル遊技機、アレンジ遊技機、ジャン球遊技機、ピンボール遊技機等、様々な遊技機で適用することができる。
【0138】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を図を用いて説明する。
図1は、遊技機1の全体正面図である。図2は、特別図柄表示器6の正面図、図3は、遊技領域5の裏面に設けられた中央制御装置100のブロック図である。
【0139】
本実施例の遊技機1前面は、遊技者が操作することにより図示しない打球発射装置を作動させる打球操作ハンドル2と、打球発射装置によって打ち出された遊技球を誘導する打球誘導レール3と、打ち出された遊技球が一定範囲内で飛球するよう設けられた遊技領域形成レール4と、打球誘導レール3及び遊技領域形成レール4によって囲われた遊技領域5と、遊技領域5に打ち出された遊技球を不測の方向へ変化を与える風車20と、特別図柄が回転する様子を示す擬似的な表示を行う特別図柄表示器6と、遊技球が入賞することによって特別図柄表示器6に特別図柄の変動表示を開始させる始動入賞口(電動チューリップ)11と、特別図柄表示器6が特別図柄の変動表示中に遊技球が始動入賞口11へ入賞した場合(以下、このような遊技球を保留球ともいう)に、当該変動表示が終了した後に、あと何回変動表示するか(後に詳述するが、通常の遊技状態では最高4回。なお通常の遊技状態とは、後述する特定大当り処理が実行されていないときの遊技状態をいう。)を遊技者に報知するための保留記憶の点灯表示を順次行う4つの保留LED25(25a、25b、25c、25d、図2参照)と、保留記憶に基づいて特別図柄の変動表示が終了した場合に保留LED25を1つ消灯し、且つ特別図柄の変動表示中に遊技球が始動入賞口11へ入賞した場合に保留LED25を1つ点灯する図示しない保留LED25制御部と、特別図柄表示器6内において3つの特別図柄をそれぞれ個別に表示する左図柄表示部8、右図柄表示部9、中図柄表示部10と、特別図柄表示器6における結果が予め定められた態様になった場合、遊技者に有利に開口される大入賞口7と、遊技球を打球発射装置に供給するための打球供給皿12と、前記打球供給皿12に入りきらない球を貯留することができると共に、図示しない貯留球箱に遊技球を移動できるようになっている余剰球受皿13と、入賞することによって賞球が払い出される普通入賞口14と、入賞に対する賞球の払い出しや球詰まり、異常を報知する遊技効果ランプ15と、遊技領域5の最下部に設けられた遊技球を回収するアウト口16と、開閉自在に設けられたガラス扉枠17と、一桁の普通図柄を表示し、その普通図柄が予め定められた普通図柄である場合、始動入賞口11としての電動チューリップの羽根を開放する7セグメントLEDで構成された普通図柄表示器18と、遊技球が通過することによって普通図柄表示器18に普通図柄の変動表示を開始させる普通図柄作動ゲート19と、普通図柄表示器18が普通図柄の変動表示中に遊技球が普通図柄作動ゲート19を通過した場合(以下、このような遊技球を通過保留球ともいう)に、当該変動表示が終了した後に、あと何回変動表示するか(後に詳述するが、通常の遊技状態では最高4回)を遊技者に報知するための保留記憶の点灯表示を順次行う4つの保留LED26(26a、26b、26c、26d、図2参照)と、保留記憶に基づいて普通図柄の変動表示が終了した場合に保留LED26を1つ消灯し、且つ普通図柄表示器18が普通図柄の変動表示中に普通図柄作動ゲート19を通過した場合に保留LED25を1つ点灯する図示しない保留LED26制御部とによって構成されている。
【0140】
この様に構成される遊技機1は、まず、遊技者の打球操作ハンドル2の操作により、打球発射装置から遊技球が発射され、打球誘導レール3と遊技領域形成レール4の間を通って遊技球が遊技領域5に打ち出される。そして、遊技球は遊技領域5を自重により落下し、落下する過程においては、遊技領域5に植設される図示しない遊技釘や風車20によって落下する方向に変化を与えられ、始動入賞口11や普通入賞口14に入賞したり、普通図柄作動ゲート19を通過したり、全ての入賞口に入賞しなかった場合には、アウト口16に回収されるようになっている。遊技球が始動入賞口11に入賞した場合には、所定の賞品球を遊技者に与えると共に、後述する始動入賞検出装置116によって遊技球を検出し、特別図柄表示器6の各図柄表示部8、9、10に特別図柄を変動表示させて抽選を行い、確定表示された特別図柄が予め定められた特別図柄の組合せである場合に、大入賞口7を所定の態様で開放するようになっている。また、遊技球が普通入賞口14に入賞した場合には、所定の賞品球が遊技者に与えられる。また、遊技球が普通図柄作動ゲート19を通過した場合には、後述する作動ゲート検出装置120によって遊技球を検出し、普通図柄表示器18に普通図柄を変動表示させて抽選を行い、確定表示された普通図柄が予め定められた普通図柄である場合に、始動入賞口11の羽根を所定時間開放するようなっている。
【0141】
次に遊技機1の遊技領域5の裏面に設けられた中央制御装置100を図3を用いて説明する。
中央制御装置100は、始動入賞口11に設けられた遊技球の入賞を検出すると後述するCPUへ始動入賞検出信号を送る始動入賞検出装置116と、普通図柄作動ゲート19に設けられた遊技球の通過を検出すると後述するCPUへ作動ゲート検出信号を送る作動ゲート検出装置120と、大入賞口7を開放することにより大入賞口7内に入賞した遊技球を検出するカウントスイッチ117と、大入賞口7の特定領域を通過した遊技球を検出する継続入賞スイッチ118と、打球操作ハンドル2が回動操作されて遊技球が発射される時にオンする打球操作ハンドルスイッチ119と、前記各検出信号を入力する入力回路101と、入力回路101を介して取得した前記各検出信号に基づいて各図柄表示部8、9、10に表示される特別図柄の表示等を制御するための制御プログラムを実行するCPU102と、CPU102が実行する制御プログラムを格納するROM103と、CPU102が処理するデータを一時的に記憶すると共に電源が切られた場合でも記憶内容を保持可能なバックアップ機能を有するRAM104と、CPU102からの指令に基づいて普通図柄を表示する普通図柄表示器18と、CPU102からの指令に基づいて始動入賞口11の入賞記憶(保留球数)を表示する保留LED25と、CPU102からの指令に基づいて普通図柄作動ゲート19の通過記憶(通過保留球数)を表示する保留LED26と、始動入賞口11を開閉するためのソレノイド106と、大入賞口7を開閉するためのソレノイド107と、遊技領域5上に設けられた電飾装置108と、図示しないホール管理コンピュータ等に接続される外部情報端子109と、前記普通図柄表示器18と保留LED25と保留LED26とソレノイド106とソレノイド107と電飾装置108と外部情報端子109の情報信号を出力する出力回路110と、特別図柄表示器6の表示制御を行う表示器コントローラ111と、アンプ112を介してスピーカ113から発音させるサウンドジェネレータ114と、前記各部を接続するバス115(データバス、アドレスバス、コントロールバス等)とを備えている。
【0142】
なお、表示器コントローラ111は、独自にCPUと、該CPUが特別図柄表示器6に表示する画像の画像データ等を格納するROMと、CPUが処理するデータを一時的に記憶すると共に電源が切られた場合でも記憶内容を保持可能なバックアップ機能を有するRAM等を備えたマイクロコンピュータとしての機能を備え、CPU102からの一方向の制御信号(例えばストローブ信号やコマンド信号)を受け、該制御信号に基づいて特別図柄表示器6を制御するようになっている。
【0143】
このように、中央制御装置100のRAM104や表示器コントローラ111のRAMが、電源が切られた場合でも記憶内容を保持可能なバックアップ機能を有していると、例えばサージ電流などで突然遊技機1の電源が遮断されても、中央制御装置100のRAM104や表示器コントローラ111のRAMが記憶した遊技に係わるデータが全て保全されるので、遊技機1の電源が回復されたときには、以前の遊技状態から引き続き遊技を再開でき、遊技場は公平な遊技を遊技者に提供でき、一方遊技者は、例えば有利な遊技状態を引き続き続行することが可能となるので不測の不利益を回避でき、双方にとって顕著な効果を奏する。なお、この電源が切られた場合でも記憶内容を保持可能なバックアップ機能は、中央制御装置100のRAM104や表示器コントローラ111のRAM以外に、例えば遊技機1の遊技球の払出、即ち賞球の払出を司る賞球制御基板のRAMや、遊技機1の効果音や音声を制御する音制御基板のRAM等、その他の基板のRAMにも設けても良い。
【0144】
また、中央制御装置100のCPU102から表示器コントローラ111へ制御信号(例えばストローブ信号やコマンド信号)を一方向通信することにより、即ち、表示器コントローラ111から中央制御装置100への入力をなくすことにより、遊技機1全体の制御を司る中央制御装置100への入力を少なくして、中央制御装置100への不正な信号入力を極力排除でき、遊技場は適正な遊技を遊技者に提供できると共に、両者の通信に係わる回路構成やプログラムを簡素化でき、遊技機1を開発制作するうえで容易となりコストダウンにつながるという極めて顕著な効果を奏する。なお、この中央制御装置100のCPU102からの一方向通信は、表示器コントローラ111以外に、例えば遊技機1の遊技球の払出、即ち賞球の払出を司る賞球制御基板や、遊技機1の効果音や音声を制御する音制御基板等、その他の基板に行うようにしても良い。
【0145】
この様に構成された中央制御装置100において、CPU102は、後述する特別図柄遊技処理等を実行することにより、当該遊技機1の全体制御を行うと共に、遊技の状況に応じた様々な画像を特別図柄表示器6に表示させる。
次に本実施例のCPU102が実行する作動ゲート通過処理について図4及び図5に示すフローチャートに沿って説明する。
【0146】
この作動ゲート通過処理は、中央制御装置100のCPU102によって行われるものであり、図示しない電源装置から、この中央制御装置100を含む遊技機1の各部に動作電力が供給されることによって開始される。なお、作動ゲート通過処理は、2msec毎のタイマ割り込みにより繰り返し実行される。
【0147】
この作動ゲート通過処理が実行されると、CPU102は図4のフローチャートに示すように、まず作動ゲート検出装置120が普通図柄作動ゲート19を通過した遊技球を検出しているか否かを判定し(S20)、遊技球を検出していない場合には(S20にてNO)、遊技球を検出するまで待機する。一方、遊技球を検出しているときには(S20にてYES)、作動ゲート検出装置120によりCPU102へ作動ゲート検出信号を送出し、S21に移行してカウンタAの値が5未満か否かを判定する。
【0148】
このカウンタAは、後に詳述するが、保留LED26の保留記憶数(通過保留球数)を記憶するために前記したRAM104領域に設けられたカウンタで、作動ゲート検出装置120が普通図柄作動ゲート19を通過した遊技球を検出したときに係わりミニマム値0からマックス値5まで変動し、電源投入時には初期化されてミニマム値の0がセットされようになっている。
【0149】
そして、S21でNO、即ちカウンタAが5の値のときには、S20に戻って、作動ゲート検出装置120が遊技球を検出するまで待機する。S21でYES、即ちカウンタAが0〜4の値のときには、S23へ移行して、CPU102は前記した作動ゲート検出信号を基に、カウンタAの値をインクリメント(1加算する)する。次に、S24へ移行し、当り、外れを決定する乱数を作成する。
【0150】
この乱数は、0〜30で構成され、そのうちの0〜9が当り乱数となっている(当り確率10/31)。この乱数の作成方法は、電源投入時0から順に2msec毎のタイマ割り込みによりインクリメントされ、30になったら次に0に戻るループカウンタとして構成されており、普通図柄作動ゲート19を通過したタイミングに基づいて0〜30の中から1つの値を取得して作成するようになっている。従って、その取得した乱数が0〜9の何れかであれば当りとなり、10〜30の何れかであれば外れとなる。そしてCPU102は、その作成した乱数をRAM104領域に設けられた所定の記憶テーブルにストア(格納)する。
【0151】
そして次にCPU102は、普通図柄表示器18に確定表示するための当り図柄乱数と外れ図柄乱数を作成し(S25)、その作成した図柄乱数をRAM104領域に設けられた所定の記憶テーブルにストア(格納)し、S26の保留LED点灯制御処理へ移行する。なお、当り図柄乱数と外れ図柄乱数の作成方法については後述する。
【0152】
次に、図5に示すフローチャートを参照して保留LED点灯制御処理(S26)を説明する。
この保留LED点灯制御処理(S26)が実行されると、まずS27にて、カウンタAの値が2以上か否かを判定し、2以上でない場合、即ちカウンタAの値が0または1の場合には、この保留LED点灯制御処理(S26)を終了して作動ゲート通過処理に戻り、S20へ戻る。一方、S27にてYES、即ちカウンタAの値が2以上であった場合には、S28へ移行して4つある保留LED26a、26b、26c、26dのうちから該当する1つを図示しない保留LED26制御部にて点灯し、この保留LED点灯制御処理(S26)を終了して作動ゲート通過処理に戻り、S20へ戻る。そして、次の普通図柄作動ゲート19への通過球があるまで待機する。
【0153】
次に本実施例のCPU102が実行する普通図柄遊技処理について図6、図7、図8及び図9に示すフローチャートに沿って説明する。
この普通図柄遊技処理は、前述した作動ゲート通過処理と同様、中央制御装置100のCPU102によって行われるものであり、図示しない電源装置から、この中央制御装置100を含む遊技機1の各部に動作電力が供給されることによって開始される。なお、この普通図柄遊技処理は、作動ゲート通過処理と平行して処理され、2msec毎のタイマ割り込みにより繰り返し実行される。
【0154】
この普通図柄遊技処理が実行されると、CPU102は図6のフローチャートに示すように、まずS29にて、カウンタAの値が1以上か否かを判定し、1以上でない場合(S29にてNO)、即ちカウンタAの値が0の場合には、カウンタAの値が1以上になるまで待機する。一方、S29にて、カウンタAの値が1以上の場合(S29にてYES)には、S32の普通図柄制御処理へ移行する。
【0155】
次に、図7に示すフローチャートを参照して普通図柄制御処理(S32)を説明する。
S32の普通図柄制御処理が開始されるとCPU102は、S33にて前記したRAM104領域にタイマT1を作成する。このタイマT1は、普通図柄を変動開始させ、所定時間経過後この変動表示を停止させて普通図柄を確定表示させるときまでの時間を設定するもので、通常の遊技状態ではT1=30秒がセットされる。そして、S34へ移行して、普通図柄表示器18にて普通図柄を変動表示させ、この変動表示をT1がタイムアップ(T1=0)するまで継続する(S35)。そして、S36へ移行して、当り図柄または外れ図柄を普通図柄表示器18に確定表示する。そして、普通図柄制御処理(S32)を終了して図6の普通図柄遊技処理に戻り、S37を実行する。
【0156】
ここでS36にて確定表示される当り図柄または外れ図柄は、前記したS24及びS25(図4)にて作成された乱数を前記RAM104領域に設けられた所定の記憶テーブルから呼び出し、該乱数に基づいて処理されるもので、S24で作成した乱数が当りの場合、即ち取得した乱数が0〜9の何れかの場合には、S25にて作成された当り図柄乱数に対応する当り図柄が確定図柄として表示され、S24で作成した乱数が外れの場合、即ち取得した乱数が10〜30の何れかの場合には、S25にて作成された外れ図柄乱数に対応する外れ図柄が確定図柄として表示される。
【0157】
また、S36にて作成される1桁の当り図柄と外れ図柄は、0〜9で構成され、そのうち当り図柄は「3」、「7」、外れ図柄はそれ以外の数字となっている。つまり、S24にて当り乱数として0〜9の何れかが作成された場合は、S25にて作成されている当り図柄乱数に対応する当り図柄としての「3」または「7」の何れかがS36にて確定表示され、S24にて外れ乱数として10〜30の何れかが作成された場合は、S25にて作成されている外れ図柄乱数に対応する外れ図柄としての「0」、「1」、「2」、「4」、「5」、「6」、「8」、「9」の何れかがS36にて確定表示されるようになっている。
【0158】
なお、前記にて説明を省略したS25で作成される当り図柄乱数と外れ図柄乱数の作成方法は、詳しい説明は省略するが、前記したS24の乱数を作成する方法に準じて行われており、電源投入時から2msec毎のタイマ割り込みによりインクリメントする当り図柄用ループカウンタ及び外れ図柄用ループカウンタを作成し、普通図柄作動ゲート19を通過したタイミングに基づいてそれらのカウンタの中から各々1つの値を取得して当り図柄乱数及び外れ図柄乱数を作成するようになっている。例えば、当り図柄用ループカウンタとして0、1、外れ図柄用ループカウンタとして0、1、2、3、4、5、6、7を採用すれば、当り図柄乱数と当り図柄及び外れ図柄乱数と外れ図柄の数を整合させることができ、プログラミングしやすいという効果等がある。
【0159】
また、S24で作成される乱数及びS25で作成される当り図柄乱数と外れ図柄乱数は、電源投入時から2msec毎のタイマ割り込みによりインクリメントするループカウンタを採用したが、これらの乱数は、作動ゲート通過処理の1回の処理における全ての処理が終わった後、2msecになるまでの残余時間中にインクリメントし続けるようにしても良い。このようにすると、2msec毎にインクリメントされるときに比べ、作動ゲート通過処理の1回の処理における乱数の値の増分が不規則になり、当り乱数等を狙い打ちするような遊技者の攻略を困難にすることができる。
【0160】
図6に戻って、次に普通図柄遊技処理のS37にて、前記普通図柄制御処理のS36で確定表示された図柄が当り図柄か、または外れ図柄かを判定する。この判定では、S24で作成した乱数が当りの場合、即ち取得した乱数が0〜9の場合には当りと判定され(S37にてYES)、S24で作成した乱数が外れの場合、即ち取得した乱数が10〜30の場合には外れと判定される(S37にてNO)。そして、S37にて当りと判定された場合には、S38へ移行して始動入賞口開放処理を実行し、S37にて外れと判定された場合には、S38の始動入賞口開放処理を飛ばしてS42へ移行する。なお、このS37の当り判定処理は、前記したS24の乱数作成処理以降、且つS36の図柄を確定表示する以前の間であれば、いつ行っても良い。
【0161】
次に、図8に示すフローチャートを参照して始動入賞口開放処理(S38)を説明する。
S38の始動入賞口開放処理が実行されると、CPU102は、S39にて前記したRAM104領域にタイマT2を作成する。このタイマT2は、始動入賞口(電動チューリップ)11の羽根を開放制御しているソレノイド106の作動時間(始動入賞口(電動チューリップ)11の羽根の開放時間)を設定するもので、通常の遊技状態ではT2=0.2秒がセットされる。そして、S40へ移行して、CPU102は、ソレノイド106を制御して始動入賞口(電動チューリップ)11の羽根を開放し、この開放制御をT2がタイムアップ(T2=0)するまで継続する(S41)。そして、S41にてYESとなり、即ちT2がタイムアップしたら、S46へ移行して、始動入賞口(電動チューリップ)11の羽根を閉口し、この始動入賞口開放処理(S38)を終了して図6の普通図柄遊技処理に戻り、S42を実行する。
【0162】
S42では、カウンタAの値をディクリメント(1減算)して、S43の保留LED消灯制御処理へ移行する。
次に、図9に示すフローチャートを参照して保留LED消灯制御処理(S43)を説明する。
【0163】
この保留LED消灯制御処理(S43)が実行されると、まずS44にて、カウンタAの値が1以上か否かを判定し、1以上でない場合(S44にてNO)、即ちカウンタAの値が0の場合には、この保留LED消灯制御処理(S43)を終了して図6の普通図柄遊技処理に戻り、この処理の最初となるS29へ移行する。一方、S44にてYES、即ちカウンタAの値が1以上であった場合には、S45へ移行して4つある保留LED26a、26b、26c、26dのうちから該当する1つを図示しない保留LED26制御部にて消灯し、この保留LED消灯制御処理(S43)を終了して普通図柄遊技処理に戻り、S32へ移行する。
【0164】
ここでカウンタAの値と保留LED26a、26b、26c、26dとの関係を図2を参照して説明すると、カウンタAの値が2の場合には保留LED26aのみが点灯しており、カウンタAの値が3の場合には保留LED26a、26bが点灯しており、カウンタAの値が4の場合には保留LED26a、26b、26cが点灯しており、カウンタAの値が5の場合には保留LED26a、26b、26c、26dが点灯しており、カウンタAの値が0及び1の場合には保留LED26は点灯されないようになっている。
【0165】
なお、前記した普通図柄変動表示時間(タイマT1)及び始動入賞口開放時間(タイマT2)は、保留記憶数(カウンタA)に応じて適宜変動させても良い。例えば、保留記憶数が多い場合には、普通図柄変動表示時間(タイマT1)と始動入賞口開放時間(タイマT2)は短くしても良いし、この場合には、さらに保留記憶数に応じて段階的に短くしても良い。このようにすると、通過保留球数がはやく消化されていき、所謂オーバーフローする遊技球を少なくすることができ、遊技性が向上する。また、前記した当りか否かの判定は、当り、外れ用の乱数のみで決定していたが、当り図柄、外れ図柄用乱数をこれに加えて当りか否かを決定しても良い。このようにすると、ダブルチェックとなり判定の正確性が向上する。
【0166】
ここで、作動ゲート通過処理及び普通図柄遊技処理について具体例を挙げて説明する。
まず、遊技者の打球操作ハンドル2の操作により、打球発射装置から遊技球が発射され、打球誘導レール3と遊技領域形成レール4の間を通って遊技球が遊技領域5に打ち出され、普通図柄作動ゲート19を通過する。すると、作動ゲート検出装置120はその通過した遊技球を検出する。そして、CPU102は、作動ゲート検出装置120からの作動ゲート検出信号を受けて、RAM104領域に設けられたカウンタAの値が5未満か否かを判定する。これは、カウンタAの値が5になっていると、保留LED26a、26b、26c、26dが全て点灯して保留記憶数(通過保留球数)が上限になっているので、この場合には遊技球が普通図柄作動ゲート19を通過しても何も処理を行わないためのもので、今回のケースでは、遊技開始後、最初に遊技球が普通図柄作動ゲート19を通過したので、カウンタAの値は0がセットされており、従ってカウンタAの値は5未満と判定される。次に、CPU102は、カウンタAの値を1加算して1にし、普通図柄作動ゲート19を通過したタイミングに基づいて乱数を取得して作成し、その作成した乱数をRAM104領域に設けられた所定の記憶テーブルにストア(格納)する。今回は乱数として15が取得されたこととし、これは外れ乱数なのでCPU102は、この外れ乱数に対応する外れ図柄乱数を作成し、その作成した外れ図柄乱数をRAM104領域に設けられた所定の記憶テーブルにストア(格納)する。そして、次にカウンタAの値が2以上か否かを判定する。今回はカウンタAの値が1なので、保留LED26は点灯されない。
【0167】
またCPU102は、カウンタAの値が1になるとRAM104領域にタイマT1を作成し、今回はT1に30秒をセットして、普通図柄表示器18にて普通図柄を変動表示させ、この変動表示を30秒間継続し、前記した外れ図柄乱数に基づいて外れ図柄、例えば「5」を確定表示する。そしてCPU102は、前記取得した乱数に基づいて当りか否かを判定し、今回は取得した乱数が15なので外れと判定し、始動入賞口(電動チューリップ)11の羽根は開放せずに、カウンタAの値を1減算して0にする。そして、遊技球が普通図柄作動ゲート19を通過するまで待機する。
【0168】
次に、前記具体例のなかで、普通図柄が30秒間変動表示している間に遊技球が1個普通図柄作動ゲート19を通過した場合には、CPU102は、カウンタAの値を1加算して2にし、普通図柄作動ゲート19を通過したタイミングに基づいて乱数を取得し、その取得した乱数をRAM104領域に設けられた所定の記憶テーブルにストア(格納)する。今回は乱数として2が取得されたこととし、これは当り乱数なのでCPU102は、この当り乱数に対応する当り図柄乱数を作成し、その作成した当り図柄乱数をRAM104領域に設けられた所定の記憶テーブルにストア(格納)する。そして、次にカウンタAの値が2以上か否かを判定する。今回はカウンタAの値が2なので、保留LED26aを点灯する。即ち、これは保留記憶数(通過保留球数)が1個あり、現在変動表示している普通図柄が確定表示された後、もう1回普通図柄が変動表示することを遊技者に報知している。そして現在変動表示している普通図柄が30秒経過して普通図柄表示器18に外れ図柄として「5」が確定表示された後、カウンタAの値を1減算して1にし、保留LED26aを消灯させ、再び普通図柄が変動表示を開始する。
【0169】
ここでCPU102は、今回もT1に30秒をセットしており、この変動表示を30秒間継続し、前記した当り図柄乱数に基づいて当り図柄、例えば「7」を確定表示する。そしてCPU102は、前記取得し記憶した乱数に基づいて当りか否かを判定し、今回は乱数が2なので当りと判定し、RAM104領域にタイマT2を作成する。今回はT2に0.2秒をセットして、始動入賞口(電動チューリップ)11の羽根を0.2秒間継続して開放する。そしてカウンタAの値を1減算して0にする。そして、遊技球が普通図柄作動ゲート19を通過するまで待機する。なお、ここで、普通図柄が30秒間変動表示している間に遊技球が2個以上普通図柄作動ゲート19を通過していた場合には、カウンタAの値は1以上(5未満)になるので、この場合には再び普通図柄の変動表示を開始する。
【0170】
次に本実施例のCPU102が実行する始動入賞口入賞処理について図10及び図11に示すフローチャートに沿って説明する。
この始動入賞口入賞処理は、中央制御装置100のCPU102によって行われるものであり、図示しない電源装置から、この中央制御装置100を含む遊技機1の各部に動作電力が供給されることによって開始される。なお、この始動入賞口入賞処理は、前記した普通図柄遊技処理及び作動ゲート通過処理と平行して処理され、2msec毎のタイマ割り込みにより繰り返し実行される。
【0171】
この始動入賞口入賞処理が実行されると、CPU102は図10のフローチャートに示すように、まず始動入賞検出装置116が始動入賞口11へ入賞した遊技球を検出しているか否かを判定し(S50)、遊技球を検出していない場合には(S50にてNO)、遊技球を検出するまで待機する。一方、遊技球を検出しているときには(S50にてYES)、始動入賞検出装置116によりCPU102へ始動入賞検出信号を送出し、S51に移行してカウンタBの値が5未満か否かを判定する。
【0172】
このカウンタBは、前記したカウンタAと同様なもので、保留LED25の保留記憶数(保留球数)を記憶するために前記したRAM104領域に設けられたカウンタであり、始動入賞検出装置116が始動入賞口11へ入賞した遊技球を検出したときに係わりミニマム値0からマックス値5まで変動し、電源投入時には初期化されてミニマム値の0がセットされようになっている。
【0173】
そして、S51でNO、即ちカウンタBが5の値のときには、S50に戻って、始動入賞検出装置116が遊技球を検出するまで待機する。S51でYES、即ちカウンタBが0〜4の値のときには、S52へ移行して、CPU102は前記した始動入賞検出信号を基に、カウンタBの値をインクリメント(1加算する)する。次に、S53へ移行し、大当り、外れを決定する大当り乱数を作成する。この乱数は、0〜350で構成され、そのうちの7が当り乱数となっている(大当り確率1/351)。なお、この大当り確率(1/351)は、適宜手段にて、直接的に、あるいは間接的に遊技者に報知しても良い。
【0174】
この乱数の作成方法は、電源投入時0から順に2msec毎のタイマ割り込みによりインクリメントされ、350になったら次に0に戻るループカウンタとして構成されており、始動入賞口11へ入賞したタイミングに基づいて0〜350の中から1つの値を取得して作成するようになっている。従って、その取得した乱数が7であれば当りとなり、0〜6、8〜350の何れかであれば外れとなる。そしてCPU102は、その作成した乱数をRAM104領域に設けられた所定の記憶テーブルにストア(格納)する。そして次に、特別図柄表示器6に確定表示するための大当り図柄乱数と外れ図柄乱数を作成し(S54)、その作成した図柄乱数をRAM104領域に設けられた所定の記憶テーブルにストア(格納)し、S55の保留LED点灯制御処理へ移行する。なお、大当り図柄乱数と外れ図柄乱数の作成方法については後述する。
【0175】
次に、図11に示すフローチャートを参照して保留LED点灯制御処理(S55)を説明する。
この保留LED点灯制御処理(S55)が実行されると、まずS56にて、カウンタBの値が2以上か否かを判定し、2以上でない場合(S56にてNO)、即ちカウンタBの値が0または1の場合には、この保留LED点灯制御処理(S55)を終了して始動入賞口入賞処理に戻り、S50へ戻る。一方、S56にてYES、即ちカウンタBの値が2以上であった場合には、S57へ移行して4つある保留LED25a、25b、25c、25dのうちから該当する1つを図示しない保留LED25制御部にて点灯し、この保留LED点灯制御処理(S55)を終了して始動入賞口入賞処理に戻り、S50へ戻る。そして、次の始動入賞口11への入賞球があるまで待機する。
【0176】
次に本実施例のCPU102が実行する特別図柄遊技処理について図12、図13、図14、図15、図16、図17及び図18に示すフローチャートに沿って説明する。
この特別図柄遊技処理は、前述した始動入賞口入賞処理と同様、中央制御装置100のCPU102によって行われるものであり、図示しない電源装置から、この中央制御装置100を含む遊技機1の各部に動作電力が供給されることによって開始される。なお、この特別図柄遊技処理は、前記した普通図柄遊技処理、作動ゲート通過処理及び始動入賞口入賞処理と平行して処理され、2msec毎のタイマ割り込みにより繰り返し実行される。
【0177】
この特別図柄遊技処理が実行されると、CPU102は図12のフローチャートに示すように、まずS60にて、カウンタBの値が1以上か否かを判定し、1以上でない場合(S60にてNO)、即ちカウンタBの値が0の場合には、カウンタBの値が1以上になるまで待機する。一方、S60にて、カウンタBの値が1以上の場合(S60にてYES)には、S61の特別図柄制御処理へ移行する。
【0178】
次に、図13に示すフローチャートを参照して特別図柄制御処理(S61)を説明する。
S61の特別図柄制御処理が開始されるとCPU102は、前記したRAM104領域にタイマT5を作成する(S62)。このタイマT5は、特別図柄を変動開始させ、所定時間経過後この変動表示を停止させて特別図柄を確定表示させるときまでの時間を設定するもので、通常の遊技状態ではT5=6〜30秒がセットされる。そして、S63へ移行して、CPU102は表示器コントローラ111を制御信号を送出して特別図柄表示器6にて特別図柄、即ち各図柄表示部8、9、10に表示される特別図柄を変動表示させ、この変動表示をT5がタイムアップ(T5=0)するまで継続する(S64)。
【0179】
ここで、各図柄表示部8、9、10が変動表示開始から停止するまでの時間は、各々違っており、変動表示開始のときには各図柄表示部8、9、10は各々同時に行い、変動表示を停止するときには、まず左図柄表示部8が停止し、次に右図柄表示部9が停止し、最後に中図柄表示部10が停止するようになっている。そして、左図柄表示部8と次に右図柄表示部9が停止した段階で、両者が同じ特別図柄であった場合には所謂リーチとなり、この場合には特別図柄表示器6にてキャラクタ等を使用して遊技者の興趣をそそる様々な演出(リーチアクション)が行われる。なお、各図柄表示部8、9、10が変動表示開始から停止するまでの態様は、前記した以外であっても良く、様々な態様が考えられる。例えば、各図柄表示部8、9、10が変動表示を開始するときに、時間差を設けても良いし、各図柄表示部8、9、10が変動表示を停止するとき、同時に停止させても良いし、さらに各図柄表示部8、9、10が変動表示を開始する順序を変えても良いし、各図柄表示部8、9、10が変動表示を停止する順序を変えても良い。このように様々な態様を混在させ、例えば当該変動表示の結果がリーチにならない場合には、当該変動表示を開始するときに、各図柄表示部8、9、10を各々同時に行うと共に、当該変動表示を停止するときには、まず左図柄表示部8を停止し、次に右図柄表示部9を停止し、最後に中図柄表示部10を停止するようにし、一方、当該変動表示の結果がリーチになる場合には、当該変動表示を開始するときに、各図柄表示部8、9、10の変動表示の開始時に時間差を設けたり、若しくは変動表示を開始する順序を変えたり、または各図柄表示部8、9、10が変動表示を停止するときに、同時に停止させたり、若しくは変動表示を停止する順序を変えたりし、遊技者に当該変動表示の結果がリーチになることを予告報知するようにしても良い。さらに、この場合には、これら変動表示開始から停止するまでの態様を、各々変動表示の結果がリーチ外れ、及び後述する大当りや特定大当り等に対応するように変更すると良い。このようにすると、変動表示開始から停止するまでの態様により、遊技者は、今回の変動表示がどのような結果になるか想定でき、遊技性が向上し、遊技者の遊技意欲が増大する。
【0180】
図13に戻って、T5がタイムアップ(T5=0)したら(S64YES)、S65へ移行して、大当り図柄または外れ図柄を特別図柄表示器6に確定表示する。そして、特別図柄制御処理(S61)を終了して図12の特別図柄遊技処理に戻り、S66を実行する。このS65にて確定表示される大当り図柄または外れ図柄は、前記したS53及びS54(図10)にて作成された大当り乱数を前記RAM104領域に設けられた所定の記憶テーブルから呼び出し、該大当り乱数に基づいて処理されるもので、S53で作成した大当り乱数が当りの場合、即ち取得した大当り乱数が7の場合には、S54にて作成された大当り図柄乱数に対応する大当り図柄が確定図柄として表示され、S53で作成した大当り乱数が外れの場合、即ち取得した大当り乱数が0〜6、8〜350の場合には、S54にて作成された外れ図柄乱数に対応する外れ図柄が確定図柄として表示される。
【0181】
ここで、S54にて作成される3桁の特別図柄(大当り図柄及び外れ図柄)について詳述する。
特別図柄表示器6の各図柄表示部8、9、10に確定表示する3桁の特別図柄は、全14図柄(「1」「2」「3」「4」「5」「6」「7」「8」「9」「A」「B」「C」「D」「E」)であり、S63にて行われる特別図柄変動表示は、これらの特別図柄を恰も上下方向に移動しているかのように擬似的に変動を行って表示するようになっている。また、特別図柄表示器6の各図柄表示部8、9、10には、各々同一配列で以下の通常図柄の「2」、「4」、「6」、「8」、「C」、「D」、「E」と、特定図柄の「1」、「3」、「5」、「7」、「9」、「A」、「B」の全14図柄が前記の順でS63にて連続的に表示されるようになっている。なお、特別図柄のうち特定図柄は、通常図柄よりも目立つように赤色で着色され、遊技者がすぐわかるようになっている。また、特定図柄のうち「9」、「A」、「B」は、特別図柄表示器6の各図柄表示部8、9、10に連続して表示されるようになっている。
【0182】
また、大当り図柄は、各図柄表示部8、9、10で確定表示された特別図柄の組合せが予め定められた組合せである全14通りの同一図柄の組合せ「111」〜「EEE」となっており、また外れ図柄は、それら以外の組合せ(全2730通り)となっている。つまり、S53にて大当り乱数として7が作成された場合は、S54にて作成されている大当り図柄乱数に対応した大当り図柄としての「111」〜「EEE」の何れかがS65にて最終的に各図柄表示部8、9、10に確定表示され、S53にて外れ乱数として0〜6、8〜350の何れかが作成された場合は、S54にて作成されている外れ図柄乱数に対応した外れ図柄としての「111」〜「EEE」以外の何れかがS65にて最終的に各図柄表示部8、9、10に確定表示されるようになっている。
【0183】
また、大当り図柄には、前記通常図柄の組合せである「222」、「444」、「666」、「888」、「CCC」、「DDD」、「EEE」の通常大当図柄と、特定図柄の組合せである「111」、「333」、「555」、「777」、「999」、「AAA」、「BBB」の特定大当図柄とがあり、この通常大当図柄及び特定大当図柄は、後に詳述するが、遊技者に与えられる遊技価値が異なるようになっており、通常大当図柄よりも特定大当図柄のほうが遊技者にとって価値あるものとなっている。従って、前記したように特定図柄のうち「9」、「A」、「B」は、連続して表示されるようになっているので、即ち特定図柄群を形成して特別図柄表示器6に長く変動表示されるので、遊技者は遊技価値の高い特定大当図柄に係わる特別図柄が確定表示されることに高い期待感をもって特別図柄表示器6を注視することができ、遊技の興趣性が高められる。
【0184】
また、前記した特別図柄を特別図柄表示器6に変動表示後確定表示させるタイマT5は、通常の遊技状態ではT5=6〜30秒がセットされているが、これは、単なる外れ図柄を確定表示させるときには6秒、それ以外の所謂リーチ外れ図柄や大当り図柄のときには、その態様に応じて6〜30秒がT5にセットされるようになっている。
【0185】
なお、前記にて説明を省略したS54で作成される大当り図柄乱数と外れ図柄乱数の作成方法は、前記したS53の乱数を作成する方法に準じて行われており、電源投入時から2msec毎のタイマ割り込みによりインクリメントする大当り図柄用ループカウンタ及び外れ図柄用ループカウンタを作成し、始動入賞口11へ入賞球が入賞したタイミングに基づいてそれらのカウンタの中から各々1つの値を取得して大当り図柄乱数及び外れ図柄乱数を作成するようになっている。例えば、一つの大当り図柄用ループカウンタと三つの外れ図柄用ループカウンタA、B、Cを作成し、大当り図柄用ループカウンタとして0〜13、外れ図柄用ループカウンタA、B、Cとして0〜13を採用する。そして、大当り図柄用ループカウンタのうち1、3、5、7、9、11、13が前記した特定大当図柄に対応させ、0、2、4、6、8、10、12が前記した通常大当図柄に対応させ、一方、外れ図柄用ループカウンタA、B、Cは、各々特別図柄表示器6の図柄表示部8、9、10に対応させる。なお、外れ図柄用ループカウンタA、B、Cは、各々同期しないように外れ図柄用ループカウンタAが1回ループしたら、外れ図柄用ループカウンタBがインクリメント(+1)され、外れ図柄用ループカウンタBが1回ループしたら、外れ図柄用ループカウンタCがインクリメント(+1)されるようになっている。また、外れ図柄用ループカウンタA、B、Cが偶然同じ値になったときには、三者のうち何れかの値を強制的に、変更(例えば外れ図柄用ループカウンタC)するようになっている。またさらに、外れ図柄乱数は、外れ図柄用ループカウンタに加えてリーチ外れ図柄用ループカウンタを採用しても良い。
【0186】
また、S53で作成される大当り乱数及びS54で作成される大当り図柄乱数と外れ図柄乱数は、電源投入時から2msec毎のタイマ割り込みによりインクリメントするループカウンタを採用したが、これらの乱数は、始動入賞口入賞処理の1回の処理における全ての処理が終わった後、2msecになるまでの残余時間中にインクリメントし続けるようにしても良い。このようにすると、2msec毎にインクリメントされるときに比べ、始動入賞口入賞処理の1回の処理における乱数の値の増分が不規則になり、大当り乱数等を狙い打ちするような遊技者の攻略を困難にすることができる。
【0187】
図12に戻って、次に特別図柄遊技処理のS66にて、前記特別図柄制御処理(S61)のS65で確定表示された図柄が大当り図柄か、または外れ図柄かを判定する。この判定では、S53で作成した乱数を前記RAM104領域に設けられた所定の記憶テーブルから呼び出し、該乱数が大当りの場合、即ち取得した乱数が7の場合には大当りと判定され(S66にてYES)、S53で作成した乱数が外れの場合、即ち取得した乱数が0〜6、8〜350の何れかの場合には外れと判定される(S66にてNO)。そして、S66にて大当りと判定された場合には、S67へ移行して大当り処理を実行し、S66にて外れと判定された場合には、S125へ移行する。なお、このS66の大当り判定処理は、前記したS53の大当り乱数作成処理以降、且つS65の図柄を確定表示する以前の間であれば、いつ行っても良い。
【0188】
次に、図14に示すフローチャートを参照して大当り処理(S67)を説明する。
特別図柄遊技処理において大当り処理(S67)が実行されると、CPU102は、前記したRAM104領域に大入賞口7を開口する回数を計数する開口回数カウンタ(初期値0)を作成し、該開口回数カウンタをインクリメント(+1)する(S70)。なお、この開口回数カウンタの値は、大当り遊技におけるラウンド数としても利用される。次にCPU102は、S71にてRAM104領域にタイマT6を作成する。このタイマT6は、大入賞口7を開口制御しているソレノイド107の最高作動時間(大入賞口7の最高開口時間)を設定するもので、T6=30秒がセットされる。次にCPU102はS72へ移行して、RAM104領域に入賞カウンタを作成する。この入賞カウンタは、大入賞口7が開口中に、該大入賞口7に入賞した遊技球をカウントするカウンタで、初期値は0がセットされ、大入賞口7に設けられ大当り処理(S67)中アクティブにされた前記したカウントスイッチ117からの遊技球入賞信号を受けてカウントアップされる。
【0189】
そして、S73へ移行して、CPU102は、ソレノイド107を制御して大入賞口7を開口し、S74へ移行して、大入賞口7の開口時間がタイムアップ(T6=0)したか否かを判定し(S74)、タイムアップ(T6=0)していなければ(S74にてNO)入賞カウンタが10以上であるか否か、即ち大入賞口7への遊技球の入賞個数が10個以上であるか否かを判定する(S75)。そして大入賞口7への遊技球の入賞個数が10個に達していないのであれば(S75にてNO)、S74に戻って同様な処理(S74、S75)を繰り返す。一方、大入賞口7への遊技球の入賞個数が10個に達した場合(S75にてYES)、若しくは、大入賞口7の開口時間がタイムアップ(T6=0)したとき(S74にてYES)には、次にS76へ移行して大入賞口7に設けられ大当り処理(S67)中アクティブにされた前記した継続入賞スイッチ118のON、OFFを判定する。そして継続入賞スイッチ118の信号が検出(ON)されていれば(S76にてYES)、開口回数カウンタが16未満であるか否かを判定し(S77)、開口回数カウンタが16未満、即ち大入賞口7の開口回数が16回未満であれば、S69へ移行してCPU102は、ソレノイド107を制御して大入賞口7を一旦閉口(通常2秒程度)する。このS69の処理は、所謂インターバルタイムであり、開口回数カウンタがカウントアップする前、即ち大当り遊技において次のラウンドへ移行するときに行われる。
【0190】
そしてS70へ戻って、同処理(S70〜S77)を繰り返す。一方、S77にて開口回数カウンタが16に達した場合(S77にてNO)には、CPU102はソレノイド107を制御して大入賞口7を閉口し(S78)、この大当り処理を終了して特別図柄遊技処理に戻り、S79へ移行する。また、S76にて継続入賞スイッチ118が非検出(OFF)状態である場合(S76にてNO)には、CPU102はソレノイド107を制御して大入賞口7を閉口し(S78)、この大当り処理を終了して特別図柄遊技処理に戻り、S79へ移行する。
【0191】
なお、このS67の大当り処理においては、CPU102は表示器コントローラ111に制御信号を送出して、特別図柄表示器6にキャラクタ等を用いて様々な趣向を凝らした表示(所謂大当りデモンストレーション)を行うと共に、音楽等を駆使し遊技者を楽しませるようになっている。また、この大当りデモンストレーション中においても、大当り図柄は適宜特別図柄表示器6に表示され、遊技者に大当り図柄を報知するようになっている。
【0192】
図12に戻り、S67の大当り処理が終わるとS79へ移行し、ここで今回の大当りが特定大当りか否か、即ちS54にて作成された図柄乱数に基づき、S65にて確定表示された大当り図柄が前記した特定大当図柄か、または通常大当図柄かが判定される。そして、S79にて特定大当りと判定された場合(S79にてYES)には、S80へ移行して、後述する特定大当り処理を実行する。一方、S79にて特定大当りと判定されなかった場合(S79にてNO)には、S125へ移行する。
【0193】
次に、図15に示すフローチャートを参照して特定大当り処理(S80)を説明する。
この特定大当り処理(S80)が実行されるとCPU102は、まずS81にて時短処理を実行する。ここで、図16に示すフローチャートを参照してS81の時短処理を説明する。
【0194】
時短処理(S81)が開始されるとCPU102は、S82にて前記した作動ゲート通過処理のS24にて作成した乱数を変更する。通常時、S24において作成される乱数は、当りとなる抽選確率は10/31であるが、特定大当り処理(S80)が実行されたことによって、この当りとなる抽選確率を28/31に上昇させる。これは、前記した0〜30で構成された乱数のうち0〜9を当り乱数としていたのを、0〜27を当り乱数に変更することで行う。
【0195】
次に、S83へ移行して、前記した普通図柄制御処理(S32)のS33にて作成したタイマT1を変更する。通常時、S33において作成されるタイマT1は30秒であるが、特定大当り処理(S80)が実行されたことによって、このタイマT1を2秒に短縮する。即ち、前記した普通図柄制御処理(S32)のS34で普通図柄の変動表示が開始され、S36にて当り図柄または外れ図柄が確定表示されるまでの時間が30秒であったのを、2秒に短縮する。
【0196】
次に、S84へ移行して、前記した始動入賞口開放処理(S38)のS39にて作成したタイマT2を変更する。通常時、S39において作成されるタイマT2は0.2秒であるが、特定大当り処理(S80)が実行されたことによって、このタイマT2を2秒に延長する。即ち、前記した始動入賞口開放処理(S38)のS40で実行される始動入賞口(電動チューリップ)11の羽根の開放時間が0.2秒であったのを、2秒に延長する。
【0197】
次に、S85へ移行して、前記した始動入賞口入賞処理のS53にて作成した大当り乱数を変更する。通常時、S53において作成される大当り乱数は、大当りとなる抽選確率は1/351であるが、特定大当り処理(S80)が実行されたことによって、この大当りとなる抽選確率を6/351に上昇させる。これは、前記した0〜350で構成された大当り乱数のうち7のみ大当り乱数としていたのを、7、33、77、111、222、277を大当り乱数に変更することで行う。
【0198】
次に、S86へ移行して、前記した特別図柄制御処理(S61)のS62にて作成したタイマT5を変更する。通常時、S62において作成されるタイマT5は6〜30秒であるが、特定大当り処理(S80)が実行されたことによって、このタイマT5を3秒に短縮する。即ち、前記した特別図柄制御処理(S61)のS63で特別図柄の変動表示が開始され、S65にて大当り図柄または外れ図柄が確定表示されるまでの時間が6〜30秒であったのを、3秒に短縮する。
【0199】
なお、S65にて大当り図柄及びリーチ外れ図柄が確定表示される場合には、大当り図柄及びリーチ外れ図柄が確定表示されない場合より、即ちリーチ外れ図柄以外の外れ図柄が確定表示される場合より、この変動表示の時間を長くしても良い。例えば、このタイマT5を、S65にて大当り図柄及びリーチ外れ図柄が確定表示される場合には3秒に、リーチ外れ図柄以外の外れ図柄が確定表示される場合には2秒にしても良いし、また、S65にて大当り図柄及びリーチ外れ図柄が確定表示される場合には、それらの態様によって5〜15秒に、リーチ外れ図柄以外の外れ図柄が確定表示される場合には3秒にしても良い。このようにすると、特定大当り処理(S80)において、全ての特別図柄の変動表示の時間が一律に短縮する場合に比べ、大当り図柄及びリーチ外れ図柄が確定表示されるときには、リーチにならずに外れ図柄が確定表示されるときよりも変動表示の時間を長くして、遊技者にキャラクタ等を使用して特別図柄表示器6に興趣ある演出画像やリーチアクション等を提供でき、遊技性を向上させることができる。またS85にて上昇した大当りとなる抽選確率(6/351)は、適宜手段にて、直接的あるいは間接的に遊技者に報知しても良い。
【0200】
そして、この時短処理(S81)を終了して図15の特定大当り処理(S80)へ戻り、S87の作動ゲート通過処理の禁止を実行する。即ちこのS87の処理は、前記した作動ゲート通過処理のS20〜S26(保留LED点灯制御処理のS27、S28も含む)の処理を禁止する。従って、特定大当り処理(S80)が実行される前の通常の遊技状態にて記憶された通過保留球数(カウンタAの値)や保留LED26の点灯状態は保持されることとなる。これは、CPU102がRAM104領域の所定の記憶テーブルに書き込んで記憶することで行う。ただし、この作動ゲート通過処理禁止(S87)が実行されるときに普通図柄遊技処理が処理中の場合には、即ち、S29〜S43の処理を実行中の場合には、S43の処理が終了するのを待ってから記憶している通過保留球数(カウンタAの値)や保留LED26の点灯状態を保持する。
【0201】
そして次にS88に移行して、始動入賞口入賞処理の禁止を実行する。即ちこのS88の処理は、S87の作動ゲート通過処理の禁止と同様に、前記した始動入賞口入賞処理のS50〜S55(保留LED点灯制御処理のS56、S57も含む)の処理を禁止する。従って、特定大当り処理(S80)が実行される前の通常の遊技状態にて記憶された保留球数(カウンタBの値)や保留LED25の点灯状態は保持されることとなる。これは、CPU102がRAM104領域の所定の記憶テーブルに書き込んで記憶することで行う。
【0202】
そしてS89に移行して、普通図柄変動禁止を実行する。この普通図柄変動禁止(S89)が実行されるとCPU102は、前記した普通図柄制御処理(S32)のS36にて確定表示された直前の当り図柄または外れ図柄を普通図柄表示器18に維持し、普通図柄の変動表示を禁止する。ただし、この普通図柄変動禁止(S89)が実行されるときに普通図柄が変動表示している場合には、前記に従い、当該変動表示が停止し普通図柄が確定表示されるのを待ってから、普通図柄の変動表示を禁止する。そしてS90に移行して、特別図柄変動禁止を実行する。この特別図柄変動禁止(S90)が実行されるとCPU102は、S89の普通図柄変動禁止の処理と同様に、前記した特別図柄制御処理(S61)のS65にて確定表示された大当り図柄を特別図柄表示器6に維持し、各図柄表示部8、9、10の変動表示を禁止する。そしてS91へ移行して通過保留球数Sの抽選決定を行う。
【0203】
このS91は、次のS92にて実行される特定作動ゲート通過処理における通過保留球数Sを決定するもので、この決定は抽選によって行われる。この抽選方法は任意であるが、例えば電源投入時0から順に2msec毎のタイマ割り込みによりインクリメントされ、4になったら次に0に戻るループカウンタを作成し、前記した大当り処理(S67)にて大入賞口7へ遊技球が入賞してカウントスイッチ117が遊技球を検出したタイミングに基づいて0〜4の中から1つの値を取得して乱数を作成し、この乱数を例えば0が通過保留球数の40、1が通過保留球数の50、2が通過保留球数の60、3が通過保留球数の70、4が通過保留球数の80というように各々対応するようにすれば良い。従って、その取得した乱数が例えば1であれば通過保留球数Sは50となる。なお、後に詳述するが、通過保留球数Sが決定すると、その旨が特別図柄表示器6に表示されるようになっている。そして通過保留球数Sの抽選決定が行われたらS92へ移行して、特定作動ゲート通過処理を実行する。
【0204】
なお、通過保留球数Sは、大当りの抽選確率に基づいて設定しても良い。大当りの抽選確率は、前記した時短処理(S81)のS85にて6/351(1/58.5)に上昇されているので、この場合には例えば、抽選することなく通過保留球数Sを50と予め設定する。これは、時短処理(S81)が実行されている場合における始動入賞口(電動チューリップ)11への遊技球の入賞数を、予め試験等で実測しておくことで行う。例えば、その実測値が、通過保留球数Sが50と設定されている間に約60個の遊技球が始動入賞口(電動チューリップ)11へ入賞するときには、即ち、時短処理(S81)が実行され、S82にて普通図柄が当りとなる抽選確率が28/31に上昇され、S83にて普通図柄の変動表示時間が2秒に短縮され、さらにS84にて始動入賞口(電動チューリップ)11の羽根の開放時間が2秒に延長されている場合において、普通図柄表示器18にて普通図柄の変動表示が50回実行されている間に約60個の遊技球が始動入賞口(電動チューリップ)11へ入賞するという実測値が確認されたきには、大当りの抽選確率の分母は58.5であるので、その58.5プラスマイナス10%の範囲内、即ち52.65〜64.35の範囲内から、通過保留球数Sを50と設定したものである。
【0205】
このように通過保留球数Sを大当りの抽選確率に基づいて設定すると、後述する特定始動入賞口入賞処理(S99)により、この特定大当り処理(S80)における内部的に設定した大当りの抽選確率と特別図柄表示器6で遊技者に提供する特別図柄の変動表示回数、即ち内部上の確率と表示上の確率とを略整合させることができる。このようにすると遊技者は、この特定大当り処理(S80)が実行されると、1回は大当りを獲得する蓋然性が高くなり、遊技の趣興性が高められる。ただし、あくまでもこれは、平均的な遊技者が対象であり、当然ながら遊技者がもっている技術により左右されることになり、従って、遊技者自身の技術介入によって遊技が左右されることにもなるので、さらに遊技性が増し、遊技者の遊技意欲の向上にもつながる。なお、この例では、大当りの抽選確率のプラスマイナス10%の範囲内で通過保留球数Sを設定するようにしたが、このプラスマイナス10%の範囲は適宜変更しても良い。ただし、あまり許容範囲を大きくすると前記した内部上の確率と表示上の確率が乖離するので好ましくない。
【0206】
そして、S91のように、通過保留球数Sを抽選により決定する場合には、即ち前記したように所定の複数の通過保留球数40、50、60、70、80の中から一つを抽選する場合には、その所定の複数の通過保留球数のうちの少なくとも一つを大当りの抽選確率に基づいて設定するようにしても良い。このケースでは、前記したように50が該当する。また、これとは別の方法として、所定の複数の通過保留球数の平均値を大当りの抽選確率に基づいて設定するようにしても良い。このケースでは、所定の複数の通過保留球数40、50、60、70、80の平均値は60なので、これは前記した予め実測してある実測値から、遊技球が始動入賞口(電動チューリップ)11へ入賞する個数は72個となり、前記した許容範囲52.65〜64.35から逸脱してしまう。従ってこのような場合には、例えば所定の複数の通過保留球数を30、40、50、60、70(平均値50、遊技球が始動入賞口(電動チューリップ)11へ入賞する個数60個)とすれば良い。
【0207】
次に、図17に示すフローチャートを参照して特定作動ゲート通過処理(S92)を説明する。
この特定作動ゲート通過処理(S92)は、前記したS79にて特定大当りと判定された場合に、作動ゲート通過処理に変わって特定大当り処理(S80)中実行される処理で、この処理が実行されるとCPU102は、まずS93にて作動ゲート検出装置120が普通図柄作動ゲート19を通過した遊技球を検出しているか否かを判定し、遊技球を検出していない場合には(S93にてNO)、遊技球を検出するまで待機する。一方、S93にてYES、即ち遊技球を検出しているときには、作動ゲート検出装置120によりCPU102へ作動ゲート検出信号を送出し、S94に移行して通過保留カウンタTHの値をインクリメント(1加算する)する。
【0208】
この通過保留カウンタTHは、前記したカウンタA及びカウンタBと同様なもので、特定大当り処理(S80)中の通過保留球数を記憶するために前記したRAM104領域に設けられたカウンタであり、初期値は0がセットされ、作動ゲート検出装置120が普通図柄作動ゲート19を通過した遊技球を検出したときにカウントアップされて前記した通過保留球数がSになるまで変動する。
【0209】
次に、S95へ移行し、CPU102は、当り、外れを決定する乱数を作成し、その作成した乱数をRAM104領域に設けられた所定の記憶テーブルにストア(格納)する。この乱数は、前記した時短処理(S81)のS82にて処理された変更された乱数である。そして次に、前記した柄作動ゲート通過処理のS25と同様に、普通図柄表示器18に確定表示するための図柄乱数と外れ図柄乱数を作成し(S96)、その作成した図柄乱数をRAM104領域に設けられた所定の記憶テーブルにストア(格納)し、S97へ移行して、後に詳述するが、特別図柄表示器6にS94にて設定された通過保留カウンタTHの値、即ち通過保留球数を表示する。そして、S98へ移行して、通過保留カウンタTHの値が前記S91の処理にて決定されたS以上か否か、即ち通過保留球数がS以上になったか否かを判定する。そして通過保留カウンタTHがS以上になっていると判定(S98にてYES)されると、この特定作動ゲート通過処理(S92)を終了してS99へ移行する。一方、通過保留カウンタTHがS以上になっていないと判定(S98にてNO)されると、再びS93に戻ってこの特定作動ゲート通過処理(S92)を繰り返し実行する。
【0210】
ここで、これらS92の特定作動ゲート通過処理を繰り返し実行している間に、始動入賞口(電動チューリップ)11に入賞した遊技球は、S88の始動入賞口入賞処理禁止の処理により、始動入賞口(電動チューリップ)11に入賞したにもかかわらず保留球として記憶されないが、当該入賞に対する賞球は払い出されるようになっている。
【0211】
図15に戻って、特定作動ゲート通過処理(S92)が終了すると、S99及びS106へ移行して、特定始動入賞口入賞処理及び普通図柄変動禁止解除の処理を実行する。なお、S99の特定始動入賞口入賞処理とS106〜S109の処理は、並行的に処理される。ここでは、まず、図18に示すフローチャートを参照して特定始動入賞口入賞処理(S99)から説明する。
【0212】
この特定始動入賞口入賞処理(S99)は、前記したS79にて特定大当りと判定された場合に、始動入賞口入賞処理に変わって特定大当り処理(S80)中実行される処理で、この処理が実行されるとCPU102は、まずS100にて始動入賞検出装置116が始動入賞口11へ入賞した遊技球を検出しているか否かを判定し、遊技球を検出していない場合には(S100にてNO)、遊技球を検出するまで待機する。一方、S100にてYES、即ち遊技球を検出しているときには、始動入賞検出装置116によりCPU102へ始動入賞検出信号を送出し、S101に移行して保留カウンタHの値をインクリメント(1加算する)する。
【0213】
この保留カウンタHは、前記したカウンタA及びカウンタBと同様なもので、特定大当り処理(S80)中の保留球数を記憶するために前記したRAM104領域に設けられたカウンタであり、初期値は0がセットされ、始動入賞検出装置116が始動入賞口11へ入賞した遊技球を検出したときにカウントアップされて前記した通過保留球数Sが消化されるまで変動する。
【0214】
次に、S102へ移行し、CPU102は、大当り、外れを決定する大当り乱数を作成し、その作成した大当り乱数をRAM104領域に設けられた所定の記憶テーブルにストア(格納)する。この乱数は、前記した時短処理(S81)のS85にて処理された変更された大当り乱数である。そして次に、前記した始動入賞口入賞処理のS54と同様に、特別図柄表示器6に確定表示するための大当り図柄乱数と外れ図柄乱数を作成し(S103)、その作成した図柄乱数をRAM104領域に設けられた所定の記憶テーブルにストア(格納)し、S104へ移行して、後に詳述するが、特別図柄表示器6にS101にて設定された保留カウンタHの値、即ち保留球数を表示する。そして、S105へ移行して、前記S91の処理にて決定された通過保留球数Sが消化されたか否かを判定する。なお、通過保留球数Sが消化されたか否かの判定は、後述するS107の処理の判定結果に基づいて行われる。そして通過保留球数Sが消化されたと判定(S105にてYES)されると、この特定始動入賞口入賞処理(S99)を終了してS110へ移行する。一方、通過保留球数Sが消化されていないと判定(S105にてNO)されると、再びS100に戻ってこの特定始動入賞口入賞処理(S99)を繰り返し実行する。
【0215】
図15に戻って、次に、特定始動入賞口入賞処理(S99)と並行的に処理されるS106〜S109の処理について説明する。S92の処理が終了すると、S106へ移行して、前記S89にて実行した普通図柄の変動禁止を解除し、即ち普通図柄表示器18に普通図柄の変動表示を開始させる。ここでは、S81の時短処理に係わり、前記した普通図柄制御処理(S32)のS33にて作成したタイマT1に2秒がセットされている。そして次のS107へ移行して、通過保留球数Sを消化したか否かを判定する。即ち、普通図柄表示器18にて実行された普通図柄の変動表示の回数が、通過保留球数Sと同じ回数になったか否かを判定する。そして、S107にて通過保留球数Sが消化されていないと判定された場合には(S107にてNO)、S108へ移行して、当りになったか否かを判定する。この当り判定(S108)においては、前記普通図柄制御処理(S32)のS36で確定表示された図柄が当り図柄か、または外れ図柄かを判定する。この判定では、S81の時短処理に係わり、特定作動ゲート通過処理(S92)のS95で作成した乱数を前記RAM104領域に設けられた所定の記憶テーブルから呼び出し、該乱数が当りの場合、即ち取得した乱数が0〜27の何れかの場合には当りと判定され(S108にてYES)、S95で作成した乱数が外れの場合、即ち取得した乱数が28〜30の何れかの場合には外れと判定される(S108にてNO)。なお、このS108の当り判定処理は、前記したS95の当り乱数作成処理以降、且つS36の図柄を確定表示する以前の間であれば、いつ行っても良い。
【0216】
そして、S108にて当りになっていないと判定された場合には(S108にてNO)、再びS107に戻って、S107若しくはS108の判定のうち、何れかがYESになるまでこれらの処理を繰り返す。一方、S108にてYES、即ち当りになったと判定された場合には、S109へ移行して、前記した始動入賞口開放処理(S38)と同様な処理を実行する。ここでは、S81の時短処理に係わり、当該始動入賞口開放処理(S38)のS39にて作成したタイマT2に2秒がセットされている。そして再びS107に戻って、通過保留球数Sを消化する(S107にてYES)までこれらS107〜S109の処理を繰り返す。一方、S107にて通過保留球数Sが消化されたと判定(S107にてYES)されると、S110へ移行する。
【0217】
ここで、S99及びS99〜S109の処理を繰り返し実行している間に、普通図柄作動ゲート19を通過した遊技球は、S87の作動ゲート通過処理禁止及びS92の特定作動ゲート通過処理により、普通図柄作動ゲート19を通過しても通過保留球として記憶されることはない。
【0218】
S99及びS106〜S109の処理が終了すると、S110にて繰越保留球数Kがあるか否かが判定される。この繰越保留球数Kは、後に詳述するが、特定大当り処理(S80)において、S91にて抽選決定された通過保留球数Sを消化したときの前記特定始動入賞口入賞処理(S99)のS101における保留カウンタHの値、即ち保留球数Hの消化中に再び特定大当りになったときに、当該保留球数Hのうち消化しきれず残った保留球数のことをいう。そして、繰越保留球数Kがあると判定された場合には(S110にてYES)、次のS111へ移行してCPU102は、S91にて抽選決定された通過保留球数Sを消化したときの前記特定始動入賞口入賞処理(S99)のS101における保留カウンタHの値、即ち保留球数Hを新たな保留球数H+Kに書き換えてRAM104領域の所定の記憶テーブルにストア(格納)し、S112へ移行する。一方、S110にてNO、即ち繰越保留球数Kがないと判定された場合には、S121へ移行してCPU102は、S91にて抽選決定された通過保留球数Sを消化したときの前記特定始動入賞口入賞処理(S99)のS101における保留カウンタHの値を、そのまま保留球数HとしてRAM104領域の所定の記憶テーブルにストア(格納)し、S112へ移行する。なお、後に詳述するが、繰越保留球数K及びH+Kが決定すると、その旨が特別図柄表示器6に表示されるようになっている。
【0219】
S112へ移行するとCPU102は、前記S93にて実行した特別図柄の変動禁止を解除し、即ち特別図柄表示器6の各図柄表示部8、9、10に特別図柄の変動表示を開始させる。ここでは、S81の時短処理に係わり、前記した特別図柄制御処理(S61)のS62にて作成したタイマT5に3秒がセットされている。そして次のS113へ移行して、保留球数を消化したか否かを判定する。ここでの保留球数は、S110で繰越保留球数Kがないと判定されている場合には保留球数Hとなり、S110で繰越保留球数Kがあると判定されている場合には保留球数H+Kとなる。なお、後に詳述するが、保留球数の消化状況は、その旨が特別図柄表示器6に逐次表示されるようになっている。そして、S113にて保留球数が消化されたと判定された場合には(S113にてYES)、S119へ移行して、前記した時短処理(S81)にて実行した変更、即ち乱数変更(S82)、タイマT1変更(S83)、タイマT2変更(S84)、大当り乱数変更(S85)及びタイマT5変更(S86)を解除してもとの設定値に戻し、そしてS120へ移行して、S88にて実行された始動入賞口入賞処理の禁止を解除する。即ち、S99にて実行されていた特定始動入賞口入賞処理に変えて始動入賞口入賞処理(図12、図13参照)を再び実行するようにする。このS120の処理により、前記した始動入賞口入賞処理のS50〜S55(保留LED点灯制御処理のS56、S57も含む)の処理が再び開始される。
【0220】
そして次にS122へ移行して、S87にて実行された作動ゲート通過処理の禁止を解除する。即ち、S92にて実行されていた特定作動ゲート通過処理に変えて作動ゲート通過処理(図4、図5参照)を再び実行するようにする。このS122の処理により、前記した作動ゲート通過処理のS20〜S26(保留LED点灯制御処理のS27、S28も含む)の処理が再び開始される。従って、特定大当り処理(S80)が実行される前の通常の遊技状態中に記憶保持された通過保留球数(カウンタAの値)及び保留球数(カウンタBの値)や保留LED25及び保留LED26の点灯状態から遊技が再び開始される。
【0221】
なお、特定大当り処理(S80)中の保留LED25及び保留LED26の点灯制御は、保留LED25及び保留LED26点灯制御部にて特定大当り処理(S80)が実行される直前の通常の遊技状態と同じ保留LED25及び保留LED26の点灯状態としても良いし、また、特定大当り処理(S80)中には、保留LED25及び保留LED26を保留LED25及び保留LED26点灯制御部にて所定の点滅態様で動作させ、遊技者に特定大当り処理(S80)が実行されていることを報知するようにしても良い。この場合には、その他の表示ランプ、例えば呼び出しランプ等も同時に点滅するようにすると良い。このようにすると、遊技者以外の人々、例えば近くの遊技者や遊技場の店員にも特定大当り遊技をアピールすることができ、遊技者は優越感に浸ることができると共に、店員は特定大当り遊技を行っている遊技者を知ることができサービスの向上につながる。そしてS122にて作動ゲート通過処理禁止(S87)を解除したら、この特定大当り処理(S80)を終了して、図12の特別図柄遊技処理に戻り、S125へ移行する。
【0222】
一方、S113にて保留球数が消化されていないと判定された場合には(S113にてNO)、S114へ移行して、大当りになったか否かを判定する。この大当り判定(S114)においては、前記特別図柄制御処理(S61)のS65で確定表示された図柄が大当り図柄か、または外れ図柄かを判定する。この判定では、S81の時短処理に係わり、特定始動入賞口入賞処理(S99)のS102で作成した乱数を前記RAM104領域に設けられた所定の記憶テーブルから呼び出し、該乱数が大当りの場合、即ち取得した乱数が7、33、77、111、222、277の場合には大当りと判定され(S114にてYES)、S102で作成した乱数が外れの場合、即ち取得した乱数が0〜6、8〜32、34〜76、78〜110、112〜221、223〜276、278〜350の何れかの場合には外れと判定される(S114にてNO)。なお、このS114の大当り判定処理は、前記したS102の大当り乱数作成処理以降、且つS65の図柄を確定表示する以前の間であれば、いつ行っても良い。
【0223】
そして、S114にて大当りになっていないと判定された場合には(S114にてNO)、再びS113に戻って、S113若しくはS114の判定のうち、何れかがYESになるまでこれらの処理を繰り返す。一方、S114にてYES、即ち大当りになったと判定された場合には、S115へ移行して、前記した大当り処理(S67)と同じ大当り処理を実行する。そしてS116へ移行して、この大当りが特定大当りか否かを判定する。このS116では、S81の時短処理に係わり、特定始動入賞口入賞処理(S99)のS103にて作成した図柄乱数を前記RAM104領域に設けられた所定の記憶テーブルから呼び出し、該図柄乱数に基づき、S65にて確定表示された大当り図柄が前記した特定大当図柄か、または通常大当図柄かが判定される。そしてS116にて特定大当りと判定された場合には(S116にてYES)、S118へ移行してCPU102は、繰越保留球数KをRAM104領域の所定の記憶テーブルにストア(格納)する。ここで繰越保留球数Kは、前記S121にて設定された保留球数Hまたは前記S111で設定された保留球数H+Kから、次の特定大当りになる(S116にてYES)までにS113にて消化された保留球数を減算した値となる。S118の処理が終了すると、再びS89に戻って、以降前記したような一連の処理を実行する。
【0224】
一方、S116にて特定大当りではないと判定された場合には(S116にてNO)、S117へ移行して前記した繰越保留球数Kを保留球数とし、再びS113に戻って、保留球数を消化するか(S113にてYES)若しくは特定大当りになる(S116にてYES)までこれらS113〜S117の処理を繰り返す。
【0225】
ここで、これらS113〜S117の処理を繰り返し実行している間に、始動入賞口(電動チューリップ)11に入賞した遊技球は、S88の始動入賞口入賞処理禁止及びS99の特定始動入賞口入賞処理により、始動入賞口(電動チューリップ)11に入賞したにもかかわらず保留球として記憶されないが、当該入賞に対する賞球は払い出されるようになっている。
【0226】
なお、前記したS115の大当り処理中は、S81の時短処理を実行せず、S87の作動ゲート通過処理禁止及びS88の始動入賞口入賞処理禁止を解除してS92の特定作動ゲート通過処理及びS99の特定始動入賞口入賞処理を禁止するようにしても良い。即ちこれは、特定大当り処理(S80)中であっても、大当り処理(S115)の間だけは、特定大当り処理(S80)が実行されていないときの特別図柄遊技処理の状態(通常の遊技状態)とすることを意味している。従ってこのようにした場合には、この大当り処理(S115)中に始動入賞口(電動チューリップ)11に入賞した遊技球は始動入賞口入賞処理により保留球として扱われることになる。このようにすると、遊技者にとっては、通常の遊技状態における大当り遊技の出玉よりも多くの遊技球を獲得することができなくなり、即ち通常の遊技状態における大当り遊技の出玉と同じになってしまうものの、遊技場(ホール)にとっては、大当り遊技において必要以上に遊技者が遊技球を獲得することがなくなり、出玉管理する上で容易となり、安定経営につながることとなる。
【0227】
S122にて作動ゲート通過処理禁止(S87)を解除し、特定大当り処理(S80)を終了したら、図12の特別図柄遊技処理に戻って、S125を実行する。このS125では、カウンタBの値をディクリメント(1減算)して、S126の保留LED消灯制御処理へ移行する。
【0228】
次に、図19に示すフローチャートを参照して保留LED消灯制御処理(S126)を説明する。
この保留LED消灯制御処理(S126)が実行されると、まずS130にて、カウンタBの値が1以上か否かを判定し、1以上でない場合(S130にてNO)、即ちカウンタBの値が0の場合には、この保留LED消灯制御処理(S126)を終了して図12の特別図柄遊技処理に戻り、この処理の最初となるS60へ移行する。一方、S130にてYES、即ちカウンタBの値が1以上であった場合には、S131へ移行して4つある保留LED25a、25b、25c、25dのうちから該当する1つを図示しない保留LED25制御部にて消灯し、この保留LED消灯制御処理(S126)を終了して特別図柄遊技処理に戻り、S61へ移行する。
【0229】
ここでカウンタBの値と保留LED25a、25b、25c、25dとの関係を図2を参照して説明すると、カウンタBの値が2の場合には保留LED25aのみが点灯しており、カウンタBの値が3の場合には保留LED25a、25bが点灯しており、カウンタBの値が4の場合には保留LED25a、25b、25cが点灯しており、カウンタBの値が5の場合には保留LED25a、25b、25c、25dが点灯しており、カウンタBの値が0及び1の場合には保留LED25は点灯されないようになっている。
【0230】
なお、前記したS88の始動入賞口入賞処理禁止の処理及びS90の特別図柄変動禁止の処理は、特別図柄遊技処理のS79にて特定大当りと判定されてS80の特定大当り処理が開始され、S87の作動ゲート通過処理禁止の処理及びS89の普通図柄変動禁止の処理と略同時に実行するようにしたが、このS88の始動入賞口入賞処理禁止の処理及びS90の特別図柄変動禁止の処理は、S92の特定作動ゲート通過処理の終了後、即ち、S105にて、S91の処理にて決定された通過保留球数Sが全て消化されたと判定された後、S99の特定始動入賞口入賞処理が開始されるまでに実行するようにしても良い。このようにすると、S88の始動入賞口入賞処理禁止の処理は、S92の特定作動ゲート通過処理が終了するまで禁止されなくなるので、S92の特定作動ゲート通過処理が実行されている間に始動入賞口(電動チューリップ)11に入賞した遊技球は、始動入賞口入賞処理によりカウンタBに記憶することが可能となり、さらにS90の特別図柄変動禁止の処理は、S92の特定作動ゲート通過処理が終了するまで実行されなくなるので、始動入賞口入賞処理により記憶されたカウンタBの値は、S92の特定作動ゲート通過処理が実行されている間に消化されるようになるので、その結果、遊技者は、大当りや特定大当りになる機会が増え、遊技性が向上して遊技者の遊技意欲が増大する。
【0231】
また、前記した特別図柄変動表示時間(タイマT5)は、保留記憶数(カウンタB)に応じて適宜変動させても良い。例えば、保留記憶数が多い場合には、特別図柄変動表示時間(タイマT5)は短くしても良いし、この場合には、さらに保留記憶数に応じて段階的に短くしても良い。このようにすると、保留球数がはやく消化されていき、所謂オーバーフローする遊技球を少なくすることができ、遊技性が向上する。また、前記した大当りか否かの判定は、大当り、外れ用の乱数のみで決定していたが、大当り図柄、外れ図柄用乱数をこれに加えて大当りか否かを決定しても良い。このようにすると、ダブルチェックとなり判定の正確性が向上する。
【0232】
また、前記した特定始動入賞口入賞処理(S99)における保留カウンタHは、初期値を0としたが、これは特定大当り処理(S80)が実行されるときの、始動入賞口入賞処理のカウンタBの値を初期値としても良い。つまりこれは、S79にてYESになり、特定大当りとなって特定大当り遊技が開始され、S99の特定始動入賞口入賞処理において、S101にて設定された保留カウンタHの値、即ちS100〜S105(S106〜S109)の処理中に始動入賞検出装置116が始動入賞口11へ入賞した遊技球を検出した値(保留球数)をHとしてS121にて設定されていたのを、S100〜S105(S106〜S109)の処理中に始動入賞口(電動チューリップ)11へ入賞させた遊技球の数に、すでに特定大当り遊技が開始される前の通常の遊技状態にて記憶していた保留球数(カウンタBの値)を加算した値を、S121にて保留球数のHとして設定することになるので、遊技者にとっては、特定大当り遊技における保留球数が実質的に増加することになり、遊技意欲が極めて増大すると共に、遊技の趣向性が向上する。
【0233】
なお、このようにした場合には、特定大当り処理(S80)が終了したら、S125(カウンタB−1)及びS126(保留LED消灯制御処理)は実行せず、カウンタBの値を0とし、保留LED25は全て消灯した状態で特別図柄遊技処理を実行するようにすると良い。また、保留カウンタHの初期値は、前記したようにそのままカウンタBの値を代入しても良いが、それ以外に、カウンタB−1の値を代入しても良い。このカウンタB−1の値は、特定大当り遊技になったときの保留LED25の点灯している数と整合しているので、遊技者が、遊技状態を理解するうえで容易となる。さらにまた、前記した始動入賞口入賞処理のカウンタBの値を初期値とする代わりに、カウンタBの値を所定の計算式に基づいて算出した値等を、保留カウンタHの初期値に代入しても良い。
【0234】
また、前記した特定始作動ゲート通過処理(S92)における通過保留カウンタTHは、初期値を0としたが、これは特定大当り処理(S80)が実行されるときの、作動ゲート通過処理のカウンタAの値を初期値としても良い。つまりこれは、S79にてYESになり、特定大当りとなって特定大当り遊技が開始され、S92の特定始作動ゲート通過処理において、S94にて設定された通過保留カウンタTHの値、即ちS93〜S98の処理中に作動ゲート検出装置120が普通図柄作動ゲート19を通過した遊技球を検出した値(通過保留球数)を通過保留カウンタTHの値とされていたのを、S93〜S98の処理中に普通図柄作動ゲート19を通過させた遊技球の数に、すでに特定大当り遊技が開始される前の通常の遊技状態にて記憶していた通過保留球数(カウンタAの値)を加算した値を、通過保留カウンタTHの値として設定することになるので、遊技者にとっては、特定大当り遊技におけるS92の定始作動ゲート通過処理の時間が短縮され、即ち通過保留カウンタTHの値がS91にて抽選決定された通過保留球数Sに早く到達することになるので、延いては次の特定大当り遊技の早期獲得につながり、遊技意欲が極めて増大すると共に、遊技の趣向性が向上する。
【0235】
なお、このようにした場合には、特定大当り処理(S80)が終了したら、S42(カウンタA−1)及びS43(保留LED消灯制御処理)は実行せず、カウンタAの値を0とし、保留LED26は全て消灯した状態で普通図柄遊技処理を実行するようにすると良い。さらにまた、前記した作動ゲート通過処理のカウンタAの値を初期値とする代わりに、カウンタAの値を所定の計算式に基づいて算出した値等を、通過保留カウンタTHの初期値に代入しても良い。
【0236】
また、前記した各種のループカウンタは、CPU102がRAM104領域に作成していたが、これはCPU102の内部にあるレジスタを利用して作成しても良い。このようにすると、処理速度の向上がはかれる。
ここで、始動入賞口入賞処理及び特別図柄遊技処理について図20、図21、図22、図23、図24、図25、図26、図27、図28、図29、図30及び図31を参照しながら具体例を挙げて説明する。なお図20は、特定大当り遊技を説明する説明図、図21は、特定大当り遊技で採用する通過保留球数Sを抽選決定した様子を示す特別図柄表示器6の正面図、図22は、特定大当り遊技で通過保留球が貯留されていく様子を示す特別図柄表示器6の正面図、図23は、特定大当り遊技で普通図柄が変動表示を開始する様子を示す特別図柄表示器6の正面図、図24は、特定大当り遊技で通過保留球数Sが消化されていく様子と共に、保留球が貯留されていく様子を示す特別図柄表示器6の正面図、図25は、特定大当り遊技で採用する保留球数が決定した様子を示す特別図柄表示器6の正面図、図26は、特定大当り遊技で特別図柄が変動表示を開始する様子を示す特別図柄表示器6の正面図、図27は、特定大当り遊技で保留球数が消化されていく様子を示す特別図柄表示器6の正面図、図28は、特定大当り遊技開始後初めての大当りの様子を示す特別図柄表示器6の正面図、図29は、特定大当り遊技で採用する通過保留球数Sを抽選決定した様子を示す特別図柄表示器6の正面図、図30は、特定大当り遊技で採用する保留球数H、繰越保留球数K、保留球数H+Kを決定した様子を示す特別図柄表示器6の正面図、図31は、特定大当り遊技開始後2回目の大当りの様子を示す特別図柄表示器6の正面図である。
【0237】
まず、遊技者の打球操作ハンドル2の操作により、打球発射装置から遊技球が発射され、打球誘導レール3と遊技領域形成レール4の間を通って遊技球が遊技領域5に打ち出され、始動入賞口(電動チューリップ)11に入賞する。すると、始動入賞検出装置116はその入賞した遊技球を検出する。そして、CPU102は、始動入賞検出装置116からの始動入賞検出信号を受けて、RAM104に設けられたカウンタBの値が5未満か否かを判定する。これは、カウンタBの値が5になっていると、保留LED25a、25b、25c、25dが全て点灯して保留記憶数(保留球数)が上限になっているので、この場合には遊技球が始動入賞口(電動チューリップ)11に入賞しても何も処理を行わないためのもので、今回のケースでは、遊技開始後、最初に遊技球が始動入賞口(電動チューリップ)11に入賞したので、カウンタBの値は0がセットされており、従ってカウンタBの値は5未満と判定される。
【0238】
次に、CPU102は、カウンタBの値を1加算して1にし、始動入賞口(電動チューリップ)11に入賞したタイミングに基づいて大当り乱数を取得して作成し、その作成した大当り乱数をRAM104領域に設けられた所定の記憶テーブルにストア(格納)する。今回は大当り乱数として85が取得されたこととし、これは外れ乱数なのでCPU102は、この外れ乱数に対応する外れ図柄乱数を作成し、その作成した外れ図柄乱数をRAM104領域に設けられた所定の記憶テーブルにストア(格納)する。そして、次にカウンタBの値が2以上か否かを判定する。今回はカウンタBの値が1なので、保留LED25は点灯されない。
【0239】
またCPU102は、カウンタBの値が1になるとRAM104領域にタイマT5を作成し、今回はT5に6秒をセットして、表示器コントローラ111に制御信号を送出して特別図柄表示器6にて特別図柄を変動表示させ、この変動表示を6秒間継続し、前記した外れ図柄乱数に基づいて外れ図柄、例えば「58A」を確定表示する。そしてCPU102は、前記取得し記憶した大当り乱数に基づいて当りか否かを判定し、今回は大当り乱数が85なので外れと判定し、カウンタBの値を1減算して0にする。そして、遊技球が始動入賞口(電動チューリップ)11に入賞するまで待機する。
【0240】
次に、前記具体例のなかで、特別図柄が6秒間変動表示している間に遊技球が1個始動入賞口(電動チューリップ)11に入賞した場合には、CPU102は、カウンタBの値を1加算して2にし、始動入賞口(電動チューリップ)11に入賞したタイミングに基づいて大当り乱数を取得し、その取得した大当り乱数をRAM104領域に設けられた所定の記憶テーブルにストア(格納)する。今回は大当り乱数として7が取得されたこととし、これは大当り乱数なのでCPU102は、この大当り乱数に対応する大当り図柄乱数を作成し、その作成した大当り図柄乱数をRAM104領域に設けられた所定の記憶テーブルにストア(格納)する。そして、次にカウンタBの値が2以上か否かを判定する。今回はカウンタBの値が2なので、保留LED25aを点灯する。即ち、これは保留記憶数(保留球数)が1個あり、現在変動表示している特別図柄が確定表示された後、もう1回特別図柄が変動表示することを遊技者に報知している。
【0241】
そして現在変動表示している特別図柄が6秒経過して特別図柄表示器6に外れ図柄として「58A」が確定表示された後、カウンタBの値を1減算して1にし、保留LED26aを消灯させ、再び特別図柄が変動表示を開始する。ここでCPU102は、今回はT5に25秒をセットしており、この変動表示を25秒間継続すると共に、今回のケースでは大当り乱数を取得しているので所謂リーチとなり、CPU102は表示器コントローラ111に制御信号を送出して、当該変動表示中に特別図柄表示器6にてキャラクタ等を使用して遊技者の興趣をそそる様々な演出(リーチアクション)を行う。そして前記した大当り図柄乱数に基づいて大当り図柄、例えば「444」を確定表示する。そしてCPU102は、前記取得し記憶した大当り乱数に基づいて大当りか否かを判定し、今回は乱数が7なので大当りと判定し、次のような大当り遊技を実行する。
【0242】
大当り遊技が開始されるとCPU102は、大入賞口7の開口回数(所謂ラウンド数)をカウントする開口回数カウンタの値を1加算して1にし、RAM104領域にタイマT6を作成し、T6に30秒をセットすると共に、大入賞口7の入賞球をカウントする入賞カウンタを作成する。そして、大入賞口7が開口され、遊技者は大入賞口7に遊技球が入賞するよう、且つ大入賞口7に設けられた特定領域(所謂Vゾーン)を遊技球が通過するよう打球操作ハンドル2を操作する。そして、大入賞口7に遊技球が10個以上入賞したら、即ち入賞カウンタが10以上になったら、且つ大入賞口7に設けられた特定領域(所謂Vゾーン)を遊技球が通過したら、即ち継続入賞スイッチ118がONしたら、大入賞口7を2秒間閉口(所謂インターバルタイム)し、開口回数カウンタの値を1加算して2にする。そして同様な遊技を繰り返し開口回数カウンタの値が16、即ちラウンド数が16になったら、当該大入賞口7の開口中に遊技球を10個以上入賞させた後、継続入賞スイッチ118がONしていても大入賞口7を閉口し、この大当り遊技を終了する。
【0243】
一方、大入賞口7の開口時間が30秒、即ちT6が0になったら、大入賞口7の開口中に遊技球が10個以上入賞しなかった場合であっても、継続入賞スイッチ118がONしたか否かを判定し、継続入賞スイッチ118がONしていたら大入賞口7を2秒間閉口し、次のラウンドへ進み、継続入賞スイッチ118がONしていなかったら大入賞口7を閉口し、この大当り遊技を終了する。また、大入賞口7の開口中に遊技球が10個以上入賞したか否かにかかわらず、継続入賞スイッチ118がONしていなかったら大入賞口7を閉口し、この大当り遊技を終了する。
【0244】
なお、この大当り遊技中、CPU102は表示器コントローラ111に制御信号を送出して、特別図柄表示器6にキャラクタ等を用いて様々な趣向を凝らした表示(所謂大当りデモンストレーション)を行うと共に音楽等を駆使し、遊技者を楽しませるようになっている。また、この大当りデモンストレーション中においても、大当り図柄は適宜特別図柄表示器6に表示されると共に、ラウンド数や大入賞口7への入賞球数等が遊技者に報知されるようになっている。
【0245】
また、この大当り遊技中では、特別図柄表示器6の各図柄表示部8、9、10にて特別図柄は変動表示されないので、始動入賞口(電動チューリップ)11には多くの遊技球が入賞することとなり、保留LED25a、25b、25c、25dは全て点灯して保留記憶数(保留球数)が上限の4個、即ちカウンタBの値が5になっている。
【0246】
そして大当り遊技が終了すると、次にこの大当り図柄乱数(大当り図柄)に基づき、今回の大当りが特定大当りか否か、即ち今回の大当りが特定大当図柄か通常大当図柄かが判定される。今回は大当り図柄が「444」なので、ここでは通常大当図柄と判定される。すると、カウンタBの値を1減算して4にする。そして、保留LED25dを消灯させ、再び特別図柄の変動表示を開始する。
【0247】
一方、今回の大当りが、通常大当図柄の「444」に変わって、例えば「777」と特別図柄表示器6に確定表示されたときは、即ち、大当り図柄乱数に基づき、特定大当図柄としての「777」が特別図柄表示器6に確定表示されたときは、前記と同様な大当り遊技(図20ではa.16R大当り遊技と称する)を終了後、特定大当りと判定され、次のような特定大当り遊技を実行する。
【0248】
図20を参照して、特定大当図柄が特別図柄表示器6に確定表示され特定大当り遊技が開始されると、CPU102は時短処理を実行する。具体的には、普通図柄の当り、外れに係わる乱数、即ち0〜30で構成された乱数のうち、当り乱数を0〜9から0〜27に変更して、普通図柄の当り確率を10/31から28/31に上昇させ(乱数変更)、普通図柄表示器18にて、普通図柄の変動表示開始から確定表示されるまでの時間を30秒から2秒に短縮し(タイマT1変更)、普通図柄が当ったときに作動する始動入賞口(電動チューリップ)11の羽根の開放時間を0.2秒から2秒に延長し(タイマT2変更)、特別図柄の大当り、外れに係わる乱数、即ち0〜350で構成された乱数のうち、大当り乱数を7から7、33、77、111、222、277に変更して、特別図柄の大当り確率を1/351から6/351に上昇させ(大当り乱数変更)、特別図柄表示器6にて、特別図柄の変動表示開始から確定表示されるまでの時間を6〜30秒から3秒に短縮する(タイマT1変更)。
【0249】
そしてCPU102は、普通図柄の変動表示を禁止し、これ以前に記憶している通常の遊技状態での通過保留球数に係わるデータ、即ちカウンタAの値、乱数及び図柄乱数等をRAM104領域の所定の記憶テーブルにスタック(退避記憶)すると共に、これ以降の普通図柄作動ゲート19への通過に対する通過保留球の記憶を無効化する(カウンタA固定)。なお、普通図柄は、通常の遊技状態では変動表示開始から確定表示されるまで30秒を要し、さらに遊技球が普通図柄作動ゲート19へよく通過するようになっているので、普通図柄の変動表示を禁止するときには、カウンタAの値が最高値の5になっていると共に、普通図柄が変動表示中になっている蓋然性が高くなっている。そして今回の場合は、普通図柄の変動表示を禁止するときに、カウンタAの値が5になっていると共に、普通図柄が変動表示中になっていることとし、この場合には、当該変動表示が確定表示され、カウンタAの値がディクリメントされるのを、即ちカウンタAの値が4になるのを待ってから、この普通図柄の変動表示を禁止するようになっている。また保留LED26は、特定大当り遊技が実行されている間、保留LED26点灯制御部にて所定の点滅態様で動作させ、遊技者に特定大当り遊技をアピールするようになっている。
【0250】
次にCPU102は、特別図柄の変動表示を禁止し、これ以前に記憶している通常の遊技状態での保留球数に係わるデータ、即ちカウンタBの値、大当り乱数及び図柄乱数等をRAM104領域の所定の記憶テーブルにスタック(退避記憶)すると共に、これ以降の始動入賞口(電動チューリップ)11への入賞に対する保留球の記憶を無効化する(カウンタB固定)。なお保留LED25は、特定大当り遊技が実行されている間、保留LED25点灯制御部にて所定の点滅態様で動作させ、遊技者に特定大当り遊技をアピールするようになっている。また、特定大当り遊技が実行されている間は、特別図柄表示器6に表示される画像の背景色等を通常の遊技状態とは別にしても良い。このようにすると、さらに遊技者に特定大当り遊技をアピールすることができる。
【0251】
そして次に、今回の特定大当りで採用する通過保留球数Sを抽選決定し、図21に示すように、CPU102は表示器コントローラ111に制御信号を送出して特別図柄表示器6にその旨を表示する。なお抽選する様子は、特別図柄表示器6にて、キャラクタ等を用いあたかも実際に抽選をしているかのような遊技者をそそる画像が表示される(実際は、内部のソフトで乱数を用いて抽選されている)。今回は、通過保留球数Sは図21に示すように50が抽選決定されたものとし、ここで、先に無効化していた普通図柄作動ゲート19への通過に対する通過保留球の記憶を通過保留球数がSになるまで、即ち50個になるまで有効化する(特定作動ゲート通過処理の採用)。そして遊技者が打球操作ハンドル2を操作して通過保留球数が50個になるまで普通図柄作動ゲート19をめがけて遊技球を打ち続け、通過保留球数が50個になったら、即ち前記した通過保留カウンタTHが50になったら、CPU102は先に禁止していた普通図柄の変動表示を解除して、普通図柄の変動表示を開始させる。
【0252】
なお、この場合にも普通図柄作動ゲート19を通過したタイミングに基づいて、乱数と図柄乱数が作成され、これら作成された乱数と図柄乱数は各々RAM104領域に設けられた所定の記憶テーブルにストア(格納)される。従ってこの場合には、通過保留球数50個分の乱数と図柄乱数が記憶されることとなる。また、このときの状態(図20ではb.通過保留貯留50個と称する)は、普通図柄及び特別図柄の変動表示が禁止されると共に、時短処理が行われているので始動入賞口(電動チューリップ)11に遊技球がよく入る状態となっている。ただし、このときの始動入賞口(電動チューリップ)11に入賞した遊技球は、始動入賞口(電動チューリップ)11に入賞したにもかかわらず保留球として記憶されないが、当該入賞に対する賞球は払い出されるようになっている。従ってこの状態では、遊技者は、普通図柄作動ゲート19へ遊技球をいかに通過させて通過保留球数を50個に到達させ、普通図柄の変動表示をはやく再開させようと腐心することとなり、遊技者はスリルと興奮を味わうことができ、遊技の趣向が向上される。なお、図22、図23に示すように、このときの通過保留球数が貯留されていく様子及び普通図柄が変動表示を開始する様子及びを、CPU102は表示器コントローラ111に制御信号を送出して特別図柄表示器6にリアルタイムで表示するようになっている。特に図23においては、普通図柄表示器18の普通図柄が変動表示を開始する旨を遊技者に理解しやすいように、矢印と文字にて普通図柄表示器18を指し示す様子が、特別図柄表示器6に表示されるようになっている。
【0253】
そして通過保留球数50個を消化すべく普通図柄の変動表示が開始され、普通図柄表示器18に先の通過保留球数の50個に対応する普通図柄が順次確定表示され、即ち普通図柄作動ゲート19への通過に伴い、各々の通過保留球に対応して作成された乱数及び図柄乱数を前記RAM104領域に設けられた所定の記憶テーブルから呼び出し、該乱数に基づいて普通図柄が順次確定表示され、当りか否かが判定される。そして当りと判定されると、始動入賞口(電動チューリップ)11の羽根が所定時間開放される。これと同時に、即ち通過保留球数50個を消化すべく普通図柄の変動表示が開始されると同時に、遊技者は打球操作ハンドル2を操作して保留球数をできるだけ多く獲得すべく始動入賞口(電動チューリップ)11をめがけて遊技球を打ち続け、今回は、保留球数を70個獲得したこととする。即ち今回は、通過保留球数50個を消化している間に、つまり、普通図柄表示器18にて普通図柄の変動表示が50回おこなわれている間に、始動入賞口(電動チューリップ)11へ入賞した遊技球が70個あったこととする。
【0254】
また、この場合にも始動入賞口(電動チューリップ)11に入賞したタイミングに基づいて、大当り乱数と図柄乱数が作成され、これら作成された大当り乱数と図柄乱数は各々RAM104領域に設けられた所定の記憶テーブルにストア(格納)される。従って今回は、保留球数70個分の大当り乱数と図柄乱数が記憶されることとなる。また、このときの状態(図20では、c.通過保留消化50回転及びd.保留貯留70個と称する)は、特別図柄の変動表示が禁止され、時短処理が行われているので、即ち、普通図柄の当り確率が上昇され(28/31)、普通図柄の変動表示開始から確定表示されるまでの時間が短縮され(2秒)、普通図柄が当ったときに作動する始動入賞口(電動チューリップ)11の羽根の開放時間が延長され(2秒)ているので、始動入賞口(電動チューリップ)11に遊技球がよく入る状態となっている。従ってこの状態では、遊技者は、通過保留球数50個を消化するまでに、頻繁に且つ長時間開放される始動入賞口(電動チューリップ)11の羽根に遊技球をより多く入賞させて保留球数を多く獲得しようとする。即ち、この状態では前記したように時短処理が行われているので、始動入賞口(電動チューリップ)11の羽根が頻繁に且つ長時間開放される状態となっており、従って遊技者は、始動入賞口(電動チューリップ)11の羽根が開放されるタイミングを見計らって、つまり、普通図柄表示器18にて普通図柄が変動を停止するタイミングを見計らって、打球操作ハンドル2を操作して遊技球を発射することが重要となる。
【0255】
このように、遊技者は、始動入賞口(電動チューリップ)11へ遊技球をいかに入賞させて保留球数を多く獲得するかということに腐心することとなり、遊技者はこの通過保留球数50個を消化している遊技状態においてスリルと興奮を味わうことができ、即ち遊技者は、この遊技状態において遊技者自身の技量を最大限に駆使して保留球数を多く獲得するという遊技に挑戦でき、遊技の趣向が極めて向上される。
【0256】
なお、図24、図25、図26に示すように、この通過保留球数50個を消化している遊技状態において、通過保留球数が消化されていく様子、保留球数が貯留されていく様子、保留球数が70個に決定された様子及び特別図柄が変動表示を開始する様子を、CPU102は表示器コントローラ111に制御信号を送出して特別図柄表示器6にリアルタイムで表示するようになっている。
【0257】
そして保留球数70個を消化すべく特別図柄の変動表示が開始され、特別図柄表示器6に先の保留球数の70個に対応する特別図柄が順次確定表示され、即ち始動入賞口(電動チューリップ)11への入賞に伴い、各々の保留球に対応して作成された大当り乱数及び図柄乱数を前記RAM104領域に設けられた所定の記憶テーブルから呼び出し、該乱数に基づいて特別図柄が順次確定表示され、大当りか否かが判定される。そして今回は、この特別図柄の変動表示回数が45回目のとき、即ち保留球数が45個消化されたとき、特別図柄表示器6に特定大当り、例えば特定大当図柄として「AAA」が確定表示されたとする。即ちこれは、保留球数45個目となった遊技球が、始動入賞口(電動チューリップ)11に入賞したタイミングに基づいて取得した大当り乱数と大当り図柄乱数に基づいている。なお今回は大当り乱数として222を取得したこととする。
【0258】
このときの状態(図20ではe.保留消化45回転と称する)は、時短処理が行われているので、特別図柄の短縮された変動表示(3秒)が行われると共に、始動入賞口(電動チューリップ)11に遊技球がよく入り(ただし保留球として記憶はされない)、遊技者の持ち玉はほぼキープされる状態となっている。従ってこの状態では、遊技者は、上昇された大当り確率と迅速な変動表示に加え、持ち玉も減らなくなるので、極めて楽しく愉快に遊技を行うことができると共に、この保留球数の消化中に大当りになることをワクワクしながら期待に胸を膨らませて遊技に集中することができる。また図27に示すように、保留球数が消化されていく様子を、CPU102は表示器コントローラ111に制御信号を送出して特別図柄表示器6にリアルタイムで表示するようになっている。
【0259】
なお、この保留球数が消化されていくときの、時短処理により短縮された特別図柄の変動表示は同時に確定表示するようにしても良く、さらに例えば、各図柄表示部8、9、10に変動表示される3つの特別図柄を変動表示の途中から全て同期させ、その同期した状態のまま確定表示するようにしても良い。そしてこの場合には、さらに特別図柄の変動表示時間を短縮しても良い。このようにすると、各図柄表示部8、9、10に変動表示される3つの特別図柄を順次停止して確定表示するときに比べ、3つの特別図柄が同時に停止するので、例えば、3つの特別図柄を順次停止するときの最初に停止する図柄表示部8の変動表示時間に合わせて、各図柄表示部8、9、10に変動表示される3つの特別図柄を全て同時に停止させて確定表示するようにすると、その分当該変動表示時間が短縮され、さらにこれに加えて特別図柄の変動表示時間が短縮されると、遊技者が切望する次の大当りに向けて保留球数がはやく消化され、遊技の迅速性が増す。また、この各図柄表示部8、9、10に変動表示される3つの特別図柄を、変動表示の途中から全て同期した状態のまま確定表示するようにすることで、遊技者は特定大当り遊技独特の変動表示を楽しむことができる。
【0260】
そして次に、CPU102は前回と同様な大当り遊技(図20ではf.16R大当り遊技と称する)を実行する。なお、この大当り遊技では、特定大当り遊技開始後初めての大当りとなるので、図28に示すようにCPU102は表示器コントローラ111に制御信号を送出して特別図柄表示器6にその旨(大当り1回目)を表示させると共に、繰越保留球数Kを表示する。今回は、保留球数Hが70個で、消化した保留球数が45個にて大当りになったので、従って繰越保留球数Kは25個となる。そしてCPU102は、繰越保留球数Kを25としてRAM104領域の所定の記憶テーブルにストア(格納)する。また、この大当り遊技では、前回の大当り遊技と違って時短処理がなされている。従って遊技者は、通常の遊技状態における大当り遊技の出玉よりも多くの遊技球を獲得することができ、この特定大当り遊技をさらに価値あるものとしている。なお、図28に示した大当り1回目の表示は、この特定大当り遊技を獲得したこととなる特定大当りを含め、大当り2回目と表示しても良い。このように、保留球数Hが全て消化する前に大当りになった場合には、即座に大当り遊技を実行して残存する保留球数を繰越保留球数Kとして繰り越すようにしたので、遊技者は、大当り遊技中は一息つけるのでリラックスし、適度な緊張感の持続により遊技を楽しむことができる。
【0261】
この大当り遊技が終了すると、CPU102は普通図柄の変動表示及び特別図柄の変動表示を禁止し、次に今回の特定大当り「AAA」で採用する通過保留球数Sを前回と同様に抽選決定する。今回は、通過保留球数Sは40が抽選決定されたものとし、次にCPU102により、特定作動ゲート通過処理が実行され、遊技者は前回と同様、打球操作ハンドル2を操作して通過保留球数が40個になるまで普通図柄作動ゲート19をめがけて遊技球を打ち続ける(図20ではg.通過保留貯留40個と称する)。なお、この通過保留球数Sが40に抽選決定された様子は、図29に示すように、CPU102は表示器コントローラ111に制御信号を送出して特別図柄表示器6にその旨が表示される。
【0262】
そして通過保留球数が40個になったら、即ち前記した通過保留カウンタTHが40になったら、CPU102は先に禁止していた普通図柄の変動表示を解除して、普通図柄の変動表示を開始させる(このときの状態は、図20ではh.通過保留消化40回転と称する)。また、これと同時に、CPU102は特定始動入賞口入賞処理を実行し、即ち通過保留球数40個を消化すべく普通図柄の変動表示が開始されると同時に、遊技者は打球操作ハンドル2を操作して保留球数をできるだけ多く獲得すべく始動入賞口(電動チューリップ)11をめがけて遊技球を打ち続け、今回は、保留球数を60個獲得したこととする。また、このときの状態(図20ではi.保留貯留60個と称する)では、前回と同様、時短処理が行われているので、従って遊技者は、始動入賞口(電動チューリップ)11に遊技球がよく入り(ただし保留球として記憶はされない)、多くの遊技球を獲得することができる。
【0263】
そして保留球数が60個になったら、CPU102は、先にRAM104領域の所定の記憶テーブルに記憶していた繰越保留球数Kとしての25を呼び出し、保留球数に繰越保留球数を加算した値、即ちH+K=85を新たな保留球数HとしてRAM104領域の所定の記憶テーブルにストア(格納)する。そして、禁止していた特別図柄の変動表示を解除して、特別図柄の変動表示を開始させる。なお、このときには、図30に示すように、CPU102は表示器コントローラ111に制御信号を送出して特別図柄表示器6にこれらの保留球数H、繰越保留球数K、保留球数H+Kの値を表示させ、遊技者に報知する。
【0264】
そして保留球数85個を消化すべく特別図柄の変動表示が開始され、特別図柄表示器6に保留球数の85個に対応する、即ち始動入賞口(電動チューリップ)11への入賞に伴い、各々の保留球に対応して作成された大当り乱数及び図柄乱数を前記RAM104領域に設けられた所定の記憶テーブルから呼び出し、該乱数に基づいて特別図柄が順次確定表示され、大当りか否かが判定される。このときの状態(図20ではj.保留消化40回転と称する)は、前回と同様、時短処理が行われているので、始動入賞口(電動チューリップ)11に遊技球がよく入り(ただし保留球として記憶はされない)、遊技者の持ち玉はほぼキープされる状態となっている。
【0265】
なお、ここでの特別図柄表示器6に確定表示される特別図柄の順序は、当然ながら繰越保留球数から先に行われる。そして今回は、この特別図柄の変動表示回数が40回目のとき、即ち保留球数が40個消化されたときは、特別図柄表示器6に通常大当り、例えば通常大当図柄として「666」が確定表示されたとする。即ちこれは、保留球数40個目(詳しくは、繰越保留球数25個があるので、今回の保留球数でいうと15個目)となった遊技球が、始動入賞口(電動チューリップ)11に入賞したタイミングに基づいて取得した大当り乱数と大当り図柄乱数に基づいている。なお、今回は大当り乱数として111を取得したこととする。
【0266】
そして次に、前回と同様な大当り遊技(図20ではk.16R大当り遊技と称する)を実行する。なお、この大当り遊技では、特定大当り遊技開始後2回目の大当りとなるので、図31に示すようにCPU102は表示器コントローラ111に制御信号を送出して特別図柄表示器6にその旨(大当り2回目)を表示させると共に、繰越保留球数Kを表示する。今回は、保留球数Hが85個で、消化した保留球数が40個にて大当りになったので、従って繰越保留球数Kは45個となる。そしてCPU102は、繰越保留球数Kを45としてRAM104領域の所定の記憶テーブルにストア(格納)する。また、この大当り遊技では、前回の大当り遊技と同様時短処理がなされている。従って遊技者は、通常の遊技状態における大当り遊技の出玉よりも多くの遊技球を獲得することができる。
【0267】
この大当り遊技が終了すると、今回の大当りは通常大当図柄であるので、通過保留球数Sの抽選決定は行われることなく、45個の繰越保留球数を消化すべく特別図柄の変動表示が再開される。そしてこの後、大当りを獲得することなく保留球数が0になったら、即ち前記した保留カウンタHが0になったら(このときの状態は、図20ではl.保留消化45回転と称する)、CPU102は時短処理と、禁止していた始動入賞口入賞処理及び作動ゲート通過処理を解除して、特定大当り遊技を終了させて通常の遊技状態として特別図柄遊技処理を開始させる。
【0268】
即ちこれは、CPU102が、RAM104領域の所定の記憶テーブルにスタック(退避記憶)していた通常の遊技状態での通過保留球数に係わるデータ、即ちカウンタAの値、乱数及び図柄乱数と、保留球数に係わるデータ、即ちカウンタBの値、大当り乱数及び図柄乱数等を呼び出してRAM104領域の所定の記憶テーブルにストア(格納)し、これらのデータに基づいて通常の遊技を開始するのである。
【0269】
この特定大当り遊技が終了すると、5になっていたカウンタBの値を1減算して4にする。即ち、全て点灯していた保留LED25a、25b、25c、25dの中から、保留LED25dを消灯させ、再び特別図柄の変動表示を開始する。また、4になっていたカウンタAの値は、そのままキープされ、全て点灯していた保留LED26a、26b、26c、26dの中から、保留LED26dを消灯させ、再び普通図柄の変動表示を開始する。
【0270】
以上説明したように、本実施例の遊技機においては、特別図柄表示器6に大当り図柄が確定表示され、その確定表示された大当り図柄が特定大当図柄である場合には特定大当りとなり、大当り遊技の終了後、特定大当り処理による特定大当り遊技が開始され、そして時短処理により、普通図柄の当り確率を上昇し、普通図柄の変動表示時間を短縮し、始動入賞口(電動チューリップ)11の開放時間を延長し、特別図柄の大当り確率を上昇し、特別図柄の変動表示時間を短縮し、そして普通図柄及び特別図柄の変動表示を一旦禁止して通過保留球数Sを抽選決定し、遊技者は、通過保留球数がSになるまで普通図柄作動ゲート19に遊技球を通過させると共に、その間始動入賞口(電動チューリップ)11に遊技球を入賞させて保留球数Hを獲得し、そして、禁止していた特別図柄の変動表示を解除して、この保留球数Hが全て消化するまで、遊技者は特定大当り遊技を続行するようになっている。ここで、この保留球数Hが全て消化する前に大当りとなった場合には、残存している保留球数を当該大当り遊技の終了後に繰り越し(繰越保留球数K)、引き続き保留球数Hが全て消化するまで、遊技者は特定大当り遊技を続行することになり、さらに、この大当りが再び特定大当りだった場合には、当該特定大当りにより獲得した保留球数Hに繰越保留球数Kを加算し新たな保留球数Hとして、遊技者は特定大当り遊技を続行するようになる。
【0271】
従って本実施例の遊技機によれば、特定大当りになり大当り遊技が終了すると通過保留球数がSになるまで普通図柄の変動表示が禁止されるので、この間は通過保留球数が消化(減少)されることがなく、遊技者は、普通図柄作動ゲート19への通過だけを狙って自分の技量を駆使し、遊技に集中することができるので、遊技の趣向性が高められる。また、通過保留球数がSになるまで通過保留球数が消化(減少)されることがないので、遊技者は、安心して遊技を楽しむことができ、さらに遊技場にとっては、遊技者は少なくとも通過保留球数がSになるまでは、遊技を継続する蓋然性が高くなるので、遊技機の稼働が上がり安定経営につながる。
【0272】
また、通過保留球数Sは、抽選により決定するようにしたので、遊技者の技術に関係なく、遊技者に公平に利益を提供することができ、特に初心者等の遊技者も容易に遊技を楽しむことができる。また、通過保留球数がSになると禁止されていた普通図柄の変動表示が解除され、獲得した通過保留球数Sを全て消化することができるので、遊技者は、一度獲得した権利を喪失することがなく、遊技者の遊技意欲が増大する。
【0273】
また、通過保留球数Sを全て消化するまで特別図柄の変動表示が禁止されるので、この間は保留球数が消化(減少)されることがなく、遊技者は、始動入賞口(電動チューリップ)11への入賞だけを狙って自分の技量を駆使し、遊技に集中することができるので、遊技の趣向性が高められる。また、獲得した保留球数Hは、通過保留球数Sが全て消化されるまで消化(減少)されることがないので、この間遊技者は、安心して遊技を楽しむことができ、さらに遊技場にとっては、遊技者は少なくとも通過保留球数がSが全て消化されるまでは、遊技を継続する蓋然性が高くなるので、遊技機の稼働が上がり安定経営につながる。
【0274】
また、保留球数Hが全て消化する前に大当りとなった場合には、残存している保留球数を当該大当り遊技の終了後に繰り越すことができる(繰越保留球数K)ので、即ち保留球数Hは全て消化することができるので、遊技者は、一度獲得した権利を喪失することなく、さらに大当りを一度の特定遊技の間に、一気に複数回獲得できるかもしれないという極めて大きな期待感をもって遊技に臨むことができ、遊技者の遊技意欲が極めて増大する。
【0275】
また、特定大当り遊技の間は時短処理が実行されているので、遊技者は、迅速に通過保留球数をSまで保留することができると共に、通過保留球数Sを消化するときも同様に迅速に消化でき、さらに、この時短処理が実行されていることで、遊技者は、通過保留球数Sを全て消化する間に獲得する保留球数Hを、より多く且つ迅速に獲得することができると共に、保留球数Hを消化するときも同様に迅速に消化でき、いたずらに遊技時間を長引かせることなく価値ある優れた遊技性を遊技者に提供でき、その結果遊技者は、特定大当り遊技の間に再び大当りを獲得する蓋然性が高くなるので、大いなる期待感をもって遊技に臨むことができ、遊技者の遊技意欲が高まる。
【0276】
なお、本実施例では、始動入賞口(電動チューリップ)11は一つとしたが、これは複数設けても良く、このようにした場合には、さらに次のような特定大当り遊技にしても良い。なお、以降の説明では、前述した実施例と同様な装置や処理等はそれに準じ、詳しい説明は省略する。まず、図32に示すように、遊技機1の遊技領域5に第1始動入賞口(電動チューリップ)51と第2始動入賞口(電動チューリップ)61とを設ける。第1始動入賞口(電動チューリップ)51と第2始動入賞口(電動チューリップ)61とは、遊技球が別のルート(図32における第1ルート及び第2ルート)を通らなければ入賞しない位置に各々設けられている。第1始動入賞口(電動チューリップ)51は、通常の遊技状態では、前記した始動入賞口(電動チューリップ)11と同様に、第1始動入賞口(電動チューリップ)51への遊技球の入賞に基づいて、前記した始動入賞口入賞処理と同様な処理が行われ、また、普通図柄が当りとなった場合(S37にてYES)には、前記した普通図柄遊技処理の始動入賞口開放処理(S38)と同様な処理が行われる。即ち、通常の遊技状態では、第1始動入賞口(電動チューリップ)51は前記した始動入賞口(電動チューリップ)11と全く同一の作用をする。
【0277】
一方、第2始動入賞口(電動チューリップ)61は、入賞障害釘70により電動チューリップの羽根が閉じているときは遊技球が第2始動入賞口(電動チューリップ)61へ入賞することが不可能となっており、また、通常の遊技状態では、普通図柄が当りとなった場合(S37にてYES)でも、前記した普通図柄遊技処理の始動入賞口開放処理(S38)と同様な処理は行われない。即ち、通常の遊技状態では、第2始動入賞口(電動チューリップ)61への遊技球の入賞は不可能となっており、従って通常の遊技状態では、第2始動入賞口(電動チューリップ)61は、全く作用しない。
【0278】
そして、前記したように特別図柄遊技処理のS79にてYESとなり、特定大当り処理(S80)が実行され、即ち特定大当り遊技の状態になってS106〜S109の処理が実行されている間に、即ち、禁止されていた普通図柄の変動表示が解除され通過保留球数Sが全て消化される間に、S99の特定始動入賞口入賞処理により第1始動入賞口(電動チューリップ)51または第2始動入賞口(電動チューリップ)61へ遊技球を入賞させて保留球数Hを決定する場合には、さらに特定大当図柄の種類によって次のような二態様となる。
【0279】
▲1▼特定大当図柄が例えば「333」であった場合には、第2始動入賞口(電動チューリップ)61にも、普通図柄が当りとなった場合(S37にてYES)に、前記した普通図柄遊技処理の始動入賞口開放処理(S38)と同様な処理が行われるようにするが、この特定大当り遊技の状態にて普通図柄が当りとなった場合(S37にてYES)には、第1始動入賞口(電動チューリップ)51または第2始動入賞口(電動チューリップ)61の何れか一方のみが始動入賞口開放処理(S38)と同様な処理、即ち電動チューリップの羽根の開放が所定時間行われる。
【0280】
▲2▼特定大当図柄が例えば「777」であった場合には、▲1▼と同様に、普通図柄が当りとなった場合(S37にてYES)に、第1始動入賞口(電動チューリップ)51または第2始動入賞口(電動チューリップ)61の何れか一方のみが、その電動チューリップの羽根の開放を所定時間行うのであるが、さらに、この場合においては、何れの電動チューリップの羽根が開放されるか、即ち普通図柄が当りとなった場合(S37にてYES)に、第1始動入賞口(電動チューリップ)51または第2始動入賞口(電動チューリップ)61の何れが作動するかを、予め遊技者に報知するようになっている。
【0281】
この報知態様は、例えば図32に示すように、第1始動入賞口(電動チューリップ)51及び第2始動入賞口(電動チューリップ)61に第1報知LED52及び第2報知LED62を各々設け、普通図柄表示器18にて普通図柄が確定表示される前に、第1報知LED52または第2報知LED62の何れかを点灯させておき、さらにこのとき、特別図柄表示器6にて遊技者へのアドバイス的な表示、例えば「右打ちしてください」等の表示を行うようにすると良い。
【0282】
このように第1始動入賞口(電動チューリップ)51及び第2始動入賞口(電動チューリップ)61に第1報知LED52及び第2報知LED62を各々設けた報知態様では、指向性の強い光が、しかも次に開放されることとなる第1始動入賞口(電動チューリップ)51または第2始動入賞口(電動チューリップ)61から直接的に発せられるので、遊技者は、その旨を容易に理解することができ、さらにこれに加えて、特別図柄表示器6にて遊技者へのアドバイス的な表示した報知態様では、遊技領域5の中央の目立つ位置にてそのアドバイス的な表示がされるので、遊技者は、その旨を極めて容易に理解することができる。なお、この特別図柄表示器6にて行う遊技者へのアドバイス的な表示は、特に限定されるものではなく、例えば、多彩な、キャラクタ等を駆使した遊技者を魅了するような画像で行うと良く、このようにすれば、遊技者は、報知された内容を容易に理解することができると共に、その画像を十分に楽しむことができる。
【0283】
また、この第1始動入賞口(電動チューリップ)51または第2始動入賞口(電動チューリップ)61の何れの電動チューリップの羽根を開放するかの決定方法は、特に限定されるものではないが、例えば前記した中央制御装置100や表示器コントローラ111等で所定の条件(抽出した乱数値等)に基づいて決定するようにしておけば良い。また、第2始動入賞口(電動チューリップ)61は、通常の遊技状態では、普通図柄が当りとなった場合(S37にてYES)でも、前記した普通図柄遊技処理の始動入賞口開放処理(S38)と同様な処理は行われないようにしたが、これは限定することなく、普通図柄が当りとなった場合(S37にてYES)には、前記した普通図柄遊技処理の始動入賞口開放処理(S38)と同様な処理を行うようにしても良い。
【0284】
このようにすると、▲1▼においては、特定大当り遊技の状態にて普通図柄が当りとなった場合(S37にてYES)に、第1始動入賞口(電動チューリップ)51または第2始動入賞口(電動チューリップ)61の何れか一方の電動チューリップの羽根をランダムに開放するようにしたので、遊技者は、遊技球を状況に応じて図32に示すような第1ルートと第2ルートとに打ち分けなければならず、また、▲2▼においては、▲1▼と同様に、特定大当り遊技の状態にて普通図柄が当りとなった場合(S37にてYES)に、第1始動入賞口(電動チューリップ)51または第2始動入賞口(電動チューリップ)61の何れか一方の電動チューリップの羽根をランダムに開放するようにしたが、第1始動入賞口(電動チューリップ)51または第2始動入賞口(電動チューリップ)61の何れが作動するかを、予め遊技者に報知するようにしたので、▲1▼の場合よりも容易に第1始動入賞口(電動チューリップ)51または第2始動入賞口(電動チューリップ)61へ遊技球を入賞させることができる。
【0285】
従って、遊技者は、特定大当り遊技の状態になってS106〜S109の処理が実行されている間に、即ち、禁止されていた普通図柄の変動表示が解除され通過保留球数Sが全て消化される間に、遊技者自身の技術をより介入させて、第1始動入賞口(電動チューリップ)51または第2始動入賞口(電動チューリップ)61へ遊技球を入賞させて保留球数Hを決定でき、さらに、遊技者は、このような遊技者自身の技術を介入させる中で、特定大当図柄の種類によっては容易に第1始動入賞口(電動チューリップ)51または第2始動入賞口(電動チューリップ)61へ遊技球を入賞させることができるので、遊技者の技術性と運との両者が反映される遊技が提供でき、遊技性が極めて向上すると共に、遊技者の遊技意欲が極めて増大する。また、遊技場にとっては、遊技者にとって有利とはいえない通常の遊技状態において、第1始動入賞口(電動チューリップ)51と第2始動入賞口(電動チューリップ)61という、始動入賞口を複数設けたことによる過剰な予期せぬ遊技者による遊技球の獲得を、入賞障害釘70等により、通常の遊技状態では第2始動入賞口(電動チューリップ)61への遊技球の入賞を不可能とすることで、確実に回避することができ、射倖性を向上させた遊技を遊技者に提供でき、且つ安定経営にもつながるという極めて顕著な効果を奏する。
【0286】
また、上述したように、始動入賞口(電動チューリップ)11を第1始動入賞口(電動チューリップ)51と第2始動入賞口(電動チューリップ)61というように複数設け、この第1始動入賞口(電動チューリップ)51または第2始動入賞口(電動チューリップ)61の何れか一方の電動チューリップの羽根をランダムに開放するようにし、遊技者に、遊技球を状況に応じて第1ルートと第2ルートとに打ち分けさせるようにした場合には、さらに次のようにしても良い。即ち、図33に示すように、打球操作ハンドル2の略左下部の箇所に発射強度調節ボタン80を設け、この発射強度調節ボタン80にて遊技者が第1ルートと第2ルートとに打ち分けられるようにしても良い。
【0287】
より具体的には、この発射強度調節ボタン80は、押圧操作されることによりオンされ、押す強さ加減によって発射強度が変わるようになっており、即ち、この発射強度調節ボタン80を強く押せば遊技球が強く発射され、弱く押せば遊技球が弱く発射されるようになっている。従って遊技者は、第1始動入賞口(電動チューリップ)51へ遊技球を入賞させるべく第1ルートを狙うときには、発射強度調節ボタン80の押す強さを比較的弱く押せば良く、また、第2始動入賞口(電動チューリップ)61へ遊技球を入賞させるべく第2ルートを狙うときには、発射強度調節ボタン80の押す強さを比較的弱く押せば良い。
【0288】
このような構成にすると、打球操作ハンドル2を回動操作して遊技球の発射強度を調節する場合に比べ、遊技者の操作動作が少なくなり、遊技者は、指先を上下に動かすというわずかな動作だけで遊技球の発射強度を調節することが可能となり、第1始動入賞口(電動チューリップ)51または第2始動入賞口(電動チューリップ)61の何れか一方の電動チューリップの羽根がランダムに開放されても、素早く対応して的確に遊技球を第1始動入賞口(電動チューリップ)51または第2始動入賞口(電動チューリップ)61へ入賞させることができ、その結果、遊技者の遊技意欲が増大し、遊技性が向上する。
【0289】
なお、この発射強度調節ボタン80の操作は、打球操作ハンドル2よりも優先されて処理されるようになっており、従って発射強度調節ボタン80が操作されたときには、必ず発射強度調節ボタン80による発射強度にて遊技球が発射されるようになる。さらに、この発射強度調節ボタン80は、打球操作ハンドル2の略左下部の箇所に設けられているので、遊技者は、右手にて打球操作ハンドル2を握りながら容易に発射強度調節ボタン80を押圧操作でき、その結果、打球操作ハンドル2の発射強度を保持することができるので、打球操作ハンドル2の発射強度を再び前の状態に戻すための調節をする必要がなく、遊技者の操作性が向上すると共に、遊技者の操作による疲労を軽減することができる。
【0290】
なお、発射強度調節ボタン80は次のようにしても良い。即ち、図34に示すように、打球供給皿12の略左上部の箇所に第1ルート用発射ボタン81と第2ルート用発射ボタン82とを設け、この第1ルート用発射ボタン81と第2ルート用発射ボタン82にて遊技者が第1ルートと第2ルートとに打ち分けられるようにしても良い。
【0291】
より具体的には、第1ルート用発射ボタン81は、予め第1ルートを遊技球が通過するような発射強度に調節された装置であり、また、第2ルート用発射ボタン81は、予め第2ルートを遊技球が通過するような発射強度に調節された装置であり、この第1ルート用発射ボタン81と第2ルート用発射ボタン82は、押圧操作されることによりオンされると共に、そのオン状態が保持されるようになっている。また、第1ルート用発射ボタン81がオンしているときに第2ルート用発射ボタン82を押圧操作すると、第1ルート用発射ボタン81がオフして第2ルート用発射ボタン82がオンするというように、どちらかを選択的に押圧操作することで自動的にオンオフ状態が切り替わるようになっており、また、オンしている状態のボタン(第1ルート用発射ボタン81または第2ルート用発射ボタン82)を再度押圧操作することによりオフするようになっている。従って遊技者は、第1始動入賞口(電動チューリップ)51へ遊技球を入賞させるべく第1ルートを狙うときには、第1ルート用発射ボタン81を押圧操作すれば良く、また、第2始動入賞口(電動チューリップ)61へ遊技球を入賞させるべく第2ルートを狙うときには、第2ルート用発射ボタン82を押圧操作すれば良い。
【0292】
このような構成にすると、上述した発射強度調節ボタン80のような押す強さ加減によって発射強度を調節する場合に比べ、さらに遊技者の操作動作が少なくなり、遊技者は、第1ルート用発射ボタン81または第2ルート用発射ボタン82を選択して押圧操作するだけで、極めて容易に第1ルートと第2ルートとに打ち分けることが可能となり、第1始動入賞口(電動チューリップ)51または第2始動入賞口(電動チューリップ)61の何れか一方の電動チューリップの羽根がランダムに開放されても、即座に対応して的確に遊技球を第1始動入賞口(電動チューリップ)51または第2始動入賞口(電動チューリップ)61へ入賞させることができ、その結果、遊技者の遊技意欲が極めて増大し、遊技性が極めて向上する。
【0293】
なお、この第1ルート用発射ボタン81と第2ルート用発射ボタン82の操作は、打球操作ハンドル2よりも優先されて処理されるようになっており、従って第1ルート用発射ボタン81または第2ルート用発射ボタン82が操作されたときには、必ず第1ルート用発射ボタン81または第2ルート用発射ボタン82による発射強度にて遊技球が発射されるようになる。さらに、この第1ルート用発射ボタン81と第2ルート用発射ボタン82とは、打球供給皿12の略左上部の箇所に設けられているので、遊技者は、右手で打球操作ハンドル2を握ったまま、容易に左手にて第1ルート用発射ボタン81または第2ルート用発射ボタン82を押圧操作でき、その結果、打球操作ハンドル2の発射強度を保持することができるので、打球操作ハンドル2の発射強度を再び前の状態に戻すための調節をする必要がなく、遊技者の操作性が極めて向上する。あるいは、右手を打球操作ハンドル2から放して、左手も第1ルート用発射ボタン81または第2ルート用発射ボタン82を押圧操作した後放すことで、遊技者の操作による疲労を極めて軽減することも可能となる。
【0294】
なお、第1ルート用発射ボタン81及び第2ルート用発射ボタン82は上述したように打球供給皿12の略左上部の箇所に設けたが、これは例えば、図35に示すように、余剰球受皿13の略左前部の箇所に第1ルート用発射ボタン83及び第2ルート用発射ボタン84というように設けても良い。このように構成しても、上述した第1ルート用発射ボタン81及び第2ルート用発射ボタン82と同様な効果を得ることができる。
【0295】
なお、本実施例では、特定大当り遊技は、前記したように特別図柄表示器6に特定大当図柄が確定表示されたときに決定するようにしたが、この特定大当り遊技の決定態様は次のようにしても良い。即ち、大当り図柄(大当り図柄の種類は問わない)が特別図柄表示器6に確定表示されたときに、または当該大当り遊技が終了したときに、特別図柄表示器6に演出される画像により特定大当り遊技を実行するか否かを決定する。この演出画像としては、例えばキャラクタ等を駆使してバトルや競技をストーリー的に展開し、その結果等に基づいて特定大当り遊技を実行するか否かを決定したりすれば良い。このようにすると、遊技者は、どの大当り図柄が確定表示されても特定大当り遊技になる可能性があり、遊技意欲が増し遊技性が向上すると共に、これらの演出画像やキャラクタに愛着が沸き、より遊技を楽しむことができる。
【0296】
また、本実施例では、特定大当りしたときには通過保留球数Sを前記したような抽選により決定するようにしたが、この通過保留球数Sの決定態様は次のようにしても良い。
▲1▼特定大当りとなり当該大当り遊技の遊技中または終了後、所定時間を設定し(例えば5分)、この設定した所定時間の間に普通図柄作動ゲート19を通過した遊技球の個数を通過保留球数Sとする。なお、この設定する時間は、複数の中から抽選により決定しても良い。
【0297】
▲2▼特定大当りとなり当該大当り遊技を遊技している間に、普通図柄作動ゲート19を通過した遊技球の個数を通過保留球数Sとする。
以上▲1▼、▲2▼のような通過保留球数Sの決定方法によれば、単なる抽選による決定ではなく、遊技者自身の技術を介入(普通図柄作動ゲート19へ遊技球を通過させる技術)させて通過保留球数Sが決定されるので、遊技性が向上すると共に、遊技者の遊技意欲が増大する。
【0298】
また、本実施例では、特定大当りしたときには保留球数Hを前記したような通過保留球数Sを全て消化している間に、始動入賞口(電動チューリップ)11へ入賞した遊技球の個数を保留球数Hとしたが、この保留球数Hの決定態様は次のようにしても良い。
【0299】
▲1▼特定大当りとなり当該大当り遊技の遊技中または終了後、所定時間を設定し(例えば5分)、この設定した所定時間の間に始動入賞口(電動チューリップ)11へ入賞した遊技球の個数を保留球数Hとする。なお、この設定する時間は、複数の中から抽選により決定しても良い。
【0300】
▲2▼特定大当りとなり当該大当り遊技の遊技中または終了後、所定の抽選方法により保留球数Hを決定する。
▲3▼特定大当りとなり当該大当り遊技を遊技している間に、始動入賞口(電動チューリップ)11へ入賞した遊技球の個数を保留球数Hとする。
【0301】
以上▲1▼、▲3▼のような保留球数Hの決定方法によれば、本実施例と同様に、遊技者自身の技術を介入(始動入賞口(電動チューリップ)11へ遊技球を入賞させる技術)させて保留球数Hが決定されるので、遊技性が向上すると共に、遊技者の遊技意欲が増大し、▲2▼のような抽選により保留球数Hを決定するようにすると、遊技者の技術に関係なく、遊技者に公平に利益を提供することができ、特に初心者等の遊技者も容易に遊技を楽しむことができる。
【0302】
また、上記のように所定の抽選方法により通過保留球数Sまたは保留球数Hを決定する場合は、予め定められた複数の数値の中から一つを抽出するようにしても良いが、この通過保留球数Sまたは保留球数Hの抽選態様は次のようにしても良い。
【0303】
▲1▼特別図柄表示器6に特定大当図柄が確定表示されたときの、その確定表示された特定大当図柄の種類により通過保留球数Sまたは保留球数Hを決定する。例えば「777」であれば通過保留球数Sまたは保留球数Hが70と設定され、「AAA」であれば通過保留球数Sまたは保留球数Hが40と設定されるようにする。なお、特定大当図柄の種類により各々の通過保留球数Sまたは保留球数Hが予め設定されている。このようにすると、遊技者は、特定大当図柄に興味をもつと共に、特別図柄表示器6に特定大当図柄が確定表示されるときにスリルと興奮を味わうことができる。
【0304】
▲2▼特定大当りとなり当該大当り遊技の遊技中または終了後、特別図柄表示器6に演出される画像により通過保留球数Sまたは保留球数Hを決定する。なお、この演出画像については前記したとおりであり、それに準じて特別図柄表示器6に演出画像が表示される。
【0305】
なお、保留球数Hについては、大当りの抽選確率に基づいて設定しても良い。例えば大当りの抽選確率が6/351(1/58.5)に設定されている場合には、抽選することなく保留球数Hを60と予め設定する。これは、大当りの抽選確率の分母が58.5であるので、その58.5プラスマイナス10%の範囲内、即ち52.65〜64.35の範囲内から設定したものである。このように保留球数Hを大当りの抽選確率に基づいて設定すると、特定大当り処理における内部的に設定した大当りの抽選確率と特別図柄表示器6で遊技者に提供する特別図柄の変動表示回数、即ち内部上の確率と表示上の確率とを略整合させることができる。このようにすると遊技者は、特定大当り処理が実行されると、1回は大当りを獲得する蓋然性が高くなり、遊技の趣興性が高められる。なお、この例では、大当りの抽選確率のプラスマイナス10%の範囲内で保留球数Hを設定するようにしたが、このプラスマイナス10%の範囲は適宜変更しても良い。ただし、あまり許容範囲を大きくすると前記した内部上の確率と表示上の確率が乖離するので好ましくない。
【0306】
そして、保留球数Hを抽選により決定する場合には、例えば所定の複数の保留球数30、40、50、60、70の中から一つを抽選する場合には、その所定の複数の保留球数のうちの少なくとも一つを大当りの抽選確率に基づいて設定するようにしても良い。このケースでは、前記したように60が該当する。また、これとは別の方法として、所定の複数の保留球数の平均値を大当りの抽選確率に基づいて設定するようにしても良い。このケースでは、所定の複数の保留球数30、40、50、60、70の平均値は50なので、前記した許容範囲52.65〜64.35から逸脱してしまう。従ってこのような場合には、例えば所定の複数の保留球数を40、50、60、70(平均値55)とすれば良い。
【0307】
また、本実施例では、保留球数Hが全て消化する前に大当りとなった場合には、残存している保留球数を当該大当り遊技の終了後に繰り越す(繰越保留球数K)ようにしたが、これは、保留球数Hを先に全て消化させ、その後当該大当り遊技を実行するようにしても良い。例えば大当りを複数回獲得した場合には、保留球数Hを消化後、最後にまとめて複数回大当り遊技を連続して実行することになる。このようにすると、保留球数Hを先に全て消化することになるので、遊技者は緊張感を長く持続させることになるものの、その間は極めて集中して遊技に臨むことになるので、遊技者の遊技意欲が増すことになる。
【0308】
また、本実施例では、時短処理は、前記したように特別図柄表示器6に特定大当図柄が確定表示されたときに実行するか否かを決定するようにしたが、この時短処理の決定態様は次のようにしても良い。
▲1▼特別図柄表示器6に大当り図柄(大当り図柄の種類は問わない)が確定表示されたとき若しくは当該大当り遊技の遊技中、または特別図柄表示器6に特定大当り図柄が確定表示されたときの当該大当り遊技の遊技中、または全ての遊技中において所定の条件が成立したとき等に、特別図柄表示器6に演出される画像により時短処理を実行するか否かを決定する。例えば、特別図柄表示器6に特定大当り図柄が確定表示され特定大当り遊技が実行されたとき、遊技者が保留球数をより多く獲得すべく始動入賞口(電動チューリップ)11へ遊技球を入賞させている場合において、保留球数が10、20・・・50になったとき等にその都度特別図柄表示器6に演出画像が表示され、その表示内容により時短処理が実行されるか否かが決定される。なお、保留球数に替えて、保留時間が1分、2分・・・5分と経過したときにこの演出画像を表示するようにしても良い。また、この演出画像については前記したとおりであり、それに準じて特別図柄表示器6に演出画像が表示される。
【0309】
▲2▼特別図柄表示器6に大当り図柄(大当り図柄の種類は問わない)が確定表示されたとき若しくは当該大当り遊技の遊技中、または特別図柄表示器6に特定大当り図柄が確定表示されたとき若しくは当該大当り遊技の遊技中、または全てのの遊技中において所定の条件が成立したとき等に、所定の抽選方法により時短処理を実行するか否かを決定する。
【0310】
▲3▼特別図柄表示器6に大当り図柄(大当り図柄の種類は問わない)が確定表示されたとき若しくは当該大当り遊技の遊技中、または特別図柄表示器6に特定大当り図柄が確定表示されたとき若しくは当該大当り遊技の遊技中、または全ての遊技中において所定の条件が成立したとき等に、遊技者に所定の遊技を実行させ、その遊技の結果により時短処理を実行するか否かを決定する。例えば、大当り遊技の遊技中に所定時間を設定し(例えば5分)、この設定した所定時間の間に始動入賞口(電動チューリップ)11へ入賞した遊技球の積算個数、または普通図柄作動ゲート19を通過した遊技球の積算個数により時短処理を実行するか否かを決定する。なお、この設定する時間は、複数の中から抽選により決定しても良い。
【0311】
なお、上記▲1▼、▲2▼、▲3▼の場合において、時短処理を実行すると決定されたときには、即座に実行しても良いし、所定時間後に実行しても良い。
このようにすると▲1▼においては、例えば、特定大当り図柄が確定表示され特定大当り遊技が実行されることは保証されるものの、時短処理になるか否かは保証されない場合があるので、遊技者は、遊技球数及び保留球数の獲得や遊技の迅速な進行に極めて大きな影響を及ぼす、延いては次の大当りの獲得に極めて大きな影響を及ぼす時短処理が獲得できるか否か、特別図柄表示器6に演出される画像を注意深く見守りながら集中して遊技に臨むことになるので、遊技者の遊技意欲が増すことになる。また、例えば、特定大当り図柄が確定表示され特定大当り遊技が実行されなくても、即ちどのような大当り図柄であっても、時短処理を獲得できる場合があるので、遊技者は、上記したように遊技の進行に極めて有利な時短処理が獲得できるか否か、特別図柄表示器6に演出される画像を注意深く見守りながら集中して遊技に臨むことになるので、遊技者の遊技意欲が増すことになる。また▲2▼のような抽選により時短処理を決定するようにすると、遊技者の技術に関係なく、遊技者に公平に上記したような遊技の進行に極めて有利な時短処理を提供することができ、特に初心者等の遊技者も容易に遊技を楽しむことができる。また▲3▼のような遊技者に所定の遊技を実行させ、その遊技の結果により時短処理を実行するか否かを決定するようにすると、遊技者自身の技術を介入(始動入賞口(電動チューリップ)11や普通図柄作動ゲート19へ遊技球を入賞または通過させる技術)させて上記したような遊技の進行に極めて有利な時短処理を提供することができ、遊技性が向上すると共に、遊技者の遊技意欲が極めて増大する。
【0312】
また、この時短処理は、前記したように普通図柄の当り確率の上昇、普通図柄の変動表示時間の短縮、始動入賞口(電動チューリップ)11の開放時間の延長、特別図柄の大当り確率の上昇及び特別図柄の変動表示時間の短縮を全て実行するのであるが、これら全てを実行するか否かの決定に限らず、これらのうちの任意の組合せ(少なくとも一つ以上あれば良い)を実行するか否かの決定を行うようにしても良い。
【0313】
また、上記▲2▼の所定の抽選方法により時短処理を実行するか否かを決定する場合は、予め定められた当り外れの中から一つを抽出する(例えば所定の乱数を作成し、該乱数を予め当り数値及び外れ数値に設定しておき、所定のタイミングに基づいて一つの乱数を抽出する)ようにしても良いが、この時短処理の抽選態様は次のようにしても良い。
【0314】
▲1▼特別図柄表示器6に特定大当図柄が確定表示されたときの、その確定表示された特定大当図柄の種類により時短処理を実行するか否かを決定する。例えば「777」であれば時短処理を実行すると決定され、「555」であれば時短処理を実行しないと決定されるようにする。なお、特定大当図柄の種類により各々時短処理を実行するか否かは、予め設定しておき、所定の遊技条件が成立したとき等に適宜変更するようにすると良い。このようにすると、遊技者は、特定大当図柄に興味をもつと共に、特別図柄表示器6に特定大当図柄が確定表示されるときにスリルと興奮を味わうことができる。
【0315】
▲2▼特別図柄表示器6に大当図柄が確定表示されたときの、その確定表示された大当図柄の種類により時短処理を実行するか否かを決定する。例えば「888」であれば時短処理を実行すると決定され、「444」であれば時短処理を実行しないと決定されるようにする。なお、大当図柄の種類により各々時短処理を実行するか否かは、予め設定しておき、所定の遊技条件が成立したとき等に適宜変更するようにすると良い。このようにすると、遊技者は、大当図柄に興味をもつと共に、特別図柄表示器6に大当図柄が確定表示されるときにスリルと興奮を味わうことができる。
【0316】
▲3▼特別図柄表示器6に大当図柄が確定表示されたとき、または遊技中において所定の条件が成立したときに、複数のLEDまたはランプを点灯あるいは消灯する制御を行い、そのLEDまたはランプが最終的に点灯されている状態により時短処理を実行するか否かを決定する。例えば、前記した保留LED25(25a、25b、25c、25d)または保留LED26(26a、26b、26c、26d)を利用し、全ての保留LED25(25a、25b、25c、25d)または保留LED26(26a、26b、26c、26d)が同じ色になったら時短処理を実行すると決定され、それ以外は時短処理を実行しないと決定されるようにする。なお、この場合には、特別図柄表示器6等を用いて、遊技者にその旨が容易にわかるように、演出画像や音声等で報知すると良い。
【0317】
また、本実施例では、普通図柄表示器18にて普通図柄が変動表示中に特定大当りになった場合には、当該普通図柄の変動表示が停止して確定表示されるのを待ってから、以降の普通図柄の変動表示を禁止するようにしたが、これは、当該普通図柄の変動表示が停止して確定表示されるのを待つことなく、即座に当該普通図柄の変動表示を停止させて確定表示し、以降の普通図柄の変動表示を禁止するようにしても良い。このようにすると、特定大当り遊技への移行が迅速且つスムーズに行われ、延いては、次の大当り獲得が早まることとなり、遊技性が向上し、遊技者は、遊技意欲が増大する。
【0318】
また、本実施例では、普通図柄表示器18は1桁の7セグメントLEDにて構成されるようにしたが、これは、複数桁、例えば2桁や3桁の7セグメントLEDにて構成しても良く、またこのようにした場合には、前記した通過保留球数S、保留球数H及び繰越保留球数K等の表示を、普通図柄表示器18にて行うようにしても良い。特に、通過保留球数Sは普通図柄表示器18に直接係わっているので、通過保留球数Sを普通図柄表示器18にて行うようにすると、遊技者は、遊技を理解する上で容易となり、その結果遊技性の向上につながる。
【0319】
また、本実施例では、大当り遊技は、前記したように1ラウンドにつき大入賞口7に入賞できる遊技球は最高10個(10カウント)に、またラウンド数は最高16ラウンドまでの遊技となっていたが、特定大当り遊技の間に獲得した大当り遊技については、この限りでなく、この10カウントや16ラウンドは適宜変更しても良い。例えばこの10カウントや16ラウンドを増加させた場合には、大当り遊技の価値が増大して遊技性が向上し、遊技者は遊技意欲が増す。
【0320】
また、本実施例では、大当りを抽選する図柄を予め定めた3桁の図柄を用いて説明したが、大当り図柄はこの3桁に限ったものでなく何桁であっても良い。
また、前記した大当たり図柄は同一図柄で説明したが、任意に設定可能であり、「ABC」「松竹梅」等のようにどの様な組合せを大当り図柄としても良い。
【0321】
また、本実施例では、遊技者への遊技に係わる情報は、特別図柄表示器6、普通図柄表示器18、遊技効果ランプ15、保留LED25(25a、25b、25c、25d)、保留LED26(26a、26b、26c、26d)、電飾装置108、スピーカー113等により報知するものを説明したが、遊技機周辺より認識することが可能な対応で報知するものであればどのようなものでも良い。例えば、パチンコ島台に設けられる呼び出しランプや、液晶表示装置等が該当する。
【0322】
また、本実施例の特別図柄表示器6及び普通図柄表示器18は、液晶ディスプレイ、CRTディスプレイ、プラズマディスプレイ、ドットマトリックスLEDディスプレイ等の図柄や数字を表示できるものであればどのようなものでも良い。
【0323】
なお、本発明と本実施例との対応は、以下の通りである。
請求項1:遊技領域は遊技領域5に相当し、作動ゲートは普通図柄作動ゲート19に相当し、作動検出手段は作動ゲート検出装置120に相当し、第1作動検出記憶手段は作動ゲート通過処理のS23の処理(カウンタA)に相当し、第2作動検出記憶手段は特定作動ゲート通過処理(S92)のS94の処理(通過保留カウンタTH)に相当し、普通図柄表示制御手段は普通図柄表示器18、S32の普通図柄制御処理に相当し、所定の当り図柄は普通図柄の「3」「7」に相当し、普通遊技発生手段はS38の始動入賞口開放処理に相当し、始動入賞口は始動入賞口(電動チューリップ)11に相当し、始動検出手段は始動入賞検出装置116に相当し、第1始動検出記憶手段は始動入賞口入賞処理のS52の処理(カウンタB)に相当し、特別図柄表示制御手段は特別図柄表示器6、表示器コントローラ111、S61の特別図柄制御処理に相当し、所定の大当り図柄は特別図柄の「111」、「222」、「333」、「444」、「555」、「666」、「777」、「888」、「999」、「AAA」、「BBB」、「CCC」、「DDD」、「EEE」に相当し、特別遊技発生手段はS67の大当り処理、S80の特定大当り処理に相当し、所定の表示態様は、特別図柄表示器6に「111」、「333」、「555」、「777」、「999」、「AAA」、「BBB」の特定大当図柄が確定表示されたときに相当し、第2作動検出記憶実行手段はS87の作動ゲート通過処理禁止、S92の特定作動ゲート通過処理に相当し、所定の第1遊技条件の成立は、S91にて抽選決定された通過保留球数SがS92の特定作動ゲート通過処理により全て通過保留カウンタTHに記憶されたときに相当し、普通図柄変動表示禁止手段はS89の普通図柄変動禁止に相当する。
【0324】
請求項2:第2作動検出記憶実行手段はS87の作動ゲート通過処理禁止、S92の特定作動ゲート通過処理に相当し、第2作動検出記憶手段は特定作動ゲート通過処理(S92)のS94の処理(通過保留カウンタTH)に相当し、作動検出手段は作動ゲート検出装置120に相当し、普通図柄表示制御手段は普通図柄表示器18、S32の普通図柄制御処理に相当し、所定の当り図柄は普通図柄の「3」「7」に相当し、普通図柄確率上昇手段は時短処理(S81)のS82の乱数変更の処理に相当する。
【0325】
請求項3:第2作動検出記憶実行手段はS87の作動ゲート通過処理禁止、S92の特定作動ゲート通過処理に相当し、第2作動検出記憶手段は特定作動ゲート通過処理(S92)のS94の処理(通過保留カウンタTH)に相当し、作動検出手段は作動ゲート検出装置120に相当し、普通図柄表示制御手段は普通図柄表示器18、S32の普通図柄制御処理に相当し、普通図柄変動表示時間短縮手段は時短処理(S81)のS83のタイマT1変更の処理に相当する。
【0326】
請求項4:始動入賞口は始動入賞口(電動チューリップ)11に相当し、遊技者にとって有利となる第1状態は、始動入賞口(電動チューリップ)11の羽根が開放されている状態で、S40の始動入賞口開放に相当し、遊技者にとって不利となる第2状態は、始動入賞口(電動チューリップ)11の羽根が閉口されている状態で、S46の始動入賞口閉口に相当し、状態変換手段は始動入賞口(電動チューリップ)11、ソレノイド106に相当し、普通遊技発生手段はS38の始動入賞口開放処理に相当し、普通図柄表示制御手段は普通図柄表示器18、S32の普通図柄制御処理に相当し、所定の当り図柄は普通図柄の「3」「7」に相当し、始動入賞口制御手段はS38の始動入賞口開放処理に相当する。
【0327】
請求項5:第2作動検出記憶実行手段はS87の作動ゲート通過処理禁止、S92の特定作動ゲート通過処理に相当し、第2作動検出記憶手段は特定作動ゲート通過処理(S92)のS94の処理(通過保留カウンタTH)に相当し、作動検出手段は作動ゲート検出装置120に相当し、普通図柄表示制御手段は普通図柄表示器18、S32の普通図柄制御処理に相当し、所定の当り図柄は普通図柄の「3」「7」に相当し、始動入賞口制御手段はS38の始動入賞口開放処理に相当し、始動入賞口は始動入賞口(電動チューリップ)11に相当し、第1状態は、始動入賞口(電動チューリップ)11の羽根が開放されている状態で、S40の始動入賞口開放に相当し、始動入賞口延長制御手段は時短処理(S81)のS84のタイマT2変更に相当する。
【0328】
請求項6:第2作動検出記憶実行手段はS87の作動ゲート通過処理禁止、S92の特定作動ゲート通過処理に相当し、第2作動検出記憶手段は特定作動ゲート通過処理(S92)のS94の処理(通過保留カウンタTH)に相当し、作動検出手段は作動ゲート検出装置120に相当し、所定の第1遊技条件の成立は、S91にて抽選決定された通過保留球数SがS92の特定作動ゲート通過処理により全て通過保留カウンタTHに記憶されたときに相当し、普通図柄変動表示禁止手段はS89の普通図柄変動禁止に相当し、普通図柄表示制御手段は普通図柄表示器18、S32の普通図柄制御処理に相当し、作動検出記憶消化手段は特定大当り処理(S80)のS107乃至S109の処理に相当する。
【0329】
請求項7:第2作動検出記憶実行手段はS87の作動ゲート通過処理禁止、S92の特定作動ゲート通過処理に相当し、第2作動検出記憶手段は特定作動ゲート通過処理(S92)のS94の処理(通過保留カウンタTH)に相当し、作動検出手段は作動ゲート検出装置120に相当する。
【0330】
請求項8:始動検出手段は始動入賞検出装置116に相当し、第2始動検出記憶手段は特定始動入賞口入賞処理(S99)のS101の処理(保留カウンタH)に相当し、特別図柄表示制御手段は特別図柄表示器6、表示器コントローラ111、S61の特別図柄制御処理に相当し、第1始動検出記憶手段は始動入賞口入賞処理のS52の処理(カウンタB)に相当し、所定の表示態様は、特別図柄表示器6に「111」、「333」、「555」、「777」、「999」、「AAA」、「BBB」の特定大当図柄が確定表示されたときに相当し、第2始動検出記憶実行手段はS88の始動入賞口入賞処理禁止、S99の特定始動入賞口入賞処理に相当し、所定の第2遊技条件の成立は、S107乃至S109の処理によりS91にて抽選決定された通過保留球数Sが全て消化されたときに相当し、特別図柄変動表示禁止手段はS90の特別図柄変動禁止に相当する。
【0331】
請求項9:第2始動検出記憶実行手段はS88の始動入賞口入賞処理禁止、S99の特定始動入賞口入賞処理に相当し、第2始動検出記憶手段は特定始動入賞口入賞処理(S99)のS101の処理(保留カウンタH)に相当し、始動検出手段は始動入賞検出装置116に相当し、特別図柄表示制御手段は特別図柄表示器6、表示器コントローラ111、S61の特別図柄制御処理に相当し、所定の大当り図柄は特別図柄の「111」、「222」、「333」、「444」、「555」、「666」、「777」、「888」、「999」、「AAA」、「BBB」、「CCC」、「DDD」、「EEE」に相当し、特別図柄確率上昇手段は時短処理(S81)のS85の大当り乱数変更に相当する。
【0332】
請求項10:第2始動検出記憶実行手段はS88の始動入賞口入賞処理禁止、S99の特定始動入賞口入賞処理に相当し、第2始動検出記憶手段は特定始動入賞口入賞処理(S99)のS101の処理(保留カウンタH)に相当し、始動検出手段は始動入賞検出装置116に相当し、特別図柄表示制御手段は特別図柄表示器6、表示器コントローラ111、S61の特別図柄制御処理に相当し、特別図柄変動表示時間短縮手段は時短処理(S81)のS86のタイマT5変更に相当する。
【0333】
請求項11:第2作動検出記憶実行手段はS87の作動ゲート通過処理禁止、S92の特定作動ゲート通過処理に相当し、第2始動検出記憶実行手段はS88の始動入賞口入賞処理禁止、S99の特定始動入賞口入賞処理に相当し、特別図柄表示制御手段は特別図柄表示器6、表示器コントローラ111、S61の特別図柄制御処理に相当し、所定の演出画像は、本文中の「大当り図柄(大当り図柄の種類は問わない)が特別図柄表示器6に確定表示されたときに、または当該大当り遊技が終了したときに、特別図柄表示器6に演出される画像により特定大当り遊技を実行するか否かを決定する。この演出画像としては、例えばキャラクタ等を駆使してバトルや競技をストーリー的に展開し、その結果等に基づいて特定大当り遊技を実行するか否かを決定したりすれば良い」という記載に相当する。
【0334】
請求項12:第2作動検出記憶実行手段はS87の作動ゲート通過処理禁止、S92の特定作動ゲート通過処理に相当し、第2始動検出記憶実行手段はS88の始動入賞口入賞処理禁止、S99の特定始動入賞口入賞処理に相当し、特別図柄表示制御手段は特別図柄表示器6、表示器コントローラ111、S61の特別図柄制御処理に相当し、所定の表示態様は本文中の「特定大当り遊技は、前記したように特別図柄表示器6に特定大当図柄が確定表示されたときに決定するようにしたが、この特定大当り遊技の決定態様は次のようにしても良い。即ち、大当り図柄(大当り図柄の種類は問わない)が特別図柄表示器6に確定表示されたとき」という記載に相当し、所定の大当り図柄は特別図柄の「111」、「222」、「333」、「444」、「555」、「666」、「777」、「888」、「999」、「AAA」、「BBB」、「CCC」、「DDD」、「EEE」に相当し、特別遊技発生手段はS67の大当り処理、S80の特定大当り処理に相当する。
【0335】
請求項13:特別遊技発生手段はS67の大当り処理、S80の特定大当り処理に相当し、所定の大当り図柄は特別図柄の「111」、「222」、「333」、「444」、「555」、「666」、「777」、「888」、「999」、「AAA」、「BBB」、「CCC」、「DDD」、「EEE」に相当し、所定の通常大当図柄は特別図柄の「222」、「444」、「666」、「888」、「CCC」、「DDD」、「EEE」に相当し、所定の特定大当図柄は特別図柄の「111」、「333」、「555」、「777」、「999」、「AAA」、「BBB」に相当し、第2作動検出記憶実行手段はS87の作動ゲート通過処理禁止、S92の特定作動ゲート通過処理に相当し、第2始動検出記憶実行手段はS88の始動入賞口入賞処理禁止、S99の特定始動入賞口入賞処理に相当し、特別図柄表示制御手段は特別図柄表示器6、表示器コントローラ111、S61の特別図柄制御処理に相当し、所定の表示態様は、特別図柄表示器6に「111」、「333」、「555」、「777」、「999」、「AAA」、「BBB」の特定大当図柄が確定表示されたときに相当する。
【0336】
請求項14:特別図柄表示制御手段は特別図柄表示器6、表示器コントローラ111、S61の特別図柄制御処理に相当し、所定の特定大当図柄は特別図柄の「111」、「333」、「555」、「777」、「999」、「AAA」、「BBB」に相当し、所定の特別図柄は特別図柄(特定図柄)の「1」、「3」、「5」、「7」、「9」、「A」、「B」に相当し、特別図柄連続変動表示手段は本文中の「特定図柄のうち「9」、「A」、「B」は、特別図柄表示器6の各図柄表示部8、9、10に連続して表示されるようになっている」という記載に相当する。
【0337】
請求項15:第2始動検出記憶実行手段はS88の始動入賞口入賞処理禁止、S99の特定始動入賞口入賞処理に相当し、第2始動検出記憶手段は特定始動入賞口入賞処理(S99)のS101の処理(保留カウンタH)に相当し、始動検出手段は始動入賞検出装置116に相当し、所定の第2遊技条件の成立は、S107乃至S109の処理によりS91にて抽選決定された通過保留球数Sが全て消化されたときに相当し、特別図柄変動表示禁止手段はS90の特別図柄変動禁止に相当し、特別図柄表示制御手段は特別図柄表示器6、表示器コントローラ111、S61の特別図柄制御処理に相当し、始動検出記憶消化手段は特定大当り処理(S80)のS113乃至S117の処理に相当する。
【0338】
請求項16:始動検出記憶消化手段は特定大当り処理(S80)のS113乃至S117の処理に相当し、第2始動検出記憶手段は特定始動入賞口入賞処理(S99)のS101の処理(保留カウンタH)に相当し、特別遊技発生手段はS67の大当り処理に相当し、第2始動検出記憶繰越手段はS117及びS118の繰越保留球数Kセットの処理に相当する。
【0339】
請求項17:始動検出記憶消化手段は特定大当り処理(S80)のS113乃至S117の処理に相当し、第2始動検出記憶手段は特定始動入賞口入賞処理(S99)のS101の処理(保留カウンタH)に相当し、特別遊技発生手段はS67の大当り処理に相当し、特別遊技繰越手段は本文中の「保留球数Hが全て消化する前に大当りとなった場合には、残存している保留球数を当該大当り遊技の終了後に繰り越す(繰越保留球数K)ようにしたが、これは、保留球数Hを先に全て消化させ、その後当該大当り遊技を実行するようにしても良い」という記載に相当する。
【0340】
請求項18:所定の第2遊技条件の成立は、S107乃至S109の処理によりS91にて抽選決定された通過保留球数Sが全て消化されたときに相当し、作動検出記憶消化手段は特定大当り処理(S80)のS107乃至S109の処理に相当、第2作動検出記憶手段は特定作動ゲート通過処理(S92)のS94の処理(通過保留カウンタTH)に相当し、作動検出手段は作動ゲート検出装置120に相当する。
【0341】
請求項19:第2始動検出記憶実行手段はS88の始動入賞口入賞処理禁止、S99の特定始動入賞口入賞処理に相当し、第1遊技条件の成立は、S91にて抽選決定された通過保留球数SがS92の特定作動ゲート通過処理により全て通過保留カウンタTHに記憶されたときに相当し、第1始動検出記憶手段は始動入賞口入賞処理のS52の処理(カウンタB)に相当し、第2始動検出記憶手段は特定始動入賞口入賞処理(S99)のS101の処理(保留カウンタH)に相当し、第2条件始動検出記憶実行手段はS88の始動入賞口入賞処理禁止、S99の特定始動入賞口入賞処理に相当する。
【0342】
請求項20:始動入賞口は始動入賞口(電動チューリップ)11に相当し、第1始動入賞口は始動入賞口(電動チューリップ)51に相当し、第2始動入賞口は始動入賞口(電動チューリップ)61に相当し、状態変換手段は始動入賞口(電動チューリップ)11、ソレノイド106に相当し、遊技者にとって有利となる第1状態は、始動入賞口(電動チューリップ)11の羽根が開放されている状態で、S40の始動入賞口開放に相当し、遊技者にとって不利となる第2状態は、始動入賞口(電動チューリップ)11の羽根が閉口されている状態で、S46の始動入賞口閉口に相当し、第1状態変換手段は始動入賞口(電動チューリップ)51、ソレノイド106に相当し、第2状態変換手段は始動入賞口(電動チューリップ)61、ソレノイド106に相当し、始動入賞口制御手段はS38の始動入賞口開放処理に相当し、普通図柄表示制御手段は普通図柄表示器18、S32の普通図柄制御処理に相当し、所定の当り図柄は普通図柄の「3」「7」に相当し、第1始動入賞口制御手段はS38の始動入賞口開放処理に相当し、第2始動入賞口制御手段はS38の始動入賞口開放処理に相当し、第2始動検出記憶実行手段はS88の始動入賞口入賞処理禁止、S99の特定始動入賞口入賞処理に相当し、始動入賞口選択制御手段は、本文中の「特定大当り遊技の状態にて普通図柄が当りとなった場合(S37にてYES)には、第1始動入賞口(電動チューリップ)51または第2始動入賞口(電動チューリップ)61の何れか一方のみが始動入賞口開放処理(S38)と同様な処理、即ち電動チューリップの羽根の開放が所定時間行われる」という記載に相当する。
【0343】
請求項21:遊技領域は遊技領域5に相当し、第1始動入賞口は始動入賞口(電動チューリップ)51に相当し、第2始動入賞口は始動入賞口(電動チューリップ)61に相当し、別ルートは図32に示す第1ルート及び第2ルートに相当する。
【0344】
請求項22:遊技領域は遊技領域5に相当し、遊技球発射手段は本文中の図示しない打球発射装置に相当し、発射強度押圧調節手段は発射強度調節ボタン80、第1ルート用発射ボタン81、第2ルート用発射ボタン82、第1ルート用発射ボタン83、第2ルート用発射ボタン84に相当する。
【0345】
請求項23:遊技球発射手段は本文中の図示しない打球発射装置に相当し、遊技領域は遊技領域5に相当し、発射強度回動調節手段は打球操作ハンドル2に相当し、発射強度押圧調節手段は発射強度調節ボタン80、第1ルート用発射ボタン81、第2ルート用発射ボタン82、第1ルート用発射ボタン83、第2ルート用発射ボタン84に相当し、発射強度押圧調節手段と発射強度回動調節手段とが一体的に設けられていることは、図33に示す打球操作ハンドル2と発射強度調節ボタン80とが一体的に設けられていることに相当する。
【0346】
請求項24:遊技球発射手段は本文中の図示しない打球発射装置に相当し、遊技領域は遊技領域5に相当し、発射強度回動調節手段は打球操作ハンドル2に相当し、発射強度押圧調節手段は発射強度調節ボタン80、第1ルート用発射ボタン81、第2ルート用発射ボタン82、第1ルート用発射ボタン83、第2ルート用発射ボタン84に相当し、遊技球供給皿は打球供給皿12に相当し、余剰球受皿は余剰球受皿13に相当し、発射強度押圧調節手段と発射強度回動調節手段とが別体的に設けられていることは、図34及び図35に示す打球操作ハンドル2と第1ルート用発射ボタン81、第2ルート用発射ボタン82、第1ルート用発射ボタン83、第2ルート用発射ボタン84とが別体的に設けられていることに相当する。
【0347】
請求項25:発射強度押圧調節手段は発射強度調節ボタン80、第1ルート用発射ボタン81、第2ルート用発射ボタン82、第1ルート用発射ボタン83、第2ルート用発射ボタン84に相当し、発射強度回動調節手段は打球操作ハンドル2に相当し、発射強度押圧調節優先手段は本文中の「発射強度調節ボタン80の操作は、打球操作ハンドル2よりも優先されて処理されるようになっており、従って発射強度調節ボタン80が操作されたときには、必ず発射強度調節ボタン80による発射強度にて遊技球が発射されるようになる」「第1ルート用発射ボタン81と第2ルート用発射ボタン82の操作は、打球操作ハンドル2よりも優先されて処理されるようになっており、従って第1ルート用発射ボタン81または第2ルート用発射ボタン82が操作されたときには、必ず第1ルート用発射ボタン81または第2ルート用発射ボタン82による発射強度にて遊技球が発射されるようになる」という記載に相当し、遊技球発射手段は本文中の図示しない打球発射装置に相当し、遊技領域は遊技領域5に相当する。
【0348】
請求項26:別ルートは図32に示す第1ルート及び第2ルートに相当し、第1始動入賞口は始動入賞口(電動チューリップ)51に相当し、第1ルートは図32に示す第1ルートに相当し、第2始動入賞口は始動入賞口(電動チューリップ)61に相当し、第2ルートは図32に示す第2ルートに相当し、発射強度押圧調節手段は発射強度調節ボタン80、第1ルート用発射ボタン81、第2ルート用発射ボタン82、第1ルート用発射ボタン83、第2ルート用発射ボタン84に相当し、遊技球発射手段は本文中の図示しない打球発射装置に相当し、遊技領域は遊技領域5に相当し、第1発射強度押圧調節手段は第1ルート用発射ボタン81、第1ルート用発射ボタン83に相当し、第2発射強度押圧調節手段は第2ルート用発射ボタン82、第2ルート用発射ボタン84に相当する。
【0349】
請求項27:第1発射強度押圧調節手段は第1ルート用発射ボタン81、第1ルート用発射ボタン83に相当し、第2発射強度押圧調節手段は第2ルート用発射ボタン82、第2ルート用発射ボタン84に相当し、第1発射強度押圧調節手段と第2発射強度押圧調節手段とが互いに近接した位置に別体的に設けられていることは、図34に示す第1ルート用発射ボタン81と第2ルート用発射ボタン82及び図35に示す第1ルート用発射ボタン83と第2ルート用発射ボタン84とが互いに近接した位置に別体的に設けられていることに相当する。
【0350】
請求項28:普通図柄表示制御手段は普通図柄表示器18、S32の普通図柄制御処理に相当し、特別図柄表示制御手段は特別図柄表示器6、表示器コントローラ111、S61の特別図柄制御処理に相当し、複数桁の普通図柄は本文中の「普通図柄表示器18は1桁の7セグメントLEDにて構成されるようにしたが、これは、複数桁、例えば2桁や3桁の7セグメントLEDにて構成しても良く」という記載に相当し、複数桁の特別図柄は左図柄表示部8、右図柄表示部9、中図柄表示部10に相当し、普通遊技発生手段はS38の始動入賞口開放処理に相当し、所定の当り図柄は普通図柄の「3」「7」に相当し、特別遊技発生手段はS67の大当り処理、S80の特定大当り処理に相当し、所定の大当り図柄は特別図柄の「111」、「222」、「333」、「444」、「555」、「666」、「777」、「888」、「999」、「AAA」、「BBB」、「CCC」、「DDD」、「EEE」に相当し、変動態様変更手段は本文中の「変動表示開始から停止するまでの態様を、各々変動表示の結果がリーチ外れ、及び後述する大当りや特定大当り等に対応するように変更すると良い」という記載に相当する。
【0351】
請求項29:第1作動検出記憶手段は作動ゲート通過処理のS23の処理(カウンタA)に相当し、第1始動検出記憶手段は始動入賞口入賞処理のS52の処理(カウンタB)に相当し、作動検出手段は作動ゲート検出装置120に相当し、第1作動回数検出記憶手段は作動ゲート通過処理のS21及びS23の処理(カウンタA)に相当し、始動検出手段は始動入賞検出装置116に相当し、第1始動回数検出記憶手段は始動入賞口入賞処理のS51及びS52の処理(カウンタB)に相当し、普通図柄表示制御手段は普通図柄表示器18、S32の普通図柄制御処理に相当し、特別図柄表示制御手段は特別図柄表示器6、表示器コントローラ111、S61の特別図柄制御処理に相当し、図柄変動表示時間変更手段は本文中の「普通図柄変動表示時間(タイマT1)は、保留記憶数(カウンタA)に応じて適宜変動させても良い。例えば、保留記憶数が多い場合には、普通図柄変動表示時間(タイマT1)は短くしても良いし、この場合には、さらに保留記憶数に応じて段階的に短くしても良い」「特別図柄変動表示時間(タイマT5)は、保留記憶数(カウンタB)に応じて適宜変動させても良い。例えば、保留記憶数が多い場合には、特別図柄変動表示時間(タイマT5)は短くしても良いし、この場合には、さらに保留記憶数に応じて段階的に短くしても良い」という記載に相当する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例の遊技機1を示す正面図である。
【図2】本実施例の特別図柄表示器6を示す正面図である。
【図3】本実施例の中央制御装置100のブロック図である。
【図4】本実施例のCPU102が実行する作動ゲート通過処理を示すフローチャートである。
【図5】本実施例のCPU102が実行する保留LED点灯制御処理を示すフローチャートである。
【図6】本実施例のCPU102が実行する普通図柄遊技処理を示すフローチャートである。
【図7】本実施例のCPU102が実行する普通図柄制御処理を示すフローチャートである。
【図8】本実施例のCPU102が実行する始動入賞口開放処理を示すフローチャートである。
【図9】本実施例のCPU102が実行する保留LED消灯制御処理を示すフローチャートである。
【図10】本実施例のCPU102が実行する始動入賞口入賞処理を示すフローチャートである。
【図11】本実施例のCPU102が実行する保留LED点灯制御処理を示すフローチャートである。
【図12】本実施例のCPU102が実行する特別図柄遊技処理を示すフローチャートである。
【図13】本実施例のCPU102が実行する特別図柄制御処理を示すフローチャートである。
【図14】本実施例のCPU102が実行する大当り処理を示すフローチャートである。
【図15】本実施例のCPU102が実行する特定大当り処理を示すフローチャートである。
【図16】本実施例のCPU102が実行する時短処理を示すフローチャートである。
【図17】本実施例のCPU102が実行する特定作動ゲート通過処理を示すフローチャートである。
【図18】本実施例のCPU102が実行する特定始動入賞口入賞処理を示すフローチャートである。
【図19】本実施例のCPU102が実行する保留LED消灯制御処理を示すフローチャートである。
【図20】本実施例の特定大当り遊技を説明する説明図である。
【図21】本実施例の特定大当り遊技で採用する通過保留球数Sを抽選決定した様子を示す特別図柄表示器6の正面図である。
【図22】本実施例の特定大当り遊技で通過保留球が貯留されていく様子を示す特別図柄表示器6の正面図である。
【図23】本実施例の特定大当り遊技で普通図柄が変動表示を開始する様子を示す特別図柄表示器6の正面図である。
【図24】本実施例の特定大当り遊技で通過保留球数Sが消化されていく様子と共に、保留球が貯留されていく様子を示す特別図柄表示器6の正面図である。
【図25】本実施例の特定大当り遊技で採用する保留球数が決定した様子を示す特別図柄表示器6の正面図である。
【図26】本実施例の特定大当り遊技で特別図柄が変動表示を開始する様子を示す特別図柄表示器6の正面図である。
【図27】本実施例の特定大当り遊技で保留球数が消化されていく様子を示す特別図柄表示器6の正面図である。
【図28】本実施例の特定大当り遊技開始後初めての大当りの様子を示す特別図柄表示器6の正面図である。
【図29】本実施例の特定大当り遊技で採用する通過保留球数Sを抽選決定した様子を示す特別図柄表示器6の正面図である。
【図30】本実施例の特定大当り遊技で採用する保留球数H、繰越保留球数K、保留球数H+Kを決定した様子を示す特別図柄表示器6の正面図である。
【図31】本実施例の特定大当り遊技開始後2回目の大当りの様子を示す特別図柄表示器6の正面図である。
【図32】他の実施例を示す遊技機1の部分拡大正面図である。
【図33】他の実施例を示す遊技機1の部分拡大正面図である。
【図34】他の実施例を示す遊技機1の部分拡大正面図である。
【図35】他の実施例を示す遊技機1の部分拡大正面図である。
【符号の説明】
1…遊技機、 2…打球操作ハンドル、
3…打球誘導レール、 4…遊技領域形成レール、
5…遊技領域、 6…特別図柄表示器、 7…大入賞口、
8…左図柄表示部、 9…右図柄表示部、
10…中図柄表示部、 11…始動入賞口(電動チューリップ)、
12…打球供給皿、 13…余剰球受皿、
14…普通入賞口、 15…遊技効果ランプ、
16…アウト口、 17…ガラス扉枠、
18…普通図柄表示器、 19…普通図柄作動ゲート、
20…風車、 25(25a、25b、25c、25d)…保留LED、
26(26a、26b、26c、26d)…保留LED、
51…第1始動入賞口(電動チューリップ)、 52…第1報知LED、
61…第2始動入賞口(電動チューリップ)、 62…第2報知LED、
70…入賞障害釘、80…発射強度調節ボタン、
81…第1ルート用発射ボタン、82…第2ルート用発射ボタン、
83…第1ルート用発射ボタン、84…第2ルート用発射ボタン、
100…中央制御装置、 101…入力回路、
102…CPU、 103…ROM、
104…RAM、 106…ソレノイド、
107…ソレノイド、 108…電飾装置、
109…外部情報端子、 110…出力回路、
111…表示器コントローラ、 112…アンプ、
113…スピーカ、 114…サウンドジェネレータ、
115…バス、 116…始動入賞検出装置、
117…カウントスイッチ、 118…継続入賞スイッチ、
119…打球操作ハンドルスイッチ、 120…作動ゲート検出装置、
A…カウンタ、B…カウンタ、
H…保留カウンタ、TH…通過保留カウンタ、
T1…タイマ、T2…タイマ、
T5…タイマ、 T6…タイマ、
S…通過保留球数、H…保留球数、
H+K…保留球数、K…繰越保留球数
Claims (29)
- 遊技領域の所定の位置に設けられた作動ゲートと、
該作動ゲートへの遊技球の通過を検出する作動検出手段と、
該作動検出手段の遊技球の検出に対応する検出値を記憶可能な第1作動検出記憶手段と、
該作動検出手段の遊技球の検出に対応する検出値を記憶可能な第2作動検出記憶手段と、
該第1作動検出記憶手段または/及び該第2作動検出記憶手段の検出値に基づいて普通図柄を変動表示し、該変動表示している普通図柄を所定時間後に停止させて確定表示する普通図柄表示制御手段と、
該普通図柄表示制御手段が確定表示した普通図柄が所定の当り図柄である場合には、遊技者にとって有利な普通遊技を発生させる普通遊技発生手段と、
遊技領域の所定の位置に設けられた始動入賞口と、
該始動入賞口への遊技球の入賞を検出する始動検出手段と、
該始動検出手段の遊技球の検出に対応する検出値を記憶可能な第1始動検出記憶手段と、
該第1始動検出記憶手段の検出値に基づいて特別図柄を変動表示し、該変動表示している特別図柄を所定時間後に停止させて確定表示する特別図柄表示制御手段と、
該特別図柄表示制御手段が確定表示した特別図柄が所定の大当り図柄である場合には、遊技者にとって有利な特別遊技を発生させる特別遊技発生手段と、
を備えた遊技機であって、
前記特別図柄表示制御手段による表示状態が所定の表示態様になった場合には、前記第1作動検出記憶手段を停止して前記第2作動検出記憶手段を実行する第2作動検出記憶実行手段と、
該第2作動検出記憶実行手段が実行されると、所定の第1遊技条件が成立するまで前記普通図柄表示制御手段の変動表示を禁止する普通図柄変動表示禁止手段と、
を備えたことを特徴とする遊技機。 - 前記第2作動検出記憶実行手段が実行され、前記第2作動検出記憶手段が記憶した前記作動検出手段の遊技球の検出に対応する検出値に基づいて前記普通図柄表示制御手段が普通図柄を変動表示し、該変動表示している普通図柄を所定時間後に停止させて確定表示する場合には、前記普通図柄表示制御手段の前記所定の当り図柄を確定表示する確率を上昇する普通図柄確率上昇手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
- 前記第2作動検出記憶実行手段が実行され、前記第2作動検出記憶手段が記憶した前記作動検出手段の遊技球の検出に対応する検出値に基づいて前記普通図柄表示制御手段が普通図柄を変動表示し、該変動表示している普通図柄を所定時間後に停止させて確定表示する場合には、前記普通図柄を変動表示している前記所定時間を短縮する普通図柄変動表示時間短縮手段を備えたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の遊技機。
- 前記始動入賞口は、遊技者にとって有利となる第1状態と、遊技者にとって不利となる第2状態とに変換可能な状態変換手段を備え、
前記普通遊技発生手段を、前記普通図柄表示制御手段が確定表示した普通図柄が所定の当り図柄である場合には、該状態変換手段を制御して前記始動入賞口を所定時間前記第1状態に制御する始動入賞口制御手段としたことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載の遊技機。 - 前記第2作動検出記憶実行手段が実行され、前記第2作動検出記憶手段が記憶した前記作動検出手段の遊技球の検出に対応する検出値に基づいて前記普通図柄表示制御手段が普通図柄を変動表示し、該変動表示している普通図柄を所定時間後に停止させて前記所定の当り図柄を確定表示した場合には、前記始動入賞口制御手段の前記始動入賞口を第1状態に制御している前記所定時間を延長する始動入賞口延長制御手段を備えたことを特徴とする請求項4に記載の遊技機。
- 前記第2作動検出記憶実行手段の実行により、前記第2作動検出記憶手段が前記作動検出手段の遊技球の検出に対応する検出値を前記所定の第1遊技条件が成立するまで記憶した場合には、前記普通図柄変動表示禁止手段による前記普通図柄表示制御手段の変動表示の禁止を解除して該記憶された前記第2作動検出記憶手段の検出値を全て消化する作動検出記憶消化手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れかに記載の遊技機。
- 前記所定の第1遊技条件の成立とは、前記第2作動検出記憶実行手段が実行されてから前記第2作動検出記憶手段が前記作動検出手段の遊技球の検出に対応する検出値を所定回数または所定時間まで記憶したとき、としたことを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れかに記載の遊技機。
- 前記始動検出手段の遊技球の検出に対応する検出値を記憶可能な第2始動検出記憶手段を備え、
前記特別図柄表示制御手段を、前記第1始動検出記憶手段または/及び該第2始動検出記憶手段の検出値に基づいて特別図柄を変動表示し、該変動表示している特別図柄を所定時間後に停止させて確定表示するとし、
該特別図柄表示制御手段による表示状態が前記所定の表示態様になった場合には、前記第1始動検出記憶手段を停止して前記第2始動検出記憶手段を実行する第2始動検出記憶実行手段と、
該第2始動検出記憶実行手段が実行されると、所定の第2遊技条件が成立するまで前記特別図柄表示制御手段の変動表示を禁止する特別図柄変動表示禁止手段と、
を備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項7の何れかに記載の遊技機。 - 前記第2始動検出記憶実行手段が実行され、前記第2始動検出記憶手段が記憶した前記始動検出手段の遊技球の検出に対応する検出値に基づいて前記特別図柄表示制御手段が特別図柄を変動表示し、該変動表示している特別図柄を所定時間後に停止させて確定表示する場合には、前記特別図柄表示制御手段の前記所定の大当り図柄を確定表示する確率を上昇する特別図柄確率上昇手段を備えたことを特徴とする請求項8に記載の遊技機。
- 前記第2始動検出記憶実行手段が実行され、前記第2始動検出記憶手段が記憶した前記始動検出手段の遊技球の検出に対応する検出値に基づいて前記特別図柄表示制御手段が特別図柄を変動表示し、該変動表示している特別図柄を所定時間後に停止させて確定表示する場合には、前記特別図柄を変動表示している前記所定時間を短縮する特別図柄変動表示時間短縮手段を備えたことを特徴とする請求項8または請求項9に記載の遊技機。
- 前記第2作動検出記憶実行手段または/及び前記第2始動検出記憶実行手段が実行されることとなる前記特別図柄表示制御手段が表示する前記所定の表示態様とは、所定の演出画像が表示されたとき、としたことを特徴とする請求項1乃至請求項10の何れかに記載の遊技機。
- 前記第2作動検出記憶実行手段または/及び前記第2始動検出記憶実行手段が実行されることとなる前記特別図柄表示制御手段が表示する前記所定の表示態様とは、前記特別遊技発生手段により遊技者にとって有利な特別遊技を発生させることとなる前記所定の大当り図柄が確定表示されたとき、としたことを特徴とする請求項1乃至請求項10の何れかに記載の遊技機。
- 前記特別遊技発生手段により遊技者にとって有利な特別遊技を発生させることとなる前記所定の大当り図柄は、所定の通常大当図柄と所定の特定大当図柄とからなり、前記第2作動検出記憶実行手段または/及び前記第2始動検出記憶実行手段が実行されることとなる前記特別図柄表示制御手段が表示する前記所定の表示態様とは、該所定の特定大当図柄が確定表示されたとき、としたことを特徴とする請求項1乃至請求項10の何れかに記載の遊技機。
- 前記特別図柄表示制御手段は、前記所定の特定大当図柄を構成することとなる所定の特別図柄を少なくとも2以上連続して変動表示させる特別図柄連続変動表示手段を備えたことを特徴とする請求項13に記載の遊技機。
- 前記第2始動検出記憶実行手段の実行により、前記第2始動検出記憶手段が前記始動検出手段の遊技球の検出に対応する検出値を前記所定の第2遊技条件が成立するまで記憶した場合には、前記特別図柄変動表示禁止手段による前記特別図柄表示制御手段の変動表示の禁止を解除して該記憶された前記第2始動検出記憶手段の検出値を全て消化する始動検出記憶消化手段を備えたことを特徴とする請求項8乃至請求項14の何れかに記載の遊技機。
- 前記始動検出記憶消化手段は、記憶された前記第2始動検出記憶手段の検出値を全て消化する前に前記特別遊技発生手段により特別遊技が発生する場合には、該特別遊技の終了後に残存している前記第2始動検出記憶手段の検出値を繰り越す第2始動検出記憶繰越手段を備えたことを特徴とする請求項15に記載の遊技機。
- 前記始動検出記憶消化手段は、記憶された前記第2始動検出記憶手段の検出値を全て消化する前に前記特別遊技発生手段により特別遊技が発生する場合には、当該特別遊技を、記憶された前記第2始動検出記憶手段の検出値が全て消化された後に実行する特別遊技繰越手段を備えたことを特徴とする請求項15記載の遊技機。
- 前記所定の第2遊技条件の成立とは、前記作動検出記憶消化手段により前記第2作動検出記憶手段が記憶した前記作動検出手段の遊技球の検出に対応する検出値を全て消化したとき、としたことを特徴とする請求項8乃至請求項17の何れかに記載の遊技機。
- 前記第2始動検出記憶実行手段を、前記所定の第1遊技条件が成立したときに、前記第1始動検出記憶手段を停止して前記第2始動検出記憶手段を実行する第2条件始動検出記憶実行手段としたことを特徴とする請求項8乃至請求項18の何れかに記載の遊技機。
- 前記始動入賞口を、遊技領域の所定の位置に各々設けられた第1始動入賞口と第2始動入賞口とし、
前記状態変換手段を、該第1始動入賞口と該第2始動入賞口とが遊技者にとって有利となる第1状態と、遊技者にとって不利となる第2状態とに各々変換可能な第1状態変換手段と第2状態変換手段とし、
前記始動入賞口制御手段を、前記普通図柄表示制御手段が確定表示した普通図柄が所定の当り図柄である場合には、該第1状態変換手段と該第2状態変換手段とを制御して前記第1始動入賞口と前記第2始動入賞口とを各々所定時間前記第1状態に制御する第1始動入賞口制御手段と第2始動入賞口制御手段とし、
前記第2始動検出記憶実行手段が実行されている場合には、前記第1始動入賞口制御手段または前記第2始動入賞口制御手段の何れか一方を選択的に作動する始動入賞口選択制御手段を備えたことを特徴とする請求項8乃至請求項19の何れかに記載の遊技機。 - 前記遊技領域に各々設けられる前記第1始動入賞口と前記第2始動入賞口の前記所定の位置は、前記遊技領域に発射された遊技球が別ルートを通って当該第1始動入賞口または当該第2始動入賞口に入賞する位置としたことを特徴とする請求項20に記載の遊技機。
- 前記遊技領域に遊技球を発射する遊技球発射手段を備え、該遊技球発射手段は、押圧操作することにより前記遊技領域への遊技球の発射強度を調節する発射強度押圧調節手段を備えたことを特徴とする請求項20または請求項21に記載の遊技機。
- 前記遊技球発射手段は、遊技機の前面下部に設けられ回動操作することにより前記遊技領域への遊技球の発射強度を調節する発射強度回動調節手段を備え、前記発射強度押圧調節手段は、該発射強度回動調節手段と一体的に設けられていることを特徴とする請求項22に記載の遊技機。
- 前記遊技球発射手段は、遊技機の前面下部に設けられ回動操作することにより前記遊技領域への遊技球の発射強度を調節する発射強度回動調節手段を備え、前記発射強度押圧調節手段は、遊技機の前面下部に設けられ貯留した遊技球を前記遊技球発射手段へ供給する遊技球供給皿、または該遊技球供給皿の下部に設けられ、該遊技球供給皿から溢れる余剰球を貯留する余剰球受皿に前記発射強度回動調節手段とは別体的に設けられていることを特徴とする請求項22に記載の遊技機。
- 前記発射強度押圧調節手段の押圧操作は、前記発射強度回動調節手段の回動操作よりも優先される発射強度押圧調節優先手段を備え、該発射強度押圧調節優先手段により前記遊技球発射手段は前記発射強度押圧調節手段の押圧操作に基づく発射強度にて前記遊技領域に遊技球を発射するようにしたことを特徴とする請求項23または請求項24に記載の遊技機。
- 前記別ルートを、前記第1始動入賞口に遊技球が入賞することとなる第1ルートと前記第2始動入賞口に遊技球が入賞することとなる第2ルートととし、
前記発射強度押圧調節手段は、前記遊技球発射手段により前記遊技領域に発射された遊技球が、予め該第1ルートを通過するように発射強度が設定された第1発射強度押圧調節手段と予め該第2ルートを通過するように発射強度が設定された第2発射強度押圧調節手段と、を備えたことを特徴とする請求項22乃至請求項25の何れかに記載の遊技機。 - 前記第1発射強度押圧調節手段と前記第2発射強度押圧調節手段とは、互いに近接した位置に別体的に設けられていることを特徴とする請求項26に記載の遊技機。
- 前記普通図柄表示制御手段または前記特別図柄表示制御手段は、複数桁の普通図柄または特別図柄で所定の変動態様にて変動表示するとし、少なくとも前記普通遊技発生手段により遊技者にとって有利な普通遊技を発生させることとなる前記所定の当り図柄が確定表示されるとき、または前記特別遊技発生手段により遊技者にとって有利な特別遊技を発生させることとなる前記所定の大当り図柄が確定表示されるときは、該所定の変動態様を変更して変動表示する変動態様変更手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項27の何れかに記載の遊技機。
- 前記第1作動検出記憶手段または前記第1始動検出記憶手段を、前記作動検出手段の遊技球の検出に対応する検出値を所定回数記憶可能な第1作動回数検出記憶手段または前記始動検出手段の遊技球の検出に対応する検出値を所定回数記憶可能な第1始動回数検出記憶手段とし、
前記普通図柄表示制御手段または前記特別図柄表示制御手段は、前記普通図柄または前記特別図柄を変動表示している前記所定時間を、該第1作動回数検出記憶手段または該第1始動回数検出記憶手段が記憶している前記検出値の回数に基づいて変更する図柄変動表示時間変更手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項28の何れかに記載の遊技機。
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