JP2008041840A - 発光ダイオードアレイ及び発光ダイオードアレイの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ボンディングパッドの接着性の向上を図った発光ダイオードアレイおよびその製造方法を提供する。
【解決手段】複数の発光ダイオードと、これら発光ダイオードに電気を供給するための第1の電極用及び第2の電極用のボンディングパッドとを備えた発光ダイオードアレイにおいて、前記ボンディングパッドが、下部金属層41と、前記下部金属層41を覆う絶縁膜に形成されたコンタクト孔40を介して前記下部金属層41に接触している上部金属層42とから構成されている。
【選択図】図3
【解決手段】複数の発光ダイオードと、これら発光ダイオードに電気を供給するための第1の電極用及び第2の電極用のボンディングパッドとを備えた発光ダイオードアレイにおいて、前記ボンディングパッドが、下部金属層41と、前記下部金属層41を覆う絶縁膜に形成されたコンタクト孔40を介して前記下部金属層41に接触している上部金属層42とから構成されている。
【選択図】図3
Description
本発明は、発光ダイオードアレイ及び発光ダイオードアレイの製造方法に関し、特に、電子写真方式のプリンタ光源に好適な発光ダイオードアレイ及びその製造方法に関する。
電子写真方式のプリンタでは、画像信号に応じた光により感光ドラム上に静電潜像を形成し、この静電潜像に対応したトナー像を紙に転写して複写する。静電潜像を形成するための光源としては、レーザ方式と発光ダイオードアレイ方式が広く用いられている。特に発光ダイオードアレイ方式の光源は、レーザ方式のように光路長を長くとる必要がないため、小型プリンタの製造や大きなサイズの印刷に適している。
発光ダイオードアレイには、各発光ダイオードを個別に駆動させるICを備える方式(スタティック駆動方式)と、複数個の発光ダイオード毎にブロック化し、スイッチ用のマトリクス配線を用いて時間分割駆動させ、駆動ICやボンディング本数を削減する方法(ダイナミック駆動方式、またはマトリクス駆動方式と呼ばれる)が知られている。
図5に、従来のダイナミック駆動4分割方式の発光ダイオードアレイを示す。図5は発光ダイオードアレイのチップ幅方向の断面図である。この発光ダイオードアレイでは、基板10上に形成された導電層11と、この導電層11上にチップ長手方向に一列に配置された発光部1と、各発光部1の上面に形成された第1の電極2(カソード電極)と、発光部1に近接して導電層11上に形成された第2の電極(アノード電極)3とを有する。第1の電極2はそれぞれ引き出し配線5cによって4本のスイッチ用共通配線4(チップ長手方向の横配線)と個別に接続されており、また第2の電極3はブロック毎に分割された共通電極である。そして、共通配線用引き出し配線(チップ幅方向の縦配線)5k、スイッチ用共通配線(横配線)4及びカソード用引き出し配線(縦配線)5cを介して、第1の電極2に接続されるボンディングパッド6cと、第2の電極3用の引き出し配線(縦配線、図示せず)を介して第2の電極3に接続されるボンディングパッド(図示せず)とが一列に設けられる。各ボンディングパッドは、第1絶縁膜17、第2絶縁膜18、第3絶縁膜19、第4絶縁膜20から成る多層絶縁膜上に形成される。ここで、第3絶縁膜19はSOG(Spin On Glass)膜から成る。この発光ダイオードアレイでは、縦配線である第1の電極2用の引き出し配線5c、5k及び第2の電極3用の引き出し配線を形成する際に、同時にボンディングパッドの金属層50の部分を形成している。
特開2005−64104号公報。
ところが、上記従来の断面構造の発光ダイオードアレイでは、後工程のボンディング時に問題が生じる。ボンディングパッドの金属層50の下地は、プラズマSiOやSiO2、SOGなどの絶縁膜であるが、特にSOG膜(第3絶縁膜19)の接着性が弱く、ワイヤボンディング時にキャピラリが当たるダメージによってSOG膜の部分からクラックが入り、引っ張るときにAuワイヤと一緒にボンディングパッドが剥離してしまうことがある。
本発明は、ボンディングパッドの接着性の向上を図った発光ダイオードアレイおよび発光ダイオードアレイの製造方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明は次のように構成されている。
本発明の第1の態様は、複数の発光ダイオードと、これら発光ダイオードに電気を供給するための第1の電極用及び第2の電極用のボンディングパッドとを備えた発光ダイオードアレイにおいて、前記ボンディングパッドが、下部金属層と、前記下部金属層を覆う絶縁膜に形成されたコンタクト孔を介して前記下部金属層に接触している上部金属層とから構成されていることを特徴とする発光ダイオードアレイである。
本発明の第1の態様は、複数の発光ダイオードと、これら発光ダイオードに電気を供給するための第1の電極用及び第2の電極用のボンディングパッドとを備えた発光ダイオードアレイにおいて、前記ボンディングパッドが、下部金属層と、前記下部金属層を覆う絶縁膜に形成されたコンタクト孔を介して前記下部金属層に接触している上部金属層とから構成されていることを特徴とする発光ダイオードアレイである。
第2の態様は、基板上に形成された導電層上に一列に配置された複数の発光部と、各発光部の上面の少なくとも一部に形成された第1の電極と、前記発光部に近接して前記導電層上に形成された第2の電極とを有し、前記各第1の電極は引き出し配線によってスイッチ用共通配線と個別に接続され、前記第2の電極はブロック毎に分割された共通電極であり、前記スイッチ用共通配線を介して前記第1の電極に接続するボンディングパッドと前記第2の電極に接続するボンディングパッドが一列に配置された発光ダイオードアレイにおいて、前記ボンディングパッドが、下部金属層と、前記下部金属層を覆う絶縁膜に形成されたコンタクト孔を介して前記下部金属層に接触している上部金属層とから構成されていることを特徴とする発光ダイオードアレイである。
第3の態様は、第2の態様において、前記下部金属層が、前記スイッチ用共通配線の金属層と同一の断面構造であることを特徴とする発光ダイオードアレイである。
第4の態様は、第1〜第3のいずれかの態様において、前記絶縁膜は、SOG膜を含むことを特徴とする発光ダイオードアレイである。
第5の態様は、半導体基板上に一列に並ぶ複数の発光部とボンディング部との間に、スイッチ用共通配線を形成する工程と、前記ボンディング部上にボンディングパッド用の下部電極層を形成する工程と、前記発光部、前記ボンディング部、前記下部電極層および前記スイッチ用共通配線を絶縁膜で覆う工程と、前記下部金属層上の前記絶縁膜にコンタクト孔を形成する工程と、前記絶縁膜の上にボンディングパッド用の上部金属層を、前記コンタクト孔を介して前記下部金属層に接触させて形成する工程とを有することを特徴とする発光ダイオードアレイの製造方法である。
第6の態様は、第5の態様において、前記スイッチ用共通配線を形成する工程と、前記下部電極層を形成する工程とを同時に行うことを特徴とする発光ダイオードアレイの製造方法である。
本発明の発光ダイオードアレイでは、ボンディングパッドが下部金属層と上部金属層との二段構造であって、ボンディングパッドが厚くなっているため、ワイヤボンディング時のダメージ(衝撃)が緩和され、ボンディングパッドの下地の損傷を防止し、ボンディングパッドの剥離を低減できる。
また、下部金属層を覆うボンディングパッド部分の絶縁膜がコンタクト孔によって除去された構造となっているので、上記絶縁膜の接着性ないし強度が弱い場合にも、ワイヤボンディング時のボンディングパッドの剥離を防止できる。
また、下部金属層を覆うボンディングパッド部分の絶縁膜がコンタクト孔によって除去された構造となっているので、上記絶縁膜の接着性ないし強度が弱い場合にも、ワイヤボンディング時のボンディングパッドの剥離を防止できる。
以下に、本発明に係る発光ダイオードアレイの実施形態を図面を用いて説明する。図1は本発明の一実施形態における1200dpiの4分割ダイナミック駆動方式の発光ダイオードアレイの1セルを示す上面図である。また、図2は図1に示す発光ダイオードアレイの一部を拡大した上面図であり、図3は図2のA−A'断面図である。
この実施形態では、図1に示すように、4ドットの発光部1を1ブロックとし、1セル内に16ブロック、全部で64ドットの発光部1を有する。また、カソード用ボンディングパッド6cの数とアノード用ボンディングパッド6aの数との比は、1:4に設定されている。
本実施形態の発光ダイオードアレイは、基板10上に形成された導電層11上に、セル長手方向に一列に配置された複数の発光部1と、各発光部1上面の一部に形成された第1の電極(カソード電極)2と、発光部1に近接して導電層11上に形成された第2の電極(アノード電極)3と、第1の電極2及び第2の電極3にそれぞれ接続され、セル長手方向に一列に配置されたカソード用ボンディングパッド6c及びアノード用ボンディングパッド6aとを有する。
発光部1と、アノード用ボンディングパッド6aが形成されるアノード用ボンディング部8aと、カソード用ボンディングパッド6cが形成されるカソード用ボンディング部8cとは、基板10上に均一に形成されたエピタキシャル層をメサエッチング溝により個々独立のエピタキシャル層部に分離形成したものである。発光部1とボンディング部8a,8cとの間に形成された第1メサエッチング溝部31には、4本のスイッチ用共通配線4が形成されている。
各第1の電極2は、カソード用引き出し配線5cによってスイッチ用共通配線4と個別に接続され、さらにスイッチ用共通配線4は共通配線用引き出し配線5kによりカソード用ボンディングパッド6cに接続されている。また、第2の電極3はブロック毎に分割された共通電極であり、各第2の電極3は、アノード用引き出し配線5aによりアノード用ボンディングパッド6aに接続されている。
また、引き出し配線5c,5a,5kは、絶縁膜をエッチングすることによって設けられたカソード用コンタクト孔7c,アノード用コンタクト孔7a,共通電極用コンタクト孔7kにより、それぞれ第1の電極2、第2の電極3及びスイッチ用共通配線4に接続している。
(i)基板
基板10は、発光部1と電気的に絶縁できる構造であって発光ダイオード用に使用し得るものであれば特に限定されない。基板10はn型基板でもp型基板でもよく、半絶縁性GaAs基板等の半絶縁性基板または絶縁性基板であってもよい。基板10と導電層11との間にアンドープGaAs層等の高抵抗層を設けて絶縁することもできる。また、導電層11に対して逆の極性を有する半導体層を設けて絶縁することもできる。
基板10は、発光部1と電気的に絶縁できる構造であって発光ダイオード用に使用し得るものであれば特に限定されない。基板10はn型基板でもp型基板でもよく、半絶縁性GaAs基板等の半絶縁性基板または絶縁性基板であってもよい。基板10と導電層11との間にアンドープGaAs層等の高抵抗層を設けて絶縁することもできる。また、導電層11に対して逆の極性を有する半導体層を設けて絶縁することもできる。
(ii)発光部
基板10の導電層11上に積層する化合物半導体の種類や結晶層の厚さは特に限定されず、所望の発光波長、発光出力及び駆動電圧に応じて適宜選択することができる。化合物半導体としては、AlGaAs、AlGaInP等を用いることができる。発光部1は、第1導電型のクラッド層、活性層及び第2導電型のクラッド層からなるダブルへテロ構造を有するのが好ましく、導電層11上に形成したエピタキシャル層をメサエッチング溝により分割してなるのが好ましい。
基板10の導電層11上に積層する化合物半導体の種類や結晶層の厚さは特に限定されず、所望の発光波長、発光出力及び駆動電圧に応じて適宜選択することができる。化合物半導体としては、AlGaAs、AlGaInP等を用いることができる。発光部1は、第1導電型のクラッド層、活性層及び第2導電型のクラッド層からなるダブルへテロ構造を有するのが好ましく、導電層11上に形成したエピタキシャル層をメサエッチング溝により分割してなるのが好ましい。
図示の実施形態では、発光ダイオードアレイの発光部1は、n型GaAs基板10上にp型GaAs導電層11を介して順次形成されたp型AlGaAsエッチングストッパ層12、p型AlGaAsクラッド層13、p型AlGaAs活性層14、n型AlGaAsクラッド層15及びn型GaAsキャップ層16からなる。n型GaAsキャップ層16は、T字型の領域が残るようにエッチングされ、そのT字型のn型GaAsキャップ層16上に、同形のT字型の第1の電極2が形成される。n型GaAsキャップ層16のエッチングされた領域(T字型以外の領域)は、発光面(光取り出し部)9となる。なお、第1の電極2の形状は、T字型に限定されず、凸型でもよい。
上記発光部1のうち発光に直接関与する領域は、発光波長に対応するエネルギーバンドギャップを有するp型AlGaAs活性層14を、それよりもエネルギーバンドギャップの大きいp型AlGaAsクラッド層13(第1導電型のクラッド層)及びn型AlGaAsクラッド層15(第2導電型のクラッド層)で挟んだ、いわゆるダブルヘテロ構造を有する。
(iii)電極、配線及びボンディングパッド
第1の電極2及び第2の電極3は、一方がカソード電極で他方がアノード電極であればよく、例えば第1の電極2はカソード電極でもアノード電極でもよい。各電極2,3は、ボンディング特性及び下層とのオーミック接続特性が要求されるので、複数の金属層により形成されるのが好ましい。例えば、アノード電極にAuZn/Ni/AuやTi/Pt/Au等の積層電極を使用し、カソード電極にAuGe/Ni/Au等の積層電極を使用することができる。
第1の電極2及び第2の電極3は、一方がカソード電極で他方がアノード電極であればよく、例えば第1の電極2はカソード電極でもアノード電極でもよい。各電極2,3は、ボンディング特性及び下層とのオーミック接続特性が要求されるので、複数の金属層により形成されるのが好ましい。例えば、アノード電極にAuZn/Ni/AuやTi/Pt/Au等の積層電極を使用し、カソード電極にAuGe/Ni/Au等の積層電極を使用することができる。
スイッチ用共通配線4及び引き出し配線5a、5c、5kは、ボンディング特性及び上層・下層との密着性が良好であることが要求されるため、複数の金属層により形成されるのが好ましい。最上層・最下層には絶縁膜との接着性の良いTi、Mo、TiW等の金属層を有するのが好ましい。例えば、Ti/Au/Ti、Mo/Au/Mo、TiW/Au/TiW等からなる積層構造を使用することができる。
カソード用ボンディングパッド6c及びアノード用ボンディングパッド6aは、下部金属層41と上部金属層42との二段構造となっており、ボンディング特性及び下層との密着性が良好であることが要求されるので、複数の金属層により形成されるのが好ましい。下部金属層41はその下層の絶縁膜との接着性の良いTi、Mo、TiW等の金属層を有するのが好ましく、例えば、Ti/Au/Ti、Mo/Au/Mo、TiW/Au/TiW等からなる積層構造を使用することができ、特に、ボンディングパットと絶縁膜との密着性が優れているTi/Au/Ti構造が好適である。
電極、配線及びボンディングパッドの金属層は抵抗加熱蒸着法、電子線加熱蒸着法、スパッタ法等により形成することができ、酸化物層(絶縁膜)は公知の各種成膜方法により形成することができる。カソード及びアノード金属層には、オーミック性を付与するためさらに熱処理(合金化)を施すのが好ましい。
ボンディングパッド6c及びボンディングパッド6aの下部金属層41は、第1絶縁膜17上に形成された後、第2絶縁膜18、SOG膜の第3絶縁膜19、及び第4絶縁膜20から成る多層絶縁膜25により覆われる。そして、この多層絶縁膜25にエッチングによりコンタクト孔40を形成した後、この多層絶縁膜25上に上部金属層42が設けられる。これにより、上部金属層42がコンタクト孔40を介して下部金属層41に接触した二段構造のボンディングパッド金属層が形成される。
このようにボンディングパッド6c、6aの金属層を2段重ねとし厚膜化することにより、ボンディング時に第1絶縁膜17等への衝撃が緩和される構造となる。さらに、ボンディングパッド6c、6a下地の絶縁膜であるSOG膜(第3絶縁膜19)をコンタクト孔40で除去した構造としているので、ボンディングパッド6c、6aの接着性が向上する。
また、プロセスの簡素化のために、下部金属層41は、スイッチ用共通配線4を形成する工程と同時に形成するのがよく、また、上部金属層42は、引き出し配線5c、5k、5aを形成する工程と同時に形成するのがよい。
(iv)メサエッチング溝
個々独立の発光部1及びボンディング部8(アノード用ボンディング部8aとカソード用ボンディング部8c)を形成するために、第1メサエッチング溝部31と第2メサエッチング溝部32からなるメサエッチング溝が設けられている。第1メサエッチング溝部31は発光部1とボンディング部8を分離する目的でエッチングストッパ層12まで達し、第2メサエッチング溝部32は発光部1の各ブロックを電気的に分断する目的で導電層11を除去している。
個々独立の発光部1及びボンディング部8(アノード用ボンディング部8aとカソード用ボンディング部8c)を形成するために、第1メサエッチング溝部31と第2メサエッチング溝部32からなるメサエッチング溝が設けられている。第1メサエッチング溝部31は発光部1とボンディング部8を分離する目的でエッチングストッパ層12まで達し、第2メサエッチング溝部32は発光部1の各ブロックを電気的に分断する目的で導電層11を除去している。
メサエッチング溝は、発光部1とともにボンディング部8をメサエッチング溝により個々独立に分割して形成するのが好ましい。個々独立のボンディング部8とすることにより、Au配線加工の際にメサエッチング溝の斜面にAu配線を残してもボンディングパッド間で短絡することがない。また、ボンディング部8はメサエッチング溝の残し部分であるので、エッチング面積を増大させることがない。これによりローディング効果を避けることができ、同じくメサエッチング溝の残し部分である発光部1の寸法制御が容易となる(特開2004−273746参照)。
上記実施形態では、4つの発光部1を1ブロックとし共通配線4を4本とした4×4構造であるが、2×2構造、3×3構造、8×8構造…などでも良い。また、上記実施形態では、ダイナミック駆動方式の発光ダイオードアレイについて説明したが、本発明はスタティック駆動方式の発光ダイオードアレイにも適用することができる。
次に、発光ダイオードアレイの製造方法の一実施形態を図4A〜図4Fに示す工程(a)〜(g)に従って説明する。
(a)まず、有機金属気相成長法(MOVPE法)によりn型GaAs基板10の上面に、p型GaAs導電層11(キャリア濃度4×1019cm-3、厚さ1μm)、p型AlGaAsエッチングストッパ層12(キャリア濃度3×1018cm-3、厚さ50nm)、p型AlGaAsクラッド層13(キャリア濃度3×1018cm-3、厚さ1μm)、p型AlGaAs活性層14(キャリア濃度3×1017cm-3、厚さ800nm)、n型AlGaAsクラッド層15(キャリア濃度2×1018cm-3、厚さ2.5μm)、及びn型GaAsキャップ層16(キャリア濃度3×1018cm-3、厚さ800nm)を順次成長させる。次いで、結晶表面の上面全体を覆うように化学気相成長法(CVD)法によりSiO2の絶縁膜21を500nm成長させる。
(b)AuGe/Ni/Auから成る第1の電極(カソード電極)2を、蒸着法とリフトオフ法により形成する。形成後、熱処理を施しGaAsキャップ層16とアロイ化する。このアロイ化した部分は後の水洗処理などで侵食されてしまうため、図示のようにさらに上面全体を覆うようにCVD法により絶縁膜22を50nm成長させ保護膜とする。
(c)発光部1のうち第1の電極(カソード電極)2に接触する一部分と、ボンディング部8とを残して、n型GaAsキャップ層16、絶縁膜21,22を除去する。
(d)次にp型AlGaAsエッチングストッパ層12が露出する深さまで第1メサエッチング溝部31を設け、p型GaAs導電層11上のエピタキシャル層を、複数の発光部1に分割するとともに、発光部1と個々独立したボンディング部8を形成する。
(e)さらにアイソレーションをとる目的で、p型AlGaAsエッチングストッパ層12の一部をフッ酸水溶液で除去した後、さらにp型GaAs導電層11を硫酸系エッチング液で除去して、第2メサエッチング溝部32を形成する。本実施形態の場合は4分割駆動のダイナミックアレイであるので、4つの発光部1を1ブロックとし、第2メサエッチング溝部32により、電気的に分離する。
(f)次いで、発光部1に隣接した第1メサエッチング溝部31の、第2の電極(アノード電極)3を形成する部分のp型AlGaAsエッチングストッパ層12をフッ酸水溶液で除去した後、p型GaAs導電層11上に、AuZn/Ni/Auから成る第2の電極(アノード電極)3を、蒸着法とリフトオフ法により形成する。
(g)そして、CVD法により、発光ダイオードアレイの上面全体を覆うようにSiO2から成る第1絶縁膜17を成長させる。
(h)ボンディング部8側の第1メサエッチング溝部31に、Mo(50nm)/Au(1μm)/Mo(50nm)の金属層から成るスイッチ用共通配線(アレイ長手方向の横配線)4を、蒸着法とリフトオフ法により形成する。本実施形態では4分割駆動なので4本のスイッチ用共通配線4を形成する。このとき同時にボンディング部8上にも、スイッチ用共通配線4と同一断面構造のMo(50nm)/Au(1μm)/Mo(50nm)金属層を、ボンディングパッドの下部金属層41として残す。ここに第一の特徴があり、プロセス工程数を増加させることなく、下部金属層41を形成できる。
(i)そして、CVD法により、発光ダイオードアレイの上面全体を覆うようにSiO2から成る第2絶縁膜18を成長させる。
(j)さらに配線の加工を可能とする目的で、発光ダイオードアレイの上面全体を覆うように、第3絶縁膜19としてSOGを平面厚で100nmから1.0μm厚で塗布し、第2メサエッチング溝部32を埋め、熱処理をして有機物を蒸発させてSOG膜を形成した後、その上にCVD法によりSiO2から成る第4絶縁膜20を成長させる。通常、段差が3μm以下の場合SOGを塗布した後、エッチバックを行うのが平坦化の公知技術であるが、本実施形態のように段差が約5μmと大きい場合、エッチバックを行わない。
(k)第1の電極2、第2の電極3及び4本のスイッチ用共通配線4を覆う、第1絶縁膜17、第2絶縁膜18、第3絶縁膜19及び第4絶縁膜20から成る多層絶縁膜25に、コンタクト孔7c、7a、7kをエッチングにより設ける。ここで同時に、ボンディング部8の下部金属層41上の多層絶縁膜25にも、エッチングによりコンタクト孔40を設ける。これにより、第3絶縁膜(SOG膜)19を含む多層絶縁膜25がコンタクト孔40で除去された構造となると共に、コンタクト孔40をエッチングにより形成する工程を別途設ける必要がない。ここに第二の特徴がある。
(l)ウェハ全面に、Mo(50nm)/Au(500nm)/Mo(50nm)から成る金属層27を、スパッタリングにより形成する。
(m)次に、CVD法によりSiO2から成る絶縁膜28を成長させ、この絶縁膜28をエッチングによって配線層の形状(引き出し配線とボンディングパッドの形状)にパターンニングし、上記工程(l)で形成した金属層27の不要部分を露出させ、次工程のイオンミリングのハードマスクとする。
(n)イオンミリングによって、上記工程(m)でパターンニングした絶縁膜28と露出した金属層27を無選択にエッチングし、引き出し配線5(5c、5k、5a)と、ボンディングパッド6(6c、6a)の上部金属層42を形成する。
(o)ダイシングエリア22と発光部1の発光面9(図2参照)上の多層絶縁膜25を、CHF3/O2などの公知の混合ガスを用いたドライエッチングにより除去する。
(p)さらに水分等の浸入を防ぐ目的で、ファイナルパッシベーションであるSiO2から成る第5絶縁膜26を堆積形成する。
(q)最後に、ボンディング部8とダイシングエリア22の、第5絶縁膜261を除去すると共に、ボンディング部8のMo/Au/Moから成る上部金属層42の最上層であるMo層を除去してAu層を露出させる。
1 発光部
2 第1の電極(カソード電極)
3 第2の電極(アノード電極)
4 スイッチ用共通配線
5、5a、5c、5k 引き出し配線
6、6a、6c ボンディングパッド
7、7a、7c、7k コンタクト孔
8、8a、8c ボンディング部
9 発光面(光取り出し部)
10 n型GaAs基板
11 p型GaAs導電層
17〜20、25、26 絶縁膜
31 第1メサエッチング溝部
32 第2メサエッチング溝部
40 コンタクト孔
41 下部金属層
42 上部金属層
2 第1の電極(カソード電極)
3 第2の電極(アノード電極)
4 スイッチ用共通配線
5、5a、5c、5k 引き出し配線
6、6a、6c ボンディングパッド
7、7a、7c、7k コンタクト孔
8、8a、8c ボンディング部
9 発光面(光取り出し部)
10 n型GaAs基板
11 p型GaAs導電層
17〜20、25、26 絶縁膜
31 第1メサエッチング溝部
32 第2メサエッチング溝部
40 コンタクト孔
41 下部金属層
42 上部金属層
Claims (6)
- 複数の発光ダイオードと、これら発光ダイオードに電気を供給するための第1の電極用及び第2の電極用のボンディングパッドとを備えた発光ダイオードアレイにおいて、
前記ボンディングパッドが、下部金属層と、前記下部金属層を覆う絶縁膜に形成されたコンタクト孔を介して前記下部金属層に接触している上部金属層とから構成されていることを特徴とする発光ダイオードアレイ。 - 基板上に形成された導電層上に一列に配置された複数の発光部と、各発光部の上面の少なくとも一部に形成された第1の電極と、前記発光部に近接して前記導電層上に形成された第2の電極とを有し、
前記各第1の電極は引き出し配線によってスイッチ用共通配線と個別に接続され、前記第2の電極はブロック毎に分割された共通電極であり、
前記スイッチ用共通配線を介して前記第1の電極に接続するボンディングパッドと前記第2の電極に接続するボンディングパッドが一列に配置された発光ダイオードアレイにおいて、
前記ボンディングパッドが、下部金属層と、前記下部金属層を覆う絶縁膜に形成されたコンタクト孔を介して前記下部金属層に接触している上部金属層とから構成されていることを特徴とする発光ダイオードアレイ。 - 前記下部金属層が、前記スイッチ用共通配線の金属層と同一の断面構造であることを特徴とする請求項2に記載の発光ダイオードアレイ。
- 前記絶縁膜は、SOG膜を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の発光ダイオードアレイ。
- 半導体基板上に一列に並ぶ複数の発光部とボンディング部との間に、スイッチ用共通配線を形成する工程と、
前記ボンディング部上にボンディングパッド用の下部電極層を形成する工程と、
前記発光部、前記ボンディング部、前記下部電極層および前記スイッチ用共通配線を絶縁膜で覆う工程と、
前記下部金属層上の前記絶縁膜にコンタクト孔を形成する工程と、
前記絶縁膜の上にボンディングパッド用の上部金属層を、前記コンタクト孔を介して前記下部金属層に接触させて形成する工程とを有することを特徴とする発光ダイオードアレイの製造方法。 - 前記スイッチ用共通配線を形成する工程と、前記下部電極層を形成する工程とを同時に行うことを特徴とする請求項5に記載の発光ダイオードアレイの製造方法。
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