JP2006216668A - 発光ダイオードアレイ - Google Patents

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Abstract

【課題】2分割マトリクス駆動LEDアレイにおいてもボンディングパッドサイズを確保しつつ、チップ幅を小さくし、低コストで量産性に優れる発光ダイオードアレイを得る。
【解決手段】各発光部1の上面の第1の電極2から共通配線4を介して配線されるボンディングパッド8aと、前記発光部1に近接して形成された第2の電極3から配線されるボンディングパッド8b、8cが、発光部1の並びに対して同じ片側に一列状に配置された2分割ダイナミック駆動方式のLEDアレイにおいて、前記共通配線4の数を2本とし、前記共通配線4を介して第1の電極2に接続するボンディングパッド8aの数と、前記第2の電極に接続するボンディングパッド8b、8cの数の比率を1:8とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は発光出力の大きい発光ダイオードアレイに関し、特に電子写真方式のプリンタ光源に好適に使用できる発光ダイオードアレイに関する。
電子写真方式のプリンタは、画像信号に応じた光により感光ドラム上に静電潜像を形成し、紙に転写して画像を得る。潜像を形成するための光源としてはレーザ方式と発光ダイオードアレイ方式の光源が広く用いられている。特に発光ダイオードアレイ方式の光源は、レーザ方式のように光路長を長くとる必要がないため、小型のプリンタや大サイズの印刷に適している。近年の印刷の高速・高画質化やプリンタのさらなる小型化にともない、より高精細で高出力、且つ低コストの発光ダイオードアレイが求められている。
発光ダイオードアレイヘッドの低コスト化を実現するためには、個々独立に発光ダイオードを駆動させるICを備える方式(スタティック駆動方式)ではなく、複数個の発光ダイオードを1つのブロックとし、スイッチ用のマトリクス配線により時間分割駆動させ、駆動ICやボンディング本数を削減する方式(ダイナミック駆動方式又はマトリクス駆動方式)が有利である。
ダイナミック駆動方式の発光ダイオードアレイの製造において、一層の低コスト化を実現する最も有効な手段の一つは、チップサイズを縮小し、ウェハあたりの取得数を増大させることである。しかし、LEDヘッドはプリンタの出力紙サイズ分のLEDチップを並べる必要があるため、長手方向のチップサイズの縮小は並べるチップ個数を増やすだけで、低コスト化には意味をなさない。従って、チップサイズを縮小することはチップ幅を短縮することに限定される。
チップ幅を縮小するには、(i)チップ面積の大部分を占めているボンディングパッドサイズを縮小する方法と、(ii)共通配線を介して第1の電極に接続するボンディングパッドと、第2の電極に接続するボンディングパッドを片側に一列で配置する方法がある。(i)と(ii)の対策を同時に施すのが最良であるが、特に(i)については、最新鋭のボンディング設備と技術を要するため汎用性に欠け、低コストという観点において実現が難しい。
一方(ii)については、600dpiや1200dpi等の高精細LEDにおいて、ボンディングパッドの面積を確保することが難しい。一般にLEDアレイのボンディングパッドのサイズとしては、横方向(チップの長手方向)のサイズで60〜80μm、縦方向(チップ幅方向)のサイズで80〜120μm必要である。
例えば、図7に示すような、600dpi2分割ダイナミック駆動方式の発光ダイオードアレイについて考えてみる。この発光ダイオードアレイは、基板上に形成された複数の発光部1、各発光部1の上面に形成された第1の電極(カソード電極)2、及び導電層上に形成された第2の電極(アノード電極)3を有する。第1の電極2は、カソード用引き出し配線5cにより2本の共通配線4に個別に接続しており、この共通配線4を介して片側のカソード用ボンディングパッド6cに接続している。第2の電極3はアノード用引き出し配線によりもう一方の片側のアノード用ボンディングパッド6aと接続している。
600dpi2分割ダイナミック駆動方式のLEDアレイにおいて、上記(ii)の理由により、アノード用ボンディングパッド6aとカソード用ボンディングパッド6cを1列に配置し、且つ2本の共通配線によって発光ダイオードを駆動させようとした場合(2分割マトリクス駆動)、ドットピッチは42.4μmである。このため、第1の電極2に接続するカソード用ボンディングパッド6cと第2の電極3に接続するアノード用ボンディングパッド6aの数を1:1とすると、各々のボンディングパッドの横方向(チップの長手方向)のサイズは21.2μm未満でなければならない。これではボンディングパッドの最小必要寸法(60μm)を満足することができない。そこで実際には、図7のように、チップの両側に、カソード用ボンディングパッド6cとアノード用ボンディングパッド6aとを分けて配置することになり、チップ幅が広くなってしまう。
一方、上記課題を解決する方策として、8本の共通配線で8ドットのダイオードを時間駆動させる方法が提案されている(特開2001−77431号公報(特許文献1)、沖テクニカルレビュー、2002年1月、第169巻、第189号、No.1(非特許文献1))。このような設計にすれば、横方向(チップの長手方向)サイズの設計余裕を2倍の84.8μm未満まで広げることができる。しかしながら、この場合、共通配線を増加させた分だけチップ幅が広くなってしまうという問題が生じる。
なお、特開平11−40842号(特許文献2)は、互いに素子分離された複数の第1導電型半導体ブロックと、第1導電型半導体ブロックに形成された第2導電型半導体領域と、異なる半導体ブロックに形成された所定の第2導電型半導体領域の間を接続するマトリクス配線と、マトリクス配線に接続する第2導電側パッド電極とを有し、第2導電側パッド電極がマトリクス配線上に多層形成されている発光素子アレイを開示している。しかしながら、この発光素子アレイは第1導電側パッド電極と第2導電側パッド電極を一列に配置する構成でないため、チップ幅を十分に短縮することができない。
特開2001−77431号公報 特開平11−40842号公報 沖テクニカルレビュー、2002年1月、第169巻、第89号、No.1
従って本発明の目的は、2分割マトリクス駆動方式のLEDアレイにおいてもボンディングパッドサイズを確保しつつ、チップ幅を小さくし、低コストで量産性に優れる発光ダイオードアレイを提供することである。
上記目的を達成するため、本発明は、次のように構成したものである。
請求項1の発明に係る発光ダイオードアレイは、基板上に形成された導電層と、前記導電層上に一列状に配置された個々独立の発光部と、各発光部の上面の少なくとも一部に形成された第1の電極と、前記発光部に近接して前記導電層上に形成された第2の電極とを有する発光ダイオードアレイであって、前記第1の電極には引き出し配線によって各々個別に接続される共通配線を有し、第2の電極は各ブロック毎に分割された共通電極であり、第1の電極から共通配線を介して配線されるボンディングパッドと第2の電極から配線されるボンディングパッドが前記発光部の並びに対して同じ片側に一列状に配置された2分割ダイナミック駆動方式の発光ダイオードアレイにおいて、前記共通配線の数を2本とし、前記共通配線を介して前記第1の電極に接続するボンディングパッドの数と、前記第2の電極に接続するボンディングパッドの数の比率を1:8としたことを特徴とする発光ダイオードアレイ。
請求項2の発明は、請求項1に記載の発光ダイオードアレイにおいて、前記ボンディングパッドを多層配線により前記共通配線に交差する形で前記共通配線上に形成したことを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載の発光ダイオードアレイにおいて、前記ボンディングパッドの全部若しくは一部を島状に形成したことを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の発光ダイオードアレイにおいて、前記第1の電極のうち、発光部の発光表面上に形成される部分を除いた、第1の電極のチップ幅方向の寸法を20μm以下に規定したことを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項1に記載の発光ダイオードアレイにおいて、前記共通配線の太さを15μm以上としたことを特徴とする。
<発明の要点>
本発明の2分割ダイナミック駆動発光ダイオードアレイは、第1の電極から共通配線を介して接続されるボンディングパッドの数と第2の電極側ボンディングパッドの数の比率を1:8(第1の電極から共通配線を介して接続されるボンディングパッド数を間引く。)としたことに特徴があり、さらには、共通配線の太さを15μm以上としたことに特徴がある。上記1:8という比率は、第1の電極から共通配線を介して接続されるボンディングパッド数を間引くことによって達成することができ、これによりボンディングパッド面積(最小長手方向寸法:60μm)を確保しながら、片側配置によりチップ幅を縮小することができる。
更に本発明の他の特徴に従い、ボンディングパッドを多層配線によって、共通配線上に交差する形で、共通配線上に形成する、つまり折り返しボンディングパッドの形態とすれば、ボンディングパッドがチップ幅方向に延在しなくなるので、よりチップ幅を短縮することが可能となる。
本発明によれば、次のような優れた効果が得られる。
本発明の2分割ダイナミック駆動発光ダイオードアレイは、第1の電極から共通配線を介して接続されるボンディングパッドと第2の電極側ボンディングパッドの数の比率を1:8とし、ボンディングパッド数を間引くことを達成しているので、ボンディングパッド面積を確保しながらチップ幅を縮小することができる。
更に、本発明の別の特徴によれば、ボンディングパッドを多層配線によって共通配線上に形成するので、よりチップ幅を短縮することが可能となり、ウェハあたりのチップ取得数が増大する。
また、本発明の上記構造によれば、共通配線の太さを15μm以上レイアウトすることができるので、これを規定することによって、電流密度の増大による断線を防止することができる。
よって本発明によれば、2分割マトリクス駆動LEDアレイにおいてもボンディングパッドサイズを確保しつつ、チップ幅を小さくし、低コストで量産性に優れる発光ダイオードアレイを提供することができる。
以下、本発明を図示の実施の形態に基づいて説明する。
[1]発光ダイオードアレイの構造
図1は本発明の好ましい一実施例による600dpi2分割マトリクスアレイの1セルを示す。
この発光ダイオードアレイでは、チップの片側に個々独立の発光部1を一列状に配置してあり、各発光部の上面には第1の電極(カソード電極)2が設けられている。また発光部1の列に近接して第2の電極(アノード電極)3が設けられている。第2の電極3は2つの発光部1を1単位とするブロック毎に分割された共通電極である。
チップのもう一方の片側には、島状のアノード用ボンディング部8aとカソード用ボンディング部8b、8cとが、上記発光部1の並びと平行に一列に配置されている。
そして、第2の電極3はアノード用引き出し配線5aを経てアノード用ボンディング部8aに接続されている。
また、上記の発光部1の列とボンディング部8a、8b、8cの列との間において、2本のスイッチ用の共通配線4が発光部1の並びに沿って配設されている。このうち発光部1に近い側の共通配線4aには、偶数番目の発光部1がカソード用引き出し配線5cにより接続され、発光部1から遠い側の第2の共通配線4bには、奇数番目の発光部1がカソード用引き出し配線5cにより接続されている(図2参照)。そして、この第1の共通配線4aは、共通配線用引き出し配線5kを経てカソード用ボンディング部(メサ頂面)8cに接続され、また第2の共通配線4bは、共通配線用引き出し配線5jを経てカソード用ボンディング部(メサ頂面)8bに接続されている(図4、図6参照)。
第1の電極2にスイッチ用の共通配線4を介して接続するカソード用ボンディングパッド6cと、第2の電極3に接続するアノード用ボンディングパッド6aは、上記ボンディング部8において折り返し、上記2本の共通配線4a、4bに交差する形で、共通配線4a、4b上に重ねられており、折り返しボンディングパッド25として設けられている(図1の右側に実線で、また他の個所では点線にて示す)。
図1に示す例では、第2の電極3により分割されるブロックを1セル内に16ブロック有し、64ドットの発光部により構成されている。2本のスイッチ用の共通配線4を介して第1の電極2に接続するカソード用ボンディングパッド6cの数と、第2の電極3に接続するアノード用ボンディングパッド6aの数との比率は、1:8に設定されている。カソード用ボンディングパッド6cの数:アノード用ボンディングパッド6aの数の比率を1:8とすることによって、1つのボンディングパッドの長手方向の寸法を、余裕を持ってレイアウトしても、70μmに設定することが可能となる。
図2、図4、図6は、それぞれ図1に示す発光ダイオードアレイの一部を拡大した上面図であり、図3及び図5はそれぞれ図2のA−A’及び図4のB−B’断面図である。
図3に示すように、発光部1、メサ頂部のボンディング部8(アノード用ボンディングパッド6a及びカソード用ボンディングパッド6cの折り返し部)が、第1メサエッチング溝19により分離されている。第1及び第2の電極2、3とボンディング部8の間には、この第1メサエッチング溝19において、共通配線4a、4bから成るスイッチ用の共通配線4が発光部1と平行に形成されている。なお、図1及び図2、図4、図6では便宜上第3絶縁膜及び第4絶縁膜を省略して示している。
本発明の発光ダイオードアレイは、断面方向に見た場合、基板10上に形成された導電層11(図3参照)と、該導電層11上に個々独立に形成され、且つ図1に示すように基板の長手方向に一列に配列された複数の発光部1と、各発光部1の上面に図2に示す如くT字型に形成された第1の電極2と、そして発光部1に近接して導電層11上に形成された第2の電極3を有する。第2の電極3は、発光面(光取り出し部)9(図3参照)を挟んで第1の電極2と対向する位置に形成されている。図示の実施例では、各発光部1は基板10上に均一に形成されたエピタキシャル層にメサエッチング溝を設け、個々独立のエピタキシャル層部としたものである。
第2の電極3は、偶数番目と奇数番目の2つの発光部を1単位とするブロック毎に分割する共通電極である。この各ブロック毎の第2の電極3は、図2に示すように、アノード用引き出し配線5aにより、アノード用ボンディング部(メサ頂面)8aに1:1で接続されている。本実施例の場合、計18個のボンディング部8(ボンディングパッド)のうち、16個のアノード用ボンディング部8aが全て、このブロック指示用のボンディング部となっている。
他方、図2に示すように、上記2本の共通配線4a、4bから成るスイッチ用の共通配線4は、太さは15μm以上の配線により、第1及び第2の電極2、3とボンディング部8a、8cの間に、発光部1と平行に配置されている。
既に述べたように、発光部1に近い側の第1の共通配線4aには、偶数番目の発光部1がカソード用引き出し配線5cにより接続されている。そして図6に示すように、この第1の共通配線4aは、共通配線用引き出し配線5kを経てカソード用ボンディング部(メサ頂面)8cに接続されている。同様に、発光部1から遠い側の第2の共通配線4bには、奇数番目の発光部1がカソード用引き出し配線5cにより接続されており、そして図4に示すように、この第2の共通配線4bは、共通配線用引き出し配線5jを経てカソード用ボンディング部(メサ頂面)8bに接続されている。従って、計18個のボンディング部8(ボンディングパッド)のうちの1個のカソード用ボンディング部8cにより偶数番目の発光部1が選択され、1個のカソード用ボンディング部8bにより奇数番目の発光部1が選択される。なお、上記のカソード用ボンディング部8c、8bは、共通配線4a、4bの中間部に共通配線用引き出し配線5k、5jが位置するように、ボンディング部8aの群中に混在する形で設けられている。
よって、通常のマトリクス駆動により、発光部を点灯させるには、当該発光部が接続されている共通電極である第2の電極3のボンディング部8aの一つを選択してブロックを指定し、且つ当該発光部が接続されている個別電極である第1の電極2のボンディング部8b又は8cの一つを選択して、当該ブロック中の偶数番目又は奇数番目のいずれに属する発光部であるかを決定し、両者のボンディング部(ボンディングパッド6)間に順方向電流を流せばよい。
(1)基板
基板10は、発光部1と電気的に絶縁できる構造であって発光ダイオード用に使用し得るものであれば特に限定されない。基板10はn型基板でもp型基板でもよく、半絶縁性GaAs基板等の半絶縁性基板または絶縁性基板であってもよい。基板10と導電層11との間にアンドープGaAs層等の高抵抗層を設けて絶縁することもできる。また、導電層11に対して逆の極性を有する半導体層を設けて絶縁することもできる。
基板10は、発光ダイオード用に使用し得るものであれば特に限定されず、発光部と電気的に絶縁できる構造であればよい。n型基板でもp型基板でも用いることができ、半絶縁性GaAs基板等の半絶縁性基板または絶縁性基板を用いてもよい。基板10と導電層11との間にアンドープGaAs層等の高抵抗層を設けて絶縁することもでき、また導電層11に対して逆の極性を有する半導体層を設けて絶縁することもできる。
(2)発光部
基板10の導電層11上に積層する化合物半導体の種類や結晶層の厚さは特に限定されず、所望の発光波長、発光出力及び駆動電圧により適宜選択することができる。化合物半導体としては、AlGaAs、AlGaInP等を用いることができる。発光部1は第1導電型のクラッド層、活性層及び第2導電型のクラッド層からなるダブルヘテロ構造を有するのが好ましく、導電層11上に形成したエピタキシャル層を第1メサエッチング溝19により分割してなるのが好ましい。さらに、第2メサエッチング溝20により導電層11を分断し各ブロックに分離している。
図示の実施例では、発光ダイオードアレイの発光部1は、n型GaAs基板10の上にp型GaAs導電層11を介して順次形成されたp型AlGaAsエッチングストッパ層12、p型AlGaAsクラッド層13、p型AlGaAs活性層14、n型AlGaAsクラッド層15及びn型GaAsキャップ層16からなる。n型GaAsキャップ層16は、発光面(光取り出し部)9の領域ではエッチングにより除去されている。
上記発光部1のうち発光に直接関与する領域は、発光波長に対応するエネルギーバンドギャップを有するp型AlGaAs活性層14を、それよりもエネルギーバンドギャップの大きいp型AlGaAsクラッド層13(第1導電型のクラッド層)及びn型AlGaAsクラッド層15(第2導電型のクラッド層)で挟んだ、いわゆるダブルヘテロ構造を有する。
(3)電極及び配線層
第1及び第2の電極は一方がカソード電極で他方がアノード電極であればよく、それぞれの電極はカソード電極でもアノード電極でもよい。各電極はボンディング特性及び下層とのオーミック接続特性が要求されるため、複数の金属層により形成されるのが好ましい。例えばアノード電極にAuZn/Ni/AuやTi/Pt/Au等の積層電極を使用し、カソード電極にAuGe/Ni/Au等の積層電極を使用することができる。
第1の電極2、第2の電極3及び共通配線4から引き出される引き出し配線5及び共通配線4は、ボンディング特性及び上層・下層との密着性が良好であることが要求されるため、複数の金属層により形成されるのが好ましい。最上層・最下層にはボンディング特性の良いTi、Mo、TiW等の金属層を有するのが好ましい。例えば、Ti/Au/Ti、Mo/Au/Mo、TiW/Au/TiW等からなる積層構造とすることができる。また、プロセスの簡略化のために第2の電極(アノード電極)3と共通配線4を同時に形成する場合はTi/Pt/Au/Ti等からなる積層構造としても良い。
このとき、共通配線4の太さは15μm以上とするのが好ましい。例えば、共通配線の太さを20μm、厚さを900nmとした場合、共通配線の断面積は
・共通配線断面積=20μm(幅)×900nm(厚)=1.8×10-7cm2となる。また1dotあたり2.5mA要するとすると、
・最大電流=2.5mA×16dot=40mAとなる。
・duty time=1/2なので、共通配線に流れる最大電流密度は
・最大電流密度=0.04A×1/2÷(1.8×10-7cm2)=1.1×105A/cm2と、「5.0×105A/cm2未満」と言うMIL規格を充分に満足させることができ、Au膜厚を薄くすることによって、更に低コスト化ができる。
各電極の金属層は、抵抗加熱蒸着法、電子線加熱蒸着法、スパッタ法等で形成することができ、酸化物層は公知の各種成膜方法で形成することができる。カソード、アノード金属層には、オーミック性を付与するために熱処理(合金化)をさらに施すのが好ましい。
各発光部1上の第1の電極(カソード電極)2はカソード用引き出し配線5cにより共通配線4に接続し、さらに共通配線4は共通配線用引き出し配線5kによりカソード用ボンディングパッド6cに接続している。一方、各発光部1と近接する位置でブロック毎に帯状に設けられた第2の電極(アノード電極)3は、アノード用ボンディング部8aまで延在するアノード用引き出し配線5aによりボンディングパッド6aに接続している。
各引き出し配線5a、5c、5kは第2絶縁膜18上に形成され、第2絶縁膜18をエッチングすることによって設けられたアノード用コンタクト孔7a、カソード用コンタクト孔7c、共通電極用コンタクト孔7kにより、それぞれ第2の電極(アノード電極)3、第1の電極(カソード電極)2及び共通配線4に接続している。
(4)メサエッチング溝
個々独立の複数の発光部1とボンディング部8を形成するため、第1メサエッチング溝19と第2メサエッチング溝20からなるメサエッチング溝が設けられている。第1メサエッチング溝19は発光部1とボンディング部8を電気的に分離する目的で導電層11又はエッチングストッパ層12まで達し、第2メサエッチング溝20は発光部1の各ブロックを分断する目的で導電層11を除去している。
特願2003−062154号に記載のメサエッチング溝を本発明に適用し、発光部1とともにボンディング部8をメサエッチング溝により個々独立に分割して形成するのが好ましい。個々独立のボンディング部8とすることにより、Au配線加工の際に第1メサエッチング溝の斜面21にAu配線を残してもボンディングパッド間で短絡することがない。また、ボンディング部8はメサエッチング溝の残し部分であるので、エッチング面積を増大させることがない。これによりローディング効果を避けることができ、同じくメサエッチング溝の残し部分である発光部1の寸法制御が容易となる。
また、第2メサエッチング溝20によって分断される、1ブロックの発光ダイオードの数は、共通配線の本数に等しく”2”となる。
[2]発光ダイオードアレイの製造方法
本発明の発光ダイオードアレイの好ましい製造方法を図1〜図6を参照して説明する。
まず、有機金属気相成長法(MOVPE法)によりn型GaAs基板10の上面に、p型GaAs導電層11(キャリア濃度:4×1019cm-3、厚さ:1μm)、p型AlGaAsエッチングストッパ層12(キャリア濃度:3×1019cm-3、厚さ:0.1μm)、p型AlGaAsクラッド層13(キャリア濃度:1×1018cm-3、厚さ:1μm)、p型AlGaAs活性層14(キャリア濃度:1×1018cm-3、厚さ:1μm)、n型AlGaAsクラッド層15(キャリア濃度:2×1018cm-3、厚さ:3μm)、及びn型GaAsキャップ層16(キャリア濃度:1×1018cm-3、厚さ:0.5μm)を順次成長させる。
形成した結晶層にウエットエッチングを選択的に施す。まず発光部1のうち第1の電極(カソード電極)2と接触する部分と、ボンディング部8を残してn型GaAsキャップ層16を除去する。次にp型AlGaAsエッチングストッパ層12が露出する深さまで第1メサエッチング溝19を設け、p型GaAs導電層11上のエピタキシャル層を複数の発光部1に分割するとともに、発光部1と個々独立したボンディング部8を形成する。さらに第2メサエッチング溝20によりp型GaAs導電層11の領域を除去し、各ブロックを電気的に分離する。このときn型GaAs基板10も僅かにエッチングするように第2メサエッチング溝20の深さを設定すれば、エッチング誤差があっても導電層11が残留することはない。
発光ダイオードアレイの上面全体を覆うように化学気相成長法(CVD法)により第1絶縁膜17を成長させた後、第1の電極(カソード電極)2及び第2の電極(アノード電極)3を形成する部分をエッチングにより除去し、AuGe/Ni/Auからなる第1の電極(カソード電極)2及びAuZn/Ni/Auからなる第2の電極(アノード電極)3及びTi/Au/Tiからなる共通配線4を蒸着法とリフトオフ法を繰り返すことにより形成する。
さらにCVD法により第2絶縁膜18を成長させた後、第1の電極(カソード電極)2、第2の電極(アノード電極)3及び4本の共通配線にコンタクト孔7をエッチングにより設け、スパッタリングとイオンミリングにより各々のボンディング部8まで延在するTi/Au/Tiからなる引き出し配線5を形成する。
発光面(光取り出し部)9及びスクライブエリア22上の第1絶縁膜17と第2絶縁膜18を、CHF3/O2等の公知の混合ガスを用いたドライエッチングにより除去する。さらに水分等の浸入を防ぐ目的で第3絶縁膜23と第4絶縁膜24を蒸着する。特に第4絶縁膜24はファイナルパッシベーションであるため窒化膜等の緻密な膜が好ましい。第3絶縁膜23と第4絶縁膜24との屈折率が異なる場合、発光波長によって反射膜とならないように膜厚を設定する必要がある。具体的には、特開2003−031840号に記載されているように総膜厚(第3絶縁膜23と第4絶縁膜24の合計膜厚)を1μmより薄く設定するのが好ましい。
最後にボンディングの際不要なボンディングパッド6上の第3絶縁膜23及び第4絶縁膜24をエッチングによって開孔する。
さらなるチップ幅の縮小を求めるべく、折り返しボンディングパッドとする構造例について説明する。すなわち、CVD法により第3絶縁膜23及び第4絶縁膜24を成長させた後、独立に形成した各ボンディング部8にエッチングによりコンタクト孔7bを形成し、スパッタリングとイオンミリングにより2本の共通配線4a、4b上に、これに交差する形でTi/Au/Ti層を折り返し、折り返しボンディングパッド25を形成する。これにより多層配線工程を増やすことになるもののボンディングパッドのチップ幅方向長さを短縮することができ、チップ取得数を約1.5倍に増大させることができる。
また、本実施例においては共通配線の長手方向寸法を1セルに留めているが、チップ内(600dpiの場合、通常1チップあたり128dotあるいは192dotで構成する場合が多い。)のセルを連結するように設計しても良い。
本発明の一実施例による発光ダイオードアレイの1セルを示す上面図である。 図1の一部を拡大して示す上面図である。 図2のA−A’断面図である。 図1の他の一部を拡大して示す上面図である。 図2のB−B’断面図である。 図1の更に他の一部を拡大して示す上面図である。 従来の600dpi2分割ダイナミック駆動方式の発光ダイオードアレイを示す上面図である。
符号の説明
1 発光部
2 第1の電極(カソード電極)
3 第2の電極(アノード電極)
4 共通配線
4a 第1の共通配線
4b 第2の共通配線
5 引き出し配線
5a アノード用引き出し配線
5c カソード用引き出し配線
5k 共通配線用引き出し配線
5j 共通配線用引き出し配線
6 ボンディングパッド
6a アノード用ボンディングパッド
6c カソード用ボンディングパッド
7 コンタクト孔
7a アノード用コンタクト孔
7c カソード用コンタクト孔
7k 共通電極用コンタクト孔
8 ボンディング部(メサ頂面)
8a アノード用ボンディング部
8b カソード用ボンディング部
8c カソード用ボンディング部
9 光取り出し部
10 n型GaAs基板
11 p型GaAs導電層
12 p型AlGaAsエッチングストッパ層
13 p型AlGaAsクラッド層
14 p型AlGaAs活性層
15 n型AlGaAsクラッド層
16 n型GaAsキャップ層
17 第1絶縁膜
18 第2絶縁膜
19 第1メサエッチング溝
20 第2メサエッチング溝
21 第1メサエッチング溝の斜面
22 スクライブエリア
23 第3絶縁膜
24 第4絶縁膜
25 折り返しボンディングパッド

Claims (5)

  1. 基板上に形成された導電層と、前記導電層上に一列状に配置された個々独立の発光部と、各発光部の上面の少なくとも一部に形成された第1の電極と、前記発光部に近接して前記導電層上に形成された第2の電極とを有する発光ダイオードアレイであって、前記第1の電極には引き出し配線によって各々個別に接続される共通配線を有し、第2の電極は各ブロック毎に分割された共通電極であり、第1の電極から共通配線を介して配線されるボンディングパッドと第2の電極から配線されるボンディングパッドが前記発光部の並びに対して同じ片側に一列状に配置された2分割ダイナミック駆動方式の発光ダイオードアレイにおいて、
    前記共通配線の数を2本とし、
    前記共通配線を介して前記第1の電極に接続するボンディングパッドの数と、前記第2の電極に接続するボンディングパッドの数の比率を1:8としたことを特徴とする発光ダイオードアレイ。
  2. 請求項1に記載の発光ダイオードアレイにおいて、
    前記ボンディングパッドを多層配線により前記共通配線に交差する形で前記共通配線上に形成したことを特徴とする発光ダイオードアレイ。
  3. 請求項1又は2に記載の発光ダイオードアレイにおいて、
    前記ボンディングパッドの全部若しくは一部を島状に形成したことを特徴とする発光ダイオードアレイ。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の発光ダイオードアレイにおいて、
    前記第1の電極のうち、発光部の発光表面上に形成される部分を除いた、第1の電極のチップ幅方向の寸法を20μm以下に規定したことを特徴とする発光ダイオードアレイ。
  5. 請求項1に記載の発光ダイオードアレイにおいて、
    前記共通配線の太さを15μm以上としたことを特徴とする発光ダイオードアレイ。
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JP2009196361A (ja) * 2009-03-19 2009-09-03 Oki Data Corp 駆動装置、ledアレイ、ledヘッド、及びこれらを備えた画像形成装置

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