JP4233280B2 - Ledアレイ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、LEDアレイの構造に関し、特にそのワイヤボンド用の配線パッドの接続構造及び積層構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
図19は、従来の半導体素子アレイの一例を示す特開平13−77431号公報に開示された発光素子アレイ100の構成を示す平面図である。この発光素子アレイ100は、その上面が所定の深さに形成された分離溝102によって複数の半導体ブロック103に分かれ、それぞれが互いに電気的に分離されている。各半導体ブロック103には、例えば8個の発光部101が各半導体ブロック毎に直線状に形成されている。
【0003】
そして各半導体ブロック103には、それぞれの発光部101に電気的に接続された共通電極104が形成され、この共通電極104と同じ層に、各半導体ブロック103にまたがって互いに電気的に分離する8列の共通配線105が形成されている。そしてこれらの層の上には層間絶縁膜106が形成され、更にこの層間絶縁膜106上には、各発光部101の個別電極107に個々に電気的に接続された個別配線108と電極パッド109,110が形成されている。
【0004】
そして層間絶縁膜106に形成された開口111を介して、各半導体ブロック103の同位置に配設された発光部101につながる個別配線108どうしが、各共通配線105を介して電気的に接続されている。そして各半導体ブロック103の共通電極104と電極パッド110とが引出し配線112によって電気的に接続され、各共通配線105と電極パッド109とが引出し線113によって電気的に接続されている。
【0005】
以上のように構成することによって、多数の発光部101を、より少ない数の電極パッド109,110を介してマトリックス駆動することが可能となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、共通電極104及び共通配線105と、個別配線108及び引出し配線112,113とは、層間絶縁膜106を介して重なり合っているため、本来絶縁されるべき両配線がプロセス中のごみや静電気によって短絡したり、交叉部分において下層配線の厚みの影響によって上層配線に生ずる配線段差部に段切れが生じる問題があった。
【0007】
更に、配線を多層で行っているため、単層に行う場合に比べて、絶縁膜の加工工程と配線の加工工程とで、少なくとも2回のフォトリソグラフィ工程が余分に必要となって製造コストが高くなる問題があった。
【0008】
本発明の目的は、これらの問題点を解消し、製品の製造歩留まりを改善すると共に、製造工程の簡素化、製造コストダウンに貢献できるLEDアレイを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明によるLEDアレイは、電流阻止層の上に設けられた第1導電型の半導体層と、該半導体層表面に略直線状に一列に配列した複数の第2導電型の不純物拡散領域とを有し、複数の前記不純物拡散領域の各々に対応し、該不純物拡散領域を含む前記半導体層の一部がその周囲に位置する前記半導体層の周囲領域と電気的に分離され、各々第1導電側電極と前記不純物拡散領域の表面露出領域とを有する島状のLED素子を備えたLEDアレイにおいて、
一列に配列した複数の前記LED素子に対して一方側に位置し、前記半導体層の前記周囲領域の上に形成され、該周囲領域とオーミックコンタクトする第1の第1導電側配線パッドと、前記第1の第1導電側配線パッドと前記LED素子との間の前記周囲領域の上に形成され、該周囲領域とオーミックコンタクトする個別電極と、一列に配列した複数の前記LED素子に対して前記第1の第1導電側配線パッドと同じ側の前記周囲領域の上に絶縁膜を介して形成され、前記第1の第1導電側配線パッド及び該半導体層と絶縁した第2の第1導電側配線パッドと、前記第1の第1導電側配線パッド及び前記第2の第1導電側配線パッドに対して、前記LED素子を挟んだ反対側に形成され、前記LED素子の前記表面露出領域と接続された第2導電側配線パッドとを備え、
複数の前記LED素子は、一列に配列した複数の前記LED素子の1つおきに位置する第1のグループのLED素子群と、前記第1のグループのLED素子群に含まれない第2のグループのLED素子群とから成り、
前記第1のグループのLED素子群に含まれるLED素子の各々は、前記第1導電側電極が、前記個別電極と接続され、前記周囲領域の前記絶縁層に覆われた部分の前記半導体層を介して前記第1の第1導電側配線パッドと電気的に接続され、
前記第2のグループのLED素子群に含まれるLED素子の各々は、前記第1導電側電極が、前記絶縁膜の上に形成された配線を介して前記第2の第1導電側配線パッドと電気的に接続され、
前記第2導電側配線パッドは、隣接した一対の前記LED素子毎に対応して設けられ、それぞれが対応する一対の前記LED素子の前記表面露出領域に電気的に接続されたことを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1は、本発明のLEDアレイによる実施の形態1のLEDアレイ1の要部構成を示す平面図であり、図2は、図1中の指示線201を含む断面を矢印A方向からみた拡大断面図であり、7図(b)は、後述する製造過程の説明にかかる図であるが、図1中の指示線202を含む断面を矢印A方向からみた断面図に相当する。
【0016】
図2の断面図に示すように、このLEDアレイ1では、例えば半絶縁性GaAs基板で形成された高抵抗基板2上に、複数の層からなる半導体層に相当するn型半導体層7が形成されている。このn型半導体層7は、下層から順にAlxGa1-xAsクラッド層3、AlyGa1-yAs活性層4、AlzGa1- zAsクラッド層5、及びGaAsコンタクト層6とすることができる。
【0017】
ここでx、y、zは、Alの組成比を示し、発光波長はyで決めることができ、例えばy=0.15とすることによって、760nmの発光波長を得ることができる。また、x及びzをyより大きな値、即ちx>y、z>yとすることによって電流の閉じ込め効果により発光効率の良いLEDを形成することができ、x=y=zとした場合は、所謂ホモ接合型のLEDとなる。
【0018】
このn型半導体層7には、図1に示すように一列に並んだ複数の島状の半導体ブロック8が形成されるように、例えば過水燐酸系のエッチャントを用いたウェットエッチングによる溝形成によって素子分離溝領域9が形成されている。尚、半導体ブロック8は、LEDアレイ1の長手方向に沿って形成されるものとする。
【0019】
各半導体ブロック8には、例えば固相拡散法によってZnなどのp型不純物を拡散することにより、第2導電型接合部に相当するp型半導体拡散領域10を形成している。また図2に示すように各半導体ブロック8のn型半導体層7には、その上面に形成した後述する層間絶縁膜11の開口部に第1導電側電極に相当するn側電極12がオーミクコンタクトを形成している。
【0020】
そして、p型半導体拡散領域10には、その上面に形成した層間絶縁膜11の開口部を介してアノード配線パッド13の第1端子13aがオーミックコンタクトを形成し、n側電極12には後述する個別電極14に電気的に接続する中間配線15が電気的に接続している。
【0021】
層間絶縁膜11は、所定部を除いてLEDアレイ1の上面全域にわたって形成されている。そしてこの層間絶縁膜11の上には、素子分離溝領域9の一方の側(矢印C方向)において、第2導電側配線パッドに相当するアノード配線パッド13が、半導体ブロック8の2つ対して1つが対応するように一列に配設されている。
【0022】
一方、素子分離溝領域9の他方の側(矢印D方向)においては、配列された半導体ブロック8の1つおきに位置する第1のグループの各半導体ブロック8に対応させて個別電極14が形成されている。この個別電極14は、半導体ブロック8の配列ピッチの倍よりやや狭い幅を有して長手方向に細長く延在し、図7(b)に示すように層間絶縁膜11に形成された開口を介してその下層となるn型半導体層7の最上層であるGaAsコンタクト層6(図2)にオーミックコンタクトを形成している。
【0023】
直線状に配列されたこれら個別電極14の素子分離溝領域9と反対側の矢印D方向には、後述する共通配線18を形成するだけの間隔を介して細長い共通電極16が平行に、且つ同領域にわたって形成され、さらにこの共通電極16の矢印D方向側には、共通電極16と連続して形成された第1の第1導電側配線パッドに相当する第1のカソード配線パッド17が配設されている。
【0024】
これらの共通電極16及び第1のカソード配線パッド17は、個別電極14と同様に、図7(b)に示すように層間絶縁膜11に形成された開口を介してその下層となるn型半導体層7の最上層であるGaAsコンタクト層6(図2)にオーミックコンタクトを形成している。
【0025】
そして前記したように各個別電極14と、これに対応する1つおきに並んだ、第1のグループの各半導体ブロック8のn側電極12間は、それぞれ中間配線15によって電気的に接続されている。
【0026】
一方、個別電極14と共通電極16の間の層間絶縁膜11上には長手方向に延在する共通配線18が形成され、この共通配線18からは、各個別電極14間を介して延在する引出し配線19が形成されている。この各引出し配線19の先端部19aは、配列された半導体ブロック8の、1つおきに並んで中間配線15に接続されていない方の第2のグループの各半導体ブロック8のn側電極12に電気的に接続されている。そして、共通電極16の矢印D方向側には、共通配線18と電気的に連続して形成された第2の第1導電側配線パッドに相当する第2のカソード配線パッド20が配設されている。
【0027】
そして、各アノード配線パッド13の第1端子13aが、前記した第1のグループの各半導体ブロック8のp型半導体拡散領域10にオーミックコンタクトを形成し、各アノード配線パッド13の第2端子13bが、前記した第2のグループの各半導体ブロック8のp型半導体拡散領域10にオーミックコンタクトを形成している。
【0028】
以後、p型半導体拡散領域10を含んで発光動作にかかわる領域を特に発光部22と称す。またこの発光部22は、半導体素子に相当し、第1のグループの各半導体ブロック8の発光部22が第1のグループの半導体素子群に相当し、第2のグループの各半導体ブロック8の発光部22が第2のグループの半導体素子群に相当する。
【0029】
次に、LEDアレイ1の製造方法について説明する。
図3乃至図7の各図は、LEDアレイ1の製造工程を説明するための図であり、各図(a)は各工程でのLEDアレイ1の平面図を示し、同図(b)は各図(a)の指示線203を含む断面をそれぞれ矢印A方向からみた断面図である。
【0030】
図3は、LEDアレイ1の長手方向に沿った所定位置に、p型半導体拡散領域10を一列に形成した段階の製造工程図である。先ず、この製造段階に至るまでの過程を簡単に説明する。
【0031】
図3(b)に示すように、LEDアレイ1の基板として、例えば半絶縁性GaAs基板で形成された高抵抗基板2に、n型半導体層7をエピタキシャル成長させたものを使用する。このn型半導体層7としては、前記した図2に示すようにその最下層から順にAlxGa1-xAsクラッド層3、AlyGa1-yAsクラッド層4、AlzGa1- zAsクラッド層5、及びGaAsコンタクト層6とすることができる。尚、ここでの最上層のGaAsコンタクト6は、後述するように、各電極と良好なコンタクトを取るために有効となる。
【0032】
次にこの基板上に拡散マスク21を成膜する。そして発光部を形成する位置に対応させて開口部21aを形成し、所定の方法によって、この開口部21aからp型不純物としてのZnをn型半導体層7の活性層まで拡散し、p型半導体拡散領域10を形成する。
【0033】
次に図4に示すように、それぞれがp型半導体拡散領域10を含んで長手方向に配列され、電気的に独立する島状の半導体ブロック8を形成るための素子分離溝領域9を形成するため、その領域に相当する拡散マスク21を除去する。そして前記したように、例えば過水燐酸系のエッチャントとを用いたウェットエッチングによって、高抵抗基板2にまで達する素子分離溝領域9を形成する。
【0034】
次に図5に示すように、図1に示す第1のカソード配線パッド17が形成される第1のカソード配線パッド形成領域11a、共通電極16が形成される共通電極形成領域11b、個別電極14が形成される個別電極形成領域11c、n側電極12が形成されるn側電極形成領域11d、及びp型半導体拡散領域10が形成された拡散形成領域11eを除いて、LEDアレイ1の平面全域に対して層間絶縁膜11を形成する。尚、この層間絶縁膜11は、例えばAl2O2、AlN、Si3N4等が用いられ、また簡単のため前記した拡散マスク21も含まれるものとする。
【0035】
その際、本実施の形態では、先ず平面全域に対して層間絶縁膜11を形成し、その後、上記した各形成領域に対してホトリソグラフィとエッチングを施してこれらの部分の絶縁膜を剥離する。
【0036】
次に、図6に示すように、n型半導体層7の最上層となるGaAsコンタクト層6(図2)とそれぞれがオーミックコンタクトを形成する、n側電極12、個別電極14、共通電極16、及び第1のカソード配線パッド17が同一工程で形成される。この電極材料としては、n型GaAs層とオーミックコンタクトできるものであれば特に制限はなく、例えばAuGe/Ni/Au等を積層したものが使用できる。
【0037】
そして最後に、図7に示すように、層間絶縁膜11の上に、第1端子13aと第2端子13bを有するアノード配線パッド13、中間配線15、引出し配線19、共通配線18、及び第2のカソード配線パッド20が同一工程で形成される。このとき、アノード配線パッド13の第1と第2の端子13a,13bの各先端部は、対応する半導体ブロック8のp型半導体拡散領域10とオーミックコンタクトを形成する。この電極材料としては、p型GaAs層とオーミックコンタクトできるものであれば特に制限はなく、例えばTi/Pt/Au等を積層したものが使用できる。
【0038】
ここで、以上のように構成された図1に示すLEDアレイ1の構成において、配線構造の主な特徴は、
(1)第2のカソード配線パッド20に電気的につながる共通配線18がLEDアレイ1の長手方向のほぼ全域にわたって延在している点、
(2)この共通配線18を挟むように、矢印D方向側の近傍で第1のカソード配線パッド17に電気的に接続する共通電極16が略同域にわたって平行に形成され、更に矢印C方向側の近傍で、複数の個別電極14が、引出し配線19を介して共通配線18と平行に直線状に形成されている点
である。
【0039】
以上の構成によれば、中間配線15によってn側電極12に電気的に接続された個別電極14は、層間絶縁膜11下のGaAsコンタクト層6(図2)の導電路に相当する半導体層に一端接続され、この半導体層の導電性を利用して再び共通電極16に電気的に接続される。従って、中間配線15につながる第1グループの各半導体ブロック8のn側電極12は、以上の経路を介して、電気的に第1のカソード配線パッド17に接続することができる。
【0040】
以上のようにして形成されたLEDアレイ1の駆動方法について、図1の平面図を参照しながら説明する。尚、説明を容易にするため、図1に示す各発光部22に、図の左側から順にD1,D2,D3、D4…の発光部番号を付す。
【0041】
上記の説明から明らかなように、発光部番号が奇数の第2グループの半導体ブロック8の各発光部22のn側電極12は、すべて第2のカソード配線パッド20に電気的に接続され、発光部番号が偶数の第1グループの半導体ブロック8の発光部22のn側電極12は、すべて第1のカソード配線パッド17に電気的に接続されている。又、隣接する発光部22の一対のp型半導体拡散領域10はp側電極に相当する第1、第2の端子13a,13bを介して同一のアノード配線パッド13に電気的に接続されている。
【0042】
従って、各アノード配線パッド13と、第1又は第2カソード配線パッド17,20とをそれぞれ電気的に選択し、p側からn側に順方向電流を流すことによって所望の発光部を点灯させることができる。
【0043】
例えば、発光部番号が奇数のD5の発光部22を点灯する場合、その発光部に繋がるアノード配線パッド13と第2のカソード配線パッド20を選択して順方向電流を流し、同様にして発光部番号が偶数のD10の発光部22を点灯する場合、その発光部に繋がるアノード配線パッド13と第1のカソード配線パッド17を選択して順方向電流を流せばよい。
【0044】
以上のようにして、2つのカソード配線パッドとn個のアノード配線パッドによって、2n個の発光部をマトリックス駆動することができる。
【0045】
以上のように、実施の形態1のLEDアレイ1によれば、n側電極を複数のグループに分け、グループ毎に共通する配線パッドを1つ設けるようにして配線パッド数を減らすように構成する際に、配線が互いに重なり合うことがないため、絶縁不良等でこれらが短絡する恐れが全く無い。
【0046】
また、半導体領域内の電気経路が、長さが短く、且つ幅が広く形成されるためその半導体領域での抵抗値を低くすることができる。また、配線を単層(同じ層)に形成できるため、製造工程を簡略化でき、安価なマトリクス型LEDアレイを提供できる。
【0047】
尚、以上の説明では、電流阻止層として高抵抗基板2上に薄い半導体層7を設け、半導体層7を素子分離して電流を阻止した例を説明したが、高抵抗基板2に代えて、逆導電型の半導体基板を電流阻止層として用いることもできる。また、本発明ではこれに限らず、薄い半導体層7の下に電流阻止層として高抵抗又は逆導電型の薄層を形成してもよい。この場合は、この電流阻止薄層の下の基板の導電型及び抵抗値は問わない。
【0048】
実施の形態2.
図8は、本発明のLEDアレイによる実施の形態2のLEDアレイ31の要部断面図である。また、図9乃至図13の各図は、LEDアレイ31の製造工程を説明するための図であり、各図(a)は各工程での平面図を示し、同図(b)は各図(a)の指示線213を含む断面をそれぞれ矢印A方向からみた断面図である。尚、図8は、完成時のLEDアレイ31の平面図である図13(a)中の指示線211を含む断面を矢印A方向からみた拡大断面図に相当する。
【0049】
図8の断面図に示すように、このLEDアレイ31では、例えば半絶縁性GaAs基板で形成された高抵抗基板2上に、下層から順にn型GaAsコンタクト層32、n型AlxGa1-xAsクラッド層33、AlyGa1-yAs活性層34、p型AlzGa1- zAsクラッド層35、及びp型GaAsコンタクト層36が形成されている。ここでx、y、zは、Alの組成比を示し、例えば、実施の形態1で説明した同様の理由によって、x、y≧y=0.15とすることができる。
【0050】
尚、n型AlxGa1-xAsクラッド層33、AlyGa1-yAs活性層34、p型AlzGa1- zAsクラッド層35、及びp型GaAsコンタクト層36をまとめて半導体多積層部37とし、n型GaAsコンタクト層32及び半導体多積層部37が半導体層に相当する。
【0051】
次に、上記したように高抵抗基板2上にn型GaAsコンタクト層32、及び半導体多積層部37を積層した基板を加工して行われる本実施の形態2のLEDアレイ31の製造方法について以下に説明する。
【0052】
先ず、図9に示すように、LEDアレイ31の長手方向に沿って、所定の間隔で直線状に並ぶ発光部41を形成する。このため、これらの発光部41を除き、エッチングによってn型GaAsコンタクト層32まで達する半導体多積層部37を除去する。
【0053】
次に、図10に示すように、それぞれが発光部41を含んで長手方向に配列され、電気的に独立する島状の半導体ブロック42を形成るための素子分離溝領域43を形成するため、その領域に相当する部分のn型GaAsコンタクト層32をエッチングにより除去する。この半導体ブロック42のn型GaAsコンタクト層32の部分は、その上層の半導体多積層部37よりやや広く形成される。
【0054】
以後の、図11から図13に至る工程は、前記した実施の形態1の図5から図7に至る工程に相当するため、共通する部分には同部号を付し、異なる点を重点的に説明する。
【0055】
これらの工程で、前記実施の形態1の同工程と主に異なる点は、
(1)層間絶縁膜11が、半導体ブロック42及び素子分離溝領域43以外の領域において、高抵抗基板2の上層となるn型GaAsコンタクト層32上に形成されている点、
(2)図8に示すように、n側電極12が、半導体ブロック42の領域において、高抵抗基板2の上層となるn型GaAsコンタクト層32上に形成されている点、
(3)アノード配線パッド13の第1と第2の端子13a,13bの先端部が、各々半導体多積層部37の最上層となるp型GaAsコンタクト層36(図8)にオーミックコンタクトする点、
である。
【0056】
図11に示すように、図13に示す第1のカソード配線パッド17が形成される第1のカソード配線パッド形成領域11a、共通電極16が形成される共通電極形成領域11b、個別電極14が形成される個別電極形成領域11c、n側電極12が形成されるn側電極形成領域11d、及びp型GaAsコンタクト層36(図8)が形成された拡散形成領域11eを除いて、LEDアレイ1の平面全域に対して層間絶縁膜11を形成する。
【0057】
その際、本実施の形態では、先ず平面全域に対して層間絶縁膜11を形成し、その後、上記した各形成領域に対してホトリソグラフィとエッチングを施してこれらの部分の絶縁膜を剥離する。
【0058】
次に、図12に示すように、高抵抗基板2の上層となるn型GaAsコンタクト層32とそれぞれがオーミックコンタクトを形成する、n側電極12、個別電極14、共通電極16、及び第1のカソード配線パッド17が同一工程で形成される。
【0059】
そして最後に、図13に示すように、層間絶縁膜11の上に、第1端子13aと第2端子13bを有するアノード配線パッド13、中間配線15、引出し配線19、共通配線18、及び第2のカソード配線パッド20が同一工程で形成される。このとき、アノード配線パッド13の第1と第2の端子13a,13bの各先端部は、対応する半導体ブロック42の第2導電型接合部に相当するp型GaAsコンタクト層36とオーミックコンタクトを形成する。
【0060】
以上の構成によれば、中間配線15によってn側電極12に電気的に接続された個別電極14は、層間絶縁膜11下のn型GaAsコンタクト層32の半導体層に一端接続され、この半導体層の導電性を利用して再び共通電極16に電気的に接続される。従って、中間配線15につながる第1グループの各半導体ブロック42のn側電極12は、以上の経路を介して、電気的に第1のカソード配線パッド17に接続することが可能となる。
【0061】
以上のようにして形成されたLEDアレイ31の駆動方法は、前記した実施の形態1の駆動方法と同様に行うことができるため、その説明は省略する。
【0062】
以上の実施の形態2のLEDアレイ31によれば、前記した実施の形態1のLEDアレイ1とほぼ同じ構造であるが、半絶縁性基板上に所謂ダブルヘテロ構造となるよう、エピタキシャル成長させているため、実施の形態1のLEDアレイ1のような複雑で再現性の難しい不純物拡散工程を省略することができる。このため、形態1のLEDアレイ1と同様の効果が得られるほか、均一性に優れ、生産コストダウンによる更に安価なマトリクス型LEDアレイを提供できる。
【0063】
実施の形態3.
図14は、本発明のLEDアレイによる実施の形態3のLEDアレイ51の要部構成を示す平面図である。また図15(a)は図14中の指示線221を含む断面を矢印A方向からみた断面図であり、同図(b)は図14中の指示線222を含む断面を矢印A方向からみた断面図である。
【0064】
この実施の形態3のLEDアレイ51が、前記した図1に示す実施の形態1のLEDアレイ1と主に異なる点は、各半導体ブロック8のn側電極12と第1及び第2のカソード配線パッド53,54とを電気的に接続する接続経路と、半導体部ブロック8を2つ毎に交互にずらして形成した点である。
【0065】
従って、図1に示す実施の形態1の発光素子アレイ1と同一、或いはそれに相当する部分には同一符号を付して、或いは図面を省略して説明を省略し、異なる点を重点的に説明する。
【0066】
素子分離溝領域9によって互いに電気的に独立する各半導体部ブロック8には、それぞれp型半導体拡散領域10とn側電極12とが形成されている。発光素子アレイ51の長手方向と直交する方向に互いにずれて配置された隣接する一対の半導体ブロック8のp型半導体拡散領域10には、素子分離溝領域9の矢印C方向の側において半導体ブロック8の2つに1つが対応するように一列に配設されたアノード配線パッド55の第1と第2の端子55a,55bの各先端部がそれぞれオーミックコンタクトしている。
【0067】
一方、素子分離溝領域9の矢印D方向の側においては、同方向にずれて配置された第1のグループに属する一対の各半導体ブロック8に対応する位置に、個別電極に相当する第2n側電極56が所定の間隔で形成されている。この第2n側電極56は、図15(b)に示すようにn型半導体層7の上に形成された層間絶縁膜11に形成された開口を介してn型半導体層7の最上層であるGaAsコンタクト層6(図2)にオーミックコンタクトを形成している。そして各第2n側電極56とそれぞれ対向する一対の半導体ブロック8のn側電極12間には、各々両電極間を電気的に接続する接続導体57が形成されている。
【0068】
従って、矢印D方向にずれた各一対の半導体ブロック8のn側電極12は、n型半導体層7のGaAsコンタクト層6(図2)を介して互いに電気的に接続されている。更に、図15(a)に示すように、特定の第2n側電極56の上面には、接続導体57に連続して第1カソード配線パッド53が形成されている。従って、この第1カソード配線パッド53と矢印D方向にずれた各半導体ブロック8のn側電極12とは、各接続導体57及びn型半導体層7のGaAsコンタクト層6(図2)を介して電気的に接続されている。
【0069】
尚、この場合、n型半導体層3として、S、Se、Te、Ge、Siなどの半導体不純物元素を10E15〜10E19/cm3程度含有させることが好ましい。
【0070】
また、素子分離溝領域9の矢印D方向の側において、層間絶縁膜11上に形成された第2のカソード配線パッド54は、各共通端子58を介して、矢印C方向にずれて配置された第2のグループに属する各半導体ブロック8のn側電極12と電気的に接続している。
【0071】
次に、このLEDアレイ51の製造方法について説明する。
図16及び図17の各図は、LEDアレイ51の製造工程を説明するための図であり、各工程での平面図である。
【0072】
図16(a)に示すLEDアレイ51の基板は、実施の形態1と同様のものであり、図15に示すように半絶縁性GaAs基板で形成された高抵抗基板2に、n型半導体層7をエピタキシャル成長させたものを使用する。このn型半導体層としては、前記した図2に示すようにその最下層から順にAlxGa1-xAsクラッド層3、AlyGa1-yAsクラッド層4、AlzGa1- zAsクラッド層5、及びGaAsコンタクト層6とすることができる。そして同図に示すように、この基板上の発光部を形成する位置に対応させて実施の形態1と同様の方法でp型半導体拡散領域10を形成する。
【0073】
次に図16(b)に示すように、それぞれがp型半導体拡散領域10を含んで長手方向に対になってジグザグに配列され、電気的に独立する島状の半導体ブロック8を形成るため、例えば過水燐酸系のエッチャントとを用いたウェットエッチングによって、高抵抗基板2(図15)にまで達する素子分離溝領域9を形成する。
【0074】
次に図16(c)に示すように、図14に示す第2n側電極56が形成される第2n側電極形成領域11g、n側電極12が形成されるn側電極形成領域11h、及びp型半導体拡散領域10が形成された拡散形成領域11iを除いて、LEDアレイ51の平面全域に対して層間絶縁膜11を形成する。
【0075】
次に、図17(a)に示すように、n型半導体層7の最上層となるGaAsコンタクト層6(図2)とそれぞれがオーミックコンタクトを形成する、n側電極12、及び第2n側電極56が同一工程で形成される。この電極材料としては、n型GaAs層とオーミックコンタクトできるものであれば特に制限はなく、例えばAuGe/Ni/Au等を積層したものが使用できる。
【0076】
そして最後に、図17(b)に示すように、層間絶縁膜11の上に、第1端子55aと第2端子55bを有するアノード配線パッド55、接続導体57、共通端子58を有する第2のカソード配線パッド54が形成されると共に、所定の第2n側電極56の上に第1のカソード配線パッド53が同一工程で形成される。このとき、アノード配線パッド55の第1と第2の端子55a,55bの各先端部は、対応する半導体ブロック8のp型半導体拡散領域10とオーミックコンタクトを形成する。この電極材料としては、p型GaAs層とオーミックコンタクトできるものであれば特に制限はなく、例えばTi/Pt/Au等を積層したものが使用できる。
【0077】
以上の様にして形成されたLEDアレイ51の駆動方法について、図14を参照しながら説明する。
【0078】
先ず、矢印C側によった所望の発光部が発光するように、第2カソード配線パッド54と該当する発光部に対応するアノード側配線パッド55間に順方向バイアスを印加する。このとき矢印D側よりの発光部は、開放或いは同電位とされて発光しない。次に、矢印D側よりの所望の発光部が発光するように、第1共通電極パッド53と該当する発光部に対応するアノード側配線パッド55間に順方向バイアスを印加する。このとき矢印C側より発光部は、開放或いは同電位とされて発光しない。
【0079】
以上のように、発光部のC側よりの列とD側よりの列とを、所望の時間差をもって時分割駆動して交互に発光可能状態とする。これにより、このLEDアレイ51を電子写真方式のプリンタの光源として使用した場合、LEDアレイ51の長手方向と直交する方向に移動する感光体の周面に、発光部の2つの列に対応する潜像を一列に形成できる。
【0080】
以上のように、実施の形態3のLEDアレイ51によれば、実施の形態1と同様の効果が得られる他、プリンタの光源として使用したとき、発光部を時分割駆動することが可能となる。
実施の形態4.
図18は、本発明の半導体素子アレイによる実施の形態4のLEDアレイ61の要部構成を示す平面図である。
【0081】
本実施の形態4のLEDアレイ61が、前記した図1に示すLED1と主に異なる点は、図1において半導体ブロック8を形成する素子分離溝領域9に代えて素子分離溝62が矩形波状に形成されている点である。
【0082】
従って、図1に示す実施の形態1の発光素子アレイ1と同一、或いはそれに相当する部分には同一符号を付して、或いは図面を省略して説明を省略し、異なる点を重点的に説明する。
【0083】
n型半導体層7(図7(b))は、エッチングにより発光素子アレイ61の長手方向に矩形波状に形成された素子分離溝62によって、2つの半導体ブロック61a,61bに分離され、これ等の各半導体ブロック61a,61bの各櫛歯突起部61c,61dが交互に歯合するように対向して配列されている。
【0084】
各櫛歯型突起部61c、61dには、長手方向に直線状に並んで半導体ブロック61b側に寄った位置にp型半導体拡散領域10が位置し、一方、各櫛歯型突起部61c、61dの、長手方向に直線状に並んで半導体ブロック61a側に寄った位置にn側電極12が位置している。
【0085】
半導体ブロック61bの各櫛歯型突起部61dのn側電極12は、図1の発光素子アレイ1と同様に引出し配線19及び共通配線18を介して第2のカソード配線パッド20に接続している。
【0086】
一方、半導体ブロック61aの各櫛歯型突起部61cのn側電極12は、それぞれ前記した中間配線15を介して個別電極14に電気的に接続されている。この個別電極14は、層間絶縁膜11(図7(b))下のGaAsコンタクト層6(図2)の半導体層に一端接続され、この半導体層の導電性を利用して再び共通電極16に電気的に接続される。従って、半導体ブロック61aの各櫛歯型突起部61cのn側電極12は、以上の経路を介して、電気的に第1のカソード配線パッド17に接続することができる。
【0087】
尚、この実施の形態4のLEDアレイ61の駆動方法については、前記した実施の形態1のLEDアレイ1の駆動方法と全く同様に行えるため、ここでの説明は省略する。
【0088】
以上のように、実施の形態4のLEDアレイ61によれば、前記した実施の形態1の効果に加え、例えば中間配線15やアノード配線パッドの第2端子13bが素子分離領域の溝をまたぐことなく配線できるため、断線等の配線不良確率を半分に減らして生産時の歩留まりをよくすることが可能となる。
【0089】
尚、前記した各実施の形態では、第1導電型にn型の半導体を、そして第2導電型にp型の半導体をそれぞれ想定して説明したが、これに限定されるものではなく、第1導電型にp型の半導体を、そして第2導電型にn型の半導体を採用してもよい。この場合半導体層の各層の極性も逆に設定する。
【0090】
また、基板、電極、及び不純物の材料及び組成は、前記した各実施の形態で採用したものに限定されるものではなく、同様の効果を奏する他の素材を採用してもよい。
【0091】
また、本発明は、LEDアレイに限定されるものではなく、例えば、半導体レーザーや、ドライバーIC等の他の半導体素子に適用することもできる。
【0092】
また、前記した実施の形態では、発光部の不純物(Zn)を拡散させる方法として固相拡散法を用いたが、これに限定されるものではなく、気相拡散法或いはイオンインプランテーション等の拡散法を採用してもよいなど種々の態様を取り得るものである。
【0093】
また、前記した特許請求の範囲、及び実施の形態の説明において、「上」、「下」、「左」といった言葉を使用したが、これらは便宜上であって、半導体素子アレイを配置する状態における絶対的な位置関係を限定するものではない。
【0094】
【発明の効果】
本発明のLEDアレイによれば、互いに絶縁する複数の電極パッドに、各グループの半導体素子群の端子を電気的に接続する際に、単層(同じ層)で配線層が交差しないようにできるため、絶縁不良等でこれ等が短絡することがなく、製品の歩留まりを良くすると共に、製造工程を簡略化でき、安価なマトリクス型の半導体素子アレイを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の半導体素子アレイによる実施の形態1のLEDアレイ1の要部構成を示す平面図である。
【図2】 図1中の指示線201を含む断面を矢印A方向からみた拡大断面図である。
【図3】 LEDアレイ1の製造工程を説明するための図であり、(a)はその平面図を示し、(b)は(a)の指示線203を含む断面を矢印A方向からみた断面図である。
【図4】 LEDアレイ1の製造工程を説明するための図であり、(a)はその平面図を示し、(b)は(a)の指示線203を含む断面を矢印A方向からみた断面図である。
【図5】 LEDアレイ1の製造工程を説明するための図であり、(a)はその平面図を示し、(b)は(a)の指示線203を含む断面を矢印A方向からみた断面図である。
【図6】 LEDアレイ1の製造工程を説明するための図であり、(a)はその平面図を示し、(b)は(a)の指示線203を含む断面を矢印A方向からみた断面図である。
【図7】 LEDアレイ1の製造工程を説明するための図であり、(a)はその平面図を示し、(b)は(a)の指示線203を含む断面を矢印A方向からみた断面図である。
【図8】 本発明の半導体素子アレイによる実施の形態2のLEDアレイ31の要部断面図である。
【図9】 LEDアレイ31の製造工程を説明するための図であり、(a)はその平面図を示し、(b)は(a)の指示線213を含む断面を矢印A方向からみた断面図である。
【図10】 LEDアレイ31の製造工程を説明するための図であり、(a)はその平面図を示し、(b)は(a)の指示線213を含む断面を矢印A方向からみた断面図である。
【図11】 LEDアレイ31の製造工程を説明するための図であり、(a)はその平面図を示し、(b)は(a)の指示線213を含む断面を矢印A方向からみた断面図である。
【図12】 LEDアレイ31の製造工程を説明するための図であり、(a)はその平面図を示し、(b)は(a)の指示線213を含む断面を矢印A方向からみた断面図である。
【図13】 LEDアレイ31の製造工程を説明するための図であり、(a)はその平面図を示し、(b)は(a)の指示線213を含む断面を矢印A方向からみた断面図である。
【図14】 本発明の半導体素子アレイによる実施の形態3のLEDアレイ51の要部構成を示す平面図である。
【図15】 図15(a)は図14中の指示線221を含む断面を矢印A方向からみた断面図であり、(b)は図14中の指示線222を含む断面を矢印A方向からみた断面図である。
【図16】 LEDアレイ51の製造工程を説明するための図で、各工程での平面図である。
【図17】 LEDアレイ51の製造工程を説明するための図で、各工程での平面図である。
【図18】 本発明の半導体素子アレイによる実施の形態4のLEDアレイ61の要部構成を示す平面図である。
【図19】 従来の半導体素子アレイの一例を示す発光素子アレイ100の構成を示す平面図である。
【符号の説明】
1 LEDアレイ、 2 高抵抗基板、 3 AlxGa1-xAsクラッド層、4 AlyGa1-yAs活性層、 5 AlzGa1- zAsクラッド層、 6 GaAsコンタクト層、 7 n型半導体層、 8 半導体ブロック、 9 素子分離溝領域、 10 p型半導体拡散領域、 11 層間絶縁膜、 12 n側電極、 13 アノード配線パッド、 13a 第1端子、 13b 第2端子、 14 個別電極、 15 中間配線、 16 共通電極、 17 第1のカソード配線パッド、 18 共通配線、 19 引出し配線、 19a 先端部、 20 第2のカソード配線パッド、 21 拡散マスク、 21a 開口部、 22 発光部、 31 LEDアレイ、 32 n型GaAsコンタクト層、 33 n型AlxGa1-xAsクラッド、 34 AlyGa1-yAs活性層、 35 p型AlzGa1- zAsクラッド、 36 p型GaAsコンタクト層、 37 半導体多積層部、 41 発光部、 42 半導体ブロック、 43 素子分離領域、 51 LEDアレイ、 53 第1のカソード配線パッド、54 第2のカソード配線パッド、 55 アノード配線パッド、 55a 第1端子、 55b 第2端子、 56 第2n側電極、 57 接続導体、 58 共通端子、 61 LEDアレイ、 61a,61b 半導体ブロック、61c,61d 櫛歯突起部、 62 素子分離溝。
Claims (3)
- 電流阻止層の上に設けられた第1導電型の半導体層と、該半導体層表面に略直線状に一列に配列した複数の第2導電型の不純物拡散領域とを有し、複数の前記不純物拡散領域の各々に対応し、該不純物拡散領域を含む前記半導体層の一部がその周囲に位置する前記半導体層の周囲領域と電気的に分離され、各々第1導電側電極と前記不純物拡散領域の表面露出領域とを有する島状のLED素子を備えたLEDアレイにおいて、
一列に配列した複数の前記LED素子に対して一方側に位置し、前記半導体層の前記周囲領域の上に形成され、該周囲領域とオーミックコンタクトする第1の第1導電側配線パッドと、
前記第1の第1導電側配線パッドと前記LED素子との間の前記周囲領域の上に形成され、該周囲領域とオーミックコンタクトする個別電極と、
一列に配列した複数の前記LED素子に対して前記第1の第1導電側配線パッドと同じ側の前記周囲領域の上に絶縁膜を介して形成され、前記第1の第1導電側配線パッド及び該半導体層と絶縁した第2の第1導電側配線パッドと、
前記第1の第1導電側配線パッド及び前記第2の第1導電側配線パッドに対して、前記LED素子を挟んだ反対側に形成され、前記LED素子の前記表面露出領域と接続された第2導電側配線パッドとを備え、
複数の前記LED素子は、一列に配列した複数の前記LED素子の1つおきに位置する第1のグループのLED素子群と、前記第1のグループのLED素子群に含まれない第2のグループのLED素子群とから成り、
前記第1のグループのLED素子群に含まれるLED素子の各々は、前記第1導電側電極が、前記個別電極と接続され、前記周囲領域の前記絶縁層に覆われた部分の前記半導体層を介して前記第1の第1導電側配線パッドと電気的に接続され、
前記第2のグループのLED素子群に含まれるLED素子の各々は、前記第1導電側電極が、前記絶縁膜の上に形成された配線を介して前記第2の第1導電側配線パッドと電気的に接続され、
前記第2導電側配線パッドは、隣接した一対の前記LED素子毎に対応して設けられ、それぞれが対応する一対の前記LED素子の前記表面露出領域に電気的に接続されたことを特徴とするLEDアレイ。 - 前記第2の第1導電側配線パッドに電気的に連続して形成され、前記LED素子群の配列方向の略全域にわたって延在する共通配線部を有し、前記半導体層の導電路が、前記絶縁膜を介して該共通配線部と立体交差するように構成したことを特徴とする請求項1記載のLEDアレイ。
- 前記半導体層を下層から順に、AlxGa1-xAsクラッド層、AlyGa1-yAs活性層、AlzGa1- zAsクラッド層、及びGaAsコンタクト層としたことを特徴とする請求項1又は2記載のLEDアレイ。
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