JP4226126B2 - 網戸用スプレー - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、網戸に害虫防除成分が効率よく付着し、網戸に対して優れた害虫忌避効果を与え、さらに使用時に振り混ぜる必要がない網戸用スプレーに関する。
【0002】
【従来の技術】
家屋などで使用されている網戸には室内からもれた光に誘引されたりして種々の虫が集まってきたり、その虫が網戸の網を潜って室内に侵入してくることなどから人に不快感を与えることが多い。
このような状況を解決するための手段として、網戸の網に防虫剤または殺虫剤を塗布して虫の侵入を防ぐ方法が提案されている(特開昭61−36487号)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記にように、従来では網戸に対して有効成分を単に塗布すれば忌避効果が得られると考えられていたが、網戸自体が網状であるため、エアゾールでやたらに塗布しても網戸の網目を通過してしまう状態となったり、有効成分の多くが網戸面にぶつかった時の反射力を受け大半が煽られた形で上に上がってしまい、必要量の有効成分が網戸に付かないという問題がある。
本発明の課題は、このような欠点を解決し、網戸に対して害虫防除成分を効率よく付着させることができ、網戸に対して優れた害虫忌避効果を与え、さらには使用時に振り混ぜる必要がない網戸用スプレーを提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは鋭意検討した結果、下記の網戸用スプレーによって上記の課題を満足することを見いだし、本発明に到達した。
(1)害虫防除成分を含み、噴射力が2〜5g・f/20cmであることを特徴とする網戸用スプレー。
(2)害虫防除成分を非イオン界面活性剤及び/又は脂肪酸エステルにより溶媒に可溶化又は溶解したことを特徴とする前記(1)記載の網戸用スプレー。
(3)脂肪酸エステルがミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸セチル、ラウリン酸ヘキシルおよびミリスチン酸イソプロピルから選ばれた少なくとも1種からなることを特徴とする前記(2)記載の網戸用スプレー。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明の網戸用スプレーは、網戸に害虫防除成分を付着させるためのものであり、そのためにスプレー装置を用いて行うスプレー製品、或いはエアゾール装置を用いて噴射させるエアゾール製品の両方を含むものである。
このため、本発明の網戸用スプレーは、スプレー製品の場合には、スプレーノズルを有するスプレー装置内に収容する液状物であり、またエアゾール製品の形態の場合には、エアゾール装置内に噴射剤と共に充填される液状物(原液)であり、原液と噴射剤とを合わせていうことが普通である。
前記した目的からして、この網戸用スプレーを噴射した時に、そのスプレーが網戸に効率良く付着するようにさせるためには、そのスプレーが余り早く網戸の目を通過することがないようにすることが必要である。そして、スプレーの速度は、スプレーの噴射力に影響されるものであり、その速度はある値よりも小さい方がよく、適性範囲が存在する。
【0006】
本発明の網戸用スプレーの噴射力は5g・f/20cm以下であり、エアゾール装置においては、例えば2〜5g・f/20cm、さらに4〜5g・f/20cmの範囲が好ましい。噴射力が小さいと網戸への付着性は向上するが、噴射量が減少するため害虫防除成分の噴射量が減少し、広い範囲を処理するのに時間がかかるので効率が低下することもある。
なお、前記の噴射力を測定する際には、スプレーのノズルをテンシロン(測定装置)の面に対して20cm離した箇所に置き、そこから前記面に対して噴射し、その噴射力を測定することにより行う。
噴射力を前記の範囲にするためには、エアゾール製品の場合、ノズルの噴射口の構造によってその噴射力を加減すればよい。またノズルの噴射口は、網戸に向って広がるように噴射されるような構造とするのが良く、このため、ノズルの噴射口は、楕円形に霧状に広がるように噴射されるのに適するようにすることが好ましい。この具体例を示すと、たて10〜15cm、よこ7〜8cmとなる噴射パターン、あるいはよこ10〜15cm、たて7〜8cm等の噴射パターンが示される。この噴射パターンは噴射口から約20cm離れた箇所での好ましい例示である。
【0007】
本発明における網戸用スプレーは、このような噴射力により前記のような噴射状態のものが容易に得られるものであることが好ましい。
このスプレーは、害虫忌避の目的からして、その中に害虫防除成分が含まれていなければならない。
本発明は、有効成分である害虫防除成分を溶媒に可溶化又は溶解した状態に維持することで、溶液形態の一液性の組成物とすることができる。
その結果、使用時にいちいち振り混ぜることなく有効成分を均一にスプレーすることができる。
また、網戸にスプレーした場合に持続性に優れた害虫忌避効果を得ることができる。
さらに、有効成分の分解を生じることなく、長時間安定に組成物中に維持することができるものである。
【0008】
本発明に用いる害虫防除成分としては、例えばピレスロイド系化合物が示され、例えば天然ピレストリン、アレスリン、dl・d−T80−アレスリン、フタルスリン、d−T80−フタルスリン、d−T80−レスメトリン、d−T80−フラメトリン、フェノトリン、ペルメトリン、シフェノトリン、d・d−T80−プラレトリン、エトフェンプロックス、トランスフルスリン、イミプロトリン、エンペントリン、トラロメスリンなどが挙げられ、この他にもジエチルトルアミド、フタル酸ジブチル、精油成分、有機リン系化合物、カーバメイト系化合物なども本発明の害虫防除成分として例示される。
これらの中でもエトフェンプロックス、ペルメトリン、フェノトリン、ジエチルトルアミド、シフェノトリン、トラロメスリンが好ましい。またこれらの2種以上を組み合わせたものとしては、例えばペルメトリンとジエチルトルアミド、トラロメスリンとジエチルトルアミドとの組合せが示される。
組成物に対する上記の害虫防除成分の配合量としては、0.02〜5.0重量%、好ましくは0.05〜2.0重量%が挙げられる。
また上記のごとく2種以上を組み合わせて用いる場合には、用いる成分によって適宜調整すればよく、ペルメトリンとジエチルトルアミド、トラロメスリンとジエチルトルアミドとの組合せを用いる際には、0.01〜10.0重量%と0.1〜1.0重量%との配合比が例示される。
【0009】
本発明において、非イオン系界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレン・ソルビタンラウリン酸エステル、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレン・オレイン酸エステル、ポリオキシエチレン・ヒマシ油オレイン酸エステル、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンセチルエーテル、ポリオキシエチレン・ラウリルエーテル、ポリオキシエチレン・ノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン・ヒマシ油、ポリオキシエチレン・オレイン酸エステルなどが挙げられる。
また、この他にもラウロイルグルタミン酸ジオクチルドデシル、ステアロイルグルタミン酸ジオクチルドデシル、ラウロイルグルタミン酸・ポリオキシエチレン(2)・オクチルドデシルエーテルジエステル、ラウロイルグルタミン酸・ポリオキシエチレン(5)・オクチルドデシルエーテルジエステル、ラウロイルグルタミン酸・ジポリオキシエチレン(2)・ステアリルエーテル、ラウロイルグルタミン酸・ジポリオキシエチレン(5)・ステアリルエーテルなどのアミノ酸系のものが挙げられる。
【0010】
また脂肪酸エステルとしては、本発明の効果が得られるものであれば特に制限はされないが、例えばミリスチン酸オクチルドデシル、オレイン酸オクチルドデシル、オレイン酸オレイル、ミリスチン酸イソプロピル、リシノレイン酸オクチルドデシル、パルミチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸セチル、イソステアリン酸ブチル、ステアリン酸イソセチル、ラウリン酸ヘキシルなどが挙げられ、好ましくは、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸セチルおよびラウリン酸ヘキシルが示される。
これらの組成物中への配合量は、有効成分の配合量にもとづいて、例えばピレスロイド系化合物の場合には、ピレスロイド系化合物を100としたときに5〜100とすることが挙げられる。
主溶媒として水を用いる場合には、害虫防除成分を水中に均一に安定に保つ上からこれらの少なくとも2種以上を組み合わせて用いることが好ましく、その1例としてポリオキシエチレン・ソルビタンラウリン酸エステル、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレン・オレイン酸エステルおよびポリオキシエチレン・ヒマシ油オレイン酸エステルの組み合わせが挙げられる。
【0011】
非イオン系界面活性剤の組成物中での配合量は、上記の害虫防除成分が水に均一に可溶化されうる量であればよく、用いる種類や組み合わせによっても異なるが、通常は0.04〜15.0重量%、好ましくは0.1〜6.0重量%が挙げられる。さらに好ましくは、脂肪酸エステルの1種以上を併用すればよい。
また、主溶媒が有機溶剤である場合には、非イオン界面活性剤及び/又は脂肪酸エステルとしては、非イオン界面活性剤の中のアミノ酸系のもの、又は脂肪酸エステルを使用するのがよく、前者としては例えばラウロイルグルタミン酸・ポリオキシエチレン(5)オクチルドデシルエーテルジエステルが好ましく、後者としては、例えばミリスチン酸イソプロピルが好ましいものとして挙げられる。
【0012】
本発明の網戸用スプレーには上記の他にも、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、パラアミノ安息香酸エチル、オキシベンゾンなどの紫外線吸収剤、二酸化チタン、亜鉛華などの紫外線遮断剤、チアベンダゾールなどの防黴剤、ソルビン酸カリウム、フェノキシエタノールなどの防腐剤、塩化ベンゼトニウム、塩化セチルピリジニウムなどの殺菌剤、シリコーンオイルなどの消泡剤、ラウリン酸メタクリレートなどの消臭剤、ベルガモット油、ユーカリ油、ピネン、カルボン、アネトール、メントールなどの芳香剤(香料)、さらにはドデシルベンゼンスルホン酸塩などの陰イオン系界面活性剤のごとき洗浄成分などを配合してもよい。
【0013】
本発明のスプレーを調製するには、特に制限はされないが、その1例を示すとピレスロイド系化合物を界面活性剤及び脂肪酸エステルで水に可溶化した水溶液と、ジエチルトルアミドの水溶液とを混合し均一に撹拌することによって得られる。またその他の各種成分を配合するには油溶性の成分については、ピレスロイド系化合物といっしょに水に可溶化すればよく、水溶性の成分の場合にはジエチルトルアミドといっしょに水溶液とすればよい。
溶媒としては、有機溶媒の場合には害虫防除成分が溶解もしくは可溶性の場合が多いので、後者の場合には可溶化させるための界面活性剤の量が少なくて済むという利点がある。その1例を示すと、トラロメスリンをアミノ酸系のものと共に灯油に溶解すればよい。
またこれらの界面活性剤を用いることにより、長期間保存しても有効成分を安定して維持することができる。
【0014】
本発明のスプレーは、公知のスプレー手段によって所定量を所望の網戸に処理すればよく、通常の使用における目安としては、5〜50ml/m2 が例示される。
公知のスプレー手段としては、例えばポンプタイプや圧縮ガスタイプなどが挙げられる。
またその形態としては使い勝手がよいことから、図1に示すような汎用されているトリガータイプのものが好適なものとして示される。
またエアゾールタイプのような噴射剤を用いる場合においては、あまり噴射力が強いと網に有効量の有効成分が付着せずに拡散、飛翔してしまうことがあるので、噴射圧をある程度抑制することが好ましく、そのための噴射圧としては例えば1.2〜4.0kg/cm2 が示される。
この際に用いる噴射剤としては公知のものが挙げられ、例えば、ジメチルエーテル、液化石油ガス、窒素ガス、炭酸ガス、これらを組み合わせたものなどが好適なものとして示される。
本発明の対象となる害虫としては、例えばヨコバイ、ガ、ユスリカ、ウンカ、カメムシ、ヒトスジシマカなど網戸に集まる各種の衛生害虫や生活害虫などが挙げられる。
【0015】
【実施例】
以下に実施例によって、本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0016】
実施例1 残渣接触試験
(1)サンプルの調製
第1表記載の処方からなる原液のサンプルNo.1〜3を調製し、それぞれの原液を用いてそれぞれ第2表記載のエアゾールを調製し、トリガーボタンをもつエアゾール容器に充填した。
(2)試験方法
アルミニウムサッシの隙間のカメムシを想定して、クサギカメムシに対する残渣接触試験を行った。
ガラス板に前記エアゾールを2秒間噴射して半面処理をしたところに供試虫(10匹)を放してノックダウン効果を比較した。噴射力は4.5g・f/20cmであった。
試験結果によると、非イオン系界面活性剤、脂肪酸エステルを用いたものがノックダウン効果において優れていた。
【0017】
【表1】
【0018】
【表2】
【0019】
【表3】
【0020】
実施例2 網戸での忌避試験
(1)サンプルの調製
実施例1と同じエアゾールを用いた。
(2)試験方法
30×30cmの網戸の網に、前記エアゾールをそれぞれ1.2秒噴射してツマグロヨコバイに対する忌避効果の残効性を確認した。
ツマグロヨコバイ20頭を25×25×25cmの試験箱の一つの面に上記網戸の網を取り付けたものに放した。
そして、ツマグロヨコバイが光に寄ってくる習性を利用して、試験箱の網戸の網がついた面から光を当てて、無処理の対照品と網戸の網に寄ってきた虫の数を比較する。その数を毎日計測し、その結果を忌避率を第4表に示す。
【0021】
【表4】
【0022】
実施例3 有効成分の残存率試験
(1)サンプルの調製
実施例1のサンプルNo.1〜2の原液を用いた。
(2)試験方法
ガラスシャーレにサンプルNo.1〜2の原液を塗布して、それぞれのドライフィルムを作製して、それらをサンルームに放置してトラロメスリン(有効成分)の残存量を比較した。
(3)試験結果
試験結果を残存率として第5表に示す。
【0023】
【表5】
【0024】
実施例4 忌避効果の試験
(1)サンプルの調製
第6表記載の処方からなるサンプルNo.4〜6を調製し、図1に示されるトリガータイプのスプレーに500ml充填した。
(2)試験方法
図2に示すように、透明プラスチック板3で6面体を構成した試験箱(20×20×20cm)の一方の側面の板を取り除いた試験箱2を用意し、別に上記サンプルNo.1を均一に5mlスプレー処理した網戸4(20メッシュの網、21×21cm)を前記試験箱の透明プラスチック板を取り除いた側面の部分に取り付けた。このため、網戸4の網の部分のみが前記試験箱の一側面を形成するようになっている。
【0025】
次に試験箱2内に供試虫(ヒトスジシマカ20匹)を放虫した。図2で試験箱2内に供試虫を入れたシャーレ7を挿入し、その蓋を開けるようにした。そして、図2に示すように、上記網戸4を取り付けた前記の側面に対する反対側の側面の外側の傍らに蛍光灯5(20ワット、2灯)を設置した。この場合、供試虫がヒトスジシマカであるため、蛍光灯5で照らされていない暗い側の側面へ移動するので、それにより網戸に供試虫が集まりやすいようにした。蛍光灯5は保持板6上に支持されている。試験箱2を2個並列して、同じ試験を同時に2回できるようにした。
試験開始から約60分間にわたり一定の時間毎に網戸4に止まっている供試虫の数を確認し、各測定時におけるその割合を図3にグラフとして示した。
試験は前記したように同時に2回行い、結果はその平均で示した。対照として無処理のものについても同様の試験を実施した。図3において、○印が本発明、●印が無処理のものである。
【0026】
【表6】
【0027】
(3)試験結果
図3に示したとおり本発明のサンプルNo.4は、網戸に止まっている供試虫がほとんどなく、無処理のものと比べて優れた忌避効果があることが確認された。
サンプルNo.4および5についても同等の忌避効果が得られた。
【0028】
実施例5 持続効果の試験
(1)試験方法
実施例4の試験装置および方法に従って、サンプルNo.4を用いて試験を実施した。ただし供試虫(ヒトスジシマカ)の放虫する時間を試験開始から1日後、21日後および45日後として、それぞれ60分間での観察を行った。
結果は網戸に止まっている供試虫の数から忌避率(%)を算出し、第7表に示した。忌避率は〔{(供試虫の数)−(止まっている供試虫の数)}/(供試虫の数)〕×100の式で計算する。
(2)試験結果
第7表に示したとおり、サンプルNo.4はいずれも高い忌避率(%)であって、45日後においてもその効果は得られていた。サンプルNo.5および6についても同様の忌避効果が得られた。
【0029】
【表7】
【0030】
実施例6 各種の虫に対する効果
(1)試験方法
供試虫としてウスイロユスリカ、ツマグロヨコバイ、トビイロウンカ、イガについて実施例4の試験装置および方法に従ってサンプルNo.4を用いて試験を実施した。ただし、供試虫がウスイロユスリカ、ツマグロヨコバイ、トビイロウンカの場合、これらは、光源の方に集まるので、前記試験装置では網戸が蛍光灯の側に来るように配置した。それぞれ30分間の観察を行い、網戸に止まっている供試虫の数から忌避率(%)を算出し、第8表に示した。
(2)試験結果
第8表に示したとおり、サンプルNo.4はヒトスジシマカの他にも広い忌避スペクトルを有していることが確認された。
【0031】
【表8】
【0032】
実施例7 網戸に対する影響
(1)試験方法
サンプルNo.4を家屋の網戸の1枚(1.8m2 相当)に約40mlスプレーし、網戸の目の目詰まりの状況を目視にて確認した。
(2)試験結果
目視にて確認した結果、本発明のサンプルNo.4をスプレーした網戸は、図4に示すように、目詰まりがなく、網戸はきれいな状態を維持していた。
【0033】
実施例8 スプレー組成物の保存安定性
(1)試験方法
サンプルNo.4の40mlをガラスビンに入れ、暗所でそれぞれ5℃、40℃、50℃の温度で保存し、2週間後、4週間後、2ケ月後における害虫防除成分(ペルメトリン)の含有量を測定して、スプレー組成物の保存安定性を調べた。試料は2ケずつ用い、その平均値を採用した。
(2)試験結果
いずれの温度のものも、ペルメトリンの含有量は当初の含有量に比して殆ど変わらず、当初の含有量を100としたときに100〜98.6の範囲で、当初の含有量と殆ど変わらないといえるもので、本発明の網戸用スプレー組成物は保存安定性が極めて高いものであった。
【0034】
【発明の効果】
本発明の網戸用スプレーは、網戸に適用した際に害虫防除成分を網戸に忌避に有効である量を付着させることができ、そのため網戸に虫が寄って来ないという効果を発揮させることができる。
また、網戸に適用した際に網戸からのスプレーの舞い上がりが少ないので付着効果も大きく、不必要なところに害虫防除成分を含んだスプレーが流れるということも少なくなる。
本発明の網戸用スプレーは、害虫防除成分を溶媒に可溶化又は溶解した状態に長時間安定して維持していることから、使用時にいちいち振り混ぜることなく有効成分を均一にスプレーすることができる。溶媒として水を用いても可溶化した状態に長時間安定して維持することができる。
また、網戸にスプレーした場合に比較の網戸用スプレーに比べて、持続的に顕著な害虫忌避効果を得ることができる。
さらに、網戸の網に目詰まりすることがないので、網戸を汚すことがないという効果を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例4に使用したトリガータイプのスプレー容器の正面を示す。
【図2】本発明の実施例5に使用した試験装置の概観図を示す。
【図3】本発明の実施例5における網戸に止まっている虫の数の変化を表わすグラフを示す。
【図4】本発明の実施例7におけるスプレー後の網戸の目詰まり状況を示す。。
【符号の説明】
1 トリガータイプのスプレー容器
2 試験箱
3 透明プラスチック板
4 網戸
5 蛍光灯
6 保持板
7 シャーレ
Claims (3)
- 害虫防除成分を含み、噴射力が2〜5g・f/20cmであることを特徴とする網戸用スプレー。
- 害虫防除成分を非イオン界面活性剤及び/又は脂肪酸エステルにより溶媒に可溶化又は溶解したことを特徴とする請求項1記載の網戸用スプレー。
- 脂肪酸エステルがミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸セチル、ラウリン酸ヘキシルおよびミリスチン酸イソプロピルから選ばれた少なくとも1種からなることを特徴とする請求項2記載の網戸用スプレー。
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