JP4220086B2 - 紙製ホルダー付き紙カップ容器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、スナック菓子等を収納した紙カップの天面にソースやトッピング材等を包装した小袋を添付して販売するための紙ホルダー付き紙カップ容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、カップの中にソース等の添加物を包装した小袋等を収納した場合には、カップ内に充填されているスナック菓子等により、収納された小袋が汚れたり、また、小袋によってスナック菓子が破損し易いという問題があり、この種の容器としては、図4に示すように、紙カップやプラスチック成形品からなるカップ状の容器本体21と、容器本体21の開口を密封するためのシート状の蓋体23と蓋体23の上に添付品を収納して保護し且つ開封後は蓋の役目を果たすプラスチックの外蓋24とで構成される蓋付き容器が用いられている。この蓋付き容器は容器本体21に内容物を充填した後、シート状の蓋体23をヒートシールにより容器本体のフランジ部22に密閉状態で取り付けてから、甘味料などの添加品を収納した小袋を蓋体23の上に載置して、ポリ塩化ビニル製シート等のプラスチックシートを真空成形して形成した外蓋24をのせ、外蓋24の下部周囲にある突条25が容器本体21のフランジ部22を乗り越えるようにして押圧し、フランジ部22と嵌合させることで販売形態としている。
【0003】
しかし、これら、プラスチック製のものは、廃棄時に紙とプラスチックに分別する必要があり、特に、塩化ビニル製のものは焼却処分をすると、焼却時に塩化水素ガス等の有害なガスを発生するために、一般の焼却炉では焼却処分ができなく、分別して廃棄しなければならない等廃材処理の問題ががあった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、一枚の板紙からなり、容易に組み立てることができるとともに、展示効果、および、美感上も優れた紙製ホルダー付き紙カップ容器を安価に提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明の解決手段として、請求項1の発明は、紙カップからなる上部開口にフランジ部を有するカップ状の容器本体と、内容物を収納した容器本体のフランジ部にヒートシールされて容器本体を密閉するシート状の蓋体と、蓋体をヒートシールした容器本体の前記蓋体上に載置され前記フランジ部に係合して係止される紙製ホルダーとからなるホルダー付き紙カップ容器において、前記紙製ホルダーが、矩形状の平面部と、この平面部の一方の対向する2辺のそれぞれに連接され前記平面部に沿うように折り曲げられる第一折り曲げ片部と第二折り曲げ片部と、前記平面部の他方の対向する2辺にそれぞれ連接され前記平面部に垂直に折り曲げられる係止片部とを有し、前記第二折り曲げ片部には係止用の切り込み部が形成され、前記第一折り曲げ片部の端縁には前記切り込み部に差し込んで止められる差し込み片部が形成され、前記平面部と前記係止片部との境界には、前記平面部と前記係止片部との境界をなし両側に位置する2本の折罫と該折罫のそれぞれ内端部を結び前記係止片部の幅方向略中央に設けられ前記係止片部側に膨出し且つ中央を凹部とした係止用切込が形成された1枚の板紙から構成されていることを特徴とする紙製ホルダー付き紙カップ容器とすることである。このように構成することにより、紙として焼却処理により廃棄することができるので、分別廃棄する必要がなく、かつ、一枚の紙製ブランク板を折り曲げ、組み立てるだけで紙製ホルダーを作製することができるので、作製が容易であり、安価なものとなる。
【0006】
また、請求項2の発明は、前記紙製ホルダーの平面部に開口部が設けられていることを特徴とする請求項1記載の紙製ホルダー付き紙カップ容器で、紙製ホルダー平面部の開口部より添付品を視認することができるとともに、紙製ホルダーとしての展示効果に優れ、美観上も優れたものとなる。
【0007】
また、請求項3の発明は、紙カップからなる上部開口にフランジ部を有するカップ状の容器本体と、内容物を収納した容器本体のフランジ部にヒートシールされて容器本体を密閉するシート状の蓋体と、蓋体をヒートシールした容器本体の前記蓋体上に載置され前記フランジ部に係合して係止される紙製ホルダーとからなり、前記紙製ホルダー内に添付品を収納して添付品包装体となし、該添付品包装体を前記蓋体をヒートシールした容器本体の前記蓋体上面に載置し前記容器本体のフランジ部に前記紙製ホルダーの係止用切込を係合して係止した包装体であって、前記紙製ホルダーが、矩形状の平面部と、この平面部の一方の対向する2辺のそれぞれに連接され前記平面部に沿うように折り曲げられる第一折り曲げ片部と第二折り曲げ片部と、前記平面部の他方の対向する2辺にそれぞれ連接され前記平面部に垂直に折り曲げられる係止片部とを有し、前記第二折り曲げ片部には係止用の切り込み部が形成され、前記第一折り曲げ片部の端縁には前記切り込み部に差し込んで止められる差し込み片部が形成され、前記平面部と前記係止片部との境界には、前記平面部と前記係止片部との境界をなし両側に位置する2本の折罫と該折罫のそれぞれ内端部を結び前記係止片部の幅方向略中央に設けられ前記係止片部側に膨出し且つ中央を凹部とした係止用切込が形成された1枚の板紙から構成されており、前記平面部に添付品をのせ、前記第一折り曲げ片部及び第二折り曲げ片部を前記添付品を被覆するように折り曲げ、前記切り込み部に前記差し込み片部を差し込み添付品を保持した後、前記係止片部をそれぞれ前記添付品側に垂直に折り曲げ、前記第一折り曲げ片部及び第二折り曲げ片部が前記蓋材と接するように載置し、前記それぞれの係止片部と前記係止用切込との間で前記容器本体のフランジ部を係合したことを特徴とする包装体であって、紙製ホルダーの第一及び第二折り曲げ片部間の差し込み状態が蓋体上面に接するように載置されることにより保持されるとともに、容器本体の上端開口フランジ部をヒートシールし密閉した蓋体も保持される。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の具体的な実施形態を図面を参照しながら説明する。
図1は本発明の紙製ホルダー付き紙カップ容器の一実施例を示す斜視図、図2は本発明の紙製ホルダーの実施形態におけるブランク板を示す平面図、図3は本発明の紙製ホルダーの実施形態に於ける組み立て過程を示す説明図、図4は従来のホルダー付きカップ容器をその各構成部分を離間した状態で示す斜視図であり、Aは紙製ホルダー、1はブランク板、2は平面部、3は第一折り曲げ片部、4は第二折り曲げ片部、5は係止片部、6は差し込み片部、7は切り込み部、8は係止用切込、9は開口部、a〜cは折罫、Bは紙カップ容器、11は容器本体、12はフランジ部、13は蓋体をそれぞれ表している。
【0009】
図1は、本発明に係わる紙製ホルダー付き紙カップ容器の一実施例を示す斜視図であり、同図に示されるように、紙製ホルダー付き紙カップ容器は、紙カップからなる容器本体11と容器本体11の開口を密封するため、フランジ部12にヒートシールしたシート状の蓋体13からなる紙カップ容器Bと、ソース等の添加物を包装した小袋Cを収納した紙製ホルダーAとで構成されおり、紙製ホルダーAの係止片部5に形成される係止用切込8を紙カップ容器Bのフランジ部12に係合係止し紙製ホルダー付き紙カップ容器としたものである。
【0010】
本発明の紙製ホルダーAの実施形態におけるブランク板1は、図2に示す通りであって、平面部2、第一折り曲げ片部3、第二折り曲げ片部4、係止片部5より形成され、かつ平面部2には添付する小袋Cの展示用の開口部9が設けられている。また、第一折り曲げ片部3の上部縁に差し込み片部6が突出して形成され、第二折り曲げ片部4には切り込み部7が形成されている。そして、平面部2の左右側端縁に折罫cを介して係止片部5が連設されており、該折罫cの両端を結ぶように係止用切込8が形成されており、係止片部5を折罫cを介して垂直に折り曲げることで係止用片が形成される。
【0011】
これらの図に示されるように、本実施形態に用いた紙製ホルダーAに用いる平板状紙材としては、チップボード、黄板紙、コートボール等の単体、あるいは、再生紙:DKクリームソフト#8を2枚重ねにして接合したものや、3枚以上重ねて接合したものを用いてもよい。厚みとしては、秤量100〜400g/m2 が適当であり、通常の打ち抜き機により、図2に示す形状に打ち抜いたものである。
【0012】
また、紙カップ容器Bは、カップ状の容器本体11とこの容器本体11の中にスナック菓子を入れた後でその開口部に取付けられたシート状の蓋体13とからなり、紙カップ容器本体11は板紙の内面にヒートシール層としてポリエチレン層を被覆してなる加工紙で形成され、上部開口にフランジ部12を有するカップ形状をしている。なお、上方開口部にカール部を有する形態のものでもよい。本発明における容器本体11は従来の紙コップと同様のものでよいが、フランジ部にヒートシール性を有している必要がある。従って、使用する加工紙としては、上記の他に、例えば外側から順にポリエチレン層/紙/アルミ箔/ポリエステルフイルム/ポリエチレン層を積層したような加工紙を始めとして、内面にポリエチレン層を有する積層構成の容器である。
【0013】
一方、蓋体13は基材である紙層の内面にアルミ箔層、ヒートシール層としてポリエチレン層を被覆した加工紙からなるもので、容器本体11のフランジ部12より若干大きめの円形状をしている。その表面には印刷層、オーバーコート層を適宜設けることが可能である。
【0014】
次に、前記ブランク板1を用い、次のようにして紙製ホルダーAを作製することができる。すなわち、まず、図3(イ)に示すように、平面部2の上面にソース等を包装した小袋Cをのせ、第二折り曲げ片部4を折罫bを介して平面部2の上部の小袋Cに沿うように折り曲げ、ついで、図3(ロ)に示すように、同じく第一折り曲げ片部3を折罫aを介して平面部2の上部の小袋Cに沿うように折り曲げ第二折り曲げ片部4の切り込み部7に第一折り曲げ片部3の差し込み片部6を差し込み係止し、紙製ホルダーAの組み立てが完了する。ついで、図3(ハ)に示すように、係止片部5を折罫cを介して垂直に折り下げることで係止用切込部8により形成された係止用片を容器本体11のフランジ部12に係合し、紙製ホルダー付き紙カップ容器を完成する(図1参照)。
【0015】
こうすることで、係合、嵌合状態を保持することができる。そののち、紙製ホルダーAの上から熱収縮性フイルムをかぶせて加熱し、シュリンク包装する事で紙製ホルダーAをより強固に紙カップ容器Bに固定することができると共に店頭での改ざんを防止することができる。
【0016】
このように、一枚の紙製ブランク板1を折り曲げるだげで紙製ホルダーAを作製することができ、安価で、作製容易であり、また、使用済廃材を燃焼処理により容易に廃棄処理することができる。
【0017】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の紙製ホルダー付き紙カップ容器は、添付する小袋等を一枚の平板状紙材を用いて作製された紙製ホルダーで包装し、紙カップ容器本体のフランジ部に係合係止しているので、使用後、カップ容器の廃棄時にはプラスチック廃棄物を発生させないので、廃棄物の分別処理が不要となり、環境保全に資することとなり、また、焼却処理により廃棄することができる。
【0018】
また、紙製ホルダーの平面部の表面に商品についての情報を印刷して施してあるため、商品の展示効果、および、美観上も優れており、また、平面部に開口部が設けられているので添付された小袋についても、情報を伝えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の紙製ホルダー付き紙カップ容器の一実施例を示す斜視図である。
【図2】本発明の紙製ホルダーの実施形態のブランク板を示す平面図である。
【図3】本発明の紙製ホルダーの実施形態に於ける組み立て過程を示す説明図である。
【図4】従来のホルダー付きカップ容器をその各構成部分を離間した状態で示す斜視図である。
【符号の説明】
A 紙製ホルダー
B 紙カップ容器
C 小袋
1 ブランク板
2 平面部
3 第一折り曲げ片部
4 第二折り曲げ片部
5 係止片部
6 差し込み片部
7 切り込み部
8 係止用切込
9 開口部
a〜c 折罫
11 容器本体
12 フランジ部
13 蓋体
Claims (3)
- 紙カップからなる上部開口にフランジ部を有するカップ状の容器本体と、内容物を収納した容器本体のフランジ部にヒートシールされて容器本体を密閉するシート状の蓋体と、蓋体をヒートシールした容器本体の前記蓋体上に載置され前記フランジ部に係合して係止される紙製ホルダーとからなるホルダー付き紙カップ容器において、前記紙製ホルダーが、矩形状の平面部と、この平面部の一方の対向する2辺のそれぞれに連接され前記平面部に沿うように折り曲げられる第一折り曲げ片部と第二折り曲げ片部と、前記平面部の他方の対向する2辺にそれぞれ連接され前記平面部に垂直に折り曲げられる係止片部とを有し、前記第二折り曲げ片部には係止用の切り込み部が形成され、前記第一折り曲げ片部の端縁には前記切り込み部に差し込んで止められる差し込み片部が形成され、前記平面部と前記係止片部との境界には、前記平面部と前記係止片部との境界をなし両側に位置する2本の折罫と該折罫のそれぞれ内端部を結び前記係止片部の幅方向略中央に設けられ前記係止片部側に膨出し且つ中央を凹部とした係止用切込が形成された1枚の板紙から構成されていることを特徴とする紙製ホルダー付き紙カップ容器。
- 前記紙製ホルダーの平面部に開口部が設けられていることを特徴とする請求項1記載の紙製ホルダー付き紙カップ容器。
- 紙カップからなる上部開口にフランジ部を有するカップ状の容器本体と、内容物を収納した容器本体のフランジ部にヒートシールされて容器本体を密閉するシート状の蓋体と、蓋体をヒートシールした容器本体の前記蓋体上に載置され前記フランジ部に係合して係止される紙製ホルダーとからなり、前記紙製ホルダー内に添付品を収納して添付品包装体となし、該添付品包装体を前記蓋体をヒートシールした容器本体の前記蓋体上面に載置し前記容器本体のフランジ部に前記紙製ホルダーの係止用切込を係合して係止した包装体であって、前記紙製ホルダーが、矩形状の平面部と、この平面部の一方の対向する2辺のそれぞれに連接され前記平面部に沿うように折り曲げられる第一折り曲げ片部と第二折り曲げ片部と、前記平面部の他方の対向する2辺にそれぞれ連接され前記平面部に垂直に折り曲げられる係止片部とを有し、前記第二折り曲げ片部には係止用の切り込み部が形成され、前記第一折り曲げ片部の端縁には前記切り込み部に差し込んで止められる差し込み片部が形成され、前記平面部と前記係止片部との境界には、前記平面部と前記係止片部との境界をなし両側に位置する2本の折罫と該折罫のそれぞれ内端部を結び前記係止片部の幅方向略中央に設けられ前記係止片部側に膨出し且つ中央を凹部とした係止用切込が形成された1枚の板紙から構成されており、前記平面部に添付品をのせ、前記第一折り曲げ片部及び第二折り曲げ片部を前記添付品を被覆するように折り曲げ、前記切り込み部に前記差し込み片部を差し込み添付品を保持した後、前記係止片部をそれぞれ前記添付品側に垂直に折り曲げ、前記第一折り曲げ片部及び第二折り曲げ片部が前記蓋材と接するように載置し、前記それぞれの係止片部と前記係止用切込との間で前記容器本体のフランジ部を係合したことを特徴とする包装体。
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