JP3891833B2 - 半導体装置及びledアレイ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体装置の構成に関し、特にヘテロ接合によるLEDアレイの高密度化に適した半導体装置の構成に関する。
【0002】
【従来の技術】
発光素子等の作製に用いられる半導体エピタキシャルウエハ(Semiconductor Epitaxial Junction Wafer:以後、単にエピウエハ、と称す)は、例えば、有機金属化学気相成長法(Metal Organic Chemical Vapor Deposition:以下、MOCVDと称す)や分子線エピタキシー法などによって作製される。発光素子を作製するためのエピウエハ、及びそれを使った発光素子は、著書名「発光ダイオード」(奥野保男署/産業図書)にいくつか開示されている。
【0003】
その内のヘテロ接合と呼ばれている発光素子の構成を図11に示す。同図に示すように、この発光素子100は、p型の半導体層101,102とn型の半導体層103をエピタキシャル成長によって積層した素子で、p側及びn側にそれぞれ電圧印加のための電極101a,103aを形成した発光素子である。p側電極101aとn側電極103aにそれぞれプラス(+)とマイナス(−)の電圧を印加することによって、pn接合を介してホール及び電子がそれぞれn側及びp側の半導体層へ注入され、活性層内での多数チャリアとの再結合によって発光する。
【0004】
このタイプの発光素子では、ヘテロエピ成長界面のエネルギー障壁によるキャリア閉じ込めの効果による量子効率の増加と、活性層とクラッド層のエネルギーバンドギャップの差異により、活性層で発光した光がクラッド層で吸収されない効果による光取り出し効率の増加とによって、ヘテロ接合を使った発光素子の発光効率は、ホモ接合を使った発光素子よりも高くなる。
【0005】
一方、発光ダイオード(Light-emitting diode:LED)を配列したLEDアレイは、従来、電子写真プリンタの画像形成のための光源として使用されている。LEDアレイを使った電子写真プリンタで高品質の画像を得るためには、LEDを高密度に集積する必要がある。近年では、例えば1200dpi(dots-per-inch)のLEDアレイが必要とされている。1200dpiLEDアレイのLEDの配列ピッチは、21.2μmとなり非常に小さい。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来のヘテロ接合LEDを作製するためのエピウエハは、p型とn型の半導体層をウエハ全面にエピタキシャル成長させて作製するため、ウエハの中に多数の独立したLEDを作製するためには、各LEDを素子分離する必要がある。このように、1チップ内に多数のLEDを集積するLEDアレイチップは、1チップ内で各LEDが素子分離されなければならなかった。
【0007】
従って、上記したような従来のエピウエハを使用したヘテロ接合のLEDによるLEDアレイを作製する場合には、素子分離のためのエッチング溝が必要不可欠であった。このエッチング溝を形成するために、例えば1200dpiLEDアレイのための21.2μmのような狭いピッチでLEDを配列することが困難であり、集積度に限界があった。
【0008】
また、深く微細なエッチング溝による凹凸があるために、高精度なフォトリソグラフィーによるパターン形成が難しく、素子の設計が困難であった。このように、従来のエピウエハを使った高発光効率の高密度LEDアレイの製造では、高い歩留りが達成できないという問題があった。
【0009】
本発明の目的は、上記した問題点を解決し、高密度LEDアレイの製造において、高い製造歩留りを達成できる、プレーナ構造の高発光率LEDアレイを製造するための半導体エピタキシャルウエハを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明による半導体装置は、半導体基板上に多層の半導体層を設けてなる半導体エピタキシャルウエハを有する半導体装置であって、
第1導電型の半導体基板と、該半導体基板の表面に接して設けられた第2導電型半導体層と、該第2導電型半導体層上に設けられた第1導電型の第1のクラッド層と、該第1のクラッド層上に設けられ、第1導電型の活性層を構成する第1の半導体層と、該第1の半導体層に接して設けられた第1導電型の第2のクラッド層と、該第2のクラッド層上に設けられた第1導電型の半導体コンタクト層と、前記半導体コンタクト層から前記第1の半導体層に至り選択的に形成された複数の第2導電型不純物領域と、前記半導体コンタクト層から前記第2導電型半導体層に達するブロック分離領域とを有し、
前記ブロック分離領域は、各々前記第2導電型不純物領域を所定数含み電気的に分離した複数の単位ブロックを形成することを特徴とする。
【0011】
本発明によるLEDアレイは、半導体基板上に多層の半導体層を設けてなる半導体エピタキシャルウエハを有し、複数のLEDが形成されたLEDアレイであって、
第1導電型の半導体基板と、該半導体基板の表面に接して設けられた第2導電型半導体層と、該第2導電型半導体層上に設けられた第1導電型の第1のクラッド層と、該第1のクラッド層上に設けられ、第1導電型の活性層を構成する第1の半導体層と、該第1の半導体層に接して設けられた第1導電型の第2のクラッド層と、該第2のクラッド層上に設けられた第1導電型の半導体コンタクト層と、前記半導体コンタクト層から前記第1の半導体層に至り選択的に形成された複数の第2導電型不純物領域と、前記半導体コンタクト層から前記第2導電型半導体層に達するブロック分離領域とを有し、
前記ブロック分離領域は、各々前記第2導電型不純物領域を所定数含み電気的に分離した複数の単位ブロックを形成することを特徴とする
【0018】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1は、本発明による半導体装置の実施の形態1のエピウエハの構成を模式的に示す構成図である。
【0019】
同図に示すように、このエピウエハ10は、下から順に半絶縁性の半導体基板11、半絶縁性の半導体バッファー層12、第1導電型の第1のクラッド層13、第1導電型の活性層14、第1導電型の第2のクラッド層15、及び第1導電型コンタクト層16が積層した構成となっている。
【0020】
次に、各半導体層の具体的な材料例について述べる。半絶縁性の半導体基板11は半絶縁性GaAs基板、半絶縁性の半導体バッファー層12は半絶縁性GaAsエピタキシャル半導体層(以後、半絶縁性GaAsバッファー層と称す)、第1導電型の第1のクラッド層13はn型AlxGa1-xAsエピタキシャル半導体層(以後、n型AlxGa1-xAsクラッド層と称す)、第1導電型の活性層14はn型AlyGa1-yAsエピタキシャル半導体層(以後、n型AlyGa1-yAs活性層と称す)、第1導電型の第2のクラッド層15はn型AlGa1- Asエピタキシャル半導体層(以後、n型AlzGa1-zAsクラッド層と称す)、そして第1導電型コンタクト層16はGaAsエピタキシャル半導体層(以後、GaAsコンタクト層と称す)である。
【0021】
n型不純物としてはSiを使用でき、エピタキシャル半導体層は、MOCVD法により形成することができる。
【0022】
エピウエハ10では、第1導電型の第1のクラッド層13であるn型AlxGa1-xAsクラッド層のエネルギーバンドギャップをEg(13)、第1導電型の活性層14のn型AlyGa1-yAs活性層のエネルギーバンドギャップをEg(14)、そして第1導電型の第2のクラッド層15であるn型AlzGa1-zAsクラッド層のエネルギーバンドギャップをEg(15)としたとき、これらは少なくとも
Eg(13)>Eg(14)
Eg(15)>Eg(14)
の関係が成立するように構成されている。
【0023】
半導体エピタキシャル層にAltGa1-tAs(t≧0)を使用する場合、各半導体層のエネルギーバンドギャップは、Alの組成比により決定することができる。従って、上記の条件、Eg(13)>Eg(14)、及びEg(15)>Eg(14)を満たすAlの組成比として、例えばx=0.4、y=0.15、z=0.4とすることができる。即ち、第1導電型の第1のクラッド層13をn型Al0.4Ga0.6Asとし、第1導電型の活性層14をn型Al0.15Ga0.85Asとし、そして第1導電型の第2のクラッド層15をn型Al0.4Ga0.6Asとすることができる。
【0024】
次に、上記のエピウエハを使用したLEDアレイの構成と動作について説明する。
【0025】
図3は、上記した構成のエピウエハ10を使って後述するチップマトリックス配線を施したLEDアレイ20を模式的に示す要部平面図であり、図2は、図3中の指示線110を含む断面を矢印A−A方向からみた部分断面図である。
【0026】
図2に示すように、LEDアレイ20は、エピウエハ10にウエハ上面から選択的に第2導電型不純物の拡散領域21を形成している。この拡散領域21は、エピウエハ10のエピタキシャル層と略平行な拡散フロント21dが第1導電型の活性層14内まで達し、コンタクト層拡散領域21a、グラッド層拡散領域21b、及び活性層拡散領域21cに区分けできる。
【0027】
尚、この第2導電型の不純物として、例えばp型のZnを用い、これを拡散して拡散領域21を形成することができる。
【0028】
後述するように、この拡散領域21を伴なって形成されるLED37は、図3に示すように、n型半導体エピタキシャル層を分割して形成される各単位ブロック20a、20b、20c、20d……毎にそれぞれ複数(図3の実施例では8個)直線状に配置されている。
【0029】
各単位ブロック20a、20b、20c、20d、……への分割は、エピウエハ10の上面から少なくとも半絶縁性の半導体バッファー層12まで達する単位ブロック分離領域22によって電気的に分離されている。この単位ブロック分離領域22の溝は、異方性エッチングの溝が好ましく、SiO絶縁層の気相成長又はヒューズドシリカの塗布、或いはプラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)によるSiN膜又はポリイミド膜などの絶縁膜により埋め込むことができる。
【0030】
図3に示すように、LEDアレイ20は、マトリックス配線構造を有する。このマトリックス配線構造は、各LED37にそれぞれ個別に対応して配設されるp側電極31、各単位ブロック毎に配置されて同単位ブロック内での各LED37の共通のn側の電極となるn側電極32、及び、各単位ブロックの同位置(例えば、各ブロック左端からの順位が同じ位置)のp側電極31同士を、後述するコンタクトホール36によってそれぞれ結合する共通配線33から構成され、更に、各単位ブロックには、同ブロック内のn側電極32にn側電極配線34aによって接続されたn側電極パッド34と、p側電極配線35aによって共通配線33に択一的に接続されるp側電極パッド35とが配設されている。
【0031】
n側電極パッド34及びp側電極パッド35は、LEDアレイ20を駆動するための駆動ICとワイヤボンディングによって接続するための電極パッドである。
【0032】
各p側電極31、各n側電極配線34a及び各p側電極配線35aと各共通配線33間には、コンタクトホール36を有する図示しない層間絶縁膜が形成されている。この層間絶縁膜によって、各電極と各電極配線の所定の電気的接続を可能とするコンタクトホール36以外では、各電極31と各共通配線33との絶縁、更には各n側電極配線34a及び各p側電極配線35aと共通配線33との絶縁が保たれる。
【0033】
尚、p側電極31、n側電極32、p側電極配線35a、n側電極配線34a及び共通配線33としては、例えば、標準のフォトリソグラフィーの技術を使ってパターン形成したAu系の金属材料を使用することができる。
【0034】
一方、図2に示すように、LEDアレイ20の形成過程において、コンタクト層拡散領域21aの横方向拡散フロント部を含む拡散周辺領域40は、エッチングによって除去されてエッチング領域41がリング状に形成される。このエッチング領域41によって、第1導電型コンタクト層16の拡散領域と非拡散領域の境界部が除かれ、両領域は完全に分離された構造となっている。
【0035】
従って、コンタクト層拡散領域21aに相当する拡散領域21の上面部は、島状のGaAsコンタクト領域となっており、以後この部分をGaAsコンタクト島23と称す。
【0036】
前記したP側電極31は、GaAsコンタクト島23の少なくとも一部の領域とオーミックコンタクトを形成している。このエッチング領域41の少なくとも電極が通過する領域は、層間絶縁膜43によって被服されている。また、n側電極32は、LEDアレイ20の第1導電型コンタクト層16とコンタクトを形成している。
【0037】
尚、第1導電型コンタクト層16は、非常に薄くすることができ、例えば500Åとすることができる。また、層間絶縁膜43は、例えばプラズマCVDで形成したSiN膜を使うことができ、500Å程度の段差を容易に被覆可能な膜厚とすることができる。
【0038】
次に、LEDアレイ20の動作について、先ずその発光動作から説明する。
【0039】
p側電極31とn側電極32との間に順方向電圧を印加すると、pn接合を介してp側領域であるZn拡散領域21とn側領域に、少数キャリアとしてそれぞれ電子と正孔が注入される。第1導電型コンタクト層16にはエッチング領域41が設けてあるため、この層内にはpn接合が存在しない。
【0040】
もし、第1導電型コンタクト層16内にpn接合が形成されている場合には、第1導電型コンタクト層16を形成するGaAsのエネルギーバンドギャップが活性層等を形成するAlyGa1-yAsのエネルギーバンドギャップよりも小さいので、GaAs層内のpn接合を介してキャリアの注入が起こる。この場合の発光は、GaAs層内での発光が主となってしまい、AlyGa1-yAsのエネルギーバンドギャップに相当した発光波長の光が得られなくなってしまう。
【0041】
一方、前記したように、第1導電型の第2のクラッド層15であるn型AlzGa1-zAsクラッド層のエネルギーバンドギャップEg(15)が、第1導電型の活性層14であるn型AlyGa1-yAs活性層のエネルギーバンドギャップEg(14)よりも大きくしてあるため、少数キャリアは、第1導電型の活性層14内のpn接合を介してのみ注入される。
【0042】
また、活性層14内のpn接合を介して注入された正孔及び電子は、第1導電型の第1のクラッド層13と活性層14の界面に存在するエネルギー障壁、及び第2のクラッド層15と活性層14の界面に存在するエネルギー障壁によって各クラッド層13,15へは拡散できない。このため注入キャリアは、活性層14内に閉じ込められる。従って、活性層14での発光効率が高くなり、その発光波長は活性層14のAl組成で決まるエネルギーバンドギャップに相当する波長となる。
【0043】
最上層の第1導電型コンタクト層16のGaAsのエネルギーバンドギャップが光のエネルギーよりも小さいので、活性層14で発生した光は、コンタクト層16で吸収される。しかしながら、このコンタクト層16の層厚を、例えば500Åと薄くすることができるので、ここで光吸収される割合を小さくし、効率良く上方へ出光させることができる。
【0044】
尚、横方向拡散フロントの表面GaAs層付近では、微視的に見ると半導体積層界面、或いはウエハ最表面で拡散フロント形状プロファイルの急激な変化があると考えられる。この急激な形状の変化がある領域では、接合へ電圧を印加した際に電場が高くなると考えられる。従って、このような急激な形状プロファイルの変化がない領域と比較した場合、この領域ではキャリアの注入密度が増加すると考えられる。
【0045】
即ち、この半導体積層表面領域付近の横方向拡散フロント領域が存在した場合には、この領域へのキャリア注入の割合が大きいと考えられる。この効果は、AlzGa1-zAs層での光の発生効率を下げる方向のマイナス効果となってしまう。本発明のエピウエハを使ったLEDアレイでは、すでに説明したように、GaAs層内、即ちコンタクト層拡散領域21aに形成されている横方向拡散フロント領域を含む周辺領域40(図2)を除去した構造であるので、このマイナス効果を防止する構造となっている。
【0046】
次に、チップマトリックス配線によるLEDアレイ20の動作について、図3の要部平面図を参照して説明する。
【0047】
前記したように、各単位ブロック20a、20b、20c、20d…(総称を20xxとする)には、それぞれ8個のLED37があり、各LED37にはp側電極31がコンタクトし、各ブロックでの同一順位のLED(例えば右端からの順番が同じLED)同士を共通配線33で電気的に結合している。更に、各共通配線33は、共通配線35aによって択一的にp側電極パッド35に電気的に接続されている。また、各単位ブロックのn側電極32は、n側電極配線34aによって、n側電極パッド34に電気的に接続されている。尚、各単位ブロックは、単位ブロック分離領域22によって、電気的に分離されている。
【0048】
ここで、各単位ブロック20xxの所定のLED37を指定するための番地記号として、例えば単位ブロック20aの左端から5番目のLED37の番地を(a−5)と記述する。
【0049】
以上のマトリックス配線において、番地(a−3)のLED37を点灯させる場合、このLEDのp側電極31と電気的につながる単位ブロック20cのp側電極パッド35と、このLEDのn側電極32と電気的につながる単位ブロック20aのn側電極パッド34とを選択して電圧を印加し、電流を流すことによって番地(a−3)のLED37を点灯する。同様にして、全てのLED37をマトリックス的に選択して点灯することが可能となる。
【0050】
以上のように、本実施の形態1のLEDアレイによれば、半導体基板11及びバッファ層を半絶縁性の半導体としたので、n型の半導体エピタキシャル層にバッファ層に達するブロック分離領域を設けることにより、各々複数のLEDを含む電気的に分離した単位ブロックに分離することができるため、チップマトリックス駆動(時分割駆動)が可能なLEDアレイを製造することができる。
【0051】
また、n型半導体エピタキシャル層を異なるエネルギーバンドギャップを有するn型半導体エピタキシャル層の積層構造としたので、従来のようにエッチング溝で各LEDを素子分離することなく、第2導電型不純物の選択拡散によって一列にLEDを高密度に集積配置することが可能となり、高密度LEDアレイをプレーナ構造で製造することができる。これにより、従来の構造のLEDアレイと比較して、歩留りにおいても大幅に向上させることができる。
【0052】
更に活性層内に、注入キャリアを閉じ込める効果と、クラッド層で光の吸収を防止できる透明窓の効果を実現できるので、高発光効率のLEDアレイを作製することができる。
【0053】
尚、本実施の形態1では、半導体基板11を半絶縁性基板としたが、これに限定されるものではなく、半導体エピタキシャル層と半導体基板との間で電気的に絶縁した構造とするように、例えば半導体基板11を第2導電型の半導体で構成してもよい。また、半導体バッファ層12も必ずしも半絶縁性でなくてもよく、第1或いは第2導電型の半導体としてもよい。
【0054】
更に、半導体基板11を第1導電型の半導体でも構成できるが、この場合半導体エピタキシャル層と半導体基板との間で電気的に絶縁した構造とするために、半導体バッファ層12を半絶縁性或いは第2導電型の半導体で構成する必要がある。
【0055】
実施の形態2.
図4は、本発明による半導体装置の実施の形態2のエピウエハの構成を模式的に示す構成図である。
【0056】
同図に示すように、このエピウエハ50は、下から順に半絶縁性の半導体基板11、半絶縁性の半導体バッファー層12、第2導電型の第1のクラッド層51、第1導電型の活性層14、第1導電型の第2のクラッド層15、及び第1導電型コンタクト層16が積層した構成となっている。
【0057】
以上の構成において、このエピウエハ50が、図1に示す実施の形態1のエピウエハ10と異なる点は、第1のクラッド層51を第2導電型で構成した点である。従って、図1に示す実施の形態1のエピウエハ10と同一、或いはそれに相当する部分には同一符号を付して説明を省略し、異なる点を重点的に説明する。
【0058】
エピウエハ50の第2導電型の第1のクラッド層51は、p型AlxGa1-xAsエピタキシャル半導体層で形成されており、以後、p型AlxGa1-xAsクラッド層と称す。このp型AlxGa1-xAsクラッド層のp型不純物としては、例えはカーボン(c)を使用することができる。
【0059】
このエピウエハ50では、第2導電型の第1のクラッド層51であるp型AlxGa1-xAsクラッド層のエネルギーバンドギャップをEg(51)、第1導電型の活性層14のn型AlyGa1-yAs活性層のエネルギーバンドギャップをEg(14)、そして第1導電型の第2のクラッド層15であるn型AlzGa1-zAsクラッド層のエネルギーバンドギャップをEg(15)としたとき、これらは少なくとも
Eg(51)>Eg(14)
Eg(15)>Eg(14)
の関係が成立するように構成されている。
【0060】
半導体エピタキシャル層にAltGa1-tAs(t≧0)を使用する場合、各半導体層のエネルギーバンドギャップは、Alの組成比により決定することができる。上記の条件、Eg(51)>Eg(14)、及びEg(15)>Eg(14)を満たすAlの組成比として、例えばx=0.4、y=0.15、z=0.4とすることができる。即ち、第2導電型の第1のクラッド層51をp型Al0.4Ga0.6Asとし、第1導電型の活性層14をn型Al0.15Ga0.85Asとし、そして第1導電型の第2のクラッド層15をn型Al0.4Ga0.6Asとすることができる。
【0061】
次に、上記のエピウエハ50を使用したLEDアレイの構成と動作について説明する。
【0062】
この、エピウエハ50を使用したLEDアレイ52(図5)の構成が、図2及び図3に示す実施の形態1のLEDアレイ20と異なる点は、LEDアレイ20のエピウエハ10に対応するエピウエハ50の第1のクラッド層51が、p型AlxGa1-xAsエピタキシャル半導体層で形成されている点と、これに伴なって変更される単位ブロック分離領域53(図5)の深さが異なる点である。
【0063】
従って、実施の形態1のLEDアレイ20と同一、或いはそれに相当する部分については説明を省略し、異なる点を重点的に、実施の形態1のLEDアレイ20を示す図2及び図3を参照しながら説明する。
【0064】
実施の形態1の場合と同様に、エピウエハ50のウエハ上面から選択的に第2導電型不純物Znを拡散して拡散領域21(図2)を構成してLEDアレイ52を構成することができ、エピタキシャル層と略平行な拡散フロント21dが第1導電型の活性層14内に達している。
【0065】
エピウエハ50では、拡散フロントを含む第1導電型の活性層14の下に第2導電型の第1のクラッド層51としてのp型のAlxGa1-xAs層を設けた構成となっている。従って、第1導電型活性層14と第2導電型クラッド層51の間に、少なくとも拡散電位相当のエネルギーバリアが形成され、この2層の間が電気的に導通状態でなくなる、即ち絶縁状態となるため、前記したように電気的に分離する単位ブロックを形成するための単位ブロック分離領域53(図5)として、少なくともp型の半導体層である第2導電型の第1のクラッド層51に達する分離領域を形成すればよい。尚、図5は、図3中の指示線111を含む断面を矢印B−B方向からみた部分断面図である。
【0066】
また、このLEDアレイ52のマトリックス配線の構造及び動作は、実施の形態1で説明したLEDアレイ20と全く同じなのでその説明を省略する。
【0067】
以上のように、実施の形態2のLEDアレイによれば、前記した実施の形態1のLEDアレイと同様の効果が得られるほか、第2導電型(p型)の半導体層を第1導電型(n型)の活性層の下に設けた構造なので、電気的に分離する単位ブロックを形成してチップマトリックス駆動が可能なLEDアレイを作製するための単位ブロック分離領域53を、少なくとも第1のグラット層であるp型AlxGa1-xAsクラッド層に達するように形成すればよく、実施の形態1のLEDアレイ20の場合に比べてブロック分離領域の溝を浅くでき、その形成がより容易となる。
【0068】
尚、本実施の形態2では、第1のクラッド層51を第2導電型としたので、GaAsの半導体基板11を半絶縁性とする代わりに、n型、又はノンドープ或いはP型の半導体とすることもできる。バッファー層12についても同様の変形が可能である。また、AltGa1-tAsを使った場合、p型の第1のクラッド層51をノンドープ層とすることもできる。更に上記のエピウエハの各層を、同様の作用が得られる別の半導体で構成することもできる。
【0069】
実施の形態3.
図6は、本発明による半導体装置の実施の形態3のエピウエハの構成を模式的に示す構成図である。
【0070】
同図に示すように、このエピウエハ60は、下から順に半絶縁性の半導体基板11、半絶縁性の半導体バッファー層12、第1導電型の活性層14、第1導電型のクラッド層15、及び第1導電型コンタクト層16が積層した構成となっている。
【0071】
以上の構成において、このエピウエハ60が、図1に示す実施の形態1のエピウエハ10と異なる点は、第1のクラッド層13が除かれた点である。従って、図1に示す実施の形態1のエピウエハ10と同一、或いはそれに相当する部分には同一符号を付して説明を省略し、異なる点を重点的に説明する。
【0072】
このエピウエハ60では、n型AlyGa1-yAsによる第1導電型活性層14のエネルギーバンドギャップをEg(14)、そしてn型AlzGa1-zAsによる第1導電型のクラッド層15のエネルギーバンドギャップをEg(15)としたとき、これらは少なくとも
Eg(15)>Eg(14)
の関係が成立するように構成されている。
【0073】
半導体エピタキシャル層にAltGa1-tAs(t≧0)を使用する場合、各半導体層のエネルギーバンドギャップは、Alの組成比により決定することができる。上記の条件、Eg(15)>Eg(14)を満たすAlの組成比として、例えば、y=0.15、z=0.4とすることができる。即ち、第1導電型の活性層14をn型Al0.15Ga0.85Asとし、そしてn型AlzGa1-zAsのクラッド層15をn型Al0.4Ga0.6Asとすることができる。
【0074】
次に、上記のエピウエハ60を使用したLEDアレイの構成と動作について説明する。
【0075】
このエピウエハ60を使用したLEDアレイ62(図8)の構成が、前記した図2及び図3に示す実施の形態1のLEDアレイ20と異なる点は、エピウエハ60において、エピウエハ10の第1のクラッド層に相当する層が削除された点と、これに伴なって変更される単位ブロック分離領域63(図8)の深さが異なる点である。
【0076】
従って、図7に、前記した実施の形態1のLEDアレイ20の部分断面図である図2と同位置における、本実施の形態3のLEDアレイ62の部分断面図を示すが、実施の形態1のLEDアレイ20と同一、或いはそれに相当する部分については同符号を付して説明を省略し、異なる点を重点的に説明する。
【0077】
図7において、エピウエハ60に形成されるZnの拡散領域21、エッチング領域41、層間絶縁層43、及び各電極31,32については実施の形態1のLEDアレイ20と全く同じであり、他の共通部分として図3に示す各配線33,34a,35a、及び各電極パッド34,35の構成も、実施の形態1のLEDアレイ20と全く同じである。
【0078】
エピウエハ60は、実施の形態1のエピウエハ10における第1のクラッド層13を除いた構成なので、前記したように電気的に分離する単位ブロックを形成するための単位ブロック分離領域63(図8)として、少なくともGaAsの半絶縁性の半導体バッファー層12に達する分離領域を形成すればよい。尚、図8は、図3中の指示線111を含む断面を矢印B−B方向からみた部分断面図である。
【0079】
次に、LEDアレイ62の発光動作について説明する。
【0080】
p側電極31とn側電極32との間に順方向電圧を印加すると、pn接合を介してp側領域であるZn拡散領域21及びn側領域に、少数キャリアとしてそれぞれ電子と正孔が注入される。コンタクト層拡散領域21aにはエッチング領域41が設けてあるため、この層内にはpn接合が存在しない。このため前記したように、マイナス効果となるコンタクト層(GaAs層)16でのキャリアの注入は生じない。
【0081】
一方、前記したように、第1導電型のクラッド層15であるn型AlzGa1-zAsクラッド層のエネルギーバンドギャップEg(15)が、第1導電型の活性層14であるn型AlyGa1-yAs活性層のエネルギーバンドギャップEg(14)よりも大きくしてあるため、少数キャリアは、第1導電型の活性層14内のpn接合を介してのみ注入される。
【0082】
また、活性層14内のpn接合を介して注入された電子は、第1導電型のクラッド層15と活性層14の界面に存在するエネルギー障壁によってクラッド層15へは拡散できない。このため注入キャリアは、活性層14内に閉じ込められる。従って、ホモ接合の場合と比較して発光効率が高くなり、その発光波長は活性層14のAl組成で決まるエネルギーバンドギャップに相当する波長となる。
【0083】
最上層の第1導電型コンタクト層16のGaAsのエネルギーバンドギャップが光のエネルギーよりも小さいので、活性層14で発生した光は、コンタクト層16で吸収される。しかしながら、このコンタクト層の層厚を、例えば500Åと薄くすることができるので、ここで光吸収される割合を小さくし、効率良く上方へ出光させることができる。尚、横方向拡散フロントの表面GaAs層付近でのエッチング効果については、実施の形態1の場合と同様なので、その記述を省略する。
【0084】
また、このLEDアレイ62のマトリックス配線の構造及び動作は、実施の形態1で説明したLEDアレイ20と全く同じなのでその説明を省略する。
【0085】
以上のように、実施の形態3のLEDアレイによれば、前記した実施の形態1のLEDアレイと同様の効果が得られるほか、活性層の下の半導体層を半絶縁性のバッファー層とした構造なので、電気的に分離する単位ブロックを形成してチップマトリックス駆動可能なLEDアレイを作製するための単位ブロック分離領域63を、少なくとも半絶縁性の半導体バッファー層に達するように形成すればよく、実施の形態2のLEDアレイ20の場合に比べて更に分離領域の溝を浅くでき、その形成がより容易となる。
【0086】
更に、エピウエハ層の厚さをより薄くすることができるため、エピコストを低減することができ、より安価な半導体ウエハを製造できる。
【0087】
尚、実施の形態3では、GaAsの半導体基板11を半絶縁性としたが、これに限定されるものではなく、p型或いはn型の半導体とすることができる。バッファ層12についても同様の変形が可能である。
【0088】
実施の形態4.
図9は、本発明による半導体装置の実施の形態4のエピウエハの構成を模式的に示す構成図である。
【0089】
同図に示すように、このエピウエハ70は、下から順に半絶縁性の半導体基板11、半絶縁性の半導体バッファー層12、第1導電型のクラッド層13、第1導電型の活性層14、及び第1導電型コンタクト層16が積層した構成となっている。
【0090】
以上の構成において、このエピウエハ70が、図1に示す実施の形態1のエピウエハ10と異なる点は、第2のクラッド層15が除かれた点である。従って、図1に示す実施の形態1のエピウエハ10と同一、或いはそれに相当する部分には同一符号を付して説明を省略し、異なる点を重点的に説明する。
【0091】
このエピウエハ70では、n型AlyGa1-yAsによる第1導電型活性層14のエネルギーバンドギャップをEg(14)、そしてn型AlzGa1-zAsによる第1導電型のクラッド層13のエネルギーバンドギャップをEg(13)としたとき、これらは少なくとも
Eg(13)>Eg(14)
の関係が成立するように構成されている。
【0092】
半導体エピタキシャル層にAltGa1-tAs(t≧0)を使用する場合、各半導体層のエネルギーバンドギャップは、Alの組成比により決定することができる。上記の条件、Eg(13)>Eg(14)を満たすAlの組成比として、例えば、x=0.4、y=0.15とすることができる。即ち、n型AlxGa1-xAsのクラッド層13をn型Al0.4Ga0.6Asとし、そして第1導電型の活性層14をn型Al0.15Ga0.85Asとすることができる。
【0093】
次に、上記のエピウエハ70を使用したLEDアレイの構成と動作について説明する。
【0094】
本実施の形態4のLEDアレイが前記した図2及び図3に示す実施の形態1のLEDアレイ20と異なる点は、エピウエハ70において、エピウエハ10の第2のクラッド層に相当する層が削除された点と、これに伴なって変更されるブロック分離領域73(図10)の深さが異なる点である。
【0095】
従って、図10に、前記した実施の形態1のLEDアレイ20の部分断面図である図2と同位置における、本実施の形態4のLEDアレイ72の部分断面図を示すが、実施の形態1のLEDアレイ20と同一、或いはそれに相当する部分については同符号を付して説明を省略し、異なる点を重点的に説明する。
【0096】
図10において、エピウエハ70に形成されるZnの拡散領域21、エッチング領域41、層間絶縁層43、各電極31,32については実施の形態1のLEDアレイ20と全く同じであり、他の共通部分として図3に示す各配線33,34a,35a、及び各電極パッド34,35の構成も、実施の形態1のLEDアレイ20と全く同じである。
【0097】
エピウエハ70は、実施の形態1のエピウエハ10における第2のクラッド層13を除いた構成なので、前記したように電気的に分離する単位ブロックを形成するためのブロック分離領域73(図10)を、少なくともGaAsの半絶縁性の半導体バッファー層12に達するように形成すればよい。
【0098】
次に、LEDアレイ72の発光動作について説明する。
【0099】
p側電極31とn側電極32との間に順方向電圧を印加すると、pn接合を介してp側領域であるZn拡散領域21及びn側領域に、少数キャリアとしてそれぞれ電子と正孔が注入される。コンタクト層拡散領域21aにはエッチング領域41が設けてあるため、この層内にはpn接合が存在しない。このため前記したように、マイナス効果となるコンタクト層(GaAs層)16でのキャリアの注入は生じない。
【0100】
一方、図10に示すように、pn接合は、第1導電型の活性層14内のみにあり、少数キャリアは、この活性層14内のpn接合を介してのみ注入される。
【0101】
また、前記したように、クラッド層13であるn型AlzGa1-zAsクラッド層のエネルギーバンドギャップEg(13)が、第1導電型の活性層14であるn型AlyGa1-yAs活性層のエネルギーバンドギャップEg(14)よりも大きくしてあるため、活性層14内のpn接合を介してn型領域に注入された正孔は、第1導電型のクラッド層13と活性層14の界面に存在するエネルギー障壁によってクラッド層13へは拡散できない。このため注入された電子は、活性層14内に閉じ込められる。従って、ホモ接合の場合と比較して発光効率が高くなり、その発光波長は活性層14のAl組成で決まるエネルギーバンドギャップに相当する波長となる。
【0102】
最上層の第1導電型コンタクト層16のGaAsのエネルギーバンドギャップが光のエネルギーよりも小さいので、活性層14で発生した光は、コンタクト層16で吸収される。しかしながら、このコンタクト層の層厚を、例えば500Åと薄くすることができるので、ここで光吸収される割合を小さくし、効率良く上方へ出光させることができる。尚、横方向拡散フロントの表面GaAs層付近でのエッチング効果については、実施の形態1の場合と同様なので、その記述を省略する。
【0103】
また、このLEDアレイ62のマトリックス配線の構造及び動作は、実施の形態1で説明したLEDアレイ20と全く同じなのでその説明を省略する。
【0104】
以上のように、実施の形態4のLEDアレイによれば、前記した実施の形態1のLEDアレイと同様の効果が得られるほか、活性層の下にクラッド層を設けた構成としたので、電気的に分離する単位ブロックを形成してチップマトリックス駆動可能なLEDアレイを作製するためのブロック分離領域73を、少なくともこれらの2層の半導体層を貫き、半絶縁性のバッファー層に達するように形成すればよく、実施の形態2のLEDアレイ20の場合に比べて更に分離領域の溝を浅くでき、その形成がより容易となる。
【0105】
また、エピウエハ層の厚さを薄くすることができるため、エピコストを低減することができ、より安価な半導体ウエハを製造できる。
【0106】
更に、第2導電型の拡散領域(発光領域に相当)を形成する際に、すでに述べた実施の形態1〜3の場合と異なって、薄いコンタクト層16を含む、略単一材料に近い半導体層(クラッド層が除かれているため)に第2導電領域を形成することができる。例えば、Zn拡散により発光領域を形成する場合には、不純物拡散の拡散速度が半導体層の材料によって異なるため、単一材料への拡散の方がより高精度に拡散領域を形成できる。従って、本実施の形態のエピウエハを使用することによって、より拡散深さのばらつきの少ない発光領域が形成でき、発光強度が均一な高発光効率のLEDアレイを製造できる。
【0107】
尚、本実施の形態4では、GaAsの半導体基板11を半絶縁性としたが、これに限定されるものではなくp型の半導体としても、n型単位ブロックの電気的な分離は可能である。
【0108】
また、前記した各実施の形態では、具体的な材料として、AltGa1-tAsをあげて説明したが、他の発光素子に適用できる材料、例えばAlGaInP、InGaAsP、GaP、そしてGaInPなどの半導体材料にも適用できる。
【0109】
更に、前記した各実施の形態では、分離領域の溝をバッファ層、或いは第2導電型の第1のクラッド層まで形成したが、これに限定されるものではなく、活性層直下或いはクラッド層間に、1×10Ω/cm程度の半絶縁性のGaAs又はAlGaAs等の半導体層の層間層を形成し、この層間層まで溝を形成するように構成してもよいなど、種々の態様を取り得るものである。
【0110】
また、前記した実施の形態の説明において、「上」、「下」といった言葉を使用したが、これらは便宜上であって、半導体装置を配置する状態における絶対的な位置関係を限定するものではない。
【0111】
【発明の効果】
請求項1、2又は3の半導体装置によれば、各々複数のLEDを含む電気的に分離した単位ブロックに分離することができるため、チップマトリックス駆動(時分割駆動)が可能なLEDアレイを製造することができる。また、第1導電型半導体エピタキシャル層を異なるエネルギーバンドギャップを有する半導体の積層構造としたので、従来のようにエッチング溝で各LEDを素子分離することなく、第2導電型不純物の選択拡散によってLEDを高密度に集積配置することが可能となり、高密度LEDアレイをプレーナ構造で製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による半導体装置の実施の形態1のエピウエハの構成を模式的に示す構成図である。
【図2】 図3中の指示線110を含む断面を矢印A−A方向からみた部分断面図である。
【図3】 チップマトリックス配線を施したLEDアレイ20を模式的に示す要部平面図である。
【図4】 本発明による半導体装置の実施の形態2のエピウエハの構成を模式的に示す構成図である。
【図5】 図3中の指示線111を含む断面を矢印B−B方向からみた実施の形態2のLEDアレイの部分断面図である。
【図6】 本発明による半導体装置の実施の形態3のエピウエハの構成を模式的に示す構成図である。
【図7】 実施の形態3のLEDアレイ62の部分断面図である。
【図8】 図3中の指示線111を含む断面を矢印B−B方向からみた実施の形態3のLEDアレイの部分断面図である。
【図9】 本発明による半導体装置の実施の形態4のエピウエハの構成を模式的に示す構成図である。
【図10】 実施の形態4のLEDアレイ72の部分断面図である。
【図11】 従来のヘテロ接合と呼ばれている発光素子の構成を示す構成図である。
【符号の説明】
10 エピウエハ、 11 半導体基板、 12 半導体バッファー層、 13 第1導電型の第1のクラッド層、 14 第1導電型の活性層、 15 第1導電型の第2のクラッド層、 16 第1導電型コンタクト層、 20 LEDアレイ、 20a,20b,20c,20d 単位ブロック、 21 拡散領域、 21a コンタクト層拡散領域、 21b グラッド層拡散領域、 21c 活性層拡散領域、 21d 拡散フロント、 22 単位ブロック分離領域、 23 GaAsコンタクト島、 31 p側電極、 32 n側電極、 33 共通配線、 34 n側電極パッド、 34a n側電極配線、 35 p側電極パッド、 35a p側電極配線、 36 コンタクトホール、 37 LED、 40 周辺領域、 41 エッチング領域、 43 層間絶縁膜、 50 エピウエハ、 51 第2導電型の第1のクラッド層、 52 LEDアレイ、 53 単位ブロック分離領域、 60 エピウエハ、 62 LEDアレイ、 63 単位ブロック分離領域、 70 エピウエハ、 72 LEDアレイ、 73 分離領域。

Claims (4)

  1. 半導体基板上に多層の半導体層を設けてなる半導体エピタキシャルウエハを有する半導体装置であって、
    第1導電型の半導体基板と、
    該半導体基板の表面に接して設けられた第2導電型半導体層と、
    該第2導電型半導体層上に設けられた第1導電型の第1のクラッド層と、
    該第1のクラッド層上に設けられ、第1導電型の活性層を構成する第1の半導体層と、
    該第1の半導体層に接して設けられた第1導電型の第2のクラッド層と、
    該第2のクラッド層上に設けられた第1導電型の半導体コンタクト層と、
    前記半導体コンタクト層から前記第1の半導体層に至り選択的に形成された複数の第2導電型不純物領域と、
    前記半導体コンタクト層から前記第2導電型半導体層に達するブロック分離領域と
    を有し、
    前記ブロック分離領域は、各々前記第2導電型不純物領域を所定数含み電気的に分離した複数の単位ブロックを形成することを特徴とする半導体装置。
  2. 前記半導体コンタクト層は、Au系の電極材料とオーミックコンタクトが形成可能な材料であることを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
  3. 前記第1の半導体層、前記第1のクラッド層、及び前記第2のクラッド層は、Al Ga 1−t As(t≧0)で形成されたことを特徴とする請求項記載の半導体装置。
  4. 半導体基板上に多層の半導体層を設けてなる半導体エピタキシャルウエハを有し、複数のLEDが形成されたLEDアレイであって、
    第1導電型の半導体基板と、
    該半導体基板の表面に接して設けられた第2導電型半導体層と、
    該第2導電型半導体層上に設けられた第1導電型の第1のクラッド層と、
    該第1のクラッド層上に設けられ、第1導電型の活性層を構成する第1の半導体層と、
    該第1の半導体層に接して設けられた第1導電型の第2のクラッド層と、
    該第2のクラッド層上に設けられた第1導電型の半導体コンタクト層と、
    前記半導体コンタクト層から前記第1の半導体層に至り選択的に形成された複数の第2導電型不純物領域と、
    前記半導体コンタクト層から前記第2導電型半導体層に達するブロック分離領域と
    を有し、
    前記ブロック分離領域は、各々前記第2導電型不純物領域を所定数含み電気的に分離した複数の単位ブロックを形成することを特徴とするLEDアレイ
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