JP4231930B2 - 変位計測方法、変位計測装置、変位計測用ターゲット及び構造物 - Google Patents

変位計測方法、変位計測装置、変位計測用ターゲット及び構造物 Download PDF

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Description

本発明は、橋梁、山等の計測対象の変位を計測する方法等に関する。
橋梁等の構造物の変位計測方法には接触式と非接触式とが存在する。接触式の変位計測方法としては、例えば伸縮可能な棒ゲージを橋梁の上部工の計測対象位置に接触させて鉛直方向の変位を計測する方法が提案されている(特許文献1参照)。一方、非接触式の変位計測方法としては、地上レベルに設置されたレーザ距離計から射出されるレーザ光を構造物の計測対象位置に設置されたターゲットの反射部に対して垂直に入射させ、その反射部にてレーザ光の入射方向に返された反射光をレーザ距離計で受光してターゲットの変位を検出する方法が提案されている(特許文献2参照)。階段状のターゲットにレーザ光を照射して距離を計測する非接触式の距離計測方法も知られている(特許文献3参照)。
特開2003−287415号公報 特開2002−257545号公報 特開2002−131018号公報
接触式の計測方法では作業者が棒ゲージを突き当てられる場所しか計測できず、計測箇所に関する制約が大きい。これに対して、レーザ距離計を利用した非接触式計測方法は計測場所に関する自由度が高い。しかし、従来の方法では、構造物の変位計測方向に対してターゲットの反射部を斜めに傾けるとともに、その反射部の法線方向にレーザ距離計を設置する必要があり、構造物の構成やその変位計測方向によってはレーザ距離計等の設置に関して制約が生じ得る。例えば橋梁の鉛直方向の撓みを計測する場合には、上部工を構成する床版又は橋桁の下面、あるいは側面にターゲットを取り付け、そのターゲットに対してレーザ距離計を斜め下方に設置する必要がある。しかし、橋梁が水上に架け渡されているような場合、あるいは、橋梁の下方に何らかの障害物があるような場合には、レーザ距離計をターゲットの斜め下方に設置できないことがある。このような制限は橋梁の撓みを計測する場合に限らず、各種の構造物の計測において生じる可能性がある。
また、自然物である山等の変位の計測にGPSや航空写真を利用することがある。しかし、これらの手法は比較的緩慢な変位の計測に適したものであるため、地滑りや雪崩等の急速な変位を動的に計測することが困難で即応性に欠ける。レーザ距離計を利用して地滑りや雪崩等の急速な変位を計測する場合でも、前述した構造物の変位の計測と同様にレーザ距離計の設置に関して制約が生じ得る。
そこで、本発明はターゲットやレーザ距離計の設置自由度が高い変位計測方法及び装置、並びにこれらに適したターゲット等を提供することを目的とする。
本発明の変位計測方法は、複数の脚部とそれらの脚部間に架け渡された上部工とを含む計測対象としての構造物における前記上部工の長手方向と直交する方向を変位計測方向とし、該変位計測方向に直線的に変位する前記構造物の前記上部工の変位を計測する変位計測方法において、レーザ光に対する反射部を有するターゲットを前記反射部が前記変位計測方向に対して斜めに傾くようにして前記計測対象の前記構造物の前記上部工における計測対象位置に設置し、前記計測対象位置に対して前記変位計測方向に相対的に変位する前記脚部上の位置にレーザ距離計を設置し、前記レーザ距離計から射出されるレーザ光を、前記変位計測方向とは異なる方向から前記反射部に対して斜め方向に入射させるとともに、前記反射部から前記レーザ光の入射方向と略平行な方向へ返される反射光を前記レーザ距離計で受光して前記レーザ距離計から前記反射部におけるレーザ光の反射位置までの距離の変化量を検出し、検出された変化量と、前記計測対象位置の前記変位計測方向に関する変位との相関関係を利用して、前記計測対象位置の前記変位計測方向に関する変位を計測する、ことにより、上述した課題を解決する。
本発明の計測方法においては、計測対象の変位計測方向に関する変位をターゲットの反射部の傾きに従ってレーザ距離計からレーザ光の反射位置までの距離の変化量に置き換えて計測し、その距離の変化量と変位計測方向への変位との相関関係を利用して、目的とする計測対象の変位を計測することができる。しかも、ターゲットの反射部に対して斜め方向からレーザ光を入射させ、その入射方向と略平行な方向へ返された反射光をレーザ距離計で受光するようにしたので、ターゲットの向きやレーザ距離計の位置に関する制約が従来方法よりも緩やかになり、レーザ距離計を利用した変位計測方法の汎用性を高めることができる。
本発明の変位計測方法の一態様において、前記反射部には、前記レーザ光の入射方向と略直交する複数の小反射面が前記入射方向に漸次位置をずらして設けられてもよい。このような小反射面を設けることにより、変位計測方向に対する斜め方向の傾きを反射部に付与しつつ、各小反射面に入射したレーザ光を入射方向と略平行な方向に効率よく反射させてレーザ距離計による変位の測定限界や分解能を向上させることができる。
本発明の変位計測方法は、レーザ光に対する反射部を有するターゲットを前記反射部が変位計測方向に対して斜めに傾くようにして計測対象の計測対象位置に設置し、前記計測対象位置に対して前記変位計測方向に相対的に変位する位置にレーザ距離計を設置し、前記レーザ距離計から射出されるレーザ光を、前記変位計測方向とは異なる方向から前記反射部に対して斜め方向に入射させるとともに、前記反射部から前記レーザ光の入射方向と略平行な方向へ返される反射光を前記レーザ距離計で受光して前記レーザ距離計から前記反射部におけるレーザ光の反射位置までの距離の変化量を検出し、検出された変化量と、前記計測対象位置の前記変位計測方向に関する変位との相関関係を利用して、前記計測対象位置の前記変位計測方向に関する変位を計測し、前記反射部には、前記レーザ光の入射方向と略直交する複数の小反射面が前記入射方向に漸次位置をずらして設けられ、前記レーザ光が前記反射部の複数の小反射面に同時に入射するように前記レーザ光のビーム径と各小反射面の大きさとの関係を設定し、各小反射面における反射光を前記レーザ距離計にて受光してもよい。このように複数の小反射面をレーザ光で同時に照射することにより、各小反射面における照射面積の相違を各小反射面からの反射光の強度にそれぞれ反映させ、それらの強度を利用してレーザ光の入射方向に関する距離の変化量を、隣接する反射面同士の入射方向のずれ量よりも小さい分解能、言い換えれば高精度の分解能で計測することが可能となる。
また、前記小反射面には、前記入射方向へのレーザ光の反射率を高めるための反射層が設けられてもよい。このような反射層を設けることにより、レーザ距離計に対して反射光をより効率よく入射させることができる。
本発明の変位計測方法は、レーザ光に対する反射部を有するターゲットを前記反射部が変位計測方向に対して斜めに傾くようにして計測対象の計測対象位置に設置し、前記計測対象位置に対して前記変位計測方向に相対的に変位する位置にレーザ距離計を設置し、前記レーザ距離計から射出されるレーザ光を、前記変位計測方向とは異なる方向から前記反射部に対して斜め方向に入射させるとともに、前記反射部から前記レーザ光の入射方向と略平行な方向へ返される反射光を前記レーザ距離計で受光して前記レーザ距離計から前記反射部におけるレーザ光の反射位置までの距離の変化量を検出し、検出された変化量と、前記計測対象位置の前記変位計測方向に関する変位との相関関係を利用して、前記計測対象位置の前記変位計測方向に関する変位を計測し、前記反射部には、複数の小反射部が前記入射方向に漸次位置をずらして設けられるとともに、前記複数の小反射部のそれぞれに、光の入射方向の変化によらず光の入射方向と平行な方向へ光を返すことが可能な反射機構が設けられてもよい。このような反射機構を設けることで、レーザ光の入射方向がずれた場合でも、十分な強度の反射光をレーザ距離計に入射させることができる。この態様においては、更に、前記反射部は、前記複数の小反射部のうち互いに隣接する二つの小反射部を結び、かつ前記入射方向に沿うようにして延びる小平面を有していてもよい。この場合には、小平面に入射する程度にレーザ光の入射方向がずれた場合でも、その入射光は小平面で反射して反射機構に入射し、その反射機構から出射した光が再び小平面で反射して入射方向と平行な方向に返される。このため、レーザ光の入射角度の許容範囲が大きいので、ターゲットの位置決めに対する精度が緩和される。なお、前記小平面にはレーザ光の反射率を高めるための反射層を設けてもよい。
本発明の変位計測方法の一態様において、前記レーザ距離計は、前記レーザ光とは異なる参照レーザ光を射出可能であり、前記参照レーザ光に対する反射部を有する参照ターゲットを前記計測対象位置とは異なる所定の不動位置に設置するとともに、前記レーザ距離計から射出される前記参照レーザ光を前記参照ターゲットに入射させ、前記参照ターゲットの前記反射部から前記参照レーザ光の入射方向と略平行な方向へ返される反射光を前記レーザ距離計で受光して前記レーザ距離計から前記参照ターゲットの前記反射部におけるレーザ光の反射位置までの距離を測定し、その測定結果を考慮して前記計測対象位置の前記変位計測方向に関する変位を計測してもよい。また、本発明の変位計測方法は、レーザ光に対する反射部を有するターゲットを前記反射部が変位計測方向に対して斜めに傾くようにして計測対象の計測対象位置に設置し、前記計測対象位置に対して前記変位計測方向に相対的に変位する位置にレーザ距離計を設置し、前記レーザ距離計から射出されるレーザ光を、前記変位計測方向とは異なる方向から前記反射部に対して斜め方向に入射させるとともに、前記反射部から前記レーザ光の入射方向と略平行な方向へ返される反射光を前記レーザ距離計で受光して前記レーザ距離計から前記反射部におけるレーザ光の反射位置までの距離の変化量を検出し、検出された変化量と、前記計測対象位置の前記変位計測方向に関する変位との相関関係を利用して、前記計測対象位置の前記変位計測方向に関する変位を計測し、前記レーザ距離計は、前記レーザ光とは異なる参照レーザ光を射出可能であり、前記参照レーザ光に対する反射部を有する参照ターゲットを前記計測対象位置とは異なる所定の不動位置に設置するとともに、前記レーザ距離計から射出される前記参照レーザ光を前記参照ターゲットに入射させ、前記参照ターゲットの前記反射部から前記参照レーザ光の入射方向と略平行な方向へ返される反射光を前記レーザ距離計で受光して前記レーザ距離計から前記参照ターゲットの前記反射部におけるレーザ光の反射位置までの距離を測定し、その測定結果を考慮して前記計測対象位置の前記変位計測方向に関する変位を計測してもよい。この態様において、前記反射部には、前記レーザ光の入射方向と略直交する複数の小反射面が前記入射方向に漸次位置をずらして設けられていてもよい。れらの態様によれば、所定の不動位置に設置された参照ターゲットの反射位置からレーザ距離計までの距離が測定され、そして、その測定結果を考慮して計測対象の変位計測方向に関する変位が計測されるので、レーザ距離計自体が動くことによる計測誤差を補正することができる。
この態様においては、前記参照ターゲットの前記反射部と前記ターゲットの前記反射部とが互いに同一構造であり、前記参照レーザ光の入射方向に関する前記参照ターゲットの前記反射部の向きと前記レーザ光の入射方向に関する前記ターゲットの前記反射部の向きとが互いに反対の向きになるようにして、前記参照ターゲットを前記不動位置に設置してもよい。この態様によれば、レーザ距離計が参照レーザ光を参照ターゲットに照射することで得たレーザ距離計の変位と、レーザ距離計がレーザ光をターゲットに照射することで得た変位計測方向に関する変位とを足し合わせることで、変位計測方向とレーザ光の入射方向の少なくとも2方向に関するレーザ距離計の変位の影響が相殺される。
本発明の変位計測方法の一態様において、前記計測対象は構造物でもよい。前記構造物は複数の脚部とそれらの脚部間に架け渡された上部工とを含んでもよい。この場合、前記ターゲットが前記上部工に設置され、前記レーザ距離計が前記脚部に設置され、前記変位計測方向が前記上部工の長手方向と直交する方向に設定されてもよい。さらに、前記構造物は複数の橋脚又は橋台とそれらの橋脚又は橋台間に架け渡される上部工とを含む橋梁であってもよく、その場合、前記ターゲットは前記反射部を前記上部工の長手方向及び鉛直方向のいずれに対しても斜めに傾けるようにして前記上部工に設置され、前記レーザ距離計は前記ターゲットに向かって前記上部工の長手方向に沿ってレーザ光を照射するようにして前記橋脚又は橋台に設置されてもよい。これらの態様によれば上部工の鉛直方向の撓み、又は上部工を水平に横断する方向の変位を計測することができる。上部工に沿ってレーザ光を照射することにより、レーザ距離計を上部工の斜め下方に設置する必要がなく、水面上、建造物その他の障害物等の上方に架け渡された上部工の撓み等を容易に計測できるようになる。
本発明の変位計測方法の一態様において、前記反射部の向きが互いに異なる複数のターゲットを前記構造物の計測対象位置に設置し、前記複数のターゲットにそれぞれ対応する複数のレーザ距離計から各ターゲットの反射部に同一方向からレーザ光を照射して複数の変位計測方向の変位を同時に計測してもよい。このように複数の方向の変位を同時的に計測すれば、構造物の変位をより的確に把握できるようになる。しかも、従来方法では各ターゲットの反射部の法線方向にレーザ距離計をそれぞれ配置する必要があって、複数のターゲットにそれぞれ対応するレーザ距離計の設置場所が大きく離れるが、本発明ではそのような必要がないために各ターゲットに対するレーザ距離計を近接した位置に配置して各レーザ距離計から同一方向にレーザ光を照射することが可能となる。それにより、レーザ距離計の設置場所の確保が容易で、各レーザ距離計に対する配線処理もまとめ易く、レーザ距離計のメンテナンスも容易に行えるようになる。
また、本発明の変位計測方法の一態様において、前記レーザ光の入射方向と直交し、かつ、前記ターゲットによって計測可能な変位範囲において平面状である反射部を有する補助ターゲットを前記計測対象位置に設置し、前記変位計測方向の変位の計測と同時に、前記ターゲットに対する入射方向と同一方向から前記補助ターゲットの反射部にレーザ光を照射して前記入射方向に関する前記計測対象位置の変位を計測してもよい。この場合には、変位計測方向に関する変位を入射方向に関する距離の変化量に置き換えて計測した変位から、補助ターゲットを利用して計測した入射方向の変位を差し引くことにより、変位計測方向の変位をより正確に計測できるようになる。
本発明の変位計測装置は、レーザ光に対する反射部を有し、前記反射部が変位計測方向に対して斜めに傾くようにして計測対象の計測対象位置に設置されるターゲットと、前記計測対象位置に対して前記変位計測方向に相対的に変位する位置に設置され、前記変位計測方向とは異なる方向でかつ前記反射部に対して斜めに傾く方向から前記反射部にレーザ光を照射するとともに、前記反射部から前記レーザ光の入射方向と略平行な方向へ返される反射光を受光して、前記レーザ光の反射位置までの距離又は当該距離の変化量に対応した信号を出力するレーザ距離計と、を備え、前記反射部には、前記レーザ光の入射方向と略直交する複数の小反射面が前記入射方向に漸次位置がずれるようにして設けられ、前記レーザ光が前記反射部の複数の小反射面に同時に入射するように前記レーザ光のビーム径と各小反射面の大きさとの関係が設定され、各小反射面における反射光が前記レーザ距離計にて受光されるものである。
本発明の変位計測装置によれば、レーザ距離計から射出されるレーザ光をターゲットの反射部に対して斜めに入射させ、その入射方向と略平行な方向に返される反射光をレーザ距離計にて受光することにより、ターゲットが設置された計測対象位置の変位をレーザ光の入射方向に関するレーザ距離計からレーザ光の反射位置までの距離の変化に置き換えてレーザ距離計で計測することができる。従って、レーザ光にて検出された距離の変化量を、その変化量と計測対象位置の変位計測方向に関する変位との相関関係を利用して計測対象の変位に換算することにより、本発明の変位計測方法に従って計測対象の変位を計測することができる。
本発明の変位計測装置の一態様において、前記小反射面には、前記入射方向へのレーザ光の反射率を高めるための反射層が設けられてもよい。また、本発明の変位計測装置は、レーザ光に対する反射部を有し、前記反射部が変位計測方向に対して斜めに傾くようにして計測対象の計測対象位置に設置されるターゲットと、前記計測対象位置に対して前記変位計測方向に相対的に変位する位置に設置され、前記変位計測方向とは異なる方向でかつ前記反射部に対して斜めに傾く方向から前記反射部にレーザ光を照射するとともに、前記反射部から前記レーザ光の入射方向と略平行な方向へ返される反射光を受光して、前記レーザ光の反射位置までの距離又は当該距離の変化量に対応した信号を出力するレーザ距離計と、を備え、前記反射部には、複数の小反射部が前記入射方向に漸次位置がずれるようにして設けられるとともに、前記複数の小反射部のそれぞれに、光の入射方向の変化によらず光の入射方向と平行な方向へ光を返すことが可能な反射機構が設けられてもよい。この場合、前記反射部は、前記複数の小反射部のうち互いに隣接する二つの小反射部を結び、かつ前記入射方向に沿うようにして延びる小平面を有していてもよいし、さらに、前記小平面には、レーザ光の反射率を高めるための反射層が設けられていてもよい。また、本発明の変位計測装置の一態様においては、前記レーザ距離計が前記レーザ光とは異なる参照レーザ光を射出可能に構成されるとともに、前記計測対象位置とは異なる所定の不動位置に設置され、かつ前記参照レーザ光に対する反射部を有する参照ターゲットを更に備え、前記レーザ距離計は、前記参照ターゲットの前記反射部に前記参照レーザ光を照射するとともに、前記参照ターゲットの前記反射部から前記参照レーザ光の入射方向と略平行な方向へ返される反射光を受光して、前記参照レーザ光の反射位置までの距離又は当該距離の変化量に対応した信号を出力する手段を備えてもよい。また、本発明の変位計測装置は、レーザ光に対する反射部を有し、前記反射部が変位計測方向に対して斜めに傾くようにして計測対象の計測対象位置に設置されるターゲットと、前記計測対象位置に対して前記変位計測方向に相対的に変位する位置に設置され、前記変位計測方向とは異なる方向でかつ前記反射部に対して斜めに傾く方向から前記反射部にレーザ光を照射するとともに、前記反射部から前記レーザ光の入射方向と略平行な方向へ返される反射光を受光して、前記レーザ光の反射位置までの距離又は当該距離の変化量に対応した信号を出力するレーザ距離計と、を備え、前記レーザ距離計が前記レーザ光とは異なる参照レーザ光を射出可能に構成されるとともに、前記計測対象位置とは異なる所定の不動位置に設置され、かつ前記参照レーザ光に対する反射部を有する参照ターゲットを更に備え、前記レーザ距離計は、前記参照ターゲットの前記反射部に前記参照レーザ光を照射するとともに、前記参照ターゲットの前記反射部から前記参照レーザ光の入射方向と略平行な方向へ返される反射光を受光して、前記参照レーザ光の反射位置までの距離又は当該距離の変化量に対応した信号を出力する手段を備えてもよい。この態様において、前記反射部には、前記レーザ光の入射方向と略直交する複数の小反射面が前記入射方向に漸次位置がずれるようにして設けられていてもよい。前記参照ターゲットの前記反射部と前記ターゲットの前記反射部とが互いに同一構造であり、前記参照レーザ光の入射方向に関する前記参照ターゲットの前記反射部の向きと前記レーザ光の入射方向に関する前記ターゲットの前記反射部の向きとが互いに反対の向きになるようにして、前記参照ターゲットが前記不動位置に設置されてもよい。さらに、本発明の変位計測装置の一態様においては、前記計測対象が構造物であってもよい。前記構造物が複数の脚部とそれらの脚部間に架け渡された上部工とを含み、前記ターゲットが前記上部工に設置され、前記レーザ距離計が前記脚部に設置され、前記変位計測方向が前記上部工の長手方向と直交する方向に設定されてもよい。あるいは、前記構造物が複数の橋脚又は橋台とそれらの橋脚又は橋台間に架け渡される上部工とを含む橋梁であり、前記ターゲットは前記反射部を前記上部工の長手方向及び鉛直方向のいずれに対しても斜めに傾けるようにして前記上部工に設置され、前記レーザ距離計は前記ターゲットに向かって前記上部工の長手方向に沿ってレーザ光を照射するようにして前記橋脚又は橋台に設置されてもよい。これらの態様の利点は上述した計測方法の態様に関して説明した通りである。
本発明の変位計測装置の一態様においては、前記ターゲットが磁力により前記構造物に取り付けられてもよい。磁力を利用する場合には、鋼鉄製の橋桁のように磁性体にて構成された構造物に対してターゲットを容易に設置できる利点がある。
本発明の変位計測装置の一態様においては、前記レーザ距離計の出力信号の変化と、前記計測対象位置の前記変位計測方向に関する変位との相関関係を利用して、前記計測対象位置の前記変位計測方向に関する変位を算出する変位算出手段をさらに備えてもよい。このような変位算出手段を設けることにより、本発明の変位計測方法を実現することができる。但し、本発明の変位計測装置においては、レーザ光の入射方向に関する距離又はその距離の変化量をレーザ距離計から出力させるのみとし、変位計測方向に関する構造物の変位への換算は、パーソナルコンピュータ等を利用した別の処理装置に実行させることも可能である。
本発明の変位計測装置の一態様において、前記反射部の向きが互いに異なる複数のターゲットが前記構造物の計測対象位置に設置されるとともに、前記複数のターゲットのそれぞれの反射部に対して同一方向からレーザ光を照射するようにして前記レーザ距離計が複数設けられてもよい。あるいは、前記レーザ光の入射方向と直交し、かつ、前記ターゲットによって計測可能な変位範囲において平面状である反射部を有する補助ターゲットが前記計測対象位置に設置されるとともに、前記補助ターゲットに対して前記ターゲットに対する入射方向と同一方向からレーザ光を照射するレーザ距離計がさらに設けられてもよい。これらの態様によれば、上述した変位計測方法の態様に関して説明したように、複数のレーザ距離計を利用して構造物の複数方向の変位を同時に計測して計測対象位置の変位をより正確に把握することが可能となる。
本発明の変位計測用ターゲットは、レーザ光に対する反射部を有し、前記反射部には、複数の小反射部がレーザ光の入射方向に漸次位置をずらして設けられ、前記複数の小反射部のそれぞれには、光の入射方向の変化によらず光の入射方向と平行な方向へ光を返すことが可能な反射機構が設けられるとともに、レーザ光の反射率を高めるための反射層が設けられているものである。このターゲットによれば、レーザ光を小反射面に対して略垂直に入射させた場合、その入射方向に対して効率よくレーザ光を反射させることができる。これにより、本発明の変位計測方法を実施する場合の測定限界や分解能を向上させることができる。
本発明の他の変位計測用ターゲットは、レーザ光に対する反射部を有し、前記反射部には、複数の小反射部がレーザ光の入射方向に漸次位置をずらして設けられ、前記複数の小反射部のそれぞれには、光の入射方向の変化によらず光の入射方向と平行な方向へ光を返すことが可能な反射機構が設けられ、構造物に対する取付部分には磁石が設けられているものである。このターゲットによれば、鋼鉄等の磁性体にて構成された構造物に対してターゲットを簡単に取り付けることができる。
本発明の構造物は、レーザ光に対する反射部を有し、前記反射部には、複数の小反射部がレーザ光の入射方向に漸次位置をずらして設けられ、前記複数の小反射部のそれぞれには、光の入射方向の変化によらず光の入射方向と平行な方向へ光を返すことが可能な反射機構が設けられたターゲットを備えているものである。このような構造物によれば、小反射面に対してほぼ垂直にレーザ光を入射させることにより、本発明の変位計測方法を実施することができる。
以上に説明したように、本発明によれば、計測対象の変位計測方向に関する変位をターゲットの反射部の傾きに従ってレーザ距離計からレーザ光の反射位置までの距離の変化量に置き換えて計測し、その距離の変化量と変位計測方向への変位との相関関係を利用して、目的とする計測対象の変位を計測することができる。しかも、ターゲットの反射部に対して斜め方向からレーザ光を入射させ、その入射方向と略平行な方向へ返された反射光をレーザ距離計で受光するようにしたので、ターゲットの向きやレーザ距離計の位置に関する制約が従来方法よりも緩やかになり、レーザ距離計を利用した変位計測方法の汎用性を高めることができる。
図1は、本発明により橋梁の撓みを計測する場合のターゲット及びレーザ距離計の設置状態を示す斜視図である。 図2は、ターゲット及びレーザ距離計の設置状態を示す側面図である。 図3は、ターゲットを示す斜視図である。 図4は、レーザ距離計の要部の構成を示す図である。 図5Aは、ターゲットに照射されるレーザ径とターゲットの反射部との関係を示す図であって、ターゲットの反射部を正面から見た状態を示す図である。 図5Bは、ターゲットに照射されるレーザ径とターゲットの反射部との関係を示す図であって、ターゲットの断面図である。 図6は、レーザ距離計で受光する基準レーザ光と反射光とにそれぞれ対応したパルス列信号の一例を示す図である。 図7は、ターゲットに生じる変位とレーザ距離計にて検出される変位との関係を示す図である。 図8Aは、レーザ距離計による撓みの計測結果の処理例を示す図であって、撓みの時間的変化を示す図である。 図8Bは、レーザ距離計による撓みの計測結果の処理例を示す図であって、撓みの時間的変化に基づいて特定した周波数特性を示す図。 図9は、本発明により複数方向の変位を計測する形態を示す図である。 図10Aは、図9の計測方法に適したターゲットの形態を示す図であって、橋桁の撓みと長手方向の変位とを同時に計測するためのターゲットの斜視図である。 図10Bは、図9の計測方法に適したターゲットの形態を示す図であって、橋桁の撓みと長手方向の変位とに加えて橋桁の横断方向の変位を計測するためのターゲットを示す斜視図である。 図11は、小反射面に反射層を形成したターゲットを示す図である。 図12は、反射部を一様な傾斜面に形成したターゲットを示す図である。 図13は、レーザ距離計をネットワークに接続した形態を示す図である。 図14は、レーザ距離計を橋桁の複数の計測対象位置に設置した例を示す図である。 図15は、複数のレーザ距離計を一体のユニットに構成した例を示す図である。 図16は、道路に設置される標識の変位を本発明により計測する場合の一形態を示す図である。 図17は、反射部を波形の曲面で形成したターゲットを示す図である。 図18は、複数の小反射部が一方向に漸次位置をずらしながら設けられ、かつ各小反射部にコーナーキューブ状に構成された反射機構が設けられたターゲットを示す斜視図である。 図19は、図18のターゲットの作用を説明する説明図である。 図20Aは、縁部が円形の凹球面状の反射部を多数並べて構成した反射機構の一部を示す図である。 図20Bは、縁部が矩形状の反射部を多数並べて構成した反射機構の一部を示す図である。 図21は、図18のターゲットの反射機構及び小平面のそれぞれの表面に反射層を形成したターゲットを示す図である。 図22は、測定誤差の補正方法を説明する説明図である。 図23は、レーザ距離計を橋脚の上端部に設置して橋桁の変位を計測する際に図22の補正方法を適用した形態を示す図である。 図24は、他の参照ターゲットを用いた補正方法を説明する説明図である。 図25は、本発明により山の地滑りを検出する場合のターゲット及びレーザ距離計の設置状態を示す斜視図である。 図26は、山の斜面の滑り方向とターゲットの反射部の傾き方向との関係、及びターゲットの反射部の傾き方向とレーザ距離計のレーザ光の照射方向との関係を説明する説明図である。 図17Aは、本発明の実験例を示す図で、ターゲットとレーザ距離計との関係を示す図である。 図17Bは、本発明の実験例を示す図で、ターゲットの詳細を示す図である。 図28は、実験例における入力変位と出力変位との関係を示す図である。 図29は、他の実験例における入力変位と出力変位との関係を示す図である。
図1及び図2は本発明の変位計測方法を橋梁の鉛直方向の撓みの計測に適用した形態を示している。構造物としての橋梁1は、複数の橋脚2の間に上部工3を架け渡した構成を備えている。但し、橋梁1の両端において上部工3は橋台に支持されている。橋脚2は地中に打たれた不図示の基礎によって支持されている。これらの橋脚2、橋台及び基礎によって下部工が構成される。上部工3は橋脚2に両端が支持された複数本の橋桁3Aと、その橋桁3Aの上方に配置される床版3Bとを備えている。但し、上部工3の構成は一例であり、これらは適宜に変更可能である。
橋桁3Aの下面3a又は側面3bの少なくともいずれか一方の計測対象位置には変位計測装置4のターゲット10が配置され、橋脚2の上端面2aには変位計測装置4のレーザ距離計20が設置されている。橋脚2に代えて、又は加えて橋台にもレーザ距離計20が設置されてもよい。以下では橋脚2にレーザ距離計20が設置されているものとして説明を続ける。ターゲット10の設置箇所及び個数は必要に応じて適宜に変更してよい。橋桁3Aに代え、又は加えて床版3Bにターゲット10が取り付けられてもよい。以下では橋桁3Aにターゲット10が取り付けられるものとして説明を続けるが、特に断りのない限りその説明はターゲット10が床版3Bに取り付けられる場合にも適用され得るものである。
レーザ距離計20の設置箇所は上部工3の計測対象位置に対して鉛直方向に相対的に変位する場所であればよく、橋梁1が架け渡された地上面に設置してもよい。すなわち、計測対象位置に対して相対的に変位する位置は、要するに計測対象位置における変位計測方向の変位を観察できる位置であればよく、計測対象位置に対して変位計測方向に異なる位相又は振幅で振動している位置、及び地上面のように、変位計測方向に関して実質的に変位しない位置の両者が含まれる。例えば、橋桁3Aの中間位置にターゲット10を、橋桁3Aの支持端にレーザ距離計20を設置して橋桁3Aの支持端に対する中間部の撓み等を計測してもよい。
図3に示すように、ターゲット10は、概略三角柱状のターゲット本体11を有し、そのターゲット本体11の斜面(図に想像線で示す。)に相当する部分が反射部12として構成されている。反射部12は複数の小反射面13を反射部12の一端12aから他端12bに向かって一定方向(この場合は端面11bの法線方向)に漸次位置をずらしながら設けることにより、全体として階段状に形成されている。ターゲット本体11の底面11a、端面11b及び側面11cは互いに直交する平面に形成されている。小反射面13は互いに平行であり、しかも各小反射面13の法線方向は底面11aと平行である。端面11bと平行な方向に関する小反射面13の高さaは互いに等しい。また、底面11aと平行な方向に関する小反射面13のずれ量bも互いに等しい。小反射面13の個数、高さa及びずれ量bは、計測すべき変位の大きさ、変位計測の分解能、レーザ距離計20の仕様、ターゲット10とレーザ距離計20との距離Ls等の各種の計測条件に応じて適宜に設定してよい。レーザ距離計20との関係については後述する。
ターゲット10の材質は適宜に選択してよい。例えば、金属材料、樹脂材料、木材等をターゲット10の材質として使用することができる。ターゲット10を橋桁3Aに取り付ける手段としては、万力、ボルト、ナット等の機械的結合手段、接着剤、その他、各種の固定手段を利用することができる。橋桁3Aのターゲット取付部分が鋼鉄製の場合には、図3に想像線で示したようにターゲット本体11の底面11a等に磁石15を設け、その磁力でターゲット10を橋桁3Aに取り付けることもできる。磁石15を利用すれば、橋桁3Aに塗られた塗料を剥がすことなくターゲット10を取り付けられる利点がある。ターゲット10の交換や取付位置、姿勢、向き等の変更も容易に行える。ターゲット本体11の全体を磁石にて形成してもよい。なお、磁石15は永久磁石でもよいし、電磁石でもよい。ターゲット10の電源が確保できない場合には永久磁石を利用することになる。磁石を利用して取り付ける場合において、さらに別の固定手段によりターゲット10を固定することにより、ターゲット10の脱落や位置のずれをより確実に防止するようにしてもよい。屋外構造物等にターゲット10を装着する場合にはターゲット10に耐候性を付与することが望ましい。耐候性、耐熱性、又は耐寒性に優れた材料(一例として耐熱樹脂材料)にてターゲット10を製造すれば、本発明の適用範囲が拡大する。ターゲット10を樹脂製とした場合は、各種の成形方法が使用できるのでターゲット10を安価に製造することができる。
図4はレーザ距離計20の要部を示している。レーザ距離計20はいわゆる位相差検出方式の距離計であって、レーザ光を射出する発光部21と、その発光部21から射出されるレーザ光LBをターゲット(図4では図示略)10に向かって折り曲げるミラー22と、ターゲット10にてレーザ光の入射方向と平行に返される反射光を集光するレンズ23と、レンズ23で集光された反射光及び発光部21から送られる基準レーザ光をそれぞれ受光する受光部24と、受光部24の出力信号を演算処理する制御部25とを備えている。発光部21は半導体レーザを光源として備え、制御部25からの発光指示に応答して周期T(例えば500Hz)のパルス状のレーザ光LBをミラー22及び受光部24に向けて同時に射出する。
発光部21から射出されるレーザ光はビーム状に絞られているものの、実際には微小な広がり角を有しており、そのために橋梁1のような比較的大きな構造物を計測する際にはターゲット10の照射範囲が無視できない広がりを持つようになる。ターゲット10の小反射面13の高さaはそのレーザ光の照射範囲を考慮して決定される。すなわち、図5A及び図5Bに示すように、ターゲット10に照射されるレーザ光LBのビーム径をDとしたとき、2つ以上の小反射面13がレーザ光によって同時に照射されるように、小反射面13の高さaはビーム径D以下に設定される。ずれ量bは、レーザ距離計20から射出されるレーザ光の周期をT(秒)、レーザ光の大気中の速度をVc(mm/秒)としたときに、Vc/T(mm)以内に設定することができる。高さaはずれ量bよりも小さく制限してもよい。これらの高さa、ずれ量bは使用されるレーザ距離計20のビーム特性(ビームの広がり角度、周波数等)に応じて適宜に調整すればよい。
受光部24は発光部21から送られる基準レーザ光とターゲット10から返された反射光をそれぞれ電気信号に変換して出力する。制御部25では、受光部24の出力信号をA/D変換して得られたデジタル信号から基準レーザ光及び反射光に対応したパルス列信号を抽出し、それらのパルス列信号の位相差を利用してレーザ距離計20からターゲット10までの距離Lsを検出する。上記のように、反射光には複数の小反射面13からの反射光が含まれており、ターゲット10から各小反射面13までの距離は互いに異なっているため、反射光に対応した信号にはレーザ光が照射された小反射面13の数に相当する複数のパルス列が含まれる。例えば、図5A及び図5Bに示したようにレーザ光が二つの小反射面13に同時に照射されている場合、図6に示したように、反射光に対応した出力信号には基準レーザ光に相当するパルス列信号に対して位相差△φaを持つパルス列信号と、位相差△φbを持つパルス信号とが含まれる。制御部25ではこれらのパルス信号の位相差に、それぞれの信号強度INa、INbに対応した重み付け係数を乗じた上で平均化することにより、反射光に対応したパルス列信号の位相差を一意に特定してターゲット10までの距離を算出する。信号強度INa、INbは小反射面13における照射面積Sa、Sbにそれぞれ対応するため、このような処理により、ターゲット10の反射部12が階段状であっても、レーザ距離計20からターゲット10までの距離の変化を連続的に検出できるようになる。3つ以上の小反射面13がレーザ光にて同時に照射される場合でも、信号強度に応じた重み付けを利用して位相差を一意に特定することができる。但し、複数の小反射面13からの反射光に基づいて距離を一意に特定する処理方法は上記に限らず、種々の方法を用いてよい。図5Aではレーザ光の断面形状を円形としたが、これに限らず、レーザ光の断面形状は楕円形、長円形といった他の形状でもよい。
図4に戻って、レーザ距離計20の制御部25は入出力インターフェース26を介して無線通信装置27と接続される。一方、レーザ距離計20から離間した位置にも無線通信装置30が設けられ、その無線通信装置30はデータ処理装置31と接続される。データ処理装置31は、例えば変位計測を制御するためのソフトウエアがインストールされたパーソナルコンピュータにて構成され、撓み計測のために必要なデータ処理及びレーザ距離計20の制御を実行する。データ処理装置31は、計測用のソフトウエアに従って計測に必要な各種の指示をレーザ距離計20の制御部25に出力する。制御部25はそのデータ処理装置31から送られる指示に従って発光部21を制御して距離Lsの計測を実行する。レーザ距離計20にて検出された距離Lsは無線通信装置27、30を介してデータ処理装置31に入力される。データ処理装置31では無線通信装置30から入力される距離のデータを入出力インターフェース32を介して制御部33に取り込む。無線通信装置27、30の間で使用する通信手順は特に制限するものではないが、例えば無線LANに準拠した通信手順を使用すればデータ処理装置31等に汎用製品が使用できて便利である。無線通信装置30の設置箇所は無線通信装置27と相互に通信可能な範囲内である限り特に制限されず、橋梁1の付近の屋外、屋内に設置可能である。データ処理装置31は無線通信装置30と有線接続されてもよいし、電話回線等のネットワーク網を介して無線通信装置30と接続されてもよい。なお、レーザ距離計20の動作に必要な電力は構造物の外部から電源ラインを引いて供給してもよいし、レーザ距離計20に内蔵させたバッテリにより供給してもよい。太陽発電や風力発電を利用した発電システムを変位計測装置4に設けてもよい。
以上の構成の変位計測装置4を利用して橋桁3の鉛直方向の撓みを計測するには、ターゲット10をその反射部12が変位計測方向(鉛直方向)に対して斜めに傾くように、さらに具体的には、小反射面13が略水平方向を向くようにして橋桁3Aの変位計測位置に固定する。この場合、反射部12の傾きは図3に示した斜面の方向、言い換えれば反射部12の両端部12a、12bを結ぶ方向によって定義される。一方、レーザ距離計20についてはそのレーザ光の射出方向をターゲット10の小反射面13の法線方向と一致させるようにして橋脚2の上端面2aに設置する。つまり、この形態ではレーザ光のターゲット10に対する入射方向が略水平方向に設定される。なお、ターゲット10の反射部12に対するレーザ光の入射方向、レーザ距離計20におけるレーザ光の受光方向は小反射面13の法線方向と厳密に一致しなくてもよい。レーザ距離計20で受光する反射光の強度が実用上十分に確保されていれば、入射方向や反射方向(受光方向)は小反射面13の法線方向に対して幾らかずれていてもよい。
以上の設置状態において、レーザ距離計20からターゲット10の反射部12に向かってレーザ光を照射し、その反射部12からレーザ距離計20に戻ってくる反射光をレーザ距離計20で受光してレーザ距離計20からターゲット10まで(正確にはターゲット10におけるレーザ光の反射位置まで)の距離Lsを計測する。その距離Lsを無線通信装置27、30を介してデータ処理装置31の制御部33に取り込む。データ処理装置31の制御部33では取り込まれた距離Lsの変化に基づいて橋桁3A(あるいは上部工3)の撓み量を図7に示す要領で算出する。すなわち、橋桁3Aが基準状態に対して鉛直方向にYだけ撓んだ場合、ターゲット10の反射部12も撓みYに相当するだけ下方に変位し、その鉛直方向のターゲット10の変位に伴って距離LsがLs′に変化する。それらの距離の変化量がX(=Ls−Ls′)であったとしたとき、ターゲット10の底面11aに対する反射部12の傾斜角をθとすれば、XとYとの間には次式(1)の関係が成立する。
Y=X・tanθ ……(1)
上記の計測において、橋桁3Aの基準状態は、無負荷状態、橋梁1に所定荷重を加えた状態等、適宜に設定してよい。橋桁3Aの基準状態における距離Lsは予め実測してデータ処理装置31に基準距離として記憶しておくことができる。データ処理装置31ではレーザ距離計20が計測した距離を基準距離から減算することによって水平方向の距離の変化量Xを算出し、これを上式(1)に代入して橋桁3Aの撓みYを求める。得られた撓みYは例えばデータ処理装置31のモニタ34に表示され、あるいはデータ処理装置31のハードディスク等の記憶装置35に記録される。また、必要に応じて撓みYの計測結果をデータ処理装置31から不図示のプリンタに出力してもよい。なお、上記の計測において、その計測状況によっては、レーザ光の入射方向がターゲット10の小反射面13の法線方向と一致しない場合、言い換えればレーザ光の入射角が小反射面13に対して直角でない場合も起こり得る。このような場合には、ターゲット10の変位とレーザ距離計20の出力との関係が上式(1)で示される関係と完全に一致しないので、無視できない誤差が生じる場合もある。このような誤差は上述した撓みYを算出する過程で補正することができる。例えば、実際の計測現場においてレーザ光の入射角のずれ角を計測するか、又は実際のターゲット10の変位とレーザ距離計20の出力の関係を見い出すことにより、レーザ距離計20の出力を補正してもよい。また、レーザ光の入射角のずれ角と、ターゲット10の変位とレーザ距離計20の出力の比例定数との間に成立する相関関係を事前に把握しておき、この相関関係を利用して実際の計測現場で得られたずれ角に対応した補正値を設定し、その補正値に基づいてレーザ距離計20の出力を補正してもよい。
以上のように、本形態の計測方法は、橋桁3Aの鉛直方向の撓みを略水平方向からのレーザ光の照射によって計測するものであり、レーザ距離計20をターゲット10に対して斜め下方に設置する必要がない。このため、橋桁3Aの下方が水面であったり、橋桁3Aの下方に建造物等の障害物が存在するような場合でもレーザ距離計20を設置できる可能性が高く、撓みの測定に関する制約が従来方法と比べて緩和される。特に、橋脚2の上端面2aにレーザ距離計20を設置しているので、レーザ距離計20が水没するおそれが低く、レーザ距離計20の設置やメンテナンスを橋梁1の上方から行うことができる利点があり、レーザ距離計20に対する電源ケーブル等の各種の電気的配線の引き回しも容易に行える。
以上の形態では、レーザ距離計20からパルス状のレーザ光を照射し、その位相差を利用して距離Lsを計測しているので、短時間で撓みを計測できる利点がある。従って、比較的短い周期で撓みの計測を繰り返し、得られた撓みを記憶装置35に順次記録することにより、図8Aに示すように撓みの時間的変化特性を検出することができる。そして、その時間的変化特性(振動変位)をFFTにより解析すれば、図8Bに示すように橋桁3Aの振動の周波数特性も取得することができる。このように本形態の変位計測装置は静力学的な撓みの検出のみならず、動的特性の計測にも適用可能である。
本発明は以上の形態に限定されることなく、種々の形態にて実施することができる。例えば、変位計測方向は鉛直方向に限らない。図9に示すように上部工3の長手方向(軸線方向)をX軸、鉛直方向をY軸、上部工3を水平に横断する方向をZ軸として3軸直交座標系を定義した場合、Y軸方向の変位(撓み)を計測するためのターゲット10Aを図1及び図2と同様にして上部工3に取り付けるとともに、Z軸方向の上部工3の変位を計測するためのターゲット10Bをその反射部12が水平方向でかつX軸及びZ軸の両者に対して斜めに傾くようにして上部工3に取り付け、それぞれのターゲット10A、10Bの反射部12に対してレーザ距離計20からX軸方向と平行にレーザ光を照射すれば、上部工3の撓み及び側方への変位の両者を同時に計測することができる。ターゲット10A、10Bの構成は図3に示したターゲット10と実質的に同一でよい。
さらに、上部工3にX軸と直交する平面状の反射部41を有する補助ターゲット40をターゲット10に対してZ軸方向に並べて取り付け、この補助ターゲット40に対してもX軸方向に沿ってレーザ距離計20からレーザ光を照射することにより、上部工3の長手方向の変位についても同時に計測することができる。このように上部工3の撓みとは異なる方向の変位を同時的に検出すれば、Y軸方向の撓みのみを計測する場合と比較して、上部工3の計測対象位置の状態をより明確に把握することができる。すなわち、ターゲット10を利用して検出したX軸方向の変化量をd、補助ターゲット40を利用して検出したX軸方向の変化量をs(但し、正負の向きは変化量dと同一に取る。)、ターゲット10の反射部12の傾斜角をθ(図7参照)としたとき、上述した(1)式に対して、X=d−sを代入してY軸方向の撓みYを正確に計測することができる。また、X軸方向の変位をY軸方向の撓みと同時に検出する場合には、Y軸方向の撓みの計測値に対してX軸方向の変位を加減することにより、上部工3の撓みをより正確に特定できる利点がある。
なお、Z軸方向の変位のみを計測する場合にはターゲット10Bのみを上部工3に装着すればよい。また、図9の形態においては、全てのレーザ距離計20を同一の橋脚2の上端面2aに設置できるので、それらの設置場所の確保が容易で、配線処理も一括して行うことができ、メンテナンスも容易に行える。なお、図9の形態において、ターゲット10A、10B、40は上部工3の長手方向(X軸方向)、換言すれば橋軸方向に関して同一の計測対象位置に設置する、言い換えれば上部工3の横断方向に一直線に並べて設置することにより、ターゲット10A、10B、40のずれに伴う計測誤差を最小限に抑えることができる。
図10A及び図10Bは、図9のように二以上の方向の変位を同時に計測する場合に適したターゲットをそれぞれ示している。図10Aのターゲット10Cは、図9のターゲット10Aと補助ターゲット40とを一体化したものである。この場合、反射部41は小反射面13と平行な一様な平坦面に形成される。一方、図10Bのターゲット10Dは、図10Aのターゲット10Cに対してさらに図9のターゲット10Bを一体化したものである。従って、図10Bのターゲット10Dにおいては、撓み計測用の階段状の反射部12Aと、側方への変位計測用の反射部12Bと、長手方向の変位の計測用の反射部41とが一体化されていることになる。反射部12A、12Bの構成は図3の反射部12と同じでよい。
図11のターゲット10Eは、各小反射面13にレーザ光に対する反射効率を高めるための反射層17を設けたものである。反射層17は例えば反射テープを貼り付けて形成してもよいし、塗料を塗布して形成してもよい。その他にもメッキ、溶射等の各種の被覆方法を利用して反射層17を形成することができる。
本発明で使用するターゲットは階段状の反射部を有するものに限定されない。反射部12におけるレーザ光の拡散反射の状態によっては、図12のターゲット10Fのように反射部12をその両端12a、12bを結ぶような一様な傾斜面状に形成した場合でも、変位の計測に十分な強度の反射光がレーザ光の入射方向に返されることがあり、そのような場合には敢えて小反射面13を設けるまでもない。なお、図12に想像線で示したように反射部12にさらに反射層18を追加してもよい。この場合、反射層18の反射特性を入射方向に対して反射率が高くなるように調整して十分な強度の反射光をレーザ距離計20にて検出できればさらに好ましい。そのような反射層18は例えば小反射面13をさらに微細化した無数の反射面を反射層18に与えることによって実現することが考えられる。
また、図17に示したように、ターゲット10Gの反射部12をその両端12a、12bを結ぶ波形の曲面状に形成してもよい。この場合でも、階段状の反射部を設けた場合と同様に変位の計測に十分な強度の反射光がレーザ光の入射方向に返される。図17のターゲット10Gにおける波形の隣接する二つの山を結ぶ距離(ピッチ)p及び山と谷との高低差hは、上述した各種の計測条件に応じて適宜に設定してよい。なお、波形はサインカーブ等のように角に丸みを有する曲線に限らず、鋸刃のように尖点が存在するものでもよい。
また、図18に示したターゲット10Hのように、複数の小反射部130を反射部12の一端12aから他端12bに向かって一定方向(この場合は端面11bの法線方向)に漸次位置をずらしながら設けて全体として階段状に形成し、さらに、各小反射部130にいわゆるコーナーキューブ状に構成された反射機構140を設けてもよい。この場合、小反射部130は互いに同一構造で、端面11bと平行な方向に関する小反射部130の高さaは互いに等しい。また、底面11aと平行な方向に関する小反射部130のずれ量bも互いに等しい。さらに、反射部12には隣接する二つの小反射部130を結び、かつ底面11aと平行な方向に沿うようにして延びる小平面150が設けられている。小反射部130の個数、高さa及びずれ量bは上述した各種の計測条件に応じて適宜に設定してよい。周知のように、コーナーキューブは光の入射方向が変化した場合でも入射方向と平行な方向へ光を返す機能を持つ構造である。
図18のターゲット10Hによれば、レーザ光の入射方向がずれた場合でも反射機構140によって十分な強度の反射光が入射方向と平行な方向に返される。反射光として返すことができる入射角度には限度がある。しかし、図19に示すように、仮に入射角度のずれが大きくなった場合でも、反射部12は小平面150を備えているので、入射光Lはその小平面150で反射して反射機構140に入射し、反射機構140から出射した光が再び小平面150で反射して入射方向と平行な方向に返される。従って、ターゲット10Hは図3に示したターゲット10よりも入射角度の許容範囲が大きいので、実用性に優れている。なお、反射機構140の構造は、図18及び図19に示した形態の他、図20Aに示すように、縁部が円形で凹球面状の反射面140aを多数並べて反射機構140を構成してもよいし、図20Bに示すように、縁部が矩形で複数の平面が組み合わされた反射面140bを多数並べて反射機構140を構成してもよい。
また、図21に示すように、反射機構140及び小平面150のそれぞれの表面に、想像線で示すように反射層180を追加してもよい。反射層180を設けることで、レーザ光に対する反射効率を高めることができる。反射層180は例えば反射テープを貼り付けて形成してもよいし、塗料を塗布して形成してもよい。その他にもメッキ、溶射等の各種の被覆方法を利用して反射層180を形成することができる。また、ターゲット10Hを金属材料で構成した場合には、反射機構140及び小平面150の表面を鏡面加工して反射層150と同等の機能を付与してもよい。
上記の形態では、レーザ距離計20とデータ処理装置31とを無線通信装置27、30を介して相互に接続しているが、これらの接続形態は無線によるものに限定されず、有線接続によるものでもよい。上記の形態ではデータ処理装置31の制御部33を変位算出手段として機能させているが、レーザ距離計20の制御部25にて距離Lsの変化量を橋桁3の撓みに変換することにより、制御部25を変位算出手段として機能させてもよい。さらに、図13に示すように、レーザ距離計20をネットワーク50を介して遠隔地のサーバ51に接続してもよい。この場合、レーザ距離計20の制御部25、サーバ51、又はそのサーバ51とLAN52を介して接続された端末装置53のいずれかを変位算出手段として機能させることができる。
図9ではターゲット10A、10B及び補助ターゲット40を上部工3の長手方向に関する中央部に設置して上部工3の中央部における三軸方向の変位を計測しているが、計測対象位置は上部工3の中央部に限らず、適宜の位置に設けてよい。同一構造物に対して複数の計測対象位置を設定してもよい。例えば、図14に示すように橋桁3にマトリクス状に配置された計測対象位置(図中の黒塗の矩形部分)Pのそれぞれにターゲット10(図14では図示略)を取り付け、橋脚2の上端面2a(図1参照)に設置された複数(図では2つのみ示す)のレーザ距離計20から各ターゲット10にレーザ光を照射して各計測対象位置Pの変位を同時に測定してもよい。このように複数の計測対象位置Pの変位を同時に計測すれば、上部工3のねじり振動や変位振動モードを検出することができる。振動モードの径時的変化等を測定することにより、構造物(上部工3)の剛性の変化や損傷の有無を推定して、構造物の健全性評価の指標を得ることもできる。各計測対象位置Pには、図9のターゲット10Aに加えて、又はこれに代えてターゲット10Bや補助ターゲット40を設置してもよい。補助ターゲット40を利用して(ターゲット10Aを利用することもできる。)上部工3の長手方向の変位を計測し、その変位と温度との相関関係を調べることにより、上部工3の可動支承の機能を評価することもできる。
なお、図14の場合、各位置Pのターゲット10は、他のターゲット10に向うレーザ光を遮られないように幾らか位置をずらしておく必要がある。複数のターゲット10、10A、10B又は補助ターゲット40に対して同時にレーザ光を照射する場合には、図15に示したように複数のレーザ距離計20を一体のユニットとして構成した距離計ユニット20Uを利用してもよい。このような距離計ユニット20Uを使用すれば、複数のターゲットのそれぞれに対して個別にレーザ距離計20を設置する場合と比較して、レーザ距離計の設置に要する手間が軽減される。また、ユニット化により設置面積の減少も期待できるので、設置場所が限られている場合に有効である。
上述した各形態で、レーザ距離計20が動いてしまうと計測誤差が生じる。このため、図22に示すように、不動位置Qに設置した参照ターゲット45に向けて参照レーザ光を射出できるようにレーザ距離計20を構成し、かつ、そのように構成したレーザ距離計20に、レーザ距離計20から参照ターゲット45まで(正確には参照ターゲット45における参照レーザ光の反射位置まで)の距離Lr又は当該距離Lrの変化量に対応した信号を出力できる手段を設けることもできる。また、図15に示した距離計ユニット20Uの一部のレーザ距離計20をそのような補正手段として機能させてもよい。参照ターゲット45はその反射部47が計測対象位置Pに設置したターゲット10の反射部12と同一構造である。そして、参照ターゲット45は反射部47がターゲット10の反射部12の向きと反対の向きにして不動位置Qに設置される。つまり、レーザ光の入射方向に関するターゲット10の反射部12の向きと、参照レーザ光の入射方向に関する参照ターゲット45の反射部47の向きとが互いに反対向きになるようにして、参照ターゲット45が不動位置Qに設置される。補正手段による距離Lr及び距離Lrの変化量の算出方法は上述した距離Lsの算出方法と同様でよいので、重複する説明は省略する。
図22の想像線で示すように、レーザ距離計20が不動位置Qに対して相対的に変位すると、補正手段により算出された距離LrがLr’に変化する。そこで、レーザ距離計20が参照ターゲット45に参照レーザ光を照射することで得たレーザ距離計20の変位(Lr−Lr’)tanθと、レーザ距離計20がターゲット10にレーザ光を照射することで得た変位(Ls−Ls’)tanθとを足し合わせることにより、誤差が補正された計測対象位置Pの変位を求めることができる。誤差が補正された変位の算出手順は適宜に設定してよく、例えば上記の式(1)における変化量Xを次式(2)で算出し、その後、式(1)を用いて目的の変位を算出してもよい。この手順でも誤差が補正された変位を求めることができる。
X=(Ls−Ls’)+(Lr−Lr’)……(2)
参照ターゲット45が設置される不動位置Qは適宜に定めてよく、例えば地面上の任意の位置でもよい。また、図23に示すように、レーザ距離計20を橋脚2の上端部2aに設置して橋桁3Aの変位を計測する場合には、隣の橋脚2の上端部2aに参照ターゲット45Aを設置してもよい。さらに、図23の想像線で示したように、参照レーザ光を反射鏡46等の反射手段で方向を変え、その先の不動位置Q(例えば地面上)に参照ターゲット45Bを設置してもよい。この場合、参照ターゲット45Bは参照レーザ光の光路内に反射鏡46が介在するため、反射部47の向きがターゲット10の反射部12の向きと同一となるように設置される。
参照ターゲット45は、その反射部47の構造が必ずしも計測対象位置Pに設置されるターゲット10の反射部12と同一構造でなくてもよい。例えば、図24の参照ターゲット45Cのように、平面状の反射部48を有した構造でもよい。この場合、参照ターゲット45Cは参照レーザ光に対して反射部48が略垂直になるように不動位置Qに設置される。参照ターゲット45Cを使用した場合でも、レーザ距離計20が変位計測方向と同方向にあまり変位しない状況であれば、測定誤差を十分に補正できる。
本発明の変位計測方法は橋梁1の上部工3の変位の計測に限定されず、各種の構造物の変位の算出に適用することができる。例えば、図16に示すように道路5に設置された標識構造物6の標識7を吊り下げる支柱8にターゲット10を設置し、その下方にレーザ距離計20を設置してもよい。この場合でも、ターゲット10の反射部12の法線方向にレーザ距離計20を設置する必要がないので、ターゲット10やレーザ距離計20の設置箇所や取り付け姿勢に関する制約が少ないという利点がある。その他にも各種の建造物の梁や柱、ジェットコースター等の遊戯施設といった各種の構造物の変位の計測に本発明を適用することができる。更に、本発明の変位計測方法を適用できる計測対象は、上述した構造物に限らず、広く地形、地物の変位計測に適用できる。例えば、図2に示すように、山9の斜面にターゲット10を設置し、その山9から離れた位置にレーザ距離計20を設置してもよい。これにより、山9における地滑り等の地形の変位をGPSや写真測量等を利用して計測する形態と比較してより迅速に計測できる。また、山9の斜面にスキー場のゲレンデが形成されている場合には、ゲレンデにターゲット10を設置し、当該ゲレンデから離れた位置にレーザ距離計20を設置することにより、ゲレンデの雪崩を検知することもできる。なお、これらの形態の場合、図26に示すように、地滑りの方向及び雪崩の方向、即ち、斜面の滑り方向Fに対してターゲット10の反射部12が傾くようにターゲット10を設置することが望ましい。また、レーザ距離計20の設置箇所は、反射部12に対して斜め方向にレーザ光を入射できる位置であればよい。
また、本発明で使用するレーザ距離計は上記の形態のものに限定されず、レーザ光の射出方向と反射光の受光方向とが略一致するタイプのレーザ距離計であれば適宜に選択可能である。また、レーザ光のビーム径を自在に調整できるレーザ距離計を使用してもよい。ビーム径を調整することにより、仮に計測距離が変わった場合でもターゲットの構成に適したビーム径のレーザ光をターゲットに照射することが可能となる。従って、反射部の構成が互いに相違する複数種類のターゲットを計測距離に応じて準備しなくても計測距離の変更に対処できる。複数の小反射面に対してレーザ光を照射した場合の距離変化量の特定方法も上記に限らず適宜に変更してよい。
次に、小反射面13を設けたターゲット10を使用した変位計測の実験例を説明する。図27Aに示すように、ターゲット10とレーザ距離計20とを水平方向に距離Lsだけ離して設置し、ターゲット10に対する入力変位として鉛直方向の変位Yを与え、その変位Yに対応する距離Lsの変化をレーザ距離計20で検出して上記(1)式によりターゲット10の鉛直方向の変位に換算した。換算された変位を出力変位として、入力変位Yと比較した。入力変位Y=0のときの距離Lsは、1.5m、10.0m、20.0mの三段階に変化させた。図27Bに示すように、ターゲット10の水平方向の長さLtは200mm、鉛直方向の高さHtは100mm、小反射面13の高さaは10mm、ずれ量bは20mmとした。レーザ距離計20としては、ジック(SICK)株式会社のDME2000を使用した。
この実験結果を図28に示す。距離Lsが増加すると、ターゲット10の反射部12に入射するレーザ光のビーム径が増加して複数の小反射面13に跨ってレーザ光が照射されるため、入力変位に追従するように出力変位が連続的に変化することがわかる。特に距離Lsを20.0mとした場合には入力変位と出力変位とがほぼ同一の値を示している。
また、小反射面13の高さaが1mmで、ずれ量bが2mmのターゲット101、高さaが5mmで、ずれ量bが10mmのターゲット102、及び高さaが10mmで、ずれ量bが20mmのターゲット103をそれぞれ用意し、図27Aと同様に各ターゲット101、102、103に対する入力変位として鉛直方向の変位Yを与え、その変位Yに対応する距離Lsの変化をレーザ距離計20で検出して上記(1)式によりターゲット10の鉛直方向の変位に換算した。換算された変位を出力変位として、入力変位Yと比較した。入力変位Y=0のときの距離Lsは、1.5mの一定値とした。
この実験結果を図29に示す。小反射面13の高さaが1mm程度であれば、レーザ光のビーム径が一定であっても、複数の小反射面13に跨ってレーザ光が照射されることになるので、入力変位に追従するように出力変位が連続的に変化することがわかる。
なお、以上の実験結果は、階段状のターゲット10を利用した場合でも計測対象とする変位(撓み)を連続的に検出できることを確認するために行ったものである。実験で使用したレーザ距離計、距離Ls等の範囲はあくまで一例に過ぎず、本発明が以上の実験例で使用された範囲に限定されないことは勿論である。

Claims (35)

  1. 複数の脚部とそれらの脚部間に架け渡された上部工とを含む計測対象としての構造物における前記上部工の長手方向と直交する方向を変位計測方向とし、該変位計測方向に直線的に変位する前記構造物の前記上部工の変位を計測する変位計測方法において、
    レーザ光に対する反射部を有するターゲットを前記反射部が前記変位計測方向に対して斜めに傾くようにして前記計測対象の前記構造物の前記上部工における計測対象位置に設置し、
    前記計測対象位置に対して前記変位計測方向に相対的に変位する前記脚部上の位置にレーザ距離計を設置し、
    前記レーザ距離計から射出されるレーザ光を、前記変位計測方向とは異なる方向から前記反射部に対して斜め方向に入射させるとともに、前記反射部から前記レーザ光の入射方向と略平行な方向へ返される反射光を前記レーザ距離計で受光して前記レーザ距離計から前記反射部におけるレーザ光の反射位置までの距離の変化量を検出し、
    検出された変化量と、前記計測対象位置の前記変位計測方向に関する変位との相関関係を利用して、前記計測対象位置の前記変位計測方向に関する変位を計測する変位計測方法。
  2. 前記反射部には、前記レーザ光の入射方向と略直交する複数の小反射面が前記入射方向
    に漸次位置をずらして設けられている請求の範囲第1項に記載の変位計測方法。
  3. レーザ光に対する反射部を有するターゲットを前記反射部が変位計測方向に対して斜めに傾くようにして計測対象の計測対象位置に設置し、
    前記計測対象位置に対して前記変位計測方向に相対的に変位する位置にレーザ距離計を設置し、
    前記レーザ距離計から射出されるレーザ光を、前記変位計測方向とは異なる方向から前記反射部に対して斜め方向に入射させるとともに、前記反射部から前記レーザ光の入射方向と略平行な方向へ返される反射光を前記レーザ距離計で受光して前記レーザ距離計から前記反射部におけるレーザ光の反射位置までの距離の変化量を検出し、
    検出された変化量と、前記計測対象位置の前記変位計測方向に関する変位との相関関係を利用して、前記計測対象位置の前記変位計測方向に関する変位を計測し、
    前記反射部には、前記レーザ光の入射方向と略直交する複数の小反射面が前記入射方向に漸次位置をずらして設けられ
    前記レーザ光が前記反射部の複数の小反射面に同時に入射するように前記レーザ光のビーム径と各小反射面の大きさとの関係を設定し、各小反射面における反射光を前記レーザ距離計にて受光する変位計測方法。
  4. 前記小反射面には、前記入射方向へのレーザ光の反射率を高めるための反射層が設けられている請求の範囲第3項に記載の変位計測方法。
  5. レーザ光に対する反射部を有するターゲットを前記反射部が変位計測方向に対して斜めに傾くようにして計測対象の計測対象位置に設置し、
    前記計測対象位置に対して前記変位計測方向に相対的に変位する位置にレーザ距離計を設置し、
    前記レーザ距離計から射出されるレーザ光を、前記変位計測方向とは異なる方向から前記反射部に対して斜め方向に入射させるとともに、前記反射部から前記レーザ光の入射方向と略平行な方向へ返される反射光を前記レーザ距離計で受光して前記レーザ距離計から前記反射部におけるレーザ光の反射位置までの距離の変化量を検出し、
    検出された変化量と、前記計測対象位置の前記変位計測方向に関する変位との相関関係を利用して、前記計測対象位置の前記変位計測方向に関する変位を計測し、
    前記反射部には、複数の小反射部が前記入射方向に漸次位置をずらして設けられるとともに、前記複数の小反射部のそれぞれに、光の入射方向の変化によらず光の入射方向と平行な方向へ光を返すことが可能な反射機構が設けられている変位計測方法。
  6. 前記反射部は、前記複数の小反射部のうち互いに隣接する二つの小反射部を結び、かつ前記入射方向に沿うようにして延びる小平面を有している請求の範囲第5項に記載の変位計測方法。
  7. 前記小平面には、レーザ光の反射率を高めるための反射層が設けられている請求の範囲第6項に記載の変位計測方法。
  8. 前記レーザ距離計は、前記レーザ光とは異なる参照レーザ光を射出可能であり、
    前記参照レーザ光に対する反射部を有する参照ターゲットを前記計測対象位置とは異なる所定の不動位置に設置するとともに、前記レーザ距離計から射出される前記参照レーザ光を前記参照ターゲットに入射させ、前記参照ターゲットの前記反射部から前記参照レーザ光の入射方向と略平行な方向へ返される反射光を前記レーザ距離計で受光して前記レーザ距離計から前記参照ターゲットの前記反射部におけるレーザ光の反射位置までの距離を測定し、その測定結果を考慮して前記計測対象位置の前記変位計測方向に関する変位を計測する請求の範囲第3項〜第7項のいずれか一項に記載の変位計測方法。
  9. レーザ光に対する反射部を有するターゲットを前記反射部が変位計測方向に対して斜めに傾くようにして計測対象の計測対象位置に設置し、
    前記計測対象位置に対して前記変位計測方向に相対的に変位する位置にレーザ距離計を設置し、
    前記レーザ距離計から射出されるレーザ光を、前記変位計測方向とは異なる方向から前記反射部に対して斜め方向に入射させるとともに、前記反射部から前記レーザ光の入射方向と略平行な方向へ返される反射光を前記レーザ距離計で受光して前記レーザ距離計から前記反射部におけるレーザ光の反射位置までの距離の変化量を検出し、
    検出された変化量と、前記計測対象位置の前記変位計測方向に関する変位との相関関係を利用して、前記計測対象位置の前記変位計測方向に関する変位を計測し、
    前記レーザ距離計は、前記レーザ光とは異なる参照レーザ光を射出可能であり、
    前記参照レーザ光に対する反射部を有する参照ターゲットを前記計測対象位置とは異なる所定の不動位置に設置するとともに、前記レーザ距離計から射出される前記参照レーザ光を前記参照ターゲットに入射させ、前記参照ターゲットの前記反射部から前記参照レーザ光の入射方向と略平行な方向へ返される反射光を前記レーザ距離計で受光して前記レーザ距離計から前記参照ターゲットの前記反射部におけるレーザ光の反射位置までの距離を測定し、その測定結果を考慮して前記計測対象位置の前記変位計測方向に関する変位を計測する変位計測方法。
  10. 前記反射部には、前記レーザ光の入射方向と略直交する複数の小反射面が前記入射方向に漸次位置をずらして設けられている請求の範囲第9項に記載の変位計測方法。
  11. 前記参照ターゲットの前記反射部と前記ターゲットの前記反射部とが互いに同一構造であり、
    前記参照レーザ光の入射方向に関する前記参照ターゲットの前記反射部の向きと前記レーザ光の入射方向に関する前記ターゲットの前記反射部の向きとが互いに反対の向きになるようにして、前記参照ターゲットを前記不動位置に設置する請求の範囲第8項〜第10項のいずれか一項に記載の変位計測方法。
  12. 前記計測対象が構造物である請求の範囲第3項〜第11項のいずれか一項に記載の変位計測方法。
  13. 前記構造物が複数の脚部とそれらの脚部間に架け渡された上部工とを含み、前記ターゲットが前記上部工に設置され、前記レーザ距離計が前記脚部に設置され、前記変位計測方向が前記上部工の長手方向と直交する方向に設定されている請求の範囲第12項に記載の変位計測方法。
  14. 前記構造物が複数の橋脚又は橋台とそれらの橋脚又は橋台間に架け渡される上部工とを含む橋梁であり、前記ターゲットは前記反射部を前記上部工の長手方向及び鉛直方向のいずれに対しても斜めに傾けるようにして前記上部工に設置され、前記レーザ距離計は前記ターゲットに向かって前記上部工の長手方向に沿ってレーザ光を照射するようにして前記橋脚又は橋台に設置されている請求の範囲第12項に記載の変位計測方法。
  15. 前記反射部の向きが互いに異なる複数のターゲットを前記構造物の計測対象位置に設置し、前記複数のターゲットにそれぞれ対応する複数のレーザ距離計から各ターゲットの反射部に同一方向からレーザ光を照射して複数の変位計測方向の変位を同時に計測する請求の範囲第12項〜第14項のいずれか一項に記載の変位計測方法。
  16. 前記レーザ光の入射方向と直交し、かつ、前記ターゲットによって計測可能な変位範囲において平面状である反射部を有する補助ターゲットを前記計測対象位置に設置し、前記変位計測方向の変位の計測と同時に、前記ターゲットに対する入射方向と同一方向から前記補助ターゲットの反射部にレーザ光を照射して前記入射方向に関する前記計測対象位置の変位を計測する請求の範囲第12項〜第15項のいずれか一項に記載の変位計測方法。
  17. レーザ光に対する反射部を有し、前記反射部が変位計測方向に対して斜めに傾くようにして計測対象の計測対象位置に設置されるターゲットと、
    前記計測対象位置に対して前記変位計測方向に相対的に変位する位置に設置され、前記変位計測方向とは異なる方向でかつ前記反射部に対して斜めに傾く方向から前記反射部にレーザ光を照射するとともに、前記反射部から前記レーザ光の入射方向と略平行な方向へ返される反射光を受光して、前記レーザ光の反射位置までの距離又は当該距離の変化量に対応した信号を出力するレーザ距離計と、を備え、
    前記反射部には、前記レーザ光の入射方向と略直交する複数の小反射面が前記入射方向に漸次位置がずれるようにして設けられ、
    前記レーザ光が前記反射部の複数の小反射面に同時に入射するように前記レーザ光のビーム径と各小反射面の大きさとの関係が設定され、各小反射面における反射光が前記レーザ距離計にて受光される変位計測装置。
  18. 前記小反射面には、前記入射方向へのレーザ光の反射率を高めるための反射層が設けられている請求の範囲第17項に記載の変位計測装置。
  19. レーザ光に対する反射部を有し、前記反射部が変位計測方向に対して斜めに傾くようにして計測対象の計測対象位置に設置されるターゲットと、
    前記計測対象位置に対して前記変位計測方向に相対的に変位する位置に設置され、前記変位計測方向とは異なる方向でかつ前記反射部に対して斜めに傾く方向から前記反射部にレーザ光を照射するとともに、前記反射部から前記レーザ光の入射方向と略平行な方向へ返される反射光を受光して、前記レーザ光の反射位置までの距離又は当該距離の変化量に対応した信号を出力するレーザ距離計と、を備え
    前記反射部には、複数の小反射部が前記入射方向に漸次位置がずれるようにして設けられるとともに、前記複数の小反射部のそれぞれに、光の入射方向の変化によらず光の入射方向と平行な方向へ光を返すことが可能な反射機構が設けられている変位計測装置。
  20. 前記反射部は、前記複数の小反射部のうち互いに隣接する二つの小反射部を結び、かつ前記入射方向に沿うようにして延びる小平面を有している請求の範囲第19項に記載の変位計測装置。
  21. 前記小平面には、レーザ光の反射率を高めるための反射層が設けられている請求の範囲第20項に記載の変位計測装置。
  22. 前記レーザ距離計が前記レーザ光とは異なる参照レーザ光を射出可能に構成されるとともに、前記計測対象位置とは異なる所定の不動位置に設置され、かつ前記参照レーザ光に対する反射部を有する参照ターゲットを更に備え、
    前記レーザ距離計は、前記参照ターゲットの前記反射部に前記参照レーザ光を照射するとともに、前記参照ターゲットの前記反射部から前記参照レーザ光の入射方向と略平行な方向へ返される反射光を受光して、前記参照レーザ光の反射位置までの距離又は当該距離の変化量に対応した信号を出力する手段を備える請求の範囲第17項〜第21項のいずれか一項に記載の変位計測装置。
  23. レーザ光に対する反射部を有し、前記反射部が変位計測方向に対して斜めに傾くようにして計測対象の計測対象位置に設置されるターゲットと、
    前記計測対象位置に対して前記変位計測方向に相対的に変位する位置に設置され、前記変位計測方向とは異なる方向でかつ前記反射部に対して斜めに傾く方向から前記反射部にレーザ光を照射するとともに、前記反射部から前記レーザ光の入射方向と略平行な方向へ返される反射光を受光して、前記レーザ光の反射位置までの距離又は当該距離の変化量に対応した信号を出力するレーザ距離計と、を備え、
    前記レーザ距離計が前記レーザ光とは異なる参照レーザ光を射出可能に構成されるとともに、前記計測対象位置とは異なる所定の不動位置に設置され、かつ前記参照レーザ光に対する反射部を有する参照ターゲットを更に備え、
    前記レーザ距離計は、前記参照ターゲットの前記反射部に前記参照レーザ光を照射するとともに、前記参照ターゲットの前記反射部から前記参照レーザ光の入射方向と略平行な方向へ返される反射光を受光して、前記参照レーザ光の反射位置までの距離又は当該距離の変化量に対応した信号を出力する手段を備える変位計測装置。
  24. 前記反射部には、前記レーザ光の入射方向と略直交する複数の小反射面が前記入射方向に漸次位置がずれるようにして設けられている請求の範囲第23項に記載の変位計測装置。
  25. 前記参照ターゲットの前記反射部と前記ターゲットの前記反射部とが互いに同一構造であり、
    前記参照レーザ光の入射方向に関する前記参照ターゲットの前記反射部の向きと前記レーザ光の入射方向に関する前記ターゲットの前記反射部の向きとが互いに反対の向きになるようにして、前記参照ターゲットが前記不動位置に設置される請求の範囲第22項〜第24項のいずれか一項に記載の変位計測装置。
  26. 前記計測対象が構造物である請求の範囲第17項〜第25項のいずれか一項に記載の変位計測装置。
  27. 前記構造物が複数の脚部とそれらの脚部間に架け渡された上部工とを含み、前記ターゲットが前記上部工に設置され、前記レーザ距離計が前記脚部に設置され、前記変位計測方向が前記上部工の長手方向と直交する方向に設定されている請求の範囲第26項に記載の変位計測装置。
  28. 前記構造物が複数の橋脚又は橋台とそれらの橋脚又は橋台間に架け渡される上部工とを含む橋梁であり、前記ターゲットは前記反射部を前記上部工の長手方向及び鉛直方向のいずれに対しても斜めに傾けるようにして前記上部工に設置され、前記レーザ距離計は前記ターゲットに向かって前記上部工の長手方向に沿ってレーザ光を照射するようにして前記橋脚又は橋台に設置されている請求の範囲第26項に記載の変位計測装置。
  29. 前記ターゲットが磁力により前記構造物に取り付けられている請求の範囲第26項〜第28項のいずれか一項に記載の変位計測装置。
  30. 前記レーザ距離計の出力信号の変化と、前記計測対象位置の前記変位計測方向に関する変位との相関関係を利用して、前記計測対象位置の前記変位計測方向に関する変位を算出する変位算出手段をさらに備えた請求の範囲第26項〜第29項のいずれか一項に記載の変位計測装置。
  31. 前記反射部の向きが互いに異なる複数のターゲットが前記構造物の計測対象位置に設置されるとともに、前記複数のターゲットのそれぞれの反射部に対して同一方向からレーザ光を照射するようにして前記レーザ距離計が複数設けられている請求の範囲第26項〜第30項のいずれか一項に記載の変位計測装置。
  32. 前記レーザ光の入射方向と直交し、かつ、前記ターゲットによって計測可能な変位範囲において平面状である反射部を有する補助ターゲットが前記計測対象位置に設置されるとともに、前記補助ターゲットに対して前記ターゲットに対する入射方向と同一方向からレーザ光を照射するレーザ距離計がさらに設けられている請求の範囲第26項〜第31項のいずれか一項に記載の変位計測装置。
  33. レーザ光に対する反射部を有し、前記反射部には、複数の小反射部がレーザ光の入射方向に漸次位置をずらして設けられ、前記複数の小反射部のそれぞれには、光の入射方向の変化によらず光の入射方向と平行な方向へ光を返すことが可能な反射機構が設けられるとともに、レーザ光の反射率を高めるための反射層が設けられている変位計測用ターゲット。
  34. レーザ光に対する反射部を有し、前記反射部には、複数の小反射部がレーザ光の入射方向に漸次位置をずらして設けられ、前記複数の小反射部のそれぞれには、光の入射方向の変化によらず光の入射方向と平行な方向へ光を返すことが可能な反射機構が設けられ、構造物に対する取付部分には磁石が設けられている変位計測用ターゲット。
  35. レーザ光に対する反射部を有し、前記反射部には、複数の小反射部がレーザ光の入射方向に漸次位置をずらして設けられ、前記複数の小反射部のそれぞれには、光の入射方向の変化によらず光の入射方向と平行な方向へ光を返すことが可能な反射機構が設けられたターゲットを備えている構造物。
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