JP4222506B2 - パン用のドレッシング類又はソース類 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パン用のドレッシング類又はソース類に関する。特に本発明は、添加剤により改良した、パン用のドレッシング類又はソース類に関する。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】
特開2002−112744公報
【特許文献2】
特開平7−31414号公報
【特許文献3】
特開平3−39065号公報
【0003】
サンドイッチや惣菜パンには、パンとパンの間に具材をはさんだものや、パンの上に具材をのせたものなどいろいろな種類がある。一般的にサンドイッチは、なるべく水分の少ない具材を選ぶが、水分の多いものをはさむときはパンにバターを塗り、パンが吸水して食感や味が悪くならないようにすることが必要である。コンビニエンスストア、スーパー等で市販されているサンドイッチや惣菜パンは、パンにバターをぬることなく、マヨネーズなどのドレッシング類やソース類を塗ることがある。調理直後に食する場合には特に問題とはならないが、市販されているサンドイッチや惣菜パンは、調理してから食するまでに時間が経過する場合が多く、この時間経過によりドレッシング類やソース類が離水し、また挟んだ具材からも水分が出るため、それらの水分がパンに浸透してパン本来の食感が損なわれ、風味の悪いものになる。
【0004】
マヨネーズを使用したフィリングとして、デンプン類又はデンプン類とアルカリ土類金属化合物を添加して製造された組織状蛋白を含有するフィリングが開示されている(特許文献1参照)。これは、組織状蛋白の中にデンプン類が含まれていることにより、フィリング中の水を吸水する作用があり、フィリングの保形性を向上でき、フィリングを用いた惣菜パンの保存中のフィリングからの水分移行を防ぐことができる、マヨネーズをベースとするフィリング及びこれを用いた惣菜パンである。しかしながら、これは組織状蛋白を製造しなければならず、手間がかかるという欠点がある。
【0005】
一方、マヨネーズには、一般的に言われているマヨネーズとマヨネーズタイプがあり、このマヨネーズタイプには低カロリーマヨネーズやノンコレステロールマヨネーズなどがある。例えば、低カロリーマヨネーズには、油脂含有量を低減することにより失われる粘度や保形性の維持、食感の改良を目的としてデンプンを添加したものが知られている(特許文献2、特許文献3参照)。デンプン類を多く添加したマヨネーズ類をサンドイッチや惣菜パンなどに用いた場合には、デンプン特有の臭いがあり、マヨネーズの風味と調和がとれておらず、パンや具材のもつ風味を損なうことになる。
【0006】
このような状況下で、パン本来の食感を損なうことなく、風味良好となるパン用のドレッシング類、ソース類の開発が望まれていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、サンドイッチ又は惣菜パンにおいて、ドレッシング類やソース類、及び具材から出る水分がパンに浸透するのを防ぎ、パン本来の食感を損なわず、風味良好となるパン用のドレッシング類又はソース類を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明を概説すれば、本発明は、デンプン類と、みりん及び/又は食塩を添加して発酵させた発酵調味料とを含有するパン用のドレッシング類又はソース類であって、デンプン類の含有量が1.0〜3.0%(w/w)であり、かつみりん及び/又は食塩を添加して発酵させた発酵調味料の含有量が、デンプン類の含有量に対して10〜30%(w/w)であることを特徴とする、パン用のドレッシング類又はソース類に関する。
【0009】
本発明者らは、サンドイッチ又は惣菜パンにおける前記課題を解決すべく鋭意検討した結果、デンプン類と、みりん及び/又は食塩を添加して発酵させた発酵調味料とを含有するパン用のドレッシング類又はソース類であって、デンプン類の含有量が1.0〜3.0%(w/w)であり、かつみりん及び/又は食塩を添加して発酵させた発酵調味料の含有量が、デンプン類の含有量に対して10〜30%(w/w)であることにより、時間が経過してもパン用のドレッシング類やソース類が離水せず、また、挟んだ具材から出る水分がパンに浸透せず、パン本来の食感を損なわず、風味も改善できることを見出した。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体的に説明する。
本発明におけるパン用のドレッシング類又はソース類とは、ドレッシング類又はソース類に、デンプン類と、みりん及び/又は発酵調味料とを含有したパン用のものをいう。
【0011】
本発明におけるドレッシング類又はソース類としては、パンによく用いられるマヨネーズ、ドレッシング、ウスターソース、トマトケチャップ、チリソース、ハンバーグソース、デミグラスソース、ホワイトソース等が挙げられる。日本農林規格で定められたドレッシングにデンプン類を含有し、粘度30000センチポアズ以上でもったりとしたクリーム状のマヨネーズ(一般的にマヨネーズタイプと呼ばれているもの)やサラダドレッシングといった半固体状ドレッシングも含まれる。
【0012】
本発明でいうデンプン類は、食用に供されるものであればよく、特に限定されない。例えば、コーンスターチ、馬鈴薯デンプン、甘藷デンプン、小麦デンプン、米デンプン、タピオカデンプン、サゴデンプン等が挙げられる。加工デンプンとしては、食用に供されるものであればよく、化学的変性の場合は、分解デンプン(デキストリン、酸処理デンプン、酸化デンプン等)、誘導体デンプン(架橋デンプン、デンプンエステル、デンプンエーテル、グラフト共重体等)等が挙げられる。物理的変性の場合は、α化デンプン、分別アミロース、湿熱処理デンプン等が挙げられる。酵素変性の場合はデキストリン、アミロース等が挙げられる。
【0013】
本発明でいうみりんとは、酒税法でいうみりんであればよい。例えば、みりん(本みりん)、焼酎乙類を加えた2種(旧式)みりん等が挙げられる。また、使用するみりんの製造方法は、酒税法に則ったみりんの製造方法であれば特に限定はない。例えば、一般的なみりんの製造方法は、搗精、洗米等の原料処理を行い、麹、酵素等を添加して仕込醪となし、糖化、熟成する。糖化、熟成を終えた醪は圧搾機で上槽して搾汁と粕に分離する。得られた搾汁は精製工程で火入れし、滓下げして清澄な製品みりんとなる。ここでいう原料処理には、精白、洗浄、浸漬、水切り、蒸煮、放冷の工程があるが、更に掛原料の液化及び/又は糖化工程も含んでいる。原料は米、米麹、醸造用アルコール又は焼酎以外に、デンプン部分加水分解物を使用してもよい。また、必要に応じて酵素製剤を掛原料の処理の液化及び/又は糖化工程並びに醪へ添加してもよい。
本発明でいう発酵調味料は、酒類の不可飲処置による免税措置に基づいて食塩を添加して発酵することを基本とし、これに糖質原料、米麹、変性アルコールなど目的に応じた副原料を添加して製造されたものであり、酒税のかからない醸造調味料である。また、使用する発酵調味料の製造方法は、発酵工程と熟成工程からなる。発酵工程では蒸煮した糖質原料、米麹及び酵母及び食塩を混合して醪となし発酵させる。発酵後の醪は、圧搾・濾過して搾汁と粕に分ける。次の熟成工程ではこの搾汁を米麹へ添加して、糖化・熟成させ、熟成後、圧搾濾過し搾汁と粕に分離する。搾汁は滓下げ、清澄及び仕上げ濾過して液分の発酵調味料を得る。この発酵調味料は常法により、粉末化して粉末発酵調味料にしてもよい。粉末化の方法は特に限定はなく、例えば、スプレードライ、ドラム乾燥、凍結乾燥等が挙げられる。
【0014】
本発明による、デンプン類と、みりん及び/又は発酵調味料との2種又は3種の必須成分は、ドレッシング類又はソース類にそれぞれを同時に、又は任意の順序で添加してもよい。任意の順序で行う場合には、予め一部を予備混合しておいてもよい。
なお、既述のように、既にデンプン類を含有している市販のドレッシング類又はソース類に対しては、本発明に従って、みりん及び/又は発酵調味料のみを含有させるだけで、本発明の目的のパン用のドレッシング類又はソース類を製造してもよい。その場合、当然のことながら、デンプン類が不足している場合には、補充してもよい。
【0015】
本発明のパン用のドレッシング類又はソース類は、ドレッシング類又はソース類に、デンプン類と、みりん及び/又は発酵調味料とを含有していればよく、好ましくはデンプン類の含有量が0.5〜3.5%(w/w)、みりん及び/又は発酵調味料の含有量がデンプン類の含有量に対して10〜30%(w/w)であればよい。より好ましくは、デンプン類の含有量が1.0〜3.0%(w/w)であればよい。
デンプン類の含有量が0.5%(w/w)未満のドレッシング類又はソース類では、パンに水分が浸透して、食感が悪く、油浮きや変色があり、見た目にも好ましくない。デンプン類の含有量が3.5%(w/w)を超えるドレッシング類又はソース類では、水分の浸透は抑えられているが、パンが固く、食感が悪い。したがって、デンプン類の含有量が0.5%(w/w)未満、3.5%(w/w)を超えるドレッシング類又はソース類は、パン用には適していない。
みりん及び/又は発酵調味料の含有量がデンプン類の含有量に対して10%(w/w)未満のドレッシング類又はソース類では、デンプン臭があり、パンや具材のもつ風味が損なわれ、みりん及び/又は発酵調味料の含有量がデンプン類の含有量に対して30%(w/w)を超えるドレッシング類又はソース類では、デンプン臭は抑えられるが、みりん及び/又は発酵調味料の風味、甘味が付与し好ましくなく、またデンプン類の含有量に対して過剰に添加することになり、コストの面からもメリットがない。
【0016】
本発明においては、前記の必須成分の外に、有用な食品添加剤を併用してもよく、その添加方法は、常法に従って、製造工程の前、最中、後の任意の段階で行えばよい。
その例としては、下記のような処理方法が挙げられる。
【0017】
本発明のパン用のドレッシング類又はソース類は、必要に応じてオリゴ糖を含有してもよい。オリゴ糖を含有することにより、パン用のドレッシング類又はソース類に含有するデンプン類の老化を抑制し、またドレッシング類やソース類の水分を抱き込み、より離水を防止する。
用いるオリゴ糖は、特に限定はないが、デンプンより加水分解して得られたオリゴ糖が好適に使用できる。例えば、水分が5%以下、DE〔デキストロース エクイバレント(dextrose equivalent);還元糖をブドウ糖として測定し、その還元糖の固形分に対する比〕30〜40、pH4〜6が挙げられ、更に好適には1単糖、3単糖、4単糖、5単糖及び6単糖の構成比がそれぞれ5%以下、15〜25%、5〜20%、15〜25%及び25〜35%のものが優れている。オリゴ糖の含有量は、風味などから0.15〜1.2%(w/w)の範囲が好ましい。
【0018】
ドレッシング類又はソース類に、デンプン類、みりん及び/又は発酵調味料、オリゴ糖を含有させる方法に特に限定はない。ドレッシング類やソース類の製造工程中での添加混合、製造後での添加混合、いずれの方法でもよい。例えば、マヨネーズの場合は、卵、醸造酢、調味料、香辛料などをミキサーの中に入れてよく混合し、そこにかくはんしながら食用植物油脂を徐々に加えて製造するが、食用植物油脂を加える前にデンプン類、みりん及び/又は発酵調味料、オリゴ糖を添加混合してもよいし、得られたマヨネーズに添加混合してもよい。また、デンプン類、みりん及び/又は発酵調味料、オリゴ糖は、別々に添加混合してもよいし、同時に添加混合することもできる。
【0019】
本発明のパン用のドレッシング類やソース類は、水分がパンに浸透するのを防ぎ、パン本来の食感や味の改善を求めるすべてのパンに利用できる。特にパンの種類に限定はない。また、使用方法や使用量も特に限定はなく、一般のサンドイッチや惣菜パンで使用する方法に従って用いればよい。
【0020】
パンの離水の程度の判別には、コンビニエンスストア、スーパーなどに陳列されている時間を想定して24〜36時間で判定を行うことができる。
【0021】
検討例1
ドレッシング類又はソース類に含有するデンプン類の量について検討を行うため、デンプン類をマヨネーズに対して種々含有量となるように添加混合してドレッシング類を調製した。得られたドレッシング類10gをサンドイッチ用食パンに塗布し、36時間後に官能評価を行った。
デンプン類は、パインエース1〔松谷化学工業(株)製〕を用いた。
マヨネーズは、キューピーマヨネーズ〔キューピー(株)製〕を用いた。
官能評価は、パネラー6名で行い、3点法(1;良、2;普通、3;悪)で評価した。各パネラーによる官能評価の平均値より、1.0〜1.5を◎、1.5超〜2.0を○、2.0超〜2.5を△、2.5超〜3.0を×で示した。評価項目としては、水分浸透抑制、食感、味について行った。
官能評価の結果を表1及び表2に示す。
なお、以下の表中に示す%は、重量%〔%(w/w)〕を示している。
【0022】
【表1】
Figure 0004222506
【0023】
【表2】
Figure 0004222506
【0024】
表1、表2の結果より、デンプン類の含有量が0.5〜3.5%(w/w)において、パンへの水分の浸透が抑えられ、油浮きや変色がなかった。特にデンプン類の含有量が1.0〜3.0%(w/w)において、パン本来の食感が損なわれず、風味良好であった。
【0025】
検討例2
デンプン類を含有する、ドレッシング類又はソース類に含有させるみりん及び/又は発酵調味料の量について検討を行うため、デンプン類を一定の比率とし、発酵調味料をマヨネーズに対して種々含有量となるように添加混合してドレッシング類を調製した。得られたドレッシング類10gをサンドイッチ用食パンに塗布し、36時間後に官能評価を行った。
デンプン類は、検討例1と同様のパインエース1〔松谷化学工業(株)製〕を用いた。デンプン類の比率は、検討例1の結果より得られた水分浸透抑制、食感、味ともに良好であった1.0%(w/w)と、3.0%(w/w)とした。
発酵調味料は、味しるべM−PTM〔武田キリン食品(株)製〕を用いた。
マヨネーズは、検討例1と同様のキューピーマヨネーズ〔キューピー(株)製〕を用いた。
官能評価は、パネラー6名で行い、3点法(1;良、2;普通、3;悪)で評価した。各パネラーによる官能評価の平均値より、1.0〜1.5を◎、1.5超〜2.0を○、2.0超〜2.5を△、2.5超〜3.0を×で示した。評価項目としては、デンプン臭の抑制、味について行った。
デンプン類1.0%を含有したドレッシング類の官能評価を表3及び表4、デンプン類3.0%を含有したドレッシング類の官能評価を表5及び表6に示す。
【0026】
【表3】
Figure 0004222506
【0027】
【表4】
Figure 0004222506
【0028】
【表5】
Figure 0004222506
【0029】
【表6】
Figure 0004222506
【0030】
表3、表4の結果より、デンプン類を1.0%(w/w)含有するドレッシング類において、発酵調味料が0.1〜0.3%(w/w)において、デンプン臭が抑えられ、マヨネーズの酸味が柔らかく風味良好であった。
表5、表6の結果より、デンプン類を3.0%(w/w)含有するドレッシング類において、発酵調味料が0.3〜0.9%(w/w)において、デンプン臭が抑えられ、マヨネーズの酸味が柔らかく風味が良好であった。
上述の結果より、デンプン類の含有量に対して、みりん及び/又は発酵調味料の含有量が10〜30%(w/w)において、デンプン臭が抑えられ、風味良好なドレッシング類又はソース類が得られることがわかった。
【0031】
以上述べたように、ドレッシング類又はソース類に、デンプン類と、みりん及び/又は発酵調味料とを含有することにより、パンへの水分の浸透が抑制され、パン本来の食感を損なうことなく、変色や油浮き、デンプン臭のない、風味良好なパン用のドレッシング類又はソース類を提供することができる。
【0032】
【実施例】
以下、実施例によって本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0033】
実施例1
デンプン類75g、発酵調味料10g、オリゴ糖15gを混合して、この混合物の含有量が20%(w/w)となるように水を加え、加熱溶解した。この加熱溶解した糊液を、マヨネーズに対する混合物の含有量が2%、3%、4%(w/w)となるようにそれぞれ加え、十分に混合してドレッシング類を調製した。調製したドレッシング類10gをサンドイッチ用食パンに塗布し、36時間後に官能評価を行った。
デンプン類は、パインエース1〔松谷化学工業(株)製〕を用いた。
発酵調味料は、味しるべM−PTM〔武田キリン食品(株)製〕を用いた。
オリゴ糖は、サンオリゴ〔参松工業(株)製〕を用いた。
マヨネーズは、キューピーマヨネーズ〔キューピー(株)製〕を用いた。
デンプン類、発酵調味料、オリゴ糖を混合したものをマヨネーズに対して2%(w/w)含有するドレッシング類を本発明1、3%(w/w)含有するドレッシング類を本発明2、4%(w/w)含有するドレッシング類を本発明3とする。対照としては、マヨネーズのみを用い、パンへ塗布した直後を対照1、塗布後36時間経過したものを対照2とした。
官能評価は、パネラー6名で行い、3点法(1;良、2;普通、3;悪)で評価した。各パネラーによる官能評価の平均値より、1.0〜1.5を◎、1.5超〜2.0を○、2.0超〜2.5を△、2.5超〜3.0を×で示した。評価項目としては、浸透抑制、食感、味について行った。
官能評価の結果を表7に示す。
【0034】
【表7】
Figure 0004222506
【0035】
表7の結果より、本発明1、本発明2、本発明3は、マヨネーズからの離水がなく、パンへのマヨネーズ成分の浸透が抑えられ、食感も良好であった。対照1と比べても差がなかった。また、本発明1、本発明2、本発明3は、デンプン類、発酵調味料、オリゴ糖を含有している分、本来のマヨネーズの含量は少ないが、デンプン類を添加することにより、マヨネーズがしっかりとパンにのっているため、味が薄くなるのを防ぎ、マヨネーズの風味が良好であった。
対照2は、マヨネーズから水分が分離し、その水分がパンに浸透しており、油浮きも見られた。また、変色があり見た目も悪かった。
【0036】
実施例2
デンプン類55g、発酵調味料15g、オリゴ糖30gを混合して、別途調製したソース〔デンプン含有量1.5%(w/w)〕に、ソースに対する混合物の含有量が2%(w/w)、3%(w/w)となるようにそれぞれ加え、加熱溶解してソース類を調製した。調製したソース類10gをサンドイッチ用食パンに塗布し、36時間後に官能評価を行った。
デンプン類、発酵調味料、オリゴ糖は、実施例1と同様のものを用いた。
デンプン類、発酵調味料、オリゴ糖を混合したものを2%(w/w)含有するソース類を本発明4、3%(w/w)含有するソース類を本発明5とする。対照としては、ソースのみを用い、パンへ塗布した直後を対照3、塗布後36時間経過したものを対照4とした。
官能評価は、パネラー6名で行い、3点法(1;良、2;普通、3;悪)で評価した。各パネラーによる官能評価の平均値より、1.0〜1.5を◎、1.5超〜2.0を○、2.0超〜2.5を△、2.5超〜3.0を×で示した。評価項目としては、浸透抑制、食感、味について行った。
官能評価の結果を表8に示す。
【0037】
【表8】
Figure 0004222506
【0038】
表8の結果より、本発明4、本発明5は、ソースからの離水を防ぎ、パンへのソース成分の浸透が抑えられ、食感も良好であり、対照3と比べても差はなかった。
本発明4、本発明5は、デンプン類、発酵調味料、オリゴ糖を含有している分、本来のソースの含量は少ないが、デンプン類を添加することにより、ソースがしっかりとパンにのっているため、味が薄くなるのを防止した。
【0039】
実施例3
デンプン類60g、みりん15g、オリゴ糖25gを混合して、この混合物の含有量が20%(w/w)となるように水を加え、加熱溶解した。この加熱溶解した糊液を、マヨネーズに対する混合物の含有量が3%(w/w)となるように加え、十分に混合してドレッシング類を調製した。調製したドレッシング類10gを細長いロールパンに塗布し、一口大にちぎったレタスとあぶったウインナーソーセージを挟み、ホットドッグとし、36時間後に官能評価を行った。
デンプン類、オリゴ糖は、実施例1と同様のものを用いた。
みりんは、タカラ本みりん〔宝酒造(株)製〕を用いた。
マヨネーズは、キューピーマスタードマヨネーズ〔キューピー(株)製〕を用いた。
対照としては、マヨネーズのみを用い、ロールパンへ塗布した直後を対照5、塗布後36時間経過したものを対照6とした。
官能評価は、パネラー6名で行い、3点法(1;良、2;普通、3;悪)で評価した。各パネラーによる官能評価の平均値より、1.0〜1.5を◎、1.5超〜2.0を○、2.0超〜2.5を△、2.5超〜3.0を×で示した。評価項目としては、浸透抑制、食感、味について行った。
官能評価の結果を表9に示す。
【0040】
【表9】
Figure 0004222506
【0041】
表9の結果より、本発明6は、マヨネーズからの離水がなく、野菜から出る水分がパンへ浸透するのを抑え、食感も良好であり、対照5と比べても差はなかった。
【0042】
【発明の効果】
ドレッシング類又はソース類に、デンプン類と、みりん及び/又は食塩を添加して発酵させた発酵調味料とを含有するパン用のドレッシング類又はソース類であって、デンプン類の含有量が1.0〜3.0%(w/w)であり、かつみりん及び/又は食塩を添加して発酵させた発酵調味料の含有量が、デンプン類の含有量に対して10〜30%(w/w)であることにより、パンへの水分の浸透が抑制され、パン本来の食感を損なうことなく、変色や油浮き、デンプン臭のない、風味良好なパン用ドレッシング又はソース類を提供することができる。

Claims (1)

  1. デンプン類と、みりん及び/又は食塩を添加して発酵させた発酵調味料とを含有するパン用のドレッシング類又はソース類であって、デンプン類の含有量が1.0〜3.0%(w/w)であり、かつみりん及び/又は食塩を添加して発酵させた発酵調味料の含有量が、デンプン類の含有量に対して10〜30%(w/w)であることを特徴とする、パン用のドレッシング類又はソース類。
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