JPH04332350A - 空気調和機及びその運転方法 - Google Patents

空気調和機及びその運転方法

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JPH04332350A
JPH04332350A JP10276791A JP10276791A JPH04332350A JP H04332350 A JPH04332350 A JP H04332350A JP 10276791 A JP10276791 A JP 10276791A JP 10276791 A JP10276791 A JP 10276791A JP H04332350 A JPH04332350 A JP H04332350A
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JP
Japan
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heat exchanger
refrigeration cycle
side heat
user
air conditioner
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Application number
JP10276791A
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Inventor
Hiroo Nakamura
啓夫 中村
Hironobu Kawamura
浩伸 川村
Hiroshi Iwata
博 岩田
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、空気調和機等に使用さ
れるヒートポンプサイクルに係り、快適性及び省エネル
ギを図るために異なる温度レベルに制御できる複数の利
用側熱交換器を設けた空気調和機とその運転方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】冷凍サイクルを用いた空気調和機として
、冷房運転及び暖房運転が可能で年間を通じて空調機と
して使用できるヒートポンプ式のものがある。又これま
で冷凍サイクルは空調や給湯に使用されているが、これ
らの利用側熱交換器の適切な温度レベルは空調方式(気
流方式、輻射方式等)や利用形態によって異なる。
【0003】ここで、異なる温度レベルを作る冷凍サイ
クルには種々の方式があるが、その内の一つに二元冷凍
サイクルがある。
【0004】二元冷凍サイクルは、基本的には、低温側
と高温側の二つの独立した冷凍サイクルを低温側サイク
ルの冷媒凝縮部と高温側サイクルの冷媒蒸発部とが熱交
換する構成のカスケード熱交換器を介して結合したサイ
クル構成を持ち、これまで主に超低温を効率良く作る方
式として開発されてきている。しかし最近では、空調や
給湯にも利用することが考えられており、特開平2−2
95543号公報に記載された例が知られている。
【0005】この公報中の第14図の実施例では、独立
した低温側の冷暖房サイクルと高温側の給湯サイクルを
間接式熱交換器で連結し、また冷暖房サイクルの圧縮機
から吐出された作動媒体の一部を冷暖房サイクルから分
岐させると共に、その凝縮熱によって給湯サイクルの圧
縮前の作動媒体及びこの給湯サイクルによって加熱され
る給湯用水を予熱するようなサイクル構成にしている。 この結果冷暖房サイクルによって空調が行われ、また給
湯用水は冷暖房サイクルによって予熱された後給湯サイ
クルによって十分高い給湯温度まで加熱される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで最近の空気調
和機では、快適性の向上に対する要求が非常に強くなっ
ているが、これは省エネルギと両立する形で満足させる
必要がある。しかし上記した従来の二元冷凍サイクルは
、主に十分高い給湯温度を得ることを目的としたもので
あり、空調における快適性と省エネルギの両立について
は特に考慮されていない。
【0007】空調方式には、前述のように、気流方式、
輻射方式等の種々の方式があり、さらに各空調方式に適
した温度レベルがある。従って、異なる温度レベルを持
つ複数の空調方式を適当に組み合わせることにより、快
適性と省エネルギを同時に実現させることが可能になる
【0008】本発明の課題は、異なる温度レベルを持つ
複数の空調方式を組み合わせて、暖房運転、冷房運転及
び除湿運転等において快適性を向上させるとともにエネ
ルギ消費を低減するにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る空気調和機は、第一圧縮機、室内側に
設ける第一利用側熱交換器、第一絞り装置、第一結合熱
交換部等を順次接続した第一冷凍サイクルと、第二圧縮
機、第二結合熱交換部、第二絞り装置、室内側に設ける
第二利用側熱交換器、第三絞り装置、室外側熱交換器等
を順次接続した第二冷凍サイクルのそれぞれ独立した二
つの冷凍サイクルを、第一結合熱交換部と第二結合熱交
換部が互いに熱交換するカスケード熱交換器を介して結
合したサイクル構成にしたものである。
【0010】さらに本二元冷凍サイクルにおいて、冷媒
側と水やブライン等の第二媒体とで熱交換する中間熱交
換器を第二絞り装置と第三絞り装置を結ぶ冷媒配管に介
装し、該中間熱交換器を介して単数または複数の第二利
用側熱交換器を第二冷凍サイクルに結合すると共に、こ
の第二利用側熱交換器に前記第二媒体を循環させるよう
なサイクル構成にしたものである。
【0011】また上記目的を達成するために、本発明に
係る二元冷凍サイクルでは、前記と同様な構成の第一冷
凍サイクルと、第二圧縮機、第二結合熱交換部、第二絞
り装置、室外側熱交換器等を順次接続した第二冷凍サイ
クルのそれぞれ独立した二つの冷凍サイクルを、前記第
一結合熱交換部、前記第二結合熱交換部及び水やブライ
ン等の第二媒体が互いに熱交換するような構成のカスケ
ード熱交換器を介して結合すると共に、この第二媒体を
循環させるようにした単数または複数の第二利用側熱交
換器を前記カスケード熱交換器に接続したサイクル構成
にしたものである。
【0012】
【作用】以上述べた二つの利用側熱交換器を設けた二元
冷凍サイクルにおいて、第一冷凍サイクル及び第二冷凍
サイクルを運転することにより、第一利用側熱交換器、
第二利用側熱交換器のそれぞれを、快適性及び省エネル
ギの点から、採用する空調方式に適した(異なる)温度
レベルに制御する。
【0013】第二冷凍サイクルに設けられた第二利用側
熱交換器の前後に配置された絞り装置は、一方の絞り装
置を全開し、他方を絞り装置として動作させることによ
り、該第二利用側熱交換器を絞り装置の上流側にするか
下流側にするかの選択を可能にしている。第二利用側熱
交換器を絞り装置の上流側にした場合、該第二利用側熱
交換器を放熱器として動作させることができ、第二利用
側熱交換器を絞り装置の下流側にした場合、該第二利用
側熱交換器を吸熱器として動作させることができる。
【0014】ここで例えば第一利用側熱交換器を気流空
調ユニット、第二利用側熱交換器を輻射空調ユニットと
して使用する場合を考える。
【0015】まず暖房運転時には、第二冷凍サイクルを
、第二結合熱交換部及び第二利用側熱交換器が低温側の
放熱器、室外側熱交換器が低温側の吸熱器となるように
運転し、第一冷凍サイクルを、第一結合熱交換部が高温
側の吸熱器、第一利用側熱交換器が高温側の放熱器とな
るように運転することにより、輻射空調ユニットに比べ
て気流空調ユニットのほうの温度を高くする。
【0016】また冷房運転時には、第一冷凍サイクルを
、第一結合熱交換部が低温側の放熱器、第一利用側熱交
換器が低温側の吸熱器となるように運転し、第二冷凍サ
イクルを、室外側熱交換器が高温側の放熱器、第二利用
側熱交換器が高温側の吸熱器あるいは放熱器、第二結合
熱交換部が高温側の吸熱器となるように運転することに
より、輻射空調ユニットに比べて気流空調ユニットのほ
うの温度を低くする。さらに除湿運転時には、第一冷凍
サイクルを、第一結合熱交換部が低温側の放熱器、第一
利用側熱交換器が低温側の吸熱器となるように運転し、
第二冷凍サイクルを、室外側熱交換器が高温側の放熱器
、第二利用側熱交換器が高温側の放熱器、第二結合熱交
換部が高温側の吸熱器となるように運転すると共に、気
流空調ユニットの風量を減らすことにより、気流空調ユ
ニットで湿気をとり輻射空調ユニットで気温低下を防止
する。
【0017】第二絞り装置と第三絞り装置を結ぶ冷媒配
管に介装された中間熱交換器を介して第二冷凍サイクル
に接続された第二利用側熱交換器は、第二絞り装置と第
三絞り装置を結ぶ冷媒配管に直接介装された第二利用側
熱交換器と同様の放熱もしくは吸熱動作をするが、熱媒
体として第二冷凍サイクルに充填されている冷媒を用い
なくてもよい。
【0018】第一冷凍サイクルと第二冷凍サイクルを結
合するカスケード熱交換器を、第一結合熱交換部と第二
結合熱交換部が熱交換するとともに、第一結合熱交換部
及び第二結合熱交換部が第二媒体と熱交換するように構
成すると、該第二媒体を第一結合熱交換部の温度と第二
結合熱交換部の温度の中間の温度として取り出すことが
でき、第二媒体が循環される第二利用側熱交換器は、第
一利用側熱交換器よりも低い放熱温度もしくは高い吸熱
温度で動作する。
【0019】以上の結果、本二元冷凍サイクル構成及び
本運転方法により、快適性及び省エネルギを同時に達成
することが可能となる。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面により詳細に説
明する。
【0021】図1〜図4は本発明による第1の実施例を
示す図であり、このうち図1は室内側に二つの利用側熱
交換器を設けた、冷房運転、暖房運転及び除湿運転等を
行うことが出来る二元冷凍サイクルの構成図、図2は、
図1のサイクル構成における暖房運転時のモリエル線図
、図3は冷房運転時のモリエル線図、図4は除湿運転時
のモリエル線図である。
【0022】図1において、第一圧縮機1と、該第一圧
縮機1の吐出側に接続されて冷房と暖房等の運転状態を
切り換える第一四方弁2と、該第一四方弁2に一端を接
続され室内側に配置された第一利用側熱交換器3と、該
第一利用側熱交換器3の他端に接続された第一絞り装置
4と、該第一絞り装置4に一端を接続され他端を前記第
一四方弁2に接続された第一結合熱交換部5と、前記圧
縮機の吸入側と前記第一四方弁2を結ぶ冷媒配管に介装
され圧縮機への液戻りを防止する第一アキュムレータ6
とは順次冷媒配管によって接続されて第一冷凍サイクル
を形成している。また第二圧縮機7と、該第二圧縮機7
の吐出側に接続された第二四方弁8と、該第二四方弁8
に一端を接続された第二結合熱交換部9と、該第二結合
熱交換部9の他端に接続され全開及び両方向流れの絞り
制御が可能な多機能の第二絞り装置10と、該第二絞り
装置10に一端を接続され室内側に配置された第二利用
側熱交換器11と、該第二利用側熱交換器11の他端に
接続され全開及び両方向流れの絞り制御が可能な多機能
の第三絞り装置12と、該第三絞り装置12に一端を接
続され他端を前記第二四方弁8に接続された室外側熱交
換器13と、前記第二圧縮機7の吸入側と前記第二四方
弁8を結ぶ冷媒配管に介装された第二アキュムレータ1
4とは、順次冷媒配管によって接続されて第二冷凍サイ
クルを形成しいる。さらに第一結合熱交換部5と第二結
合熱交換部9とが互いに熱交換可能に結合されてカスケ
ード熱交換機15を形成し、これら全体で本発明の二元
冷凍サイクルを構成している。前記第一四方弁2は、第
一圧縮機1の吐出側と第一結合熱交換部5を連通すると
同時に第一利用側熱交換器とアキュムレータ6を連通す
るか、第一圧縮機1の吐出側と第一利用側熱交換器を連
通すると同時に第一結合熱交換部5とアキュムレータ6
を連通するように切換可能になっている。同様に、前記
第二四方弁8は、第二圧縮機7の吐出側と室外側熱交換
器13を連通すると同時に第二結合熱交換部9とアキュ
ムレータ14を連通するか、第二圧縮機7の吐出側と第
二結合熱交換部9を連通すると同時に室外側熱交換器1
3とアキュムレータ14を連通するように切換可能にな
っている。
【0023】以上のサイクル構成により、四方弁2、8
の切り換え及び絞り装置4、10、12の絞り制御によ
り、各熱交換器の温度レベルを適当に切り換えて、暖房
、冷房、除室等の各運転を行うことができる。以下、図
2から図4の各モリエル線図を参照しながら各運転状態
を説明する。
【0024】まず暖房運転時には、図1及び図2におい
て、第二冷凍サイクルでは、第二絞り装置10を全開、
第三絞り装置を適当に絞った状態にする。A2点の冷媒
は、第二圧縮機7で圧縮されてB2点の高温高圧ガスに
なり、B2点の高温高圧ガスは第二四方弁8を通過しつ
つ冷却されてC2点に移行する。C2点の高温高圧ガス
は第二結合熱交換部9で過熱域から飽和域にわたって放
熱・凝縮してD2点に移行し、さらに第二利用側熱交換
器11に入ってD2点からE2点のように飽和域から過
冷却域にかけて放熱する。次に第三絞り装置12に入り
、E2点から減圧・膨張してF2点に移った後、室外側
熱交換器13に入りF2点からG2点のように吸熱・蒸
発し、さらに第二四方弁8、第一アキュムレータ14を
通ってA2点の過熱状態になって第二圧縮器7に吸い込
まれる。又第一冷凍サイクルでは、第一絞り装置4が適
当に絞られ、冷媒は、第一圧縮機1でA1点からB1点
のように高温高圧ガスに圧縮された後、第一四方弁2で
B1点からC1点、第一利用側熱交換器3でC1点から
E1点のように過熱域から飽和域、過冷却域にわたって
放熱・凝縮する。次に第一絞り装置4に入りE1点から
F1点のように減圧・膨張した後、第一結合熱交換部5
に入ってF1点からG1点のように吸熱・蒸発し、さら
に第一四方弁2、第一アキュムレータ6を通ってA1点
の過熱状態になって第一圧縮器1に吸い込まれる。また
この場合、カスケード熱交換器15では第二結合熱交換
部9で放熱された熱量が第一結合熱交換部5で吸熱され
る。
【0025】以上より、蒸発器となる第二冷凍サイクル
の室外側熱交換器13で吸熱された熱量は、二分され、
一方は低温側凝縮器となる第二利用側熱交換器11で室
内に放熱され、他方は結合熱交換器15を介して第一冷
凍サイクルに入りここでさらに高温にされて第一利用側
熱交換器3から室内に放熱されることになり、第一利用
側熱交換器3を高温側の暖房源、第二利用側熱交換器1
1を低温側の暖房源として利用することが可能になる。
【0026】ところで代表的な暖房方式としては温風暖
房と輻射暖房があり、さらに輻射暖房の代表例として床
暖房がある。温風暖房で快適な温度レベルは約40゜C
以上の吹き出し温度、床暖房で快適な温度レベルは約2
0〜30゜Cの床面温度であり、それぞれ異なった温度
レベルとなる。又温風暖房は通常の暖房時以外で例えば
寒い室外から帰って急速に暖房したいような場合にも有
効であり、床暖房は頭寒足熱のような快適な暖房状態を
つくるのに有効である。
【0027】従って本実施例では、図1のサイクル構成
と上述の運転方法により、第一利用側熱交換器3を温風
暖房方式、第二利用側熱交換器11を床暖房方式として
使用し、さらには両者を組み合わせて使用することによ
り、快適牲を向上できる空気調和機を実現することがで
きる。
【0028】次に、本実施例の二元冷凍サイクルにおけ
る暖房運転でのサイクルのエネルギ効率を表す 暖房動
作係数=(暖房能力)/(圧縮機入力)を、1台の圧縮
機で室外側熱交換器13の蒸発圧力から第一利用側熱交
換機3の凝縮圧力まで圧縮し、図2中の破線で示したモ
リエル線図(A’点→B’点→E’点→F’点→A’点
と変化)を描く基本的な一元冷凍サイクルの場合(サイ
クル構成の図示は省略)と比較する。
【0029】両者の暖房能力を等しいとすると、本実施
例の二元冷凍サイクルの暖房能力Qhは、第一利用側熱
交換器3の暖房能力Qh1と第二利用側熱交換器11の
暖房能力Qh2との和であり、図2において、Qh1の
ために第一圧縮機1及び第二圧縮機7でA2点からB1
点まで圧縮し、Qh2のために第二圧縮機7がA2点か
らB2点まで圧縮する。これに対して基本的な一元冷凍
サイクルでは、暖房能力Qh’=Qh=Qh1+Qh2
 におけるQh1及びQh2の両方に対して1台の圧縮
機がA’点からB’点まで圧縮する必要がある等により
、一般的には、Qh2に対してA2点からB2点まで圧
縮すればよかった上記二元冷凍サイクルに比べて、圧縮
機入力が多くなる。
【0030】この結果、本実施例は、基本的な一元冷凍
サイクルに比べて、圧縮機入力を低減でき、さらには暖
房動作係数を向上することができる。この効果は、一般
的に室外側熱交換器13の蒸発圧力に対する第一利用側
熱交換機3の凝縮圧力の圧力比が大きくなるほど増大す
る。また又本実施例の二元冷凍サイクルでは、高温・高
圧サイクル側のB1点で表される第一圧縮機1の吐出冷
媒温度は一元冷凍サイクルにおけるB’点で表される圧
縮機の吐出冷媒温度に比べて低くなり、冷媒や冷凍機油
の劣化防止さらには圧縮機の信頼牲向上を図ることがで
きる。
【0031】なお以上の説明において輻射暖房として床
暖房を考えたが、これに限らず、輻射面として壁、天井
、パネル等種々の面を考えることができ、床の場合と同
様に、それぞれに適した温度レベルに設定することによ
り快適性や省エネルギを実現することが可能になる。
【0032】従って以上述べたように、図1及び図2の
実施例においては、異なる複数の空調方式をそれぞれに
適した温度レベルに制御して複合使用することにより、
暖房運転時に快適性の向上及びと省エネルギを同時に実
現することが可能になる。
【0033】次に冷房運転時には、図1及び図3におい
て、第一冷凍サイクルでは、第一絞り装置4が適当に絞
られる。冷媒は、第一圧縮機1でH1点からI1点のよ
うに高温高圧ガスに圧縮された後、第一四方弁2でI1
点からJ1点、第一結合熱交換部5でJ1点からK1点
のように過熱域から飽和域、過冷却域にわたって放熱・
凝縮する。次に第一絞り装置4に入りK1からL1点の
ように減圧・膨張した後、第一利用側熱交換器3に入っ
てL1点からN1点のように吸熱・蒸発し、さらに第一
四方弁2、第一アキュムレータ6を通ってH1点の過熱
状態になって第一圧縮機1に吸い込まれる。又第二冷凍
サイクルでは、第三絞り装置12が適当に絞られ、第二
絞り装置10が全開される。冷媒は、第二圧縮機7でH
2点からI2点のように高温高圧ガスに圧縮された後、
第二四方弁8でI2点からJ2点、室外側熱交換器13
でJ2点からK2点のように過熱域から凝縮域、過冷却
域にわたって放熱・凝縮する。次に第三絞り装置12に
入りK2点からL2点のように減圧・膨張した後、第二
利用側熱交換器11に入りL2点からM2点まで吸熱・
蒸発し、さらに第二結合熱交換部9に入りM2点からN
2点まで吸熱・蒸発し、このあと第二四方弁8、第二ア
キュムレータ14を通ってH2点の過熱状態になって第
二圧縮機7に吸い込まれる。この結果、第一冷凍サイク
ルにおける第一利用側熱交換器3での吸熱量は、カスケ
ード熱交換器15において第一結合熱交換部5から放熱
されたあと第二結合熱交換部9で吸熱されて第二冷凍サ
イクル内に入り、さらに第二利用側熱交換器11での吸
熱量と一緒になって室外側熱交換器13から外気中へ放
熱される。
【0034】以上より、本実施例においては、第一冷凍
サイクルでの第一利用側熱交換器3が低温側の蒸発器、
第二冷凍サイクルでの第二利用側熱交換器11が高温側
の蒸発器となり、第一利用側熱交換器3を低温側の冷房
源、第二利用側熱交換器11を高温側の冷房源として利
用することが可能になる。
【0035】ところで代表的な冷房方式としては冷風冷
房及び天井冷却・壁面冷却・輻射パネル等の輻射冷房が
あるが、それらの適切な冷媒の蒸発温度レベルは、それ
ぞれ5〜15℃位の間、15〜30℃位の間であり、異
なっている。又輻射冷房では、水処理の点から冷却面に
結露しないようにする必要がある。
【0036】したがって、図1において、第一利用側熱
交換器3を冷風方式の低温側蒸発器、第二利用側熱交換
器11を輻射方式の高温側蒸発器として利用することに
より、上記の各方式に適した温度レベルを実現すること
が出来る。又冷風方式の第一利用側熱交換器3で除湿し
て冷房区画の空気中の湿度を下げることができ、さらに
第二利用側熱交換器11の温度は第一利用側熱交換器3
の温度より高いため、輻射方式の第二利用側熱交換器表
面への結露を防止することが出来る。
【0037】以上より図1及び図3の実施例では、冷房
運転においても冷風と輻射冷却の組合せにより不快な冷
風を体に当てずに冷房・除湿を行って快適な冷房状態を
作ることができる。またさらには暑い室外から帰って急
速に涼みたい場合等では冷風を体に当てて涼むことがで
きることから、通常時及び過渡時を含めて快適冷房を実
現できる空気調和機とすることができる。
【0038】次に本実施例における冷房運転でのサイク
ルのエネルギ効率を表わす 冷房動作係数=(冷房能力
)/(圧縮機入力)を、暖房運転の場合と同様に、1台
の圧縮機で第一利用側熱交換器3の蒸発圧力から室外側
熱交換器13の凝縮圧力まで圧縮し、図3中の破線で示
したモリエル線図(H’点→I’点→K’点→L’点→
H’点と変化)を描く基本的な一元冷凍サイクルの場合
(サイクル構成の図示は省略)と比較する。
【0039】両者の冷房能力を等しいとすると、本実施
例の二元冷凍サイクルの冷房能力Qcは、第一利用側熱
交換器3での冷房能力Qc1と第二利用側熱交換器11
での冷房能力Qc2との和であり、また図3において、
Qc1のために第一圧縮機1及び第二圧縮機7がH1点
からI2点まで圧縮し、Qc2のために第二圧縮機7が
H2点からI2点まで圧縮する。これに対して基本的な
一元冷凍サイクルでは、冷房能力 Qc’=Qc=Qc
1+Qc2におけるQc1及びQc2の両方に対して1
台の圧縮機がH’点からI’点まで圧縮する必要がある
等により、一般には、Qc2に対してH2点からI2点
まで圧縮すれば良かった本発明の上記二元冷凍サイクル
に比べて、圧縮機入力が多くなる。
【0040】この結果、本実施例は、冷房運転において
も、基本的な一元冷凍サイクルに比べて、圧縮機入力を
低減でき、さらには冷房動作係数を向上することができ
る。この効果は、一般的に第一利用側熱交換器3の蒸発
圧力に対する室外側熱交換器13の凝縮圧力の圧力比が
大きくなるほど増大する。また本二元冷凍サイクルにお
いては、高温・高圧サイクル側のI2点で表わされる第
二圧縮機7の吐出冷媒温度は、一元冷凍サイクルにおけ
るI’点で表わされる圧縮機の吐出冷媒温度より低くな
り、冷媒や冷凍機油の劣化防止さらには圧縮機の信頼性
向上を図ることができる。
【0041】また冷房運転において、第一冷凍サイクル
は上記と同様に運転し、第二冷凍サイクルは、第二絞り
装置10及び第三絞り装置12をそれぞれ適当に絞って
運転することにより、第二利用側熱交換器11の蒸発温
度を必要に応じてきめこまかく制御することができる。
【0042】さらにまた冷房運転において、第一冷凍サ
イクルは上記と同様に運転し、第二冷凍サイクルは、第
三絞り装置12を全開あるいは多少絞り、第二絞り装置
10を適当に絞って、室外側熱交換器13及び第二利用
側熱交換器11が凝縮器から過冷却器、第一結合熱交換
部9が蒸発器となるようにしてもよい。すなわち図3の
モリエル線図の第二冷凍サイクルにおいて、冷媒は、室
外熱交換器13でJ2点からK2点まで冷却されたあと
、第三絞り装置12を全開にした場合には第二利用側熱
交換器11に入ってK2点からO2点まで冷却されて十
分過冷却された状態になり、第三絞り装置12を多少絞
った場合にはここでK2点からK3点まで減圧・膨張し
たあと第二利用側熱交換器11に入ってK3点からO3
点まで冷却される。またこの時、第二利用側熱交換器1
1は、前者では過冷却域が長くなることから、後者では
多少減圧されることから、第二利用側熱交換器11の温
度は、室外熱交換器13より低くなる。次に第二絞り装
置でO2点からP2点あるいはO3点からP2点まで減
圧・膨張された後、第二結合熱交換部9に入りP2点か
らN2点まで吸熱・蒸発する。この結果、本絞り制御方
法は、第二冷凍サイクルにおいて、凝縮器を十分大きく
して放熱性能を大きく向上させたことに相当し、前述の
第三絞り装置12を適当に絞り、第二絞り装置10を全
開とした絞り制御方法の場合に比べて、凝縮圧力の低下
(図3のモリエル線図では、便宜上、同一の凝縮圧力及
び蒸発圧力としてある)あるいは冷媒循環量の減少等を
図ることができ、圧縮機入力を低減して冷房動作係数の
向上ひいては省エネルギを達成することが可能となる。
【0043】この第二利用側熱交換器11も放熱器とす
る絞り制御方法は、例えば第二利用側熱交換器11を床
面に組み込んで使用する場合等では、冷房快適性の向上
にも効果がある。
【0044】すなわち冷房状態において、立っている人
や椅子に座っている人にとっての適切な床面温度は、1
9〜28℃位であるが、座ったり寝転んだ場合の適切な
適切な温度はさらに高くなる。こうした温度は、第三絞
り装置12を絞って第二利用側熱交換器11を吸熱器あ
るいは放熱器としたり、第三絞り装置12を全開にして
第二利用側熱交換器11を放熱器とする絞り制御方法を
適当に使いわけることによって実現できる。また第二利
用側熱交換器11を放熱器とした場合、その温度は前述
のように室外熱交換器13より低く、しかも熱は室内と
床下に放熱される(各放熱割合は床の構造によって調整
できる)。
【0045】さらに気流空調だけの場合には、一般に冷
気が下方に移動して床付近が冷えすぎるという問題があ
る。これに対し、吸熱器とした第一利用側熱交換器3を
室内上方に取り付けて冷風ユニットとして使用し、放熱
器とした第二利用側熱交換器11を床暖房ユニットとし
て使うことにより、床付近の冷えすぎの無い快適な冷房
状態を実現でき、例えば昼寝をするときなどにも床面を
快適な(温度)状態にできる。
【0046】従って、以上述べた図1及び図3の実施例
においては、異なる複数の空調方式をそれぞれに適した
温度レベルに制御して複合使用することにより、冷房運
転の場合にも快適性の向上及び省エネルギを図ることが
できる。
【0047】次に除湿運転の場合には、第一冷凍サイク
ル及び第二冷凍サイクルとも冷媒の流れ方向を冷房運転
と同じにし、さらに第一冷凍サイクルにおいて第一絞り
装置4を十分に絞り、第二冷凍サイクルにおいて第三絞
り装置12を全開あるいは多少絞り、第二絞り装置10
を十分に絞ることにより、第一利用側熱交換器3を除湿
するのに十分低温の吸熱器、第二利用側熱交換器11を
放熱器として作用させる。また第一利用側熱交換器3は
、一般に気流ユニットとしてその風量を大幅に少なくす
る。
【0048】この場合のモリエル線図は、(温度レベル
は異なるが、前記冷房運転で第三絞り装置12を全開あ
るいは多少絞って第二利用側熱交換器11を放熱器とし
た場合と同様で)図4のようになる。すなわち、第一冷
凍サイクルでは、冷媒は、圧縮機でS1点からT1点、
第一四方弁2でT1点からU1点、第一結合熱交換部5
でU1点からW1点、第一絞り装置4でW1点から十分
絞られたX1点まで変化した後、第一利用側熱交換器3
において十分低温状態でX1点からY1点まで吸熱して
室内の除湿(及び冷房)を行い、さらに第一四方弁2及
びアキュムレータ6を通ってでY1点からS1点と変化
した後、再び第一圧縮機1に吸い込まれる。また第二冷
凍サイクルでは、冷媒は、第二圧縮機7でS2点からT
2点、第二四方弁8でT2点からU2点、室外側熱交換
器13でU2点からV2点と変化し、次に、第三絞り装
置12を全開とした場合には、第二利用側熱交換器11
でV2点からW2点まで放熱して室内を加熱したあと第
二絞り装置10でW2点からX2点と変化し、第三絞り
装置12を多少絞った場合には、ここでV2点からV3
点まで絞られたあと第二利用側熱交換器11でV3点か
らW3点まで放熱して室内を加熱しさらに第二絞り装置
10でW3点からX2点まで絞られる。この後、両者の
場合とも第二結合熱交換部9でX2点からY2点、第二
四方弁8及びアキュムレータ14でX2点からS2点ま
で変化した後、再び第二圧縮機7に吸い込まれる。
【0049】以上の結果、第一利用側熱交換器3により
十分な除湿を行うと同時に冷えすぎを第二利用側熱交換
器11で温めることにより、冷えすぎの無い快適な除湿
運転を行うことができる。
【0050】特別な運転方法として、第一利用側熱交換
器3を暖房に用い、第二利用側熱交換器11を冷房に用
いる方法がある。この場合、第一四方弁4は第一圧縮機
1の吐出側と第一利用側熱交換器3を連通するとともに
、アキュムレータ6と第一結合熱交換部5を連通するよ
うに操作され、第一絞り装置4は適当に絞られる。この
状態で、第一圧縮機が吐出する高温の冷媒蒸気は第一利
用側熱交換器3で熱を放出して凝縮液化し、第二絞り装
置4を通過しつつ膨張したのち、第一結合熱交換部5で
吸熱・蒸発し、冷媒蒸気となって第一圧縮機に吸い込ま
れる。一方、第二四方弁8は第二圧縮機7の吐出側と第
二結合熱交換部9を連通するとともに、アキュムレータ
14と室外側熱交換器13を連通するように操作され、
第二絞り装置10は適当に絞られ、第三絞り装置12は
全開される。この状態で第二圧縮機7が吐出する高温の
冷媒蒸気は第二結合熱交換部9で放熱して凝縮液化し、
第二絞り装置10を通過しつつ膨張したのち、第二利用
側熱交換器11で吸熱・蒸発し、室外側熱交換器13を
通過してさらに吸熱したうえで第二圧縮機7に吸い込ま
れる。このような運転方法は、例えばコンピュータ室の
ように、年間を通じて冷房運転を行う区画と、季節に応
じて冷暖房を切り替える区画とを組み合わせて空調を行
う場合に効果的である。
【0051】図5は本発明の第2の実施例であって、こ
のような運転方法をとる場合を考慮した装置構成の例を
示し、第二利用側熱交換器11A,11B,11C,1
1Dの一端はそれぞれ止め弁31A,31B,31C,
31Dを介して第二絞り装置10に接続され、他端は第
三絞り装置12に接続されている。このような構成とす
ることにより、冷房すべき第二利用側熱交換器に接続さ
れた止め弁を開いて冷媒を供給し、余分の液冷媒は、調
整弁31Eを経て室外側熱交換器13に送りこんで蒸発
させることができる。
【0052】次に、図6は本発明に係る第3の実施例で
ある二元冷凍サイクル構成の一部分を示す図で、図1の
実施例における一点鎖線で囲まれた部分を変更した例で
あり、ほかの部分は図1と同一である。図6においては
、第2絞り装置10と第3絞り装置12の間の冷媒配管
に形成された冷媒側熱交換部17と、該冷媒側熱交換部
17と組み合わされて熱交換する水やブライン等の第二
媒体側熱交換部18とが中間熱交換器16を構成し、前
記第二媒体側熱交換部18には第二媒体を循環させるた
めのポンプ19と第二媒体を循環させて熱交換を行う構
造の室内側に設ける第二利用側熱交換器20が接続され
ている。さらに図1と同一番号を付けたものは同一機能
のものを示す。
【0053】以上の構成により、図6の実施例では、暖
房、冷房、除湿の各運転において、冷媒サイクル側では
、第1冷凍サイクルの第一四方弁2、第一絞り装置4、
及び第二冷凍サイクルの第二四方弁8(以上図示省略)
、第二絞り装置10、第三絞り装置12を図1の実施例
と同様に制御する。この結果、暖房、冷房、除湿の各運
転において、図6における第一利用側熱交換器3、第一
結合熱交換部5、第二結合熱交換部9、室外側熱交換器
13(以上図示省略)のサイクル状態は、図1の実施例
と同様になり、さらに中間熱交換器16の冷媒側熱交換
部17のサイクル状態も図1の第二利用側熱交換器11
と同様になる。こうした運転状態において、ポンプ19
を運転して第二媒体を第二利用側熱交換器20に循環さ
せることにより、第二利用側熱交換器20に図1の第二
利用側熱交換器11と同様の作用を行わせることができ
る。
【0054】なお図6の実施例では、ポンプ19の運転
を止めることにより、必要に応じて第一利用側熱交換器
3のみを利用した空調運転を行うことができる。
【0055】以上の結果、図6の実施例も、暖房、冷房
、除湿等の各運転において、快適性や省エネルギの点で
図1の実施例と同等の効果を得ることができる。
【0056】さらに図6の実施例において、中間熱交換
器16を室外においてポンプ19の運転を止める場合を
考える。この場合、暖房運転時に、第二絞り装置10を
適当に絞り第三絞り装置12を全開にすることにより、
中間熱交換器16の冷媒側熱交換部17を室外側蒸発器
として利用でき、外気からの吸熱性能の向上により暖房
能力の増大あるいは省エネルギを図ることができる。ま
た冷房運転時にも第二絞り装置10を適当に絞り第三絞
り装置12を全開にすることにより、冷媒側熱交換部1
7を室外側凝縮器として利用でき、外気への放熱性能の
向上により冷房能力の向上あるいは省エネルギを図るこ
とができる。
【0057】さらに図7は、本発明の第4の実施例であ
る二元冷凍サイクル構成の一部分を示す図で、図6の二
点鎖線で囲まれた部分において第二利用側熱交換器を複
数にした場合の例であり、ほかの部分の構成は図6ある
いは図1と同一である。図7においては、第2絞り装置
10と第3絞り装置12の間の冷媒配管に形成された冷
媒側熱交換部22と、該冷媒側熱交換部22と組み合わ
されて熱交換を行う第二媒体側熱交換部23、26とが
中間熱交換器21を構成し、前記第二媒体側熱交換部2
3、26にそれぞれ第二媒体循環用のポンプ24、27
及び第二利用側熱交換器25、28が接続されている。 第二媒体側熱交換部23と第二媒体循環用のポンプ24
と第二利用側熱交換器25は閉ループの独立した1番目
の第二利用側空調ユニットを形成し、第二媒体側熱交換
部26と第二媒体循環用のポンプ27と第二利用側熱交
換器28は閉ループの独立した2番目の第二利用側空調
ユニットを形成している。
【0058】以上の構成においては、1番目、2番目の
各第二利用側空調ユニットを、それぞれ独立して、図6
における第二媒体側熱交換部18、ポンプ19、第二利
用側熱交換器20からなる一組の空調ユニットと同様に
動作させることができる。
【0059】また図7(あるいは図6)のように、中間
熱交換器を設けてここで冷媒と第二媒体を熱交換させ、
さらに第二媒体を第二利用側熱交換器に循環させる方式
の場合には、第二利用側熱交換器25、28の数を増や
しても冷媒側熱交換部22の大きさはそれほど大きくす
る必要が無いため必要冷媒量がそれ程増えない。なおこ
れまでの説明では第一利用側熱交換器3を複数にする場
合については述べなかったが、一般的に知られているマ
ルチサイクルとしたり図7や図10(後述)に示す実施
例のように第二媒体を流す方式にすることにより第一利
用側熱交換器3も複数にすることができる。従って図7
(あるいは図6)の実施例は、第一利用側熱交換器及び
第二利用側熱交換器を含めて、複数の利用側空調ユニッ
トを設けたいわゆる多温度のマルチタイプ空気調和機を
比較的容易に構築することができる。さらに図7の実施
例でも、快適性や省エネルギの点で、図1や図6と同様
の効果が得られる。
【0060】なお図7においては、第二利用側熱交換器
を2個設ける構成としたが、これに限らず3個以上設け
ることも可能で、この場合にも同様の効果が得られるこ
とは勿論である。
【0061】ところでこれまでに述べた図1、図6、図
7の実施例では、第二冷凍サイクルの第二絞り装置及び
第三絞り装置として全開及び両方向流れの絞り制御が可
能な多機能膨張弁を想定して説明してきたが、これに限
らず、より構造の簡単な絞り装置を用いても同様な効果
を得ることが可能である。
【0062】図8は、図1や図6、図7における第二冷
凍サイクルの第二絞り装置10及び第三絞り装置12に
対して、絞りに構造の簡単なキャピラリチューブを用い
た場合の第二絞り装置及び第三絞り装置の構成を示す図
である。この図の絞り装置は、キャピラリーチューブ2
9と二方弁30を並列で対に接続した構成を持ち、二方
弁30を開くと全開状態になり、二方弁30を閉じると
キャピラリーチューブによる絞り制御を行うことができ
る。この結果、図8の絞り装置は、多機能膨張弁を用い
た場合ほど微調整の絞り制御はできないが、比較的簡単
な絞り構造及び絞り制御方法により全開及び両方向流れ
の絞り制御を行うことができ、図1や図6、図7の実施
例において快適性や省エネルギを実現することができる
【0063】また図8の実施例において、キャピラリチ
ューブ29のかわりに通常の膨張弁(図示せず)を二方
弁30と並列で対に接続して用いることも可能である。 この場合には、キャピラリチューブを用いた場合に比べ
て、構造は多少複雑になるが微調整の絞り制御ができ、
図1や図6、図7において快適性や省エネルギを実現す
ることができる。
【0064】なお図1(及び図6、図7)における第一
絞り装置としては、キャピラリチューブ、膨張弁、多機
能膨張弁等、適当なものを用いることが出来る。次に、
図9は、本発明に係る第5の実施例である二元冷凍サイ
クルの構成図であり、本実施例が図1にに示された実施
例と異なるのは、第三絞り装置12と第二利用側熱交換
器を無くして第二絞り装置10と室外側熱交換器13を
直接接続するとともに、カスケード熱交換器15に代え
て、水やブライン等の第二媒体45と第一結合熱交換部
41と第二結合熱交換部42とが互いに熱交換するよう
な構造のカスケード熱交換器44を設け、該カスケード
熱交換器44の第二媒体45を収容する区画と室内側に
設ける第二利用側熱交換器47をポンプ46を介して接
続し、ポンプ46により第二媒体45をカスケード熱交
換器44と第二利用側熱交換器47に循環させるような
構成にした点である。図1に示された実施例と同様の機
能のものは、同一番号を付けて説明は省略する。
【0065】第5の実施例では、以上の構成により、暖
房運転時には、高温側となる第一冷凍サイクルを、第一
絞り装置4を適当に絞って、第一利用側熱交換器3が放
熱器、第一結合熱交換部41が吸熱部となるようにし、
低温側となる第二冷凍サイクルを、第二絞り装置10を
適当に絞って、第二結合熱交換部42が放熱部、室外側
熱交換器13が吸熱器となるようにし、図1の実施例と
同様、図2の実線で示すようなモリエル線図を描かせる
ように運転する。この結果、カスケード熱交換器44内
の第二媒体45の温度は、第一結合熱交換部41の温度
(蒸発温度;低温側)と第二結合熱交換部42の温度(
凝縮温度;高温側)の間になる。従って、この第二媒体
45をポンプ46により第二利用側熱交換器47に循環
させることにより、図1の実施例と同様に、第二利用側
熱交換器47を低温側の暖房ユニット(例えば輻射ユニ
ット)とし、さらに第一利用側熱交換器3を高温側の暖
房ユニット(例えば気流ユニット)として、両者を組み
合わせて使用することにより、快適性の向上及び省エネ
ルギを実現することができる。
【0066】さらに図9の実施例では、暖房時に次のよ
うな運転モードも可能である。
【0067】(1)第一冷凍サイクル停止、第二冷凍サ
イクル暖房運転、ポンプ46運転;第2利用側熱交換器
47のみによって暖房を行う。また第二利用側熱交換器
47を床面に組み込んで床暖房ユニットとして使用する
場合等では、快適性や省エネルギに効果がある。
【0068】(2)第二冷凍サイクル停止、第一冷凍サ
イクル冷房運転、ポンプ46運転;例えば第一利用側熱
交換器3を上方に取り付ける気流ユニット、第二利用熱
交換器47を床面に組み込む輻射ユニットとして使用し
た場合には、トータルとしては暖房能力を発揮できない
が、上方に溜った熱を気流ユニットで吸収して輻射ユニ
ットから床面付近に放出することにより、上下方向の温
度分布を改善して頭寒足熱の快適な状態を実現できる。
【0069】(3)ポンプ46停止、第一冷凍サイクル
及び第二冷凍サイクル暖房運転;第一利用側熱交換器3
のみを用いた暖房運転であり、室外側熱交換器13の蒸
発圧力に対する第一利用側熱交換器3の凝縮圧力の圧力
比が大きい場合等では、省エネルギ効果がある。
【0070】以上のように、これらの運転モードでも、
使い方によっては暖房時に快適性の向上や省エネルギを
実現できる。
【0071】なお図9における第二絞り装置10として
は、キャピラリチューブ、膨張弁、多機能膨張弁等、適
当なものを用いることができる。
【0072】ところで、前記暖房運転においては主に室
外側熱交換器13に霜が付くが、本実施例では、良好な
除霜運転を行うことができる。すなわち図9において室
外側熱交換器13に霜が付いた時には、第二冷凍サイク
ルを冷房運転の状態に切り換えて、第二結合熱交換部4
2を蒸発器、室外側熱交換器13を凝縮器にする。この
時、カスケード熱交換器44内の第二媒体45は蓄熱剤
の役目を果たすことになり、第二結合熱交換部42でカ
スケード熱交換器44内の第二媒体45から吸収された
熱及び圧縮機で発生する熱が、室外側熱交換器13に送
られてここに付いた霜をとかす。この結果、第一利用側
熱交換器3及び第二利用側熱交換器47にそれ程影響を
与えずに室外側熱交換器13の除霜運転を行うことがで
きる。なおこの場合、第一利用側熱交換器3あるいは第
二利用側熱交換器47に対しては暖房運転を停止するこ
とも、行うこともできるが、後者に比べて、前者の方が
第二冷凍サイクルでの除霜性能が高い。また以上の除霜
運転において、第二冷凍サイクルの第二絞り装置10と
して全開及び両方向流れの絞り制御が可能なものを用い
た場合には、この第二絞り装置43は適当に絞っても良
いし、全開にしても良いが、前者の方が、第二媒体45
からの吸熱量が多く除霜性能が高い。
【0073】また冷房運転時には、低温側となる第一冷
凍サイクルを、第一絞り装置4を適当に絞って、第一利
用側熱交換器3が吸熱器、第一結合熱交換部41が放熱
部となるようにし、高温側となる第二冷凍サイクルを、
第二絞り装置10を適当に絞って、第二結合熱交換部4
2が吸熱部、室外側熱交換器13が放熱器となるように
し、図1の実施例と同様、図3の実線で示すモリエル線
図を描かせるように運転する。この場合、カスケード熱
交換器44内の第二媒体45の温度は、第一結合熱交換
部41の温度(凝縮温度;高温側)と第二結合熱交換部
の温度(蒸発温度;低温側)の間になるが、この第二媒
体45は、第一結合熱交換部41の放熱能力より第二結
合熱交換部42の吸熱能力のほうが大きい場合には吸熱
能力を持ち、第一結合熱交換部41の放熱能力のほうが
第二結合熱交換部42の吸熱能力より大きい場合には放
熱能力を持つ。従って、この第二媒体45をポンプ46
により第二利用側熱交換器47に循環させることにより
、図1の実施例と同様に、第二利用側熱交換器47を高
温側の吸熱ユニット(例えば輻射ユニット)あるいは比
較的低温の放熱ユニット(例えば床面や床面上方の冷え
すぎ防止に利用)とし、さらに第一利用側熱交換器3を
低温側の吸熱ユニット(例えば気流ユニット)として組
み合わせて使用することにより、快適性の向上や省エネ
ルギを実現することができる。
【0074】さらに図9の実施例では、冷房時に次のよ
うな運転モードも可能である。
【0075】(1)第一冷凍サイクル停止、第二冷凍サ
イクル冷房運転、ポンプ46運転;輻射ユニット等に用
いる第二利用側熱交換器47のみによって冷房する。
【0076】(2)第二冷凍サイクル停止、第一冷凍サ
イクル冷房運転、ポンプ46運転;例えば第一利用側熱
交換器3を上方に設ける気流ユニット、第二利用側熱交
換器47を床面に組み込む輻射ユニットして使用した場
合には、トータルとしては冷房能力を発揮できないが、
上方の気流ユニットで吸収した熱を床面の輻射ユニット
に運んで放熱することになり、上下方向の温度分布を改
善して頭寒足熱の快適な状態を実現できる。
【0077】(3)ポンプ46停止、第一冷凍サイクル
及び第二冷凍サイクル冷房運転;第二利用側熱交換器3
のみを用いた二元冷凍サイクルによる冷房運転であり、
使い方によっては省エネルギとなる。
【0078】以上のように、これらの運転モードでも、
使い方によっては冷房時に快適性の向上や省エネルギを
実現できる。
【0079】また除湿運転時には、冷媒サイクル側は、
低温側となる第一冷凍サイクルを、第一絞り装置4を十
分絞って、第一利用側熱交換器3が除湿するのに十分低
温の吸熱器、第一結合熱交換部41が放熱器となるよう
にし、高温側となる第二冷凍サイクルを、第二絞り装置
10を適当に絞って、第二結合熱交換部42が吸熱部、
室外熱交換器13が放熱器となるようにし、しかも第一
結合熱交換部41の放熱量が第二結合熱交換部42の吸
熱量より多くなるように運転する。また気流側は、気流
ユニットとして用いる第一利用側熱交換器3での風量を
大幅に減らして運転する。この結果、図1の実施例と同
様、図4の実線で示すモリエル線図を描かせるように運
転することができる。。この場合、カスケード熱交換器
44内の第二媒体45の温度は第一結合熱交換部41の
温度(凝縮温度)と第二結合熱交換部42の温度(蒸発
温度)の間になり、しかも第二媒体45は放熱能力を持
っている。従って、この第二媒体45をポンプ46によ
り第二利用側熱交換器47に循環させることにより、図
1の実施例と同様に、第二利用側熱交換器47を放熱ユ
ニットとして使用し、さらに第一利用側熱交換器3を十
分低温の気流ユニットとして組み合わせて使用すること
により、第一利用側熱交換器3により十分な除湿を行う
と同時に冷えすぎを第二利用側熱交換器47で温めて、
冷えすぎの無い快適な除湿運転を行うことができる。
【0080】さらに図9の実施例では、除湿時に次のよ
うな運転モードも可能である。
【0081】(1)第二冷凍サイクル停止、第一冷凍サ
イクル冷房運転、ポンプ46運転;トータルとしての冷
房能力は無いが、上記除湿運転と同様に、気流ユニット
として用いる第一利用側熱交換器3により除湿して、第
二利用側熱交換器47からの放熱により室内を加熱する
。またこの場合には潜熱除去、顕熱供給により、むしろ
室内温度を多少上昇させることができる。この結果、暖
房ぎみの除湿運転を行うことができ、使用時期によって
は快適性の向上に効果がある。
【0082】さらに図10は、本発明の第6の実施例で
ある二元冷凍サイクルの構成の一部分を示す図で、図9
の二点鎖線で囲まれた部分において第二利用側熱交換器
を複数にした場合の実施例の部分図であり、他の部分の
サイクル構成は図9に示す実施例と同一である。また図
10において、カスケード熱交換器50は、水やブライ
ン等の第二媒体51と第一結合熱交換部48と第二結合
熱交換部49が互いに熱交換するように構成され、それ
ぞれ1番目、2番目の室内側に設ける第二利用側熱交換
器53、55は、第二媒体51を循環するためのポンプ
52、54を介装する配管でカスケード熱交換器50に
接続されている。ポンプ52と第二利用側熱交換器53
及びポンプ54と第二利用側熱交換器55の各組で、そ
れぞれ独立した1番目、2番目の第二利用側空調ユニッ
トを形成している。
【0083】以上の構成においては、1番目、2番目の
各第二利用側空調ユニットを、それぞれ独立して図9に
おけるポンプ46と第二利用側熱交換器47からなる一
組の空調ユニットと同様に動作させることができる。
【0084】また図10(あるいは図9)のように、カ
スケード熱交換器中の第二媒体を第二利用側熱交換器に
循環させる方式にすることにより、第二利用側熱交換器
53、55の数を増やしても、第一結合熱交換部48の
大きさは同等であり第二結合熱交換部49の大きさもそ
れ程大きくする必要が無いため、必要冷媒量はそれ程増
えない。なおこれまでの説明では第一利用側熱交換器3
を複数にする場合については述べなかったが、一般的に
知られているマルチサイクルにしたり図7や図10に示
す実施例のように第二媒体を流す方式にすることにより
、第一利用側熱交換器を複数化することが可能になる。 従って図10(あるいは図9)の実施例は、第一利用側
熱交換器及び第二利用側熱交換器を含めて、複数の利用
側空調ユニットを設けたいわゆる多温度のマルチタイプ
空気調和機を比較的容易に構築することができる。 さらに図10の実施例でも、快適性や省エネルギの点で
、図1や図9と同様の効果が得られることは明らかであ
る。
【0085】さらに図10においては、第二利用側熱交
換器を2個設ける構成としたが、これに限らず3個以上
設けることも可能で、この場合にも同様の効果が得られ
ることはいうまでもない。
【0086】ところで、これまで述べた図1、図6、図
7、図9、図10の実施例における説明では、第一冷凍
サイクル及び第二冷凍サイクルの冷媒の種類については
何も触れなかったが、第一冷凍サイクル及び第二冷凍サ
イクルとも例えばR22等の同一冷媒を用いても良いし
、あるいは第一冷凍サイクルにはR134a等の高沸点
側冷媒、第二冷凍サイクルにはR22等の低沸点側冷媒
と異なる冷媒を用いても良い。
【0087】これらの両場合とも、これまでに述べたよ
うに、基本的な一元冷凍サイクルに比べて快適性の向上
や省エネルギの点で効果があるが、さらに第一、第二の
冷凍サイクルで異なる冷媒を使用した場合には、特に暖
房運転において、前者の同一冷媒を用いた場合に比べて
、第一冷凍サイクルにおける第一圧縮機1の吐出圧力す
なわち第一利用側熱交換器3の凝縮圧力を同一とした場
合に第一利用側熱交換器3の凝縮温度が高くなる。従っ
て、後者の第一冷凍サイクルに高沸点側冷媒を用い、第
二冷凍サイクルに低沸点側冷媒を用いた場合には、暖房
運転時に、第一利用側熱交換器3を十分高温にでき、例
えば第一利用側熱交換器3を気流ユニットとして使用す
る場合には十分高温の気流を吹き出すことができ、暖房
時の快適性をさらに向上することができる。
【0088】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
暖房運転、冷房運転、除湿運転等を行う空気調和機のヒ
ートポンプサイクルを、第一冷凍サイクル側の第一結合
熱交換部と第二冷凍サイクル側の第二結合熱交換部とで
互いに熱交換するようにしたカスケード熱交換器を介し
て第一冷凍サイクルと第二冷凍サイクルを結合し、さら
に第一冷凍サイクルを熱源サイクルとした第一利用側熱
交換器及び第二冷凍サイクルを熱源サイクルとした第二
利用側熱交換器の二つの利用側熱交換器を室内側に設け
た二元冷凍サイクル構成にすることにより、暖房、冷房
、除湿等の各運転において、二つの利用側熱交換器を、
例えば気流方式や輻射方式等の異なる空調方式に使用す
ると共に、それぞれの空調方式に適した異なる温度レベ
ルに制御することができる。この結果、季節や人の種々
の状態に応じた快適状態をより少ないエネルギで実現で
き、快適性の向上及び省エネルギを図ることができる。
【0089】さらに第二利用側熱交換器に対して冷媒と
水やブライン等の第二媒体とで熱交換する中間熱交換器
を設け、この第二媒体を第二利用側熱交換器に循環させ
る方式や、前記カスケード熱交換器内に第二媒体を封入
してこの第二媒体を第二利用側熱交換器に循環させる方
式では、冷媒封入量をそれ程増やすことなく複数の第二
利用側熱交換器をもうけることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の要部構成を示す系統図
である。
【図2】図1の構成の二元冷凍サイクルにおける暖房運
転時のモリエル線図である。
【図3】図1の構成の二元冷凍サイクルにおける冷房運
転時のモリエル線図である。
【図4】図1の構成の二元冷凍サイクルにおける除湿運
転時のモリエル線図である。
【図5】本発明の第2の実施例の要部構成を示す系統図
である。
【図6】本発明の第3の実施例の要部構成を示す部分系
統図である。
【図7】本発明の第4の実施例の要部構成を示す部分系
統図である。
【図8】全開及び両方向流れの絞り制御が可能な絞り装
置の一実施例であり、絞り部にキャピラリチューブを用
いた場合を示す部分系統図である。
【図9】本発明の第4の実施例の要部構成を示す系統図
である。
【図10】本発明の第6の実施例の要部構成を示す部分
系統図である。
【符号の説明】
1  第一圧縮機 3  第一利用側熱交換器 4  第一絞り装置 5,41,48  第一結合熱交換部 6,14  アキュムレータ 7  第二圧縮器 9,42,49  第二結合熱交換部 10,43  第二絞り装置 11,11A,11B,11C,11D  第二利用側
熱交換器 20,25,28,47,53,55  第二利用側熱
交換器 12  第三絞り装置 13  室外側熱交換器 15,44,50  カスケード熱交換器16,21 
 中間熱交換器 17,22  冷媒側熱交換部 18,23,26  第二媒体側熱交換部19,24,
27,46,52,54  ポンプ29  キャピラリ
チューブ 30  二方弁 31A,31B,31C,31D  止め弁31E  
調整弁

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  少なくとも、冷媒蒸気を圧縮する第一
    圧縮機と室内側に配置されて冷暖房を行う第一利用側熱
    交換器と該第一利用側熱交換器に接続されて冷媒の膨張
    を制御する第一絞り装置と該第一絞り装置に接続された
    第一結合熱交換部とを順次冷媒配管で接続して構成され
    る第一冷凍サイクルと、少なくとも、冷媒蒸気を圧縮す
    る第二圧縮機と前記第一結合熱交換部と組み合わされて
    カスケード熱交換器を形成する第二結合熱交換部と該第
    二結合熱交換部に接続された第二絞り装置と該第二絞り
    装置に接続された室外側熱交換器とを順次冷媒配管で接
    続して構成される第二冷凍サイクルとからなる二元冷凍
    サイクル構成を持つヒートポンプ式の空気調和機におい
    て、前記第二絞り装置と前記室外側熱交換器を結ぶ冷媒
    配管に冷媒の膨張を制御する第三絞り装置が介装され、
    該第三絞り装置と前記第二絞り装置を結ぶ冷媒配管に室
    内側に配置されて冷暖房を行う第二利用側熱交換器が介
    装されていることを特徴とする空気調和機。
  2. 【請求項2】  少なくとも、冷媒蒸気を圧縮する第一
    圧縮機と室内側に配置されて冷暖房を行う第一利用側熱
    交換器と該第一利用側熱交換器に接続されて冷媒の膨張
    を制御する第一絞り装置と該第一絞り装置に接続された
    第一結合熱交換部とを順次冷媒配管で接続して構成され
    る第一冷凍サイクルと、少なくとも、冷媒蒸気を圧縮す
    る第二圧縮機と前記第一結合熱交換部と組み合わされて
    カスケード熱交換器を形成する第二結合熱交換部と該第
    二結合熱交換部に接続された第二絞り装置と該第二絞り
    装置に接続された室外側熱交換器とを順次冷媒配管で接
    続して構成される第二冷凍サイクルとからなる二元冷凍
    サイクル構成を持つヒートポンプ式の空気調和機におい
    て、前記第二絞り装置と前記室外側熱交換器を結ぶ冷媒
    配管に冷媒の膨張を制御する第三絞り装置を介装し、前
    記第二絞り装置と前記第三絞り装置を結ぶ冷媒配管に冷
    媒と第二媒体との熱交換を行う中間熱交換器を設けると
    共に、該中間熱交換器に室内側に配置されて冷暖房を行
    う少なくとも1個の第二利用側熱交換器を接続し、該第
    二利用側熱交換器に前記第二媒体を循環させるようにし
    たことを特徴とする空気調和機。
  3. 【請求項3】  前記第二絞り装置及び第三絞り装置は
    、全開及び両方向流れの絞り制御が可能な多機能膨張弁
    であることを特徴とする請求項1、2のいずれかに記載
    の空気調和機。
  4. 【請求項4】  前記第二絞り装置及び前記第三絞り装
    置が、キャピラリチューブと二方弁を並列で対になるよ
    うに接続して構成されたものであることを特徴とする請
    求項1、2のいずれかに記載の空気調和機。
  5. 【請求項5】  請求項1、2のいずれかにおいて、前
    記第二絞り装置及び前記第三絞り装置が、膨張弁と二方
    弁を並列で対になるように接続して構成されたものであ
    ることを特徴とする請求項1、2のいずれかに記載の空
    気調和機。
  6. 【請求項6】  少なくとも、冷媒蒸気を圧縮する第一
    圧縮機と室内側に配置されて冷暖房を行う第一利用側熱
    交換器と該第一利用側熱交換器に接続されて冷媒の膨張
    を制御する第一絞り装置と該第一絞り装置に接続された
    第一結合熱交換部とを順次冷媒配管で接続して構成され
    る第一冷凍サイクルと、少なくとも、冷媒蒸気を圧縮す
    る第二圧縮機と前記第一結合熱交換部と組み合わされて
    カスケード熱交換器を形成する第二結合熱交換部と該第
    二結合熱交換部に接続された第二絞り装置と該第二絞り
    装置に接続された室外側熱交換器とを順次冷媒配管で接
    続して構成される第二冷凍サイクルとからなる二元冷凍
    サイクル構成を持つヒートポンプ式の空気調和機におい
    て、前記カスケード熱交換器が、前記第一結合熱交換部
    と前記第二結合熱交換部及び第二媒体とが互いに熱交換
    するように構成され、該カスケード熱交換器に室内側に
    配置されて冷暖房を行う少なくとも1個の第二利用側熱
    交換器が接続され、該第二利用側熱交換器は前記第二媒
    体が循環されるように構成されていることを特徴とする
    空気調和機。
  7. 【請求項7】  第一冷凍サイクルに使用されている冷
    媒は、第二冷凍サイクルに使用されている冷媒よりも高
    い沸点の冷媒であることを特徴とする請求項1〜6のい
    ずれかに記載の空気調和機。
  8. 【請求項8】  前記第一利用側熱交換器が気流空調ユ
    ニット、前記第二利用側熱交換器が輻射空調ユニットで
    あることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の
    空気調和機。
  9. 【請求項9】  請求項1〜6のいずれかに記載の空気
    調和機を運転する際に、前記第一利用側熱交換器及び前
    記第二利用側熱交換器を室内側に設け、暖房運転の場合
    に、第一利用側熱交換器が高温側の放熱器に、第二利用
    側熱交換器が低温側の放熱器になるように制御して運転
    することを特徴とする空気調和機の運転方法。
  10. 【請求項10】  請求項1〜6のいずれかに記載の空
    気調和機を運転する際に、前記第一利用側熱交換器及び
    前記第二利用側熱交換器を室内側に設け、冷房運転の場
    合に、第一利用側熱交換器が低温側の吸熱器に、第二利
    用側熱交換器が高温側の吸熱器となるように制御して運
    転することを特徴とする空気調和機の運転方法。
  11. 【請求項11】  請求項1〜6のいずれかに記載の空
    気調和機を運転する際に、前記第一利用側熱交換器及び
    前記第二利用側熱交換器を室内側に設け、冷房運転の場
    合に、第一利用側熱交換器が吸熱器に、第二利用側熱交
    換器が放熱器となるように制御して運転することを特徴
    とする空気調和機の運転方法。
  12. 【請求項12】  請求項1〜6のいずれかに記載の空
    気調和機を運転する際に、前記第一利用側熱交換器及び
    前記第二利用側熱交換器を室内側に設け、除湿運転の場
    合に、第一利用側熱交換器が吸熱器に、第二利用側熱交
    換器が放熱器となるように制御して運転することを特徴
    とする空気調和機の運転方法。
  13. 【請求項13】  請求項6に記載の空気調和機を運転
    する際に、前記室外側熱交換器の除霜運転の場合に、前
    記第一冷凍サイクルを、運転を停止するかあるいは冷媒
    が第一圧縮機、第一利用側熱交換器、第一絞り装置、第
    一結合熱交換部の順に流れるように運転すると共に、前
    記第二冷凍サイクルを、冷媒が第二圧縮機、室外側熱交
    換器、第二絞り装置、第二結合熱交換部の順に流れるよ
    うに運転することを特徴とする空気調和機の運転方法。
  14. 【請求項14】  異なる空気調和方式で用いる第一及
    び第二の二系統の利用側熱交換器を備えた空気調和機の
    運転方法において、第一利用側熱交換器の熱源サイクル
    を第一冷凍サイクルとし、第二利用側熱交換器の熱源サ
    イクルを第二冷凍サイクルとし、これら二つの冷凍サイ
    クルをカスケード熱交換器を介して結合した構成の二元
    冷凍サイクルとし、該二元冷凍サイクルをそれぞれの空
    調方式に適した温度レベルに制御すると共に、これら二
    つの空調方式を複合使用することを特徴とする空気調和
    機の運転方法。
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