JP4221186B2 - 転写ローラ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、転写ローラに関し、詳しくは、複写機、プリンター、ファクシミリ等の電子写真印刷の画像形成装置に用いられ、特に両面印刷時の転写特性を改良するものである。
【0002】
【従来の技術】
複写機やプリンター等の電子写真印刷において画像形成装置で画像が形成される場合、まず、感光ドラム上に静電潜像が形成される。次いで、感光ドラム上にトナーが供給され、トナー像が形成される。このトナー像は、感光ドラムから転写部材上の被転写体に直接転写されて定着される場合と、中間転写ベルトの様に、一旦中間転写体にトナーを転写させ、然る後、被転写体へ転写され定着される場合とがある。このようにして、所望の画像が印刷される。
【0003】
従来、上記のような転写機構の転写部材として用いられる転写ローラは、その電気抵抗値を制御することにより、転写ローラとしての性能を管理しており、材料の体積固有抵抗値(体積抵抗率)や製品状態での電気抵抗値に着目し、必要とされる転写電流が得られるように、画像の品質向上を目的とした導電性ゴム組成物や転写ローラ等が開発されている。
【0004】
例えば、特開2000−187394号において、画像不良による画像欠陥を有効に回避するために、導電層、半導電層、絶縁層の各層の抵抗値及びその厚さを規定している中間転写型画像形成装置の転写部抵抗設計方法及びこれを用いた装置が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開2000−187394号では、ローラの電気抵抗値を規定することで、転写材端部での転写不良による画像欠陥を抑えてはいるものの、安定して転写効率を高めるまでには至らず、また、各層に用いる材料によって同じロール抵抗でも転写性が異なるため、系列の異なる材料ではロール抵抗値と転写性との関係をその都度設計し直さなければならないという問題がある。
【0006】
このように、転写部材としての安定した性能を得るために、近時において、種々の材料・配合が転写部材に適用されるようになり、従来のように、電気抵抗値を制御するだけでは、転写特性を予測・管理することができないことが判明した。実際に、同じ電気抵抗値を有する転写ローラにおいても、用いる材料やその配合によっては転写部材に分極が生じ転写特性が異なり、電気抵抗値が低くても、トナーの被転写体(紙、OHP等)への転写効率が悪くなり、画像ムラが発生し、鮮明な画像が得られないという問題がある。
【0007】
さらに、近年、紙等の被転写体において省資源が求められており、上記の複写機やプリンター等の画像形成装置においては両面印刷対応機が主流となっている。電子写真印刷では最終的に被転写体に転写したトナーを加熱圧着して定着を行うが、被転写体が紙の様に吸湿しやすい材料である場合は、この定着処理で水分が失われて被転写体の抵抗値が2〜3桁上昇してしまう。このために、両面印刷では、裏面印刷は表面印刷に比べて転写性が落ちてしまうという問題がある。
【0008】
本発明は上記した問題に鑑みてなされたものであり、使用する材料によらず、トナーやインクの被転写体への転写効率を向上させ、画像のかすれやムラのない鮮明な画像を得られると共に、両面印字の際に生じる被転写体の抵抗変化に対応でき、両面印刷時においても表面及び裏面印刷の両面の転写性に優れた転写ローラを提供することを課題としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は、NBRとEPDMとからなるポリマー成分にカーボンブラックとして1種類のHAFファーネスカーボンブラックのみポリマー成分100重量部に対して15重量部以上25重量部以下の割合で配合し、かつ、上記ポリマー組成物100重量部に対して、5重量部以上15重量部以下で発泡剤、0.5重量部以上10重量部以下で硫黄を配合したポリマー組成物を用いて成形される弾性層を少なくとも一層有し、
上記ポリマー組成物のSP値が、18.0Pa1/2以上22.0Pa1/2以下に調整されており、上記弾性層の誘電正接が0.4以上10.0以下であり、ロール電気抵抗値が104Ω以上1010Ω以下であることを特徴とする転写ローラを提供している。
【0010】
本発明では、被転写体を帯電させる転写ローラの誘電正接が転写特性に大きな影響を及ぼし、転写ローラの弾性層の誘電正接が0.4以上、10.0以下であれば電気抵抗値によらず、両面印刷時において表面及び裏面印刷の両面において良好な転写特性を示すことを見出した。即ち、誘電正接とは、電圧をかけた時の分極のしにくさを示しており、誘電正接が大きいと電気(電荷)を通しやすく分極は進みにくいが、逆に誘電正接が小さいと、電気(電荷)を通しにくく分極が進むことになる。従って、誘電正接を上記範囲とすることで、転写部材における分極を最適な範囲にすることができ、被転写体へ適度に電荷を注入できるため、表面・裏面両面の転写効率を最適な範囲に維持することができる。
【0011】
上記弾性層の誘電正接の値を0.4以上10.0以下、好ましくは0.5以上3.0以下としている。これにより、トナーやインクの被転写体への転写効率が向上し、両面印刷時に表面及び裏面印刷の両面において、画像にかすれやムラがなく、きれいで鮮明な画像を形成することができる。
上記範囲としているのは、誘電正接が0.4より小さいと転写効率が悪くなるためである。また、誘電正接が10.0より大きいとトナーの逆転移現象がおきるという問題があるためである。
【0012】
ロール電気抵抗値が104Ω以上1010Ω以下、好ましくは104Ω以上108Ω以下としている。このように、誘電正接が上記範囲であり、かつ、ロール全体としての抵抗値であるロール電気抵抗値を上記範囲とすると、より高い転写効率を得ることができる。
上記範囲としているのは、ロール電気抵抗値が104Ωより小さいと異常画像の原因となるためであり、ロール電気抵抗値が1010Ωより大きいと、十分な導電性が得られず実用に適さなくなるという問題があるためである。
【0013】
誘電正接は体積抵抗率と誘電率の比でその値が決まるが、ポリマー成分あるいは/及びイオン導電剤によって体積抵抗率だけでなく誘電率も制御することができる。ポリマー成分とイオン導電剤の種類と量を適宜選択することで所定の誘電正接を持つ製品を作製することができる。
【0014】
上記ポリマー組成物のSP値が、18.0Pa1/2以上22.0Pa1/2以下に調整されている。
上記範囲としているのは、上記範囲より小さいとロール抵抗が大きくなり転写効率が悪くなりやすいためであり、上記範囲より大きいと誘電正接が大きくなりすぎるためである。
【0015】
上記ポリマー成分100重量部に対して、カーボンブラックを15重量部以上25重量部以下の割合で配合している。これにより、誘電正接を増加させ、かつ低電気抵抗を実現すると共にゴムに対する補強効果が大きく、強度も向上させることができる。上記範囲としているのは、上記範囲より小さいと電気抵抗値が大きくなり導電性が低下しやすいためであり、上記範囲より大きいと誘電正接の値が小さくなり転写効率が悪くなりやすいためである。
【0016】
カーボンブラックの粒径は、5nm以上500nm以下、好ましくは10nm以上300nm以下が良い。これによりカーボンブラックの分散性を高めることができ、効率良く低電気抵抗を実現することができる。
【0017】
カーボンブラックとしては、1種類のHAFファーネスカーボンブラックのみを用いている。
【0018】
上記ポリマー成分としては、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)およびアクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)を用いる。アクリロニトリルブタジエンゴムはイオン導電性ゴムである。イオン導電性ゴムとは、組成物中に極性基を持つゴム材料を指す。
【0019】
上記イオン導電性ゴムは、ポリマー成分の全重量に対して5重量%以上100重量%以下、好ましくは10重量%以上100重量%以下配合するのが良い。このように、イオン導電性ゴムの重量割合を大きくすると、誘電正接が1.00以上となるような非常に転写効率の優れたポリマー組成物を得ることができる。
【0020】
ゴム成分としてアクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)を用いる場合、NBRには、液状NBRを含有していることが好ましい。これにより、ポリマー鎖が動きやすいため、加工性にも優れ、かつ、イオンの輸送効率も高くなるので電気抵抗を低減することができる。更に、NBRとしては、高分子量NBRと液状NBRの混合物が、ゴム組成物の物性を良好に保つことができるため好ましい。
【0021】
NBRの中でも、特にアクリロニトリル含量が高いものは、混練後、あるいは押し出し時のゴム肌を良好にする効果が非常に高く、また、加硫物の硬度を下げる効果も大きいので、非常に好適である。このようなゴムの例としては、中ニトリル、中高ニトリル、高ニトリル、極高ニトリルの各種NBRが挙げられる。
【0022】
また、耐候性の点からはEPDMを用いている。EPDMはポリマー成分の全重量に対して1重量%以上70重量%以下、好ましくは5重量%以上40重量%以下配合するのが良い。
EPDMは主鎖が飽和炭化水素からなり、主鎖に二重結合を含まない。このため、高濃度オゾン雰囲気、光線照射等の環境下に長時間曝されても、分子主鎖切断が起こりにくい。従って、複写機等の画像形成装置内でオゾンが発生してもオゾンによる劣化を低減することができ、得られる転写ローラの耐候性を高めることができる。
EPDMとしては、そのジエン成分に特に限定はなく、エチリデンノルボルネン(ENB)、ジクロロペンタジエン(DCPD)等が使用可能である。
【0023】
上記イオン導電剤としては、カーボンブラック以外にも、帯電防止剤、電荷制御剤、その他金属酸化物の粉末等が挙げられる。このようなイオン導電剤を個々に、あるいは、それぞれ混合して、配合することでローラ電気抵抗を下げつつ、誘電正接を高くすることが可能である。
【0024】
帯電防止剤としては、従来静電潜像現像用トナーに用いられている任意のものを用いることができる。負帯電性の帯電防止剤としては、2:1型含金属アゾ染料、芳香族オキシカルボン酸、芳香族ジカルボン酸の金属錯体、銅フタロシアニン染料のスルホニルアミン誘導体や銅フタロシアニンのスルホンアミド誘導体染料等を挙げることができる。正帯電性の帯電防止剤としては、第4級アンモニウム化合物、アルキルピリジニウム化合物、アルキルピコリニウム化合物のほか、種々のニグロシン系染料等を挙げることができる。
このような帯電防止剤は、ポリマー成分100重量部に対して、0.1重量部以上10重量部以下、好ましくは0.3重量部以上5重量部以下配合するのが良い。
【0025】
また、電荷制御剤としては、他の有機金属錯体、金属塩、キレート化合物で、モノアゾ金属錯体、アセチルアセトン金属錯体、ヒドロキシカルボン酸金属錯体、ポリカルボン酸金属錯体、ポリオール金属錯体等が挙げられる。その他には、第4級アンモニウム塩、カルボン酸の金属塩、カルボン酸無水物、エステル類等のカルボン酸誘導体や芳香族系化合物の縮合体等も挙げられる。また、ビスフェノール類、カリックスアレーン等のフェノール誘導体等も用いられる。
このような電荷制御剤は、ポリマー成分100重量部に対して、0.1重量部以上15重量部以下、好ましくは0.3重量部以上10重量部以下配合するのが良い。
なお、上記帯電防止剤、電荷制御剤は単独でも複数組み合わせても使用可能である。
【0026】
また、ポリマー組成物に種々の発泡剤を配合して、本発明の転写ローラを発泡ローラ等として用いる。これにより十分な弾性を得ることができる。なお、発泡助剤を配合しても良い。上記ポリマー成分100重量部に対して、発泡剤は5重量部以上15重量部以下の割合で配合している。具体的には、化学反応型の有機系発泡剤であるアゾジカルボンアミド(ADCA)、4,4’−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド(OBSH))、N,N−ジニトロソペンタメチレンテトラミン(DPT)等を1種又は複数種用いることができる。
【0027】
本発明の転写ローラは、加硫剤を配合されてなり、加硫剤としては硫黄が挙げられる。特に低電気抵抗を実現できるため、粉末硫黄が好ましい。
加硫剤の添加量は、ポリマー成分100重量部に対して、0.5重量部以上10重量部以下、好ましくは4重量部以上7重量部以下が良い。
【0028】
また、加硫促進剤を配合することが好ましく、消石灰、マグネシア(MgO)、リサージ(PbO)等の無機促進剤や以下に記す有機促進剤を用いることができる。
有機促進剤としては、2−メルカプト・ベンゾチアゾール、ジベンゾチアジルジスルフィド、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフェン等のチアゾール系、n−ブチルアミン、tert−ブチルアミン、プロピルアミン等の脂肪族第1アミンと2−メルカプト・ベンゾチアゾールとの酸化縮合物、ジシクロヘキシルアミン、ピロリジン、ピペリジン等の脂肪族第2アミンと2−メルカプト・ベンゾチアゾールとの酸化縮合物、脂環式第1アミンと2−メルカプト・ベンゾチアゾールとの酸化縮合物、モリフォリン系化合物と2−メルカプト・ベンゾチアゾールとの酸化縮合物等のスルフェンアミド系、テトラメチルチウラムモノスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド等のチウラム系、ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジブチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジエチルジチオカルバミン酸テルル等のジチオカルバミン酸塩系を適宜組み合わせていることが好ましい。
加硫促進剤の添加量は、ポリマー成分100重量部に対して、1重量部以上6重量部以下、好ましくは2重量部以上4重量部以下が良い。
【0029】
特に、硫黄(S)/ジベンゾチアジルジスルフィド(DM)/テトラメチルチウラムモノスルフィド(TS)、あるいは、硫黄(S)/2−メルカプトベンゾチアゾール(M)/テトラメチルチウラムモノスルフィド(TS)の加硫系を用いると、ゴム成分を効率良く架橋することができる。
【0030】
なお、加硫促進助剤として、亜鉛華などの金属化合物や、ステアリン酸、オレイン酸、綿実脂肪酸等の脂肪酸を用いてもよい。
【0031】
また、軟化剤として、オイルや可塑剤を配合するのが好ましい。オイルとしては、パラフィン系、ナフテン系、芳香族系等の鉱物油や炭化水素系オリゴマーからなるそれ自体公知の合成油、またはプロセスオイル等を用いることができる。合成油としては、例えば、α−オレフィンのオリゴマー、ブテンのオリゴマー、エチレンとα−オレフィンのオリゴマー等を挙げることができ、特にエチレンとα−オレフィンとの非晶質オリゴマーが好ましい。可塑剤としては、例えば、ジオクチルフタレート(DOP)、ジブチルフタレート(DBP)、ジオクチルセパケート(DOS)、ジオクチルアジペート(DOA)等を用いることができる。
軟化剤の添加量は、ポリマー成分100重量部に対して、5重量部以上30重量部以下、好ましくは10重量部以上20重量部以下が良い。
【0032】
EPDMには、ゴム成分のみからなる非油展タイプのEPDMと、ゴム成分と共に親展油を含む油展タイプのEPDMとが存在するが、いずれのタイプのものも使用可能である。ただし、油展タイプのEPDM中の親展油の重量は、軟化剤の重量(オイル量)として扱う。
【0033】
その他、誘電正接に影響を及ぼさない範囲において、必要に応じて、シリカ、クレー、タルク、炭酸カルシウム、二塩基性亜リン酸塩、(DLP)、塩基性炭酸マグネシウム、アルミナ等の充填剤、及び、老化防止剤、ワックス等を配合することができる。老化防止剤としては、例えば、2−メルカプトベンゾイミダゾールなどのイミダゾール類、フェニル−α−ナフチルアミン、N,N−ジ−β−ナフチル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N’−イソプロピル−p−フェニレンジアミンなどのアミン類などが挙げられる。
【0034】
上記ポリマー組成物は、ゴム等のポリマー成分及び各種配合剤を混練し、該混練物を加硫することにより製造される。混練は公知の方法で行うことができ、例えば、オープンロール、バンバリーミキサー、ニーダー等の公知のゴム混練装置を用いて60℃〜120℃で、5〜30分間混練するのが良い。
【0035】
混練物の加硫も公知の方法で行うことができる。即ち、混練物を電気プレス機、缶加硫等により、150℃〜180℃で、5〜60分間加硫すると良い。また、電子線の照射により加硫を行っても良い。
【0036】
また、本発明の転写ローラは、金属製のシャフトと、該シャフトの外周に一層以上の弾性層とを備えた構成としているのが好ましい。これにより、被転写体の裏面側に配置し、あるいは被転写体の裏面に当接させ、被転写体を帯電することで、被転写体の表面にトナーあるいはインクを転移させる画像形成装置の転写ローラに好適に用いることができ、転写部材の分極を抑制し転写効率を高めることができる。特に、両面印刷対応機用の転写ローラとして好適に用いることができる。なお、転写ローラは弾性層1層のみとしても良いし、弾性層以外に、ローラの抵抗調整や、表面保護等のために2層、3層等の複層構造としても良く、要求性能に応じて各層の配合、積層順序、積層厚み等を適宜設定することができる。
【0037】
本発明の転写ローラは以下のようにして成形することができる。
▲1▼加硫後に成形する場合は、軸芯穴は後行程で挿入する金属シャフトよりも、やや小さい内径の貫通穴を有し、その外径が所望の外径よりも大きめに成形する。金属シャフト挿入後、該シャフトを軸芯として外側を研磨し、所望の外径に整える。成形方法としては、押し出し成形が使用可能である。
▲2▼加硫と同時に成形する場合は、予め所望の外径が得られるようにしておく。成形同時加硫方法としては、割型、インジェクション、トランスファー、加熱押し出し等が使用可能である。
▲3▼加硫前の成形方法としては、押し出し成形が使用可能で、押し出し後は、電子照射、加硫缶、オーブン等、非接触で加熱を行い加硫し、所望の成形品を得る。
【0038】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
図1に示すように、本発明の第1実施形態の転写ローラ1は、両面印刷対応機用の転写ローラであり、略円筒形状の弾性層を一層備えており、その内周には金属製のシャフト2が挿入されいる。
【0039】
転写ローラ1の弾性層は、NBR(極高ニトリル)を50.0重量部、EPDMを50.0重量部、カーボンブラックを20.0重量部、加硫剤(粉末硫黄)を2.0重量部、発泡剤を10.0重量部の割合で配合したポリマー組成物を用いて成形されている。
【0040】
上記弾性層の誘電正接は3.0であり、ロール電気抵抗値が107.5Ω(logΩで7.5)であり、上記ポリマー組成物のSP値は、17.5Pa1/2である。
【0041】
上記配合からなるポリマー組成物を単軸押出機でチューブ状に予備成形し、この予備成形品を160℃、10〜60分加硫したのち、芯金を挿入し表面を研磨した後、所要寸法にカットして、転写ローラ1としている。
【0042】
これにより、転写ローラの分極を防ぎ、転写効率を高めることができ、画像にかすれやムラがなく、鮮明な画像を形成することができる上、両面印刷時においても転写特性に優れ、表裏両面がバランス良く、きれいに印刷することができる。
【0043】
転写ローラが用いられる画像形成装置として、図2に示すように、中間転写ベルトを用いたカラープリンター用の構造が挙げられる。このカラー用画像形成装置は、転写ローラ1a、1b、帯電ローラ11、感光体12、中間転写ベルト13、定着ローラ14、4色のトナー15(15a、15b、15c、15d)、鏡16を備えている。
【0044】
このカラー用画像形成装置によって画像が形成される場合、まず、感光体12が図中の矢印の方向に回転し、帯電ローラ11によって感光体12が帯電された後に、鏡16を介してレーザー17が感光体12の非画像部を露光して除電され、画線部に相当する部分が帯電した状態になる。次に、トナー15aが感光体12上に供給されて、帯電画線部にトナー15aが付着し1色目の画像が形成される。このトナー画像は一次転写ローラ1aを介して中間転写ベルト13上へ転写する。同様にして、感光体12上に形成されたトナー15b〜15dの各色の画像が中間転写ベルト13上に転写され、転写ベルト13上に4色のトナー15(15a〜15d)からなるフルカラー画像が一旦形成される。このフルカラー画像は二次転写ローラ1bを介して被転写体(通常は紙)18上へ転写され、所定の温度に加熱されている定着ローラ14を通過することで被転写体18の表面へ定着される。
両面印刷を行う場合には、定着ローラ14を通過した被転写体18がプリンター内部で反転され、上記画像形成工程を繰り返し、再度裏面に画像が形成される。
【0045】
また、転写ローラが用いられる画像形成装置として、図3に示すように、中間転写ベルトを用いず、転写ローラのみを用いたモノクロ(白黒)プリンター用の構造も挙げられる。このモノクロ用画像形成装置は、転写ローラ1’、帯電ローラ21、感光体22、定着ローラ24、トナー25、鏡26を備えている。
【0046】
このモノクロ用画像形成装置によって画像が形成される場合、まず、感光体22が図中の矢印の方向に回転し、帯電ローラ21によって感光体22が帯電された後に、鏡26を介してレーザー27が感光体22上に露光される。その後、トナー25がそれぞれ必要に応じて感光体22上に供給され、トナー像が現像される。次に、感光体22上に現像されたトナー像が感光体22と共に回転し、感光体22と転写ローラ1’との間を通過する紙28に転写される。その後、紙28が図中の矢印の向きに搬送され、定着ローラ24にてトナー像が紙28に定着される。
両面印刷を行う場合には、定着ローラ24を通過した被転写体28がプリンター内部で反転され、上記画像形成工程を繰り返し、再度裏面に画像が形成される。
【0047】
以下、本発明の転写ローラの実施例、比較例について詳述する。
実施例1及び比較例1、2について下記の表1の配合からなる材料をニーダに投入し、100℃で、1〜20分程度混練りした後、ゴム混練装置より押し出した。
次いで、予備成形体を160℃、30分加硫缶加硫した後、金属製のシャフト(シャフト径φ6)を挿入し、研磨、カットして弾性層1層からなる発泡ローラである転写ローラ(外径φ12mm、長さ220mm)を作製した。いずれも電気抵抗値を107.5Ωとした。
【0048】
【表1】
【0049】
(実施例1)
JSRのN215SL(NBR/極高ニトリル)50重量部、JSRのEP35(EPDM)50重量部、HAFカーボン(カーボンブラック)20重量部、粉末硫黄2重量部、発泡剤として永和化成のビニホールAC#R(アゾジカルボンアミド)10重量部を配合した。ポリマー組成物のSP値は17.5Pa1/2であった。弾性層の誘電正接を3.0とした。
【0050】
(比較例1)
JSRのEP35(EPDM)50重量部、HAFカーボン30重量部、粉末硫黄2重量部、ビニホールAC#R10重量部を配合した。ポリマー組成物のSP値は15.0Pa1/2であった。弾性層の誘電正接を0.2とした。
(比較例2)
JSRのN215SL(NBR/極高ニトリル)95重量部、イミドリチウム5重量部、HAFカーボン2重量部、粉末硫黄2重量部、ビニホールAC#R10重量部を配合した。ポリマー組成物のSP値は27.0Pa1/2であった。弾性層の誘電正接を15.0とした。
【0051】
上記実施例1及び、比較例1、2の転写ローラについて、それぞれ、後述する方法により、電気抵抗値、誘電正接を測定した。また、両面印刷を行い転写効率についての評価を行った。
【0052】
(ローラの電気抵抗値の測定)
図4に示すように、ゴムローラ51を載置している金属板53とシャフト52とを電極とし、ゴムローラ51及びシャフト52を固定し、ゴムローラ51に1000Vの電圧を印加した時の電気抵抗の値を微小電流計(アドバンテスト製)により測定した。
【0053】
(誘電正接の測定)
図5に示すように、ゴムローラ51を載置している金属板53とシャフト52とを電極とし、ゴムローラ51に100Hz〜100kHzの交流電圧を印加し、LCRメータ(AG−4311B、安藤電気製)にて、R(抵抗)成分とC(コンデンサー)成分を分離して測定した。このRとCの値から、以下の式により、誘電正接やインピーダンス、位相角度等を求めた。測定温度は23℃〜24℃(室温)で行った。
誘電正接(tanδ)=G/(ωC)
G=1/R
このように、誘電正接は、1本のローラの電気特性を、ローラの抵抗成分とコンデンサー成分の2種の並列等価回路としてモデル化した際に、G/ωCとして求まる値である。
【0054】
(転写効率の測定)
実施例及び比較例の転写ローラを図2に示す転写機構において、転写ローラ1bとして装着し、以下の条件にて両面印刷テストを行い、表面及び裏面の各々の印字の印刷濃度をマクベス濃度計で測定した。測定条件は、転写ベルト抵抗値1×10の10乗Ω・cm、印刷速度は200mm/sであり、転写電圧は表面印刷DCが1000V、裏面印刷DCが1500Vである。また印刷パターンは青ベタとした。
また被転写体としては、富士ゼロックスのフルカラー複写機用紙“J”を用い、印刷前に23℃、湿度55%の恒温恒湿室で一昼夜以上保管し、紙の抵抗値が10logΩ(10の10乗Ω)であることを確認してから使用した。
上記の方法により測定された印刷濃度が1.5以上であれば、印字が良好であるとした。
【0055】
表1に示すように、実施例1の転写ローラは、誘電正接の値が3.0であるため、両面印字時の印字濃度は表面1.55、裏面1.55と両面ともに良好であり、非常にきれいで、鮮明な画像が得られた。
【0056】
一方、比較例1の転写ローラは誘電正接の値が0.2であり、小さいため、両面印字時の印字濃度は表面は1.55で良好であったが、裏面は1.35と1.5より小さく、印字が薄く、画像ムラが発生した。
【0057】
比較例2の転写ローラは誘電正接の値が15.0であり10.0より大きいために、両面印字時の印字濃度は裏面は1.55で良好であったが、表面は1.15と1.5より小さく、印字が薄く、画像ムラが発生した。
【0058】
また、実施例1と比較例1,2とは、転写ローラの抵抗は全て7.5logΩ(10の7.5乗Ω)であり、電気抵抗値が同じであるが、誘電正接の値が異なり、誘電正接の値が適切な範囲内である実施例1の方が転写効率に優れる結果となった。
以上より、誘電正接が0.4以上10.0以下である転写ローラでは、高い転写効率を得られ、特に両面印刷時において表面及び裏面共に良好に印刷できることが確認できた。
【0059】
【発明の効果】
以上の説明より明らかなように、本発明によれば、1種または複数種のポリマー成分を含むポリマー組成物を用いて成形される弾性層を少なくとも一層有する転写ローラにおいて、上記弾性層の誘電正接を0.4以上10.0以下とし、ロール電気抵抗値を104Ω以上1010Ω以下でとしている。このため、転写ローラの分極を防ぐことができ、電気抵抗の制御のみでは実現できなかった、高い転写性能を有する転写ローラを得ることができる。よって、使用する材料によらず、一元的に転写部材の転写特性を予測・管理することが可能となる。特に、近年、需要の多い両面印刷対応機の印刷時において、被転写体の抵抗変化にも対応でき、表面及び裏面の両面において、画像のかすれやムラのないきれいな画像を得ることができる。
【0060】
このように、本発明の転写ローラは、トナーやインクの被転写体への転写効率を非常に向上させているため、複写機やプリンター等の電子写真印刷の画像形成装置の転写部材として好適に用いることができる。中でも、カラー用、高画質用等、鮮明なトナー像を必要とされる場合に好適であり、画像のかすれやムラのないきれいな画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の転写部材用ゴム組成物を用いている転写ローラの概略図である。
【図2】 カラー用画像形成装置の模式的正面図である。
【図3】 モノクロ用画像形成装置の模式的正面図である。
【図4】 ローラの電気抵抗値の測定方法を示す図である。
【図5】 誘電正接の測定方法を示す図である。
【符号の説明】
1a、1b 転写ローラ
2 シャフト
11 帯電ローラ
12 感光体
13 中間転写ベルト
14 定着ローラ
15 トナー
Claims (3)
- NBRとEPDMとからなるポリマー成分にカーボンブラックとして1種類のHAFファーネスカーボンブラックのみポリマー成分100重量部に対して15重量部以上25重量部以下の割合で配合し、かつ、上記ポリマー組成物100重量部に対して、5重量部以上15重量部以下で発泡剤、0.5重量部以上10重量部以下で硫黄を配合したポリマー組成物を用いて成形される弾性層を少なくとも一層有し、
上記ポリマー組成物のSP値が、18.0Pa1/2以上22.0Pa1/2以下に調整されており、上記弾性層の誘電正接が0.4以上10.0以下であり、ロール電気抵抗値が104Ω以上1010Ω以下であることを特徴とする転写ローラ。 - 上記NBRとして高ニトリルの液状NBRを用いている請求項1に記載の転写ローラ。
- 上記ポリマー成分100重量部に対して、0.3重量部以上5重量部以下で帯電防止剤、0.3重量部以上10重量部以下で電荷制御剤を配合している請求項1または請求項2に記載の転写ローラ。
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