JPWO2005104400A1 - ダイバーシチ受信機およびダイバーシチ受信方法 - Google Patents
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Abstract
従来受信信号の包絡線レベルが大きく変動する場合、重み付け処理時では、受信信号の包絡線レベルに比例した重み付けが行えるように広いダイナミックレンジに亘り利得制御が行う必要があった。この発明においては、基準値生成手段が各包絡線レベルを正規化するための正規化基準値をすくなくとも1つの受信信号から生成し、正規化手段140は、各包絡線レベルを上記正規化基準値により正規化する。
Description
この発明は、移動体通信システムの分野におけるダイバーシチ受信機およびダイバーシチ受信方法に関するものである。
従来の無線通信方式のダイバーシチ受信機は例えば、文献「移動体通信の基礎」(奥村 善久、進士 昌明監修、電子情報通信学会コロナ社 1986年)(非特許文献1)に記載されている。以下、図を用いて従来技術の説明を行う。
従来のダイバーシチ受信機の構成について、図11を参照しながら説明する。図11はブランチ数が2の最大比合成法の一例を示している。
図11において、10、11はアンテナ、100、101は帯域制限フィルタ、110、111は包絡線検出手段、120、121は、位相検出手段、130、131は移相手段、300、301は重み付け処理手段、400は復調手段である。
以下、図11を用いて前述した従来のダイバーシチ受信機の動作を説明する。図11において、アンテナ10、11が受信した受信信号を帯域制限フィルタ100、101に出力し、雑音電力を低減するためのフィルタ処理が行われる。上記帯域制限フィルタ100、101の出力は、包絡線検出手段110、111に入力され、各ブランチの受信信号の包絡線レベルが検出される。また、上記帯域制限後の受信信号は位相検出手段120、121にも出力し、位相検出手段120、121では各ブランチの受信信号から位相を検出して、移相手段130、131に出力する。上記移相手段130、131では、上記検出した位相をもとに、各受信信号を予め定めた位相にシフトして同位相として、重み付け処理手段300、301に出力する。重み付け処理手段300、301では受信信号の包絡線レベルに比例した重み付けを行う。即ち、ブランチ毎の包絡線レベルに基づき、包絡線レベルが大きいブランチほど合成時の寄与が大きく、逆に、包絡線レベルが小さいブランチほど合成時の寄与が小さくなるように重み付けを行う。上記重み付け処理手段300、301の出力は、復調手段400に出力され、合成がされた後、検波が行われて復調結果が出力される。
移動体通信の場合、周囲の建物や地形によって電波が反射、回折、散乱したりして、移動局には複数の伝送路を経た波(マルチパス波)が到来し、お互いに干渉するために受信波の振幅と位相がランダムに変動するフェージングが発生する。
フェージングの発生した伝送路では、受信信号の包絡線レベルが大きく変動するため、重み付け処理時には、受信信号の包絡線レベルに比例した重み付けが行えるように広いダイナミックレンジに亘り利得制御が行う必要がある。このため、回路が複雑なものとなり実現することが困難であるという課題があった。
「移動体通信の基礎」(奥村 善久、進士 昌明監修、電子情報通信学会コロナ社 1986年)
従来のダイバーシチ受信機の構成について、図11を参照しながら説明する。図11はブランチ数が2の最大比合成法の一例を示している。
図11において、10、11はアンテナ、100、101は帯域制限フィルタ、110、111は包絡線検出手段、120、121は、位相検出手段、130、131は移相手段、300、301は重み付け処理手段、400は復調手段である。
以下、図11を用いて前述した従来のダイバーシチ受信機の動作を説明する。図11において、アンテナ10、11が受信した受信信号を帯域制限フィルタ100、101に出力し、雑音電力を低減するためのフィルタ処理が行われる。上記帯域制限フィルタ100、101の出力は、包絡線検出手段110、111に入力され、各ブランチの受信信号の包絡線レベルが検出される。また、上記帯域制限後の受信信号は位相検出手段120、121にも出力し、位相検出手段120、121では各ブランチの受信信号から位相を検出して、移相手段130、131に出力する。上記移相手段130、131では、上記検出した位相をもとに、各受信信号を予め定めた位相にシフトして同位相として、重み付け処理手段300、301に出力する。重み付け処理手段300、301では受信信号の包絡線レベルに比例した重み付けを行う。即ち、ブランチ毎の包絡線レベルに基づき、包絡線レベルが大きいブランチほど合成時の寄与が大きく、逆に、包絡線レベルが小さいブランチほど合成時の寄与が小さくなるように重み付けを行う。上記重み付け処理手段300、301の出力は、復調手段400に出力され、合成がされた後、検波が行われて復調結果が出力される。
移動体通信の場合、周囲の建物や地形によって電波が反射、回折、散乱したりして、移動局には複数の伝送路を経た波(マルチパス波)が到来し、お互いに干渉するために受信波の振幅と位相がランダムに変動するフェージングが発生する。
フェージングの発生した伝送路では、受信信号の包絡線レベルが大きく変動するため、重み付け処理時には、受信信号の包絡線レベルに比例した重み付けが行えるように広いダイナミックレンジに亘り利得制御が行う必要がある。このため、回路が複雑なものとなり実現することが困難であるという課題があった。
「移動体通信の基礎」(奥村 善久、進士 昌明監修、電子情報通信学会コロナ社 1986年)
本発明は、前記のような課題を解消するためになされたもので、受信信号の包絡線レベルが大きく変動する場合でも重み付け処理用の利得制御に広いダイナミックレンジを必要としないダイバーシチ受信機を得ることを目的とする。
本発明は、複数のアンテナによる受信信号から復調信号を得るダイバーシチ受信機であって、包絡線レベル検出手段と、基準値生成手段と、正規化手段と、重み付け処理手段と、復調手段とを備え、包絡線レベル検出手段は、各アンテナの受信信号からそれぞれの包絡線レベルを検出し、基準値生成手段は、上記各包絡線レベルを正規化するための基準値である正規化基準値を上記各受信信号の少なくとも1つに基づいて生成し、正規化手段は、上記各包絡線レベルを上記正規化基準値により正規化してそれぞれ正規化包絡線レベルとして出力し、重み付け処理手段は、上記正規化包絡線レベルに基づいて該正規化包絡線レベルに対応する受信信号に重み付けを行いそれぞれ重み付き受信信号として出力し、復調手段は、復調手段入力信号を合成して復調信号を出力する復調手段であって、上記各重み付き受信信号を復調手段入力信号とするようにしたものである。
本発明は、複数のアンテナによる受信信号から復調信号を得るダイバーシチ受信機であって、包絡線レベル検出手段と、基準値生成手段と、正規化手段と、重み付け処理手段と、復調手段とを備え、包絡線レベル検出手段は、各アンテナの受信信号からそれぞれの包絡線レベルを検出し、基準値生成手段は、上記各包絡線レベルを正規化するための基準値である正規化基準値を上記各受信信号の少なくとも1つに基づいて生成し、正規化手段は、上記各包絡線レベルを上記正規化基準値により正規化してそれぞれ正規化包絡線レベルとして出力し、重み付け処理手段は、上記正規化包絡線レベルに基づいて該正規化包絡線レベルに対応する受信信号に重み付けを行いそれぞれ重み付き受信信号として出力し、復調手段は、復調手段入力信号を合成して復調信号を出力する復調手段であって、上記各重み付き受信信号を復調手段入力信号とするようにしたものである。
第1図はこの発明の実施の形態1におけるダイバーシチ受信機の構成図、
第2図はこの発明におけるフィルタ手段の構成の例を示す図、
第3図はこの発明における包絡線レベルの変動を示す図、
第4図は理想的な送信電力の一例およびダイバーシチ受信機におけるフィルタ手段ならびにホールド手段の動作を示す図、
第5図はこの発明の実施の形態2におけるダイバーシチ受信機の構成図、
第6図はこの発明の実施の形態3におけるダイバーシチ受信機の構成図、
第7図はこの発明の実施の形態3における周波数偏差推定手段の構成図、
第8図はこの発明の実施の形態3におけるフィルタ特性を示す図、
第9図はこの発明の実施の形態3における復調手段の構成を示す図、
第10図はこの発明のその他の実施の形態によるダイバーシチ受信機の構成図、
第11図は従来のダイバーシチ受信機の構成図、
である。
第2図はこの発明におけるフィルタ手段の構成の例を示す図、
第3図はこの発明における包絡線レベルの変動を示す図、
第4図は理想的な送信電力の一例およびダイバーシチ受信機におけるフィルタ手段ならびにホールド手段の動作を示す図、
第5図はこの発明の実施の形態2におけるダイバーシチ受信機の構成図、
第6図はこの発明の実施の形態3におけるダイバーシチ受信機の構成図、
第7図はこの発明の実施の形態3における周波数偏差推定手段の構成図、
第8図はこの発明の実施の形態3におけるフィルタ特性を示す図、
第9図はこの発明の実施の形態3における復調手段の構成を示す図、
第10図はこの発明のその他の実施の形態によるダイバーシチ受信機の構成図、
第11図は従来のダイバーシチ受信機の構成図、
である。
実施の形態1.
以下、図1、図2、図3、図4を参照しながら実施の形態1を説明する。
図1は本実施の形態におけるダイバーシチ受信機であり、図2はダイバーシチ受信機におけるフィルタ手段の構成の一例を示すものである。図3はフェージング時の2ブランチによる受信信号の包絡線レベルが変動する様子を示すものである。図4は理想的な送信電力の一例およびダイバーシチ受信機におけるフィルタ手段ならびにホールド手段の動作を示すものである。
図1において、10、11はアンテナ、100、101は帯域制限フィルタ、110、111は包絡線検出手段、120、121は、位相検出手段、130、131は移相手段、140、141は正規化手段、200は最大値選択手段、210はフィルタ手段、220はホールド手段、300、301は重み付け処理手段、400は復調手段である。
以下、図1を用いて本実施の形態によるダイバーシチ受信機の動作を説明する。
図1において、アンテナ10、11が受信した受信信号を帯域制限フィルタ100、101に出力し、雑音電力を低減するためのフィルタ処理が行われる。上記帯域制限フィルタ100、101の出力は、包絡線検出手段110、111に入力され、各ブランチの受信信号の包絡線レベルが検出される(包絡線レベル検出ステップ)。
また、上記帯域制限後の受信信号は位相検出手段120、121にも出力し、位相検出手段120、121では各ブランチの受信信号から位相を検出して、移相手段130、131に出力する。上記移相手段130、131では、上記検出した位相をもとに、各受信信号を予め定めた位相にシフトして同位相として、重み付け処理手段300、301に出力する。
一方、包絡線検出手段110、111の出力は、最大値選択手段200に入力される。最大値選択手段200の動作については、図3を用いて説明する。図3は2ブランチダイバーシチの場合の入力されるブランチ毎の包絡線レベルおよび最大値選択手段の出力を示している。
図3において、20は包絡線検出手段110の出力であり、21は包絡線検出手段111の出力である。22は最大値選択手段200の出力である。最大値選択手段200では、入力された包絡線検出手段110、111の出力であるダイバーシチブランチ数分の包絡線レベルのうち、最大の包絡線レベル(最大包絡線レベル)を選択し(最大包絡線レベル検出ステップ)、前記最大値選択手段200の出力である最大包絡線レベルは、フィルタ手段210に入力され、前記最大包絡線レベルの変動成分を抑圧するようにフィルタリング処理が行われる。フィルタ手段210の構成の一例を図2に示す。
図2において、211は利得α(α<1)を乗算する乗算器、212は加算器、213は予め定められた一定の遅延時間Tを有する遅延器、214は利得1−αを乗算する乗算器である。
以下、フィルタ手段210の動作について説明する。
最大値選択手段200の出力は、乗算器211に入力され、利得αが乗算される。前記乗算器211の出力は、加算器212に入力され、乗算器214の出力と加算される。212の加算結果はフィルタ手段210の出力としてホールド手段220に入力される。さらに、フィルタ手段210の出力は、遅延器213に入力され、一定の遅延時間Tだけ遅延された後、乗算器214に入力され、利得1−αが乗算される。
再び図1において、フィルタ210の出力は、ホールド手段220へ入力される。ホールド手段220ではフィルタリング処理を行い、フィルタ210の出力を図示しない制御器から送信される制御信号に基づきホールドして、フィルタ210の出力の変動を抑える処理を行う。
次にホールド手段220のホールド処理方法について説明する。
まず、アンテナ10または11に送信された送信信号として図4(a)に示すようTDMAのようなバースト信号を想定する。バースト先頭部分では信号レベルが急激に立ち上がるため、フィルタ手段210の出力は、図4(b)に示すような立ち上がり部分で大きく過渡応答が起こったものとなる。これは、バースト部分の信号レベルの急激な立ち上がりに応じて、フィルタ出力の目標値まで素早く追随した出力を得るためには、フィルタ手段210の時定数を大きくできないことによる。その結果、図4(b)に示すように、フィルタ手段210の出力はバースト立ち上がり後も振動を繰り返し一定値とならない。この場合、フィルタ出力が振動することとなり、正規化処理した重み付け用信号には振動成分が存在することとなり、重み付け処理手段300、310の出力を復調手段400で復調する際に信号が歪み特性が劣化する。
そこで、図4(c)に示されるように、ホールド手段220では入力された上記の制御信号に基づき、フィルタ210の出力を、例えばバースト先頭位置からある一定時間経過後にホールドすることで固定する(基準値生成ステップ)。前記ホールド手段220のホールド出力は、全ブランチに共通する包絡線信号を正規化するための正規化基準信号として正規化手段140、141に入力される。
このホールド手段220がフィルタ210の出力をホールドするタイミング(所定のタイミング)は、例えばこのダイバーシチ受信磯が端末装置に適用されている場合は、まずバースト間隔より短い間隔で繰り返しサンプリングを行い、既知系列を捕捉することによりバーストのタイミングを特定してその時の値でホールドし、次のバーストに対してはバーストタイミングが特定されているのでバースト先頭から所定時間経過後の値でホールドするという方法が適用可能である。
またこのダイバーシチ受信機が基地局に適用されている場合は、バーストタイミングが分かっているので、バースト先頭から所定時間経過後の値でホールドするという方法が適用可能である。
さらにアンテナ10または11に送信された送信信号が連続信号の場合は、所定の時間間隔でフィルタ210の出力をホールドすればよい。
正規化手段140、141では、ホールド手段220の出力に基づき、包絡線検出手段110、111の出力を正規化し、包絡線レベルのダイナミックレンジの削減を図る(正規化ステップ)。正規化手段140、141により正規化された包絡線レベルは、重み付け処理手段300、301に入力される。なお、前記ホールド出力には、目標値(受信電力に応じた理想的な収束値)からのずれ量が残存するが、目標値のレベルに対するずれ量の大きさは十分に小さいため、正規化による重み付け処理の利得制御量のダイナミックレンジ削減効果は十分にある。また、ホールド出力は全ブランチに共通する正規化するための正規化信号として利用されるため、各ブランチ間の包絡線レベル差は保存されている。すなわち、最大比合成等に必要となる包絡線レベルに関する情報は保存されている。
重み付け処理手段300、301では正規化手段140、141により正規化された包絡線レベル(正規化包絡線レベル)に応じて移相手段130、131の出力(処理後受信信号)に対して重み付けが行われる(重み付け処理ステップ)。即ち、ブランチ毎の正規化された包絡線レベルに基づき、正規化された包絡線レベルが大きいブランチほど合成時の寄与が大きく、逆に、包絡線レベルが小さいブランチほど合成時の寄与が小さくなるように重み付けが行われる。上記重み付け処理手段300、301の出力(重み付き受信信号)は、復調手段400に対して復調手段入力信号として出力され、合成がされた後、検波が行われて復調信号が出力される(復調ステップ)。検波方式の例としては同期検波、遅延検波等がある。
以上のように本実施の形態においては、フェージングの発生した伝送路では、受信信号の包絡線レベルが大きく(例えば50dB以上に亘って)変動する場合でも最大電力のブランチの信号レベルを選択し、フィルタリングした結果により各ブランチの信号を正規化することで、重み付け処理用の利得制御に広いダイナミックレンジを必要としないダイバーシチ受信機を得ることができる。
移動体通信システムにおいては、受信信号レベルが通信環境により大きく変動するので、一定の通信環境における受信信号レベルの変動に加えて、通信環境の変化による受信信号レベルの変動を考慮しなければならず、幅広い通信環境に対応するためには利得制御のために大きなダイナミックレンジを設定しておく必要があった。この実施の形態によれば、上記説明のような正規化基準信号により受信信号の包絡線レベルを正規化するので、通信環境の変化による受信信号レベルの変動の影響を軽減するこどが可能となり、利得制御のためのダイナミックレンジを小さくすることが可能となる。この効果は他の実施の形態によっても同様に奏されるものである。
さらに、送信信号がTDMAのようなバースト信号であっても、フィルタの出力をバースト先頭位置からある一定時間経過後にホールドした信号に基づき、各ブランチの信号を正規化することで重み付け処理時の出力に歪みの発生がでないようにすることが可能なダイバーシチ受信機を得ることができる。
なお上記位相検出手段120と移相手段130、および位相検出手段121と移相手段131とがそれぞれこの発明における受信信号処理手段を形成し、その動作が受信信号処理ステップを形成する。また移相手段130、131の出力が処理後受信信号に該当する。
また上記最大値選択手段200、フィルタ手段210、ホールド手段220のうち少なくとも最大値選択手段200とホールド手段220からこの発明における基準値生成手段が構成される。またこの基準値生成手段あるいは上記ホールド手段220の出力が正規化基準信号であり、その値が正規化基準値である。
また上記最大値選択手段200、上記フィルタ手段210、ホールド手段220の動作のうち少なくとも最大値選択手段200とホールド手段220の動作からこの発明の基準値生成ステップが構成される。
さらにこの発明においては、上記帯域制限フィルタ100の出力および移相手段13の出力も便宜上受信信号と呼ぶことがあり、また上記フィルタ手段210の出力も便宜上最大包絡線レベルと呼ぶことがある。
なお上記実施の形態では、正規化基準値を生成するために最大値選択手段200により各包絡線レベルの最大値を求める例を示したが、最大値選択手段200を最小値選択手段に置き換え、各包絡線レベルの最小値を求め、この最小包絡線レベルに上記実施の形態と同様の処理を行い、正規化基準値を求めてもよい。
さらに複数の包絡線レベルを使用せずに、1つの包絡線レベルの所定時間内における平均値を正規化基準値としてもよい。この場合は図1において最大値選択手段200、フィルタ手段210、ホールド手段220は「平均値算出手段」と置換し、包絡線レベル検出手段110、111の出力の一方のみをこの平均値算出手段に入力すればよい。
さらに1つの包絡線レベルの代わりに1つの受信信号の所定時間内における平均値を正規化基準値としてもよく、この場合は上記「平均値算出手段」へは帯域制限フィルタ100、101の出力の一方のみを入力すればよい。
正規化基準値の生成法は上記に限られるものではなく、正規化基準値は少なくとも1つの受信信号に基づいて生成されるもの(少なくとも1つの受信信号に由来するもの)であれば適宜選択可能である。
実施の形態2.
本実施の形態は、実施の形態1の最大値選択手段、フィルタ手段、ホールド手段を適用した実施の形態1とは異なる検波後合成を行うダイバーシチ受信機を示すものである。
図5に本実施の形態におけるダイバーシチ受信機の構成を示す。
図5において、10、11はアンテナ、100、101は帯域制限フィルタ、110、111は包絡線検出手段、120、121は、位相検出手段、132、133は位相振幅変換手段、140、141は正規化手段、200は最大値選択手段、210はフィルタ手段、220はホールド手段、300、301は重み付け処理手段、400は復調手段である。
以下、図5を用いて実施の形態1とは異なる本実施の形態によるダイバーシチ受信機の動作を説明する。
図5において、アンテナ10、11が受信した受信信号を帯域制限フィルタ100、101に出力し、雑音電力を低減するためのフィルタ処理が行われる。上記帯域制限フィルタ100、101の出力は、包絡線検出手段110、111に入力され、各ブランチの受信信号の包絡線レベルが検出される。
また、上記帯域制限後の受信信号は位相検出手段120、121にも出力し、位相検出手段120、121では各ブランチの受信信号から位相を検出して、位相振幅変換手段132、133に出力する。上記位相振幅変換手段132、133では、上記検出した位相をもとに、位相を予め定めた一定の振幅を有する同相成分・直交成分の信号に変換して、重み付け処理手段300、301に出力する。
この位相検出手段120と移相振幅変換手段132、および位相検出手段121と移相振幅変換手段133とがそれぞれこの発明における受信信号処理手段を形成し、移相振幅変換手段132、133の出力が処理後受信信号に該当する。
重み付け処理手段300、301では実施の形態1と同様に正規化手段140、141により正規化された包絡線レベルに比例した重み付けが行われる。即ち、ブランチ毎の正規化された包絡線レベルに基づき、正規化された包絡線レベルが大きいブランチほど合成時の寄与が大きく、逆に、包絡線レベルが小さいブランチほど合成時の寄与が小さくなるように位相振幅変換手段132、133の出力に対して重み付けが行われる。上記重み付け処理手段300、301の出力は、復調手段400に出力され、各ブランチの位相を同相化するために遅延検波あるいは同期検波が行われ、前記検波後の信号を合成した後、復調結果が出力される。
以上のように本実施の形態においては、フェージングの発生した伝送路では、受信信号の包絡線レベルが大きく変動する場合でも最大電力のブランチの信号レベルを選択し、フィルタリングした結果により各ブランチの信号を正規化することで、重み付け処理用の利得制御に広いダイナミックレンジを必要としない、検波後に受信信号の合成を行うダイバーシチ受信機を得ることができる。
実施の形態3.
本実施の形態は、実施の形態2に周波数偏差補償手段と帯域補償フィルタ手段を付加した実施の形態2とは異なる検波後合成を行うダイバーシチ受信機を示すものである。
図6に本実施の形態におけるダイバーシチ受信機の構成を示す。
図6において、10、11はアンテナ、100、101は帯域制限フィルタ、110、111は包絡線検出手段、120、121は、位相検出手段、132、133は位相振幅変換手段、140、141は正規化手段、200は最大値選択手段、210はフィルタ手段、220はホールド手段、300、301は重み付け処理手段、310は周波数偏差補償手段、400は復調手段、410は周波数偏差推定手段、420、421は複素乗算手段、430、431は帯域補償フィルタである。
図7に本実施の形態におけるダイバーシチ受信機の周波数偏差推定手段410の構成を示す。
図7において、411、412は遅延器、413、414は複素共役算出手段、415、416は複素乗算手段、417は加算器、418はフィルタ手段である。
図8に本実施の形態における理想フィルタ(例えばルートナイキストフィルタなど)、帯域制限フィルタおよび帯域補償フィルタの周波数対利得の特性の一例を示す。
図8において、440は理想フィルタの周波数対利得の特性である。441は帯域制限フィルタの周波数対利得の特性である。442は帯域補償フィルタの周波数対利得の特性である。帯域補償フィルタの周波数対利得の特性442は、帯域制限フィルタ100あるいは101と帯域補償フィルタ430あるいは431を直列接続したときの周波数対利得の特性が理想フィルタの周波数対利得の特性となるように設定されるものである。
以下、図6、図7、図8を用いて実施の形態2とは異なる部分に関する動作のみを説明する。
重み付け処理手段300、301の出力は、周波数偏差推定手段410に入力され、周波数偏差の推定が行われる。ここで、図7を用いて、周波数偏差推定手段410の動作を説明する。
重み付け処理手段300、301から出力される各ブランチからの信号(重み付き受信信号)は、それぞれ周波数偏差が含まれており、帯域補償フィルタを通す前に、周波数偏差を補償(除去または軽減)しておかないと、帯域補償フィルタの機能を十分に発揮させることが困難となる。そこで、まず、周波数偏差推定手段に入力された信号に対して、ブランチ毎の周波数偏差の検出を行い、フィルタにより雑音分を除去して周波数偏差の推定を行う。
まず、1ブランチ目を例に周波数偏差の検出方法について説明する。
遅延器411により予め定められた遅延分だけ遅延(例えば1シンボル分の遅延)されたブランチの信号は、複素共役算出手段413で複素共役値が算出されて、複素乗算手段415に入力される。複素乗算手段415、416の出力は、各ブランチの周波数偏差の検出結果(個別周波数偏差信号)である。複素乗算手段415、416の出力は、加算器417に入力され、複数のブランチ分の合成処理が行われ、周波数偏差検出結果に関する信号の信号対雑音電力が高められる。加算器417の出力はフィルタ418に入力される。フィルタ418では、入力された周波数偏差検出結果に対して、フィルタリング処理が施され、雑音成分が抑圧された周波数偏差補償値推定結果(周波数偏差補償値推定信号)が得られる。周波数偏差補償値推定結果は、複素乗算手段420、421に入力され、重み付け処理手段300、301の出力と複素乗算することで、周波数偏差が補償されたブランチ毎の信号(周波数偏差補償後重み付き受信信号)が出力される。
ブランチ毎に得られる複素乗算手段420、421の出力は、それぞれ、帯域補償フィルタ430、431に入力され、理想フィルタの周波数対利得の特性に近づくように、補償処理が行われる。補償処理の一例として、図8(b)の特性を有するようにFIRフィルタのタップ係数を設定することにより実現が可能である。帯域補償フィルタ430、431の出力は、復調手段400に入力される。復調手段400では各ブランチの位相を同相化するために遅延検波あるいは同期検波が行われ、前記検波後の信号を合成した後、復調結果が出力される。
上記遅延器411、複素共役算出手段413、複素乗算手段415によりこの発明における周波数偏差検出手段が形成され、加算器417とフィルタ418によりこの発明における合成手段が形成される。また複素乗算手段420がこの発明における周波数偏差補償演算手段である。
またこの発明においては上記帯域補償フィルタ430、431の出力も便宜上周波数偏差補償後重み付き受信信号と呼ぶことがある。
以上のように本実施の形態においては、フェージングの発生した伝送路では、受信信号の包絡線レベルが大きく変動する場合でも最大電力のブランチの信号レベルを選択し、フィルタリングした結果により各ブランチの信号を正規化することで、重み付け処理用の利得制御に広いダイナミックレンジを必要としない、検波後に受信信号の合成を行うダイバーシチ受信機を得ることができる。
以上のように本実施の形態においては、ダイバーシチ受信時に周波数オフセットが存在する場合に、ブランチ毎の周波数偏差を補償する際、全ブランチの信号を用いて周波数偏差を推定し、その推定結果により、ブランチ毎に周波数偏差を補償することにより、良好なデータ復調が行えるダイバーシチ受信機を得ることができる。
さらに、帯域制限用フィルタとして、アナログフィルタを用いた場合、ダイバーシチのブランチごとにフィルタの周波数特性が異なり、理想的な整合のとれたフィルタとならないため、後段にブランチ毎の帯域補償用フィルタ(帯域制限フィルタ100と共用することによりほぼ理想フィルタを形成するフィルタ)を配置することで、理想フィルタとほぼ同等の良好なデータ復調が行えるダイバーシチ受信機を得ることができる。
すなわち帯域制限フィルタ100と帯域補償用フイルタ430は組み合わせた特性が理想フィルタとなるように(理想フィルタに近づくように)動作する。
なお上記帯域補償用フィルタとしてデジタルフィルタを使用すれば一層特性が向上する。
実施の形態4.
本実施の形態は、実施の形態3における復調手段の構成および動作が異なる検波後合成を行うダイバーシチ受信機を示すものである。その他の構成および動作は実施の形態3と同一であるため、同一の部分に関しては説明を省略する。
図9に本実施の形態におけるダイバーシチ受信機の復調手段400の構成を示す。図9において、401はシリアル/パラレル変換手段、402は遅延検波手段、403は同期検波手段であり、404は選択信号により検波方式を選択する選択手段である。
図6の帯域補償フィルタ430、431から出力された各ブランチの信号は、図9の構成を有する復調手段400に入力される。復調手段400では、まず、各ブランチからの信号は、シリアル/パラレル変換手段401においてそれぞれ、シリアル/パラレル変換され、遅延検波手段402、同期検波手段403に入力される。前記遅延検波手段402、同期検波手段403では、それぞれ、各ブランチの信号を検波した後、ブランチ合成を行うことで検波後合成を実現する。
ここで、時間分割多元接続(TDMA)のようなバースト信号の場合には、バースト先頭で前段の周波数偏差補償値推定手段410のフィルタにおいて引込み途中であり、十分に周波数推定が行えない場合には、周波数偏差が残留している可能性がある。そこで、周波数偏差が残留している場合には、周波数偏差に強い遅延検波を用い、反対に周波数偏差推定が十分に行える程度に時間が経過しているときには同期検波を用いるよう、選択手段404において検波方式の選択を行う。このように遅延検波と同期検波の選択は、バースト信号を受信してから検波開始までの経過時間に基づいて行う。
例えば周波数偏差補償値推定手段410の時定数と検波開始時におけるバースト先頭位置からの経過時間との関係から決定し、例えば
バースト先頭からの経過時間/周波数偏差補償値推定手段410の時定数=X
で決定されるXの値が所定値以下なら遅延検波、Xが所定値を超えているなら同期検波を用いるようにすればよい。
この選択結果に対応して、図示しない制御回路より出力される選択信号が選択手段404に入力される。
以上のように本実施の形態においては、時間分割多元接続(TDMA)のようなバースト信号の場合に、バースト先頭で十分な周波数推定および周波数補償が行えないときには、周波数偏差に強い遅延検波を用い、周波数偏差補償が十分に行える場合には同期検波を用いることにより、データ復調特性の劣化を抑えた良好な特性が得られるダイバーシチ受信機を得ることができる。
また、前述の実施の形態3、実施の形態4では、2ブランチのダイバーシチ受信機に関する構成および動作について説明を行っているが、図10に示すような3ブランチ以上のダイバーシチ受信機にも適用することが可能である。本実施の形態による各構成要素およびその動作は実施の形態3および実施の形態4と同一であるため、説明を省略する。
また実施の形態1として説明した図1または実施の形態2として説明した図5または背景技術として説明した図11のそれぞれの重み付け処理手段300、301の出力を、実施の形態3において説明した周波数偏差補償手段310への入力とし、帯域補償フィルタ430、431および復調手段400で実施の形態3と同様の処理を行えば、理想フィルタと同等の良好なデータ復調が行うことが可能であり、さらにこれらの場合、復調手段400の構成を上記実施の形態4で説明したような構成とすればバースト信号に対して、データ復調特性の劣化を抑えた良好な特性が得られるダイバーシチ受信機を得ることができる。
以下、図1、図2、図3、図4を参照しながら実施の形態1を説明する。
図1は本実施の形態におけるダイバーシチ受信機であり、図2はダイバーシチ受信機におけるフィルタ手段の構成の一例を示すものである。図3はフェージング時の2ブランチによる受信信号の包絡線レベルが変動する様子を示すものである。図4は理想的な送信電力の一例およびダイバーシチ受信機におけるフィルタ手段ならびにホールド手段の動作を示すものである。
図1において、10、11はアンテナ、100、101は帯域制限フィルタ、110、111は包絡線検出手段、120、121は、位相検出手段、130、131は移相手段、140、141は正規化手段、200は最大値選択手段、210はフィルタ手段、220はホールド手段、300、301は重み付け処理手段、400は復調手段である。
以下、図1を用いて本実施の形態によるダイバーシチ受信機の動作を説明する。
図1において、アンテナ10、11が受信した受信信号を帯域制限フィルタ100、101に出力し、雑音電力を低減するためのフィルタ処理が行われる。上記帯域制限フィルタ100、101の出力は、包絡線検出手段110、111に入力され、各ブランチの受信信号の包絡線レベルが検出される(包絡線レベル検出ステップ)。
また、上記帯域制限後の受信信号は位相検出手段120、121にも出力し、位相検出手段120、121では各ブランチの受信信号から位相を検出して、移相手段130、131に出力する。上記移相手段130、131では、上記検出した位相をもとに、各受信信号を予め定めた位相にシフトして同位相として、重み付け処理手段300、301に出力する。
一方、包絡線検出手段110、111の出力は、最大値選択手段200に入力される。最大値選択手段200の動作については、図3を用いて説明する。図3は2ブランチダイバーシチの場合の入力されるブランチ毎の包絡線レベルおよび最大値選択手段の出力を示している。
図3において、20は包絡線検出手段110の出力であり、21は包絡線検出手段111の出力である。22は最大値選択手段200の出力である。最大値選択手段200では、入力された包絡線検出手段110、111の出力であるダイバーシチブランチ数分の包絡線レベルのうち、最大の包絡線レベル(最大包絡線レベル)を選択し(最大包絡線レベル検出ステップ)、前記最大値選択手段200の出力である最大包絡線レベルは、フィルタ手段210に入力され、前記最大包絡線レベルの変動成分を抑圧するようにフィルタリング処理が行われる。フィルタ手段210の構成の一例を図2に示す。
図2において、211は利得α(α<1)を乗算する乗算器、212は加算器、213は予め定められた一定の遅延時間Tを有する遅延器、214は利得1−αを乗算する乗算器である。
以下、フィルタ手段210の動作について説明する。
最大値選択手段200の出力は、乗算器211に入力され、利得αが乗算される。前記乗算器211の出力は、加算器212に入力され、乗算器214の出力と加算される。212の加算結果はフィルタ手段210の出力としてホールド手段220に入力される。さらに、フィルタ手段210の出力は、遅延器213に入力され、一定の遅延時間Tだけ遅延された後、乗算器214に入力され、利得1−αが乗算される。
再び図1において、フィルタ210の出力は、ホールド手段220へ入力される。ホールド手段220ではフィルタリング処理を行い、フィルタ210の出力を図示しない制御器から送信される制御信号に基づきホールドして、フィルタ210の出力の変動を抑える処理を行う。
次にホールド手段220のホールド処理方法について説明する。
まず、アンテナ10または11に送信された送信信号として図4(a)に示すようTDMAのようなバースト信号を想定する。バースト先頭部分では信号レベルが急激に立ち上がるため、フィルタ手段210の出力は、図4(b)に示すような立ち上がり部分で大きく過渡応答が起こったものとなる。これは、バースト部分の信号レベルの急激な立ち上がりに応じて、フィルタ出力の目標値まで素早く追随した出力を得るためには、フィルタ手段210の時定数を大きくできないことによる。その結果、図4(b)に示すように、フィルタ手段210の出力はバースト立ち上がり後も振動を繰り返し一定値とならない。この場合、フィルタ出力が振動することとなり、正規化処理した重み付け用信号には振動成分が存在することとなり、重み付け処理手段300、310の出力を復調手段400で復調する際に信号が歪み特性が劣化する。
そこで、図4(c)に示されるように、ホールド手段220では入力された上記の制御信号に基づき、フィルタ210の出力を、例えばバースト先頭位置からある一定時間経過後にホールドすることで固定する(基準値生成ステップ)。前記ホールド手段220のホールド出力は、全ブランチに共通する包絡線信号を正規化するための正規化基準信号として正規化手段140、141に入力される。
このホールド手段220がフィルタ210の出力をホールドするタイミング(所定のタイミング)は、例えばこのダイバーシチ受信磯が端末装置に適用されている場合は、まずバースト間隔より短い間隔で繰り返しサンプリングを行い、既知系列を捕捉することによりバーストのタイミングを特定してその時の値でホールドし、次のバーストに対してはバーストタイミングが特定されているのでバースト先頭から所定時間経過後の値でホールドするという方法が適用可能である。
またこのダイバーシチ受信機が基地局に適用されている場合は、バーストタイミングが分かっているので、バースト先頭から所定時間経過後の値でホールドするという方法が適用可能である。
さらにアンテナ10または11に送信された送信信号が連続信号の場合は、所定の時間間隔でフィルタ210の出力をホールドすればよい。
正規化手段140、141では、ホールド手段220の出力に基づき、包絡線検出手段110、111の出力を正規化し、包絡線レベルのダイナミックレンジの削減を図る(正規化ステップ)。正規化手段140、141により正規化された包絡線レベルは、重み付け処理手段300、301に入力される。なお、前記ホールド出力には、目標値(受信電力に応じた理想的な収束値)からのずれ量が残存するが、目標値のレベルに対するずれ量の大きさは十分に小さいため、正規化による重み付け処理の利得制御量のダイナミックレンジ削減効果は十分にある。また、ホールド出力は全ブランチに共通する正規化するための正規化信号として利用されるため、各ブランチ間の包絡線レベル差は保存されている。すなわち、最大比合成等に必要となる包絡線レベルに関する情報は保存されている。
重み付け処理手段300、301では正規化手段140、141により正規化された包絡線レベル(正規化包絡線レベル)に応じて移相手段130、131の出力(処理後受信信号)に対して重み付けが行われる(重み付け処理ステップ)。即ち、ブランチ毎の正規化された包絡線レベルに基づき、正規化された包絡線レベルが大きいブランチほど合成時の寄与が大きく、逆に、包絡線レベルが小さいブランチほど合成時の寄与が小さくなるように重み付けが行われる。上記重み付け処理手段300、301の出力(重み付き受信信号)は、復調手段400に対して復調手段入力信号として出力され、合成がされた後、検波が行われて復調信号が出力される(復調ステップ)。検波方式の例としては同期検波、遅延検波等がある。
以上のように本実施の形態においては、フェージングの発生した伝送路では、受信信号の包絡線レベルが大きく(例えば50dB以上に亘って)変動する場合でも最大電力のブランチの信号レベルを選択し、フィルタリングした結果により各ブランチの信号を正規化することで、重み付け処理用の利得制御に広いダイナミックレンジを必要としないダイバーシチ受信機を得ることができる。
移動体通信システムにおいては、受信信号レベルが通信環境により大きく変動するので、一定の通信環境における受信信号レベルの変動に加えて、通信環境の変化による受信信号レベルの変動を考慮しなければならず、幅広い通信環境に対応するためには利得制御のために大きなダイナミックレンジを設定しておく必要があった。この実施の形態によれば、上記説明のような正規化基準信号により受信信号の包絡線レベルを正規化するので、通信環境の変化による受信信号レベルの変動の影響を軽減するこどが可能となり、利得制御のためのダイナミックレンジを小さくすることが可能となる。この効果は他の実施の形態によっても同様に奏されるものである。
さらに、送信信号がTDMAのようなバースト信号であっても、フィルタの出力をバースト先頭位置からある一定時間経過後にホールドした信号に基づき、各ブランチの信号を正規化することで重み付け処理時の出力に歪みの発生がでないようにすることが可能なダイバーシチ受信機を得ることができる。
なお上記位相検出手段120と移相手段130、および位相検出手段121と移相手段131とがそれぞれこの発明における受信信号処理手段を形成し、その動作が受信信号処理ステップを形成する。また移相手段130、131の出力が処理後受信信号に該当する。
また上記最大値選択手段200、フィルタ手段210、ホールド手段220のうち少なくとも最大値選択手段200とホールド手段220からこの発明における基準値生成手段が構成される。またこの基準値生成手段あるいは上記ホールド手段220の出力が正規化基準信号であり、その値が正規化基準値である。
また上記最大値選択手段200、上記フィルタ手段210、ホールド手段220の動作のうち少なくとも最大値選択手段200とホールド手段220の動作からこの発明の基準値生成ステップが構成される。
さらにこの発明においては、上記帯域制限フィルタ100の出力および移相手段13の出力も便宜上受信信号と呼ぶことがあり、また上記フィルタ手段210の出力も便宜上最大包絡線レベルと呼ぶことがある。
なお上記実施の形態では、正規化基準値を生成するために最大値選択手段200により各包絡線レベルの最大値を求める例を示したが、最大値選択手段200を最小値選択手段に置き換え、各包絡線レベルの最小値を求め、この最小包絡線レベルに上記実施の形態と同様の処理を行い、正規化基準値を求めてもよい。
さらに複数の包絡線レベルを使用せずに、1つの包絡線レベルの所定時間内における平均値を正規化基準値としてもよい。この場合は図1において最大値選択手段200、フィルタ手段210、ホールド手段220は「平均値算出手段」と置換し、包絡線レベル検出手段110、111の出力の一方のみをこの平均値算出手段に入力すればよい。
さらに1つの包絡線レベルの代わりに1つの受信信号の所定時間内における平均値を正規化基準値としてもよく、この場合は上記「平均値算出手段」へは帯域制限フィルタ100、101の出力の一方のみを入力すればよい。
正規化基準値の生成法は上記に限られるものではなく、正規化基準値は少なくとも1つの受信信号に基づいて生成されるもの(少なくとも1つの受信信号に由来するもの)であれば適宜選択可能である。
実施の形態2.
本実施の形態は、実施の形態1の最大値選択手段、フィルタ手段、ホールド手段を適用した実施の形態1とは異なる検波後合成を行うダイバーシチ受信機を示すものである。
図5に本実施の形態におけるダイバーシチ受信機の構成を示す。
図5において、10、11はアンテナ、100、101は帯域制限フィルタ、110、111は包絡線検出手段、120、121は、位相検出手段、132、133は位相振幅変換手段、140、141は正規化手段、200は最大値選択手段、210はフィルタ手段、220はホールド手段、300、301は重み付け処理手段、400は復調手段である。
以下、図5を用いて実施の形態1とは異なる本実施の形態によるダイバーシチ受信機の動作を説明する。
図5において、アンテナ10、11が受信した受信信号を帯域制限フィルタ100、101に出力し、雑音電力を低減するためのフィルタ処理が行われる。上記帯域制限フィルタ100、101の出力は、包絡線検出手段110、111に入力され、各ブランチの受信信号の包絡線レベルが検出される。
また、上記帯域制限後の受信信号は位相検出手段120、121にも出力し、位相検出手段120、121では各ブランチの受信信号から位相を検出して、位相振幅変換手段132、133に出力する。上記位相振幅変換手段132、133では、上記検出した位相をもとに、位相を予め定めた一定の振幅を有する同相成分・直交成分の信号に変換して、重み付け処理手段300、301に出力する。
この位相検出手段120と移相振幅変換手段132、および位相検出手段121と移相振幅変換手段133とがそれぞれこの発明における受信信号処理手段を形成し、移相振幅変換手段132、133の出力が処理後受信信号に該当する。
重み付け処理手段300、301では実施の形態1と同様に正規化手段140、141により正規化された包絡線レベルに比例した重み付けが行われる。即ち、ブランチ毎の正規化された包絡線レベルに基づき、正規化された包絡線レベルが大きいブランチほど合成時の寄与が大きく、逆に、包絡線レベルが小さいブランチほど合成時の寄与が小さくなるように位相振幅変換手段132、133の出力に対して重み付けが行われる。上記重み付け処理手段300、301の出力は、復調手段400に出力され、各ブランチの位相を同相化するために遅延検波あるいは同期検波が行われ、前記検波後の信号を合成した後、復調結果が出力される。
以上のように本実施の形態においては、フェージングの発生した伝送路では、受信信号の包絡線レベルが大きく変動する場合でも最大電力のブランチの信号レベルを選択し、フィルタリングした結果により各ブランチの信号を正規化することで、重み付け処理用の利得制御に広いダイナミックレンジを必要としない、検波後に受信信号の合成を行うダイバーシチ受信機を得ることができる。
実施の形態3.
本実施の形態は、実施の形態2に周波数偏差補償手段と帯域補償フィルタ手段を付加した実施の形態2とは異なる検波後合成を行うダイバーシチ受信機を示すものである。
図6に本実施の形態におけるダイバーシチ受信機の構成を示す。
図6において、10、11はアンテナ、100、101は帯域制限フィルタ、110、111は包絡線検出手段、120、121は、位相検出手段、132、133は位相振幅変換手段、140、141は正規化手段、200は最大値選択手段、210はフィルタ手段、220はホールド手段、300、301は重み付け処理手段、310は周波数偏差補償手段、400は復調手段、410は周波数偏差推定手段、420、421は複素乗算手段、430、431は帯域補償フィルタである。
図7に本実施の形態におけるダイバーシチ受信機の周波数偏差推定手段410の構成を示す。
図7において、411、412は遅延器、413、414は複素共役算出手段、415、416は複素乗算手段、417は加算器、418はフィルタ手段である。
図8に本実施の形態における理想フィルタ(例えばルートナイキストフィルタなど)、帯域制限フィルタおよび帯域補償フィルタの周波数対利得の特性の一例を示す。
図8において、440は理想フィルタの周波数対利得の特性である。441は帯域制限フィルタの周波数対利得の特性である。442は帯域補償フィルタの周波数対利得の特性である。帯域補償フィルタの周波数対利得の特性442は、帯域制限フィルタ100あるいは101と帯域補償フィルタ430あるいは431を直列接続したときの周波数対利得の特性が理想フィルタの周波数対利得の特性となるように設定されるものである。
以下、図6、図7、図8を用いて実施の形態2とは異なる部分に関する動作のみを説明する。
重み付け処理手段300、301の出力は、周波数偏差推定手段410に入力され、周波数偏差の推定が行われる。ここで、図7を用いて、周波数偏差推定手段410の動作を説明する。
重み付け処理手段300、301から出力される各ブランチからの信号(重み付き受信信号)は、それぞれ周波数偏差が含まれており、帯域補償フィルタを通す前に、周波数偏差を補償(除去または軽減)しておかないと、帯域補償フィルタの機能を十分に発揮させることが困難となる。そこで、まず、周波数偏差推定手段に入力された信号に対して、ブランチ毎の周波数偏差の検出を行い、フィルタにより雑音分を除去して周波数偏差の推定を行う。
まず、1ブランチ目を例に周波数偏差の検出方法について説明する。
遅延器411により予め定められた遅延分だけ遅延(例えば1シンボル分の遅延)されたブランチの信号は、複素共役算出手段413で複素共役値が算出されて、複素乗算手段415に入力される。複素乗算手段415、416の出力は、各ブランチの周波数偏差の検出結果(個別周波数偏差信号)である。複素乗算手段415、416の出力は、加算器417に入力され、複数のブランチ分の合成処理が行われ、周波数偏差検出結果に関する信号の信号対雑音電力が高められる。加算器417の出力はフィルタ418に入力される。フィルタ418では、入力された周波数偏差検出結果に対して、フィルタリング処理が施され、雑音成分が抑圧された周波数偏差補償値推定結果(周波数偏差補償値推定信号)が得られる。周波数偏差補償値推定結果は、複素乗算手段420、421に入力され、重み付け処理手段300、301の出力と複素乗算することで、周波数偏差が補償されたブランチ毎の信号(周波数偏差補償後重み付き受信信号)が出力される。
ブランチ毎に得られる複素乗算手段420、421の出力は、それぞれ、帯域補償フィルタ430、431に入力され、理想フィルタの周波数対利得の特性に近づくように、補償処理が行われる。補償処理の一例として、図8(b)の特性を有するようにFIRフィルタのタップ係数を設定することにより実現が可能である。帯域補償フィルタ430、431の出力は、復調手段400に入力される。復調手段400では各ブランチの位相を同相化するために遅延検波あるいは同期検波が行われ、前記検波後の信号を合成した後、復調結果が出力される。
上記遅延器411、複素共役算出手段413、複素乗算手段415によりこの発明における周波数偏差検出手段が形成され、加算器417とフィルタ418によりこの発明における合成手段が形成される。また複素乗算手段420がこの発明における周波数偏差補償演算手段である。
またこの発明においては上記帯域補償フィルタ430、431の出力も便宜上周波数偏差補償後重み付き受信信号と呼ぶことがある。
以上のように本実施の形態においては、フェージングの発生した伝送路では、受信信号の包絡線レベルが大きく変動する場合でも最大電力のブランチの信号レベルを選択し、フィルタリングした結果により各ブランチの信号を正規化することで、重み付け処理用の利得制御に広いダイナミックレンジを必要としない、検波後に受信信号の合成を行うダイバーシチ受信機を得ることができる。
以上のように本実施の形態においては、ダイバーシチ受信時に周波数オフセットが存在する場合に、ブランチ毎の周波数偏差を補償する際、全ブランチの信号を用いて周波数偏差を推定し、その推定結果により、ブランチ毎に周波数偏差を補償することにより、良好なデータ復調が行えるダイバーシチ受信機を得ることができる。
さらに、帯域制限用フィルタとして、アナログフィルタを用いた場合、ダイバーシチのブランチごとにフィルタの周波数特性が異なり、理想的な整合のとれたフィルタとならないため、後段にブランチ毎の帯域補償用フィルタ(帯域制限フィルタ100と共用することによりほぼ理想フィルタを形成するフィルタ)を配置することで、理想フィルタとほぼ同等の良好なデータ復調が行えるダイバーシチ受信機を得ることができる。
すなわち帯域制限フィルタ100と帯域補償用フイルタ430は組み合わせた特性が理想フィルタとなるように(理想フィルタに近づくように)動作する。
なお上記帯域補償用フィルタとしてデジタルフィルタを使用すれば一層特性が向上する。
実施の形態4.
本実施の形態は、実施の形態3における復調手段の構成および動作が異なる検波後合成を行うダイバーシチ受信機を示すものである。その他の構成および動作は実施の形態3と同一であるため、同一の部分に関しては説明を省略する。
図9に本実施の形態におけるダイバーシチ受信機の復調手段400の構成を示す。図9において、401はシリアル/パラレル変換手段、402は遅延検波手段、403は同期検波手段であり、404は選択信号により検波方式を選択する選択手段である。
図6の帯域補償フィルタ430、431から出力された各ブランチの信号は、図9の構成を有する復調手段400に入力される。復調手段400では、まず、各ブランチからの信号は、シリアル/パラレル変換手段401においてそれぞれ、シリアル/パラレル変換され、遅延検波手段402、同期検波手段403に入力される。前記遅延検波手段402、同期検波手段403では、それぞれ、各ブランチの信号を検波した後、ブランチ合成を行うことで検波後合成を実現する。
ここで、時間分割多元接続(TDMA)のようなバースト信号の場合には、バースト先頭で前段の周波数偏差補償値推定手段410のフィルタにおいて引込み途中であり、十分に周波数推定が行えない場合には、周波数偏差が残留している可能性がある。そこで、周波数偏差が残留している場合には、周波数偏差に強い遅延検波を用い、反対に周波数偏差推定が十分に行える程度に時間が経過しているときには同期検波を用いるよう、選択手段404において検波方式の選択を行う。このように遅延検波と同期検波の選択は、バースト信号を受信してから検波開始までの経過時間に基づいて行う。
例えば周波数偏差補償値推定手段410の時定数と検波開始時におけるバースト先頭位置からの経過時間との関係から決定し、例えば
バースト先頭からの経過時間/周波数偏差補償値推定手段410の時定数=X
で決定されるXの値が所定値以下なら遅延検波、Xが所定値を超えているなら同期検波を用いるようにすればよい。
この選択結果に対応して、図示しない制御回路より出力される選択信号が選択手段404に入力される。
以上のように本実施の形態においては、時間分割多元接続(TDMA)のようなバースト信号の場合に、バースト先頭で十分な周波数推定および周波数補償が行えないときには、周波数偏差に強い遅延検波を用い、周波数偏差補償が十分に行える場合には同期検波を用いることにより、データ復調特性の劣化を抑えた良好な特性が得られるダイバーシチ受信機を得ることができる。
また、前述の実施の形態3、実施の形態4では、2ブランチのダイバーシチ受信機に関する構成および動作について説明を行っているが、図10に示すような3ブランチ以上のダイバーシチ受信機にも適用することが可能である。本実施の形態による各構成要素およびその動作は実施の形態3および実施の形態4と同一であるため、説明を省略する。
また実施の形態1として説明した図1または実施の形態2として説明した図5または背景技術として説明した図11のそれぞれの重み付け処理手段300、301の出力を、実施の形態3において説明した周波数偏差補償手段310への入力とし、帯域補償フィルタ430、431および復調手段400で実施の形態3と同様の処理を行えば、理想フィルタと同等の良好なデータ復調が行うことが可能であり、さらにこれらの場合、復調手段400の構成を上記実施の形態4で説明したような構成とすればバースト信号に対して、データ復調特性の劣化を抑えた良好な特性が得られるダイバーシチ受信機を得ることができる。
本発明は、受信信号レベルが変動する無線通信等の通信システムに適用できる。
Claims (11)
- 複数のアンテナによる受信信号から復調信号を得るダイバーシチ受信機であって、
包絡線レベル検出手段と、基準値生成手段と、正規化手段と、重み付け処理手段と、復調手段とを備え、
包絡線レベル検出手段は、
各アンテナの受信信号からそれぞれの包絡線レベルを検出し、
基準値生成手段は、
上記各包絡線レベルを正規化するための基準値である正規化基準値を上記各受信信号の少なくとも1つに基づいて生成し、
正規化手段は、
上記各包絡線レベルを上記正規化基準値により正規化してそれぞれ正規化包絡線レベルとして出力し、
重み付け処理手段は、
上記正規化包絡線レベルに基づいて該正規化包絡線レベルに対応する受信信号に重み付けを行いそれぞれ重み付き受信信号として出力し、
復調手段は、
復調手段入力信号を合成して復調信号を出力する復調手段であって、上記各重み付き受信信号を復調手段入力信号とする
ことを特徴とするダイバーシチ受信機。 - 上記基準値生成手段は、
上記各包絡線レベルの内の最大値を選択して最大包絡線レベルとして出力する最大値選択手段と、
上記最大包絡線レベルを所定のタイミングでホールドすることにより正規化基準値とするホールド手段
とを備えることを特徴とする請求の範囲第1項に記載のダイバーシチ受信機。 - 上記各受信信号の少なくとも移相を補償してそれぞれ処理後受信信号として出力する受信信号処理手段を備え、
上記重み付け処理手段は、
上記正規化包絡線レベルに基づいて該正規化包絡線レベルに対応する処理後受信信号に重み付けを行いそれぞれ重み付き受信信号として出力する
ことを特徴とする請求の範囲第1項に記載のダイバーシチ受信機。 - 上記受信信号処理手段は、
上記受信信号を入力され、入力された各受信信号の位相を検出して位相信号として出力する位相検出手段と、
上記受信信号と上記位相信号を入力され、入力された位相信号に基づき該位相信号に対応する各受信信号の位相を所定の位相に合わせて処理後受信信号として出力する移相手段
とをそなえることを特徴とする請求の範囲第3項に記載のダイバーシチ受信機。 - 上記受信信号処理手段は、
上記受信信号を入力され、入力された各受信信号の位相を検出して位相信号として出力する位相検出手段と、
上記位相信号を入力され、該位相信号の位相と振幅を所定値に合わせて生成した位相振幅変換後受信信号を処理後受信信号として出力する位相振幅変換手段
とを備えることを特徴とする請求の範囲第3項に記載のダイバーシチ受信機。 - 上記各重み付き受信信号の周波数偏差を補償して生成した周波数偏差補償後重み付き受信信号を出力する周波数偏差補償手段をさら備え、
上記復調手段入力信号は周波数偏差補償後重み付き受信信号である
ことを特徴とする請求の範囲第1項に記載のダイバーシチ受信機。 - 上記各アンテナの受信信号の帯域を制限する帯域制限フィルタであって、その出力が上記包絡線レベル検出手段と上記受信信号処理手段に入力される帯域制限フィルタと、
上記帯域制限フィルタと組み合わせた特性が理想フィルタとなるように動作する帯域補償フィルタであって、入力を上記周波数偏差補償後重み付き受信信号とし、出力を上記復調手段入力信号とする帯域補償フィルタ
とをさらに備えたことを特徴とする請求の範囲第6項に記載のダイバーシチ受信機。 - 複数のアンテナによる受信信号を合成して復調信号を得るダイバーシチ受信機において、
上記各アンテナの受信信号の帯域を制限する帯域制限フィルタと、
上記帯域制限フィルタ出力を入力され、該入力された帯域制限フィルタ出力の包絡線レベルを検出する包絡線レベル検出手段と、
上記帯域制限フィルタ出力を入力され、該入力された帯域制限フィルタ出力の少なくとも移相を補償してそれぞれ処理後受信信号として出力する受信信号処理手段と、
上記各包絡線レベルに基づいて上記処理後受信信号に重み付けを行いそれぞれ重み付き受信信号として出力する重み付け処理手段と
上記各重み付き受信信号を入力され、該重み付き受信信号の所定周波数からの周波数偏差を補償し、それぞれ周波数偏差補償後重み付き受信信号として出力する周波数偏差補償手段と、
上記各周波数偏差補償後重み付き受信信号を入力され、上記帯域制限フィルタと組み合わせた特性が理想フィルタとなるように動作する帯域補償フィルタと、
上記各帯域補償フィルタ出力を合成して復調信号を得る復調手段
とを備えることを特徴とするダイバーシチ受信機。 - 上記周波数偏差補償手段は、
入力された上記各重み付き受信信号の周波数偏差を検出しそれぞれを個別周波数偏差信号として出力する周波数偏差検出手段と、
上記各個別周波数偏差信号を合成し周波数偏差補償値推定信号として出力する合成手段と、
上記周波数偏差補償値推定信号に基づいて上記重み付き受信信号の周波数偏差を補償して各周波数偏差補償後重み付き受信信号を生成する周波数偏差補償演算手段
を備えることを特徴とする請求の範囲第6項または第8項に記載のダイバーシチ受信機。 - 上記復調手段は、
各上記復調手段入力信号をそれぞれ同期検波した後合成する同期検波手段と、各上記復調手段入力信号をそれぞれ遅延検波した後合成する遅延検波手段とを備え、
上記受信信号がバースト信号である場合、該バースト信号の受信開始から検波開始時までの経過時間に基づいて、上記同期検波手段と上記遅延検波手段とを選択して使用する
ことを特徴とする請求の範囲第9項に記載のダイバーシチ受信機。 - 複数のアンテナによる受信信号から復調信号を得るダイバーシチ受信方法であって、
各アンテナの受信信号の包絡線レベルを検出する包絡線レベル検出ステップと、
上記各包絡線レベルを正規化するための基準値である正規化基準値を上記各包絡線レベルから生成する基準値生成ステップと、
上記各包絡線レベルを上記正規化基準値により正規化してそれぞれ正規化包絡線レベルとする正規化ステップ
上記正規化包絡線レベルに基づいて該正規化包絡線レベルに対応する各受信信号に重み付けを行いそれぞれ重み付き受信信号とする重み付け処理ステップと、
上記各重み付き受信信号を合成して復調信号を得る復調ステップと、
とを備えることを特徴とするダイバーシチ受信方法。
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