JP4753317B2 - 弾球遊技機 - Google Patents
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Description
一般的な遊技者は多くの賞球を獲得するために大入賞口を開放させる、すなわち、特別遊技に遊技状態を移行させることを目的として遊技を行う(たとえば、特許文献1参照)。
この弾球遊技機は、遊技領域が形成された遊技盤と、遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球が入球可能な第1始動入賞口と、遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球が入球可能な第2始動入賞口と、第1始動入賞口への入球を契機として、第1当否抽選値を取得する第1抽選値取得手段と、第2始動入賞口への入球を契機として、第2当否抽選値を取得する第2抽選値取得手段と、所定数を上限として、第1当否抽選値および第2当否抽選値を保持する保留手段と、第1当否抽選値および第2当否抽選値の双方または一方が保持されている場合において、第1当否抽選値および第2当否抽選値のうち優先側として定められる当否抽選値が保持されているときには優先側の当否抽選値を保留手段から抽出し、優先側の当否抽選値が保持されていないときには非優先側の当否抽選値を保留手段から抽出する抽選値抽出手段と、第1当否抽選値が抽出されたとき、第1当否抽選値に基づいて当否を判定するための第1当否抽選を実行する第1抽選手段と、第2当否抽選値が抽出されるとき、第2当否抽選値に基づいて当否を判定するための第2当否抽選を実行する第2抽選手段と、第1当否抽選値が抽出されたとき、第1当否抽選の結果を示す第1図柄を変動表示させる第1表示制御手段と、第2当否抽選値が取得されたとき、第2当否抽選の結果を示す第2図柄を変動表示させる第2表示制御手段と、第1図柄および第2図柄のうち、一方を変動表示させる間は他方の変動表示の開始を待機させる特図調整手段と、遊技領域の所定位置に設けられ、第1当否抽選および第2当否抽選のうちいずれかが当たりを示す結果に該当したときに開放される大入賞口と、大入賞口を開放させて通常遊技よりも遊技者に有利となる特別遊技へ移行するための条件として特別遊技作動条件を保持する特別遊技作動条件保持手段と、第1当否抽選または第2当否抽選が当たりを示す結果となり、第1図柄または第2図柄が当たりを示す態様にて停止されたときに特別遊技作動条件が成立したと判定し、大入賞口を開放させて特別遊技を実行する特別遊技制御手段と、特別遊技の終了後、第1図柄および第2図柄のうち非優先側の当否抽選値に対応づけられる図柄の変動回数が所定の単独上限回数に達するまで、または、新たな特別遊技が発生するまで、通常よりも遊技者に有利な状態である特定遊技を実行する特定遊技実行手段と、を備える。
1.遊技状態は、「通常遊技」と「特別遊技」に大別される。通常遊技実行中においては、遊技者は特別遊技への移行を目的として打球する。特別遊技に移行すると通常遊技に比べて多くの賞球獲得を期待できる。
2.通常遊技は、更に「通常状態」と「特定遊技」に大別される。本実施例における特定遊技とは、いわゆる「時短」のことである。
3.第1特別図柄と第2特別図柄は同時に変動できない。第1特別図柄が変動可能な状況でないときに限り、第2特別図柄は変動可能となる。このため、第1遊技は第2遊技に常に優先する。
4.特別遊技終了後、時短として特定遊技が開始される。第1特別図柄の変動回数と第2特別図柄の変動回数の合計が所定の「合計上限回数」に達するまで特定遊技が継続される。本実施例における合計上限数は100回である。また、特定遊技中に新たに特別遊技に移行するときには、1.の目的は達成されたことになるので、合計上限回数に到達していなくても特定遊技は終了する。以下においては、特定遊技開始後、合計上限回数に到達すること、および、特定遊技中において特別遊技に移行することを、特定遊技の終期を示す「基本終了条件」とよぶ。
5.特別遊技終了後において、非優先側である第2特別図柄の変動回数が所定の「単独上限回数」に達すると、基本終了条件が成立していなくても、特定遊技は終了する。本実施例における単独上限回数は3回であるとして説明する。第1遊技は第2遊技に優先するため、第1特別図柄の変動が保留されている限り、第2特別図柄は変動しない。この非優先側の第2遊技について、単独上限回数という考え方を導入することにより、本実施例に特有の遊技性が発揮されることになる。
6.第1始動口と第2始動口は、通常遊技中であろうと特別遊技中であろうと遊技球は入球可能である。また、通常状態であろうと特定遊技実行中であろうと、これらの始動口には遊技球は入球可能である。特定遊技中においては、第1始動口に遊技球が入球しやすくなる。
以上の仕様をもとに、本実施例におけるぱちんこ遊技機10について説明する。なお、本発明から把握される弾球遊技機としては上記仕様に制約されることなく様々なバリエーションが考えられる。そのようなバリエーションのいくつかについても適宜付言する。
同図に関連して、まず、ぱちんこ遊技機10の構成を述べた後に、遊技の内容について説明する。
ぱちんこ遊技機10は、主に遊技機枠と遊技盤で構成される。ぱちんこ遊技機10の遊技機枠は、外枠11、前枠12、透明板13、扉14、上球皿15、下球皿16、および発射ハンドル17を含む。外枠11は、開口部分を有し、ぱちんこ遊技機10を設置すべき位置に固定するための枠体である。前枠12は、外枠11の開口部分に整合する枠体であり、図示しないヒンジ機構により外枠11へ開閉可能に取り付けられる。前枠12は、遊技球を発射する機構や、遊技盤を着脱可能に収容させるための機構、遊技球を誘導または回収するための機構等を含む。
電源スイッチ40はぱちんこ遊技機10の電源をオンオフするスイッチである。メイン基板102は、ぱちんこ遊技機10の全体動作を制御し、特に第1始動口62、第2始動口63へ入賞したときの当否抽選等、遊技動作全般を処理する。サブ基板104は、液晶ユニット42を備え、演出表示装置60における表示内容を制御し、特にメイン基板102による抽選結果に応じて表示内容を変動させる。メイン基板102およびサブ基板104は、遊技制御装置100を構成する。セット基盤39は、賞球タンク44や賞球の流路、賞球を払い出す払出ユニット43等を含む。払出ユニット43は、各入賞口への入賞に応じて賞球タンク44から供給される遊技球を上球皿15へ払い出す。払出制御基板45は、払出ユニット43による払出動作を制御する。発射装置46は、上球皿15の貯留球を遊技領域52へ1球ずつ発射する。発射制御基板47は、発射装置46の発射動作を制御する。電源ユニット48は、ぱちんこ遊技機10の各部へ電力を供給する。
ぱちんこ遊技機10において、遊技制御装置100は、第1始動口62、第2始動口63、大入賞口91、一般入賞口72、作動口68、第1特別図柄表示装置70、第2特別図柄表示装置71、演出表示装置60、普通図柄表示装置59、操作ボタン82、スピーカ18、遊技効果ランプ90のそれぞれと電気的に接続されており、各種制御信号の送受信を可能とする。遊技制御装置100は、遊技の基本動作だけでなく、図柄変動表示や電飾等の演出的動作も制御する。遊技制御装置100は、遊技の基本動作を含むぱちんこ遊技機10の全体動作を制御するメイン基板102と、図柄の演出等を制御するサブ基板104とに機能を分担させた形態で構成される。遊技制御装置100は、ハードウエア的にはデータやプログラムを格納するROMやRAM、演算処理に用いるCPU等の素子を含んで構成される。
時短においては、第1特別図柄192および第2特別図柄193の変動時間が概ね短くなるよう、図柄決定手段114は変動時間の短い変動パターンを選択する。普図抽選手段136は、時短状態においては通常確率より当たりの確率が高い普図当否テーブルを参照する。これにより、時短中には第1始動口62の普通電動役物65が高い確率で開放される。特定遊技実行手段122は、時短状態においては普通図柄の変動時間も通常状態と比べて概ね短くするとともに、普通電動役物65の開放時間を通常状態よりも長くする。
演出表示制御手段134は、通常遊技においては第1装飾図柄190および第2装飾図柄191のうち、いずれか一方を変動表示させる。
まず、遊技球が第1始動口62、第2始動口63、一般入賞口72、大入賞口91などへ入賞した場合や、遊技球が作動口68を通過した場合の入賞処理を実行する(S10)。S10の入賞処理の詳細については、図5に関連して後に詳述する。通常遊技中であれば(S12のY)、当否抽選などの通常遊技制御処理を実行する(S14)。S14の通常遊技制御処理に関しては、図6に関連して後に詳述する。通常遊技中でなければ(S12のN)、特別遊技制御処理を実行する(S16)。S16の特別遊技制御処理に関しては、図9に関連して後に詳述する。S14からS16までの処理の後、S10からS16までの処理における各種入賞に応じた賞球払出を処理する(S18)。
第1始動口62へ入賞した場合であって(S30のY)、第1保留手段144への保留が上限を超えない場合(S32のY)、第1保留手段144に第1当否抽選値が格納される(S34)。このとき、保留制御手段116は、その保留数に合わせて第1特図保留ランプ20を点灯数または点滅させる。一方、第1演出制御手段168は、この第1の当否抽選値の格納に合わせて、演出表示装置60の第1特定表示領域196に対応する数の第1保留対応画像を順次表示させる(S35)。S30において第1始動口62へ入賞がない場合は(S30のN)、S32〜S35の処理をスキップする。S32において、第1始動口62へ入賞したもののその保留が第1保留手段144の上限数を超えてしまう場合は(S32のN)、無効入賞となり、S34とS35の処理をスキップする。
まず、抽選値抽出手段182は、第1保留手段144と第2保留手段146のいずれかにおいて当否抽選値が保留されているか判定する(S90)。当否抽選値が保留されていないときであって(S90のN)、第1特別図柄192が変動中であれば(S96のY)、第1遊技に関する第1図柄処理が実行される(S100)。S100の第1図柄処理については、次の図7に関連して詳述する。一方、当否抽選値が保留されておらず(S90のN)、第1特別図柄192の変動中でもなければ(S96のN)、第2遊技に関する第2図柄処理が実行される(S98)。S98の第2図柄処理については、図8に関連して詳述する。
1.既に第1特別図柄192が変動中であるとき
2.第1当否抽選値が保留されており、かつ、第2特別図柄193の変動中でないとき
一方、第2図柄処理が実行される状況は以下の通りである。
1.既に第2特別図柄193が変動中であるとき
2.当否抽選値が保留されておらず、かつ、第1特別図柄192の変動中でないとき(ただし、第2特別図柄193も変動中でなければ、第2図柄処理においては特段の処理は実行されない)
3.第2当否抽選値しか保留されておらず、かつ、第1特別図柄192の変動中でないとき
第2図柄処理において第2特別図柄193を新たに変動開始できる条件とは、「第1特別図柄192が変動中ではなく、かつ、第1特別図柄192が変動開始できる状況でもないこと」である。
まず、第1保留手段144に第1当否抽選値の保留がなされている場合(S50のY)、第1特別図柄192および第1装飾図柄190が変動中でなければ(S52のN)、抽選値抽出手段182は第1当否抽選値を抽出し、第1抽選手段126が第1当否抽選として、当否判定処理を実行する(S54)。
まず、第2保留手段146に第2当否抽選値の保留がなされている場合(S104のY)、第2特別図柄193および第2装飾図柄191が変動表示中でなければ(S106のN)、抽選値取得手段180は第2当否抽選値を抽出し、第2抽選手段128が第2当否抽選として、当否判定処理を実行する(S108)。
なお、特定遊技中でなければ(S111のN)、S112、S114、S116の処理はスキップされる。
まず、大入賞口91がまだ開放済でない場合(S70のN)、演出表示制御手段134が特別遊技の演出処理を開始し(S72)、開閉制御手段124が大入賞口91を開放する(S74)。大入賞口91が開放済であれば(S70のY)、S72およびS74をスキップする。大入賞口91が開放されてから、所定の開放時間が経過した場合(S76のY)、または、開放時間が経過していないものの(S76のN)、大入賞口91への入球数が9球以上に達した場合(S78のY)、開閉制御手段124が大入賞口91を閉鎖させる(S80)。開放時間が経過しておらず(S76のN)、大入賞口91への入球数も9球以上に達していない場合は(S78のN)、S80以降の処理をスキップしてS16のフローを終了する。
なお、基本終了条件として、合計上限回数に関する条件を設定しないとしても類似の作用効果を発揮させることは可能である。
変形例の場合、図8のS114における単独上限回数に関する判定は不要となる。代わりに、第2始動口63に遊技球が落入したとき(S36のY)、特定遊技中であれば(S89のY)、特定遊技実行手段122は特定遊技を即時終了させる。特定遊技中でなければ(S89のN)、S88はスキップされる。
Claims (1)
- 遊技領域が形成された遊技盤と、
前記遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球が入球可能な第1始動入賞口と、
前記遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球が入球可能な第2始動入賞口と、
第1始動入賞口への入球を契機として、第1当否抽選値を取得する第1抽選値取得手段と、
第2始動入賞口への入球を契機として、第2当否抽選値を取得する第2抽選値取得手段と、
所定数を上限として、前記第1当否抽選値および前記第2当否抽選値を保持する保留手段と、
前記第1当否抽選値および前記第2当否抽選値の双方または一方が保持されている場合において、前記第1当否抽選値および前記第2当否抽選値のうち優先側として定められる当否抽選値が保持されているときには優先側の当否抽選値を前記保留手段から抽出し、優先側の当否抽選値が保持されていないときには非優先側の当否抽選値を前記保留手段から抽出する抽選値抽出手段と、
前記第1当否抽選値が抽出されたとき、前記第1当否抽選値に基づいて当否を判定するための第1当否抽選を実行する第1抽選手段と、
前記第2当否抽選値が抽出されるとき、前記第2当否抽選値に基づいて当否を判定するための第2当否抽選を実行する第2抽選手段と、
前記第1当否抽選値が抽出されたとき、前記第1当否抽選の結果を示す第1図柄を変動表示させる第1表示制御手段と、
前記第2当否抽選値が取得されたとき、前記第2当否抽選の結果を示す第2図柄を変動表示させる第2表示制御手段と、
前記第1図柄および前記第2図柄のうち、一方を変動表示させる間は他方の変動表示の開始を待機させる特図調整手段と、
前記遊技領域の所定位置に設けられ、前記第1当否抽選および前記第2当否抽選のうちいずれかが当たりを示す結果に該当したときに開放される大入賞口と、
前記大入賞口を開放させて通常遊技よりも遊技者に有利となる特別遊技へ移行するための条件として特別遊技作動条件を保持する特別遊技作動条件保持手段と、
前記第1当否抽選または前記第2当否抽選が当たりを示す結果となり、前記第1図柄または前記第2図柄が当たりを示す態様にて停止されたときに前記特別遊技作動条件が成立したと判定し、前記大入賞口を開放させて前記特別遊技を実行する特別遊技制御手段と、
前記特別遊技の終了後、前記第1図柄および前記第2図柄のうち非優先側の当否抽選値に対応づけられる図柄の変動回数が所定の単独上限回数に達するまで、通常よりも遊技者に有利な状態である特定遊技を実行する特定遊技実行手段と、
を備えることを特徴とする弾球遊技機。
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