JP4226284B2 - 空気調和機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ヒートポンプサイクルを採用した空気調和機に関し、特に快適性を向上するために、異なる温度レベルに制御できる複数の利用側熱交換器を有する空気調和機に関する。
【0002】
【従来の技術】
冷凍サイクルを用いた最近の空気調和機は、暖房運転及び冷房運転が可能で、年間を通して空調機として使用できるヒートポンプ式が主流であるが、快適性向上のために利用側熱交換器を複数にして、暖房運転時において床暖房を可能にしたサイクル構成が提案されている。
【0003】
例えば、特開平5−288428号公報に記載の空気調和機は、図3に示されるように、室内に第1利用側熱交換器100と第2利用側熱交換器102とを有し、圧縮機104、第1利用側熱交換器100、第1絞り装置106、冷媒と第2媒体を熱交換させるための中間熱交換器108、第2絞り装置110、熱源側熱交換器112を順次接続して冷媒を循環させるサイクルを構成している。また、流量調整弁114を設けた配管116を第1利用側熱交換器100をバイパスするように接続し、中間熱交換器108を介して第2利用側熱交換器102を接続して、第2利用側熱交換器102に第2媒体を循環させるように配管して暖房、冷房、除湿時の快適性向上及び効率の向上を図っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の構成では、運転モードに関係なく、常時冷媒が中間熱交換器108を通過するため、第1利用側熱交換器100と熱源側熱交換器112のみを用いた場合の効率の低下が大きい。また、第1利用側熱交換器100と中間熱交換器108が直列に接続されているため、暖房運転時に第1利用側熱交換器100での放熱ロスが発生し、第2利用側熱交換器102の温度が十分に上がらない。したがって、十分な輻射暖房性能が得られず、暖房能力が不足し、不快感を感じるという問題があった。
【0005】
本発明は、従来技術の有するこのような問題点に鑑みてなされたものであり、比較的簡単なサイクル構成で異なる温度レベルを持つ空調方式を複合することにより、放熱ロスを減少させて十分な暖房性能を確保するとともに、不快感を感じることのない経済性及び快適性の向上した空気調和機を安価に提供することを目的としている。
【0006】
また、本発明の別の目的は、室外機と室内機からなる既存の空気調和機を大幅に変更することなく、第2媒体を加熱するための中間ユニットを容易に取り付けて床暖房あるいは給湯を可能にした空気調和機を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のうちで請求項1に記載の発明は、熱源側熱交換器を有する室外ユニットと、第1利用側熱交換器を有し冷媒を用いて空調を行う室内ユニットと、冷媒と第2媒体を熱交換させるための中間熱交換器を有し冷媒により第2媒体を加熱する中間ユニットとを備えた空気調和機において、上記室外ユニット、室内ユニット及び中間ユニットを互いに接続する冷媒配管に複数の絞り装置を設け、暖房運転時に、該複数の絞り装置の開度を制御することにより上記第1利用側熱交換器及び上記中間熱交換器の並列接続及び直列接続を選択でき、上記複数の絞り装置が第1、第2及び第3絞り装置を含み、上記室外ユニットに設けられた圧縮機、上記第1利用側熱交換器、上記第1絞り装置、上記中間熱交換器、上記第2絞り装置、上記熱源側熱交換器を順次接続して冷媒を循環させるサイクルを構成するとともに、上記第3絞り装置を有する配管を上記第1絞り装置と上記中間熱交換器をバイパスするように接続し、さらに開閉弁を有する配管で上記圧縮機と上記第1利用側熱交換器を接続する配管と、上記第1絞り装置と上記中間熱交換器を接続する配管を接続し、上記中間熱交換器を介して第2利用側熱交換器を接続して該第2利用側熱交換器に第2媒体を循環させるようにしたことを特徴とする。
【0009】
さらに、請求項2に記載の発明は、熱源側熱交換器を有する室外ユニットと、第1利用側熱交換器を有し冷媒を用いて空調を行う室内ユニットと、冷媒と第2媒体を熱交換させるための中間熱交換器を有し冷媒により第2媒体を加熱する中間ユニットとを備えた空気調和機において、上記室外ユニット、室内ユニット及び中間ユニットを互いに接続する冷媒配管に複数の絞り装置を設け、暖房運転時に、該複数の絞り装置の開度を制御することにより上記第1利用側熱交換器及び上記中間熱交換器の並列接続及び直列接続を選択でき、上記複数の絞り装置が第1、第2、第3及び第4絞り装置を含み、上記室外ユニットに設けられた圧縮機、上記第1利用側熱交換器、上記第1絞り装置、上記中間熱交換器、上記第4絞り装置、上記第2絞り装置、上記熱源側熱交換器を順次接続して冷媒を循環させるサイクルを構成するとともに、上記第3絞り装置を有する配管を上記第1絞り装置と上記中間熱交換器と上記第4絞り装置をバイパスするように接続し、さらに開閉弁を有する配管で上記圧縮機と上記第1利用側熱交換器を接続する配管と、上記第1絞り装置と上記中間熱交換器を接続する配管を接続し、上記中間熱交換器を介して第2利用側熱交換器を接続して該第2利用側熱交換器に第2媒体を循環させるようにしたことを特徴とする。
【0010】
また、請求項3に記載の発明は、暖房起動時に、上記中間熱交換器と上記第1利用側熱交換器に直列に冷媒を流すようにしたことを特徴とする。
【0011】
また、請求項4に記載の発明は、暖房運転時に、上記中間熱交換器と上記第1利用側熱交換器に並列に冷媒を流すようにしたことを特徴とする。
【0012】
また、請求項5に記載の発明は、冷房運転時に、上記第1利用側熱交換器を冷却用に、上記中間熱交換器を加熱用に使用するようにしたことを特徴とする。
【0013】
また、請求項6に記載の発明は、上記室外ユニットの制御を行う室外ユニット制御部と上記室内ユニットの制御を行う室内ユニット制御部とが、上記中間ユニットの制御を行う中間ユニット制御部を介して通信を行うことを特徴とする。
【0014】
【作用】
上記のように構成したので、例えば、第1利用側熱交換器を通常の気流空調ユニットとして、第2利用側熱交換器を床暖房ユニットとして使用することができる。
【0015】
暖房運転起動時においては、第1利用側熱交換器と中間熱交換器を直列に使用する回路構成にし、中間ユニット制御部が必要に応じて室外ユニットに対して第2利用側熱交換器で使用する熱量を加えた要求信号を送り、第2媒体を循環させることにより中間熱交換器を介して第2利用側熱交換器を利用することができる。
【0016】
通常暖房運転時においては、第1利用側熱交換器と中間熱交換器を並列に使用する回路構成にし、中間ユニット内に設けた第1利用側熱交換器及び中間熱交換器の下流側に位置する絞り装置を用いて利用側熱量を分配し、必要な熱量は室内ユニットからの信号と中間ユニット内の信号を元に中間ユニット制御部が計算して室外ユニットに要求信号を送り、室外ユニットは圧縮機周波数及び絞り装置を制御して必要熱量を発生させる。このようにして第1利用側熱交換器あるいは第2利用側熱交換器の温度を任意に設定可能な暖房運転が可能になる。
【0017】
一方、冷房運転時においては、中間熱交換器を使用しない通常の冷房運転に加えて、低負荷条件など、必要に応じて中間熱交換器と第1利用側熱交換器を直列に接続した回路構成として、室外ユニット内は絞り装置を全開にした冷房動作(再熱除湿運転モード)を行うことができる。この時、中間熱交換器を凝縮器として用いるために、中間熱交換器の下流側(第1利用側熱交換器の上流側)に位置する中間ユニット内の絞り装置を制御すると同時に、第2媒体を循環させ第2利用側熱交換器から放熱することにより冷房運転時の快適性を向上することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
実施の形態1.
図1は本発明にかかる空気調和機の実施の形態1を示しており、冷媒配管により互いに接続された室外ユニット2と、中間ユニット4と、室内ユニット6とにより冷媒回路が構成されている。
【0019】
図1に示されるように、冷媒(一次冷媒)を圧縮するための圧縮機8と、冷媒の循環方向を切り替えるための四方弁10と、室内空気と冷媒との熱交換を行う第1利用側熱交換器12と、両方向流れの絞り制御及び全開状態が可能な第1絞り装置14と、冷媒と第2媒体との熱交換を行う中間熱交換器16と、両方向流れの絞り制御が可能な第2絞り装置18と、室外空気と冷媒との熱交換を行う熱源側熱交換器20と、圧縮機への液戻りを防止するためのアキュムレータ22とが環状に接続されている。
【0020】
また、四方弁10と第1利用側熱交換器12の間の冷媒配管と、第1絞り装置14と中間熱交換器16の間の冷媒配管とは、開閉弁24が取り付けられた第1バイパス管26により接続されており、第1バイパス管26は第1利用側熱交換器12と第1絞り装置14をバイパスする冷媒路となっている。さらに、第1利用側熱交換器12と第1絞り装置14の間の冷媒配管と、中間熱交換器16と第2絞り装置18の間の冷媒配管とは、両方向流れの絞り制御及び全開状態が可能な第3絞り装置28が取り付けられた第2バイパス管30により接続されており、第2バイパス管30は第1絞り装置14と中間熱交換器16とをバイパスする冷媒路となっている。
【0021】
また、第2利用側熱交換器32と、ポンプ34と、リザーブタンク36は、中間熱交換器16と配管で接続されており、第2媒体を循環させるサイクルを構成している。すなわち、ヒ−トポンプの冷媒と第2媒体のそれぞれが循環するサイクルを、中間熱交換器16を介して熱交換させるように組み合わせたサイクル構成である。
【0022】
また、上述した各機器のうち、圧縮機8、四方弁10、第2絞り装置18、熱源側熱交換器20及びアキュムレータ22は室外ユニット2に設けられるとともに、第1利用側熱交換器12は室内ユニット6に設けられている。
【0023】
さらに、第1絞り装置14、中間熱交換器16、開閉弁24を有する第1バイパス管26、第3絞り装置28を有する第2バイパス管30を含む冷媒回路と、中間熱交換器16、ポンプ34、リザーブタンク36から構成される第2媒体回路は中間ユニット4に設けられ、室外ユニット2及び室内ユニット6と着脱自在に接続されている。
【0024】
また、中間ユニット4を制御する中間ユニット制御部38を介して、室内ユニット6を制御する室内ユニット制御部40と室外ユニット2を制御する室外ユニット制御部42とを結ぶ通信経路44が形成されている。
【0025】
上記構成の本発明にかかる空気調和機の動作について以下説明する。ここでは、第1利用側熱交換器12として室内空気と熱交換する気流熱交換器を、第2利用側熱交換器32としてパイプが組み込まれた床暖房マットを、第2媒体として水を、それぞれ使用した場合を例にとり説明する。
【0026】
まず、暖房運転時の動作について説明する。
起動時は、開閉弁24及び第3絞り装置28を閉じ、第1絞り装置14を全開の状態で気流熱交換器12と中間熱交換器16を直列に接続した回路で起動する。室内ユニット6及び室外ユニット2は通信経路44を介して通信をしながら、あらかじめ定められた動作を行う。この制御内容は、中間ユニット4がない場合の制御パターンであり、気流熱交換器12はリモコンなどにより所望の温度になるように室内空気を暖める。
【0027】
この時、室内ユニット6及び室外ユニット2間の通信内容は中間ユニット制御部38で参照することが可能である、中間ユニット4は中間熱交換器16の出口配管部など中間ユニット4内部に設けたセンサーの情報を元に利用側熱交換器で必要な熱量を計算し、信号内容を変更する。すなわち、室内ユニット6から送られる要求熱量に中間ユニット4で必要な熱量を追加して、新たに設定した要求熱量に対応する信号に通信内容を修正して室外ユニット2に送る。信号を受けた室外ユニット2は要求に応じた能力を出すべく第2絞り装置18の弁開度、圧縮機周波数などを制御する。中間ユニット4は必要に応じてポンプ34を運転し、中間熱交換器16で得た熱量は床暖房マットを利用した暖房熱量に消費される。
【0028】
上記説明では、暖房運転起動時は気流熱交換器12と中間熱交換器16を直列に接続して使用する方法を述べたが、並列に構成した回路で起動しても問題はない。
【0029】
室温が上昇し設定温度に近づくと、より少ない熱量で暖房感が得られるように省エネ運転が可能な床暖房優先の運転に切替える。
【0030】
床暖房優先運転時は、開閉弁24を開き、第1絞り装置14を全閉にして、冷凍サイクルを中間熱交換器16と気流熱交換器12が完全に並列に使用されるサイクルに設定する。この場合も、室外ユニット2は中間ユニット制御部38を経由して与えられる修正された指示信号に従って、要求に応じた能力を出すべく第2絞り装置18の弁開度、圧縮機周波数などを制御する。床温度は、水循環量の制御あるいは第3絞り装置28の開度制御により調整される。さらに、床温度を高くしたい場合には、第3絞り装置28を全閉にすると気流熱交換器12での放熱ロスを抑えられるため、室外ユニット2で得られた熱量はすべて中間熱交換器16を経由して水回路側に与えられ床暖房で使用される。このため、中間ユニット制御部38の制御により床温度を任意に設定することが可能となる。
【0031】
次に、冷房運転時の動作について説明する。
冷房運転時は、四方弁10を切替えると共に、第1絞り装置14及び開閉弁24を共に全閉にし、第3絞り装置28を全開にすると、中間ユニット4のない通常のエアコンと同様の回路構成となり、一般のエアコンと同様の気流のみを用いた冷房動作になる。
【0032】
近年冷房の普及と共に、気流での冷房運転中に冷気が下方に滞留し、足元が冷えて不快感があるという意見も聞かれる。本発明にかかる冷凍サイクルでは、気流冷房を行いながら床暖房を行い、床面の温度の下がり過ぎを防止するためのハイブリッド運転を行うことができる。
【0033】
次に、ハイブリッド運転時の動作を説明する。
ハイブリッド運転時は、四方弁10は冷房位置に設定し、第2絞り装置18を全開に、第3絞り装置28は全閉にするとともに、第1絞り装置14を適当に絞って運転する。このときの室外ユニット2の制御内容は中間ユニット4のない場合の再熱除湿モードに相当する(再熱除湿モードは、室内の気流熱交換器を2分割して中間に絞り機構を設け、上流部分を凝縮器、下流部分を蒸発器として用いるものである)。すなわち、ハイブリッド運転を行う場合は、中間ユニット制御部38は、室外ユニット制御部42に再熱除湿運転の指示信号を送る一方、室内ユニット制御部40に冷房運転の指示信号を送り、中間ユニット制御部38が、室内ユニット制御部40及び室外ユニット制御部42から得た情報と、中間熱交換器16の出口配管部など中間ユニット4内部に設けたセンサーの情報を元に第1絞り装置14を制御する。このようにして、床温度の下がりすぎを抑えつつ気流による冷房運転を行うことが可能となる。
【0034】
上述したように、室外ユニット2の運転制御は、中間ユニット4の有無に関係なく、何ら変更を加えることなく行うことができるので、中間ユニット4を取り外して室外ユニット2及び室内ユニット6からなる通常のシステムとして機能する。逆に、中間ユニット4は何ら変更することなく通常のエアコンに接続することもできるので、組み合わせの自由度が高い。
【0035】
実施の形態2.
図2は本発明にかかる空気調和機の実施の形態2を示しており、図1に示される実施の形態1において、第2絞り装置18と第3絞り装置28の間の冷媒配管と中間熱交換器16とを接続する冷媒配管に第4絞り装置46を設けたものであり、第2バイパス管30は、第1絞り装置14と中間熱交換器16と第4絞り装置46をバイパスするように接続されている。
【0036】
したがって、第1絞り装置14、中間熱交換器16、開閉弁24を有する第1バイパス管26、第3絞り装置28を有する第2バイパス管30、第4絞り装置46を含む冷媒回路と、中間熱交換器16、ポンプ34、リザーブタンク36から構成される第2媒体回路は中間ユニット4に設けられ、室外ユニット2及び室内ユニット6と着脱自在に接続されている。
【0037】
上記構成の本発明にかかる空気調和機の動作について以下説明する。ここでも、実施の形態1と同様、第1利用側熱交換器12として室内空気と熱交換する気流熱交換器を、第2利用側熱交換器32としてパイプが組み込まれた床暖房マットを、第2媒体として水を、それぞれ使用した場合を例にとり説明する。
【0038】
まず、暖房運転時の動作について説明する。
起動時は、開閉弁24及び第3絞り装置28を閉じ、第1絞り装置14及び第4絞り装置46を全開の状態で気流熱交換器12と中間熱交換器16を直列に接続した回路で起動する。室内ユニット6及び室外ユニット2は通信経路44を介して通信をしながら、あらかじめ定められた動作を行う。この制御内容は、中間ユニット4がない場合の制御パターンであり、気流熱交換器12はリモコンなどにより所望の温度になるように室内空気を暖める。
【0039】
この時、室内ユニット6及び室外ユニット2間の通信内容は中間ユニット制御部38で参照することが可能である、中間ユニット4は中間熱交換器16の出口配管部など中間ユニット4内部に設けたセンサーの情報を元に利用側熱交換器で必要な熱量を計算し、信号内容を変更する。すなわち、室内ユニット6から送られる要求熱量に中間ユニット4で必要な熱量を追加して、新たに設定した要求熱量に対応する信号に通信内容を修正して室外ユニット2に送る。信号を受けた室外ユニット2は要求に応じた能力を出すべく第2絞り装置18の弁開度、圧縮機周波数などを制御する。中間ユニット4は必要に応じてポンプ34を運転し、中間熱交換器16で得た熱量は床暖房マットを利用した暖房熱量に消費される。
【0040】
上記説明では、暖房運転起動時は気流熱交換器12と中間熱交換器16を直列に接続して使用する方法を述べたが、並列に構成した回路で起動しても問題はない。
【0041】
室温が上昇し設定温度に近づくと、より少ない熱量で暖房感が得られるように省エネ運転が可能な床暖房優先の運転に切替える。
【0042】
床暖房優先運転時は、開閉弁24を開き、第1絞り装置14を全閉にするとともに、第3絞り装置28及び第4絞り装置46を適当に開いて、冷凍サイクルを中間熱交換器16と気流熱交換器12が完全に並列に使用されるサイクルに設定する。この場合も、室外ユニット2は中間ユニット制御部38を経由して与えられる修正された指示信号に従って、要求に応じた能力を出すべく第2絞り装置18の弁開度、圧縮機周波数などを制御する。床温度は、水循環量の制御あるいは第3及び第4絞り装置28,46の開度制御により調整される。さらに、床温度を高くしたい場合には、第3絞り装置28を全閉にすると気流熱交換器12での放熱ロスを抑えられるため、室外ユニット2で得られた熱量はすべて中間熱交換器16を経由して水回路側に与えられ床暖房で使用される。さらに、第4絞り装置46をやや絞ると冷媒の凝縮温度を高くすることも可能である。このため、中間ユニット制御部38の制御により床温度を任意に設定することが可能となる。また、実施の形態1に比較し、第4絞り装置46により細かい能力調整が可能となる。
【0043】
次に、冷房運転時の動作について説明する。
冷房運転時は、四方弁10を切替えると共に、第1絞り装置14、開閉弁24及び第4絞り装置46をすべて全閉にし、第3絞り装置28を全開にすると、中間ユニット4のない通常のエアコンと同様の回路構成となり、一般のエアコンと同様の気流のみを用いた冷房動作になる。
【0044】
次に、ハイブリッド運転時の動作を説明する。
ハイブリッド運転時は、四方弁10は冷房位置に設定し、第2絞り装置18及び第4絞り装置46を共に全開に、第3絞り装置28は全閉にするとともに、第1絞り装置14を適当に絞って運転する。このときの室外ユニット2の制御内容は中間ユニット4のない場合の再熱除湿モードに相当する。すなわち、ハイブリッド運転を行う場合は、中間ユニット制御部38は、室外ユニット制御部42に再熱除湿運転の指示信号を送る一方、室内ユニット制御部40に冷房運転の指示信号を送り、中間ユニット制御部38が、室内ユニット制御部40及び室外ユニット制御部42から得た情報と、中間熱交換器16の出口配管部など中間ユニット4内部に設けたセンサーの情報を元に第1絞り装置14及び第4絞り装置46を制御する。このようにして、床温度の下がりすぎを抑えつつ気流による冷房運転を行うことが可能となる。
【0045】
なお、上記実施の形態では、室外ユニット2に新たなセンサーを追加しない場合を示したが、通信経路から得られる情報が不十分な場合、吐出温度センサーなどを追加して中間ユニット制御部38に接続しても良い。
【0046】
また、上記実施の形態においては、冷媒としてHFC冷媒(例えばR410AやR32)やHCFC冷媒(例えばR22)等の亜臨界冷媒が使用されるが、CO2等の超臨界冷媒を使用することもできる。すなわち、超臨界サイクルにおいては、高い第2媒体温度を得るためには、圧力を上げるのが有効であり、限られた範囲の圧縮機運転周波数内において異なる温度の出力を実現することができる。
【0047】
さらに、上記実施の形態においては、第2利用側熱交換器32を床暖房マットとして説明したが、第2利用側熱交換器32は温水暖房用熱交換器あるいは給湯器であってもよく、第2媒体としては水以外にブライン(不凍液)を使用することも可能である。
【0048】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したように構成されているので、以下に記載されるような効果を奏する。
本発明によれば、室外ユニット、室内ユニット及び中間ユニットを互いに接続する冷媒配管に複数の絞り装置を設け、暖房運転時に、複数の絞り装置の開度を制御することにより第1利用側熱交換器及び中間熱交換器の並列接続及び直列接続を選択できるようにしたので、必要に応じ第1利用側熱交換器及び中間熱交換器を並列あるいは直列にして使用することができるので、例えば暖房運転時の放熱ロスを抑えることができ、経済性及び快適性の向上した空気調和機を安価に提供することができる。
【0049】
また、冷房運転時に、第1利用側熱交換器を冷却用に、中間熱交換器を加熱用に使用するようにしたので、気流による室温制御と輻射による足元の冷えすぎ防止を独立して高精度に制御することができる。したがって、例えば冷房時に不快感を感じることがなく個人の嗜好を反映したより快適性の高い空気調和機を安価に実現することができる。
【0050】
さらに、室外ユニットの制御を行う室外ユニット制御部と室内ユニットの制御を行う室内ユニット制御部とが、中間ユニットの制御を行う中間ユニット制御部を介して通信を行うようにしたので、例えば従来の室内ユニットと室外ユニットの中間に、中間熱交換器を含む中間ユニットを追加装備するだけで従来ユニットの制御を変更することなく使用することができ、2つの利用側熱交換器を個別に制御する快適性の高い空気調和機を安価に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる空気調和機の実施の形態1を示すサイクル構成図である。
【図2】 本発明にかかる空気調和機の実施の形態2を示すサイクル構成図である。
【図3】 従来の空気調和機を示すサイクル構成図である。
【符号の説明】
2 室外ユニット、 4 中間ユニット、 6 室内ユニット、 8 圧縮機、
10 四方弁、 12 第1利用側熱交換器、 14 第1絞り装置、
16 中間熱交換器、 18 第2絞り装置、20 熱源側熱交換器、
22 アキュムレータ、 24 開閉弁、 26 第1バイパス管、
28 第3絞り装置、 30 第2バイパス管、 32 第2利用側熱交換器、
34 ポンプ、 36 リザーブタンク、 38 中間ユニット制御部、
40 室内ユニット制御部、 42 室外ユニット制御部、 44 通信経路、
46 第4絞り装置。
Claims (6)
- 熱源側熱交換器を有する室外ユニットと、第1利用側熱交換器を有し冷媒を用いて空調を行う室内ユニットと、冷媒と第2媒体を熱交換させるための中間熱交換器を有し冷媒により第2媒体を加熱する中間ユニットとを備えた空気調和機において、
上記室外ユニット、室内ユニット及び中間ユニットを互いに接続する冷媒配管に複数の絞り装置を設け、暖房運転時に、該複数の絞り装置の開度を制御することにより上記第1利用側熱交換器及び上記中間熱交換器の並列接続及び直列接続を選択でき、上記複数の絞り装置が第1、第2及び第3絞り装置を含み、上記室外ユニットに設けられた圧縮機、上記第1利用側熱交換器、上記第1絞り装置、上記中間熱交換器、上記第2絞り装置、上記熱源側熱交換器を順次接続して冷媒を循環させるサイクルを構成するとともに、上記第3絞り装置を有する配管を上記第1絞り装置と上記中間熱交換器をバイパスするように接続し、さらに開閉弁を有する配管で上記圧縮機と上記第1利用側熱交換器を接続する配管と、上記第1絞り装置と上記中間熱交換器を接続する配管を接続し、上記中間熱交換器を介して第2利用側熱交換器を接続して該第2利用側熱交換器に第2媒体を循環させるようにしたことを特徴とする空気調和機。 - 熱源側熱交換器を有する室外ユニットと、第1利用側熱交換器を有し冷媒を用いて空調を行う室内ユニットと、冷媒と第2媒体を熱交換させるための中間熱交換器を有し冷媒により第2媒体を加熱する中間ユニットとを備えた空気調和機において、
上記室外ユニット、室内ユニット及び中間ユニットを互いに接続する冷媒配管に複数の絞り装置を設け、暖房運転時に、該複数の絞り装置の開度を制御することにより上記第1利用側熱交換器及び上記中間熱交換器の並列接続及び直列接続を選択でき、上記複数の絞り装置が第1、第2、第3及び第4絞り装置を含み、上記室外ユニットに設けられた圧縮機、上記第1利用側熱交換器、上記第1絞り装置、上記中間熱交換器、上記第4絞り装置、上記第2絞り装置、上記熱源側熱交換器を順次接続して冷媒を循環させるサイクルを構成するとともに、上記第3絞り装置を有する配管を上記第1絞り装置と上記中間熱交換器と上記第4絞り装置をバイパスするように接続し、さらに開閉弁を有する配管で上記圧縮機と上記第1利用側熱交換器を接続する配管と、上記第1絞り装置と上記中間熱交換器を接続する配管を接続し、上記中間熱交換器を介して第2利用側熱交換器を接続して該第2利用側熱交換器に第2媒体を循環させるようにしたことを特徴とする空気調和機。 - 暖房起動時に、上記中間熱交換器と上記第1利用側熱交換器に直列に冷媒を流すようにしたことを特徴とする請求項1あるいは2に記載の空気調和機。
- 暖房運転時に、上記中間熱交換器と上記第1利用側熱交換器に並列に冷媒を流すようにしたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の空気調和機。
- 冷房運転時に、上記第1利用側熱交換器を冷却用に、上記中間熱交換器を加熱用に使用するようにしたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の空気調和機。
- 上記室外ユニットの制御を行う室外ユニット制御部と上記室内ユニットの制御を行う室内ユニット制御部とが、上記中間ユニットの制御を行う中間ユニット制御部を介して通信を行うことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の空気調和機。
Priority Applications (2)
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