JP4222636B2 - 変異型生物発光タンパク質、および変異型生物発光タンパク質の製造法 - Google Patents

変異型生物発光タンパク質、および変異型生物発光タンパク質の製造法 Download PDF

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Description

技術分野
本発明は、変異型生物発光タンパク質及び変異型生物発光タンパク質の製造法に関する。
背景技術
従来、野生型ホタルルシフェラーゼとしては、例えば、ゲンジボタル(Luciola cruciata)、ヘイケボタル(Luciola lateralis)、北アメリカのホタル(Photinus pyralis)、東ヨーロッパのホタル(Luciola mingrelica)、ツチボタル(Lampyris noctiluca)等が知られている。
また、これらの野生型ホタルルシフェラーゼを元として変異型ルシフェラーゼ(耐熱性変異、発光色変異等)も取得されている。
本酵素に変異をいれることにより、触媒能力や安定性を向上させることは極めて重要である。すなわち、触媒能力の向上により酵素の使用量の低減につながり、一方安定性の向上により野生型では困難であった反応条件下での使用が可能となるからである。
しかしながら、これまでに耐熱性等の安定性に優れ、しかも触媒能力の高いルシフェラーゼついては、報告されていない。
発明の開示
従って、本発明の課題は、安定性に優れ、しかも触媒能力の高い変異型ルシフェラーゼを提供することにある。
本発明者等は、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、1個以上のアミノ酸の置換、改変、除去、添加、及び複数のルシフェラーゼの融合等により、触媒能力及び/または熱安定性の向上した変異型ルシフェラーゼが得られる等の知見を得、本発明を完成した。
すなわち、本発明は次の構成を含むものである。
(1)触媒能力もしくは安定性の向上した生物発光タンパク質。
(2)触媒能力の向上としては、基質親和性、最大反応速度、安定性の向上としては耐熱性、pH安定性、低イオン濃度下での安定性の5種のうち、いずれか1種以上を含むことを特徴とする(1)に記載の生物発光タンパク質。
(3)生物発光タンパク質が、甲虫類(Coleoptera)由来ルシフェラーゼであることを特徴とする(1)または(2)に記載の生物発光タンパク質。
(4)生物発光タンパク質が、ホタル由来ルシフェラーゼであることを特徴とする(1)または(2)に記載の生物発光タンパク質。
(5)生物発光タンパク質の前駆体の修飾により産生することを特徴とする、(1)または(2)に記載の生物発光タンパク質の製造法。
(6)前記修飾として、1個以上のアミノ酸の置換、改変、除去、添加、及び複数のタンパク質の融合を特徴とする、(1)または(2)に記載の生物発光タンパク質の製造法。
(7)ホタルルシフェラーゼ活性を有し、かつ複数種のホタルルシフェラーゼを融合してなる(1)または(2)に記載の生物発光タンパク質。
(8)ホタルルシフェラーゼ活性を有し、かつゲンジボタル及びアメリカボタルルシフェラーゼを融合してなる(1)または(2)に記載の生物発光タンパク質。
(9)ホタルルシフェラーゼ活性を有し、かつヘイケボタル及びアメリカボタルルシフェラーゼを融合してなる(1)または(2)に記載の生物発光タンパク質。
(10)ホタルルシフェラーゼ活性を有し、かつゲンジボタル及びヘイケボタルルシフェラーゼを融合してなる(1)または(2)に記載の生物発光タンパク質。
(11)ホタルルシフェラーゼ活性を有し、かつゲンジボタルルシフェラーゼの219番目に対応するアミノ酸残基が変異されていることを特徴とする(1)または(2)に記載の生物発光タンパク質。
(12)ホタルルシフェラーゼ活性を有し、かつゲンジボタルルシフェラーゼの239番目に対応するアミノ酸残基が変異されていることを特徴とする(1)または(2)に記載の生物発光タンパク質。
(13)ホタルルシフェラーゼ活性を有し、かつゲンジボタルルシフェラーゼの290番目に対応するアミノ酸残基が変異されていることを特徴とする(1)または(2)に記載の生物発光タンパク質。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明において、「pH安定性の向上したルシフェラーゼ」とは、次のいずれかの性質を有するものをいう。(i)従来公知のルシフェラーゼと比較したときに、80%以上の残存活性を示すpH範囲が広がっているもの。(ii)特定のpHの緩衝液中における残存活性を、従来公知のルシフェラーゼと比較したとき、残存活性が、従来公知のルシフェラーゼより上昇しているもの。(iii)100mM酢酸バッファー(pH5.5)中、25℃、22時間処理した後の残存活性が、75%以上のもの。(iv)100mM CHESバッファー(pH9.0)中、25℃、22時間処理した後の残存活性が、10%以上のもの。
本発明における遺伝子の改変による触媒能力もしくは安定性の向上したルシフェラーゼが提供される前提として、野生型ルシフェラーゼ遺伝子及びその組み換え体DNAを調製することが必要である。
野生型ルシフェラーゼ遺伝子は、甲虫類(Coleoptera)由来のものであれば、如何なるものでも用いることが可能であり、例えば、ゲンジボタル(Luciola cruciata)、ヘイケボタル(Luciola lateralis)、北アメリカのホタル(Photinus pyralis)、東ヨーロッパのホタル(Luciola mingrelica)、ツチボタル(Lampyris noctiluca)等由来のものが挙げられる。
上記野生型ゲンジボタル由来ルシフェラーゼ遺伝子及びその組み換え体DNAは、特開平1−34289号及び特開平1−51086号公報記載の方法、また、野生型ヘイケボタル由来ルシフェラーゼ遺伝子及びその組み換え体DNAは、特開平2−13379号及び特開平2−65780号公報記載の方法等により得ることができる。
そして、得られた野生型Coleopteraルシフェラーゼ遺伝子を修飾して、変異型ルシフェラーゼ遺伝子を得るのである。この修飾においてはColeopteraルシフェラーゼ遺伝子をそのまま修飾してもよく、また該遺伝子をプラスミドベクターあるいはバクテリオファージベクター等のベクターDNAに組み込んで得られる組み換え体DNAを修飾してもよい。これら修飾されたルシフェラーゼ遺伝子によりColeopteraルシフェラーゼの1個以上のアミノ酸の置換、改変、除去、添加及び複数のColeopteraルシフェラーゼの融合等といった変異ルシフェラーゼが作成されるのである。
まず、上記Coleopteraルシフェラーゼにおいて、1個以上のアミノ酸の置換、改変、除去、添加を行なうには、Coleopteraルシフェラーゼ遺伝子又は当該遺伝子の組み込まれた組み換え体DNAと変異原となる薬剤とを接触作用させる方法、紫外線照射法、遺伝子工学的手法又は蛋白質工学的手法を駆使する方法等を広く用いることができる。
上記変異処理に用いられる変異原となる薬剤としては、例えば、ヒドロキシルアミン、N-メチル-N’-ニトロ-N-ニトロソグアニジン(NTG)、亜硝酸、亜硫酸、ヒドラジン、蟻酸、5-ブロモウラシル等を挙げることができる。この接触作用の諸条件は、用いる薬剤の種類等に応じた条件を採ることが可能であり、現実に所望の変異を野生型ルシフェラーゼ遺伝子において惹起することができる限り特に限定されない。通常、好ましくは0.5〜12Mの上記薬剤濃度において、20〜80℃の反応温度下で10分間以上、好ましくは10〜180分間接触作用させることで、所望の変異を惹起可能である。紫外線照射を行なう場合においても、上記の通り常法に従うことができる(現代化学、pp24〜30、1989年6月号)。
蛋白質工学的手法を駆使する方法としては、一般的に、部位特異的変異(Site Specific Mutagenesis)として知られる手法を用いることができる。例えば、Kramer法〔Kramer,W.et al.,Nucl.Acids Res.,vol.12,pp9441-9456(1984):Kramer,W.et al.,Methods in Enzymol.,vol.154,pp350-367(1987):Bauer,C.E.et al.,Gene,vol.37,pp73-81(1985),vol.37,pp73-81(1985)〕、Eckstein法〔Taylor,J.W.et al.,Nucleic Acids Res.vol.13,pp8749-8764(1985):Taylor,J.W.et al.,Nucleic Acids Res.vol.13,pp8765-8785(1985):Nakamaye,K.,et al.,Nucleic Acids Res.vol.14,pp9679-9698(1986)〕、Kunkel法〔Kunkel.T.A.,Proc.Natl.Acad.Sci.,vol.82,pp488-492(1985):Kunkel,T.A.,et al.,Methods Enzymol.,vol.154,pp367-382(1987)〕等が挙げられる。
一方、複数のColeopteraルシフェラーゼの融合としては、一本以上のルシフェラーゼ遺伝子において部位特異的変異により目的の制限酵素部位を導入し、その後適切な制限酵素で切断開裂した後、複数のルシフェラーゼ遺伝子断片をつなぎあわせる方法、及び特異的プライマー類を使用したポリメラーゼチェーン反応により、一本以上のルシフェラーゼ遺伝子断片を作製しつなぎあわせる方法、さらにはDNAシャッフリング法[Willem P.C.Stemmer,vol.370,pp389-391(1994)]等が挙げられる。
また、上記遺伝子改変法の他に、有機合成法又は酵素合成法により、直接所望の改変ルシフェラーゼ遺伝子を合成し得ることも可能である。上記方法により得られる所望のルシフェラーゼ遺伝子の塩基配列の決定・確認は、例えば、マキサム-ギルバートの化学修飾法〔Maxam and Gilbert,Methods in Enzymol.,vol.65,pp499-560(1980)〕やM13ファージを用いるジデオキシヌクレオチド鎖終結法〔Messing,et al.Gene,vol.19,pp269-276(1982)〕等により行なうことができる。上記の変異方法、すなわち1個以上のアミノ酸の置換、改変、除去、添加及び複数のColeopteraルシフェラーゼの融合を組み合わせることによっても、所望のルシフェラーゼを得ることが可能であることは言うまでもない。
以上の変異手法により、複数のColeopteraルシフェラーゼが融合した、いわゆるキメラルシフェラーゼをコードする変異型ルシフェラーゼ遺伝子並びにゲンジボタル及びヘイケボタルシフェラーゼの219、239及び290番目に対応するアミノ酸残基が変異されていることを特徴とするポリペプチドをコードする変異型ルシフェラーゼ遺伝子を得ることができる。219、239及び290位のアミノ酸の変異としては、例えば、第4表で表されるものが挙げられる。
なお、ゲンジボタル及びヘイケボタルルシフェラーゼの219、239、及び290番目のアミノ酸は、アメリカボタルルシフェラーゼの217番目のバリン、237番目のイソロイシン、288番目のバリンに対応する。
上述の如くして得られた変異型ルシフェラーゼ遺伝子を、常法により、バクテリオファージ、コスミド、又は原核細胞若しくは真核細胞の形質転換に用いられるプラスミド等のベクターに組み込み、各々のベクターに対応する宿主を常法により、形質転換・形質導入することができる。ここで用いられる宿主としては、エッシェリシア属に属する微生物、例えば大腸菌(E.coli)JM101(ATCC33876)、大腸菌(E.coli)DH1(ATCC33849)、大腸菌(E.coli)HB101(ATCC33694)、大腸菌(E.coli)XL1-blue(フナコシより購入)等が挙げられ、これらの微生物を選択する場合には、ハナハン(Hanahan)の方法〔ディーエヌエー・クローニング(DNA Cloning)、第1巻、第109〜135頁(1985)〕等により形質転換するか、又は〔モレキュラー・クローニング(Molecular Cloning)、第256〜268頁、コールド・スプリング・ハーバー・ラボラトリー(Cold Spring Harbor Laboratory)(1982)〕記載の方法等により形質導入することにより形質転換体又は形質導入体を得ることが可能である。
そして、上記菌株より変異型ルシフェラーゼ生産能を有する菌株をスクリーニングすることにより、目的とする形質転換体又は形質導入体、すなわち、変異型ルシフェラーゼ遺伝子をベクターDNAに挿入した組み換え体DNAを含み、変異型ルシフェラーゼ生産能を有する菌株を得ることができる。こうして得られた菌株より純化された新規な組み換え体DNAを得るには、例えばCurrent Protocols in Molecular Biology(WILEY Interscience,1989)unit 1.7等により得ることができる。そして、このようにして得られた組み換え体DNAより変異型ルシフェラーゼ遺伝子を含有するDNAを得るには、例えば、該プラスミドDNAに制限酵素、例えばEcoRIを温度30〜40℃、好ましくは37℃程度で1〜24時間、好ましくは2時間程度作用させて、反応終了液をアガロースゲル電気泳動法〔モレキュラー・クローニング(Molecular Cloning)、第150頁、コールド・スプリング・ハーバー・ラボラトリー(Cold Spring Harbor Laboratory)(1982)記載〕で処理することにより得ることができる。
次に、本発明の変異型ルシフェラーゼの製造方法について説明する。本発明の変異型ルシフェラーゼは、上記のようにして得られた形質転換体又は形質導入体を培養し、得られる培養物からルシフェラーゼを精製することにより得られる。培養方法は、通常の固体培養法で培養してもよいが、液体培養法を採用して培養するのが好ましい。
上記菌株を培養する培地としては、例えば、酵母エキス、トリプトン、ペプトン、肉エキス、コーンスティープリカー又は大豆若しくは小麦ふすまの浸出液等の1種以上の窒素源に、塩化ナトリウム、リン酸第1カリウム、リン酸第2カリウム、硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム、塩化第2鉄、硫酸第2鉄又は硫酸マンガン等の無機塩類の1種以上を添加し、更に必要により糖質原料、ビタミン等を適宜添加したものが挙げられる。
なお、培地の初発pHは、pH7〜9に調整するのが適当である。また培養時間は30〜42℃、好ましくは37℃前後で4〜24時間、好ましくは6〜20時間であり、通気撹拌深部培養、振盪培養、静置培養等により実施するのが好ましい。培養終了後、該培養物より変異型ルシフェラーゼを採取するには、通常の酵素精製手段を用いて得ることができる。例えば、常法により菌体を超音波破壊処理、磨砕処理等するか、または、リゾチーム等の溶菌酵素を用いて本酵素を抽出するか、またはトルエン等の存在下で振盪もしくは放置して自己消化を行なわせ本酵素を菌体外に排出させることができる。
そして、この溶液を濾過、遠心分離等して固形部分を除去し、必要によりストレプトマイシン硫酸、プロタミン硫酸塩、硫酸マンガン等を添加して核酸を除去する。次いで、これに硫安、アルコール、アセトン等を添加して分画し、沈殿物を採取し、粗酵素液を得る。該粗酵素液を各種クロマトグラフィー、電気泳動等にかけて精製酵素標品を得る。例えば、セファデックス、ウルトロゲルもしくはバイオゲル等を用いるゲル濾過法、イオン交換体を用いる吸着溶出法、ポリアクリルアミドゲル等を用いる電気泳動法、ヒドロキシアパタイトを用いる吸着溶出法、蔗糖密度勾配遠心法等の沈降法、アフィニティクロマト法、分子ふるい膜若しくは中空糸膜等を用いる分画法等を適宜選択し、又は、これらを組合わせて実施することにより、精製された酵素標品を得ることが出来る。
なお、精製された変異型ルシフェラーゼが目的とする変異を有するアミノ酸配列を有するか否かの確認は、公知のアミノ酸分析、例えばエドマン分解法による自動アミノ酸配列決定法等により行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、精製標品(HLKIルシフェラーゼ)及びヘイケ野生型ルシフェラーゼについて、種々のバッファー中で処理したのちの残存活性を示した図である。
発明を実施するための最良の方法
以下、実施例を示して本発明をより具体的に説明する。
〔実施例1〕
アメリカボタル(Photinus pyralis)由来のルシフェラーゼ発現用プラスミドpT3/T7-LUC(CLONTECH社より入手)10μgを、50μl制限酵素緩衝液K[20mMトリス-塩酸(pH8.5),10mM MgCl2,100mM KCl,1mMジチオスレイトール]に添加したものに、更に、制限酵素SphI及びSmaI(宝酒造・社より入手)を夫々20単位添加し、37℃で2時間切断反応を行なった。この反応液を、0.8%の低融点アガロースゲル電気泳動に供し、アメリカボタル由来のルシフェラーゼ遺伝子のC末端部分を含む約1.1kbのDNA断片を含むゲルを切り出し、65℃で5分間加熱することによりゲルを融解した。融解したゲルに2倍容のTE緩衝液[10mMトリス-塩酸(pH8.0),0.5mM EDTA]を加え、TE緩衝液で飽和したフェノールを等量添加し、撹拌した。12,000r.p.m.で15分間の遠心分離後、水層を分取し2倍容の冷エタノールを加え、エタノール沈殿を行ない、アメリカボタル由来のルシフェラーゼ遺伝子のC末端部分を含むDNA断片を回収した。
一方、ゲンジボタル(Luciola cruciata)由来のルシフェラーゼ発現用プラスミドpGLf37(特開平5-244942号記載)に合成DNA(配列番号1:CTC TAG CAT GCG AAA ATC TAG、配列番号2:CTG CAG GCC TGC AAG CTT GG)[ベックマン社製システム1プラスDNA合成機により作製]を加えポリメラーゼチェーン反応(PCR)を行なった。50μlのPCR反応液は、20μgのプラスミドpGLf37,夫々50pmolの合成DNA、120mMトリス-塩酸(pH8.0)、6mM(NH42SO4,10mM KCl,2.5mM MgSO4,0.1%Triton X-100,0.001%BSA,夫々0.2mM dATP,dGTP,dCTP及びdTTP並びに2.5単位のKOD DNA polymerase(東洋紡・社より入手)を含有させたものであった。この混液をパーキンエルマー(Perkin-Elmer)サーマルサイクラーPJ2000中で、25サイクル:98℃15秒,65℃2秒,74℃30秒の条件でインキュベートした。反応混液に、TE緩衝液で飽和したフェノールを等量添加し、撹拌した。12,000r.p.m.で15分間の遠心分離後、水層を分取し2倍容の冷エタノールを加え、エタノール沈殿を行ない、DNA断片を回収した。これを再びTE緩衝液に溶解し、SphIで切断した後、低融点アガロースゲルに供し、ゲンジボタル由来のルシフェラーゼ遺伝子のN末端部分を含む約3.4kbpのDNA断片を回収した。
このようにして得られたpT3/T7-LUCのSphI-SmaI断片50ng及びpGLf37のSphI切断断片50ngを20μlのDNAリガーゼ緩衝液中で、300単位のT4 DNAリガーゼを添加して、15℃で16時間インキュベートした。反応混液を用いて大腸菌JM109(東洋紡・社より入手)をハナハン(Hana-han)の方法[DNA Cloning,第1巻、第109-135頁(1985)]により形質転換し、アンピシリン耐性のコロニーを選択した。
出現したコロニーから、アルカリSDS法によりプラスミドを取り出した。このプラスミドを用いてダイプライマータックシークエンシングキット(アプライドバイオシステムズ社製)により反応を行ない、ABI 373A DNAシークエンサー(アプライドバイオシステムズ社製)で泳動解析を行なうことにより塩基配列の決定を行なった。決定した塩基配列を配列番号6に、また、該塩基配列から翻訳されるポリペプチドのアミノ酸配列を配列番号5に夫々示した。このようにして得られたプラスミドをpGA1と命名した。
プラスミドpGA1を用いて大腸菌JM109株を上記方法により形質転換し、大腸菌JM109(pGA1)を得た。大腸菌JM109(pGA1)は、工業技術院生命工学工業技術研究所にFERM BP-5990として寄託されている。
大腸菌JM109(pGA1)をLB-amp寒天培地[バクトトリプトン1%(W/V)、酵母エキス0.5%(W/V)、NaCl 0.5%(W/V)、50μg/mlアンピシリン及び寒天1.4%(W/V)]に接種し、37℃で培養した。16時間後、出現したコロニー菌体をLB-amp培地[バクトトリプトン1%(W/V)、酵母エキス0.5%(W/V)、NaCl 0.5%(W/V)及び50μg/mlアンピシリン]10mlに接種し、37℃で18時間振盪培養を行なった。この培養液10mlを2Lの上記LB-amp培地に接種し、30℃で6時間振盪培養した後、8,000r.p.m.で10分間の遠心分離操作により湿潤菌体を40g得た。回収した菌体を、0.1M KH2PO4(pH7.8)、2mM EDTA、1mMジチオスレイトール及び0.2mg/mlプロタミン硫酸からなる緩衝液20mlに懸濁したものに、更に10mg/mlのリゾチーム溶液2mlを添加し、氷中に15分放置した。
次いで、この懸濁液を、エタノール/ドライアイス浴中で凍結し、次に、温度25℃に放置し、完全に解凍した。更に、12,000r.p.m.で5分間遠心分離操作を行なうことにより、上清として粗酵素20mlを得た。このようにして得た粗酵素液を特開平1-141592号記載の方法により精製し、純化した酵素をGA1ルシフェラーゼと命名した。この精製標品について基質のATPに対する親和性を測定した。50mM HEPES(pH7.5)、0.2mMルシフェリン及び10mM MgSO4を含む溶液中でATP濃度を0から2mMまで変化させた際の発光量のピークをルミノメーターML3000(ダイナテック社製)により測定した結果を第1表に示した。これより求めたGA1ルシフェラーゼのATPに対する親和性は、野生型アメリカボタルルシフェラーゼの約5.73倍、野生型ゲンジボタルルシフェラーゼの約11.4倍であった。このGA1ルシフェラーゼは野生型のものと比較して、著しくATPに対する親和性が向上しているため、有用性の高い酵素であることが判明した。
Figure 0004222636
〔実施例2〕
アメリカボタル(Photinus pyralis)由来のルシフェラーゼ発現用プラスミドpT3/T7-LUC(CLONTECH社より購入)10μgを、50μl緩衝液H[50mMトリス-塩酸(pH7.5),10mM MgCl2,100mM NaCl,1mMジチオスレイトール]に添加したものに、更に、制限酵素EcoRV及びSalI(宝酒造より購入)を夫々各20単位添加し、37℃で2時間切断反応を行なった。この反応液を、0.8%の低融点アガロースゲル電気泳動に供し、アメリカボタル由来のルシフェラーゼ遺伝子のC末端部分を含む約0.5kbのDNA断片を含むゲルを切り出し、65℃で5分間加熱することによりゲルを融解した。融解したゲルに2倍容のTE緩衝液[10mMトリス-塩酸(pH8.0),0.5mM EDTA]を加え、TE緩衝液で飽和したフェノールを等量添加し、撹拌した。遠心分離(12,000r.p.m.,15分)後、水層を分取し2倍容の冷エタノールを加え、エタノール沈殿を行ない、アメリカボタルルシフェラーゼのC末端をコードする領域を含むDNA断片を回収した。
一方、耐熱性ゲンジボタルルシフェラーゼ発現用プラスミドpGLf37 T-M-2(特開平5-244942号記載)に合成DNA(配列番号3:ATC CTT TGT ATT TGA TTA AAG、配列番号4:TCT AGA GTC GAC CTG CAG GC)[ベックマン社製システム1プラスDNA合成機により作製]を加えポリメラーゼチェーン反応(PCR)を行なった。50μlのPCR反応液は、20μgのプラスミドpGLf37 T-M-2,夫々50pmolの合成DNA、120mMトリス-塩酸(pH8.0)、6mM(NH42SO4,10mM KCl,2.5mM MgSO4,0.1%Triton X-100,0.001%BSA,夫々0.2mM dATP,dGTP,dCTP,dTTP及び2.5単位のKOD DNA polymerase(東洋紡社より購入)を含有させたものであった。この混液をパーキンエルマー(Perkin-Elmer)サーマルサイクラーPJ2000中で、25サイクル:98℃15秒,65℃2秒,74℃30秒の条件でインキュベートをした。反応混液に、TE緩衝液で飽和したフェノールを等量添加し、撹拌した。遠心分離(12,000r.p.m.,15分)後、水層を分取し2倍容の冷エタノールを加え、エタノール沈殿を行ない、DNA断片を回収した。これを再びTE緩衝液に溶解し、SalIで切断した後、低融点アガロースゲルに供し、ゲンジボタルルシフェラーゼのN末端をコードする領域を含むDNA断片を回収した。この領域にはpGLf37 T-M-2由来の耐熱性変異である(Thr217Ile)が含まれていた。
こうして得られた約0.5kbpのpT3/T7-LUC由来EcoRV-SalI断片50ng及び約4kbpのpGLf37 T-M-2由来SalI切断断片50ngをDNAリガーゼ緩衝液中で、300単位のT4 DNAリガーゼを添加して、15℃で16時間インキュベートした。反応混液を用いて大腸菌JM109(東洋紡・社より入手)をハナハン(Hana-han)の方法[DNA Cloning,第1巻、第109-135頁(1985)]により形質転換し、アンピシリン耐性のコロニーを選択した。
出現したコロニーから、アルカリSDS法によりプラスミドを取り出した。このプラスミドを用いてダイプライマータックシークエンシングキット(アプライドバイオシステムズ社製)により反応を行ない、ABI 373 DNAシークエンサー(アプライドバイオシステムズ社製)で泳動解析を行なうことにより塩基配列の決定を行なった。決定した塩基配列を配列番号8に、また、該塩基配列から翻訳されるポリペプチドのアミノ酸配列を配列番号7に夫々示した。こうして得られたプラスミドをpGGA1と命名した。
プラスミドpGGA1を用いて大腸菌JM109株を上記方法により形質転換し、大腸菌JM109(pGGA1)を得た。大腸菌JM109(pGGA1)は、工業技術院生命工学工業技術研究所にFERM BP-5989として寄託されている。
大腸菌JM109(pGGA1)を、LB-amp寒天培地[バクトトリプトン1%(W/V)、酵母エキス0.5%(W/V)、NaCl 0.5%(W/V)、50μg/mlアンピシリン及び寒天1.4%(W/V)]に接種し、37℃で培養した。16時間後、出現したコロニーをLB-amp培地[バクトトリプトン1%(W/V)、酵母エキス0.5%(W/V)、NaCl 0.5%(W/V)及び50μg/mlアンピシリン]10ml中、37℃で18時間振盪培養を行なった。この培養液10mlを2Lの上記LB-amp培地に接種し、30℃で6時間振盪培養した後、8,000r.p.m.で10分間の遠心分離操作により湿潤菌体を30g得た。回収した菌体を、0.1M KH2PO4(pH7.8)、2mM EDTA、1mMジチオスレイトール及び0.2mg/mlプロタミン硫酸からなる緩衝液20mlに懸濁し、更にこれに10mg/mlのリゾチーム溶液2mlを添加し、氷中に15分放置した。次に、この懸濁液を、エタノール/ドライアイス浴中で凍結し、次いで温度25℃に放置し、完全に解凍した。更に、12,000r.p.m.で5分間遠心分離操作を行なうことにより、上清として粗酵素20mlを得た。こうして得た粗酵素液を特開平1-141592号記載の方法で精製し、純化した酵素をGGA1ルシフェラーゼと命名した。
この精製標品について基質のATPに対するKm値を測定した(第2表)。これより、GGA1ルシフェラーゼのATPに対する親和性は、野生型アメリカボタルルシフェラーゼの1.46倍、野生型ゲンジボタルルシフェラーゼの2.89倍であった。このGAA1ルシフェラーゼは、野生型ルシフェラーゼと比較して、著しくATPに対する親和性が向上しているため、有用性の高い酵素であることが判明した。
Figure 0004222636
また、この酵素標品について耐熱性を測定した。10%飽和硫安を含む0.05Mリン酸カリウム緩衝液(pH7.8)中で50℃の処理の後の残存活性を測定した。その結果、本酵素は50℃,20分の処理後でも80%以上の活性を維持しており、野性型アメリカボタルルシフェラーゼ及び耐熱性ゲンジボタルルシフェラーゼに比べ耐熱性が向上していることが判明した。
〔実施例3〕
アメリカボタル(Photinus pyralis)由来のルシフェラーゼ発現用プラスミドpT3/T7-LUC(CLONTECH社より購入)10μgを50μl制限酵素緩衝液H[50mMトリス-塩酸(pH7.5),10mM MgCl2,100mM NaCl,1mMジチオスレイトール]中で、制限酵素EcoRV(宝酒造より購入)を20単位添加し、37℃で2時間切断反応を行なった。この反応液を、0.8%の低融点アガロースゲル電気泳動に供し、アメリカボタルルシフェラーゼのC末端をコードする領域を含む約500bpのDNA断片を有するゲルを切り出し、65℃で5分間加熱することによりゲルを融解した。融解したゲルに2倍容のTE緩衝液[10mMトリス-塩酸(pH8.0),0.5mM EDTA]を加え、TE緩衝液で飽和したフェノールを等量添加し、撹拌した。遠心分離(12,000回転、15分間)後、水層を分取し2倍容の冷エタノールを加え、エタノール沈殿を行ない、アメリカボタルルシフェラーゼのC末端をコードする領域を含むDNA断片を回収した。
一方、ヘイケボタル(Luciola lateralis)由来の耐熱性ルシフェラーゼ発現用プラスミドpHLf7-217Leu(特開平5-244942号公報記載)10μgを50μlの制限酵素緩衝液T[33mMトリス-酢酸(pH7.9),10mM酢酸マグネシウム,66mM酢酸カリウム,0.5mMジチオスレイトール]中で、制限酵素EcoRV及びNaeI(宝酒造より購入)を夫々20単位添加し、37℃で2時間切断反応を行なった。この反応液を、0.8%の低融点アガロースゲル電気泳動に供し、ヘイケボタルルシフェラーゼのN末端をコードする領域を含む約4.3kbpのDNA断片を有するゲルを切り出し、65℃で5分間加熱することによりゲルを融解した。融解したゲルに2倍容のTE緩衝液[10mMトリス-塩酸(pH8.0),0.5mM EDTA]を加え、TE緩衝液で飽和したフェノールを等量添加し、撹拌した。遠心分離(12,000回転、15分間)後、水層を分取し2倍容の冷エタノールを加え、エタノール沈殿を行ない、ヘイケボタルルシフェラーゼのN末端をコードする領域を含むDNA断片を回収した。
こうして得られたpT3/T7-LUCのEcoRV-EcoRV断片50ng及びpHLf7-217LeuのEcoRV-NaeI断片50ngを20μlのDNAリガーゼ緩衝液中で、300単位のT4DNAリガーゼを添加して、15℃で16時間インキュベートした。反応混液を用いて大腸菌JM109をハナハン(Hana-han)の方法[DNA Cloning,第1巻,第109-135頁(1985)]により形質転換し、アンピシリン耐性のコロニーを選択した。選択したコロニーから実施例1に記載の方法により粗酵素を調製し、発光活性を持つものについて、アルカリSDS法によりプラスミドを取り出し、プラスミド構造を確認した。このプラスミドを用いて、ダイプライマータックシークエンシングキット(アプライドバイオシステムズ社製)により反応を行ない、ABI 373A DNAシークエンサー(アプライドバイオシステムズ社製)で泳動解析を行なうことで塩基配列を確認した(配列番号9)。また、この塩基配列より翻訳されると予想されるアミノ酸配列を配列番号10に示した。このようにして得られたプラスミドをpHHA1と命名した。
プラスミドpHHA1を用いて大腸菌JM109株を上記方法により形質転換し、形質転換体、大腸菌JM109(pHHA1)を得た。なお大腸菌JM109(pHHA1)は、工業技術院生命工学工業技術研究所にFERM BP-6203として寄託されている。
さらに、実施例1に記載の方法により粗酵素液を調製し、特開平1-141592号公報の方法で酵素を純化した。この精製酵素をHHA1ルシフェラーゼと称することとした。HHA1ルシフェラーゼについて基質のATPに対する親和性を測定した。50mMトリシン(Tricine)バッファー(pH7.8)、0.2mMルシフェリン、10mM MgSO4を含む溶液中でATP濃度を0から2.0mMまで変化させたときの発光量のピークをダイナテック社製ルミノメーターML3000により測定した。これよりHHA1ルシフェラーゼのATPに対する親和性(Km値)を求めた(第3表)。このHHA1ルシフェラーゼは、アメリカボタルルシフェラーゼ及びヘイケボタルルシフェラーゼと比較し、ATPに対する親和性が向上しているため、有用性の高い酵素であることが判った。
Figure 0004222636
〔実施例4〕
ルシフェラーゼ遺伝子に任意の変異を導入するため、Kironde等の方法[Biochem.J.,259,421-426頁(1989)]に従って、0.8Mヒドロキシルアミン、1mM EDTAを含む0.1Mリン酸ナトリウムバッファー(pH6.0)中において、実施例2記載のプラスミドpGGA1を65℃で2時間処理した。変異処理を施したプラスミドを、G60 DNAグレードNickカラム(Pharmacia社製)で脱塩し、次いで、このプラスミドで大腸菌JM109を形質転換した。
得られた形質転換体をLB-ampプレート[バクトトリプトン1.0%(W/V)、酵母エキス0.5%(W/V)、NaCl 0.5%(W/V)、寒天1.5%(W/V)及び50μg/mlアンピシリン]上で、37℃、12時間生育させた。出現したコロニーをニトロセルロースフィルターに移し、次いで該フィルターを0.5mMルシフェリンを含む0.1Mクエン酸ナトリウムバッファー(pH5.0)[Wood&DeLuca,Anal.Biochem.,161,501-507頁(1987)]に浸した。該コロニーによる発光をモニターし、発光量の上昇した株を3株得ることができ、夫々を、大腸菌JM109(pGGA2-1)、大腸菌JM109(pGGA1-4)及び大腸菌JM109(pGGA2-4)と命名した。得られた大腸菌JM109(pGGA2-1)、大腸菌JM109(pGGA1-4)及び大腸菌JM109(pGGA2-4)は、工業技術院生命工学工業技術研究所に夫々FERM BP-6206、FERM BP-6205及びFERM BP-6204として寄託されている。これらの株よりアルカリSDS法を用いてプラスミドを抽出した。これらのプラスミドを用いて、ダイプライマータックシークエンシングキット(アプライドバイオシステムズ社製)により反応を行ない、ABI 373A DNAシークエンサー(アプライドバイオシステムズ社製)で泳動解析を行なうことで変異点を決定した(第4表)。
Figure 0004222636
さらに、大腸菌JM109(pGGA2-1)、大腸菌JM109(pGGA1-4)及び大腸菌JM109(pGGA2-4)から、実施例1に記載の方法により粗酵素液を抽出し、特開平1-141592号公報記載の方法でこれらの変異型酵素を純化した。純化した酵素を夫々、GGA1 T219Iルシフェラーゼ、GGA1 V290Iルシフェラーゼ及びGGA1 V239Iルシフェラーゼと命名した。これらの酵素について、基質ATPに対する触媒効率(Vmax/Km)を測定した。発光反応は、50mMトリシンバッファー(pH7.8)、2.0mMルシフェリン、10mM MgSO4中のATPを0mMから1.0x10-3mMまで変化させた基質混合液を、酵素と混合することにより行なった。このとき、ルミノメーターML3000(ダイナテック社製)を用いて、反応開始後5秒から15秒までの発光量の積算を測定し、触媒効率(Vmax/Km)を求めた。第5表に示すように、219位、290位、239位の各アミノ酸を変異させることにより、GGA1ルシフェラーゼに対し触媒能力が向上することが確認された。
Figure 0004222636
〔実施例5〕
pH安定性の向上した変異型ルシフェラーゼを得るため、野生型ルシフェラーゼ遺伝子に任意の変異を導入した。
変異の導入にはヘイケボタル由来ルシフェラーゼの発現用プラスミドpHLf7(特開平2-171189号公報記載)を鋳型、配列番号11(AGAGATCCAA TTTATGGAAA C)及び配列番号12(AGCGTGAGAA AATCTGATCA C)で示されるオリゴヌクレオチドをプライマーとして用い、高頻度で変異が入ると報告されている0.5mMのMn2+存在下(A JOURNAL OF METHODS IN CELL AND MOLECULAR BIOLOGY,Vol 1,No.1(1989)pp11-15)で常法に従いPCR反応を行なった。反応終了後、反応液に2倍容の冷エタノールを加え、エタノール沈澱を行なった。得られたDNAを再びTE緩衝液に溶解し、T4ポリヌクレオチドキナーゼバッファー中、10単位のT4ポリヌクレオチドキナーゼ(宝酒造社製)を加え、37℃、30分間反応を行なった。次いで、この反応液を、0.8%の低融点アガロースゲル電気泳動に供した後、約5kbpのDNA断片を含むゲルを切り出し、65℃で5分間加熱することによりゲルを融解した。融解したゲルに2倍容のTE緩衝液[10mMトリス-塩酸(pH8.0),0.5mM EDTA]を加え、TE緩衝液で飽和したフェノールを等量添加し、撹拌した。遠心分離(12,000回転、15分間)後、水層を分取し2倍容の冷エタノールを加え、エタノール沈殿を行なった。このようにして約5kbpのDNA断片を回収した。回収した約5kbpのDNA断片50ngを、20μlのDNAリガーゼ緩衝液中で、10単位のT4 DNAリガーゼ(東洋紡績社製)を添加し、15℃で16時間インキュベートした。反応混液を用いて大腸菌JM109をハナハン(Hana-han)の方法[DNA Cloning,第1巻、第109-135頁(1985)]により形質転換し、LB+Ampプレート〔バクトトリプトン1.0%(W/V)、酵母エキス0.5%(W/V)、NaCl0.5%(W/V)、バクトアガー1.4%(W/V)、アンピシリン50μl/ml〕上で、アンピシリン耐性のコロニーを選択した。
出現したコロニーをLB培地で培養したのち、実施例1に記載の方法により粗酵素を調製した。粗酵素を100mM酢酸バッファー(pH5.5)中、25℃、22時間処理し、活性が低下しない株のスクリーニングを行なった。その結果、野生型では約70%以下に活性が低下してしまうのに対し、活性の低下がほとんど見られない株が得られた。この株よりアルカリSDS法によってプラスミドを取り出し、ダイプライマータックシークエンシングキット(アプライドバイオシステムズ社製)により反応を行ない、ABI 373A DNAシークエンサー(アプライドバイオシステムズ社製)で泳動解析を行なうことで塩基配列を確認した(配列番号13)。また、この塩基配列より予想されるアミノ酸配列を配列番号14に示した。以上のようにして得られたプラスミドをpHLKIと命名した。
プラスミドpHLKIを用いて大腸菌JM109株を上記方法により形質転換した。このとき得られた大腸菌JM109(pHLKI)は工業技術院生命工学工業技術研究所にFERM BP-6347として寄託されている。
これをLB培地で培養したのち、実施例1に記載の方法により粗酵素液を調製し、特開平1-141592号公報記載の方法で酵素を純化した。この精製標品(HLKIルシフェラーゼ)について種々のバッファー中で25℃、22時間処理したのちの残存活性を測定した(第1図)。得られたHLKIルシフェラーゼは、第1図よりpH5.0から10.0の広い範囲で野生株以上の残存活性を示すことが判った。具体的な例として、第6表にpH5.0から6.0及びpH9.0から10.0の範囲の残存活性を示した。
第6表より、酸性側の100mM酢酸バッファー(pH5.0)において、HLKIルシフェラーゼは、ヘイケ野生型に対し2.5倍以上の残存活性を示し、また、100mM Mesバッファー(pH5.5)において、6倍以上の残存活性を示した。一方、アルカリ側の100mM CHESバッファー(pH9.0)において、HLKIルシフェラーゼは、ヘイケ野性型に対し2.5倍以上の残存活性を示し、また、100mM CHESバッファー(pH9.5)において、13倍以上の残存活性を示すことが明らかとなった。このことは特定のpHの緩衝液中における残存活性を、HLKIルシフェラーゼとヘイケ野生型とで比較したとき、HLKIルシフェラーゼにおいて残存活性が上昇していることを示す。
次に、80%以上の残存活性を示すpH範囲を比較すると、ヘイケ野生型ではpH6.5(100mM Mesバッファー)からpH8.5(100mM TAPSバッファー)であるのに対し、HLKIルシフェラーゼではpH6.0〜pH6.5(100mM Mesバッファー)からpH9.0(100mM TAPSバッファー)であることが判る。このことはHLKIルシフェラーゼをヘイケ野生型と比較したとき、80%以上の残存活性を示すpH範囲が広がっていることを示す。
以上の結果より、HLKIルシフェラーゼは、野生株以上のpH安定性をもち、この性質により野生型では行なうことのできなかったpH範囲での反応も可能となることから、極めて有用である。
Figure 0004222636
発明の効果
本発明によれば、耐熱性等の安定性に優れ、しかも触媒能力の高いルシフェラーゼを提供することができる。
配列表
配列番号:1
配列の長さ:21
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:他の核酸 合成DNA
配列:
Figure 0004222636
配列番号:2
配列の長さ:20
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:他の核酸 合成DNA
配列:
Figure 0004222636
配列番号:3
配列の長さ:21
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:他の核酸 合成DNA
配列:
Figure 0004222636
配列番号:4
配列の長さ:20
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:他の核酸 合成DNA
配列:
Figure 0004222636
配列番号:5
配列の長さ:552
配列の型:アミノ酸
トポロジー:直鎖状
配列の種類:ペプチド
配列の起源:ルシオラ・クルシアタ及びフォティナス・ピラリス
配列:
Figure 0004222636
Figure 0004222636
Figure 0004222636
Figure 0004222636
配列番号:6
配列の長さ:1656
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:cDNA to mRNA
起源:ルシオラ・クルシアタ及びフォティナス・ピラリス
配列:
Figure 0004222636
Figure 0004222636
配列番号:7
配列の長さ:552
配列の型:アミノ酸
トポロジー:直鎖状
配列の種類:ペプチド
配列の起源:ルシオラ・クルシアタ及びフォティナス・ピラリス
配列:
Figure 0004222636
Figure 0004222636
Figure 0004222636
Figure 0004222636
配列番号:8
配列の長さ:1656
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:cDNA to mRNA
起源:ルシオラ・クルシアタ及びフォティナス・ピラリス
配列:
Figure 0004222636
Figure 0004222636
配列番号:9
配列の長さ:1656
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:cDNA to mRNA
起源:ルシオラ・ラテラリス、フォティナス・ピラリス
配列:
Figure 0004222636
Figure 0004222636
配列番号:10
配列の長さ:552
配列の型:アミノ酸
トポロジー:直鎖状
配列の種類:ペプチド
配列の起源:ルシオラ・ラテラリス、フォティナス・ピラリス
配列:
Figure 0004222636
Figure 0004222636
Figure 0004222636
Figure 0004222636
配列番号:11
配列の長さ:21
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:他の核酸 合成DNA
配列:
Figure 0004222636
配列番号:12
配列の長さ:21
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:他の核酸 合成DNA
配列:
Figure 0004222636
配列番号:13
配列の長さ:1644
配列の型:核酸
鎖の数:一本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:配列の種類:cDNA to mRNA
起源:ルシオラ・ラテラリス
配列:
Figure 0004222636
Figure 0004222636
配列番号:14
配列の長さ:548
配列の型:アミノ酸
トポロジー:直鎖状
配列の種類:ペプチド
配列の起源:ルシオラ・ラテラリス
配列:
Figure 0004222636
Figure 0004222636
Figure 0004222636
Figure 0004222636

Claims (5)

  1. ホタルルシフェラーゼ活性を有し、かつゲンジボタルルシフェラーゼのアミノ酸配列の219番目のスレオニンがイソロイシンに変異されていること特徴とする、生物発光タンパク質。
  2. ホタルルシフェラーゼ活性を有し、かつゲンジボタルルシフェラーゼのアミノ酸配列の290番目のバリンがイソロイシンに変異されていること特徴とする、生物発光タンパク質。
  3. 配列番号5または配列番号7に示すアミノ酸配列を有する、ゲンジボタル及びアメリカボタルルシフェラーゼを融合してなる生物発光タンパク質。
  4. ゲンジボタルルシフェラーゼのアミノ酸配列の219番目のスレオニン、239番目のバリン、290番目のバリンの何れかがイソロシンに置換されている、請求項3に記載の生物発光タンパク質。
  5. 配列番号10に示すアミノ酸配列を有する、ヘイケボタル及びアメリカボタルルシフェラーゼを融合してなる生物発光タンパク質。
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