(基本説明)
まず、パチンコ遊技機1の基本的な構成及び制御(一般的なパチンコ遊技機の構成及び制御でもある。)について説明する。
(パチンコ遊技機1の構成等)
図1は、パチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、複数種類の特別識別情報としての特別図柄(特図ともいう)の可変表示(特図ゲームともいう)を行う第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bが設けられている。これらは、それぞれ、7セグメントのLEDなどからなる。特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。特別図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。
なお、特別図柄の「可変表示」とは、例えば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである(後述の他の図柄についても同じ)。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、1以上の図柄の拡大/縮小などがある。特別図柄や後述の普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄又は普通図柄が更新表示される。後述の飾り図柄の変動では、複数種類の飾り図柄がスクロール表示又は更新表示されたり、1以上の飾り図柄が変形や拡大/縮小されたりする。なお、変動には、ある図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図柄が停止表示(導出又は導出表示などともいう)される(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。なお、可変表示を変動表示、変動と表現する場合がある。
なお、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。なお、特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置は1種類であってもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)や有機EL(Electro Luminescence)等から構成され、各種の演出画像を表示する。画像表示装置5は、プロジェクタ及びスクリーンから構成されていてもよい。画像表示装置5には、各種の演出画像が表示される。
例えば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄が可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。なお、同期して実行される特図ゲーム及び飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
画像表示装置5の画面上には、実行が保留されている可変表示に対応する保留表示や、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を表示するための表示エリアが設けられていてもよい。保留表示及びアクティブ表示を総称して可変表示に対応する可変表示対応表示ともいう。
保留されている可変表示の数は保留記憶数ともいう。第1特図ゲームに対応する保留記憶数を第1保留記憶数、第2特図ゲームに対応する保留記憶数を第2保留記憶数ともいう。また、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を合計保留記憶数ともいう。
また、遊技盤2の所定位置には、複数のLEDを含んで構成された第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられ、第1保留表示器25Aは、LEDの点灯個数によって、第1保留記憶数を表示し、第2保留表示器25Bは、LEDの点灯個数によって、第2保留記憶数を表示する。
画像表示装置5の下方には、入賞球装置6Aと、可変入賞球装置6Bとが設けられている。
入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に遊技球が進入可能な一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。第1始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第1特図ゲームが開始され得る。
可変入賞球装置6B(普通電動役物)は、ソレノイド81(図2参照)によって閉鎖状態と開放状態とに変化する第2始動入賞口を形成する。可変入賞球装置6Bは、例えば、一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、ソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、当該可動翼片の先端が入賞球装置6Aに近接し、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる(第2始動入賞口が閉鎖状態になるともいう。)。その一方で、可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になる(第2始動入賞口が開放状態になるともいう。)。第2始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第2特図ゲームが開始され得る。なお、可変入賞球装置6Bは、閉鎖状態と開放状態とに変化するものであればよく、電動チューリップ型役物を備えるものに限定されない。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左右下方4箇所)には、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口10が設けられる。この場合には、一般入賞口10のいずれかに進入したときには、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
入賞球装置6Aと可変入賞球装置6Bの下方には、大入賞口を有する特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、ソレノイド82(図2参照)によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用(特別電動役物用)のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入(通過)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入しやすくなる。
大入賞口に遊技球が進入したときには、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。大入賞口に遊技球が進入したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口及び一般入賞口10に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。
一般入賞口10を含む各入賞口に遊技球が進入することを「入賞」ともいう。特に、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口始動口)への入賞を始動入賞ともいう。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行う。普通図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。普通図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームともいう。
画像表示装置5の左方には、遊技球が通過可能な通過ゲート41が設けられている。遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づき、普図ゲームが実行される。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果用の遊技効果ランプ9が設けられている。遊技効果ランプ9は、LEDを含んで構成されている。
遊技盤2の所定位置(図1では図示略)には、演出に応じて動作する可動体32が設けられている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)30が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿(上皿)が設けられている。上皿の下方には、上皿満タン時に賞球が払い出される打球供給皿(下皿)が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aには、遊技者が押下操作可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ31Aに対する操作は、コントローラセンサユニット35A(図2参照)により検出される。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bに対する操作は、プッシュセンサ35B(図2参照)により検出される。
パチンコ遊技機1では、遊技者の動作(操作等)を検出する検出手段として、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが設けられるが、これら以外の検出手段が設けられていてもよい。
(遊技の進行の概略)
パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。なお、前回の普図ゲームの実行中の期間等に遊技球が通過ゲート41を通過した場合(遊技球が通過ゲート41を通過したが当該通過に基づく普図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく普図ゲームは所定の上限数(例えば4)まで保留される。
この普図ゲームでは、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、普図当り図柄以外の普通図柄(普図ハズレ図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図ハズレ」となる。「普図当り」となると、可変入賞球装置6Bを所定期間開放状態とする開放制御が行われる(第2始動入賞口が開放状態になる)。
入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に遊技球が進入すると、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームが開始される。
可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に遊技球が進入すると、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームが開始される。
なお、特図ゲームの実行中の期間や、後述する大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間に、遊技球が始動入賞口へ進入(入賞)した場合(始動入賞が発生したが当該始動入賞に基づく特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該進入に基づく特図ゲームは所定の上限数(例えば4)までその実行が保留される。
特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄、例えば「2」)が停止表示されれば、「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄(ハズレ図柄、例えば「−」)が停止表示されれば「ハズレ」となる。
特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。特図ゲームでの表示結果が「小当り」になった後には、小当り遊技状態に制御される。
大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の態様で開放状態となる。当該開放状態は、所定期間(例えば29秒間や1.8秒間)の経過タイミングと、大入賞口に進入した遊技球の数が所定個数(例えば9個)に達するまでのタイミングと、のうちのいずれか早いタイミングまで継続される。前記所定期間は、1ラウンドにおいて大入賞口を開放することができる上限期間であり、以下、開放上限期間ともいう。このように大入賞口が開放状態となる1のサイクルをラウンド(ラウンド遊技)という。大当り遊技状態では、当該ラウンドが所定の上限回数(15回や2回)に達するまで繰り返し実行可能となっている。
大当り遊技状態においては、遊技者は、遊技球を大入賞口に進入させることで、賞球を得ることができる。従って、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。大当り遊技状態におけるラウンド数が多い程、また、開放上限期間が長い程遊技者にとって有利となる。
なお、「大当り」には、大当り種別が設定されている。例えば、大入賞口の開放態様(ラウンド数や開放上限期間)や、大当り遊技状態後の遊技状態(後述の、通常状態、時短状態、確変状態など)を複数種類用意し、これらに応じて大当り種別が設定されている。大当り種別として、多くの賞球を得ることができる大当り種別や、賞球の少ない又はほとんど賞球を得ることができない大当り種別が設けられていてもよい。
小当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の開放態様で開放状態となる。例えば、小当り遊技状態では、一部の大当り種別のときの大当り遊技状態と同様の開放態様(大入賞口の開放回数が上記ラウンド数と同じであり、かつ、大入賞口の閉鎖タイミングも同じ等)で大入賞口が開放状態となる。なお、大当り種別と同様に、「小当り」にも小当り種別を設けてもよい。
大当り遊技状態が終了した後は、上記大当り種別に応じて、時短状態や確変状態に制御されることがある。
時短状態では、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御(時短制御)が実行される。時短状態では、平均的な普図変動時間(普図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させたり、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させる等により、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる制御(高開放制御、高ベース制御)も実行される。時短状態は、特別図柄(特に第2特別図柄)の変動効率が向上する状態であるので、遊技者にとって有利な状態である。
確変状態(確率変動状態)では、時短制御に加えて、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。確変状態は、特別図柄の変動効率が向上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、遊技者にとってさらに有利な状態である。
時短状態や確変状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたこと等といった、いずれか1つの終了条件が先に成立するまで継続する。所定回数の特図ゲームが実行されたことが終了条件となるものを、回数切り(回数切り時短、回数切り確変等)ともいう。
通常状態とは、遊技者にとって有利な大当り遊技状態等の有利状態、時短状態、確変状態等の特別状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける表示結果が「普図当り」となる確率及び特図ゲームにおける表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
確変制御が実行されている状態を高確状態、確変制御が実行されていない状態を低確状態ともいう。時短制御が実行されている状態を高ベース状態、時短制御が実行されていない状態を低ベース状態ともいう。これらを組み合わせて、時短状態は低確高ベース状態、確変状態は高確高ベース状態、通常状態は低確低ベース状態などともいわれる。高確状態かつ低ベース状態は高確低ベース状態ともいう。
小当り遊技状態が終了した後は、遊技状態の変更が行われず、特図ゲームの表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される(但し、「小当り」発生時の特図ゲームが、上記回数切りにおける上記所定回数目の特図ゲームである場合には、当然遊技状態が変更される)。なお、特図ゲームの表示結果として「小当り」がなくてもよい。
なお、遊技状態は、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(例えば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて、変化してもよい。例えば、遊技球が特定領域を通過したとき、その大当り遊技状態後に確変状態に制御してもよい。
(演出の進行など)
パチンコ遊技機1では、遊技の進行に応じて種々の演出(遊技の進行状況を報知したり、遊技を盛り上げたりする演出)が実行される。当該演出について以下説明する。なお、当該演出は、画像表示装置5に各種の演出画像を表示することによって行われるが、当該表示に加えて又は代えて、スピーカ8L、8Rからの音声出力、及び/又は、遊技効果ランプ9の点等/消灯、可動体32の動作等により行われてもよい。
遊技の進行に応じて実行される演出として、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示の態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については可変表示が継続している態様などのことである。
また、飾り図柄の可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。パチンコ遊技機1では、演出態様に応じて表示結果(特図ゲームの表示結果や飾り図柄の可変表示の表示結果)が「大当り」となる割合(大当り信頼度、大当り期待度とも呼ばれる。)が異なる複数種類のリーチ演出が実行される。リーチ演出には、例えば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いスーパーリーチと、がある。
特図ゲームの表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示される。
大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される「確変大当り」である場合には、奇数の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示され、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない「非確変大当り(通常大当り)」である場合には、偶数の飾り図柄(例えば、「6」等)が揃って停止表示されるようにしてもよい。この場合、奇数の飾り図柄を確変図柄、偶数の飾り図柄を非確変図柄(通常図柄)ともいう。非確変図柄でリーチ態様となった後に、最終的に「確変大当り」となる昇格演出を実行するようにしてもよい。
特図ゲームの表示結果が「小当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた小当り組合せとなる確定飾り図柄(例えば、「1 3 5」等)が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「小当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上にチャンス目を構成する飾り図柄が停止表示される。なお、特図ゲームの表示結果が、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別)の「大当り」となるときと、「小当り」となるときとで、共通の確定飾り図柄が導出表示されてもよい。
特図ゲームの表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄(「非リーチハズレ」ともいう。)が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチハズレ」となる)ことがある。また、表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチハズレ」となる)こともある。
パチンコ遊技機1が実行可能な演出には、上記の可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)を表示することも含まれる。また、他の演出として、例えば、大当り信頼度を予告する予告演出等が飾り図柄の可変表示中に実行される。予告演出には、実行中の可変表示における大当り信頼度を予告する予告演出や、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読み予告演出がある。先読み予告演出として、可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる演出が実行されるようにしてもよい。
また、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を実行するようにしてもよい。
大当り遊技状態中にも、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。大当り中演出としては、ラウンド数を報知する演出や、大当り遊技状態の価値が向上することを示す昇格演出が実行されてもよい。また、小当り遊技状態中にも、小当り遊技状態を報知する小当り中演出が実行される。なお、小当り遊技状態中と、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別で、例えばその後の遊技状態を高確状態とする大当り種別)での大当り遊技状態とで、共通の演出を実行することで、現在が小当り遊技状態中であるか、大当り遊技状態中であるかを遊技者に分からないようにしてもよい。そのような場合であれば、小当り遊技状態の終了後と大当り遊技状態の終了後とで共通の演出を実行することで、高確状態であるか低確状態であるかを識別できないようにしてもよい。
また、例えば特図ゲーム等が実行されていないときには、画像表示装置5にデモ(デモンストレーション)画像が表示される(客待ちデモ演出が実行される)。
(基板構成)
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、電源基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における上記遊技の進行(特図ゲームの実行(保留の管理を含む)、普図ゲームの実行(保留の管理を含む)、大当り遊技状態、小当り遊技状態、遊技状態など)を制御する機能を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などを有する。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、CPU(Central Processing Unit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備える。
CPU103は、ROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御する処理(主基板11の機能を実現する処理)を行う。このとき、ROM101が記憶する各種データ(後述の変動パターン、後述の演出制御コマンド、後述の各種決定を行う際に参照される各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。RAM102は、その一部または全部がパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間記憶内容が保存されるバックアップRAMとなっている。なお、ROM101に記憶されたプログラムの全部又は一部をRAM102に展開して、RAM102上で実行するようにしてもよい。
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
I/O105は、例えば各種信号(後述の検出信号)が入力される入力ポートと、各種信号(第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御(駆動)する信号、ソレノイド駆動信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23)からの検出信号(遊技球が通過又は進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過又は進入が検出されたことになる。
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況等を指定(通知)するコマンド)を演出制御基板12に供給する。主基板11から出力された演出制御コマンドは、中継基板15により中継され、演出制御基板12に供給される。当該演出制御コマンドには、例えば主基板11における各種の決定結果(例えば、特図ゲームの表示結果(大当り種別を含む。)、特図ゲームを実行する際に使用される変動パターン(詳しくは後述))、遊技の状況(例えば、可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留記憶数、遊技状態)、エラーの発生等を指定するコマンド等が含まれる。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて演出(遊技の進行に応じた種々の演出であり、可動体32の駆動、エラー報知、電断復旧の報知等の各種報知を含む)を実行する機能を有する。
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部123とともに演出を実行するための処理(演出制御基板12の上記機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定等を含む)を行う。このとき、ROM121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号(遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容を適宜示す信号)に基づいて演出の実行を表示制御部123に指示することもある。
表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などを備え、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、演出を実行する。
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給することで、演出画像を画像表示装置5に表示させる。表示制御部123は、さらに、演出画像の表示に同期した音声出力や、遊技効果ランプ9の点灯/消灯を行うため、音指定信号(出力する音声を指定する信号)を音声制御基板13に供給したり、ランプ信号(ランプの点灯/消灯態様を指定する信号)をランプ制御基板14に供給したりする。また、表示制御部123は、可動体32を動作させる信号を当該可動体32又は当該可動体32を駆動する駆動回路に供給する。
音声制御基板13は、スピーカ8L、8Rを駆動する各種回路を搭載しており、当該音指定信号に基づきスピーカ8L、8Rを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピーカ8L、8Rから出力させる。
ランプ制御基板14は、遊技効果ランプ9を駆動する各種回路を搭載しており、当該ランプ信号に基づき遊技効果ランプ9を駆動し、当該ランプ信号が指定する態様で遊技効果ランプ9を点灯/消灯する。このようにして、表示制御部123は、音声出力、ランプの点灯/消灯を制御する。
なお、音声出力、ランプの点灯/消灯の制御(音指定信号やランプ信号の供給等)、可動体32の制御(可動体32を動作させる信号の供給等)は、演出制御用CPU120が実行するようにしてもよい。
乱数回路124は、各種演出を実行するために使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号(映像信号、音指定信号、ランプ信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、主基板11以外の基板をサブ基板ともいう。パチンコ遊技機1のようにサブ基板が機能別に複数設けられていてもよいし、1のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。
(動作)
次に、パチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
(主基板11の主要な動作)
まず、主基板11における主要な動作を説明する。パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理が実行される。図3は、主基板11におけるCPU103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。
図3に示す遊技制御メイン処理では、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。続いて、必要な初期設定を行う(ステップS2)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。
次いで、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップS3)。クリアスイッチは、例えば電源基板に搭載されている。クリアスイッチがオンの状態で電源が投入されると、出力信号(クリア信号)が入力ポートを介して遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される。クリアスイッチからの出力信号がオンである場合(ステップS3;Yes)、初期化処理(ステップS8)を実行する。初期化処理では、CPU103は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするRAMクリア処理を行い、作業領域に初期値を設定する。
また、CPU103は、初期化を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS9)。演出制御用CPU120は、当該演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示を行う。
クリアスイッチからの出力信号がオンでない場合には(ステップS3;No)、RAM102(バックアップRAM)にバックアップデータが保存されているか否かを判定する(ステップS4)。不測の停電等(電断)によりパチンコ遊技機1への電力供給が停止したときには、CPU103は、当該電力供給の停止によって動作できなくなる直前に、電源供給停止時処理を実行する。この電源供給停止時処理では、RAM102にデータをバックアップすることを示すバックアップフラグをオンする処理、RAM102のデータ保護処理等が実行される。データ保護処理には、誤り検出符号(チェックサム、パリティビット等)の付加、各種データをバックアップする処理が含まれる。バックアップされるデータには、遊技を進行するための各種データ(各種フラグ、各種タイマの状態等を含む)の他、前記バックアップフラグの状態や誤り検出符号も含まれる。ステップS4では、バックアップフラグがオンであるか否かを判定する。バックアップフラグがオフでRAM102にバックアップデータが記憶されていない場合(ステップS4;No)、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102にバックアップデータが記憶されている場合(ステップS4;Yes)、CPU103は、バックアップしたデータのデータチェックを行い(誤り検出符号を用いて行われる)、データが正常か否かを判定する(ステップS5)。ステップS5では、例えば、パリティビットやチェックサムにより、RAM102のデータが、電力供給停止時のデータと一致するか否かを判定する。これらが一致すると判定された場合、RAM102のデータが正常であると判定する。
RAM102のデータが正常でないと判定された場合(ステップS5;No)、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102のデータが正常であると判定された場合(ステップS5;Yes)、CPU103は、主基板11の内部状態を電力供給停止時の状態に戻すための復旧処理(ステップS6)を行う。復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。これにより、電力供給停止時の遊技状態に復旧し、特別図柄の変動中であった場合には、後述の遊技制御用タイマ割込み処理の実行によって、復旧前の状態から特別図柄の変動が再開されることになる。
そして、CPU103は、電断からの復旧を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS7)。これに合わせて、バックアップされている電断前の遊技状態を指定する演出制御コマンドや、特図ゲームの実行中であった場合には当該実行中の特図ゲームの表示結果を指定する演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。これらコマンドは、後述の特別図柄プロセス処理で送信設定されるコマンドと同じコマンドを使用できる。演出制御用CPU120は、電断からの復旧時を特定する演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、電断からの復旧がなされたこと又は電断からの復旧中であることを報知するための画面表示を行う。演出制御用CPU120は、前記演出制御コマンドに基づいて、適宜の画面表示を行うようにしてもよい。
復旧処理または初期化処理を終了して演出制御基板12に演出制御コマンドを送信した後には、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS10)。そして、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(ステップS11)、割込みを許可する(ステップS12)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(例えば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図4のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図4に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチからの検出信号の受信の有無を判定する(ステップS21)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS22)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報(大当りの発生回数等を示す情報)、始動情報(始動入賞の回数等を示す情報)、確率変動情報(確変状態となった回数等を示す情報)などのデータを出力する(ステップS23)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS24)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25)。CPU103がタイマ割込み毎に特別図柄プロセス処理を実行することにより、特図ゲームの実行及び保留の管理や、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などが実現される(詳しくは後述)。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS26)。CPU103がタイマ割込み毎に普通図柄プロセス処理を実行することにより、ゲートスイッチ21からの検出信号に基づく(通過ゲート41に遊技球が通過したことに基づく)普図ゲームの実行及び保留の管理や、「普図当り」に基づく可変入賞球装置6Bの開放制御などを可能にする。普図ゲームの実行は、普通図柄表示器20を駆動することにより行われ、普図保留表示器25Cを点灯させることにより普図保留数を表示する。
普通図柄プロセス処理を実行した後、遊技制御用タイマ割込み処理の一部として、電断が発生したときの処理、賞球を払い出すための処理等などが行われてもよい。その後、CPU103は、コマンド制御処理を実行する(ステップS27)。CPU103は、上記各処理にて演出制御コマンドを送信設定することがある。ステップS27のコマンド制御処理では、送信設定された演出制御コマンドを演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して伝送させる処理が行われる。コマンド制御処理を実行した後には、割込みを許可してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図5は、特別図柄プロセス処理として、図4に示すステップS25にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。
始動入賞判定処理では、始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納し保留記憶数を更新する処理が実行される。始動入賞が発生すると、表示結果(大当り種別を含む)や変動パターンを決定するための乱数値が抽出され、保留情報として記憶される。また、抽出した乱数値に基づいて、表示結果や変動パターンを先読み判定する処理が実行されてもよい。保留情報や保留記憶数を記憶した後には、演出制御基板12に始動入賞の発生、保留記憶数、先読み判定等の判定結果を指定するための演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。こうして送信設定された始動入賞時の演出制御コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図4に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
S101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S120の処理のいずれかを選択して実行する。なお、特別図柄プロセス処理の各処理(ステップS110〜S120)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される。この特別図柄通常処理では、保留情報の有無などに基づいて、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、表示結果決定用の乱数値に基づき、特別図柄や飾り図柄の表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かや「大当り」とする場合の大当り種別を、その表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、決定された表示結果に対応して、特図ゲームにおいて停止表示させる確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。その後、特図プロセスフラグの値が“1”に更新され、特別図柄通常処理は終了する。なお、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるようにしてもよい(特図2優先消化ともいう)。また、第1始動入賞口及び第2始動入賞口への遊技球の入賞順序を記憶し、入賞順に特図ゲームの開始条件を成立させるようにしてもよい(入賞順消化ともいう)。
乱数値に基づき各種の決定を行う場合には、ROM101に格納されている各種のテーブル(乱数値と比較される決定値が決定結果に割り当てられているテーブル)が参照される。主基板11における他の決定、演出制御基板12における各種の決定についても同じである。演出制御基板12においては、各種のテーブルがROM121に格納されている。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かの事前決定結果等に基づき、変動パターン決定用の乱数値を用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理では、変動パターンを決定したときに、特図プロセスフラグの値が“2”に更新され、変動パターン設定処理は終了する。
変動パターンは、特図ゲームの実行時間(特図変動時間)(飾り図柄の可変表示の実行時間でもある)や、飾り図柄の可変表示の態様(リーチの有無等)、飾り図柄の可変表示中の演出内容(リーチ演出の種類等)を指定するものであり、可変表示パターンとも呼ばれる。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新され、特別図柄変動処理は終了する。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、表示結果が「大当り」である場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフであり、表示結果が「小当り」である場合には、特図プロセスフラグの値が“8”に更新される。また、表示結果が「ハズレ」である場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。表示結果が「小当り」又は「ハズレ」である場合、時短状態や確変状態に制御されているときであって、回数切りの終了成立する場合には、遊技状態も更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、特別図柄停止処理は終了する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大入賞口を開放状態とするときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対してソレノイド駆動信号を供給する処理が実行される。このときには、例えば大当り種別がいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする開放上限期間や、ラウンドの上限実行回数を設定する。これらの設定が終了すると、特図プロセスフラグの値が“5”に更新され、大当り開放前処理は終了する。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新し、大当り開放中処理を終了する。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が設定された上限実行回数に達したか否かを判定する処理や、上限実行回数に達した場合に大当り遊技状態を終了させるための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、大当り解放後処理は終了する。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、大当り終了処理は終了する。
ステップS118の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放前処理には、表示結果が「小当り」となったことに基づき、小当り遊技状態において大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、特図プロセスフラグの値が“9”に更新され、小当り開放前処理は終了する。
ステップS119の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。大入賞口を閉鎖状態に戻して小当り遊技状態の終了タイミングとなったときには、特図プロセスフラグの値が“10”に更新され、小当り開放中処理は終了する。
ステップS120の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この小当り終了処理には、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、小当り終了処理は終了する。
(演出制御基板12の主要な動作)
次に、演出制御基板12における主要な動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図6のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図6に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。また、初期動作制御処理を実行する(ステップS72)。初期動作制御処理では、可動体32を駆動して初期位置に戻す制御、所定の動作確認を行う制御といった可動体32の初期動作を行う制御が実行される。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS73)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS73;No)、ステップS73の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11からの演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドを取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS73にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS73;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS74)、コマンド解析処理を実行する(ステップS75)。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。例えば、どの演出制御コマンドを受信したかや演出制御コマンドが特定する内容等を演出制御プロセス処理等で確認できるように、読み出された演出制御コマンドをRAM122の所定領域に格納したり、RAM122に設けられた受信フラグをオンしたりする。また、演出制御コマンドが遊技状態を特定する場合、遊技状態に応じた背景の表示を表示制御部123に指示してもよい。
ステップS75にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS76)。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9及び装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、可動体32の駆動動作といった、各種の演出装置を動作させる制御が行われる。また、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS76の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS77)、演出制御基板12の側で用いられる演出用乱数の少なくとも一部がソフトウェアにより更新される。その後、ステップS73の処理に戻る。ステップS73の処理に戻る前に、他の処理が実行されてもよい。
図7は、演出制御プロセス処理として、図6のステップS76にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図7に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読予告設定処理を実行する(ステップS161)。先読予告設定処理では、例えば、主基板11から送信された始動入賞時の演出制御コマンドに基づいて、先読み予告演出を実行するための判定や決定、設定などが行われる。また、当該演出制御コマンドから特定される保留記憶数に基づき保留表示を表示するための処理が実行される。
ステップS161の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、例えばRAM122に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S177の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から可変表示の開始を指定するコマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始すると判定された場合、演出プロセスフラグの値を“1”に更新し、可変表示開始待ち処理を終了する。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理では、演出制御コマンドにより特定される表示結果や変動パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の表示結果(確定飾り図柄)、飾り図柄の可変表示の態様、リーチ演出や各種予告演出などの各種演出の実行の有無やその態様や実行開始タイミングなどを決定する。そして、その決定結果等を反映した演出制御パターン(表示制御部123に演出の実行を指示するための制御データの集まり)を設定する。その後、設定した演出制御パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の実行開始を表示制御部123に指示し、演出プロセスフラグの値を“2”に更新し、可変表示開始設定処理を終了する。表示制御部123は、飾り図柄の可変表示の実行開始の指示により、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示を開始させる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、表示制御部123を指示することで、ステップS171にて設定された演出制御パターンに基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、可動体32を駆動させること、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を実行する。こうした演出制御を行った後、例えば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から確定飾り図柄を停止表示させることを指定するコマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の表示結果となる確定飾り図柄を停止表示させる。確定飾り図柄を停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新され、可変表示中演出処理は終了する。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドを受信したきに、そのコマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を“6”に更新する。これに対して、そのコマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定するコマンドを受信せずに、当該コマンドの受信待ち時間が経過したときには、特図ゲームにおける表示結果が「ハズレ」であったと判定して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。演出プロセスフラグの値を更新すると、特図当り待ち処理を終了する。
ステップS174の小当り中演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、例えば主基板11から小当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新し、小当り中演出処理を終了する。
ステップS175の小当り終了演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、小当り終了演出処理を終了する。
ステップS176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11から大当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出制御プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新し、大当り中演出処理を終了する。
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態の終了時におけるエンディング演出の各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、エンディング演出処理を終了する。
(基本説明の変形例)
この発明は、上記基本説明で説明したパチンコ遊技機1に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形及び応用が可能である。
上記基本説明のパチンコ遊技機1は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機であったが、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機であってもよい。
特別図柄の可変表示中に表示されるものは1種類の図柄(例えば、「−」を示す記号)だけで、当該図柄の表示と消灯とを繰り返すことによって可変表示を行うようにしてもよい。さらに可変表示中に当該図柄が表示されるものも、可変表示の停止時には、当該図柄が表示されなくてもよい(表示結果としては「−」を示す記号が表示されなくてもよい)。
上記基本説明では、遊技機としてパチンコ遊技機1を示したが、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを実行可能なスロット機(例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、RT、AT、ART、CZ(以下、ボーナス等)のうち1以上を搭載するスロット機)にも本発明を適用可能である。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
なお、本明細書において、演出の実行割合などの各種割合の比較の表現(「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよい。例えば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合又は「100%」未満の割合であることも含む。
(特徴部121AK)
以下、特徴部121を有するパチンコ遊技機1を図8−1〜図8−20を参照して説明する。
(可動体32)
特徴部121AKを有するパチンコ遊技機1は、図8−1に示すように、画像表示装置5の周囲に、後述の客待ちデモ状態中や可変表示中に移動する可動体32としての複数の役物(可動物)が設けられている。前記役物として、画像表示装置5の上部には、モータ及びギア等によって構成される第1駆動機構(図示せず)によって位置を変位することが可能な上役物32Aが設けられている。また、画像表示装置5の下部には、モータ及びギア等によって構成される第2駆動機構(図示せず)によって位置を変位することが可能な下役物32Bが設けられている。これら上役物32Aおよび下役物32Bは、通常は遊技者から視認し難い場所である待機位置(図8−1(A))(例えば、遊技盤2の背後)に位置し、後述の客待ちデモ状態中や可変表示中の所定タイミングにおいて遊技者が視認可能な場所である進出位置(画像表示装置5の前方の位置)(図8−1(B))に移動可能に設けられている。なお、上役物32Aおよび下役物32Bは、実際は複雑な形状であるが、便宜上簡易な形状として図示している。
上役物32Aおよび下役物32Bは、図8−1(B)に示すように、進出位置において画像表示装置5と重畳する面積が異なっている。当該面積は、上役物32Aの方が下役物32Bよりも大きくなっている。また、上役物32Aおよび下役物32Bは、同時に進出位置から待機位置へ移動することも、同時に待機位置から進出位置へ移動することもできない。これは、上役物32Aと下役物32Bとを同時に移動させると、構造上、互いが干渉してしまう(役物同士がぶつかってしまう)からである。
例えば、下役物32Bは、待機位置から進出位置に移動する際に、一度上方に移動したあと、画像表示装置5の画面の中央で時計回りに回転し、画面の下方位置に下がる。このため、上役物32Aが進出位置へと下がる移動を同時に行なうと互いがぶつかってしまう(上役物32Aと下役物32Bとが干渉してしまう)。また、逆に進出位置から待機位置へ移動する際、下役物32Bは、一度上昇し、反時計回りの回転をした後に待機位置へと移動する。このため、上役物32Aの待機位置への移動と同時に行なうと互いがぶつかってしまう(上役物32Aと下役物32Bとが干渉してしまう)。よって、上役物32Aと下役物32Bとは、順番に移動させる必要がある。なお、上役物32A及び下役物32Bの上記待機位置は、これらの初期位置であり、画像表示装置5の画面と重ならない位置である。
なお、役物の数は、2つの場合に限らず3つ以上用意されていてもよい。また、役物の動作は前後、上下、左右への移動、x軸、y軸、z軸への回転やその組合せの動作であってもよい。
上役物32A及び下役物32Bの動作は、表示制御部123により制御される。具体的に、表示制御部123は、演出制御用CPU120からの指示に基づき、図示しない駆動回路に、第1駆動機構や第2駆動機構の駆動内容を示す駆動信号を供給する。駆動回路は、当該駆動信号に基づいて前記の第1駆動機構及び第2駆動機構を駆動して上役物32A及び下役物32Bを動作(移動等)させる。このようにして、表示制御部123は、駆動回路及び駆動機構を介して、上役物32A及び下役物32Bを動作させる。なお、演出制御用CPU120が、駆動回路及び駆動機構を介して、上役物32A及び下役物32Bを動作させてもよい。
(客待ちデモ状態)
特徴部121AKでは、演出制御基板12が主基板11からの客待ちデモ指定コマンドを受信したときに、客待ちデモ状態に移行する。客待ちデモ指定コマンドは、上記特別図柄プロセス処理(ステップS25)の特別図柄通常処理(ステップS110)にて、第1保留記憶数及び第2保留記憶数がいずれも0であると判定されたとき(保留データが記憶されておらず、かつ、可変表示の実行中、大当り遊技状態中などでないとき(遊技が進行していないとき))に、主基板12(CPU103)から送信される。演出制御用CPU120は、演出制御プロセス処理(ステップS76)の可変表示開始待ち処理(ステップS170)において、客待ちデモ指定コマンドを受信したと判定した場合に客待ちデモ状態を実現する処理を実行する。当該処理については後述する。
図8−2に示すように、客待ちデモ指定コマンド受信後の客待ちデモ状態では、期間A及び期間Bが交互に到来する。
期間Aでは、図8−3に示すように、画像表示装置5の画面中央の「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに、ハズレの組合せ(ここでは、非リーチハズレ)で停止した飾り図柄を含む停止図柄画像が表示される。停止図柄画像には、所定の背景画像等の演出画像が含まれてもよい。停止図柄画像は、各回数の期間Aで同じである。停止図柄画像を表示する期間Aが、客待ちデモ状態が開始してから何回目の期間Aであるかに応じて、停止図柄画像の態様(飾り図柄の組み合わせや背景等)を変えてもよい。期間Aでは、上役物32A及び下役物32Bは動作しない。
期間Bでは、パチンコ遊技機1の遊び方や演出等の機能を紹介するデモンストレーションムービー(機能紹介ムービー)等のデモ映像が再生表示される。ここでは、デモ映像として、デモ映像A及びデモ映像Bが用意されている。期間Bでは、飾り図柄は表示されない。
デモ映像Aは、客待ちデモ状態における1回目〜5回目の期間B(1回目〜5回目の期間B)それぞれにて再生表示される(図8−4(A))。デモ映像Aの再生時には、当該デモ映像Aに同期して、上役物32A及び下役物32Bが動作する。具体的に、デモ映像Aの再生開始(期間Bの開始)後の所定タイミングにおいて、まず、下役物32Bが画像表示装置5の画面の中央付近に向かって上方に移動し(図8−4(B))、その後、最上位置(画像表示装置5の中央付近)で時計回りに回転する。このとき、上役物32Aが下方に移動すると、図8−4(A)の点線で示す位置に向けて上役物32Aが移動するため、両役物は衝突してしまう。従って、このタイミングでは、上役物32Aは、移動開始していない。下役物32Bは、回転後に、前記最上位置から下方に下がり、予め定められた進出位置で移動を停止する(図8−4(B)〜(C)参照。図8−4(C)に示す位置が進出位置である。)。次いで、上役物32Aが下方に、予め定められた進出位置まで移動する(図8−4(B)〜(C)参照。図8−4(C)に示す位置が進出位置である。)。なお、下役物32Bの下方への移動中に、上役物32Aが移動を開始してもよい。図8−4(C)に示すように下役物32Bの上に上役物32Aが乗っているように見える状態が複数の役物が進出位置となる位置である。その後、上役物32Aが、先に上方の待機位置に移動(待避)し、その後、下役物32Bが一度上昇し、反時計回りの回転をした後に待機位置へと移動(待避)する(図8−4(D))。ここでは、画像表示装置5に重畳する面積が大きい方の上役物32Aが先に待避する。上役物32A及び下役物32Bの動作期間(待機位置から進出位置に移動して再度待機位置に戻る期間)は、デモ映像Aの再生中(つまり、期間B中)にすべて終了する。当該デモ映像Aの例としては、機能紹介を所定のキャラクタにより行い、上役物32A及び下役物32Bが動作する際に、上役物32A及び下役物32Bの動作に関連した特定画像を表示するような映像が挙げられる。上役物32A及び下役物32Bの動作と、画像表示装置5に表示される画像とが、協働して1つの演出を構成している場合などは、両者が関連しているといえる。例えば、上役物32A及び下役物32Bが画像表示装置5に表示されるデモ映像Aに合わせて動作すること、上役物32A及び下役物32Bが動作すると、その動作に連動して画像表示装置5に所定画像(エフェクト画像等)がデモ映像Aの一部として表示されること、などは、両者が関連しているといえる(上役物32A及び下役物32Bが画像表示装置5に表示される画像(デモ映像A)に関連して動作するともいえる)。なお、当該「関連」についての説明は、役物と画像との関係すべてについていえる。
デモ映像Bは、客待ちデモ状態における6回目以降の期間Bそれぞれにて再生表示される(図8−2(B))。デモ映像Bの再生時には、上役物32A及び下役物32Bが動作しない。その代わりに、デモ映像Bには、上役物32Aを模した画像Y1及び下役物32Bを模した画像Y2を表示する映像が含まれる(図8−5)。ここでのデモ映像Bは、デモ映像Aと、上役物32A及び下役物32Bの動作とからなる演出を画像表示装置5による表示画像により表現した映像である。デモ映像Bでは、各役物が画像表示装置5の表示画面に重畳するときに、重畳する役物を画像Y1や画像Y2により表現する映像である。従って、まず、画像Y1を表示し(図8−5(A))、その後、画像Y2を表示する(図8−5(B))。
6回目以降の期間Bにて上役物32A及び下役物32Bが動作しないことにより、期間Bが到来する度に、上役物32A及び下役物32Bを動作させることがなくなり、上役物32A及び下役物32Bやその駆動機構の寿命を延ばすことができる(期間Bの度に上役物32A及び下役物32Bを動作させると、ギアが摩耗する等、上役物32A及び下役物32Bやその駆動機構が短くなってしまう)。
(可変表示開始待ち処理)
演出制御用CPU120は、特徴部121AKに係る可変表示開始待ち処理として、例えば、図8−6及び図8−7に示す処理を実行する。
演出制御用CPU120は、例えば、可変表示開始時のコマンド(第1特図ゲームや第2特図ゲームの開始を指定するコマンド、特図ゲームの表示結果を指定するコマンド、変動パターンを指定するコマンド等であり、特図ゲームの開始時に主基板11から送信されてくる。)の受信があるかを判定する(ステップ121AKS001)。
前記のコマンドの受信がある場合(ステップ121AKS001;Yes)、飾り図柄の可変表示(変動)を開始するための処理を実行する(ステップ121AKS002)。当該処理としては、演出プロセスフラグの値を1に更新する処理と、デモ回数カウンタ(期間Bの回数を数えるカウンタ)、客待ちデモフラグ(客待ちデモ状態のときにオンになるフラグ)、期間Aフラグ(期間Aのときにオンになるフラグ)、期間Bフラグ(期間Bのときにオンになるフラグ)、経過時間タイマ(期間A又は期間Bの開始からの経過時間を計測するためのタイマ)等の可変表示開始待ち処理で使用される各種カウンタ、フラグ、タイマ(RAM122に用意される)をリセットする処理と、役物の待避を表示制御部123に指示する処理と、が含まれる。上記で役物の待避を指示された表示制御部123は、そのときに上役物32Aや下役物32Bが動作中(期間Bで、デモ映像Aとともに役物を動作させている最中)であれば、動作中の役物をその動作が未終了であっても待機位置まで待避させる(詳細は後述)。上役物32Aや下役物32Bが動作中(期間Bで、デモ映像Aとともに役物を動作させている最中)でなければ、当該指示は無視される。ステップ121AKS002のあと、可変表示開始待ち処理は終了する。
可変表示開始時のコマンドを受信していない場合(ステップ121AKS001;No)、演出制御用CPU120は、客待ちデモフラグがオンであるかを判定し(ステップ121AKS003)、オフの場合(ステップ121AKS003;No)、主基板11から送信される客待ちデモ指定コマンドの受信があるかを判定する(ステップ121AKS004)。受信がある場合(ステップ121AKS004;Yes)、客待ちデモフラグをオンする(ステップ121AKS005)。これにより(客待ちデモ指定コマンドの受信により)、客待ちデモ状態が開始される。受信がない場合(ステップ121AKS004;No)、可変表示開始待ち処理は、終了する。
客待ちデモフラグがオンの場合(ステップ121AKS003;Yes)(すでに客待ちデモ状態中であるとき)、ステップ121AKS005のあとは、音量等を設定するためのメニュー画像を表示中であるかを判定する(ステップ121AKS006)。例えば、メニュー画像を表示することを表示制御部123に指示した場合にオンするメニューフラグ等により、メニュー画像の表示の有無を判定する。
メニュー画像が表示中の場合(ステップ121AKS006;Yes)、演出制御用CPU120は、メニュー画像の表示変更(例えば、カーソルの移動、画面遷移等)、音量変更等を行うためのメニュー用処理を行う(ステップ121AKS007)。メニュー用処理では、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号等に基づいて、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31B等に対する操作があったかどうかを判定する。当該操作が無い場合には、メニュー用処理を終了する。操作があった場合、演出制御用CPU120は、操作内容を示す情報を表示制御部123に供給する。表示制御部123は、供給された情報が示す操作内容に応じて、種々の処理を行う。例えば、当該操作内容が音量を変更する操作である場合には、設定音量を変更する(必要に応じて当該変更を演出制御用CPU120に供給し、演出制御用CPU120側で音量を変更する)。また、操作内容が、メニュー画像に表示された項目の選択であれば、当該選択に応じた画面を画像表示装置5に表示する。また、操作内容が、カーソルの移動であれば、カーソルを移動させる。前記2つの内容のように、操作内容が、現在の表示内容を変更するための操作であれば、画像表示装置5の表示画面を前記操作に応答した画面に変更する。操作内容が、メニュー画像の表示終了のための操作であれば、メニュー画像の表示を終了する。このときには、その旨を演出制御用CPU120に通知し、演出制御用CPU120は、上記のメニューフラグをオフする。
メニュー画像が表示中でない場合(ステップ121AKS006;No)、メニューの呼出操作(ここでは、プッシュボタン31Bへの押圧操作)があったか否かを判定し(ステップ121AKS008)、操作があった場合(ステップ121AKS008;Yes)、メニュー画像の表示の開始を表示制御部123に指示し、上記のメニューフラグをオフする(ステップ121AKS009)。表示制御部123は、メニュー画像の表示の開始の指示を受け取ると、画像表示装置5にメニュー画像を表示することを開始する。さらに、表示制御部123は、そのとき上役物32Aや下役物32Bが動作中(期間Bで、デモ映像Aとともに役物を動作させている最中)であれば、動作中の役物をその動作が未終了であっても待機位置まで待避させる(詳細は後述)。上役物32Aや下役物32Bが動作中(期間Bで、デモ映像Aとともに役物を動作させている最中)でなければ、このような待避は行われない。
その後、デモ回数カウンタ、客待ちデモフラグ、期間Aフラグ、期間Bフラグ、経過時間タイマ等をリセットする(ステップ121AKS010)。これにより、メニュー画像の表示後の期間A及び期間Bは、1回目から数えられることになる。
ステップ121AKS007、ステップ121AKS010のあと、可変表示開始待ち処理は終了する。
メニューの呼出操作が無い場合(ステップ121AKS008;No)、期間Aフラグがオンであるかを判定し(ステップ121AKS011)、オンでない場合(ステップ121AKS011;No)、期間Bフラグがオンであるかを判定し(ステップ121AKS012)、オンでない場合(ステップ121AKS012;No)、現在が、客待ちデモ指定コマンドの受信直後又はメニュー画像の表示終了直後であって期間Aが開始されるタイミングであるので、期間Aを開始させるべく、表示制御部123に、停止図柄画像の表示開始を指示する(ステップ121AKS013)。表示制御部123は、当該指示に基づき、停止図柄画像を画像表示装置5に表示することを開始する。また、演出制御用CPU120は、期間Aフラグをオンし(ステップ121AKS014)、経過時間タイマに期間Aの長さに対応するタイマ初期値A(例えば、15秒に相当する値)を設定し(ステップ121AKS015)、可変表示開始待ち処理を終了する。
上記において、期間Aフラグがオンの場合(ステップS121AKS011;Yes)、現在が期間Aである。この場合、演出制御用CPU120は、図8−7(A)に示すように、経過時間タイマのタイマ値を更新し(例えば、「1」減算する)(ステップS121AKS101)、更新後のタイマ値が「0」であるかを判定する(ステップS121AKS102)。「0」以外であれば(ステップS121AKS102;No)、可変表示開始待ち処理を終了する(期間Aが続くため。停止図柄画像の表示は、表示制御部123の制御のもとで継続している)。
更新後のタイマ値が「0」である場合(ステップS121AKS102;Yes)、期間Aを終了させ、期間Bを開始させるべく、デモ回数カウンタのカウント値を1加算してから(ステップ121AKS103)、加算後のカウント値が6以上であるかを判定する(ステップ121AKS104)。
カウント値が6未満である場合(ステップ121AKS104;No)、これから開始される期間Bが、客待ちデモ状態における1〜5回目のいずれかの期間Bであるので、デモ映像Aの再生開始を表示制御部123に指示する(ステップ121AKS105A)。デモ映像Aの再生では、上役物32Aや下役物32Bが動作する。表示制御部123は、前記の指示に基づき、デモ映像Aを画像表示装置5に表示(再生)開始する。また、表示制御部123は、デモ映像Aの再生中に、予め定められた所定タイミングにおいて上役物32Aや下役物32Bを動作させる。
カウント値が6以上である場合(ステップ121AKS104;Yes)、これから開始される期間Bが、客待ちデモ状態における6回目以降の期間Bであるので、デモ映像Bの再生開始を表示制御部123に指示する(ステップ121AKS105B)。デモ映像Bの再生では、上役物32Aや下役物32Bは動作しない。表示制御部123は、前記の指示に基づき、デモ映像Bを画像表示装置5に表示(再生)開始する。
ステップ121AKS104A又はステップ121AKS104Bのあと、期間Aの終了のため期間Aフラグをオフし、期間Bの開始のため期間Bフラグをオンする(ステップ121AKS106)。その後、経過時間タイマに期間Bの長さに対応するタイマ初期値B(例えば、39秒に相当する値)を設定し(ステップ121AKS107)、可変表示開始待ち処理を終了する。
上記において、期間Bフラグがオンの場合(ステップS121AKS012;Yes)、現在が期間Bである。この場合、演出制御用CPU120は、図8−7(B)に示すように、経過時間タイマのタイマ値を更新し(例えば、「1」減算する)(ステップS121AKS201)、更新後のタイマ値が「0」であるかを判定する(ステップS121AKS202)。「0」以外であれば(ステップS121AKS202;No)、可変表示開始待ち処理を終了する。
更新後のタイマ値が「0」であれば(ステップS121AKS202;Yes)、期間Bを終了させ、期間Aを再度開始させるべく、表示制御部123に、停止図柄画像の表示開始を指示する(ステップ121AKS203)。表示制御部123は、当該指示に基づき、停止図柄画像を画像表示装置5に表示することを開始する。また、演出制御用CPU120は、期間Aフラグをオンし、期間Bフラグをオフする(ステップ121AKS204)。その後、経過時間タイマに期間Aの長さに対応するタイマ初期値Aを設定するとともに、デモ回数カウンタのカウント値に1を加算し(ステップ121AKS205)、可変表示開始待ち処理を終了する。
(役物の待避について)
上述のように、飾り図柄の可変表示(変動)を開始する際、又は、メニュー画像を表示する際に、上役物32Aや下役物32Bが動作中であれば、動作中の役物を待機位置まで待避させる(ステップ121AKS002、ステップ121AKS009)。以下では、当該待避の態様について説明する。なお、ステップ121AKS002とステップ121AKS009とで、上役物32Aや下役物32Bの待避の態様(動き)は同じでよい。なお、動作中とは、上役物32Aや下役物32Bが待機位置にないことをいい、進出位置等で停止している場合を含む。
待避させるときの移動速度は、期間B(デモ映像Aの再生時)における上役物32Aや下役物32Bの動作時の移動速度(待機位置に待避するときの通常時の速度)よりも速くても同じでもよい(前者の方が役物を素早く待避させることができる。後者の方が制御等が容易である)。
待避させるときの役物の経路は、期間B(デモ映像Aの再生時)において上役物32Aや下役物32Bが待機位置に待避するときの経路と同じであってもよいし、異なってもよい。例えば、下役物32Bが進出位置にあるときに、当該待避が行われる場合、期間Bのときと同様に、下役物32Bは、一度上昇し、反時計回りの回転をした後に待機位置へと移動してもよいし、上昇、回転等をせずに下方に移動して直接待機位置へと移動してもよい(前者の方が、制御等が容易であるが、後者の方が役物を素早く待避させることができる)。
上記で役物の待避を指示された表示制御部123は、そのときに上役物32Aや下役物32Bが動作中(期間Bで、デモ映像Aとともに役物を動作させている最中)であって、これら役物が待機位置への移動中であれば、そのまま、当該移動を継続させてもよい。上記で役物の待避を指示された表示制御部123は、そのときに上役物32Aや下役物32Bが動作中(期間Bで、デモ映像Aとともに役物を動作させている最中)であって、これら役物が待機位置への移動中であれば、そのまま、当該移動を継続させてもよい。
進出位置に向けて移動する最中に上役物32Aや下役物32Bを待避させる場合、その契機の発生時(ステップ121AKS002又はステップ121AKS009の実行時)からただちに上役物32Aや下役物32Bを待避させることを開始してもよいし(図8−8(A)のパターンA)、一旦進出位置まで移動させてから待避させることを開始してもよい(図8−8(B)のパターンB)(前者の場合、素早く役物を待避でき、後者の場合、制御が容易となる。また、前者に比べ、後者の方が駆動機構のギア等に余計な負荷が掛からない)。なお、下役物32BをパターンBで待避させる場合、下役物32Bが進出位置に移動する際に行われる回転動作は省略しても、省略しなくてもよい(このように、パターンBでの待避であっても、進出位置までの移動とは異なる動作については省略するようにしてもよい)。
(役物の待避とメニュー画像との関係)
進出位置にある上役物32Aと下役物32Bとを比較すると、上役物32Aの方が画像表示装置5と重畳する面積が大きく、画像表示装置5にメニュー画像が表示される場合(ステップ121AKS009)、上役物32Aがメニュー画像の大部分を覆ってしまう。特徴部121AKでは、役物の待避時に、上役物32Aを下役物32Bよりも先に待避させるので、メニュー画像をすぐに視認できるようにしている。以下、この点を、図8−9を参照して説明する。
期間A(例えば、15秒間)では、図8−9(a)に示すように、画像表示装置5の画面中央の「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに、ハズレの組合せ(ここでは、非リーチハズレ)で停止した飾り図柄を含む停止図柄画像が表示される。次いで、図8−9(b)に示すように、期間B(例えば、39秒間)において、デモ映像Aが再生されるとともに、所定タイミングにおいて、まず、下役物32Bが画像表示装置5の画面の中央付近に向かって上方に移動し(図8−9(c))、その後、最上位置(画像表示装置5の中央付近)で時計回りに回転する。このとき、上役物32Aが下方に移動すると、図8−9(c)の点線で示す位置に向けて上役物32Aが移動するため、両役物は衝突してしまう。従って、このタイミングでは、上役物32Aは、移動開始していない。下役物32Bは、回転後に、前記最上位置から下方に下がり、次いで、上役物32Aが下方に移動する。上役物32Aと下役物32Bとは、最終的に図8−9(d)の進出位置まで移動する。
図8−9(d)の状態から、プッシュボタン31Bを操作すると、音量等のパチンコ遊技機1の設定を行なうためのメニュー画像132が表示される。メニュー画像132の下方には、のめり込み防止画像131が表示される。プッシュボタン31Bを操作した直後は、図8−9(e)に示すように、メニュー画像132およびのめり込み防止画像131の前方に上役物32Aおよび下役物32Bが重畳している。このためメニュー画像132およびのめり込み防止画像131の大部分は遊技者から確認できない。
図8−9(e)の状態からまず上役物32Aが上方の待機位置へと待避する。これにより、メニュー画像132を先に素早く確認できるようになる。メニュー画像132は、図8−9(f)に示すように複数のアイコン画像から形成されている。たとえば、メニュー画像132には、パチンコ遊技機1の演出頻度やキャラクタ等を変更するためのカスタマイズアイコン画像、音量・光量を調整するための調整アイコン画像、メニュー画像の表示を終了するため(停止図柄画像やデモ映像等の表示に戻る)の戻る画像等の複数種類の項目が選択可能に表示される。特に、カスタマイズアイコン画像の右側には、初期状態として最初にカスタマイズメニューが選択されていることを矢印で示すカーソルが表示される。なお、カーソルの初期位置は、最も上方にあるものに限らず中央位置にあるものでもよく、どの選択位置にあってもよい。また、複数の役物の位置もカーソルの全部あるいは一部と重なるようなどのような位置にあるものでもよい。また、進出位置の複数の役物と初期カーソルとは重ならない位置に設けられていてもよい。
図8−9(f)の状態から下役物32Bが待機位置へ待避すると図8−9(g)のようになり、のめり込み防止画像131も確認できるようになる。なお、ここでの下役物12bは、メニュー画像132の表示による待避であっても、一度上方に移動し左回りに回転する動作をした後に下方へ移動する。よって、上役物32Aと下役物32Bとを同時に移動させると互いにぶつかって干渉してしまう。しかし、上役物32Aと下役物32Bと(複数の役物)を待機位置から進出位置へ移動させるときも、進出位置から待機位置へ移動させるとき(上記メニュー画像132の表示による待避等も含む)も順番に移動させるので、互いの役物が干渉することはない。
図8−9(h)は、メニュー画像132を終了し、客待ち状態中に音量・光量を調整したときの様子を示している。音量・光量は、メニュー画像132からも調整することができるが、メニュー画像132を表示させなくても変更可能である。具体的には、客待ちデモ状態中に、スティックコントローラ31Aを操作することで、音量・光量の調整が可能である。スティックコントローラ31Aの前後で音量を調整するか光量を調整するかを選択する。そして、スティックコントローラ31Aを右側に倒すと音量または光量が増加し、左側に倒すと音量または光量が減少する。このようにして、音量や光量の調整が可能である。音量・光量の調整画像は、上役物32Aや下役物32Bといった複数の役物に重ならない画像表示装置5の画面上の左下の位置に表示される。よって、複数の役物を待避させずとも音量・光量の調整が可能となっている。
なお、音量・光量調整するときに複数の役物が進出位置から待機位置へ待避するようにしてもよい。また、音量調整では、複数の役物が進出位置から待機位置へ待避するが、光量調整では、複数の役物が進出位置に留まるようにしてもよい。このようにすれば、複数の役物が進出位置にあるときにどのような明るさになるかを判断しやすくすることができる。なお、複数の役物にLED等の発光手段を設け、当該発光手段の光量調整が可能となるようにしてもよい。このような場合にも複数の役物が進出位置にあるときに発光手段の光量を調整することで、演出が実行される際の光量を確認しやすくすることができる。
(可変表示中の役物動作について)
特徴部121AKでは、飾り図柄の可変表示の実行中においても、上役物32A及び下役物32Bが動作する。例えば、表示結果が「大当り」となる飾り図柄の可変表示におけるリーチ演出の最後等に、上役物32A及び下役物32Bは動作する。当該可変表示中における上役物32A及び下役物32Bの動作と、客待ちデモ状態(デモ映像Aの再生中)における上役物32A及び下役物32Bの動作とは、同じである。但し、画像表示装置5に表示される画像(映像)は、異なる。また、スピーカ8L、8Rからの音声出力や遊技効果ランプ9の点灯による演出等は、可変表示の実行中の上役物32A及び下役物32Bの動作に対応しては実行されるが、客待ちデモ状態中の上役物32A及び下役物32Bでは実行されない。
図8−10に前記の関係を示す。画像表示装置5にデモ映像Aが表示されるときは、上役物32A及び下役物32Bの動作があるが、当該動作に関連したスピーカ8L、8Rからの音声出力や遊技効果ランプ9の点灯はない。画像表示装置5にデモ映像Bが表示されるときは、上役物32A及び下役物32Bの動作はなく、上役物32A及び下役物32Bの動作に関連したスピーカ8L、8Rからの音声出力や遊技効果ランプ9の点灯もない。リーチ演出が実行されるときは、デモ映像Aのときと同じ態様での上役物32A及び下役物32Bの動作があるが、画像表示画像5には、デモ映像ではなく、リーチ演出の画像が表示される。リーチ演出の画像は、デモ映像とは異なるものである。上役物32A及び下役物32Bは、リーチ演出の画像に関連して動作可能である(当該関連する画像は、デモ映像Aの画像とは異なる)。また、このとき、当該上役物32A及び下役物32Bの動作に関連したスピーカ8L、8Rからの音声出力や遊技効果ランプ9の点灯(例えば、上役物32A及び下役物32Bの動作に同期した音声出力(効果音等の出力)や遊技効果ランプ9の点滅等)も実行される。なお、「関連」は、例えば、関連する両者で1つの演出を構成しているような関係をいう。前記のように役物の動作態様以外の演出の少なくとも一部(上記の一部をリーチ演出時と客待ちデモ状態時とで共通化してもよい)を異ならせることにより、客待ちデモ表示における上役物32A及び下役物32Bの動作が、遊技中のものであると周囲の者(客(遊技をする遊技機を選んでいる遊技者等)、店員等)が誤認しなくなる。また、上役物32A及び下役物32Bの動作態様をリーチ演出時と客待ちデモ状態(期間B)時とで共通化しているため、リーチ演出時の上役物32A及び下役物32Bの動作を客待ちデモ状態において確認することができる。
なお、可変表示中の上役物32A及び下役物32Bの動作は、プッシュボタン31Bやスティックコントローラ31A等への動作を契機として行われてもよい。また、当該動作は、可変表示の表示結果が「大当り」のときのみ行われてもよい(この場合、「大当り」確定を遊技者に報知できる)。
客待ちデモ状態中における上役物32A及び下役物32Bの動作時、音は出力しないが遊技効果ランプ9による演出を、可変表示中の上役物32A及び下役物32Bの動作時の上役物32A及び下役物32Bの動作時と共通にしてもよい。リーチ時(「大当り」確定の報知でもよい)の遊技効果ランプ9の点灯態様は派手であるため、このようにすれば、客待ちデモ状態であることを好適にアピールすることができる。
なお、飾り図柄の可変表示の開始(変動開始)から、上役物32A及び下役物32Bが動作するリーチ演出の開始までの期間を、可変表示の開始による上役物32Aや下役物32Bの待機位置までの待避時間(上役物32A及び下役物32Bがそれぞれの待機位置まで移動するのに掛かる時間)の最大時間(図8−8のパターンAの場合、例えば、可変表示の開始時に上役物32Aや下役物32Bが進出位置に位置しているときの待避時間)より長く設定するとよい(図8−11(A))。これにより、上役物32Aや下役物32Bの移動中にリーチ演出が始まってしまう不都合を防止できる。飾り図柄の可変表示の開始(変動開始)から、上役物32A及び下役物32Bの動作開始までの期間を、可変表示の開始による上役物32Aや下役物32Bの待機位置までの待避時間の最大時間より長く設定してもよい(図8−11(B))。これにより、可変表示中での上役物32Aや下役物32Bの動作と、上役物32Aや下役物32Bの待避とが被ってしまうことを防止できる。
(注意喚起について)
なお、遊技者に対して各種の注意喚起が実行されてもよい。注意喚起としては、遊技者に対して遊技についての様々な注意をパチンコ遊技機1を用いて報知する制御が行なわれる。たとえば、注意喚起として、過度な遊技を抑制させるための報知が行なわれる。例えば、画像表示装置5の画面上に各種の注意喚起に対応する画像が表示される。なお、このような注意喚起は、画像を表示するだけではなく音を出力することともに実行されるようにしてもよい。以下では、注意喚起として画像表示装置5に表示される注意喚起表示の一例について具体的に説明する。
(のめり込み防止表示について)
注意喚起表示としては、遊技者に対してパチンコ遊技機1やスロットマシンへの遊技に対してのめり込み過ぎることを防止するための表示としてののめり込み防止表示がある。のめり込み防止表示では、たとえば、「パチンコ・スロットは適度に楽しむ遊びです。のめり込みに注意しましょう。」という文字と文字の周りを囲む画像とが表示される。また、のめり込み防止画像には、文字の内容は同じであるが文字の周りを囲む画像や表示面積が異なる複数種類態様の画像が設けられている。このようなのめり込み防止表示により、遊技者に対して遊技にのめり込むことを抑制または注意、遊技者に対して遊技に大金を注ぎ込むことを抑制または注意が行なわれる。
(取り忘れ防止表示について)
注意喚起表示としては、遊技に使用可能な遊技球等の遊技用価値の大きさを特定可能な情報として残高情報等が記録された遊技用記録媒体としてのプリペイドカード等の取り忘れに関するカード取り忘れ防止の表示としての取り忘れ防止表示がある。取り忘れ防止表示では、たとえば、「プリペイドカードの取り忘れや盗難にご注意ください。」という文字とともにカードの排出を示す画像が表示される。なお、カードではなく遊技に使用可能な遊技球等の遊技用価値の大きさを特定可能な情報として残高情報等が記録された遊技用記録媒体としてのコイン等の別の形状のものを対象として注意喚起を実行してもよい。
(その他の注意喚起表示について)
その他の注意喚起表示として「18歳未満の遊技は法令により禁止されています。」という18歳未満の遊技を禁止する注意喚起表示、「不正行為は犯罪です。」という不正行為を抑制するための注意喚起表示、「攻略法を装った詐欺にご注意ください。」という詐欺行為を抑制するための注意喚起表示等が文字と画像とにより表示される。なお、その他の注意喚起表示は、上記に示すもの以外であってもよく、たとえば、パチンコ遊技機1の外枠等に可動式の役物を設けた場合に、当該可動式の役物の動きにより、けがをしないように注意するものであってもよい。
(表示タイミングついて)
上記のような注意喚起表示は、客待ちデモ状態中(メニュー画像の表示期間を含む)、大当り遊技状態終了時のエンディング期間中等の各期間において表示される。注意喚起表示は、表示の種類や表示期間に応じて様々な表示態様で表示される。このような、注意喚起表示の例について以降に説明する(以下の例を適宜パチンコ遊技機1に適用できる)。
上記では、客待ちデモ状態中において、停止図柄画像を表示する期間A(15秒間)と、デモ映像を表示(再生)する期間B(39秒間)とが、交互に到来しているが、図8−12(a)に示すように、期間Bのあとに、注意喚起表示として、その他注意喚起表示とのめり込み防止表示とを6秒間表示するようにしてもよい。
また、図8−12(a)に示すように、パチンコ遊技機1を初期化した場合には、客待ちデモ状態の最初の画面である停止図柄画像(当該画像の表示を3図柄表示ともいう。)から画像表示装置5の画面上の表示が始まるようにしてもよい。それに対し、客待ちデモ状態中に停電により電力供給が停止され再開する停電復旧があった場合には、客待ちデモ状態の最初の画面である3図柄表示から演出が開始されるのではなく、その他注意喚起表示とのめり込み防止表示とが実行されるタイミングから画面上の表示が始まるようにしてもよい。
また、上述のように、上役物32A及び下役物32Bは、期間Bにて進出位置へ移動するが、その後の、その他注意喚起表示とのめり込み表示とが実行される前(つまり、期間Bが終了する前)に待機位置へ移動する。このようにすれば、好適にのめり込み表示を確認させることができる。なお、デモ映像が再生されている期間に進出位置へ移動した上役物32A及び下役物32Bは、その他注意喚起表示とのめり込み表示とが実行される期間においても進出位置で留まるようにしてもよい。なお、留まる場合には、複数の役物に重ならない位置においてのめり込み防止表示等の注意喚起表示が表示されるようにしてもよい。
次に、図8−12(b)に示すように、1回目の大当り終了時のエンディング期間(エンディング演出の実行期間)中において、エンディング表示(エンディング演出に含まれる表示)がされるようにしてもよい。エンディング表示では、エンディングの背景画像が10秒間表示されている間に大当り中に選択された大当り終了後の演出モードについての情報であるモード表示が実行され、その後、大当り終了後の確変回数(時短回数)を示す確変回数表示(時短回数表示)が表示される。また、エンディング表示の終了2秒前からは、エンディング表示とともにプリペイドカード取り忘れ防止表示とのめり込み防止表示とが表示される。その後、パチンコ遊技機1の製造者を示すメーカーロゴ表示(製造者情報とも称する)とともに、のめり込み防止表示が2秒間表示される。
また、図8−12(c)に示すように、2回目以降の大当り終了時のエンディング期間中においても、エンディング表示がされるようにしてもよい。ここで、2回目以降の大当りとは、最初の大当りを含む大当り終了後の100回の可変表示中(確変状態中や時短状態中)に再度大当りとなったときの大当りである。このような連続した2回目以降の大当りでは、1回目の大当りと同じように、エンディング表示として、10秒間エンディングの背景画像が表示されている間に大当り遊技状態中に選択された大当り終了後の演出モード(大当り遊技状態中に、遊技者に演出モードを選択させることができるようになっている。)についての情報であるモード表示と大当り終了後の確変回数(時短回数)を示す情報である確変回数表示(時短回数表示)とが表示される。しかし、1回目の大当りとは異なり、エンディング表示の終了2秒前からは、エンディング表示とともにのめり込み防止表示が表示されるが、プリペイドカード取り忘れ防止表示は表示されない。その後、パチンコ遊技機1の製造者を示すメーカーロゴ表示とともに、のめり込み防止表示が2秒間表示される。
図8−12に示すように、客待ちデモ状態のときよりも大当り終了時のエンディング期間のときの方がのめり込み防止画像の表示期間が短いため、大当りが終了したときに過度に注意喚起表示を行なうことにより遊技の興趣が低下してしまうことを防止しつつ、好適に注意喚起表示を実行することができる。
また、図8−12に示すように、上役物32Aと下役物32Bとを期間A(飾り図柄が停止表示されている期間)では動作させず、デモ映像の表示中に動作させる。このようにすれば、飾り図柄が表示されている状態で複数の役物が待機位置から進出位置へ移動すると大当りに当選したかの様に見えてしまうことを防止できる。つまり、現在の遊技状態が客待ちデモ状態中であるか否かを勘違いさせないようにすることができる。特に、遊技を行なっている遊技者以外の周囲の客や店員の勘違いを防止することができる。
(節電モードついて)
所定時間客待ちデモ状態が継続したときは、画像表示装置5の液晶のバックライトの輝度を低く抑えて省電力状態とする節電モードが実行されるようにしてもよい。節電モードは、図8−12に示した、期間Aの15秒、期間Bの39秒、その他注意喚起表示とのめり込み防止表示との6秒の合計60秒の期間が3回分経過した後に移行される。つまり、客待ちデモ状態が開始されてから3分経過後に節電モードへと移行する。また、節電モードは、遊技を開始することを条件に終了する。たとえば、節電モードは、遊技球を打込んだことにより終了する。また、節電モードは、プッシュボタン31Bやスティックコントローラ31Aを遊技者が操作することにより終了する。なお、節電モードは、ハンドルにセンサが設けられている場合に、当該センサに触れることで遊技者の操作を検知することにより終了するようにしてもよい。
このような、節電モードは、遊技店員によりON/OFFの設定が可能となっている。節電モードの設定方法は、たとえば、演出制御基板12に機械的なハードスイッチを設け、このハードスイッチが特定の態様となっている状態で電源投入されると、設定画面が表示されるようにすればよい。ここで、特定の態様とは、0〜9、A〜Fの項目にスイッチを切替可能なもので、たとえば、項目Fに設置されている状態である。項目Fに設置された状態で電源投入がされると節電モードが実行するか否かの設定画面が表示される。その後、ハードスイッチを0〜5のいずれかにすれば遊技者が音量調整可能な状態となり(0が最少音、5が最大音)、6〜Bのいずれかにすれば遊技者が音量調整できず音量が固定される状態となる(6が最少音、Bが最大音)。なお、光量調整は、どの状態でも設定可能である。光量調整のみの場合であれば、メニュー画像を開いたとしても音量調整はできないようになる。また、C〜Eが選択されている場合は、0と同じ状態である。
図8−13(a)に示すように、期間Aの15秒、期間Bの39秒、その他注意喚起表示とのめり込み防止表示との6秒の合計60秒の期間が3回繰り返された後は、節電モードに移行する。上役物32Aおよび下役物32Bの進出位置への移動や、待機位置への移動は、1つの期間B中に行われる。なお、上役物32Aおよび下役物32Bは、3回目の期間Bにのみ進出位置に移動し、節電モードの開始時のタイミングで、進出位置から待機位置へと移動するようにしてもよい。節電モードでは、画像表示装置5の液晶のバックライトの輝度が低下するため画面が暗くなる。よって、節電モード中は、暗い画面において期間Aにて停止図柄画像が15秒実行された後、期間Bにてデモ映像が39秒実行される。しかしながら、節電モード中は、機能紹介ムービーの後にその他の注意喚起表示とのめり込み防止表示とが表示されることはない。節電モード中は、期間Bの後、再び期間Aが到来する。なお、節電モード中は、期間Bの回数やデモ映像の種類によらず、上役物32Aおよび下役物32Bを動作させないようにするとよい。また、すべての期間Bにおいて、役物の動作のないデモ映像Bを再生するようにしてもよい。なお、上役物32Aおよび下役物32Bは、節電モードの開始時より後のタイミングにおいて進出位置から待機位置へ移動してもよいし、節電モード中は、進出位置に留まるようにしてもよい。
そして、節電モードが終了したときには、最初に表示される画面においてのめり込み防止表示が5秒間表示される。その後、可変表示が開始されなければ、再度期間Aから始まる客待ちデモ状態に移行する。
次に、その他注意喚起表示と、のめり込み防止表示との表示態様について図8−13(b)により説明する。その他注意喚起表示としては、前述した18歳未満の遊技を禁止する注意喚起表示等がある。ここでは、説明の都合上、複数種類のその他注意喚起表示のうち、18歳未満の遊技を禁止する注意喚起表示を注意喚起A、不正行為を抑制するための注意喚起表示を注意喚起B、詐欺行為を抑制するための注意喚起表示を注意喚起Cとして説明する。
図8−13(b)に示すように、その他注意喚起表示とのめり込み表示とは6秒間の間に表示と消去とが実行される。ここで、表示の単位として1F(フレーム)を用いる。ここでは、1Fが1/30秒に相当する。まず、複数のその他注意喚起表示のうち注意喚起Aが15F(0.5S)のフェードイン期間に亘りフェードインし、142Fの表示期間に亘り表示される。その後、注意喚起Aは、9F(0.3S)のフェードアウト期間に亘りフェードアウトし、14Fの非表示期間に亘り非表示となる。
注意喚起Bは、6Fの非表示期間の後、注意喚起Aのフェードイン期間の途中から15F(0.5S)のフェードイン期間に亘りフェードインし、136Fの表示期間に亘り表示される。その後、注意喚起Bは、9F(0.3S)のフェードアウト期間に亘りフェードアウトし、14Fの非表示期間に亘り非表示となる。
注意喚起Cは、12Fの非表示期間の後、注意喚起Aおよび注意喚起Bのフェードイン期間の途中から15F(0.5S)のフェードイン期間に亘りフェードインし、130Fの表示期間に亘り表示される。その後、注意喚起Cは、9F(0.3S)のフェードアウト期間に亘りフェードアウトし、14Fの非表示期間に亘り非表示となる。
のめり込み防止表示は、35Fの非表示期間の後、注意喚起A、注意喚起Bおよび注意喚起Cのフェードイン期間の終了後に10Fのフェードイン期間に亘りフェードインし、112Fの表示期間に亘り表示される。その後、のめり込み防止表示は、9F(0.3S)のフェードアウト期間に亘りフェードアウトし、14Fの非表示期間に亘り非表示となる。のめり込み防止表示のフェードイン期間は、他の注意喚起表示よりも短く設定されている。このようにすれば、最終ののめり込み防止表示を他の注意喚起よりも早く出現させることができ、表示にメリハリを付けることができる。
図8−13(b)に示すように、注意喚起A、注意喚起B、注意喚起Cおよびのめり込み防止表示は、順番にフェードインし、重なる期間において表示された後、同じタイミングでフェードアウトする表示制御を行なわれる。なお、他の注意喚起のフェードイン期間とのめり込み防止のフェードイン期間は重なっていないが、重なるようにフェードインされてもよい。
このように、のめり込み防止表示と他の注意喚起表示とを同一の期間に表示可能であり、各注意喚起表示の表示タイミングを異ならせて表示することができる。これによれば、複数の注意喚起を同一の期間に表示するときに、一気に複数の情報を表示することで遊技者が情報を確認しきれなくなることを抑制できる。
また、のめり込み防止表示をその他の注意喚起表示と同一の期間に表示可能であり、その他の注意喚起表示をフェードインさせた後、のめり込み防止表示をフェードインさせ、その他の注意喚起表示とのめり込み防止表示とが全て出そろった後、共通のタイミングでフェードアウトさせる。このようにすれば、見栄えの良い注意喚起表示の表示制御を実行することができる。
(客待ちデモ状態中の画面)
次に、画像表示装置5の画面で表示される各種表示について説明する。図8−14は、客待ちデモ状態中における画面を示す図である。図8−14(a)に示すように、客待ちデモ状態の開始時(期間A)には、停止図柄画像が表示される。当該画像は、15秒間に亘り表示される。次いで、図8−14(b)に示すように、デモ映像A又はデモ映像Bが39秒間に亘り表示される。
次いで、図8−14(c)〜(f)にかけて、3つの他の注意喚起表示130が左から順番にフェードインする。他の注意喚起表示130は、画面中央上側に表示される。その後、図8−14(g),(h)に示すように、他の注意喚起表示130の下方にのめり込みを防止するためののめり込み防止画像131がフェードインする。その後、図8−14(i)に示すように、他の注意喚起表示130およびのめり込み防止画像131が同じタイミングでフェードアウトする。そして、図8−14(j)に示すように、フェードアウト後に所定期間画面が非表示となる。
図8−14に示すように、のめり込み防止に関する注意喚起表示であるのめり込み防止画像131を他の注意喚起表示130と同一の期間に表示可能であり、各注意喚起表示の表示タイミングを異ならせて表示する制御が行なわれる。このようにすれば、複数の注意喚起表示を同一の期間に表示するときに、一気に複数の情報を表示することで遊技者が情報を確認しきれなくなることを抑制できる。よって、遊技者は、複数の注意喚起表示に関する情報を的確に認識することが可能となる。
また、図8−14に示すように、のめり込み防止に関する注意喚起表示であるのめり込み防止画像131を他の注意喚起表示130と同一の期間に表示可能であり、他の注意喚起表示130をフェードインさせた後、のめり込み防止画像131をフェードインさせ、他の注意喚起表示130とのめり込み防止画像131とが全て出そろった後、共通のタイミングでフェードアウトさせる制御が行なわれる。このようにすれば、見栄えの良い注意喚起表示の表示制御を実行することができる。
(メニュー画像)
メニュー画像は、たとえば、客待ちデモ状態中において、画像表示装置5で、遊技者により選択可能な各種設定項目を選択肢形式(メニュー形式)のアイコン画像で提示する表示画面としてもよい。このようなメニュー画像は、階層構造となっている。主な設定項目が一覧形式で表示可能な最初の画面から1つの項目を選択すると、選択された項目ごとに詳細な設定が可能となる。たとえば、主な設定項目として、遊技を実行するときの演出に対応するキャラクタの選択、音量・光量調整、演出のカスタマイズの選択等が可能である。
メニュー画像では、前後方向および左右方向に操作可能なスティックコントローラ31Aが傾倒操作されることに応じて、上下方向および左右方向に項目の選択が可能であり、プッシュボタン31Bが操作されると選択していた項目に決定される。1つ前の画面に戻る場合には、「戻る」の項目でプッシュボタン31Bを操作すればよい。
(メニュー操作中の画面)
図8−15は、メニュー操作中における画面を示す図である。図8−15(a),(b)に示す客待ちデモ状態中の画面から、プッシュボタン31Bを操作することにより、図8−15(c)のメニュー画像132が表示される。メニュー画像132には、選択可能な複数の項目が表示されているが図面を省略する。メニュー画像132の下方には、のめり込み防止画像131が表示される。
ここで、メニュー画像132は複数の画像の階層構造で構成されている。そして、メニュー画像132のいずれの階層でものめり込み防止画像が表示される。なお、メニュー画像132の表示階層毎にのめり込み防止画像の表示態様を異ならせてもよい。このようにすれば、メニュー画像132に表示される内容に応じた態様でのめり込み防止画像を表示することができる。
また、本実施の形態では、注意喚起を実行する前後の演出状態に応じてのめり込み防止画像の表示態様が異なる。具体的には、のめり込み防止画像による注意喚起を実行する前の演出状態として、メニュー画像132においていずれかのキャラクタの違いによりのめり込み防止画像の表示態様が異なるようになっている。また、後述するように、のめり込み防止画像による注意喚起を実行した後の演出状態として、大当り遊技状態中において選択した確変中のモードの違いによりエンディング時ののめり込み防止画像の表示態様が異なるようになっている。
図8−15(c)におけるメニュー画像で、スティックコントローラ31Aの操作とプッシュボタン31Bとによりキャラクタ選択の項目に決定された場合には、図8−15(d)の画面が表示される。ここで、図8−15(d)のデフォルトの表示態様は、いずれのキャラクタも設定されていない状態の表示態様である。図8−15(d)に示すように、複数種類のキャラクタとしてキャラクタXとキャラクタYとのうちいずれかが選択可能な画面が表示される。キャラクタの選択画面においても、のめり込み防止画像131が表示される。このときののめり込み防止画像131は、図8−15(c)の表示態様と同じである。また、こののめり込み防止画像131がデフォルトの表示態様である。なお、図8−15(c)のときののめり込み防止画像の表示態様と図8−15(d)のときののめり込み防止画像の表示態様とは表示態様が異なるようにしてもよい。表示態様が異なるとは、たとえば、違う位置に表示されるもの、違う位置で異なる表示がされるもの(一方に比べて縮小表示されるもの)等である。
図8−15(d)の後に、遊技者がプッシュボタン31Bを操作し、キャラクタXが選択されたとする。その後に各種メニューのうち音量・光量調整画面が選択された場合には、図8−15(e)に示すように、音量・光量調整アイコンの下方にのめり込み防止画像133が表示される。図8−15(e)ののめり込み防止画像133は、図8−15(c),(d)に示すのめり込み防止画像131とは異なる態様で表示される。なお、音量や光量は、スティックコントローラ31Aの左右の動作により小・中・大のいずれかの項目が選択された後、プッシュボタン31Bを操作することにより選択された音量や光量に決定される。
また、図8−15(d)の後に、遊技者がプッシュボタン31Bを操作し、キャラクタYが選択されたとする。その後に各種メニューのうち音量・光量調整画面が選択された場合には、図8−15(f)に示すように、音量・光量調整アイコンの下方にのめり込み防止画像134が表示される。図8−15(f)ののめり込み防止画像134は、図8−15(c),(d)に示すのめり込み防止画像131、および、図8−15(e)に示すのめり込み防止画像133とは異なる態様で表示される。なお、音量や光量は、スティックコントローラ31Aの左右の動作により小・中・大のいずれかの項目が選択された後、プッシュボタン31Bを操作することにより選択された音量や光量に決定される。
ここで、いずれのキャラクタも選択せず、デフォルトの表示態様のままであった場合には、図8−15(c),(d)に示すようなデフォルトののめり込み防止画像131が音量・光量調整アイコンの下方に引き続き表示される。
図8−15(e),(f)の状態からスティックコントローラ31Aの操作とプッシュボタン31Bとの操作によりメニュー画像を終了すると、図8−15(g)の画面となる。図8−15(g)では、のめり込み防止画像135が画像表示装置5の画面の中央で大きく表示される。このように、メニュー画像132の表示を終了することに基づいて、最初にのめり込み防止画像135が表示されるように制御される。その後、始動入賞が生じなければ、図8−15(a)に示す客待ちデモ状態の画面となる。なお、図8−15(g)に示すのめり込み防止画像が、選択したキャラクタの種類に応じて異なるようにしてもよい。また、大当り遊技状態中の表示が、キャラクタの種類に応じて異なるようにしてもよい。
ここで、メニュー画像においてのめり込み防止表示がされないものであれば、客待ちデモ状態中にメニュー画像を開くことでのめり込み防止表示が途切れてしまうと、のめり込み防止表示を見る機会が減ってしまう。そこで、本実施の形態では、メニュー画像の階層のいずれの階層にものめり込み防止表示を表示することで、のめり込み防止表示を見る機会を増加させることができる。さらに、メニュー画像の終了時には、画面の中央で大きくのめり込み防止表示が表示されるので、のめり込み防止表示に遊技者を注目させることができる。
なお、メニュー画像の終了時には、通常の客待ちデモ状態で最後の方に設定されているのめり込み防止表示を最初に表示させる制御を行なうことで、メニュー画像の終了時に最初にのめり込み防止表示が表示されるようにしてもよい。
また、メニュー画像中に選択されたキャラクタを判定する判定手段を備えるようにすればよい。メニュー画像中に選択されたキャラクタ情報は、たとえば、RAM122に記憶され、その情報を元に演出制御用CPU120が設定されたキャラクタを判定し、のめり込み防止に関する注意喚起表示の態様を異ならせるようにすればよい。
また、遊技者の操作に応じてのめり込み防止に関する注意喚起表示の態様が異なるのではなく、遊技中の演出状態に応じてのめり込み防止に関する注意喚起表示の態様が異なるようにしてもよい。たとえば、特定の演出状態への移行抽選に当選し、当該特定の演出状態となったことに応じて、のめり込み防止に関する注意喚起表示の態様が異なるようにしてもよい。より具体的には、所定の抽選や所定のゲーム数により背景変化するものにおいて、背景変化前と背景変化後とでのめり込み防止に関する注意喚起表示の態様が異なるようにしてもよい。
(節電モード中の画面)
図8−16(a)〜(c)のような期間A及び期間B、その他注意喚起表示とのめり込み防止表示のセットが3回実行された後に図8−16(d)に示す節電モードへと移行する。
節電モード中は、画面の輝度が低下するが、客待ちデモ状態中の演出は継続される(但し、上下役物の動作は省略するとよい)。図8−16(d)に示すように、画面の輝度が低下している状態において期間A及び期間Bが到来する。節電モード中は、その後に注意喚起表示130とのめり込み防止画像131とが表示されることはなく、図8−16(f)に示す画面の輝度が低下している状態で、期間Aの停止図柄画像の表示、期間Bのデモ映像の再生が繰り返される(例えば、1回目〜5回目は、上役物32A及び下役物32Bの動作のないデモ演出A、6回目以降は、デモ演出Bを再生する。また、1回目からすべて役物動作のないデモ演出Bを再生するなど。)。
図8−16(g)に示す状態から節電モード中からプッシュボタン31Aが操作されることにより節電モードが終了すると、図8−16(h)の画面へと移行する。図8−16(h)では、画面の輝度が元の明るさに戻るとともに、のめり込み防止画像135が画像表示装置5の画面の中央で大きく表示される。その後、始動入賞が生じなければ、図8−16(a)に示す期間Aの画面となる。
(大当り遊技状態終了後の画面)
次に大当り遊技状態終了後の画面について説明する。図8−17(a)は、大当り遊技状態中の画面を示している。大当り遊技状態中は、15ラウンドのラウンド遊技が実行され、ラウンド遊技終了後に図8−17(b)に示すエンディング期間に亘ってエンディングの背景画像を示すエンディング画像138が表示される。エンディング画像138は、図示しないキャラクタ等が背景として表示されるエンディング演出の映像である。エンディング画像138のフェードイン後、モード情報がフェードインし、その後、大当り後の確変回数情報(または時短回数情報)がフェードインする。モードには、AモードとBモードとが設けられており、大当り遊技状態中にいずれのモードにするかの選択が可能となっている。各モードによって、大当り遊技状態終了後に実行される確変状態や時短状態で実行される演出が異なる。
エンディング期間には、エンディング画像とは別に、画面の左下隅の目立たない位置に残高情報が記憶されたプリペイドカードの取り忘れ防止画像137が表示され、その下方にのめり込み防止画像136が表示される。エンディング期間では、エンディング画像、および、モードや確変回数情報が表示された後に、取り忘れ防止画像137と、のめり込み防止画像136とが表示される。取り忘れ防止画像137およびのめり込み防止画像136の表示の詳細については、図8−17(c)〜(f)において説明する。なお、目立たない位置とは、画面の中央よりも端側の位置等の中央から外れた位置である。また、エンディング期間におけるのめり込み防止画像136の文字の内容は、客待ちデモ状態におけるのめり込み防止画像131の文字の内容と同じである。
図8−17(c)に示すように、エンディング期間においては、プリペイドカードの取り忘れ防止画像137がのめり込み防止画像136よりも先にフェードインする。その後、図8−17(d)に示すように、のめり込み防止画像136がフェードインする。そして、図8−17(e)に示すように、取り忘れ防止画像137とのめり込み防止画像136とが所定時間表示される。その後、図8−17(f)に示すように、同じタイミングで取り忘れ防止画像137とのめり込み防止画像136とがフェードアウトする。
図8−17(a)〜(f)では、エンディング画像138、モード情報、確変回数情報(または時短回数情報)、取り忘れ防止画像137、のめり込み防止画像136の順でフェードインし、これらの画像がフェードアウトした後に図8−17(g)の表示となる。図8−17(g)では、パチンコ遊技機1の製造者を示すメーカーロゴ表示としての製造者画像139が画面中央に表示されるとともに、製造者画像139の下方にのめり込み防止画像131が表示される。
このような1回目の大当りの後、図8−17(h)に示すように、確変状態中や時短状態中に連続して大当り表示結果となったときには、図8−17(i)に示す大当り遊技状態中に制御される。連続した2回目の大当りでは、大当り遊技状態中にBモードが選択されたものとする。そのような場合、図8−17(j)に示すように、エンディング期間に亘ってエンディング画像138が表示される。エンディング画像138では、図示しないエンディング画像が表示される。また、エンディング画像138の後にBモードの情報、100回の確変回数(時短回数)の情報とが表示される。しかしながら、2回目の大当り遊技状態の終了後には、1回目の大当り遊技状態の終了後のときのように、取り忘れ防止画像137が表示されず、のめり込み防止画像136のみが画面の左下に小さく表示される。なお、2回目以降の大当り遊技状態の終了後には、取り忘れ防止画像137とのめり込み防止画像136との両方が表示されないようにしてもよい。
そして、エンディング画像138の表示が消去された後に、図8−17(k)の表示となる。図8−17(k)では、製造者画像139が画面中央に表示されるとともに、製造者画像139の下方にのめり込み防止画像140が表示される。のめり込み防止画像140は、図8−17(g)に示すのめり込み防止画像131とは異なる態様で表示される。このような、のめり込み防止画像の表示態様の違いは、遊技者が大当り遊技状態中に選択したモードの種類によるものである。なお、図8−17(g)ののめり込み防止画像131や図8−17(k)ののめり込み防止画像140は、客待ちデモ状態中に表示されるのめり込み防止画像131よりも表示面積が小さくなるようにしてもよい。
また、大当り遊技状態中に選択されたモードを判定する判定手段を備えるようにすればよい。大当り遊技状態中に選択されたモード情報は、たとえば、RAM103に記憶され、その情報を元に演出制御用マイクロコンピュータ100(演出制御用CPU120)が設定されたモードを判定し、のめり込み防止に関する注意喚起表示の態様を異ならせるようにすればよい。
図8−17に示すように、のめり込み防止に関する注意喚起表示であるのめり込み防止画像136を取り忘れ防止画像137と同一の期間に表示可能であり、のめり込み防止画像136と取り忘れ防止画像137との表示タイミングを異ならせて表示する制御が行なわれる。このようにすれば、複数の注意喚起表示を同一の期間に表示するときに、一気に複数の情報を表示することで遊技者が情報を確認しきれなくなることを抑制できる。よって、遊技者は、複数の注意喚起表示に関する情報を的確に認識することが可能となる。
また、図8−17に示すように、のめり込み防止に関する注意喚起表示であるのめり込み防止画像136を取り忘れ防止画像137と同一の期間に表示可能であり、取り忘れ防止画像137をフェードインさせた後、のめり込み防止画像136をフェードインさせ、取り忘れ防止画像137とのめり込み防止画像136とが全て出そろった後、共通のタイミングでフェードアウトさせる制御が行なわれる。このようにすれば、見栄えの良い注意喚起表示の表示制御を実行することができる。
なお、取り忘れ防止画像137をエンディング画像138が表示された後、製造者画像139が消去されるまで表示し続けるようにしてもよい。また、取り忘れ防止画像137を表示し続ける場合には、1回目の大当り遊技状態の終了時は、エンディング画像138の表示から製造者画像139の表示にかけて取り忘れ防止画像137を表示するが、連続した2回目の大当り以降では、エンディング画像138の表示中は取り忘れ防止画像137を表示するが製造者画像139を表示する際に取り忘れ防止画像137を表示しないようにしてもよい。また、のめり込み防止画像136をエンディング画像138が表示された後、製造者画像139が消去されるまで表示し続けるようにしてもよい。のめり込み防止画像を表示し続ける場合には、エンディング画像138が製造者画像139に切替るときにも共通ののめり込み防止画像を表示し続けるようにすればよい。
また、エンディング期間中に表示される各種の画像は、1つの画像の表示が完全に終了した後に次の画像が表示されるようにしてもよい。また、画像がフェードインするタイミングが一部重なるものと重ならないものがあってもよい。また、エンディング画像138、モード情報および確変回数情報は同時に表示されるようにし、その後、取り忘れ防止画像137をフェードインさせた後、のめり込み防止画像136をフェードインさせてもよい。
(主な効果等)
次に、前述した特徴部121AKにより得られる主な効果を説明する。
上記のように、特徴部121AKを備える特徴部121AKでは、期間Bのデモ映像再生時において、上役物32A及び下役物32Bが動作し得るが、仮に期間Bの度に上役物32A及び下役物32Bを動作させる(つまり、制限無く各役物を動作させる)と、ギアが摩耗する等、上役物32A及び下役物32Bやその駆動機構が短くなってしまう。特徴部121AKのように、6回目以降の期間Bにて上役物32A及び下役物32Bが動作しないことにより(図8−2等を参照)、つまり、上役物32A及び下役物32Bの動作が予め定められた所定回数である5回に達したときに上役物32A及び下役物32Bが動作しないことにより(図8−2等を参照)、不必要に上役物32A及び下役物32Bを動作させることがなくなり(特に、6回も期間Bが到来するということは、周囲に客(遊技をする遊技機を選んでいる遊技前の遊技者)がいない可能性があり、上役物32A及び下役物32Bを動作させる意味合いが薄れる。)、上役物32A及び下役物32Bやその駆動機構の寿命を、上役物32A及び下役物32Bを制限無く動作させる場合よりも延ばすことができる。
なお、上役物32A及び下役物32Bの動作が予め定められた所定回数である5回に達したときは、上役物32A及び下役物32Bが客待ちデモ状態において動作した合計時間が、上記5回の動作時間に達したときであるとも言える。このように、動作回数は、動作時間として捉えることもできる。
上記のように、遊技が進行しない期間Aの経過後に再生表示されるデモ映像Aに関連して上役物32A及び下役物32Bを動作させることにより、デモ映像と役物とにより遊技の促進(遊技者が遊技をしてみることを促すことを含む)を行うことができる。
また、デモ映像Bにおいて、上役物32A及び下役物32Bが動作しないときでも、上役物32Aを模した画像Y1及び下役物32Bを模した画像Y2を表示することにより、遊技を促進することができる。
上役物32A及び下役物32Bは、所定条件(メニュー画像の表示や可変表示の開始)の成立により、動作途中であっても、待機位置に待避するので、速やかに待機位置に戻ることができる。
飾り図柄の可変表示の開始(変動開始)から、上役物32A及び下役物32Bが動作するリーチ演出の開始までの期間を、可変表示の開始による上役物32Aや下役物32Bの待機位置までの待避時間の最大時間より長くすることで(図8−11(A))、上役物32Aや下役物32Bの移動中にリーチ演出が始まってしまう不都合を防止できる。
さらに、飾り図柄の可変表示の開始(変動開始)から、上役物32A及び下役物32Bの動作開始までの期間を、可変表示の開始による上役物32Aや下役物32Bの待機位置までの待避時間の最大時間より長くすることで(図8−11(B))、上役物32Aや下役物32Bの待避中に、可変表示中の上役物32A及び下役物32Bの動作開始時期が到来してしまう不都合を防止できる。
上役物32A及び下役物32Bは、飾り図柄が表示される期間Aでは動作せずに、デモ映像Aが表示される期間B(つまり、飾り図柄が表示されない期間)に動作するので、周囲の者が、現在が遊技中であると勘違いしてしまうことを防止できる。
図8−9に示すように、客待ちデモ状態中におけるプッシュボタン31Bの操作に基づいてメニュー画像132が表示されたときに、画像表示装置5に重畳する面積の大きい上役物32Aから順に待機位置へ移動させる。このようにすれば、客待ちデモ状態中において同時に進出位置から待機位置へ移動すると干渉する上役物32Aや下役物32Bなどの複数の役物を好適に移動させることができる。よって、進出位置に役物が存在していてもメニュー画像132を迅速に遊技者に認識させることができる。
図8−9に示すように、客待ちデモ状態中におけるプッシュボタン31Bの操作に基づいてメニュー画像132が表示されたときに、メニュー画像132における最初に選択されている項目に対応する初期カーソル位置に重畳する上役物32Aから順に待機位置へ移動させる。このようにすれば、客待ちデモ状態中において同時に進出位置から待機位置へ移動すると干渉する上役物32Aや下役物32Bなどの複数の役物を好適に移動させることができる。よって、進出位置に役物が存在していてもメニュー画像132における初期カーソルを迅速に遊技者に認識させることができる。
客待ちデモ状態中に遊技者がプッシュボタン31Bを操作することにより、パチンコ遊技機1の設定画面に関するメニュー画像132に関する複数種類の項目から成るアイコン画像が表示される。このようにすれば、進出位置に役物が存在していてもメニュー画像132に関するアイコン画像を迅速に遊技者に認識させることができる。
図8−9(e)〜(g)に示すように、メニュー画像132に重畳する面積の大きい上役物32Aから順に待機位置へ移動させるようになっている。このようにすれば、進出位置に役物が存在していてもメニュー画像132を迅速に遊技者に認識させることができる。
客待ちデモ状態中と可変表示中とで共通の動作により、上役物32Aと下役物32Bとを動作させるようになっている。そして、客待ちデモ状態中と可変表示中とで表示する画像の種類が異なっている。このようにすれば、現在の状態が客待ちデモ状態中であるか否かを勘違いさせないようにすることができる。特に、周囲の客や店員の勘違いを防止することができる。
上役物32Aと下役物32Bとを期間Aでは移動させず、期間Bに移動させるようにしている。このようにすれば、飾り図柄が表示されている状態で役物が待機位置から進出位置へ移動すると大当りに当選したかの様に見えてしまうことを防止できる(このことは、特に、上役物32Aと下役物32Bとが大当り確定のときに動作するときに言える)。つまり、現在の遊技状態が客待ちデモ状態中であるか否かを勘違いさせないようにすることができる。特に、周囲の客や店員の勘違いを防止することができる。
図8−9(h)に示すように、音量・光量調整画像は、上役物32Aおよび下役物32Bが移動しても重ならない位置に表示される。そして、音量・光量調整画像を表示するためにスティックコントローラ31Aが操作されたときに、上役物32Aおよび下役物32Bを移動させないようになっている。このようにすれば、複数の役物を待機位置へ移動させることなく音量・光量調整画像を表示することができる。よって、好適にデモ状態中の演出を実行することができる。
客待ちデモ状態のときには、図8−14(h)に示すように画像表示装置5の画面の下部にのめり込み防止画像131を大きく表示し、エンディング期間では、図8−17(b)に示すように画像表示装置5の画面の左下隅にのめり込み防止画像136を小さく表示する制御を行なっている。このようにすれば、大当りが終了したときに過度にのめり込み防止の注意喚起を実行することで、遊技の興趣が低下してしまうことを防ぐことができる。
客待ちデモ状態のときとエンディング期間のときとのいずれにおいても、表示される文字の内容が同じのめり込み防止画像を画像表示装置5に表示可能である。そして、図8−12に示すように、客待ちデモ状態のときよりも大当り遊技状態終了時のエンディング期間のときの方がのめり込み防止画像の表示期間が短くなるように設定されている。このようにすれば、大当り遊技状態が終了したときに過度に注意喚起表示を行なうことにより遊技の興趣が低下してしまうことを防止しつつ、好適に注意喚起表示を実行することができる。
図8−14(h),図8−17(b)に示すように、客待ちデモ状態のときよりも大当り遊技状態終了時のエンディング期間のときの方がのめり込み防止画像の表示面積が小さくなるように設定されている。このようにすれば、大当り遊技状態が終了したときに過度に注意喚起表示を行なうことにより遊技の興趣が低下してしまうことを防止しつつ、好適に注意喚起表示を実行することができる。
図8−14(h),図8−17(b)に示すように、客待ちデモ状態のときよりも大当り遊技状態終了時のエンディング期間のときの方がのめり込み防止画像が遊技者に対して目立たない画面の隅に表示される。このようにすれば、大当り遊技状態が終了したときに過度に注意喚起表示を行なうことにより遊技の興趣が低下してしまうことを防止しつつ、好適に注意喚起表示を実行することができる。
図8−17に示すように、のめり込み防止に関する注意喚起表示であるのめり込み防止画像136を取り忘れ防止画像137と同一の期間に表示可能であり、のめり込み防止画像136と取り忘れ防止画像137との表示タイミングを異ならせて表示する制御が行なわれる。このようにすれば、複数の注意喚起表示を同一の期間に表示するときに、一気に複数の情報を表示することで遊技者が情報を確認しきれなくなることを抑制できる。よって、遊技者は、複数の注意喚起表示に関する情報を的確に認識することが可能となる。
図8−17に示すように、のめり込み防止に関する注意喚起表示であるのめり込み防止画像136を取り忘れ防止画像137と同一の期間に表示可能であり、取り忘れ防止画像137をフェードインさせた後、のめり込み防止画像136をフェードインさせ、取り忘れ防止画像137とのめり込み防止画像136とが全て出そろった後、共通のタイミングでフェードアウトさせる制御が行なわれる。このようにすれば、見栄えの良い注意喚起表示の表示制御を実行することができる。
図8−12,図8−17に示すように、エンディング期間に表示されるエンディング画像138および製造者画像139が表示されている期間に亘ってのめり込み防止画像131,のめり込み防止画像136が表示される。このようにすれば、全ての情報を別々で表示することでエンディング期間が間延びすることを防ぎ、大当り遊技状態が終了した後の限られた期間において好適にのめり込み防止に関する注意喚起を実行することができる。
図8−12,図8−17に示すように、モード情報や確変回数情報が表示された後に、のめり込み防止画像136がされる。このようにすれば、先に遊技に関する情報を表示することで、遊技者を表示に注目させることができ、大当り遊技状態が終了した後の期間において好適にのめり込み防止に関する注意喚起を実行することができる。
図8−17(g)に示すように、エンディング画像138の後に遊技機の製造者を示す製造者画像139を表示し、その下方にのめり込み防止画像131を表示する。このようにすれば、製造者情報を表示させつつ、好適にのめり込み防止に関する注意喚起を実行することができる。
図8−17に示すように、取り忘れ防止画像137の後にのめり込み防止画像136をフェードインし、製造者画像139に切替ることに関連して取り忘れ防止画像137の表示は終了するが、のめり込み防止画像131は、製造者画像139の表示が終了するまで継続して表示される。このようにすれば、好適にのめり込み防止に関する注意喚起を実行することができる。
図8−12,図8−17(j)に示すように大当りが連続した場合には、取り忘れ防止画像137は1回目の大当りのときにしか表示しないが、のめり込み防止画像136は大当り毎に表示する制御を行なっている。これによれば、大当り遊技状態に連続して制御されたときにおいて好適に注意喚起を実行することができる。
図8−15(e),(f)に示すように、メニュー画像132においていずれかのキャラクタの違いによりのめり込み防止画像の表示態様が異なるように制御される。このようにすれば、注意喚起を実行する前の演出状態とのめり込み防止に関する注意喚起の実行態様との関係について考慮することで、好適に注意喚起を実行することができる。
図8−17(b),(k)に示すように、大当り遊技中において確変中のモードの違いによりのめり込み防止画像の表示態様が異なるように制御される。このようにすれば、注意喚起を実行した後の演出状態とのめり込み防止に関する注意喚起の実行態様との関係について考慮することで、好適に注意喚起を実行することができる。
スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bの操作に応じて設定されたキャラクタやモードに応じてのめり込み防止画像の表示態様を異ならせるように制御される。このようにすれば、遊技者の好みに応じた好適な注意喚起を実行することができる。
大当り遊技中において選択した確変中のモードによりのめり込み防止画像の表示態様を異ならせるように制御される。このようにすれば、遊技者の好みに応じた好適な注意喚起を実行することができる。なお、後述する他の特徴部のように、大当り中に楽曲(楽曲に対応する映像)の選択が可能なものであってもよい。このような場合には、大当り中に選択した楽曲(楽曲に対応する映像)によってのめり込み防止画像の表示態様を異ならせるようにしてもよい。
大当り遊技状態に制御されたときに設定されているキャラクタに応じてのめり込み防止画像の表示態様を異ならせるようにしてもよい。このようにすれば、遊技者の好みに応じた好適な注意喚起を実行することができる。
図8−12に示すように、停電復旧したときと、初期化したときとで、のめり込み防止画像が表示されるまでの実行時間が異なるように制御されていた。より具体的には、客待ちデモ遊技中において、停電復旧したときと、初期化したときとで、のめり込み防止画像の表示が開始されるまでの時間が異なる。このようにすれば、好適なタイミングでのめり込み防止に関する注意喚起を実行することができる。
図8−15に示すように、のめり込み防止画像を音量・光量調整アイコンとは重ならない位置に表示するように制御される。このようにすれば、好適にのめり込み防止に関する注意喚起を実行することができる。
図8−15に示すように、メニュー画像132は複数の画像による階層構造で構成されている。そして、のめり込み防止画像はメニュー画像132のいずれの階層にも表示されるように制御される。このようにすれば、のめり込み防止に関する注意喚起を好適に実行することができる。
図8−15(g)に示すように、メニュー画像132の表示を終了することに基づいて、最初にのめり込み防止画像135が表示されるように制御される。このようにすれば、遊技者がのめり込み防止に関する注意喚起を見逃すことがなく、状況に合わせて注意喚起を好適に実行することができる。
図8−13(a),図8−16に示すように、節電モード中に画面輝度が低下した輝度低下画像が画像表示装置5に表示されているときには、のめり込み防止画像を表示しないように制御される。このようにすれば、節電モード中にさらにのめり込み防止画像を表示しないようにすることで、節電モード中に可動意欲が著しく低下することを防止することができる。
図8−16(h)に示すように、節電モードを終了することに基づいて、最初にのめり込み防止画像135が表示されるように制御される。このようにすれば、遊技者がのめり込み防止に関する注意喚起を見逃すことがなく、状況に合わせて注意喚起を好適に実行することができる。
図8−16(b)に示すように、客待ちデモ状態中において、機能紹介ムービーを画像表示装置5に表示可能である。そして、図8−16(e),(g)に示すように、節電モード中において、のめり込み防止画像以外の機能紹介ムービーを画像表示装置5に表示可能である。このようにすれば、節電モード中に可動意欲が著しく低下することを防止することができる。
(他の特徴部)
次に、他の特徴部における大当り演出中の処理について説明する。他の特徴部においては、大当り中に楽曲を選択できる場合について説明する。他の特徴部においては、大当り中に遊技者の操作に基づいて複数の楽曲からいずれかの楽曲を選択する選択演出を実行する。なお、選択演出としては、大当り遊技状態中に複数種類の映像からいずれかの映像を選択できるようにしてもよいし、複数種類のモードからいずれかのモードが選択できるようにしてもよい。
図8−18は、大当り中に実行される演出を示す演出図面である。図8−18により、大当り中の演出について説明する。図8−18(a)に示すように、大当り開始時には、楽曲選択画面が表示される。この大当り開始時の楽曲選択画面は、遊技者の操作に関わらず表示される。画像表示装置5の表示画面における左側の領域には、A〜Dの楽曲に対応する項目が表示される。Aの楽曲に対応する第1選択画像170、Bの楽曲に対応する第2選択画像171、Cの楽曲に対応する第3選択画像172、Dの楽曲に対応する第4選択画像173が上から順に並んで表示される。また、第1選択画像170の周囲には、当該画像に対応する項目が選択されていることが縁取りした表示により示されている。
第1選択画像170〜第4選択画像173の右側には、映像領域175が表示される。映像領域175には、A〜Dの楽曲に対応する映像が流れる。大当りの開始時には、第1選択画像170が選択されている状態で、映像領域175に楽曲Aに対応する映像が特定部(たとえば、楽曲の聞かせどころであるサビ部分)から流れる。また、大当りの開始時には、最初に選択されている楽曲Aに対応する楽曲が特定部(サビ部分)から再生される。ここで、特定部とは、楽曲の聞かせどころであるサビ部分以外の部分であってもよい。たとえば、その楽曲の盛り上がる部分であるがサビ部分とは異なる楽曲の主要部等であってもよい。なお、楽曲に対応する映像や音は、楽曲の最初から再生されるようにしてもよい。
また、画像表示装置5の画面の下部の左側には、スティックコントローラを模した楽曲選択操作を促す選択操作画像176が表示される。また、画面の下部の中央には、プッシュボタンを模した楽曲決定操作を促す決定画像177が表示される。また、画面の下部の右側には、現在の大当りがいずれの図柄による大当りであるのかを示す「7」の画像が表示される。また、画面の上部左側には、現在のラウンド数、画面上部右側には、右側の領域を狙って遊技をすることを促す右打ち指示の画像が表示される。
図8−18(a)の状態からスティックコントローラ31Aが操作されBの楽曲に対応する項目が選択されたときの様子を図8−18(b)を用いて説明する。図8−18(a)の状態からスティックコントローラ31Aが操作されBの楽曲に対応する項目が選択されると、第2選択画像171が縁取りされた状態で表示される。また、映像領域175に楽曲Bに対応する映像が特定部(サビ部分)から流れとともに、楽曲Bに対応する楽曲が特定部(サビ部分)から再生される。
図8−18(b)の状態から、楽曲Aに決定された場合を図8−18(c)により説明する。大当り開始時の楽曲選択において、楽曲Aに決定された場合には、大当り開始時の楽曲決定画面として画面中央に移動した映像領域175において、楽曲Aに対応する映像が最初から再生される。また、楽曲Aが最初から再生される。決定操作により、選択操作画像176および決定画像177の表示は消去される。ここで、大当り開始時の楽曲選択操作は、1ラウンド開始から2ラウンドの終了時までの期間行なうことができる。2ラウンド終了時までに選択操作も決定操作もされなければ、初期設定されている楽曲Aに対応する映像や音が2ラウンド終了時から流れることとなる。また、選択操作のみ実行され、決定操作が実行されていない状態で2ラウンドが終了した場合には、選択操作で選択されている項目に対応する楽曲の映像および音が出力される。
図8−18(c)の状態から、3ラウンド開始時には図8−18(d)に示すように、画面中央の映像領域175に楽曲Aに対応する映像が続けて流されるとともに楽曲Aに対応する音が出力される。また、3ラウンドの開始時には、画面の下部に選択操作画像176が再び表示される。そして、遊技者がスティックコントローラを操作することにより、図8−18(e)に示すように、楽曲選択画面が再び表示される。このように、2回目の楽曲選択画面は遊技者の操作に基づいて表示される。なお、1回目の楽曲選択画面は、操作の有効期間が1ラウンド開始時から2ラウンド終了時までに設定されており、2回目の楽曲選択画面は、操作の有効期間が3ラウンド開始時から最終ラウンド(16ラウンド)までに設定されている。なお、これらの期間はどのように設定されてもよく、選択可能期間が3回以上あってもよく、いずれかのラウンド中は選択操作ができないように設定されていてもよい。
図8−18(e)の楽曲選択画面では、図8−18(a)の大当り開始時の楽曲選択画面と比較して、楽曲Aの項目に対応する第1選択画像170の文字が「A」という楽曲を示す文字から「戻る」の文字へと変更されている。また、現在選択されている「戻る」の第1選択画像170は縁取りされて表示される。また、図8−18(d)の状態からは、楽曲Aに対応する映像と音とそのまま続けて流れている。また、決定画像177が新たに表示されている。このような状態から、スティックコントローラ31Aが操作されBの楽曲に対応する項目が選択されると、図8−18(f)に示すように、第2選択画像171が縁取りされた状態で表示される。また、映像領域175に楽曲Bに対応する映像がサビ部分から流れる。ただし、このような選択操作があった場合であっても楽曲Aの音が引き続き出力される。
図8−18(f)の状態から、楽曲Aが選択された場合には、図8−18(g)のようになる。図8−18(g)では、図8−18(f)において「戻る」で示す第1選択画像170に対応する楽曲Aの項目が選択されたため、映像領域175においてAに対応する映像が続きから再生される。また、楽曲Aの音がそのまま続けて流される。それに対し、図8−18(f)の状態から、楽曲Bが選択された場合には、図8−18(h)のようになる。図8−18(h)では、図8−18(f)において「B」で示す第2選択画像171に対応する楽曲Bの項目が選択されたため、映像領域175においてBに対応する映像が最初から再生される。また、楽曲Bの音が最初から再生される。
図8−18(a)に示すように、大当りの開始時には、複数種類の楽曲に対応する項目が表示される。そして、遊技者は、図8−18(b)に示すように、選択操作により選択される項目を変更することができる。また、選択操作により、選択された項目に対応した楽曲の出力や映像の出力が行なわれる。そして、図8−18(e)に示すように、楽曲Aに対応する項目が実行されている状態であっても楽曲Aに対応する項目を「戻る」で表示可能である。このような状況において、図8−18(g)に示すように、楽曲Aに対応する項目が再度選択された場合には楽曲Aの音がそのまま続けて流される。また、図8−18(h)に示すように、楽曲Aとは異なる楽曲Bに対応する項目が選択された場合には楽曲Bを最初から再生する。
このようにすれば、楽曲Aに対応する楽曲を流しつつも他の選択項目に何があるか確認することができる。そして、再度楽曲Aに決め直した場合であっても楽曲Aが最初から再生されず途中から継続して流れるので、選択されていた楽曲が再度選択された場合にも、遊技の興趣の低下を防止することができる。より具体的には、すでに選択された楽曲が再度選択されることで、その楽曲が最初から再生されてしまうと煩わしく思うことがあり、興趣が低下してしまう虞がある。しかし、上記のような処理により、選択されていた楽曲が再度選択された場合にも、その楽曲が最初から再生してしまうことが防げるので、遊技の興趣の低下を防止することができる。
また、図8−18に示したように、項目を選択する選択演出を大当り状態中に実行可能である。よって、選択されていた楽曲が再度選択された場合にも大当り状態中における遊技の興趣の低下を防止することができる。
また、楽曲を選択する楽曲選択演出には、図8−18(a)に示すように、大当り開始時に遊技者の操作に関わらず実行するラウンド開始時の選択演出と、図8−18(d)に示すように、3ラウンド開示時に遊技者の操作に基づいて実行される選択演出とが含まれる。このようにすれば、大当り状態中において、選択演出の実行タイミングが複数あるので、1回目の選択演出では楽曲を選ばず2回目の選択演出で楽曲を選択する等の遊技者の好みに応じた選択演出を実行することができる。
また、図8−18に示すように、ラウンド開始時の1回目の選択演出は1ラウンド開始時から2ラウンド終了時までに設定されており、3ラウンド開始時の2回目の選択演出は3ラウンド開始時から最終ラウンドまでに設定されている。よって、遊技者の操作に基づいて実行する2回目の選択演出の実行可能な期間を長くすることで、1回目に選択操作ができなかった等の多種態様な遊技者に対応することができる。
また、図8−18に示すように、楽曲を再生可能であるものにおいて、図8−18(a),(b)に示すように、ラウンド開始時の選択演出においては、遊技者の操作に基づいて項目が変更された場合に、項目の変更に応じて再生される楽曲が変化する。それに対し、図8−18(e),(f)に示すように、3ラウンド開始時の選択演出においては、遊技者の操作に基づいて項目が変更された場合であっても、再生される楽曲は変化しない。このようにすれば、頻繁に楽曲が切替わらないため、頻繁に楽曲が切替わることにより遊技の興趣が低下してしまうことを防ぐことができる。
また、図8−18(e)に示すように、3ラウンド開始時の選択演出においては、現在実行されている楽曲に対応した項目の表示をラウンド開始時の選択演出の「A」の表示と異なる「戻る」で表示する。このようにすれば、現在流れている楽曲がいずれの楽曲なのかを遊技者に分かり易く示すことができる。
なお、上記した選択演出について、保留連演出を実行してもよい。たとえば、ラウンド中の複数のタイミングのいずれかにおいて保留連演出を実行可能であるとする。そして、複数のタイミングのうちの一のタイミングとして、ラウンド開始時の複数の項目のうちいずれかの項目を選択したタイミングで保留連演出を実行してもよい。このようにすれば、大当り開始時に楽曲選択する1回目の選択演出において遊技者に驚きを与えることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、2ラウンド終了時まで遊技者の決定操作が無い場合には、2ラウンドのラウンド終了時のコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100が受付けたタイミングで、保留連演出を実行するようにしてもよい。また、大当り開始時の選択演出ではなく、3ラウンド目開始時の2回目の選択演出において、遊技者が操作したタイミングで保留連演出を実行してもよい。なお、3ラウンド目開始時の選択演出から最終ラウンドまで、遊技者が選択操作を行なわなかった場合には、選択演出の実行可能な期間が終わった後のタイミングにおいて保留連演出を実行してもよい。
また、有利状態としての大当り状態について、第1有利状態としての通常大当りと、当該第1有利状態よりも有利な第2有利状態としての確変大当りを設けるようにしてもよい。そして、通常大当り中に確変大当りへと昇格する確変昇格演出を実行してもよい。たとえば、ラウンド中の複数のタイミングのいずれかにおいて確変昇格演出を実行可能であるとする。そして、複数のタイミングのうちの一のタイミングとして、ラウンド開始時の複数の項目のうちいずれかの項目を選択したタイミングで確変昇格演出を実行してもよい。このようにすれば、大当り開始時に楽曲選択する選択演出において遊技者に驚きを与えることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、確変昇格演出の場合は、大当り開始時に実行タイミングを決定するものでもよい。そして、確変昇格演出の実行タイミングとして、楽曲の選択時、11R〜13の固定的な確変昇格演出の煽り演出の結果時、エンディング時(16Rの終了後)の複数のタイミングを持つようにしてもよい。この3パターンの中から所定の乱数抽選により、楽曲の選択時のタイミングに決定された場合に、大当り開始時に楽曲選択する選択演出において確変昇格演出を実行してもよい。
また、ラウンドの異なる大当りを複数設け、ラウンド数が少ない大当りからラウンド数の多い大当りへと昇格するラウンド昇格演出に適用してもよい。
また、選択された楽曲の種類によって、大当り遊技状態終了時のエンディング期間において、のめり込み防止画像の表示態様が異なるようにしてもよい。
図8−19は、大当り時楽曲選択処理を示すフローチャートである。大当り時楽曲選択処理は、演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU120)が実行する演出制御プロセス処理において実行される。大当り時楽曲選択処理では、大当り時である場合に、図8−18に示した演出についての処理を実行する。以下、フローチャートに基づき、具体的に説明する。
大当り時楽曲選択処理では、まず、演出制御用CPU120は、現在のラウンドが1R〜2Rの期間であるか否かを判定する(S601)。演出制御用CPU120は、現在のラウンドが1R〜2Rの期間であると判定した場合には(S601でY)、初期楽曲決定フラグがセットされているか否かを判定する(S602)。演出制御用CPU120は、初期楽曲決定フラグがセットされている場合には(S602でY)、記憶領域に各種のデータを記憶し(S609)、処理を終了する。
S602において、演出制御用CPU120は、初期楽曲決定フラグがセットされていない場合には(S602でN)、楽曲変更期間であるか否かを判定し(S603)、楽曲変更期間であると判定した場合には(S603でY)、選択操作があるか否かを判定する(S604)。一方、演出制御用CPU120は、楽曲変更期間でないと判定した場合には(S603でN)、記憶領域に各種のデータを記憶し(S609)、処理を終了する。
S604において、演出制御用CPU120は、選択操作があると判定した場合には(S604でY)、楽曲選択に合わせて楽曲に対応する映像および楽曲をサビから再生する(S605)。一方、演出制御用CPU120は、選択操作がないと判定した場合には(S604でN)、記憶領域に各種のデータを記憶し(S609)、処理を終了する。
S605の後のS606において、演出制御用CPU120は、決定操作があるか否かを判定する(S606)。演出制御用CPU120は、決定操作があると判定した場合には(S606でY)、決定された楽曲に対応する映像および楽曲を最初から再生する(S607)。次いで、初期楽曲決定フラグをセットし(S608)、記憶領域に各種のデータを記憶し(S609)、処理を終了する。一方、演出制御用CPU120は、決定操作がないと判定した場合には(S606でN)、記憶領域に各種のデータを記憶し(S609)、処理を終了する。
S601において、演出制御用CPU120は、現在のラウンドが1R〜2Rの期間でないと判定した場合には、最終楽曲決定フラグがセットされているか否かを判定する(S610)。演出制御用CPU120は、最終楽曲決定フラグがセットされている場合には(S610でY)、記憶領域に各種のデータを記憶し(S609)、処理を終了する。一方、演出制御用CPU120は、最終楽曲決定フラグがセットされていないと判定した場合には(S610でN)、楽曲変更画面を表示する(S611)。次いで、画面変更フラグがセットされているか否かを判定する(S612)。
S612において、演出制御用CPU120は、画面変更フラグがセットされていないと判定した場合には(S612でN)、変更操作があるか否かを判定する(S613)。演出制御用CPU120は、変更操作がないと判定した場合には(S613でN)、初期楽曲に対応する映像と楽曲をそのまま流し(S616)、記憶領域に各種のデータを記憶し(S609)、処理を終了する。一方、演出制御用CPU120は、変更操作があると判定した場合には(S613でY)、画面フラグをセットし(S614)、初期楽曲を「戻る」にした楽曲選択画面を表示し(S615)、S617へ移行する。S612において、演出制御用CPU120は、画面変更フラグがセットされていると判定した場合には(S612でY)、S613からS615の処理を行なわずに、S617へ移行する。
S617では、演出制御用CPU120は、楽曲変更期間であるか否かを判定する。演出制御用CPU120は、楽曲変更期間であると判定した場合には(S617でY)、選択操作があるか否かを判定する(S618)。S617において、演出制御用CPU120は、楽曲変更期間でないと判定した場合には(S617でN)、記憶領域に各種のデータを記憶し(S609)、処理を終了する。演出制御用CPU120は、選択操作があると判定した場合には(S618でY)、選択された楽曲に対応する映像をサビから再生するとともに初期楽曲をそのまま流す(S619)。そして、S620へ移行する。一方、演出制御用CPU120は、選択操作がないと判定した場合には(S618でN)、記憶領域に各種のデータを記憶し(S609)、処理を終了する。
S620では、演出制御用CPU120は、決定操作があるか否かを判定する。演出制御用CPU120は、決定操作があると判定した場合には(S620でY)、初期楽曲に決定されたか否かを判定する(S621)。S620において、演出制御用CPU120は、決定操作がないと判定した場合には(S620でN)、記憶領域に各種のデータを記憶し(S609)、処理を終了する。S621において、初期楽曲に決定された場合には(S621でY)、初期楽曲に対応する映像を続きから再生するとともに初期楽曲をそのまま流す(S622)。次いで、最終楽曲決定フラグをセットして(S624)、記憶領域に各種のデータを記憶し(S609)、処理を終了する。一方、演出制御用CPU120は、初期楽曲に決定されなかった場合には(S621でN)、変更した楽曲に対応する映像を最初から再生するとともに変更した楽曲を最初から再生する(S623)。次いで、最終楽曲決定フラグをセットして(S624)、記憶領域に各種のデータを記憶し(S609)、処理を終了する。
なお、3Rから最終ラウンドの間において何回も楽曲変更が可能となるようにしてもよい。具体的には、S610およびS624の処理を実行しないようにすればよい。
(変形例等)
次に、以上に説明した特徴部121AK、他の特徴部の変形例等を以下に列挙する。
デモ映像Aとデモ映像Bとは、別の映像であってもよい。この場合、デモ映像Bは、画像Y1や画像Y2を含まない映像であってもよい。また、デモ映像Bは、画像Y1や画像Y2を含むが、他の部分の画像がデモ映像Aとは異なる映像であってもよい。期間A及び期間Bは、客待ちデモ状態においてすでに到来した回数に応じて異なる期間としてもよい(デモ映像もその回数に応じて変えてもよい)。例えば、1回目の期間Bは、30秒、2回目の期間Bは、50秒としてもよい。デモ回数カウンタでカウントする役物の動作回数は、当該役物が複数種類の動作を行うことが可能な場合(例えば、奇数回目の期間Bにて動作Aを行い、偶数回目の期間Bにて動作Bを行う場合)において、各動作を1回としてもよいし、複数種類の動作のうちの一部の特定の種類の動作のみ(例えば、動作Aのみ)を1回としてもよい。期間Aにおいても上役物32A及び/又は下役物32Bを動作させてもよい。
パチンコ遊技機1の背面に、大当りの抽選確率を設定できるスイッチ(店員が操作でき、遊技者は操作できないスイッチ)を設けてもよい。この場合、例えば、大当りの抽選確率として、高確率の第1確率と、第1確率より低い第2確率とを、前記スイッチにより設定可能とする(確率は、3種類以上あってもよい)。そして、高確率の第1確率が設定されているときに、当該第1確率が設定されていることを示唆する高設定示唆演出(画像表示装置5に演出画像を表示する演出、遊技効果ランプ9等を使用した演出、役物を使った演出等)を実行可能とする(例えば、前記確率は、主基板11から演出制御コマンドにより演出制御基板12に通知され、演出制御基板12が実行を制御する)。高設定示唆演出では、期間Bにおける上役物32Aや下役物32Bの動作内容を変えたり、期間Bにおいて上役物32Aや下役物32Bの代わりに他の役物を動作させたりしてもよい。これにより、遊技の興趣が向上する。
例えば、デモ回数カウンタのクリア(リセット)条件は、可変表示の開始(変動開始時のコマンドの受信)、メニュー画像の表示(プッシュボタン31Bの操作)以外であってもよい。当該クリア条件は、例えば、遊技の開始であればよい。遊技の開始とは、始動入賞が発生したときや遊技者が打球操作ハンドルを握って遊技球を遊技領域に打込むときなどである(これらを所定のセンサ等で検出する。始動入賞の発生は、始動入賞時に主基板11から送信されてくるコマンドにより検出してもよい。)。打球操作ハンドルを握ることで遊技開始となる場合には、打球操作ハンドルにセンサを設けて当該センサにより打球操作ハンドルを握ったことが検出されたことを条件とすればよい。
上記では、上役物32Aと下役物32Bとを複数の役物として説明した。また、複数の役物は、同時に進出位置から待機位置へ移動すると干渉する構造であった。しかし、役物の数はさらに複数あってもよく、全ての役物のうち少なくとも一部が待機位置から進出位置へ移動したときに干渉するようなものであればよい。複数の役物は、互いに干渉しないものであってもよい。
上記では、遊技者のプッシュボタン31Bへの操作に基づいて画像表示装置5に表示される画像として、メニュー画像132を示した。しかしながら、遊技者の操作に基づいて画像表示装置5に表示される画像は、メニュー画像132以外の画像であってもよい。たとえば、客待ちデモ状態が終了することを示す画像であってもよいし、のめり込み防止に関する画像であってもよい。
遊技者のプッシュボタン31Bへの操作がなされることを条件として、複数の役物が進出位置から待機位置へ移動してもよい。しかしながら、複数の役物が進出位置から待機位置へ移動する条件はその他の条件であってもよい。
上記では、複数の役物のうちメニュー画像132と重なる位置にある上役物32Aが下役物32Bよりも大きいものついて説明した。しかしながら、複数の役物のうちメニュー画像132と重なる位置にある役物がメニュー画像132と重ならない位置にある役物より小さいものであってもよい。このような場合においてもメニュー画像132と重なる位置にある小さい役物の方が、メニュー画像132と重ならない位置にある大きい役物よりも先に進出位置から待機位置へ移動するようにすればよい。このようにすれば、進出位置に役物が存在していてもメニュー画像132を迅速に遊技者に認識させることができる。特に、小さい役物が初期カーソルにある場合には、初期カーソルを迅速に遊技者に認識させることができる。
上記では、客待ちデモ状態中と可変表示中とで複数の役物の動きが同じであった。しかし、大当り期待度の高いスーパーリーチはずれの可変表示中の複数の役物の動作と客待ちデモ状態中の複数の役物の動作とが同じであってもよい。また、大当り遊技中に確変大当りへ昇格する演出を実行する遊技機において、確変大当りへ昇格する演出を実行するときの複数の役物の動作が客待ちデモ状態中の複数の役物の動作と同じであってもよい。
上記では、客待ちデモ状態中以外の状態において複数の役物が動作するようにしてもよい。たとえば、可変表示中に複数の役物を進出位置から待機位置へ移動する動作を実行する遊技機においては、飾り図柄に重なっている位置にある役物から先に動作させるようにしてもよい。また、保留表示や実行されている当該変動を示すアクティブ表示に重なっている役物から先に動作させるようにしてもよい。
複数の役物が所定期間進出位置に移動している演出モードを設けてもよい。そして、当該演出モードは、たとえば、30回転等の可変表示が実行することを契機に終了するようにしてもよい。このような場合に、演出モードが終了したときには、演出表示装置の画面上において大きい領域を占める役物から順に待機位置へ動作するようにしてもよい。
液晶画面上に擬似的な画像(上記画像Y1及びY2)を表示する場合、画面上に表示されている面積の大きい画像から順に移動(消去)するようにしてもよい。また、擬似的な画像からなる役物と実物の役物とを設け、画面上に表示されている面積の大きい役物から順に画面上から移動するようにしてもよい。また、メニュー画像が表示される場合には、メニュー画像に重畳表示される画像から移動するようにすればよい。
上記特徴は、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて表示手段における図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組合せになると、所定数のメダルが遊技者に払出されるスロットマシン(スロット機)に適用することも可能である。スロットマシンにおいては、演出表示装置の前方に待機位置から進出位置へと移動可動な複数の役物を設けたときに、前述した制御が実行されるようにすればよい。
のめり込み防止に関する注意喚起が音の出力や光の発光により実行されてもよい。そして、のめり込み防止に関する注意喚起が実行される状況により表示態様のみではなく音や光の態様が異なるようにしてもよい。なお、表示を変えずに音と光とのみの態様変えてもよいし、音は同じであるが、表示と光との組合わせの態様を変えてもよい。
のめり込み防止に関する注意喚起を客待ちデモ状態中や大当り遊技状態のタイミング以外のタイミングで実行されるようにしてもよい。たとえば、可変表示中にのめり込み防止に関する注意喚起が実行されるようにしてもよい。このような場合には、のめり込み防止に関する注意喚起を複数変動に亘って出すものでもよいし、一変動内のみで出すようなものでもよい。また、のめり込み防止に関する注意喚起を出すタイミングとして、時短終了後の1回転目のタイミングや、電源が投入された朝一番のタイミングや、可変表示が1000回実行されたときのタイミングであってもよい。
遊技者あるいは店側でのめり込み防止に関する注意喚起を実行する頻度、タイミング、場面等を変更できるようにしてもよい。たとえば、元々のめり込み過ぎるまで遊技をすることがないという遊技者にとっては、のめり込み防止に関する注意喚起を不快に感じる恐れがある。よって、遊技者がプッシュボタン31B等の操作手段を用いメニュー画像からのめり込み防止に関する注意喚起の実行を制限できるようにしてもよい。
上記では、のめり込み防止に関する注意喚起表示を他の注意喚起表示と同一の表示期間において表示可能であり、他の注意喚起表示をフェードインした後に、のめり込み防止に関する注意喚起表示をフェードインさせる表示制御を行なっていた。しかしながら、のめり込み防止に関する注意喚起表示を先にフェードインさせた後に、他の注意喚起表示をフェードインさせるようにしてもよい。このようにすれば、のめり込み防止に関する注意喚起表示の表示期間を長くとることができる。
上記では、のめり込み防止に関する注意喚起表示を他の注意喚起表示と同一の表示期間において表示可能であり、他の注意喚起表示をフェードインした後に、のめり込み防止に関する注意喚起表示をフェードインさせる表示制御を行なっていた。しかしながら、のめり込み防止に関する注意喚起表示と他の注意喚起表示とを同一のタイミングでフェードインさせた後に、いずれか一方の表示を先にフェードアウトしてもよい。
上記では、のめり込み防止に関する注意喚起表示と他の注意喚起表示とを同一のタイミングでフェードインした後に、同一のタイミングでフェードアウトするようにしてもよい。また、のめり込み防止に関する注意喚起表示と他の注意喚起表示とを同時にフェードイン(またはフェードアウト)するときと、異なるタイミングでフェードイン(またはフェードアウト)するときとで表示態様を異ならせるようにしてもよい。
上記では、大当り遊技状態の終了時にエンディング画像138とともに、取り忘れ防止画像137とのめり込み防止画像136とが表示された後に、製造者画像139が表示される場合を説明した。そして、取り忘れ防止画像137とのめり込み防止画像136とは一度消去された後に、製造者画像139とともにのめり込み防止画像131が再び表示されていた。しかしながら、エンディング画像138が表示されているときに表示されたのめり込み防止画像は、製造者画像139の表示が終了するまで表示し続けるようにしてもよい。具体的には、のめり込み防止画像を表示したままで、エンディング画像138と取り忘れ防止画像137の表示から製造者画像139の表示に切替わるようにすればよい。
上記では、大当り遊技状態の終了時にエンディング画像138とともに、取り忘れ防止画像137とのめり込み防止画像136とが表示された後に、製造者画像139が表示される場合を説明した。しかし、大当り遊技状態の終了時にエンディング画像138を表示した後に、製造者画像139を表示し、その後、取り忘れ防止画像137とのめり込み防止画像136とを表示してもよい。そして、大当りが連続した場合には、2回目以降の大当りにおいて製造者画像139を表示した後に、取り忘れ防止画像137とのめり込み防止画像136とを表示しないようにしてもよい。
上記では、客待ちデモ状態のときよりも大当り終了時のエンディング期間のときの方が、のめり込み防止画像の表示期間が短い場合について説明した。しかしながら、大当り終了時のエンディング期間のときよりも客待ちデモ状態のときの方が、のめり込み防止画像の表示期間が短いようにしてもよい。このようにすれば、エンディング期間のときの表示期間を長くすることにより、好適に注意喚起表示を実行することができる。
上記では、客待ちデモ状態のときよりも大当り終了時のエンディング期間のときの方が、のめり込み防止画像の表示面積が小さい場合について説明した。しかしながら、大当り終了後のエンディング期間のときよりも客待ちデモ状態のときの方が、のめり込み防止画像の表示面積が小さくなるようにしてもよい。このようにすれば、エンディング期間において、好適に注意喚起表示を実行することができる。
上記では、客待ちデモ状態のときと大当り終了時のエンディング期間のときとで、のめり込み防止画像の素材として同じ素材を用いるようにしてもよい。このようにすれば、データ容量を削減することができる。
上記では、客待ちデモ状態のときよりも大当り終了時のエンディング期間のときの方が、のめり込み防止画像の表示位置が目立たない位置で表示される場合を説明した。しかしながら、大当り終了時のエンディング期間のときよりも客待ちデモ状態のときの方が、のめり込み防止画像の表示位置が目立たない位置で表示されるようにしてもよい。このようにすれば、エンディング期間のときの表示位置を目立たせることができ、好適に注意喚起表示を実行することができる。
上記では、客待ちデモ状態中は、画面の隅で常にのめり込み防止に関する注意喚起が実行されるようにしてもよい。また、前述した実施の形態では、始動入賞が発生しデモ状態が終了したときには、すぐにのめり込み防止に関する注意喚起を終了してもよいし、始動入賞が発生した後の所定期間のめり込み防止に関する注意喚起を実行した後に終了するようにしてもよい。
上記では、大当りのエンディング期間において、図8−14(h)に示したような他の注意喚起表示が実行されるようにしてもよい。このような場合であっても、まずエンディング画像としてエンディング映像を表示し、モードの表示や大当り後の確変回数(または時短回数)といった遊技に関する情報を表示した後に、他の注意喚起表示が表示されるようにすればよい。また、他の注意喚起表示は、製造者画像139が表示された後に表示されるようにしてもよい。
上記では、1回目の大当りでは、取り忘れ防止画像137と、のめり込み防止画像136とが表示され、連続した2回目以降の大当りでは、取り忘れ防止画像137が表示されず、のめり込み防止画像136のみが表示される場合について説明した。しかしながら、1回目の大当りと2回目以降の大当りとで注意喚起の態様が異なるものではなく、2回目までの大当りと3回目以降の大当りとで注意喚起の態様が異なるものでもよく、大当りが所定回数連続したことを条件として注意喚起の態様が異なるものでもよい。たとえば、大当りが5回までは、取り忘れ防止画像137を表示せず、のめり込み防止画像136のみを表示し、大当りが5回以上連続したときは、取り忘れ防止画像137とともにのめり込み防止画像136も表示されないように制限してもよい。
上記では、確変状態には制御されるが出玉を得られない突然確変大当りを設けてもよい。そして、突然確変大当りに制御された場合には、1回目の大当りまたは連続した大当りに関係なく取り忘れ防止画像137とともにのめり込み防止画像136を表示しないようにしてもよい。このように、不利な大当りに当選したときには、有利な大当りに当選したときと異なる態様としてもよい。
上記では、確変大当りのときには、取り忘れ防止画像137を表示せず、のめり込み防止画像136のみを表示し、通常大当りのときには、取り忘れ防止画像137を表示するとともに、のめり込み防止画像136を表示してもよい。このように、大当りの種類により注意喚起の態様を異ならせるようにしてもよい。
上記では、客待ちデモ状態のときとエンディング期間のときとのいずれにおいても、表示される文字の内容が同じのめり込み防止画像を画像表示装置5に表示可能であった。しかしながら、のめり込み防止画像は、文字の内容が全く同じものに限らず、表現が類似しており同じ情報を伝えるものであれば別の態様であってもよい。
上記では、大当り遊技状態に制御される前に選択したキャラクタの種類により、メニュー画像におけるのめり込み防止に関する注意喚起の実行態様が異なっていた。しかしながら、大当り遊技状態に制御される前に選択したキャラクタの種類により、大当り遊技状態終了時のエンディング期間におけるのめり込み防止に関する注意喚起の実行態様が異なるようにしてもよい。また、通常遊技状態において複数種類の演出モードを設定可能とし、その設定されたモードに応じて、客待ちデモ状態中やエンディング期間中ののめり込み防止に関する注意喚起の実行態様が異なるようにしてもよい。
上記では、注意喚起としてのめり込み防止画像の表示態様と、のめり込み防止の表示に対応する音の出力とが含まれているようにしてもよい。そして、遊技者が選択したモードによってのめり込み防止画像として共通の画像を表示し、のめり込み防止の表示に対応する音として異なる音を出力するようにしてもよい。
上記では、のめり込み防止画像の表示の有無を設定可能なスイッチを設けてもよい。たとえば、このようなスイッチは、演出制御基板12の所定位置に設けるようにすればよい。そして、スイッチをONした状態で電源が投入されることにより、節電モードを実行するか否かの設定と、のめり込み防止画像の表示の有無の設定が実行できるようにすればよい。このようにすれば、遊技店側において好適にのめり込み防止に関する注意喚起を実行することができる。なお、のめり込み防止画像の表示の有無とは別に、のめり込み防止画像の表示の大小や表示位置を変更できる操作手段が別途設けられていてもよい。
上記では、初期化時には、客待ちデモ状態の最初のタイミングである期間Aの頭からの画面が表示され、停電復旧時には、客待ちデモ状態の途中のタイミングであるその他注意喚起表示とのめり込み防止表示が実行されるタイミングの画面から表示される場合について説明した。しかし、初期化時と停電復旧時とでのめり込み防止に関する注意喚起を実行するタイミングが異なっていればよく、別のタイミングであってもよい。たとえば、初期化時に通常背景を15秒程度表示し、その後、客待ちデモ状態を開始させ、最後のタイミングでのめり込み防止表示が実行されてもよい。また、停電復旧時には、その他注意喚起表示を実行することなくのめり込み防止表示が実行されるようにしてもよい。
上記では、図8−14の客待ちデモ状態中の方が、図8−15のメニュー画像の表示中よりものめり込み防止表示を画面の中央で大きく表示するようにしてもよい。このようにすれば、状況に合わせのめり込み防止に関する注意喚起を好適に実行することができる。なお、メニュー画像の表示中の方が客待ちデモ状態中よりものめり込み防止表示の表示面積が大きくなるようにしてもよい。また、客待ちデモ状態中とメニュー画像の表示中とで、のめり込み防止表示の表示位置が異なることにより遊技者からの見えやすさが異なるようにしてもよい。
上記では、画面輝度を低下させた節電モード中においても客待ちデモ状態中の演出が継続されていた。しかしながら、節電モード中は客待ちデモ状態中の演出を実行しないようにしてもよい。
上記では、客待ちデモ状態中において、のめり込み防止画像を常に表示するようにしてもよい。このような場合に、節電モード中において、のめり込み防止画像の表示を消去するようにしてもよい。このようにすれば、節電モード中にさらにのめり込み防止画像を表示しないようにすることで、節電モード中に可動意欲が著しく低下することを防止することができる。
上記では、遊技者が選択操作可能な選択演出として楽曲の変更に関するものについて説明した。しかし、選択演出で変更される演出は、楽曲以外のものであってもよい。たとえば、選択演出で変更される演出は、背景変化の演出、映像変化の演出、キャラクタ変化の演出等であってもよい。このような場合に、一度選択されていたものが再度選択された場合に演出を引継ぐようにすればよい。具体的には、プッシュボタン操作により背景を変化させることを予約できる遊技機において、背景を変化させようとしたが、現在の背景のままにしたいと思ったときは、現在の背景での演出が継続(たとえば現在の背景での音楽が継続して流れる等)されるようにしてもよい。
上記では、楽曲の選択演出は、大当り中に実行可能である場合について説明した。しかしながら、楽曲の選択演出をラッシュ中に実行できるようにしてもよいし、非KT状態中で実行できるようにしてもよい。このような場合には、選択演出を実行できる期間を複数設け、変動回数により変動回数が少ない場合(1〜10回)の期間と変動回数が多い場合(70〜100回)の期間とで楽曲の選択演出が実行されるようにしてもよい。なお、選択演出を客待ちデモ中に実行するようにしてもよい。たとえば、客待ちデモ中にプッシュボタンを操作することによりメニュー画像を開くことができ、当該メニュー画像内においてパチンコ遊技機の音量や光量を調整したり、演出の実行頻度を変更できるようにしてもよい。
上記では、図8−18(e)に示すように、現在実行されている項目が「戻る」という文字に変更される場合を説明した。しかしながら、文字に変化するのではなく、現在実行されている項目の色や形が異なるものであってもよい。
上記では、楽曲のサビ部分から再生される場合を説明した。楽曲によっては、「サビ」以外の部分(Aメロなど)から再生されるようにしてもよいし、楽曲によって再生される部分を異ならせてもよい。
大当り遊技状態の大当り期間を、アタッカー開放を繰り返す期間、つまり、ラウンド遊技期間としてもよい。
前述した楽曲選択の各種制御は、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて表示手段における図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組合せになると、所定数のメダルが遊技者に払出されるスロットマシン(スロット機)に適用することも可能である。スロットマシンにおいては、客待ちデモ状態中と、ビッグボーナスやATといった遊技者にとって有利な有利状態が終了したときとに、のめり込み防止表示が実行されるようにすればよい。また、スロットマシンにおいては、筐体に設けられたプッシュボタンや十字キーにより楽曲の選択や決定操作が実行されるようにすればよい。
上記では、遊技者にとって有利な有利状態として、大当り遊技状態を代表例として説明した。しかし、これに限らず、遊技者にとって有利な有利状態としては、高確率状態(確変状態)、時短状態、および、高ベース状態等のその他の有利状態が含まれてもよい。
上記として、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出す遊技機を説明したが、遊技媒体が封入され、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出すことなく遊技点(得点)を加算する封入式の遊技機を採用してもよい。封入式の遊技機には、遊技媒体の一例となる複数の玉を遊技機内で循環させる循環経路が形成されているとともに、遊技点を記憶する記憶部が設けられており、玉貸操作に応じて遊技点が記憶部に加算され、玉の発射操作に応じて遊技点が記憶部から減算され、入賞の発生に応じて遊技点が記憶部に加算されるものである。
上記では、たとえば「1」〜「9」の複数種類の特別図柄や飾り図柄を可変表示し表示結果を導出表示する場合を示したが、可変表示は、そのような態様にかぎられない。たとえば、可変表示される図柄と導出表示される図柄とが必ずしも同じである必要はなく、可変表示された図柄とは異なる図柄が導出表示されるものであってもよい。また、必ずしも複数種類の図柄を可変表示する必要はなく、1種類の図柄のみを用いて可変表示を実行するものであってもよい。この場合、たとえば、その1種類の図柄表示を交互に点灯および点滅を繰り返すことによって、可変表示を実行するものであってもよい。そして、この場合であっても、その可変表示に用いられる1種類の図柄が最後に導出表示されるものであってもよいし、その1種類の図柄とは異なる図柄が最後に導出表示されるものであってもよい。
上記では、「割合(比率、確率)」として、0%を越える所定の値を具体例に挙げて説明した。しかしながら、「割合(比率、確率)」としては、0%であってもよい。たとえば、所定の遊技期間における所定の遊技状態1の発生割合と他の遊技状態2との発生割合とを比較して、「一方の発生割合が他方の発生割合よりも高い」とした場合には、一方の遊技状態の発生割合が0%の場合も含んでいる。
上記では、可変表示の表示結果を確変大当りとすることが決定されたときの可変表示結果が導出表示された後、大当り遊技状態の終了後に、無条件で確変状態に制御される確変状態制御例を示した。しかし、これに限らず、特別可変入賞球装置20における大入賞口内に設けられた特定領域を遊技球が通過したことが検出手段により検出されたときに、確変状態に制御される、確変判定装置タイプの確変状態制御が実行されるようにしてもよい。
(特徴部121AK等の構成)
特徴部121AK等を一例とする遊技機等を下記に列挙する。
(1)遊技を行なうことが可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1など)であって、
可動物(例えば、上役物32A及び下役物32Bなど)と、
前記可動物の動作を制御する動作制御手段(例えば、演出制御基板11など)と、を備え、
前記動作制御手段は、
非遊技中(例えば、客待ちデモ状態など)に前記可動物を動作させることが可能であり(例えば、図8−4参照)、
前記非遊技中に前記可動物を動作させた回数が所定回数(例えば、5回など)に達した場合、特定条件(例えば、遊技が開始されることなど)が成立するまで前記可動物を動作させない(例えば、図8−4参照)、
遊技機。
「非遊技中」は、遊技が進行していない状態であればよく。客待ちデモ状態以外の状態としてもよい。
「可動物」は、役物の他、他の部材であってもよい。可動物を構成する部材は、1つでも複数でもよい。
「可動物を動作させた回数」に関して、可動物の動作の一部を1回と数えてもよい。
「所定回数」は、1回などとしてもよい。可動物を複数設け、各可動物について、「所定回数」を設定してもよい。例えば、下役物32Bは、3回目以降の期間Bでは動作せず、上役物32Aは、5回目以降の期間Bでは動作しないようにしてもよい(この場合、3回目、4回目の期間Bでは、上役物32Aのみ動作させる。このとき、下役物32Bを模した画像を画像表示装置5に表示してもよい)。
「特定条件」(例えば、デモ回数カウンタのクリア条件)は、可変表示の開始(変動開始時のコマンドの受信)、メニュー画像の表示(プッシュボタン31Bの操作)以外であってもよい。「特定条件」は、例えば、遊技の開始であればよい。遊技の開始とは、始動入賞が発生したときや遊技者が打球操作ハンドルを握って遊技球を遊技領域に打込むときなどである(これらを所定のセンサ等で検出する。始動入賞の発生は、始動入賞時に主基板11から送信されてくるコマンドにより検出してもよい。)。打球操作ハンドルを握ることで遊技開始となる場合には、打球操作ハンドルにセンサを設けて当該センサにより打球操作ハンドルを握ったことが検出されたことを条件とすればよい。
上記構成によれば、非遊技中に、可動物を制限無く動作させる場合よりも、可動物やその駆動機構の寿命を延ばすことができ、可動物を非遊技中に好適に動作させることができる。
(2)遊技を行なうことが可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1など)であって、
可動物(例えば、上役物32A及び下役物32Bなど)と、
前記可動物の動作を制御する動作制御手段(例えば、演出制御基板11など)と、を備え、
前記動作制御手段は、
非遊技中(例えば、客待ちデモ状態など)に前記可動物を動作させることが可能であり(例えば、図8−4参照)、
前記非遊技中に前記可動物の動作時間が所定時間(例えば、5回分の動作時間など)を超えた場合、特定条件(例えば、遊技が開始されることなど)が成立するまで前記可動物を動作させない(例えば、図8−4参照)、
遊技機。
「所定時間」は、可動物の動作回数により特定してもよい(1回の役物の動作時間×動作回数)。また、例えば、期間Bにおいて、演出制御用CPU120は、可動物(上役物32A等)の動作時間をタイマで計測し(例えば、表示制御部123は、演出制御用CPU120に、上役物32A等の動作開始及び動作終了を通知し、演出制御用CPU120が、当該動作開始から動作終了までの時間を計測する)、計測した動作時間(動作が複数回であれば、複数回の動作の動作時間の合計)が所定時間を超えたときに、「可動物の動作時間が所定時間を超えた」と判定してもよい。計測する動作時間は、役物が進出位置等で停止している時間を含めてもよいし(例えば、上役物32Aが待機位置にいない期間すべて)、役物が進出位置等で停止している時間を含めなくてもよい(例えば、上役物32Aが待機位置にいない期間−上役物32Aが進出位置で停止している時間等の停止時間)、なお、当該動作時間により、上記「可動物を動作させた回数」を特定してもよい(動作時間÷1回の役物の動作時間)。
他の用語の説明は、上記(1)に準じる。
上記構成によれば、非遊技中に、可動物を制限無く動作させる場合よりも、可動物やその駆動機構の寿命を延ばすことができ、可動物を非遊技中に好適に動作させることができる。
(3)前記遊技機は、
デモ画像(例えば、デモ映像Aなど)を表示する表示手段(例えば、画像表示装置5など)をさらに備え、
非遊技中において遊技が進行しない状態が一定期間継続したあと(例えば、期間A経過後)に、前記デモ画像が前記表示手段に表示され(例えば、期間Bにおいて、デモ映像Aが再生されることなど)、
前記可動物は、前記デモ画像に関連して動作する(例えば、上役物32A及び下役物32Bは、デモ映像Aに関連して動作するなど)、
ようにしてもよい。
上記構成によれば、デモ画像と可動物とにより遊技の促進を行うことができる。
(4)前記遊技機は、
前記動作制御手段が前記可動物を動作させないときに、当該可動物に対応した画像(例えば、上役物32Aを模した画像Y1及び下役物32Bを模した画像Y2など)を表示する表示手段をさらに備える、
ようにしてもよい。
上記構成によれば、可動物に対応した画像により可動物が動作しないときでも遊技の促進を行うことができる。
(5)前記遊技機は、
前記可動物は、動作するときに、待機位置から移動し、
前記動作制御手段は、前記可動物の動作中に所定条件(例えば、メニュー画像の表示、可変表示の開始など)が成立した場合、当該可動物を動作の途中で前記待機位置に戻す(例えば、図8−8(A)及び(B)のパターンA及びBで上役物32A及び下役物32Bを待避させるなど)、
ようにしてもよい。
「所定条件」は、例えば、上記「特定条件」と同様に、遊技の開始であればよい(説明は、上記に準じる)。「所定条件」は、前記の「特定条件」と同じであってもよい。
上記構成によれば、所定条件の成立後、可動物を速やかに待機位置に戻すことができる。
(6)前記遊技機は、
可変表示の実行中に特定演出(例えば、リーチ演出など)を実行する特定演出実行手段(例えば、演出制御基板12など)をさらに備え、
前記所定条件は、可変表示の開始(例えば、可変表示の開始など)を含み、
前記動作制御手段は、前記特定演出に関連して前記可動物を動作させることが可能であり(例えば、リーチ演出に関連して上役物32A及び下役物32Bを動作させるなど)、
可変表示の開始から前記特定演出における前記可動物の動作開始までの期間は、前記可変表示の開始により前記可動物を前記待機位置に戻すまでの期間よりも長い(例えば、図8−11など)、
ようにしてもよい。
上記構成によれば、可動物が待機位置に戻る前に特定演出が開始してしまうことを防止できる。
(7)前記遊技機は、
複数の可動物(例えば、上役物32A及び下役物32Bなど)と、
遊技者の動作を検出する動作検出手段(例えば、プッシュボタン35Bなど)と、
前記動作検出手段により遊技者の動作が検出されたことに基づいて所定画像(例えば、メニュー画像など)を表示する表示手段(例えば、演出制御基板12及び画像表示装置5など)と、を備え、
前記所定条件は、前記動作検出手段により前記遊技者の動作が検出されたことを含み(例えば、メニュー画像の表示など)、
前記動作制御手段は、
前記非遊技中に前記複数の可動物を前記表示手段に表示された前記所定画像に重畳する位置に移動させることが可能であり(例えば、図8−9など)、
前記動作検出手段により前記遊技者の動作が検出された場合に、前記複数の可動物のうち前記所定画像(表示手段としてもよい。)に重畳する面積の大きいもの(例えば、上役物32Aなど)から順に前記待機位置へ移動させる(例えば、図8−9など)、
ようにしてもよい。
上記構成によれば、所定画像を早く見やすくすることができる。
(8)前記遊技機は、
可変表示の実行中に特定演出(例えば、リーチ演出など)を実行する特定演出実行手段(例えば、演出制御基板12など)と、
前記非遊技中に所定演出(例えば、デモ映像Aの再生など)を実行する所定演出実行手段(例えば、演出制御基板12など)と、をさらに備え、
前記動作制御手段は、前記特定演出及び前記所定演出それぞれに関連して前記可動物を動作させることが可能であり(例えば、リーチ演出やデモ演出Aに関連して上役物32A及び下役物32Bを動作させるなど)、
前記特定演出に関連して前記可動物を動作させるときの動作態様と、前記所定演出に関連して前記可動物を動作させるときの動作態様とは、共通(一部共通でも、すべて共通でもよい。)しており(例えば、上役物32A及び下役物32Bの動作態様は共通など)、
前記特定演出と前記所定演出とは、少なくとも一部が異なる(例えば、画像表示装置5に表示される画像が異なるなど。図8−10参照)、
ようにしてもよい。
「前記特定演出と前記所定演出とは、少なくとも一部が異なる」とは、以下の態様を含む。(ア)演出画像のみが異なる。(イ)音声やランプの点灯態様のいずれかのみが異なる。(ウ)演出画像、音声、ランプの点灯態様がすべて異なる。(エ)演出画像の一部のみが異なる。
上記構成によれば、周囲の者(客、店員など)が、現在が遊技中であると勘違いしてしまうことを防止できる。また、特定演出が大当り確定の演出など大当り期待度の高いものである場合、所定演出実行時における可動物の動作により、周囲の者(客、店員など)が、大当りが発生する等と誤解することを防止できる。
(9)前記遊技機は、
前記非遊技の期間は、演出図柄(例えば、飾り図柄など)が表示される第1期間(例えば、期間Aなど)と、デモ画像(例えば、デモ映像Aなど)が表示される第2期間(例えば、期間Bなど)とを含み、
前記動作制御手段は、前記可動物を前記第1期間では動作させず前記第2期間に動作させる(例えば、図8−2参照)、
ようにしてもよい。
上記構成によれば、周囲の者(客、店員など)が、現在が遊技中であると勘違いしてしまうことを防止できる。また、特定演出が大当り確定の演出など大当り期待度の高いものである場合、演出図柄表示時における可動物の動作により、周囲の者(客、店員など)が、大当りが発生する等と誤解することを防止できる。
(10)前記遊技機は、
遊技に対するのめり込み防止に関する注意喚起(例えば、注意喚起表示の表示)を実行可能な注意喚起手段(例えば、演出制御基板12など)をさらに備える、
ようにしてもよい。
上記構成によれば、遊技に対するのめり込みを防止できる。
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。