JP4219564B2 - 高速液体クロマトグラフィー用カラム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は高速液体クロマトグラフィー用カラムに係り、特に移動相流速を高めることにより分析効率の向上が図られた高速液体クロマトグラフィー用カラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
高速液体クロマトグラフィー装置は化学物質を分離・定量する化学分析手段として広く使われている。この高速液体クロマトグラフィー装置は、ポンプにより流れる移動相に試料を注入した上でカラムに導入して試料の各成分を分離し、カラムから流出する分離された各成分を検出器で検出することにより試料の成分分析を行なう構成とされている。
【0003】
また、高速液体クロマトグラフィー用カラムとしては、オクタデシルシリル化(ODS)カラムが最も広く使用されている。近年、分析時間を短縮するために、カラム長の短縮や使用するカラム充填剤の粒子の小径化が進んでいる。小粒子径のシリカゲルを用いることでカラムの理論段数は向上し、短いカラム長でも分離を達成することができ、よって分析時間の短縮を行なうことが可能である。また、分析時間は流速に反比例するため、移動相流速を高めることによって分析時間を短縮することが可能である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、移動相流速を高めると流速に比例してカラム圧力が上昇する。また、試料注入時には、一時的に更に高い圧力がカラムにかかる。そのために、高速液体クロマトグラフィー用カラムに内設されているフリットが変形し、論理段数が低下してしまうという問題点が生じた。この問題点について、図12を参照しつつ説明する。
【0005】
図12(A)は、従来の高速液体クロマトグラフィー用カラム1(以下、カラムと略称する)の一例を示す断面図である。特に、図12では、カラム1の試料を注入する側(即ち、試料を含む移動相の流れに対し上流側)を拡大して示している。
【0006】
カラム1は、カラム本体2,エンドフィッティング4,及びフリット5を有している。カラム本体2は、その内部に試料の各成分を分離するためのカラム充填剤6が充填されている。また、エンドフィッティング4はカラム本体2の端部に装着されるものであり、図示しないねじ機構等によりカラム本体2に固定される。このエンドフィッティング4には注入通路7が形成されており、試料は注入通路7を介してカラム本体2内のカラム充填剤6に注入される。
【0007】
フリット5は、枠部5aとフィルタ部5bとにより構成されている。枠部5aは樹脂よりなるリング状の部材であり、その中央にフィルタ部5bが配設されている。フィルタ部5bは焼結フィルタであり、注入される試料に含まれる不要物がカラム充填剤6内に進行するのを防止すると共に、カラム充填剤6がカラム本体2から注入通路7側に入り込むことを防止している。
【0008】
上記構成とされたカラム1において、分析時間の短縮を図るため、試料を含む移動相(以下、これを含試料移動相という)の流速を高めたときのフリット5の動作について、図12(B)を用いて説明する。ここで含試料移動相の流速を高めるとは、具体的には一般の分析における流速が200μl/分であったものを、400μl/分の流速まで高めることをいう。
【0009】
このように含試料移動相の流速を高めると、これに伴いフリット5には高い圧力が印加されるようになる。具体的には、100kgf〜200kgfの圧力がフリット5に印加されるようになる。
【0010】
カラム本体2及びエンドフィッティング4は、ステンレス等の硬質金属により形成されている。これに対し、前記したようにフリット5の枠部5aは樹脂により形成されており、カラム本体2及びエンドフィッティング4よりも高い弾性を有している。また、フィルタ部5bは焼結体(例えば、セラミック)であるため、枠部5aに対して高い硬度を有している。
【0011】
このため、上記のように高流速の含試料移動相がカラム1に注入されると、図12(B)に示されるように、フリット5の枠部5aが弾性変形してしまい、枠部5aとカラム本体2の端面との間に空間部8が形成されてしまう。また、本発明者の実験によれば、この空間部8内にカラム充填剤6が入り込んでしまうことが確認されている。
【0012】
このように、枠部5aが変形し空間部8が形成され、更にこの空間部8内にカラム充填剤6が入り込むと、カラム1に注入された含試料移動相の一部は、図12(B)に矢印Fで示すように、カラム充填剤6が入り込んだ空間部8内にも進行することとなる。これにより、従来のカラム1では、分析時間の短縮を図るため含試料移動相の流速を高めると論理段数の低下が発生する。
【0013】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、試料を含む移動相の流速を高めても理論段数の低減を防止しうる高速液体クロマトグラフィー用カラムを提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために本発明では、次に述べる各手段を講じたことを特徴とするものである。
【0015】
請求項1記載の発明は、
高速液体クロマトグラフィー装置に装着され、試料を含む移動相が注入されることにより該試料の分離処理を行なう構成とされた高速液体クロマトグラフィー用カラムであって、
カラム充填剤が充填されるカラム本体と、
該カラム本体が装着されるエンドフィッティングと、
前記試料に含まれる不要物が前記カラム充填剤に進行するのを防止するフィルタ部と前記カラム本体及び前記フィルタ部よりも高い弾性を有する枠部とで構成されるフリットと、
前記枠部と同じ又はそれより高い弾性を有する単数又は複数のリング状の部材と、
有し、
前記フリット及び前記リング状の部材前記エンドフィッティングと前記カラム本体との間に挟持させ、前記フリットを前記カラム本体の上流側の端面に接するよう配設し、かつ、前記リング状の部材を前記フリットの上流側に配設したことを特徴とするものである。
【0016】
上記発明によれば、試料を含む移動相を高速液体クロマトグラフィー用カラムに注入するときにカラム本体の注入側に印加される圧力(以下、注入時圧力という)は、緩衝手段に先ず印加されて圧力の緩衝が行なわれる。よって、上記試料を含む移動相の注入時において、フリットに印加される圧力は注入時圧力に対して小さくなり、従ってフリットのカラム本体と接する面に変形が発生することを防止することができる。
【0017】
このようにフリットのカラム本体と接する面の変形を防止できることにより、カラム本体とフリットとの境界部分にカラム充填剤が入り込むことを防止できる。これにより、試料を含む移動相は直接カラム本体内のカラム充填剤に注入されるため、高速液体クロマトグラフィー用カラムの理論段数の低下を防止することができる。
【0019】
また、試料を含む移動相の速度が速く、よってリング状部材及びフリットに高圧力(注入時圧力)が印加された場合、この注入時圧力によりフリットよりも高い弾性を有するリング状部材が変形する。
【0020】
この際、注入時圧力はリング状部材が弾性変形することにより緩衝されるため、フリットのカラム本体と接する面が変形するようなことはない。従って、カラム本体とフリットとの境界部分にカラム充填剤が入り込むことはなく、高速液体クロマトグラフィー用カラムの理論段数の低下を防止することができる。また、リング状部材は簡単な形状であるリング形状であるため、このリング状部材を容易かつ安価に形成することができる。
【0021】
また、請求項2記載の発明は、
請求項1記載の高速液体クロマトグラフィー用カラムにおいて、
前記リング状部材を、前記試料を含む移動相が印加する圧力に対応させて複数配設したことを特徴とするものである。
【0022】
上記発明によれば、リング状部材の配設数を調整するのみで、試料を含む移動相の圧力に適合した緩衝作用を実現できるため、試料を含む移動相の圧力が変化しても、これに容易に対応させることができ、高速液体クロマトグラフィー用カラムの理論段数の低下を確実に防止することができる。
【0023】
また、請求項3記載の発明は、
高速液体クロマトグラフィー装置に装着され、試料を含む移動相が注入されることにより該試料の分離処理を行なう構成とされた高速液体クロマトグラフィー用カラムであって、
カラム充填剤が充填されるカラム本体と、
該カラム本体が装着されるエンドフィッティングと、
前記試料に含まれる不要物が前記カラム充填剤に進行するのを防止するフィルタ部と前記カラム本体及び前記フィルタ部よりも高い弾性を有する枠部とで構成されるフリットと、を有し、
前記フリットを複数設け、該複数のフリット前記エンドフィッティングと前記カラム本体との間に挟持させ、かつ前記複数のフリットのいずれか一つは、前記カラム本体の上流側の端面に接するよう配設されてなることを特徴とするものである。
【0031】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について図面と共に説明する。
【0032】
図1乃至図4は、本発明の第1実施例である高速液体クロマトグラフィー用カラム10A(以下、カラムと略称する)を説明するための図である。尚、図1はカラム10Aの部分断面図であり、図2はカラム10Aが用いられる高速液体クロマトグラフィー装置30の概略構成図であり、図3はカラム10Aの要部を拡大して示す斜視図であり、更に図4はカラム10Aの動作を説明するための図である。
【0033】
カラム10Aの説明に先立ち、先ず図2を用いて液体クロマトグラフィー装置30の全体構成について説明する。液体クロマトグラフィー装置30は、移動相用容器31,ポンプ33,試料注入装置35,カラム10A,検出器37,及び廃液用容器38等により構成されている。
移動相用容器31は、移動相32を貯めておく容器である。本実施例では単一の移動相32を用いる構成とされているため、移動相用容器31は1個のみ配設されている。尚、グラディエント溶出法を用いる場合等においては、複数の移動相用容器31を配設することも可能である。
【0034】
ポンプ33は、配管39を用いて移動相用容器31内の移動相32を吸引すると共に、吸引された移動相32を配管40に所定の圧力で吐出する機能を奏するものである。このポンプ33としては、例えばプランジャータイプポンプ,シリンジタイプポンプ,ダイヤフラムタイプポンプ,エアシリンダータイプポンプ等を用いることができる。これら各タイプのポンプは高い吐出圧力を実現できるため、よってカラム10Aに対し試料を含む移動相(含試料移動相)を高流速で注入させることができ、分析時間の短縮を図ることができる。
【0035】
ポンプ33から移動相32が吐出される配管40は、試料注入装置35に接続されている。また配管40の途中位置には圧力計34が配設されている。圧力計34は例えばブルドン管圧力計であり、ポンプ33から吐出される移動相32の圧力を測定できるよう構成されている。この圧力計34で測定された配管40内の移動相32の圧力は、ポンプ33にフィードバックされ、これにより配管40内の移動相32の圧力が一定となるよう制御される構成となっている。
【0036】
試料注入装置35は、例えばユニバーサルインジェクタであり、注入ポート44から成分分析処理がされるサンプルである試料が注入される。注入ポート44から注入された試料は、試料注入装置35において移動相32と混合され含試料移動相となり、配管41を介してカラム10Aに送られる。
【0037】
この試料注入の際、試料の注入を容易かつ確実に行なうため、試料注入装置35はポンプ33から供給される移動相の流れを一時的に遮断する構成とされている。この一時遮断時においてもポンプ33から移動相32は送り出されているため、遮断時における配管40内の圧力も一時的に上昇する。
【0038】
そして、試料注入後に上記遮断が解除されると、圧力が蓄成された配管40内の移動相32は急激にカラム10Aに向け流れるため、カラム10Aに供給される含試料移動相の流速は一時的に更に速くなる。この一時的な含試料移動相の流速の上昇も、先に図12を用いて説明したフリットに変形が発生する理由の一つとなっている。
【0039】
カラム10Aは、その内部に試料の分離処理を行なうためのカラム充填材(例えば、シリカゲルの粉体)が充填されている。このカラム10Aで成分分離された試料は、注入配管42を介して検出器37に注入される。尚、カラム10Aの詳細については、説明の便宜上後述するものとする。
【0040】
検出器37は、図示しない光源(例えば、紫外線発射装置),フローセル,及び光センサ等により構成されている。カラム10Aで分離処理された試料は注入配管42を介してフローセルに注入されるよう構成されており、また光源はフローセルに注入された試料に紫外線(以下、UV光という)を照射する構成とされている。
【0041】
この際、試料に含まれる成分によりUV光の吸収率が異なるため、試料を通過したUV光は試料に含まれる成分の情報が重畳されたものとなる。そして、このUV光を光センサにより検出し、この光センサから出力される信号を解析することにより、試料に含まれる成分を分析することができる。尚、検出器37で検出処理が終了した試料は、廃液配管43を介して廃液用容器38に排気される。
【0042】
続いて、カラム10Aについて説明する。
図1に示すように、カラム10Aは、大略するとカラム本体11,上流側エンドフィッティング12,下流側エンドフィッティング13,フリット14,及び緩衝用フリット15A等により構成されている。尚、以下の説明に用いる各図において、矢印X1で示すのは含試料移動相の流れ方向に対する上流側であり、矢印X2で示すのは下流側である。
【0043】
カラム本体11は、ステンレスよりなるパイプ状の部材である。このカラム本体11は、例えば内径が6mm以下で長さが150mm以下とされており、小型化が図られている。このカラム本体11の内部には、前記したようにカラム充填材16(例えば、シリカゲルの粉体等)が充填されている。また、カラム本体11の両端外周位置には雄ねじ部17が形成されている。
【0044】
上流側エンドフィッティング12は、注入通路18,雌ねじ部19,収納部20,及び栓装着部21等を有した構成とされている。この上流側エンドフィッティング12は、雌ねじ部19をカラム本体11の上流側(矢印X1方向側)に形成された雄ねじ部17に螺着することによりカラム本体11に装着される。
【0045】
この装着の際、カラム本体11と上流側エンドフィッティング12との間には、後述するフリット14及び緩衝用フリット15Aが介装される。また、上流側エンドフィッティング12がカラム本体11に装着された状態において、フリット14及び緩衝用フリット15Aは、上流側エンドフィッティング12に形成されている収納部20内に収納される。
【0046】
栓装着部21には、上流側栓22Aが装着(螺着)される。この上流側栓22Aには試料注入装置35と接続した配管41(図2参照)が接続されている。また、栓装着部21及び収納部20は注入通路18により連通されている。よって、上流側栓22Aを栓装着部21に装着することにより、試料注入装置35で生成された含試料移動相は、注入通路18、緩衝用フリット15A,フリット14を順次通過してカラム本体11内のカラム充填剤16に注入される。
尚、下流側エンドフィッティング13は、下流側栓22Bが装着されることによりカラム本体11で分離された試料を配管42(検出器37に接続されている)に送るものであるが、その構成は上記した上流側エンドフィッティング12と略同一の構成であるため、その説明は省略するものとする。
【0047】
次に、本発明の要部となるフリット14及び緩衝用フリット15Aについて説明する。
図3に示すように、フリット14は枠部24とフィルタ部25とにより構成されている。枠部24は、例えばPEEK(ポリエーテルエーテルケトン),ダイフロン,テフロン等の樹脂よりなるリング状の部材である。また、フィルタ部25は焼結フィルタであり、枠部24に形成された孔に嵌着された構成とされている。このフィルタ部25は、注入される試料に含まれる不要物がカラム充填剤16内に進行するのを防止すると共に、カラム充填剤16がカラム本体11から上流側に入り込むことを防止する機能を奏する。上記構成とされたフリット14は、カラム本体11の上流側(矢印X1方向側)の端面23に接するよう配設される。
【0048】
緩衝用フリット15Aは含試料移動相の流れ方向に対しフリット14の上流側(矢印X1方向側)に配設されている。この緩衝用フリット15Aは、枠部26Aとフィルタ部27Aとにより構成されている。本実施例では、緩衝用フリット15Aは、フリット14と同一構成のものが用いられている。即ち、枠部26Aはリング形状とされており、例えばPEEK(ポリエーテルエーテルケトン),ダイフロン,テフロン等の樹脂により形成されている。また、フィルタ部27Aは焼結フィルタとされており、枠部26Aに形成された孔に嵌着された構成とされている。この緩衝用フリット15Aは、フリット14の配設位置に対して上流側(矢印X1方向側)に、フリット14と接するよう配設される。
尚、上記したように、本実施例ではフリット14と緩衝用フリット15Aは同一構成であるが、カラム本体11と接するフリットをフリット14といい、フリット14に対し含試料移動相の流れ方向に対して上流側(矢印X1方向側)に位置するフリットを緩衝用フリット15Aというものとする。
【0049】
上記構成とされたフリット14及び緩衝用フリット15Aは、上流側エンドフィッティング12をカラム本体11に装着することにより、両者11,12間に挟持される。図4(A)は、上流側エンドフィッティング12がカラム本体11に装着され、かつ含試料移動相がカラム10Aに注入されていない状態(以下、この状態を非注入状態という)を示す概略構成図である。
同図に示すように、非注入状態においては、フリット14及び緩衝用フリット15Aには含試料移動相の圧力が印加されていないため、フリット14の下流側面(矢印X2側の面)とカラム本体11の端面23とが密着し、フリット14の上流側面(矢印X1側の面)と緩衝用フリット15Aの下流側面とが密着し、緩衝用フリット15Aの上流側面と上流側エンドフィッティング12の内壁12aとが密着した状態となっている。
【0050】
続いて、図4(B)を参照しつつ、上記構成とされたカラム10Aに高速の含試料移動相を注入した時のフリット14及び緩衝用フリット15Aの動作について説明する。
前記したように、カラム10Aに注入する含試料移動相の流速を高めることにより、分析時間の短縮を図ることができる。本実施例では、400μl/分の高流速の含試料移動相をカラム10Aに注入した例について説明する。
【0051】
このように高流速の含試料移動相をカラム10Aに注入すると、これに伴いフリット14及び緩衝用フリット15Aには高い圧力が印加される。具体的には、100kgf〜200kgfの圧力がフリット14及び緩衝用フリット15Aに印加される。
【0052】
ここで、カラム10Aの含試料移動相の流れ方向に対する上流側(矢印X1方向側)近傍の構成要素における弾性に注目する。
前記したように、フリット14の枠部24及び緩衝用フリット15Aの枠部26Aは樹脂により形成されており、ある程度の弾性を有している。これに対し、カラム本体11及び上流側エンドフィッティング12は、ステンレス等の硬質金属により形成されている。また、フリット14及び緩衝用フリット15Aの各フィルタ部25,27Aは焼結体(例えば、セラミック)であるため、枠部24,26Aに対して高い硬度を有している。従って、カラム10Aの上流側近傍の構成要素において、枠部24,26Aが最も高い弾性を有している。
【0053】
更に、前記したようにフリット14の下流側面(矢印X2側の面)はカラム本体11の端面23と密着しているため、枠部24の下流側面は端面23に支持された構成となっている。更に、緩衝用フリット15Aの上流側面は上流側エンドフィッティング12の内壁12aと密着しているため、枠部26Aの上流側面は内壁12aに支持された構成となっている。
【0054】
従って、カラム10Aの上流側近傍の構成要素において、最も弾性変形しやすい部位は、枠部24の上流側面と枠部26Aの下流側面とが対向する位置となる。
【0055】
このため、上記のように高流速の含試料移動相がカラム10Aに注入されると、この含試料移動相の注入圧力(以下、注入時圧力という)により、図4(B)に示すように、枠部24の上流側面と枠部26Aの下流側面とが共に弾性変形を行ない、枠部24と枠部26Aとの間に空間部28Aが形成される。
このように、枠部24及び枠部26Aが弾性変形することにより、注入時圧力は緩衝される。よって、含試料移動相の注入時において、フリット14のカラム本体11と接する面に印加される圧力は小さくなり、端面23と対向する枠部24の下流側面に変形が発生することを防止することができる。
【0056】
これにより、高流速の含試料移動相をカラム10Aに注入しても、カラム本体11とフリット14との境界部分にカラム充填剤16が入り込むことを防止でき、直接含試料移動相をカラム本体11内のカラム充填剤16に注入することができる。
即ち、図12を用いて説明したように、従来ではカラム本体2内のカラム充填剤6に注入される前に、含試料移動相は空間部8内のカラム充填剤を通過するため理論段数の低下が生じていたが、本実施例ではフリット14とカラム本体11との間に空間部が形成されないため、含試料移動相は直接カラム本体11内のカラム充填剤16に注入される。従って、本実施例に係るカラム10Aによれば、理論段数の低下を防止することができる。
【0057】
また、本実施例では、上記のようにフリット14と緩衝用フリット15Aは同一構成であるため、新たに緩衝用フリットを製造する必要がないため、理論段数の高いカラム10Aを低コストで実現することができる。
【0058】
図6は、本発明者が実施した本実施例に係るカラム10Aの効果を調べた実験結果を示している。本実験では、本実施例に係るカラム10Aと、図12に示した1個のフリット5を配設したカラム1を用意し、これに対して含試料移動相の注入回数の増加に伴い理論段数がどのように変化するかを調べた。尚、図6において、横軸は含試料移動相の注入回数であり、縦軸は理論段数である。また、図中矢印Aで示すのが本実施例に係るカラム10Aの特性であり、図中矢印Bで示すのが従来のカラム1の特性である。
【0059】
同図から明らかなように、矢印Bで示す従来のカラム1では、注入回数が100回に到る前に理論段数は急激に低下している。これに対し、本実施例に係るカラム10Aは、注入回数が増大しても高い理論段数を維持している。よって、図6に示す結果より、本実施例に係るカラム10Aによれば、理論段数の低下を防止することができることが実証された。
【0060】
次に、本発明の第2実施例について説明する。
【0061】
図5は、本発明の第2実施例であるカラム10Aの要部(上流側部分)を示す断面図である。尚、以下の説明に用いる各図に示す構成において、図1乃至図4で示した構成と同一構成については同一符号を付して、その説明を省略するものとする。
【0062】
前記した第1実施例に係るカラム10Aでは、1個の緩衝用フリット15Aをフリット14の上流側に配設した構成とした。これに対し、本実施例に係るカラム10Aは、フリット14の上流側に複数(本実施例では2個)の緩衝用フリット15A,15Bを配設したことを特徴とするものである。また、本実施例では、フリット14及び緩衝用フリット15A,15Bは、全て同一構成とされている。従って、緩衝用フリット15Bは、枠部26Bとフィルタ部27Bとにより構成されている。
【0063】
図5(B)は、上記構成とされたカラム10Bに、高流速の含試料移動相が注入された状態を示している。本実施例では、2個の緩衝用フリット15A,15Bが密着するよう配置されているため、注入時圧力により変形しやすい部位は、フリット14と緩衝用フリット15Aとの境界部分と、緩衝用フリット15Aと緩衝用フリット15Bとの境界部分となる。
【0064】
このため、注入時圧力が印加されることにより、図5(B)に示されるように、フリット14(具体的には、枠部24)の上流側面と緩衝用フリット15A(具体的には、枠部26A)の下流側面とが弾性変形することにより、両者14,15Aの境界部分に空間部28Aが形成される。また、緩衝用フリット15A(枠部26A)の上流側面と緩衝用フリット15B(具体的には、枠部26B)の下流側面とが弾性変形することにより、両者15A,15Bの境界部分に空間部28Bが形成される。
このように、フリット14(枠部24),緩衝用フリット15A(枠部26A),及び緩衝用フリット15B(枠部26B)の所定位置が弾性変形することにより、注入時圧力は緩衝される。よって、含試料移動相の注入時において、フリット14のカラム本体11と接する面に印加される圧力は小さくなり、端面23と対向する枠部24の下流側面に変形が発生することを防止することができる。これにより、高流速の含試料移動相をカラム10Bに注入しても、カラム本体11とフリット14との境界部分にカラム充填剤16が入り込むことを防止できる。
【0065】
特に本実施例では、2箇所において注入時圧力が緩衝されるため、より強い緩衝効果を実現することができる。換言すれば、緩衝用フリットの配設数を調整することにより、カラム10A内における注入時圧力の緩衝作用を調整することができる。
従って、注入時圧力に対応させた個数だけ緩衝用フリット(15A,15B)を配設することにより、注入時圧力を簡単かつ確実に緩衝することができる。これにより、試料の分析条件により含試料移動相試料の流速(即ち、注入時圧力)を変化させる場合においても、これに容易に対応させることができ理論段数の低下を防止することができる。
【0066】
次に、本発明の第3実施例について説明する。
【0067】
図7は、本発明の第3実施例であるカラム10Cの要部(上流側部分)を示す断面図である。本実施例に係るカラム10Cは、フリット14と緩衝用フリット15Cを異なる構成とし、緩衝用フリット15Cの枠部26Cの弾性が、フリット14の枠部24の弾性に対し、高い弾性を有するよう構成したことを特徴とするものである。
【0068】
図7(B)は、上記構成とされたカラム10Cに、高流速の含試料移動相が注入された状態を示している。本実施例では、フリット14の枠部24に対し、緩衝用フリット15Cの枠部26Cは高弾性とされているため、注入時圧力により変形しやすい部位は、緩衝用フリット15C(具体的には、枠部26C)の下流側面となる。このため、図7(B)に示すように、フリット14と緩衝用フリット15Cとの境界部分において、緩衝用フリット15C(枠部26C)の下流側面は弾性変形する。
【0069】
従って、注入時圧力は緩衝用フリット15Cが変形することにより緩衝され、フリット14の変形は防止される。これにより、カラム本体11とフリット14との境界部分にカラム充填剤が入り込むことを防止でき、よって高速液体クロマトグラフィー用カラムの理論段数の低下を防止することができる。
【0070】
また、本実施例では、フリット14に変形が発生しない構成とすることができる。前記した各実施例のようにフリット14の上流側面に変形が生じると、枠部24内に歪が発生し、この歪が大きい場合にはカラム本体11の端面23とフリット14との間に微小な空間部が形成されるおそれがある。しかしながら、本実施例ではフリット14に変形は生じないため、上記の微細な空間が形成されるようなことはなく、カラム10Cの理論段数低下をより確実に防止することができる。
【0071】
次に、本発明の第4実施例について説明する。
【0072】
図8及び図9は、本発明の第4実施例であるカラム10Dの要部(上流側部分)を示している。前記した各実施例では、注入時圧力を緩衝する手段として、緩衝用フリット15A,15B,15Cを用いた。これに対して本実施例では、注入時圧力を緩衝する手段としてリング状部材45Aを用いたことを特徴とするものである。
【0073】
リング状部材45Aは、中央に孔46が形成されることによりリング形状とされている。また、リング状部材45Aはフリット14の枠部24と同一材料により形成されており、具体的にはPEEK(ポリエーテルエーテルケトン),ダイフロン,テフロン等の樹脂により形成されている。従って本実施例では、枠部24とリング状部材45Aは同一弾性とされている。このリング状部材45Aは、含試料移動相の流れ方向に対し、フリット14の上流側(矢印X1方向側)に配設されている。
【0074】
上記構成とされたフリット14及びリング状部材45Aは、上流側エンドフィッティング12をカラム本体11に装着することにより、両者11,12間に挟持される。図9(A)は、非注入状態のカラム10Dを示す概略構成図である。
同図に示すように、非注入状態においては、フリット14及びリング状部材45Aには含試料移動相の圧力が印加されていないため、フリット14の下流側面(矢印X2側の面)とカラム本体11の端面23とが密着し、フリット14の上流側面(矢印X1側の面)とリング状部材45Aの下流側面とが密着し、リング状部材45Aの上流側面と上流側エンドフィッティング12の内壁12aとが密着した状態となっている。
【0075】
図9(B)は、上記構成とされたカラム10Dに、高速の含試料移動相を注入した状態を示している。高流速の含試料移動相がカラム10Dに注入されると、これに伴いフリット14及びリング状部材45Aには100kgf〜200kgfの高い圧力が印加される。
【0076】
ここで、カラム10Dの含試料移動相の流れ方向に対する上流側(矢印X1方向側)近傍の構成要素における弾性に注目すると、フリット14の枠部24及びリング状部材45Aは樹脂により形成されており、ある程度の弾性を有している。これに対し、カラム本体11及び上流側エンドフィッティング12は、ステンレス等の硬質金属により形成されている。従って、カラム10Dの上流側近傍の構成要素において、枠部24及びリング状部材45Aが最も高い弾性を有している。
【0077】
また、フリット14の下流側面(矢印X2側の面)は、カラム本体11の端面23と密着することにより支持された構成となっている。更に、リング状部材45Aの上流側面は上流側エンドフィッティング12の内壁12aと密着することにより支持された構成となっている。
【0078】
従って、カラム10Dの上流側近傍の構成要素において、最も弾性変形しやすい部位は、枠部24の上流側面とリング状部材45Aの下流側面とが対向する位置となる。このため、高流速の含試料移動相がカラム10Dに注入されると、注入時圧力により、図9(B)に示すように、枠部24の上流側面とリング状部材45Aの下流側面とが共に弾性変形を行ない空間部28Dが形成される。
このように、枠部24及びリング状部材45Aが弾性変形することにより、注入時圧力は緩衝される。よって、含試料移動相の注入時において、フリット14のカラム本体11と接する面に印加される圧力は小さくなり、端面23と対向する枠部24の下流側面に変形が発生することを防止することができる。
【0079】
これにより、高流速の含試料移動相をカラム10Dに注入しても、カラム本体11とフリット14との境界部分にカラム充填剤16が入り込むことを防止でき、直接含試料移動相をカラム本体11内のカラム充填剤16に注入することができる。従って、本実施例に係るカラム10Dによっても、理論段数の低下を防止することができる。また、リング状部材45Aは簡単な形状であるため容易かつ安価に形成することが可能であり、よって理論段数の高いカラム10Dを低コストで実現することができる。
【0080】
次に、本発明の第5実施例について説明する。
【0081】
図10は、本発明の第5実施例であるカラム10Eの要部(上流側部分)を示す断面図である。尚、以下の説明に用いる各図に示す構成において、図8及び図9で示した構成と同一構成については同一符号を付して、その説明を省略するものとする。
【0082】
本実施例に係るカラム10Eは、フリット14の上流側に複数(本実施例では2個)のリング状部材45A,45Bを配設したことを特徴とするものである。また、本実施例では、リング状部材45A,45Bは同一構成とされている。
【0083】
図10(B)は、上記構成とされたカラム10Eに、高流速の含試料移動相が注入された状態を示している。本実施例では、2個のリング状部材45A,45Bが密着するよう配置されているため、注入時圧力により変形しやすい部位は、フリット14とリング状部材45Aとの境界部分と、リング状部材45Aとリング状部材45Bとの境界部分となる。
【0084】
このため、注入時圧力が印加されることにより、図10(B)に示されるように、フリット14(具体的には、枠部24)の上流側面とリング状部材45Aの下流側面とが弾性変形することにより、両者14,45Aの境界部分に空間部28Dが形成される。また、リング状部材45Aの上流側面とリング状部材45Bの下流側面とが弾性変形することにより、両者45A,45Bの境界部分に空間部28Eが形成される。
このように、フリット14(枠部24),リング状部材45A,及びリング状部材45Bの所定位置が弾性変形することにより注入時圧力は緩衝され、含試料移動相の注入時において端面23と対向する枠部24の下流側面に変形が発生することを防止することができる。これにより、高流速の含試料移動相をカラム10Eに注入してもカラム本体11とフリット14との境界部分にカラム充填剤16が入り込むことを防止でき、よって理論段数の低下を防止することができる。
【0085】
特に本実施例では、上記した第2実施例と同様に、リング状部材の配設数を調整することにより、カラム10E内における注入時圧力の緩衝作用を調整することができる。 従って、注入時圧力に対応させた個数だけリング状部材(45A,45B)を配設することにより、注入時圧力を簡単かつ確実に緩衝することができる。これにより、試料の分析条件により含試料移動相試料の流速(即ち、注入時圧力)を変化させる場合においても、これに容易に対応させることができ理論段数の低下を防止することができる。
【0086】
次に、本発明の第6実施例について説明する。
【0087】
図11は、本発明の第6実施例であるカラム10Fの要部(上流側部分)を示す断面図である。本実施例に係るカラム10Fは、リング状部材45Cの弾性が、フリット14の枠部24の弾性に対し、高い弾性を有するよう構成したことを特徴とするものである。
【0088】
図11(B)は、上記構成とされたカラム10Fに、高流速の含試料移動相が注入された状態を示している。本実施例では、フリット14の枠部24に対し、リング状部材45Cは高弾性とされているため、注入時圧力により変形しやすい部位は、リング状部材45Cの下流側面となる。このため、図11(B)に示すように、フリット14とリング状部材45Cとの境界部分において、リング状部材45Cの下流側面は弾性変形する。
【0089】
従って、注入時圧力はリング状部材45Cが変形することにより緩衝され、フリット14の変形は防止される。これにより、カラム本体11とフリット14との境界部分にカラム充填剤が入り込むことを防止でき、よって高速液体クロマトグラフィー用カラムの理論段数の低下を防止することができる。
【0090】
また、本実施例では、リング状部材45Cのみが変形し、フリット14に変形が発生しない構成とすることができる。従って、前記した第3実施例と同様に、カラム本体11の端面23とフリット14との間に微小な空間部が形成されることを防止でき、カラム10Fの理論段数低下をより確実に防止することができる。
【0091】
【発明の効果】
上述の如く本発明によれば、次に述べる種々の効果を実現することができる。
【0092】
請求項1記載の発明によれば、試料を含む移動相(含試料移動相)の注入時においてフリットの変形を防止できるため、カラム本体とフリットとの境界部分にカラム充填剤が入り込むことはなく、高速液体クロマトグラフィー用カラムの理論段数の低下を防止することができる。
【0093】
た、フリットのカラム本体と接する面に変形が生じることはなく、よってカラム本体とフリットとの境界部分にカラム充填剤が入り込むこともなくなるため、高速液体クロマトグラフィー用カラムの理論段数の低下を防止することができる。
【0094】
また、請求項2記載の発明によれば、リング状部材の配設数を調整するのみで、試料を含む移動相の圧力に適合した緩衝作用を実現できるため、試料を含む移動相の圧力が変化してもこれに容易に対応させることができ、高速液体クロマトグラフィー用カラムの理論段数の低下を確実に防止することができる。
【0095】
また、請求項3記載の発明によれば、カラム本体と接するフリットは変形することはないため、カラム本体とフリットとの境界部分にカラム充填剤が入り込むことはなくなり、高速液体クロマトグラフィー用カラムの理論段数の低下を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例である高速液体クロマトグラフィー用カラムの部分断面図である。
【図2】本発明の第1実施例である高速液体クロマトグラフィー用カラムが用いられる高速液体クロマトグラフィー装置の概略構成図である。
【図3】本発明の第1実施例である高速液体クロマトグラフィー用カラムの要部を拡大して示す斜視図である。
【図4】本発明の第1実施例である高速液体クロマトグラフィー用カラムの動作を説明するための図である。
【図5】本発明の第2実施例である高速液体クロマトグラフィー用カラムの構成及び動作を説明するための図である。
【図6】本発明の第1実施例である高速液体クロマトグラフィー用カラムの効果を説明するための図である。
【図7】本発明の第3実施例である高速液体クロマトグラフィー用カラムの構成及び動作を説明するための図である。
【図8】本発明の第4実施例である高速液体クロマトグラフィー用カラムの要部を拡大して示す斜視図である。
【図9】本発明の第4実施例である高速液体クロマトグラフィー用カラムの動作を説明するための図である。
【図10】本発明の第5実施例である高速液体クロマトグラフィー用カラムの構成及び動作を説明するための図である。
【図11】本発明の第6実施例である高速液体クロマトグラフィー用カラムの構成及び動作を説明するための図である。
【図12】従来の一例である高速液体クロマトグラフィー用カラムを説明するための図である。
【符号の説明】
10A〜10F カラム
11 カラム本体
12 上流側エンドフィッティング
14 フリット
15A〜15C 緩衝用フリット
16 カラム充填剤
23 端面
24,26A〜26C 枠部
25,27A〜27C フィルタ部
28A〜28F 空間部
30 高速液体クロマトグラフィー装置
31 移動相用容器
32 移動相
33 ポンプ
35 試料注入装置
37 検出器
45A〜45C リング状部材

Claims (3)

  1. 高速液体クロマトグラフィー装置に装着され、試料を含む移動相が注入されることにより該試料の分離処理を行なう構成とされた高速液体クロマトグラフィー用カラムであって、
    カラム充填剤が充填されるカラム本体と、
    該カラム本体が装着されるエンドフィッティングと、
    前記試料に含まれる不要物が前記カラム充填剤に進行するのを防止するフィルタ部と前記カラム本体及び前記フィルタ部よりも高い弾性を有する枠部とで構成されるフリットと、
    前記枠部と同じ又はそれより高い弾性を有する単数又は複数のリング状の部材と、
    有し、
    前記フリット及び前記リング状の部材前記エンドフィッティングと前記カラム本体との間に挟持させ、前記フリットを前記カラム本体の上流側の端面に接するよう配設し、かつ、前記リング状の部材を前記フリットの上流側に配設したことを特徴とする高速液体クロマトグラフィー用カラム。
  2. 請求項1記載の高速液体クロマトグラフィー用カラムにおいて、
    前記リング状部材を、前記試料を含む移動相が印加する圧力に対応させて複数配設したことを特徴とする高速液体クロマトグラフィー用カラム。
  3. 高速液体クロマトグラフィー装置に装着され、試料を含む移動相が注入されることにより該試料の分離処理を行なう構成とされた高速液体クロマトグラフィー用カラムであって、
    カラム充填剤が充填されるカラム本体と、
    該カラム本体が装着されるエンドフィッティングと、
    前記試料に含まれる不要物が前記カラム充填剤に進行するのを防止するフィルタ部と前記カラム本体及び前記フィルタ部よりも高い弾性を有する枠部とで構成されるフリットと、を有し、
    前記フリットを複数設け、該複数のフリット前記エンドフィッティングと前記カラム本体との間に挟持させ、かつ前記複数のフリットのいずれか一つは、前記カラム本体の上流側の端面に接するよう配設されてなることを特徴とする高速液体クロマトグラフィー用カラム。
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