JP4224954B2 - 卓上切断機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は丸のこ部下限位置設定装置を有する卓上切断機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来技術を図5〜図7により説明する。
【0003】
ベース1の中央にターンテーブル2を嵌合し、ターンテーブル2の後部上方にはシャフト4を介して、丸のこ部5が上下揺動自在に軸支され、丸のこ部5を上方に付勢するスプリング19が設けられている。丸のこ部5には、切断作業時に丸のこ部5を押し下げるためのハンドル6、図示しない駆動モータ、丸のこ7が設けられ、これらをギヤケース8で保持している。また、ベース1上面には、加工材を支持するフェンス3がボルト11により固着されている。ターンテーブル2上面後方には、ストッパボルト12がねじ嵌合され、ハンドル6を押し下げ、ギヤケース8に当接させることで、丸のこ部5揺動の下限位置を規制している。ストッパボルト12を回し、ギヤケース8との当接位置を変えることで、丸のこ部5の揺動下限位置を変えることができる。このような卓上切断機を用いて、加工材をベース1上面とフェンス3で支持し、ハンドル6を握りハンドル6に設けた電源スイッチを引き、丸のこ部5を押し下げることで切断作業が行える。
【0004】
従来の卓上切断機は、柱や骨組みに使用される角材10bや床板に使用される幅広材10aを切断している。卓上切断機の切断能力は、丸のこ7をベース1上面より沈ませ丸のこ7外径とベース1上面の重なる距離を長くすれば、切断幅が大きくなる。また、丸のこ7のベース1上面からの沈み量を少なくすれば、切断高さが高くなる。一般に卓上切断機は柱など大きな角材10bを切断することは少なく、内装材の小物の材料や床板の切断作業に使用されることが多い。このため、切断用途の多い材料を切断するのに適するように、丸のこ7をベース1上面より多く沈ませ幅広材10aの切断加工に対応するよう丸のこ部5の揺動下限位置が設定されている。また、フェンス3の加工材を支持する面は、幅広材10aの切断加工に対応する位置へ配置している。
【0005】
このように幅広材10aなどの切断を主とした卓上切断機で、高さ方向を必要とした切断加工、例えば高さのある角材10bなどを切断加工するときは、図6のように丸のこ部5の下限位置を変えることで、フェンス3の加工材を支持する面と丸のこ7の間に隙間ができ、切り残り部14が発生する。これに対応するため、図7のようにフェンス3の加工材を支持する面に平面かつ平行に仕上げた補助板15をサラネジ16とナット17によりフェンス3に取り付け、加工材を支持する面を前に出して切り残り部14が発生しないようにしている。このとき、高さ方向の切断能力を確保するためストッパボルト12を手前に出し、丸のこ部5の下限位置を上方に上げ、加工材の切断加工が可能な位置に調整している。このように、加工材の高さによりストッパボルト12を前後に調整させている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
加工材の高さに合わせ丸のこ部の下限位置を変えるときに、ストッパボルト12を前後に調整する煩わしさがあった。
【0007】
本発明の目的は、上記した従来の欠点をなくし、簡単に丸のこ部の下限位置を変えられるようにすることである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記した目的は、ベースに水平方向へ回動自在なターンテーブルを嵌合し、ターンテーブル後方にシャフトを介しターンテーブル上面に対して、上下揺動自在に軸支された丸のこ部を設け、ベース上面にフェンスホルダを固着させ、フェンスホルダに前後で高さと幅の異なるコの字状のフェンスを着脱自在に嵌着させ、フェンス前面へ加工材を支持する卓上切断機において、前記フェンスを前後反転させることにより丸のこ部の下限位置を変えるようにすることにより達成される。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施形態を図1〜図4を用いて説明する。
【0010】
ベース1の中央にターンテーブル2を水平方向へ回動自在に嵌合し、ターンテーブル2の上面はベース1の上面と同一面となっている。ターンテーブル2後部上方にはシャフト4を介してベース1上面に対し上下揺動自在に丸のこ部5が軸支されている。シャフト4外周部には丸のこ部5を上方に付勢するスプリング19が設けられている。丸のこ部5には切断作業時に丸のこ部5を押し下げるためのハンドル6、駆動モータ20、丸のこ7が設けられ、これらをギヤケース8で保持している。
【0011】
図2に示すように、ギヤケース8には、水平方向に丸のこ軸21を設け、丸のこ軸21の一端にボルト22で丸のこ7を固定している。駆動モータ20には図示しない、駆動モータ20から丸のこ7へ動力を伝達するため、ギヤなどの動力伝達機構を有している。
【0012】
ベース1上面に、ボルト11でフェンスホルダ24を固着し、フェンスホルダ24にフェンス3が着脱自在に嵌合している。フェンス3は、フェンス面13a及びフェンス面13bからのフェンスホルダ24取付け面までの距離、すなわちフェンス面13a側及びフェンス面13b側の厚さが各々異なる断面視でコの字状に形成されている。また、図2に示すように、フェンスホルダ24は、丸のこ7の下方延長線に対して左右にベース1の幅方向(図面左右方向)に亘って取り付けられており、フェンス3はそのフェンスホルダ24に沿ってベース1の幅方向に亘って嵌合されている。
【0013】
フェンス3上面にストッパ23aとストッパ23bを設け、これらをフェンス3で保持し、また、ギヤケース8にはストッパ8aを設けている。ハンドル6を押し下げた時に、ストッパ23aもしくはストッパ23bにストッパ8aが当接し、丸のこ部5揺動の下限位置を規制している。
【0014】
切断幅方向の切断能力を必要としたときに用いるフェンス面13aと、高さ方向の切断能力を必要としたときに用いるフェンス面13bの2面の加工材を支持する面を有し、フェンス3をフェンスホルダ24より上方に外し、前後方向に反転させることで、加工材を支持するフェンス面を置き換えることができる。
【0015】
切断作業は、加工材をベース1上面とフェンス面13a及びフェンス面13bで加工材を支持し、ハンドル6を握り電源スイッチを引くことにより丸のこ7が回転駆動し、ストッパ23aもしくは、ストッパ23bにストッパ8aが当接する揺動の下限位置まで、丸のこ部5を押し下げることで切断加工することができる。
【0016】
通常、丸のこ部5の揺動下限位置は、切断用途の多い材料を切断するのに適するように、幅広材の切断を主とした設定であり、加工材の切断能力を確保するため、フェンス面13a側が加工材を支持する面となる。このとき、ストッパ23aにストッパ8aが当接し、丸のこ部5の揺動下限位置が規制され、切断作業を行う。ここで、図3に示すように、フェンス3のフェンス面13aは、ギヤケース8のストッパ8aとフェンス3のストッパ23aが当接した際に丸のこ7とベース1上面との交点7a(シャフト4側の交点)よりも反フェンスホルダ24側に位置している。
【0017】
高さ方向を必要とする切断加工は、フェンス3をフェンスホルダ24より上方に外し、フェンス面13bが加工材を支持する面になるよう、反転させる。このとき、ストッパ23bにストッパ8aが当接し、丸のこ部5の揺動下限位置が上方に上がり、切断加工が可能な位置に変更し、切断作業を行う。これにより、加工材とギヤケース8が接触し加工材に傷が付かない。ここで、図4に示すように、フェンス3のフェンス面13bは、ギヤケース8のストッパ8aとフェンス3のストッパ23bが当接した際に丸のこ7とベース1上面との交点7b(シャフト4側の交点)よりも反フェンスホルダ24側に位置している。
【0018】
また、幅広材10aを切断する配置へ戻す場合は、加工材に切り残り部が発生しないように、上記同様フェンス3をフェンスホルダ24より外し、フェンス面13aが加工材を支持する面となるよう、フェンス3を置き換えることにより対応することができる。
【0019】
【発明の効果】
本発明によれば、加工材を支持するフェンス面の前後を反転し置き換えることで、加工材を支持する面の位置が簡単に変更でき、切り残りを発生させずに切断することができると同時に、丸のこ部5の揺動下限位置を変えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】卓上切断機の左側面図。
【図2】卓上切断機の正面図。
【図3】幅広材を切断する状態を示す左側面図。
【図4】高さのある角材を切断する状態を示す左側面図。
【図5】従来の卓上切断機で幅広材を切断する状態を示す左側面図。
【図6】従来の卓上切断機で切断し切り残りが発生する状態を示す左側面図。
【図7】従来の卓上切断機で高さのある角材を切断する状態を示す左側面図。
【符号の説明】
1…ベース、2…ターンテーブル、3…フェンス、4…シャフト、5…丸のこ部、7…丸のこ、8a、23a、23b…ストッパ、13a、13b…フェンス面、24…フェンスホルダ。
Claims (1)
- ベースに水平方向へ回動自在なターンテーブルを嵌合し、ターンテーブル後方にシャフトを介しターンテーブル上面に対して、上下揺動自在に軸支された丸のこ部を設け、ベース上面にフェンスホルダを固着させ、フェンスホルダに対して前後でベース上面からの高さとフェンスホルダとフェンス面間の幅の異なる断面視コの字状のフェンスを着脱自在に嵌着させ、フェンス面へ加工材を支持する卓上切断機において、
前記フェンスを前後反転させることにより丸のこ部の下限位置を変えるようにしたことを特徴とする卓上切断機。
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- 2001-06-22 JP JP2001189735A patent/JP4224954B2/ja not_active Expired - Fee Related
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