JP4219866B2 - アダプティブアンテナ - Google Patents

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Description

この発明は、例えば、放送波を受信するアダプティブアンテナに関するものである。
従来のアダプティブアンテナを適用する通信方式(OFDM:Orthogonal Frequency Division Multiplexing)では、特定区間の信号を別の区間にコピーして送信することがある。このため、2つの信号区間において、同一の信号が送信される(以下、2つの信号区間のうち、前の部分を信号区間1、後の部分を信号区間2と称する)。
OFDMでは、特定区間の信号を別の区間にコピーして送信するので、例えば、遅延波の遅延時間が信号区間1の期間よりも短い場合には、アンテナ素子の受信信号を補正して合成することができる。
しかしながら、遅延波の遅延時間が信号区間1の期間より長い場合には、アンテナ素子の受信信号を補正して合成することができないので、特定の信号区間の信号サンプルを用いて荷重を計算し、複数のアンテナ素子の受信信号を荷重合成して遅延波を抑圧する(例えば、非特許文献1参照)。
「OFDMにおけるガード区間を利用したMMSEアダプティブアレー」電子情報通信学会論文誌B、Vol.J85−B No.9 pp.1608−1615 2002年9月
従来のアダプティブアンテナは以上のように構成されているので、特定の信号区間の信号サンプルを用いて荷重を計算するが、特定の信号区間の信号サンプルだけではサンプル数が少ないため、精度よく荷重を計算するこができず、不要波の十分な抑圧性能が得られないなどの課題があった。
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、荷重の計算精度を高めて、不要波の抑圧性能を高めることができるアダプティブアンテナを得ることを目的とする。
この発明に係るアダプティブアンテナは、アレーアンテナを構成する複数のアンテナ素子のうち、少なくとも1以上のアンテナ素子の受信信号から先行波に対する遅延波の遅延時間を推定する遅延時間推定手段と、複数のアンテナ素子の受信信号を遅延時間推定手段により推定された遅延時間だけ遅延させる遅延手段とを設け、アレーアンテナを構成する複数のアンテナ素子の受信信号を合成して参照信号を生成し、その参照信号と合成手段から出力されたアレー出力信号の誤差が最小になるように、合成手段が乗算に用いる荷重を計算するようにしたものである。
この発明によれば、アレーアンテナを構成する複数のアンテナ素子のうち、少なくとも1以上のアンテナ素子の受信信号から先行波に対する遅延波の遅延時間を推定する遅延時間推定手段と、複数のアンテナ素子の受信信号を遅延時間推定手段により推定された遅延時間だけ遅延させる遅延手段とを設け、アレーアンテナを構成する複数のアンテナ素子の受信信号を合成して参照信号を生成し、その参照信号と合成手段から出力されたアレー出力信号の誤差が最小になるように、合成手段が乗算に用いる荷重を計算するように構成したので、荷重を計算するための信号サンプルを十分に得ることができるようになり、その結果、荷重の計算精度を高めて、不要波の抑圧性能を高めることができる効果がある。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1によるアダプティブアンテナを示す構成図であり、図において、アレーアンテナ1はK個のアンテナ素子A〜Aから構成されており、アレーアンテナ1により受信されるRF(Radio Frequency)帯の信号X(t)は、低雑音増幅器、フィルタ、周波数変換器やA/D変換器などの各種受信デバイスによりベースバンドのディジタル信号に変換されるものとする。ただし、これらの受信デバイスは説明を簡単化するため図1では省略している。
遅延時間推定部2はK個のアンテナ素子A〜Aのうち、少なくとも1以上のアンテナ素子の受信信号x(t)〜x(t)から先行波(所望波)に対する遅延波の遅延時間dを推定する遅延時間推定手段を構成している。遅延調整部3はK個のアンテナ素子A〜Aの受信信号x(t)〜x(t)を遅延時間推定部2により推定された遅延時間dだけ遅延させる遅延手段を構成している。
重み付け部4は遅延調整部3により遅延された複数の受信信号u(t)〜u(t)に荷重w〜wをそれぞれ乗算し、合成部5は重み付け部4による各乗算結果を合成してアレー出力信号y(t)を出力する。なお、重み付け部4及び合成部5から合成手段が構成されている。
参照信号生成部6はK個のアンテナ素子A〜Aの受信信号x(t)〜x(t)を合成して参照信号r(t)を生成し、制御部7は参照信号生成部6により生成された参照信号r(t)と合成部5から出力されたアレー出力信号y(t)の誤差が最小になるように、重み付け部4が乗算に用いる荷重w〜wを計算する。なお、参照信号生成部6及び制御部7から荷重計算手段が構成されている。
図2は所望波である先行波と遅延波が受信信号x(t)に存在する場合の信号モデルを示す説明図である。遅延波は先行波を遅延させたものであるから、先行波と同じ信号波形を持っており、先行波を遅延時間dだけ遅延させれば、遅延波と同一の信号になる特徴があり、アレイアンテナ1の受信信号X(t)と遅延後の受信信号U(t)との間には下記の関係が成立する。
U(t)=X(t−d) (1)
X(t)=[x(t),x(t),・・・,x(t)]
U(t)=[u(t),u(t),・・・,u(t)]
ただし、Tは転置を表している。
次に動作について説明する。
まず、遅延時間推定部2は、K個のアンテナ素子A〜Aのうち、いずれかのアンテナ素子の受信信号x(t)、あるいは、複数のアンテナ素子の受信信号x(t)から先行波に対する遅延波の遅延時間dを推定する。
遅延時間dの推定は、例えば、先行波における既知の信号部分を用いてスライディング相関処理を行うことによって遅延プロファイルを算出し、その遅延プロファイルのピークから遅延時間を算出することができる。
スライディング相関処理は、図3に示すような一般的なFIRフィルタを用いて行うことができる。
図3のFIRフィルタは、例えば、k番目のアンテナ素子Aの受信信号x(t)を1サンプル時間だけ遅延させる1サンプル遅延器11と、先行波における既知の信号系列x(1)〜x(I)の複素共役x(1)〜x(I)が予め設定され、その複素共役x(1)〜x(I)を受信信号x(t)に乗算する乗算器12と、乗算器12の乗算結果を加算する加算器13とから構成されている。
アンテナ素子Aの受信信号x(t)が図3のFIRフィルタに入力されると、その受信信号x(t)中の既知の信号系列と一致するタイミングにおいて遅延プロファイルがピークを持つので、先行波と遅延波が含まれる時間を検出して遅延時間dを推定することができる。
ここでは、アンテナ素子Aの受信信号x(t)から遅延波の遅延時間dを推定するようにしているが、K個のアンテナ素子A〜Aの受信信号x(t)の中で、受信電力が最大の受信信号、SNR(Signal−to−Noise power Ratio)が最大の受信信号、あるいは、ガードインターバル区間を超える遅延波の中で所定の閾値を越える電力を有する受信信号を選択するようにすれば、遅延時間dの推定精度を高めることができる。
遅延調整部3は、遅延時間推定部2が遅延時間dを推定すると、K個のアンテナ素子A〜Aの受信信号x(t)〜x(t)を遅延時間推定部2により推定された遅延時間dだけ遅延させる。
なお、遅延調整部3で行われる受信信号の遅延操作は、DSP(Digital Signal Processor)などの信号処理デバイスにて荷重を演算する際に、同デバイス内にて仮想的に施される処理であってもよい。
参照信号生成部6は、K個のアンテナ素子A〜Aの受信信号x(t)を入力すると、K個の受信信号x(t)〜x(t)を合成して参照信号r(t)を生成する。
制御部7は、参照信号生成部6が参照信号r(t)を生成すると、その参照信号r(t)と合成部5から出力されるアレー出力信号y(t)の誤差が最小になるように、重み付け部4が乗算に用いる荷重w,w,・・・,wを計算する。
即ち、下記の式(2)におけるウエイトに関する評価関数Q(W)が最小になるウエイトベクトルWを制御する。
Q(W)=E[|r(t)−y(t)|] (2)
W=Ruu −1ur (3)
uu=E[U(t)U(t)] (4)
ur=E[U(t)r(t)] (5)
ただし、E[]は期待値操作を表し、通常は時間平均で代用することができる。また、Hは複素共役転置、*は複素共役を表している。
ウエイトベクトルWの算出については、SMI(Sample Matrix Inversion),RLS(Recursive Least Square),LMS(Least Mean Square)などの最適化アルゴリズムにより制御することができる。
重み付け部4は、上記のようにして制御部7が荷重w〜wを計算すると、遅延調整部3により遅延された受信信号u(t)〜u(t)に荷重w〜wをそれぞれ乗算する。
合成部5は、重み付け部4による各乗算結果を合成し、その合成信号をアレー出力信号y(t)として出力する。
y(t)=WU(t) (6)
図2から分かるように、単に遅延時間差dだけ遅延させた状態では、シンボルタイミングの合った先行波成分と遅延波成分は完全な相関関係が成立し、その遅延波成分を参照信号波形として利用することが可能である。しかし、その他の信号成分は雑音として、その精度を劣化させる要因となっている。即ち、図2において、X(t)内に含まれる先行波成分は参照信号中の雑音とみなされる。従って、参照信号生成部6においては、このような劣化要因となる信号成分を抑圧する処理、あるいは、参照信号の精度を改善する処理を実施して、アダプティブアンテナの性能改善を図っている。
以上で明らかなように、この実施の形態1によれば、K個のアンテナ素子A〜Aのうち、少なくとも1以上のアンテナ素子の受信信号から先行波に対する遅延波の遅延時間dを推定する遅延時間推定部2と、K個のアンテナ素子A〜Aの受信信号を遅延時間推定部2により推定された遅延時間dだけ遅延させる遅延調整部3とを設け、K個のアンテナ素子A〜Aの受信信号を合成して参照信号r(t)を生成し、その参照信号r(t)と合成部5から出力されたアレー出力信号y(t)の誤差が最小になるように、重み付け部4が乗算に用いる荷重w〜wを計算するように構成したので、荷重w〜wを計算するための信号サンプルを十分に得ることができるようになり、その結果、荷重w〜wの計算精度を高めて、不要波の抑圧性能を高めることができる効果を奏する。
即ち、時間的に連続かつ周期的に既知のパイロット信号が配置されないシステムにおいても、この実施の形態1のアダプティブアンテナを適用することで、不要波信号を抑圧して、良好な受信状態を実現することが可能となる。また、データシンボル部分を参照信号として利用することができるので、多くのサンプルを制御に利用することができるようになり、その結果、従来方式よりも追従性に優れ、安定した特性を期待することができる。
この実施の形態1では、通信方式毎に異なる信号のフレームフォーマットに関係なく、アダプティブアレーアンテナを実現することができる。なお、OFDMを採用したシステムでなくても、適用可能である。
実施の形態2.
図4はこの発明の実施の形態2によるアダプティブアンテナを示す構成図であり、図において、図1と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
重み付け部21はK個のアンテナ素子A〜Aの受信信号x(t)〜x(t)に荷重z〜zをそれぞれ乗算し、合成部22は重み付け部21による各乗算結果を合成して参照信号r(t)を出力する。
制御部23は合成部22から出力された参照信号r(t)と合成部5から出力されたアレー出力信号y(t)の誤差が最小になるように、重み付け部4が乗算に用いる荷重w〜wを計算する一方、その参照信号r(t)とアレー出力信号y(t)の誤差が最小になるように、重み付け部21が乗算に用いる荷重z〜zを計算する。なお、重み付け部21、合成部22及び制御部23から荷重計算手段が構成されている。
上記実施の形態1では、K個のアンテナ素子A〜Aの受信信号を合成して参照信号r(t)を生成するものについて示したが、K個のアンテナ素子A〜Aの受信信号の振幅や位相を制御することにより参照信号r(t)を生成するようにしてもよい。即ち、合成部5から出力されたアレー出力信号y(t)を参照信号とみなして、重み付け部21が乗算に用いる荷重z〜zを計算し、重み付け部4と重み付け部21における荷重を交互に最適化することで、アレー出力信号y(t)と参照信号r(t)の精度を高めるようにしてもよい。
具体的には下記の通りである。
制御部23は、合成部22が重み付け部21による各乗算結果を合成して参照信号r(t)を出力すると、その参照信号r(t)と合成部5から出力されたアレー出力信号y(t)の誤差が最小になるように、重み付け部21が乗算に用いる荷重z〜zを計算する。
即ち、下記の式(7)におけるウエイトに関する評価関数Q(Z)が最小になるウエイトベクトルZを制御する。
Q(Z)=E[|r(t)−y(t)|] (7)
Z=Rxx −1xy (8)
xx=E[X(t)X(t)] (9)
xy=E[X(t)y(t)] (10)
ウエイトベクトルZの算出については、SMI,RLS,LMSなどの最適化アルゴリズムにより制御することができる。
これにより、合成部5からは、式(6)のアレー出力信号y(t)が出力される一方、合成部22からは、下記の式(11)の参照信号r(t)が出力される。
r(t)=ZX(t) (11)
以上で明らかなように、この実施の形態2によれば、参照信号r(t)に関しても最適化されるため、その参照信号r(t)の精度が向上し、その結果、アダプティブアンテナとしての収束性や追従性や不要波抑圧性能を高めることができる効果を奏する。
実施の形態3.
図5はこの発明の実施の形態3によるアダプティブアンテナを示す構成図であり、図において、図1と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
切替部24はK個のアンテナ素子A〜Aの受信信号x(t)〜x(t)のうち、任意のアンテナ素子の受信信号を参照信号r(t)として選択する。制御部25はK個のアンテナ素子A〜Aの受信信号x(t)〜x(t)のうち、最も受信電力が大きい受信信号、または、最もSNRが大きい受信信号の選択指令を切替部24に出力し、切替部24から出力された参照信号r(t)と合成部5から出力されたアレー出力信号y(t)の誤差が最小になるように、重み付け部4が乗算に用いる荷重w〜wを計算する。なお、切替部24及び制御部25から荷重計算手段が構成されている。
上記実施の形態1では、K個のアンテナ素子A〜Aの受信信号を合成して参照信号r(t)を生成するものについて示したが、K個のアンテナ素子A〜Aの受信信号x(t)〜x(t)のうち、最も受信電力が大きい受信信号、または、最もSNRが大きい受信信号を参照信号r(t)として選択するようにしてもよい。因みに、受信信号の電力等は、遅延時間推定部2で推定することが可能である。
この場合、切替部24により選択されない受信信号が考慮されずに参照信号r(t)が得られるため、上記実施の形態1の場合よりも若干参照信号r(t)の精度が劣るが、通信品質に対する影響力が大きい受信信号(最も受信電力が大きい受信信号、最もSNRが大きい受信信号)が参照信号r(t)として選択されるため、精度の高い参照信号r(t)が得られる。
この実施の形態3によれば、複数の受信信号から任意の受信信号を選択する単純な構成であるため、演算量が削減され、ハードウェア規模を抑えることができる効果を奏する。
この実施の形態3では、特に言及していないが、切替部24により選択された受信信号をタップ付遅延線路に入力し、各タップの重み係数を適応的に制御して参照信号r(t)の精度を高めてもよい。
実施の形態4.
図6はこの発明の実施の形態4によるアダプティブアンテナを示す構成図であり、図において、図4と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
ダイバーシチ合成部26は遅延時間推定部2により推定された遅延時間dがガードインターバル区間内の遅延時間である場合、合成部5から出力されたアレー出力信号y(t)と合成部22から出力された参照信号r(t)をダイバーシチ合成し、遅延時間推定部2により推定された遅延時間dがガードインターバル区間を越える遅延時間である場合、合成部5から出力されたアレー出力信号y(t)をそのまま出力するダイバーシチ合成処理手段を構成している。
ダイバーシチ合成部26が搭載されている点以外は、図4のアダプティブアンテナと同様であるため、ダイバーシチ合成部26の動作のみを説明する。
合成部22から出力された参照信号r(t)は、図2に示すように遅延波成分であり、アレー出力信号y(t)と同一の情報を含む信号である。従って、この参照信号r(t)も別のアレー出力信号とみなし、ダイバーシチ合成部26がそのアレー出力信号y(t)と参照信号r(t)をダイバーシチ合成する。
ただし、ダイバーシチ合成部26は、遅延時間推定部2により推定された遅延時間dがガードインターバル区間内の遅延時間であれば、より大きなダイバーシチ効果が期待できるため、アレー出力信号y(t)と参照信号r(t)をダイバーシチ合成するが、遅延時間推定部2により推定された遅延時間dがガードインターバル区間を越える遅延時間であれば、大きなダイバーシチ効果が期待できないため、合成部5から出力されたアレー出力信号y(t)をそのまま出力する。
特に、OFDM伝送では、ガードインターバル区間内の遅延で到来する信号のうち、上位2波を先行波と遅延波として、上記処理を施すことが最も効果的となり得る。
ただし、遅延時間推定部2により推定された遅延時間dがガードインターバル区間を越える遅延時間であるときに、アレー出力信号y(t)と参照信号r(t)をダイバーシチ合成しても、アンテナの受信性能の劣化をもたらす性質のものではないので、常にダイバーシチ合成を実施するようにしてもよい。
なお、ダイバーシチ合成では、アレー出力信号y(t)と参照信号r(t)のうち、受信レベルの大きな方を選択する選択合成方法の他、位相のみを調節して同相にて合成する等利得合成方法や、振幅と位相を調整する最大比合成方法などのアルゴリズムを適用することができる。
また、OFDM伝送の場合は、アレー出力信号y(t)と参照信号r(t)をFFTして、サブキャリア毎のデータに変換した後に、周波数領域にてサブキャリア毎のダイバーシチ合成を行うこともできる。
以上から明らかなように、この実施の形態4によれば、ダイバーシチ合成部26を追加する分だけ、アンテナの受信性能を高めることができる効果を奏する。
この実施の形態4では、図4のアダプティブアンテナにダイバーシチ合成部26を追加するものについて示したが、これに限るものではなく、例えば、図5のアダプティブアンテナにダイバーシチ合成部26を追加するようにしてもよい。
実施の形態5.
上記実施の形態1〜4では、特に言及していないが、アレーアンテナ1の受信信号X(t)に複数の遅延波が存在する場合、遅延時間推定部2は、最も電力が大きい遅延波の遅延時間を推定するようにしてもよい。
即ち、遅延時間推定部2は、例えば、アンテナ素子Aの受信信号x(t)に複数の遅延波が存在する場合、上述した遅延プロファイルから複数の遅延波の電力を推定する。
そして、複数の遅延波の電力を相互に比較して、最も電力が大きい遅延波を判別し、その遅延波の遅延時間dを推定するようにする。
このように、最も電力が大きい遅延波の遅延時間dを推定し、その遅延時間dだけ受信信号x(t)〜x(t)を遅延させる場合、電力が小さい遅延波の遅延時間だけ受信信号x(t)〜x(t)を遅延させる場合よりも、精度の高い参照信号r(t)を得ることができる。
なお、遅延時間推定部2は、例えば、アンテナ素子Aの受信信号x(t)に遅延波が存在しない場合、アダプティブアンテナを動作させる必要がないので、アダプティブアンテナ処理を中止するようにしてもよい。
実施の形態6.
図7はこの発明の実施の形態6によるアダプティブアンテナを示す構成図であり、図において、図1と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
遅延時間推定部27はK個のアンテナ素子A〜Aのうち、少なくとも1以上のアンテナ素子の受信信号x(t)〜x(t)から先行波に対する複数の遅延波の遅延時間d,2dを推定する遅延時間推定手段を構成している。
図7では遅延調整部28及び参照信号生成部29をL個搭載しているが、説明の便宜上、以下、L=2であるものとして説明する。
遅延調整部28−LはK個のアンテナ素子A〜Aの受信信号x(t)〜x(t)を遅延時間推定部2により推定された遅延時間2dだけ遅延させて出力し、遅延調整部28−1はK個のアンテナ素子A〜Aの受信信号x(t)〜x(t)を遅延させることなく出力する。参照信号生成部29−1は遅延調整部28−1から出力された受信信号x(t)〜x(t)を合成して参照信号r(t)を生成し、参照信号生成部29−Lは遅延調整部28−Lにより遅延された受信信号x(t)〜x(t)を合成して参照信号r(t)を生成する。
制御部30は参照信号生成部29−1〜29−Lにより生成された参照信号r(t),r(t)と合成部5から出力されたアレー出力信号y(t)の誤差が最小になるように、重み付け部4が乗算に用いる荷重w〜wを計算する。なお、遅延調整部28−1〜28−L、参照信号生成部29−1〜29−L及び制御部30から荷重計算手段が構成されている。
上記実施の形態1では、捕捉する信号は1波のみであり、その他の遅延波や干渉波は、すべて抑圧する動作となっている。
しかしながら、ODFM伝送ではガードインターバル区間の遅延波については、その影響を補償することが可能であるので、なるべく取り込んだ方が受信電力の観点からは有利である。
そこで、この実施の形態6では、複数の信号を選択的に同時受信できるようにしている。
図8は2波到来モデルの場合の原理を説明する説明図である。
上記の実施の形態1では、受信信号X(t)と、その受信信号X(t)より遅延時間dだけ遅延された信号U(t)とを利用したMMSE制御を実施しているが、この実施の形態6では、さらに、その受信信号X(t)より遅延時間2dだけ遅延された信号V(t)を利用して制御を実施する。
このとき、V(t)に含まれる先行波成分は、U(t)内の遅延波成分とタイミングが一致する。
つまり、受信信号X(t)については、U(t)内の先行波成分とタイミングが一致し、V(t)についてはU(t)内の遅延波成分とタイミングが一致する。従って、上記実施の形態1における受信信号X(t)に加えてV(t)も参照信号の生成に利用することで、複数波の選択的受信が可能となる。
以下、図8に示すような先行波および遅延波を選択受信する場合について説明する。
まず、遅延調整部28−1は、K個のアンテナ素子A〜Aの受信信号x(t)〜x(t)を遅延させることなく出力する。
参照信号生成部29−1は、遅延調整部28−1から受信信号x(t)〜x(t)を受けると、上記実施の形態2の重み付け部21と同様にして、その受信信号x(t)〜x(t)に荷重z〜zをそれぞれ乗算し、各乗算結果を合成して参照信号r(t)を出力する。ただし、Zはウエイトベクトルである。
(t)=ZX(t) (12)
遅延調整部28−Lは、K個のアンテナ素子A〜Aの受信信号x(t)〜x(t)を遅延時間推定部2により推定された遅延時間2dだけ遅延させて、その遅延信号V(t)を出力する。
V(t)=X(t−2d) (13)
V(t)=[v(t),v(t),・・・,v(t)]
参照信号生成部29−Lは、遅延調整部28−Lから遅延信号v(t)〜v(t)を受けると、その遅延信号v(t)〜v(t)に荷重g〜gをそれぞれ乗算し、各乗算結果を合成して参照信号r(t)を出力する。ただし、Gはウエイトベクトルである。
(t)=GV(t) (14)
ここでは説明を省略するが、上記実施の形態2と同様にして、ウエイトベクトルZ,Gについても最適化を行うようにしてもよい。
制御部30は、参照信号生成部29−1が参照信号r(t)を生成し、参照信号生成部29−Lが参照信号r(t)を生成すると、その参照信号r(t),r(t)から下記の拘束行列Cを導出する。
C=[Pur1ur2
=[E[U(t)r(t)]E[U(t)r(t)]] (15)
拘束行列Cは、U(t)内の先行波、遅延波との相互相関ベクトルを求めた要素からなる行列であり、これを拘束条件とする相関拘束付の電力最小化を行うことで、2波を受信しつつ、他の不要波を抑圧することができる。
制御部30は、下記に示すように、拘束行列Cを用いて、重み付け部4が乗算に用いる荷重w〜wを計算する。
W=βRuu −1CH (16)
H=[a1 a2]
β=(Cuu −1C)−1
ただし、a1,a2はそれぞれ先行波と遅延波の出力レベルの拘束値(所望の出力レベル)であり、それぞれの素子当りの受信電界レベルに対応させるのがよい。
なお、ウエイトベクトルWの制御についても、SMI,RLS,LMSなどの最適化アルゴリズムを用いて求めてもよい。
以上で明らかなように、この実施の形態6によれば、複数の参照信号r(t),r(t)を利用して相関拘束付の電力最小化を行うので、複数の信号を選択受信することが可能となる。特にOFDM伝送においては、ガードインターバル内の遅延波を効率的に取り込むことができ、アレーの自由度を有効に使用することができる効果を奏する。
なお、この実施の形態6では、2波を選択受信するものについて示したが(L=2の場合)、図7に示すように、遅延調整部28及び参照信号生成部29をL組用意すれば、L波を同時受信することができる。
実施の形態7.
図9はこの発明の実施の形態7によるアダプティブアンテナを示す構成図であり、図において、図1と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
遅延時間判定部31は遅延時間推定部2により推定された遅延時間dを含む前後数サンプルの時間の中で、遅延調整部3が遅延する遅延時間として最も適当な時間を判定する。即ち、遅延時間推定部2により推定された遅延時間dにおけるK個のアンテナ素子A〜Aの受信信号x(t)〜x(t)と参照信号生成部6により生成された参照信号r(t)との相互相関値の和を求めるとともに、その遅延時間dの前後数サンプルにおけるK個のアンテナ素子A〜Aの受信信号x(t)〜x(t)と参照信号生成部6により生成された参照信号r(t)との相互相関値の和を求め、相互相関値の和が最大になる時間を遅延時間として遅延調整部3に出力する。なお、遅延時間判定部31は遅延時間判定手段を構成している。
次に動作について説明する。
上記実施の形態1〜6では、遅延調整部3が遅延時間推定部2により推定された遅延時間dだけ、K個のアンテナ素子A〜Aの受信信号x(t)〜x(t)を遅延させている。
しかし、マルチパス環境などの劣悪な受信環境では、遅延時間推定部2が正確に遅延時間dを推定することが困難な場合があり、その遅延時間dの推定結果に数サンプルのずれが生じることがある。
そこで、この実施の形態7では、遅延時間推定部2により推定された遅延時間dを含む前後数サンプルの時間の受信状況を相互に比較して、遅延調整部3が遅延する遅延時間として最も適当な時間を判定するようにしている。
具体的には下記の通りである。
遅延時間判定部31は、遅延時間推定部2が遅延時間dを推定すると、その遅延時間dにおけるK個のアンテナ素子A〜Aの受信信号x(t)〜x(t)と、参照信号生成部6により生成された参照信号r(t)との相互相関値の和を求める。即ち、下記の式(17)の相互相関ベクトルPxr(τ)を求める。
Figure 0004219866
ただし、Mは平均化サンプル数であり、τはサンプリングタイミングである。
また、遅延時間判定部31は、遅延時間推定部2により推定された遅延時間dの前後数サンプルにおけるK個のアンテナ素子A〜Aの受信信号x(t)〜x(t)と、参照信号生成部6により生成された参照信号r(t)との相互相関値の和を求める。即ち、式(17)において、例えば、サンプリングタイミングτがτ=τ±1,τ±2,τ±3のときの相互相関ベクトルPxr(τ)を求める。
遅延時間判定部31は、上記のようにして、複数のサンプリングタイミングτの相互相関ベクトルPxr(τ)を求めると、複数の相互相関ベクトルPxr(τ)を比較して、相互相関ベクトルPxr(τ)のノルム(大きさ)が最大となるサンプリングタイミングτ、即ち、max{‖Pxr(τ)‖}となるサンプリングタイミングτを判別する。
なお、‖・‖はベクトルのノルム演算を表している。
遅延時間判定部31は、max{‖Pxr(τ)‖}となるサンプリングタイミングτを判別すると、そのサンプリングタイミングτの時間を最終的な遅延時間dとして遅延調整部3に出力する。
したがって、遅延調整部3は、遅延時間判定部31から出力された遅延時間dだけ、K個のアンテナ素子A〜Aの受信信号x(t)〜x(t)を遅延させるようになる。
以後の動作は、上記実施の形態1〜6と同様であるため説明を省略する。
以上で明らかなように、この実施の形態7によれば、遅延時間推定部2により推定された遅延時間dにおけるK個のアンテナ素子A〜Aの受信信号x(t)〜x(t)と参照信号生成部6により生成された参照信号r(t)との相互相関値の和を求めるとともに、その遅延時間dの前後数サンプルにおけるK個のアンテナ素子A〜Aの受信信号x(t)〜x(t)と参照信号生成部6により生成された参照信号r(t)との相互相関値の和を求め、相互相関値の和が最大になる時間を遅延時間として遅延調整部3に出力するように構成したので、劣悪な環境において、遅延時間推定部2による遅延時間の推定精度が劣化した場合でも、正確な同期点を判定することが可能になり、不要波の抑圧性能を高めることができる効果を奏する。
実施の形態8.
図10はこの発明の実施の形態8によるアダプティブアンテナを示す構成図であり、図において、図1と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
切替部32はK個のアンテナ素子A〜Aの受信信号x(t)〜x(t)のうち、最も受信電力が大きな受信信号x(t)、または、最もSNRが大きい受信信号x(t)を選択して遅延時間判定部33に出力する。
遅延時間判定部33は遅延時間推定部2により推定された遅延時間dを含む前後数サンプルの時間の中で、遅延調整部3が遅延する遅延時間として最も適当な時間を判定する。即ち、遅延時間推定部2により推定された遅延時間dにおける受信電力又はSNRが最大の受信信号x(t)と、参照信号生成部6により生成された参照信号r(t)との相互相関値を求めるとともに、その遅延時間dの前後数サンプルにおける受信信号x(t)と、参照信号生成部6により生成された参照信号r(t)との相互相関値を求め、相互相関値が最大になる時間を遅延時間として遅延調整部3に出力する。なお、切替部32及び遅延時間判定部33から遅延時間判定手段が構成されている。
次に動作について説明する。
上記実施の形態1〜6では、遅延調整部3が遅延時間推定部2により推定された遅延時間dだけ、K個のアンテナ素子A〜Aの受信信号x(t)〜x(t)を遅延させている。
しかし、マルチパス環境などの劣悪な受信環境では、遅延時間推定部2が正確に遅延時間dを推定することが困難な場合があり、その遅延時間dの推定結果に数サンプルのずれが生じることがある。
そこで、この実施の形態8では、遅延時間推定部2により推定された遅延時間dを含む前後数サンプルの時間の受信状況を相互に比較して、遅延調整部3が遅延する遅延時間として最も適当な時間を判定するようにしている。
具体的には下記の通りである。
まず、切替部32は、K個のアンテナ素子A〜Aの受信信号x(t)〜x(t)のうち、最も受信電力が大きなアンテナ素子Aの受信信号x(t)、または、最もSNRが大きいアンテナ素子Aの受信信号x(t)を選択して遅延時間判定部33に出力する。
遅延時間判定部33は、遅延時間推定部2が遅延時間dを推定し、切替部32が受信電力又はSNRが最大の受信信号x(t)を出力すると、その遅延時間dにおける受信信号x(t)と、参照信号生成部6により生成された参照信号r(t)との相互相関値を求める。即ち、下記の式(18)の相互相関値pxr(τ)を求める。
Figure 0004219866
ただし、Mは平均化サンプル数であり、τはサンプリングタイミングである。
また、遅延時間判定部33は、遅延時間推定部2により推定された遅延時間dの前後数サンプルにおける受信信号x(t)と、参照信号生成部6により生成された参照信号r(t)との相互相関値を求める。即ち、式(18)において、例えば、サンプリングタイミングτがτ=τ±1,τ±2,τ±3のときの相互相関値pxr(τ)を求める。
遅延時間判定部33は、上記のようにして、複数のサンプリングタイミングτの相互相関値pxr(τ)を求めると、複数の相互相関値pxr(τ)を比較して、相互相関値pxr(τ)の振幅が最大となるサンプリングタイミングτ、即ち、max{|pxr(τ)|}となるサンプリングタイミングτを判別する。
遅延時間判定部33は、max{|pxr(τ)|}となるサンプリングタイミングτを判別すると、そのサンプリングタイミングτの時間を最終的な遅延時間dとして遅延調整部3に出力する。
したがって、遅延調整部3は、遅延時間判定部33から出力された遅延時間dだけ、K個のアンテナ素子A〜Aの受信信号x(t)〜x(t)を遅延させるようになる。
以後の動作は、上記実施の形態1〜6と同様であるため説明を省略する。
以上で明らかなように、この実施の形態8によれば、遅延時間推定部2により推定された遅延時間dにおける受信電力又はSNRが最大の受信信号x(t)と、参照信号生成部6により生成された参照信号r(t)との相互相関値を求めるとともに、その遅延時間dの前後数サンプルにおける受信信号x(t)と、参照信号生成部6により生成された参照信号r(t)との相互相関値を求め、相互相関値が最大になる時間を遅延時間として遅延調整部3に出力するように構成したので、劣悪な環境において、遅延時間推定部2による遅延時間の推定精度が劣化した場合でも、正確な同期点を判定することが可能になり、不要波の抑圧性能を高めることができる効果を奏する。
なお、この実施の形態8では、上記実施の形態7よりも、遅延時間判定部における相互相関値の演算量を削減することができる効果も奏する。
この発明の実施の形態1によるアダプティブアンテナを示す構成図である。 所望波である先行波と遅延波が受信信号に存在する場合の信号モデルを示す説明図である。 遅延時間推定部の要部を示す構成図である。 この発明の実施の形態2によるアダプティブアンテナを示す構成図である。 この発明の実施の形態3によるアダプティブアンテナを示す構成図である。 この発明の実施の形態4によるアダプティブアンテナを示す構成図である。 この発明の実施の形態6によるアダプティブアンテナを示す構成図である。 所望波である先行波と遅延波が受信信号に存在する場合の信号モデルを示す説明図である。 この発明の実施の形態7によるアダプティブアンテナを示す構成図である。 この発明の実施の形態8によるアダプティブアンテナを示す構成図である。
符号の説明
1 アレーアンテナ、2 遅延時間推定部(遅延時間推定手段)、3 遅延調整部(遅延手段)、4 重み付け部(合成手段)、5 合成部(合成手段)、6 参照信号生成部(荷重計算手段)、7 制御部(荷重計算手段)、11 1サンプル遅延器、12 乗算器、13 加算器、21 重み付け部(荷重計算手段)、22 合成部(荷重計算手段)、23 制御部(荷重計算手段)、24 切替部(荷重計算手段)、25 制御部(荷重計算手段)、26 ダイバーシチ合成部(ダイバーシチ合成処理手段)、27 遅延時間推定部(遅延時間推定手段)、28−1〜28−L 遅延調整部(荷重計算手段)、29−1〜29−L 参照信号生成部(荷重計算手段)、30 制御部(荷重計算手段)、31 遅延時間判定部(遅延時間判定手段)、32 切替部(遅延時間判定手段)、33 遅延時間判定部(遅延時間判定手段)、A〜A アンテナ素子。

Claims (14)

  1. アレーアンテナを構成する複数のアンテナ素子のうち、少なくとも1以上のアンテナ素子の受信信号から先行波に対する遅延波の遅延時間を推定する遅延時間推定手段と、上記複数のアンテナ素子の受信信号を上記遅延時間推定手段により推定された遅延時間だけ遅延させる遅延手段と、上記遅延手段により遅延された複数の受信信号に荷重をそれぞれ乗算し、それらの乗算結果を合成してアレー出力信号を出力する合成手段と、上記アレーアンテナを構成する複数のアンテナ素子の受信信号を合成して参照信号を生成し、その参照信号と上記合成手段から出力されたアレー出力信号の誤差が最小になるように、上記合成手段が乗算に用いる荷重を計算する荷重計算手段とを備えたアダプティブアンテナ。
  2. 荷重計算手段は、アレーアンテナを構成する複数のアンテナ素子の受信信号に荷重をそれぞれ乗算し、それらの乗算結果を合成して参照信号を生成することを特徴とする請求項1記載のアダプティブアンテナ。
  3. 荷重計算手段は、複数のアンテナ素子の受信信号に荷重をそれぞれ乗算する際、参照信号と合成手段から出力されたアレー出力信号の誤差が最小になるように、その荷重を計算することを特徴とする請求項2記載のアダプティブアンテナ。
  4. アレーアンテナを構成する複数のアンテナ素子のうち、少なくとも1以上のアンテナ素子の受信信号から先行波に対する遅延波の遅延時間を推定する遅延時間推定手段と、上記複数のアンテナ素子の受信信号を上記遅延時間推定手段により推定された遅延時間だけ遅延させる遅延手段と、上記遅延手段により遅延された複数の受信信号に荷重をそれぞれ乗算し、それらの乗算結果を合成してアレー出力信号を出力する合成手段と、上記アレーアンテナを構成する複数のアンテナ素子の受信信号のうち、任意のアンテナ素子の受信信号を参照信号として選択し、その参照信号と上記合成手段から出力されたアレー出力信号の誤差が最小になるように、上記合成手段が乗算に用いる荷重を計算する荷重計算手段とを備えたアダプティブアンテナ。
  5. 荷重計算手段は、最も受信電力が大きい受信信号、または、最もSNRが大きい受信信号を選択することを特徴とする請求項4記載のアダプティブアンテナ。
  6. 合成手段から出力されたアレー出力信号と荷重計算手段により生成された参照信号をダイバーシチ合成するダイバーシチ合成処理手段を設けたことを特徴とする請求項1から請求項5のうちのいずれか1項記載のアダプティブアンテナ。
  7. ダイバーシチ合成処理手段は、遅延時間推定手段により推定された遅延時間がガードインターバル区間内の遅延時間である場合に限り、アレー出力信号と参照信号のダイバーシチ合成を行うことを特徴とする請求項6記載のアダプティブアンテナ。
  8. 遅延時間推定手段は、複数の遅延波が存在する場合、最も電力が大きい遅延波の遅延時間を推定することを特徴とする請求項1から請求項7のうちのいずれか1項記載のアダプティブアンテナ。
  9. アレーアンテナを構成する複数のアンテナ素子のうち、少なくとも1以上のアンテナ素子の受信信号から先行波に対する複数の遅延波の遅延時間を推定する遅延時間推定手段と、上記複数のアンテナ素子の受信信号を上記遅延時間推定手段により推定されたある遅延波の遅延時間だけ遅延させる遅延手段と、上記遅延手段により遅延された複数の受信信号に荷重をそれぞれ乗算し、それらの乗算結果を合成してアレー出力信号を出力する合成手段と、上記アレーアンテナを構成する複数のアンテナ素子の受信信号を上記遅延時間推定手段により推定された他の遅延波の遅延時間だけそれぞれ遅延させて合成して参照信号を生成し、複数の参照信号と上記合成手段から出力されたアレー出力信号の誤差が最小になるように、上記合成手段が乗算に用いる荷重を計算する荷重計算手段とを備えたアダプティブアンテナ。
  10. 荷重計算手段は、SMIアルゴリズム、RLSアルゴリズム又はLMSアルゴリズムを用いて、荷重を計算することを特徴とする請求項1から請求項9のうちのいずれか1項記載のアダプティブアンテナ。
  11. 遅延時間推定手段により推定された遅延時間における複数のアンテナ素子の受信信号と、その遅延時間の前後数サンプルにおける複数のアンテナ素子の受信信号とを参照して、その遅延時間を含む前後数サンプルの時間の中で、遅延手段が遅延する遅延時間として最も適当な時間を判定し、その時間を遅延時間として上記遅延手段に出力する遅延時間判定手段を設けたことを特徴とする請求項1から請求項10のうちのいずれか1項記載のアダプティブアンテナ。
  12. 遅延時間判定手段は、遅延時間推定手段により推定された遅延時間における複数のアンテナ素子の受信信号と参照信号との相互相関値の和を求めるとともに、その遅延時間の前後数サンプルにおける複数のアンテナ素子の受信信号と参照信号との相互相関値の和を求め、相互相関値の和が最大になる時間を遅延時間として遅延手段に出力することを特徴とする請求項11記載のアダプティブアンテナ。
  13. 遅延時間判定手段は、遅延時間推定手段により推定された遅延時間における任意のアンテナ素子の受信信号と参照信号の相互相関値を求めるとともに、その遅延時間の前後数サンプルにおける任意のアンテナ素子の受信信号と参照信号の相互相関値を求め、相互相関値が最大になる時間を遅延時間として遅延手段に出力することを特徴とする請求項11記載のアダプティブアンテナ。
  14. 遅延時間判定手段は、複数のアンテナ素子の受信信号のうち、最も受信電力が大きい受信信号、または、最もSNRが大きい受信信号と参照信号の相互相関値を求めることを特徴とする請求項13記載のアダプティブアンテナ。
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