JP2006148854A - マルチキャリア受信機及び遅延補正機能付き送信機 - Google Patents

マルチキャリア受信機及び遅延補正機能付き送信機 Download PDF

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Abstract

【課題】 アナログ回路におけるキャリア間遅延時間偏差を低コストに補償する。
【解決手段】 N個のキャリア周波数を受信するマルチキャリア受信機において、キャリア毎に受信信号をサンプルレートfsでアナログ−デジタル変換するN個のA/D変換器106と、該N個のA/D変換器の出力を受けて、夫々をデジタル直交検波するN個の直交検波器107と、N個の直交検波器の出力の所望帯域のみ通過させる2N個のLPF108と、各キャリアの該マルチキャリア受信機内部での処理遅延時間偏差を非整数遅延フィルタを用いて1/fs未満の時間単位で補正するN個の遅延時間補正手段、とを備える。遅延時間補正手段は例えば、fsで動作しM/fsの遅延を発生させるM段シフトレジスタと、fsで動作し偶数個のタップ係数を有してM/fsと0.5/fs異なる遅延を発生させる非整数遅延フィルタとを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、マルチキャリア受信機及び遅延補正機能付き送信機に係り、特に、マルチキャリアを扱う際に各キャリアの受信部における遅延時間の偏差を抑えるマルチキャリア受信機及び歪解析のための送信・フィードバック間の遅延を補正する遅延補正機能付き送信機に関する。
図15は従来のマルチキャリア受信機の一例を示す構成図である。
同図において、101はDUPlexer(DUP)であり、一端がマルチキャリアを送受信し得るアンテナ(図示せず)に接続され、送信及び受信の周波数の違いを利用してアンテナへの送信信号とアンテナからの受信信号を分離するフィルタを有する。
102は低雑音増幅器(Low Noise Amplifier)であり、受信信号を所望のレベルへ増幅する。
103はBPF(Band Pass Filter)であり、受信に必要な帯域のみを抽出する。
104以降108までは、ある特定キャリア周波数の受信機であり、以後シングルキャリア受信機109と呼ぶ。シングルキャリア受信機109は受信するキャリア数だけ設けられ、BPF103の出力を分配して入力する。
104はミキサであり、無線周波数帯から狭帯域BPF105が通過させる中間周波数まで周波数変換を行なう。
105は狭帯域BPFである。ここでは、SAW(Surface Acoustic Wave)フィルタを想定している。無線機への応用上、減衰量を得る為にカスケードに2段構築する事も珍しくないので、2段構成としている。
106はA/Dコンバータであり、アナログ信号をデジタル信号へ変換する。
107は直交検波器であり、中間周波数信号をベースバンドI/Q信号へデジタル直交検波する。
108はLPFであり、直交検波器107で生じる2倍周波数成分の削除および、帯域制限を実施する。
また、本発明に関連する他の従来技術として、微妙な遅延を実現する非整数遅延(fractional delay)フィルタを無線通信装置に適用したものが知られる(例えば、特許文献1参照)。
図16はW−CDMA(Wideband-Code Division Multiple Access:広帯域符号分割多重アクセス通信)方式などの移動体通信システムでの従来の基地局装置の送信機の構成を示すブロック図である。
同図において、入力されたベースバンド信号はデジタル変調部1001に供給され、このベースバンド信号のI,Q相毎に帯域制限,IF(Intermediate Frequency:中間周波数)へのアップコンバート及びデジタル直交変調の処理がなされ、D/A(デジタル/アナログ)コンバータ1002でアナログのI,Q相に変換される。これらI,Q相は周波数変換部1003に供給され、直交変調されてRF(Radio Frequency:無線周波数)信号にアップコンバートされる。周波数変換部1003の出力信号は電力増幅器1004で電力増幅され、図示しないアンテナから送信される。
図17は図16におけるデジタル変調部1001の一例を示す構成図である。
同図において、デジタル変調部1001は、N個(但し、Nは2以上の整数)のベースバンド信号のI成分が入力されるとすると、N個の帯域制限フィルタ1001a,1001b,……,1001cとN個のアップフィルタ1001d,1001e,……1001fとN個のデジタル直交変調部1001g,1001h,……,1001iとを備えており、ベースバンド信号f1のI成分は帯域制限フィルタ1001aで周波数帯域が所定に制限され、アップフィルタ1001dでサンプリング周波数(サンプルレート)がアップコンバートされ、デジタル直交変調部1001gでデジタル直交変調されることにより、サンプルレートが、例えば、92.16MHzの直交変調されたIF信号が得られる。同様にして、ベースバンド信号f2,……,fN夫々のI成分も、帯域制限フィルタ1001b,……,1001cで周波数帯域が所定に制限され、アップフィルタ1001e,……,1001fでサンプリング周波数(サンプルレート)がアップコンバートされ、デジタル直交変調部1001h,……,1001iでデジタル直交変調されてサンプルレートが、例えば、92.16MHzの直交変調されたIFデジタル信号が得られる。
このようにして得られたN個のI成分の直交変調されたIFデジタル信号は加算器1001jで加算される。これにより、各ベースバンド信号f1〜fNのI成分が直交変調によって合成されたIF信号が得られることになる。このI成分のIF合成信号が、図2におけるD/Aコンバータ1002に供給される。
同様にして、ベースバンド信号f1〜fNのQ成分についても、同様の処理がなされ、デジタル変調部1001からこれらQ成分が直交変調によって合成されたQ成分のIF合成信号が得られ、図2におけるD/Aコンバータ1002に供給される。
図16においては、デジタル変調部1001から出力されるI成分のIF合成信号とQ成分のIF合成信号とが夫々D/Aコンバータ1002でアナログのIF合成信号に変換され、周波数変換部1003でこれらI成分のIF合成信号とQ成分のIF合成信号とが直交変調によって合成され、1チャンネルのRF信号となる。
特開2001/217892号公報
上述したように、1台のマルチキャリア受信機を複数のシングルキャリア受信機109を束ねることによって実現することは、主にA/Dコンバータ106のダイナミックレンジ及びサンプリング周波数の制約に因るもので、至極一般的な受信機構成であり、従来はこの構成で問題は無かった。しかし近年、受信部とベースバンド信号処理部(シングルキャリア受信機109の後段のブロック)とのインタフェースにて、マルチキャリア化する処理、即ち受信処理した複数のキャリアを再び1本に集約してベースバンド信号処理部へ伝送する処理において、遅延時間偏差が問題となることが判明した。
通常、CDMA2000方式におけるマルチキャリアモードのようにマルチキャリア通信を行なう受信機では、ベースバンド信号処理部は、各キャリアの伝搬時間は等しいとして動作する。つまり、各キャリア毎の遅延時間偏差を把握しない。もし、この仮定がなく、遅延時間偏差が変動するものとすると、ベースバンド処理部は、マルチキャリア通信を行っている任意のチャネルでキャリア間の遅延時間偏差をDLLなどにより常時把握し、各キャリアの遅延時間偏差を補正するような複雑な処理を行わなければならない。このような処理を行なうにしても、ベースバンド処理部とのインタフェースは、低価格化及び小型化のため、可能な限り低速なサンプリング周波数で実現されるのが通常であり、低下されたサンプリング周波数では時間分解能が足らず、複雑な信号処理(interpolation等)により高いサンプリング周波数に戻してから補正するため、構成が効率的ではなくなる。このため、マルチキャリア受信機側の遅延時間偏差が所定の範囲に収まるように規定されることになった。
しかし、アナログ部品は一般に、部品個々のばらつきや温度変化により必ず遅延偏差を持つ。特に、DUP101、BPF103、狭帯域BPF105のようなフィルタ部品の遅延が大きく、その偏差も大きい。CDMA2000受信機で使用するデバイスの遅延時間偏差を一例として挙げると、DUP101では、±50nsec、狭帯域BPF105のSAWフィルタでは、+60nsec/−50nsec(2段構成時)となっており、最悪想定遅延偏差は、+110nsec/−100nsecとなる。これは、CPRI(Common Public Radio Interface)と呼ばれる、送受信機能を備えた送信増幅装置のインタフェース世界規格準拠の規定値(±102nsec @cdma2000)を越える可能性がある。
したがって、従来技術では、各キャリア毎に生じる遅延偏差を低減するために、各アナログ構成部品を高額化・大規模化させて対応していた。例えば、SAWフィルタでは、所望帯域近傍の帯域外減衰量を大きく取ろうとすると遅延偏差も大きくなるので、SAWフィルタ1つ当たりの帯域外減衰量を緩和し、その代わりに多段接続数を増やしていた。しかしこの方法ではSAWフィルタの段数が1増加する度に利得を約10dB損失するので、アンプも追加することになり、これらの部品全ての固体ばらつきや温度変化等を管理しなければならず、部品数が増えたことで量産への対応が困難となる。
本発明の目的は、上述した背景からなされたものであり、アナログ部分の構成を高額化・大規模化させずに、各キャリアの受信部の遅延時間偏差を抑えたマルチキャリア受信機を提供することにある。
また、図16に示す送信部においては、電力増幅器1004により、ここで電力増幅されるRF信号に歪みが発生する。このため、この電力増幅器1004の出力をフィードバックして解析し、その解析結果に基づいてこの歪みを補正することが必要である。
そこで、図16に示すように、電力増幅器1004の出力信号の一部をミキサ1005に供給し、ダウンコンバートしてD/Aコンバータ1002の出力信号と同様のアナログのIF信号に変換し、次いで、A/Dコンバータ1006でデジタル信号に変換してデジタル直交検波部1007で直交検波し、デジタル変調部1001から出力されるI,Q相のIF合成信号を得、これらI,Q相のIF合成信号をフィードバック信号として、デジタル変調部1001から出力される送信信号としてのI,Q相のIF合成信号と対比することにより、電力増幅器1004による歪みを検出し、この検出結果に応じて、電力増幅器1004で発生する歪みを相殺するように、デジタル変調部1001から出力されるI,Q相の送信信号を補正することが考えられる。
しかしながら、このようにして得られるI,Q相のフィードバック信号は、D/Aコンバータ1002や周波数変換部1003,電力増幅器1004,ミキサ1005,A/Dコンバータ1006,デジタル直交検波部1007の処理時間によって遅延されるため、デジタル変調部1001から出力されるI,Q相の送信信号に対してタイミングのずれが生じ、電力増幅器1004の歪みの解析が困難となる。
そこで、I,Q相の送信信号に対するI,Q相のフィードバック信号の遅延量を検出し、検出した遅延量に応じてI,Q相の送信信号とフィードバック信号とのタイミングずれを補正するようにすることにより、電力増幅器1004の歪みの解析が可能となる。この場合、I,Q相の送信信号やフィードバック信号の1サンプルの精度で遅延量を検出するのであれば、インパルス信号を入力ベースバンド信号(もしくは、IF合成信号)としてその応答を解析したり、あるいは、通常の変調波(IF合成信号)を送信信号とし、この送信信号とフィードバック信号との相関を取ることにより、遅延の検出は可能であるが、このように、1サンプルの精度で遅延を検出して遅延量を補正する場合には、高精度の遅延補正を行なうことができず、かかる精度で遅延補償してI,Q相の送信信号とフィードバック信号とを対比し、電力増幅器1004による歪みを検出しても、精度良くかかる歪みを検出することができず、高精度の歪み補正をすることができない。
本発明の他の目的は、かかる問題を解消し、送信信号とそのフィードバック信号との間の遅延量を高精度で検出して、送信信号とそのフィードバック信号との間のタイミングずれを高精度に補正することができるようにした遅延補正機能付き送信機を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、N個(Nは1以上の整数)のキャリア周波数を受信するマルチキャリア受信機であって、キャリア毎に受信信号をサンプルレートfs(例えば、8/Tc)でアナログ−デジタル変換するN個のA/D変換器と、キャリアの夫々の遅延時間をデジタル信号処理にて1/fs(例えば、Tc/8)より小さい時間単位で補正する1〜N個の遅延補正手段とを備えるものである。
また、本発明は、N個(Nは1以上の整数)のキャリア周波数を有する無線通信を行なうマルチキャリア受信機であって、キャリア毎に受信信号をサンプルレートfsでアナログ−デジタル変換するN個のA/D変換器と、該N個のA/D変換器の出力を受けて、夫々をデジタル直交検波するN個の直交検波器と、該N個の直交検波器の出力の低域のみ通過させる2N個のフィルタと、各キャリアの該A/D変換器と該直交検波器の間、もしくは、該直交検波器と該フィルタとの間、もしくは、該フィルタの後段、もしくは、該フィルタの内部に設けられ、各キャリアの該マルチキャリア受信機内部での処理遅延時間偏差を非整数遅延フィルタを用いて1/2fs以下の時間単位で補正するN個の遅延時間補正手段とを備えるものである。
また、上記マルチキャリア受信機の前記遅延時間補正手段は、サンプルレートfsで動作し、M/fsの遅延(Mは0以上の整数)を発生させるシフトレジスタと、偶数個のタップ係数を有してサンプルレートfsで動作し、M/fsと0.5/fs異なる遅延を発生させる非整数遅延フィルタと、前記シフトレジスタと前記非整数遅延フィルタの出力を選択して出力する選択回路とを備えたものである。
上記目的を達成するために、本発明は、複数の入力ベースバンド信号をデジタル変調し、I,Q相の信号を出力するデジタル変調部と、デジタル変調部から出力されるI,Q相の信号をアナログ信号に変換するD/Aコンバータと、D/AコンバータからのI,Q相のアナログ信号を直交変調し、RF帯の信号にアップコンバートする周波数変換部と、周波数変換部の出力信号を電力増幅する電力増幅器とを備え、複数チャンネルの送信を行なう送信機であって、電力増幅器の出力信号をダウンコンバートするミキサと、ミキサの出力信号をデジタル信号に変換するA/Dコンバータと、A/Dコンバータの出力信号を直交検波してI,Q相の信号を出力するデジタル直交検波部と、デジタル変調器から出力されるI,Q信号が送信信号として、かつデジタル直交検波部から出力されるI,Q相の信号がフィードバック信号として、夫々供給され、送信信号とフィードバック信号とのタイミングずれとして、送信信号やフィードバック信号のサンプル時間単位の精度の粗遅延量とサンプル時間よりも短い時間単位の精度の微遅延量とを検出する遅延検出部と、遅延検出部で検出された粗遅延量と微遅延量とで送信信号とフィードバック信号とのタイミングずれを補正する遅延補正部とを設けたものである。
本発明によるマルチキャリア受信機によると、アナログ部品に対する遅延偏差要求精度を下げられるので、アナログ部品の低価格化、小型化が可能になる。
また、本発明による送信機によると、遅延検出部と遅延補正部とを用いることで、本来タイミングがずれた送信信号とフィードバック信号との間のタイミング合わせを高精度に行なうことができ、送信信号とフィードバック信号との間のサンプル毎の比較を行なうための歪み補償アルゴリズムを採用することが可能となる。
以下、本発明の実施形態を図面により説明する。
図1は本発明によるマルチキャリア受信機の第1の実施形態の要部を示す構成図であって、図16とは異なる部分及びその周辺のみ図示すものであり、201はF−LPF(Fractional Low Pass Filter)であって、図16に対応する部分には同一符号をつけて重複する説明を省略する。
同図において、第1の実施形態は、図16に示す構成でのLPF108の次段にF−LPF201を設けたものである。なお、LPF108とF−LPF201を合成して、F−LPF201の役割をLPF108で兼用させることも可能であるが、ここでは、判り易く説明するために、これらの機能を分割して示している。また、F−LPF201としては、機能を満たせるのであれば、HPF,LPF,BPFのいずれでもよい。
図2は本発明によるマルチキャリア受信機の第2の実施形態の要部を示す構成図であって、図16とは異なる部分及びその周辺のみ図示すものであり、202はF−BPF(Fractional Band Pass Filter)であって、図16に対応する部分には同一符号をつけて重複する説明を省略する。
同図において、第1の実施形態は、図16に示す構成でのA/Dコンバータ106と直交検波器107との間にF−BPF202を設けたものである。なお、F−BPF202としては、機能を満たせるのであれば、HPF,LPF,BPFのいずれでもよい。
以下、フィルタによる遅延補正の原理を図3を用いて説明する。
図3は、あるLPF用に設計したインパルス応答を0〜4サンプル分シフトした位置から4サンプル毎に抜き出したものである。つまり、図中Default(デフォルト)と記載されているものは、86個の係数からなる元のインパルス応答である。この86個の中から、4×T+offset量(T=0,1,2,…,21)の時刻に対応する21個の係数を抜き出したものである。抜き出した点を滑らかに結んだ線から明らかなように、offset量に対応して遅延時間が変化することがわかる。BPFで構成する場合も全く同様に、デフォルトの係数を1組求め、そこから必要な時間分解能が得られる単位、つまり上記LPFの例でいう4単位で抜き出す。F−LPF201、F−BPF202などが所謂トランスバーサル型のFIR(Finite Impulse Response)フィルタであれば、抜き出したインパルス応答をそのままタップ係数に設定すればよい。
これにより、各キャリア毎に所望の分解能で、所望の遅延偏差補正を行なう事が可能となる。
図4はCDMA携帯電話インフラにおけるRRU(Remote Radio Unit、前進基地局、張出し基地局ともいう)に適用した本発明によるマルチキャリア受信機の第3の実施形態の要部を示す構成図であって、401,402はシフトレジスタであり、図16,図1に対応する部分には同一符号をつけている。
同図において、この第3の実施形態は、図16及び図1に示す構成でのA/Dコンバータ106と直交検波器107との間にシフトレジスタ401を設け、また、I,Q相夫々のLPF108とF−LPF201との間にシフトレジスタ402を設けたものである。なお、A/Dコンバータ106より前の部分は図16に示す構成と同一である。このように、この第3の実施形態は、シフトレジスタ401とシフトレジスタ402を設けた点で上記第1の実施形態と異なる。
シフトレジスタ401は、段数が可変のシフトレジスタであって、A/Dコンバータ106のサンプルレートである8/Tc(Tcは、元々の信号源のチップ時間、もしくはシンボル時間)の周波数で動作し、Tc/8の単位で遅延時間を調整する。
シフトレジスタ402は、段数が可変のシフトレジスタであって、LPF108の出力レートである2/Tcの周波数で動作し、Tc/2の単位で遅延時間を調整する。後述するように、シフトレジスタ401、402は、どちらか一方のみを具備してもよいし、併用しても構わない。
F−LPF201は、タップ係数を再設定可能なデジタルフィルタであって、シフトレジスタ401もしくはシフトレジスタ402のどちらでも調整できないような小さな遅延時間を調整する。小さな遅延時間を補償するタップ係数の設定法は、図3と同様である。
図4において、シフトレジスタを2つ備えた理由は、一般的に、後段のブロックになるほどサンプリング周波数が低下するため、シフトレジスタ1段当たりの時間分解能が低下するためである。例えば、CPRI準拠の規定値±102nsec@cdma2000はTc/8に相当し、この遅延補正をデジタル処理で行なうために、A/Dコンバータ106にTc/8の時間分解能を有するものを使用するとする。このように、A/Dコンバータ106を8倍オーバーサンプリングで動作させた場合、そのA/Dコンバータ106の出力信号を取り込むシフトレジスタ401では、Tc/8の精度で遅延時間をシフトさせる事が可能となる。その後、直交検波器107で直交ローカル信号(例えば、1,0,−1,0,…と0,1,0,−1,…)と乗算される。LPF108は、例えばポリフェーズ化されたデシメーションフィルタであり、その周波数特性はイメージ除去及び所望の帯域制限を行なうLPF特性である。LPF108を、S/N比を最大にする意味でのいわゆる整合フィルタとしてcdma2000用に実装する場合、その3dB帯域幅は1キャリア分の帯域幅の半分(0.6144MHz)となる。LPF108によりダウンサンプリングが施され、インタフェースレートであるTc/2まで時間分解能が低下する。その結果、シフトレジスタ402の時間分解能はTc/2となる。
シフトレジスタ401は精度が高いので、シフトレジスタ401により全ては実現可能ではあるが、シフト量が大きい、例えば、(11/8)Tcのシフトが必要となった場合は、シフトレジスタ401は、3サンプルシフトさせ、残りの遅延量を、シフトレジスタ402の4サンプルシフトにより実現すると、各シフトレジスタの段数が少なくてすむメリットがある。通常は、シフトレジスタ401にて全てを実現する方が望ましい。
なお、従来技術でも述べたように、遅延量偏差は+だけではなく−の場合もある。その場合には、例えば、シフトレジスタ401が10段のシフトレジスタであれば、デフォルト(つまり、遅延量0)の状態に5段目の出力を対応させ、マイナス/プラスどちらへも対応可能にすればよい。
また、この第3の実施形態のシフトレジスタで実現できる遅延量補正は、あくまで動作クロックに依存し、1クロック時間単位である。なぜならば、図4のブロック全てが共通のクロック(8/Tc)のエッジ(立ち上がりあるいは立ち下がり)に同期しており、例えば、シフトレジスタ401だけクロックの位相を変更しても無意味だからである。もし、1クロック時間以下の遅延量補正が必要な場合には、F−LPF201などにより遅延量補正を行なう。
図5は本発明によるマルチキャリア受信機の第4の実施形態の要部を示す構成図であって、501はシフトレジスタ、502はセレクタ、503はF−BPFであり、図16,図1,図4に対応する部分には同一符号をつけている。
同図において、この第5の実施形態は、図1に示す構成でのA/Dコンバータ106と直交検波器107との間にシフトレジスタ401とシフトレジスタ501とF−BPF503とセレクタ502とを設けたものである。なお、A/Dコンバータ106より前の部分は図16に示す構成と同一である。このように、この第3の実施形態は、実装のために図4に示す第3の実施形態より洗練された実施形態であって、非整数遅延フィルタ(F−BPF503)の挿入位置などが第3の実施形態と異なる。
F−BPF503は、システムが要求する時間分解能の2倍(例えば、51nsec)相当の遅延または進みを発生するデジタルフィルタであって、偶数個からなるタップ係数を1組のみ固定的に備える。
シフトレジスタ501は、F−BPF503のタップ数の半分に相当する固定遅延のシフトレジスタである。例えば、F−BPF503が8タップからなるインパルス応答のBPFの場合、シフトレジスタ501は、4または5段のシフトレジスタとなる。4段に設定すると、F−BPF503通過は+51nsecの補正能力となり、5段に設定すると、F−BPF503通過は、−51nsecの補正能力となる。
これらF−BPF503の出力またはシフトレジスタ501の出力をセレクタ502によって選択すると、システムが要求する分解能の2倍の分解能で遅延量を補正することができる。
シフトレジスタ401の段数及びセレクタ502の選択状態は、各シングルキャリア受信機109(図16)の製造時あるいはメンテナンス時に遅延時間を測定器を用いて計測した結果に基づき決定し、マルチキャリア受信機が備える図示しないCPU(Central Processing Unit:中央処理ユニット)を経由して図示しない不揮発メモリに書き込み、記憶させる。動作時には、その不揮発メモリを読み出して各シングルキャリア受信機109のシフトレジスタ401及びセレクタ502に設定する。これらの作業は全て自動化可能であり、製造コストを大幅に低減することができる。
いま、A/Dコンバータ106が9.8304MHzで動作していたとすると、シフトレジスタ401で補正可能な遅延時間単位は、1/9.8304MHz=102nsecである。従って、ある基準遅延に対し、任意のキャリアの遅延時間を−51〜+51nsecの範囲に収めることができ、最大遅延のキャリアと最小遅延のキャリアの間の遅延時間差は、102nsecとなる。このとき、新たな基準遅延として、最大遅延もしくは最小遅延のキャリアを採用した場合、CPRIの規定に対しぎりぎりになってしまい、アナログ部品の遅延変動を考えると、もはや規格を充足しているとは言えない。規格は余裕を持って満たすのが基本であり、この実施形態では、規格の2倍の分解能(51nsec)で補正を行なう。
図6はこの第4の実施形態のF−BPF503のインパルス応答を示す図である。
同図において、タップ係数が偶数個で、かつ左右対称なので、最大のタップ係数が中心付近に2つ現れる。このインパルス応答をスムージングすると、その2つのサンプル間が最大値となる。最大値になる点が群遅延時間を示しているとみなせるので、サンプル時間間隔の1/2単位の遅延が得られる。F−BPF503は、単なる遅延手段として、周波数特性を持たないシフトレジスタ401と切り替え可能に用いられるので、少なくとも所望周波数帯域内の周波数特性は無視できるほど小さくする。そのようなフィルタは、比較的少ないタップ数で容易に設計でき、例えば、図6は所望周波数帯域を通過させる8タップのBPFとして設計されている。
ここでもう一度、マルチキャリアを想定して遅延偏差を吸収する例を示す。
いま、f1,f2の2キャリア運用状態を想定する。設計基準値に対するDUP101(図16)やSAWフィルタ105(図16)などアナログ部品の遅延偏差の合計が、f1で112nsec、f2で50nsecであったとする。この場合、CPRIの規格では、f1が10nsecオーバーで未達、f2は合格となる。従って、f1を修正する。あるいは、f2を51nsec遅延させた上で、f1,f2共に、シフトレジスタ401の遅延量を減らし(即ち、−102nsec)、規格に合致させる。
[背景技術]で記載したように、実際の部品での最悪想定遅延偏差が+110nsec/−100nsecと規格からわずかに外れるだけであれば、遅延偏差の分散の下側もしくは上側のみを分散の中心方向へ引き込めれば、規格を充足できることが見込める。
図5からシフトレジスタ401を除去した構成(以下、最小構成と呼ぶ)を考えると、最小構成では、半CLK、つまり、51nsec単位の補正を行なう(F−BPF503通過)か、何もしない(シフトレジスタ501通過)かのどちらかしか選択できない。しかし、F−BPF503などはf1,f2夫々に存在する回路であるから、f1に対しては、BPFを通過させて51nsecの補正を行ない、f2に対しては、シフトレジスタを選択し何も補正を行なわないようにすれば、f1の遅延偏差は61nsec、f2は50nsecとなり、規格を満たすことが可能となる。
図7は最小構成に好適なF−BPF503及びシフトレジスタ501の構成例である。
同図において、F−BPF503とシフトレジスタ501とは一体に構成されている。また、セレクタ502は、破線で示すように、シフトレジスタ501の4タップ目の出力をオプションとして選択でき、F−BPF503の遅延を基準として−0.5,0,+0.5サンプルの3種類の遅延を選択できる。
以上、4つの実施形態を説明したが、これらの実施形態は本発明の一例に過ぎず、本発明はこれら実施形態の説明の中で具体的に記載された数値,処理順序,実現手段(ハードウェア)に限定されるものではなく、異ならせてもよい。
また、A/Dコンバータ106のサンプリングクロックをインタフェースで規定された時間分解能の少なくとも2倍以上にし、シフトレジスタ401のみをキャリア毎に備えて遅延補正を行なう通常の方法では、LPF108などのダウンサンプリング比が大きくなるため、受信部全体としては、回路規模が増大するのに対し、本発明によれば、回路規模の増大を防ぐことができる。
本発明をセルラー移動通信環境の基地局装置に適用すると、その効果が絶大となる。近年のセルラーシステムでは、基地局から無線部を切り離して遠隔設置する傾向が高まっており、その場合、本発明の適用によって基地局(即ち、ベースバンド信号処理部)の負荷が低減される。従って、本発明を基地局装置の受信機へ適用することによって、インフラコストを削減できる。これは、インフラコストが最終的には、ユーザー負担となる移動通信環境では、大きな効果となる。
また、本発明は、マルチキャリアに関わらず、AAA(Adaptive Array Antenna)やMIMO(Multi Input Multi Output)のように、特定の受信信号を受けるアンテナを複数備え、それに伴い、受信部を複数備えるような受信機にも適用できる。AAAやMIMOでは、従来から位相合成を行なっているが、それと同時に、受信部におけるチープレートのオーダの大きな遅延時間偏差を本発明により補正できる。
図8は本発明による遅延補正機能付き送信機の一実施形態の要部を示す構成図であって、1008は遅延検出部、1009は遅延補正部、1010は歪み検出部、1011はDPD(Digital PreDistorter:デジタルプレディストータ)であり、図17に対応する部分には同一符号をつけている。
同図において、電力増幅器1004で発生する歪みを検出する場合には、デジタル変調部1001に、ベースバンドのI,Q相として、CDMA送信信号が入力される。かかる送信信号は夫々、図17で説明したように、デジタル変調部1001でIF信号に変換され(このIF信号が、この場合、I,Q相の送信信号TXとなる)、DPD1011に供給される。DPD1011では、このI,Q相の送信信号TXに電力増幅器1004で発生する歪み特性とは逆の歪み特性が付加される。D/Aコンバータ1002でアナログのIF信号に変換され、周波数変換部1003で直交変調された1チャンネルのRF信号に変換され、電力増幅器1004で電力増幅される。DPD1011で正しい歪み特性が付加されていると、この歪み特性によって電力増幅器1004で発生する歪みがキャンセルされ、電力増幅器1004からは、歪みのないI,Q相の送信信号が得られることになる。
この電力増幅器1004から出力されるRF信号の一部はミキサ1005に供給されてIF信号に変換され、A/Dコンバータ1006でデジタル信号に変換された後、デジタル直交検波部1007でI,Q相としてのインパルス信号に検波される(これが、この場合、I,Q相のフィードバック信号RXである)。
ここで、デジタル変調部1001から出力されるI,Q相の送信信号TXが遅延検出部1008に供給されるとともに、デジタル直交検波部7から出力されるI,Q相のフィードバック信号RXも遅延検出部1008に供給され、これらI,Q相の送信信号TXに対するフィードバック信号RXの遅延量が検出され、遅延補正部1009において、この検出された遅延量により、例えば、I,Q相のフィードバック信号RXの遅延量が補正されてI,Q相の送信信号TXに対するタイミングずれが補正される。そして、歪み検出部1010において、これらI,Q相の送信信号TXとフィードバック信号RXとで解析処理が行なわれて電力増幅器100によって生じたI,Q相のフィードバック信号RXの歪み成分が検出される。この検出された歪み成分によってDPD1011の歪み特性が設定され、電力増幅器1004で生ずる歪み成分がキャンセルされる。
ここで、遅延検出部1008では、1サンプル時間よりも短い時間単位でI,Q相の送信信号TXに対するI,Q相のフィードバック信号RXの遅延量が検出されるものであり、これにより、高い精度でこれらI,Q相の送信信号TXとフィードバック信号RXのタイミングずれを補正することができ、高い精度でI,Q相のフィードバック信号RXの歪みを検出することができる。従って、情報信号を送信する場合でも、その送信信号TXの電力増幅器1004による歪みを高精度で抑えることができる。
このために、遅延検出部1008では、I,Q相の送信信号TXとフィードバック信号RXとの遅延量の検出として、1サンプル単位での粗遅延検出と1サンプル時間よりも短い時間単位での微遅延検出とが行なわれ、これら粗遅延検出と微遅延検出とで得られた遅延量でもってI,Q相のフィードバック信号RXもしくは送信信号TXの遅延量の補正が行なわれる。これにより、1サンプル単位よりも短い時間単位で高精度にI,Q相の送信信号TXとフィードバック信号RXのタイミングずれを補正され、歪みを高精度に検出することが可能となる。
図9は図8における遅延検出部1008及び遅延補正部1009の一具体例とその周辺部を示す構成図であって、1012,1013はRAM(Random Access Memory)、1014はアドレス生成部、1015は粗遅延検出/補正部、1016はリミッタ、1017はキャリアリークキャンセラ、1018はDSP(Digital Signal Processor)であり、図8に対応する部分には同一符号をつけている。
同図において、デジタル変調部1001(図8)からのI,Q相の送信信号TXはリミッタ1016でピーク電力が抑圧され、DPD1011で電力増幅器1004(図8)とは逆の歪み特性が付加され、キャリアリークキャンセラ1017で後段のD/Aコンバータ1002や周波数変換部1003で発生するI,Q相のアンバランスが補正されてD/Aコンバータ1002に供給される。また、粗遅延検出/補正部1015が主に粗遅延検出及び補正を行ない、DSP1018が微遅延の検出及び補正を行ない、これら2つを併せたものが図8での遅延検出部1008及び遅延補正部1009に相当する。
粗遅延を検出する場合、I,Q相の送信信号TXとして既知のインパルス信号を用い、送信信号TXとフィードバック信号RXとのタイミングずれ(遅延量)を検出する。つまり、通常の送信信号の代わりに、I,Q相の少なくとも一方がインパルス信号からなる送信信号TXは粗遅延検出/補正部1015に供給され、また、デジタル直交検波部1007から出力されるI,Q相のフィードバック信号RXも粗遅延検出/補正部1015に供給される。
粗遅延検出/補正部1015では、RAM1012,1013とアドレス生成部1014などが設けられており、工場生産時あるいはメンテナンス時に粗遅延検出を行なう。遅延量の検出動作を開始する場合には、アドレス生成部1014がRAM1012,1013の書込アドレスを生成開始する。これとともに、デジタル変調部1001(図8)のいずれかのキャリアにI,Q相の少なくとも一方のインパルス信号(アップサンプル後の信号でもよい)が入力され、これによってリミッタ1016から出力されるI,Q相の送信信号TXが、上記のように、DPD1011側に送られるとともに、粗遅延検出/補正部1015にも供給され、I,Q相の送信信号TXの順次のサンプルがRAM1012のアドレス生成部1014で生成される書込アドレスに順に記憶される。また、このとき、アドレス生成部1014は供給されるI,Q相の送信信号TXのレベルをサンプル毎に検出しており、ピークレベルが検出されると、そのピークレベルのI,Q相が記憶されるRAM1012の書込アドレス(以下、ピークアドレスという)を、APTXとして、保持する。
また、デジタル直交検波部1007から出力されるI,Q相のフィードバック信号(インパルス信号)RXも粗遅延検出/補正部1015に供給され、アドレス生成部1014で生成されるRAM1012の書込アドレスと同じ書込アドレスで順次のサンプルがRAM1013に順次記憶される。この場合も、アドレス生成部1014はI,Q相のフィードバック信号RXのレベルを検出しており、そのピークレベルを検出すると、そのピークレベルが記憶されるRAM1013の書込アドレス(ピークアドレス)を、APRXとして、保持する。
図10は図9におけるRAM1012,1013での記憶状態を模式的に示すものであって、同図(a)はRAM1012での送信信号TXのインパルスの記憶状態を、同図(b)はRAM1013でのフィードバック信号RXの記憶状態を夫々示し、横軸はアドレスを縦軸は信号レベルを夫々表わしている。ここで、図示しないが、図10(a),(b)における1アドレス単位は、インパルス信号の1サンプル間隔となる。
図10(a)に示すRAM1012での送信信号TXのピークのアドレスAPTXと同図(b)に示すRAM1013でのフィードバック信号RXのピークのアドレスAPRXとの差、即ち、
ΔAP=APRX−APTX
がサンプル単位での送信信号TXとフィードバック信号RXとのタイミングずれ(遅延量)となる。なお、上記のように、W−CDMA方式において、デジタル変調部1001から出力される送信信号TXのサンプル周波数を92.16MHzとした場合、1サンプルの時間間隔は約10nsecであり、RAM1012,1013での1アドレス間隔はこの約10nsecに相当するものである。なお、ピークレベルの検出は、アドレス生成部ではなく、DSP1018で行なってもよい。
このようにして、所定期間RAM1012でI,Q相の送信信号TXが記憶され、RAM1013にI,Q相のフィードバック信号RXが記憶されると、RAM1012,1013で図10に示すような記憶状態となり、アドレス生成部1014は、読出アドレスを発生し、この読出アドレスでRAM1012,1013の読み出しを行なうが、この場合、RAM1013の読出アドレスとしては、上記のピークアドレスのΔAP分修正して、RAM1012,1013の読出アドレスのピークアドレスを等しくなるようにする。つまり、読出時のRAM1013のピークアドレスAPRX’をAPRX’=APRX−ΔAP=APTXとするものである。このため、RAM1013での読出アドレスARRXは、書込み時のアドレスをAWRXとすると、
RRX=AWRX−ΔAP
となる。かかるアドレスの補正により、RAM1012,1013の読出し時には、RAM1012に記憶されているI,Q相の送信信号TXのピークとRAM1013に記憶されているI,Q相のフィードバック信号RXのピークとが同じタイミングで読み出されることになり、サンプル時間間隔単位でこれら送信信号TXとフィードバック信号RXとの遅延量が補正されたことになる。この遅延量は固定的に記憶され、粗のごの運用中における粗遅延の補正に用いられる。実際には、遅延量の経年変化などにより、変化し得るので、運用中のより高精度な検出が必要である。
そのため、粗遅延検出/補正部1015から出力されるサンプル単位で遅延量が補正されたI,Q相の送信信号TXとフィードバック信号RXとは、DSP1018に供給され、微遅延検出とその補正との処理が行なわれる。
ここで、まず、DSP1018における微遅延検出処理の説明の前に、微検出の原理を図11により説明する。
図11(a)はI,Q相の送信信号TXとI,Q相のフィードバック信号RXの一例であるフィードバック信号RXa(i)のピーク付近の時間波形を概略的に示すものであって、Tsを1サンプル時間間隔とし、上記の粗遅延補正により、フィードバック信号RXa(i)が送信信号TXよりもTs/4の時間だけ進んでいるものとしている。また、●印はRAM1012,1013から読み出されるサンプルデータを示し、説明を簡明にするために、信号TX,RXa(i)はかかるサンプルデータ間も示している。さらに、信号TX,RXは夫々RAM1012,1013から読み出された信号を示している。さらにまた、横軸の……,n−1,n,……は任意のサンプル点を示し、iは信号TX,RXに共通に与えられ、時間とともに増加するサンプル点のインデックス(アドレス生成部1014が生成する読み出しアドレスに相当する)を示している。
図11(b)はフィードバック信号RXa(i)をTs/4だけ遅延した場合を示し、この場合のフィードバック信号RXをRXb(i)としている。このとき、このフィードバック信号RXb(i)を1サンプル時間遅延したフィードバック信号はRXb(i−1)と表わされ、1サンプル時間進めたフィードバック信号はRXb(i+1)と表わされる。この遅延したフィードバック信号RXb(i−1)の送信信号TX(i)と同じサンプル点nでの振幅値(この値はRAM1013上には実在しないが、補間フィルタや後述の微遅延生成LPF1080により、現実的に再現可能であって、これらの値をまとめてデータ値という。以下同様)を○印で示す。同様にして、フィードバック信号RXb(i+1)の送信信号TXのサンプル点nでの振幅値を△印で示す。
この場合、送信信号TXと遅延したフィードバック信号RXbとはタイミングがほぼ一致しており、また、このとき、送信信号TXのサンプル点nでのフィードバック信号RXb(i−1),RXb(i+1)のデータ値はほぼ等しい。
図11(c)はフィードバック信号RXaをTs/2だけ遅延した場合を示し、この場合のフィードバック信号RXをRXcとしている。そして、このフィードバック信号RXc(i)を1サンプル時間遅延したフィードバック信号をRXc(i−1)とし、1サンプル時間進めたフィードバック信号をRXc(i+1)としている。この遅延したフィードバック信号RXc(i−1)の送信信号TXのサンプル点nでのデータ値を○印で示し、フィードバック信号RXcを1サンプル時間進めたフィードバック信号RXc(i+1)の送信信号TXのサンプル点nでのデータ値を△印で示す。
この場合、フィードバック信号RXをTs/2遅延したフィードバック信号RXcは送信信号TXに対してTs/4だけ遅れており、また、このとき、送信信号TXのサンプル点nでのフィードバック信号RXc(i+1),RXc(i−1)のデータ値は異なり、前者の方が絶対値が大きくなっている。
図11(d)はフィードバック信号RXaを、図11(c)とは反対方向に、Ts/2だけ進めた場合を示し、この場合のフィードバック信号RXをRXdとしている。そして、このフィードバック信号RXdを1サンプル時間遅延したフィードバック信号をRXd(i−1)とし、1サンプル時間進めたフィードバック信号をRXd(i+1)としている。このフィードバック信号RXdを1サンプル時間遅延したフィードバック信号RXd(i−1)の送信信号TXのサンプル点nでのデータ値を○印で示し、このフィードバック信号RXdを1サンプル時間進めたフィードバック信号RXd(i+1)の送信信号TXのサンプル点nでのデータ値を△印で示す。
この場合、フィードバック信号RXaをTs/2進めたフィードバック信号RXdは送信信号TXに対して3Ts/4だけ進んでおり、また、このとき、送信信号TXのサンプル点nでのフィードバック信号RXd(i+1),RXd(i−1)のデータ値は異なり、後者の方が絶対値が大きくなっている。
ここで、図11(b)〜(d)から明らかなように、フィードバック信号RXaを1サンプル時間の範囲内で遅延したり、進めたりすることにより、フィードバック信号RXと送信信号TXとのタイミングずれが小さい程、1サンプル時間進めたフィードバック信号RX(i+1),1サンプル時間遅延したフィードバック信号RX(i−1)の送信信号TXのサンプル点nにおけるデータ値の差の絶対値は小さく、差の符号はフィードバック信号RXが送信信号TXよりも進んでいるときに正となる。
なお、インパルス信号としては、ベースバンド信号に限らず、実際には、適当な帯域制限後にIF帯に周波数変換されたIF信号の形で与えた方がよい。その場合、粗遅延測定時において、RAM1023に送信信号を書き込むのではなく、DSP1018により予めIF帯のインパルス信号をRAM1023に書き込んでおき、これを読み出して、送信信号TXとして、DPD1011に与えるようにしてもよい。
このように、フィードバック信号RX(i−1),RX(i+1)の送信信号TXのサンプル点nでのデータ値の相関が最も高くなるように、フィードバック信号RXのタイミングを1サンプル時間間隔以内の時間範囲内で変化させると、そのときのフィードバック信号RXのタイミング調整量がフィードバック信号RXの送信信号TXに対する1サンプル時間間隔以内のタイミングずれ量、即ち、微遅延量となる。勿論、この微遅延量は±の値である。
以上説明したインパルスを用いた微遅延検出法は、簡便で比較的再現性よく、精度が得られるものの、実際にインパルスを無線送信することはできないので、運用中に行なうことができない。
従って、この実施形態では、送信信号TX(i)として、通常の変調波を用い、図11において、送信信号TX(i)とフィードバック信号RX(i)を上記のように遅延したフィードバック信号RX(i−1)との相互相関値、送信信号TX(i)とフィードバック信号RX(i)を上記のように進めたフィードバック信号RX(i+1)との相互相関値を夫々求め、これらの相互相関値が最も近いときのフィードバック信号RXもしくは送信信号TXのタイミング調整量を微遅延量とするものである。
ここでは、送信信号TX(i)やフィードバック信号RX(i)の1サンプルの時間間隔をTsとし、このフィードバック信号RX(i)をN・Ts/Mだけ遅延し(但し、Mは2以上の整数。また、Nは−(M−1)以上で(M−1)以下の整数である。さらに、Nが負のときには、|N|・Ts/Mだけ進めることになる)、さらに、±1サンプル時間遅延し、このように遅延して得られたフィードバック信号RXN(i−1),RXN(i+1)と送信信号TX(i)との上記の相互相関を求めるものとする。
まず、送信信号TX(i)とフィードバック信号RXN(i−1)との相互相関値について説明する。
いま、任意のサンプル点において、
送信信号TX(i)のI相のサンプル点nのデータ値:TXI(i)
送信信号TX(i)のQ相のサンプル点nのデータ値:TXQ(i)
送信信号TX(i)と同じサンプル点nでのフィードバック信号RXN(i−1)のI相のデータ値:RXIN(i−1)
送信信号TX(i)と同じサンプル点nでのフィードバック信号RXN(i−1)のQ相のデータ値:RXQN(i−1)
とする。
そして、送信信号TX(i)とフィードバック信号RXN(i−1)のI,Q相とに関して、
Figure 2006148854
を求める。但し、Σは、i=nからi=n+k−1までのk個のサンプル点について、括弧{ }内の演算結果を加算するものである。これは、k個のサンプル数分にわたり相互相関を取ることを意味している。そして、これらImN,QmNのパワー演算を行ない、送信信号TX(i)とフィードバック信号RXN(i−1)との相互相関値SmN、即ち、
SmN=ImN 2+QmN 2 ……(3)
を求める。
次に、送信信号TX(i)とフィードバック信号RXN(i+1)との相互相関値について説明する。
いま、上記と同様、
送信信号TX(i)のI相のサンプル点nのデータ値:TXI(i)
送信信号TX(i)のQ相のサンプル点nのデータ値:TXQ(i)
として、
送信信号TX(i)と同じサンプル点nでのフィードバック信号RXN(i+1)のI相のデータ値:RXIN(i+1)
送信信号TX(i)と同じサンプル点nでのフィードバック信号RXN(i+1)のQ相のデータ値:RXQN(i+1)
とする。
そして、送信信号TX(i)とフィードバック信号RXN(i−1)のI,Q相とに関して、同様に、
Figure 2006148854
を求める。
そして、これらIpN,QpNのパワー演算を行ない、フィードバック信号RXN(i+1)との相互相関値SpN、即ち、
SpN=IpN 2+QpN 2 ……(6)
を求める。
そして、上記式(3)で求めた相互相関値SmNと上記式(6)で求めた相互相関値SpNとから、送信信号TX(i)とフィードバック信号RX(i)の相互相関値差SN、即ち、
N=SmN−SpN ……(7)
を求める。
かかる相互相関値差SNは、I,Q相のフィードバック信号RXの1サンプル時間内での遅延時間を変化させることにより、任意のN、即ち、−(M−1)Ts/M,−(M−2)Ts/M,……,−2Ts/M,−Ts/M,0,+Ts/M,+2Ts/M,……,+(M−2)Ts/M,+(M−1)Ts/Mの遅延時間に対して求めることができる。つまり、これらの遅延時間毎に式(7)の相互相関値差SNを求める。そして、この相互相関値差SNが最小の値のときには、そのときの遅延量でフィードバック信号RXのタイミングを調整することにより、これら送信信号TXとフィードバック信号RXとが最もタイミングが一致することになる。従って、このときのフィードバック信号RXのタイミング調整量が送信信号TXとフィードバック信号RXとの間の1サンプル時間内の微遅延量となる。
なお、ここでは、フィードバック信号RXをN・Ts/M時間遅延して、さらに、±1サンプル時間遅延することにより、フィードバック信号RXN(i+1),RXN(i−1)を生成し、これと送信信号TX(i)との相関を求めるようにしたが、送信信号TX(i)をこのように遅延して送信信号TXN(i+1),TXN(i−1)を生成し、これとフィードバック信号RX(i)との相関を求めるようにしてもよいし、また、送信信号TX(i)とフィードバック信号RX(i)のいずれか一方をN・Ts/M時間遅延し、他方を±1サンプル時間遅延して、これら遅延信号を用いてこれらの相関を求めるようにしてもよい。また、±1サンプル時間遅延に限らず、1チップ時間の半分を上限として、±複数サンプル時間の遅延を与えるようにしてもよい。
図12は以上のようにして微遅延量を検出する図9におけるDSP1018の一具体例を示すブロック図であって、固定小数点演算のみで実現できるように最適化しており、1020は相互相関検出部、1021は+1遅延部、1022は−1遅延部、1023は+0遅延部、1024〜1026は乗算部、1027〜1029はスライス部、1030〜1035は累積加算部、1036はAGC(自動利得制御)部、1037,1038は二乗加算部、1039は減算部、1040はスライス部、1041は減算部、1042は累積加算部、1050は自己相関検出部、1060は遅延検出制御部、1070はLPFタップ係数選択部、1080は微遅延生成LPFであり、これらにより、いわゆるDLL(Delay Locked Loop)を形成している。
上記の微遅延の検出の説明では、フィードバック信号RXをサンプル時間間隔TsのN/M倍(上記のように、Mは2以上の整数、Nは−(M−1)以上、+(M−1)以下の整数)の時間遅延し、さらに、±1サンプル時間遅延したフィードバック信号RXN(i+1),RXN(i−1)を生成し、これと送信信号TXとから微遅延を検出するものであったが、この具体例では、フィードバック信号RXからこれを±1サンプル時間遅延したフィードバック信号RX(i+1),RX(i−1)を生成し、送信信号TXからこれをサンプル時間間隔TsのN/M倍の時間遅延した送信信号TXNを生成し、これにフィードバック信号RX(i+1),RX(i−1)と送信信号TXNとを用いてTs/M単位の精度で送信信号TXとフィードバック信号RXとのタイミングずれ(遅延時間)を検出するものである。
このために、図12において、RAM1013(図9)から読み出されたI,Q相のフィードバック信号RXは直接相互相関検出部1020に供給されるが、RAM1012(図9)から読み出されたI,Q相の送信信号TXは、微遅延生成LPF1080に供給されてNTs/Mに対応する微遅延が施され、相互相関検出部1020に供給される。この微遅延生成LPF1080の構成は、先のマルチキャリア受信機の実施形態におけるF−LPF201などと同等のタップ数LのFIRフィルタであり、その遅延時間は、遅延検出制御部1060の制御のもとにLPFタップ係数選択部1070で生成された微遅延生成LPF1080のタップ係数に応じて変化する。この微遅延生成LPF1080に設定される遅延時間は、{(N/M)+(L+1)/2}Tsであり、Nを変えることによって遅延時間が変化する。従って、先のΔApは(L+1)/2相当分小さくてよい。
相互相関検出部1020においては、+1遅延部1021でI,Q相のフィードバック信号RXが1サンプル時間Tsだけ遅延されてI,Q相のフィードバックRX(i−1)が生成され、乗算部1024に供給されて微遅延生成LPF1080からのI,Q相の送信信号TXNと上記式(1),(2)での括弧{ }内の複素共役乗算、即ち、
TXIN(i)×RXI(i−1)+TXQN(i)×RXQ(i−1)
が行なわれる。この乗算部1024の2つの演算結果は、スライス部1027を介して、累積加算部1030,1031に供給され、サンプル点毎に得られるかかる乗算結果が累積加算されて上記式(1),(2)の演算結果ImN,QmNが得られる。
ここで、スライス部1027は、かかる演算結果ImN,QmNの累積か産地がレジスタのビット長をオーバーフローしないように、演算値のレベルを固定的に下げるものであり、いま、256(=28)サンプル点について累積加算するものとすると、スライス部1027は8ビットシフトしてこれら演算結果ImN,QmNを1/256倍していることになる。
同様にして、−1遅延部1022でI,Q相のフィードバック信号RXが1サンプル時間Tsだけ進められてI,Q相のフィードバックRX(i−1)が生成され、乗算部1025に供給されて微遅延生成LPF1080からのI,Q相の送信信号TXNと上記式(4),(5の括弧{ }内の複素共役乗算、即ち、
TXQN(i)×RXI(i−1)−TXIN(i)×RXQ(i−1)
が行なわれる。この乗算部1025の2つの演算結果は、スライス部1027と同様のスライス部1028を介して、累積加算部1032,1033に供給され、サンプル点毎に得られるかかる演算結果が累積加算されて上記式(4),(5)の演算結果IpN,QpNが得られる。
さらに、I,Q相のフィードバック信号RXは+0遅延部1023で0サンプル時間遅延され、I,Q相のフイードバック信号RXI(0),RXQ(0)として乗算部1026に供給されて微遅延生成LPF1080からのI,Q相の送信信号TXNと、上記式(1),(2)に対応した次の演算、即ち、
TXIN(i)×RXI(i)+TXQN(i)×RXQ(i) …(8)
TXQN(i)×RXI(i)−TXIN(i)×RXQ(i) …(9)
の演算が行なわれる。この乗算部1026の2つの演算結果は、スライス部1027と同様のスライス部1029を介して、累積加算部1034,1035に供給され、サンプル点毎に得られる式(8),(9)の演算結果が累積加算されて、上記式(1),(2)の演算結果ImN,QmNに相当する演算結果IzN,QzNが得られる。
以上のようにして得られた累積加算値ImN,QmN,IpN,QpN,IzN,QzNはAGC部1036に供給される。AGC部1036では、これら累積加算値のうちの最大値が所定の値以下となるように、夫々の平均値を同じ比率で除算(単なるビットシフトも含む)する。ここで、送信信号TXとフィードバック信号RXとのタイミングずれがTsよりも充分小さければ、上記式(8)の累積加算値IzNの平均値が最大となる。
AGC部1036で処理された累積加算値ImN,QmNは二乗加算部1037に供給され、上記式(3)のパワー演算が行なわれて、電力化相互相関値SmNが得られる。同様にして、AGC部1036で処理された累積加算値IpN,QpNは二乗加算部1038に供給され、上記式(6)のパワー演算が行なわれて、電力化相互相関値SpNが得られる。これら電力化相互相関値SmN,SpNは減算部1039に供給され、上記式(7)の演算が行なわれて、相互相関値差SNが得られる。
なお、送信信号TXの微遅延生成LPF1080による同じ遅延量N・Ts/Mについて、複数回上記の演算が行なわれる。そして、この同じ遅延量N・Ts/Mに対して得られる複数個の相互相関値差SNの平均値をスライス部1040及び累積加算器1042で求める。例えば、同じ遅延量N・Ts/Mに対して8(=23)回上記の演算を行なって8回相互相関値差SNを求めるものとすると、累積加算器1042でこれら8個の相互相関値差SNが累積加算され、スライス部1040で3ビットシフトして、1/8して平均化された相互相関値差SNが得られる。
ここで、かかる構成を備えた自己相関検出部1050の役割について説明する。 製品化する場合、処理時間を考えると、相関サンプル数をなるべく小さくすることが望ましい。しかし、相関サンプル数を小さくすると、相関値に含まれる誤差の割合が大きくなり、特に、細かい時間幅で微遅延を検出しようとしたときには、正しい微遅延の値とははずれた値を検出してしまう。これは、実際には、送信信号TXとフィードバック信号RXとのタイミングが合っていても、相関値算出の精度が悪いため、スライス部1040の出力はゼロとはならないために起こるものである。
しかし、ここで、送信信号TXとフィードバック信号RXとのタイミングを一致させているものであるから、同じサンプルタイミングでフィードバック信号RXの自己相関を行なえば、自己相関検出部1050のスライス部1040の出力も同じ値となる。従って、送信信号TXとフィードバック信号RXとの相互相関値からフィードバック信号RXの自己相関値を差し引けば、相関サンプル数が小さいために発生する誤差を除去可能となる。
このDSP1018は非常に複雑であり、特に、相関(=複素乗算+累積加算)やフィルタリング処理(=積和演算をデータ数×タップ係数分のループ回数繰り返す)を多くの回数繰り返すので、莫大な演算ステップ数を必要とする。このDSP1018でDPD1011やキャリアリークキャンセラ1017(図9)の歪補償係数を更新していくので、微遅延検出処理に時間がかかると、それだけ歪補償が効いてくるスピードの遅くなるので、相関サンプル数は可能な限り小さくした方がよいのである。この実施形態では、上記のように、自己相関検出部1050で検出される自己相関値を、減算部1041により、相互相関検出部1020でのスライス部1040からの相互相関値から差し引くようにした誤差補正機能をもたせることにより、精度を保ったまま、微遅延の検出時間を大幅に短縮するものである。
なお、自己相関検出部1050は、相互相関検出部1020でのスライス部1040までの構成と同一構成をなしている。このために、相互相関検出部1020に対応して同一動作、作用をなす部分には、同一符号をつけている。但し、相互相関検出部1020では、フィードバック信号RXと送信信号TXとの相関値を検出するために、各遅延部1021〜1023にフィードバック信号RXを入力し、各乗算部1024〜1026の入力を微遅延生成LPF1080からの送信信号TXとしたが、自己相関検出部1050では、フィードバック信号RXの自己相関値を検出するために、各遅延部1021〜1023と各乗算部1024〜1026の入力を、ともに、フィードバック信号RXとするものであり、その動作は相互相関検出部1020の動作と同様である。従って、自己相関検出部1050の動作説明は省略する。
相互相関検出部1020において、以上のようにして、平均化された相互相関値差SNが得られると、遅延検出制御部1060がこの相互相関値差SNを取り込み、LPFタップ係数選択部1070を制御し、微遅延生成LPF1080のタップ係数を変化させて通信信号TXの遅延量を、相互相関値差SNの符号に応じて、±Ts/M(1サンプル時間間隔の1/Mの時間)だけ変化させる。そして、新たな遅延量だけ遅延された送信信号TXを用いて、相互相関検出部1020が上記の動作を再開し、相互相関値差SNを求める。
図13は図12における微遅延生成LPF1080のインパルス応答を示す特性図である。
同図において、このLPF1080は、1サンプル周期で動作するタップ数L=11のFIRフィルタとしている。この場合、●印は遅延がない場合の遅延を生成しないときのタップ係数を設定したときのサンプル間隔でのインパルス応答値を示す。これに対し、例えば、1/20サンプル時間の遅延を生ずるようにタップ係数を設定すると、○印で示すサンプル間隔でのインパルス応答値が得られるような特性がこのLPF1080に設定される。この○印による応答特性は●印で示す応答特性よりも1/20サンプル時間間隔だけ遅延されるものであり、これにより、微遅延生成LPF1080を通過する信号はこの1/20サンプル時間遅延する。
LPFタップ係数選択部1070は、M=20として、M倍オーバサンプルのインパルス応答(タップ係数)を記憶している図示しないROMからNに相当するオフセット付きでM個おきにインパルス応答を読み出して、微遅延生成LPF1080に設定する。
遅延検出制御部1060は、現在のNの値を記憶するとともに、そのNの値に基づく相互相関値差SNを取り込み、相互相関値差SNが正のときには、Nを−1し、相互相関値差SNが負のときには、Nを+1して新しいNとし、LPFタップ係数選択部1070に出力する。このとき、もし、NがM−1を超えそうになったら、ΔApを1増加してNからMを減じ、逆に、Nが−(M−1)を下回りそうになったら、ΔApを1減じてNにMを加えるようにしてもよい。
このようにしてタイミングが一致した送信信号TXとフィードバック信号RXとは、図8において、歪み検出部に供給され、これらが比較処理されて歪み成分が検出され、この検出された歪み成分に応じて、DPD1011で歪みをキャンセルする特性及びキャリアリークキャンセラ1017でキャリアリークをキャンセルする特性が設定される。
このようにして、この実施形態では、送信信号TXとフィードバック信号RXとの1サンプル時間間隔単位の粗遅延量と1サンプル時間間隔内の時間間隔単位の微遅延量とを検出し、これら粗遅延量と微遅延量とで送信信号TXとフィードバック信号RXとのタイミングのずれを補正するものであるから、これら送信信号TXとフィードバック信号RXとのタイミング合わせを高精度で行なうことができ、従って、フィードバック信号RXの電力増幅器1004による歪みを高精度に検出することができる。
例えば、一例として、サンプル周波数を92.16MHzとし、1/20サンプル時間単位の精度(この場合、M=20)で微遅延量を検出するものとする場合、1サンプルの時間間隔Tsは1/92.16μsec=約10nsecとなり、粗の1/20の微遅延量を検出するものであるから、フィードバック信号RXの歪みを検出する際には、送信信号TXとフィードバック信号RXとのタイミングずれを約10nsec÷20=約0.5nsec内に抑えることができる。
図14は送信信号TXとフィードバック信号RXとの波形を比較して示すものであって、横軸を時間軸、縦軸を信号レベルとしており、同図(a)は遅延補正前の送信信号TXとフィードバック信号RXとの波形を、同図(b)は上記実施形態によって遅延補正した遅延補正前の送信信号TXとフィードバック信号RXとの波形を夫々示す。
図14(a)において、ここでは、フィードバック信号RXは、送信信号TXに対し、1サンプル時間間隔(約10nsec)以内の約7.5nsec遅延しており、フィードバック信号RXの電力波形も、送信信号TXの電力波形に対し、約7.5nsec遅れている。
これに対し、図12で説明した微遅延の検出補正処理を行なったところ、図14(b)に示すように、約7.5nsecの遅延がほとんどなくなり、送信信号TXとフィードバック信号RXの電力波形がほぼ重なりあって、微遅延を補正することができた。
本発明によるマルチキャリア受信機の第1の実施形態の要部を示す構成図である。 本発明によるマルチキャリア受信機の第2の実施形態の要部を示す構成図である。 図1及び図2におけるフィルタによる遅延補正の原理を説明する図である。 本発明によるマルチキャリア受信機の第3の実施形態の要部を示す構成図である。 本発明によるマルチキャリア受信機の第4の実施形態の要部を示す構成図である。 図5に示す第4の実施形態でのF−BPFのインパルス応答を示す図である。 図5におけるF−BPF503及びシフトレジスタ501の一具体例を示す構成図である。 本発明による遅延補正機能付き送信機の一実施形態の要部を示す構成図である。 図8における遅延検出部及び遅延補正部での粗遅延検出/補正部の一具体例とその周辺部を示す構成図である。 図9におけるRAMでの記憶状態及び粗遅延検出/補正を模式的に示す図である。 図8における遅延検出部での微遅延検出処理の原理の概略を示す図である。 図9におけるDSPの一具体例を示すブロック図である。 図12における遅延生成LPFのインパルス応答を示す特性図である。 図12に示す粗遅延検出/補正部による微遅延補正前後の送信信号TXとフィードバック信号RXとの波形を比較して示す図である。 従来のマルチキャリア受信機の一例を示す構成図である。 W−CDMA方式などの移動体通信システムでの従来の基地局装置の送信機の構成を示すブロック図である。 図16におけるデジタル変調部の一例を示すブロック構成図である。
符号の説明
101 DUP
102 LNA
103 BPF
104 ミキサ
105 SAWフィルタ
106 A/Dコンバータ
107 直交検波部
108 LPF
109 シングルキャリア受信機
201,202 F−BPF
401,402 任意遅延時間シフトレジスタ、
501 固定遅延時間シフトレジスタ、
502 セレクタ、
503 F−BPF
1001 デジタル変調部
1002 D/Aコンバータ
1003 周波数変換部
1004 電力増幅器
1005 ミキサ
1006 A/Dコンバータ
1007 デジタル直交検波部
1008 遅延検出部
1009 遅延補正部
1010 DPD
1011 粗遅延検出/補正部
1012,1013 RAM
1014 アドレス生成部
1015 DSP
1016 リミッタ
1017 キャリアリークキャンセラ
1020 相互相関検出部
1021 +1遅延部
1022 −1遅延部
1023 +0遅延部
1024〜1026 乗算部
1027〜1029 スライス部
1030〜1035 累積加算部
1036 AGC(自動利得制御)部
1037,1038 二乗加算部
1039 減算部
1040 スライス部
1041 減算部
1042 累積加算部
1050 自己相関検出部
1060 遅延検出制御部
1070 LPFタップ係数選択部
1080 微遅延生成LPF

Claims (3)

  1. N個(Nは1以上の整数)のキャリア周波数を受信するマルチキャリア受信機において、
    キャリア毎に受信信号をサンプルレートfsでアナログ−デジタル変換するN個のA/D変換器と、
    キャリアの夫々の遅延時間をデジタル信号処理にて1/fsより小さい時間単位で補正する1〜N個の遅延補正手段と
    を備えるマルチキャリア受信機。
  2. N個(Nは1以上の整数)のキャリア周波数を有する無線通信を行なうマルチキャリア受信機において、
    キャリア毎に受信信号をサンプルレートfsでアナログ−デジタル変換するN個のA/D変換器と、
    該N個のA/D変換器の出力を受けて、夫々をデジタル直交検波するN個の直交検波器と、
    該N個の直交検波器の出力の低域のみ通過させる2N個のフィルタと、
    各キャリアの該A/D変換器と該直交検波器の間、もしくは、該直交検波器と該フィルタとの間、もしくは、該フィルタの後段、もしくは、該フィルタの内部に設けられ、各キャリアの該マルチキャリア受信機内部での処理遅延時間偏差を非整数遅延フィルタを用いて1/2fs以下の時間単位で補正するN個の遅延時間補正手段と
    を備えるマルチキャリア受信機。
  3. 複数の入力ベースバンド信号をデジタル変調し、I,Q相の信号を出力するデジタル変調部と、該デジタル変調部から出力されるI,Q相の信号をアナログ信号に変換するD/Aコンバータと、該D/AコンバータからのI,Q相のアナログ信号を直交変調し、RF帯の信号にアップコンバートする周波数変換部と、該周波数変換部の出力信号を電力増幅する電力増幅器とを備え、複数チャンネルの送信を行なう送信機であって、
    該電極増幅器の出力信号をダウンコンバートするミキサと、
    該ミキサの出力信号をデジタル信号に変換するA/Dコンバータと、
    該A/Dコンバータの出力信号を直交検波してI,Q相の信号を出力するデジタル直交検波部と、
    該デジタル変調器から出力されるI,Q信号が送信信号として、かつ該デジタル直交検波部から出力されるI,Q相の信号がフィードバック信号として、夫々供給され、該送信信号と該フィードバック信号とのタイミングずれとして、該送信信号や該フィードバック信号のサンプル時間単位の精度の粗遅延量と該サンプル時間よりも短い時間単位の精度の微遅延量とを検出する遅延検出部と、
    該遅延検出部で検出された該粗遅延量と該微遅延量とで該送信信号と該フィードバック信号とのタイミングずれを補正する遅延補正部と
    を設けたことを特徴とする遅延補正機能付き送信機。
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