JP4233753B2 - エチレンの熱可塑性ランダムコポリマーによる熱可塑性加硫ゴムの改良 - Google Patents

エチレンの熱可塑性ランダムコポリマーによる熱可塑性加硫ゴムの改良 Download PDF

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Description

【0001】
発明の分野
エチレンの熱可塑性ランダムコポリマーを使用して、熱可塑性ポリプロピレン相及び架橋可能なゴムから製造された熱可塑性加硫ゴムの破断点伸び及び靭性を増加させることができる。エチレンの熱可塑性ランダムコポリマーは、幾つかの供給業者から、しばしばメタロセン触媒で重合されたポリマーと呼ばれる、単座触媒からのポリマーとして、入手可能である。それらは、他のエチレンコポリマーとは、コモノマーがポリマー鎖の実質的に全てにおいてかなり均一に分布しているのに対して、従来技術の熱可塑性エチレンコポリマーにおいてはコモノマーがポリマー鎖の一部においては不釣り合いに増加されておりそしてコモノマーはポリマー鎖の一部においては不釣り合いに低減されておりその結果そのポリマーの関して広い組成分布をもたらすという点で相違する。
【0002】
発明の背景
ポリプロピレンとゴムからの熱可塑性加硫ゴムは、様々な用途において熱硬化ゴムの代替物として広く受け入れられるようになった。これらの用途の多くに対して、前記熱可塑性加硫のゴムの破断点伸びを増加させること、及び熱可塑性加硫ゴムが引張り試験において測定されるとき(応力歪曲線の下の面積によって測定される)全体的靭性を増加させることは望ましい。
【0003】
ポリエチレン及びポリエチレンのコポリマーは、非晶質領域と結晶性領域の両方を有することができるので、非常におもしろいポリマーである。ポリエチレンの非晶質領域は、0℃より十分に低いガラス転移温度を有し室温でゴム状である。ポリエチレンの結晶性領域は、結晶の特性とポリエチレンの密度に応じて、一般的に約80℃と135℃の間の融点を有するより堅い物質である。ポリエチレンの結晶性領域はより密度が高く、即ち、ポリマーの非晶質領域よりも高い密度を有する。高密度ポリエチレンは、その低密度対応物よりも高い結晶性ポリマーの非晶質ポリマーに対する相対比率を有する。一般的に、ポリマー鎖の枝分れとコモノマーの組込みは、結晶構造が多くのコモノマー又は大きい鎖の枝分れを収容できないという事実のために、ポリエチレン中の結晶度を低下させる。半結晶性ポリエチレンの非晶質領域は、弾性及び塑性変形を経て応力又は歪に順応しそれによって結晶性領域の破壊を防ぐので、材料の靭性を付加する。
【0004】
25:75乃至約75:25のエチレンのプロピレンに対する重量比率を有する、エチレン−プロピレン−ジエンポリメチレンとしても知られているエチレン−プロピレン−ジエンポリマー(EPDM)は、これらの材料が室温において、ポリエチレン又はポリプロピレンのように固体であるよりもむしろゴム状であるように、ポリマー鎖中にエチレンとプロピレンの両方を十分に組み込んでいる。
【0005】
ポリエチレンからのコポリマーは、過去においては単座触媒以外の触媒を使用して製造されてきた。特定比率のコモノマーがコポリマー中に存在するように、様々な重合技術が使用されてきた。しかしながら、エチレンとコモノマーを熱可塑性コポリマーへ真にランダムに重合する重合触媒又は重合系は僅かしか知られていない。線状低密度ポリエチレンは、エチレン供給物と第2のオレフィン供給物(一般的に4〜8の炭素原子)との比較的一定の供給比率を保つ重合を必要とする。触媒は、幾つかの部位がその他の部位より効率的に第2のオレフィンを組み入れるような幾つかの異なる活性部位を有する。異なる部位はまた異なるポリマー鎖長をもたらす可能性がある。これは、得られるポリマー中において広い分子量分布と広い組成分布をもたらす。低密度ポリエチレンを製造するもう1つの方法は、ポリエチレン鎖中の枝分れを促進する重合条件の使用を含み、前記枝分れはポリエチレンの結晶化を混乱させそして結晶化の量を減少させ従って密度を低下させる。
【0006】
発明の概要
エチレンの熱可塑性ランダムコポリマーを熱可塑性加硫ゴムの成分とブレンドすることによって、又はエチレンの熱可塑性ランダムコポリマーをポリプロピレンとゴムからの予め形成された熱可塑性加硫ゴムとブレンドすることによって、ポリプロピレン、ゴム、及びエチレンの熱可塑性ランダムコポリマーからの熱可塑性加硫ゴムを調製することができる。エチレンの熱可塑性ランダムコポリマーは、メタロセン触媒を含む単座触媒(single site catalyst)の開発の結果として、商業的に入手可能である。エチレンの熱可塑性ランダムコポリマーは、現在、かなり狭い分子量分布とかなり狭い組成分布を有する。平均コモノマー濃度は、エチレンコポリマーの重量に基づいて約5〜約30重量%である。本技術分野において知られているように、熱可塑性加硫ゴムは通常約15〜約75重量部の熱可塑性相と約25〜約85重量部のゴム相を含む。それらは、さらに、様々な量の硬化剤、可塑剤、充填剤、その他のを含むことができる。エチレンの熱可塑性ランダムコポリマーは、熱可塑性加硫ゴム中においてポリプロピレン100部当たり約5〜約150部の量で存在するのが望ましい。ゴムは、ブチルゴム、ハロブチルゴム、パラメチルスチレンとイソブチレンのハロゲン化(例えば、臭素化)コポリマー、EPDMゴム、及び天然ゴム又はジエン系ホモ又はコポリマーゴムのような、任意の炭化水素ゴムでよい。
【0007】
発明の詳細の説明
本発明において熱可塑性加硫ゴムを改良するために使用されるエチレンの熱可塑性ランダムコポリマーは、過去において熱可塑性加硫ゴム中で使用されたその他のエチレンコポリマーとは異なり、コポリマー中のコモノマーの組込みに関してずっとよりランダムである。過去において、2、5、又は10重量%より多くのコモノマーを有するコポリマーは、ゴムであるか又はエチレン繰返し単位の少ないコポリマーとエチレン繰返し単位にかなり富んだその他のコポリマーとの物理的ブレンドであり、そのようなブレンドは、生成物の文献に記載されているようなコモノマーとエチレンの相対的な重量パーセントを有した。本発明において使用されるエチレンの熱可塑性ランダムコポリマーは、そのようなポリマーを製造するために現在使用される、メタロセン触媒とも呼ばれる単座触媒のために、約1.5又は1.7から3.5まで、より望ましくは約1.8から約3.0まで、そして好ましくは約1.5又は1.9から2.8までの非常に狭い分子量分布(Mw/Mn)を有することができる。この開示は、メタロセンを使用して製造されたエチレンの熱可塑性ランダムコポリマーに限定されず、むしろこの開示において操作可能なランダムコポリマーを製造できる重合方法の例としてこれらの商業的に入手可能なポリマーを使用する。さらに、分子量分布はこれらのポリマーを同定する方法の1つとして記載されているが、熱可塑性加硫ゴム中のコポリマーの有効性に対する要件ではない。
【0008】
エチレンの熱可塑性ランダムコポリマーは、その内部に様々な量の1種以上のコモノマーを有することができる。実施例においては、エチレンの熱可塑性ランダムコポリマーは、しばしばプラストマーと呼ばれ、これはそれがプラスチックとエラストマーの両方の特性をある程度有することを意味する。1種以上のコモノマーからの繰返し単位の量は、エチレンの熱可塑性ランダムコポリマーの約5、10、15又は20から約30又は35重量%までであるのが望ましい。前記1種以上のコモノマーからの繰返し単位の量が、約10から約25重量%までであるのがより望ましい。エチレンの前記熱可塑性ランダムコポリマー中のエチレンの量は、約65又は70から約80、85、90又は95重量%までであるのが望ましく、約65、70又は75から約80、85又は90重量%までであるのがより望ましい。1種以上のコモノマーは、単座触媒を使用してエチレンと共重合可能な任意のエチレン性不飽和化合物でよい。1種以上のエチレン性不飽和モノマーは、望ましくは約3又は4から約12個までの炭素原子を有し、より望ましくは約3又は4から約8個までの炭素原子を有し、そして好ましくは当該特定範囲の炭素原子を有するモノオレフィンである。そのようなコモノマーの例は、エチルアクリレート、ブチルアクリレートのようなアルキルアクリレート;プロピレン又はオクテンのようなモノオレフィン、その他を含む。
【0009】
エチレンの熱可塑性ランダムコポリマーは、望ましくは、約0.85又は0.86から約0.91、0.92又は0.93g/cmの密度を有し、より望ましくは約0.86又は0.87から約0.90、0.91又は0.92g/cmの密度を有する。重合系、例えば、メタロセン触媒を含む単座触媒重合系は、エチレンの熱可塑性ランダムコポリマーにおいてエチレンと共にコモノマーを容易に組み入れるので、コモノマーは個々のポリマー鎖内においてランダムに分布し、そして個々のポリマー鎖はコモノマー組成においてかなり均一である。従来技術のポリエチレンコポリマーと対照的に、ポリマー鎖内においてコモノマーからの繰返し単位が均一に分布し、ポリマー内において組成分布が均一であるため、エチレンの熱可塑性ランダムコポリマーは、従来技術のエチレンコポリマーと比較して、動的走査熱量分析(dynamic scanning calorimetry)DSCのような試験により、かなり狭い溶融温度範囲を有する傾向がある。これは、エチレンの熱可塑性ランダムコポリマーが非常に均一な結晶構造を有し、従って、狭い温度範囲内で溶融するということのためである。エチレンのランダムコポリマーは、ほとんどのその他のエチレンコポリマーとは、コモノマー含有率が増加するに連れて、ランダムコポリマーの動的走査熱量分析における溶融ピークが低下するという点で異なる。ピークは、単一温度における吸熱的結晶溶融の最大量を表す。従って、エチレンのランダムコポリマーは望ましくは約120℃未満のピーク溶融温度を有し、より望ましくは約50〜約120℃、さらに望ましくは約55、60、又は65から約105又は110℃まで、そして好ましくは約55、60、又は65から約90、95、又は100℃までのピーク溶融温度を有する。従来技術のエチレンコポリマーは、より広い範囲のコポリマー組成を有するので、より広い温度範囲にわたって溶融する。
【0010】
エチレンの熱可塑性ランダムコポリマーは、熱可塑性加硫ゴム(TPV)を形成するために使用される成分中に組み入れることができ、或いはゴム成分の加硫の前にTPV組成物とブレンドすることができ、又は前記加硫後に添加することができる。得られるブレンドの物理的特性は、エチレンの熱可塑性ランダムコポリマーがゴム相の加硫の前に添加されるか又は加硫の後に添加されるかに応じて、変化するかもしれないし又は変化しないかもしれない。エチレンの熱可塑性ランダムコポリマーは、熱可塑性加硫ゴムのポリプロピレンを補うものとして考えることができ、或いは熱可塑性加硫ゴム中においてポリプロピレンを重量基準で置換するものと考えることができる。ランダムコポリマーが加硫の前に添加される場合、エチレンの熱可塑性ランダムコポリマーの大部分は得られる熱可塑性加硫ゴムの熱可塑性相中に存在するが、それはゴム相と熱可塑性相の間の界面に不均一に存在するかもしれない。エチレンの熱可塑性ランダムコポリマーの結晶性部分の溶融温度は、半結晶性のポリプロピレンのものよりも低いので、熱可塑性加硫ゴム用の通常の加工/混合温度において熱可塑性加硫ゴム又はその成分と容易に溶融ブレンドすることができる。
【0011】
エチレンの熱可塑性ランダムコポリマーは、熱可塑性加硫ゴム中にポリプロピレンの100部当たり約5〜約150部の量で存在するのが望ましく、より望ましくはポリプロピレンの100部当たり約10〜約120部、さらに望ましくはポリプロピレンの100重量部当たり約10又は25〜約100部、そして好ましくはポリプロピレンの100重量部当たり約25〜約80重量部の量で存在する。従って、エチレンの熱可塑性ランダムコポリマーは熱可塑性加硫ゴムの熱可塑性相の約20〜約60重量%の量で存在することができる。熱可塑性加硫ゴムの熱可塑性相は熱可塑性プラスチックとゴム相のブレンド(充填剤、油、その他を除く)の約15〜約75%でよいから、熱可塑性加硫ゴムの全重量に基づくエチレンの熱可塑性ランダムコポリマーのパーセンテージは、熱可塑性ポリプロピレンとゴム成分の組み合わされた重量(充填剤、油、その他を除く)か又は熱可塑性加硫ゴムの重量に基づいて1又は2から約40又は50重量%までの範囲でよい。
【0012】
熱可塑性加硫ゴム中のポリマーの主要部分は、半結晶性ポリプロピレン;エチレンの熱可塑性ランダムコポリマー、及び架橋可能なゴムである。半結晶性ポリプロピレンの例は、ポリプロピレン、そのコポリマー、及びそれらの混合物である。
【0013】
ゴムは、その繰返し構造又は側鎖基のランダムな性質のために、結晶化する傾向のない、EPDMゴムのようなポリオレフィンでよい。ゴムの例は、EPDMゴム、ブチルゴム、ハロブチルゴム、p−アルキルスチレンと4〜7個の炭素原子のイソモノオレフィン(例えば、イソブチレン)のハロゲン化(例えば、臭素化)コポリマー、天然ゴム、少なくとも1種のジエンモノマーのホモ又はコポリマー、又はそれらの組合わせを含む。流れ特性を改良するために、充填剤又は希釈剤のような、又はポリマー系酸化防止剤のような添加物のような、少量のその他のポリマーを添加することができる。油、充填剤、希釈剤、及び添加剤(後の段落で説明する)のような非ポリマー系物質は多量に存在してよい。ブレンドに対する成分のほとんどの量は、1)半結晶性ポリプロピレンとゴムのブレンドの100重量部当たり、又は2)ゴムの100重量部当たり、の量で特定される。
【0014】
半結晶性ポリプロピレンは、熱可塑性加硫ゴムの約6〜約85重量%であるのが望ましく、約7〜約75重量%がより望ましく、そして約8〜約60重量%が好ましい。ゴムは、熱可塑性加硫ゴムの約5〜約70重量%であるのが望ましく、約10〜約50重量%がより望ましく、そして約15〜約45重量%であるのが好ましい。TPVに対するその他の成分、例えば、充填剤、油、硬化剤、加工助剤、その他は、TPVの約0、1、2、又は10から約87、88、又は89重量%までが望ましく、約0、1、2、又は15から約81、82、又は83重量%までであるのがより望ましく、そして約0、1、2、又は25から約75、76、又は79重量%までであるのが好ましい。
【0015】
半結晶性ポリプロピレンは、半結晶性ポリプロピレンと不飽和ゴムのブレンドの100部当たり、約15〜約80重量部であるのが望ましく、約25〜約75重量部であるのがより好ましく、そして約25〜約50重量部であるのが好ましい。ゴムは、前記ブレンドの100重量部当たり、約20〜約85重量部であるのが望ましく、約25〜約75重量部であるのがより望ましく、そして約50〜約75重量部であるのが好ましい。半結晶性ポリプロピレンの量がゴムの量に基づく場合、半結晶性ポリプロピレンは、ゴムの100重量部当たり、約17.5〜約320重量部であるのが望ましく、約33〜約300重量部であるのがより望ましく、そして約33〜約200重量部であるのが好ましい。
【0016】
本明細書中において使用される「ブレンド」及び「熱可塑性加硫ゴム」という用語は、半結晶性ポリプロピレンマトリックス中に十分分散された架橋されたゴムの小粒子から、半結晶性ポリプロピレンと部分的に乃至完全に架橋されたゴムとの共連続相(co-continuous phases)又はそれらの組合わせまでの範囲内の混合物を意味する。「熱可塑性加硫ゴム」という用語は、ゴム相が少なくとも部分的に加硫(架橋)されていることを示す。
【0017】
「熱可塑性加硫ゴム」という用語は、熱硬化エラストマーの特性を有することができ、そして密閉式ミキサー中で再加工可能な組成物を意味する。半結晶性ポリプロピレン相の軟化点又は融点より高い温度に達すると、それらは、熱可塑性プラスチック用の従来的成形又は形成条件下に熱可塑性ゴムの完全な編成(knitting)又は溶融を達成するように視覚的に見えるものを伴って、連続のシート及び/又は成形品を形成することができる。
【0018】
熱可塑性加硫ゴムのゴム相の動的加硫(硬化)の後、ゴムの5重量%未満が沸騰キシレン中の熱可塑性ゴムのサンプルから抽出可能であるのが望ましい。米国特許第4,311,628号中に記載されている抽出可能なゴムの測定技術は、引用によって本明細書中に組み入れられている。
【0019】
半結晶性ポリプロピレンは、高圧、低圧、又は中圧法による、又はチーグラー−ナッタ触媒による、又はメタロセン触媒による、モノオレフィンモノマー(例えば、2〜10個の炭素原子のもの)の重合からの半結晶性熱可塑性ポリマーを含む。半結晶性ポリプロピレンは、任意のタクチシティー(例えば、アイソタクチック及びシンジオタクチック)を有することができ、或いは耐衝撃性の改良されたポリプロピレン又はランダムポリプロピレンコポリマーのようなコポリマーでよい。繰返し単位に転化されるモノオレフィンモノマーは、少なくとも80、85、又は93%が式CH=C(CH)−Hのモノオレフィンであるのが望ましい。このポリプロピレンは、ホモポリマー並びに反応器コポリマーポリプロピレンでよい。ポリプロピレンは少なくとも120℃の溶融温度ピークを有するのが望ましい。
【0020】
ゴムは、架橋条件下に反応して架橋され得る任意のゴムでよい。これらのゴムは、天然ゴム、EPDMゴム、ブチルゴム、ハロブチルゴム、p−アルキルスチレンとイソモノオレフィンのハロゲン化(例えば、臭素化)コポリマー、少なくとも1種の共役ジエンのホモポリマー又はコポリマー、又はそれらの組合わせを含むことができる。EPDM、ブチル、及びハロブチルゴムは、残留不飽和の少ないゴムと呼ばれ、そして加硫ゴムが良好な熱安定性又は酸化安定性を必要とするとき好ましい。残留不飽和の少ないゴムは、不飽和を有する繰返し単位を10重量%未満しか含んでいないのが望ましい。アクリレートゴム及びエピクロロヒドリンゴムはゴムから除外されるのが望ましい。本発明の目的に関して、コポリマーは、2種以上のモノマーからのポリマーを定義するために使用され、そしてポリマーは1以上の異なるモノマーからの繰返し単位を有することができる。
【0021】
ゴムは、EPDM型ゴムのようなオレフィンゴムであるのが望ましい。EPDM型ゴムは、一般的に、2〜10個の炭素原子、好ましくは2〜4個の炭素原子を有する少なくとも2種の異なるモノオレフィンモノマー、及び5〜20個の炭素原子を有する少なくとも1種の多不飽和オレフィンの重合から誘導されるターポリマーである。前記モノオレフィンは、望ましくは式CH=CH−Rを有し、式中RはH又は1〜12個の炭素原子のアルキルであり、そして好ましくはエチレン及びプロピレンである。少なくとも2種のモノオレフィン(そして好ましくはエチレンとプロピレン)からの繰返し単位は、ポリマー中に25:75〜75:25(エチレン:プロピレン)の重量比率で存在し、ポリマーの約90から約99.6重量%を構成するのが望ましい。多不飽和オレフィンは、直鎖、枝分れ、環式、架橋環、二環式、縮合環二環式化合物、その他でよく、そして好ましくは非共役ジエンである。非共役多不飽和オレフィンからの繰返し単位がゴムの約0.4〜約10重量%であるのが望ましい。
【0022】
ゴムは、ブチルゴム、ハロブチルゴム、又はp−アルキルスチレン及び4〜7個の炭素原子を有するイソモノオレフィンのハロゲン化(例えば、臭素化)コポリマーでよい。「ブチルゴム」は、イソブチレンからの繰返し単位から主になるが、架橋のための部位を提供するモノマーの少数の繰返し単位を含む、ポリマーとして定義される。架橋のための部位を提供するモノマーは、共役ジエン又はジビニルベンゼンのような多不飽和モノマーでよい。ブチルゴムの約90〜約99.5重量%がイソブチレンの重合から誘導された繰返し単位であり、そして繰り返し単位の約0.5〜約10重量%が4〜12個の炭素原子を有する少なくとも1種の多不飽和モノマーからのものであるのが望ましい。多不飽和モノマーがイソプレン又はジビニルベンゼンであるのが好ましい。ポリマーは、架橋中の反応性をさらに改良するためにハロゲン化されてもよい。ハロゲンは、ハロゲン化されたポリマーの重量に基づいて、約0.1〜約10重量%の量で存在するのが好ましく、約0.5〜約3.0重量%の量で存在するのがより好ましく、ハロゲンが塩素又は臭素であるのが好ましい。p−アルキルスチレン(約9〜12個の炭素原子を有する)及びイソモノオレフィン(4〜7個の炭素原子を有する)の臭素化コポリマーは、ハロゲン化の前のコポリマーの重量に基づいて、望ましくは約88〜約99重量%、より望ましくは約92〜約98重量%のイソモノオレフィン、及び望ましくは約1〜約12重量%、より望ましくは約2〜約8重量%のp−アルキルスチレンを有する。アルキルスチレンがp−メチルスチレンであり、イソモノオレフィンがイソブチレンであるのが望ましい。ハロゲン化されたコポリマーの重量に基づいて、臭素のパーセントが、約2〜約8重量であるのが望ましく、約3〜約8重量%がより望ましく、そして約5〜約7.5重量%が好ましい。ハロゲン化されるコポリマーは、補完的な量であり、即ち、約92〜約98重量%であり、より望ましくは約92〜約97重量%、そして好ましくは約92.5〜約95重量%である。これらのコポリマーは、エクソン・ケミカル・カンパニー(Exxon Chemical Co.)から市販されている。
【0023】
天然ゴム又は少なくとも1種の共役ジエンからのホモポリマー又はコポリマーのようなその他のゴムを動的加硫ゴム中において使用することができる。これらのゴムは、EPDM及びブチルゴムよりも不飽和の量が多い。天然ゴム及びジエンの前記ホモポリマー又はコポリマーは、所望により部分的に水素添加して熱及び酸化安定性を増加させることができる。合成ゴムはコモノマーに応じて非極性又は極性になり得る。ジエンのホモポリマー又はコポリマーは、4〜8個の炭素原子を有する少なくとも1種の共役ジエンモノマーからの繰返し単位を少なくとも50重量%有するのが望ましい。コモノマーを使用することができ、コモノマーは、8〜12個の炭素原子を有するビニル芳香族モノマー(1種以上)及びアクリロニトリル又は3〜8個の炭素原子を有するアルキル置換アクリロニトリルモノマー(1種以上)を含む。使用されるのが望ましいその他のコモノマーは、不飽和カルボン酸、不飽和ジカルボン酸、ジカルボン酸の不飽和無水物を有するモノマーからの繰返し単位を含み、そしてジビニルベンゼン、アルキルアクリレート、及び3〜20個の炭素原子を有するその他のモノマーを含む。合成ゴムの例は、合成ポリイソプレン、ポリブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ブタジエン−アクリロニトリルゴム、その他を含む。アミン官能化、カルボキシル官能化、又はエポキシ官能化された合成ゴムを使用することができ、これらの例は、マレエート化EPDM及びエポキシ官能化天然ゴムを含む。これらの材料は市販されている。
【0024】
この開示の熱可塑性加硫ゴムは、一般的に、半結晶性ポリプロピレンの溶融温度より高い温度まで加熱された混合器中において、半結晶性ポリオレフィン(1種以上)(例えば、ポリプロピレン)、ゴム、及びその他の成分(充填剤、可塑剤、潤滑剤、安定剤、その他)を溶融混合することによって製造される。選択的な充填剤、可塑剤、添加剤、その他は、この段階で又は後で添加することができる。十分に混合されたブレンドを形成するための十分な溶融状態での混合の後、加硫剤(硬化剤又は架橋剤としても知られている)が一般的に添加される。幾つかの態様において、液体、例えば、ゴムプロセス油との溶液中の加硫剤、又はその他の成分と相溶性のマスターバッチ中の加硫剤を添加するのが好ましい。混合中の混合トルク又は混合エネルギー要求を監視することによって、加硫の進行を追うのが簡便である。混合トルク又は混合エネルギー曲線は一般的に最大値を通過し、その後ブレンドの二次加工適性を改良するために混合を幾分より長く続けることができる。所望により、動的加硫が終了した後、成分の幾つかを添加することができる。エチレンの熱可塑性ランダムコポリマー(1種以上)は、加硫の前、間、又は後に添加することができる。混合器から排出した後、加硫されたゴム及び熱可塑性プラスチックを含むブレンドを、混練り、細断、押出し、ペレット化、射出成形、又は任意のその他の望ましい技術によって加工することができる。通常、ゴム相(1つ以上)が架橋される前に、充填剤及び可塑剤の一部をゴム相又は半結晶性ポリプロピレン相に分散させるのが望ましい。ゴムの架橋(加硫)は、混合温度、剪断速度、及び硬化剤用に存在する活性剤に応じて、数分以内に起り得る。適する硬化温度は、半結晶性ポリプロピレン相に関して約120℃又は150℃から約250℃までを含み、より好ましい温度は、約150℃又は170℃から約225℃又は250℃までである。混合装置は、バンバリー(登録商標)ミキサー、ブラベンダー(登録商標)ミキサー、及び特定の混合押出機を含むことができる。
【0025】
熱可塑性加硫ゴムは、様々な添加剤を含むことができる。添加剤は、カーボンブラックのような粒状充填剤、シリカ、二酸化チタニウム、着色顔料、クレー、酸化亜鉛、ステアリン酸、安定剤、劣化防止剤、難燃剤、加工助剤、接着剤、粘着性付与剤、可塑剤、ワックス、不連続繊維(木材セルロース繊維など)、及びエキステンダー油を含む。エキステンダー油が使用される場合、エキステンダー油は、半結晶性ポリプロピレンとゴムのブレンドの100重量部当たり、約5から約300重量部の量で存在することができる。エキステンダー油(例えば、炭化水素油及びエステル可塑剤)の量は、前記ゴム100重量部当たり、約30〜250重量部、より望ましく約70〜200重量部としても表すことができる。非黒色充填剤が使用される場合、非黒色充填剤とポリマーの間の界面を相溶化するためにカップリング剤を含有させるのが望ましい。カーボンブラックが存在する場合、その望ましい量は、ゴムの100重量部当たり、約5〜約250重量部である。
【0026】
本発明の熱可塑性加硫ゴム組成物は、タイヤ、ホース、ベルト、ガスケット、成形品、及び成形部材のような様々な物品を製造するために有用である。それらは、押出し、射出成形、吹込み成形、及び圧縮成形技術によって物品を製造するのに特に有用である。それらは、また、熱可塑性樹脂そして特にポリオレフィン樹脂を改質するためにも有用である。これらの組成物は、ゴムで改質された熱可塑性樹脂を製造する従来的な混合装置を使用して、熱可塑性樹脂とブレンドすることができる。改質された熱可塑性樹脂の特性は、ブレンドされた熱可塑性加硫ゴム組成物の量に依存する。
【0027】
組成物の応力−歪特性は、ASTM D412に記載された試験手順に従って測定される。これらの特性は、残留伸び(TS)、極限引張り強さ(UTS)、50%モジュラス(M50)、100%モジュラス(M100)、及び破断点極限伸び(UE)を含む。引裂強さは、ASTM D623に従って測定される。硬度は、ショアーA又はショアーDスケールを使用して5秒間の遅延で、ASTM D2240に従って測定される。圧縮永久歪(CS)は、100℃で22時間サンプルを圧縮することによって、ASTM D−395、方法Bに従って測定される。油膨潤度(oil swell)(OS)(重量の変化パーセント)は、サンプルをIRM 903油中に浸漬することによってASTM D−471に従って決定され、特に指示しない限り、125±2℃で24時間である。本発明の特に好ましい組成物は、約50%以下の残留伸び値を有するゴム状組成物であり、このような組成物は、ASTM基準、V.28、756頁(D1566)によって定義されるゴムの定義を満足している。より好ましい組成物は、60以下のショアーD硬度、又は18MPa以下の100%モジュラス、又は250MPa未満のヤング率を有するゴム状組成物である。
【0028】
実施例
表I〜表XIは、熱可塑性加硫ゴム又は熱可塑性加硫ゴムの先駆体とブレンドされた、ポリエチレン及び熱可塑性ランダムエチレンコポリマーに関する追加的な実験データを提供する。エチレンホモポリマー及び全くランダムではないエチレンコポリマーの幾つかが熱可塑性加硫ゴム又はそれらの先駆体とブレンドされているものは、対照例である。熱可塑性加硫ゴム又はそれらの先駆体とブレンドされたエチレンの熱可塑性ランダムコポリマーの例は本発明の実施例である。
【0029】
表I及びIIは、後の表で使用される幾つかのエチレンコポリマーの組成と幾つかの熱可塑性加硫ゴムの組成を示す。表Xも幾つかのエチレンポリマー又はコポリマーを示す。
【0030】
Exact(登録商標)という商品名は、エクソンによってそれらのメタロセンで重合されたエチレンコポリマーについて使用されている。Engage(登録商標)という商品名は、DuPont Dow Elastomersによって使用されている。表I中においては、エクソンからの幾つかの実験的ポリマー(例えば、SLPという接頭辞を有するもの)が実験において使用されたが、同様な市販のエチレンコポリマーがExactの商品名で現在入手可能である。
【0031】
表IIIは、エチレン及び1−ブテンの4種の異なる熱可塑性ランダムエチレンコポリマーの量の変化に伴う、得られる物理的特性の変動を示す。ショアーA硬度は、使用される特定の熱可塑性ランダムエチレンコポリマーに応じて熱可塑性ランダムエチレンコポリマーの添加から増加するか又は減少する可能性がある。引張り強さは、通常、極限伸び及び相対的靭性と共に増加する。油膨潤度及び100℃での圧縮永久歪は、典型的には、熱可塑性ランダムエチレンコポリマーの添加に伴って増加する。対照サンプル(Cという接頭辞を有する)は、一般に、熱可塑性ランダムエチレンコポリマーを含まない熱可塑性加硫ゴムである。
【0032】
表IVは、熱可塑性加硫ゴムと熱可塑性ランダムエチレンコポリマーとのブレンド及びそれらの物理的特性を示す。これらのコポリマーは、それらがエチレンと1−オクテンとのコポリマーであるという点で、表IIIのものと異なる。
【0033】
表V及びVIは、エチレン又はエチレンコポリマーと熱可塑性加硫ゴムとの別のブレンドを示す。これらの例においては、極限伸びが増加する。
【0034】
表VIIは、後の表で使用される幾つかの従来的エチレンコポリマーを挙げている。
【0035】
表VIIIは、従来的エチレンコポリマーと熱可塑性加硫ゴムとのブレンドを示す。ブレンドの破断点伸びと靭性は、一般的にエチレンコポリマーを含まない対照例よりも小さい。Vistalon(登録商標)808及び4709については伸びと靭性の増加が存在するが、それらは油膨潤度の増加のように、その他の特性に悪影響を与えている。
【0036】
表IXは、熱可塑性加硫ゴムの先駆体又は熱可塑性加硫ゴムと熱可塑性ランダムエチレンコポリマーとのブレンドを示す。この表の目的は、熱可塑性ランダムエチレンコポリマーを硬化の前又は後に添加できること、及び物理的特性の幾つかの変化が予期できることを示すことである。一般的に、硬化の後添加された場合、熱可塑性ランダムエチレンコポリマーは、より低い最終ブラベンダートルク、わずかにより高い破断点伸び、及びより高い伸びの結果としてのわずかにより高い靭性を生じると考えられる。油膨潤度は、加硫後の熱可塑性ランダムエチレンコポリマーの添加から減少することが期待される。
【0037】
表Xは、熱可塑性ランダムエチレンコポリマーの定義の範囲内と範囲外の幾つかの追加のエチレンポリマー又はコポリマーを示す。
【0038】
表XIは、熱可塑性加硫ゴムとエチレンコポリマー及び熱可塑性ランダムコポリマーのブレンドの物理的特性を示す。極限伸びは、熱可塑性ランダムエチレンコポリマーの方が、その他のコポリマー及びホモポリマーよりも、より劇的に増加した。
【0039】
熱可塑性ランダムエチレンコポリマーと類似の全コモノマー濃度のその他のコポリマーとの相違をよりよく説明するために、表XIIを作成した。示されている物理的特性は、熱可塑性プラスチックとエチレンホモポリマー又はコポリマーとのブレンドについての極限伸びと100%モジュラスである。第1と第3の例は、本発明の開示による熱可塑性ランダムエチレンコポリマーである。第2及び第4の例は、本発明の開示の熱可塑性ランダムエチレンコポリマーの説明の範囲内ではない。これらのデータから分るように、極限伸びは、第1及び第3の例の方が、本発明の開示の範囲外であるその他の例よりも劇的によくなる。100%モジュラスのデータから分るように、第1及び第3の組成物は、本発明の開示の範囲外である第2及び第4の例よりも、より低いモジュラスを有し、即ち、より柔軟である。
【0040】
表XIIIは、EPDMゴムの代わりにブチルゴム、二トリルゴム、又は天然ゴムを使用するTPVが、ランダムエチレンコポリマー(プラストマー)とブレンドされたとき、改善された極限伸び及び引張り強さを有するだろうことを示すために、作成された。
【0041】
【表1】
Figure 0004233753
【0042】
【表2】
Figure 0004233753
【0043】
【表3】
Figure 0004233753
【0044】
【表4】
Figure 0004233753
【0045】
【表5】
Figure 0004233753
【0046】
【表6】
Figure 0004233753
【0047】
【表7】
Figure 0004233753
【0048】
【表8】
Figure 0004233753
【0049】
【表9】
Figure 0004233753
【0050】
【表10】
Figure 0004233753
【0051】
【表11】
Figure 0004233753
【0052】
【表12】
Figure 0004233753
【0053】
【表13】
Figure 0004233753
【0054】
【表14】
Figure 0004233753
【0055】
【表15】
Figure 0004233753
【0056】
【表16】
Figure 0004233753
【0057】
【表17】
Figure 0004233753
【0058】
【表18】
Figure 0004233753
【0059】
【表19】
Figure 0004233753
【0060】
特許法に従って最良の態様及び好ましい態様を記載してきたが、本発明の範囲はそれらに限定されず、むしろ添付の請求の範囲の範囲によって限定される。

Claims (3)

  1. 20〜85重量部のゴム及び15〜80重量部の半結晶性ポリプロピレンであって、前記重量部が前記ゴムと前記ポリプロピレンの100重量部に基づくものであるもの、及びピーク溶融温度が55℃から110℃である熱可塑性ランダムエチレンコポリマー、を含む熱可塑性加硫ゴム組成物であって、
    前記ポリプロピレンの前記ランダムエチレンコポリマーに対する重量比率が100:5〜100:150であり、前記ランダムエチレンコポリマーが、前記ランダムエチレンコポリマーの重量に基づいて、70〜95重量%のエチレンからの繰返し単位及び5〜30重量%ブテンからの繰返し単位を含み、
    前記ゴムが、天然ゴム、ブチルゴム、ハロブチルゴム、p−アルキルスチレンと少なくとも1種の4〜7個の炭素原子を有するイソモノオレフィンのハロゲン化ゴムコポリマー、4〜8個の炭素原子を有する共役ジエンのゴムホモポリマー、又は4〜8個の炭素原子を有する少なくとも1種の共役ジエンからの繰返し単位を少なくとも50重量%有するゴムコポリマー、又はそれらの組合わせを含み、
    前記熱可塑性加硫ゴム組成物の残留伸び(tension set)がASTM D412で測定して50%以下である、
    熱可塑性加硫ゴム組成物。
  2. 前記ゴムが、少なくとも前記半結晶性ポリプロピレンの存在下に動的に加硫されたものであり、それによって前記熱可塑性加硫ゴムが形成された、請求項1の組成物。
  3. 前記ランダムエチレンコポリマーが、70〜90重量%のエチレンからの繰返し単位と10〜30重量%の3〜8個の炭素原子を有する少なくとも1種のモノオレフィンからの繰返し単位を含む、請求項1の組成物。
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