JP2013237636A - 衛生害虫忌避剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】
人体及び衣類の両方に使用することができ、衛生害虫の忌避効果を持続できるとともに衣類の劣化を生じさせない製剤を提供することを目的とする。
【解決手段】
衛生害虫忌避剤は、3重量%以上10重量%以下のN,N−ジエチル−m−トルアミド、アルコール、水を含有することを特徴とする人体衣類両用の衛生害虫忌避剤、また、前記アルコールが25℃で液体である前記の衛生害虫忌避剤、N,N−ジエチル−m−トルアミドと前記アルコールの含有重量比率が、N,N−ジエチル−m−トルアミド/アルコール=1/35〜1/3.5である前記の衛生害虫忌避剤などにより解決することができた。
【選択図】なし
人体及び衣類の両方に使用することができ、衛生害虫の忌避効果を持続できるとともに衣類の劣化を生じさせない製剤を提供することを目的とする。
【解決手段】
衛生害虫忌避剤は、3重量%以上10重量%以下のN,N−ジエチル−m−トルアミド、アルコール、水を含有することを特徴とする人体衣類両用の衛生害虫忌避剤、また、前記アルコールが25℃で液体である前記の衛生害虫忌避剤、N,N−ジエチル−m−トルアミドと前記アルコールの含有重量比率が、N,N−ジエチル−m−トルアミド/アルコール=1/35〜1/3.5である前記の衛生害虫忌避剤などにより解決することができた。
【選択図】なし
Description
本発明は、蚊、ダニなどの衛生害虫が人体に対して吸血することなどを防止するために使用されるN,N−ジエチル−m−トルアミド(以下、ディートともいう)を含有してなる衛生害虫忌避剤に関する。
蚊、ダニ、ノミなどの衛生害虫は、ウエストナイル熱、マラリア、デング熱、ペスト、ライム病及び日本脳炎等の人間に重篤な症状をもたらす病を媒介することが知られている。
従来、蚊、ダニ、ノミなどの衛生害虫からの被害を防ぐために、人体に塗布して使用する人体用の衛生害虫忌避剤が知られており、複数の製品でディートが使用されている。
また、前記衛生害虫を防ぐためにできることの一つに、衣類等で皮膚を覆うことがあげられるが、衛生害虫は衣類の上からも吸血することがある。そこで、服の上からでもそれら衛生害虫を忌避することが求められている。
例えば、特許文献1には、フェノトリンとN,N−ジエチル−m−トルアミドを有効成分として含有する組成物を処理した衣類を体表の保護に用いることにより、吸血害虫による被害を防ぐことが開示されている。
しかしながら、製剤を人体に直接付着させる場合には、薬効成分であるディートを多く配合すると、べたつき、アレルギーや肌荒れなど皮膚への悪影響があるため、ディートの配合量を少なくする必要がある。一方、ディートの配合量を少なくすると、衛生害虫の忌避効果を持続できる時間が短くなり、また、人体に比べ表面積の広い衣類に十分にディートが付着せず衛生害虫の忌避効果が弱くなるため、ディートの配合量を適切な量に設定する必要がある。このように、人体に直接付着させる製剤、衣類に直接付着させて人体に間接的に衛生害虫の忌避効果を発現させる製剤はそれぞれ存在するが、人体及び衣類の両方に使用することができる製剤が求められていた。
また、衣類の素材として天然繊維、合成繊維、又はこれらの混合繊維など種々の素材が用いられる。このことから、衣類に対して使用する場合において消費者からは種々の繊維からなる衣類に使用しても衣類のしわ、変色などの劣化を生じさせない製剤が求められていた。
そこで、本発明では、人体及び衣類の両方に使用することができ、衛生害虫の忌避効果を維持するとともに衣類の劣化を生じさせない製剤を提供することを目的とする。
(1)すなわち、本発明に係る衛生害虫忌避剤は、3重量%以上10重量%以下のN,N−ジエチル−m−トルアミド、アルコール、水を含有することを特徴とする人体衣類両用の衛生害虫忌避剤である。
(2)そして、前記アルコールが25℃で液体であることを特徴とする(1)に記載の衛生害虫忌避剤である。
(3)そして、N,N−ジエチル−m−トルアミドと前記アルコールの含有重量比率が、N,N−ジエチル−m−トルアミド/アルコール=1/35〜1/3.5である(1)または(2)に記載の衛生害虫忌避剤である。
(4)そして、内容液を広く拡散させるために、液体を噴霧することができる容器に充てんした(1)〜(3)のいずれかに記載の衛生害虫忌避剤である。
このように構成すれば、人体及び衣類の両方に使用することができ、衛生害虫の忌避効果を維持するとともに衣類の劣化を生じさせない衛生害虫忌避剤を提供することができる。
以下、本発明の衛生害虫忌避剤に関する実施形態について詳しく説明する。なお、説明中における範囲を示す表記のある場合は、上限と下限を含有するものである。
本発明において使用されるN,N−ジエチル−m−トルアミドの含有割合は、3重量%以上10重量%以下であることが好ましい。N,N−ジエチル−m−トルアミドの含有割合が、この範囲であれば、衛生害虫の忌避効果を維持するとともに衣類の劣化を生じさせない。
本発明において使用される25℃で液体であるアルコールは、1気圧25℃条件下で液体である炭素数が2〜6のアルコールである。例えば、エタノール、1−プロパノール、イソプロパノール、1−ブタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、グリセリンなどが好ましい。
本発明において、N,N−ジエチル−m−トルアミドとアルコールの含有重量比率は、服に処理した際のべたつきや肌の乾燥に対する影響及び衣類等への影響を考慮し、N,N−ジエチル−m−トルアミド/アルコール=1/35以上1/3.5以下であることが好ましい。
本発明において使用される容器としては、ミストスプレー、フォームスプレー、ボトル、エアゾール等様々な容器が使用できる。なかでも、内容液を拡散することができるスプレータイプの容器が好ましい。
また、本発明において使用されるN,N−ジエチル−m−トルアミドは油溶性であるため、製剤の経年による分離や不均一となることを防ぐために、界面活性剤を添加することができる。
そして、本発明の衛生害虫忌避剤に、人体の皮膚に付着したときにサラサラとした感触を付与するためポリエーテルシリコーンなど感触剤を添加することができ、また、ディートの酸化による劣化を防止するため、ビタミンC(アスコルビン酸)、ビタミンE(トコフェロール)、BHT(ジブチルヒドロキシトルエン)、BHA(ブチルヒドロキシアニソール)、などの酸化防止剤を添加することができる。
さらに、爽快感を付与するためにl−メントールやdl-カンフル等を添加したり、香りを付けるために種々の香料を添加することができる。
以下、本発明の実施例について具体的に説明する。なお、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
<実施例1>
容量が200mlのグリフィンビーカーに、N,N−ジエチル−m−トルアミドを3重量%、エタノールを40重量%、残余として精製水を加え、均一になるまで攪拌し、100gの衛生害虫忌避剤を得た。
容量が200mlのグリフィンビーカーに、N,N−ジエチル−m−トルアミドを3重量%、エタノールを40重量%、残余として精製水を加え、均一になるまで攪拌し、100gの衛生害虫忌避剤を得た。
<実施例2>
N,N−ジエチル−m−トルアミドを5重量%とした以外は、実施例1と同様に衛生害虫忌避剤を得た。
N,N−ジエチル−m−トルアミドを5重量%とした以外は、実施例1と同様に衛生害虫忌避剤を得た。
<実施例3>
N,N−ジエチル−m−トルアミドを8重量%とした以外は、実施例1と同様に衛生害虫忌避剤を得た。
N,N−ジエチル−m−トルアミドを8重量%とした以外は、実施例1と同様に衛生害虫忌避剤を得た。
<実施例4>
N,N−ジエチル−m−トルアミドを10重量%とした以外は、実施例1と同様に衛生害虫忌避剤を得た。
N,N−ジエチル−m−トルアミドを10重量%とした以外は、実施例1と同様に衛生害虫忌避剤を得た。
<比較例1>
N,N−ジエチル−m−トルアミドを1重量%とした以外は、実施例1と同様に衛生害虫忌避剤を得た。
N,N−ジエチル−m−トルアミドを1重量%とした以外は、実施例1と同様に衛生害虫忌避剤を得た。
<比較例2>
N,N−ジエチル−m−トルアミドを12重量%とした以外は、実施例1と同様に衛生害虫忌避剤を得た。
N,N−ジエチル−m−トルアミドを12重量%とした以外は、実施例1と同様に衛生害虫忌避剤を得た。
これらの実施例1〜4、比較例1〜2の組成を表1にまとめて示す。
人体への効力の評価方法については、以下の方法で確認した。すなわち、横幅28cm、奥行き28cm、高さ28cmの立体形状のケージ内部に供試虫であるヒトスジシマカ(未吸血個体)20匹を放逐し静置させた。そして、各サンプルを1g/250cm2となるように腕の体表全体に行き渡るように処理してから、2時間、4時間、6時間経過後に、前記ケージ内部に3分間挿入した。そして、3分後に腕を出し、前記ケージを冷凍庫に5分間収納しヒトスジシマカを凍死させ、死亡した個体を紙の上で潰し吸血の有無を確認した。忌避率(%)を{(無処理区の吸血率−処理区の吸血率)/無処理区の吸血率}×100の式で算出し、そして、各製剤を腕に付着後各時間経過したときに、それぞれ3回試験を繰り返し、その平均値をその製剤における忌避率とした。これらの結果を表2に示す。
また、衣類への影響の評価方法については、以下の方法で確認した。すなわち、横幅が約5cm、縦幅が約5cmに切った綿、毛、絹、麻、レーヨン、キュプラ、アセテート、ポリウレタン、ナイロン6、ポリエステル、ポリプロピレン、アクリル、アクリル系、ポリ塩化ビニルの白布地を用意し、実施例1〜4、比較例1〜2の製剤にそれぞれ1枚ずつ完全に浸漬させる。そして、乾燥後の状態を確認後,40℃恒温槽で保管し、乾燥直後、1時間後、3時間後、1日後の状態を、未処理の状態で室温に保管した布地と比べて、変化なしを○、やや変化ありを△、変化ありを×とした。これらの結果を表3に示す。
表2、表3に示すように、実施例1〜4では、人体に使用したときに6時間経過しても100%の忌避率を示し、かつ、種々の繊維からなる布地に対しても外観の変化を生じさせないものであり、人体及び衣類の両方に使用することができる。
Claims (4)
- 3重量%以上10重量%以下のN,N−ジエチル−m−トルアミド、アルコール、水を含有する人体衣類両用の衛生害虫忌避剤。
- 前記アルコールが25℃で液体であることを特徴とする請求項1に記載の衛生害虫忌避剤。
- N,N−ジエチル−m−トルアミドと前記アルコールの含有重量比率が、N,N−ジエチル−m−トルアミド/アルコール=1/35〜1/3.5である請求項1または2に記載の衛生害虫忌避剤
- 内容液を広く拡散させるために、液体を噴霧することができる容器に充てんした請求項1〜3のいずれかに記載の衛生害虫忌避剤
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012111305A JP2013237636A (ja) | 2012-05-15 | 2012-05-15 | 衛生害虫忌避剤 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2012111305A JP2013237636A (ja) | 2012-05-15 | 2012-05-15 | 衛生害虫忌避剤 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2013237636A true JP2013237636A (ja) | 2013-11-28 |
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JP2012111305A Pending JP2013237636A (ja) | 2012-05-15 | 2012-05-15 | 衛生害虫忌避剤 |
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JP (1) | JP2013237636A (ja) |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003026523A (ja) * | 2001-07-16 | 2003-01-29 | Sumitomo Chem Co Ltd | 吸血害虫から体表を保護する方法及び吸血害虫の忌避方法 |
JP2005132780A (ja) * | 2003-10-31 | 2005-05-26 | Dainippon Jochugiku Co Ltd | 人体用害虫忌避組成物 |
JP2008169248A (ja) * | 2007-01-09 | 2008-07-24 | Earth Chem Corp Ltd | エアゾール組成物 |
JP2009536658A (ja) * | 2006-05-10 | 2009-10-15 | エス.シー. ジョンソン アンド サン、インコーポレイテッド | 昆虫防除組成物 |
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2012
- 2012-05-15 JP JP2012111305A patent/JP2013237636A/ja active Pending
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