JP3979909B2 - 貯湯式の給湯装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、上部に給湯路が接続されかつ下部に給水路が接続され、温度成層を形成する状態で貯湯される貯湯タンクと、その貯湯タンクの底部から取り出した湯水を加熱手段にて加熱したのち、その湯水を前記貯湯タンクの上部に供給する形態で湯水を循環させる湯水循環手段と、給湯運転を制御する給湯制御手段とが設けられ、前記給湯制御手段が、前記貯湯タンクから取り出した湯水を前記給湯路に供給する通常給湯状態と、前記加熱手段にて加熱された湯水を前記給湯路に供給する補助給湯状態とに切換可能に構成され、かつ、前記貯湯タンク内の貯湯量が最低確保量より多い場合には、前記通常給湯状態に切り換え、かつ、前記貯湯タンク内の貯湯量が最低確保量より少ない場合には、前記補助給湯状態に切り換えるように構成されている貯湯式の給湯装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
上記のような貯湯式の給湯装置は、湯水循環手段を作動させることにより、温度成層を形成する状態で貯湯タンク内に湯水を貯湯し、給湯制御手段が、貯湯タンク内の貯湯量が最低確保量よりも多い場合には、通常給湯状態に切り換えて、貯湯タンク内に貯湯された湯水を給湯し、貯湯タンク内の貯湯量が最低確保量よりも少ない場合には、補助給湯状態に切り換えて、加熱手段にて加熱された湯水を給湯するようにしてある(例えば、特許文献1参照)。
そして、従来の貯湯式の給湯装置では、給湯開始時の貯湯タンク内の貯湯量が最低確保量よりも多い場合には、通常給湯状態で給湯を開始して、貯湯タンク内に貯湯されている湯水を給湯し、その給湯中に貯湯タンク内の貯湯量が最低確保量よりも少なくなると、補助給湯状態に切り換えて、加熱手段にて加熱された湯水を給湯し、給湯開始時の貯湯タンク内の貯湯量が最低確保量よりも少ない場合には、補助給湯状態で給湯を開始して、加熱手段にて加熱された湯水を給湯するようにしている。
【0003】
【特許文献1】
特公平2−56575号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このため、貯湯タンク内の貯湯量が最低確保量よりも少ない場合の補助給湯状態での給湯開始時には、加熱手段にて加熱された湯水の温度や流量が、加熱手段の加熱開始時の過渡特性、つまり、立ち上がりの悪さに起因して不安定で、例えば、シャワーを快適に使用できないなど、使用者に不快感を与えるおそれがある。
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであって、貯湯タンク内の貯湯量が最低確保量よりも少ない場合の補助給湯状態での給湯開始時でも、使用者に不快感を与えるおそれが少ない貯湯式の給湯装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明の特徴構成は、上部に給湯路が接続されかつ下部に給水路が接続され、温度成層を形成する状態で貯湯される貯湯タンクと、その貯湯タンクの底部から取り出した湯水を加熱手段にて加熱したのち、その湯水を前記貯湯タンクの上部に供給する形態で湯水を循環させる湯水循環手段と、給湯運転を制御する給湯制御手段とが設けられ、
前記給湯制御手段が、前記貯湯タンクから取り出した湯水を前記給湯路に供給する通常給湯状態と、前記加熱手段にて加熱された湯水を前記給湯路に供給する補助給湯状態とに切換可能に構成され、かつ、前記貯湯タンク内の貯湯量が最低確保量より多い場合には、前記通常給湯状態に切り換え、かつ、前記貯湯タンク内の貯湯量が最低確保量より少ない場合には、前記補助給湯状態に切り換えるように構成されている貯湯式の給湯装置であって、
前記給湯制御手段が、前記補助給湯状態での給湯を終了するときに、前記加熱手段にて加熱された湯水を設定量で前記貯湯タンクに貯湯する補助貯湯処理を実行し、前記補助貯湯処理を実行した後の次回の前記補助給湯状態での給湯では、前記貯湯タンクから前記補助貯湯処理にて貯湯した湯水を取り出して前記給湯路に供給する補助給湯処理を実行した後、前記補助給湯状態に切り換えるように構成されている点にある。
【0006】
〔作用及び効果〕
給湯開始時の通常給湯状態から補助給湯状態に切り換えて給湯していたり、給湯開始時から補助給湯状態で給湯しているときは、貯湯タンク内の貯湯量が最低確保量よりも少なくなっているが、その補助給湯状態での給湯を終了するときには、給湯制御手段が、加熱手段にて加熱された湯水を設定量で貯湯タンクに貯湯する補助貯湯処理を実行するので、次回の補助給湯状態での給湯開始時に、その補助貯湯処理で貯湯した湯水を使用して給湯を開始できるようになる。
そして、補助貯湯処理を実行した後の次回の補助給湯状態での給湯開始時には、貯湯タンクから補助貯湯処理にて貯湯した湯水を取り出して給湯路に供給する補助給湯処理を実行した後、補助給湯状態に切り換えて、加熱手段にて加熱された湯水を給湯するように構成されているので、補助給湯状態での給湯開始時に、貯湯タンクから取り出した補助貯湯処理にて貯湯した湯水を使用して、加熱開始時の立ち上がりの悪さに起因して温度や流量が不安定な加熱手段にて加熱された湯水による悪影響を改善することができる。
従って、貯湯タンク内の貯湯量が最低確保量よりも少ない場合の補助給湯状態での給湯開始時でも、使用者に不快感を与えるおそれが少ない。
【0007】
請求項2記載の発明の特徴構成は、前記湯水循環手段が、前記加熱手段にて加熱された湯水を、前記貯湯タンクの上部に供給せずに、その加熱手段に戻す形態で循環させる補助給湯用循環状態に切り換え自在に設けられ、前記給湯制御手段が、前記補助給湯処理として、前記貯湯タンクから取り出した湯水を前記給湯路に供給し、且つ、前記湯水循環手段を前記補助給湯用循環状態で運転することを実行するように構成され、前記加熱手段にて加熱した湯水が目標給湯温度以上になると、前記補助給湯状態に切り換えるように構成されている点にある。
【0008】
〔作用及び効果〕
給湯制御手段が、補助給湯処理として、貯湯タンクから取り出した湯水を給湯路に供給し、且つ、湯水循環手段を、加熱手段にて加熱された湯水を、貯湯タンクの上部に供給せずに、その加熱手段に戻す形態で循環させる補助給湯用循環状態で運転することを実行するので、補助給湯状態での給湯開始時に、加熱開始時の立ち上がりの悪さに起因して温度や流量が不安定な加熱手段にて加熱された湯水を使用せずに、前回の補助貯湯処理で貯湯タンクに貯湯してある温度が安定している湯水を安定した流量で給湯路に供給して給湯することができる。
そして、加熱手段にて加熱した湯水が目標給湯温度以上になると、補助給湯状態に切り換えるので、加熱手段にて加熱された温度や流量が安定な湯水をタイミング良く給湯路に供給して給湯することができる。
【0009】
請求項3記載の発明の特徴構成は、前記給湯制御手段が、前記補助給湯処理として、前記貯湯タンクから取り出した湯水と前記加熱手段にて加熱した湯水とを混合状態で前記給湯路に供給することを実行するように構成され、前記加熱手段にて加熱した湯水が目標給湯温度以上になると、前記補助給湯状態に切り換えるように構成されている点にある。
【0010】
〔作用及び効果〕
給湯制御手段が、補助給湯処理として、貯湯タンクから取り出した湯水と加熱手段にて加熱した湯水とを混合状態で給湯路に供給することを実行するので、補助給湯状態での給湯開始時に、加熱手段の立ち上がりの悪さに起因して温度や流量が不安定な湯水に、前回の補助貯湯処理で貯湯タンクに貯湯してある温度が安定している湯水を混合して、温度や流量を安定させた湯水を給湯路に供給して給湯することができる。
そして、加熱手段にて加熱した湯水が目標給湯温度以上になると、補助給湯状態に切り換えるので、加熱手段にて加熱された温度や流量が安定な湯水をタイミング良く給湯路に供給して給湯することができる。
【0011】
請求項4記載の発明の特徴構成は、前記給湯制御手段が、前記補助貯湯処理において、前記加熱手段にて加熱した湯水の前記貯湯タンクへの流量を積算した積算流量が前記設定量になると、その補助貯湯処理を終了するように構成されている点にある。
【0012】
〔作用及び効果〕
給湯制御手段が、補助貯湯処理において、加熱手段にて加熱した湯水の貯湯タンクへの流量を積算して、その積算流量が設定量になると、補助貯湯処理を終了するので、貯湯タンク内の特定高さにおける湯水の温度を検出する温度センサを設けて、その温度センサが特定温度を検出すると、補助貯湯処理を終了するように構成されている場合に比べて、貯湯タンクの構造の簡略化を図ることができるとともに、貯湯するべき湯水の設定量を変更することも容易になる。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明にかかる貯湯式の給湯装置をエンジンヒートポンプ式冷暖房給湯システムに適応した例を図面に基づいて説明する。
〔第1実施形態〕
このエンジンヒートポンプ式冷暖房給湯システムは、図1および図2に示すように、貯湯タンク1内に温度成層を形成しながら貯湯したり、貯湯タンク1内に貯湯された湯水を給湯したり、貯湯タンク1内の湯水を加熱して外部放熱部2にて放熱する貯湯ユニットAと、空調対象空間の空調運転と貯湯タンク1内の湯水を加熱するための加熱運転を実行可能な熱源手段としてのエンジンヒートポンプ式冷暖房装置Bとから構成されている。
【0014】
前記貯湯ユニットAは、この貯湯ユニットAの運転を制御する貯湯ユニット制御部C、貯湯タンク1、貯湯タンク1内の湯水を循環するための循環路3、循環路3を通流する湯水を加熱する加熱部(加熱手段)4、循環路3を通流する湯水と熱交換して放熱する外部放熱部2などから構成され、循環ポンプP1を作動させて貯湯タンク1内の湯水を循環路3にて循環しながら、加熱部4にて加熱したり、外部放熱部2にて放熱するようにしている。
【0015】
前記貯湯タンク1内には、その貯湯量Q1が最低確保量Q2以上であるかを、その湯温を検出することにより検出する最上部サーミスタS1と、その貯湯量Q1が満以上であるかを、その湯温を検出することにより検出する底部サーミスタS5と、最上部サーミスタS1と底部サーミスタS5との中間位置で湯温を検出することにより、対応する貯湯量Q1を検出する3個のサーミスタS2,S3,S4とが設けられている。
【0016】
前記貯湯タンク1には、その底部から貯湯タンク1に水道水圧を用いて給水する給水路5が接続され、その上部から風呂場や台所などに給湯するための給湯路6が接続され、風呂場や台所などで使用された量だけの水を給水路5から貯湯タンク1に給水するように構成されている。
前記給湯路6には、給水路5から分岐された混合用給水路7が接続され、その接続箇所に給湯路6からの湯水と混合用給水路7からの水との混合比を調整自在なミキシングバルブ8が設けられている。
前記給水路5における混合用給水路7の分岐箇所よりも上流側には、給水温度を検出する給水サーミスタ9が設けられ、給湯路6には、オーバーフロー路10が接続され、そのオーバーフロー路10にエアー抜き弁11が設けられている。
【0017】
また、給湯路6におけるミキシングバルブ8よりも上流側には、貯湯タンク1の上部から給湯路6に給湯された湯水の温度を検出する貯湯出口サーミスタ12が設けられ、給湯路6におけるミキシングバルブ8よりも下流側には、給湯路6の湯水の流量を調整する給湯用水比例バルブ13、ミキシングバルブ8にて混合された湯水の温度を検出するミキシングサーミスタ14が設けられている。
【0018】
前記ミキシングサーミスタ14よりも下流側の給湯路6が、台所や洗面所などの図外の給湯栓やシャワーに給湯する一般給湯路15として設けられ、一般給湯路15には、一般給湯路15を通流する湯水の流量を検出する給湯流量センサ16が設けられている。
【0019】
給湯操作手段Gが、貯湯出口サーミスタ12、給水サーミスタ9、ミキシングバルブ8、ミキシングサーミスタ14、給湯用水比例バルブ13、給湯流量センサ16などにより構成されている。
そして、一般給湯路15に給湯するときには、給湯設定温度、貯湯出口サーミスタ12および給水サーミスタ9の検出情報に基づいて、給湯する湯水の温度が目標給湯温度になるようにミキシングバルブ8の開度を調整するとともに、ミキシングサーミスタ14の検出情報に基づいて、その検出温度と目標給湯温度との偏差に基づいてミキシングバルブ8の開度を微調整することにより、給湯設定温度の湯水を給湯するように構成されている。
【0020】
前記循環路3と貯湯タンク1とが、循環路3を通流する湯水を貯湯タンク1内に戻す、または、貯湯タンク1内の湯水を循環路3に取り出すために、貯湯タンク1の上部には、循環路3と貯湯タンク1とを接続する上部接続路17が給湯路6の上流側を介して連通接続され、貯湯タンク1の底部には、貯湯タンク1内の底部の湯水を循環路3に取り出す取り出し路18が連通接続され、上部接続路17には、上部開閉弁19が設けられ、取り出し路18には、貯湯タンク1の底部から取り出した湯水の温度を検出する取り出しサーミスタ20が設けられている。
【0021】
前記加熱部4は、エンジンヒートポンプ式冷暖房装置Bによる冷媒を供給して湯水を加熱するヒートポンプ式加熱部21と、エンジンヒートポンプ式冷暖房装置Bのエンジン排熱を回収した冷却水を供給して湯水を加熱するエンジン排熱利用式加熱部22と、バーナの燃焼により湯水を加熱する補助加熱部23とから構成され、循環路3の湯水の循環方向において上流側から、ヒートポンプ式加熱部21、エンジン排熱利用式加熱部22、補助加熱部23の順に設けられている。
【0022】
前記補助加熱部23は、図示はしないが、ガス燃焼式のバーナおよびこのバーナに燃焼用空気を供給するファンなどが設けられ、バーナの燃焼により循環路3を通流する湯水を加熱し、ファンの回転速度およびバーナへの燃料ガス供給量を調整して、補助加熱部23にて加熱後の湯水の温度を調整するように構成されている。
【0023】
前記外部放熱部2は、循環路3を通流する湯水と暖房用の熱媒としての温水とを熱交換する暖房用放熱部24と、循環路3を通流する湯水と浴槽内の湯水とを熱交換して追焚きする風呂用放熱部25とから構成され、循環路3が、暖房用放熱部24と暖房用開閉弁26とを備えた暖房用循環路3aと、風呂用放熱部25と風呂用開閉弁27とを備えた風呂用循環路3bとに分岐され、暖房用放熱部24と風呂用放熱部25とが並列に接続されている。
【0024】
前記循環路3には、取り出し路18との接続箇所から湯水循環方向に、ヒートポンプ式加熱部用入口サーミスタ28、循環流量センサ29、循環ポンプP1、ヒートポンプ式加熱部21、エンジン排熱利用式加熱部22、排熱利用式加熱部出口サーミスタ30、循環流量調整弁31、補助加熱部23、加熱温度サーミスタ32が設けられている。
【0025】
循環調整手段Fが、排熱利用式加熱部出口サーミスタ30、循環流量センサ29、循環流量調整弁31、加熱温度サーミスタ32などにより構成され、循環流量調整弁31の開度を調整して、加熱部4にて加熱された湯水の温度を調整自在に構成されている。
【0026】
加熱式循環手段としての湯水循環手段Eが、循環路3、循環ポンプP1、および、上部開閉弁19、暖房用開閉弁26、風呂用開閉弁27などの複数の開閉弁により構成され、貯湯タンク1の底部から取り出し路18を通して循環路3に取り出した湯水を、加熱部4にて加熱したのち、その湯水を上部接続路17を通して貯湯タンク1の上部に供給する形態で湯水を循環させる貯湯循環状態と、加熱部4にて加熱された湯水を、貯湯タンク1の上部に供給せずに、暖房用循環路3a又は風呂用循環路3b又はその双方の循環路3a,3bに通して、貯湯タンク1を迂回して加熱部4に戻す形態で循環させる加熱循環状態とに切り換え自在に構成されている。
【0027】
そして、循環ポンプP1を作動させた状態で、上部開閉弁19を開弁するとともに、暖房用開閉弁26と風呂用開閉弁27とを閉弁することにより、湯水循環手段Eを貯湯循環状態に切り換え、循環ポンプP1を作動させた状態で、上部開閉弁19を閉弁するとともに、暖房用開閉弁26又は風呂用開閉弁27又は双方の開閉弁26,27を開弁することにより、湯水循環手段Eを加熱循環状態に切り換えるようにしてある。
【0028】
前記エンジンヒートポンプ式冷暖房装置Bは、複数の室内機33、室外機34、室内機33および室外機34の運転を制御するヒートポンプ運転制御部Dとから構成され、複数の空調対象空間(例えば、各部屋)を空調することができるように構成されている。
また、室内機33と室外機34と貯湯ユニットAにおけるヒートポンプ式加熱部21とは、冷媒配管35で接続され、エンジンヒートポンプ式冷暖房装置Bにおける冷媒をヒートポンプ式加熱部21に供給できるように構成されている。
【0029】
前記複数の室内機33の夫々には、電子膨張弁36、室内熱交換器37、その室内熱交換器37で温調した空気を空調対象空間へ送出する室内空調用送風機38が備えられ、室内熱交換器37にて凝縮された冷媒の温度を検出する冷媒サーミスタ39の検出情報に基づいて、電子膨張弁36の開度を調整するようにしている。
前記室外機34には、ガスエンジン40、圧縮機41、アキュムレータ42、四方弁43、室外熱交換器44、その室外熱交換器に対し外気を通風する室外空調用送風機45が備えられ、ガスエンジン40の排熱を外部に放熱するためのラジエーター46、および、ラジエーター用送風機47も備えられている。
ヒートポンプ運転手段Kが、電子膨張弁36、HP加熱用電子膨張弁36a、室内空調用送風機38、ガスエンジン40、回転速度センサ40a、圧縮機41、四方弁43、室外空調用送風機45、低圧検出手段48、および、高圧検出手段49などにより構成されている。
【0030】
また、ガスエンジン77の冷却用の冷却水をラジエーター83との間で循環させる冷却水路50が設けられ、この冷却水路50にラジエーター用ポンプP2が設けられ、ガスエンジン排熱を回収した冷却水を、加熱供給路51を通してエンジン排熱利用式加熱部22に供給する加熱状態とラジエーター46に供給して排熱される排熱状態とに切り換え自在な排熱切換機構52が設けられている。
冷却水循環手段Lが、ラジエーター用ポンプP2、排熱切換機構52、ラジエーター用送風機47などにより構成されている。
【0031】
そして、エンジンヒートポンプ式冷暖房装置Bは、空調リモコンR1の指令などに基づいてヒートポンプ運転制御部Dにて運転が制御され、ガスエンジン40により圧縮機41を作動させて、四方弁43の切換え操作により冷房運転と暖房運転とを選択自在に構成され、室内機33の電子膨張弁36の開閉制御により、空調要求のある部屋の空調を行うように構成されている。
また、ヒートポンプ式加熱部21にて循環路3の湯水を加熱するときには、暖房運転させるとともに、HP加熱用電子膨張弁36aを制御して、ヒートポンプ式加熱部21に冷媒を供給するように構成されている。
【0032】
前記冷房運転においては、図2の実線で示すように、冷媒を流動させて、室内熱交換器37を蒸発器として機能させて、空調対象空間への供給空気を冷却温調し、室外熱交換器44を凝縮器として機能させて外気に対して放熱するようにしている。
この冷房運転では、低圧側の冷媒の圧力を検出する低圧検出手段48の検出情報に基づいて、その検出圧力が冷房用の目標圧力になるようにガスエンジン40の回転速度を検出する回転速度センサ40aの検出情報に基づいてガスエンジン40の回転速度を制御するようにしている。
【0033】
前記暖房運転においては、図2の点線で示すように、冷媒を流動させて、室内熱交換器37を凝縮器として機能させて、空調対象空間への供給空気を加熱温調し、室外熱交換器44を蒸発器として機能させて外気から吸熱するようにしている。
この暖房運転では、高圧側の冷媒の圧力を検出する高圧検出手段49の検出情報に基づいて、その検出圧力が暖房用の目標圧力になるように回転速度センサ40aの検出情報に基づいてガスエンジン40の回転速度を制御するようにしている。
そして、この暖房運転において、HP加熱用電子膨張弁36aを開弁状態にして、冷媒配管35を通してヒートポンプ式加熱部21に高圧冷媒を供給することにより循環路3を通流する湯水を加熱するようにしている。
【0034】
また、冷房運転および暖房運転において、排熱切換機構52を加熱状態に切り換えることによって、エンジン排熱利用式加熱部22に冷却水を供給することにより循環路3を通流する湯水を加熱するようにしている。
【0035】
前記貯湯ユニット制御部Cとヒートポンプ運転制御部Dとは、図3に示すように、エンジンヒートポンプ式冷暖房装置Bが空調運転中であることや、エンジンヒートポンプ式冷暖房装置Bへの駆動要求などの制御信号を送受信可能に構成にされ、貯湯ユニット制御部Cとヒートポンプ運転制御部Dとにより運転制御手段Uが構成されている。
前記ヒートポンプ運転制御部Dは、空調対象空間としての各部屋に設置されている空調リモコンR1の指令および貯湯ユニット制御部Cからの制御信号に基づいて、ヒートポンプ運転手段Kおよび冷却水循環手段Lの夫々の運転を制御して、空調対象空間への冷房運転や暖房運転などの空調運転を実行するように構成されている。
前記貯湯ユニット制御部Cは、貯湯リモコンR2の指令およびヒートポンプ運転制御部Dからの制御信号に基づいて、湯水循環手段E、循環調整手段F、給湯操作手段G、風呂操作手段H、暖房操作手段J、補助加熱部23の夫々の運転を制御して、貯湯タンク1内に湯水を貯湯する貯湯運転、湯水を給湯路6に供給する給湯運転、外部放熱部2にて放熱する放熱運転などの夫々の運転を実行するように構成されている。
【0036】
以下、各運転について説明を加える。
前記冷房運転について説明すると、ヒートポンプ運転制御部Dは、空調リモコンR1から冷房要求があると、冷房要求がある部屋に相当する電子膨張弁36を開状態にして、室内熱交換器37を蒸発器として機能させて、空調対象空間への供給空気を冷却温調し、室外熱交換器44を凝縮器として機能させて外気に対して放熱させるように、ヒートポンプ運転手段Kを制御するようにしている。
そして、ヒートポンプ運転制御部Dは、ラジエーター用ポンプP2を作動させ、ラジエーター用送風機47を作動させラジエーター46にて放熱させ、冷却水路50を通流する冷却水が加熱用設定温度以上になると、排熱切換機構52を加熱状態に切り換えて、冷却水をエンジン排熱利用式加熱部22に供給するように、冷却水循環手段Lの運転を制御するようにしている。
また、ヒートポンプ運転制御部Dは、冷房運転中に、貯湯ユニット制御部Cに対して、HP加熱不許可の制御信号を送信するようにしている。
【0037】
前記暖房運転について説明をすると、ヒートポンプ運転制御部Dは、空調リモコンR1から暖房要求があると、暖房要求がある部屋に相当する電子膨張弁36を開状態にして、室内熱交換器37を凝縮器として機能させて、空調対象空間への供給空気を加熱温調し、室外熱交換器44を蒸発器として機能させて外気から吸熱させるように、ヒートポンプ運転手段Kを制御するようにしている。
そして、ヒートポンプ運転制御部Dは、ラジエーター用ポンプP2を作動させ、ラジエーター用送風機47を作動させラジエーター46にて放熱させ、冷却水路50を通流する冷却水が加熱用設定温度以上になると、排熱切換機構52を加熱状態に切り換えて、冷却水をエンジン排熱利用式加熱部22に供給するように、冷却水循環手段Lの運転を制御するようにしている。
【0038】
また、ヒートポンプ運転制御部Dは、例えば、暖房対象が複数の部屋であるなど、暖房負荷が設定暖房負荷以上の暖房運転、および、立ち上げ用の暖房運転中であるときには、貯湯ユニット制御部Cに対して、HP加熱不許可の制御信号を送信し、例えば、暖房対象がひとつの部屋であるなど、暖房負荷が設定暖房負荷未満の暖房運転のときには、貯湯ユニット制御部Cに対して、HP加熱許可の制御信号を送信するようにしている。
【0039】
ちなみに、ヒートポンプ運転制御部Dは、暖房要求がないときに、貯湯ユニット制御部Cから暖房運転を要求する制御信号を受信すると、HP加熱用電子膨張弁36aを開弁状態にして、冷媒配管35を通してヒートポンプ式加熱部21に高圧冷媒を供給させる状態で、暖房運転を実行するように構成されている。
【0040】
上述の冷房運転および暖房運転の空調運転において、ヒートポンプ運転制御部Dは、エンジンヒートポンプ式冷暖房装置Bの運転状況が、貯湯用設定時間以上連続して運転することができる状況であるか否かを判別して、エンジンヒートポンプ式冷暖房装置Bの運転状況が貯湯用設定時間以上連続して運転することが予測できる状況であるときには、貯湯ユニット制御部Cに対して、不要熱用の貯湯運転を要求し、湯水循環手段Eを運転させて不要熱用の貯湯運転を実行し、かつ、エンジンヒートポンプ式冷暖房装置Bの運転状況が貯湯用設定時間以上連続して運転することが予測できる状況でないときには、湯水循環手段Eによる不要熱用の貯湯運転の実行を禁止するように構成されている。
【0041】
説明を加えると、ヒートポンプ運転制御部Dは、エンジンヒートポンプ式冷暖房装置Bの運転状況が、貯湯用設定時間以上連続して運転することができる状況であるか否かを判別する判別処理を実行し、その判別処理において、エンジンヒートポンプ式冷暖房装置Bの運転状況が貯湯用設定時間以上連続して運転することが予測できる状況であると判別したときのみ、不要熱用空調運転を実行するとともに、貯湯ユニット制御部Cに対して、不要熱用の貯湯運転を要求する制御信号を送信するようにしている。
【0042】
前記判別処理について説明を加えると、ヒートポンプ運転制御部Dは、エンジンヒートポンプ式冷暖房装置Bが空調運転を可否判別用設定時間(例えば、10分)以上経過して運転していると、エンジンヒートポンプ式冷暖房装置Bの運転状況が、貯湯用設定時間以上連続して運転することができる状況であると判別するとともに、エンジンヒートポンプ式冷暖房装置Bが貯湯用設定時間以上連続して運転することが予測できるとして設定された貯湯用時間帯にも、エンジンヒートポンプ式冷暖房装置Bの運転状況が、貯湯用設定時間以上連続して運転することができる状況であると判別するように構成されている。
【0043】
前記貯湯用時間帯の設定について説明を加えると、ヒートポンプ運転制御手段Dが、空調リモコンR1などにて人為的に設定された時間帯を貯湯用時間帯として設定するとともに、空調運転を実行した実行頻度の多い時間帯を貯湯用時間帯として学習機能により自動的に設定するように構成されている。
前記学習機能について説明を加えると、例えば、1日を基準周期とし、その1日を設定時間幅(例えば、1時間)ごとに複数の基準時間帯に区分けして、基準周期ごとに、各基準時間帯について、実際に暖房運転および冷房運転の空調運転を実行したか否かを記憶し、複数日(例えば、3日)連続して空調運転を実行している基準時間帯を貯湯用時間帯として設定するように構成されている。
【0044】
前記エンジンヒートポンプ式冷暖房装置Bにおける不要熱用空調運転について説明を加えると、前記ヒートポンプ運転制御部Dは、不要熱用空調運転として、冷房要求があるときには、ガスエンジン40の排熱を貯湯ユニットAに供給しながら、空調対象空間を冷房する不要熱用冷房運転を実行し、暖房要求があるときには、ガスエンジン40の排熱およびエンジンヒートポンプ式冷暖房装置Bの冷媒を貯湯ユニットAに供給しながら、空調対象空間を暖房する不要熱用暖房運転を実行するように構成されている。
【0045】
前記不要熱用冷房運転において、ヒートポンプ運転制御部Dは、上述の冷房運転を実行するとともに、貯湯ユニット制御部Cに対して、不要熱用の貯湯運転を要求する制御信号を送信するようにしている
前記不要熱用暖房運転において、ヒートポンプ運転制御部Dは、上述の暖房運転を実行するとともに、貯湯ユニット制御部Cに対して、不要熱用の貯湯運転を要求する制御信号を送信し、暖房負荷が設定暖房負荷未満の暖房運転であると、HP加熱用電子膨張弁36aを開弁状態にして、冷媒配管35を通してヒートポンプ式加熱部21に高圧冷媒を供給させるようにしている。
【0046】
前記貯湯運転について説明すると、貯湯ユニット制御部Cは、ヒートポンプ運転制御部Dから不要熱用の貯湯運転を要求する制御信号を受信していると、貯湯リモコンR2による貯湯要求の有無にかかわらず、湯水循環手段Eを貯湯循環状態で運転させるとともに、加熱温度サーミスタ32による検出温度が貯湯設定温度(例えば、80℃)になるように循環調整手段Fを制御するようにしている。このようにして、貯湯ユニット制御部Cは、エンジンヒートポンプ式冷暖房装置Bの運転状況が、貯湯用設定時間以上連続して運転することができる状況であるときには、湯水循環手段Eを運転させて、エンジンヒートポンプ式冷暖房装置Bの不要熱にて貯湯タンク1に貯湯するようにしている。
【0047】
また、貯湯運転において、貯湯ユニット制御部Cは、貯湯リモコンR2による貯湯要求があるときには、エンジンヒートポンプ式冷暖房装置Bの運転状態に基づいて、湯水循環手段Eを貯湯循環状態に切り換えて、貯湯タンク1に貯湯するように構成されている。
【0048】
説明を加えると、貯湯ユニット制御部Cは、ヒートポンプ運転制御部DからHP加熱不許可の制御信号を受信していると、湯水循環手段Eを貯湯循環状態に切り換えて、加熱温度サーミスタ32による検出温度が貯湯設定温度(例えば、80℃)になるように、補助加熱部23の加熱量を調整すべく補助加熱部23の運転を制御するようにしている。
そして、貯湯ユニット制御部Cは、ヒートポンプ運転制御部DからHP加熱許可の制御信号を受信していると、湯水循環手段Eを貯湯循環状態に切り換えて運転させるとともに、加熱温度サーミスタ32による検出温度が貯湯設定温度(例えば、80℃)になるように、循環路3の循環量を調整すべく循環調整手段Fの運転を制御するようにしている。
【0049】
また、貯湯運転において、貯湯ユニット制御部Cは、ヒートポンプ運転制御部Dからエンジンヒートポンプ式冷暖房装置Bが空調運転中であるとの制御信号を受信していなければ、ヒートポンプ運転制御部Dに対して、暖房運転を要求する制御信号を送信するとともに、湯水循環手段Eを貯湯循環状態に切り換えて運転させるとともに、加熱温度サーミスタ32による検出温度が貯湯設定温度(例えば、80℃)になるように、循環路3の循環量を調整すべく循環調整手段Fの運転を制御するようにしている。
【0050】
ちなみに、貯湯運転において、貯湯ユニット制御部Cは、加熱温度サーミスタ32の検出温度が貯湯設定温度(例えば、80℃)未満のときには、湯水循環手段Eを加熱循環状態に切り換えて、貯湯タンク1内に形成された温度成層が乱れるのを防止するようにしている。
また、エンジンヒートポンプ式冷暖房装置Bが、冷媒が供給されていない熱交換器に対して冷媒を強制的に供給することによって熱交換器に溜まっている冷媒を回収するための油回収運転として、ヒートポンプ式加熱部21に冷媒を供給するときには、湯水循環手段Eを貯湯循環状態に切り換えるようにしている。
【0051】
前記放熱運転について説明すると、貯湯ユニット制御部Cは、追焚き要求のみの要求があると、追焚き運転を実行し、放熱用暖房要求のみの要求があると、放熱用暖房運転を実行し、追焚き要求および放熱用暖房要求の両要求があると、放熱用暖房・追焚き同時運転を実行するように構成されている。
【0052】
前記追焚き運転について説明を加えると、貯湯ユニット制御部Cは、湯水循環手段Eを風呂用開閉弁27が開弁している追焚き用の加熱循環状態に切り換え、加熱温度サーミスタ32による検出温度が追焚き用設定温度になるように補助加熱部23の加熱量を調整すべく補助加熱部23の運転を制御するとともに、浴槽内の湯水を風呂用放熱部25において循環路3を流動する湯水にて加熱して循環させるように風呂操作手段Hの運転を制御するようにしている。
【0053】
前記放熱用暖房運転について説明を加えると、貯湯ユニット制御部Cは、湯水循環手段Eを暖房用開閉弁26が開弁している暖房用の加熱循環状態に切り換え、加熱温度サーミスタ32による検出温度が暖房用設定温度になるように補助加熱部23の加熱量を調整すべく補助加熱部23の運転を制御するとともに、暖房端末(例えば、床暖房装置や浴室暖房装置)からの熱媒を暖房用放熱部24において循環路3を流動する湯水にて加熱して循環させるように暖房操作手段Jの運転を制御するようにしている。
【0054】
前記放熱用暖房・追焚き同時運転について説明を加えると、湯水循環手段Eを暖房用開閉弁26と風呂用開閉弁27とが開弁している放熱用暖房・追焚き同時運転用の加熱循環状態に切り換え、加熱温度サーミスタ32による検出温度が追焚き用設定温度になるように補助加熱部23の加熱量を調整すべく補助加熱部23の運転を制御するようにしている。
そして、追焚き運転や暖房運転と同様に、風呂操作手段Hおよび暖房操作手段Jの運転を制御して、浴槽の湯水を追焚きするとともに、暖房端末に暖房用放熱部24にて加熱された熱媒を循環供給するようにしている。
【0055】
前記給湯運転は、一般給湯路15に接続してある給湯栓などが開栓されると開始され、給湯運転を制御する給湯制御手段としての貯湯ユニット制御部Cが、貯湯タンク1から取り出した湯水を給湯路6に供給する通常給湯状態と、加熱部4にて加熱された湯水を給湯路6に供給する補助給湯状態とに切換可能に構成され、かつ、貯湯タンク1内の貯湯量が最低確保量より多い場合には、通常給湯状態に切り換え、かつ、貯湯タンク1内の貯湯量が最低確保量より少ない場合には、補助給湯状態に切り換えるように構成されている。
【0056】
前記給湯運転の動作について、図4のフローチャートに基づいて説明する。
前記貯湯ユニット制御部Cは、貯湯タンク1内の貯湯量を管理しており、最上部サーミスタS1にて最低確保量Q2以上の貯湯量Q1を検出しているときは、給湯栓などが閉栓されて給湯が終了するまで、通常給湯状態での給湯運転を実行し(ステップ1〜3)、通常給湯状態での給湯運転を終了した場合は、フラグを後述する補助貯湯処理を実行していないことを示す「0」にする(ステップ4)。
【0057】
前記通常給湯状態での給湯運転においては、上部開閉弁19を閉弁して、貯湯タンク1内に貯湯されている湯を給湯路6に取り出し、貯湯リモコンR2などにて設定された目標給湯温度、貯湯出口サーミスタ12および給水サーミスタ9の検出情報に基づいて、給湯する湯水の温度が目標給湯温度になるようにミキシングバルブ8の開度を調整するとともに、ミキシングサーミスタ14の検出情報に基づいて、その検出温度と目標給湯温度との偏差に基づいてミキシングバルブ8の開度を微調整することにより、目標給湯温度の湯水を給湯するように構成されている。
【0058】
そして、通常給湯状態での給湯運転の途中で最低確保量Q2以上の貯湯量Q1を検出できなくなったり、給湯開始時に最低確保量Q2以上の貯湯量Q1を検出できないときは(ステップ1)、フラグが「0」の場合は、給湯栓などが閉栓されて給湯が終了するまで、直ちに補助給湯状態での給湯運転を実行する(ステップ1,5,7,8)。
【0059】
前記補助給湯状態での給湯運転においては、上部開閉弁19を開弁して補助加熱部23にて加熱された湯水を給湯路6に供給し、貯湯リモコンR2などにて設定された目標給湯温度、貯湯出口サーミスタ12および給水サーミスタ9の検出情報に基づいて、給湯する湯水の温度が目標給湯温度になるようにミキシングバルブ8の開度を調整するとともに、ミキシングサーミスタ14の検出情報に基づいて、その検出温度と目標給湯温度との偏差に基づいてミキシングバルブ8の開度を微調整することにより、目標給湯温度の湯水を給湯するように構成されている。
ちなみに、この補助給湯状態では、循環路3を通流する湯水を補助加熱部23にて加熱し、加熱温度サーミスタ32による検出温度が目標貯湯温度(例えば、60℃)になるように、補助加熱部23の加熱量を調整するようにしている。
【0060】
また、フラグが「0」でない場合、つまり、フラグが補助貯湯処理を実行したことを示す「1」の場合は、貯湯タンク1から補助貯湯処理にて貯湯した湯水を取り出して給湯路6に供給する補助給湯処理を実行した後、補助給湯状態での給湯運転を実行する(ステップ5〜7)。
【0061】
前記補助給湯処理においては、上部開閉弁19を閉弁して、上部接続路17を通して貯湯タンク1から取り出した湯水を給湯路6に供給し、貯湯リモコンR2などにて設定された目標給湯温度、貯湯出口サーミスタ12および給水サーミスタ9の検出情報に基づいて、給湯する湯水の温度が目標給湯温度になるようにミキシングバルブ8の開度を調整するとともに、ミキシングサーミスタ14の検出情報に基づいて、その検出温度と目標給湯温度との偏差に基づいてミキシングバルブ8の開度を微調整することにより、目標給湯温度の湯水を給湯し、且つ、湯水循環手段Eを暖房用開閉弁26又は風呂用開閉弁27又はそれらの開閉弁26,27の双方が開弁している補助給湯用の加熱循環状態(補助給湯用循環状態)に切り換えて、循環ポンプP1を駆動し、補助加熱部23にて加熱された湯水を、貯湯タンク1の上部に供給せずに、その補助加熱部23に戻す形態で循環させる状態での運転を実行し、補助加熱部23にて加熱された湯水が目標給湯温度以上の温度、つまり、貯湯タンク1内の湯水と同じ温度になったことを加熱温度サーミスタ32が検出すると、補助給湯状態での給湯運転に切り換える。
【0062】
そして、給湯栓などが閉栓されて補助給湯状態での給湯運転が終了すると、補助加熱部23にて加熱された湯水を設定量で貯湯タンク1に貯湯する補助貯湯処理を実行した後、フラグを補助貯湯処理を実行したことを示す「1」にする(ステップ9,10)。
【0063】
前記補助貯湯処理は、湯水循環手段Eを、上部開閉弁19が開弁しているとともに、閉弁暖房用開閉弁26と風呂用開閉弁27が閉弁している貯湯循環状態で循環ポンプP1を駆動するとともに、加熱温度サーミスタ32による検出温度が目標貯湯温度になるように循環調整手段Fを制御して、貯湯タンク1の底部から取り出した湯水を補助加熱部23にて加熱して貯湯タンク1の上部に供給し、循環流量センサ29で積算した積算流量が、最低確保量Q2よりも少ない量として設定してある設定量になると補助貯湯処理を終了する。
【0064】
〔第2実施形態〕
前記補助給湯処理として、湯水循環手段Eを貯湯循環状態に切り換えて貯湯タンク1の底部から取り出した湯水を補助加熱部23にて加熱するように運転し、貯湯タンク1から取り出した湯水と補助加熱部23にて加熱した湯水とを混合状態で給湯路6に供給して、貯湯リモコンR2などにて設定された目標給湯温度、貯湯出口サーミスタ12および給水サーミスタ9の検出情報に基づいて、給湯する湯水の温度が目標給湯温度になるようにミキシングバルブ8の開度を調整するとともに、ミキシングサーミスタ14の検出情報に基づいて、その検出温度と目標給湯温度との偏差に基づいてミキシングバルブ8の開度を微調整することにより、目標給湯温度の湯水を給湯し、補助加熱部23にて加熱した湯水が目標給湯温度以上の温度、つまり、貯湯タンク1内の湯水と同じ温度になったことを加熱温度サーミスタ32が検出すると、補助給湯状態での給湯運転に切り換えるようにしても良い。
その他の構成は第1実施形態と同様である。
【0065】
〔その他の実施形態〕
1.本発明による貯湯式の給湯装置は、夜間電力を利用して加熱する電気ヒータなどの加熱手段を設けてあっても良い。
2.本発明による貯湯式の給湯装置は、補助給湯処理として、貯湯タンクから取り出した湯水を給湯路に供給し、且つ、加熱手段にて加熱された湯水を暖房用循環路や風呂用循環路を通らない流路で循環させる補助給湯用循環状態で運転するように構成してあっても良い。
3.本発明による貯湯式の給湯装置は、補助加熱部とヒートポンプ式加熱部やエンジン排熱利用式加熱部とを併用して加熱された湯水を給湯路に供給する補助給湯状態に切り換えるように構成してあっても良い。
4.本発明による貯湯式の給湯装置は、補助加熱部とヒートポンプ式加熱部やエンジン排熱利用式加熱部とを併用して加熱された湯水を設定量で貯湯タンクに貯湯する補助貯湯処理を実行するように構成してあっても良い。
5.本発明による貯湯式の給湯装置は、補助給湯処理として、貯湯タンクから取り出した湯水を給湯路に供給し、且つ、加熱手段としての補助加熱部とヒートポンプ式加熱部やエンジン排熱利用式加熱部とを併用して加熱された湯水を、貯湯タンクの上部に供給せずに、それらの加熱手段に戻す形態で循環させる補助給湯用循環状態で運転することを実行するように構成してあっても良い。
6.本発明による貯湯式の給湯装置は、補助給湯処理として、貯湯タンクから取り出した湯水と、補助加熱部とヒートポンプ式加熱部やエンジン排熱利用式加熱部とを併用して加熱された湯水とを混合状態で給湯路に供給することを実行するように構成してあっても良い。
7.本発明による貯湯式の給湯装置は、加熱手段にて加熱された湯水を最低確保量よりも多い設定量で貯湯タンクに貯湯する補助貯湯処理を実行するように構成してあっても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】貯湯ユニットの概略構成図
【図2】エンジンヒートポンプ式冷暖房装置の概略構成図
【図3】エンジンヒートポンプ式冷暖房装置システムの制御ブロック図
【図4】給湯運転の制御動作を示すフローチャート
【符号の説明】
1 貯湯タンク
4 加熱手段
5 給水路
6 給湯路
C 給湯制御手段
E 湯水循環手段
Q1 貯湯量
Q2 最低確保量
Claims (4)
- 上部に給湯路が接続されかつ下部に給水路が接続され、温度成層を形成する状態で貯湯される貯湯タンクと、
その貯湯タンクの底部から取り出した湯水を加熱手段にて加熱したのち、その湯水を前記貯湯タンクの上部に供給する形態で湯水を循環させる湯水循環手段と、
給湯運転を制御する給湯制御手段とが設けられ、
前記給湯制御手段が、前記貯湯タンクから取り出した湯水を前記給湯路に供給する通常給湯状態と、前記加熱手段にて加熱された湯水を前記給湯路に供給する補助給湯状態とに切換可能に構成され、かつ、
前記貯湯タンク内の貯湯量が最低確保量より多い場合には、前記通常給湯状態に切り換え、かつ、前記貯湯タンク内の貯湯量が最低確保量より少ない場合には、前記補助給湯状態に切り換えるように構成されている貯湯式の給湯装置であって、
前記給湯制御手段が、前記補助給湯状態での給湯を終了するときに、前記加熱手段にて加熱された湯水を設定量で前記貯湯タンクに貯湯する補助貯湯処理を実行し、
前記補助貯湯処理を実行した後の次回の前記補助給湯状態での給湯では、前記貯湯タンクから前記補助貯湯処理にて貯湯した湯水を取り出して前記給湯路に供給する補助給湯処理を実行した後、前記補助給湯状態に切り換えるように構成されている貯湯式の給湯装置。 - 前記湯水循環手段が、前記加熱手段にて加熱された湯水を、前記貯湯タンクの上部に供給せずに、その加熱手段に戻す形態で循環させる補助給湯用循環状態に切り換え自在に設けられ、
前記給湯制御手段が、前記補助給湯処理として、前記貯湯タンクから取り出した湯水を前記給湯路に供給し、且つ、前記湯水循環手段を前記補助給湯用循環状態で運転することを実行するように構成され、
前記加熱手段にて加熱した湯水が目標給湯温度以上になると、前記補助給湯状態に切り換えるように構成されている請求項1記載の貯湯式の給湯装置。 - 前記給湯制御手段が、前記補助給湯処理として、前記貯湯タンクから取り出した湯水と前記加熱手段にて加熱した湯水とを混合状態で前記給湯路に供給することを実行するように構成され、
前記加熱手段にて加熱した湯水が目標給湯温度以上になると、前記補助給湯状態に切り換えるように構成されている請求項1記載の貯湯式の給湯装置。 - 前記給湯制御手段が、前記補助貯湯処理において、前記加熱手段にて加熱した湯水の前記貯湯タンクへの流量を積算した積算流量が前記設定量になると、その補助貯湯処理を終了するように構成されている請求項1〜3のいずれか1項記載の貯湯式の給湯装置。
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