JP2003026523A - 吸血害虫から体表を保護する方法及び吸血害虫の忌避方法 - Google Patents

吸血害虫から体表を保護する方法及び吸血害虫の忌避方法

Info

Publication number
JP2003026523A
JP2003026523A JP2001214837A JP2001214837A JP2003026523A JP 2003026523 A JP2003026523 A JP 2003026523A JP 2001214837 A JP2001214837 A JP 2001214837A JP 2001214837 A JP2001214837 A JP 2001214837A JP 2003026523 A JP2003026523 A JP 2003026523A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
blood
toluamide
diethyl
phenothrin
skin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001214837A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaya Okada
賢哉 岡田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Chemical Co Ltd filed Critical Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority to JP2001214837A priority Critical patent/JP2003026523A/ja
Publication of JP2003026523A publication Critical patent/JP2003026523A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 人などの皮膚に直接処理しなくても、吸血害
虫による被害を長期間、効果的に防ぎ得る方法を提供す
る。 【解決手段】 フェノトリンとN,N−ジエチル−m−
トルアミドとを有効成分として含有する組成物を処理し
た衣類で体表を被覆することを特徴とする吸血害虫から
体表を保護する方法及び、フェノトリンとN,N−ジエ
チル−m−トルアミドとを有効成分として含有する組成
物を衣類に処理することを特徴とする吸血害虫の忌避方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、吸血害虫から人ま
たは動物の皮膚などの体表を保護する方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、数多くの殺虫剤が知られており、
吸血害虫による被害を防ぐために、殺虫剤を散布するこ
とが行われている。殺虫剤を散布することにより、吸血
害虫による被害をある程度は防除できるものの、防除対
象である人やペットなどの動物が移動する場合、各移動
場所で殺虫剤を散布する必要があり、特に、屋外におい
て有効に吸血害虫による被害を防ぐことは困難である。
また、人の皮膚上に直接処理して吸血害虫を防ぐための
害虫忌避剤も市販されているが、皮膚への直接処理は敬
遠される場合も多く、また、吸血害虫、特に蚊による吸
血は衣服の上からも行われるため、衣服の上からの吸血
を防ぐには従来の剤では効果が不充分で、有効期間も短
い等、必ずしも満足できるものではなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、人な
どの皮膚に直接処理しなくても、吸血害虫による被害を
長期間、効果的に防ぎ得る方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、このよう
な状況に鑑み鋭意検討した結果、フェノトリンとN,N
−ジエチル−m−トルアミドを有効成分として含有する
組成物を処理した衣類を体表の保護に用いることによ
り、吸血害虫による被害を有効にかつ長時間防ぎ得るこ
とを見出し本発明に至った。即ち本発明は、フェノトリ
ンとN,N−ジエチル−m−トルアミドとを有効成分と
して含有する組成物(以下、本組成物と記す。)を処理
した衣類で体表を被覆することを特徴とする吸血害虫か
ら体表を保護する方法(以下、本保護方法と記す。)お
よび本組成物を衣類に処理することを特徴とする吸血害
虫の忌避方法(以下、本忌避方法と記す。)に関するも
のである。
【0005】
【発明の実施の形態】フェノトリンは、昆虫や節足動物
に対して殺虫効力を示すピレスロイド系化合物であり、
安全性が高いことから、家庭用殺虫剤の殺虫成分や、人
体用のシラミ防除剤の有効成分として広く使用されてい
る。なお、フェノトリンには光学異性体が存在するが、
本発明においてはこれらの有効な各異性体を単独または
混合物として使用することができる。N,N−ジエチル
−m−トルアミドは、人体用の害虫忌避剤の成分として
広く用いられている。本組成物を、着用前、もしくは着
用中の衣類に必要量処理することにより本保護方法およ
び本忌避方法を実施することができる。
【0006】本組成物としては、油剤、粉剤、噴霧剤等
種々の形態をとりえるが、施用の簡便さから、エアゾー
ル剤等の噴霧剤が好ましい。本組成物が噴霧剤である場
合、用いられる担体としては、速乾性で衣服の上に残留
して染みを残さないものであれば特に制限はなく、例え
ば、水、あるいはエタノール、イソプロピルアルコール
などのアルコール類、およびこれ等と水の混合物、ある
いは低沸点のパラフィン類等が挙げられる。その含有量
は本組成物中、通常5〜80重量%、好ましくは10〜
50重量%である。また、衣服への付着性を増したり、
薬剤の残効性を長くしたり、ベタツキ感を抑える目的で
さらに粉末を添加し粉末エアゾールとすることもでき
る。用いる粉末としては例えば、噴霧された表面の粉が
目立たない低密度ポリエチレンビーズ(粒度2〜25μ
m)などがある。その含有量は本組成物中、通常0.1
〜5重量%、好ましくは0.2〜2重量%である。
【0007】水を主成分とする場合、フェノトリンおよ
びN,N−ジエチル−m−トルアミドは疎水性であるた
め、乳化ないし分散させる必要があるが、通常の乳化剤
ないし分散剤を用いることができる。具体的には、例え
ば、石鹸類、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等の
ポリオキシエチレン脂肪酸アルコールエーテル、ポリオ
キシエチレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエ
チレン脂肪酸エステル、脂肪酸グリセリド、ソルビタン
脂肪酸エステル等を挙げることができる。また、衣服に
染みを残さない程度に少量であればグリセリン、ポリエ
チレングリコールなどの展着剤も添加することができ
る。その含有量は通常噴霧剤中1%以下である。必要に
応じてパラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸
エチル、パラオキシ安息香酸プロピル、パラオキシ安息
香酸ブチル等の防菌・防黴剤、BHT等の酸化防止剤等
の保存剤を適宜含有していてもよい。
【0008】また本組成物には、衣服の汗臭さを除去す
るための助剤として、悪臭トラップとしての効能を有す
るβ-シクロデキストリンやベタイン、抗バクテリア剤
であるトリクロル酸やヒノキチオール、悪臭のマスキイ
ング効果を有する植物精油等を含有することができる。
β-シクロデキストリン、 トリクロル酸、ヒノキチオー
ル、植物精油等の場合、その含有量は本組成物中、通常
0.1〜1%、ベタインの場合、その含有量は本組成物
中、通常0.5〜5%である。
【0009】本組成物が噴霧剤である場合に使用され得
る噴射剤としては、ジメチルエーテル、液化石油ガス等
の液化ガス、空気、炭酸ガス、窒素ガス等の圧縮ガスを
挙げることができ、これらの噴射剤を適宜組み合わせて
用いることもできる。その含有量は本組成物中、通常は
20〜90重量%、好ましくは50〜80重量%であ
る。
【0010】本組成物中のフェノトリンの量は通常0.
01〜10重量%、好ましくは0.1〜2重量%であ
る。一方、N,N−ジエチル−m−トルアミドの量は通
常0.1〜20重量%、好ましくは1〜10重量%であ
る。また、フェノトリンとN,N−ジエチル−m−トル
アミドの混合比(重量比)は、通常1:1から1:9
9、好ましくは1:4から1:19である。本組成物の
衣類への処理は、本組成物の剤の形態に応じて、衣類表
面へ噴霧、塗布、散布等することにより行うことができ
る。衣類の表面への本組成物の処理量は、面積1平方メ
ートルあたり、フェノトリンの量に換算して通常10m
g〜1000mg、好ましくは30〜100mgであ
り、N,N−ジエチル−m−トルアミドの量に換算して
通常100mg〜10000mg、好ましくは、300
mg〜1000mgである。このようにして本組成物が
処理された衣類で体表を被覆する、通常は該処理衣類を
着用することにより、長時間にわたって吸血害虫から皮
膚等の体表を保護することができ、また、吸血害虫を忌
避することができる。また、本組成物が処理されていな
い衣類を着用している場合には、着用したまま衣類表面
全体あるいは衣類と皮膚等の体表とが接触する部分、例
えば腕部、足部等に本組成物を処理することによりその
保護効果及び忌避効果が長時間発揮されるので、かかる
施用形態は簡便であり、好ましい。吸血害虫としては、
例えば蚊類、サシバエ類、マダニ類、ブユ類、アブ類、
ノミ類等を挙げることができる。特に、アカイエカ、ネ
ッタイイエカ、コガタアカイエカ、チカイエカなどのイ
エカ類、ヒトスジシマカ、ネッタイシマカなどのヤブカ
類、およびハマダラカ類、ヌマカ類、ヌカカ類等の蚊類
の場合に本発明の効果が高い。
【0011】
【実施例】次に、本発明を製剤例および試験例にて、よ
り詳細に説明する。 製剤例1 フェノトリン0.5gとN,N−ジエチル−m−トルア
ミド5g、及びエタノール4.5gをエアゾール容器内
に添加後、該エアゾール容器に定量噴霧バルブを取り付
け、該バルブを通じて液化石油ガス90gをエアゾール
容器に充填し、エアゾール剤を得る。 比較製剤例1 N,N−ジエチル−m−トルアミド5g、及びエタノー
ル5gをエアゾール容器内に添加後、該エアゾール容器
に定量噴霧バルブを取り付け、該バルブを通じて液化石
油ガス90gをエアゾール容器に充填し、エアゾール剤
を得る。 試験例1 15×28cmの木綿さらし布に対し水平約20cmの
距離から製剤例1の定量噴射エアゾールを4回均等に噴
霧し(合計噴霧量約380mg、フェノトリンとして4
5mg/平方メートル、N,N−ジエチル−m−トルア
ミドとして450mg/平方メートル)、そのさらし布
を被験者の片腕の下腕部(ひじ−手首の間)に巻いた。
処理直後及び3時間後に、吸血意欲の盛んなネッタイシ
マカ雌成虫20頭を放った試験ケージ(22×22×3
0cm)内に、さらし布を巻いた下腕部を3分間挿入
し、さらし布上に止まった蚊の延べ数及び布の下の皮膚
上に残された刺咬数を数えた。被験者の他方の腕に比較
製剤例1の対照エアゾールを製剤例と同様に処理したさ
らし布(N,N−ジエチル−m−トルアミドとして45
0mg/平方メートル)を巻きつけ、同様な試験を行っ
た。結果を表1に示す。
【表1】
【0012】
【発明の効果】本発明によれば、人などの皮膚に直接処
理しなくても、吸血害虫による被害を長期間、効果的に
防ぎ得る方法を提供できる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フェノトリンとN,N−ジエチル−m−ト
    ルアミドとを有効成分として含有する組成物を処理した
    衣類で体表を被覆することを特徴とする吸血害虫から体
    表を保護する方法。
  2. 【請求項2】フェノトリンとN,N−ジエチル−m−ト
    ルアミドとを有効成分として含有する組成物を衣類に処
    理することを特徴とする吸血害虫の忌避方法。
  3. 【請求項3】フェノトリンとN,N−ジエチル−m−ト
    ルアミドの混合比が、1:1から1:99である請求項
    1または2に記載の方法。
  4. 【請求項4】フェノトリンとN,N−ジエチル−m−ト
    ルアミドとを有効成分として含有する組成物の処理が噴
    霧剤による処理である請求項1〜3のいずれかに記載の
    方法。
JP2001214837A 2001-07-16 2001-07-16 吸血害虫から体表を保護する方法及び吸血害虫の忌避方法 Pending JP2003026523A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001214837A JP2003026523A (ja) 2001-07-16 2001-07-16 吸血害虫から体表を保護する方法及び吸血害虫の忌避方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001214837A JP2003026523A (ja) 2001-07-16 2001-07-16 吸血害虫から体表を保護する方法及び吸血害虫の忌避方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003026523A true JP2003026523A (ja) 2003-01-29

Family

ID=19049592

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001214837A Pending JP2003026523A (ja) 2001-07-16 2001-07-16 吸血害虫から体表を保護する方法及び吸血害虫の忌避方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003026523A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013237636A (ja) * 2012-05-15 2013-11-28 Osaka Seiyaku:Kk 衛生害虫忌避剤
JP2014181195A (ja) * 2013-03-19 2014-09-29 Dainippon Jochugiku Co Ltd マダニ忌避効力増強剤、及びこれを配合したマダニ忌避組成物を用いるマダニ忌避方法
JP2018138531A (ja) * 2017-02-24 2018-09-06 大日本除蟲菊株式会社 ハチ、アブ類の刺咬被害防止方法
JP2019099575A (ja) * 2017-12-01 2019-06-24 アース製薬株式会社 害虫防除用定量噴射型エアゾール製品および害虫防除方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013237636A (ja) * 2012-05-15 2013-11-28 Osaka Seiyaku:Kk 衛生害虫忌避剤
JP2014181195A (ja) * 2013-03-19 2014-09-29 Dainippon Jochugiku Co Ltd マダニ忌避効力増強剤、及びこれを配合したマダニ忌避組成物を用いるマダニ忌避方法
JP2018138531A (ja) * 2017-02-24 2018-09-06 大日本除蟲菊株式会社 ハチ、アブ類の刺咬被害防止方法
JP2019099575A (ja) * 2017-12-01 2019-06-24 アース製薬株式会社 害虫防除用定量噴射型エアゾール製品および害虫防除方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20200154717A1 (en) Insecticidal compositions and methods using same
JP2000505048A (ja) シラミ処理剤、ならびに昆虫忌避性のブレンド、ローション、およびスプレー
JP6517984B2 (ja) 蚊類防除用エアゾール、及び蚊類防除方法
JP2016102092A (ja) 害虫忌避効力増強剤、及びこれを配合した害虫忌避組成物を用いる害虫忌避方法
JP2003026523A (ja) 吸血害虫から体表を保護する方法及び吸血害虫の忌避方法
US3445565A (en) Sprayable composition for the application to the fur of animals
JP2017529385A (ja) 外部寄生生物撲滅活性を有する液状伸展組成物、ヒト用および動物用の薬物において、ならびに農業、園芸および/または庭の環境において外部寄生生物を駆除するための方法およびその使用
JP2006001864A (ja) 屋内塵性ダニ忌避剤及びこれを用いた屋内塵性ダニ忌避用物品
JP3795965B2 (ja) カイガラムシ類の駆除剤
JP4627634B2 (ja) 屋内塵性ダニ忌避剤
CA1336161C (en) Method for preventing harm from bloodsucking insects
JP2001163715A (ja) 腹足類駆除剤
JP4247505B2 (ja) 害虫忌避組成物
JP2645492B2 (ja) 吸血害虫による被害の防除方法
JP6836930B2 (ja) ハチ、アブ類の刺咬被害防止方法
JP4348670B2 (ja) 害虫忌避剤
WO2020166535A1 (ja) 蚊類防除用エアゾール、及び蚊類防除方法
JP6362225B2 (ja) 害虫忌避剤
KR100297423B1 (ko) 환경친화형저독성수중유형유액상살충제조성물
JP2931072B2 (ja) 吸血害虫忌避剤
JP2007277196A (ja) 人体用害虫忌避組成物
JP2006241011A (ja) 飛翔害虫防除用エアゾール剤
JP2018115115A (ja) 害虫駆除剤及び害虫駆除用エアゾール組成物
JPH0341010A (ja) 害虫忌避剤
JP2005097294A (ja) 繊維害虫忌避剤、繊維害虫卵殺卵剤、繊維害虫殺虫剤および防カビ剤

Legal Events

Date Code Title Description
RD05 Notification of revocation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7425

Effective date: 20080128