JP2605759Y2 - トレー状容器の紙製カバー - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、上部開口が円形状や角
を丸めた長方形状などの、上部開口周辺にフランジ部(3
1)を有するトレー状容器(30)に被せて用いる、トレー状
容器(30)との繋止が簡単で確実であって、店頭での展示
効果が優れたトレー状容器の紙製カバーに関するもので
ある。

【０００２】

【従来の技術】従来から、透明プラスチック製や発泡プ
ラスチック製や紙製の、上部開口が円形状や角を丸めた
長方形状などの、上部開口周辺にフランジ部(31)(圧空
成形時などに生ずる鍔状部,蓋材(32)の繋止や熱融着に
利用する)を有するトレー状容器(30)が、広く用いられ
ているものであって、お弁当やお惣菜やおつまみなどを
収容して、透明プラスチック製などの適宜の蓋材(32)を
被せて、また透明プラスチックフィルム製などの蓋材(3
2)を熱融着して、店頭販売されているものである。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】しかしながら、前記の
トレー状容器(30)の多くが印刷をしていないために、ま
た前記の蓋材(32)の多くが印刷をしていないために、お
弁当やお惣菜やおつまみなどを収容して店頭販売する時
に、商品名や販売店名を印刷した包装紙を被せるなど
の、手間がかかるものであって、トレー状容器(30)との
繋止が簡単で確実であって、店頭での展示効果が優れた
トレー状容器の紙製カバーが要請されているものであ
る。

【０００４】

【課題を解決するための手段】以上のような要請に応え
て、本考案は、図１、図２に示すように、上部開口周辺
にフランジ部(31)を有するトレー状容器(30)に被せて用
いる紙製カバーで、該紙製カバーが、上面板(20)の左右
に側面板(21,21) および側面内板(22,22) を罫線を介し
て連設し、かつ、前記上面板(20)の上下に罫線を介して
前後の側面板(23,23) を設け、前記側面内板(22,22)
は、上下に谷折り線(a) を介して細長い折り返し片(10,
10) を設けると共に、該折り返し片(10,10) 間に繋止切
欠き(11,11) を形成したブランクを、左右の側面板(21,
21) および前後の側面板(23,23) を内側に折り曲げ互い
に固定すると共に、前記側面内板(22,22) を内側に折り
返したことを特徴とするトレー状容器の紙製カバーを提
供するものである。

【０００５】

【実施例】図１は、本考案の実施例における、トレー状
容器の紙製カバーのブランクの平面図である。すなわ
ち、折り目線を介してそれぞれ長方形状の、下辺(図１
では左辺又は右辺)に側面内板(22)をそれぞれ連設した
左右の側面板(21,21)と、左右辺に糊代片(24,24)をそれ
ぞれ連設した前後の側面板(23,23)とを、中央に長方形
状の目視開孔(25)を設けた上面板(20)にそれぞれ連設し
て、左右の側面内板(22,22)の上辺(図１では左辺又は右
辺)の両端部に、谷折り線(a)を介して長方形状の折返し
片(10)をそれぞれ連設して、この折返し片(10,10)の間
の、左右の側面内板(22,22)の上辺側に、横長偏平状(図
１では縦長偏平状)の繋止切欠き(11)をそれぞれ設け
た、上部開口周辺にフランジ部(31)を有するトレー状容
器(30)に被せて用いる、トレー状容器の紙製カバーのブ
ランクであって、美麗な印刷をした２７０g/m²の裏白コ
ートボール紙を用いて、通常の打抜型を用いた打抜工程
で、縦,横,高さが１０３mm,１２０mm,２０mmの、トレー
状容器の紙製カバーのブランクを作製した状態を示した
ものである。

【０００６】図２は、本実施例のトレー状容器の紙製カ
バーを、上部開口周辺にフランジ部(31)を有するトレー
状容器(30)に被せて用いる状態を示す、斜視図(Ａ)及び
断面図(Ｂ)である。すなわち、図１に示すトレー状容器
の紙製カバーのブランクの、全ての折り目線(符号がな
い１点鎖線)を山折り(外面(印刷面)側が山になる、以下
同じ)して、通常の機械的な製箱工程(４コーナー貼りと
通称する)で、左右の側面板(21,21)と糊代片(24,24,24,
24)とを接着して、下面を開放した直方体蓋状に製箱し
たトレー状容器の紙製カバーを、お惣菜を収容して透明
プラスチックフィルム製の蓋材(32)を熱融着した、縦,
横,高さが１０３mm,１２０mm,４６mmの上部開口が角を
丸めた長方形状の、上部開口周辺に幅３mmのフランジ部
(31)を有する発泡スチロール製のトレー状容器(30)に被
せて用いる状態を示したものである。

【０００７】本実施例の、下面を開放した直方体蓋状に
製箱したトレー状容器の紙製カバーにおいては、谷折り
線(a,a,a,a)を谷折り(外面(印刷面)側が谷になる、以下
同じ)して、折返し片(10,10,10,10)を折返して左右の側
面内板(22,22)を折込んだ状態で、図２に示すように、
上部開口周辺にフランジ部(31)を有するトレー状容器(3
0)に被せて、トレー状容器の紙製カバーを軽く押込んだ
ところ、左右の側面内板(22,22)がトレー状容器(30)の
フランジ部(31)に押されて、折返し片(10,10,10,10)が
トレー状容器(30)の上面を押さえた状態で、ワンタッチ
で左右の繋止切欠き(11,11)にトレー状容器(30)のフラ
ンジ部(31)が"カチッ"と嵌合して、左右の側面内板(22,
22)が反発してトレー状容器(30)のフランジ部(31)の下
部を支えたものであって、上部開口周辺にフランジ部(3
1)を有するトレー状容器(30)に被せて用いる、トレー状
容器(30)との繋止が簡単で確実なトレー状容器の紙製カ
バーが得られたものである。

【０００８】

【考案の効果】以上、実施例に示すとおり、本考案のト
レー状容器の紙製カバーにおいては、左右の側面内板(2
2,22)の上辺の両端部に、谷折り線(a)を介して長方形状
の折返し片(10)をそれぞれ連設して、この折返し片(10,
10)の間の、左右の側面内板(22,22)の上辺側に、横長偏
平状の繋止切欠き(11)をそれぞれ設けたことによって、
下面を開放した直方体蓋状に製箱したトレー状容器の紙
製カバーの、谷折り線(a,a,a,a)を谷折りして、折返し
片(10,10,10,10)を折返して左右の側面内板(22,22)を折
込んだ状態で、上部開口周辺にフランジ部(31)を有する
トレー状容器(30)に被せて、トレー状容器の紙製カバー
を軽く押込んだところ、左右の側面内板(22,22)がトレ
ー状容器(30)のフランジ部(31)に押されて、折返し片(1
0,10,10,10)がトレー状容器(30)の上面を押さえた状態
で、ワンタッチで左右の繋止切欠き(1１，１１）にトレ
ー状容器(30)のフランジ部(31)が"カチッ"と嵌合して、
左右の側面内板(22,22)が反発してトレー状容器(30)の
フランジ部(31)の下部を支えるものであって、上部開口
周辺にフランジ部(31)を有するトレー状容器(30)に被せ
て用いる、トレー状容器(30)との繋止が簡単で確実なト
レー状容器の紙製カバーを提供できるものである。

【０００９】また、本考案のトレー状容器の紙製カバー
においては、実施例に示すとおり、美麗な印刷をしたコ
ートボール紙などを用いて、通常の打抜型を用いた打抜
工程で、トレー状容器の紙製カバーのブランクを廉価に
作製して、通常の機械的な製箱工程(４コーナー貼り)
で、下面を開放した直方体蓋状に大量製箱できるもので
あって、トレー状容器(30)との繋止が簡単で確実であっ
て、作製費用が廉価で店頭での展示効果が優れたトレー
状容器の紙製カバーを提供できるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例における、トレー状容器の紙製
カバーのブランクの平面図である。

【図２】本実施例のトレー状容器の紙製カバーを、上部
開口周辺にフランジ部(31)を有するトレー状容器(30)に
被せて用いる状態を示す、斜視図(Ａ)及び断面図(Ｂ)で
ある。

【符号の説明】

１０ …折返し片 １１ …繋止切欠き ２０ …上面板 ２１ …左右の側面板 ２２ …側面内板 ２３ …前後の側面板 ２４ …糊代片 ２５ …目視開孔 ３０ …トレー状容器 ３１ …フランジ部 ３２ …蓋材 ａ …谷折り線

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】上部開口周辺にフランジ部を有するトレー
   状容器に被せて用いる紙製カバーで、該紙製カバーが、
   上面板(20)の左右に側面板(21,21) および側面内板(22,
   22)を罫線を介して連設し、かつ、前記上面板(20)の上
   下に罫線を介して前後の側面板(23,23) を設け、前記側
   面内板(22,22) は、上下に谷折り線(a) を介して細長い
   折り返し片(10,10) を設けると共に、該折り返し片(10,
   10) 間に繋止切欠き(11,11) を形成したブランクを、左
   右の側面板(21,21) および前後の側面板(23,23) を内側
   に折り曲げ互いに固定すると共に、前記側面内板(22,2
   2) を内側に折り返したことを特徴とするトレー状容器
   の紙製カバー。