JP4234336B2 - フラットケーブルと接続端子の接続方法及び接続装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気機器や自動車等の電気配線に用いるフラットケーブルと接続端子の接続方法及び接続装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電気機器や自動車等の電気配線にフラットケーブルが用いられるようになってきており、このフラットケーブルの接続方法として、図5に示すように少なくとも1条のフラット導体1がフラット絶縁被覆層2で被覆されて構成されている少なくとも1条のフラットケーブル3に、端子部4に連接した端子板部5の両側にクリンプ片6,6を突設した構造の接続端子7のクリンプ片6,6をフラット導体1の箇所で突き刺し、図6に示すようにフラットケーブル3を突き抜けたクリンプ片6,6の先端を互いに向かい合う方向に曲成して加締める技術が開発されている。この場合に用いられているフラットケーブル3のフラット導体1は、従来の丸電線の断面積に換算して0.3 sqmmや0.5 sqmmに相当するものである。
【0003】
最近では、高密度信号回路として、従来の丸電線の断面積に換算して0.3 sqmmより小さいものに相当する、断面の幅がさらに狭く、導体厚さが薄い、フラット導体1を細かいピッチで配置したファインピッチのフラットケーブル3が用いられるようになってきたため、より高精度の接続方法が考えられようになってきている。この接続方法は、フラット導体1に対応するところでクリンプ片6,6をフラットケーブル3に突き刺す突き刺し工程と、フラットケーブル3を突き抜けたクリンプ片6,6の先端を円弧状に曲成して加締める曲成加締め工程とを別に行う接続方法である。
【0004】
例えば、図7に示すように、突き刺し工程では、フラットケーブル3の下に配置して該フラットケーブル3を受けると共に表面に各側のクリンプ片6を受ける各クリンプ片受け溝8とフラットケーブル3を突き抜けたクリンプ片6の先端を円弧状に曲成して加締めるクリンプ片曲成加締め凹部9とが並設されたフラットケーブル受け金具10を用いて、接続すべきフラット導体1が2つのクリンプ片受け溝8の上に存在するようにしてフラットケーブル3をフラットケーブル受け金具10上に配置し、このフラット導体1の幅内にクリンプ片6,6が下向きに存在するようにして接続端子7を配置する。そして、その上に配置したアンビル11で、ガイド部材12によりガイドしつつ接続端子7を加圧し、クリンプ片6,6がフラット絶縁被覆層2とフラット導体1とを突き抜けるようにしてフラットケーブル3に突き刺す。フラットケーブル3を突き抜けた各クリンプ片6の先端部が各クリンプ片受け溝8に入る。
【0005】
次に、フラットケーブル受け金具10を矢印Aで示すように下げて、各クリンプ片6の先端部を各クリンプ片受け溝8から外し、次に該フラットケーブル受け金具10を矢印B方向に移動し、各クリンプ片6の先端部をクリンプ片曲成加締め凹部9に対応させる。かかる状態で、フラットケーブル受け金具10を矢印C方向に上昇させて各クリンプ片6の先端部をクリンプ片曲成加締め凹部9に嵌める。
【0006】
かかる状態で、曲成加締め工程で、アンビル11にて、ガイド部材12のガイドにより接続端子7を加圧して、クリンプ片曲成加締め凹部9により各クリンプ片6の先端を円弧状に曲成して加締める。
【0007】
また、コスト的優位性から、フラットケーブル3も、従来の高価なポリエチレンテレフタレートフィルムを接着剤によりフラット導体1の両面に張り付けた構成したフレキシブルフラットケーブル(FFC)から比較的柔軟性のある例えばポリブチレンテレフタレート(PBT)等のプラスチックを用いたより安価な押出し被覆型のフラットケーブルが使われるようになってきている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述した従来技術では、例えば自動車の実際の厳しい使用環境を想定した、サーマルショック試験等の信頼性試験において初期の接触抵抗値は下げることができるが、まだまだ接続作業による接触抵抗のバラツキが大きいという問題点があった。この傾向は、特にFFCと比較して腰の弱い押出し被覆型のフラットケーブルに対して強く、価格的に優位な押出し被覆型フラットケーブルの採用の課題の1つになっていた。
【0009】
その原因は、本発明者等の検討の結果、図8に示すように、各クリンプ片6の先端をフラット導体1の箇所でフラットケーブル3に突き刺した際に、両側の各クリンプ片6の相互に向かい合う側の面にフラット導体1のそれぞれ一部の切断端部1aが伸びて各クリンプ片6に沿って対向している部分で、これらフラット導体1の伸びた切断端部1aの先端側が各クリンプ片6から離れてしまって、クリンプ片6とフラット導体1の伸びた切断端部1aの各部の接合部の接触圧力P1 ,P2 ,P3 が切断端部1aの先端に向かうにつれて小さくなってP1 >P2 >P3 となり、接触抵抗のバラツキが大きくなることが判明した。
【0010】
なお、両側の各クリンプ片6の相互に向かい合う側の面に、フラット導体1のそれぞれ一部の切断端部1aが伸びて各クリンプ片6に沿って対向するように形成することは、図7の両側のクリンプ片受け溝8の間の隔壁部13とその両側のクリンプ片6との隙間を、若干大きくすることにより達成することができる。
【0011】
本発明の目的は、クリンプ片とフラット導体との接触抵抗のバラツキの少ないフラットケーブルと接続端子の接続方法及び接続装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、少なくとも1条のフラット導体(1)がフラット絶縁被覆層(2)で被覆されて構成されている少なくとも1条のフラットケーブル(3)の下に、上面に開口した1対のクリンプ片受け溝(8,8)を有するフラットケーブル受け金具10を配置しておき、端子板部(5)の両側に1対のクリンプ片(6,6)が突設されている接続端子(7)のクリンプ片(6,6)をフラット導体の箇所でフラットケーブル(3)に突き刺してフラットケーブルを突き抜けたクリンプ片(6,6)の先端をクリンプ片受け溝(8,8)内に受け入れ、クリンプ片(6,6)をフラットケーブルに突き刺した際に生じるフラット導体の一部の切断端部(1a,1a)を両側のクリンプ片(6,6)に沿って伸ばして、伸びた切断端部(1a,1a)を接続端子の両側のクリンプ片(6,6)の相互に向かい合う側の面に接触させることにより接続端子とフラット導体との電気的な導通を図るフラットケーブルと接続端子の接続方法を対象としている。
【0013】
本発明のフラットケーブルと接続端子の接続方法では、1対のクリンプ片受け溝(8,8)の間の隔壁(13)の上端の両側面に、クリンプ片(6,6)をフラットケーブルに突き刺した際に伸びる切断端部(1a,1a)に接触して、該切断端部(1a,1a)を加圧する加圧傾斜面(14,14)を設けておき、切断端部(1a,1a)を加圧傾斜面(14,14)で加圧することにより、伸びた切断端部(1a,1a)をそれぞれのほぼ全長に亘ってクリンプ片(6,6)の向かい合う面に一定の接触圧力で接触させる。
【0014】
このように各クリンプ片をフラットケーブルに突き刺した際に、フラット導体のそれぞれ一部の切断端部を両側のクリンプ片の相互に向かい合う側の面に沿って伸ばして、伸びた切断端部をそのほぼ全長に亘ってクリンプ片の向かい合う面に一定の接触圧力で接触させると、クリンプ片とフラット導体との接触抵抗のバラツキの少ないフラットケーブルと接続端子の接続方法を得ることができる。
【0015】
また、本発明のフラットケーブルと接続端子の接続方法では、1対のクリンプ片受け溝(8,8)の間の隔壁(13)の上端の両側面に、クリンプ片(6,6)をフラットケーブルに突き刺した際に伸びる切断端部(1a,1a)に接触して、該切断端部(1a,1a)を加圧する加圧傾斜面(14,14)を設けておいて、切断端部(1a,1a)を加圧傾斜面(14,14)で加圧することにより、伸びた切断端部(1a,1a)をそれぞれのほぼ全長に亘ってクリンプ片(6,6)の向かい合う面に一定の接触圧力で接触させ、しかる後に、フラット導体の伸びた切断端部(1a,1a)と各クリンプ片(6,6)との接触状態を維持しつつフラットケーブルを突き抜けた1対のクリンプ片の先端を互いに向かい合う方向に曲成して加締める。
【0016】
この場合も、各クリンプ片をフラットケーブルに突き刺した際に、フラット導体のそれぞれ一部の切断端部を両側のクリンプ片に沿って伸ばして、伸びた切断端部をそのほぼ全長に亘ってクリンプ片の向かい合う面に一定の接触圧力で接触させるので、クリンプ片とフラット導体との接触抵抗のバラツキの少ないフラットケーブルと接続端子の接続方法を得ることができる。
【0017】
また、フラット導体の伸びた切断端部(1a,1a)とクリンプ片(6,6)との接触状態を維持しつつフラットケーブルを突き抜けた1対のクリンプ片の先端を互いに向かい合う方向に曲成して加締めるので、クリンプ片とフラット導体との接触抵抗のバラツキの少ないフラットケーブルと接続端子の接続方法を得ることができる。
【0018】
また、本発明は、上面に開口した1対のクリンプ片受け溝(8,8)を有して、少なくとも1条のフラット導体(1)がフラット絶縁被覆層(2)で被覆されて構成されている少なくとも1条のフラットケーブル(3)の下に配置されるフラットケーブル受け金具(10)と、前記ケーブル受け金具の上方に配置されて端子板部(5)の両側に1対のクリンプ片(6,6)が突設されている接続端子(7)を加圧するアンビル(11)とを備え、前記フラット導体を前記1対のクリンプ片受け溝(8,8)の上部に存在させた状態で前記接続端子を前記アンビルで加圧して前記接続端子のクリンプ片(6,6)を前記フラット導体の箇所で前記フラットケーブルに突き刺して、前記フラットケーブル(3)を突き抜けた端子板部の両側のクリンプ片(6,6)を前記クリンプ片受け溝内に受け入れ、 前記接続端子の両側のクリンプ片(6,6)を前記フラットケーブル(3)に突き刺した際に生じる前記フラット導体の一部の切断端部(1a,1a)を、前記接続端子の両側のクリンプ片に沿って伸ばして、前記フラット導体の伸びた切断端部(1a,1a)を前記クリンプ片(6,6)の相互に向かい合う面に接触させるように構成されたフラットケーブルと接続端子の接続装置を対象とする。
【0019】
本発明に係るフラットケーブルと接続端子の接続装置では、1対のクリンプ片受け溝(8,8)の間の隔壁(13)の上端の両側面に、接続端子の両側のクリンプ片に沿って伸びる切断端部(1a,1a)に接触して該切断端部(1a,1a)を加圧する加圧傾斜面(14,14)が設けられ、加圧接触面(14,14)は、伸びた切断端部(1a,1a)をそれぞれのほぼ全長に亘ってクリンプ片(6,6)の対向する面に一定の接触圧力で接触させるように設けられている。
【0020】
このように構成すると、クリンプ片をフラットケーブルに突き刺した際に、両側のクリンプ片の相互に向かい合う側の面に沿って生じている伸びた切断端部をそのほぼ全長に亘って各クリンプ片に一定の接触圧力で接触させることができるため、クリンプ片とフラット導体との接触抵抗のバラツキの少ないフラットケーブルと接続端子の接続装置を得ることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
図1乃至図3は本発明に係るフラットケーブルと接続端子の接続装置における実施の形態の一例を示したもので、図1は本例の接続装置の要部構成を示した縦断面図、図2は図1のA部の拡大図、図3は1対のクリンプ片受け溝の間の隔壁部に上端の両側面に設ける加圧傾斜面の一例を示す説明図である。これらの図では、フラットケーブル3はフラット導体1を絶縁被覆しているフラット絶縁被覆層2を省略して示している。
【0022】
本例のフラットケーブルと接続端子の接続装置では、図1及び図2に示すように、フラットケーブル受け金具10の1対のクリンプ片受け溝8,8の間の隔壁部13のクリンプ片受け溝8,8の入口にそれぞれ対応した部分に、接続端子の1対のクリンプ片6,6の先端をフラット導体1の箇所でフラットケーブル3に突き刺した際に、両側のクリンプ片6,6の相互に向かい合う側の面にフラット導体1のそれぞれの一部の切断端部1a,1aが伸びて各クリンプ片6に沿って対向している部分で、伸びた切断端部1a,1aをそのほぼ全長に亘ってクリンプ片6,6に一定の接触圧力で接触させる加圧傾斜面14,14がそれぞれ設けられている。すなわち、本発明に係わる接続装置では、クリンプ片受け溝8,8の間の隔壁13の上端の両側面に、接続端子の両側のクリンプ片の相互に向かい合う側の面に沿って伸びるフラット導体の切断端部1a,1aに接触して該切断端部1a,1aを加圧する加圧傾斜面14,14が設けられ、これらの加圧接触面14,14は、フラット導体の伸びた切断端部1a,1aをそれぞれのほぼ全長に亘ってクリンプ片6,6の互いに対向する面に一定の接触圧力で接触させるように形成されている。
【0023】
加圧傾斜面14の一例を示すと、図3に示すように、0.2 mmの半径で面取りをし、その円弧の端部に接線を、水平方向に0.1 mm行って、0.35mm下がる傾斜角度で傾斜させて引いて傾斜面を設けた構造になっている。この加圧傾斜面14の傾斜角度は、クリンプ片6やフラット導体1の材質や、クリンプ片6の形状、フラット導体1の厚み等により変わるものである。
【0024】
本例のフラットケーブルと接続端子の接続方法では、1対のクリンプ片受け溝8,8の間の隔壁部13の上端の両側面に加圧傾斜面14,14をそれぞれ設けたフラットケーブル受け金具10を用い、このフラットケーブル受け金具10の上面に、フラット導体1が1対のクリンプ片受け溝8に対応して上部に存在するようにフラットケーブルを配置し、かかる状態で接続端子7をアンビル11で加圧して各クリンプ片6をフラットケーブル3に突き刺す。
【0025】
このように各クリンプ片6の先端をフラット導体1の箇所でフラットケーブル3に突き刺すと、加圧傾斜面14の存在により、接続端子の両側のクリンプ片6,6の相互に向かい合う側の面に、フラット導体1のそれぞれ一部の切断端部1a,1aが伸びてクリンプ片6,6に沿って対向している部分を生じさせると共に、伸びた各切断端部1aをそのほぼ全長に亘って各クリンプ片6に一定の接触圧力で接触させることができる。即ち、各部の接合部の接触圧力P1 ,P2 ,P3 が一定になって、P1 =P2 =P3 となり、接触抵抗のバラツキが少ないフラットケーブル3と接続端子7の接続部を得ることができる。
【0026】
しかる後、フラットケーブル3を突き抜けた各クリンプ片6の先端部を、前述したように図6に示すフラットケーブル受け金具10の各クリンプ片受け溝8から外してクリンプ片曲成加締め凹部9に対向する位置に配置し、アンビル11で加圧してフラットケーブル3を突き抜けた各クリンプ片6の先端を互いに向かい合う方向に曲成して加締める際に、伸びた各切断端部1aと各クリンプ片6との接合部の接触状態を維持させつつ曲成して加締める。
【0027】
このようなフラットケーブルと接続端子の接続方法によれば、各クリンプ片6をフラットケーブル3に突き刺した際に、両側のクリンプ片6の相互に向かい合う側の面にフラット導体1のそれぞれ一部の切断端部1aを伸ばして各クリンプ片6に沿って対向させると共に伸びた各切断端部1aをそのほぼ全長に亘って各クリンプ片6に一定の接触圧力で接触させることができ、クリンプ片6とフラット導体1との接触抵抗のバラツキの少ないフラットケーブルと接続端子の接続方法を得ることができる。
【0028】
次に、このクリンプ片6とフラット導体1との接合部の接触状態を維持させつつ曲成して加締めるので、突き刺し時のクリンプ片6とフラット導体1との接合部の状態が維持されて、クリンプ片6とフラット導体1との接触抵抗のバラツキの少ないフラットケーブルと接続端子の接続方法を得ることができる。
【0029】
また、本発明のフラットケーブルと接続端子の接続装置では、フラットケーブル受け金具10の1対のクリンプ片受け溝8の間の隔壁部13で、各クリンプ片受け溝8の入口にそれぞれ対応した部分に、各クリンプ片6をフラットケーブル3に突き刺した際に、両側の各クリンプ片6の相互に向かい合う側の面にフラット導体1のそれぞれ一部の切断端部1aが伸びて各クリンプ片6に沿って対向している部分で、伸びた切断端部1aをそのほぼ全長に亘って各クリンプ片6に一定の接触圧力で接触させる加圧傾斜面14をそれぞれ設けている。すなわち、本発明においては、クリンプ片受け溝8,8の間の隔壁13の上端の両側面に、接続端子の両側のクリンプ片6,6の相互に向かい合う側の面に沿って伸びる切断端部1a,1aに接触して該切断端部1a,1aを加圧する加圧傾斜面14,14が設けられ、加圧接触面は、伸びた切断端部1a,1aをそれぞれのほぼ全長に亘ってクリンプ片6,6の対向する面に一定の接触圧力で接触させるように形成されている。このように構成すると、クリンプ片6,6をフラットケーブル3に突き刺した際に、両側のクリンプ片6,6の相互に向かい合う側の面に生じているフラット導体の伸びた切断端部1a,1aをそれぞれのほぼ全長に亘ってクリンプ片6,6に一定の接触圧力で接触させることができるため、クリンプ片6とフラット導体1との接触抵抗のバラツキの少ないフラットケーブルと接続端子の接続装置を得ることができる。
【0030】
図4は従来の接続方法と本発明の接続方法によって接続されたサンプルを+80℃、−30℃のサーマルショック試験に1000サイクルかけた結果であって、試験サンプルは板厚0.25mm、端子板部5の幅W=2.1 mmのクリンプ片6を、(A)は導体厚み0.15mm、導体幅Wc=2.5 mmのフラット導体1を有する押出し被覆型フラットケーブル3に本発明の方法により接続したもの、(B)は上記と同一寸法のフレキシブルフラットケーブルにクリンプ片の突き刺し位置をフラットケーブル受け金具10のクリンプ片受け溝8の中心から溝幅方向にずらす等の改良を加えた従来の接続方法により接続したもの、(C)はフラットケーブル受け金具を使用せず直接フラットケーブル受け金具10上でフラットケーブルにクリンプ片を突き刺し、加締め接続したものである。
【0031】
この図4に示す結果から明らかなように、フラットケーブル受け金具10を用いることが接続の必要条件であり、本発明のフラットケーブル受け金具10を用いて接続した方法(A)が従来方法(B)より各サイクル数で接触抵抗のバラツキの少ない安定した接続状態を示していて、押出し被覆型のフラットケーブルであっても従来のフレキシブルフラットケーブルを用いた接続方法と同等以上の接触抵抗のバラツキの少ない性能を示していることがわかる。
【0032】
【発明の効果】
本発明のフラットケーブルと接続端子の接続方法では、各クリンプ片の先端をフラット導体の箇所でフラットケーブルに突き刺した際に、両側のクリンプ片の相互に向かい合う側の面にフラット導体のそれぞれ一部の切断端部を伸ばして各クリンプ片に沿って対向させると共に伸びた各切断端部をそのほぼ全長に亘って各クリンプ片に一定の接触圧力で接触させるので、クリンプ片とフラット導体との接触抵抗のバラツキの少ないフラットケーブルと接続端子の接続方法を得ることができる。
【0033】
また、本発明に係るフラットケーブルと接続端子の接続装置では、1対のクリンプ片受け溝の間の隔壁部で、両側の各クリンプ片受け溝の入口に対応した位置に、伸びた切断端部をそのほぼ全長に亘って各クリンプ片に一定の接触圧力で接触させる加圧傾斜面をそれぞれ設けているので、各クリンプ片をフラットケーブルに突き刺した際に、両側の各クリンプ片の相互に向かい合う側の面に生じている伸びた切断端部をそのほぼ全長に亘って各クリンプ片に一定の接触圧力で接触させることができ、クリンプ片とフラット導体との接触抵抗のバラツキの少ないフラットケーブルと接続端子の接続装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るフラットケーブルと接続端子の接続装置における実施の形態の一例の要部構成を示した縦断面図である。
【図2】 図1のA部の拡大図である。
【図3】 1対のクリンプ片受け溝の間の隔壁部に上端の両側面に設ける加圧傾斜面の一例を示す説明図である。
【図4】 従来の接続方法と本発明の接続方法によって接続されたサンプルのサーマル試験結果を示す図である。
【図5】 フラットケーブルに接続端子を接続する前の状態を示す斜視図である。
【図6】 フラットケーブルに接続端子を接続した後の状態を示す斜視図である。
【図7】 フラットケーブルに接続端子のクリンプ片を突き刺した状態を示す接続装置の縦断面図である。
【図8】 従来のフラットケーブルと接続端子の接続装置でフラットケーブルに接続端子のクリンプ片を突き刺した状態の要部構成を示した縦断面図である。
【符号の説明】
1 フラット導体
2 フラット絶縁被覆層
3 フラットケーブル
4 端子部
5 端子板部
6 クリンプ片
7 接続端子
8 クリンプ片受け溝
9 クリンプ片曲成加締め凹部
10 フラットケーブル受け金具
11 アンビル
12 ガイド部材
13 隔壁部
14 加圧傾斜面
Claims (3)
- 少なくとも1条のフラット導体(1)がフラット絶縁被覆層(2)で被覆されて構成されている少なくとも1条のフラットケーブル(3)の下に、上面に開口した1対のクリンプ片受け溝(8,8)を有するフラットケーブル受け金具10を配置しておき、端子板部(5)の両側に1対のクリンプ片(6,6)が突設されている接続端子(7)の前記クリンプ片(6,6)を前記フラット導体の箇所で前記フラットケーブル(3)に突き刺して前記フラットケーブルを突き抜けた前記クリンプ片(6,6)の先端を前記クリンプ片受け溝(8,8)内に受け入れ、前記クリンプ片(6,6)を前記フラットケーブルに突き刺した際に生じる前記フラット導体の一部の切断端部(1a,1a)を前記両側のクリンプ片(6,6)に沿って伸ばして、伸びた切断端部(1a,1a)を前記接続端子の両側のクリンプ片(6,6)の相互に向かい合う側の面に接触させることにより前記接続端子と前記フラット導体との電気的な導通を図るフラットケーブルと接続端子の接続方法において、
前記1対のクリンプ片受け溝(8,8)の間の隔壁(13)の上端の両側面に、前記クリンプ片(6,6)を前記フラットケーブルに突き刺した際に伸びる切断端部(1a,1a)に接触して、該切断端部(1a,1a)を加圧する加圧傾斜面(14,14)を設けておき、
前記切断端部(1a,1a)を前記加圧傾斜面(14,14)で加圧することにより、伸びた切断端部(1a,1a)をそれぞれのほぼ全長に亘って前記クリンプ片(6,6)の向かい合う面に一定の接触圧力で接触させること、
を特徴とするフラットケーブルと接続端子の接続方法。 - 少なくとも1条のフラット導体(1)がフラット絶縁被覆層(2)で被覆されて構成されている少なくとも1条のフラットケーブル(3)の下に、上面に開口した1対のクリンプ片受け溝(8,8)を有するフラットケーブル受け金具10を配置しておき、端子板部(5)の両側に1対のクリンプ片(6,6)が突設されている接続端子(7)の前記クリンプ片(6,6)を前記フラット導体の箇所で前記フラットケーブル(3)に突き刺して前記フラットケーブルを突き抜けた前記クリンプ片(6,6)の先端を前記クリンプ片受け溝(8,8)内に受け入れ、前記クリンプ片(6,6)を前記フラットケーブルに突き刺した際に生じる前記フラット導体の一部の切断端部(1a,1a)を前記両側のクリンプ片(6,6)に沿って伸ばして、伸びた切断端部(1a,1a)を前記接続端子の両側のクリンプ片(6,6)の相互に向かい合う側の面に接触させることにより前記接続端子と前記フラット導体との電気的な導通を図るフラットケーブルと接続端子の接続方法において、
前記1対のクリンプ片受け溝(8,8)の間の隔壁(13)の上端の両側面に、前記クリンプ片(6,6)を前記フラットケーブルに突き刺した際に伸びる切断端部(1a,1a)に接触して、該切断端部(1a,1a)を加圧する加圧傾斜面(14,14)を設けておき、
前記切断端部(1a,1a)を前記加圧傾斜面(14,14)で加圧することにより、伸びた切断端部(1a,1a)をそれぞれのほぼ全長に亘って前記クリンプ片(6,6)の向かい合う面に一定の接触圧力で接触させ、
しかる後に、前記フラット導体の伸びた切断端部(1a,1a)と前記クリンプ片(6,6)との接触状態を維持しつつ前記フラットケーブルを突き抜けた前記1対のクリンプ片の先端を互いに向かい合う方向に曲成して加締めること、
を特徴とするフラットケーブルと接続端子の接続方法。 - 上面に開口した1対のクリンプ片受け溝(8,8)を有して、少なくとも1条のフラット導体(1)がフラット絶縁被覆層(2)で被覆されて構成されている少なくとも1条のフラットケーブル(3)の下に配置されるフラットケーブル受け金具(10)と、前記ケーブル受け金具の上方に配置されて端子板部(5)の両側に1対のクリン プ片(6,6)が突設されている接続端子(7)を加圧するアンビル(11)とを備え、前記フラット導体を前記1対のクリンプ片受け溝(8,8)の上部に存在させた状態で、前記接続端子を前記アンビルで加圧することにより前記接続端子のクリンプ片(6,6)を前記フラット導体の箇所で前記フラットケーブルに突き刺して、前記フラットケーブル(3)を突き抜けた端子板部の両側のクリンプ片(6,6)を前記クリンプ片受け溝内に受け入れ、前記接続端子の両側のクリンプ片(6,6)を前記フラットケーブル(3)に突き刺した際に生じる前記フラット導体の一部の切断端部(1a,1a)を、前記接続端子の両側のクリンプ片に沿って伸ばして、前記フラット導体の伸びた切断端部(1a,1a)を前記クリンプ片(6,6)の相互に向かい合う面に接触させるように構成されたフラットケーブルと接続端子の接続装置において、
前記1対のクリンプ片受け溝(8,8)の間の隔壁(13)の上端の両側面に、前記接続端子の両側のクリンプ片に沿って伸びる切断端部(1a,1a)に接触して該切断端部(1a,1a)を加圧する加圧傾斜面(14,14)が設けられ、
前記加圧接触面(14,14)は、伸びた前記切断端部(1a,1a)をそれぞれのほぼ全長に亘って前記クリンプ片(6,6)の対向する面に一定の接触圧力で接触させるように形成されていること、
を特徴とするフラットケーブルと接続端子の接続装置。
Priority Applications (6)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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