JP3071437B2 - T3―エキソヌクレアーゼの製造方法 - Google Patents
T3―エキソヌクレアーゼの製造方法Info
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- JP3071437B2 JP3071437B2 JP1299558A JP29955889A JP3071437B2 JP 3071437 B2 JP3071437 B2 JP 3071437B2 JP 1299558 A JP1299558 A JP 1299558A JP 29955889 A JP29955889 A JP 29955889A JP 3071437 B2 JP3071437 B2 JP 3071437B2
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- plasmid
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、遺伝子操作等に有用なT3−エキソヌクレア
ーゼ、その塩基配列、及びその製造方法に関する。
ーゼ、その塩基配列、及びその製造方法に関する。
従来T3−エキソヌクレアーゼは、例えば大腸菌にT3フ
ァージを感染させ、その菌体の抽出物から精製すること
により得られるものであった〔ジャーナル オブ ビロ
ロジー(J.Virology)、第100巻、第382頁(1980)〕。
ァージを感染させ、その菌体の抽出物から精製すること
により得られるものであった〔ジャーナル オブ ビロ
ロジー(J.Virology)、第100巻、第382頁(1980)〕。
しかしながら、大腸菌にT3ファージを感染させて得ら
れるエキソヌクレアーゼの含量は少なく、また、操作も
煩雑であり、本酸素を大量に得ることは困難であった。
一方、この遺伝子の単離及び該遺伝子を種々のベクター
に結合して、クローニングする方法については、いまだ
明らかにされていない。
れるエキソヌクレアーゼの含量は少なく、また、操作も
煩雑であり、本酸素を大量に得ることは困難であった。
一方、この遺伝子の単離及び該遺伝子を種々のベクター
に結合して、クローニングする方法については、いまだ
明らかにされていない。
本発明の目的はT3−エキソヌクレアーゼの工業的規模
の製造に適した、T3−エキソヌクレアーゼ遺伝子を含む
プラスミドを導入した新規模生物、時に大腸菌の創製及
びそれを用いたT3−エキソヌクレアーゼの効果的製造方
法を提供することにある。
の製造に適した、T3−エキソヌクレアーゼ遺伝子を含む
プラスミドを導入した新規模生物、時に大腸菌の創製及
びそれを用いたT3−エキソヌクレアーゼの効果的製造方
法を提供することにある。
本発明を概説すれば、本発明の第1の発明は配列表の
配列番号1記載のアミノ酸配列を有するT3−エキソヌク
レアーゼをコードする核酸に関する。また本発明の第2
の発明は第1の発明のT3−エキソヌクレアーゼをコード
する核酸を含有させた組換えプラスミドを導入させた形
質転換体を培養し、該培養物より本発明の第1の発明の
T3−エキソヌクレアーゼを採取することを特徴とする製
造方法に関する。
配列番号1記載のアミノ酸配列を有するT3−エキソヌク
レアーゼをコードする核酸に関する。また本発明の第2
の発明は第1の発明のT3−エキソヌクレアーゼをコード
する核酸を含有させた組換えプラスミドを導入させた形
質転換体を培養し、該培養物より本発明の第1の発明の
T3−エキソヌクレアーゼを採取することを特徴とする製
造方法に関する。
本発明者らは、T3バクテリオファージDNAより、T3−
エキソヌクレアーゼ遺伝子全領域(1053bp)を含む2.1k
bp DNAをクローニングすることに成功し、更に、このDN
A断片を含むプラスミドを導入した微生物、特に大腸菌
を培養することにより、菌体中に著量のT3−エキソヌク
レアーゼが蓄積することを見出し、本発明を完成した。
エキソヌクレアーゼ遺伝子全領域(1053bp)を含む2.1k
bp DNAをクローニングすることに成功し、更に、このDN
A断片を含むプラスミドを導入した微生物、特に大腸菌
を培養することにより、菌体中に著量のT3−エキソヌク
レアーゼが蓄積することを見出し、本発明を完成した。
以下、本発明を具体的に説明する。
本発明に係る新規微生物、例えば大腸菌は次に例示す
る工程により得ることができる。
る工程により得ることができる。
(1) DNA供与体であるT3バクテリオファージからフ
ァージDNAを抽出し、制限酵素で切断し、DNA断片を回収
する。
ァージDNAを抽出し、制限酵素で切断し、DNA断片を回収
する。
(2) プラスミドベクターを制限酵素で開裂きし、こ
の開裂部位に、(1)で得たDNA断片を結合させる。
の開裂部位に、(1)で得たDNA断片を結合させる。
(3) ファージDNA断片を結合させたプラスミドを宿
主に導入し、目的のDNA断片を含む形質転換体を選択す
る。
主に導入し、目的のDNA断片を含む形質転換体を選択す
る。
(4) (3)で得た形質転換体からプラスミドを取出
し、目的のDNA断片を切出し、これを(2)と同様の要
領で発現ベクタープラクミドに結合させる。
し、目的のDNA断片を切出し、これを(2)と同様の要
領で発現ベクタープラクミドに結合させる。
(5) (4)で得たT3−エキソヌクレアーゼを含むDN
A断片を結合させた発現ベクタープラスミド(3)と同
じ要領で宿主に導入し、形質転換体を得る。
A断片を結合させた発現ベクタープラスミド(3)と同
じ要領で宿主に導入し、形質転換体を得る。
上記DNA供与体であるT3バクテリオファージDNAは大腸
菌B株にT3バクテリオファージを感染させた溶菌液より
ファージ粒子を回収しそれより抽出する。
菌B株にT3バクテリオファージを感染させた溶菌液より
ファージ粒子を回収しそれより抽出する。
ファージDNAの制限酵素による切断は次のように行
う。ファージDNAに適当な制限酵素を加え、適当な反応
を行うことにより種々のDNA断片に切断される。この切
断に使用しうる酵素は、ファージDNAを切断し得るもの
であり、かつT3−エキソヌクレアーゼを産生する遺伝情
報を担うDNA部分を切断しないものであることが望まし
い。
う。ファージDNAに適当な制限酵素を加え、適当な反応
を行うことにより種々のDNA断片に切断される。この切
断に使用しうる酵素は、ファージDNAを切断し得るもの
であり、かつT3−エキソヌクレアーゼを産生する遺伝情
報を担うDNA部分を切断しないものであることが望まし
い。
また、ベクターとなるプラスミドを1カ所切断できる
ものであることが望ましい。
ものであることが望ましい。
一方、プラスミドベクターの開裂も同様の方法で行う
ことができる。プラスミドベクターとしては公知のもの
が使用できるが、例えばpBR322、pUC18、pUC19などが挙
げられる。
ことができる。プラスミドベクターとしては公知のもの
が使用できるが、例えばpBR322、pUC18、pUC19などが挙
げられる。
次に、DNAリガーゼを用いてベクターDNAの開裂部位に
上述のDNA断片を組込ませるが、その手段自体は公知の
方法によるものであり、ベクターDNAの種類及び制限酵
素の種類に応じて適当な反応条件が選択される。
上述のDNA断片を組込ませるが、その手段自体は公知の
方法によるものであり、ベクターDNAの種類及び制限酵
素の種類に応じて適当な反応条件が選択される。
次いで、ファージDNA断片図を組込んだプラスミドを
宿主大腸菌の導入させるが、宿主大腸菌としては、形質
転換体を有するものであれば、野菜株、変異株のいずれ
も使用できる。用いるベクタープラスミドにより、用い
る宿主大腸菌を適宜変えることも可能である。
宿主大腸菌の導入させるが、宿主大腸菌としては、形質
転換体を有するものであれば、野菜株、変異株のいずれ
も使用できる。用いるベクタープラスミドにより、用い
る宿主大腸菌を適宜変えることも可能である。
この様にして目的のDNA断片を宿主に導入させ、プラ
スミドベクターの特性、例えばpUC18、Sau3A I部位にク
ローン化する場合には、アンピシリン耐性コロニーを選
択することにより、クローン化することができる。
スミドベクターの特性、例えばpUC18、Sau3A I部位にク
ローン化する場合には、アンピシリン耐性コロニーを選
択することにより、クローン化することができる。
クローン化されたDNAの解析は、以下の方法を用いて
行う。すなわち、多数得られる形質転換株よりプラスミ
ドを調製し、適当な制限酵素で切断後、アガローガス電
気泳動すればクローン化されたDNA断片の長さを知るこ
とができる。この様にして解析したところ2.1kbpのクロ
ーン化DNAを有するプラスミドを得た。
行う。すなわち、多数得られる形質転換株よりプラスミ
ドを調製し、適当な制限酵素で切断後、アガローガス電
気泳動すればクローン化されたDNA断片の長さを知るこ
とができる。この様にして解析したところ2.1kbpのクロ
ーン化DNAを有するプラスミドを得た。
更に、この全2.1kbpを解析し、この内部にT3−エキソ
ヌクレアーゼ遺伝子が存在すること、及びその塩基配列
を決定した。
ヌクレアーゼ遺伝子が存在すること、及びその塩基配列
を決定した。
プラスミドに組込まれたT3−エキソヌクレアーゼ遺伝
子を導入した大腸菌が上記エキソヌクレアーゼ蛋白を生
産しているか否かを調べる手段としては、菌体を破砕し
て得た抽出物を直接SDS−ポリアクリルアミドゲル電気
泳動し、分子量約40,000の蛋白バンドの量を調べる方法
がある。また、T3−エキソヌクレアーゼ活性を測定すれ
ば良い。
子を導入した大腸菌が上記エキソヌクレアーゼ蛋白を生
産しているか否かを調べる手段としては、菌体を破砕し
て得た抽出物を直接SDS−ポリアクリルアミドゲル電気
泳動し、分子量約40,000の蛋白バンドの量を調べる方法
がある。また、T3−エキソヌクレアーゼ活性を測定すれ
ば良い。
大腸菌からのT3−エキソヌクレアーゼの精製には、通
常のクロモトグラフィー手法が用いられる。すなわち、
培養菌体をリゾチーム処理、次いで超音波処理して上清
を得る。次いで、ストレプトマイシン硫酸処理を行い、
上清を分画す。次いで、イオン交換、ゲルろ過等のクロ
マトグラフィーによってT3−エキソヌクレアーゼを得る
ことができる。
常のクロモトグラフィー手法が用いられる。すなわち、
培養菌体をリゾチーム処理、次いで超音波処理して上清
を得る。次いで、ストレプトマイシン硫酸処理を行い、
上清を分画す。次いで、イオン交換、ゲルろ過等のクロ
マトグラフィーによってT3−エキソヌクレアーゼを得る
ことができる。
以上述べてきたごとく、本発明によりT3−エキソヌク
レアーゼの一次構造が明らかとなり、その遺伝子を組込
んだプラスミド、及びそれを導入した大腸菌を調製する
ことができ、該大腸菌を用いるT3−エキソヌクレアーゼ
の遺伝子工学的製造方法を提供することが可能となっ
た。
レアーゼの一次構造が明らかとなり、その遺伝子を組込
んだプラスミド、及びそれを導入した大腸菌を調製する
ことができ、該大腸菌を用いるT3−エキソヌクレアーゼ
の遺伝子工学的製造方法を提供することが可能となっ
た。
以下に本発明の実施例を挙げるが、本発明はこれら実
施例に限定されるものではない。
施例に限定されるものではない。
実施例1 (1) T3バクテリオファージDNAの調製 ジャーナル オブ ビロロジィー第100巻、第382頁
(1980年)記載の方法に従ってT3バクテリオファージDN
Aを調製した。
(1980年)記載の方法に従ってT3バクテリオファージDN
Aを調製した。
(2) T7−エキソヌクレアーゼと類似性を有する領域
の解析 ジャーナル オブ モレキューラー バイオロジー
(J.Mol.Biol)第166巻、第477頁(1983年)にT7−エキ
ソヌクレアーゼの遺伝子配列が記載されている。
の解析 ジャーナル オブ モレキューラー バイオロジー
(J.Mol.Biol)第166巻、第477頁(1983年)にT7−エキ
ソヌクレアーゼの遺伝子配列が記載されている。
一方、T3バクテリオファージDNAをMbo Iで切断する
と、ジーン(Gene)第12巻、第161頁(1980年)に記載
の様なフラグメントに切断される。これらのフラグメン
トの塩基配列をM13ファージを用いたジデオキシ法〔サ
イエンス(Science)第214巻、第1205〜1210頁(198
1)〕により決定したところ、BフラグメントとIフラ
グメントにわたってT7−エキソヌクレアーゼ遺伝子の高
い類似性を持つ配列が認められた。
と、ジーン(Gene)第12巻、第161頁(1980年)に記載
の様なフラグメントに切断される。これらのフラグメン
トの塩基配列をM13ファージを用いたジデオキシ法〔サ
イエンス(Science)第214巻、第1205〜1210頁(198
1)〕により決定したところ、BフラグメントとIフラ
グメントにわたってT7−エキソヌクレアーゼ遺伝子の高
い類似性を持つ配列が認められた。
T7−エキソヌクレアーゼ遺伝子とBフラグメント、I
フラグメントの関係を第1図に示す。すなわち第1図は
T7−エキソヌクレアーゼ遺伝子とT3−エキソヌレアーゼ
遺伝子の関係を示す模式図であり、第1図で示す1053bp
がT3−エキソヌクレアーゼ遺伝子に相当する。T3−エキ
ソヌクレアーゼの遺伝子配列及びアミノ酸配列を第2図
に示す。すなわち第2図はT3−エキソヌクレアーゼの塩
基配列及びアミノ酸配列を示し、5′末端側のATGは開
始コドンを示し、Metをコードするが、発現時には除去
される。また3′末端側のTGAは終止コドンを示す。
フラグメントの関係を第1図に示す。すなわち第1図は
T7−エキソヌクレアーゼ遺伝子とT3−エキソヌレアーゼ
遺伝子の関係を示す模式図であり、第1図で示す1053bp
がT3−エキソヌクレアーゼ遺伝子に相当する。T3−エキ
ソヌクレアーゼの遺伝子配列及びアミノ酸配列を第2図
に示す。すなわち第2図はT3−エキソヌクレアーゼの塩
基配列及びアミノ酸配列を示し、5′末端側のATGは開
始コドンを示し、Metをコードするが、発現時には除去
される。また3′末端側のTGAは終止コドンを示す。
(3) T3−エキソヌクレアーゼ遺伝子を含む 2.1kbp DNA断片のクローニング 上記(2)のT3バクテリオファージDNAのMbo I DNA
断片のBフラグメントをBamH Iで開環後、アルカリホス
ファターゼ処理したbBR内に組込み(DNAライゲーション
キット、宝酒造社製を用いた)、このプラスミドbT3−
0を大腸菌HB101に導入後、培養し常法に従ってプラス
ミドpT3−0を精製した。このプラスミィドをNae IとSa
u3A Iで完全消化しNae I、Sau3A Iサイトを両端に持つB
2フラグメントを得た。
断片のBフラグメントをBamH Iで開環後、アルカリホス
ファターゼ処理したbBR内に組込み(DNAライゲーション
キット、宝酒造社製を用いた)、このプラスミドbT3−
0を大腸菌HB101に導入後、培養し常法に従ってプラス
ミドpT3−0を精製した。このプラスミィドをNae IとSa
u3A Iで完全消化しNae I、Sau3A Iサイトを両端に持つB
2フラグメントを得た。
一方、pUC18プラスミドをHinc IIとBamH Iで消化した
ものと、B2フラグメントとIフラグメントを混合し、DN
Aライゲーションキット(宝酒造社製)を用いて各フラ
グメントを結合させこの反応液を大腸菌HB101株に導入
後、常法に従ってアンピシリンを含むシャーレ上に植菌
後生育したコロニー48株をアンピシリンを含むL培地で
培養し、常法に従って、各株のプラスミドを精製した。
精製したプラスミドをHind IIIとEcoR Iで消化したとこ
ろ、約2.6kb(pUC18)と約2.1kb(I+B2フラグメン
ト)のフラグメントを生じるものが1株あった。このプ
ラスミドのシークエンスを行ったところB2フラグメント
とIフラグメントはT3−エキソヌクレアーゼ遺伝子を完
成させる方向に結合していた。このプラスミドをpT3−
2と命名した。
ものと、B2フラグメントとIフラグメントを混合し、DN
Aライゲーションキット(宝酒造社製)を用いて各フラ
グメントを結合させこの反応液を大腸菌HB101株に導入
後、常法に従ってアンピシリンを含むシャーレ上に植菌
後生育したコロニー48株をアンピシリンを含むL培地で
培養し、常法に従って、各株のプラスミドを精製した。
精製したプラスミドをHind IIIとEcoR Iで消化したとこ
ろ、約2.6kb(pUC18)と約2.1kb(I+B2フラグメン
ト)のフラグメントを生じるものが1株あった。このプ
ラスミドのシークエンスを行ったところB2フラグメント
とIフラグメントはT3−エキソヌクレアーゼ遺伝子を完
成させる方向に結合していた。このプラスミドをpT3−
2と命名した。
(4) T3−エキソヌクレアーゼ遺伝子を含むDNA断片
とpUC19との結合及び大腸菌への導入(3)で得たプラ
スミドpT3−2DNAをEcoR I、Hind IIIで切断し、アガロ
ースゲル電気泳動により、前記1053pbのDNAを含むプラ
スミドpT3−1 DNAを得た。またpUC19DNAもEcoR I、Hi
nd IIIで切断後アルカリンホスファターゼ処理を行いベ
クターDNAを得た。
とpUC19との結合及び大腸菌への導入(3)で得たプラ
スミドpT3−2DNAをEcoR I、Hind IIIで切断し、アガロ
ースゲル電気泳動により、前記1053pbのDNAを含むプラ
スミドpT3−1 DNAを得た。またpUC19DNAもEcoR I、Hi
nd IIIで切断後アルカリンホスファターゼ処理を行いベ
クターDNAを得た。
両DNA断片を(3)に示す方法で結合後大腸菌JM109株
に形質導入した。(3)と同様の方法でプラスミドを解
析した結果、2.1kbpのDNA断片を含むことが明らかとな
りこのプラスミドをpT3−3と命名した。
に形質導入した。(3)と同様の方法でプラスミドを解
析した結果、2.1kbpのDNA断片を含むことが明らかとな
りこのプラスミドをpT3−3と命名した。
この大腸菌はエシエリヒアコリJM109/pT3−3と命名
し、Escherichia coli JM109/pT3−3と表示し、微工研
菌寄第11086号(FERM P−11086)として、工業技術院微
生物工業技術研究所に寄託されている。
し、Escherichia coli JM109/pT3−3と表示し、微工研
菌寄第11086号(FERM P−11086)として、工業技術院微
生物工業技術研究所に寄託されている。
(5) プラスミドpT3−3を導入した大腸菌(エシエ
リヒア・コリ JM109/pT3−3)によるT3−エキソヌク
レアーゼの生産 上記大腸菌(FERM P−11086)をアンピシリン50μg/m
lを含む50mlのL培地に接種し、37℃、16時間前培養し
た。これを500mlのL培地を含む2容フラスコに移
し、37℃1時間(120rpm)培養した後、IPTG(イソプロ
ピル−1−チオ−β−D−ガラクトピラノシド)100mg/
を加えたのち、更に5時間培養した。集菌後緩衝液
〔25mMトリス−HCl(pH8.0)、50mMグルコース、10mM
EDTA、1mM DTT〕36mlに懸濁した。これに、144mgのリ
ゾチームを加え室温て約5分間かくはん後超音波処理、
遠心分離により無細胞抽出液を得た。
リヒア・コリ JM109/pT3−3)によるT3−エキソヌク
レアーゼの生産 上記大腸菌(FERM P−11086)をアンピシリン50μg/m
lを含む50mlのL培地に接種し、37℃、16時間前培養し
た。これを500mlのL培地を含む2容フラスコに移
し、37℃1時間(120rpm)培養した後、IPTG(イソプロ
ピル−1−チオ−β−D−ガラクトピラノシド)100mg/
を加えたのち、更に5時間培養した。集菌後緩衝液
〔25mMトリス−HCl(pH8.0)、50mMグルコース、10mM
EDTA、1mM DTT〕36mlに懸濁した。これに、144mgのリ
ゾチームを加え室温て約5分間かくはん後超音波処理、
遠心分離により無細胞抽出液を得た。
抽出液に5.25mlの5%ストレプトマイシン硫酸の添加
し4℃で15時間放置後遠心分離により上清を得た。この
上清を50mMトリス−HCl緩衝液(pH7.5)、1mM EDTA、1
mM DTTで十分透析し、DEAE−セファロースCL−6B(フ
ァルマシア社製)による精製を行った。ここで得られた
活性画分を集めたところ37400UのT3−エキソヌクレアー
ゼが生産されていた。
し4℃で15時間放置後遠心分離により上清を得た。この
上清を50mMトリス−HCl緩衝液(pH7.5)、1mM EDTA、1
mM DTTで十分透析し、DEAE−セファロースCL−6B(フ
ァルマシア社製)による精製を行った。ここで得られた
活性画分を集めたところ37400UのT3−エキソヌクレアー
ゼが生産されていた。
T3−エキソヌクレアーゼの活性測定方法 (1) 基質DNA溶液の調製 3μgの牛胸腺DNAをHae IIIで完全消化し、常法に従
いフェノール、クロロホルム処理後、エタノール沈殿、
乾燥後200μの50mMトリスHCl緩衝液pT7.5、1mM EDTA
に溶解する。
いフェノール、クロロホルム処理後、エタノール沈殿、
乾燥後200μの50mMトリスHCl緩衝液pT7.5、1mM EDTA
に溶解する。
(2) 5倍濃縮緩衝液の組成 250mMトリス−HCl(pH8.1)、25mM MgCl2、5mM DT
T、100mM KCl (3)反応系 基質DNA 7μ 5倍濃縮緩衝液 50μ 水 186μ 酸素溶液 7μ 37℃ 5分 反応 250μ (4) 活性の定義 上記反応系において30分間で10nmolのヌクレオチドを
生成する酵素量を1Uとする。
T、100mM KCl (3)反応系 基質DNA 7μ 5倍濃縮緩衝液 50μ 水 186μ 酸素溶液 7μ 37℃ 5分 反応 250μ (4) 活性の定義 上記反応系において30分間で10nmolのヌクレオチドを
生成する酵素量を1Uとする。
(5) 活性のもとめ方 ΔOD:5分間で増加する260nmの吸光度 6.0×10-5:基質DNAからヌクレオチドが遊離し、ヌク
レオチド濃度が10nol/Lとなった時の260nmにおける吸光
度の増加量 2.5×10-4:反応系の容量(L) 30/5:反応時間5分に対する30分の比 7:酵素量(μL) 〔発明の効果〕 以上詳細に説明した通り、本発明によりT3バクテリオ
ファージエキソヌクレアーゼ遺伝子が単離された。該遺
伝子を含有するプラスミドで形質転換した微生物により
遺伝子工学において有用なT3−エキソヌクレアーゼを効
率よく製造することが可能となった。
レオチド濃度が10nol/Lとなった時の260nmにおける吸光
度の増加量 2.5×10-4:反応系の容量(L) 30/5:反応時間5分に対する30分の比 7:酵素量(μL) 〔発明の効果〕 以上詳細に説明した通り、本発明によりT3バクテリオ
ファージエキソヌクレアーゼ遺伝子が単離された。該遺
伝子を含有するプラスミドで形質転換した微生物により
遺伝子工学において有用なT3−エキソヌクレアーゼを効
率よく製造することが可能となった。
第1図はT7−エキソヌクレアーゼ遺伝子とT3−エキソヌ
クレアーゼ遺伝子の関係を示す図、第2図はT3−エキソ
ヌクレアーゼをコードする塩基配列及びアミノ酸配列を
示す図である。
クレアーゼ遺伝子の関係を示す図、第2図はT3−エキソ
ヌクレアーゼをコードする塩基配列及びアミノ酸配列を
示す図である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C12R 1:92) (72)発明者 加藤 郁之進 滋賀県大津市瀬田3丁目4番1号 寳酒 造株式会社中央研究所内 (72)発明者 田中 琢治 大阪府吹田市高野台5―4―1 (56)参考文献 Virology 100 p.382− 389(1980) J.Mol.Biol.166 p.477 −535(1983) Virology 151 p.350− 361(1986) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C12N 9/16 C12N 15/00 BIOSIS(DIALOG) WPI(DIALOG)
Claims (3)
- 【請求項1】配列表の配列番号1記載のアミノ酸配列を
有するT3−エキソヌクレアーゼをコードする核酸。 - 【請求項2】配列表の配列番号2記載の塩基配列を有す
る請求項1記載の核酸。 - 【請求項3】請求項1又は2記載の核酸を含有させた組
換え体プラスミドを導入させた形質転換体を培養し、該
培養物より、組換えエキソヌクレアーゼを採取すること
を特徴とするT3−エキソヌクレアーゼの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1299558A JP3071437B2 (ja) | 1989-11-20 | 1989-11-20 | T3―エキソヌクレアーゼの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1299558A JP3071437B2 (ja) | 1989-11-20 | 1989-11-20 | T3―エキソヌクレアーゼの製造方法 |
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JPH03160991A JPH03160991A (ja) | 1991-07-10 |
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-
1989
- 1989-11-20 JP JP1299558A patent/JP3071437B2/ja not_active Expired - Fee Related
Non-Patent Citations (3)
Title |
---|
J.Mol.Biol.166 p.477−535(1983) |
Virology 100 p.382−389(1980) |
Virology 151 p.350−361(1986) |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03160991A (ja) | 1991-07-10 |
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