JP2002174465A - 冷凍装置 - Google Patents

冷凍装置

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JP2002174465A
JP2002174465A JP2000374304A JP2000374304A JP2002174465A JP 2002174465 A JP2002174465 A JP 2002174465A JP 2000374304 A JP2000374304 A JP 2000374304A JP 2000374304 A JP2000374304 A JP 2000374304A JP 2002174465 A JP2002174465 A JP 2002174465A
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heat exchanger
refrigerant
temperature
refrigeration
circuit
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JP2000374304A
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Kenji Tanimoto
憲治 谷本
Masaaki Takegami
雅章 竹上
Kazuhide Nomura
和秀 野村
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Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】冷凍機油が圧縮機に戻り易くする。 【解決手段】高温側冷媒回路(20)では、冷房運転時
に、高温側冷媒が室内熱交換器(81)を下部から上部に
向かって流れるように配置する。高温側冷媒が冷蔵用蒸
発器(101)を上部から下部に向かって流れるように配
置し、高温側冷媒がカスケード熱交換器(111)の1次
側流路(111a)を上部から下部に向かって流れるように
配置する。低温側冷媒回路では、低温側冷媒が冷凍用蒸
発器を上部から下部に向かって流れるように配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷凍装置に関し、
特に、油戻し対策に係るものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、冷凍装置には、例えば、特開
2000−39230号公報に開示されているように、
スーパーマーケットの店内等に設置され、比較的高温度
の冷熱を供給し、室内の冷房用に使用される熱交換器
と、比較的低温度の冷熱を供給し、食料品等の冷蔵用又
は冷凍用に使用される熱交換器とを有する冷媒回路を備
えたものが知られている。この種の冷凍装置では、蒸発
器となる熱交換器は、冷媒が下方から上方に流れるよう
に配管接続することにより、蒸発した冷媒が円滑に流れ
るようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、冷凍機
油が冷蔵用又は冷凍用の熱交換器に溜まり易く、圧縮機
に戻り難くなるという問題があった。つまり、冷蔵庫又
は冷凍庫では、庫内の温度が低温に調整され、庫内の温
度の変動が小さく、負荷が小さいために、冷蔵用又は冷
凍用の熱交換器を流れる冷媒量が少なくなる。従って、
冷蔵用又は冷凍用の熱交換器について、冷媒が下方から
上方に流れるように配管接続すると、冷凍機油は、熱交
換器内で蒸発しないので、冷媒と共に流れるのが困難と
なる。この結果、冷凍機油が熱交換器内に溜まり易く、
圧縮機に戻り難くなるという問題があった。
【0004】本発明は、かかる点に鑑みてなされたもの
であり、冷凍機油が圧縮機に戻り易くすることを目的と
するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、比較的底温度
の冷熱を供給する熱交換器を冷媒が上部から下部に向か
って流れるようにしたものである。
【0006】具体的に、第1の解決手段は、冷媒が蒸発
又は凝縮する空調用熱交換器(81)と、該空調用熱交換
器(81)より低温で冷媒が蒸発する低温用熱交換器(10
1,111a,131)とが並列に接続された冷凍装置を前提とし
て、上記空調用熱交換器(81)は、冷房運転時に冷媒が
下部から上部に向かって流れるように配置され、上記低
温用熱交換器(101,111a,131)は、冷媒が上部から下部
に向かって流れるように配置されている。
【0007】また、第2の解決手段は、上記第1の解決
手段において、低温用熱交換器は、冷蔵庫内の空気を冷
却する冷蔵用蒸発器(101)により構成されている。
【0008】また、第3の解決手段は、上記第1の解決
手段において、空調用熱交換器(81)が備えられ、1次
側の冷媒が循環する1次側冷媒回路(20)と、該1次側
冷媒回路(20)の1次側の冷媒の蒸発によって凝縮する
2次側冷媒が循環すると共に、冷凍用蒸発器(131)を
有する2次側冷媒回路(25)と、上記1次側の冷媒と2
次側の冷媒とを熱交換させる冷媒熱交換器(111)とを
備え、低温用熱交換器は、冷媒熱交換器(111)の蒸発
部(111a)と冷凍用蒸発器(131)とにより構成されて
いる。
【0009】また、第4の解決手段は、上記第3の解決
手段において、1次側冷媒回路(20)は、圧縮機(41,4
2)及び熱源側熱交換器(32)を有すると共に、冷蔵用
蒸発器(101)が接続する熱源ユニット(11)を備える
一方、冷媒熱交換器(111)及び空調用熱交換器(81)
は、上記熱源ユニット(11)に接続され、空調用熱交換
器(81)は、熱源側熱交換器(32)で凝縮した1次側の
冷媒が蒸発して冷房運転を行うと共に、該空調用熱交換
器(81)で凝縮した1次側の冷媒が冷蔵用蒸発器(10
1)又は冷媒熱交換器(111)の蒸発部(111a)で蒸発し
て暖房運転を行うように構成されている。
【0010】すなわち、上記第1の解決手段では、空調
用熱交換器(81)において、冷房運転時に冷媒が下部か
ら上部に向かって流れて蒸発する。一方、低温用熱交換
器(101,111a,131)において、冷媒が上部から下部に向
かって流れて蒸発する。
【0011】また、上記第2の解決手段では、上記第1
の解決手段において、冷蔵庫内の空気を冷却する冷蔵用
蒸発器(101)で、冷媒が上部から下部に向かって流れ
て蒸発する。
【0012】また、上記第3の解決手段では、上記第1
の解決手段において、冷媒熱交換器(111)の蒸発部(1
11a)で冷媒が上部から下部に向かって流れて蒸発する
ことにより、2次側の冷媒が凝縮する。凝縮した2次側
の冷媒は、冷凍用蒸発器(131)において上部から下部
に向かって流れて蒸発する。
【0013】また、上記第4の解決手段では、上記第3
の解決手段において、1次側冷媒回路(20)において、
空調用熱交換器(81)は、熱源側熱交換器(32)で凝縮
した1次側の冷媒が蒸発して冷房運転を行う一方、圧縮
機(41,42)から吐出した1次側の冷媒が凝縮して、暖
房運転を行う。暖房運転時には、空調用熱交換器(81)
で凝縮した1次側の冷媒は、冷蔵用蒸発器(101)又は
冷媒熱交換器(111)の蒸発部(111a)で蒸発する。
【0014】
【発明の効果】従って、上記解決手段によれば、冷媒流
量が少ない低温用熱交換器(101,111a,131)を、冷媒が
上部から下部に向かって流れて蒸発するように配置した
ために、冷凍機油が低温用熱交換器(101,111a,131)内
に溜まるのを防止することができ、圧縮機(41,42)に
戻り易くすることができる。この結果、能力を犠牲にす
る油戻し制御を行う必要がなくなり、能力を最大限に発
揮させることができる。
【0015】また、上記第3の解決手段によれば、冷媒
熱交換器(111)の蒸発部(111a)において、1次側の
冷媒が上部から下部に向かって流れて蒸発すると共に、
冷凍用蒸発器(131)において、2次側の冷媒が上部か
ら下部に向かって流れて蒸発するようにしたために、冷
媒熱交換器(111)の蒸発部(111a)及び冷凍用蒸発器
(131)に冷凍機油が溜まるのを防止することができ、
冷凍機油が圧縮機(41,42)に戻り易くすることができ
る。
【0016】また、上記第4の解決手段によれば、空調
用熱交換器(81)の暖房運転時には、室内から得た冷熱
を冷蔵用蒸発器(101)又は冷媒熱交換器(111)の蒸発
部(111a)に供給するようにしたために、熱効率を向上
させることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて詳細に説明する。本実施形態に係る冷凍装置
(10)は、コンビニエンスストアやスーパーマーケット
等に設けられて、冷蔵庫や冷凍庫の冷却と、室内の冷暖
房とを行うためのものである。
【0018】図1及び図2に示すように、本実施形態に
係る冷凍装置(10)は、1次側冷媒回路である高温側冷
媒回路(20)、2次側冷媒回路である低温側冷媒回路
(25)、及びコントローラ(200)を備え、いわゆる二
元冷凍サイクルを行うように構成されている。また、上
記冷凍装置(10)は、熱源ユニットである室外ユニット
(11)、室内ユニット(12)、冷房ユニット(13)、冷
蔵ユニット(14)、カスケードユニット(15)、及び冷
凍ユニット(16)を備えている。
【0019】室内ユニット(12)は、冷房と暖房を切り
換えて行うように構成されている。この室内ユニット
(12)は、例えば売場などに設置される。冷房ユニット
(13)は、専ら冷房のみを行うように構成されている。
この冷房ユニット(13)は、例えば厨房等のような熱負
荷のある部屋に設置され、一年を通じて冷房を行う。冷
蔵ユニット(14)は、冷蔵庫に設置されて冷蔵庫の庫内
空気を冷却する。冷凍ユニット(16)は、冷凍庫に設置
されて冷凍庫の庫内空気を冷却する。
【0020】《高温側冷媒回路の構成》上記高温側冷媒
回路(20)は、室外回路(30)と、室内回路(80)と、
冷房回路(90)と、冷蔵回路(100)と、高温側カスケ
ード回路(110)と、第1液側連絡管(21)と、第2液
側連絡管(23)と、第1ガス側連絡管(22)と、第2ガ
ス側連絡管(24)とにより構成されている。このうち、
室内回路(80)は、第1液側連絡管(21)及び第1ガス
側連絡管(22)を介して、室外回路(30)に接続されて
いる。一方、冷房回路(90)と、冷蔵回路(100)と、
高温側カスケード回路(110)とは、第2液側連絡管(2
3)及び第2ガス側連絡管(24)を介して、室外回路(3
0)に並列接続されている。高温側冷媒回路(20)に
は、1次側の冷媒である高温側冷媒が充填されている。
【0021】上記室外回路(30)は、室外ユニット(1
1)に収納されている。室外回路(30)は、圧縮機ユニ
ット(40)と、四路切換弁(31)と、熱源側熱交換器で
ある室外熱交換器(32)と、室外膨張弁(34)と、レシ
ーバ(33)と、第1液側閉鎖弁(35)と、第2液側閉鎖
弁(37)と、第1ガス側閉鎖弁(36)と、第2ガス側閉
鎖弁(38)とを備えている。また、室外回路(30)に
は、ガス抜き管(64)と、均圧管(66)と、液供給管
(68)とが設けられている。
【0022】上記圧縮機ユニット(40)は、第1圧縮機
(41)と第2圧縮機(42)を並列に接続したものであ
る。第1圧縮機(41)及び第2圧縮機(42)は、何れも
密閉型で高圧ドーム型のスクロール圧縮機である。つま
り、これら圧縮機(41,42)は、圧縮機構と該圧縮機構
を駆動する電動機とを、円筒状のハウジングに収納して
構成されている。尚、圧縮機構及び電動機は、図示を省
略する。第1圧縮機(41)は、電動機の回転数が段階的
に又は連続的に変更される容量可変のものである。第2
圧縮機(42)は、電動機が常に一定回転数で駆動される
一定容量のものである。そして、上記圧縮機ユニット
(40)は、第1圧縮機(41)の容量変更や第2圧縮機
(42)の発停によって、ユニット全体の容量が可変とな
っている。
【0023】上記圧縮機ユニット(40)は、吸入管(4
3)及び吐出管(44)を備えている。吸入管(43)は、
その入口端が四路切換弁(31)の第1のポートに接続さ
れ、その出口端が2つに分岐されて各圧縮機(41,42)
の吸入側に接続されている。吐出管(44)は、その入口
端が2つに分岐されて各圧縮機(41,42)の吐出側に接
続され、その出口端が四路切換弁(31)の第2のポート
に接続されている。また、第2圧縮機(42)に接続する
吐出管(44)の分岐管には、吐出側逆止弁(45)が設け
られている。この吐出側逆止弁(45)は、第2圧縮機
(42)から流出する方向への冷媒の流通のみを許容す
る。
【0024】また、上記圧縮機ユニット(40)は、油分
離器(51)、油戻し管(52)、及び均油管(54)を備え
ている。油分離器(51)は、吐出管(44)の途中に設け
られている。この油分離器(51)は、圧縮機(41,42)
の吐出冷媒から冷凍機油を分離するためのものである。
油戻し管(52)は、その一端が油分離器(51)に接続さ
れ、その他端が吸入管(43)に接続されている。この油
戻し管(52)は、油分離器(51)で分離された冷凍機油
を、圧縮機(41,42)の吸入側へ戻すためのものであっ
て、油戻し電磁弁(53)を備えている。均油管(54)
は、その一端が第2圧縮機(42)に接続され、その他端
が吸入管(43)における第1圧縮機(41)の吸入側近傍
に接続されている。この均油管(54)は、各圧縮機(4
1,42)のハウジング内に貯留される冷凍機油の量を平均
化するためのものであって、均油電磁弁(55)を備えて
いる。
【0025】上記四路切換弁(31)は、その第3のポー
トが第1ガス側閉鎖弁(36)と配管接続され、その第4
のポートが室外熱交換器(32)の上端部と配管接続され
ている。四路切換弁(31)は、第1のポートと第3のポ
ートが連通し且つ第2のポートと第4のポートが連通す
る状態(図1に実線で示す状態)と、第1のポートと第
4のポートが連通し且つ第2のポートと第3のポートが
連通する状態(図1に破線で示す状態)とに切り換わ
る。
【0026】上記室外熱交換器(32)は、クロスフィン
式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器により構成さ
れている。この室外熱交換器(32)では、高温側冷媒回
路(20)を循環する高温側冷媒と室外空気とが熱交換を
行う。
【0027】上記レシーバ(33)は、円筒状の容器であ
って、冷媒を貯留するためのものである。このレシーバ
(33)は、流入管(60)を介して室外熱交換器(32)と
接続され、流出管(62)を介して第1液側閉鎖弁(35)
と接続されている。
【0028】上記流入管(60)は、その入口端側が2つ
の分岐管(60a,60b)に分岐され、その出口端がレシー
バ(33)の上端部に接続されている。流入管(60)の第
1分岐管(60a)は、室外熱交換器(32)の下端部に接
続されている。この第1分岐管(60a)には、第1流入
逆止弁(61a)が設けられている。第1流入逆止弁(61
a)は、室外熱交換器(32)からレシーバ(33)へ向か
う冷媒の流通のみを許容する。流入管(60)の第2分岐
管(60b)は、第1液側閉鎖弁(35)に接続されてい
る。この第2分岐管(60b)には、第2流入逆止弁(61
b)が設けられている。第2流入逆止弁(61b)は、第1
液側閉鎖弁(35)からレシーバ(33)へ向かう冷媒の流
通のみを許容する。
【0029】上記流出管(62)は、その入口端がレシー
バ(33)の下端部に接続され、その出口端側が2つの分
岐管(62a,62b)に分岐されている。流出管(62)の第
1分岐管(62a)は、室外熱交換器(32)の下端部に接
続されている。この第1分岐管(62a)には、上記室外
膨張弁(34)が設けられている。流出管(62)の第2分
岐管(62b)は、第1液側閉鎖弁(35)に接続されてい
る。この第2分岐管(62b)には、流出逆止弁(63)が
設けられている。流出逆止弁(63)は、レシーバ(33)
から第1液側閉鎖弁(35)へ向かう冷媒の流通のみを許
容する。
【0030】上記第2液側閉鎖弁(37)は、流出管(6
2)の第2分岐管(62b)における流出逆止弁(63)とレ
シーバ(33)の間に配管接続されている。一方、上記第
2ガス側閉鎖弁(38)は、圧縮機ユニット(40)におけ
る吸入管(43)に配管接続されている。
【0031】上記ガス抜き管(64)は、その一端がレシ
ーバ(33)の上端部に接続され、その他端が吸入管(4
3)に接続されている。ガス抜き管(64)には、ガス抜
き電磁弁(65)が設けられている。このガス抜き電磁弁
(65)を開閉すると、ガス抜き管(64)における冷媒の
流れが断続される。
【0032】上記均圧管(66)は、その一端がガス抜き
管(64)におけるガス抜き電磁弁(65)とレシーバ(3
3)の間に接続され、その他端が吐出管(44)に接続さ
れている。また、均圧管(66)には、その一端から他端
に向かう冷媒の流通のみを許容する均圧用逆止弁(67)
が設けられている。
【0033】上記室内回路(80)は、室内ユニット(1
2)に収納されている。この室内回路(80)は、空調用
熱交換器である室内熱交換器(81)と室内膨張弁(82)
とを直列に配管接続したものである。室内熱交換器(8
1)の下端部が室内膨張弁(82)と配管接続されてい
る。室内回路(80)の室内膨張弁(82)側の端部が、第
1液側連絡管(21)を介して、室外回路(30)の第1液
側閉鎖弁(35)に接続されている。一方、室内回路(8
0)の室内熱交換器(81)の上端部側の端部が、第1ガ
ス側連絡管(22)を介して、室外回路(30)の第1ガス
側閉鎖弁(36)に接続されている。つまり、室内熱交換
器(81)は、液バックが起こらないように、冷媒が、冷
房時に下端から上端に向かって流れ、暖房時に上端から
下端に向かって流れるように配置されている。
【0034】上記冷房回路(90)は、冷房ユニット(1
3)に収納されている。この冷房回路(90)は、冷房熱
交換器(91)と冷房膨張弁(92)とを直列に配管接続し
たものである。冷房熱交換器(91)の下端部が冷房膨張
弁(92)と配管接続されている。つまり、冷房熱交換器
(91)は、液バックが起こらないように、冷媒が下端か
ら上端に向かって流れるように配置されている。
【0035】上記冷蔵回路(100)は、冷蔵ユニット(1
4)に収納されている。この冷蔵回路(100)は、低温用
熱交換器を構成する冷蔵用蒸発器(101)と冷蔵用膨張
弁(102)とを直列に配管接続したものである。冷蔵用
蒸発器(101)の上端部が冷蔵用膨張弁(102)と配管接
続されている。
【0036】上記高温側カスケード回路(110)は、カ
スケードユニット(15)に収納されている。この高温側
カスケード回路(110)は、冷媒熱交換器であるカスケ
ード熱交換器(111)とカスケード膨張弁(112)とを直
列に配管接続したものである。カスケード熱交換器(11
1)の1次側の上端部がカスケード膨張弁(112)と配管
接続されている。
【0037】上述のように、室外回路(30)に対して
は、第2液側連絡管(23)及び第2ガス側連絡管(24)
を介して、冷房回路(90)と冷蔵回路(100)と高温側
カスケード回路(110)とが互いに並列に接続されてい
る。具体的に、第2液側連絡管(23)は、その一端が第
2液側閉鎖弁(37)に接続されている。また、第2液側
連絡管(23)は、他端側で3つに分岐されて、冷房回路
(90)における冷房膨張弁(92)側の端部と、冷蔵回路
(100)における冷蔵用膨張弁(102)側の端部と、高温
側カスケード回路(110)におけるカスケード膨張弁(1
12)側の端部とに接続されている。
【0038】第2ガス側連絡管(24)は、その一端が第
2ガス側閉鎖弁(38)に接続されている。また、第2ガ
ス側連絡管(24)は、他端側で3つに分岐されて、冷房
回路(90)における冷房熱交換器(91)の上端部側の端
部と、冷蔵回路(100)における冷蔵用蒸発器(101)の
下端部側の端部と、高温側カスケード回路(110)にお
けるカスケード熱交換器(111)の下端部側の端部とに
接続されている。つまり、冷房熱交換器(91)、冷蔵用
蒸発器(101)、及びカスケード熱交換器(111)は、冷
媒入口が上端に、冷媒出口が下端に位置し、高温側冷媒
が上方から下方に向かって流れるように接続されてい
る。
【0039】室内熱交換器(81)、冷房熱交換器(9
1)、及び冷蔵用蒸発器(101)は、クロスフィン式のフ
ィン・アンド・チューブ型熱交換器により構成されてい
る。室内熱交換器(81)及び冷房熱交換器(91)では、
高温側冷媒回路(20)を循環する高温側冷媒と室内空気
とが熱交換を行う。冷蔵用蒸発器(101)では、高温側
冷媒回路(20)を循環する高温側冷媒と冷蔵庫の庫内空
気とが熱交換を行う。
【0040】《低温側冷媒回路の構成》上記低温側冷媒
回路(25)は、低温側カスケード回路(120)と、冷凍
回路(130)と、第3液側連絡管(26)と、第3ガス側
連絡管(27)とにより構成されている。低温側カスケー
ド回路(120)と冷凍回路(130)は、第3液側連絡管
(26)及び第3ガス側連絡管(27)を介して接続されて
いる。また、低温側冷媒回路(25)には、2次側の冷媒
である低温側冷媒が充填されている。
【0041】上記低温側カスケード回路(120)は、カ
スケードユニット(15)に収納されている。低温側カス
ケード回路(120)には、カスケード熱交換器(111)の
2次側、低温側圧縮機(121)、レシーバ(123)、第3
液側閉鎖弁(124)、及び第3ガス側閉鎖弁(125)が設
けられている。尚、図1及び図2において、図2の
「A」は図1の「A」に対応し、図2の「B」は図1の
「B」に対応している。
【0042】上記低温側圧縮機(121)の吐出側は、吐
出側逆止弁(122)を介して、カスケード熱交換器(11
1)の2次側の上端部と配管接続されている。この吐出
側逆止弁(122)は、低温側圧縮機(121)からカスケー
ド熱交換器(111)へ向かう冷媒の流通のみを許容す
る。一方、低温側圧縮機(121)の吸入側は、第3ガス
側閉鎖弁(125)と配管接続されている。カスケード熱
交換器(111)の2次側の下端部は、レシーバ(123)の
上部と配管接続されている。レシーバ(123)の底部
は、第3液側閉鎖弁(124)と配管接続されている。
【0043】上記冷凍回路(130)は、冷凍ユニット(1
6)に収納されている。この冷凍回路(130)は、低温用
熱交換器を構成する冷凍用蒸発器(131)と冷凍用膨張
弁(132)とを直列に配管接続したものである。冷凍用
蒸発器(131)の上端部が冷凍用膨張弁(132)と配管接
続されている。冷凍回路(130)の冷凍用膨張弁(132)
側の端部が、第3液側連絡管(26)を介して、低温側カ
スケード回路(120)の第3液側閉鎖弁(124)と接続さ
れている。一方、冷凍回路(130)の冷凍用蒸発器(13
1)の下端部側の端部が、第3ガス側連絡管(27)を介
して、低温側カスケード回路(120)の第3ガス側閉鎖
弁(125)と接続されている。つまり、冷凍用蒸発器(1
31)は、低温側冷媒が上方から下方に向かって流れるよ
うに接続されている。
【0044】上記カスケード熱交換器(111)は、プレ
ート式熱交換器により構成されている。カスケード熱交
換器(111)には、蒸発部である1次側流路(111a)と
凝縮部である2次側流路(111b)とが区画形成されてい
る。1次側流路(111a)は、低温用熱交換器を構成して
いる。上述のように、カスケード熱交換器(111)は、
1次側流路(111a)が高温側冷媒回路(20)に接続さ
れ、2次側流路(111b)が低温側冷媒回路(25)に接続
されている。このカスケード熱交換器(111)は、1次
側流路(111a)を流れる高温側冷媒と、2次側流路(11
1b)を流れる低温側冷媒とを熱交換させるためのもので
ある。つまり、カスケード熱交換器(111)は、二元冷
凍サイクルにおけるカスケードコンデンサとして機能す
る。
【0045】《その他の構成》上記室外ユニット(11)
には、室外ファン(70)と外気温センサ(71)とが設け
られている。室外ファン(70)は、室外熱交換器(32)
へ室外空気を送るためのものである。外気温センサ(7
1)は、室外熱交換器(32)へ送られる室外空気の温度
を検出するためのものである。
【0046】上記室外ユニット(11)に収納される室外
回路(30)には、各種のセンサが設けられている。具体
的に、室外熱交換器(32)には、その伝熱管温度を検出
するための室外熱交換器温度センサ(72)が設けられて
いる。吸入管(43)には、圧縮機(41,42)の吸入冷媒
温度を検出するための吸入管温度センサ(73)と、圧縮
機(41,42)の吸入冷媒圧力を検出するための低圧圧力
センサ(74)とが設けられている。吐出管(44)には、
圧縮機(41,42)の吐出冷媒温度を検出するための吐出
管温度センサ(75)と、圧縮機(41,42)の吐出冷媒圧
力を検出するための高圧圧力センサ(76)と、高圧圧力
スイッチ(77)とが設けられている。ガス抜き管(64)
には、ガス抜き電磁弁(65)を通過した後の冷媒温度を
検出するためのガス抜き管温度センサ(78)が設けられ
ている。
【0047】上記室内ユニット(12)には、室内ファン
(83)と室内気温センサ(84)とが設けられている。室
内ファン(83)は、室内熱交換器(81)へ室内空気を送
るためのものである。室内気温センサ(84)は、室内熱
交換器(81)へ送られる室内空気の温度を検出するため
のものである。
【0048】上記室内ユニット(12)に収納される室内
回路(80)には、温度センサが設けられている。具体的
に、室内熱交換器(81)には、その伝熱管温度を検出す
るための室内熱交換器温度センサ(85)が設けられてい
る。室内回路(80)における室内熱交換器(81)の上端
近傍には、室内回路(80)を流れるガス冷媒温度を検出
するためのガス側室内温度センサ(86)が設けられてい
る。
【0049】上記冷房ユニット(13)には、冷房ファン
(93)と冷房気温センサ(94)とが設けられている。冷
房ファン(93)は、冷房熱交換器(91)へ室内空気を送
るためのものである。冷房気温センサ(94)は、冷房熱
交換器(91)へ送られる室内空気の温度を検出するため
のものである。
【0050】上記冷房ユニット(13)に収納される冷房
回路(90)には、温度センサが設けられている。具体的
に、冷房熱交換器(91)には、その伝熱管温度を検出す
るための冷房熱交換器温度センサ(95)が設けられてい
る。冷房回路(90)における冷房熱交換器(91)の上端
近傍には、冷房回路(90)を流れるガス冷媒温度を検出
するためのガス側冷房温度センサ(96)が設けられてい
る。
【0051】上記冷蔵ユニット(14)には、冷蔵用ファ
ン(103)と冷蔵用温度センサ(104)とが設けられてい
る。冷蔵用ファン(103)は、冷蔵用蒸発器(101)へ冷
蔵庫の庫内空気を送るためのものである。冷蔵用温度セ
ンサ(104)は、冷蔵用蒸発器(101)へ送られる庫内空
気の温度を検出するためのものである。
【0052】上記冷蔵ユニット(14)に収納される冷蔵
回路(100)には、温度センサが設けられている。具体
的に、冷蔵用蒸発器(101)には、その伝熱管温度を検
出するための冷蔵用蒸発器温度センサ(105)が設けら
れている。冷蔵回路(100)における冷蔵用蒸発器(10
1)の下端近傍には、冷蔵回路(100)を流れるガス冷媒
温度を検出するための冷蔵用ガス側温度センサ(106)
が設けられている。
【0053】上記カスケードユニット(15)に収納され
る高温側カスケード回路(110)には、カスケード流出
側温度センサ(113)が設けられている。このカスケー
ド流出側温度センサ(113)は、カスケード熱交換器(1
11)の1次側流路(111a)から流出する高温側冷媒の温
度を検出するためものである。
【0054】上記冷凍ユニット(16)には、冷凍用ファ
ン(133)と冷凍用温度センサ(134)とが設けられてい
る。冷凍用ファン(133)は、冷凍用蒸発器(131)へ冷
凍庫の庫内空気を送るためのものである。冷凍用温度セ
ンサ(134)は、冷凍用蒸発器(131)へ送られる庫内空
気の温度を検出するためのものである。
【0055】上記冷凍ユニット(16)に収納される冷凍
回路(130)には、温度センサが設けられている。具体
的に、冷凍用蒸発器(131)には、その伝熱管温度を検
出するための冷凍用蒸発器温度センサ(135)が設けら
れている。冷凍回路(130)における冷凍用蒸発器(13
1)の下端近傍には、冷凍回路(130)を流れるガス冷媒
温度を検出するための冷凍用ガス側温度センサ(136)
が設けられている。
【0056】上記コントローラ(200)は、上記のセン
サ類からの信号やリモコン等からの指令信号を受けて冷
凍装置(10)の運転制御を行うものである。具体的に、
コントローラ(200)は、室外膨張弁(34)の開度調
節、四路切換弁(31)の切り換え、更にはガス抜き電磁
弁(65)、油戻し電磁弁(53)、及び均油電磁弁(55)
の開閉操作を行う。また、コントローラ(200)は、圧
縮機ユニット(40)の容量制御を行う。
【0057】−運転動作− 上記冷凍装置(10)の運転時には、高温側冷媒回路(2
0)と低温側冷媒回路(25)のそれぞれで冷媒が相変化
しつつ循環し、蒸気圧縮式の冷凍サイクルが行われる。
また、冷凍装置(10)は、室内ユニット(12)の室内空
気を冷却する冷房運転と、室内ユニット(12)の室内空
気を加熱する暖房運転とを切り換えて運転を行う。
【0058】《冷房運転》冷房運転時において、高温側
冷媒回路(20)では、室外熱交換器(32)を凝縮器と
し、室内熱交換器(81)、冷房熱交換器(91)、冷蔵用
蒸発器(101)、及びカスケード熱交換器(111)を蒸発
器として冷凍サイクルが行われる。一方、低温側冷媒回
路(25)では、カスケード熱交換器(111)を凝縮器と
し、冷凍用蒸発器(131)を蒸発器として冷凍サイクル
が行われる。
【0059】この冷房運転時には、四路切換弁(31)が
図1に実線で示す状態に切り換えられる。また、室内膨
張弁(82)、冷房膨張弁(92)、冷蔵用膨張弁(10
2)、カスケード膨張弁(112)、及び冷凍用膨張弁(13
2)が所定開度とされ、室外膨張弁(34)が全閉され
る。また、油戻し電磁弁(53)、均油電磁弁(55)、ガ
ス抜き電磁弁(65)、及び液供給電磁弁(69)は、通常
は閉鎖状態に保持されているが、必要に応じて適宜開閉
される。
【0060】先ず、高温側冷媒回路(20)における動作
を説明する。圧縮機ユニット(40)の圧縮機(41,42)
を運転すると、これら圧縮機(41,42)で圧縮された高
温側冷媒が吐出管(44)へ吐出される。この高温側冷媒
は、四路切換弁(31)を通って室外熱交換器(32)へ流
入する。室外熱交換器(32)では、高温側冷媒が室外空
気へ放熱して凝縮する。室外熱交換器(32)で凝縮した
高温側冷媒は、流入管(60)の第1分岐管(60a)へ流
入し、第1流入逆止弁(61a)を通過してレシーバ(3
3)へ流入する。レシーバ(33)の高温側冷媒は、流出
管(62)に流れ込む。その後、高温側冷媒は、二手に分
流され、一方が流出逆止弁(63)を通って第1液側閉鎖
弁(35)に流れ、他方が第2液側閉鎖弁(37)に流れ
る。
【0061】第1液側閉鎖弁(35)を通過した高温側冷
媒は、第1液側連絡管(21)を通って室内回路(80)へ
流入する。室内回路(80)では、流入した高温側冷媒が
室内膨張弁(82)で減圧された後に、室内熱交換器(8
1)の下端部側から室内熱交換器(81)に流入する。室
内熱交換器(81)では、高温側冷媒が、上方に向かって
流れ、室内空気から吸熱して蒸発し、室内空気が冷却さ
れる。室内熱交換器(81)では、十分な流量の高温側冷
媒が流れるために、冷凍機油が溜まることなく流れる。
室内熱交換器(81)で蒸発した高温側冷媒は、第1ガス
側連絡管(22)を流れ、第1ガス側閉鎖弁(36)を通過
して室外回路(30)へ流入する。その後、この高温側冷
媒は、四路切換弁(31)を通過して吸入管(43)に流入
する。
【0062】一方、第2液側閉鎖弁(37)を通過した高
温側冷媒は、第2液側連絡管(23)に流入する。この高
温側冷媒は、その後に三つに分流されて、冷房回路(9
0)、冷蔵回路(100)、又は高温側カスケード回路(11
0)に流れる。
【0063】冷房回路(90)に流入した高温側冷媒は、
冷房膨張弁(92)で減圧された後に、冷房熱交換器(9
1)の下端部側から冷房熱交換器(91)に流入する。冷
房熱交換器(91)では、高温側冷媒が、上方に向かって
流れ、室内空気から吸熱して蒸発し、室内空気が冷却さ
れる。冷房熱交換器(91)では、十分な流量の高温側冷
媒が流れるために、冷凍機油が溜まることなく流れる。
【0064】冷蔵回路(100)に流入した高温側冷媒
は、冷蔵用膨張弁(102)で減圧された後に、冷蔵用蒸
発器(101)の上端部側から冷蔵用蒸発器(101)に流入
する。このとき、冷蔵庫内の温度が低温に調整され、冷
蔵庫内の温度の変動が少ないために、冷蔵用膨張弁(10
2)がかなり絞られており、冷蔵用蒸発器(101)には、
少ない流量の高温側冷媒が流入する。冷蔵用蒸発器(10
1)では、高温側冷媒が、下方に向かって流れ、冷蔵庫
の庫内空気から吸熱して蒸発し、冷蔵庫の庫内空気が冷
却される。冷蔵用蒸発器(101)を流れる高温側冷媒
は、流量が少ないが、下方に向かって流れて下端部から
流出するために、冷蔵用蒸発器(101)内では蒸発しな
い冷凍機油は、高温側冷媒と共に流出し、冷蔵用蒸発器
(101)内に溜まることがない。冷蔵用蒸発器(101)の
下端部側から高温側冷媒が流出するが、流量が少ないた
めに、蒸発しきらない高温側冷媒が流出することはな
く、液バックを生じない。
【0065】高温側カスケード回路(110)に流入した
高温側冷媒は、カスケード膨張弁(112)で減圧された
後にカスケード熱交換器(111)における1次側流路(1
11a)の上端部からカスケード熱交換器(111)に流入す
る。カスケード熱交換器(111)では、1次側流路(111
a)を流れる高温側冷媒が下方に向かって流れ、2次側
流路(111b)を流れる低温側冷媒から吸熱して蒸発す
る。カスケード膨張弁(112)が冷凍庫内の冷凍負荷に
応じてかなり絞られているために、カスケード熱交換器
(111)の1次側流路(111a)を流れる高温側冷媒の流
量が少ないが、高温側冷媒が下方に向かって流れて下端
部から流出するために、冷凍機油は、カスケード熱交換
器(111)内に溜まることがない。カスケード熱交換器
(111)の下端部側から高温側冷媒が流出するが、流量
が少ないために、蒸発しきらない高温側冷媒が流出する
ことがなく、液バックを生じない。
【0066】冷房熱交換器(91)、冷蔵回路(100)、
又はカスケード熱交換器(111)において蒸発した高温
側冷媒は、それぞれ第2ガス側連絡管(24)に流入して
合流し、その後に第2ガス側閉鎖弁(38)を通過して吸
入管(43)に流入する。吸入管(43)では、第1ガス側
連絡管(22)を通じて送り込まれた高温側冷媒と、第2
ガス側連絡管(24)を通じて送り込まれた高温側冷媒と
が合流する。吸入管(43)を流れる高温側冷媒は、圧縮
機ユニット(40)の圧縮機(41,42)に吸入される。こ
れら圧縮機(41,42)は、吸入した高温側冷媒を圧縮し
て再び吐出する。高温側冷媒回路(20)では、このよう
な高温側冷媒の循環が繰り返される。
【0067】次に、低温側冷媒回路(25)の動作を説明
する。低温側圧縮機(121)を運転すると、圧縮された
低温側冷媒が低温側圧縮機(121)から吐出される。こ
の低温側冷媒は、吐出側逆止弁(122)を通過してカス
ケード熱交換器(111)における2次側流路(111b)に
流入する。カスケード熱交換器(111)では、2次側流
路(111b)を流れる低温側冷媒が1次側流路(111a)を
流れる高温側冷媒に放熱して凝縮する。カスケード熱交
換器(111)で凝縮した低温側冷媒は、レシーバ(123)
に流入する。その後、低温側冷媒は、レシーバ(123)
から流出し、第3液側連絡管(26)を通って冷凍回路
(130)に流入する。
【0068】冷凍回路(130)では、流入した低温側冷
媒が冷凍用膨張弁(132)で減圧された後に冷凍用蒸発
器(131)の上端部側から冷凍用蒸発器(131)に流入す
る。このとき、冷凍庫内の温度が低温に調整され、冷凍
庫内の温度の変動が少ないために、冷凍用膨張弁(13
2)がかなり絞られており、冷凍用蒸発器(131)には、
少ない流量の低温側冷媒が流入する。冷凍用蒸発器(13
1)では、低温側冷媒が、下方に向かって流れ、冷凍庫
の庫内空気から吸熱して蒸発し、冷凍庫の庫内空気が冷
却される。冷凍用蒸発器(131)を流れる低温側冷媒
は、流量が少ないが、下方に向かって流れて下端部から
流出するために、冷凍用蒸発器(131)内では蒸発しな
い冷凍機油は、低温側冷媒と共に流出し、冷凍用蒸発器
(131)内に溜まることがない。冷凍用蒸発器(131)の
下端部側から低温側冷媒が流出するが、流量が少ないた
めに、蒸発しきらない低温側冷媒が流出することがな
く、液バックを生じない。
【0069】冷凍用蒸発器(131)で蒸発した低温側冷
媒は、第3ガス側連絡管(27)を通って低温側カスケー
ド回路(120)に流入する。その後、低温側冷媒は、低
温側圧縮機(121)に吸入される。低温側圧縮機(121)
は、吸入した低温側冷媒を圧縮して再び吐出する。低温
側冷媒回路(25)では、このような低温側冷媒の循環が
繰り返される。
【0070】《暖房運転》暖房運転時において、高温側
冷媒回路(20)では、室内熱交換器(81)を凝縮器と
し、室外熱交換器(32)、冷房熱交換器(91)、冷蔵用
蒸発器(101)、及びカスケード熱交換器(111)を蒸発
器として冷凍サイクルが行われる。一方、低温側冷媒回
路(25)では、カスケード熱交換器(111)を凝縮器と
し、冷凍用蒸発器(131)を蒸発器として冷凍サイクル
が行われる。この低温側冷媒回路(25)の動作は、冷房
運転時と同様である。
【0071】この暖房運転時には、四路切換弁(31)が
図1に破線で示す状態に切り換えられる。また、室内膨
張弁(82)、冷房膨張弁(92)、冷蔵用膨張弁(10
2)、カスケード膨張弁(112)、冷凍用膨張弁(13
2)、及び室外膨張弁(34)が所定開度とされる。ま
た、油戻し電磁弁(53)、均油電磁弁(55)、ガス抜き
電磁弁(65)、及び液供給電磁弁(69)は、通常は閉鎖
状態に保持されているが、必要に応じて適宜開閉され
る。
【0072】圧縮機ユニット(40)の圧縮機(41,42)
を運転すると、圧縮された高温側冷媒が圧縮機(41,4
2)から吐出管(44)に吐出される。吐出された高温側
冷媒は、四路切換弁(31)を通過し、第1ガス側連絡管
(22)を通って室内回路(80)に流入する。室内回路
(80)に流入した高温側冷媒は、室内熱交換器(81)の
上端部側から室内熱交換器(81)に流入する。室内熱交
換器(81)では、高温側冷媒が室内空気に放熱して凝縮
し、室内空気が加熱される。
【0073】室内熱交換器(81)で凝縮した高温側冷媒
は、室内膨張弁(82)を通過して第1液側連絡管(21)
を流れる。第1液側連絡管(21)の高温側冷媒は、第1
液側閉鎖弁(35)を通過し、流入管(60)の第2分岐管
(60b)に流入する。この高温側冷媒は、第2流入逆止
弁(61b)を通過してレシーバ(33)に流入する。レシ
ーバ(33)の高温側冷媒は、レシーバ(33)から流出管
(62)に流れ込む。その後、高温側冷媒は二手に分流さ
れ、一方が流出管(62)の第1分岐管(62a)に流入
し、他方が流出管(62)の第2分岐管(62b)に流入す
る。
【0074】流出管(62)の第1分岐管(62a)に流入
した高温側冷媒は、室外膨張弁(34)で減圧された後に
室外熱交換器(32)に流入する。室外熱交換器(32)で
は、高温側冷媒が室外空気から吸熱して蒸発する。蒸発
した高温側冷媒は、四路切換弁(31)を通過して吸入管
(43)に流入する。
【0075】一方、流出管(62)の第2分岐管(62b)
に流入した高温側冷媒は、冷房運転時と同様に流れる。
つまり、高温側冷媒は、レシーバ(33)から流出して第
2液側連絡管(23)を流れ、分流されて冷房回路(9
0)、冷蔵回路(100)、又は高温側カスケード回路(11
0)に送られる。冷房回路(90)に流入した高温側冷媒
は、冷房熱交換器(91)の下端部側から冷房熱交換器
(91)に流入し、室内空気から吸熱して蒸発する。冷蔵
回路(100)に流入した高温側冷媒は、冷蔵用蒸発器(1
01)の上端部側から冷蔵用蒸発器(101)に流入し、庫
内空気から吸熱して蒸発する。高温側カスケード回路
(110)に流入した高温側冷媒は、カスケード熱交換器
(111)における1次側流路(111a)の上端部側からカ
スケード熱交換器(111)に流入し、庫内空気から吸熱
して蒸発する。冷房熱交換器(91)、冷蔵用蒸発器(10
1)、又はカスケード熱交換器(111)で蒸発した高温側
冷媒は、第2ガス側連絡管(24)において合流し、第2
ガス側閉鎖弁(38)を通過して吸入管(43)に流入す
る。
【0076】吸入管(43)では、室外熱交換器(32)で
蒸発した高温側冷媒と、冷房熱交換器(91)、冷蔵用蒸
発器(101)、又はカスケード熱交換器(111)で蒸発し
た高温側冷媒とが合流する。合流した高温側冷媒は、圧
縮機ユニット(40)の圧縮機(41,42)に吸入される。
これら圧縮機(41,42)は、吸入した高温側冷媒を圧縮
して再び吐出する。高温側冷媒回路(20)では、このよ
うな高温側冷媒の循環が繰り返される。
【0077】このように、暖房運転時には、室外熱交換
器(32)で室外空気から高温側冷媒が吸熱した熱だけで
なく、冷房熱交換器(91)、冷蔵用蒸発器(101)、又
はカスケード熱交換器(111)で室内空気や庫内空気か
ら高温側冷媒が吸熱した熱をも利用して、室内熱交換器
(81)で室内空気の加熱が行われる。
【0078】ここで、暖房運転時には、室外熱交換器
(32)、冷房熱交換器(91)、冷蔵用蒸発器(101)、
及びカスケード熱交換器(111)での高温側冷媒の吸熱
量が、室内熱交換器(81)での高温側冷媒の放熱量を上
回る場合もあり得る。このような場合には、室外膨張弁
(34)を全閉とし、室外熱交換器(32)に向かう高温側
冷媒の流れを遮断する。つまり、冷房熱交換器(91)、
冷蔵用蒸発器(101)、及びカスケード熱交換器(111)
を蒸発器として用い、高温側冷媒の吸熱量を削減する。
【0079】−実施形態の効果− 本実施形態によれば、冷蔵用蒸発器(101)及びカスケ
ード熱交換器(111)の1次側流路(111a)において、
1次側の冷媒が上部から下部に向かって流れて蒸発する
と共に、冷凍用蒸発器(131)において、2次側の冷媒
が上部から下部に向かって流れて蒸発するようにしたた
めに、冷蔵用蒸発器(101)、カスケード熱交換器(11
1)の1次側流路(111a)、及び冷凍用蒸発器(131)に
冷凍機油が溜まるのを防止することができ、冷凍機油が
圧縮機(41,42)に戻り易くすることができる。この結
果、能力を犠牲にする油戻し制御を行う必要がなくな
り、能力を最大限に発揮させることができる。
【0080】また、室内熱交換器(32)の暖房運転時に
は、室内から得た冷熱を冷蔵用蒸発器(101)又はカス
ケード熱交換器(111)に供給するようにしたために、
熱効率を向上させることができる。
【0081】<発明のその他の実施の形態>本発明は、
上記実施形態について、冷房ユニット(13)を省略する
構成にしてもよい。
【0082】また、室内ユニット(12)、冷蔵ユニット
(14)及び冷凍ユニット(16)は、複数台設ける構成に
してもよい。
【0083】また、低温側冷媒回路(25)及びカスケー
ドユニット(15)を省略する構成にしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係る冷凍装置の高温側冷媒回路を示
す冷媒系統図である。
【図2】実施形態に係る冷凍装置の低温側冷媒回路を示
す冷媒系統図である。
【符号の説明】
(11) 室外ユニット (20) 高温側冷媒回路 (25) 低温側冷媒回路 (81) 室内熱交換器 (101) 冷蔵用蒸発器 (111) カスケード熱交換器 (111a) 1次側流路 (131) 冷凍用蒸発器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野村 和秀 大阪府堺市金岡町1304番地 ダイキン工業 株式会社堺製作所金岡工場内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷媒が蒸発又は凝縮する空調用熱交換器
    (81)と、 該空調用熱交換器(81)より低温で冷媒が蒸発する低温
    用熱交換器(101,111a,131)とが並列に接続された冷凍
    装置であって、 上記空調用熱交換器(81)は、冷房運転時に冷媒が下部
    から上部に向かって流れるように配置され、 上記低温用熱交換器(101,111a,131)は、冷媒が上部か
    ら下部に向かって流れるように配置されていることを特
    徴とする冷凍装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 低温用熱交換器は、冷蔵庫内の空気を冷却する冷蔵用蒸
    発器(101)により構成されていることを特徴とする冷
    凍装置。
  3. 【請求項3】 請求項1において、 空調用熱交換器(81)が備えられ、1次側の冷媒が循環
    する1次側冷媒回路(20)と、 該1次側冷媒回路(20)の1次側の冷媒の蒸発によって
    凝縮する2次側冷媒が循環すると共に、冷凍用蒸発器
    (131)を有する2次側冷媒回路(25)と、 上記1次側の冷媒と2次側の冷媒とを熱交換させる冷媒
    熱交換器(111)とを備え、 低温用熱交換器は、冷媒熱交換器(111)の蒸発部(111
    a)と冷凍用蒸発器(131)とにより構成されていること
    を特徴とする冷凍装置。
  4. 【請求項4】 請求項3において、 1次側冷媒回路(20)は、圧縮機(41,42)及び熱源側
    熱交換器(32)を有すると共に、冷蔵用蒸発器(101)
    が接続する熱源ユニット(11)を備える一方、 冷媒熱交換器(111)及び空調用熱交換器(81)は、上
    記熱源ユニット(11)に接続され、 空調用熱交換器(81)は、熱源側熱交換器(32)で凝縮
    した1次側の冷媒が蒸発して冷房運転を行うと共に、該
    空調用熱交換器(81)で凝縮した1次側の冷媒が冷蔵用
    蒸発器(101)又は冷媒熱交換器(111)の蒸発部(111
    a)で蒸発して暖房運転を行うように構成されているこ
    とを特徴とする冷凍装置。
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