JP3107284B2 - 給湯・空調システム - Google Patents

給湯・空調システム

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JP3107284B2
JP3107284B2 JP07221971A JP22197195A JP3107284B2 JP 3107284 B2 JP3107284 B2 JP 3107284B2 JP 07221971 A JP07221971 A JP 07221971A JP 22197195 A JP22197195 A JP 22197195A JP 3107284 B2 JP3107284 B2 JP 3107284B2
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heat
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water
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仁 榊原
勝 橋本
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Matsushita Electric Works Ltd
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  • Steam Or Hot-Water Central Heating Systems (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ヒートポンプと貯
湯側の水熱交換器と空調側の水熱交換器と空気熱交換器
との間で熱媒体により熱交換を行うとともに、貯湯槽と
蓄冷熱槽で貯湯、蓄冷熱を行うようにして、給湯及び冷
暖房を行うようにした給湯・空調システムに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、ヒートポンプ(熱源器)を使用し
て空調や給湯を行うシステムがある。ヒートポンプは、
内部に圧縮機(コンプレッサ)と膨張弁を有し、水熱交
換器や空気熱交換器やこれらを連結する配管、及び、配
管内を流れるフロン等の熱媒体を使用し、この熱媒体の
流れる方向を配管上に設置された弁により制御し、熱を
放出したり吸収したりすることにより、空調や給湯を行
うようにしているのである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ヒートポンプは、熱源として外気や排気熱を活用でき、
省エネ効果の高い熱源器ではあるが、一般には、主とし
て冷房や暖房等の空調システムや給湯システムのいずれ
かに活用されており、空調と給湯の両方を含んだシステ
ム、つまり、例えば、冷房時に発生する熱エネルギーを
お湯づくりに利用するというようなシステムに活用され
る例は少なく、十分に機能を活用した制御は行われてい
なかった。
【0004】本発明は、上記の点に鑑みてなしたもので
あり、その目的とするところは、部屋の冷暖房状況や貯
湯状況に応じて効果的な給湯、空調の制御の行える給湯
・空調システムを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
コンプレッサを有するヒートポンプと貯湯側の水熱交換
器と空調側の水熱交換器と空気熱交換器とを第1の配管
により連結し、該配管内を流れる熱媒体により熱交換を
行うようにするとともに、給湯のための湯を貯える貯湯
槽と、冷暖房のための蓄冷熱を行う蓄冷熱槽と、冷暖房
を行う空調機と、前記貯湯側の水熱交換器と貯湯槽とを
第2の配管により連結し、前記空調側の水熱交換器と蓄
冷熱槽と空調機とを第3の配管により連結し、第2の配
管内を流れる水により貯湯を行い、第3の配管内を流れ
る水または不凍液により冷暖房空調を行い、前記各機器
の動作を制御部により制御するようにした給湯・空調シ
ステムにおいて、貯湯と蓄冷熱と冷暖房空調を行う際
に、貯湯側の水熱交換器と空調側の水熱交換器と空気熱
交換器の内、どれを動作させるかにより複数の運転モー
ドを設定し、前記制御部により、前記貯湯槽の貯湯温度
レベルと前記蓄冷熱槽の蓄冷熱レベルに応じて、前記複
数の運転モードから1つの運転モードを選択するように
したことを特徴とするものである。
【0006】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、前記複数の運転モードとして、貯湯側の水
熱交換器と空調側の水熱交換器とを同時に働かせること
により、貯湯と冷房・蓄冷とを同時に行う第1のモード
と、空調側の水熱交換器と空気熱交換器とを働かせるこ
とにより冷房・蓄冷を行う第2のモードと、貯湯側の水
熱交換器と空気熱交換器とを働かせることにより貯湯を
行う第3のモードと、空調側の水熱交換器と空気熱交換
器とを働かせることにより暖房・蓄熱を行う第4のモー
ドを設定したことを特徴とするものである。
【0007】請求項3記載の発明は、請求項1または請
求項2記載の発明において、前記コンプレッサとして回
転数可変型のものを使用し、前記貯湯槽の貯湯温度レベ
ルと前記蓄冷熱槽の蓄冷熱レベル及び冷暖房要求の負荷
の大きさにより、前記回転数を制御するようにしたこと
を特徴とするものである。
【0008】請求項4記載の発明は、請求項1乃至請求
項3記載の発明において、冷暖房要求の負荷の大きさに
応じて、前記蓄冷熱槽の蓄冷熱レベルの設定を行うよう
にしたことを特徴とするものである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の一例
を図面に基づき説明する。図1は、本発明の実施の形態
の一例を示す給湯・空調システムの概略構成図である。
1はヒートポンプ(熱源器)であり、コンプレッサ(圧
縮機)1a、膨張弁1b、配管1c、ヒートポンプコン
トローラ1d、コンプレッサコントローラ1eを有して
なる。2は貯湯側の水熱交換器であり、3は空調側の水
熱交換器であり、4は空気熱交換器である。各交換器と
ヒートポンプ1とは配管1cにより接続される。配管1
c内はフロン等の熱媒体が流れ、熱媒体の圧縮、膨張及
び液化、気化により熱交換が行われ、冷暖房、湯沸かし
等の作用が行われるようになっている。なお、本実施の
形態では、配管1cは便宜上簡略化して記載されている
が、実際は、冷房時や暖房時や貯湯時で熱媒体の流れの
方向が変えられたり、また状況に応じて使用する熱交換
器2〜4の組み合わせを変えたりするために、多数の弁
が設けられたりして複雑な構成になっている。コンプレ
ッサコントローラ1eは、コンプレッサ1aのインバー
タ周波数を制御するものである。
【0010】5は貯湯槽であり、配管18により水熱交
換器2と接続され、ヒートポンプ1との間で水熱交換器
2を介して貯湯動作が行われる。ヒートポンプ1におい
て、コンプレッサ1aにより高温高圧の熱媒体が水熱交
換器2へ送られる。貯湯槽5側では、貯湯ポンプ11に
より貯湯槽5と配管18を流れる水が水熱交換器2へ送
られる。図1においては、貯湯槽5の下部から貯湯槽5
内の水が貯湯ポンプ11により吸い上げられ、バルブ1
2を経て水熱交換器2へ送られる。水熱交換器2では、
ヒートポンプ1の高温の熱媒体との熱交換が行われ、貯
湯槽5からの水はここで熱を受け取りお湯となり、貯湯
槽5の上部へと戻され、貯湯槽5にお湯が蓄えられる。
バルブ12は温度調整用の比例バルブであり、作られる
お湯を一定温度にするために、配管18を流れる水量を
制御するためのものである。つまり、水熱交換器2のお
湯の出口温度をセンサ12cで検知し、この情報からバ
ルブ開閉コントローラ12aによりバルブ12の開放率
を変化させるようになっている。例えば、お湯の温度が
設定値より低ければ、流量を減らすことにより水熱交換
器2の出口温度を上げ、お湯の温度が設定値より高けれ
ば、流量を多くすることにより熱交換器2の出口温度を
下げるようにするのである。お湯の使用は、図1におい
ては、貯湯槽5の上部よりお湯を取り出し、混合弁24
により水道水22と混合することで使用時の湯温調整を
行う。そして、必要に応じて汲み上げポンプ25を設
け、シンク、浴槽、洗面台等27にある蛇口26にお湯
を送る。ここで、貯湯槽5内の使用されたお湯の分量
は、貯湯槽5下部に接続されている水道22から常時供
給される。なお、水道22と貯湯槽5間にある止水弁2
3は平常は開放状態である。
【0011】次に、空調動作について説明する。空調動
作はヒートポンプ1と蓄冷熱槽6及び空調機(ファンコ
イルユニット:FCU)7との間で水熱交換器3を介し
て熱エネルギーのやり取りが行われる。まず、冷房時の
動作について説明すると、ヒートポンプ1において、膨
張弁1bにより低圧で霧状になった熱媒体が水熱交換器
3へ送られる。蓄冷熱槽6のある空調側では、空調側配
管19と循環ポンプ20により蓄冷熱槽6、配管19、
混合タンク21を流れる水(ただし、冷房時に蓄冷熱槽
6内を0度以下にする必要性があり、ここでは不凍液
(ブライン水)を用いる)が空調側の水熱交換器3へ送
られる。水熱交換器3において、前記霧状の熱媒体が配
管19のブライン水から熱を奪い気化する。これによ
り、配管19のブライン水が冷却されることになる。冷
却されたブライン水は蓄冷熱槽6に一旦蓄えられるか、
あるいは直接に混合タンク21へ送られる。混合タンク
21にはさらに、FCU7と配管19a、19b及びF
CU用のポンプ15が設けられており、配管19aから
ポンプ15によりFCU7に冷水が送られ、放冷され、
温まった水が配管19bにより混合タンク21に戻って
くる。混合タンク21では、水熱交換器3や蓄冷熱槽6
側のブライン水とFCU7側のブライン水とが混合され
ることになり、水熱交換器3からの直接の冷却水あるい
は蓄冷熱槽6からの冷却水の混合により、FCU7側を
送られるブライン水が適切な温度に冷却され、冷房がな
される。一般的には、水熱交換器3により冷却されるブ
ライン水の温度は約−3度で、混合タンク21で混合さ
れFCU7側へ送られる水の温度は5〜7度位に調整さ
れる。また、冷房時においては、蓄冷熱槽6内に水を入
れた袋6aが氷点以下で凍るため、潜熱として蓄冷エネ
ルギーを蓄えることができる。水熱交換器3から直接混
合タンク21へ送るか一旦蓄冷熱槽6へ蓄えるかの切り
換え、つまり、直接空調か間接空調かの切り換えは、3
方バルブ13により行われる。
【0012】FCU7においては、配管19aにより送
られてきた冷水(ブライン水)をコイル7bに送り込
む。ファン7aにより、室内空気34が吸気口7fより
吸い込まれ、コイル7bを通過し、送風口7gから室内
に再度送られる。ここで、室内空気34は、冷水により
冷却されたコイル7bを通過するときに冷却される。な
お、バルブ7dは使用時は開放となり、未使用時には閉
となる。このように、空気に冷熱エネルギーを与えたこ
とにより、温められたブライン水は混合タンク21へ戻
り、水熱交換器3又は蓄冷熱槽6からの冷却されたブラ
イン水と混合、冷却され、再度ポンプ15によりFCU
7に送られる。
【0013】一方、暖房時は、ヒートポンプ1内の熱媒
体の流れが冷房時とは逆になり、コンプレッサ1aから
の高温の熱媒体が空調側の水熱交換器3に送られる。こ
れにより、空調側の配管19では熱を受け取ることにな
り、ブライン温水がFCU7に送られ暖房が行われる。
その他の基本動作は冷房時に同様であるので説明を省略
する。なお、暖房時のブライン温水は約60度、FCU
7に送られる水温は約45度に調整される。
【0014】また、以上の各機器の動作の制御は、コン
トロールパネル8とCPU9により制御線10を介して
行われる。
【0015】なお、28は部屋、29は廊下、30は天
井、31は床下、32は部屋換気口、33は集中換気口
を示している。
【0016】本実施の形態の給湯・空調システムによれ
ば、空調と給湯とが同一のヒートポンプ1で行うことが
でき、また、貯湯槽5を有しているので、作製したお湯
を蓄えておくことができ、蓄冷熱槽6を有しているの
で、夏期には冷房エネルギー、冬期には暖房エネルギー
を蓄えることができるのである。
【0017】ここで、上述の給湯・空調システムにおけ
る貯湯側の水熱交換器2と空調側の水熱交換器3及び空
気熱交換器4の運転制御として、4つの運転モードを設
定する。 (1)貯湯と冷房・蓄冷を同時に行うモード(M1とす
る) このモードは、貯湯側の水熱交換器2と空調側の水熱交
換器3を同時に働かせるようにしたものであり、コンプ
レッサ1aからの高温の熱媒体が水熱交換器2により貯
湯側に熱を与え、熱を奪われた熱媒体は膨張弁1bによ
り霧状になり、水熱交換器3で気化熱を奪い、コンプレ
ッサ1aに戻る。従って、水熱交換器2で熱を与え、水
熱交換器3で熱を奪い取ることが同時に行われるのであ
る。この動作は、一般のルームエアコンで、冷房時に室
外機で排出される温風の熱エネルギーをお湯づくりに活
用するという動作に相当(空調側から貯湯側への熱移
動)しており、一種の廃熱利用となり、効率の良い運転
モードである。 (2)冷房・蓄冷モード(M2とする) このモードは、空調側の水熱交換器3と空気熱交換器4
とが働くものであり、水熱交換器3から奪った熱を空気
熱交換器4に放出するものである。なお、空気熱交換器
4には空気を空気流36のように流すためのファン4a
が設けられている。従って、熱エネルギーは空調側から
外気へと移動する。 (3)貯湯モード(M3とする) このモードは、貯湯側の水熱交換器2と空気熱交換器4
とが働くものであり、空気熱交換器4より外気の熱エネ
ルギーを吸収し、この熱エネルギーを貯湯側の水熱交換
器2に送るものである。従って、熱エネルギーは外気か
ら貯湯側へと移動する。 (4)暖房・蓄熱モード(M4とする) このモードは、冷房・蓄冷モードM2と同様、空調側の
水熱交換器3と空気熱交換器4とが働くものであるが、
ヒートポンプ内の熱媒体の流れが反対となり、空気熱交
換器4より外気の熱エネルギーを吸収し、この熱エネル
ギーを空調側の水熱交換器3に送るものである。従っ
て、熱エネルギーは外気から空調側へと移動する。
【0018】本実施形態では、冷房要求、暖房要求、貯
湯要求があったときに、蓄冷熱槽6の蓄冷熱レベル及び
貯湯槽5の貯湯温度レベルに基づいて、制御部をなすC
PU9からの制御信号により、上述の4つの運転モード
から適切なモードが選択されるようにすることにより、
効果的かつ効率的に、貯湯側の水熱交換器2と空調側の
水熱交換器3及び空気熱交換器4の運転を行おうとする
ものである。なお、貯湯温度レベルは貯湯槽5内に設け
られた温度センサ5aにより検知され、蓄冷熱レベルは
蓄冷熱槽6内に設けられた温度センサ6bにより検知さ
れる。
【0019】運転モードの選択の一例を図2に示したフ
ローチャートに基づき説明する。まず、季節に応じて、
冷房あるいは暖房要求の有無の情報を得ることにより、
要求があれば、蓄冷熱レベルを検知し、この蓄冷熱レベ
ルの高さ(高い順にH、M、Lとする)により判断がな
される。つまり、冬期の場合には暖房要求の有無の情報
を得た上で、要求があれば蓄熱レベルにより判断が行わ
れ、夏期の場合には冷房要求の有無の情報を得た上で、
要求があれば蓄熱レベルにより判断が行われるのであ
る。冷房要求の有無の情報を得た上で、さらに、貯湯要
求の有無の情報を得ることにより、要求があれば、貯湯
温度レベルを検知し、この貯湯温度レベルの高さ(高い
順にH、M、Lとする)により判断され、これらの判断
により適切な運転モードM1〜M4が選択される。例え
ば、冬期の場合で暖房要求が有の場合を考えると、蓄熱
レベルがL(低い)の場合で、貯湯要求があり、貯湯温
度レベルがL(低い)の場合にはM4モードが選択され
るが、蓄熱レベルがM(中程度)の場合で、貯湯要求が
あり、貯湯温度レベルがL(低い)の場合にはM3モー
ドが選択される。このようにすることにより、蓄熱レベ
ルが低い場合には、貯湯要求があってもM4モードを選
択することにより、蓄熱レベルを上げ、暖房が行われる
ように働くのである。
【0020】なお、季節が夏期の場合には、冷房要求の
有無の判断の前に、換気要求の有無及びレベルの判断が
なされるのである。蓄冷レベルと貯湯温度レベルとが同
じでも、換気要求のレベルによっては、選択される運転
モードが異なるのである。つまり、換気要求のレベルが
HorMの場合には、モードM2を優先的に選択すること
により空気熱交換器4を動作させ、換気を行いながら冷
房・蓄冷が行われるようにしているのである。ここで
は、部屋の換気空気(冷気)により、空気熱交換器4が
冷却され、放熱がしやすくなるというように作用する。
これは、部屋の冷熱エネルギーが空気熱交換器4により
回収されることに相当し、換気時にモードM2を選択す
ることが効果的となる。
【0021】このように、本実施の形態においては、蓄
冷熱槽6の蓄冷熱レベル及び貯湯槽5の貯湯温度レベル
に基づいて、各状況に適した運転モードを選択するよう
にしているので、省エネと快適性の両方を満足させるこ
とができるのである。
【0022】図3は本発明の実施の形態に係る他の動作
を示すフローチャートである。本動作においては、蓄冷
熱槽6の蓄冷熱レベル及び貯湯槽5の貯湯温度レベルに
加えて、負荷の大きさを、運転モードの判断基準にする
とともに、レベルに応じてヒートポンプ1のコンプレッ
サ1aの動作周波数を、例えば、90Hz、60Hz、
30Hzというように変える。つまり、レベルが低いと
判断された場合にはヒートポンプ1のコンプレッサ1a
の動作周波数をインバータ制御により高く(90Hz)
して、ヒートポンプ1の能力を最大限に活用し、レベル
が高いと判断された場合にはコンプレッサ1aの動作周
波数を低く(30Hz)してヒートポンプ1の能力を低
く抑える。また、ヒートポンプ1による直接冷房・暖房
時には、FCU7への供給水温と目標設定水温とを比較
し、目標設定水温に達していない(夏は高、冬は低)と
きは負荷が大きいので動作周波数を上げる。満足してい
るときは、負荷が小さいので空調は目的の動作が行える
ので貯湯レベルの判断へ移行する。
【0023】このようにすることにより、コンプレッサ
1aを必要以上の動作周波数で運転することを防止で
き、さらに、省エネ効果が向上するとともに、静音化に
もつながる。
【0024】図4は本発明の実施の形態に係るさらに他
の動作を示すフローチャートである。本動作において
は、運転モードM1、M2、M4が選択された場合にお
いて、冷暖房要求室数、室温と設定温度との差異の大き
さ等により負荷の大きさを検知し、この負荷の大きさの
大、中,小により蓄冷熱槽6の目標設定温度を変化させ
る。例えば、冷房時は、負荷が小さいときには蓄冷熱槽
6の目標設定温度を5度程度に上げ、蓄冷エネルギーレ
ベルを低くする。逆に負荷が大きいときには蓄冷熱槽6
の目標設定温度を−5度程度に下げ、蓄冷エネルギーレ
ベルを高くする。また、暖房時は、負荷が小さいときに
は蓄冷熱槽6の目標設定温度を50度程度に下げ、蓄熱
エネルギーレベル低くする。逆に負荷が大きいときには
蓄冷熱槽6の目標設定温度を60度程度に上げ、蓄熱エ
ネルギーレベルを高くする。
【0025】従って、負荷が小さいときには蓄冷熱レベ
ルが低く設定されるので、ヒートポンプ1の動作を軽減
することができ、負荷が大きいときには蓄冷熱レベルが
高く設定されるので、それに応じてヒートポンプ1の動
作がアップされる。このように、負荷の大きさに応じて
蓄冷熱槽6の目標設定温度を変化させることにより、適
切なヒートポンプ1の運転が可能になる。
【0026】
【発明の効果】以上のように、請求項1記載の発明によ
れば、コンプレッサを有するヒートポンプと貯湯側の水
熱交換器と空調側の水熱交換器と空気熱交換器とを第1
の配管により連結し、該配管内を流れる熱媒体により熱
交換を行うようにするとともに、給湯のための湯を貯え
る貯湯槽と、冷暖房のための蓄冷熱を行う蓄冷熱槽と、
冷暖房を行う空調機と、前記貯湯側の水熱交換器と貯湯
槽とを第2の配管により連結し、前記空調側の水熱交換
器と蓄冷熱槽と空調機とを第3の配管により連結し、第
2の配管内を流れる水により貯湯を行い、第3の配管内
を流れる水または不凍液により冷暖房空調を行い、前記
各機器の動作を制御部で制御するようにした給湯・空調
システムにおいて、貯湯と蓄冷熱と冷暖房空調を行う際
に、貯湯側の水熱交換器と空調側の水熱交換器と空気熱
交換器の内、どれを動作させるかにより複数の運転モー
ドを設定し、制御部により、貯湯槽の貯湯温度レベルと
蓄冷熱槽の蓄冷熱レベルに応じて、前記複数の運転モー
ドから1つの運転モードを選択するようにしたので、部
屋の冷暖房状況や貯湯状況に応じて効果的な給湯、空調
の制御の行える給湯・空調システムが提供できた。
【0027】請求項2記載の発明によれば、請求項1記
載の発明において、複数の運転モードとして、貯湯側の
水熱交換器と空調側の水熱交換器とを同時に働かせるこ
とにより、貯湯と冷房・蓄冷とを同時に行う第1のモー
ドと、空調側の水熱交換器と空気熱交換器とを働かせる
ことにより冷房・蓄冷を行う第2のモードと、貯湯側の
水熱交換器と空気熱交換器とを働かせることにより貯湯
を行う第3のモードと、空調側の水熱交換器と空気熱交
換器とを働かせることにより暖房・蓄熱を行う第4のモ
ードを設定するようにしたので、部屋の冷暖房状況や貯
湯状況に応じて貯湯を優先させるのか、蓄冷熱を優先さ
せるのか等の選択が可能となる。
【0028】請求項3記載の発明によれば、請求項1ま
たは請求項2記載の発明において、コンプレッサとして
回転数可変型のものを使用し、貯湯槽の貯湯温度レベル
と蓄冷熱槽の蓄冷熱レベル及び冷暖房要求の負荷の大き
さにより、前記回転数を制御するようにしたので、コン
プレッサを必要以上の動作周波数で運転することが避け
られ、省エネ、静音化を向上できる。
【0029】請求項4記載の発明によれば、請求項1乃
至請求項3記載の発明において、冷暖房要求の負荷の大
きさに応じて、前記蓄冷熱槽の蓄冷熱レベルの設定を行
うようにしたので、負荷の大きさに応じて適切なヒート
ポンプの動作を行わせるようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例を示す給湯・空調シ
ステムの概略構成図である。
【図2】同上に係る動作を示すフローチャートである。
【図3】図1の給湯・空調システムに係る他の動作を示
すフローチャートである。
【図4】図1の給湯・空調システムに係るさらに他の動
作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 ヒートポンプ 1a コンプレッサ 1b 膨張弁 1c 配管 1d ヒートポンプコントローラ 1e コンプレッサ動作周波数コントローラ 2 水熱交換器 3 水熱交換器 4 空気熱交換器 5 貯湯槽 6 蓄冷熱槽 7 FCU(ファンコイルユニット) 7a ファン 7b コイル 7c FCUコントローラ 7d 開閉バルブ 7e FCUコントロールパネル 7f 吸気口 7g 送風口 8 コントロールパネル 9 CPU 10 制御線 11 貯湯ポンプ 12 温度調整用比例バルブ 12a バルブコントローラ 12c 温度センサ 13 直間切換3方バルブ 13a バルブコントローラ 14 蓄冷熱槽出口バルブ 14a バルブコントローラ 15 FCU用ポンプ 15a FCU用ポンプコントローラ 16 換気用ファン 16a 換気用ファンコントローラ 17 ヒータユニット 17a ヒータ 17b ヒータ用ポンプ 17c ヒータコントローラ 18 貯湯側配管 19 空調側配管 19a FCU側往管 19b FCU側還管 20 循環ポンプ 20a 循環ポンプコントローラ 21 混合タンク 22 水道 23 止水弁 24 混合弁 25 汲み上げ用ポンプ 26 蛇口 27 シンク、浴槽、洗面台等 28 部屋 29 廊下 30 天井 31 床下 32 部屋換気口 33 集中換気口 34 室内空気 35 室内空気 36 空気熱交換空気流
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−142356(JP,A) 特開 昭57−115638(JP,A) 特公 昭55−27263(JP,B2)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンプレッサを有するヒートポンプと貯
    湯側の水熱交換器と空調側の水熱交換器と空気熱交換器
    とを第1の配管により連結し、該配管内を流れる熱媒体
    により熱交換を行うようにするとともに、給湯のための
    湯を貯える貯湯槽と、冷暖房のための蓄冷熱を行う蓄冷
    熱槽と、冷暖房を行う空調機と、前記貯湯側の水熱交換
    器と貯湯槽とを第2の配管により連結し、前記空調側の
    水熱交換器と蓄冷熱槽と空調機とを第3の配管により連
    結し、第2の配管内を流れる水により貯湯を行い、第3
    の配管内を流れる水または不凍液により冷暖房空調を行
    い、前記各機器の動作を制御部により制御するようにし
    た給湯・空調システムにおいて、貯湯と蓄冷熱と冷暖房
    空調を行う際に、貯湯側の水熱交換器と空調側の水熱交
    換器と空気熱交換器の内、どれを動作させるかにより複
    数の運転モードを設定し、前記制御部により、前記貯湯
    槽の貯湯温度レベルと前記蓄冷熱槽の蓄冷熱レベルに応
    じて、前記複数の運転モードから1つの運転モードを選
    択するようにしたことを特徴とする給湯・空調システ
    ム。
  2. 【請求項2】 前記複数の運転モードとして、貯湯側の
    水熱交換器と空調側の水熱交換器とを同時に働かせるこ
    とにより、貯湯と冷房・蓄冷とを同時に行う第1のモー
    ドと、空調側の水熱交換器と空気熱交換器とを働かせる
    ことにより冷房・蓄冷を行う第2のモードと、貯湯側の
    水熱交換器と空気熱交換器とを働かせることにより貯湯
    を行う第3のモードと、空調側の水熱交換器と空気熱交
    換器とを働かせることにより暖房・蓄熱を行う第4のモ
    ードを設定したことを特徴とする請求項1記載の給湯・
    空調システム。
  3. 【請求項3】 前記コンプレッサとして回転数可変型の
    ものを使用し、前記貯湯槽の貯湯温度レベルと前記蓄冷
    熱槽の蓄冷熱レベル及び冷暖房要求の負荷の大きさによ
    り、前記回転数を制御するようにしたことを特徴とする
    請求項1または請求項2記載の給湯・空調システム。
  4. 【請求項4】 冷暖房要求の負荷の大きさに応じて、前
    記蓄冷熱槽の蓄冷熱レベルの設定を行うようにしたこと
    を特徴とする請求項1乃至請求項3記載の給湯・空調シ
    ステム。
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