JP4232124B2 - 電気溶着式プラスチック管継手 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気溶着式プラスチック管継手(以下、単に継手と表現する)に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ポリエチレンやポリブデン等の熱可塑性樹脂材料からなる継手とパイプを電気溶着で接続することは良く知られている。たとえばこの継手1は、図3に示すように、インナーと呼ばれる内筒部材1aと、インナー1aを包み込むように設けたアウターと呼ばれる外筒部材1bと、インナー1aに成形した螺旋溝1cに巻いた電熱線3と、この電熱線3の両端と個々に接続した金属製のコネクターピン2からなっている。溶着作業は、この継手1内にパイプ4を挿入し、両端のコネクターピン2にコントローラ側の通電端子(図示せず)を接続し、その後、定められた電気エネルギを供給して電熱線3の発熱作用によって継手1とパイプ4を溶着接続するものである。
【0003】
この継手1の製造手順を図1を参照して簡単に説明する。まず(A)に示すように、射出成形にてインナー1aを製造する。次に(B)では、インナー1aの両端に設けられた座にコネクターピン2をそれぞれ装着する。そして(C)では、電熱線3の先端を、一方のコネクターピン2と接合する。さらに、一定の張力を付加して、電熱線3をインナー1aの螺旋溝1cにそって巻き付けていく。そして(D)で、電熱線3の後端を他方のコネクターピン2に接合して巻線を終了する。そして最後に、巻線されたインナー1aを射出成形機に装着し、インナー1aの外周にアウター1bを成形して、(E)に示すような継手1が完成する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記したように、一方のコネクターピン2に接続された電熱線3は、一定張力でインナー1aの外周面に巻線され、後端を他方のコネクターピン2と接続される。このため、両方のコネクターピン2間には、巻線時の張力がかかったままとなる。
インナー1aやアウター1bはポリエチレンやポリブデンで射出成形されて製造される。そして、電熱線3をインナー1aに巻き付ける作業は、インナー1aを射出成形した直後が多く、インナー1aの表面温度は約80℃である。この時の縦弾性率はポリエチレン材の場合約140Mpaであり、これは常温(約20℃)の縦弾性率が1000Mpaであることから、常温時に比べてこの縦弾性率の比率分変形しやすい性状の時に巻線作業が行われることになる。このように、変形しやすい状態のインナー1aの座1dにコネクターピン2は装着されているので、コネクターピン2は巻線時の張力を受けて、傾いたり抜け出たりしてしまうことがある。
【0005】
コネクターピン2が大きく傾斜していると、アウター1bを巻線済みインナー1aに射出成形する際、金型とコネクターピン2が干渉してしまい、インナー1aを金型に装着できなかったり、金型がしまった時にコネクターピン2が潰れてしまったりするという問題が生じる。また、コネクターピン2が抜けた場合には当然ながら不良品となる。
本発明は、インナー1aに装着されたコネクターピン2に、巻線時の張力が作用しても、コネクターピン2の傾斜が少なく、抜け出たりすることのない電気溶着式プラスチック管継手を提供することを目的とする。
【0006】
本発明の電気溶着式プラスチック管継手は、略円筒形状をなすよう成形されたプラスチックの内筒部材と、内筒部材の座に装入されたコネクターピンと、内筒部材に螺旋状に巻き付けられ両端をコネクターピンに接合された電熱線と、それらを被覆するように成形されたプラスチックの外筒部材からなる電気溶着式プラスチック管継手であって、コネクターピンを装入する座の周囲にはリブが設けられ、前記リブは前記内筒部材の円周に沿う方向に形成されており、さらに前記内筒部材の円周に沿い形成されたリブに加え、前記リブは前記内筒部材の軸心に沿う方向にも形成されており、前記電熱線の端部は前記軸心に沿い形成されたリブによりガイド又は支持されていることを特徴としている。
さらに、前記コネクターピンを装入する座が、常温時において電熱線の張力によって生じる所定の許容限界傾きを規定する断面二次モーメントに比して、4倍以上の断面二次モーメントとなるような形状であることが望ましい。なお断面二次モーメントに限らず、変位量を規定する他の形状要因、例えば断面係数、断面形状が単純であれば面積で評価しても良い。さらに加えて、前記コネクターピンの座への装入部分にかえりを設けることが望ましい。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の電気溶着式プラスチック管継手について説明する。
コネクターピン2の傾斜の形態としては、座1dそのものが傾く場合と、座1d内でコネクターピン2そのものが傾く場合とがある。当然ながらそれらが重なり合って起こる場合も考えられ、その結果としての傾きがある許容限度を超えると線の張力により抜けることになる。
まず座1dの傾きを抑制するための手段について説明する。
巻線張力による座の先端部の変位量をYとすると、Yは下記式で表される。
Y=(w×L3)/ (3×E×I)
wは巻線張力、Lは座の高さ、Eは縦弾性率、Iは座の断面二次モーメントである。
張力wは所定値が決められており、長さLは継手の形状から規定されている。この条件の下で座の変位量をYを小さくしようとする場合、縦弾性率Eか断面二次モーメントIを大きくすればよいことになる。
【0009】
まず、縦弾性率Eを大きくする方法について記す。
前述したように、ポリエチレンの場合縦弾性率は温度が高いと小さく、これを大きくするためには温度を低くすればよい。それにはインナー成形工程と巻線工程の間でインナーを冷却すればよい。この冷却は、コネクターピン2を装着する工程の前に、インナー特に座を送風機や冷媒などを用いて冷却してもよいし、コネクターピン2を装着する工程の後に、コネクターピン2と座1d両方に冷風を当てる等で行っても良い。また冷却手段とした自然放冷でもよい。冷却到達温度は常温(約10〜30℃)が望ましいが、製品仕様から規制される座やコネクターピン等の寸法に合わせて適宜決めればよい。また、予め常温以下、例えば0から10℃程度に冷却したコネクターピン2を装着するとさらによい。
【0010】
つぎに、断面二次モーメントIを大きくする方法を記す。
成形後の温度が例えば80℃であるインナー1aに巻線をするとすれば、前述したように、縦弾性率は常温時に比べて約1/7に低下している。そこで、常温時通常の巻線張力をかけたとき許容変位限界となる座の断面二次モーメントIaに対して、約7倍となるとなる断面二次モーメントを有する座とすればよい。これには、座の全方向に対して均一に大きくしてもよいし、巻線張力を受ける方向に対してリブ等を設置して大きくしてもよい。前記断面二次モーメントIaに対する増大率は、実際の巻線時における温度のばらつきや、製品設計上の条件等に合わせて決めればよいが、4倍以上となるような値が好ましい。なお上記説明では断面二次モーメントで説明したが、変位量を規定する他の形状要因、例えば断面係数、断面形状が単純であれば面積で評価しても良い。
また、リブを設置する場合は、巻線張力に対する剛性向上に作用するような、例えば図4 に示すようなリブ形状とするだけでなく、電熱線をコネクターピンに接続する時のガイドや支持の作用も持たすことができる形状に成形することも容易にできる。
【0011】
次に座内でのコネクターピン2の傾きを抑制するための手段について説明する。傾きは、コネクターピン2とそれの装入されている座1dに設けられた穴との間に隙間が生じるためにおこるのであるが、通常コネクターピン装入時には隙間が生じないような寸法関係をとっている。しかし、巻線張力がかかるとコネクターピン2にはモーメントが生じ、穴のそのモーメントを支える箇所には圧縮力が作用し、圧縮変形を起こす。この変形量は前記縦弾性率の値で規定され、前述したように成形後の温度が高い状態と常温とでは大きな差があり、80℃の場合は20℃の場合より約7倍変形しやすい。
従って、前述したと同様に、インナー成形工程と巻線工程の間に冷却工程を設けるとよい。また、製品設計上許容される範囲でコネクターピン外径と装入深さを深くすることも効果がある。
【0012】
また、コネクターピン2の抜け防止のために、図2に示すような形状の、かえり付きコネクターピン20を用いることも有効である。かえり付きコネクターピン20は、インナー1aに装入される側の先端部分に抜け防止用のかえり20aを設けたものである。
この場合、インナー1aの座1dにかえり付きコネクターピン20を一旦装着してしまえば、かえり付きコネクターピン20にモーメントが働いても、かえり20aでもこれを受けることができ、かえり付きコネクターピン20は傾斜し難くくなるとともに、座1dから抜け出ることはなくなる。なお、前述した構造の座と組合わせるとさらに効果的であることは言うまでもない。
かえり付きコネクターピン20を挿入する場合は、インナー1aの温度が高く、穴面が柔らかい方がかえりの挿入抵抗が小さくて好ましい。従って、前述した冷却工程と組み合わせる場合は、かえり付きコネクターピン20を挿入してから冷却する方がよい。
【0013】
【発明の効果】
本発明の電気溶着式プラスチック管継手は、インナー成形後の温度の高い状態で巻線をする場合に、コネクターピンに巻線時の張力が作用しても傾きにくく、アウター成形時に金型に装着できないとか、コネクターピンが潰れるということはなくなる。また、コネクターピンの座への装入側先端部にかえりを設けた場合、一旦装着されたかえり付きコネクターピンは傾きにくいと同時に、座から抜け出ることはないので不良が減少する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を説明するための製造工程を示す斜視図
【図2】かえり付きコネクターピンの形状を示す図
【図3】電気溶着式プラスチック管継手とパイプの接合を示す断面図
【図4】リブ付き座の形状を示す図
【符号の説明】
1 電気溶着式プラスチック管継手
1a インナー
1b アウター
1c 螺旋溝
1d 座
2 コネクターピン
3 電熱線
4 パイプ
20 かえり付きコネクターピン
Claims (1)
- 略円筒形状をなすよう成形されたプラスチックの内筒部材と、内筒部材の座に装入されたコネクターピンと、内筒部材に螺旋状に巻き付けられ両端をコネクターピンに接合された電熱線と、それらを被覆するように成形されたプラスチックの外筒部材からなる電気溶着式プラスチック管継手であって、コネクターピンを装入する座の周囲にはリブが設けられ、前記リブは前記内筒部材の円周に沿う方向に形成されており、さらに前記内筒部材の円周に沿う方向に形成されたリブに加え、前記リブは前記内筒部材の軸心に沿う方向にも形成されており、前記電熱線の端部は前記軸心に沿う方向に形成されたリブによりガイド又は支持されていることを特徴とする電気溶着式プラスチック管継手。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP04400198A JP4232124B2 (ja) | 1997-03-28 | 1998-02-25 | 電気溶着式プラスチック管継手 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7863297 | 1997-03-28 | ||
JP9-78632 | 1997-03-28 | ||
JP04400198A JP4232124B2 (ja) | 1997-03-28 | 1998-02-25 | 電気溶着式プラスチック管継手 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008005155A Division JP4569880B2 (ja) | 1997-03-28 | 2008-01-15 | 電気溶着式プラスチック管継手の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH10325495A JPH10325495A (ja) | 1998-12-08 |
JP4232124B2 true JP4232124B2 (ja) | 2009-03-04 |
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ID=26383841
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP04400198A Expired - Fee Related JP4232124B2 (ja) | 1997-03-28 | 1998-02-25 | 電気溶着式プラスチック管継手 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP4232124B2 (ja) |
-
1998
- 1998-02-25 JP JP04400198A patent/JP4232124B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH10325495A (ja) | 1998-12-08 |
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