[第1の実施形態]
以下、本発明の遊技機をパチンコ機10に具体化した第1の実施形態を図1〜図11に基づき説明する。図1に示されるパチンコ機10は、枠部側構成部材10aと、同枠部側構成部材10aに対して組み付けられる遊技盤側構成部材10bとに分けることが可能である。このため、例えばベニヤ替えにより、既に購入済みの旧機種の枠部側構成部材10aに新機種の遊技盤側構成部材10bを組み付けて、新機種として営業を行うことができる。即ち、枠部側構成部材10aは、複数機種の遊技盤側構成部材10bが組付可能(共通使用可能)に構成されている。また、遊技盤側構成部材10bは、スペック(大当り確率など)が機種ごとに異なっている。
ところが、遊技盤側構成部材10bに設けられた図柄表示装置18に枠部側構成部材10aの意匠が表示されるようになっている場合、ベニヤ替えを行うと以下の問題が生じる。例えば、実際の枠部側構成部材10aは例えば赤色であるにもかかわらず、図柄表示装置18に例えば青色の枠部側構成部材10aが表示されることがある。この場合、図柄表示装置18に表示された枠部側構成部材10aと、実際の枠部側構成部材10aとで色が異なるため、遊技者に違和感を与えてしまう。そこで、本実施形態では、この問題点を解決するための具体的な構成を以下に説明する。
(1)枠部側構成部材10aの概略構成
枠部側構成部材10aは、機体の外郭をなす縦長方形状の外枠11を備えている。この外枠11は、パチンコ機10の機表側から見える部材であり、外枠11の下部を構成する合成樹脂製の腰板ユニット11aを備えている。外枠11の開口前面側には、各種の遊技用構成部材をセットするための縦長方形状の中枠12が、開閉及び着脱自在に組み付けられている。また、腰板ユニット11aの前面側における左右両側部には、遊技の演出状態に応じて各種音声(効果音、言語音声など)を出力するスピーカ17が互いに離間して形成されている。また、中枠12の前面側には、遊技盤側構成部材10bが備える遊技盤13を透視保護するためのガラス枠を備えたガラス保持枠14と、上球皿15とが、それぞれ横開き状態で開閉可能に組み付けられている。中枠12の前面側において上球皿15の下方には、下球皿19、操作ハンドル20及び灰皿23などが装着されている。
図3に示されるように、上球皿15の上面右側には、球貸しボタン15a及びカード返却ボタン15bが設けられている。即ち、本実施形態のパチンコ機10はCR機である。また、上球皿15の上面左側には、遊技者が操作可能な操作スイッチ16(操作部)が設けられている。なお、本実施形態の操作スイッチ16は、図柄変動ゲーム中に遊技者が一部の図柄(停止図柄左、右)を停止させるためのストップスイッチとして用いられており、遊技者の手が接触したときに信号を出力するタッチセンサである。
(2)遊技盤側構成部材10bの概略構成
図1に示されるように、遊技盤側構成部材10bが備える前記遊技盤13は、パチンコ機10の機表側から見える部材である。遊技盤13の遊技領域13aにはランプ35が設けられている。ランプ35は、各種遊技の演出状態(大当り、リーチなど)に応じて点灯(点滅)・消灯などの発光装飾による演出を行うようになっている。なお、ランプ35は、前記ガラス保持枠14の前面側にも設けられている。また、遊技盤13の遊技領域13aの略中央部には、矩形状開口部を有する枠状のセンター役物21が装着されている。センター役物21の奥側には、可視表示部H(表示画面)を備えた前記図柄表示装置18(報知装置及び画像表示装置)が配設されている。なお、可視表示部Hは矩形状開口部から露出しており、視認可能とされている。この図柄表示装置18では、変動画像(または画像表示)に基づく遊技演出(表示演出)が行われるようになっている。また、図柄表示装置18では、表示演出に関連して、複数種類の図柄を複数列(左列、中列、右列)で変動させて図柄組み合わせを導出させる図柄変動ゲームが行われるようになっている。さらに、図柄表示装置18には、枠部側構成部材10aの一部分の意匠、具体的には、操作スイッチ16を含む周辺部分が表示されるようになっている(図4〜図6参照)。これにより、枠部側構成部材10aの意匠に関する情報が報知される。
また、図柄表示装置18の下方には、普通電動役物22aが一体的に構成された始動入賞口22が配設されている。普通電動役物22aは、一対の羽根部材からなり、図示しないソレノイドの励磁作用により開閉するようになっている。
(3)パチンコ機10の電気的構成
図2に示されるように、遊技盤側構成部材10bは、主制御基板31、画像表示制御基板32、ランプ制御基板33、音声制御基板34及び統括制御基板37を備えている。これらの基板31,32,33,34,37は、パチンコ機10の機裏側(遊技盤13の裏面側)にある部材である。主制御基板31に対しては統括制御基板37が接続され、その統括制御基板37に対しては画像表示制御基板32、ランプ制御基板33及び音声制御基板34がそれぞれ接続されている。統括制御基板37には、主制御基板31から出力された制御信号が入力され、画像表示制御基板32、ランプ制御基板33及び音声制御基板34には、統括制御基板37から出力された制御信号が入力されるようになっている。
(3−1)主制御基板31の電気的構成
主制御基板31は、メインCPU、ROM及びRAMを備えている(いずれも図示略)。主制御基板31のROMには、複数種類の変動パターンなどが記憶されている。変動パターンは、前記図柄表示装置18に表示される各列の図柄が変動を開始(図柄変動ゲームを開始)してから全列の図柄が停止(図柄変動ゲームが終了)するまでの間の遊技演出(表示演出、発光演出、音声演出)のベースとなるパターンを示すものである。
変動パターンには、該変動パターンごとに遊技演出の時間及び内容が対応付けられており、少なくとも遊技演出の時間が特定可能とされている。図柄変動ゲーム用の変動パターンは、ハズレ演出用、ハズレリーチ演出用、大当り演出用に分類されており、当該分類ごとに複数種類の変動パターンが振り分けられている。ハズレ演出(通常変動)は、図柄変動ゲームが、リーチ演出を経ることなく、ハズレの組み合わせで停止するように展開される演出である。ハズレリーチ演出は、図柄変動ゲームが、リーチ演出を経て、ハズレの組み合わせで停止するように展開される演出である。大当り演出は、図柄変動ゲームが、リーチ演出を経て、大当りの組み合わせで停止するように展開される演出である。リーチ演出は、リーチが形成されてから、大当りまたはハズレの組み合わせで停止または一旦停止するまでの間に行われる演出である。
次に、図2に示される前記主制御基板31のメインCPUが実行する図柄変動ゲームに係る各種処理(大当り判定、リーチ判定、停止図柄、変動パターンの決定など)を説明する。
前記始動入賞口22(図1参照)への遊技球の入賞が検知されると、メインCPUは、図柄変動ゲームの開始直前に、大当りの抽選確率を947分の3(=315.7分の1)として大当りか否かの大当り判定(当り抽選)を行う。大当り判定の判定結果が肯定の場合、メインCPUは、大当りを決定する。
大当りの決定がなされると、メインCPUは、前記図柄表示装置18に最終的に停止させる図柄(停止図柄左、中、右)を、全列が同一種類の図柄となるように決定する。そして、メインCPUは、前記大当り演出用の変動パターンを決定する。
また、大当り判定の判定結果が否定の場合、メインCPUは、ハズレリーチを実行するか否かのリーチ判定を行う。リーチ判定の判定結果が肯定の場合、メインCPUは、ハズレリーチを決定する。そして、メインCPUは、停止図柄左、中、右を、左列と右列が同一種類の図柄で、中列が左右2列とは異なる種類の図柄となるように決定する。また、メインCPUは、前記ハズレリーチ演出用の変動パターンを決定する。
また、リーチ判定の判定結果が否定の場合、メインCPUは、ハズレ(リーチを伴わないハズレ)を決定する。そして、メインCPUは、停止図柄左、中、右を、少なくとも左右2列が同一種類の図柄とならないように決定する。また、メインCPUは、前記ハズレ演出用の変動パターンを決定する。
そして、停止図柄及び変動パターンを決定したメインCPUは、図2に示される前記統括制御基板37の統括CPU37aに対して、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する。例えば、メインCPUは、変動パターンを指定するとともに図柄の変動開始を指示する第1の変動パターンコマンドを生成して出力する。これにより、主制御基板31によってパチンコ機10全体が総括的に制御される。
(3−2)統括制御基板37の電気的構成
統括制御基板37は、統括CPU37a、ROM37b及びRAM37cを備えている。統括CPU37aは、メインCPUから入力された第1の変動パターンコマンドを、第2の変動パターンコマンドとして出力するようになっている。また、第2の変動パターンコマンドは、前記画像表示制御基板32、前記ランプ制御基板33及び前記音声制御基板34に出力されるようになっている。これにより、画像表示制御基板32、ランプ制御基板33及び音声制御基板34が実行する遊技演出の具体的な内容が、統括制御基板37によって統括的に制御される。
図2に示されるように、統括制御基板37には、『枠部意匠データ選択手段』を構成するモード切換スイッチSW(操作手段)が設けられている。モード切換スイッチSWは、パチンコ機10の機表側から見えない部材、即ち、パチンコ機10の機裏側(前記遊技盤13の裏面側)にある部材である。モード切換スイッチSWは、前記図柄表示装置18に表示される前記枠部側構成部材10aの意匠と実際の枠部側構成部材10aの意匠とを整合させるために、遊技店の店員によって手動操作されるようになっている。なお、モード切換スイッチSWは、パチンコ機10の機裏側に設けられているため、遊技店の店員のみが操作可能となる。本実施形態のモード切換スイッチSWは、ディップスイッチ1(スイッチSW1)及びディップスイッチ2(スイッチSW2)から構成される。スイッチSW1,SW2は、オン位置に操作されるとオン状態(ON)となり、操作信号を出力するようになっている。一方、スイッチSW1,SW2は、オフ位置に操作されるとオフ状態(OFF)となり、操作信号を出力しなくなる。よって、スイッチSW1,SW2の組み合わせは、OFF−OFF、ON−OFF、OFF−ON、ON−ONの4通りに設定可能となっている。
また、前記統括CPU37aは、電源投入時に実行される初期設定制御において、図2に示されるモード切換スイッチSWが設定されているか否か、即ち、スイッチSW1,SW2からの操作信号がオフ状態(OFF)に設定されているかオン状態(ON)に設定されているかを判定する。そして、統括CPU37aは、スイッチSW1,SW2から出力された操作信号に基づいて、モード切替コマンド(特定情報)を導出する。即ち、統括CPU37aは、『モード切替コマンド導出手段』としての機能を有しており、前記枠部意匠データ選択手段は、モード切換スイッチSW及びモード切替コマンド導出手段から構成される。統括CPU37aは、スイッチSW1がOFF、スイッチSW2がOFFに設定された場合に、青色の枠部側構成部材10aを図柄表示装置18に表示させるためのモード切替コマンド(9E00H)を導出して前記画像表示制御基板32に出力する。また、統括CPU37aは、スイッチSW1がON、スイッチSW2がOFFに設定された場合に、桃色の枠部側構成部材10aを図柄表示装置18に表示させるためのモード切替コマンド(9E01H)を導出して画像表示制御基板32に出力する。さらに、統括CPU37aは、スイッチSW1がOFF、スイッチSW2がONに設定された場合に、黒色の枠部側構成部材10aを図柄表示装置18に表示させるためのモード切替コマンド(9E02H)を導出して画像表示制御基板32に出力する。また、統括CPU37aは、スイッチSW1がON、スイッチSW2がONに設定された場合に、赤色の枠部側構成部材10aを図柄表示装置18に表示させるためのモード切替コマンド(9E03H)を導出して画像表示制御基板32に出力する。
(3−3)画像表示制御基板32の電気的構成
図2に示される画像表示制御基板32は、サブCPU32a、ROM32b及びRAM32cを備えている。RAM32cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種の情報が一時的に記憶(設定)されるようになっている。ROM32bには、表示演出用の演出データ(図柄の画像情報、背景画像、文字画像、登場キャラクタの画像、リーチ演出など)が複数種類記憶されている。また、ROM32bには、前記枠部側構成部材10aの意匠を示す複数の枠部意匠データが記憶されている。本実施形態の枠部意匠データには、該枠部意匠データごとに枠部側構成部材10aの色(青色、桃色、黒色、赤色)が対応付けられている。即ち、ROM32bは、『記憶手段』としての機能を有している。なお、本実施形態の枠部意匠データは、複数の静止画を連続的に切り換えていく連続画像により枠部側構成部材10aの意匠を示すデータである。具体的に言うと、枠部意匠データは、まず前記上球皿15の左側部分を正面側から見たときの画像(図4参照)を表示し、上球皿15を斜め上方から見たときの画像(図5参照)を表示し、さらに前記操作スイッチ16の拡大画像(図6参照)を表示するデータである。これにより、前記操作スイッチ16が徐々に拡大表示されるようになる。
また、図2に示されるROM32bに記憶されている、前記表示演出用の演出データは、前記変動パターンごとに対応付けて記憶されている。演出データとは、画像表示制御基板32のサブCPU32aが、遊技演出の表示を前記図柄表示装置18にて表示制御するための情報である。即ち、サブCPU32aは、『報知制御手段』及び『画像表示制御手段』としての機能を有している。
そして、前記統括CPU37aから前記第2の変動パターンコマンドが入力されると、サブCPU32aは、第2の変動パターンコマンドに基づいて、ROM32bに記憶された複数種類の前記演出データのうちいずれか1つを設定するようになっている。さらに、サブCPU32aは、設定した演出データを前記RAM32cの記憶領域に記憶させるようになっている。これにより、図柄表示装置18による遊技演出が実行される。詳述すると、第2の変動パターンコマンドが入力された場合、サブCPU32aは、演出データを表示信号に変換し、図柄表示装置18に出力するようになっている。その結果、図柄表示装置18は、表示信号に基づき遊技演出を実行する。
また、統括CPU37aから前記モード切替コマンドが入力されると、図2に示されるサブCPU32aは、モード切替コマンドに応じて、ROM32bに記憶されている前記複数の枠部意匠データの中から1つの枠部意匠データを特定するようになっている。
そして、入力された前記第2の変動パターンコマンドによって示される演出内容が特定演出(遊技者に前記操作スイッチ16の操作を促す演出)である場合、サブCPU32aは、特定された枠部意匠データによって、前記枠部側構成部材10aの意匠に関する情報を前記図柄表示装置18に報知させるようになっている。即ち、サブCPU32aは、入力されたモード切替コマンドにて示された枠部側構成部材10aの色に基づいて、図柄表示装置18に画像を表示させるようになっている。図4〜図6に示されるように、サブCPU32aは、「TOUCH!!で確変図柄を狙え!!」という文字を図柄表示装置18の可視表示部Hに表示させることで、図柄変動ゲーム中に左列及び右列の図柄を確変図柄で確定停止させるために、遊技者に対して操作スイッチ16の操作を促すようになっている。それとともに、サブCPU32aは、操作スイッチ16の操作を促す際に、枠部側構成部材10aの意匠の一部を可視表示部Hの左下部に表示させることで、操作スイッチ16の位置を報知するようになっている。
(3−4)ランプ制御基板33及び音声制御基板34の電気的構成
図2に示されるランプ制御基板33は、第2の変動パターンコマンドが入力されると、前記遊技盤13及び前記ガラス保持枠14に設けられたランプ35の発光出力態様を制御するようになっている。また、音声制御基板34は、第2の変動パターンコマンドが入力されると、前記スピーカ17の音声出力態様(効果音の種類、言語音声の種類、音声出力時間など)を制御するようになっている。
次に、遊技者に違和感を与えることを防止するために、図柄表示装置18に表示される枠部側構成部材10aの色と、実際の枠部側構成部材10aの色とを整合させる方法を説明する。まず、統括制御基板37の統括CPU37aによって行われる処理について説明する(図7,図8参照)。統括CPU37aは、図7に示すような統括制御処理を実行する。なお、この処理を行うためのプログラムは、統括CPU37aにおいて所定の割込み周期ごとに(2msごとに)実行される。
パチンコ機10の電源が投入されると、統括CPU37aは、図7のステップS10において、モード決定フラグがオンされているか否かを判定する。この場合、モード決定フラグはまだオンされていないため、統括CPU37aは、ステップS20の処理(モード決定処理)へ移行し、図8に示すモード決定処理サブルーチンを実行する。このモード決定処理では、遊技店の店員が枠部側構成部材10aの意匠に合わせてモード切換スイッチSWをどのように設定したかを判断する。
図8のサブルーチンは、ステップS100〜S170の処理からなる。ステップS100において、統括CPU37aは、モード切換スイッチSWのスイッチSW1の設定状態を読み込み、ステップS110の処理へ移行する。ステップS110において、統括CPU37aは、ステップS100にて読み込んだスイッチSW1がオンされているか否かを判定する。スイッチSW1がオンされている場合(ステップS110:Y)、統括CPU37aは、ステップS120においてモード切替コマンドの値を「9E01」に設定し、ステップS140の処理へ移行する。一方、スイッチSW1がオンされていない場合(ステップS110:N)、統括CPU37aは、ステップS130においてモード切替コマンドの値を「9E00」に設定し、ステップS140の処理へ移行する。
次に、ステップS140において、統括CPU37aは、モード切換スイッチSWのスイッチSW2の設定状態を読み込み、ステップS150の処理へ移行する。ステップS150において、統括CPU37aは、ステップS140にて読み込んだスイッチSW2がオンされているか否かを判定する。スイッチSW2がオンされている場合(ステップS150:Y)、統括CPU37aは、ステップS160においてモード切替コマンドの値を2加算する。例えば、モード切替コマンドの値がステップS120にて設定された「9E01」であれば、2加算して「9E03」とする。また、モード切替コマンドの値がステップS130にて設定された「9E00」であれば、2加算して「9E02」とする。そして、統括CPU37aは、ステップS170の処理へ移行する。一方、スイッチSW2がオンされていない場合(ステップS150:N)、統括CPU37aは、モード切替コマンドの値を変更せずに、ステップS170の処理へ移行する。
ステップS170において、統括CPU37aは、ステップS120,S130,S160にて設定された値に基づいて、モード切替コマンドを画像表示制御基板32のサブCPU32aに出力する。例えば、モード切替コマンドの値が「9E00」であれば、モード切替コマンド(9E00H)を出力し、モード切替コマンドの値が「9E01」であれば、モード切替コマンド(9E01H)を出力する。同様に、モード切替コマンドの値が「9E02」であれば、モード切替コマンド(9E02H)を出力し、モード切替コマンドの値が「9E03」であれば、モード切替コマンド(9E03H)を出力する。そして、統括CPU37aは、本サブルーチンを終了する。
図8に示されるサブルーチンが終了すると、統括CPU37aは、図7に示されるステップS30の処理へ移行する。ステップS30において、統括CPU37aは、モード決定フラグをオンして、ステップS40の処理へ移行する。
ステップS40において、統括CPU37aは、主制御基板31から第1の変動パターンコマンドが入力されたか否かを判定する。第1の変動パターンコマンドが入力されていない場合(ステップS40:N)、統括CPU37aは、ステップS50,S60の処理を行わずに、ここでの処理を終了する。一方、第1の変動パターンコマンドが入力された場合(ステップS40:Y)、統括CPU37aは、ステップS50の処理へ移行し、第1の変動パターンコマンドに含まれる変動パターンに基づいて、さらに詳細な変動内容を決定して、第2の変動パターンコマンドを生成し、ステップS60の処理へ移行する。ステップS60において、統括CPU37aは、ステップS50にて生成された第2の変動パターンコマンドを画像表示制御基板32、ランプ制御基板33及び音声制御基板34に出力し、ここでの処理を終了する。
なお、前記ステップS30にて一度モード決定フラグがオンされると、前記ステップS10にて「YES」と判定されるようになるため、ステップS20,S30の処理は行わない。よって、このステップS20,S30の処理が初期設定制御に該当することとなる。初期設定制御に該当するスイッチSW1,SW2の設定を読み込む処理(ステップS100,S140)、及び、画像表示制御基板32にモード切替コマンドを送信する処理(ステップS170)は、電源投入時に行われる最初の処理(初期設定制御)のみにて実行される。
次に、画像表示制御基板32のサブCPU32aによって行われる処理について説明する(図9〜図11参照)。サブCPU32aは、図9に示すような画像表示制御処理を実行する。なお、この処理を行うためのプログラムは、サブCPU32aにおいて所定の割込み周期ごとに(2msごとに)実行される。
図9のステップS200において、サブCPU32aは、前記統括CPU37aから前記モード切替コマンドが入力されたか否かを判定する。モード切替コマンドが入力されていない場合(ステップS200:N)、サブCPU32aは、ステップS210の処理を行わずに、ステップS220の処理へ移行する。一方、モード切替コマンドが入力された場合(ステップS200:Y)、サブCPU32aは、モード切替コマンドの内容を画像表示制御基板32のRAM32cに記憶するとともに、ステップS210の処理(枠部意匠決定処理)へ移行し、図10に示す枠部意匠決定処理サブルーチンを実行する。なお、この枠部意匠決定処理により、操作スイッチ16の設置位置を報知(図11のステップS440参照)する際に用いられる枠部側構成部材10aの画像(色)が決定される。これにより、図柄表示装置18に表示される枠部側構成部材10aの色と、実際の枠部側構成部材10aの色とを整合させることができる。
図10のサブルーチンは、ステップS300〜S370の処理からなる。ステップS300において、サブCPU32aは、ステップS200にて入力されたモード切替コマンドの値が「9E00」であるか否かを判定する。モード切替コマンドの値が「9E00」であれば(ステップS300:Y)、サブCPU32aは、画像表示制御基板32のROM32bに記憶されている複数の枠部意匠データの中から、青色の枠部側構成部材10aの画像を表示するための枠部意匠データを特定し、RAM32cに記憶させる(ステップS310)。そして、サブCPU32aは、ステップS320の処理へ移行する。一方、モード切替コマンドの値が「9E00」ではなければ(ステップS300:N)、サブCPU32aは、ステップS310の処理を行わずに、ステップS320の処理へ移行する。
ステップS320において、サブCPU32aは、ステップS200にて入力されたモード切替コマンドの値が「9E01」であるか否かを判定する。モード切替コマンドの値が「9E01」であれば(ステップS320:Y)、サブCPU32aは、複数の枠部意匠データの中から桃色の枠部側構成部材10aの画像を表示するための枠部意匠データを特定して、RAM32cに記憶させた後(ステップS330)、ステップS340の処理へ移行する。一方、モード切替コマンドの値が「9E01」ではなければ(ステップS320:N)、サブCPU32aは、ステップS330の処理を行わずに、ステップS340の処理へ移行する。
ステップS340において、サブCPU32aは、ステップS200にて入力されたモード切替コマンドの値が「9E02」であるか否かを判定する。モード切替コマンドの値が「9E02」であれば(ステップS340:Y)、サブCPU32aは、複数の枠部意匠データの中から黒色の枠部側構成部材10aの画像を表示するための枠部意匠データを特定して、RAM32cに記憶させた後(ステップS350)、ステップS360の処理へ移行する。一方、モード切替コマンドの値が「9E02」ではなければ(ステップS340:N)、サブCPU32aは、ステップS350の処理を行わずに、ステップS360の処理へ移行する。
ステップS360において、サブCPU32aは、ステップS200にて入力されたモード切替コマンドの値が「9E03」であるか否かを判定する。モード切替コマンドの値が「9E03」であれば(ステップS360:Y)、サブCPU32aは、複数の枠部意匠データの中から赤色の枠部側構成部材10aの画像を表示するための枠部意匠データを特定して、RAM32cに記憶させた後(ステップS370)、本サブルーチンを終了する。一方、モード切替コマンドの値が「9E03」ではなければ(ステップS360:N)、サブCPU32aは、ステップS370の処理を行わずに、本サブルーチンを終了する。
図10に示されるサブルーチンが終了すると、サブCPU32aは、図9に示されるステップS220の処理へ移行する。ステップS220において、サブCPU32aは、前記統括CPU37aから出力される前記第2の変動パターンコマンドが入力されたか否かを判定する。第2の変動パターンコマンドが入力されていない場合(ステップS220:N)、サブCPU32aは、ステップS230の処理を行わずに、ここでの処理を終了する。一方、第2の変動パターンコマンドが入力された場合(ステップS220:Y)、サブCPU32aは、ステップS230の処理(図柄変動ゲーム処理)へ移行し、図11に示す図柄変動ゲーム処理サブルーチンを実行する。
図11のサブルーチンは、ステップS400〜S470の処理からなる。ステップS400において、サブCPU32aは、ステップS220にて入力された第2の変動パターンに基づいて、図柄変動ゲームの演出内容を特定し、ステップS410の処理へ移行する。ステップS410において、サブCPU32aは、ステップS400にて特定した演出内容が、特定演出(遊技者に操作スイッチ16の操作を促す演出)であるか否かを判定する。特定演出ではない場合(ステップS410:N)、サブCPU32aは、ステップS470の処理へ移行する。ステップS470において、サブCPU32aは通常変動処理を実行する。具体的には、図柄表示装置18にて3列の図柄を所定時間変動させた後、各図柄を停止させる処理を実行する。ステップS470の処理が終了すると、サブCPU32aは、本サブルーチンを終了し、図9の処理(画像表示制御処理)を終了する。
一方、前記ステップS400にて特定した演出内容が、特定演出であると判定された場合(ステップS410:Y)、サブCPU32aは、図柄表示装置18にて3列の図柄の変動を開始し(ステップS420)、ステップS430の処理へ移行する。ステップS430において、サブCPU32aは、ステップS310,S330,S350,S370のいずれかにて画像表示制御基板32のRAM32cに記憶された枠部意匠データを読み出し、ステップS440の処理へ移行する。ステップS440において、サブCPU32aは、ステップS430にて読み出した枠部意匠データに基づいて、図柄表示装置18に操作スイッチ16の設置位置(枠部側構成部材10aの意匠)を示す画像を表示し、遊技者に操作スイッチ16の操作を促す。そして、ステップS450において、サブCPU32aは操作部制御処理を実行する。具体的には、遊技者が操作スイッチ16を操作するのに伴い、変動中の3列の図柄のうち2列の図柄(停止図柄左、右)を停止させる。さらに、ステップS450の処理が実行されてから所定時間経過すると、サブCPU32aは、ステップS460において全ての図柄を停止させる。そして、サブCPU32aは、本サブルーチンを終了し、図9の処理(画像表示制御処理)を終了する。
さて、遊技者に操作スイッチ16の操作を促す態様について具体的に説明する。始動入賞口22への遊技球の入賞を契機として図柄変動ゲームが開始されると、当該図柄変動ゲームが特定演出による図柄変動ゲームであれば、図柄表示装置18に枠部側構成部材10aの一部(操作スイッチ16の周辺部分など)が表示され、操作スイッチ16の設置位置が報知される(図4〜図6参照)。これにより、遊技者に操作スイッチ16の操作が促される。
ここで、実際の枠部側構成部材10aが青色である場合、スイッチSW1,SW2の両方があらかじめオフ状態に設定されていれば、図柄表示装置18に青色の枠部側構成部材10aが表示されるようになる。その結果、表示される枠部側構成部材10aの色と実際の枠部側構成部材10aの色とが一致する。よって、遊技者は、何ら違和感なく操作スイッチ16を操作することができる。ゆえに、青色の枠部側構成部材10aが画像表示装置に表示されたにもかかわらず、実際の枠部側構成部材10aは赤色であるなどして、遊技者が戸惑ってしまい、操作スイッチ16を操作し損なう可能性が小さくなる。よって、遊技者は、「紛らわしいことするな!」と腹を立てたり、「壊れたのかな?」といった心配をしなくても済むため、パチンコ機10に対する信頼感が高まるようになる。
従って、本実施形態によれば以下の効果を得ることができる。
(1)本実施形態のパチンコ機10によれば、画像表示制御基板32のサブCPU32aが、モード切換スイッチSWからの操作信号に基づいて導出されたモード切替コマンドに応じて枠部意匠データを特定し、特定した枠部意匠データによって枠部側構成部材10aを図柄表示装置18に表示させる。ゆえに、実際の枠部側構成部材10aが例えば青色である場合に、同じ青色の枠部側構成部材10aを示す枠部意匠データをサブCPU32aにて特定すれば、図柄表示装置18に表示される枠部側構成部材10aの色と実際の枠部側構成部材10aの色とを整合させることができる。従って、遊技者に違和感を与えることを防止できる。
(2)本実施形態において、統括制御基板37の統括CPU37aによる特定情報の導出は、電源投入時に実行される初期設定制御中に行われ、それ以降の稼動中(営業中)に行われる訳ではない。よって、稼働中のパチンコ機10を点検・修理する際などに、遊技店の店員の手が触れるなどしてモード切換スイッチSWが切り換わったとしても、特定情報が導出されて枠部意匠データが変更されることがなくなる。このため、図柄表示装置18に表示される枠部側構成部材10aの色が突然変更されることもなくなる。従って、表示される枠部側構成部材10aの色の変更に起因して、遊技者を驚かせたり、「壊れたのかな?」と遊技者を心配させたりすることを防止できる。
また、統括CPU37aは、モード決定処理(ステップS20)やモード決定フラグをオンさせる処理(ステップS30)を常時実行しなくても済むため、電源投入後に統括CPU37aにかかる負担を軽減できる。
(3)ところで、遊技店内は一般的に音の大きい場所であるため、周囲の騒音にかき消されてスピーカ17からの音声を聞き取れない可能性がある。そこで、本実施形態では、枠部側構成部材10aの意匠を図柄表示装置18に表示して、操作スイッチ16の設置位置を報知させるようにしている。これにより、例えば、操作スイッチ16の設定位置をスピーカ17により音声にて報知させる場合に比べると、スピーカ17からの音声を聞き取れないとしても、図柄表示装置18を見ることで操作スイッチ16の設置位置を確認できるため、操作スイッチ16を操作し損なう可能性が小さくなる。
[第2の実施形態]
次に、第2の実施形態のパチンコ機10を図12に基づき説明する。なお、第1の実施形態と共通している部分については、同一の番号を付す代わりに、その詳細な説明を省略する。
本実施形態では、前記第1の実施形態の画像表示制御処理(図9参照)を実行する代わりに、第2の画像表示制御処理(図12参照)を実行する点が異なっている。詳述すると、画像表示制御基板32のサブCPU32aは、図12のステップS200の処理を実行する前に、ステップS510の処理を実行する。即ち、サブCPU32aは、初期設定制御中であることを示す初期設定フラグがオンされているか否かを判定する。初期設定フラグがオンされていなければ(ステップS510:N)、サブCPU32aは、ステップS200の処理へ移行する。
ステップS200において、サブCPU32aは、統括制御基板37の統括CPU37aからモード切替コマンドが入力されたか否かを判定する。モード切替コマンドが入力されていない場合(ステップS200:N)、サブCPU32aは、ステップS510の処理を再び実行する。即ち、ステップS510,S200の処理は、初期設定フラグのオン、または、モード切替コマンドの入力があるまで繰り返し実行される。一方、モード切替コマンドが入力された場合(ステップS200:Y)、サブCPU32aは、ステップS210の処理(枠部意匠決定処理)へ移行する。なお、この枠部意匠決定処理により、操作スイッチ16の設置位置を報知する際に用いられる枠部側構成部材10aの画像(色)が決定される。そして、サブCPU32aは、ステップS520において、初期設定フラグをオンして、ステップS220の処理へ移行する。そして、サブCPU32aは、ステップS220,S230の処理を実行し、ここでの処理を終了する。
なお、前記ステップS520にて一度初期設定フラグがオンされると、前記ステップS510にて「YES」と判定されるようになるため、ステップS200,S210,S520の処理は行わない。よって、このステップS200,S210,S520の処理が初期設定制御に該当することとなる。初期設定制御に該当する枠部意匠データ(枠部側構成部材10aの色)を特定する処理(ステップS210)などは、電源投入時に行われる最初の処理(初期設定制御)のみにて実行される。
従って、本実施形態によれば、画像表示制御基板32のサブCPU32aによる枠部意匠データの特定は、電源投入時に実行される初期設定制御中に行われ、それ以降の稼動中(営業中)に行われる訳ではない。よって、稼働中のパチンコ機10を点検・修理する際などに、遊技店の店員の手が触れるなどしてモード切換スイッチSWが切り換わったとしても、枠部意匠データが変更されることがないため、図柄表示装置18に表示される枠部側構成部材10aの色が突然変更されることがなくなる。従って、表示される枠部側構成部材10aの色の変更に起因して遊技者に違和感を与えることを防止できる。
また、画像表示制御基板32のサブCPU32aは、ステップS200,S210,S520の処理を常時実行しなくても済むため、電源投入後にサブCPU32aにかかる負担を軽減できる。
なお、本発明の実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記各実施形態のモード切換スイッチSW及び統括制御基板37の統括CPU37aは、ベニヤ替えなどにより図柄表示装置18に表示される枠部側構成部材10aの色と実際の枠部側構成部材10aの色とが整合しなくなった場合に、両者を整合させるようになっていた。
しかし、モード切換スイッチSW及び統括CPU37aは、図柄表示装置18に表示される枠部側構成部材10aの形状と実際の枠部側構成部材10aの形状とが一致しなくなった場合に、両者を整合させるようにしてもよい。両者の形状が一致しなくなる具体例としては、図柄表示装置18に表示される枠部側構成部材10aが、上球皿15に球貸しボタン15a及びカード返却ボタン15bを有するCR機用のもの(図3参照)であるにもかかわらず、実際の枠部側構成部材10aが、上球皿15に球貸しボタン15a及びカード返却ボタン15bを有しない現金機用のもの(図13参照)である場合などが挙げられる。また、図柄表示装置18に表示されるガラス保持枠14の形状(図1参照)と、実際のガラス保持枠14の形状(図16参照)とが一致しない場合などが挙げられる。
・上記各実施形態のモード切換スイッチSW及び統括CPU37aは、図柄表示装置18に表示される枠部側構成部材10aの色と実際の枠部側構成部材10aの色とが整合しなくなった場合に、両者を整合させるようになっていた。しかし、モード切換スイッチSW及び統括CPU37aは、図柄表示装置18に表示される操作スイッチ16の設置位置と実際の操作スイッチ16の設置位置とが一致しなくなった場合に、両者を整合させるようにしてもよい。この場合、パチンコ機10は、枠部側構成部材10aの意匠を図柄表示装置18に表示して、操作スイッチ16の設置位置を報知させてもよいが、枠部側構成部材10aの意匠(操作スイッチ16の設置位置)に関する情報を含む音声データによって、操作スイッチ16の設置位置をスピーカ17(音声出力装置)により音声にて報知させてもよい。
例えば、操作スイッチ16の設置位置を音声にて報知させる場合、実際の操作スイッチ16が上球皿15の上面右側(図14参照)にあれば、スイッチSW1をOFF、スイッチSW2をONに設定する。このようにすれば、「上球皿の上面右側のタッチセンサをタッチして下さい」という音声をスピーカ17から出力させるためのモード切替コマンド(9E00H)が、統括制御基板37の統括CPU37aから音声制御基板34に出力される。また、実際の操作スイッチ16が灰皿23の裏側(図15参照)にある場合、スイッチSW1をON、スイッチSW2をOFFに設定する。このようにすれば、「灰皿のタッチセンサをタッチして下さい」という音声をスピーカ17から出力させるためのモード切替コマンド(9E01H)が、統括CPU37aから音声制御基板34に出力される。さらに、実際の操作スイッチ16がガラス保持枠14の左下部(図16参照)にある場合、スイッチSW1をOFF、スイッチSW2をONに設定する。このようにすれば、「枠左側のタッチセンサをタッチして下さい」という音声をスピーカ17から出力させるためのモード切替コマンド(9E02H)が、統括CPU37aから音声制御基板34に出力される。また、実際の操作スイッチ16が上球皿15の正面中央部(図17参照)にある場合、スイッチSW1をON、スイッチSW2をONに設定する。このようにすれば、「上球皿の正面のタッチセンサをタッチして下さい」という音声をスピーカ17から出力させるためのモード切替コマンド(9E03H)が、統括CPU37aから音声制御基板34に出力される。
そして、音声制御基板34のサブCPU(音声出力制御手段)は、統括制御基板37から入力されたモード切替コマンドに応じて、音声制御基板34のROM(記憶手段)に記憶されている複数の音声データの中から1つの音声データを特定する。そして、音声制御基板34のサブCPUは、特定された音声データによって、操作スイッチ16の設置位置に関する情報をスピーカ17にて報知させる。
このようにすれば、操作スイッチ16の設置位置を示す音声がスピーカ17によって報知されるため、遊技者が操作スイッチ16の設置位置を示す画像を見落として操作スイッチ16を操作し損なう、といった問題を解消することができる。
・上記各実施形態では、図柄表示装置18に操作スイッチ16を含む周辺部分が表示されるようになっていたが、他の部分が表示されるようになっていてもよい。例えば、図柄表示装置18に遊技盤13の右上部が表示されるようになっていてもよい。このようにした場合、図柄表示装置18の報知により、遊技者に対して右打ち(遊技盤13の右上部を狙って遊技球を発射すること)を促すことができる。また、図柄表示装置18に操作ハンドル20の位置を表示させ、操作ハンドル20を目一杯回転させた画像を示した場合であっても、図柄表示装置18の報知により、遊技者に対して右打ちを促すことができる。
・上記各実施形態の操作スイッチ16は、図柄変動ゲーム中に一部の図柄(停止図柄左、右)を停止させるために遊技者によって操作されていた。しかし、操作スイッチ16は、図柄変動ゲーム中に表示されるキャラクタ、画面、アイテムなどを選択するために操作されてもよいし、キャラクタの行動を煽るために操作(例えば連続操作(連打))されてもよい。また、操作スイッチ16は、図柄変動ゲームの図柄変動時間を短縮させるために操作されてもよい。
さらに、操作スイッチ16は、図柄変動ゲーム中のみでなく、その他の場面でも操作可能なように設定することもできる。例えば、操作スイッチ16は、大当り中(ラウンド遊技中)にキャラクタ、画面、アイテムなどを選択するために操作されてもよいし、キャラクタを煽るために操作(例えば連打)されてもよい。また、操作スイッチ16は、デモ演出中にゲーム内容、音声パターン、発光パターンなどを選択するために操作されてもよいし、パチンコ機10のスペックなどを示す遊技情報を表示させるために操作されてもよい。
・上記実施形態の構成を、分離型スロットマシン、遊技球を使用するスロットマシンなどの遊技機に適用してもよい。仮に、分離型スロットマシンに適用した場合、本体キャビネットや払出装置などからなる構成部材が複数機種で共通使用され、リール、前面パネル、主制御基板、画像表示装置、画像表示制御基板、音声制御基板等、機種ごとに特有の機能を有する構成部材が交換可能になる。
次に、特許請求の範囲に記載された技術的思想のほかに、前述した実施形態によって把握される技術的思想を以下に列挙する。
(1)請求項1において、前記報知装置は、前記枠部側構成部材の意匠に関する情報を音声にて報知する音声出力装置であり、前記報知制御手段は、前記枠部側構成部材の意匠に関する情報を含む複数の音声データを有するとともに、前記音声出力装置を制御する音声出力制御手段であり、前記枠部意匠データ選択手段は、前記複数の音声データの中から1つの音声データを前記音声出力制御手段にて特定する際に用いる特定情報を導出する音声特定手段であって、前記音声出力制御手段は、前記音声特定手段が導出した特定情報に応じて、前記複数の音声データの中から1つの音声データを特定し、該特定した音声データによって、前記枠部側構成部材の意匠に関する情報を前記音声出力装置により音声にて報知させること。
(2)請求項1乃至5のいずれか1項において、前記枠部意匠データ選択手段は、手動操作されることにより、前記特定情報を導出するよう構成されていること。
(3)請求項1乃至5のいずれか1項において、前記枠部意匠データ選択手段は、前記遊技機の機裏側に配置されていること。このようにすれば、遊技店の店員のみが枠部意匠データ選択手段を操作することができる。
(4)請求項2乃至5のいずれか1項において、前記枠部側構成部材の意匠を前記画像表示装置に表示させるために用いられる画像データは、複数の静止画を連続的に切り換えていく連続画像により前記枠部側構成部材の意匠を示すデータであること。
(5)技術的思想(4)において、前記枠部側構成部材の意匠を前記画像表示装置に表示させるために用いられる画像データは、前記連続画像によって、遊技者が操作可能な操作部を徐々に拡大表示するデータであること。
(6)複数機種で共通使用可能な枠部側構成部材と、機種ごとに特有の機能を有する遊技盤側構成部材とから構成される遊技機であって、前記遊技盤側構成部材は、前記遊技機全体を総括的に制御する主制御基板と、前記枠部側構成部材の意匠が表示される画像表示装置を制御する画像表示制御基板と、前記画像表示制御基板が実行する遊技演出の具体的な内容を統括的に制御する統括制御基板とを備え、前記画像表示制御基板は、前記枠部側構成部材の意匠に関する情報を含む複数の枠部意匠データを記憶する記憶手段を備え、前記統括制御基板は、手動操作により操作信号を出力する操作手段と、前記操作手段から出力された操作信号に基づいてモード切替コマンドを導出するモード切替コマンド導出手段とを備え、前記画像表示制御基板は、前記モード切替コマンド導出手段が導出したモード切替コマンドに応じて、前記記憶手段に記憶されている前記複数の枠部意匠データの中から1つの枠部意匠データを特定し、該特定した枠部意匠データによって、前記枠部側構成部材の意匠を前記画像表示装置に表示させることを特徴とする遊技機。
(7)複数機種で共通使用可能な枠部側構成部材と、機種ごとに特有の機能を有する遊技盤側構成部材とから構成される遊技機であって、前記遊技盤側構成部材は、前記遊技機全体を総括的に制御する主制御基板と、前記枠部側構成部材の意匠に関する情報が音声にて報知される音声出力装置を制御する音声制御基板と、前記音声制御基板が実行する遊技演出の具体的な内容を統括的に制御する統括制御基板とを備え、前記音声制御基板は、前記枠部側構成部材の意匠に関する情報を含む複数の音声データを記憶する記憶手段を備え、前記統括制御基板は、手動操作により操作信号を出力する操作手段と、前記操作手段から出力された操作信号に基づいてモード切替コマンドを導出するモード切替コマンド導出手段とを備え、前記音声制御基板は、前記モード切替コマンド導出手段が導出したモード切替コマンドに応じて、前記記憶手段に記憶されている前記複数の音声データの中から1つの音声データを特定し、該特定した音声データによって、前記枠部側構成部材の意匠に関する情報を前記音声出力装置にて報知させることを特徴とする遊技機。